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やしお このページをアンテナに追加

2011-02-05 Sat

おにぎりのこと

 床におにぎりを置いておいたら、踏んづけてしまって、困っている。

新刊.net

 書店で「ああ、この人こんな本いつの間に出してたの!」となることがたまにあるので、ネットで特定の著者の新刊情報をお知らせしてくれるサービスがないかなあと思って探してみたのが


新刊.net http://sinkan.net/


 さっそくキーワードに20人ほど登録してみた。過去2年分ほどの検索結果を見てみるとやっぱり「こんな本を出していたのね!」というのがあったので楽しい。

竹中平蔵『経済古典は役に立つ』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/9584185

ハイエクケインズ批判は徹底している。ミクロ的基礎のないマクロ集計議論は意味がないとし、」、あるいはそのケインズにしても「嵐の最中にあって、経済学者に言えることが、ただ、嵐が遠く過ぎ去れば波はまた静まるであろう、ということだけならば、彼らの仕事は他愛なく無用である」。当たり前といえば当たり前ですが、(体系が無矛盾であっても)その体系が現象を十分に捉えられていない=有効性が低い点で批判する態度は物理学などに似ています。本書は竹中平蔵のすべき仕事ではやっぱりない気もしますが、でも面白かったです。

 竹中平蔵がどういうことを重視しているのか、というのは本書から浮かんできそうなので、そういうのに興味がある人にもいいのかも。

経済古典は役に立つ (光文社新書)

経済古典は役に立つ (光文社新書)

古田亮『俵屋宗達 琳派の祖の真実』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/9459388

もともと何らの琳派観も持っていなかったので驚きはせずに、なるほどー、という感じ。従来の「琳派」という括り方への苛立ちから新たに「ポスト宗達派」という括り方への転回の身振りよりは、むしろもっと宗達作品自体について豊かに語ってほしかったなあ、とは思うものの新書だしね。でも周囲との比較から正しく位置づけるという作業は、当然ある程度作品について実証的に語らなければならないので読んでて楽しかったです。「垂らし込み」技法の話とか。

 本書は全体的に組がダサくて悲しい。詰め込み過ぎている気がして仕方がありません。本文組の文字の詰め込み具合は一般的でも周囲の余白が狭いので圧迫感があります。特に小口の余白があと2,3ミリくらい広くないと、しっかり本を開かないと読めないのでしんどい。後は特に目次が絶望的にダサい。章タイトルが太字の明朝体でむっちりしている上に行間、字間も詰め詰めで後ろにみっちり節タイトルが続くというスタイルは雑誌でやってほしい。

俵屋宗達 琳派の祖の真実 (平凡社新書)

俵屋宗達 琳派の祖の真実 (平凡社新書)

伊藤乾『指揮者の仕事術』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/9491002

「第九」についての第5章、「トリスタンとイゾルデ」についての第7章の実作に即した実証的な話は興味深い。具体的にこういう効果を出すためにこういう作業をしなければならない、という話をもっといろいろ聞けたらなあとは思うものの新書だし仕方がないですね。でも「指揮者の仕事術」がリーダーとしての仕事術として一般論に展開されかける危うさにはハラハラさせられました。ギリギリ踏みとどまってる感。そういう作業は必要があればこちらで勝手にやるので、もうひたすら実証的に指揮者について語ってほしい。

 いろいろ面白かったけれど「指揮者になるにはピアノとヴァイオリンを習う必要があるという本当の理由は、平均律純正律、それに金管楽器などで活用される自然倍音列など、複数の異なる音律の音感と合奏法を身につけるためなのです。」なんかなるほどねーという感じ。

指揮者の仕事術 (光文社新書)

指揮者の仕事術 (光文社新書)