効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

レドックスフロー電池のコストダウン

天候によって出力が変動する太陽光や風力発電は、ゆっくりした変動であれば既存の火力発電設備で対応した稼働の制御ができるが、周期の短い変動は系統の制御が難しくなる。それを解消する方策の一つに大型の蓄電池を変電所レベルのポイントに設置して蓄電したり放電したりさせる方法がある。しかし、そのコストが大きく、コストの安い蓄電池は反応速度が遅かったり、大容量化には設備が大きくなったりする。その解消が可能となるかもしれない新技術が開発されたそうだ。
東北大学は15日、安価で大容量なレドックスフローキャパシタを開発したと発表した。安価で低環境負荷有機材料のレドックス反応容量を利用し、大規模蓄電設備向けに開発されてきたフローキャパシタのエネルギー密度の倍増(約2.5倍)に成功した。キャパシタは本格的な蓄電池ほどの容量はないが、反応速度が非常に早く、これからの系統制御に非常に有望視されているものだ。このキャパシターと大容量の蓄電池でコストの安いものを組み合わせれば、太陽・風力などの再エネの導入を大きくすることが出来る。大型のリチウムイオン電池も使われ始めているが、この新開発されたフローキャパシターとの組み合わせが普及すれば、分散型電源が主体となる送配電系統が主流となるに違いない。