効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■とんでもないお年玉

令和6年1月1日16時06分に発生した石川県能登地方を震源とする地震により、石川県内で最大震度7が観測され、現在6県(新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、兵庫県)で被害が発生している。 1月2日9時30分現在、人的被害34名(死者4名、負傷者30…

■子どもや女性が殺される中で幕を閉じる年

ウクライナとロシア、パレスチナとイスラエルの間の殺し合いが、終焉する気配も見せない中で年が終わろうとしている。戦争状態はここだけでなく世界の各地で見られるが、人間社会の裏側が露呈されたままなのは残念なことだ。これを終わらせる力を持つ国がな…

■アメリカ・メキシコ間のパイプラインからメタンリーク

報道によると,宇宙衛星の観測データから、アメリカとメキシコを結ぶ天然ガス輸送パイプラインからかなりの量のメタンが漏洩していることが分かったそうだ。メタンは天然ガスの主成分だが、地球温暖化効果は炭酸ガスの20倍を超える。しかも、その漏洩箇所が…

■木製からくり決済機

2,000の細やかな目せ部品からできている決済機。日本の伝統技術であるからくりを使って、木製の歯車やシャフト、レバーを組み合わせたもの。耐久性には課題があるかもしれないが、お店で買い物をしたあとに、この決済機を使うお客は、この上ない心地よさと,…

■再エネ余剰電力の新しい蓄電方式

風力発電や太陽光発電は、電力需要に対応して発電するのではなく、風の強さや晴れか曇りかなどの気象条件によって左右される。特に風力発電の場合、例えば深夜の電力需要が落ち込んでいるときでも、強風が吹けばそれに応じた発電をする。それを送電系統に投…

■今後の水素製造量予測

IEAのレポートによると、いま具体化しつつあるプロジェクトが進行すれば、2030年迄の水素製造量は3,800万トンになるらしい。その内17トンが現在建設が始まっている設備の製造量だから、今後に向けた製造量の拡大は膨大となる。また、その中に中国の設備が…

北海道の風力発電、自前で送電線

北海道の人口密度は低い。だから、風力発電や太陽光発電の設置は、本土に比べると非常にやりやすい。しかし、課題は人口密度に対応して送電線の容量が小さいし、設置密度も低いために、既存の送電系統に再エネ電源を接続させるのが難しい。 「宝の持ち腐れ」…

太陽光発電と地域のエネルギーバランス

これまで太陽のあたる所には、太陽光のエネルギーが蓄積されていた。だが、そこに太陽光発電パネルが設置されると、通常の日陰が出来るだけでなく、太陽光のエネルギーが電力に変換され、系統を経由して遠方の地域に移動することになる。ということは、本来…

新形式の浮体式洋上風力発電

陸上であれ洋上であれ、風力発電設備は、太い柱の頂上に回転翼が3枚ほどあって、その柱は出来るだけ寄れないように設計されているのがこれまでだった。だが、この程報じられているのは,柱そのものが風で揺れる構造で、その揺れの幅に従って風車の位置が変わ…

■古着の再生利用

古着の定義は難しいが,穴が空いたりペイントが付着したりすると、服としては使いにくくなる。これをゴミとして捨てるのもありだが、できれば再生利用することが望ましい。 報道によると、ニッケは2025年3月までに古着のリサイクル繊維を増産する。グループ…

新形式の風力発電登場

大型の風力発電は、高いポールの上に大きな翼を着けたタービンが回転するのがこれまでだったが、上ではなく横に拡がる風力発電システムが開発されたそうだ。Airloomというスタートアップがデザインしたものだが、米国のワイオミング州に建設されている。高さ…

米国洋上風力「崩壊」

書くのを止めたと宣言したのに、また書きたくなった。時々の日記になります。 米国の洋上風力発電で損失が相次いでいると報じられている。機材、輸送コストの急上昇が原因。BP幹部は、米国の洋上風力業界が「崩壊している」と発言しているようだ。撤退を決め…

■蓄電池か水素か

電力需要が少ないときにも発電することが多い太陽光や風力発電の余剰電力を、蓄電池に貯めておいて後で需要が高くなったときに放電させるというのは極めて論理的で適切な方法のように見えるが、この規模が大きくなると、その素材の消費量も増えて環境破壊に…

■全銀ネット障害

振込などの銀行取引は、個別に行うのではなく、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)を経由して行われていることを、10日に報じられた、決済システムが機能しなくなったという報道記事で知った。三菱UFJ銀行やりそな銀行など11の金融機関で他行宛ての…

■奈良公園へ

からりと晴れ上がった上天気で、気温も快適。そこで、昼前から二人で奈良公園を歩くことにした。近鉄で奈良駅に着くと、海外からの旅行客が一杯。駅から歩いて国立博物館まで行ったが、閉館中。仏像館に入った。ここは初めてだったが、展示してある仏像をゆ…

■変動性再エネの出力制御

今日届いた自然エネルギー市民の会からのニュースレターで、いま問題になっている太陽光や風力発電といった変動性再生可能エネルギーからの出力が需要を上回るようになる地域が増え、出力を抑制させるレベルが大きく上がっている現状を示す資料を見る機会が…

■浮体式風力発電

洋上風力発電には、沿岸部の遠浅の区域に、タワーを海底に埋め込んで建てる方式と、海が深い場合に、海上に浮かぶ設備を作ってそれに発電用の風車を建てる方式がある。日本列島周辺は遠浅の距離が少ないとされ、これから建設される洋上風力発電は浮体式が主…

■うるう秒廃止

うるう秒廃止という言葉を報道記事で見たときに、その意味が当初分からなかった。記事を読み込んで分かったのは、地球の自転速度が毎年微妙に変化しているために、世界標準時を地球の自転時間に合わせることを、うるう秒の修正というのだと理解できた。 国連…

■温暖化ガス「ゼロ」の合成燃料

植物、動物、藻類などの生物からの原料を合成して作る燃料は、燃焼させれば炭酸ガスが出るのは当然なのだが、生物起源のものはまた生物に吸収されるという仮定によって、ネットゼロの燃料だと見なされている。これが想定通りになっているかどうかの実証はか…

■再エネ活用の温室

矢崎総業傘下の矢崎エナジーシステムは、再生可能エネルギー比率を50%にした植物工場システムを開発したと報じられている。太陽光発電による発光ダイオード(LED)を照明とするほか、太陽熱や自社工場から出た廃熱などを利用して温度や湿度を一年中一定に保…

■米国が高圧直流送電推進

米国エネルギー省の風力エネルギーオフィス(WETO)が、1,000万ドルを準備して、高圧直流(HVDC)送電の電圧変換設備の性能向上を推進しようとしていると報じられている。高圧直流送電方式は、同電圧の交流送電方式に比べて送電損失がかなり低い。米国では、…

■水素燃料のトラック

水素燃料電池を動力源とするバスや路面電車は、既に数年前から中国では実用化され、各都市で利用されている。その点で日本は大きく遅れていたのだが、やっと日本通運がトラックに燃料電池を採用したようだ。水素燃料電池(FC)トラックを2023年末までに20台…

■石油・ガス産業と地球温暖化

石油や天然ガスを採掘する事業者は、いまジレンマに陥っている。本業を推進拡大すれば、それだけ炭酸ガスの放出量が増え,温暖化を進める結果を招くことになり、強い批判も出され始めている。それに対応するために力を入れ始めているのが、CCS(炭素の捕捉・…

■電力データで新しい事業が生まれる

電力メーターの検針員の姿を見なくなってから久しい。ほぼ全ての電力消費の計測がスマートメーターで行われるようになって、毎月ではなく、必要であれば数分単位でその時点での電力消費量が分かるようになっている。このデータは電力事業者が収集していたの…

■電力データで新しい事業が生まれる 電力メーターの検針員の姿を見なくなってから久しい。ほぼ全ての電力消費の計測がスマートメーターで行われるようになって、毎月ではなく、必要であれば数分単位でその時点での電力消費量が分かるようになっている。この…

■水

世界的に降雨量が偏在するようになっているようだ。洪水と干魃が併存している。スイスでは氷河の量がここ2年ほどで10%減っているというデータもある。メキシコは2019年の干ばつで起きた農作物の生産被害を踏まえ、国防省や農業・農村開発省が主導して20年に…

■EUの風力発電設置停滞

ロイター通信が報じているが、これまで、風力発電で順調に設置数を増やしてきたEUで、その伸びが停滞しているということだ。その原因は、設備のサプライチェーンが順調に動かなくなっていること、設備コストが上がってきたことなどがあり、いま着工している…

■蓄電できるセメント

興味を惹いた記事があった。米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)が、セメントに炭素材料を混ぜた蓄電装置を開発したというもの。住宅基礎に利用すれば家庭で使う1日分の電力を貯蔵できる可能性があり、電気自動車を充電できる道路など、広範に活用が広が…

■水素社会

水素社会になるとよく言われる。エネルギー源も含めて水素が大量に利用されるということだろうが、その量のイメージが湧いてこなかった。その水素は化石燃料から作るものではなく、再エネ電力で水を電気分解して作ったものでないといけないのだが、日本では…

■九州の風力発電

北海道に風がよく吹くということはよく言われるが、同じ日本列島だから、九州にも同様に風は吹いている。九州は南の端にあるから、太陽光は沖縄に次いで面積当たりの光の量は大きい。だから太陽光発電の設置が多く、快晴の昼で電力需要が多くないときに、余…