効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

再エネの価値

これまで太陽光発電を中心にした再生可能エネルギーは固定価格買取制度によって高く買われ、その普通の電気料金との差額は賦課金として消費者が負担してきた。太陽光発電の急増によって、標準世帯で月額675円となってきたことが問題視されるようになったのに対応して、経済産業省は太陽光など再生可能エネルギーの専用市場を2017年にも新設する準備を始めた。価格が割高でもクリーンな電気を求める環境意識の高い消費者を取り込む狙いで、一部の人が多く負担することで残りの消費者の電気料金の上乗せを抑える。新市場では再生エネや原子力など二酸化炭素(CO2)を出さない電気の「環境価値」を売り買いする。再生エネをつくる発電・送配電事業者が売り手となり、小売事業者が調達して家庭や企業に販売する。電気自体の値段に環境価値を加えた価格で消費者が購入する仕組みだ。原子力も紛れ込ませる経産省のやり方は汚い限り。消費者はクリーンな電気を扱っている事業者と契約を結べばよいのだが、原発からの電気をクリーンとして区別できなければ、原発促進策になりかねない。クリーンな電気を購入したいと考える消費者が増えるかどうかがカギを握るが、卸市場での取引がどのような形になるか注意しなければ、再生可能エネルギー抑制策になる可能性もある。