効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

マイクログリッドの標準化

入手した情報によると、米国ではこの2月にペンシルバニア州で30万、3月にはミシガン州で80万、7月にはノースカロライナ州で2,300、9月にはテキサス州フロリダ州カリブ海諸島などで数百万、10月には北東部諸州で120万件の電力供給途絶が発生したそうだ。これが全てではなく、例示に過ぎないとしているが、米国の電力需要家が現在の電力供給への信頼感を喪失したことには間違いない。それへの解決策として示されているのがマイクログリッドだ。しかし、マイクログリッドが試みられているところは、まだ軍事基地、大学のキャンパス、学校、病院などに限定されており、まだシステムとして初期段階だとされる。その一方では、マイクログリッドはこれまで毎年10倍のテンポで伸びているという。ここで問題なのは、それぞれのシステムが独自のもので、一品料理になっていることだという。今後、システムの標準化が強く求められている。今は先進的な幾つかの州で、マイクログリッドの拡充が推進されているが、ここでも全体を通しての標準化が完成しないと、維持管理だけでも大きな課題を抱えることになるとされている。確かにそうだろう。コンピュータ普及の初期段階と同じだと言える。遠隔地への電力供給について、電力事業は発電所とその地域との間に接続容量を増やすことしか念頭になかったが、これからは、マイクログリッドを系統に追加する方向に行くとされている。変動を予測しにくい再エネ電力も含めると、ビジネスモデルが大きく変わらざるを得ず、新たに収益性のあるシステム設計がなされなくては電力の安定供給は難しくなるだろう。