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夜明けに笑われた寝顔〜飲食店開業日記編〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2011-07-14 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

飲食店開業日記全然書いてない!!!

でも


俺たちはやった!やった!やったんだー!これからだー!


2010年10月10日

神戸野菜PIZZERIA ファルピッテ オープン

http://far-pitte.com/

2011年7月7日

森のイタリアンCAFE コロピッテ オープン

http://coro-pitte.com/

今は二店舗経営してるよ、神戸だよ。

2010-06-01 悪条件

でもやるんだよ!

飲食店開業すると決めて動き始めてから、三段階の視点を経ようとしているように思う。


やると決めたぜ!って瞬間はもう、とにかくワクワクしていた。未来希望でいっぱいだ。楽観的な視点。


少し時間が経って、知識を仕入れ、自分アイデアを紙に書き眺める。何度も眺める、学ぶ。人と比較する。俯瞰で見る。たくさんの人から話を聞く。客観的な視点。


そして今、僕はここにいるんだと思う。実際に経営する時のシミュレーションを行い、あらゆるリスクを想定する。悲観的な視点。


ということで、ここ一週間の僕は割と落ち込んでいる。リスクを想定しては、悲観的になっている。自分がやることは本当に素晴らしいことなのかどうか悩みはじめている。僕が頑張って誰か喜んでくれるんだろうか。たくさんの人に迷惑かけてしまうんだろうな。


お金計算をしても、なかなかお金持ちになれそうにない、むしろ給料0円もありえるんじゃないか。ダメだ、僕はお金持ちにならなきゃいけないんだ。


こんな話を聞いた。僕は仕事柄、たくさんの飲食店経営者と出会うことが出来る。みんなが口を揃えてこんなことを言う。


神戸の街はもう冷えきってるで、全然儲からへんで。みんな保守的やから、新規集客なんか出来ひんし、神戸飲食店を新しく作るのは、難しすぎるな。』


僕はとても悔しくなった。だけど、これは事実だ。神戸マーケットはどんどん縮小していっている。神戸から撤退する企業も少なくない。神戸飲食店の平均売上の推移を見た、厳しすぎるデータも見た。たしかに、このままでは、僕は失敗する。


それでも僕は神戸でやりたい。神戸面白いことをやりたい。神戸が好きだから。神戸が冷えきってるって?なら、僕が温めてしまえばいいだけの話だ!と、思う。まあ、不安だ。


大好きな街の大好きな人達が僕の大好きな美味しい料理お酒を楽しんでくれる。そんな状況を作れれば、誰も『神戸は終わったな!』なんか思わないだろう。思わせない。現に僕は20年前の神戸も10年前の神戸も3年前の神戸も1年前の神戸も昨日の神戸も、変わらなく好きだ。


データから絶対に逃げない。厳しさに胃がキリキリ痛みながらも、自分が出来ることは何か?出来るのにやってないことは何か?僕は厳しいデータをひっくりかえすデータを作りに行くことにした。


コンセプトをもう一度洗い直す。どんなお客さんに来て欲しいか?どうやったら喜んでくれるか?どんな注文の仕方をして欲しいか?どうやったら・・・を繰り返す。まだ見ぬ一人一人の顔を思い浮かべながら、あなたに笑ってもらえることを考えながら、何度も練り直す。スタバで3時間パートナーと議論する。


結論は何度もひっくり返る。こっちの方がいいんじゃないか、何度も変わる。現実は厳しい。何が正解かまったくわからないけど、少しずつ理想に近づいていってるような気もする。


僕らが出す答えはこれから何度も変わっていくだろう。時にはマイナスの変更もあるだろう。だけど僕はそれを、改善、と呼び続けるんだ。かたくなに。だって、心の原点はブレてないぜ、あなたに笑って欲しいから。


僕らは売上目標を下げることにした。リスクを減らしにいく。失敗は絶対しちゃいけないからだ。時間がかかってもいい、僕は絶対に、お金持ちにならなきゃいけないんだ。


弟が板前なんだけど、もしさ、弟が俺に『お店出したいんやけど、金貸してくれへん?』とか言ってきたら、『返さんでもええで!』って言ってぽーんとお金を出したい。だから、お金持ちにならなあかんねん。お金が無くて出来ない、とか、そんなくだらんことは全部俺はつぶしたい。


すごい人にすごいって言いたい。そのすごい人が誰にも評価されてないんだったら俺は『なあ!この人、マジですごいんや!』って言い回りたい。言い回る俺がクズだったら誰も信頼しないでしょう。だから俺はすごい人にならなきゃいけないんだ。すごい人はすごいって言われるべきなんだ。


知れば何かが変わると思う。世界には素晴らしいものが埋もれ過ぎだ。僕は全部掘り起こしたい。その思いはここ7年ずっと同じだよ。大好きなものが、不当な評価を受けるのは、すごく憤る。だって、俺が好きなものはきっと、誰だって好きになれるはずなんだぜ。たぶん。いや、まちがいない!


毎日、たくさんの本を読んでたくさんの映画を見てたくさんの人に出会って、色んなものを見てきた。すごい人たくさんいるよね。みんながみんな、成功するわけじゃない、けど、俺はみんながみんな成功すればいいじゃないかって思うから、やるんだよ。確かに暮らしは楽じゃないぜ。


僕は接客業を一生やり続けたい。だってさ、美味しいもの食べてる時は魔法にかかってるぜ。魔法にかかった人の顔、見たいに決まってるじゃないか。僕はお客さんだけに魔法をかけたいんじゃない。出来れば、一緒に働いてる人にも魔法をかけたい。だからまあ、お金を稼ぐ方法も考えるんよ。


僕は好きなものが多すぎる。好きなものを守りたい。そのために生きたい。だから僕は、心意気と場所とお金を、常に持っていたい。ただ、成功するだけじゃダメなんだ。大成功しなきゃいけないんだ!


不況だなんだと、どんなに現実は厳しくとも、僕は不敵に笑いこう言うんだ。


『でもやるんだよ!』


志は高いぜ。

2010-05-24 なんでイタリアンなのかって?

『今日はわらってくれてありがとう』、って言いたいんだ、毎日。

イタリアン、と言ってもメインはピザバールをやろうとしているのだけど、何でイタリアンなのか?ってのを考えると、なんでだっけなーって自分でもよくわからなくなってたので、思い返してみることにする。


高校一年生の頃、僕は怪我を理由にサッカー部を辞めたのだけど、驚くほどあっさりと怪我が完治してしまってヒマを持て余していた。僕はサッカーが大好きなんだけども精神体育会系ではなく、完全な文化系草食男子だったもので、辞意を気合いで覆してサッカー部に戻ることなどせず帰宅部として堂々と映画を延々と見る日々を過ごしていた。朝4時まで映画を見て、朝7時に起きてた。サッカー部顧問の前では足をひきずったふりをしていたつもりだったけど、あれは寝不足と昨日見た映画で頭がいっぱいでまともに歩けなかっただけかもしれない。


当時の僕は非常に根暗で(今でもそんなに変わらないかも)、世界にはこんなにも素晴らしい文化がたくさん満ちあふれているのに僕はなんで何もしてないんだってずっと悩んでた、けど、何もしてなかった。たぶん、『本気を出すのはまだここじゃない』とか思ってたんだと思う。なんて、もったいない!って今だったら言えるけれど、当時は言えなかったんだ。ああ、素晴らしい映画はたくさんある。僕は一歩も近づけない、見る度とおざかるのさ。

グッドフェローズ [DVD]

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ある時『グッドフェローズ』という映画を見た。スコセッシ監督マフィア映画。こんなシーンがある。牢獄に入れられたマフィアの3人が、牢獄の中でイタリア料理を作りはじめたのだ(!!)。そして、その3人が『にんにくのスライスの薄さ』にこだわって喧嘩をしたりするんだ。にんにくは薄ければ薄いほどオリーブオイルにとけるものだから。マフィアは捕まっても根回ししてりゃ牢獄の中でも自由なんだなーって思うと同時に、何でこいつらこんな状況でイタリア料理を楽しんでるねん、って強く思ったのだった。なんだかうらやましかった。イタリア人が砂漠でわずかな水を手に入れたとき、飲まずにパスタを茹でるお湯にしてしまう、っていうジョークも好きだ。何だかイタリア人の感覚が好きだ。ツッコミをいれたくなる。かわいらしい。


これが原体験だ。


僕はその後、イタリアに強く興味を持つようになった。ペルージャ時代の中田英の試合を全部見るほどもともとサッカーが好きなので、イタリアに関する知識はそこそこあった。ビバカルチョって漫画も良かったなあ。


イタリア人が出てくる映画を好んで見るようになった。ニューシネマパラダイスゴッドファーザーみたいな、有名な映画を片っ端から見ていった。そんで、出会ったんだ、今でも僕が一番好きな映画俳優で、映画監督ロベルトベニーニに。


ダウン・バイ・ロー コレクターズ・エディション [DVD]

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ジャームッシュ監督(素晴らしい映画ばかり!)の作品に『ダウンバイロー』という映画がある。刑務所から脱走した3人のロードムービー。その中にベニーニはひょうひょうとしたイタリア人役で登場する。とてもキュートで、どれだけ困難で生き抜くことが難しい場所でもベニーニがいれば優しくてまぬけな花が咲いて、気持ちが軽くなる。これはユーモアだ。人の気持ちを優しくさせるとは、なんて素晴らしいことなんだろう!僕はベニーニの映画を全部見た。


ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]

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ベニーニの人間性が一番強く出た『ライフイズビューティフル』に出会った。後半30分は好きじゃないんだけども、前半1時間は僕が今まで見た映画の中で最高潮に好きだ。これ以上素敵な優しい愛情に満ちあふれたキャラクターはいないと思う。愛って素晴らしい!根暗童貞だった僕はそう思った。


人が最高の笑顔をする瞬間って、どういう時かって?そりゃ、好きな人と、美味しいものを食べている時さ。ベニーニは実に美味しそうにご飯を食べる。とても愛おしいシーンだ!僕は最高の笑顔を見た。最高の笑顔を知った時、そこにはイタリア料理があった。僕はイタリア料理を食べたくなった。


我が家貧乏一家でイタリアンなんて全く知らなかった。ナポリタンしか知らなかった。外食経験すらほとんど無いのに、本物のイタリアンなんて知るわけが無い。うん、まあ、外で食べれないなら、中で食べればいいじゃない。僕は古本屋イタリアンレシピを買ってきた(今でもその本は持ってるよ)。僕は未知の料理を、本を灯りに突き進む。2時間かけて一品作り上げた。


その時に食べたカポナータの味が忘れられないのさ。


冷蔵庫に余ってたクズ野菜をかき集めて、トマト缶をぶちこむ。野菜の水分だけでことこと煮込むのさ。弱火で、根気よく、弱火で。ずーっと。映画を一本見終える頃に、出来上がってるはず。僕はベニーニの映画を見ながら、だけど、鍋の様子が気になって、何度も台所に戻ったりしていた。晩ご飯を食べた後にいきなり料理を始めてそわそわしてる僕を見て、母親は不審がる。妹はへらへらしている。父親は今日も帰ってこない。


僕はその時の味が心に残っている。ぎっしりとした美味しさだった。クズ野菜がじっくりと力をふりしぼって美味しい料理になってくれた。他にも作ってみたいなあって思ったけれど、なかなか出来なかった。だって、アンチョビとか高いんだもの。


そんな時、近所にイタリア料理レストランが出来ると聞いた。高校生でもバイト出来るらしい。僕は即座に応募して、残りの高校生活をそこで過ごした。イタリアンって言っても、サイゼリヤだったけどね!(でも、成長中のチェーンを中から見れたのは素晴らしい経験だった、僕が入った頃はまだ200店舗だったしね)


その後、大学東京に行って、東京イタリアンレストランピザ焼きをしたりして、そんで、今に至る。そうか、僕がイタリアンで勝負してみたい理由ってそこか。


僕が知っている最高の笑顔のそばには、イタリア料理があった。そんな美味しいものをみんなで食べれば、最高に楽しいんじゃないかな。笑顔であふれようぜ。イタリア料理を食べる場所は笑顔で満ちあふれているに決まっているのだ!


とても素敵だね。


僕はロベルトベニーニみたいな最高の笑顔が世界中にあふれればいいのにと思っている。だから、僕が作り出すお店の名前ベニーニを意識して作ったんだ。


『ファルピテ』


『優しい茶番劇』という意味さ。あなたに笑ってもらえるならそんな幸せなことはないんだよ、そりゃもう必死で考えるさ。僕はそんな名前の場所で美味しいイタリアンをみんなに食べてもらいたいんだ、そんで毎日こっそり小声で言うんだ、『今日もわらってくれてありがとう』。


と言いつつ、カツ丼食べたいなー、今。ラーメンもいいなー。美味しいもんは何でも好きやー。ピザパスタも良いなー。

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