新小児科医のつぶやき

2007-02-05 病院機能評価

正式には日本医療機能評価機構と言います。昨日の座位様の主治医制度の話から飛び火して、この制度についての論争が盛り上がったのでエントリーにします。

本当は座位様コメントの主治医制度のあり方の方に行きたかったのですが、主治医制度を先に規定している病院機能評価があるため、まずここを議論として詰めておかないと足許が固められそうに無いので今日の主題としたいと思います。と大見得を切ったのですが、実は私は良く知らないと言うか名前しか聞いた事の無い制度なのです。昨日のコメント欄でも露呈しましたが、774氏様が簡潔に説明された、「担当医、主治医、上級医の明白な区分」さえまだ砂を噛むような思いです。

私が知っている病院機能評価の実感部分は、当院の看護婦の一人が神戸でも屈指の大病院に勤務した事があり、そこで病院機能評価を受けた体験談ぐらいです。彼女も相当不快というか負担の重い経験であったせいか、この話題が出ると日頃温厚で怒った顔なんて想像も出来ない彼女が、見る見る不快な顔になり、この世の悪行を語る伝道師に早変わりします。

ゆっくり系統だって聞いたことが無いので、断片的な話の集積なんですが、とりあえず重箱の隅をつつくような作業の連続であった事はすぐにわかります。ありとあらゆるものが書類化され、書類化されたものを評価する委員会が雨後のタケノコの様に作られ、それが定期的にキッチリ活動した記録の作成が求められていくのが基本のようです。これも彼女が繰り返して話す一つとして、歩いていたら病院機能評価の委員に呼び止められて「病院の理念を言え」と問われるらしく、機能評価の準備には教育勅語よろしく理念の暗唱に費やされると聞きます。

私もその一端ぐらい知ろうとして日本医療機能評価機構のHPの自己評価調査票 一般病院版(Ver.5.0)を読んでみたのですが、途中で眩暈がしてきました。斜め読みで終わってしまったので印象だけですが、頭に残ったのは「明文化」「マニュアル化」「委員会」「評価」が執拗に繰り返された事です。

それと病院機能評価を受けるためには受験料が必要だそうです。病院規模で変わるそうですが、数百万はかかると仄聞します。病院としても一旦受験したからには合格したいでしょうから、機能評価の委員が指摘する一言一句の達成に奔走するそうです。病院中が審査に奔走した挙句、合格後には膨大な書類仕事とウンザリするような委員会業務が残ると聞いています。医療系ブログでも時にこの病院機能評価について少し触れているところがありますが、未だに「素晴らしい」と書かれた物を読んだ事がありません。

病院機能評価も悪いところばかりじゃないでしょうし、そのすべてを評論するのは難しいとは思います。本当の主題は座位様が御指摘の主治医制度のあり方です。その主治医制度が病院機能評価ではどうしろと書かれているのかをまずはっきりさせる必要があります。昨日も774氏様、Bugsy様から現場の実感が籠ったコメントを頂きました。いくつか紹介すると、まず774氏様からで、

病院評価機構Ver5では、担当医(直接患者と接するいし)、主治医(担当医を通じて指示を出したり、患者と直接接する医師)、上級医(自らは直接の診療に当たらないが担当医、主治医を指導する医師)と、明確に決まっている事が必須となっています。以前うちの科では、チーム性をとって、チームの全員が担当患者全てを把握するようにしていましたが、それは明白に否定されました。

簡潔なのですが、ではどうするのが評価機構が求めているのかハッキリしません。もう一つこれも774氏様からですが、

まあ、とにかく時代に逆行していると言うか、チーム医療制(医師、コメ、パラを含めた集団指導体制)を完全否定して、24時間全責任を負う主治医を決め、主治医の指示の元に患者と接する担当医、指示だけ出す上級医を決めると言う10年前の制度そのままと言うのが病院評価機構の実態です。

こちらの方がいくらかイメージできます。これはBugsy様からですが、

うちの病院のシステムは他の病院と大差ないと思います。患者さんが入院されるにあたり 外来のオーダリングシステムで食事、病室や入院時検査もろもろを入力します。その際主治医がグループリーダーのヘッド、(研修指導医クラスで大概は執刀担当医、時に診療科の部長が兼ねる事もあります)、担当医がグループのネーベン全員といった名前を入力して決定して診療責任はあくまでグループ全員という建前をとっています。この担当医と主治医の差は明確です。

ただし一人の担当医が専任にならざるを得ないので患者さんはこのネーベンクラスの医師を自分専属の主治医と理解されることが多いようです。ムンテラは必ず主治医と担当医複数でおこなっています。医師一人だとこちらの説明内容が医師によってニュアンスが異なってくるからです。上級医というのは公的にはあるのかもしれませんが、多分部長の事なんでしょうね。患者さんに上級医の医師として紹介したこと無いです。

診療科全員を主治医と入力するのは可能ですが、実際には個々の医師の受け持ちが決まっていますので、患者さんはたった一人の医師を主治医と思うわけです。一方一人医長も上級医にはなれます。入院カルテにそう書けばいいだけです。

一方外来で入院加療を説明し、退院後フォローアップのため再びその外来担当医師の外来へ通院される患者さんにとってはその外来医師が主治医と理解され、予約をとって定期的に通われます。様々な書類、紹介状、健康保険の書類果ては介護認定申請書もなどこの外来医にふりかかってきます。

こういう主治医システム自体は私でも実感できるのですが、774氏様が機能評価で否定されたシステムとの相違点が良くわかりません。この辺は私が小児科医であるかもしれませんし、病棟業務から遠ざかったいるかもしれません。もっと言えば評価機構が求めるシステムはBugsy様がコメントして頂いたシステムで正しいのでしょうか。

望ましい主治医制度を論じるには、日本中の一定規模の病院に強い影響を及ぼしている病院評価機構が求めている主治医制度の実体をまず明確にする必要があると考えます。私でも砂を噛む思いですから、医療関係者以外の方には尚更だと思います。これは私では完全に手に余る問題ですが、最前線の勤務医の医師には身近で実感できる問題かと思います。よろしく情報を頂けると嬉しく思います。

鬼瓦権三鬼瓦権三 2007/02/05 11:24 いつも楽しみにしております。
先日のデスマーチ論は大変感銘を受けましたが、あまりに書込が多く遠慮しました。先生の推察には感服いたしております。
さて、本日の病院評価機構ですが、やはり日本人特有の「お免状を好む」体質にあるんじゃないでしょうか? 私も若い頃、国立病院勤務しておりましたが、何かというと「マニュアルを作れ」だの「置いてあるマニュアルを読んでハンコを押せ」だのとうるさかったです。
臨床ってのはそもそもマニュアルで何とかなるものではないと思いますけどね。
病院のオーダリングシステムもそうですが、「PCに打ち込むと同時に、今までの伝票も書け」とか結局、医者の負担ばかり増えてしまいます。

荘子の天地篇に「有機械者 必有機事 有機事者 必有機心」とあります。
機械を使うと必ず機械を使わないとできない仕事をするようになってくる。機械を使わないとできない仕事をしていると、機械を頼り、それを利用しようと企む作為的な心が生まれてくる…と解釈しますが、医療崩壊の根本は単に新研修制度のみならず、医療を取り巻く人心にあるのかも知れません。最早、遅いですけどね。

YosyanYosyan 2007/02/05 12:41 >鬼瓦権三様

 >「お免状を好む」体質

たしかにそうかもしれません。付け加えれば横並び意識も強いように思います。病院機能評価の実体なんて受けたもの以外は知らないわけで、実体不明のもののお墨付を世間が無批判に高評価する側面が確実にあります。お墨付のある病院は良いに違いないになり、もっと進めばお墨付の無い病院は良くないに違いないとなるような感じです。

実際のところはなんとも言えませんが、殆んどの患者は病院機能評価が有る無しはそれほど気にはしていないような気がします。むしろ病院側がそれを気にしすぎて「取らなくてはならぬ」に奔走していると言えば言いすぎでしょうか。一体どれほどの人間がver.4とver.5の違いがあるのを知っており、その差がどれだけ実際の医療に反映しているか把握しているか素直に疑問です。

医師ですら熟知している者は少ないかと思います。実体不明のお墨付を有り難がるのはどうかと思いますし、こういうものはどういう基準で審査をしているか公表したほうが意味があるとは思うのですが。

miosymiosy 2007/02/05 12:47 放射線科医ですので残念ながら主治医システムについてはわからないのですが….
ある日から放射線部内のあちこちに「病院の理念」なる紙が貼られるようになりました.理由を聞くと「病院機能評価の準備」とのこと.覚えろと言われましたがまだ覚えてないです.
うちの病院が機能評価を受けたのか,まだこれからなのかは知りません.周囲も知らないみたいです.ただ「準備のため」という委員会やら書類やらだけが増えています.

YosyanYosyan 2007/02/05 13:02 >miosy様

抜き打ちで病院の理念の口頭試問はあるらしいですから、覚えておいた方が良さそうですよ。

柳 2007/02/05 13:46 病院種別・病床等区分評価料金
一般病院種別A200床未満1,200,000円
精神病院種別A長期療養病院種別200床未満1,400,000円
複合病院種別A現行一般病院種別A200床以上1,800,000円
一般病院種別B精神病院種別A400床以上
精神病院種別B長期療養病院種別200床以上
複合病院種別B新料金一般・複合100床未満1,200,000円
精神・長期療養200床未満一般・複合100床∼200床未満1,500,000円
精神・長期療養200床∼400床未満一般・複合200床∼500床未満2,000,000円
精神・長期療養400床以上一般・複合500床以上2,500,000円

いい値段してます。現在2000以上の病院が認定を受けていますので
一件当たり150万としても30億円以上がこの法人に流れ込んだことになりますね。

YosyanYosyan 2007/02/05 14:02 >柳様

きちんと値段表があるのですね(当たり前か)。高い高いとは聞いていたのですが、この機構に30億円以上も流れているとは驚きです。そう言えば電子カルテも審査基準に入るとか入らないとかの話がありましたから、審査料だけではなく、認定により必要になった諸々の波及費用を含めると病院機能評価産業みたいなものですね〜。

柳 2007/02/05 14:03 まぁこの数年、評価を受ける病院は激減しているようですが。

「お墨付き」制度伸び悩み 病院の安全性や質を評価
http://www.asahi.com/health/news/TKY200612090150.html

 病院の安全性や医療の質を第三者の立場から評価し、「お墨付き」を与える
財団法人・日本医療機能評価機構の認定制度が伸び悩んでいる。これまでに
全国4分の1の病院が認定されたが、新たに認定を求める病院数は04年度を
ピークに 減少している。審査手順の煩雑さなどが理由とみられ、同機構は
このままでは制度が形骸化してしまうと見直しに乗り出した。
 申請数は、開始からしばらくは年120〜130件だった。01年3月に規制緩和で
認定病院を広告掲載できるようになったことや翌年の診療報酬改定で一部の
認定病院に加算が認められたことなどから増え始め、04年度は465件に
上った。だが、 05年度は341件、06年度は170件程度と一転して減少傾向に
なった。

YosyanYosyan 2007/02/05 14:25 versionは現在「5」らしいですから、糞真面目にやった所は少なくとも5回は審査を受けた事になりますが、versionが上がるほど審査料や増大した経費に見合うだけのメリットがあるものなのでしょうか。無ければ申請する病院は減るのは当然のような気がします。

version upした審査に認定される事に明らかなメリットが無い限り、病院が欲しいのは「認定」の事実だけでしょうし、患者はもちろんの事、医師だって当事者以外はよくわからないversion内容ですしね。そもそもversionなんてものがある事さえ知っている人がどれだけいることか。

それはそうと再審査みたいなものはあるんですかね。もしあれば再審査料も馬鹿にならないかと思います。何年か毎に再審査料と再審査のために奔走させられるのはさぞかし大変だろうと思います。

座位座位 2007/02/05 14:30
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070129ik0f.htm
読売の1/29ニュースによると、脳性マヒを対象とした無過失補償制度の運営に、この組織をあたらせる模様、急ごしらえで、批判も多いという。
ーーーー以下引用
日本医療機能評価機構に、厚労省や日医、損害保険会社などが加わる「運営組織」を新設。損保会社は専用の保険商品を設け、病院や助産所が保険料を支払う。ーーーー引用終わり

座位座位 2007/02/05 14:41
第三者機関の運営組織として転用する模様ですね。存在意義が問われてますから。この組織は、副理事長が厚労省官僚上がり(但し医学部卒)で切れ者らしい。サービス経済学のスペシャリストも理事に据えてます。医療の規制緩和の手助けをしながら第三者機関の運営もやるという、不思議な理念が共存する組織です。

YosyanYosyan 2007/02/05 15:03 例の無過失補償制度の第3者審査機関が日本医療機能評価機構って・・・まさか審査を受けていない病院とか、version upをしない病院には審査が不利になると言う噂を流して、審査件数の回復を狙うなんて目論見があったら怖いですが。

それと日本医療機能評価機構に無過失かどうかを審査してもらうのに医師から審査料を徴収するなんて言い出さないか急に不安になってきました。

座位座位 2007/02/05 15:14 五年ごとの評価の更新が必要とのことで、確実に5年ごとに30億円入金される仕組みです。患者本位の病院機能を認定するには、530項目の審査、数え切れないほどの委員会を立ち上げ、会議開催の実績を積み、数え切れないほどのマニュアルを整備しなければなりません。これだけ労働強化をさせる自己評価調査票ですが『残業』の文字が一つもないのが不思議です。
yosyanさん、医療機能評価機構の主治医制度の詳細な評価基準を捜していますが、まだ見つかりません。申し訳ない。

YosyanYosyan 2007/02/05 15:35 >座位様

一晩待ちましょう。それとこれは知っておられたらで構いませんが、530項目もの審査基準があるのなら、きっと膨大な審査基準の指示書があるかと思います。下手したら各部署ごとの本みたいなものかと想像していますが、それを所持している人間で無いとわからないような気がします。

m3.comでもスレが立っていますが、審査に従事させられた大変さとやった事のバカらしさのレスは集まっていますが、感じとして指示書みたいなものを実際に目を通した医師はまだ出現していません。ひょっとしたら指示書は門外不出の部外秘になっているんじゃないかと勘ぐっています。

YosyanYosyan 2007/02/05 17:30 >座位様

機構の自己評価調査票(Ver.5)では、4.1.5に「診療および業務上の指針・手順が確立している」とあり、その4.1.5.2に「主治医・担当医が明確になっており、診療の責任体制が確立している」となっています。それに付け加えて、

  ̄‘發納膽0綮餝覆具体的に定められている
 ▲哀襦璽弯芭鼎簔甘医をおいている場合でも、責任者である主治医を明確
にしている

となっています。これだけでは正直なところ判じ物みたいな表現でよくわかりません。主治医資格が具体的にも???ですし、調査票には774氏様が指摘された上級医という表現は今のところ見当たっていません。

ひょっとしたら病院側はこれだけの情報で体制を整え、なおかつ審査側の指導要領みたいなものに従って、指示項目を整備する作業に従事しているのかもしれません。そう言えば昨日評価の審査のためのコンサルタントみたいな仕事もあるそうですし、コンサルタントの料金は審査料よりさらに高そうな事もm3.comに書いてありましたから、本当にほとんど誰も知らないのかもしれません。

774氏774氏 2007/02/05 17:46
 財団法人日本医療機能評価機構 http://jcqhc.or.jp/html/index.htm のダウンロードのページより。PDF形式でダウンロードできます。6領域あり、それぞれ細かな評価項目があります。私が言っていた上級医というのは検索しても見つかりませんでした。主治医、担当医の定義も不明ですが、院内の担当者に聞くと機構に以前電話で確認して(もう終わった事は忘れたいと・・・)、担当医:主治医の指示の元に患者と直接接する者、主治医:責任者で、直接あるいは担当医を通じて治療に当たる者だそうです。上級医というのは院内独自の規定でした(各科科長)。なお、ベッドに書く担当医の氏名は姓だけでなく名もいるということで、看護婦が大混乱でした。

<抜粋>
3.1.3.4 案内・掲示には必要な情報が含まれている(a・b・c・NA)
^緡屠 ∋楡澳霆狹の情報提供が含まれている
患者の立場を考えた情報提供が行われている
 ◇医療法に基づく診療担当医氏名が表示されている


4.1.5.2 主治医・担当医が明確になっており、診療の責任体制が確立している(a・b・c・NA
 ̄‘發納膽0綮餝覆具体的に定められている
▲哀襦璽弯芭鼎簔甘医をおいている場合でも、責任者である主治医を明確にしている

5.1.2.1 各医師の役割と責任体制が明確である(a・b・c・NA)
ー膽0紂γ甘医が明示されている
⊆膽0紊悗力⇒輅法と連絡がとれない場合の対応方法が明確である
3匿芭轍覆寮嫻ぜ圓個々の医師の診療状況を把握している
  ◇主治医の明示はベッドサイドおよび診療録で確認する

774氏774氏 2007/02/05 17:53
 主治医資格とは、専門医資格を持っている医師、または5年以上の臨床経験を持つ医師と考えて下さいと言われたそうです。この辺は機構に電話で聞いたり、近隣病院と情報交換がかなり行なわれたそうです。あ、責任者が逃げた・・・まあ、うちはなんとなく通ったのですが、聞くところによると公立病院には甘いそうです。情報が錯綜しているので真偽は不明です。

YosyanYosyan 2007/02/05 18:10 機構のHPを読んでいると「病院機能評価 統合版評価項目解説集」なるものが31,500円(本体価格30,000円)で販売されています。謳い文句は『各評価項目についての「ねらい」や「評価・判定の考え方」、特に留意すべきところには「特記事項」が記されています 』となっています。どうもこの辺りに虎の巻が書いてありそうな気がします。

これは関係ないかもしれませんが、東京都病院協会が「医療評価機能受審 予備審査事業」なるものを行なっており、「あくまでも東京都病院協会が行う予備審査であり、医療機能評価機構の行う病院機能評価の第三者評価を保証するものではない。」としながら、料金は会員40万円、非会員60万円(一般・複合200床未満 療養・精神400床未満)、会員50万円、非会員70万円(一般・複合200床以上 療養・精神400床以上)となっています。

 http://www.tmha.net/medical/kinouhyouka.html

便乗商売と取るか、親切と取るか微妙ですね〜

774氏774氏 2007/02/05 18:13  こういう時だけは仲の悪いのぢぎく県中部の病院群も結束するのが・・・まだ通っていない病院もあるそうで、この前、病院からうちに視察団が来ていました。結構細かい質問を受け、担当者が疲れきっていました(もう思い出したくないと・・・)。そこまで細かく査察されなかったけど。しかし、Ver5を受けるために毎月○会議を開くようになりました、出席してください。出てみると、今日の議題は次回開催日です・・・ばっかりで、不毛でやる気が無くなる、というのは本当です。医師なんか異動だらけですから、異動の度にVer4や5やらの準備をさせられる悲惨な医師もいます。うちの科なんか、科長がこんなだから、なんもしなかったけど通ったし。

けど、こういうのはスルーされるそうで・・・
1.6.1.3 法令遵守の努力が継続してなされている(a・b・c・NA)
)[瓩亡陲鼎指摘事項を改善している
院内で組織的に認識され、周知・徹底し、遵守する取り組みを行っている
 ◇法定の標準人員に不足がある場合は過去の採用の努力を確認する

774氏774氏 2007/02/05 18:30
 うちは科長Aが、患者Xに対し医師B,Cが、患者Yに対し医師B,Dが、重症患者Zに対しC,D,E,F と担当を決め、診察・処置・処方・記録・書類書き等は、手の開いている者が適時行なって、序列の関係なく効率をよくすること(若手教育は、卒後年数より、分野毎に詳しい者と科長Aの担当です)、責任は科長Aが負うから異変があれば誰かが報告する事としていました。それは駄目と機構から責任者に言われ、何度も話し合いましたが無理となり、無視状態ですが受かり、一度受かると他の科も元の体制に戻しました。ほんとによく分かりません。

YosyanYosyan 2007/02/05 18:50 評価機構の審査がいかに馬鹿馬鹿しかったかはよく書かれているのですが、病院側が無駄な奔走をさせられる原因は審査基準の詳細が明記されていないためだと考えます。大雑把な審査基準だけ示して、それが適合しているかどうかは審査員が虎の巻を読みながら難癖をつける構図が浮かびます。

これって本末転等じゃないですか。少なくとも建前は評価機構が示す審査基準は謎々ではなくて、審査を受けていない病院でも出来れば模範にして欲しいと言うもののはずです。であれば出来るだけ審査基準の詳細を明らかにして公開し、審査を受けていない病院でもその気になれば取り入れることが出来るシステムにするのが本筋じゃないでしょうか。

受けなければわからない秘伝であるのは根本発想が間違っています。医療には秘伝が無いのが大原則です。ここの機構の人間はヒポクラテスの誓いを知らない連中としか思えません。ヒポクラテスの誓いも忘れたような連中の審査なんかを有りがたがる心理がわからなくなってきました。

774氏774氏 2007/02/05 19:18 医療事故のときの第3者機関(医療事故調査委員会 仮)になるそうですから、受けていないと不利でしょうな・・・

YosyanYosyan 2007/02/05 19:28 病院評価機構の事を調べてみてムカムカしてきました。前々からトンデモ審査であるとの噂は聞いていたのですが、今日一日で怒り心頭に変わりました。今晩練り直して明日続編にエントリーします。

>座位様

主治医制度の話から外れていって申し訳ありません。いつか戻れるように前向きの姿勢で善処しますのでご勘弁の程を。

座位座位 2007/02/05 19:32    あまり決めつけてもいけないでしょうが、
日本医療機能評価機構というものは、要するに、官僚による天下りのための新規事業(虚業)立ち上げに伴う認可ー申請ー訪問指導ーマニュアル販売ビジネスを真似て作ってるんです。民間企業のマネジメントノウハウを参考に、医療機関の経営効率化をPDCAサイクル(plan・do・check・action)目標管理手法で遂行するプロジェクトになっています。特徴的なことは、医療の中身や労働環境を無視していることです。
存在意義が問われているので、社会貢献につながりそうな新規事業として第三者機関の運営に乗り出すのでしょう。

BugsyBugsy 2007/02/05 19:59
病院機能評価のなかでの主治医に関する基準はうろ覚えでごめんなさい。幾度か病院の委員会に出てよと云われたのを 一回だけ出席し、脳みそ腐りそうになったんです。それからは外来時間に重なるとか、学生指導が忙しいとか偽って逃げ切った経緯があるからです。
おいら達雇われ医者にとっては病院が審査に100万支払おうが200万支払おうが関係ないですが、収益ギリギリでやってる民間病院、特にぎゅうぎゅうやっつけられてる精神病院には結構重荷でしょうね。そもそも必要経費で落とせるのかしら?
大体あれだけ何にも決まんないくせに委員会開いちゃその下請けの委員会をこさえて馬鹿みたい。そこらじゅう委員長ばっかりでさ、会議開きゃ冒頭から最初に各委員長のあいさつばっかで50分は超えましたとさ。 日本医療機能評価機構の審査に通りましょうって云ったって こいつら誰に聞いても「いずれ保健点数が加算される基準となるから。」と抜かしやがりますが、これが実際ニュースでもブログでもどこにも出て来ないんでやんす。
騙されてんのかしら?5年おきに金ふんだくられて それでも反乱起こさなきゃ、本当に医者ってしみじみ馬鹿ですぜ。

774氏774氏 2007/02/05 21:41
 Yosyan様、落ち着いてください(いつもと逆の展開ですね)。かつて専門医を持つか持たないかにより、診療報酬に差をつけるという話もありましたが、完全に無くなりました。よって、専門医は持っているだけ責任だけが増え、維持費がかかり、何の役にも立たないものに成り果てました。

 病院評価機構も今のままでは同じ運命なのは、ここの会長も公式に認めていて、もっと理念だけではなく現場の実情に即したものに変えていくと仰っていますから、Ver6では変わるかもしれないです。

 ただし、何度も書いているように、Yosyan様もお怒りのように、これを受けた病院はほとんどが駄目になっていくし、人も辞めていくのです。全てが書類主義となり、治療はその次になるのです。役所のように書類さえそろっていたらいいという状態になります。Sonyや三洋電機が没落した理由も、これなのです。やっとこの事をYosyan様に理解していただいたようで、ほっとしました。

 そうなるとお役所病院でVer5をとっている、うちの病院はいったい・・・自治体病院が受かりやすいのは、もともとマニュアル主義であるというのもあるかもしれません。

BugsyBugsy 2007/02/06 00:15
見直しになる気配ですが、看護師を手厚く配置するための「7対1」基準配置をすれば診療報酬の単価が変わると最初から厚生労働省は明言したので 看護師の奪い合いから各地で看護師不足が取りざたされました。それでも基準が達成できた施設では、実際に診療報酬が少しでも上がり ほっとした病院も多かったのです。
自分達は昔は専門医を取らなくちゃ、将来開業しても診療科の標榜が出来ないよと散々脅かされました。公的病院の医長や部長になるにも必要とされていると言われましたが 結局あくまで慣例としてで、法的な規則はありません。いずれの専門学会も 厚生労働省からすれば民間の社団法人のせいか 学会の専門医を取得しても診療報酬の点数を加算してくれたなんて今に至るまで聞かないですね。学会のお偉方は今でも行政側に働きかけると高言をおっしゃるものの 行政が聞き入れようともしません。かつて先輩はいずれはそうなると真顔で語ってましたが、あれはおいら達の一方的な思い込みでしたね。とっくに諦めてます。
よく考えりゃ 学会のホームページにも「専門医とったら診療報酬が上がるぞ。給料あがるぞ。」なんざ どこにも明記されてやしません。単なる思い込み。行政ははなっから考えてもいませんでした。
名称は度忘れしましたが、精神保健指定や母体保護法指定医だけでしたっけ。行政が認めてる専門医は。それぐらいかな?差別化されてんの。
最近の若い医師は医局のくびきから飛び出して医学博士号よりも専門医指向だと云ってみたり 一般医養成を謳いあげてみたり。博士号についてもそうですが、医学部の大学院大学化を推進するというなら大学院生が増えるような方向にもっていってくんなくちゃ。我々もそうだったし、今も若い連中が振り回されています。
御免状、お墨付きをもらって一安心したいのです。無論自分もそうでした。博士号も専門医も実益は結局あったのかなと感じてます。ただし無ければ確かに恥ずかしい。

今回皆様が多彩な討論をされている病院評価機構の審査についても、ホームページ、過去のニュースを片っ端から見ても診療報酬を上げてくれるとか 平成00年度までの努力目標だとか 或いは到達できない場合の罰則もこれぽっちも表記していません。ただ何だか取得してないと将来まずいんじゃないかという雰囲気を公的な日本医療機能評価機構とやらがちらつかせるので 医療機関は右往左往せざるをえないんです。最初から診療保険点数の加算なり 評価を受けるメリットがきちんと明示されていないし、なんで評価されなきゃいけないんだよ、だけど判断基準が明確ではなく曖昧である以上 怯えざるをえないのです。ただし おいらの知ってる病院経営サイドがいくら希望しても最初から書いてない以上、診療報酬の加算は金輪際ない方針と予想します。

お年寄りや世間知らずの若者の不安を煽り立てて、高価なものを売りつける商売を悪徳商法として世間の指弾をあびるのは至極当然ですが、損益分岐点すれすれで不安に駆られている医療機関に 公的機関(病院からすれば お上でしょう)審査してあげるからと一回100万円を超える審査料ですか?
阿漕な商売だなんて 若い研修医のあんちゃん そういう言い方知ってるか?
ホームページからのコピペですが、
「病院の諸問題に取り組む意欲をいっそう高めるために発行されるものであって、 認定証の有無により病院のランク付けを行うものではありません。」
こういう言い回しが一番怖い。こいつら 一体何たくらんでんだよ。

座位座位 2007/02/06 00:19
村上春樹的医師より引用 http://news4u.blog51.fc2.com/blog-entry-1349.html
>「もう一度いうけど、それだけじゃないんだ」と僕は言った。
>「僕はこの奴隷医療システムを生み出したのが一体何ものかと
>いうことを発見したんだ。君は奴隷医療システムを作り出した
>のが何ものか知りたくないのか?」

>「知りたくないね。俺は既にそれを知っているからだ。
>この奴隷医療システムを作り出したのは、勤務医自身だ。
>医局制度から関連病院派遣から、非現実的な当直スケジュールから、
>何から何までだ。このタコ部屋も、夜間コールもだ。それくらい
>のことは俺だってわかるんだよ。」

>「僕には僕の責任があるんだ。僕は上司から勝手に振られた仕事とは
>いえ、自分の作り出した奴隷制度をあとに放り出していってしまう訳
>にはいかないんだ。
>君の考え方は正しいと思うし、君と別れるのはつらい。でもここは
>僕自身が住む世界なんだ。主治医制は僕自身の思考の流れの主治医制で、
>奴隷システムは勤務医自身が作り上げたシステムなんだ」

以上引用終わり

柳 2007/02/06 01:37 機能評価は非常に多くの努力を病院側に要求しますが
要求項目の財政的な裏づけがまったくないところが潔いです。
労働量激増、経費激増、利益率激減でまじめに取り組んだ病院が
堕ちて行くさまが下記のリンクで語られています。
http://www.iryoufukushi.com/medical-report/31.html
もうなんというか、ブラックジョークとしか思えない

774氏774氏 2007/02/06 07:30
 報道2001は土日の報道番組で一番まともかな。今話題の病院評価機構が要求する事は全部保険から外されるという気がしないでもない。感染症対策加算など。やっていて当たり前という理由で・・・うちら辺の地域なんて、医師は逃散が相次ぎ看護婦募集しても集まらず、そしたら7:1看護ができてベッド数を3分の2に減らした病院が多いから、僻地公立救済のためかと思っていたけど、全然違って真の目的は単なるベッド数減らしですからね。
 そのうち、7:1基準も大幅見直しのようだし、在宅に向かわせるはずが、大病院が根こそぎ看護婦を集めたおかげで在宅看護婦が不足して在宅は無理になったとか。それにしてもかき集めた看護婦、7:1が廃止に近くなったらどうするんだ。大学病院にいる看護婦なんて受け入れる病院なんてなかなかないぞ。
 そういえばあれだけ苦労した急性期加算廃止は、首脳陣のショックが大きかったようで、反対した医師の突き上げ食らってました。再診料をタダに近くしておいて長期処方が増えたのを見計らって1年で元通りに戻すとか、厚労省様は何をお考えでしょうか。

 ちょっと一休み。社保も国保も審査委員になったら、何%削れと言う理不尽な命令があるのは有名だけど、本人:勤務医 親:開業医の人によると報酬が全く違うそうで、1桁違うなんて騒いでいました、勤務医であんなもの受けるなよと。

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