効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中東の再エネ比率急上昇

ジーメンスが出したレポート“エネルギー見通し2008”によると、これからの17年間で中東の再エネ比率が3倍になるそうだ。2035年を予測しているのだが、経済活動が活発化し、人口も増えるために電力需要が急増し、2016年の発電容量に277GWを追加して、483GWになるということだ。そして、2035年の総発電設備規模の内20.6%(100GW)が太陽光と風力で占められ、2016年の5.6%(16.7 GW)から大幅増となる。しかし、それでも天然ガス火力に優位性がある状況は続くようだ。太陽光は61GW増強されるが、風力発電のポテンシャルは非常に高いにも拘わらず、送電系統が弱いために増設を早めることが難しいという。そして、このレポートによると、今後重要なのは送電系統のデジタル化で、それによって火力発電、蓄電設備などとの協調制御が可能となり、不規則に出力が変動する太陽光、風力発電のさらなる増強が可能になるとしている。一方では、このデジタル化によって、サイバーアタックによって送電系統の制御が崩壊させられる可能性もあると指摘しているのも興味あるところだ。同様の問題が日本にもそのまま当てはまるのではなかろうか。