2008-01-10
■屋上緑化
屋上緑化がヒートアイランド現象の抑制と、植物による炭酸ガス吸収効果の両面で関心が高くなり、都市行政でも義務化などの規制や補助策も進展している。昨日東京往復の新幹線の中で読んでいた日経エコロジーによると、緑化と言うだけでは不十分だそうだ。そこに植えられる植物によってはヒートアイランド現象を促進するケースもあるらしい。
屋上緑化にこれまでよく使用されてきたのがセダムという植物だそうだ。サボテンのように水を蓄えられるため、水やりや刈り込みなどの保守管理が楽で、植えるための土も薄くて済むためにこれまで重用されてきたらしい。
太陽があたる屋上に蓄えられた熱は、3つのルートで放出される。まず大気にそのまま出る「顕熱」でヒートアイランド現象を加速する。つぎは土や植物の水分が蒸散する際に出る「潜熱」で、気温を下げる効果がある。3つめは屋上から階下に伝わる「伝導熱」だと述べられている。東京都環境科学研究所の調査によると、芝は顕熱が小さく潜熱が極めて大きいために冷却効果があるが、セダムはコンクリートより顕熱が大きくなるという驚きの結果が出ているという。これはセダムが水をほとんど蒸散しないことが原因だそうだ。ただし、セダムから建物への伝導熱はもっとも小さいので、空調負荷を下げる効果はある。東京都はこの結果を受けて、セダムとコケを補助対象から外したそうだ。
屋上緑化の場合、土の重さもよく考慮しなくてはならない。だから人工軽量土壌が登場している。空隙がたくさんあって保水性に富み、多雨な場所では灌水設備は要らないらしい。
一時ビオトープと言われる人工水辺を屋上や公園に作ることが流行したことがある。できたときは良いのだが、水の循環の管理やゴミの掃除などが行き届かないと、へどろが溜まったりしてビオトープが死んでしまうケースが続出したと聞く。これと同じで屋上緑化に使われる植物も生き物だから、ある程度の手間をかけることを厭うと死んでしまうことが十分考えられる。セダムのケースのように、人間の都合だけを考えていると、逆効果になることもあるということだし、効果の高い植物も植えればそれで良いものではない。いま学校の庭を芝にすると良く言われるが、これも高温多湿の日本では育てること自体に技術がいるはずだ。生き物を工業的に扱ってはならないだろう。
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