効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

低温室効果冷媒

これまでにも触れたことだが、南極のオゾンホール拡大の原因とされるフロンの製造・廃棄が厳重に管理された結果、オゾンホールは小さくなってきたと報じられている。だが、そのフロンに代わる冷媒として、塩素を含まない代替フロンが開発され利用が拡大していた。ところが、これが強い地球温暖化効果を持つことが分かり、この問題の解決が世界的課題となっている。今日のNEDOニュースで知ったのだが、NEDOは、高効率で低温室効果を有する冷媒の開発と、それを使用した高効率な中小型空調機器開発に着手したということだ。開発する冷媒の安全性・性能評価を実施し国際規格化を目指すとともに、家庭用空調機器などを対象に省エネ化と低温室効果冷媒への転換を促進する。この取り組みを通じて、パリ協定における日本の代替フロンであるハイドロフルオロカーボン(HFC)排出削減目標である2030年までに約1020万t-CO2(2013年比で32%削減)の削減達成に貢献する計画。今後、パリ協定などの地球温暖化対策に係る国際的な規制により、現在使用している冷媒が使用できなくなる可能性があることから、新しい冷媒の開発と、使用量としては圧倒的に多いのが家庭用空調機であることに対応して、この冷媒を使った高効率家庭用空調機を開発しようとするものだ。これを世界に先んじて開発に成功すれば、その事業性も極めて高く、日本が市場を支配することもできるだろう。