遺跡の声
読了。
漸く買えた…何故こんなに苦労しなくてはいけない*1のやら。(笑)
「トリニティ」*2シリーズを纏めた短編集。
アスペクトノベルス版「遺跡の声」に、SFジャパン2007年夏号に収録された「渦の底で」を加えた決定版*3。
第一作目が書かれてから30年近く経つと言うのに殆ど古びていないのは驚異的だよなぁ。特に今年発表されたシリーズ最新作品を収録しても読後に違和感を感じさせないあたり、並外れた堀晃の作家としての力量を感じるな。
収録作の中でのお気に入りはやはり「太陽風交点」だな。等間隔で星系から飛び出している太陽ヨットのイメージが頭に浮かんで来るのが心地好い。個人的には「SFは絵だねぇ(c)野田大元帥」ってのを体現している短編なんだよなぁ。鏤められたキーワードもSF好きの琴線に触れるモノが沢山あるしね。
シリーズ全体の事で言うと、このシリーズの初読からずっと頭の中で捏ね繰り回している石原藤夫「惑星シリーズ」との対比。未だにちゃんとした文章化が出来ないのよね。一部断片でも纏まったら文章にしたいんだが…30年経っても出来ていないのが情け無いよな。
心地好いSFらしさに浸れる佳作だな。次は「情報サイボーグ」シリーズ再発…も良いが、「マッド・サイエンス入門」の続編が欲しい処だ(をゐ)
日本GPの思い出
今年から富士スピードウェイで開催。
初めて行った1976年「F1・イン・ジャパン」。あの時は土曜日に富士に着いてパドック近くをウロチョロしていたら、ロータスのチームスタッフが中に入れてくれた*1のが思い出深いなぁ。
決勝は1コーナーで見ていたが雨でびしょ濡れ*2になりながらも食い入るように見ていた事を思い出す。近くで見ていたカップルがビニールシートを貸してくれて何とか凌いだのも今となっては懐かしい。今、コース迄行ってもあんなに近くで見る事は出来ないのが哀しい事ではあるが。
レース結果など二の次*3で、目の前を走り抜けて行くマシンを眺めるだけで楽しかったよなぁ。
あれから31年、リニューアルした富士だが、あの長いストレートから1コーナーに飛び込む迫力は変わってないだろうから見せ場を作って欲しいもんだわ。