効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

固体電解質リチウムイオン電池

リチウムイオン電池は、小型モバイルから電気自動車、さらに、再生可能エネルギーなどの不安定電源導入時の系統安定化へ寄与する定置用途への展開が期待されている。その場合、電池の安全性確保は、より重要な課題となる。これまでのような小規模のものではないために、系統を不安定化させる要員になる可能性もあるからだ。これについて、電力中央研究所が、将来の大型蓄電システム普及時に不可欠な、より高い安全性を兼備した全固体型リチウム二次電池の研究開発を行っている。現在商用化されているものの固体高分子電解質は可燃性であるために、温度が上がったときに課題があった。十ワット時級全固体型リチウムイオン電池を試作し、安全性を定量的に比較した結果、電池内部短絡を想定した試験を実施したところ、ガス発生に伴う圧力変化が従来のリチウムイオン電池の十分の一以下に抑制され、破裂などは無く、電解質の固体化が安定性の改善に大きく貢献することを確認したということだ。これを使った大規模リチウムイオン電池が実証試験されるのはいつ頃になるのだろうか。