鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

押して引いて

先週半ば、珍しく3日連続でボウラードをやった。


1日1回。計3回。


途中でやめるだとか、ストライクが出てからスコアをつけ始めるだとかをせず、ちゃんとふっつーにやった。



パーフェクト目指してんのに、1フレからミスしても続けた。



そのうち1回は自己最高を2点だけ更新ww



でね、その3ゲームの合計点数、720点くらい。


プロ試験受かる点数じゃないですか。



で、店長に提案。



「プロ試験受けて、受かったけどプロ入りしないで『プレッシャーがかかる場面でのボウラード練習に来ました〜☆』なんてのはありですかね?」




と。



店長「ありかもしれないけど、二度と受けさせてもらえないだろうね」



いや、全くその通りです。




そもそも最初からプロ入りするつもりがなかったら、あまりプレッシャーはかからないかもしれん。



それにしても点数はボチボチ良いんだが、どのゲームも3回ずつミスしている。


どれもミスした後スペアとったり、連続ミスはしなかったり、10フレでのミスだったりで点数があまり下がらずに済んでるんだけど、パーフェクトを目指そうとしたら後3回ミスを減らさなきゃならないってことですからねぇ、、、



先は長い。。。






一年に何度か、全く同じ内容の日記を書いている気がするが、今日も押しと引きについて。




組み立て方の違いと言うのは人それぞれ差があるわけだけれども、最も大きな差をもたらすのだ「押しと引きのどちらがイメージが良いか」でしょう。



プロともなれば、成功確率99%と95%で天秤にかけたりするんでしょうが、俺なんかだと90%と50%の天秤なんてしょっちゅうで、後者の選択はあり得ない。



ところが、別の人にとっては真逆の50%と90%の天秤であり、お互いの選択があり得ないと感じることがある。





たとえばこんな配置が来た時。




使いまわしの写真なんで上手く表せてませんが、写真の配置よりもっとフリの少ない厚めの配置で、押したらなんとか短クッションに入るような球だとしましょう。




写真に写っているのはフット側で、手球をキッチンへ2出しするとします。




となると、押すか引くか。




写真くらいフリがあればどうにでもなるんですが、厚みが100%に近いとなると、押すにしても引くにしてもゴリゴリになる。




そういう時俺は、ポケットが甘いテーブルでない限り、ほとんど引き(左下)で撞きます。


引きで長クッションに入れて、捻りで持っていく感じです。







もしこれが、手球も先球もロングレール際で、フリが少ない配置で手前に戻すとなったら、絶対に押して切り返すなんてことはしません。



先球と手球がどんなロングドローであっても引きます。




それは何故かと言えば、強い力加減でのショットでは、引きの方が安定するから。



俺のばーい、押しのハードショットの不安定っぷりは生半可ではなく、厚みが相当ズレる。



ただ「押す」ということだけはそうそう失敗しませんから、厚めの球だと良くあるのが、先球が入らないで手球が入るっていう、あれですよ。あれ。


あれが良く起こる。





一方引きであれば「引く」が失敗しやすいですが、とりあえず先球は入る。スクラッチは絶対にしない。




「引く」にしても、引きが苦手な人よりはずっと高確率で成功させられますから、先球が低確率でしか入らない押しよりは引きを選択するわけです。






ホームのとある常連さんは、引きにとことん苦手意識があるらしく「なんでそこで押してくるの?」ってくらい引きを使わない。



けれどその分押すのが上手いわけで、俺にとっては綱渡りみたいなショットを簡単に決めてくる。



そんだけしっかりストローク出来てりゃ、引きも出来るはずなのになぁと常々思っておるんですが。





セオリーとして、フリーボールからのネクストは押しを使えってもんがある。



フリーボールからなら好きにフリをつけられるわけで、難しい配置でなければハードショットをする必要が無い。



弱い力加減でのショットであれば入れは安定し、押し加減引き加減は押しの方が加減しやすいですから、押しを使うのが妥当であります。




押しの方が自然な回転で、押そうとしなくてもチョンと撞けば多少なりとも前に進む。


一方引きは不自然な回転で、ある程度の強さで撞かないと全く引けないこともある。




1cmも押せない人は一人もいないと思いますが、1cmも引けない人はいますよね。






ところが実戦的な配置になって、ある程度以上の力加減でショットしなくてはならない場合、引きの方が安定するわけです。



俺は押し球が苦手といっても、押し回転をかけるのが苦手なわけではなく、押し回転をかけるような撞き方で先球を入れるのが苦手。






回転としては押しの方が自然だと言いました。



けれども一方で、引き回転をかけるストロークと、押し回転をかけるストローク


自然なのはどちらかと言えば引き回転をかけるストロークでありましょう。




ストロークというのはキュー先が下がるように撞き出されるのが最も自然な形なのであります。


水平なストロークが良しとされますが、それは難しい撞き方であります。


キュー先が下がる自然な撞き方で回転がかけられるのは引き球なのであります。




ハードに撞くというのは、ただそれだけで難しい。


それに加えて押し回転をかけるような撞き方となると、さらに難しくなるわけでございます。





奥村プロであっても、押しの捻りを使えば球をトバすと仰っているわけです。



それは手球がテーブルとキューの両方に上下から押さえ込まれて、トビが大きくなるからなのだそうですが、捻りを使わない場合であっても、手球の方向性がしっかり確保されるのは下を撞いた場合でありましょう。






引き球が苦手な人で「押しは出来るけど、引きは苦手なんだよねぇ」と言っている人はいないだろうか。



それは「手球を手前に戻す事は出来ないけど、奥に行かせることは出来る」というだけではないだろうか。



引き球が出来ないといっても、インパクト直後に全く逆回転がかかっていない人はそうそういないはずである。



一方押せていると思っていても、手球が自然回転で勝手に転がっていっているだけという場合も往々にしてある。




インパクトしてから先球に当たるまで、引きは回転を残しておくのが難しく、押しは簡単。




なので結果を見ると押しの方がしっかりアクションを起こしているので得意な気になっていても、インパクト直後を見てみれば引きの方がしっかり回転がかかっているということも大いに有り得るはずである。




キュー切れ自慢で、「引きはキレないけど、押しはキレる」などという人はほとんどいないはずだ。



それだけ押しをかけるようなストロークというのは難しいのである。



その難しいストロークでしっかり先球も入れるとなると、これがまた難しい。




なのでハードに撞かなくてはならない場面で、押しでも引きでも良いのならば、引きを使うわけだ。





このブログで引き球について語る事はしばしばあるが、押しに関してはほとんど無い。


それは単純に、押しに関しては語るほどのものを持っていないから。




引き球は実用レベルに達しているが、押しに関しては全くもって達していないのである。



実用レベルに達していないのはブレイクも同じであるが、ブレイクは知識だけはある。


押し球はそれすらない。




押し回転をかけるというだけなら、苦手というほどのことではない。


ボチボチ押せるし、初級者を驚かす程度のことは出来る。




けれどそれで入るかと言えば入らない。





入らないったら入らない。





















全然入らない。