新小児科医のつぶやき

2007-04-30 真実はどこに

あえて2007年4月29日付毎日新聞より引用

診療情報流出:19病院で転送断られた妊婦遺族が告訴へ

 奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった高崎実香さん(当時32歳)=同県五條市=が、県内外の19病院で転送を断られた末に搬送先の病院で出産後に死亡した問題で、高崎さんの診療情報がインターネット上に流出していたことが分かった。遺族は被疑者不詳のまま町個人情報保護条例違反容疑で、5月にも県警に告訴する。

 流出したのは、高崎さんの看護記録や意識を失った時刻、医師と遺族のやりとりなど。ネット上の医師専用の掲示板に書き込まれ、多数のブログなどに転載された。この掲示板は登録者数10万人以上で、問題が報道された昨年10月から書き込みが始まった。

 遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、告訴に踏み切ることを決めた」と話している。

中村敦茂】

奈良事件の是非とか詳細とかは語りつくされているので記事内容の問題について考えます。焦点はただ一つ

    どこからカルテ情報が流出したか

これだけです。カルテ情報は医療情報であり、個人情報保護法が出来る遥か前から情報の流出は厳重に管理されています。これは医師にとって常識の話であり、この常識を知らない医師はいません。カルテ情報の保護の規律は厳しく、しばしば医師のブログで失敗される方に、読者の興味を引くエピソードを書こうとする余り、実話の描写が詳しくなりすぎて、個人が特定できそうになり問題になります。

詳しいと言ってもブログには医師の個人名も、勤務先病院も、患者の名前も一切書かれていません。しかしブログも長く続くと、書いている医師は○○病院勤務であろう、となると△△科の××医師であろう、であればエピソードに取り上げられているのは患者の**に違いない程度でも医療情報保護の観点から宜しくないとされています。

ですから奈良事件で流出したカルテ情報も、医師個人が勝手に漏洩したのであればこれは許されざる問題です。医師個人があの時の報道の偏向に義憤を感じて漏洩させたのであれば、医師として感情は理解できますが、医師の倫理として完全に一線を越えたものになり批判を超えて完全に犯罪行為です。

奈良事件は私も取り上げたから覚えていますが、カルテ情報は医師が独断で漏洩したものではなかったはずです。流出経路の大元は遺族が記者会見でマスコミに資料として配布したとされています。当時は情報が錯綜していまして、配布したのが病院側という話もありましたが、病院が家族に無断でカルテを公表する事はありえません。病院が記者会見で配布したのであれば、家族の事前の了解がなければ不可能です。

カルテのコピーについての当時の記録というか記憶について「マスコミたらい回し」とは? (その45) ネットにカルテ流出ってホント?読売新聞は奈良県の産科を完全に崩壊させ、近畿の「産科ドミノ倒し」を推進するつもりか→追記あり: 天漢日乗にこうあります。

報道側の態度でもっともおかしかったのは

 看護記録を全面に押し出して、カルテの分析をせず、出産中の脳内出血という極めてまれでかつ残念ながら予後の大変によくない(最良でも植物状態)病態を、あたかも「手を尽くしていれば死なずに済んだ」と感情的に煽った点

である。看護記録もカルテも、取材する側は持っており、当初の報道では看護記録の記述のアップが映像資料として多用されていた。

私は当時のテレビ報道は見ていないので知りませんが、天漢日乗氏は実際にテレビ報道でカルテのコピーを見たと証言されています。こんな事に天漢日乗氏が嘘をついても始まりませんので、この事から報道機関はカルテのコピーを入手していた事がわかります。カルテのコピーは上述の通り家族の了承無しに何人も公表できませんから、家族は報道機関にカルテのコピーを資料として渡していた事はまず間違いないと言えます。

次の問題はカルテのコピーをどれだけの範囲にどういう条件で配布したかです。たとえば家族が死因を分析するために医師や弁護士にコピーを渡し、分析を依頼された医師や弁護士が漏出させたのであればこれは犯罪です。また取材に訪れた記者に事件性の有無を新聞社の力で行なってくれるように依頼し、新聞社から分析を依頼された医師や弁護士が漏出させたのであっても犯罪です。どちらのケースも前提として他人には見せない事が条件であるからです。

ところが情報通り、記者会見で資料として配布されたのであれば公開情報です。公開情報であれば、その資料を基にどんな報道がなされようが、どんな分析、論議がなされても自由です。公開された瞬間に保護の鍵が外され、誰でも接触できる自由な情報に変わったからです。もちろん誹謗中傷は許されませんが、一定の根拠に基づけば様々な分析が可能となっているはずです。

この告訴記事でもし家族側の主張として正当性があるとすれば、カルテのコピーの配布時に、配布された報道機関以外へのコピー配布を許可しない事を条件とした時です。コピーに通し番号をつけての限定配布みたいな形式で、そうしておいてカルテ情報に基づいて報道できるのは、家族の配布許可を受けた報道機関でのみしか許されない条件です。

自分で書いても妙な感じがするのですが、そんな形式の報道が許されるのでしょうか。類似の例が無いとは言えません。たとえば政治家などの生前の極秘の手記の公開などではそういう形式が取られる事があります。それが今回であれば複数以上の有力メディアにのみ許可されていたと考えれば、理屈は通らないでもありません。かなり無理がある解釈ですが、前例はあると言えなくはありません。

そうであればその事を家族及び弁護士は全面的に主張し証明する必要があります。カルテのコピー配布は認められた報道機関にのみ許可されたものであり、二次配布は認めない契約であったとです。そういう報道協定をコピー配布時に結んでいたから、ネットへの流出は違法行為であると。

そういう報道協定が可能かどうかの法律論は専門家の意見を聞きたいところですが、報道協定があったとしても、あくまでも協定ですから協定の存在を公表する必要があると考えます。カルテのコピーが存在する事はテレビ報道までなされているのですから、この事件に興味がある人間はすべて知っています。その時に私の知る限り、カルテのコピーがそういう報道協定の元に配布された事を、記事なり、テレビ報道で見た事も聞いた事がありません。

もっと言えば今回の告訴記事でもそんな事は一言一句書かれていません。報道協定の存在を知らなければ、記者会見で資料として配布されたコピーは誰でも自由に読めるものと考えるのが自然です。それともメディアの慣習として、記者会見時に資料として配布されたものは、配布された報道機関のみの独占資料であり、その資料を読めるのは配布されたメディアにのみしか許されないのが常識なんでしょうか。

そういう常識があるのならそれも主張すべしでしょう。それが報道の常識であり、ルールであると。そんなルールを無知な我々一般人は知らないのですから、今回が良い機会ですから大いに報道して啓蒙すべきじゃないでしょうか。そうしないとこのネット社会ですから、そういう情報は今回に限らず流出します。

最後にもう一度まとめますが、告訴までするのなら、

  • カルテのコピー配布時に報道協定が結ばれていた
  • 報道の慣習として独占資料である

このいずれかが証明されないと理解が不能です。またこのいずれかまたは両方があったとしても、

  • 報道協定の存在は全く周知されていない
  • 報道の慣習は一般化されていない

この件に関する正しい解釈のしかたを誰か教えてください。私にはこれ以上わかりません。

iori3iori3 2007/04/30 10:56 Yosyan先生、引用ありがとうございます。
問題の映像は残ってますが、念のためweb魚拓を取りました。元のリンクと魚拓リンクを張っておきます。11/2に放映されたMBSのニュースです。
http://www.mbs.jp/voice/special/200611/02_5477.shtml
http://megalodon.jp/?url=http://www.mbs.jp/voice/special/200611/02_5477.shtml&date=20070430104948
カルテの映像
http://www.mbs.jp/voice/special/200611/images/20061106_1-3.jpg
http://megalodon.jp/?url=http://www.mbs.jp/voice/special/200611/images/20061106_1-3.jpg&date=20070430105352
ご確認いただければと思います。

座位座位 2007/04/30 11:03
1 遺族側が入手してマスコミに公開したとされる情報が、操作的なものであった時に、診療担当者側及び病院側の反論は、個人情報保護の観点からどのような制限がされるのか?(いわゆる 反論権)
2 この反論を、病院関係者が事実に基づいて第三者に行った時、罰せられるのか?( 加罰的違法性)
3 個人情報保護法によって守られるべき個人のプライバシーは、法廷外で、反論を含めた論議をすることによる社会的価値よりも、どの程度まで優先されるのだろうか?( 個別的医療事故の検討の是非)

医療事故として周知されている件に関して、その事故が医療過誤なのか、偶発症なのか、何かの誤解なのかを、ネット等で論議する時に、 論議の前提となる情報が、患者側が公開した資料(とマスコミが取材で公開した資料、捜査当局等資料)に限定され、それ以外は違法ということになれば、医療事故の社会的論議はするなということに等しいです。

個人情報保護を盾にして、医療紛争の一方側のみ、情報をマスコミに流せるというのは、どう考えても不公平でしょう。

暇人28号暇人28号 2007/04/30 11:05
すでに、ご遺族自身でコピーをしてマスコミに配布し、なおかつそれが新聞・テレビでそのコピーが放送されたのなら、これはすでに個人情報云々を議論するものではないでしょう。「このコピーを使って国民的議論をしてよ」って遺族の意思表示と受け取られても致し方ないかと。

何をいまさら個人情報流出なんて叫ぶんでしょうか?それが嫌なら、マスコミにコピーを配らなければ良かったのに。


自分の見方についてくれそうな人ならOK、不利になりそうならNGでは話になりません。

「真実を知りたい」という言葉が虚しく聞こえてきます。

のりのり 2007/04/30 11:18 http://www.youtube.com/watch?v=JYVuAXVcYkA
ここにも看護記録が映っています。5分25秒あたり11/24KTVのニュースのようです

お弟子お弟子 2007/04/30 11:30 読売新聞の報道では「石川弁護士は、個人情報保護条例に基づく”対処を町に要請”した。 遺族は”条例”違反(秘密漏示)などでの刑事告訴も”検討”している。」となっていますね。
とりあえず大淀町の個人情報保護条例はこちら http://www.town.oyodo.nara.jp/reiki/reiki_honbun/ak43705091.html このうち争点はこのあたりでしょうか。(いやぁ、ネット時代になって条例も検索できるのは便利だ)
第1条 この条例は(中略)町政の適正な運営を確保しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
第6条4 実施機関は、個人情報を保有するに当たっては、本人から直接取得しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき又は本人に提供するとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(7) 前各号に掲げる場合のほか、実施機関が適正な行政執行のために必要があると認める場合であって、本人以外の者から取得することに相当の理由があると認められるとき。第8条 実施機関は、利用目的以外の目的のために保有個人情報を当該実施機関の内部において利用(以下「目的外利用」という。)をし、又は当該実施機関以外のものに提供(以下「外部提供」という。)をしてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき又は本人に提供するとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(7) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が公益上特に必要があると認められるとき。
第10条 実施機関は、保有個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の保有個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
第46条 実施機関は、当該実施機関が行う個人情報の取扱いに関する苦情の申出があったときには、適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
第50条 実施機関の職員若しくは職員であった者又は第10条第2項の受託業務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された第2条第4号アに係る個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第52条 実施機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録等を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

こういう穿った見方はまだなかったかな。
署名記事の内容について記者がネットなどで文責を問われた → とりあえず言い訳の座談会を開いた → 報道の自由や今後の取材への影響があるので本当は触れたくなかったが、ネットでの反応がよろしくないので”個人情報保護”を錦の御旗にまた攻撃にうつった。
ただ今回はどうも読売が先陣をきったらしいのでちょっとこの論は無理筋かも。

YosyanYosyan 2007/04/30 11:35 座位様

医療問題で家族がカルテのコピーを入手するのは権利です。入手したコピーを分析して医療側の失策を糾弾するのもまた権利です。コピーの使用権は遺族にあるとしておかしくありません。

これがカルテを基にして訴訟を起したなら、法廷で医療側の問題点を幾ら述べても構いません。医療側もそれに対し自由に反論を行なえますし、反論の根拠としてカルテを引用しても全く問題がありません。

今回は法廷外でこれを行なった時の問題点が浮き彫りになったと考えています。遺族がコピーを根拠にするのはもちろん許されます。ところが病院がそれに対し反論する時に、医療情報保護で一切カルテに準拠した反論が行なえないとなれば、御指摘の通り言われっ放しになります。

報道機関に対してもそうで、報道機関にのみ情報としてカルテを提供し、カルテに基づいて病院攻撃がなされ、反論しようとすればカルテは医療情報であるから使えないとは一方的な袋叩きです。片言隻句をとらえて針小棒大に事実を歪曲して報道しても、病院側が言えるのは「事実と異なる」だけです。どう事実と異なるの根拠を提示するのを禁止してしまうからです。

こういう関係は公序良俗に照らしても正常とは思えません。報道機関は取材源の秘匿が権利としてあります。これは秘匿する権利であって、秘匿した情報を探し出す事はなんの問題もありません。秘匿しても良いだけで探し出すのは禁止されていません。

法律上のことは専門家の意見を待ちたいところですが、少なくともマスコミが記事にした情報源は「公開されている」と解釈すべきではないでしょうか。マスコミが見せたくないのは自由ですが、見せたくないものが見られたら犯罪であるは解釈に無理があると考えています。

こんな告訴がまかり通るのであれば、御指摘の通り医療問題は一切医療側が反論をしてはならない事になります。考えようによっては「そうしたい」と心から願っている報道機関がたくさんあって後押ししているとも考えられます。

HekichinHekichin 2007/04/30 11:40 あと気になるのはソネットエムスリーの対応ですね〜簡単に書き込みした人の情報提供するようなら、登録している医師は総撤退でしょう。会社が飛びますけどいんでしょうかね。書き込みした医師を守らなければあの掲示板システムは簡単に崩壊してしまうでしょう。

YosyanYosyan 2007/04/30 11:53 Hekichin様

崩壊した方が望ましいと考えているマスコミがきっと多いと思いますし、情報を提供しなかったら、全マスコミを挙げて非難のキャンペインを行なうような悪寒がします。

お弟子お弟子 2007/04/30 11:54 m3にとって以前の給料アンケート事件でどれだけ懲りているかの試金石かな、とも思いましたが、報道陣には黙ってコソッと掲示板を読む権利与え、医師だけが書き込めるから「医師専用掲示板」である、という論理をはりかねんな>m3

するっとするっと 2007/04/30 12:23 個人情報の自己情報コントロール権は、その個人の権利といのが最近のプライバシーに関する考え。


配布ではなく引用にとどめておけば良かったのに。

のりのり 2007/04/30 13:03 その「自己情報コントロール権」が他者を害する可能性がある場合どうするべきか。今回の件を告訴するのならそれはそれでいいけど、どうするのが正当なのか法的にはっきりしてもらいたいものです。

都内病院勤務医都内病院勤務医 2007/04/30 13:43 一点だけ。
Yosyanさま:
> 新聞社から分析を依頼された医師や弁護士が漏出させたのであっても
> 犯罪です。どちらのケースも前提として他人には見せない事が条件で
> あるからです。

これ、犯罪と言い切れるか疑問です。医師の守秘義務は刑法上では
「業務上知りえた秘密」となっています。テレビ局や新聞社とコン
サルタント契約を結んでいる医師であればカルテを見せられてコメ
ントする行為は業務と言えるから犯罪となるかもしれません。でも、
知人の新聞記者からコピーを見せられて私的にコメントした(もち
ろん報酬はもらっていない)というケースで犯罪となるのか。今回
の事件では、正式にマスコミから依頼されたような医師ではなく、
そういった私的なルートでコメントを求められたところから情報が
流出した可能性が強いのではないかと考えています。

YosyanYosyan 2007/04/30 13:54 都内病院勤務医様

私の書き方が拙く誤解を招き申し訳ありません。エントリーで書いた趣旨は新聞社が正式に分析を依頼したという場合と御理解ください。もちろん分析料と言うかコメント料つきでです。記者が私的に知り合いに分析を頼み、報酬も無い場合はどうなるかは微妙な点を多々含むかと思います。

三上藤花三上藤花 2007/04/30 16:45 Yosyanさま、コメンターの皆様、こちらでは初めまして。医師の方々がドン引きするようなブログではありますが、以前はうちのブログの記事を取り上げていただき、ありがとうございました。
いつもはこちらのブログはROM専ですが、その禁を破って書き込みさせていただきます。

例のシンポジウムですが、速報的に突貫工事でアップした記事がうちのブログにあるように、行って聞いてきました。感想は電車の中で書いたので何も(配付資料すら)見ていませんが、ICレコーダーで録音もしておりました。
先ほど確認したのですが、どうやらちゃんと声も入っているようです。

ネット医師への牽制か、くらいに例の件を受け止めていたのですが、どなたかが(すいません、どちらのブログか失念しました)「このままでは医師の声すら封殺される」と仰っておられ、今更ながらに深刻性がわかってきた次第です。
我ながら遅すぎですが。

かなり時間がかかるとは思いますが、連休後半に入ってでよろしければ、文章化してみましょうか?
(うちのサイトの更新後になってしまいますが、ご容赦ください)
例のシンポジウムで何が言われていたのか、文章化して公開したところで何も変わらない気もしますし、私が逆に何かマークされるかもしれませんし(笑)、発言内容は燃料いっぱいですが、私に今できるのはそれくらいですから。

いかが致しましょう?

YosyanYosyan 2007/04/30 17:00 三上藤花様

例のって、あのオールスターキャストの吉本新喜劇みたいなシンポジウムですか。読むのも怖い気がしますが、怖いもの見たさもありますから「是非」お願いします。でも壮絶な内容なんでしょうね〜、卒倒しないように気をつけて読みます。

都内病院勤務医都内病院勤務医 2007/04/30 18:09 犯罪といえるかどうかの件、了解しました。すばやい御返答どうも
ありがとうございました。

ここからは完全に憶測になってしまうのですが、私は院内の医療関係者が
カルテをコピーしたという推測そのものに無理があるように感じています。
ある程度しっかりした病院であれば、亡くなった方のカルテは病棟から院
内所定の保管場所に移されるのが普通だと思います。誰でもコピーできる
ような状態にあったのかどうか。これだけ話題になった事件だと、カルテ
の後日の追記が不可能なように(これをやったら裁判で確実に負ける)そ
れなりの管理体制の下に置かれていた可能性もあるんじゃな1いかと考えま
す。当時の大淀病院でのカルテの管理体制を検証する必要があるでしょう。

一方で、事件当時から現在に至るまで、確実にコピーをとったと思われる
存在が二つあります。一つはこの事件を強制捜査した捜査当局、もう一つ
が裁判のためにカルテの開示を受けたであろう弁護士です。地方の警察の
情報管理体制のいい加減さには定評があるところ(なにせファイル共有ソ
フトのwinnyで捜査資料を流出した事件さえ頻発している)ですし、弁護士
が事件の分析のために複数の医師にカルテの分析を依頼したのも確実なと
ころでしょう。

こうしたルートからの流出の可能性を考慮せず、「病院の医師が勝手に流
出させた」と断定するやり方には非常に疑問を覚えます。

暇人28号暇人28号 2007/04/30 18:24
私が関わった患者で訴訟になりそうになった時、上司が、「カルテを書き換えてあげようか?」と私に言ってきました。私自身何も恥じることもしていなかったのと、そんな事したらややこしくなると思ったために丁寧にお断りしました。

それを聞いた直後に、自分が預かっていたカルテを院長に渡しました。

元々変わった人でしたけどね、その上司(笑)。

都内病院勤務医都内病院勤務医 2007/04/30 18:38 もう一点、当時の報道の詳細さを考えると、遺族が記者会見でマスコミに
渡したという資料の他に、マスコミが何らかのルートで詳細なカルテ等の
資料を入手していたのではないか、という疑いを私は捨てきれません。   

例によって「取材源の保護」を名目にしてマスコミ側が事実を明らかにす
ることは絶対にないでしょうけどね。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/30 21:30 この報道のいやらしいところは、おそらく週刊誌やワイドショーを含めた既存のマスコミに対しては同様の検証はまったく行われないところです。
マスコミのネットに対するけん制なのか身内同士のかばいあいなのかわかりませんが、2枚舌もいい加減にしてほしいですね。

元内科医元内科医 2007/04/30 22:57
プロ市民団体側からのネット医師への牽制と考えられる動きがありますが、これに関連した報道をみますと、本当にひどいことが行われたかのような印象操作があります。まるで個人情報を無断でネットに流され、かつその内容についていたぶられた(一般企業の顧客情報流出事件のような状況に加えて、その情報を元に多数の医師が関わった名誉毀損があった)かのような、本当に非道なことが行われたかのように報道されています。何も知らない一般の方は心を痛めることでしょう。「その時点でカルテのコピーがかなり広い範囲で出回っていたらしいこと(遺族側弁護士は公開したのは看護記録のみであると主張されていますが)」「その時点での毎日新聞の『6時間放置』などをはじめとする記事と経過の記載について医学的な考察が乏しく感情に流されただけの報道がなされていたこと」は隠されています。ただ。

プロ市民団体と医師との争いは、基本的には医師が圧倒的に弱い立場にあります。プロはプロであるだけに感情に訴え、あえて低いレベルに話を限定し、今までの経験と数とDQNの感情に訴える力にものを言わせてマイノリティーである医師をねじ伏せることでしょう。実際に今回のことが刑事訴訟として起訴されるかどうかは疑問がありますが、フカシとしては効果的でしょう。物言えば唇寒しという雰囲気が流れると思います。

毎日新聞をはじめとするマスコミもプロ市民と同じと考えてよいと思います。私は新聞も購入せずテレビも極力見ないよう心がけていますが、そういった人は実際増えてきていると思います。テレビも新聞もあまりにレベルが低く、時間を費やすに値しません。ある一定の層にしか支持されない媒体に転落しつつあります。その結果、感情をただ垂れ流す文章が溢れるようになり、プロ市民の憩いの場と化しております。今回の牽制は、マスコミからの牽制という面もあると感じています。

かくして医師はとりあえずどこまでも叩かれ続けるでしょう。ネットでの反論もある程度はままならなくなると思われます。今後長い目で見るとマスコミは完全に力を削がれるでしょうし、またプロ市民も実際医療崩壊の現実化を受けて焦りが出てきている印象もありますが、まだまだ医師側が極限まで叩かれる事態は続きそうです。

元内科医元内科医 2007/04/30 22:58
ところで、4月に入って、開業医を奴隷化する方向の検討が報道されはじめました。私もラジオでさも「かかりつけ医と携帯電話で連絡がとれる」時代がすぐそこに来るかのような口吻でのニュースを実際に聞き、驚いたものです。このような斬新かつ残酷なアイデア、私にも全く思いもしなかったことであり、つい先日までは妄想扱いされそうな(日医が開業医主体の団体のはずでしたから)ものでしたが、大々的に発表されており私も困惑しています。「総合科」の新設など、ジョークにしては風呂敷が大きく、「何が何でもやるぞ」という気迫を感じます。膨大な無駄だと思いますが、矢継ぎ早に今まで冗談でしかありえなかったようなアイデアが参院選前ということもあるのか連打されています。

医療崩壊と焼野原については昨年から予想はされていましたが、ここのところの急激な開業医締め上げ情報+僻地義務化構想などを見聞きするに、「もう、国策には逆らえない…」と本当に実感するようになりました。「人民は弱し 官吏は強し」なのです。

国の方針は決まっているわけです。もうじたばたしても仕方ない気がします。今まで出された提案の全てが実現する訳ではないとは思いますが、基本方針が変わることはないでしょう。官僚としては自分が関わる期間に「やり逃げ」すればいいのですから、おそらく方針の転換はどんなことがあってもありません。ニュージーランドやイギリスのことを知らないわけはないのですが、壮大な実験をまたやるのか。でも誰も止められないのでしょう。

医師がネットを通じて言っていること、それはすべて正論だと思います。ただ、ここまで強引な方針を見るにつけ、何を言っても叶うことはないのだという確信を強くするのみなのです。「家で死にましょう」「かかりつけ医を張りつかせます」「医療訴訟と医師の労働条件については現状維持のまま特に何もせず」医療費削減に邁進するのだというのが政府の方針なのだと思います。保険診療が崩壊すれば厚生労働省の影響力が及ぶ範囲がきわめて縮小すると思われますが、厚生労働省は本音では実際どうしたいのかがよくつかみきれません。

今までの「米国追従のみ」という国是は変わりつつ(変えさせられつつ)あります。よく「多極化が世界を支配する」と言われますが、その一環としてか日本は米国から切り離されようとしています。医療保険市場を外資に参入させるとして、それが間接的には国益になるから今の状況になっているのだと考えています。そういう大きな流れがあるとした場合、医療崩壊とは何とも止めようがないと思われます。ただ、日本の医療崩壊は他国と違い「プロ市民による自己破壊運動」が崩壊を促進している点が特異ではあると重います。国策で医療を絞り上げる点は他国でもみられますが、こんなに(国際的に見て)アクセス・コスト・クオリティで極限まで恵まれており恩恵を受けているはずの「市民」の一部の方が内部融解を促進しすすんで自己崩壊しているところが特異です。これはおそらく日本が長い間平和すぎたことと、他者を甘やかすことのみでコミュニケーションを維持するということが主流になったことが関係しているのだと思います。


1. おそらく今後も暫くはプロ市民の方の活動に医師は押され気味になるでしょう。
2. 医師の労働条件問題とか医師が不足している問題とか医療訴訟における医学的公平性の確保とかそういった問題は後回ししておいといて、行政としては現在の「勤務医が限界なら開業医を奴隷化」政策をとりあえず何としてでもすすめてみることでしょう。その結果公的病院は減少し、強引な誘導により療養型病床も減少し、在宅への移行は進まず、新規の病者はどこにも入院できなくなる(退院が出ないから)でしょう。
そこまでは予想されます。

元内科医元内科医 2007/04/30 23:00
それでは今後医師である私は何をするべきなのかと考えました。
医師は何を目標とすればよいのでしょうか。
医療崩壊後再生がおきるとして、医師は何を拠り所として団結するもしくは訴えることになるのでしょうか。

これについては座位先生がご自身のブログで「旗幟鮮明」という項目で既に考察されているのですが、私の考えを述べておきたいと思います。

医師が自分の意見を通そうとするとき、医師がもしギルド的に団結したとして、その団体が持つ力の源泉は、ついこの間までは「リスクを犯してでも医業を行い、患者を救命しうること」であったと思います。それがpowerの源泉だったと思います。かつてはその力が圧倒的に強いため、あえて団結せずとも臨床能力の高い者は個人個人で強い力(単に権力だけではなく、畏敬の念を払われる総合的な力)を発揮しており、それが医師以外の集団にとってもメリットが高く、お互いのバランスがとれていたと考えます。しかし、この1年で状況はすっかり変わり、リスクを犯す人間は居なくなりつつあります。これは医師という職業集団にとっては大きな痛手だと考えます。もちろん適切な司法のしくみと労働環境が整備されるまで遵法闘争をすることは当然だと思います。しかし、「かならずリスクを犯してでも医業をしますよ」ということが、特にプロ市民による地雷への恐怖が主たる原因で断言できず、力にならないということはある意味職業集団にとっては不幸なことです。医師集団の力を結果的に削ぐことになります。かといって、もはや数年前の状態に戻ることは出来ません。

私は医師が今後拠り所とすることは「今まで培った知識と、技術と、経験」であるのではないかと考えます。医師は今まで自己研鑽を続けてきた場合は高い知性と技術と経験を持っているはずです。実際に医業を行うかどうかはおいといて、また技術は使わないと古びていくことはもちろんですがおいておいて、現実に様々な足かせがあって医業を自由には行えない場合でも、高い知識と技術を維持し、質を保ち、それで他の職業集団や圧力団体を圧倒することが拠り所になると考えます。

例を挙げますと、現在「陣痛促進剤によるナントかの会」という会が活躍しています。彼の団体の主張は端的に言えば「医師が全て悪い。お産は助産師に任せて自然なお産を実現し、医師は助産師の後方支援(尻拭い)だけしていればよい。」ということだと考えます。今の勢いが続き、最悪の場合彼の団体の主張がほとんど通る恐れもあります。衆愚政治とはそういうものかもしれません。ただ、彼らに周産期医療の大部分を任せた場合(人数からして実現は非現実的ですが)、度重なる出産事故・医療行為の無断遂行・ハイリスク分娩も自己の過信のために受けてしまうという悲劇が明らかになるのではないでしょうか。私は出元氏に深く関与したところから腐って行くことと考えます。黒魔術は医師の知識と技術には本質的には勝てないのです。今まで助産院を盲信していた信者も度重なる黒魔術の破綻を目にして「これはやっぱりおかしいのではないか」と考え、反乱が起きることでしょう。論理の破綻が永続するほど世の中は甘くありません。

知と論理が復活する時代が必ず来ます。その時のために、今まで培ってきたものを大切に扱うこと、できれば後輩に渡していくことが大事になると思います。

元内科医元内科医 2007/04/30 23:03
ここでよくある話ですが、「医師は本当に科学的なのか?」よく研究を主にする人から聞かれます。若干馬鹿にしたニュアンスもあります。「実地医療なんて行き当たりばったりで、論理的とか科学的とかいうものとは程遠くないかい?」ということです。私は近年研究を主にするようにshiftしていますが、私はそれは臨床をbottomまで理解してないからそういう意見が言えるのだと考えます。詳細は省きますが、臨床の知識はけして卑下するものでもなく、また実地医療での「真理」というものは必ずあると思います。私は何度もそういう経験をし、また優れた先輩の判断をみて、新たな視界を得た経験は何度もあります。臨床医学も深く知れば科学的であると思います。実験ばかりする生活になってもその考えは変わりません。



労働条件は焼野原後に搾取されないためには改善するしかなく、そのためには判例を積み重ねなければなりません。奈良の産婦人科の先生の訴訟を応援(わずかながらアクセスできれば寄付を)したいと私は考えています。また、自分の労働時間の記録を付けたいと思います。「医師が足りている」前提を否定するためのデータを取っておく意味があります。

医療過誤冤罪を許してはなりません。医師集団の知識の質を保つためには、めちゃくちゃな事を述べて医師を後ろから撃つ人間に対する報復は行わないといけないでしょう。現在は単なる目立ちたがりもすべて野放しです。JBMがこれに相当するでしょうか。

ただ、「今すぐ医師が団結しないと大変なことに!」とは私は思っていません。そこまで焦る必要はないと思います。とりあえず、医師が何をわめこうが「大変なことになる」ことは規定路線なので、焦っても仕方がないのです。ゆっくり知を高め、連帯を徐々に強めていくだけでよいのではないでしょうか。もちろん最終的には大きな団結が必要ですが、焦ることはないと思います。

それはそれとして、今は自分の医師免許を守る以上に大切なことはないと思います。法規に違反してまで労働したところで、既に今まで自分の身を削って献身して来ました結果がこの仕打ちですから、もう耐えることはありません。順法闘争です。

日本は平和すぎました。そして、理性や理論よりも感情論がすべてを支配するようになりました。しばらく愚かな時代が続くでしょう。警告を発し続けた人々にとっては耐え難いほどの状況が続くと思います。しかし、全てが焼き尽くされた後、復興するとき、自分の技術と自分の免許は保持し磨いておかないと非常に勿体ないと思います。そのためには遵法を通し、崩壊後のために重要と思われる判例を作るためには労を惜しまず(奈良の訴訟と福島の訴訟の結審を医師側に利する当然の結審に導くことが現段階では必要でしょうか)、免許を守り、技術は密かに維持し続けることが必要だと考えます。

motomoto 2007/04/30 23:58
わたしは、この問題で、もっとも気になるのは、
『遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、 告訴に踏み切ることを決めた」と話している。』
から推察される、医師専用のはずなのに、非医師がm3を読めたという点です。
わたしは、m3は読んだことがないです。登録したけど、パスワード忘れてそのまま(^^;というのもあるのですが、こういう、セミクローズドの環境では、つい気が弛んで、流出したらヤバいこと、書いてしまいそうな気がするんです。だから近寄らない。
医学会も似た問題はらんでます。たとえば、奈良の症例が、学会で報告されたとすれば、学会上で匿名となっていても、外部情報とあわせれば、個人特定できるわけですから、学会運営側は、学会参加者に、医師としての広い意味での守秘義務に反することのないよう、強い注意を促すべきです。
この点、m3はどうなんでしょうか?パスワード程度で、セキュリティが保たれているとm3管理側が考えているとしたら大甘で、ひょっとしたら、「プロ市民」やマスゴミのネタ拾いの場となってないでしょうかね?
m3って、ひょっとしたら、医者をとらえる、大きなネズミ取りみたいなものかも・・

BugsyBugsy 2007/05/01 05:01
もう一つ気になることが。
最近英国の医学雑誌に症例報告を投稿した際、患者の同意書を英文で求められました。亡くなられた方なので結局取りやめました。
一方学会の抄録はオンラインで閲覧できる学会が随分増えてきましたが、症例報告でも発表者の名前と病院名は公開されています。具体的な患者名は当然伏せていますが、場合によっては患者関係者が見るとおおよそどの症例をまとめたのか見当つくこともあるでしょう。個人情報の漏洩といった点で そこを突かれると弱い部分かもしれませんね。

BugsyBugsy 2007/05/01 07:00
憶測ですが。
この事件で新聞社の取材は薄っぺらで恣意的であり、糾弾した内容も冤罪にちかいものがありました。ただしそれはネットのなかで 医師側が殆どですが色んな専門的観点から検討した結果明らかになったものです。ネット上の議論なかりせば 医師一人にすべて責任を負わせて時間とともに忘れ去られるでしょう。

遺族が記者会見でマスコミに資料として公開配布したというなら、それを元に自由な議論が保障されないというのは如何なものかと考えます。
一方自分達の報道や秘められた世論の誘導の妥当性がネット上の議論で否定されたマスコミとしては こういった医師のネットでの議論に良い感情を持つはずもありません。弁護士を通じて家族に知恵をつけ 潰しにかかったかなとオイラは睨んでいます。

ななしななし 2007/05/01 08:45 > 遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、告訴に踏み切ることを決めた」と話している。
この文章を誰も読んでいないのですか?遺族が本当に問題にしているのは「中傷」であり、それが遺族感情を悪化させたことが、「情報の流出」などと言わせた背景でしょう?少なくとも遺族が「中傷」と感じる内容を医師たちが行っていたことは恥じて詫びるくらいでなければ、医師たちの信用は回復しないと思います。

暇人28号暇人28号 2007/05/01 09:00 ななしさん、
ここには同じような名前の方がいますから、HN変えてください。

それから、
>遺族が本当に問題にしているのは「中傷」であり

具体的にどこが中傷なのか提示していただかないと分かりません。
こちらが悪くないのに、謝罪するっておかしくないでしょうか?
裁判でも謝罪=負けのはずですけど。

それとも、あなたは、自分が間違っていなくても、謝罪するのでしょうか?

報道だけから読み取ると、「自分たちに都合の悪い真実が明らかにされた」というのを「中傷」としているようにしか思えません。


ちなみに、m3の議論を見てきましたけど、「情報漏えい」に関しては法的には問題ないのでは?となっていましたね。
情報源はどうやら遺族が配布したコピーのようですし。

サルガッソーサルガッソー 2007/05/01 10:06 中傷するのにカルテ情報など必要ないんですが、新聞社やどこぞのななしは論理破綻に気づかないのでしょうかね。

渡辺渡辺 2007/05/01 12:02 どうも医師というのは謝らない人種のようですね。遺族がマスコミに「中傷された」と言っているという報道を見れば、普通の感覚では、少なくとも遺族が「中傷」と受け取ったことは明白です。しかし、医師側がそれを中傷だったと認めて謝罪すると「負け」になるから「中傷があった」とは絶対に認めない、謝罪しないという態度ですね。それでは遺族はますます不信感を募らせるだけですよね。ずっとそんな態度だから「訴える」という話にまでなったのでしょう。別のブログでも医師たちの屁理屈をさんざん読みましたが、呆れ果てています。象牙の塔の中では通用するのかも知れませんが、世間で通用する理屈ではありませんよ。

サルガッソーサルガッソー 2007/05/01 12:23 >>渡辺
お前こっちにも着たのか。
テレビや漫画の見すぎからきた妄想はいいから中傷の事実を早く出せよ。
他人の尻馬に乗っていきがるんじゃない

けろちけろち 2007/05/01 12:35  奈良南部から産科がなくなり、日本中の産科医の意欲を低下させ、医療崩壊を加速させましたから。発言が社会的な意味を持つ以上、被害者であっても内容によっては非難されますが、まだショックから立ち直れていない時期ではつらいですね。

けろちけろち 2007/05/01 12:42  ただ、わたしはネットで議論されたおかげで、医療事故の被害者ではなく、子どもだけでもよく助かったという真実(と思いますが)がはっきりしたと考えていますので、真実がわかり良かったと思ったのですが。

暇人28号暇人28号 2007/05/01 12:49
渡辺様:
あなたの論理は特定アジアが日本に要求している発想ですね。

だれも謝罪しないなどと言っていないでしょ?遺族が中傷と捉えた内容を提示してくださいといっているだけですよ。

ブログでも悪いと思えば謝罪していますよ。よくご覧になってください。「この前は済みませんでした」などという文字があちこちにありますよ。

rijinrijin 2007/05/01 13:26 「しかし、遺族側は「報道陣に公開したのは、出産のために入院した昨年8月7〜8日の『看護記録』だけ。カルテなど公開してない。」
nikkansports.com
死亡妊婦カルテ、医師専用ネットに流出
[2007年4月30日7時45分 紙面から]

 この患者側主張はいまのところ他紙には書かれていません。

 この記事の内容が本当であったとして、よく考えれば、なぜ看護記録だけ公開して、カルテは公開しなかったのか、不自然です。また、記者の側も公開された看護記録を誰に見せたのか、よく調べるべきでしょう。

 少なくとも数名の医師のコメントが新聞に掲載されており、時間的推移をよく知らせずにコメントを求めたとしたら取材態度としてどうかと思いますし、コピーなりファックスなり渡してコメントを求めたとしたら、報道機関の情報管理こそ問題とされるべきではないでしょうか。

 「時間」を問題にした事例であるだけに経時的記録である看護記録が重要であることは分かりますが、カルテを公開しない理由が不明です。原告側に不利な記載があったために隠蔽したとの疑いが捨てきれません。また、医師の勤務状況などは患者の情報ではなく、思いついたものを列べただけのコメントのようにも思えます。

 特に外来中の状況については、看護計画作成の必要上、看護記録の表紙部分にサマリーを記すのが一般的です。

 新聞記事に付されている写真にある、シンポジウムで問題とされたと思しきブログで紹介されている程度の情報であれば、通常、カルテに当たるまでもありません。
http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-date-20061030.html

rijinrijin 2007/05/01 13:41 新聞記事のURLです。

http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070430-191811.html

YosyanYosyan 2007/05/01 14:15 rijin様

看護記録のコピーが配られていたのは間違い事が確認できました。そうなれば看護記録に基づいた部分は公開情報と判断してよいかと思います。問題はいわゆる2号用紙部分がどうなっていたかになります。誰にも公表していなかったのか、一部でも誰かに公表したかです。

憶測ですがこれは立派な賞まで受賞した毎日のスクープです。それもある程度の取材期間を家族の協力の元に行なっています。その毎日の取材時にコピーが流出した可能性はどうでしょうか。毎日の取材時にカルテのコピーのうち看護記録だけを手渡したと考えるのは、rijin様も御指摘のように不自然のように感じます。

もっとも2号用紙の記載は普通の医師の字であれば読みにくいものであり、医師の年齢と産婦人科であることから、医学用語はドイツ語である可能性も十分あり、そうなれば完全にチンプンカンプンであった可能性はあり、記事の基にしたのはまだ判読可能である看護記録に準拠したのはあり得る話です。それも読める部分だけです。ただし2号用紙部分は残っている可能性があります。

それと家族が公開した看護記録以上の個人情報が流出したの主張をされていますが、当時の報道記事には「内科医のCT検査の提案を産科医が拒絶した」旨のやり取りの記載がなされていたかと思います。記事情報でも大いに問題になった個所です。

当然ですが家族が耳にした情報を記者に対して話し、記事になったと思いますが、そこが記事になって公開されたという事は当然それに連なる一連の会話も公開になっている、もしくは情報保護の対象から外れるの見方は出来ないでしょうか。

情報保護の解釈ですが、記事にするときでも自分に都合の悪い情報を伏せ、都合の良い情報を公開する事は別に問題で無いと考えます。ただし広く一般公開されてしまい、その情報により不利益を蒙るのであれば、不利益を蒙ると感じた人間には都合の悪い情報を探す権利があると思います。探し出して公開する事により正確な情報で反論する機会です。

探しだしても「それは個人情報保護法で出すな」と命令できるとするのなら、これは法の保護の趣旨の履き違えのような気がします。遺族は病院側とのやり取りの一部を公開し、それが報道により全国に発信されています。ここで残りの部分は情報保護であると出来るものなのでしょうか。

これは憶測ですが、取材に当たった記者はもっと多くの事を聞いているはずで、その中で選んでCT問題を記事にしたと考えられます。今後の同様の問題のためにも、こうやって記事にして全国報道された情報源についての取り扱いルールの明確化が必要と考えます。

いどいど 2007/05/01 15:01 極稀に書き込ませていただいている「いど」と申します。

http://www.mbs.jp/voice/special/200611/images/20061106_1-3.jpg
↑実際のニュースで流れた画像だと思います。

局部的にしか映っていないのでなんともいえないかも知れませんが…この画像でカルテか看護記録かってわかるものでしょうか?

渡辺渡辺 2007/05/01 15:28 私が「中傷」と言っているのではなく、遺族が言っているのですよ。だから遺族に聞いて下さい(失礼のないように)。私は該当掲示板を見ることすらできないのに私に証明しろとか、言ってることが無茶苦茶ですよ。

医師の皆さんは、遺族に向かって「中傷はなかった」「マスコミも遺族もウソツキだ」「流出はなかった」と言って徹底的に戦うのですか?

それこそ「遺族感情の無視」ですよね。そこに気付かない医師が多いことに驚きました。

いどいど 2007/05/01 15:52 >渡辺さん
もしも本当に中傷が無いのであれば「ない」と答えるべきだと思います。もしも中傷などが行われていないのに「中傷を行って申し訳ない」と謝罪をしたとします。
それで事は丸く収まると思っているのでしょうか?

現在のマスコミはまた煽ることでしょう。そして中傷など行われていないにもかかわらず「中傷をした」として医療関係者は叩かれるのです。そして更にモチベーションの低下を招きます。

一医師が医療現場で患者と接している。そういう場では患者の気持ちを考慮して嘘でも謝るかもしれません。しかし公の場で発言するのは事情が違います。

またマスコミが実際に誤報を行ったのは今までの様々な人たちによる検証でほぼ間違いないでしょう。であれば「マスコミはウソツキだ」と徹底的に戦うべきです。
そしてもしも流出が無かったのなら「流出は無かった」と発言するべきです。

実際にあった過ちは訂正され謝罪をすべきでしょう。しかし本当には無かったことを「感情を考慮して」その場限りの耳障りのイイ事を言うのは得策ではありません。それは医療従事者にとっても我々医療を受ける側にとってもです。

体裁を取り繕うだけの謝罪コメントは医療崩壊を更に推し進めるだけの結果にしかならないと思われます。

サルガッソーサルガッソー 2007/05/01 16:04 >>渡辺
つまり発言の内容も知らないくせに他人に謝罪求めてるんですね。
一回痴漢の容疑者にでも間違われてみればいいと思いますよ。

暇人28号暇人28号 2007/05/01 16:26
この人には「冤罪(えんざい)」という言葉を知っているのでしょうか。

この人の頭の中では「医者=とにかく悪い」という図式が完璧に出来上がっているのでしょうね。議論するだけ無駄のようです。

ROMな医者ROMな医者 2007/05/01 17:34 いつも貴重な議論を拝見させていただき感謝しております。
まあまあ皆さん、もちついて(AA略 荒らしに反応するのも、ってやつですか。釣りなのか、単なるクソバカなのか知りませんがどっちでも対応は同じです。スルーするよろし。
しかし、医療過誤についての報道で、言われっぱなしの病院側のとれる態度として、守秘義務の壁はやはり大きいですね。
名誉毀損でもなんでも、いろんな手段をとって、売られた喧嘩は買う、という気概が今後必要になってくるかもしれません。

お弟子お弟子 2007/05/01 18:46 >いど様 看護記録に書かれた文字が二行ナナメに書かれていた経験は私にはありませんな。

YosyanYosyan 2007/05/01 18:59 >いど様

罫線を無視する書き方は看護師より医師のほうが多いんですがね。もちろん個人差はあるので何とも言えませんが、画像部分だけなら2号用紙の印象が強いように感じます。ただし2号用紙なら「子癇」と漢字で書くかどうかに疑問が残りますが、これも医師のクセがありますからね〜

MMBBSMMBBS 2007/05/01 20:12 テレビの報道番組は「画」がないことを嫌いますから、ニュースの本文と直接関係ない画像をつけて放映することが多々あります。(その日のじゃない裁判所の建物の映像を付けて判決文を流す、円高のニュースの際の自動車工場やタンカーの資料映像など:画像はイメージですってやつ←まあ常に画像データはイメージファイルな訳ですが)
「該当するカルテの部分」とキャプションがない限り、ADさんが書きなぐった映像をそれらしく放映した印象操作の可能性は否定できませんね。
ただし今回は、資料のコピーそのものを映した映像でまず間違いないものだとは思いますが。

いどいど 2007/05/01 20:28 >>お弟子様、Yoshan様、MMBBS様
ご返答頂きありがとうございました。

記載させていただいたURL先の画像が本当の資料だと仮定します。
実際のカルテに件の画像と同じ部分があればマスコミはかなり当初からカルテを持っていたという事を証明できるのでは? と思った次第です。

しかしMMBBS様の仰るとおり「ADさんが書きなぐった映像をそれらしく放映した印象操作」であればまったく意味はありませんが。

ちなみに該当の画像が使われているのは「 http://www.mbs.jp/voice/special/200611/02_5477.shtml 」です。

しかし気になるのは
『「報道陣に公開したのは、出産のために入院した昨年8月7〜8日の『看護記録』だけ。カルテなど公開してない。さらされた情報には、遺族も知らない通院中のカルテの内容が含まれ、病院関係者しか知り得ない情報だ」としている』(引用元: http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070430-191811.html )
なんで伝聞形式なんですかねぇ。

すくなくとも自分たちがどうだったかはわかるわけですがソレに関しては書いていません。あくまでも「遺族側の主張」としてのみです。
もしかして今からすでに彼らが逃げ道を作っているんじゃないか…などと勘繰ってしまいます。どうにもマスコミに対しての不信感がぬぐえません。

三上藤花三上藤花 2007/05/01 21:42 ……激論の最中、失礼します。

上の方で言った、文章化ですが、ネットの攻撃開始から核心の部分の手前までは何とかやってみました。
文章化してみると、大淀のカルテ云々の前にもいろいろと燃料が多いです。医師ブログの信憑性についての内容ですので。

完全にうちのブログの趣旨と外れたので、期間限定で新しくブログを作りました。
http://symposium.b-r.under.jp/
です。Yosyan先生、怖いもの見たさで結構なのでまた見に来て下さい。まだ、卒倒するような内容は出てきておりませんので。地獄の一丁目です。

では、これにて失礼します。

tomotomo 2007/05/01 23:55 私は看護師をしています。看護記録2号用紙というのは、絶対に空いた行を作らないように書きなさいと、新人の頃に指導されます。(私はもともと字が大きいので慣れるまでちょっと苦労しました。)頁の最後に1行だけ空いていて、あらためて長い記述を始めたいようなときには、わざわざ斜線を書いてから次の頁に移る、という念の入れようです。特に急変の際などには、経時的な記録を確実にとる必要が大きいので、あとから加筆修正できないようにという意味だと思っていました。医師記録の2号用紙は、図や絵を描くことが多いので、罫線がないのだとも、聞いたことがあります。例の画像は、普通の看護記録2号用紙の記載らしくは見えない、という印象です。

bgbg 2007/05/02 02:08 男に女性用の白衣を着せてしまうマスゴミクオリティですから。
tomoさんの仰るような「作法」を知らずに誰かがクリエイト(w)しちゃった可能性は否定できないですね。

いどいど 2007/05/02 13:22 わたし以前のコメント( http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070430#c1177999292 )「この画像でカルテか看護記録かってわかるものでしょうか?」などという質問をしていますが、そもそも看護記録ってカルテに含まれるものなんですね。先ほど知りました。不勉強で申し訳ありません。

http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-entry-184.html
によると

>「カルテ」の中身っていうのは、おおざっぱに。
>1,医師記録
>2,看護記録
>3,検査データー
>4,その他の書類等
>5,温度版
>に分かれていて、それら全てを「合わせて」
>「カルテ」って言います。

との事なのですが http://www.jmcnet.co.jp/dennsi/ima/karte2.html ではカルテの内容を以下のように説明しています(項目だけ抽出しました)。

> 1. カルテ表紙
> 2. 初診時カルテ記載事項・・・患者の状態の基本事項
> 3. 2号用紙 経時的な患者記録、時系列にそって記述される
> 4.看護記録(主に入院カルテ)
> 5.保険点数記載欄(カルテの裏表紙)
> 6.その他(しばしば貼付されます)

皆さんの仰っている2号用紙とは「医師記録」をさすのでしょうか?
http://www.shinryosyo.com/matuweb/MedicalRecord/M-main.html には「広義のカルテ(医師の書く診療録の他に、看護記録や院内他部門における記録、フイルムや伝票などの一切の記録、文書類に含まれる情報)」とあります。わたしの理解では
「狭義のカルテ=医師記録=2号用紙」
「広義のカルテ=医師の書く診療録の他に、看護記録や院内他部門における記録、フイルムや伝票などの一切の記録、文書類に含まれる情報」
であると思っているのですがあっていますでしょうか。

質問ばかりで申し訳ありません。

tomotomo 2007/05/02 15:08 >いど様
2号用紙というのは時系列に沿って記載される記録のことで、施設によって医師と看護師、その他の職種(理学療法士など)の記録用紙が分かれているところと、全ての職種が同じ用紙に書くところがあると思います。
入院記録においては、職種によって2号用紙が分かれていない場合、実際には相当効率が悪いのですが、情報の共有を目的として、同じ用紙に皆が書くようにしているところもあると思います。

いどいど 2007/05/03 14:36 >>tomoさま
ご回答ありがとうございます。
完全にはまだ理解できていないと思いますがなんとなく判った気がします。
わたしのような門外漢にとっては業界用語というのがやはり壁になりなかなか理解するのに大変ですが勉強しつつなるべくついていけたらなと思っております。
ありがとうございました。

2007-04-28 小児救急の抑制策は

昨日のエントリーを書いた時点から今日のエントリーを予定したわけではありませんが、それでも続編風になります。昨日書いたお話の結論は、どんなにニーズ論を唱えられても24時間365日コンビニ小児救急の成立は物理的に不可能というものです。不可能なので小児救急が目指さなければならないのは、

    日本の小児科の戦力で行える範囲に小児救急の需要を抑制する

昨日のお話では「ではどうする?」が抜けていますので、今日はその点を中心に書いてみたいと思います。この事について秀逸な論評を立ててられるステトスコープ・チェロ・電鍵小児救急 私論 がありますので、これをベースに話を進めたいと思います。実はコメントを書き込もうと思ったのですが、管理人のJA1NUT氏のコメントに

ネットですので、発言される場合に、ハンドルなしでも基本的には構いませんが、所属(医療との関わり)を明らかにして頂けたら幸いです。

とあり、なんとなくびびったので自分のところでエントリーを書いてTBにさせて頂きます。やっぱり小心者だな〜

本論に戻りますが、JA1NUT氏はまず小児救急受診患者の分類を行なっています。そのままでも良いのですが少しだけアレンジして書き出します。

    儀押У澣泙遼榲に必要な群;中には重症者も含まれる
    況押Э討心配して救急にかかる群;大多数は軽症で救急不要
    祁押Д螢圈璽拭七
      a:親が共稼ぎで夜間しか受診できぬ等社会的な問題がある
      b:親の医療についての意識に問題があり、表面上の利便性を求めて、夜間・休日に受診する

儀欧鉢況欧龍菠未やや微妙なんですが、儀欧呂修譴覆蠅暴転百兇あり、小児科医から見れば必ずしも救急受診必要ではないが、受診するのは仕方がないだろうとみなされるグループと考えます。況欧聾るからに軽症の上に本当に軽症であり、これぐらいは翌日まで受診を待って欲しいと小児科医が本音では考える者ぐらいに解釈しています。両群に本当の重症者は含まれますが、儀>>況欧箸垢譴侘匹い任靴腓Α

こういうグループ分けをした上でJA1NUT氏は、

特に、分類上-bの群が、近年大きく増えてきていることが問題で、そのような患者・家族への対応が大きな問題になっている。

JA1NUT氏の主張は、儀欧狼澣渕診をして当然であり、況欧眈児科の特性上ある程度やむを得ないとしています。さらに-aも社会の歪の影響があり医師として受容すべきであるとの考えと受け取りました。「甘い」と言われる小児科医ですが、私もその「甘い」小児科医の一人なのでこの主張を否定しにくいところです。

私は単純なので小児救急抑制策となれば物理的障壁、すなわち経済的障壁での抑制策しか思いつかなかったのですが、JA1NUT氏はこれを肯定しません。まず-b群の受診抑制策として現在行なわれている、または考えられているものを列挙しています。

  • 経済的なデメリットを与える
  • 最小限の投薬しか行わない
  • 深夜帯に受診したら原則入院をさせる
  • 電話による相談を受ける
  • トリアージをして患者を振り分ける

電話相談もトリアージに含まれると思うのですが、このうち経済的デメリットを与えるについては、

経済的に患者に大きな負担を与えることは、儀欧ら祁欧垢戮討亮診を等しく抑制する可能性があるので、私は、大きな負担を与えることには反対だ。この方法では、救急医療の一番の目的である、儀欧鮓出すことに結果として反する可能性がある。

真正面からは反論しにくい主張です。そう考えるから、大多数の軽症者の中の一握りの重症者を発見するために小児救急担当者は歯を食いしばって頑張ってきました。しかし現実は小児科の戦力を確実に上回る需要が発生し、小児科医は疲弊しシステムは破綻に向かっています。もちろんJA1NUT氏は「ニーズがあるからこれに応えよ」式の浅はかな論者ではありません。経済的デメリットは反対としながら、

しかし、需要を抑制するための、こうした検討は必要なことだ。官僚や政治家は、こうした表面的に住民サービスへの低下になるようなことには積極的にならないが、それに抗してでも、検討・実施してゆく必要がある。

経済的デメリットは個人的には反対だが選択枝として完全否定していないと考えます。ただ経済的デメリット策をできるだけ避ける方法としての提案をされています。

こうした需要抑制策と相俟って、私は、患者・家族への教育、より良い医師患者関係の確立が必要だと思う。況欧よび祁欧梁臧分には、診療よりも、患者の親への説明・教育が必要だ。さらに、その説明は、患者・家族の個別の特性・家庭環境等々を理解し、時間をかけて行う必要がある。これは、本当の意味でのかかりつけ医の役割だ。官僚が患者の医療機関へのアクセスを制限するために持ち出してくる、かかりつけ医ではない、本当の意味で普段から様々に接する医師と、患者・家族の関係。それは時間をかけて築き上げる信頼に基づいている。

JA1NUT氏の主張を私はこう解釈します。真意を誤解している可能性もありますが、

    かかりつけ医が況押↓祁欧侶写悗鮃圓覆辰撞澣淪淦を行なう

実に美しい主張です。そういう風に解決すれば日本は本当の意味での「美しい国」です。これを皮肉と受け取られるのは心外ですし、JA1NUT氏も「これ以外に道は無し」と断言されているわけではありません。この抑制策を行なうにはコミュニケーションを取れる十分な時間が必要条件なのですが、

現状では、そうした関係を結ぶには、小児科医はあまりに忙しすぎる。また、個々の診療に時間を割いていたら、経営が成り立たない診療報酬になっている。

啓蒙なんてノンビリした事をやっていれば小児科の経営が成り立たない現状を厳しく指摘しています。

ここからは一応反論です。反論という言葉はきつすぎるので、疑問点の質問とか見解の相違ぐらいに解釈してもらったほうが良いと思います。もし小児科医が患者の家族と十分なコミュニケーションを取れる時間があり、救急受診についての啓蒙を行えば有効な受診抑制策につながるかどうかです。

JA1NUT氏が分類された況牡擬圓鷲袖い侶亳海鮟鼎佑譴亅儀欧吠僂錣蠅泙后C覺屬粒依茲砲發海Δい親は受診されます。言ったら悪いですが、育児ノイローゼ気味の母親で、昨今の事であり家族以外にコミュニケーションを取れないタイプの方に多いと感じています。本当に毎日受診されます。下手すると朝受診して、昼に問合せの電話があり、夕方にもう一度受診して、さらに夜間の救急まで受診する事も作り話ではありません。もちろん昼間の受診も私が下手なので1回につき30分以上は話し込んでいますし、電話も同様です。

こういうタイプの方も子供が1歳を越えるよう頃になれば大部分は落ち着いてきます。それまでの時間を短縮する術は私のような未熟な医師ではちょっと思いつきません。だから「しかたがない」と考えざるを得ません。啓蒙には時間がかかるものなのです。

祁欧老写悗任呂匹Δ靴茲Δ發覆い隼笋牢兇犬討い泙后-aは話が広がって難しくなるので、-bに話を絞りますが、啓蒙でどれほどの抑制が出来るのかに疑問を感じます。一定の割合は儀欧砲垢觧はありえるでしょうが、これがどれほどの割合に出来るかについて自信が持てません。言い方は悪いですが、啓蒙や経験により儀欧吠僂錣襪里郎能蕕ら況欧隆擬圓任△蝓啓蒙や経験でも改善しないのが-bであるような感じがするからです。

ここがJA1NUT氏との見解の差なんですが、JA1NUT氏は祁欧任盞写悗砲茲雖儀欧吠僂錣襪塙佑┐討られ、私は啓蒙で変わらないのが祁欧塙佑┐討い泙后どちらが正しいのかは答えの出る問題ではありませんし、解釈論の相違程度の小さな違いとも考えられます。強いての違いはJA1NUT氏が啓蒙により祁欧かなり抑制できる可能性を考えていますが、私はそんなに効果が見込めないのではないかと考えているぐらいです。

啓蒙では祁欧隆擬圓亮診抑制は大きな効果を見込めないと考える私の立場で言えば、やはり受診抑制策は経済的デメリット策に傾きます。そうする事は救急受診全体の抑制につながるので、本当に受診が必要な重症患者まで抑制につながる議論は正論ですが、そこを重視するほどの余力が小児科全体にあるのかどうかが問題です。地域や各医師の考え方によりここは問題の多い点ですが、私は無いと考えています。

正論を重視していると、政府の祁価産政策である小児医療の無料化の前に、小児救急医療全体が倒壊するのは確実だと考えています。-bの患者が増えるのは小児科医の努力不足というよりは、そういう思想を持つ人間が社会の少なからぬ割合を占め、さらにこの比率はこれから増大する一方になると考えられます。社会的背景で増えてくるものを小児科医だけの啓蒙で押し止め、さらに押し返そうとするのは事実上無理であると私は考えざるを得ません。-bの患者は言い方は悪いですが確信犯であり、啓蒙により蒙を啓く可能性は少ないんじゃないでしょうか。確信犯に対しての現実的対策は、嫌でも「痛み」を伴うものが必要であり、痛みとは経済的デメリット以外には思いつきません。

ひとつ言える事は、国及び厚生労働省が行うのは啓蒙路線でしょう。誰も痛みを行なう悪者にはなりたくありません。小児救急は医師以外は24時間全国コンビニ化を唱えている方が受けが良いし、拍手喝采されます。物理的に不可能であっても、当分は開業医の不協力により整備が進まないとしておけば、スケープゴートは開業医になります。開業医さえ協力すれば24時間全国コンビニ小児救急が出来るとのプロパガンダもまたマスコミが喜びそうなネタです。

その傍らでひっそりと「啓蒙も必要と考える」ぐらいが出るぐらいでしょうがね。小児救急問題も行くところまで行って、瓦解する日が来るまでどうしようもないと考えています。

お弟子お弟子 2007/04/28 14:50 ネットでアクセス抑制策はかなり前から論議されてきましたが、私が良策と思えたのは以下の二つ。二つめについては確かこのblogでは触れられたことがなかった気がするので見慣れた方にはくどいなと感じられることお詫び申し上げます。
1)補助金での患者負担軽減策・無料策はアクセス抑制には逆効果。政治的に廃止が難しくても、最低限、病院ではなく役所窓口での払い戻し策にすべし。
2)救急車呼んだり救急病院を利用した以上は一定金額を取り、かかった医療費から控除する。すなわち重症では結果的に負担額ゼロとなり、軽症では支払額中での救急利用負担金が相対的に大きくなる。

BugsyBugsy 2007/04/28 15:17 遠い昔 東京都の老人医療費は無料でした。オイラが学生の頃病院の外来待合室は老人のサロンと化していると揶揄され、桂文珍という落語家でしたかね、それを題材にお笑いをとっていました。ところがほんのわずかでも老人から窓口負担を取り始めた途端に待合室からお年寄りの姿は掻き消えてしまいました。
現在中学3年生までの医療費を補助すると決定した都内の23区が増えています。選挙のときの福祉 少子化対策の売り物でもあり議員の公約だそうです。まあそれでどうなったかといえば もう繰り返しません。いったん無料化したものを減らそうとすれば その議員次は選挙で狙い撃ちされますからね。
お弟子様のおっしゃる事に追加すれば 救急車の利用を有料化、夜間の受診代の値上げ、さらには医療費の補助を丸抱えではなくて 少額でも取れば少しは態度が変わるでしょう。窓口の支払いを逃げようとする親も多いので 診察する前に窓口で最初に保証金取ったらどうでしょう。帰る際差額を清算すればいいのです。
親の啓蒙策は一番見込みが薄いでしょう。子供の給食費を支払わなくても平気、年老いた両親の厚生年金を使い込んで両親の入院費を払わなくても開き直りする大人が無視できないくらい増えました。馬耳東風とはよくぞ言ったり。
行政側が口先で夜間利用を控えるように呼びかけましたよ。あとは医師と患者の親の話し合いに任せたよといわんばかりです。

YosyanYosyan 2007/04/28 15:19 お弟子様

抑制策として挙げられた二つの案は秀逸だと思いますが、現在の問題の根幹はどんな抑制策を取れば小児救急を抑制できるかではなく、小児の救急は抑制しなければ小児医療は崩壊すると言う事を施政者が認識する事です。施政者だけではなくもちろん患者もです。

抑制に舵を切られる方向にあるかといえば現実は全く逆で、開業医を総動員してでも小児救急のニーズに応えるです。麗々しくも小児救急の整備は厚生労働省の大方針のひとつに列挙されています。

さらに小児救急の止めを刺す事が確実化される小児医療の無料化は、無策の権化の少子化対策の中でなぜかこれだけは整備拡充され、小児救急の需要の掘り起こしに拍車をかけています。

たとえばお弟子様が挙げられた1)のプランでは、医療費の負担は増えていないにせよ、そういう障壁を設ける事自体が「少子化対策に逆行する」の批判が確実に巻き起こります。どういうタイプの人間が金切り声をあげるかはわかるかと存じます。またそういう声はマスコミと言う増幅装置を経て巨大な声に変わる性質をもっています。

ここしばらくの小児救急の方向は、開業医動員政策が小児救急のすべてを救うのプロパガンダがなされ、協力しない小児科開業医は悪の権化として全国に名前を曝され、小児科医は小児救急に根こそぎ乗っけられた上で、破滅へのチキンレースを行なわされる事になります。

チキンレースで賭けられるものは、小児科医が健康を害してぶっ倒れるか、荒廃した小児救急を見て国が政策を変えるかです。国が政策を変えるまでにどれだけの小児科医が潰れるかは想像もつきません。私も生き残り組に入っているか自信がもてません。

お弟子お弟子 2007/04/28 15:32 Yosyan様のいわれるとおり、今までの日本の医療政策の流れからは、すんなり実現するとは思えませんね。というか最近の厚労省はアドバルーン上げて反応見た後に政策を決めるのはまだいいとしても、その政策がどういう効果を示すのかの検討不足、政策実行してからの実効性検討の不足、政策決定から実行までの周知期間は短すぎ、そしてなにより政策決定はするもその実現プロセスをほとんど示さず現場に丸投げ……。
 人材と医療技術を守る為にも医療崩壊は見守るだけでなく背中を押した方が良い、という少数派の立場を取っている私ですが、最近何となくそういった人がネットではちらほら見かけるようになってきたのは気のせいでしょうか?

YosyanYosyan 2007/04/28 15:52 お弟子様

ネット上は確実に意識が変わっています。加古川の件が先日ありましたが、あれもほんの数ヶ月前なら大反響であってもおかしくありません。しかし現実には反応は僅かです。ここ1〜2ヶ月だけでも大きく変わったと言っても良いと思います。簡単に言えば「駄目なのはわかった、後は崩壊するのを待つだけ」です。

もっとも意識の差はかなりあり、

 ・一番遅いグループは「このままでは本当に崩壊するぞ」
 ・次は「崩壊は確実だぞ、何とかしようとは思わないのか」
 ・その次ぐらいに「崩壊やむなしだがなんとかならないのか」
 ・トップは「崩壊はするなら早く崩壊しろ」

その次を強いて書けば「崩壊後の再生の準備をしよう」ですが、これがトップかどうかは何とも言えません。意識差はあるのですが、どうやら「崩壊するなら早く崩壊しろ」派が急速に増えたような気がします。

この勢力が主導権を握るともはや議論にすらなりません。この勢力にとっては厚生労働省の朝令暮改の場当たり政策も歓迎すべき事であり、病院の閉鎖や存廃騒動も「無駄な抵抗はやめろ」ですし、トンデモ医療訴訟ニュースも「逃げ遅れた奴が悪い」と熱い反応にはなりようがないのです。

こうなるのが良いのか悪いのかはわかりませんが、お弟子様も少数派ではなく多数派になっていると私は思います。むしろ私の意識の方が半歩遅れていると考えるほうが現状分析から正しいかもしれません。

お弟子お弟子 2007/04/28 16:23 行政として医療崩壊を早い段階で食い止め、私のような考えの者は”騒ぎすぎ””オオカミ少年”である立場になるようだとありがたいんですが。Yosyan様は開業されている為より逃げ道がないので、あきらめず粘りきらねばならないという思考をされているのが私との立場の違いなだけだと思います。

座位座位 2007/04/28 17:16 http://zainomusou.blogspot.com/
いま、ドイツの医師のストライキについて、少し勉強を始めています。何故、勤務医達が数万人規模で、ストライキの決行をするに至ったのか、まだ、理解出来ていません。勿論、マールバルグ連盟という勤務医の組織の力は大きいのですが、日本に於いても、ひょっとしたら、どえらい祭りなるかもしれないと読んでいます。何故なら医療崩壊に関して、歓迎派も絶望派も回避念願派も、みな現状認識には違いがないのですから。一致出来る祭りがあれば、皆が怒濤のように動く可能性があります。その嵐を乗り越えなければ、崩壊後の夜明けはない。

お産はやめました。お産はやめました。 2007/04/28 17:46 いつも読ませていただいております。
一つお願いがあります。
私はマックなのですが、「?」などの文字が読めません。
昔は「機種依存文字」などといったものですが、今の世の中、「windowsの間でしか通用しない」なんて言っても意味がないような気もするのですが。。。
できましたら、1.とか2.とかでお願いできませんでしょうか。
すいません。

お産はやめました。お産はやめました。 2007/04/28 17:50 すいません、上のコメント欄、コピーペーストしたんですが、うまく書き込まれませんでした。
読めないのは「?群」、「?群」、「?群」などの「群」の前にある文字です。
(区別がつかないのです) 上の書き込みで表示されてしまった「?」(クエスチョンマーク)は読めます。(どうやって削除しましょう?)

HekichinHekichin 2007/04/28 17:58 Macで読めないとのこと、読めない部分は「I群」「II群」「III群」です。あと同様に「数字に丸」(???)は機種依存文字だったような気がします。みなさま、できるだけ使わないよう配慮お願いします。

physicianphysician 2007/04/28 18:10 時間内は自己負担なし(後で払い戻し制度がベター)、時間外は自己負担あり(3割じゃなくて5割ぐらいがベター)という制度がインセンティブが働きやすくていいと思うのですが、無理でしょうね。
何しろ、高額医療も払い戻し制から、最初から窓口定額制に変更してしまうような国ですから(少なくとも、実際にはいくらかかったのか、本来はどれぐらい払わないといけなかったのか、が伝わる制度にしてほしい)。

TossanTossan 2007/04/28 19:33 昨日に引き続いて、トリアージについて。
欧米はどう対応しているかを聞きかじると、III群の受診調整はトリアージを医師、看護師、パラメディカルで行い、軽症者には数時間に及ぶ診察待ち時間を課すことが大きいように思います。


>Yosyan 様『トリアージ役に一人当てるのが望ましいでしょう』

トリアージ専従の医師を置くと医師の負担減にはならないので、欧米では、看護師、Primary Care level paramedics も当たっています(http://en.wikipedia.org/wiki/Triage)。


>Hekichin 様『軽傷者後回し、賛成です。ただ、日本でこれをやると事務員、看護師、もしくは医師の中で犠牲者がでます。・・・ 一般人には理解不能な概念ですよ。』

確かに、この点が一番心配です。欧米では上手く回っているので、トリアージによる後回しトラブルがあっても、司法が立法に則り判断して、トリアージ者・病院・行政が免責されるようなシステムが出来上がっているように思うのですが、...。NHKには、納得出来ない家族への対応が外国ではどうなっているか、もう一段踏み込んで貰いたかった。


>Yosyan 様『「謝れ、院長呼んでこい」騒動ぐらいはあり得る話です。』

欧米での対処法を知りたいものです。
少なくとも、報道機関・警察・検察には、救急医療・時間外医療の知識のある人がいて、警察は騒動が起きたら収め、報道機関・検察はシステム的に仕方がない部分は大げさに取り上げない規範は出来ているのでしょうね。現状の日本は、医療人が、報道機関・警察・検察・立法・司法・行政・厚労省の有識者に啓蒙を始めている状態でしょうか。医療団体・行政(厚労省)・立法(医系議員)と連携して他の職種に啓蒙出来れば一番良いのですが、...。

774氏774氏 2007/04/28 19:49 Bugsy 様

 小児医療費補助の拡充は東京だけではなく、全国的なものみたいですよ。年齢や補助額は自治体で差はありますが、こちらでも以前は割引されなかった収入層でも、収入に関係なく補助があるようです。みのもんた曰く「高いとビクビクするけど、100円ショップで買ったら、いくら壊れても平気でしょ」。小児医療は壊れても平気、代わりはいくらでもいると、お上は考えているのかなあ。小児科医がいなければ内科医がいるじゃないか、内科医もいなければ総合医でいくんじゃ・・・インパールみたいですが、役人の思想は本当に変わっていないのかもしれません。半年前に「役人の思想は50年前」というエントリーがあったと思います。

Hekichin 様

 BBSの頃の機種依存文字をすっかり忘れていました。ローマ数字の代わりにアルファベットのIやVを並べていましたね。矢印もアルファベッドのマイナスと不等号記号でした。今でも癖でそうしていますが、数字に丸は思わず使ってしまいます。マジで反省です。

 思い切ってVISTA&Office2007に乗り換えようと、数日がかりでVISTAがまともに動くようにセットできたのですが(以前は発売日にお試し程度)、文字問題を再認識しました。JIS2004コードに変更されたおかげで、機種依存文字どころか、まともな漢字も出ない場合があります。MSのパッチで旧JISに戻すと直るのですが、今後は新JISに対応したアプリやサイトが増えるでしょうし、悩みどころです。動かない市販ソフトやハードも多いし、いったいどこが互換性重視なのか。見られないサイトもありました。Hatenaも認証が一発で通らなくなったし。マジでアク禁食らったのかと思いましたよ。

 Office2007なんてGUIが変わってしまって、全然慣れません。これはPC自体が目的な人には変更点が多いほど面白くていいんだけど(私?)、道具として使っている人には改悪としか思えません。何回か書いていますが、PowerPointファイルで学会会場はパニックだろうな。旧Officeで新Officeのファイルを開くパッチもありますが、どこまで互換性があるか。昔泣かされましたからねえ。とにかく疲れた。その割にはXPよりはるかに重いぞVISTA。

BugsyまだまだBugsyまだまだ 2007/04/28 20:32
分類IIIなんて 小児に限らず成人も老齢者にもいくらでも見受けられます。
自分はとことん時間外はお断りします。すべて電話の応答でこちらが判断させていただきます。救急車でも枕詞の「かかりつけの患者さん」というのも信用しません。時間外に歩いて病院内に入ってきた方もお断りです。

ひどいなあと我ながら感じています。以前は「電話でごちゃごちゃ言われるより 診察しなきゃわからないです。早く病院にいらしてください。」と言ってました。だけど 回りまわって若い奴を苦しめていたことに思い知らされました。
時間外は中々診てもらえないという事を 地域に知らしめなきゃ止め処もなく患者はやってきます。いいえ 患者になった気分の健常者はいくらでも湧いてきます。
無論問題の根本解決にはなりません。皆様のお叱りも甘んじて受けましょう。
ただそういう極端なことしないと 病院全体の医師が倒れてしまいます。
大分面の皮厚くなったんで、電話でお断りするとき看護婦が「ひどい医者ねえ。」という顔されるの慣れました。
勿論緊急入院が必要だなと思えば気楽にどうぞとはお答えしてますよ。
あ 地雷の元ですかね。

JA1NUTJA1NUT 2007/04/28 20:38 Yosyan先生・皆様

初めまして。このブログは、いつも読ませて頂き、いろいろと学ばせて頂いております。拙ブログで、Yosyan先生のコメントと分からずに、失礼な対応をしてしまいました。コメントのなかで、こちらにリンクを貼っておられるのに気付かなかったために、失礼な言い方になってしまいました。お詫びいたします。

さて、小児救急についての私の拙い小論を取り上げてくださり、御礼申し上げます。実のところ、Yosyan先生の仰ることは、ほぼ私の考えていることでもあります。無料で救急にかかり放題では、患者側にモラルハザードを起しますから、ある程度の経済的なデメリットを与えることは必要だと、私も思います。ただ、その額があまりに大きいと、1群の受診抑制になってしまうことを危惧しています。この問題は、適切な障壁の大きさを設定し、他の方法を併用するいうことで、解決するのかもしれません。

3群への「啓蒙」で、問題が解決するとは、私も思いません。特に、3b群は、一種の社会病理現象とでも言えるもので、小児救急システムだけの問題ではなさそうです。

「啓蒙」という言葉も、私の考えるところとは少し違っております。私は、患者・家族のバックグラウンドを知って、個々の症例に適切に対処できる、「言いにくいこと」も率直に話し合える関係を、医師と患者の間で築きたいと念願しつつ医療を行っています。医療訴訟の横行している現在、少し脇が甘いのかもしれませんが、医療システムを理解して頂くためには、これが遠いようでいて、一番確実な道なのではないかと考えています。繰り返しますが、経済的な障壁を作ること等他の解決方法も平行して実施すべきで、そのような全体を考えた方法論と、この個別の患者への対応は同時に考えるべきことだろうと思います。

私もしがない小児科開業医ですが、出来る範囲で、救急に対応して参りました。その経験と、以前の大学病院・市中病院での救急の経験から、この個別の医師患者関係をより緊密にとることが大切なのではないかと考えるようになりました。他の方々もこうすべきだと主張する積りはありません。特に、都市部で救急の第一線に立っておられる先生方が、倒れるか否かのところで踏ん張っておられることをよく理解しています。需要抑制論の必然性に異を唱えるものではありません。

意の尽くせぬ幼稚な議論で失礼致しました。尚、このハンドルは、個人を特定できる(別にそれでも構わないのですが)ものですので、このような有名なブログに出没する際には、次回から別なハンドルを用いさせて頂きます。

774氏774氏 2007/04/29 00:43 VISTAはやはり挙動不審。何故かいきなりロックアウトされて使えなくなってしまったので、XPマシンからの書き込みです。

Bugsyまだまだ 様

 市加古問題のおかげで、院長・経営陣レベルで、救急指定を外した方がよいか、やっと播磨各病院で議論が始まりました。市加古問題は播磨地方及び近隣にとって、福島級の大衝撃でした。身近にこういった問題が起こらないと、経営陣は理解できないようですね。ネットをする医師には事の重大性がすぐに伝わるのですが。

Yosyan 様

 この前は感情的な書き込み、申し訳ありませんでした。

Bugsy混乱Bugsy混乱 2007/04/29 02:00
小児の患者もそうですが、それ以外の患者もすべて夜間でも気持ちよく診療してあげなさいと医師以外のスタッフは皆そう申しています。そう新人看護婦にも教育してますね。若くて素直な看護婦やスタッフは「いつでも患者に向き合うのが医師の使命。」だと毎日習ったとおりオウム返しに囀ってます。時間外受診を断るオイラは白い目で見られています。
じゃあガンガン診察して入院させ、ベッドの稼働率をあげてやろうとすると、先日病床管理担当婦長(知らないうちに出来たそうな)が怒鳴り込んできました。入院患者の急増により1カ月でも看護婦/患者比率が下がると、3カ月間は病院が受け取る入院基本料が低いままになってしまう。どうしてくれるんだと言わんばかりです。
結局そんなこといわれたって この間長期入院は病院の経営上困ると事務長が訓示して間もないのですがねえ。かといって時間外は全部診ろと。深夜に この患者を入院させたら看護婦/患者比率が7対1以下になるかどうか 誰が計算するかって。

会議ばっかり増えやがって 何にも決まらず、一方で現場の混乱は年度が改まって一層ひどくなってます。
小児の救急たって 誰がどーすりゃいいの。みんな答えがばらばらです。内科も少しは応援すっかとか、とある外科はそれやっちゃあ外科医はお終いよとか。小田原評定というよなあ、言いえて妙。

酔生夢死酔生夢死 2007/04/29 11:05
転院断られ死亡の妊婦、詳細な診療情報がネットに流出

 奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、高崎実香さん(当時32歳)が出産時に脳内出血を起こし、19病院に転院受け入れを断られた後、死亡した問題で、高崎さんの診療経過など極めて詳細な個人情報がインターネット上に流出していることがわかった。

 情報は医師専用の掲示板に、関係者らしい人物が書き込んだとみられ、「転載して結構です」としていたため、同じ内容が、医師や弁護士など、かなりの数のブログに転載されている。

 遺族側の石川寛俊弁護士が28日、大阪市内で開かれた産科医療をめぐる市民団体のシンポジウムで明らかにした。石川弁護士は、個人情報保護条例に基づく対処を町に要請した。遺族は条例違反(秘密漏示)などでの刑事告訴も検討している。

 書き込みは、昨年10月に問題が報道された翌日から始まった。仮名で「ソース(情報源)が確実なきょう聞いた話」「この文章はカルテのコピーを見ながらまとめました」などとして、最終月経の日付から妊娠中の経過、8月7日に入院して意識不明になるまでの身体状況や検査値、会話など、カルテや看護記録とほぼ同じ内容を複数回に分けて克明に書き込んでいた。

 この中には、入院前の記録など、当時、遺族が入手していなかった内容や、医師の勤務状況など病院関係者しか知らない内容も含まれていた。

 石川弁護士は「主治医と家族のやりとりを近くで聞いていた人物としか思えない書き込みもある。許しがたい」と批判している。

 遺族は「あまりに個人的な内容で驚いた。患者の情報が断りもなく第三者に伝わるなら、診察室で何も言えない」と話している。

 大淀病院の横沢一二三事務局長は「高崎さんが入院した日に病院にいた職員を対象に聞き取りをした。全員が『情報を漏らしたことはない』と答えたので調査を終えたが、遺族の弁護士には伝えていない。掲示板の運営事業者への照会などは思いつかなかった。再度検討する」と話している。
(2007年4月29日3時6分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070429i401.htm?from=main4

今度はm3.comに対して文句をつけだしたようです。自分たちが一方的にマスコミに話すのは問題がないと言いたいのでしょうか。

da-da- 2007/04/29 12:56 乗り遅れました.
もう読まれなくなる可能性が大ですが....

私の伯父は田舎でラーメン屋を経営していました.
メニューを見ると,「ラーメン 500円」「来店の方は50円引き」とありました.
「出前は500円なの?」と尋ねると,「出前代50円加算するよりも,初めから
50円引きとする方が消費者心理に応えるからね」と...
同じことですが,夜間救急加算を増やすより,日中の診察を12歳以下は無料とした
ほうが,受診抑制につながるのでは?
昼間の方が,小児科医もたくさんいますからね.
夜間救急は現状維持にしたら不平も出なくなるのでは?
本当に受診が必要な人はいままでどおり受診してくれると思います.

この方法で医療費を計算すると自治体は赤字になるのでしょうか?
夜間救急受診分の医療費負担分を日中受診分にまわせないでしょうか?
現在は18時以降受診で加算されるようですから,18時まで受診は無料として.

Dr. IDr. I 2007/04/29 14:50
私の病院で今年から始めて、時間外の患者を半減させた方法があります。
それは、時間外患者は5000円払って貰う、って方法です。
本来は、未収金対策の為に始めたものなんですが。
やはり、ただの風邪で5000円というのは大きいので。
受診抑制効果が大きいようです。

以前は3日前から腹が痛くて、とかそんなのが半分以上を占めていたのですが。
今年度に入ってからは、著明に減少しています。
診療費を先にもらう制度なので。
後から、貰いすぎがあれば、返すって制度ですので、もちろん違法ではありませんし。
各病院でできて、かなりの効果があるやり方ですので、みなさんの病院でも、事務方と相談してやられると良いと思いますよ。

個人的には、時間外患者の「軽症者加算」、っていうのを取り入れて欲しいです。
本来、時間外っていうのは、重症の患者、緊急性のある患者を診る場なので。
軽症の患者は、翌日受診して当然。
それを、自分の都合で勝手に時間外に来てるので、料金加算があっても良いと思っています。

それと、子供の医療費無料。
って政策は即刻廃止すべきですね。
軽症でもたくさん病院に来る人達だけが得する制度なので。
そんなお金があったら、子供がいる家庭に全部平等に配って。
それを医療費にしても、教育費にしても、余暇に使っても全部自己責任。
って事であげれば良いと思います。

Dr. IDr. I 2007/04/29 14:52
奈良の大淀病院の件では、私も当事者かな、って思っていたのですが。
文句をつけたのは、m3.comに対してだけなんでしょうかね。

自ブログには書いたのですが。
今回の件は、遺族がマスコミにカルテのコピーを配っていますから。
その内容を、ブログに書いただけなんですけどねー。

http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-date-20070429.html

小児科医、n年目。小児科医、n年目。 2007/04/30 18:22 経済的障壁に関する賛否ですが、現状のIII-b「表面上の利便性」に関しては「窓口負担減免」の『(所謂)子育て支援』が事を悪化させていると思います。
表面的にはコストを受益者が意識しないで済むため、一層時間外の医療資源の浪費に結びつくと考えられます。
コストが生じていることをきちんと受益者が認識しなければならないと思います。
端的にいえば。「償還払い」にすればいいだけだと思うのですが(でも、役所の窓口の仕事が増えるだけだから、お役人サマはさんせいしないんでしょうね)。
本当なら、「時間外加算」の分は公的な助成対象から外すべきなのではないかとさえ思います。

IkegamiIkegami 2007/05/01 17:48 III-aについては、朝から夕方まで病院で預かってもらえると助かったりしそうです(途中で診療も)。そうは言っても、自由診療でも難しいんでしょうね。

小児科医、n年目。小児科医、n年目。 2007/05/03 22:15
>Ikegamiさま:
病児保育施設、ってー選択肢があるのではないでしょうか。
まだまだ、普及してないのかもしれませんが。
(ホントは、親の勤め先が保育所も含めて、そういう「子育て支援」をするのが妥当やと思うのですが…;日中仕事で受診できない、ってのも結局は勤務先の問題の皺寄せなんですし)

2007-04-27 24時間365日コンビニ小児救急の試算

全国には約360の小児二次診療圏があり、単純計算で二次診療圏一つ当たり30〜35万人の人口を抱えています。この二次診療圏にコンビニ救急を作るとしたら、夜間でも2診体制は欲しいところです。もちろん勤務医している医師の負担を軽減し、永続的に続けていくためには労働法規無視の当直夜勤化体制では駄目で、交代勤務制を敷かなければなりません。精神論で補う姿勢は自分の首を絞めることになります。

夜間2診体制に必要な人数は外来2人と病棟1人となります。夜勤回数を労働者の健康管理のために望ましいとされる64時間、すなわち月に4回とすれば、必要な人数の計算の詳細は省略しますが21人必要です。もちろんこの計算は労働基準法の週間40時間の上限を守った上での事です。

21人体制のコンビニ病院を360作れば21×360=7560(人)の小児科医が必要となります。これはいわゆる一〜二次コンビニ救急の必要数です。小児診療はコンビニ救急だけがすべてではありません、三次救急も必要です。三次救急の必要数の計算根拠がわかりませんが、人口100万人に一つとすれば120必要です。三次救急にNICU機能も含ませるとすれば、ここにも21人程度の小児科医が必要です。そうなれば120×21=2520(人)となります。

二次診療圏にコンビニ拠点のほかにも救急をしない小児科病院も欲しいところです。入院機能を持つためには3人は必要で、これが一つの二次診療圏に3つとすれば、3×3×360=3240(人)となり、全部あわせると7560+2520+3240=13320(人)です。とりあえずこれだけの小児科医がいれば、辛うじて24時間365日コンビニ小児救急は可能かと考えます。これ以下の人数では体制を形の上で作っても、慢性的な疲労から自壊してしまいます。

13320人の小児科医がいればすべてOKかといえばそうではありません。この上に研究、教育に従事する医師が必要です。全国約100の大学病院がこの役目を果たすとして、研究・教育に従事する医師が10人づつとして1000人、そうなれば小児科勤務医の必要数は14320人となります。

ここで現実の小児科医の数はどうなっているかといえば、医師の需給に関する検討会報告書の小児科に関する記述にはこうなっています。

小児科については、平成16年医師・歯科医師・薬剤師調査では、14,677人と平成14年調査に比べ、約200名増加している。病院に従事する医師は、この間に8,429人から8,393人と約40人減少しているが、各年齢階級における病院に従事する医師の割合の変化は明らかではなく、臨床研修制度の開始により診療科に従事する医師の就職が遅れた影響がうかがわれる。

この報告書でわかる平成16年度の小児科医の実数は

  • 開業医も含めて14,677人である。
  • そのうち勤務医は8,393人である(従って開業医は6284人)
  • 平成14年から16年の2年間の小児科医増加数は200人である(つまり年間100人)

先ほどの24時間365日コンビニ小児救急を行なうための総小児科医数は辛うじて満たしています。ただしこれは開業医を根こそぎ小児救急要員として動員しての話です。そんな事は不可能であるのは言うまでもありません。そうなると小児コンビニ救急を成立させるための必要数には14320−8393=5927(人)不足している事になります。

ここで仮に新研修医制度の混乱が終わり、制度以前の年間増加数である年間100人の小児科医数増加が戻ったとすれば、勤務医の増加数は年間57人(勤務医:開業医の比率が57:43として)となります。そうなれば不足分を補うためには5927÷57=104(年)必要です。少子化のからみがあり、少子化が抑制されるのかドンドン進行するのかでこの長短は変わりますが単純計算で約100年です。

つまり足りない物は足りないと言う事です。足りないという絶対の前提に頬かむりして、システムだけ作ろうとしても無理があちこちにきます。足りないものをどうするかの対策も医師の需給に関する報告書に書いてあります。

  • 小児救急の増加に対し小児科医を増やさずに他の診療科医師で対応させる。
  • 電話相談事業を充実させる。
  • 開業医を動員する。

他の診療科とは主に内科医の事を指すと考えますが、内科医だってこれから人為的に量産される在宅医療に政策的に動員されます。在宅をカバーするだけの数が足りるかどうかも疑問視されているのに、小児科診療まで駆り出されるのはおそらく迷惑至極と思います。小児科開業医の動員も必要数を満たすためには総動員に近いものが必要です。高齢の医師は体力的に、中堅の医師は「開業してまで夜勤」の精神的に拒絶反応が強く、どれだけの協力が得られるるか未知数も良いところです。たとえ当初は大義名分に参加をしても負担が大きいと次々と脱落します。

現在の日本の小児科の戦力では24時間コンビニ救急は不可能です。今の戦力で求められるのは小児救急の抑制対策です。言い換えれば現在の持てる戦力で賄える程度まで小児救急の需要を抑制する事なのです。それ以外に小児救急を成立させる事は不可能です。こんな単純な算数が医師以外には理解できていません。厚生労働省も国もまったく理解していません。

「ニーズがあるから満たす」は、ニーズを満たすほどの戦力があってこそ言えるセリフです。戦力がニーズの半分も満たせない状況で精神論でそれを補おうとした歴史的教訓をもう忘れているみたいです。これは偏在でも何でもありません物理的に足りないのです。何か政策的誘導を行えば幻の過剰地域から小児科医が湧いてくるわけでもありません。真剣に小児コンビニ救急を行なうのは100年かかると言うことです。

BugsyBugsy 2007/04/27 11:53
Yosyan様
<必要な人数の計算の詳細は省略しますが21人必要です。もちろんこの計算は労働基準法の週間40時間の上限を守った上での事です。

なるほどと納得しています。いつもBlog御主人様のこういった算出方法は明解で感服しています。そもそも小児科医は足りないのです。21人の常勤医が最低限の人数であり 一人でも病欠や何らかの事情で休職すれば24時間の診療応需体制は音をたてて瓦解してしまいます。そもそも21人の常勤の小児科医が揃っている病院って一つの都道府県に1-2位しかないはずです。
要は最初から出来るわけがないのに無理してやらされていたというのが この計算から明らかです。

医師の良心から断りきれず 公的病院は地域住民の要望に押し切られるかたちで「24時間365日コンビニ小児救急」と名乗り出るまでもなく そうあるべきだと地域住民が感じはじめた途端押しつぶされてきました。これからもそうでしょう。 患者家族にしてみりゃ 一次も二次も区別つきませんよ。
>電話相談事業を充実させる。
*開業医を動員する。
なんでも電話で用事を済まそうとする横着な連中のなんと多い事!
間違いなく 診療費は払わんでしょう。企業のフリーダイアルに慣れてますから。
開業医の先生のクリニック、携帯電話、御自宅の電話に 24時間じゃんじゃんかかって来た日には 家庭こわされます。
我々勤務医はせめて自宅や携帯電話の番号は隠しています。

YosyanYosyan 2007/04/27 12:34 Bugsy様

いつもいつも思うのですが、最近流行の集約化もどれほどの人数を念頭に置いて考えているのか疑問です。2つ、3つの病院を統合して5〜6人集めて集約化とし、集約したから「24時間コンビニ病院よろしく」程度に思えてなりません。そんな労働条件は10年前、いや5年前なら成立したかもしれませんが、現在の医師の意識にどれだけ響くかはご存知の通りだと思います。

普通に24時間カバーするのにどれだけの人員が必要かを一度でも真剣に考えた事があるのでしょうか。単純には日勤8時間から3倍にカバー時間が増えます。コンビニとなれば医師以外にもコメディカルもまた必要です。どれだけの人員が必要かは算数で計算できます。

またかつてはそんな条件でも医療に取り組んだのはひたすら医師の使命感と患者からの感謝の心です。それが今どうなっているかもまたよく御存知かと思います。医療を取り巻く環境がここまで変わっていますから、医師の意識も当然変わります。医師のみに旧態依然の精神論、根性論を訴えても無駄でしょう。

医師もまた労働者であり、労働者であるからには労働基準法に準拠した労働をごく普通に求めています。21人が多いと感じるかもしれませんが、3人夜勤の看護体制を組むにはそれだけの人数が必要なんです。医師もまた3人夜勤となればそれだけ必要になるだけの事です。考えれば当たり前の事です。

24時間を求める限りそうなるのは必然であり、それだけの人員と費用が必要になるのは当然だという事です。至極単純な事を何故か理解してくれないようです。世の中不思議ですね〜。

Seagul-XSeagul-X 2007/04/27 13:54 ご覧になった方は多くないと思いますが、4/25(水) NHK教育テレビ 22:50〜23:00 「視点・論点」で「医師は訴える」と題して日本医師会会長の唐沢祥人氏が医療崩壊の現状と医師会としての対策を語ってました。

現状把握はそこそこまともな内容だったんですが、対策の方は知識のない一般市民がみると納得、でもここや他のお医者さんのブログなどで知識を仕入れているひとだと「なんだかなぁ」な感じでした。

見逃したひとのために「まん延するニセ科学」みたいに Youtube にあがってないかなー、と調べてみましたが残念ながら、まだないようです。

YosyanYosyan 2007/04/27 15:00 Seagul-X様

唐澤日医会長の評価は現段階ではユダです。日医内のさらに執行部内でも唐澤会長の暴走に等しい行動による混乱があると仄聞しています。唐澤会長が目に見えているだけのユダなのか、それとも大きな策略を巡らして今は批判を甘んじて受けているのかは結果を見ないとわかりません。ただ個人的には見えている部分だけで裏も表も無さそうな気はしています。せいぜい厚生労働省との甘い密約に踊っているだけで、気がつけば梯子が外されていて茫然とするのではなかいと考えています。

TossanTossan 2007/04/27 17:37 いつも興味深く拝見しております。

時間外は二診より、一診にして、トリアージュ(triage)で軽傷者は後回しにする方が良さげに思います。

既に議論済でしたら悪しからず。

**参考**1990年代 USA**
夜間や週末に開いている
内科や外科のクリニック(外来)はほとんどないので、
この時間帯に医師に診てもらいたい人は
すべてERに来なければなりません。

救急隊を要請するような、死にそうに具合が悪い人や、
血まみれの人の場合は、そのまま中に入ってもらって
すぐに治療を始めますが、
そうじゃない人は、まず入り口で
トリアージュ、病気の程度の振り分けを受けます。

http://www.1101.com/philadelphia/1999-04-27.html

HekichinHekichin 2007/04/27 19:11 Tossanさま。軽傷者後回し、賛成です。
ただ、日本でこれをやると事務員、看護師、もしくは医師の中で犠牲者がでます。地域によっては死者がでるかもしれません。
先日もNHKだったか例の電車脱線転覆事故でトリアージュ(これが正しい発音なんですか?)で黒とされた家族が黒判定した医師をさがし歩いている遺族を取材していたようです。一般人には理解不能な概念ですよ。

YosyanYosyan 2007/04/27 19:28 Tossan様

今日のエントリーを書く上で漠然と参照にしたのがSkyTeamさんのところの堺の救急事情です。一晩常時30-60人、日曜祝日は200-300人とあったので、その数なら、1診と2診兼処置係みたいな体制じゃないと無理と考えての体制です。

御指摘の通りトリアージ役に一人当てるのが望ましいでしょうが、常時の一晩30〜60人は1診でこなせますが、繁忙時や日曜祝日の数となれば、2診ないと数をこなすのが難しいと考えました。

とはいえ2診にトリアージ、病棟係の4人体制にすると28人が必要になり、いくら理想論でも、この日本では現実から離れすぎかと思います。そうなると現実的には病棟係をトリアージに回すのが良さそうですが・・・

なんて事を考えても、現実に21人体制で小児救急を行っているところ自体が例外の例外ですから、ここは大雑把ですが3人夜勤体制で外来2人、病棟1人シフトぐらいで如何でしょうか。

YosyanYosyan 2007/04/27 19:37 Hekichin様

たしかに血を見る問題もありますね。閑散期はさして問題にならないでしょうが、繁忙期になると後回しは騒動のタネですからね。ましてやトリアージ段階で軽症として後回しにしていたのが、診察段階で重症となったりしたら、相手が悪かったら訴訟問題まで行かないとも限りませんからね。訴訟までいかずとも「謝れ、院長呼んでこい」騒動ぐらいはあり得る話です。

BugsyBugsy 2007/04/27 21:15
当直を含め24時間体制で診療にあたるのに常勤医が21人必要というのは、何も小児科だけではない計算になります。思い当たることが重々あります。
昨今の大学病院や相当大規模な病院でも各診療科では部長以外でそれぞれ20人以上近くいるというのは寡聞にして知りません。そういえば昔ナンバー内科や外科というものがありました。教授回診と言えばそれこそ40−50人以上医師がぞろぞろ回診に侍ったそうです。自分も小説で読むだけで 経験はありません。小児科は当てはまらないでしょうが 現在では内科や外科は細かい診療科に分かれました。診療科ごとに外来、病棟、当直をこなしています。教授回診も付き添う医局員は10人もいません。無論大学によって内科や外科当直の組み方は異なるでしょう。ナンバー内科が存在していた頃 大所帯で当直を回して血液内科の専門家が当直しても急性腹症や心不全の急患をみていたわけです。そういった事も問題視されませんでしたが、もうそんな牧歌的な診療は許されません。従って大学の本丸とはいえ、例えばもとのナンバー外科全体で換算すると数十人以上は昔のままいるでしょうが 診療科で割り算して病棟担当医が10数人もいましたっけ。オイラは違うけど 呼吸器外科医が21人、ありえねえ〜。意外と皮膚科や眼科のほうが大所帯だったりするんですよね。教授回診見ればよくわかります。
昔と違って大学病院と云ってもお高く構えてはいられません。自分が子供の頃、親戚が郷里の市民病院に入院したといえば「大変だな。」と親がこぼし、地元の大学病院に入ったといえば「いよいよ最後かな。」「とても重病。」と噂しあったのを憶えています。今はそこの大学病院でも24時間急患を引き受けなければ もう大変です。もう独立行政法人化しましたからね。独立採算制だそうです。その時に各診療科に21人以上当直に応じる医師がきちんといるのかなと思います。いつまでたっても地元の病院から医者を出せと官民にわたって小突き回されてますが まあ出せませんよ。自分はそういった救急診療に応じていた出身大学に違和感を感じ、今の医局に入り やっぱり変なままです。
確かに病棟の処置回診中に 外来に応援をお願いされたり、カンファレンスの最中でも不在か、床に急に倒れ込む奴は昔と比べて増えました。自分がローテートで外病院から帰るたびに24時間診療へのシフトを余儀なくされてるなと感じています。
「一回うちの研究室来てよ、ガラガラだからさ。君の思う存分研究がデキルんよ。医者もいないし。」といって大学院に入りなよって てぐすね引いてる毎日です。

通りすがり通りすがり 2007/04/28 01:04 既出だったらごめんなさいのお前が言うなシリーズ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070427i303.htm

政府の自殺総合対策会議(会長・塩崎官房長官)は27日、国会内で会合を開き、2016年までに自殺者の割合を20%下げる数値目標を盛り込んだ自殺総合対策大綱の素案を決定した。
自殺者は現在、年間3万人を超えている。人口10万人あたりの自殺者数を示す自殺率は05年で24・2となっており、素案では、これを16年までに20%減らす目標を掲げた。自殺の多くは、長時間労働の見直しなどで社会的要因を取り除いたり、うつ病などの精神疾患に適切な治療を施したりすることで防げると指摘した。

江原朗江原朗 2007/04/28 08:08 医学生を増やしても 投稿者:江原朗 投稿日:2007年 4月27日(金)06時36分31秒
医学生を増やしても、地方で医者は増えません。

Kobayashi Y, Takaki H. Geographic distribution of physicians in Japan. Lancet 1992;340:1391-1393.
新設医大の設立で医学部の新卒が4000人から8000人の増加したが、その国内分布(1980から90年)を市町村(3268)ごとに解析。
(結果)
?医師数は37%増加し、10万人あたりの医師数も127から165人となった。
?市町村ごとの医師数のジニ係数を求めると、80年が0.331で90年が0.340で改善はない。
?人口3万人以上の市町村は医師数が増えたが、1万人未満の町村では増加はほとんどない。
?80年と90年とで10万人あたりの医師数の変化のメディアンは、
<5000人の自治体では4.7、
5000-10000人の自治体では5.7、
10000-30000人の自治体では15.9、
3-5万人の自治体では29.4、
5-10万人の自治体では30.2、
10-30万人の自治体では34.0、3
0万人以上の自治体では25.2
と3万人以上と以下で増え方に違いあり。
?僻地義務化や金銭的な誘導は無理。
http://homepage3.nifty.com/akira_ehara/

YosyanYosyan 2007/04/28 14:03 江原朗様

いつもいつも貴重な情報をありがとうございます。とどのつまりの話になるのですが、医師にも全国どこでも居住をしてもよい自由があり、どこでも良いのなら地方より都市部に住み、勤務したい者が多いという事ではないでしょうか。医師だけが地方や僻地への勤務を忌避しているわけではなく、医師だけが大都市指向が異常に強いわけでもありません。

ごく普通の感覚で僻地よりも少しでも都市部の方が良いという事を簡潔に表した結果だと考えます。またこれも近年になって急に著明になった現象ではなく、昔からそうだしたが、かつては摩訶不思議な医局と言う人事を握る圧倒的な権威があり、医局が医師の偏りを強制的にばらしていたのを、寄ってたかって医局を解体し医師個人の自由意志を尊重したから起こった現象です。

個人の意志で動けば条件の悪いところは忌避され、条件の良いところは集中するのは自然現象です。医師だけが一般人と感覚が異なって僻地指向が異常に強い人種でなかったことを、これだけの犠牲を払ってやっと学習したと言う事だと考えています。

ついでに言えばもう一つ学習したのは医局を解体しても、人事権が政府の手許に容易に来ないことでしょう。医局が解体すれば医師が勤務先に困って泣きついてくるとでも考えていたのかもしれませんが、案に相違して、勝手に動いて勝手に勤務先を見つけてしまった事かと思います。

私の考えも入っていますが、この程度の思考であれだけの政策変更を行い、全国的な医療危機を起したのですから相当な罪状です。罪状なんですが、政策を行った方は罪があることさえ感じてはいないでしょう。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/28 21:33 > 先日もNHKだったか例の電車脱線転覆事故でトリアージュ(これが正しい発音なんですか?)で黒とされた家族が黒判定した医師をさがし歩いている遺族を取材していたようです。一般人には理解不能な概念ですよ。

「非常時」の場合、例えば大災害により負傷者が多数出た場合に、トリアージが必要だということについては、わりと社会的コンセンサスが得られているのではないでしょうか。
以前に、新聞で、「阪神大震災の時と比べて、尼崎鉄道事故では病院に運ばれてからの死亡者は少なかった、阪神大震災を教訓にして救急部門がトリアージ訓練に励んだ成果が現れた」というような肯定的な評価が出ていました。(関西ローカルの記事だったかもしれません。)
そのNHKの記者は大災害の現場を見たことがないのかも。

小児科診療の問題は、夜間・休日が「平時」ではなく「非常時」であるということの認識が、世間から無くなっている点だろうと思います。

まいてーまいてー 2007/04/29 11:13 2年間、内科医として二次救急病院の小児科初期対応をしてきましたが、

入院と重症感のない例は内科医の対応で十分と思いますが。

小児科医に絶対診てもらわないと帰らない、という親御さんには、田舎だからか、会いませんでした。

お弟子お弟子 2007/04/29 11:27 >YUNYUN様 おっしゃられるようにトリアージの必要性はわりと社会的コンセンサスが得られていると思いますが、自分がトリアージを受けるという点については理解におよんでいないと思います。その結果の一つの例が「黒とされた家族が黒判定した医師をさがし歩いている」なのかと。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/29 22:41 > 自分がトリアージを受けるという点については理解におよんでいない
それはありますね。社会のあらゆる面に渡って。特に最近。
想像力の欠如というのでしょうか。

そのご家族の感情を慰撫するために慰めを言うとしたら、「救急の能力は非常に高くて、トリアージの結果に誤りはなかった」ということですね。一生懸命たくさん運んだから、助からない人まで運んでしまったけれど、助かる人を運び損ねたことはない。

YosyanYosyan 2007/04/30 11:00 YUNYUN様

トリアージ問題は厳密に考えれば難しい問題になります。トリアージが発生するのは大規模災害の時です。負傷者に対し十分な医療が供給できず、通常の医療のように一人一人に全力を注げない状況が前提です。限られた医療資源を活かすために治療の優先順位をつけるのがトリアージです。優先順位をつける事により、負傷者を個人として考えるのではなく集団として考え、集団内の救命率を高めるのを目的としています。

トリアージで評価されるのは何人中何人に有効な医療が施せたかです。冷たいい方ですが、10人のうち超重傷者一人に戦力を集中させて残り9人の重傷者を死なせるよりも、超重傷者一人を後回しにする事により残り9人の重傷者を助ける事が評価される医療です。

もちろん平常時のルールとは異なります。平常時では超重傷者も重傷者も公平に医療を行ないます。トリアージを行なう時は非常時なのです。ところが冒頭で「厳密」にと書いたのは非常時の定義が曖昧な事です。いつが非常時でいつが平常時の区分の分け方が決まっていない事です。

阪神大震災クラスでは街中が見るからに非常時でしたから社会的合意がなされやすかったかと思います。ところが脱線事故の時には現場が非常に限定されていたため、ものの100mも離れれば普段の生活が行なわれています。つまり事故現場の一角以外では平常時なのです。

事故現場以外の人間は平常時感覚ですから、その感覚で非常時のトリアージを見れば違和感を感じてもおかしくありません。そこで家族が黒札をつけられていたら、本当に自分の家族は黒札だったのかの感情はでても不思議ありません。

ここからは嫌な想像なんですが、混乱した現場で後から黒札の合理的理由を求められても証明するものがありません。医師として言えるのは「私はそう判断した」だけです。カルテも検査記録もあるものではありません。ましてや「虫の息だったがとても救命不能と判断した」であれば、遺族としては「ひょっとしたら」の責任追及の可能性が出てきます。

真相はどうかわかりませんが、黒札の理由を医師に問いたい遺族の話を聞いて、私の頭の中にそんな事がよぎってしまいました。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/30 22:54 ご遺族に対する配慮は捨象して法的な議論だけを行いますので、管理人様のご判断において不適当と思われるならば、削除してください。

> 混乱した現場で後から黒札の合理的理由を求められても証明するものがありません

生きているうちに医師が診察する機会があればカルテの作成も可能ですが、そういう機会がなければ最終的な検死報告しかありません。逆に言えば、他の人を害することなく病院に搬送することが可能であり、かつ、運んでいれば救命できたという立証は非常に困難です(損害賠償請求では立証責任は請求者たる原告側にあります)。

しかし、私見ですが、非常時トリアージについては、判断の正当性の証明を、むしろ「させてはならない」性質のものであると考えます。緊急作業に完璧を期すのは不可能であり、たとえ判断を誤ったとしても、民事刑事の法的責任を問われることはないと保障しなければならない。責任を問われるおそれがあるのでは、トリアージの任に就こうという人はいなくなってしまうからです。
現行法の解釈としては、「期待可能性がない」から責任を阻却するという理屈になろうと思います。
私は、さらに進んで、政策的に、トリアージの結果の非公開及び無問責を法により明定すべきであると考えます。

お弟子お弟子 2007/04/30 23:06 他の職種はともかくトリアージを医師が行なった場合、それは診療か否か。診療だとみなされれば、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない訳で。カルテに記載されていないし記載する義務も怠ったという理屈で民事で争われたら……。YUNYUN様のご指摘も含めそういった問題を、通達で済ますのか、誰か生け贄が裁判にさらされ司法の結論がでるまで皆がリスクを負わされるのか、立法で事前予防するのか。なんとなく2番目な気がするんですけどね。

ssdssd 2007/05/01 12:40 赤い人たちは、実は産科・小児科の集約化に反対なんだそうです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-30/2007043005_01_0.html
>地域の救急体制の整備・拡充をおこない、産科や小児科などの集約をやめること、労基法を守った勤務条件になるよう緊急対策をとること―を求めています。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070427

2007-04-26 待遇改善

伊関友伸氏のブログは情報収集が手早くよく参照にさせて頂いています。スタイルとしては一つの記事を掘り下げるというより、埋もれそうになる記事を出来るだけ発掘しておこうという風に受け取っています。本当は掘り下げたいのかもしれませんが、あれだけ扱うと手が回らないのが本音かもしれません。ですので普段はそんなに激論になる事は珍しいのですが、宿直明け医師原則休み 神戸市立病院など 待遇改善「引き留めたい」では珍しくといったら失礼なのですが相当な議論が展開されています。

エントリー自体は9割が元記事の引用ですが、冒頭に批評としてssd氏のブログが使われています。ssd氏は斜に構えた姿勢から鋭い切り口のエントリーをいつも読ませていただくのですが、普段読みなれていない人間なら相当辛口の批評に受け取ったかもしれません。もっともネット医師から見ると「切り口はシャープだけれど、言っている事は当たり前」なんですが。

伊関氏のこの日のエントリーが盛り上がったのはラン様という方からのコメントからです。おそらく書き込んだ御本人はここまでの反発があるとは思ってなかったかもしれませんし、予期して書いたのであればある意味アッパレです。それも一発書き込んだだけではなく非常に頑張って反論していますから、伊関氏のブログのようなメジャーなところでは議論がいやが上にも活性化します。

知ったかぶりで書いていますが、コメント数が200を超えていますので、とても全部読みきれてはいませんが、平行線を辿った議論の根っ子はほぼ冒頭部分に言い尽くされていると思います。論点を整理するためにまず記事内容をまとめてみます。

  • 宿直勤務翌日を原則休みとする。
  • 翌日も勤務を続けた場合は、その分を時間外勤務として手当を支給する。
  • 宿直手当も、これまでは一律2万3900円だったが、実働時間に応じて時間外勤務手当を支給する方法に変更。徹夜勤務の場合、1回当たり最大約1万円の増額となる。

神戸市としては空前絶後の大盤振舞をしたつもりでしょうが、ネット医師から見れば出来の悪い冗談のような制度です。少なくともこの制度が出来るまでは、

  • 宿直勤務翌日は当然のように勤務であった。
  • 翌日も勤務を続けた場合は、当たり前の日勤であった。
  • 宿直手当23900円で徹夜「勤務」も当直扱いをしていた。

よくこれだけの事を臆面もなく発表できるものだと感心するぐらいです。腐るほど引用している平成14年3月19日付基発第0319007号「医療機関における 休日及び夜間勤務の適正化について」に完全に違反しているのは言うまでもない状態です。平成14年に出された通達を完全無視して、これまで労務管理を行ってきた事をここまで堂々と公表する神経に驚かされます。神戸市の医師の労務管理には、労働基準法厚生労働省通達も他所の国の話である事が良くわかります。

付け加えれば神戸市自慢の「待遇改善」を行なっても違法状態は改善されていません。

  • 宿直勤務翌日を原則休みとする。

      宿直業務である建前を崩していませんので、宿直は勤務日には相当しません。宿直明けに休めば扱いは欠勤になるかと思います。欠勤はあんまりなので休日の振り替えになります。休日の振り替えとなれば、今度は休日に出勤しないと帳尻が合いません。月に4回平日に当直を行なえば翌日が休みになる代わりに休日に4回出勤しなければなりません。

  • 実働時間に応じて時間外勤務手当を支給する方法に変更。徹夜勤務の場合、1回当たり最大約1万円の増額となる。

      時間外勤務を従業員に課す場合、三六協定の締結が必要で、協定の内容は事業所ごとに細かい内容は異なるとされますが、原則は「労働基準法第37条において、時間外に勤務させた使用者は、労働者に2割5分以上(休日労働の場合は3割5分以上)の割増賃金を支払わなければならない」となっています。

      ここで徹夜勤務とは約16時間の勤務になり、10000(円)÷16=625(円/時間)すなわち時給625円の計算になります。625円に2割5分の割増を含むとすれば、神戸市の医師の時給は500円になります。1ヶ月の正規の労働時間を1週間40時間とすればおおよそ170時間程度となり、1ヶ月の給与は170×500=85000(円)です。

      最低賃金の規定は地域ごと、産業ごとに異なりますが、ちなみに兵庫県の最低賃金は683円でであり、へそで茶を沸かす待遇改善といえます。また当直中に勤務が発生した場合は当直料とは別に時間外勤務を支払うものであり、時間外勤務の分だけ当直料が相殺される事はありません。さらに言えば徹夜勤務があることを想定する業務は当直業務として認められず交代性勤務にする事が求められ、違反するところは当直業務の許可が取り消されます

これぐらいの事はネット医師にとって常識レベルのお話ですし、すべて法律に準拠したゴチゴチの正論です。ところが神戸市関係者ではないかと推測されるラン氏の反論が壮絶です。

神戸市が支払っているのはあくまで「宿直手当」であって、「時間外手当」ではないですよ。

神戸市は公立病院の勤務実態を判断して、通常勤務よりは密度が低い、どちらかといえば時間的拘束に近いと考えて宿直手当で対応しているのでしょう。皆さんは神戸市の公立病院の実態を実際にご覧になられて批判されているのでしょうか。

もちろん病院ですから緊急事態の発生もあるでしょう。その場合、実態が通常勤務であれば、「時間外手当」や「深夜手当」を支給すべきですが、その分、「宿直手当て」は減額されます。しかし、これを細かく行うと事務処理が大変煩雑です。そこで、一般職員に比べてかなり高額の宿直手当を支払うことで折り合いをつけているのだと思います。

こんなことは、日本国中、どこの官庁、民間企業でも行われていることだと思います。失礼ですが、医師の方は社会経験に乏しくご存知ないのでしょう。市の会計課だって、こんな計算に一々つきあうほど暇じゃありません。皆さんのおっしゃっているのは、子供がゴネているように聞こえますよ。日本中の職場がみんなこれでやっているんです。皆さんの言う通りにしていたら、国そのものが成り立たなくなってしまいます。世間で医師に対する同情が薄いのはこの辺に原因があるんじゃないでしょうか。伊関さん、あなたは元自治体職員だったんでしょう。どう考えておられるんですか。

それに、神戸市の医師を間抜け呼ばわりして退職をそそのかすssdさん、それにヨイショする伊関さん、このブログは医療崩壊を食い止めるために立ち上げたブログでしょ?公立病院の医師を小バカにしてやめさせようとするのは趣旨に反しませんか?

ネット医師を説き伏せたいのであればもう少し勉強からされてから発言されるべきでしょう。ネット医師は本来の当直業務がどんなものであるかの厚生労働省通達を熟知しています。さらにラン氏の100万倍ぐらい現実の当直業務の実態を骨身に沁みるぐらい知っていますし。日々染み込まされています。その上で、

    神戸市が支払っているのはあくまで「宿直手当」であって、「時間外手当」ではないですよ。 神戸市は公立病院の勤務実態を判断して、通常勤務よりは密度が低い、どちらかといえば時間的拘束に近いと考えて宿直手当で対応しているのでしょう。皆さんは神戸市の公立病院の実態を実際にご覧になられて批判されているのでしょうか。

申し訳ありません。ラン氏よりも良く知っていますし、御不足とあれば現場レポートを募集させていただいても構いません。集めれば凄まじいのがテンコモリご覧いただけると思います。

    実態が通常勤務であれば、「時間外手当」や「深夜手当」を支給すべきですが、その分、「宿直手当て」は減額されます。しかし、これを細かく行うと事務処理が大変煩雑です。そこで、一般職員に比べてかなり高額の宿直手当を支払うことで折り合いをつけているのだと思います。

    こんなことは、日本国中、どこの官庁、民間企業でも行われていることだと思います。失礼ですが、医師の方は社会経験に乏しくご存知ないのでしょう。市の会計課だって、こんな計算に一々つきあうほど暇じゃありません。

「事務処理が大変煩雑」はこの後のコメントにも出てくるのですが、「事務処理が大変煩雑」という理由でどんぶり勘定で賃金を支払う事が免責されるルールが神戸市にはあるようです。また「一般職員に比べてかなり高額」も物凄い理由で、当直料も労働基準法に明記されており、当直する該当職種で従事する者の平均の日割り賃金の1/3です。一般職員を比較に持ち出す事がそもそも詭弁であり、この論法を持ち出したいのなら、前提が一般職員と医師が同じ給与でなければなりません。そんなに神戸市の一般職員の給与は高いのですかね〜、そりゃ神戸市の財政も傾くはずです。

『実態が通常勤務であれば、「時間外手当」や「深夜手当」を支給すべきですが、その分、「宿直手当て」は減額されます。』もある種の脅迫ですが、通常勤務であれば当然ですが交代勤務となり、交代勤務に必要な医師を確保しなければなりません。そうなる事は医師にとって宿直手当が減ることよりも望ましい事であり、本来そうあらねばならない事です。

    皆さんの言う通りにしていたら、国そのものが成り立たなくなってしまいます。世間で医師に対する同情が薄いのはこの辺に原因があるんじゃないでしょうか。

どうでも良い事ですが、いくら匿名の本音だと言ってもここまで言い切られたら、神戸の公立病院に勤めている医師がよほどの間抜けという事になります。またラン氏の主張が公務員一般の認識であるなら、全国の公立病院に勤務する医師全員もまた間抜けになります。この論理で頑張られたら論議が盛り上がるのはよく理解できます。

当直を夜勤ではないと強弁したら論議は本当は終わりです。また当直明けを休日にするのなら、その分の人員の穴埋めを補充しないと意味はありません。

最後にこの制度に対する論評として

    日本医療労働組合連合会の池田寛副委員長は「勤務医の過酷な長時間労働は、医療の安全を揺るがしかねない問題。神戸市の制度見直しは先駆的で、ほかの病院も見習ってほしい」としている。

この程度が「先駆的」と絶賛するとは、日本医療労働組合連合会も医師として当てにならない団体である事を全国に発信しています。先駆的でも違法状態が解消されないとは楽しい待遇改善です。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/26 11:51 まさかお役人様に「お前らもっと世間を見ろよ」と評される日が来るとは思いませんでしたね。
ただ
・面倒な事務作業はしたくない
・意味のわからない横並び意識
このあたりは紛れもなく日本のお役所様感覚でございます。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/26 11:55 というか事務屋さんから
「事務作業が煩雑なので我慢してください。」って言われたら
「じゃああなたの仕事はありませんね、来月から来なくて良いです。」ってのが普通の民間企業だと思うんですが

ssdssd 2007/04/26 12:03 あー、なんかもう言い尽くしたので、切り口を変えますが、医労連ってどうよ。
だれか加盟してる医者ってみたことある?

motomoto 2007/04/26 12:16
わたしも、15年間、国家公務員(厚生技官)としての国立病院勤務に、喜びと誇りを持って勤めた人間なんですけどねー。(揶揄じゃないですよ。ほんとに、政策医療の末端を担える、携わるということが誇りだった・・・)

今思えば、軍人が国家のために命を捧げるようなもので、目が覚めてみると、命を捧げるに値する国家などどこにもなかった。
人は、個人の幸せのために生きるべきです。変な気負いを持っちゃいけません。

「神戸市の公務員としての誇りをもって」勤務を続けている先生がもしいらっしゃるのなら、即刻目を覚ましてください、とお伝えしたいですね。

rijinrijin 2007/04/26 12:33 鹿屋、小児医療崩壊寸前

大隅の救急医療「鹿屋方式」崩壊危機
医師負担重く 医師会、行政が意見交換
(04/26 07:34)南日本新聞
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=4101

YosyanYosyan 2007/04/26 12:37 ssd様

伊関さんのところではご苦労様でした。私もしっかり楽しませてもらいましたから、ここでは無理しなくて良いですよ。それと医労連については私も詳しくありませんが、医師ではなくその他の医療職の団体と仄聞しています。医師で入っているものがいるかどうかは聞いた事がありません。ゼロではないと思うのですが・・・

YosyanYosyan 2007/04/26 12:47 rijin様

裏がすぐに見つからないのですが、鹿屋方式もたしか厚生労働省ご推薦の「画期的な試み」だったはずです。他所から見ている分には「持つのかな、大丈夫かな」でしたがやっぱりですね。厚生労働省の新方針である開業医を急病センターに総動員する計画の将来を、暗示どころか明示しているような気がします。

消外医@消外医@ 2007/04/26 14:30 伊関さんのとこ(特にこのエントリー)は特に楽しませてもらいました。当のラン氏が最新のコメントで「ラン=神戸市職員 じゃない」との趣旨で泣き言をいってるようですね。実際どうなのか興味なんてないけど、精神的に、典型的な公務員脳なのは明らかw。「待遇改善してやったんだ、感謝しろ」とか「みんなコレでやってる」なんて横並び意識全開のトンマな発言聞くにつけ(ry

YosyanYosyan 2007/04/26 15:11 消外医@様

公務員は前例と慣例を無茶苦茶尊重する人種ですから、彼らにとって前例を変えるという事は大変な壮挙であろうと考えています。とくに医師の待遇なんて何十年も前から凝り固まった前例と慣例ですから、これをちょっぴりでも恵まれる方に変えただけでも公務員的感覚からすると「清水の舞台から飛び降りる」ぐらいの先駆的大英断と考えていると思います。当然の結論としてこれだけの出費を行なったからには医師は随喜の涙を流して喜び、はいつくばって感謝の言葉を並べて当然としていても不思議ありません。

彼らがどう考えようが非公務員にはどうしようもない事ですが、それが大正論として日本中に通用すると信じ込んでいるのがおめでたいですね。とくにネット医師にこんな論理で挑むとどうなるかぐらいは予習しておいた方が良かったかと思います。ラン氏も肩書きと神戸市の金看板無しなら、どんな反応があるかを少しは学習したんじゃないかと思います。もっとも神戸市関係者じゃないと自称しているようですが。

774氏774氏 2007/04/26 17:34
 学生のときの公衆衛生の講義で、医療法では自治体病院は民間病院が発展するまでのつなぎで、民間病院が充実したら無くす、と習った記憶があります。医療法ができた当時はまだまだ民間病院は貧弱だったようですね。そうなると、民間病院が発達しまくっている神戸市に、市立病院は不要では?

 なお、播磨の中心都市である姫路市は市立病院はありません(旧国立、県立病院はあります)。戸谷市制時代に市民病院を作ろうという動きはありましたが、上記の法律に基づいた民間病院からの強い反対があったためと聞いています。

 医療法もどんどん改定されているようですので(もう5次改正案まであるそうですね)、知識が古いのかもしれませんし、私は法律にはとってもとっても弱いですから、突っ込まれても返事はできませんので、悪しからず。誰か弁護士相談量を出してくれるなら聞いてきますが。

 しかし北播や丹波に進出してくれる民間病院は無いのが不思議。世界の7不思議。

会計士X@今帰宅会計士X@今帰宅 2007/04/27 03:00 >日本中の職場がみんなこれでやっているんです。皆さんの言う通りにしていたら、国そのものが成り立たなくなってしまいます。

毎回、この手の輩を見るに最も腹が立つのがこの論理です。日本全体が労働者の犠牲を強いる異常な不義不正の状態にあるだけの話で、不義不正が当たり前なのだから当たり前に合わせよとは笑止千万です。大多数の国民の奴隷労働で成り立つ国なら、成り立たない方が世のためでしょう。成り立たなくても奴隷の身には大差ないですから。

雪の夜道雪の夜道 2007/04/27 12:37 よく読むと時間外手当としての増分は10000円でしたね。私は時間外33900円で計算してました。

BugsyBugsy 2007/04/27 23:18
いいなあ この話題になった人。ランさんでしたっけ、大好きです。この調子で、これからもコメント戴きたいですよね。むこうで褒めると調子こくのでこちらでごめんなさい。Yosyan様 こっちにも来ないかなあ。
彦根市民病院のブログ以来笑っちゃいました。医者を神戸市民に引きとめようとか新たに招聘しなくちゃという切迫感がまるでないところが凄いよなあ。
よってたかって適当にからかって 公務員の本音をさらけ出して欲しい所です。
4月27日現在もコメント続けてるもんなあ。

「全国的に公務員の手当の見直し(廃止)が進んでいる中での増額は、やはり医師の大変さが評価されたのだと思います。」
とくすぐるような事を言っときながら
次のコメントじゃあ
「できることならご協力したいのですが、私は現在担当部署にいませんので、どうすることもできません。申し訳ないですが、病院の方で意見をまとめて担当課と話し合って下さい。危機感も強いでしょうから、きっと良い方向に進むのではないでしょうか。」と来たもんだ。
最初から最後まで 珠玉のお言葉です。
何度読み返しても オイラが昔手を焼いた病院の事務長を彷彿とさせます。

ahosidaiahosidai 2007/04/27 23:21 Yosyan先生、お久しぶりです。覚えて…おられると思うほうが厚かましいですね。
臨床研修も2年目になり、少しずつ仕事の効率もよくなってきました。
が、blog書けるほどの時間が取れません。
最近はmixiでの活動が主になっています。

で、mixiでとあるかたがインフォームドコンセントと医療崩壊に関する日記を書いておられて、そのあまりのできの良さに色々なところで紹介させていただいています。
宣伝になってしまいますが、是非目を通していただけたら幸いです。

http://blog.goo.ne.jp/ahosidai/e/7f4af00f77dd86f23dd670dc666ce7fd
http://blog.goo.ne.jp/ahosidai/e/ef742f431c5bf59a1ddebf2e704e0a23

座位座位 2007/04/28 00:40 同じ人(けなげな秘書さん)の書いた4/13日記 『医療崩壊 ・・・をちょっと考えた』も音白かったですね。mixiの日記ですが以下にも引用されています。
http://ymochiduki.at.webry.info/200704/article_1.html

暇人28号暇人28号 2007/04/28 06:58
私の周りにも公務員が居ますが、このランって人は特にひどいですね。
なんていうんだろう。とんちんかんっていう言葉が最適かな。「市場原理」って言葉の意味を知らないんでしょうか。そんなに医師にお金を払いたくないのなら、神戸市もさっさと医療から手を引けばいいのに。別に医師は困りませんから構いませんよ。

YosyanYosyan 2007/04/28 13:45 >ahosidai様

ちゃんと覚えていますよ。mixiの元記事は存じています。宜しければ、マイアミの青い空のインフォームドコンセント2をあわせてお読みください。二つあわせるとなかなか興味深いものがあります。

http://blog.m3.com/Neurointervention/20070424/_2

通りすがり通りすがり 2007/04/28 20:26 「事務処理が大変煩雑です。」
電子カルテを作るのに比べれば1/100以下(電子カルテに求められる機能と事務処理の複雑さによるが、これが10万分の1以下でも私は驚かない。)の労力で自動化できる程度の「煩雑さ」だと思います。

伊関友伸伊関友伸 2007/04/28 23:04 伊関友伸です

いつも「新小児科医のつぶやき」のブログを拝見し、勉強させていただいています。
また、伊関友伸のブログをお読みいただきありがとうございます。

私のブログは、とにかく医療崩壊に関する記事を記録することに力を入れています。
医療については素人の私でも、現状では、自治体病院を中心に地域医療は崩壊することは確実と考えており、次の再生に向けて、とにかく崩壊の過程を記録することが重要と考えていることが大きな理由です。

深く掘り下げないことは、記事の本数が1日10数本になり、アップに時間がかかることも大きいのですが(情報収集を含めれば1日2時間ぐらいになります)、自分の医療の知識が少なく、的確な分析ができないことが一番の理由です。

コメントを書かれる方々の意見を見ながら勉強をしているというのが正直なところです。

今回の神戸市のエントリーは、医師と事務職の溝の深さを実感しました。
権力組織である地方自治体が、病院を経営することの限界を改めて感じたところです。

そして、ブログの運営は難しですね。
ブログの運営のまずさから、ssdさんには迷惑をかけてしまいました。

今後も、ご指導の程、よろしくお願いしいたします。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070426

2007-04-25 加古川心筋梗塞賠償訴訟、これが真相か

いつも読ませてもらっている「健康、病気なし、医者いらず」のDr.I様が、先日私も書かせてもらった加古川の事件のさらなる真相を加古川、心筋梗塞事件。衝撃の事実として書いておられます。真相の根拠とされた内部情報は事件当日に現場医に居合わせたと考えれる人物からであり、Dr.I様はなんらかのルートから直接のコンタクトを取り、この事件の循環器医から見て必要な情報を集めて解説されています。

小児科医である私の解説よりもDr.I様のエントリーを読まれるほうがよほど詳しいのですが、のぢぎく県の事件ですし、一人でもたくさんの医師が取り上げた方が望ましいと考え、協賛エントリーの趣旨で私も解説させてもらいます。内部情報の原文をまず引用します。

まず、電話で「胸が苦しく気分が悪い」というような内容の訴えと受診依頼があり、すぐに受けた。何回か加古川市民病院の受診歴はあるものの、定期通院をしている方ではなかった。確か64歳の男性。奥さんと一緒に歩いて来院され、診察室に入ったのは昼の12時過ぎ。二次救急の日ではなかった。小児の患者さんは数人おられ、小児科医師が対応していた。

たまたまアルバイトで来ていた内科医師(前回の記事で、循環器ではない医師って書きましたが、循環器内科医だと思われます。すいません)は、すぐに患者さんをベッドに寝かせアナムネ(患者の症状とかの話)を聴取しつつ心電図をとり、モニターを付け、採血をした。ただちに心筋梗塞を疑っての処置です。

採血にはトロポニンTも含まれており、その陽性と心電図でAMI(急性心筋梗塞)と診断した。トロポニンTが出てすぐ。時間は「12時40分位かなぁ・・」 と、言っていましたがはっきりしていません。

診断後すぐにミリスロールとリドカイン開始(点滴治療)。すぐ家族にカテ(カテーテル治療、経皮的冠動脈再建術:PCI)のできる施設に転送の必要ありとムンテラ(患者、患者の家族への説明)をし、すぐ転送先を探す電話をし始めた。本当に診断後、即、だそうです。

まず神鋼加古川に電話。しかし、神鋼の当直医師も循環器医師に連絡して確認しないといけません。一旦電話を切ってその返事待ちです。結果は受け入れ出来ない、との事。その後同じ事を繰り返しました。一件につき10分〜15分はかかります。高砂市民病院、姫路循環器病センター、三木市民病院、神戸大学病院にあたりましたが全てダメ。結局、高砂市民病院(神鋼加古川?記憶があいまい)に転院する事になったそうです。

搬送先が決まり、救急車を要請。救急隊がストレッチャーに乗せようとした瞬間。おそらく報道の14時30分「容態悪化」の事だと思いますが全身性の痙攀がおきた。その後、心マ(心臓マッサージ)、挿管(気管内挿管)を行っていますが全く無理な状態だったそうです。

容態悪化の14時半から死亡確認の15時半までは 蘇生治療をしていたと思われます。

小児科の看護師さんも含め、麻酔科の医師や皆総出で頑張ったけれど、もう痙攀の時点でほぼ頓死に近かっただろう、との事。

この情報からわかる時間経過をまとめてみます。

時刻
内部情報と神戸新聞情報からの経過
11:00
胸痛出現。記事情報で11:30来院とあり、電話問合せから来院までの時間を考えると、心筋梗塞発症時間はこの時刻前後と考えられる。
11:30
記事情報の来院時間
12:30
受診
12:40
心筋梗塞診断。即座にPCI必要と判断し患者及び家族に転送での治療が必要と説明。
13:50
転送先に高砂市民病院が決定。転送先決定までに神鋼加古川、高砂市民病院、姫路循環器病センター、三木市民病院、神戸大学病院と断られ続け、おそらく2回目の要請で決定と考えられる。
14:30
救急隊が到着しストレッチャーに載せる瞬間に全身性の痙攣出現、懸命の蘇生処置を行なったが実際はほぼ頓死状態であったとの事。
15:30
死亡確認

現場に居合わせたもので無いとわからない詳細な情報なんですが、ここではっきりしないのは転送決定時刻です。上記のタイムテーブルは神戸新聞情報を基にしているのですが、朝日新聞情報では

  • 午後0時15分ごろ、妻が同病院に連れて行った。
  • 担当医師は同0時40分ごろ、急性心筋梗塞と診断
  • 同1時50分ごろ、効果があるとされる経皮的冠動脈再建術(PCI)が可能な同県高砂市の病院への転送を要請した。

大筋は変わらないのですが、13:50に高砂市民病院に転送先が決定したのは二つの記事を読み合わせても一致しています。この判決では診断から転送判断までの時間を問題にしているものであり、朝日記事による注意責任義務違反の主因である、

判決は「約70分も転送措置が遅れており、医師に過失があると言わざるを得ない」とした。

この約70分とは12:40に心筋梗塞を診断し13:50に転送決定までの「約70分」を指すと考えます。なぜこんな事に引っかかっているかといえば、13:50に転送決定から14:30に救急隊到着までの40分がやや長すぎる印象があるからです。舞台となった加古川市民病院は辺鄙なところにある病院でなく、なぜ40分もかかったかは不明です。記事でも内部情報でもその点は沈黙しています。強いて考えるなら、転送を受け入れた高砂市民病院が受け入れ態勢を作るまでに時間が欲しいと言った事ぐらいはあるかと思います。

それでも2つの記事から転送先決定時刻は13:50はほぼ間違いないようです。この70分の間の記事情報は「点滴で漫然と経過観察を行い」としていますが、真相は診断とともに即座に転送判断を下し、患者及び家族に説明を行い、神鋼加古川、高砂市民病院、姫路循環器病センター、三木市民病院、神戸大学病院と少なくとも5件以上の転送要請を行なっています。

転送要請は先日のエントリーでも書いたように、病状を説明し、PCIが必要なので受け入れをお願いするものです。この日は日曜日ですから、当直医が循環器医では必ずしもなく、また循環器医であっても一人でPCIを行なえるわけではありませんから、入院病室の確保、PCIに必要なスタッフの確保の確認に、おおよそ10〜15分必要です。転送要請経過から高砂市民病院が転送を受け入れたのは2度目の要請であったのは確実で、これだけの作業をに70分かかるのは当然です。PCIを行なうには手術並みのスタッフが必要である事を忘れてはなりません。

この転送先を探し続けている時間を「漫然と過ごした」とされたのなら医師としてたまったものではありません。患者が受診した加古川市民病院ではPCIが行なえなかったのですから、心筋梗塞と診断し、PCIが必要と診断すれば、医師の仕事はPCIが出来る転送病院を探す以外にありません。70分もかかって電話をかけまくって、三拝九拝の末に転送先を探し出した労苦は単なる「手遅れ」としているのです。

この構図は去年医療界を震撼させた奈良事件の時とよく似ています。奈良事件の時はこれ以外にもCT問題が論議されましたが、この加古川の事件ではもっとシンプルで、担当医師は本当に転送先を探す以外に出来る事は無かったのです。奈良事件はそれでも立件は見送られそうな情勢ですが、加古川の事件は民事とは言え莫大な賠償金をすべて医師の責任として課しています。

循環器医療の滅びを見るような判決です。神戸地裁の名物裁判官の判決だそうですから、高裁で逆転するだろうの観測がもっぱらですが、担当した医師はこれから高裁、最高裁と、長い、長い裁判生活が待ち受けています。この判決記事を読んで若い医師がどれだけ循環器医療に意欲を燃やしてくれるでしょうか、中堅以上の循環器医もそうです。

まかり間違っても上級審でこんなトンデモ判決が確定するようなら、日本の医療は確実に死に向かいます。

motomoto 2007/04/25 09:42
この地雷を踏まないような工夫なんてあるんでしょうか・・
すくなくとも、医学的方法論では対処できないでしょうね。

逃散は安易で最善の方法ですが、なんらかの理由でそれができない状況だとして。
最近、タクシーで後部座席前にモニターついてて、CM流してる車がありますが、あれは実はCMは主目的ではなく、フロント前方にCCDカメラがついて、視野を運転中ずっとハードディスクに記録しておく仕組みになっている(交差点での事故のとき信号が赤だったか青だったかの証拠にする)んだそうです。だいたい3日分くらい撮りためれるらしい。10万円くらいのシステムだそうです。
医師も、診療中、とくに救急外来の現場なんかは、徹底的にカメラで記録するってことはどうなんでしょうか?搬送先を探す電話なんかは、すぐにでも音声録音可能で、こんなに努力していた、ってことはアピールできるはずです。
医師が携帯できて、耳横にCCDカメラつけて腰にHDぶら下げられるような装置できないでしょうかね?
搬送先の病院を探す努力を、患者家族に「見せる」工夫も必要でしょうね。子機使って、患者ベッド横で電話することを、ルールとして徹底させるとか。
ほかにいい工夫ないだろうか・・

ほんと、自分が現場にいたら、絶望的になる話でしょうね・・・医師を取り巻く周囲環境整備くらい管理者側はなんとかしないと。

motomoto 2007/04/25 09:53
だから、タクシー会社の社長が、CCDカメラ付きHDの設置を工夫したように、管理者側が、もっといろいろリスク対策を工夫すべきだと思うのですが・・・結局、ここが、公的病院は弱いような気がします。
こういうリスクマネジメントの専門家っていうか業界っでないんでしょうか?

HekichinHekichin 2007/04/25 09:55 裁判官にDQN判定を出す根拠を与えた鑑定医師も気になりますけど、この症例が訴訟に至った経緯も知りたいですね。親類に法律関連職の人がいて訴訟をけしかけられたとか。今後、大量乱造される弁護士の方々はこのような鴨症例を病院の霊安室で探す時代が来るんでしょうから...っま、訴訟を起こす対象の医師がいなくなれば訴訟はおきないんだけどw

僻地外科医僻地外科医 2007/04/25 10:00  まあ、一応判決では「市に支払いを命じた」ですから、医師個人に賠償の責を負わせたわけではないようですが。
 にしても、これは市に責任があるものですらないでしょうね。PCIの出来る循環器専門病院に来院したとしても受診から2時間での死亡ですから救命できなかった可能性の方が高いと思います。判決文を読まずとも「どうにもならんな、これ」と言う感じがします。

ER医のはしくれER医のはしくれ 2007/04/25 10:11 私も絶望感に打ちひしがれています。転送判断の多い病院にいるだけに人事ではありません。モトケンブログに書かせていただきましたが、紛争にいたるプロセスまでに何があったのかを検証することが、今後の紛争予防につながるのではないかと考えた次第です。
気持ちは、逃げ出したい・・・・ ですが。

座位座位 2007/04/25 10:43
神戸地裁の名物裁判官の判決とはいえ、こうした地裁レベルでのトンデモ判決を許した原因を知りたいものです。(内部情報が正しいという前提で)
1 トンデモ鑑定医の暗躍
2 医療側及び医療側弁護士の有効な弁論の欠如
3 証拠等の資料の不足
4 患者側弁護士の訴訟戦術
5 判事の医療裁判裁定無能力
犯人捜しするのも、もはや馬鹿らしい感じですが、どこに非があったのでしょうね。

うーたんうーたん 2007/04/25 10:44 病院側に言いたい 絶対に逃げるな 割り箸訴訟と同じ、救急医療の存亡がかかっていることを肝に銘じて、最高裁まで勝つまでやってもらいたい
 死体換金ビジネスにむらがる 便汚し、DQNプロ市民 アホ裁判官 屑マスゴミをこれ以上のさばらすわけにはいかない 鉄槌をくだすべし 繰り返す、絶対に逃げてはならない!!!

BugsyBugsy 2007/04/25 12:17
地雷を踏むのも怖いけど ミサイルが飛んでくる事もあります。
一次救急病院から胸部の疼痛で心筋梗塞と、強い口調で先方の先生が断言するのでうちの循環器内科が受け入れたら 食道静脈瘤破裂の吐血が始まり あわてて胸部外科にお願いした事もあったそうです。
これも今回の判例からすれば 手遅れになったら医師に過失ありとされるんでしょうね。
導火線に火がついたダイナマイトみたいなもんですね。
確かに転送を拒む病院が増えました。

座位座位 2007/04/25 12:37
とにかく、ロシアンルーレットから逃げなきゃ。この敗訴した病院が、勤務医を損害賠償で訴えることだってありえるんだから。

motomoto 2007/04/25 13:33
最近問題になってるこの手の訴訟のほとんどが、国公立病院相手のものなのではないでしょうか?
YUNYUN様はじめ、法曹の方には失礼ですが、ハイエナやハゲタカが死肉にむらがるのを見るような気分です。
無料相談とかで話を聞いて、国公立病院相手だというだけで「これは金になりそうな案件だ」と眼を輝かせる弁護士もいるんじゃないでしょうか?
医師側の対策としては、やはり逃散しかないでしょうかね・・
何度考えても、自分ならそうするだろうな。

以前に紹介しました、Harvard Medical Practice Studyの記事
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2002dir/n2489dir/n2489_05.htm#00
再掲させていただきます。
【約3万のカルテの分析で,280例に医療過誤が存在したと同定されたのだが,この280例のうち,実際に医療過誤の損害賠償を請求していたケースはわずか8例のみであった。一方,全3万例のうち,過誤による損害賠償を請求した事例は51例あり,その大部分は,HMPSの医師たちが「過誤なし」と判定したケースだったのである。つまり,実際に過誤にあった人のほとんど(280人中272人)が損害賠償を請求していない一方で,「過誤」に対する損害賠償の訴えのほとんどは,実際の過誤の有無とは関係のないところで起こされていたのである。】
ですから、ほとんどの「医療過誤訴訟」は医学的見地から検討しても無駄なんです。なにか、もっと他の視点から、リスク分析して対策を練るべきだと思います。

? 2007/04/25 13:38 座位 様

 加古川市民病院は、勤務医を訴えるような事はしません(もちろん、絶対とは言えませんが)。そのあたりで勤務医に人気のある病院です。異動になったときに引越し代も出してくれる病院ですから。なお、同院から循環器科は昨年引き上げてしまいました。播磨全域から循環器科がこの春引き上げたため、この事件が原因かどうかはわかりません。姫路循環器センターですら、引き上げを検討された模様です。この大量引き上げは以前から予想されていた事態で、更に6月にもあります。ちなみにその裁判官はググルと面白いですよ。これ以上の情報はまだ書けないなあ。名前も出せないなあ。

YosyanYosyan 2007/04/25 13:47 どうにもこうにもこの訴訟が敗北になった要素は、AMI診断から転送先発見までの70分の間に、担当医師が転送要請をした記録が残っていなかったためだと考えられます。証明できる記録が残っていなかったために「何もしてなかった」と認定された可能性が一番可能性が高いと考えます。そうでもなければいくら名物裁判官と言ってもここまでのトンデモはありえないと考えます。

たしかに医師が転送要請をするときに、いちいち「何時何分○○病院搬送拒否」みたいな記録をカルテに残しません。看護記録にだって書く事はないでしょう。その残っていないのを逆手にとって「何もしていない」と争点に原告側弁護士が戦術として持ち込んだ可能性は成立するかと考えます。

前代未聞の戦術ですし、一般人の感覚からすれば電話をした証人が出てくれば問題ないと考えますが、「カルテに記録していない事は行なっていないに等しい」式の論理が法廷内で成立しないと、こんなトンデモはそうそう出てきません。

考えすぎとか、他の理由であればまだ救われるかもしれませんが、とりあえず私も入院要請の時はカルテに時刻と「○○病院は入院拒否」と記載しておきます。ささやかな防衛医療です。

motomoto 2007/04/25 13:53
名前出せないなあ、って774氏先生でしかありえないでしょうに(笑。
多重人格っぽいし、最近、実は、某院某科長先生=774氏先生かも?なんて気さえしてきました(^^;。ほんとに別人であったらすみません。そうなら、播磨は、面白いキャラ多いところですね。

さきほどの続きですが、本当の「地雷」は、「医学的には自分はまったく落ち度がない」と確信できるケースにこそ埋まっているのかも。

逃散したとしても、地雷をかぎ分ける嗅覚みたいなものを、なんとかものにしないことには、ある意味、どこにも安住の地はないのかもしれません。
いや、偉そうなこと書いてますが、自分も現役で医療行為の端くれやってる身ですから、関心は強いです。

座位座位 2007/04/25 14:04
>加古川市民病院は、勤務医を訴えるような事はしません
了解しました。そこには、何がしらの努力が働いたのでしょう。そういう病院ばかりだと良いですね。

座位座位 2007/04/25 14:08 何がしら → 何がしか  (訂正)

motomoto 2007/04/25 14:26
Yosyan先生の推測にくわえて、私も推測ですが、PCIで心筋梗塞の救命率があがるなんて通常一般人知らないはずです。それで、心筋梗塞と確診した時点で、ひょっとしたら担当医先生あるいは現場の医療従事者の誰かが「PCIをすると90%助かります」なんて、患者同意を得る目的で、口走ったりしてないでしょうかね?そのあとで、搬送先探し始めて、なかなか見つからなかったとしたら、これは患者家族にとってはじれったいことでしょう。
とにかく「納得いかない」端緒が、現場のどこかにあったはずです。

前から繰り返し書いてますが、この手のリスク回避術は、たぶん美容外科業界が最強のノウハウ持ってるはずです。私などは、業界の片隅のゴミみたいな存在ですが、大手やチェーン化に成功しているところなんかのシステムを研究して、取り入れられるところを取り入れられれば良いと思うのですがね。

BugsyBugsy 2007/04/25 14:32
結局オイラ自身話思いを馳せてしまうのは このような事件が開業医の先生が往診に応じて患家で発生してしまったらどうなってしまうのかなという一点に尽きることです。大いに可能性ありと思います。
患家に訪れるのに時間がかかるか、到着いても診断が手間取り転送が遅れてしまう事もあり得ることです。これといった緊急薬品や点滴類も持ち歩けないでしょう。着いてみなきゃわからない事もあります。携帯電話から必死に基幹病院に要請し、間に合わず家族の前で死亡されることもあるだろうし、転院要請したとカルテに記載する暇も手間もないでしょうね。
変な言い方ですが、うっかり掛かりつけの患者を診たら自分の診療所で手に負えない場合 転送に手間がかかり不幸な転帰をたどれば 掛かり付けと思い込んでいる家族にとれば全て医者の責任と思い込むでしょう。
突拍子も無い空想ではないと思います。

motomoto 2007/04/25 15:01 >Bugsy様
そこが、開業医というか総合医の「腕の見せどころ」で、勤務医における「地雷」は、医学的になすべきことを尽くせば非難されるはずがない、という信念にこそあるのだと私は思います。
加古川訴訟はその勤務医の信念を崩してしまう点が恐怖です。
重要なのは、医学的になすべきことを尽くした、ということを、患者(家族)に「見せる」ことです。
この技術を、どう磨くかを、常に考えていかなければなりません。(もちろん自分もです)。
美容の話ばかり引き合いに出して恐縮ですが、美容外科の世界には、皆さんのたずさわっている保険診療と異なり、明確なゴールがありません。病気に対する「治癒」に相当する概念がないんです。そこにあるのは、ひたすら、美あるいは患者満足という、相対的であやふや、崩れやすいものです。
だから、自分のしていることが医学的に正しいか?なんて問いに、自分自身答えようがないんですね。ある意味、自分のやっていることは、医学的には全て間違っている。
すみません、お客さん来たんでまた後で(^^;

YosyanYosyan 2007/04/25 15:28 moto様

憶測に憶測を重ねるのは仕方がないのですが、AMIの診断を行い、患者及び家族に転送のMTをする時に、「で、大丈夫なんですか?」の質問は必ず出るかと思います。私だってします。そこでの返答で「AMIは危険な病気ですが、今はPCIで救命率は良くなっています」みたいなニュアンスになるかと思います。常識的な医師なら患者や家族を恐怖のどん底に陥れるMTはしないでしょうし、バイト医であれば転送してしまえば関わりのない患者ですから、かなり甘いMTを行なった可能性が十分あります。

また付け加えて「すぐに手配します」も言ったかと思います。このセリフも出ない方が不自然です。いかにのぢぎく県と言っても加古川ですし、実際に転送要請した病院があれだけあるのですから、こんなに手間取るとは予期していなかったと考える方がこれも自然です。

かなり楽観的な印象であった家族にすれば「すぐに」であった手配が70分もかかったのがまず不満でしょうし、ひょっとしたら転送要請後の返事待ちの間に談笑している医師の姿を見たかもしれません。そういう姿は後から思い返すと「真面目にやっていない」と受け取られた可能性は十分あります。

さらに甘いMTであったので「死亡」なんて事は念頭になかった家族であったので、急死は当然の事ながら受容できません。MTの実際の内容がどうであれ家族は「大丈夫」と受け取っていたでしょうし、「大丈夫」のはずが「急死」となれば態度が硬化するのは避けがたいところです。

最初の内部情報で通報者は「家族も医療側の努力を見ていたはずだ」とありましたが、医療側の思いと家族の意識は相当の乖離があったと考えます。帰り際に「どうも有難うございました」と挨拶して帰ったとなっていますが、急死という混乱から少し落ち着くと医療側の対応の端々に不審の芽が次々と生えたと考えます。そういう不審の芽を親族や知人に話すと誰かが「そりゃ、病院が悪い」と焚き付けた事は想像に難くありません。あの辺の土地柄は結構荒いですからね。自動車事故と似た構図です。

育った不審を胸に病院に談判に赴いても病院側は謝罪は愚か賠償金なんて支払う気は全くありません。謝罪があってもせいぜい儀礼的な「お気の毒に」程度でしょう。医学的にはベストであると確信してますから、せいぜいクレーマーぐらいの扱いであっても不思議ありません。

全部憶測の想像ですし、ひょっとしたら担当医がなんらかの暴言を吐いたのかもしれません。ただ暴言であればこんな内部通報者は現れないと考えます。わざわざ通報したのはあれだけの努力をしていたのに、医療者として許せない、もしくは信じられないからだったからだと思います。

MTの内容の詳細はわかりようもありませんが、こういうやり取りのうちに端緒があるとなれば、余程の細心の言葉使いでのMT術が必要なだけではなく、MTにより患者及び家族が理解納得した明らかな証拠が必要となります。MTは言葉の上だけのものであり、カルテに記載しようともニュアンスの端々が表現できるわけでもありません。患者や家族の納得も物理的に証拠に残すのは容易ではありません。

美容外科のノウハウには興味がありますね。生死に直結するものでなくとも、仕上がりについての難癖は頻発する業界であろうと考えています。それによる被害をどうやって最小限に押さえ込んでいるかは教えていただきたいと思います。門外不出のノウハウもあるかもしれませんが、美容の常識として最低限これぐらいの防衛は当たり前だよ程度は公開してもらえると助かる医師も多いかと思います。

とは言えそれを聞いて実行してくれる管理者がいるかどうかはまた別の話になってしまいますが・・・

? 2007/04/25 15:37 私には名前はありません。某病院某科長 様のように、自ら身元を明かしているような場合と、犯罪など公序良俗に反する書き込みを別として、匿名性を重んじていると宣言されている掲示板・ブログでは、匿名性が担保されないのでは書き込む事はできません。個人特定の追及を受けるのも同様です。以前、管理人様より警告のあった者が数人あったと記憶しています。ただし、法で決まっているわけではありませんので、管理者の考え、およびマナーの問題です。市加古問題は当地域全体を左右する切実な問題となっていますので、書き込みにはとても気を使います。当地域では心筋梗塞が不治の病と戻りつつあるのですから。なお、私には閲覧・書き込む行為自体にはなんらの制約もかかっていません。名前がないと書いた時点でバレバレなわけですが、分かっていても分からないふりをするのが匿名性の担保の一部ではあると思います。「774氏=戦艦播磨=阪神大震災を経験した神大卒業生で、神戸から北播磨に通勤中」というのは本人が明かしているのですから、それを言うのは問題ないと思いますが、それ以上の追求は匿名性の担保に対する信頼感を損なう事につながります。

bgbg 2007/04/25 16:04 カルテに搬送要請の記録が残っていないのならば、実際に電話でやりとりをした当事者なり通話記録なりを持ってくればいいのではないかと思ったのですが、事案が何年も前に発生したものなので記録も記憶も残っていなかったのかもしれませんね。
それを見越して何年も後に訴訟を起こしたのであれば原告側はかなり悪どいと思いますが。
今後搬送要請の記録は徹底すべきでしょう。でも今度は搬送以外の部分で難癖つけられるんだろうなぁ。

> ?さん
まあ、わかる人(組織)にはわかりますので。
HNなんて飾りです。○○い人にはそれがわからんのです。

IkegamiIkegami 2007/04/25 16:19 電話会社から通話明細を取り寄せて、PBXの通話ログと一緒に保管しておけばヨサゲです。

IkegamiIkegami 2007/04/25 16:21 東北大医学部寄付金問題控訴審
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東北大医学部・寄付返還訴訟:高裁判決、住民請求を棄却 1審を取り消し逆転 /宮城
 ◇「違反でも無効といえない」
塩釜、石巻の両市立病院が、東北大の医局などへ計555万円を寄付したのは違法だとして、両市の住民がそれぞれの市長を相手取り、同大などに寄付金を返還させるよう求めた住民訴訟の控訴審で、仙台高裁は20日、住民側の訴えを認めた1審・仙台地裁判決を取り消し、住民側の請求を棄却した。小野貞夫裁判長は「違反行為であっても、寄付がただちに無効であるとはいえない」と述べた。住民側は上告する方針。【青木純】
訴訟では主に▽市立病院による医局などへの寄付は、大学・国への寄付と同じと見なされるか▽同じと見なされる場合、寄付は自治体から国への寄付行為を禁じる「地方財政再建促進特別措置法」に違反するのか−−が争われた。
1審はいずれも住民側の主張の大部分を認め、両市長に計548万3500円の返還請求をするよう命じ、両市長側が控訴していた。
小野裁判長は判決で、「医局への寄付金が国によって使われている部分があり、寄付行為が法律に抵触する疑いが払(ふっ)拭(しょく)できない」としながらも、「寄付行為が地域医療の充実に寄与してきたことなどを考慮すると、寄付を無効とすべき特段の事情はない」と述べた。さらに、寄付行為がすでに打ち切られていることにも触れ「返還請求には理由がない」と結論付けた。
住民側が塩釜市立病院による寄付を医師派遣への見返りだと主張したことについては、「対価と認められる十分な根拠はなく、寄付は研究助成が目的と言える」と退けた。
 ◇「判断は不当、影響が懸念」−−仙台市民オンブズ
判決を受け記者会見した住民側代理人の仙台市民オンブズマンは「住民側の主張の9割は認められたと思う。しかし『違法行為があっても寄付金を返還する必要はない』とした判断は不当で、今後の住民訴訟への影響が懸念される。最高裁できちんと争う必要がある」と話した。
一方、佐藤昭・塩釜市長と土井喜美夫・石巻市長はそれぞれ「住民側の請求に理由がないことが認められ、うれしく思う」「市の主張が評価された判決。今後も医療環境の充実に努力していきたい」とのコメントを出した。
毎日新聞 2007年4月21日

IkegamiIkegami 2007/04/25 16:26 手術ミスに賠償命令
2007年04月24日=asahi.com
手術後に右手が不自由になったのは、担当医師が術中に神経を傷つけたからだとして、仙台市宮城野区の女性(60)が、同市内の「東北公済病院宮城野分院」を運営する国家公務員共済組合連合会を相手取り、3562万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、仙台地裁であった。畑中芳子裁判長は、同連合会に1464万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は02年、右手の指にしびれを感じたため、同年4月に同病院で手のひらを切開する手術を受けた。ところが術中に担当医が神経を傷つけたため、術後に右手の指の感覚がなくなり、耐え難い痛みが続く後遺症が残って、仕事に復帰できなくなった。
同連合会は「判決文が届いていないためコメントできない」としている。

なっくなっく 2007/04/25 16:31 外科学会でお話していた弁護士の先生によると『とんでもない判決の裏には必ずとんでもないことをいってる医師がいる』とのことです。なるほどなあ、と思いました。

? 2007/04/25 16:59 判決全文が分からないと正確な事は分からないが、通信記録や時間は判決にほとんど関係なく結果論であり、ポイントは、異状死として届けたか、病理解剖ではなく司法解剖を行なったか(ただし神戸市ではない)。十分に時間をかけて判明した、明確な主病名以外での死は、全例を異状死として届けるべき、特に救急外来(法医学書より)。今書けるのはここまで。

? 2007/04/25 17:03 なお、今後は在宅を診る開業医が激増するが、最終診察後24時間以後の死亡は、死亡診断書ではなく検案書でなければならず、死亡診断書であれば遺族からの訴訟対象になりうるため、要注意(法医学者より)。

暇人28号暇人28号 2007/04/25 17:10
?様:
市加古問題は非常にデリケートな問題なのですね。分かりました。

「医療訴訟において、勝って賠償金をもらった人は勝者だけれど、敗者は、それまでの医療で満足していた一般の人々だ」

これを地で行く判決ですね。

motomoto 2007/04/25 18:35
東北公済病院宮城野分院のは、手根管症候群を疑ったのかな?
神経症状が悪化したとなると、診断自体が間違っていたということでしょうか?カウザルギーかな?だとしたら厄介でしょうね。
カウザルギーが訴訟になる率は調べたこと無いですがかなり高いでしょうね。

motomoto 2007/04/25 18:38
うーん、カウザルギーで、連日痛い痛い、あんたの手術のせいだ、何とかしてくれ、って来られた日には、いっそ訴訟でもなんでもいいから受けて、もう来なくなってくれたほうが医者は精神的には楽かも。

YosyanYosyan 2007/04/25 19:20 ?様

moto様が前に紹介してくれたアメリカの医療訴訟の分析にもあるように、この訴訟でも「死んだ」と言うことが既に巨大なマイナスファクターであり、医療側は訴訟になった時点で120%の準備をしてやっと五部五分という事を心しておけと受け取りました。だから少々の検証をしたところで次への予防に必ずしもつながらず、また敵は常に新たなトンデモ理論をたやすく正当化してしまうということですね

? 2007/04/25 19:29 暇人28号 様

 医学的には正しくても、法的に正しい手続きを踏まないと裁判に負ける事があります。とにかく、外来初診患者の死はトラブルとなりやすく、死亡診断書ではなく死体検案書にしておきましょう。遺族が拒めば警察官が懇切丁寧に説得してくれます。心筋梗塞と診断を下しても、なぜ心筋梗塞が起きたかまでは初診患者の死では分かりませんからね。電車で痴漢と間違われて取り押さえられてAMIが生じたとも限りませんし。あ、別に今回の出来事の事件性を疑っているわけではないですよ。先生ご自身の身を守る為です。法律の勉強するぐらいだったら、法医学の勉強をした方がよほどいいですよ。だって、裁判・法律は弁護士に依頼すればいいけど、異状死であるかないかは、医師が法や慣例に基づいて判断しなくちゃいけませんからね。改めて学生時代の法医学の教科書の異状死体や法手続きの項を読むと、凄い大事な事が書いてありますね。病理解剖はあくまで死因のはっきりした病死のみが対象で、病死の原因を検索する為の病理解剖は認められていない(司法解剖となる)なんて、すっかり忘れていました。それも遺族の承諾が必要な場合や強制の場合やらといろいろありますね。全部綺麗に忘れましたが、それで医療紛争に発展するのをある程度防げるわけですから、勉強する価値はありますよ。教えてもらったのは某巨大掲示板ですが、今やとっても役に立ちますね。今回の判決に関しては、まず判決文を入手するのが最優先ですね。

? 2007/04/25 19:49 Yosyan様

 かなりYosyan先生に不快感を与えてしまうレス内容です。不当と思われれば、削除して下さい。

まず、判決文が手に入っていません。本当に転送に時間がかかったから責任を取らされたのかは、まだ不明であります。マスコミはセンセーショナルな部分を切り貼りする名人である事を、忘れないようにする必要があります。医療は準委任契約であるため、死んだという結果はあまり重要ではありません。

 今回の場合はここでも誰もが言われるように、医学的には救急担当医には落ち度が全く見当たりません。となると、法的不備をつかれたという可能性を考える必要が生じます。特に先ほどレスしたように、法医学的にきちんと処理されたかどうかも、ポイントとなりえます。決して問題があったと申し上げているのではなく、現時点で、何が問題となっているのか、全く不明なのです。ですのでトンデモ判決と決め付けるには時期尚早で、裁判官が敵とは限らず、早く判決文を手に入れる必要があります。

 ちなみに加古川の担当は神大法医学教室です。阪神間は兵庫医大、それ以外は神大と決まっていて、また北区と西区を除く神戸市内では監察医が警察官の立会いなしで、司法解剖を行えます。在宅誘導問題の影にはこういった問題点がある事も、開業医の先生は知っておかれる必要があると思います。

座位座位 2007/04/25 20:23 >民事訴訟法該当部分
(訴訟記録の閲覧等)
第九十一条 何人も、裁判所書記官に対し、訴訟記録の閲覧を請求することができる。
2 公開を禁止した口頭弁論に係る訴訟記録については、当事者及び利害関係を疎明した第三者に限り、前項の規定による請求をすることができる。
3 当事者及び利害関係を疎明した第三者は、裁判所書記官に対し、訴訟記録の謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は訴訟に関する事項の証明書の交付を請求することができる。
4 前項の規定は、訴訟記録中の録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、これらの物について当事者又は利害関係を疎明した第三者の請求があるときは、裁判所書記官は、その複製を許さなければならない。
5 訴訟記録の閲覧、謄写及び複製の請求は、訴訟記録の保存又は裁判所の執務に支障があるときは、することができない。

? 2007/04/25 21:05 法医学的立場とは別に、何分以内にカテすれば90%の確率で治ると、救急担当医が言ってしまったという情報もあり、しかし正確な情報を伝えないと注意義務違反に問われかねず、当地の救急現場は混乱のきわみにあります(というより、循環器、整形、麻酔の大量引き上げで、まともに救急が機能しているとは言い難い状況です)。一刻も早く判決文と鑑定書を入手する必要があるのは確かです。

BugsyBugsy 2007/04/25 22:44
考えて見れば 東京23区でも、ほんとうの意味の『ER』の数はごく少数です。立川市にある独立行政法人国立病院機構災害医療センターでも昨年から産婦人科は休診です。災害医療に備えた病院ですらですよ。なんちゃって救急病院でも本音は「どっかに転送したい」です。 たらい回しが出来ていたうちは表面化しなかったものの どっかで転送が詰まってしまえば今回のような事例は山のように出てくるでしょうね。いやありますよ、水面下に。

救急医療の応需を片っ端から断る。これも「国家財政を圧迫する医療費」の削減には寄与するんでしょうな。お役人様。
司法と行政は独立していますが 妙に最近足並みが揃ってらっしゃる。
思いもしなかった内容で罰せられる、告訴されれば敗訴するとなると 仰せのとおり積極的な医療から手を引きましょう。もう一度言うけど 仰せのとおり。

もと○○もと○○ 2007/04/25 23:54 患者さんが元気な時は半笑いで「死ぬかもしれません」(造影剤の同意書とるときとか)と言えるけど、今まさに死ぬか生きるかというショック状態患者さんの家族には中々シビアなことが言えなかったな…
言霊信仰か?口にしたら本当に死んでしまいそうな…

sobokusoboku 2007/04/25 23:59 素朴な疑問として、道東や東北や山陰などでPCIができる病院まで120分以上かかるような地域はどうなの?ガイドライン違反で国を訴えていいの?

カテ屋カテ屋 2007/04/26 01:03 >Yosyan先生 AMIの診断を行い、患者及び家族に転送のMTをする時に、「で、大丈夫なんですか?」の質問は必ず出るかと思います。私だってします。そこでの返答で「AMIは危険な病気ですが、今はPCIで救命率は良くなっています」みたいなニュアンスになるかと思います。常識的な医師なら患者や家族を恐怖のどん底に陥れるMTはしないでしょうし、バイト医であれば転送してしまえば関わりのない患者ですから、かなり甘いMTを行なった可能性が十分あります。

Yosyan先生、やはり非専門医,あるいは、私の友人でも本当に人が良い小児科医的な甘さがあります。私はひとつのカテ室を束ねるものですが、AMIに対するPCIは、そもそも(初回のAMIで)約15-20%とされる死亡率を半減させる(7-10%くらいになる)治療である。決して、生還を保障する治療ではない。 とムンテラするよう、チーム全員に徹底しています。治らないのかといわれると、これほど素晴らしい生命予後改善効果のある治療法はありませんと答えます。本人・家族に、かならず、死亡の可能性という言葉を使うよう指導しています。死亡とストレートに言う事が非常に大切で、リスクとか危険性といったところで、入院が数日伸びるくらい、という理解をするひとは枚挙に暇がありません。また、PCIがうまくいったあとも、AMIには、心不全の増悪や心破裂、中隔穿孔、さらには脳梗塞などありますから、これらがまだ起こって、死亡する可能性があることを繰り返し話し、決して安心しないよう念押しします。閉塞血管が広がった事は生還への第一歩に過ぎないと説明します。

待機症例では、死亡率をそのままの言葉で言う事は当然ですが、かならず同意書に明記します。うまくいく確率が高いが、死亡する確率は絶対にゼロにはならない治療 と話します。もし、これで、不安をあおったとか言われたら、待機症例でしたら、カンドオピニオンのケースですから、他施設の受診を進めます。

もうこのくらいやらないと、生き残れない時代でしょう。

峰村健司峰村健司 2007/04/26 02:52 都会だというのに様々な理由で内科常勤が13→6に縮小中の病院に勤務している目医者です…って、ググれば職場ばれますが。

それはさておき、暇人28号様
>「医療訴訟において、勝って賠償金をもらった人は勝者だけれど、敗者は、それまでの医療で満足していた一般の人々だ」

おお、1年以上前に僕が拙サイトで書きなぐったフレーズ…と思ったらちょっと改変してあるようですが、どこかで引用されているんですか? だとしたらちょっと嬉しいです。

? 2007/04/26 08:51 そうそう、書き忘れていましたが、準委任契約が成立するのは、結果の保証をしていない時に限られます。つい「大丈夫」「治るから」といってしまいがちですが、請負契約に変わります。そのため敗訴したという情報と、法的手続きが間違っていたという情報が当地では錯綜しており、あらゆる病院でAMIを含め他の疾患も「担当医がいない」という理由で、受け入れが堂々と断られるため救急隊も困っているもよう。救急指定病院でも、当直医しかおらず、夜勤医がいないと救急を受ける義務は無い事が知れ渡ってきて、当直医の専門の急患のみ受けるという妥協をしている病院が大勢を占めてきました。そうしないと勤務医が辞めてしまうからです(元々誰も行きたがらない地域でしたから)。但馬のように経営母体が同じではないので行政による集約化も無理ですし。100万の人口をかかえる地域が超医師不足となった4月以後、状況が逼迫しつつある中でのこの判決。真相が早く明らかにならないと、市加古は姫路日赤と並んで無理やり播磨の3次救相当とさせられて、産科・小児科も限界を超えつつあるわけで・・・市加古の救急体制は、メジャーが外来担当、マイナーが病棟担当(宿直)と法律どおりになっています(病棟は、マイナー医の手に負えなければ2人で対応。病棟はほとんどが「睡眠薬渡していいですか」ぐらいです)。それも勤務医の人気の一つですが、崩れるかも。とってもデリケートな問題なので、名前は無しです。

t_f(ROM専門)t_f(ROM専門) 2007/04/26 11:31
>準委任契約が成立するのは、結果の保証をしていない時に限られます。つい
>「大丈夫」「治るから」といってしまいがちですが、請負契約に変わります。
特別法(医師法等)で自由契約を制限されている医療行為について、患者やその親族を慰撫安堵させる意思で発した言葉が、(民法上の)契約の種類までをも変えてしまうことってのが、判例として確立しているのでしょうか?

YosyanYosyan 2007/04/26 12:29

>カテ屋様

御指摘の通りかと思います。ただ今回の事件の担当医師はカテの同意書を取ったのではありません。心筋梗塞の診断とPCI治療の必要のための転送の同意のムンテラを行なったのです。実際の内容はもちろんわかりませんが、厳しい話は同意書を取る時に転送先の病院での心理が働いたと考えてもおかしくありません。また順序としてムンテラを行なってから転送先を探すはずですから、ムンテラの時にはこれほど転送先探しが難航するとは予想していなかったと思います。

自分は転送先を探すだけの状態であり、それも比較的容易に見つかるだろうと考えていたなら、家族へのムンテラが甘くなる事はそんなに大失態と言えない様な気がします。少なくとも従来はそうであったと思います。また甘いと言っても担当医は循環器の医師ですので、他科ほどには大甘にはなっていないと考えます。もっとも詳細がわからないので水掛け論ですが。

>?様

 >つい「大丈夫」「治るから」といってしまいがちですが、請負契約に変わります。

私は法律に詳しいと言えませんが、こういう理屈が成立するならば当然ですが、医師のみに限定して適用されるわけで無いと考えます。請負契約である弁護士も、長い訴訟を通じての相談のの中で「大丈夫」「勝てるから」と一言でも漏らせばその瞬間に請負契約に代わると理解して宜しいでしょうか。

? 2007/04/26 12:47 t_f(ROM専門)様、Yosyan様

 医賠責保険の約款が変わった時(約款の形式名は忘れました)に保険会社から聞いた話なので、詳しい事は法律の専門家までお願いします。なお、私が入っている保険では、そのような発言や記載があった場合は保険金は下りませんと明記されています。なお、医師会保険付き会員の場合は、以前は医療事故発生時に保険に入っていれば、その後やめても保健がききましたが、約款が変わって、紛争発生時か訴訟発生時かは忘れましたが、どちらかに入っていないと保障されませんので、時効まで保険に入っておく必要があります。10年と聞きました。逆に今医療紛争を抱えていなければ保険に入る前に起きた医療事故も保険が効きます。

ただし法律に詳しくて内容は正確で正しくても、http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/hdla/200704/503021.html
のように、当直医がなぜ救急をしないといけないの?と前提条件を理解しておらず、論理学的に破綻している人も多いので要注意して下さい。

motomoto 2007/04/26 12:59
>「大丈夫」「勝てるから」と一言でも漏らせばその瞬間に請負契約に代わると理解して宜しいでしょうか。

わたしも詳しくはないですが、弁護士契約は委任契約、医師の仕事は準委任、というのは、民法上の解釈で、当事者の発言や口約束程度で、揺るぐようなものじゃないと思いますよ。
仮に、メモや覚書とか、書面上の契約のようなものがあったとしても、公序良俗違反とかで無効となるんじゃないかな?
法曹の先生方いかがでしょうかね?

t_f(ROM専門)t_f(ROM専門) 2007/04/26 14:51 >? さま
ああ、医賠責保険の約款上のことだったんですか。それならば理解出来なくもないです。
ただ、その発言・記載をもって医療行為の契約としての種類が変更されたと見做されることは、(少なくとも)民法上はないんではないかと思われます。

? 2007/04/26 17:52
 完全に議論がずれてしまっていますね。私の発言の間違いが原因なら誤ります。「ごめんなさい」、管理人様、コメンテーターの皆様、全国の閲覧されている皆様。

 議論を元に戻す事が無いのでしたら、当地では非常にシビアな問題であり、この件や、それに付随する一切の発言は以後控え、司法の判断に任せます。100万人の命がかかった問題ですからね。循環器だけではないですよ、全ての科で救急受け入れ態勢が崩壊してきているのですから、当地は。揚げ足取りが中心議題でしたら議論に加わる気は全くございません。法律的な事で不明な点があれば、弁護士に相談料を払ってお聞きなられてください。もう一度申し上げますが、私が法的におかしなことを書いていて議論がおかしくなったとしたら、謝ります。アクセス禁止処分でも何でも受けます。
ご め ん な さ い 。

暇人28号暇人28号 2007/04/26 19:05
某巨大掲示板では、「4月になったのに医療崩壊起きないじゃない?」と煽る書き込みがありますが、この認識は明らかに間違いです。

4月に手薄な人員になり、残った人に過剰な負担がかかり、みんな辞めていく、というのが今年の医療崩壊の特徴だと思います。1−2ヶ月程度であれば気力で持ちこたえますが、恐らくゴールデンウイーク過ぎあたりから嫌気が差してくる人が続出でしょう。そして夏ごろから徐々に人が辞めてく.....

なんて考えていますがいかがでしょうか?

BugsyBugsy 2007/04/26 20:12
暇人28号様
あと数ヶ月したら夏休みです。4月から人事が変わったばかりです。夏休みまではなんとかと 夏休み(せいぜい数日)を楽しみにしている若手の勤務医もいます。だから我慢しとこうかとも。ゴールデンウィークか秋以降は 忍耐の限度ですね。

? 2007/04/26 20:21 暇人28号 様

 先生には医療崩壊を楽しみましょうと言いながら、やはり心の奥底に押し込んでいる、医師としての良心は消そうと思いながらも消えませんね。つい住民の事を心配してしまいます。いくら住民に尽くしても感謝どころか、奴隷扱いの強化と医師に対する憎悪が待っているといわれても、子供の頃から刷り込まれた人助けの精神は消えません。良心を完全に捨て去り、言葉は非常に悪いのでお叱りや○○○は多いと思いますが、金儲け第一主義の自由診療医に堕ちてもいいか、ドロッポするかと問われると、やはりためらいがあり、御活躍されている先生方のようにはとてもなれません。たとえ医療崩壊から開放され、大金持ちになれるとしてもね。心の葛藤です。いくら不真面目そうに振舞っても、医療を含めた日本の将来像が分かっていても、根本的性格は変えようがないです。自衛官と同じ心境ですね、どれだけ国家国民に尽くしても、決して報われないのは分かっていながらも、国を愛する心がある限り、決して挫けてはいけないという。私は挫ける寸前ですが、アク禁処分を下される前の最後となりうる書き込みです。自由診療医やドロッポされた先生方、非難しているわけではなく、本心は嫉妬しているだけですので。あとは、自分に対する嫌悪感でしょうか。見下す気は全くありません。ただの嫉妬です。お気に障られたら(当然、障られるでしょうね)、ごめんなさい。

暇人28号暇人28号 2007/04/27 08:37
Bugsy様:
私は以前、夏休みを9月に入って取っていました。旅行代金も安くなり、観光地も閑散とするので。しかし、子供が小学生になったのでそれも無理かなあ。いや、北海道は冬休みが長いので、そこで休みを取ろう!


?様:
今の心境は7割が崩壊楽しむ心境残りが崩壊を懸念する心境って所ですかね。やはり、未知の領域に入るのは不安ですからね。待遇というより、自分や家族の医療に支障が出ないかというところでですが。

2007-04-24 ドクター・キリコの温床

200.7.4.22付毎日新聞より引用

<開業医>総合診療に公的資格、在宅医療を推進 厚労省方針

 厚生労働省は21日、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度を08年度に創設するのに合わせ、複数の疾患を持つ高齢者を一人で診ることができる開業医を「総合的な診療能力を持つかかりつけ医」と認定し、公的な資格を与える方針を固めた。1次医療の窓口を地域の診療所とし、往診をして患者の死をみとることも含めた在宅医療を推進するほか、複数の医療機関での重複検査・投薬を防いで医療費を抑制する。08年度の診療報酬改定で、資格のある開業医に支払う診療報酬を手厚くする意向だ。

 こうした方針は、柳沢伯夫厚労相と日本医師会(日医)の唐沢祥人会長が今月4日に会談した際、大筋合意した。

 総合診療医の条件は(1)複数の疾患を診ることができ、心のケアにも対応できる(2)介護計画をつくるケアマネジャーと情報を交換し、往診もする(3)痛みの緩和ケアなど終末期医療にも対応する――など。資格は日医などでつくる組織が審査し、厚労省が認可することで公的なものに格上げすることを検討している。

 大学での医学教育は臓器別に行われ、専門医として養成されるケースが少なくない。こうした専門医が開業する際は、日医が総合的な診療をできるよう研修をする。これとは別に、研修医の段階から総合的な診療に対応できる養成システムも構築する。ただし開業時に義務化することは避け、希望者を対象とする。

 厚労省は開業医を患者の心身状態を把握したかかりつけ医とする一方、病院の機能を入院と専門的な外来に絞ることで、両者の役割分担を進める。大病院への患者集中を防ぎ、勤務医の負担軽減を図ることによって勤務医不足に歯止めをかける考えだ。診療報酬体系の一部を事前に設定した報酬しか支払わない定額制とすることと合わせ、後期高齢者医療制度の柱とする。【吉田啓志】

 ◇解説…国と医療現場の信頼回復が必要

 開業医に「総合診療医」の資格を与える厚生労働省方針は、「もっと腕を磨き、働いてほしい」という同省の開業医に対するメッセージにほかならない。厚労省幹部が口をそろえる理想の医師は、「カモカのおっちゃん」だ。NHKの朝の連続テレビ小説芋たこなんきん」に登場した町医者である。地域住民の信頼を得て、往診や時間外診療をいとわず、外傷からがんの早期発見まで、幅広く対応する能力を持つ。

 しかし、現実には夕方5時で診療を終え、往診はせず、住民とのつながりもない医師もいる。だから患者は安心を求めて大病院に集中し、勤務医は疲弊し切って開業に走る――。カモカのおっちゃんのようなかかりつけ医が増えれば、こうした悪循環を断てるというのが厚労省の考えだ。一方、開業医側は「一人一人の患者と真剣に向き合っており、夕方にはぐったり。休みなしでは誤診を招く」と反発する。

 双方の主張は、どちらも正しいだろう。ただ、厚労省方針には「金のかかる入院患者の終末期医療を在宅医療にシフトし医療費を抑える」という別の思惑も透けている。

 小泉政権以降の「医療費抑制ありき」をむき出しにした政府の姿勢に、医療現場では「国との信頼関係が損なわれた」という言葉をよく聞く。開業医の能力を高める方向は間違っていないが、医療政策を担う側と現場サイドの信頼関係が崩れたままでは、絵に描いた餅に終わりかねない。【吉田啓志】

この記事の後半部分が「カモカのおっちゃん理想論」としてネット医師の嘲笑を受けた部分です。その部分については秀逸な解説が他にもあり、今日のエントリーでは置いておきます。

取り上げたいのは総合診療医の条件です。3つだけ上がっているので書いておけば、

  • 複数の疾患を診ることができ、心のケアにも対応できる
  • 介護計画をつくるケアマネジャーと情報を交換し、往診もする
  • 痛みの緩和ケアなど終末期医療にも対応する

要するに療養病床6割削減、一般病床半減、老健・特養施設建設抑制、高齢者1.7倍増で、行き先の失った患者を在宅治療で診療を行える医師を作りたいとの事だけです。それ以上でもそれ以下でも無いと考えます。総合診療医といえば聞こえは良さそうですが、厚生労働省が人為的に作り出す入院難民の受け皿用であり、ありようは在宅専門医とすれば相応しいでしょう。

この制度の医療費は、

診療報酬体系の一部を事前に設定した報酬しか支払わない定額制

と明記しているように定額制であり、「往診もする」なんて生易しいものではなく、無制限に呼びつけられる事が十分予想されます。医師への連絡も、少し前の情報にあったように「24時間携帯電話で応対しろ」と書いてあり、四六時中の待ったなし電話が定額制で行われる事はほぼ確実です。

24時間「すぐでろ」「すぐ来い」が定額制で行なわれる医療にどれだけの開業医が耐えられるか私は疑問です。定額のお値段も医療費削減政策の中で少々の配慮と言っても、在宅医療により大幅に入院治療より医療費が減らないと厚生労働省にとっては意味がなく、制度導入時に気持ち厚めに設定されても、見る見るうちに梯子外しの削減が行なわれるのもまた確実でしょう。

それでもってどんな在宅医療が展開されるかですが、どう考えても医師にとっても家族にとっても地獄そのものです。家族には間違い無く介護地獄が待っています。富裕層は高級優良ケア施設の利用が可能ですが、格差社会の大部分を占めるその他の層は、ただでも生活が苦しいのに、誰かが仕事を辞めて介護に専念しなければなりません。

高齢者の介護がどれだけ苦しくて大変なものかは、美談仕立ての介護ドラマでさえ描かれます。ドラマは美談ですから「やりがいがあった」のハッピーエンドで結ばれていますが、現実はいつ終わるとも知れない労苦に家族中が巻き込まれる事になります。介護を行う事による肉体的苦痛、仕事を辞めた事による経済的苦痛の二重苦に見舞われるのです。

心身だけでなく経済的にも疲弊した家族の不満のはけ口は医師に向けられます。「電話しても出ない」、「すぐに往診にきてくれない」、「ちっとも良くならない」などなどの声が噴出するのは想像に難くありません。疲れ果ててささくれ立った家族の心は些細な医師のミスを罵り、容易に訴訟の道を歩む懸念をもっています。弁護士も量産されますからね。

もう一つの怖ろしい懸念を私は抱いています。介護地獄に消耗しつくした家族が願う事が何であるかです。それは在宅治療を続ける患者の死です。このまま介護地獄でのたうちまわれば、自分は確実にそうなるし、家族全員が崩壊し破滅に向かうであろうとの考えです。それを救う唯一の方法は患者の死だからです。とは言え自分の肉親を自分の手で殺すのは躊躇われます。また自分がやれば在宅医に不審に思われ殺人罪での逮捕の可能性もでてきます。そこで思いつくだろう事は医師に頼んでの安楽死です。かかりつけの在宅医が安楽死を行なえば、証拠も残さずに、なおかつ苦痛を少なくして患者を死亡させる事が出来ます。

そんな怖ろしい需要が出てくると考えます。良心の呵責から断る医師に対し金品を使ってでも強要する家族が出てきてもおかしくありません。またこれはむしろ家族に深く関わり、家族の状態に深い同情を持つ医師の方が手を出す可能性があります。何年にもわたって続く地獄絵の未来は医師が良く知っているからです。そういう何十万もの温床が日本中に展開されます。

そうやって生まれるのがドクター・キリコです。この人物はご存知の方も多いとは思いますが、手塚治虫ブラックジャックの敵役の一人として登場します。単純な悪役としての敵役でなく、信念を持って、助けられない苦痛から患者を死をもって解放する医師です。学生時代にドクター・キリコは良く理解できないものがありましが、純真な医学生であったのでしょう、やはり医師はブラックジャックであるべきだと単純に考えていました。ところが現実の医療現場はそんなに甘くなく、たとえブラックジャックをもってしても救えない患者は無数にいます。

ましてや在宅医療の現場はそういう患者の大集団です。施設治療であればドクター・キリコになるものは超がつく例外例でしょう。しかし在宅治療となり介護地獄にのたうつ家族に日々接すればどうなるか、これはドクター・キリコを育む温床にならないと私には言えません。

ドクター・キリコの行為は尊厳死から安楽死議論につながるものですが、安楽死制度が介護地獄の中からの要求で成立する恐ろしさに鳥肌が立ちます。安楽死自体を私は一概に否定するものではありませんし、もし安楽死が合法化されるならそれも自分の死の選択の一つとして大切に使いたいとは考えています。ただし大原則は当人が決定すべき事であり、周囲が決めるもので無いと考えています。安楽死の決定権を周囲の人間が握る制度は奇形と考えていますが、人為的に量産される介護地獄による大きな声はそんな奇形を生み出す恐れがあり、認めなれなければ闇に潜ります。

ブラックジャックの設定は基本的に荒唐無稽であることは言うまでもありませんし、現実社会にブラックジャックはまず誕生しないと思います。しかし同じように荒唐無稽と考えていたドクター・キリコは、超大量在宅医療時代に誕生しないとは誰が言えるでしょうか。 そしてドクター・キリコが大量に必要とされる国が「美しい国」なんでしょうか。暗澹たる思いのみが頭を巡ります。

元離島医元離島医 2007/04/24 09:40 「見るに見かねて、ドクターキリコに」、非常にありえるシチュエーションです。
それどころか、散発的に、すでにドクターキリコの発生はあるんじゃないでしょうか?富山とか、北海道とか、人工呼吸器をはずしたドクターの話は良く効きます。
Yosyan先生のおっしゃるごとく、ばら色の未来が待っているようですね。
#私も、キリコになるかもしれません。今のところ、家族の悲鳴はがんばってスルーしていますが。

HekichinHekichin 2007/04/24 10:17 医師版殺しのテクニックマニュアルがm3.comあたりで流行りそうですね。
KCLは血管痛がひどいから全くダメダメな方法らしいですけど。
人工呼吸器外しは一人の医師の独断ではNG、チームで判断ならOKでしょうかね。僕が自発呼吸がなければ、「生かされている」だけですから何の問題もないと思うんですけど、甘いですかね〜「生きている」と「生かされている」の境界線が判断できない人々が多すぎてヤッパリだめかな。

R・Y・UR・Y・U 2007/04/24 10:19 いつも拝見させていただいております。小生も開業医の端くれですが以下の一文には大変違和感を覚えます。
【しかし、現実には夕方5時で診療を終え、往診はせず、住民とのつながりもない医師もいる。だから患者は安心を求めて大病院に集中し、勤務医は疲弊し切って開業に走る】
ビル診といえど住民とかかわりを持たなければ開業はあり得ません。(小生の経験からいえば大病院のほうが住民との関わりがうすい気がします、大病院をコンビニとしか見ていないのでしょうか)勤務医が24時間働く代わりに開業医に24時間働けといっても、今度は開業医が疲弊するだけで却って病院に患者が集中>>しかし病院は淘汰の予定>>ますます一極集中>>勤務医逃散となりそうです。医療費抑制したいなら素直に薬価50%切り捨てでいいのではないのでしょうか?

ハーフドロッポハーフドロッポ 2007/04/24 10:30
>Hekichin先生。
KClは末梢からはともかく中心静脈からはよく効きますよ

HekichinHekichin 2007/04/24 10:35 R・Y・Uさま、その文章は記事文中なんですけど...厚生官僚はそう考えている、マスコミにもそのように説明しているんです。報道2001の黒岩君なんて医療関連のレポートもCS放送等でしているくせに全く医療業界のことを理解していないらしく、「開業医は楽して儲け過ぎでしょう!」って暴言吐いてましたから。

ssdssd 2007/04/24 10:49 同級生から、DOBをだんだん薄めて生食に変えていくテクニックなんてのを聞いたことがあるな。

motomoto 2007/04/24 10:50
KCLって血管痛ひどいって本当ですか?
PH中性のものは血管痛ないと思ってたんですが・・・
ちなみに、キシロカインやビタミンCは酸性なので、そのまま打つと血管痛強いです。メイロンで中和したり強ミノとか緩衝作用のある液体に混ぜてやると痛みなくなります。

motomoto 2007/04/24 11:05
ひさしぶりにyoutube。Euthanasia Blues(安楽死ブルース)。
http://www.youtube.com/watch?v=8Mwj8TUrbWg
なかなかよくできてます(^^;。
英語で安楽死はEuthanasiaで、このビデオで発音聞いてると「許さねーじゃー」って聞こえます。

rijinrijin 2007/04/24 11:30  この記事を書いた記者は、診療所開業医だけで夜間・休日診療や訪問診療ができると思っているようですが、医者の他に、看護師や事務職員も必要です。特に在院日数短縮によって病院での看護師不足が深刻化しているため、診療所では看護師の新規採用が難しくなってきています。それでなくとも、もともと看護師は小規模事業所は好みません。

 やれば必ず看護師不足が深刻化しますが、役所や看護協会に備えがあるとも思えません。

 この記者は自分の書いたことにどう責任を取るつもりなのでしょうか。

physicianphysician 2007/04/24 12:29 定額制なんてのがうまくいくかどうか知りませんが、私が開業医だったら定額制の患者さんの担当には極力ならないと思います。定額医総辞退に対してはどういう対策を考えているんでしょうかねぇ。

YosyanYosyan 2007/04/24 12:50 physician様

その対策はどこかの記事に躍っていましたよ。昼間の診察料だけでは食べていけないように締め上げて、夜間休日に動員する戦略となっていました。

お弟子お弟子 2007/04/24 13:10 普通に「自由診療契約ならしましょ」っていう開業医がポチポチでてくるだけだと思いますが……

PlavixPlavix 2007/04/24 13:32 2月19日配信毎日新聞の記事で 院外処方箋の調査から、
「公定価格の高い新薬の方が 薬価差益を稼げる」と考える医師の存在があるとされる。
と書いた記者の人だからなんにも勉強して無いでしょうね。
院外処方箋でどうやって医師が薬価差益を稼ぐのでしょうか?

DrPoohDrPooh 2007/04/24 13:52 こちらにお邪魔するのは初めてになります。先日介護の特集でインタビューされた要介護者の家族は「早く死んでもらえたら一番助かる」とはっきり仰っていました。筒井康隆のSF小説のような暗黒未来も意外と近いのかも知れません。あまり考えたくないので当方はカモカネタでお茶を濁してしまいました。

BugsyBugsy 2007/04/24 13:56 総合診療という名前に恐怖を感じます。
>複数の医療機関での重複検査・投薬を防いで医療費を抑制する。
といえば開業医ごとの患者の囲い込みを意味するのでしょう。
別の観点からすれば 囲い込んだ患者のかかりつけ医となって夜間の往診、在宅診療、果ては24時間の外来診療も含まれるわけです。自転車に乗った白衣を着た医師が商店街の患者を往診しているイメージを持ってるようです。
しかし過疎地ではその都度車を運転しないと往診に赴けない地域がほとんどです。なるほど被雇用者の勤務医じゃ労動機基準法なんて小うるさい事言い出したので 個人事業主である開業医に目をつけたんでしょう、頭いい!(苦笑)
タクシーの運転手だってここまで仕事がハードじゃあないです。朝までの勤務があれば翌日は自宅で休めます。しかし彼らの中では数年してストレスから胃潰瘍や高血圧などを患っている人も多いです。
介護保険であれば健康保険とは別個で 社会保険のように会社が保険料の支払いを折半しなくてもすむという点に財界側はメリットを感じているのかなと愚考します。なるほど 入院治療から在宅に大幅に切り替わると総額の健康保険料は目減りはするでしょう。その分の手間が家族とかかりつけ医にかかるわけです。
そもそも個人開業医にも看護婦さんが勤めてもらえるのも夜勤がないせいです。家庭を持たれた看護婦さんに週に1度でも翌朝までの勤務、夜間の往診の付き添いなんぞ依頼したらあっというまに看護婦さんはいなくなります。診療時間を夕方6時までのはずだった友人が7時まで延期しようかとスタッフに言い出した途端、看護婦さんがそれじゃ辞めてほかのクリニック探すなんて言い出す例をくさるほど聞いてますがねえ。

YosyanYosyan 2007/04/24 14:29 Bugsy様

看護師が診療所に勤めるメリットは夜勤がない事と、午前診と午後診の間に長い昼休みがあり、その間に家事や買い物ができるからです。また子供がいても夜勤が無いので働きやすいのも大きい事です。

うちも7時までやってますが、7時まで勤めてくれるスタッフの確保は容易ではありません。7時でも相当嫌がられますが、これが9時、10時になれば至難の業になります。休日も同様で、スタッフの夫や子供は当然休日ですから、そんな日に出勤させるのは相当な困難を伴います。医師だって家族がいますから、子供の休日に出勤するのは楽しいはずがありません。

日本の医療慣行の最大の欠点はオンとオフのけじめが曖昧な事です。勤務医がその典型で、病院にもよるでしょうが、オンコールでなくとも常にコールされる状態での待機を余儀なくされています。この目に見えない拘束状態が医師の心を蝕んでいると考えています。

勤務医から開業医に転身すればよくわかるのですが、どれだけ外来が殺気立って忙しくとも、診察が終了すれば鮮やかにオフタイムに変わります。これがどれだけ肉体的にも、精神的にも安らぐか計り知れません。勤務医であれば長期の休暇に入った日のような感覚といえばよいでしょうか。

誤解を恐れずに書けば、オンとオフの区別が明瞭な開業医の生活の方が正常で、オンとオフの境界が曖昧模糊な勤務医の生活が異常なのです。異常の環境にいるものから見れば正常の環境にいるものは「楽そう」に見えるでしょうが、「楽そう」に見えるほうが間違い無く正常の状態です。

だから医師が目指すべきものは、開業医をオンとオフの境界が曖昧な異常な勤務医に近い世界に引きずり込むのではなく、勤務医をオンとオフが明瞭な正常な世界に近づけることなんです。

厚生労働省の行なおうとしている施策は、本音では足りていない医師の穴埋めを、開業医を勤務医並の異常な勤務環境に放り込む事によって補おうとしていると見ています。

もっとも大量在宅治療時代になっても「足りている」はずの医師が建前では十分いるはずなんですがね。厚生労働省が自分で出した医療政策に必要な医師数の計算さえしていないのであれば噴飯ものです。ただしそれぐらいの事をやるのもまた厚生労働省ですが・・・

サルガッソーサルガッソー 2007/04/24 15:12 なんで医師が足りないって言ってるのに、医師に無駄な移動時間を使わせるのでしょう?
普通に考えて医療拠点に患者が集まってきた方が効率がいいはずなのに。
ここまでくると厚労省は本気で医師が余ってると思っているのじゃないかと不安になります。

YosyanYosyan 2007/04/24 15:33 サルガッソー様

厚生労働省の「医師が足りている」は結構本気だと考えています。個々の職員の本音はともかく、ドグマとしての「医師は足りている」はすべての発想の根幹ですし、すべては「足りている」の発想の上に考えなければならないからです。この「足りている」ドグマは日医でさえ強制的に同調させられています。

不足の精一杯の言いかえが「偏在」です。ただ「偏在」ドグマも「足りている」ドグマの下位になり、幻の過剰地域を念頭に置いて発想しなければなりません。幻の過剰地域はある意味便利な存在で、これがドグマである限り、不足地域には必ず過剰地域から医師が供給される根拠となります。

神学論争のようなお話ですが、この「足りている」ドグマを支えるものは厚生労働省の失政による責任問題であり、とことん暴露されて叩きのめされるまで官僚は総力をあげて守り続けると思います。

へたれ薬剤師へたれ薬剤師 2007/04/24 15:54 moto様 初めて書き込ませていただきます。KCLは、浸透圧が血液の約6倍と非常に高いのです。このため、KCLを輸液で希釈しないで投与すると、あっという間に細胞から水分が奪われ血管をいためてしまいます。私も実地で経験したことはないのですが、相当痛いはずです。(汗

僻地外科医僻地外科医 2007/04/24 16:08 >moto先生

 低カリウム血症でKCL(またはアスパラK)を持続静注することがありますが、これを末梢からやったら患者は泣きます、マジで。pHの問題でないです。

BugsyBugsy 2007/04/24 16:39
もう一つ憂うことがあります。
総合医に登録すればわずかな保険点数を上げるといったチョッピリ飴玉を用意して、このような開業医が24時間対応する体制に移行したとしましょう。中には応じる医師もいるかもしれません。在宅医療に5000以上の医療機関が名乗りをあげたそうですから。一年後、厚生労働省がもくろんだ総枠の医療費が下がらなければ その飴玉は取り上げられ昼間の保険点数をますます減点してくることが最近の嫌な予感です。または夜間の往診も定額制の枠(昼も夜も、外来に来たときも 往診に行った時も 疾患あたりの枠で)に組み込まれたら もう在宅診療に応じることの出来る医師は残っていません。財政的にも精神的にもそこまでタフな医師っていますかね?
次から次へと通達がマスコミを賑わしていますが、医療が崩壊することへの行政側の言い訳のように感じています。
「行政側はこれだけ工夫したのに!」なんてね。
しかし そうなった時に24時間診療に応じる医師は開業医 勤務医を通じてもう誰もいないでしょう。疲れるということは理屈じゃわかっていても 診療する体力がなくなっているということですがね。
町のお医者さんの灯が消えていくのでしょう。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/24 16:49 Yosyan先生、その厚生労働省による幻の医師過剰群の一つが、開業医なのだと思います。
先日の京都の小児科学会で厚生労働省の役人が講演したのを聞きました。
そこで彼が強調したのは、開業医に夜間休日診療を要請したが、大多数が断ったことをとくとくとして語り、開業医が怠惰とわがままで夜間休日診療を行っていないと結論を誘導していました。
 はっきりいって、相当にあくどいです。
 しかも診療報酬を削減した中で小児科関連の報酬をアップしたが、それが小児科医にまわってこないのは、院長や経営者が悪いと言いました。
 もう226とか515事件でも起こした方が世のためとか思いました。
 そしてあまりにもあまりな発表のためか、フロアからの質問は無しになりました。
 ま、これで当分は小児救急に戻らないほうがいいことを確信しました。
 学会に行くと非常に勉強になりますね。

ドロッポ皮膚科医ドロッポ皮膚科医 2007/04/24 17:37 ところで開業医の皆さん、実際問題としてコレどうやって回避します?
私はドロッポした時、真っ先にポケベルwを解約しました。あんな生活は二度とゴメンですから携帯番号を不特定多数の患者サマにご教示だの24時間対応だのは断固として拒否します。昼間の診察料だけでは食べていけないように締め上げて、夜間休日に動員する戦略、との事ですがそれで結構。過労死だの時間外DQNに対応だのするくらいなら貧乏の方がマシです。まさか、とは思いますが何らかの強制措置を繰り出すのなら徹底的にその法的根拠を問い、最高裁まで抵抗する所存です。
…ま、私はしがない皮膚科標榜医(専門医ナシ)なので、「総合的な診療能力を持つかかりつけ医」なんてできませんがね、仮に、したくてもw。

座位座位 2007/04/24 17:47
基本的に、厚労省の計算式では、
医療費=係数Xベッド数+係数X医師数+アルファといった単純な一次関数でしょうから、ベッドを減らし医師を増加させないことが至上命令でしょう。
それに、日医側の医師が増えることによる潜在的な恐怖感(医師一人あたりのパイが減る心配)が、彼らへの同調となっているんでしょうね。各県の医師会上層部は、保険外の老人施設等の営業収益がありますし、このアメを厚労省からもらっている限り、老爺医幹部達は、若年層、中年層の勤務医だけでなく、開業医層とも、利害の一致がないでしょうね。

YosyanYosyan 2007/04/24 18:10 ドロッポ皮膚科医様

 >ところで開業医の皆さん、実際問題としてコレどうやって回避します?

制度が出来てみないとわかりません。この制度で実際上の無理があるのは、開業医を網羅的に動員するのが事実上難しい点です。講習会を聞いた程度で高齢者医療をすべての開業医ができるなんて痴人の夢です。眼科医や皮膚科医が高齢者の在宅医療をするのも無理がありますし、小児科医がするのもやはり無理があります。すべてとなると絶滅危惧種である産科医も分娩の傍ら高齢者の電話対応や往診に駆り出される事になります。

そうなると標榜科ごとの診察料の削減策を取らざるを得なくなります。とは言え、それもまた相当な無理をただでさえ複雑な診療報酬体系に加える操作になります。どういう方法論を取るのかさえ予測が難しいところがあります。

一番粗雑な方法は一律に全開業医の昼間の診察料を大幅削減し、収入が欲しいのなら総合医の資格を取って、夜間休日の時間外診療に従事しろという方法です。やらないとは言えませんが、そこまではどうなんでしょう。

落としどころはそれなりに昼間の診察料を削減し、時間外診察はちょっと美味しいよの色づけをして、その程度で大挙参加してくれれば「してやったり」と大喜び、ほとんど参加しなければ「医療費削減に成功」を狙っていると考えます。そして次回改訂ではさらにこの政策を強力に推し進めるが一番ありえそうです。

そんでもって対策ですが、そんな非現実的な政策が実行できなくなる医療情勢の到来をひたすら待つしかないんじゃないでしょうか。

motomoto 2007/04/24 21:53 >僻地外科医様
いつもご教示ありがとうございます。わたしも調べてみましたが、浸透圧が痛みの原因のようですね。KCL注が40mEqで、細胞外液がだいたい4.2mEq、約10倍です。ということは、生理食塩水で10倍に薄めてやれば等浸透圧になるから、痛みはなくなるかな?KCL注が20mlですから200mlに薄めることになります。心毒性発揮するには、心臓に達した時に6mEq以上になっていてほしいから、10倍希釈(4mEq)だとちょっとどうかと思いますね。5倍希釈(8mEq)いや、4倍希釈(10mEq)くらいかなあ・・
ぶっそうな話はおいといて、硬化療法で高張食塩水使う方法ありますでしょう?私はポリドカノールしか使ったことないですが、高張食塩水は、浸透圧高いですからかなり痛いんでしょうか?

motomoto 2007/04/24 22:15
厚労省より上位の問題に、国の財政再建のための医療費削減という目的があって、そのためのベッド数削減(入院医療費が外来医療費より圧倒的に大きい)ですから、「総合医」構想は、それに対する世論の反発を避けるための絵なんでしょう。
全開業医を総動員して24時間診療・総合医化できるなんて、はなから思ってないんじゃないかな。
開業医は、専門特化、自由診療・混合診療化するか、あまり専門性のない一般内科的な人は総合医化するか、二者択一を迫られるということでしょうね。

ex_inakaDrex_inakaDr 2007/04/24 22:32 ←元消極的キリコ医です
>>Yosyan様
おそらく小児科医や産科医に年寄りを診させることはないんじゃないかと。
狙い打ってるのは一般内科標榜の開業医でしょう。
で、「落としどころ」はおっしゃる通りだと思いますね。
まさに「昼三暮四」です。
聞くところによると日本医学会会長様はこの案にいたく入れ込んでいらっしゃるようですので、骨がどれだけ残っているかは別として、来春には間違いなく何らかの形で導入されると見ています。

これから年末までこの手の観測気球がばんばん上がってくるものと思われます。
その気球は片っ端から撃ち落とすもよし、ニヤニヤと眺めているだけもよし。
結果がどうなろうと、ドロッポ小児科医さんではないですが、中国の諺どおり「上に政策あれば、下に対策あり」です。

座位座位 2007/04/24 22:43
浸透圧やPHよりも、カリウムイオン自体が内因性発痛物質だったですよね。他にブラジキニンとかPGE2とかPGI2とか。  本題に関係ありませんが、、、

僻地外科医僻地外科医 2007/04/24 23:03 >moto様

 座位様のおっしゃるとおり、カリウムイオン自体が発痛物質です。浸透圧も関係ないです。

 で、下肢静脈瘤の硬化療法に高張食塩水を使うという方法は聞いたこと無いですね。原理的には血管内皮に炎症を起こさせ、内皮同士の癒着で血管を閉塞させるのでありかも知れませんが・・・。おそらく効果は低いでしょう。

 ここ数年の流行は泡状硬化剤(ポリドカノールと空気を混ぜて泡状にし注入)とSaphenousなどでのレーザー硬化療法です。いずれも長期成績はまだ出てませんが。でもきちんとした真皮縫合の技術さえあればストリッピングの方がよほど確実で十分きれいだと思うんですけどねぇ・・・。先だって3年前にやったストリッピングの患者さんの足を見たんですが、自分で縫ったのがどこだか分かりませんでした。

motomoto 2007/04/24 23:25
うーん、そうなんですか・・
眠ってるうちにこっそりルートからチューっと入れて安らかに逝ってくれるってわけにはいかないですかね。痛くて目覚まされそう。
ハーフドロッポ様の示唆されるように、中心静脈がポイントかな・・
しかし、そうすると、心臓痛っていうか、薬液心臓に達した時点で、狭心症や心筋梗塞みたいな痛みあるんでしょうかね?

高張食塩水はやっぱり痛いみたいですよ、14.6%NaCl溶液のようです。
http://www.gik.gr.jp/cgi-bin/tbbs/back2003/bbs.cgi?action=vlog&mes=4008
【硬化療法は数回以上受けることは可能ですが、あまり効果がなければ高位結さつ術と併用やストリッピング術が必要になることもあります。硬化剤としては高張食塩水やポリドカノールが主なものです。高張食塩水は疼痛がつよく、最近ではポリドカノールが多用されています。】

motomoto 2007/04/25 00:35
うーん、エントリーから外れて申し訳ない。カリウムの痛みについて。
「カンタリジン発疱膏試験」というのがあるようで、
http://www.shiga-med.ac.jp/~hqphysi1/yokota/y-10.html
ここでは、0.12〜0.8%KCl(16〜100mEq)で発痛作用が確認されています。
ただ、この実験では、塩化カリウム溶液は、人為的にびらんを生ぜしめた体表面を用いてるわけで、そういうところでは痛覚神経が露出してるから、内因性発痛物質かどうかの確認にいいと思うんですよ。しかし、この濃度のKCLを、intactの皮膚につけても、痛みが生じるとは思えない。
で、血管痛っていうのは、intactな血管内で感知する痛みなわけですよね。intactな皮膚でももちろん痛みは感知しますが、「内因性発痛物質」てのは、創傷部での痛みの原因は何か?ってことであって、intactな皮膚や血管での痛み機序とは関係ないのでは?
やっぱり浸透圧痛じゃないのかなあ>塩化カリウムの血管痛。

HekichinHekichin 2007/04/25 01:04 血管痛の話、言い出しっぺは私ですが、怖いからやめましょうか(^^;
キリコの話が現実にならないよう祈りましょう。

シロシロ 2007/04/25 02:24 2.18企画ではお世話になりました。
さて、血管痛の流れをぶった切ります。
SkyTeam先生のところでも紹介されておりますが、今週の「東洋経済」(4.28-5/5合併号)が医療崩壊について特集を組んでおります。
http://blog.m3.com/TL/20070424/1
様々な立場の人の意見を掲載し、データもある程度しっかりしている良質な特集と感じました。
その中のp.78-79に在宅医療の項があり、開業医による在宅医療の実態が紹介されています。3日で6時間睡眠など、非常に厳しい現実のようです。
シロは医療関係者じゃないので、一般的な話なのかいまいち実感がわきませんが、記事によると「治す医療から看取る医療へ」ということで、積極的にキリコにはならないけど、消極的なキリコ?になる覚悟がいるみたいですね。それで介護ネグレクト訴訟に巻き込まれたらどうするのだろう?
また、記事からは人口がある程度密集している地域しか成り立たないように思えます。
あと、最後に唐沢会長のインタビューがあります。このブログで見聞きする医師会トップの行状とインタビューでの発言が乖離しているように感じられます。
在宅医の記事とあわせて感想を頂けると幸いです。
それでは失礼します。

starpointstarpoint 2007/04/25 03:51 唐澤さん、医師免とって5か月で開業ですね。時代は違いますが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%94%90%E6%BE%A4%E7%A5%A5%E4%BA%BA

小児科内科標榜だけど耳鼻科処置もなさってるようで、まさにソウゴウイ。
本家耳鼻科では(効果が曖昧な)処置はしない診療所の割合が増えてるとか。

>第1診察室です。迅速血液検査装置を設置し、精度の高い診断を行うように
>心がけています。耳・鼻処置も、行っています。

http://www.ne.jp/asahi/karasawa/clinic/sub43.html

座位座位 2007/04/25 08:19 >moto様
>「内因性発痛物質」てのは、創傷部での痛みの原因は何か?ってことで
>あって、intactな皮膚や血管での痛み機序とは関係ないのでは?
そうかもしんないですね。いわゆる内因性物質の作用効果を検討して、内因性物質が本来作用しない部位、組織で効果を持った場合は、それは『薬理』効果にすぎません。あくまで候補の一つです。

KKRKKR 2007/04/25 23:46 ペニシリンGカリウムも点滴されるとちょう痛いです

とおりすがりとおりすがり 2007/04/28 20:12 「ドクターキリコ」に依頼するのは家族だけとは限らないと思います。「これ以上自分のために苦しむのを見たくないけれど、自分で命を絶つのも恐い」、或いは「残された家族が自分を自殺に追い込んだと悩むのが嫌だから、自然死に見せかけて欲しい」という本人の願いかもしれない。
これこそが日本医療の行き着く先の一つですね。

2007-04-23 加古川心筋梗塞賠償訴訟

気にはなっていたのですが、詳細がわからず書いていなかった加古川の事件の続報的なものが手に入ったので考えてみます。まずは2007/4/11付神戸新聞記事より

加古川市に賠償命令 市民病院で転送遅れ死亡 神戸地裁

 加古川市民病院で心筋梗塞(こうそく)の男性=当時(64)=が死亡したのは、医師が適切な対応を怠ったのが原因として、遺族が加古川市に約三千九百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が十日、神戸地裁であり、橋詰均裁判長は市に請求通り全額支払うよう命じた。

 判決によると、男性は二〇〇三年三月三十日午前十一時半ごろ、息苦しくなり同病院で心筋梗塞と診断された。医師は、転送の措置を取らずに血管を拡張するための点滴をした。午後一時五十分ごろ、医師は専門的な治療ができる高砂市民病院に転送を要請したが、午後二時半ごろに容体が悪化。約一時間後に心室細動で死亡した。

 判決理由で、橋詰裁判長は「医師は早期に転送する注意義務があったが、措置が遅れた。義務が果たされていれば、約90%の確率で生存していた」と指摘した。

 加古川市は「厳しい判決で、内容を検討し対応を考えたい」としている。

この記事だけ読めば担当した医師が悪そうな印象しか持てませんし、それなら賠償ぐらいはされるだろうと考えると思います。さらに言えば民事では生温いと考えられる方も多いと思います。医師でも循環器以外なら、これだけの情報では「よくわからないが、そうかもしれない」と考えるかもしれません。

ところがこの事件はとくに循環器の医師では相当深刻に受け止められており、内部情報が漏れ出してきているようです。この情報をどこまで信用するかはネットのことでありすべては情報内容によります。どれだけ具体的で、当事者しかわからないような事実が含まれているか、また内容自体が事実関係と矛盾していないかです。そんな事を念頭に置きながら、わかっている事実と照らし合わせてみたいと思います。

情報の大元はm3.comですが、その情報がコメントされているDr.I氏のところから漏れ出したとされる内部情報を引用します。

まず、日曜日患者さんは歩いて来院された。

しかし、医師は直ちに心筋梗塞を疑い

ミリスロールという心臓の血管を拡げる薬を開始し、

リドカインという不整脈を防ぐ薬も点滴した。

パーフェクトです。

それからが核心です。

その後速やかに心臓カテーテルをしてくれる受け入れ施設

を探しにかかります。

しかし、どこも受け入れ不能!!

一杯で無理だったのです。

高砂市民病院ダメ、神鋼加古川ダメ、姫路循環器病センターでさえダメ・・!!

その間、沢山の時間外に来られた患者さんを待たせつつ

必死に医師と担当看護師は努力しています。

結局ねじ込んだ形で転送先を決定し

救急隊が患者さんを担架に乗せようとした瞬間、

恐らくは心臓内の血栓が頭に飛んだのでしょうか

一瞬で頓死されたそうです。

そして家族は医療側の努力を見ておられますし

「どうも有難うございました」と言って帰られた。

その後に誰かがけしかけたのでしょうか?

訴訟が起されたわけです。

この、来院されてから受け入れ先を決めるまでの時間、

受け入れ先がなかった為手間取っていますが

そんな事情があったとしても決して遅いとは言えません。

心電図をとり、点滴ルートをとり、点滴を準備するのに

少なからず時間がかかります。

そして救急車の呼び出し。

パーフェクトじゃないですか!!!

これ以上どうしたら良かったのか。

この情報による事件経過を組み立て見ます。

  1. 事件が起こったのは日曜日の救急外来だった
  2. 胸痛を訴えて歩いて患者は受診した
  3. 担当した医師はおそらく心電図から心筋梗塞と診断した
  4. 治療として血管拡張剤のミリスロールと抗不整脈剤のリドカインを投与した
  5. この病院にはカテーテル治療である経皮的冠動脈再建術を行なえる医師がいなかった
  6. 医師は当座を薬物療法で凌ぎながら転送先を探した
  7. ところが近隣の病院に悉く「No」と断られ、三拝九拝の末に高砂市民病院が受け入れた
  8. ところが救急隊が担架に載せようとした瞬間に頓死

内部情報には担当した医師の行動の時間関係が書かれていないため、記事の時間関係を整理してみます。この時間関係は判決文に準拠して書かれたものと考えられ、信憑性が置けると考えられるからです。

11:30受診
13:50医師が転送先を探し始める受診後110分後(1時間50分後)
14:30容体悪化受診後150分後(2時間30分後)
15:30患者死亡受診後210分後(3時間30分後)

心筋梗塞についての専門的な説明はリンク先のDr.I氏のところが詳しいので良ければ御参照ください。その中でも治療についてはこう記されています。

で、治療は、って言うと。

完全に心臓の筋肉が死ぬ前に、心臓の血管(冠動脈)を

広げる治療をしてあげれば、

心筋細胞の一部を助ける事ができるので。

心筋梗塞になって、24時間以内であれば、

心臓の血管(冠動脈)を広げる治療をします。

できれば、6時間以内が良いんですけどね、ホントは。

ここで書かれている治療がカテーテルによる経皮的冠動脈再建術(PCI)です。それでも読んでいただけるとわかるとおり、治療開始までは発症から24時間以内であり、理想的でも6時間以内となっています。治療を急ぐ病気ではありますが、「理想」でも6時間はあることになります。それと心筋梗塞の治療にはPCIが有効ですが、軽症であれば点滴と安静でも治療可能とされます。

内部情報と記事の情報をあわせると、担当した医師の診療の経過として、

  1. 心筋梗塞診断後、選択として点滴と安静をまず選択した
  2. 受診から1時間50分後にPCIの適用が必要と判断した

PCIの適用を考えて転送の判断を下したのが13:50とすると、内部情報にある救急隊の担架に載せる時の頓死状態がいつだったかになりますが、これは記事情報にある容体悪化の時点と考えられます。記事では容体悪化の1時間後に死亡となっていますから、ここに内部情報通り救急隊が到着していて、心筋梗塞症状の悪化のみなら大急ぎで転送先の高砂市民病院に運ばれたはずだからです。それが運ばれなかったのは、頓死状態が発生し、そのまま懸命の蘇生処置が行われ、死亡確認がなされたのが1時間後と考えるのが妥当だからです。

そうなると高砂市民病院、神鋼加古川、姫路循環器病センターと転送要請が断られ、再び高砂市民病院に再要請して力技で転送を認めさせ、救急隊が病院に到着するまで40分という事になります。ここは推測になりますが、担当医師が転送要請を行なった3病院のうち高砂市民病院は1番目か2番目に要請が行われ、そのときの返事が「他が駄目だったら何とかしましょう」ぐらいの返事であったかと考えます。そのため他の2病院に断られた後に4回目の転送要請で受け入れられたんじゃないでしょうか。

この40分という時間ですが相当手早い作業かと思います。転送要請は電話をかけ、当直医を呼び出し、事情を話す作業が必要です。またここで相手の当直医が循環器の医師ならまだ話は早いですが、他の診療科であればオンコールの循環器の医師を電話で呼び出して相談する作業も含まれます。その作業を4件分行い、そこから救急隊が到着するまでの時間も考慮すると転送判断から救急隊到着まで出来る限りの努力を行なっていると考えます。

ここで抜けている情報が患者の胸痛すなわち心筋梗塞の発症時間が受診の何時間前から始まっていたかなのですが、これはここではわかりません。ただ日曜とは言え昼間の事ですし、受診時間も11:30なので前夜から苦しみぬいた末とは思いにくいところです。医師の最初の治療判断も含めて、1時間から最大2時間程度ではないかと推測します。

推測通りであれば医師がPCI必要と判断したのは心筋梗塞発症後、最大で4時間程度になり、短ければ3時間以内という事になります。またこの時点では容体はさほど悪化はしておりません。PCIを行なう時間が原則として24時間以内、理想で6時間以内と言う事を考えれば、どう考えてもミスというほどの判断ではありません。

死亡した患者はお気の毒としか言い様がありませんが、治療にあたった医師は手を抜いたり、治療を間違ったわけではありません。これは天命であったとしか言い様がありません。

またこの訴訟を担当した橋詰裁判長は

    「医師は早期に転送する注意義務があったが、措置が遅れた。義務が果たされていれば、約90%の確率で生存していた」

としていますが、リンク先のDr.Iさんのエントリーから引用します。

でも、簡単に言うと、

元々重症のの心筋梗塞だったのであれば、

カテーテル治療(経皮的冠動脈再建術:PCI)

を行っても、助からなかった可能性は高いですよ。

ましてや、たった70分早かっただけで、

90%は助かった。

なんて事は、言えませんよ

裁判長の言う早期にはとは、心筋梗塞を診断した瞬間に転送させてPCIを行なえに読み取れます。日本ではPCIが行なえる医療施設が異常に多いとされますが、それでも心筋梗塞を起した患者全員を即座に治療できるほどのキャパシティはありません。そうなれば今後は心筋梗塞でPCIを行なわずして死亡すればすべて注意義務違反に問われます。

それとこの判決の理解できないところがもう一つ。事実認定が医師から見てトンデモなのはさておき、裁判長が約90%の確率で救命できたと認定しているのなら、残り約10%は死亡する事になります。こういう時は訴訟の通例として、少なくとも10%程度は割り引くものではないでしょうか。それを全額賠償を認めるとはよくわかりません。

どこかの警察がらみの訴訟では、似たような理由で3割賠償を値引いたかと記憶していますが、医師はそうではないのでしょうか。西の藤山と最近では噂の高い名物裁判官のお裁きです。本家が高裁に転出したそうですから、これからは神戸地裁を狙ってこの手の訴訟が増えそうな気がします。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/23 09:45 ともかく、判決文全文が欲しいですね。それを見ない限り何ら判断できないと思います。最近とみにそう思うようになりました。もちろん判決文全文を熟読しても「亀田カテーテル事件」のように完璧なトンデモ判決もあると思います。

麻酔科医麻酔科医 2007/04/23 10:54 すれ違うですいません。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070423AT3S0602J22042007.html
医師免許有無、ネットで簡単確認・厚労省がサービス
 厚生労働省は、利用者がかかりつけの医師や歯科医師が医師免許を保有しているかをネット上で確認できるウェブサイトを立ち上げた。

 同省サイトの「医師等資格確認検索」ページに担当医の氏名と性別を入力すると、免許の登録年と資格所有の有無を確認できる。登録した医師は約47万人で、歯科医は約16万人。医療を安心して受けられるようにするため、無免許医師の診療を排除する狙い。(07:01)

僻地外科医僻地外科医 2007/04/23 11:35 >麻酔科医様

>同省サイトの「医師等資格確認検索」ページに担当医の氏名と性別を入力すると、免許の登録年と資格所有の有無を確認できる。登録した医師は約47万人で、歯科医は約16万人。

 この記事、爆笑ものですねw。日経ももう少し調べてから書いて欲しいものです。

 平成16年の医師数270371人、歯科医師数95,157人
ってことは医師数は3年で20万人、歯科医師数は6万5千人も増えたんだw
そりゃ〜確かに医者あまりだな。

YosyanYosyan 2007/04/23 11:43
>僻地外科医

こういう医療訴訟ニュースに対して判決文が出てからエントリーするほうが理想的なのですが、必ずしも出るとは限らないですからね。とは言え放置じゃ黙認みたいですし、話題にするタイミングが難しいと思っています。

>麻酔科医様

ネットの医籍確認サービスはこちらで調べた範囲だけでも、物故者155名中95人の生存が確認が出来ています。誰かが「医師はあの世に偏在している」と指摘されていました。

麻酔科医麻酔科医 2007/04/23 11:51 絵鰤弟新聞ならばともかく、日本「経済」新聞というのが、悪い冗談です。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/23 13:40 >>麻酔科医さま
日経は経済記事以外は3流というのが専らの評判ですよ。

HekichinHekichin 2007/04/23 13:43 後ろから狙撃した循環器鑑定医師は誰なんでしょうね〜判決文に鑑定医師の名前がありましたら公表お願いします。
うちなんかPCIできる施設に運んだ症例の最短時間は2時間ですけど、訴えられたら負けるのかな〜早く逃散したい...

YosyanYosyan 2007/04/23 14:43 Hekichin様

本当は記事だけで言い切るのは良くないのは僻地外科医さまのご指摘どおりです。また裁判長があそこまで言い切ったのは、またもやトンデモ鑑定医が頑張った可能性が高いですが、公表される判決文には名前がは載りません。有名な森鑑定が流布されたのは、勝訴した遺族がHPで名前入りで公表してくれたからです。神大の循環器の医師なら情報を持っているとは思うのですが・・・

BugsyBugsy 2007/04/23 18:15 結局この「90%助かった」という数字の根拠を知りたいですね。それでさらに全額支払えと来たもんだ。
防衛医療という言葉を耳にし始めて随分たちましたが、危ない地雷を避けるために一体どこまで行くんでしょうか?
最近他の科に紹介しようとしても、他の病院の救急センターにお願いしようとしても はいどうぞって まず一回で引き受けてもらえることないですね。自分は気持ちよくどうぞって答えしてた口なんで そっちのストレスたるや大変なものです。

YosyanYosyan 2007/04/23 19:18 Bugsy様

専門外なのでDr.I様のエントリーの引用になりますが、

>カテーテル治療(経皮的冠動脈再建術:PCI)
>って治療ができて、
>最近のデーターでは、心筋梗塞の死亡率は
>10〜20%位だと思います。

>この裁判官が言っているデーターってのは、
>心筋梗塞の患者でカテーテル治療
>(経皮的冠動脈再建術:PCI)
>を行った人の死亡率は約10%
>ってデーターを使ったのだと思いますが。

>心筋梗塞で死ぬ人って、半分くらいは、
>カテーテル治療を行う前。
>病院に着く前とか、着いた直後とかに、
>亡くなっているんですよ。

>病院に着く前に亡くなった人の場合。
>日本では、解剖が行われていないので。
>実際には、死因はわからないんです。

>だから、日本で心筋梗塞の死亡率は「恐らく」
>10〜20%位、って事になります

それとこれもm3経由の情報ですが、

>米国のデータですが、血流再開までの時間が1時間遅れた場合に1000人中6-10人程度死亡が増えます。したがって70分搬送が遅れた際のリスクの増大は1%以下です。

>判決で”治療に最適とされるカテーテルによる冠動脈の再建手術”とありますが、確かにどんな貧乏人でもアラブの王様と同じ治療を受けることのできる日本では循環器医が24 時間休みなく(常にオンコールで待機し)働いてAMI(急性心筋梗塞)に対しPCI(経皮的冠動脈介入術)を行ってる施設が多いです。

>しかし米国でAMIに対してPCIを受ける患者は10%強、カナダでは1−2 %にしか過ぎません。

>日本の裁判官が最適と判断する治療は世界的には標準的ではなく、AHA(米国心臓協会)のガイドラインでも極めて限られた条件下でのみインターベンションを行うこと、標準的な治療は血栓溶解療法であると明記しています。

>AMIでVF(心室性期外収縮)をきたし除細動しても血行動態を維持できない例を救命するのは極めて困難です。こんな判決が出るようなら 救命救急センター以外で急患はみれません。地方都市の医療は崩壊するでしょう。


>これぞ国策の忠実な走狗たる裁判官の鑑です

motomoto 2007/04/23 19:20 90%の数字の根拠については、こちらのブログの先生が推測してらっしゃいましたよ。
http://blog.m3.com/yabuishitubuyaki/20070421/1
【この治療(PCI)ができてから、20〜30年位経つんですかね。 その前までは、心筋梗塞の治療は、 安静とか、薬を点滴するしかなかったんで。 心筋梗塞の死亡率は30〜50%位あったんですが。
カテーテル治療(経皮的冠動脈再建術:PCI) って治療ができて、 最近のデーターでは、心筋梗塞の死亡率は 10〜20%位だと思います。
この裁判官が言っているデーターってのは、 心筋梗塞の患者でカテーテル治療 (経皮的冠動脈再建術:PCI) を行った人の死亡率は約10% ってデーターを使ったのだと思いますが。】

関係ないのですが、外来で自動血圧計置いているところ多いでしょう?心電図も自動解析機能ついてるわけだし、12誘導四肢誘導の電極つける手間面倒といえば面倒なんですが、外来待ちの間にルーチンで測っちゃっておくみたいなこと出来ないでしょうかね?血液検査とかは試薬いるんで経費かかりますが、心電図は電気代だけだし。・・保険請求しにくいからダメかなあ?心電図保険請求する場合は改めて医療者が電極正しく装着して測りなおすとか。

もうひとつ思いつきですが、電極とセンサーを購入して、パソコンに繋いでインターネットでデータ送ると、自動解析してくれるってのはどうだろ?不整脈とか、心筋梗塞既往ある人にはニーズないかなあ。

motomoto 2007/04/23 19:23
すみません、Yosyan先生とかぶってしまいました。
PCIと聞くと、パソコンにつけるカードを連想してしまいます(^^;。

motomoto 2007/04/23 19:54
わたしが研修医のころは、大学でしたが、心筋梗塞といえば、モルヒネ注射だけだったですね。
市中病院で研修してた同期は、カテーテルやってウロキナーゼ選択注入するのに付いてましたが、施術途中で亡くなってしまった患者家族へのムンテラ押し付けられて(すごい話だと今では思う)、心労のあまりマジで農薬飲んで自殺未遂してしまったりしてました。
あのころはあのころで、大変でしたね。
まあ、楽しいこともあったけど。

Dr. IDr. I 2007/04/23 20:10
ブログ紹介、ありがとうございました。
下の方の引用
>元々重症のの心筋梗塞だったのであれば、
重症のの、
ってなっているところだけ、格好悪いので直して頂けると、ありがたいです。
すいません。
元の私の方が間違っていました(汗)

それと、次のエントリーでも、この件について書いておりますので、宜しければご参照いただければ、と思います。
http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-date-20070422.html

今、コメントをいただいた方と、メールでコンタクトをとっておりますので。
更に詳細がわかれば、また記事を追加しようと思っていますので、今しばらくお待ち下さい。

ER医のはしくれER医のはしくれ 2007/04/23 21:35 推測ですが、70分で遅いと認定された背景に、AHAのSTEMIのガイドラインがあるのかもしれません。鑑定医がそういったガイドラインを根拠にものをいった可能性も考えておかないといけないかも知れません。
ちなみに、AHAガイドラインは、病院間転送は30分。PCIまでは到着から90分以内を推奨しています。

のじぎくの墓のじぎくの墓 2007/04/23 22:20 ER医さま、30分以内推奨は「線溶療法開始」までの時間で,病院間転送時間についてAHAガイドラインは言及していないのではないでしょうか?横レスすみません。

ER医のはしくれER医のはしくれ 2007/04/23 23:02 http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/110/5/588

VI. Initial Recognition and Management in the Emergency Department
B. Initial Patient Evaluation
The delay from patient contact with the healthcare system (typically, arrival at the ED or contact with paramedics) to initiation of fibrinolytic therapy should be less than 30 minutes. Alternatively, if PCI is chosen, the delay from patient contact with the healthcare system (typically, arrival at the ED or contact with paramedics) to balloon inflation should be less than 90 minutes. (Level of Evidence: B)

TPCIの90分とともにTPAの30分はここに確かに明記。

V. Prehospital Issues
D. Prehospital Destination Protocols
Patients with STEMI who have contraindications to fibrinolytic therapy should be brought immediately or secondarily transferred promptly (ie, primary-receiving hospital door-to-departure time less than 30 minutes) to facilities capable of cardiac catheterization and rapid revascularization (PCI or CABG). (Level of Evidence: B)

私が指摘した転送の30分はここです。

以上ご参考までに。

DDDDDD 2007/04/23 23:03 昔はそうでした(Experience Based Medicine)が、今はAMIのリドカイン投与は標準的治療じゃありませんよ…

motomoto 2007/04/24 00:32
自己レスでエントリーとも外れて恐縮ですが、「パソコン心電計」って調べたらやっぱりありました。
http://www33.ocn.ne.jp/~medicalteknika/ecgpcgaikan/
これはまだ研究用のようですが、そのうちテルモとかが、家庭用のパソコン心電計売り出すんじゃないかなあ。
http://www.kuronowish.com/~davinci333/tvproposal/
セコムとか、将来、こういう機械の家庭向けリース貸出なんかしないだろうか?狭心症既往ある患者向けの心筋梗塞時PCI保険とからめて。
もう、はやく、混合診療認めて、ここまでは公的健康保険、ここから先は自由診療(または任意保険)と区切ったほうがいいんじゃないですかね?
PCIなんかはもちろん後者でしょう。およそ、訴訟になるようなタイプの医療行為は、すべて公的保険から切り離して行ったほうがいいですよ。

>AMIのリドカイン投与は標準的治療じゃありませんよ…
そうなんですよね、最近ACLSの勉強はじめてて、ちょうどそのあたり読んでたところでした。「胸痛で心筋梗塞疑う患者をみたら、ECGで典型的な所見がまだ出ていなくても、まずキシロカイン50mg静注して・・」て昔読んだ記憶あるのですが、隔絶の観ありますね。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/24 00:36 moto様の紹介されたブログどおりの計算ならば、
点滴続けた場合の死亡率とPCIとの差異は20〜30%じゃないですか・・・
Yosyan様がせめて10%割り引けと言っていますが、逆に70%引きでもおかしくないですよ。
まったく不可解な計算式ですね。

uchitamauchitama 2007/04/24 01:11 >一瞬で頓死されたそうです。
ふと思うのですが、心室破裂なんかも考えられます。救急隊が傍にいたのなら、心マ、除細動で少しは立ち直ると思うのですが(単なる想像だけです)。
今回のJBMは心カテのできない病院では胸痛は診るなということでしょうか?
ひどい世の中になったものです。

Dr. IDr. I 2007/04/24 23:20
ブログでコメント頂いた方と連絡を取って、
より詳細な内部情報を聞けたので、書いてみますね。

詳細は、ブログもご覧下さい。

http://blog.m3.com/yabuishitubuyaki/20070424/1
http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-date-20070424.html

まず、電話で「胸が苦しく気分が悪い」というような
内容の訴えと受診依頼があり、すぐに受けた。
何回か加古川市民病院の受診歴はあるものの、
定期通院をしている方ではなかった。
確か64歳の男性。

奥さんと一緒に歩いて来院され、
診察室に入ったのは昼の12時過ぎ。
二次救急の日ではなかった。
小児の患者さんは数人おられ、
小児科医師が対応していた。

たまたまアルバイトで来ていた内科医師
(前回の記事で、循環器ではない医師って書きましたが、 循環器内科医だと思われます。すいません)は、
すぐに患者さんをベッドに寝かせ
アナムネ(患者の症状とかの話)を聴取しつつ
心電図をとり、モニターを付け、採血をした。
ただちに心筋梗塞を疑っての処置です。

採血にはトロポニンTも含まれており、
その陽性と心電図でAMI(急性心筋梗塞)と診断した。
トロポニンTが出てすぐ。
時間は「12時40分位かなぁ・・」
と、言っていましたがはっきりしていません。

診断後すぐにミリスロールとリドカイン開始(点滴治療)。
すぐ家族にカテ(カテーテル治療、経皮的冠動脈再建術:PCI)
のできる施設に転送の必要ありと
ムンテラ(患者、患者の家族への説明)をし、
すぐ転送先を探す電話をし始めた。
本当に診断後、即、だそうです。

まず神鋼加古川に電話。
しかし、神鋼の当直医師も循環器医師に
連絡して確認しないといけません。
一旦電話を切ってその返事待ちです。
結果は受け入れ出来ない、との事。

その後同じ事を繰り返しました。
一件につき10分〜15分はかかります。

高砂市民病院、姫路循環器病センター、
三木市民病院、神戸大学病院にあたりましたが全てダメ。

結局、高砂市民病院(神鋼加古川?記憶があいまい)
に転院する事になったそうです。

搬送先が決まり、救急車を要請。
救急隊がストレッチャーに乗せようとした瞬間。
おそらく報道の14時30分「容態悪化」
の事だと思いますが全身性の痙攀がおきた。
その後、心マ(心臓マッサージ)、
挿管(気管内挿管)を行っていますが
全く無理な状態だったそうです。

容態悪化の14時半から死亡確認の15時半までは
蘇生治療をしていたと思われます。

小児科の看護師さんも含め、麻酔科の医師や
皆総出で頑張ったけれど、もう痙攀の時点で
ほぼ頓死に近かっただろう、との事。


70分早かったからって、助かるとは思いませんが。
その70分って、ほとんどは転送先を探すために使った時間なんですが。
処置も落ち度はないですし。

これで負けたら、本当に救急患者は一切受け入れられないですよ。

mochamocha 2007/04/25 01:38 >moto様
PC連携ではないようですが、家庭向けのもあるみたいですよ。
http://www.healthcare.omron.co.jp/product/hcg801_2.html

motomoto 2007/04/25 09:06 >mocha様
これは、12誘導じゃないので、診断能力はほとんどありません。
この手のは10年以上前からありますよ。

ひょっとしてひょっとして 2007/05/01 21:24 70分電話をかけまくり、患者を放置したと言われたのではありませんか?
患者の手当てをせずに電話にかじりついたのは怠慢という判事の判断ではないか?

それから、ありがとうございました。と言っておとなしく帰った家族に限って訴えてくる。わめき散らして大騒ぎして帰っていった家族は訴えてくることは少ない。わたしも訴えられたことあり。

2007-04-22 昨日の解説

昨日は丸写しに近い長大な引用をした第2回主要官製市場改革WG議事概要を読んでいただきました。引用だけだったのと、会議が行われたのが平成16年6月3日と古かったのか反応は今ひとつでしたが、個人的には興味深い内容だったので今日は解説・憶測編です。

まずは参加メンバー確認です。moto様の協力により一部わからなかった委員の身許が判明しました。

草刈主査草刈隆郎 日本郵船株式会社代表取締役会長
鈴木議長代理鈴木良男 株式会社旭リサーチセンター代表取締役社長
八代委員八代尚宏国際基督教大教授
白石委員白石真澄 関西大学政策創造学部教授
安居委員安居祥政 帝人株式会社取締役会長
矢崎委員矢崎裕彦 矢崎総業株式会社代表取締役会長
安念教授安念潤司 成蹊大学法科大学院教授
福井教授福井秀夫 政策研究大学院大学教授

鈴木議長代理の株式会社旭リサーチセンターとは馴染みの無い会社名でしたが、これはsui様から情報があり、

旭リサーチと医療との関係は「薬品・医療機器(旭化成ファーマ)、人工腎臓、交換膜等。ゴールドマンサックス証券関与」とのことです。

どうも旭化成グループのシンクタンクのようです。他の財界委員を見ると安居委員はグループに帝人ファーマがありますから、そこの利権の代表ですし、矢崎委員も矢崎総業という一見医療とは無関係の企業ですが、HPをみると統合保健事業に乗り出しています。草刈主査の日本郵船はさすがに調べる限りでは医療関係とは関連のありそうな事業を行っていないようです。

これも昨日のコメントのご指摘を受けて気がついたのですが、学者委員の人選も一風変わっています。別に所属大学によって色眼鏡で見るわけではありませんが、国際基督教大、関西大、成蹊大、政策研究大学院となっています。このうち政策研究大学院なるものは聞いたことがなかったのですが、Wikipediaによると

現役官僚、都道府県・政令市の地方公務員等が学生として多数在籍している。主に埼玉大学大学院政策科学研究科の教職員を母体とし設置された。東大生産技術研究所、東大物性研究所跡地に所在。

  • 「政策における高度なプロフェッショナルの養成」
  • 「国際的に開かれた学際的・省際的な政策研究の高度化の推進」
  • 「連携機構(コンソーシアム)及び卓越した研究拠点(センター・オブ・エクセレンス)の創出」

と高度学際的政策研究・教育機関を目的として大学院に特化し設置された国立大学院大学。 公共政策・開発政策・地域政策・文化政策・知財などのプログラムを設置し政策研究や専門的政策立案者養成を行っている。

こんな活動をしている国立大学法人の大学院大学だそうです。公務員のための国策教育大学院と言えば言いすぎでしょうか。八代委員についての業績は有名ですので今日は触れません。おおよそこのようなメンバーが委員です。

昨日読まれた方で誤解された方も多いと思いますが、この会議は平成16年6月3日に行なわれており、当時の首相は小泉純一郎前総理です。前総理の在任期間はH.13.4.26〜H.19.9.26までで、この会議が行なわれた平成16年6月当時の状況は、前年の11月に第二次小泉内閣が発足し、4月に自衛隊のイラク派遣決定、5月に人気回復のための電撃外交である第二次訪朝を行い、7月に参議院選挙で民主党に競り負けるような状態のときです。ちなみに郵政問題で小泉劇場を演出して歴史的勝利を飾ったのはその1年後のお話です。小泉政権中でも人気が中だるみしていた時期と言っても良いかと思います。

この会議の中で日医が出てきますが、日医の会長は平成16年4月に選挙の末、現日医会長の唐澤祥人氏に変わっています。従って会議録にある前会長は植松治雄氏であり、今の会長とは唐澤祥人氏になります。この二人の会長の評価が会議録で行なわれています。発言者は八代委員です。

医師会は変わってない。前の医師会長はまだ良かったが、むしろ悪くなっているので、説得する必要はない。医師会に大反対と言わせて、医師会が非常識であることを明らかにすればよい。また、医師の中の反対意見を盛り上げる。厚労省を呼んでも何も言えない。むしろ消費者代表を呼ぶべきか。

どうも八代委員の得ている情報では、平成16年6月時点の日医会長の評価は植松前会長が混合診療積極派、唐澤現会長が混合診療消極派と分類されているようです。医師会情報についてはこの会議の委員の中では八代委員より詳しい委員はいないようで、八代発言を医師会の根拠情報として会議は進んでいます。

もう一つ病院協会の事について鈴木議長代理が発言しています。

八代委員の意見に賛成。医師会と病院協会には温度差がある。2001年のヒアリングでは医師会は混合診療と株式会社は譲れないと言う話だったが、病院協会は混合診療賛成といわんがばかりだった。その後も病院協会は私の所にいろいろ言ってきている。

この病院協会がどこを指すのかはっきりしないのですが、素直に考えれば社団法人全日本病院協会かと思います。この組織は民間病院の協会らしく、経営に苦しむ民間病院が混合診療に積極的なのは理解できますし、混合診療解禁会議に等しいこのWGに大きな期待をかけてもおかしくありませんし、積極的な働きかけを行なう事も十分ありえます。

少し情報を整理すると

  • このWGでは方針決定済の混合診療解禁への戦略会議である
  • 日医は旗幟不明であるので、抵抗勢力に仕立てよう
  • 病院協会は混合診療積極派なので有効利用したい

日医が混合診療解禁のガンと考えるWGでは、いくつかの提案が行なわれています。重複もありますが八代発言を拾ってみます。

  • 不妊治療、予防治療は今までにない論点であり、そこで対立点を明らかにすることが大事。医療界は診療報酬引き下げで一層経営が苦しくなっているので、公開討論で敵方(医療界)の仲間割れを促す。当会議の主張を明確にしていく。

  • 仲間割れのためには東大病院だけで認めろと言ってもだめで、例えば臨床研修指定病院など800ぐらいあるレベルの低い民間病院でもできるようにしろと主張していくと仲間割れが生まれる。鈴木さんは公開討論に消極的なようだが、 再度公開討論をすることに効果あり。

  • 医師会は変わってない。前の医師会長はまだ良かったが、むしろ悪くなっているので、説得する必要はない。医師会に大反対と言わせて、医師会が非常識であることを明らかにすればよい。また、医師の中の反対意見を盛り上げる。厚労省を呼んでも何も言えない。むしろ消費者代表を呼ぶべきか。

  • 医療法人の経営は、つぶれかかった病院を助けるためのもの。医師会が反対すればするほど医師会内部の対立が深まる。

  • 医療関係の専門紙も記事にするので、医師の間で意見対立が起きる。患者代表で辻本さん(COML)を呼んではどうか?

日医のあり方については私も相当辛口の論評をしていますが、それでもここまでコケにされたら気分が良くありません。もっともこの八代委員の考え方と言うか立場なんですが、

  • ヒアリング対象者の論文を事務局が集めて委員に事前勉強させろ。時間を節約したい。公開討論については、総理から、意見の対立を明確にしろ、という明確な指示があり、マスコミに当会議についての記事を書かせることが必要。

  • 福祉は公開討論必要ない。教育と医療を公開討論する。論点整理の資料ぐらいは事務局の方で気を利かせて用意しろ。

  • 病院協会を呼んでもいい。厚労省は当事者能力ない。

  • 昨年までの資料は沢山あるはずではないか。そんなことを参事官に言われるのは心外。

  • 宮内議長に出てもらえるか。医師会は桜井さんがどうせ来るのだろう。

  • そんなことしてたら秋になる。7月には間に合わない。

こうやって発言を並べるとわかりやすいのですが、小泉首相(当時)、オリックスの宮内会長の意向を強く反映させる伝達役の感があります。小泉首相(当時)と宮内会長の意向はこの会議の翌月にも混合診療解禁への政治的アピールを大々的に打ち出す事であり、二人の御威光を背景に相当な権勢を振るっていたことがわかります。この概要は会議の生の声をそのまま書いたものではなく、ある程度要約して書かれたものですが、それでも「・・・・しろ」みたいな発言が繰り返し記載されているところから、生の発言がどんな代物であったかは容易に想像がつきます。私の印象としては虎の威を借りる狐といったところでしょうか。

舞台裏でここまで進行していた混合診療解禁が頓挫した原因は7月にあります。人気が中だるみ状態の小泉政権は参議院選挙に敗北、求心力が低下した小泉前首相は、一連の改革の中でももっとも重大事項である郵政民営化問題のみ全力を集中し、その他の事業はすべて後回しにされ放置されたからです。

ただし火種は完全に消えたわけではありません。頓挫しただけでジワジワと進行していると考えます。現政権も基本的に小泉前首相の流れを汲んでおり、その証拠に八代氏は今も健在で各種諮問会議で頑張っておられます。またこのWGで論議されていた日医弱体化戦略も着々と進んでいると見ます。

どこまでが政府の工作なのかは不明ですが、この会議から2年経った現在、元々そんなに仲が良くなかった日医と勤務医の関係はさらに悪化し、日医会員の日医執行部への反発も目に見えて強くなっています。「前医師会長よりも悪い」とこのWGで酷評された唐澤現会長も、とくに去年の後半ぐらいから明らかに政府よりの姿勢になっています。今年に入ってからは露骨にという表現が相応しいかと思います。

唐澤現会長の考え方や信念がどんなものかは知りませんが、日医の中、もっと言えば執行部の中でも突出している印象があります。意見不統一のままでも突っ走っていく感じです。唐澤会長及びその側近グループの独走は執行部内でも混乱を招いているようですし、末端になると見放すとかのレベルを越えて脱会への気運さえ出てきています。

しかしこのWGの議事録から考えると、医師会内部の対立を起させて組織を弱体化させる戦略が具現化しているとも見れます。医師会は衰えたと言っても日本最大の医師団体であることに間違いは無く、これに匹敵ないし第2勢力になるようなものは事実上存在しません。大きな医療政策の変更を行なう時に最大の業界団体である医師会の賛成は手続き上必要です。つまり個々の医師がいくら反対しても、医師会が賛成すれば医師の同意を得たとして政策が断行されるお墨付になるわけです。

医師会の求心力の低下は目を覆うばかりですが、内部的にはバラバラになり、会長一派の独走で国の医療政策を受諾すれば、それは全医師の合意と取られる構図になっているという事です。それができるだけの医師会工作は成功を収めているように見えます。実に完璧な工作で、既に多くの医師の心は医師会から離れつつあるのに、医師会だけは外見上は堂々とそびえています。

とは言えとくにネット医師は医師会に求心力を求めません。求心力は求めませんが、結集する動きも出てきません。国の政策が日本の医療にとってどんなにトンデモであるかの説明は出来ても、それを業界団体のまとまった声として表明できるところがなく、ましてや交渉する権限のある人物もいません。

この先起こることは、反対も無いまま幾つもの医療崩壊策が次々と打ち出され、それに耐えられない医師が次々に姿を消し、そして誰もいなくなったの世界になると考えています。来年の春どころか今年の夏にどうなっているかを考えるのも怖い事です。

motomoto 2007/04/22 15:10
<開業医>総合診療に公的資格、在宅医療を推進 厚労省方針
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070422-00000005-mai-pol
厚生労働省は21日、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度を08年度に創設するのに合わせ、複数の疾患を持つ高齢者を一人で診ることができる開業医を「総合的な診療能力を持つかかりつけ医」と認定し、公的な資格を与える方針を固めた。1次医療の窓口を地域の診療所とし、往診をして患者の死をみとることも含めた在宅医療を推進するほか、複数の医療機関での重複検査・投薬を防いで医療費を抑制する。08年度の診療報酬改定で、資格のある開業医に支払う診療報酬を手厚くする意向だ。
 こうした方針は、柳沢伯夫厚労相と日本医師会(日医)の唐沢祥人会長が今月4日に会談した際、大筋合意した。
 総合診療医の条件は、(1)複数の疾患を診ることができ、心のケアにも対応できる(2)介護計画をつくるケアマネジャーと情報を交換し、往診もする(3)痛みの緩和ケアなど終末期医療にも対応する――など。資格は日医などでつくる組織が審査し、厚労省が認可することで公的なものに格上げすることを検討している。
 大学での医学教育は臓器別に行われ、専門医として養成されるケースが少なくない。こうした専門医が開業する際は、日医が総合的な診療をできるよう研修をする。これとは別に、研修医の段階から総合的な診療に対応できる養成システムも構築する。ただし開業時に義務化することは避け、希望者を対象とする。
 厚労省は開業医を患者の心身状態を把握したかかりつけ医とする一方、病院の機能を入院と専門的な外来に絞ることで、両者の役割分担を進める。大病院への患者集中を防ぎ、勤務医の負担軽減を図ることによって勤務医不足に歯止めをかける考えだ。診療報酬体系の一部を事前に設定した報酬しか支払わない定額制とすることと合わせ、後期高齢者医療制度の柱とする。【吉田啓志】

これ、4月13日のエントリーの続きですね。「資格のある開業医に支払う診療報酬を手厚くする意向だ」←こういうのに、日医弱いんでしょうね〜。

YosyanYosyan 2007/04/22 15:30 moto様

複数の疾患?私だって診れますよ、蕁麻疹と嘔吐下痢、ついでにインフルエンザもなんて冗談は通じないでしょうね。目的はあからさまですが、在宅のままで病院にかからずに在宅でキチンと患者を死亡させてくれる医師を御希望なのでしょう。

それにしても現在の患者やその家族の意識の下で、どれだけの医師がこの要請に応えられるか見ものです。本当の意味の複数の疾患であれば、高血圧、糖尿病、高脂血症、神経症、胃腸疾患ぐらいが該当するでしょうが、その程度なら「なんちゃって」で良いのなら私でも出来ます。ガンの疼痛コントロールもそれなりにぐらいまでは出来ます。

ただし在宅で看取りとなると無理です。病院でもかなり気を使うのに在宅で病院並を要求されたら本当に365日拘束です。ターミナルに入ればいつ終わりがくるかなんかわかりませんから、日常生活のすべてを捧げる必要があります。高齢者の場合、病院ならほったらかしが多いのでその分気楽ですが、在宅の場合、患者の状態がいよいよ悪くなって親族でも詰め掛けたら家にすら帰れなくなるかもしれません。

motomoto 2007/04/22 15:32
4月19日のコメント欄末で、褥創論議がされてますが、たぶん「総合医」っていうのは、褥創や誤嚥性肺炎を治すのではなく「見守る」のを仕事にすることを期待されてるんでしょう。
イソジン消毒ちょこちょこっと儀式のようにして、往診ならば、その家の経済状態だいたい判るから、経済状態と患者が家族にどの程度大切にされてる人なのか?を勘案して、ケースによって、大きな病院へデブリードマンや再建依頼の手紙を書く。
往診用の黒カバンの中には、聴診器のほかに、介護用ベッドや民間健康保険のカタログが・・
丁寧に、厳かに、イソジン消毒して、困ったような顔をしながら、「褥創も誤嚥性肺炎も、家族の方の、看護次第なんですよ。」と、やんわりと家族の落ち度であるように、暗示誘導する。
「いやあ、この仕事も因果なもので、もし、患者さんが不審な状況でお亡くなりになっているようであれば、保護責任者遺棄の疑いで、警察に報告する義務なんてのもあるんですよ。いや、世の中にはトンデモない家族もいましてね・・。それはそうと、今日は体圧分散型の良いベッドのカタログをお持ちしました。こういうものを購入されていたということであれば、ご家族の方の介護がいかに熱心であったかを証明することにもなりますしねえ。」
なんか「笑うせえるすまん」みたいだ。うっしっし。

motomoto 2007/04/22 15:49
ですから「総合医」には、病院勤務医とは、まったく別の資質・能力が求められます。ぶっちゃけ、臨床能力はどうでもいい。死につつある患者を前に、いかにそれが「自然死」であり、皆が納得できる死なのかを、説得できればいいんです。・・私なんか、たぶん、向いています(笑)。いや、やりませんよ。二重まぶたの微妙な出来具合を楽しんでいるほうが、いまのところは好きなんで。

YosyanYosyan 2007/04/22 15:57 moto様

どうも私が悲観論者でmoto様が楽観論者みたいな構図になってしまいますが、私が描く未来図は少し違います。褥瘡などできようものなら

「お前が往診に来ているのになんで出来るんだ!お前が責任を取れ、何でも出来るのが総合医だろう」

と胸倉つかまれる光景が思い浮かびます。もちろん全員ではありませんよ、ある一定の割合の方々からの対応です。

>「褥創も誤嚥性肺炎も、家族の方の、看護次第なんですよ。」

なんて言おうものならひっきりなしの呼び出しがかかり、少しでも対応が遅ければ怒鳴り込んでくる風景の方がありえそうな気がします。どうも制度は定額使い放題を想定しているようですからね。

最悪は往診に行って状態がある程度悪いと

「こんな状態でほっといて帰って何かあったら責任はお前だ」

ぐらいは出てきてきてもおかしくありません。もちろん何かあれば訴訟、判決は「患者の状態は短時間に悪化予想され・・・・診療切り上げて帰宅したのは注意義務違反云々」がでて、ますますコールの嵐に拍車がかかり哀れ総合医は摩滅する。

どっちが正しい予想なんでしょうね。

HekichinHekichin 2007/04/22 16:22 KClの消費量が増えたりしないよね、しないよね?ホントにしないよね〜www
実際には積極的安楽死症例で逮捕される医師の姿が浮かびます。
(実は最近も...できるものなら消極的安楽死は法制化してほしい)

motomoto 2007/04/22 16:37
ネットでKCLの通販が増えて問題になるのは間違いないですね。
これなんか使えるんじゃないかな?
http://www.healthy-good.net/categori/diet/kariumu.html

新米理事新米理事 2007/04/22 20:24  ブログ主さまへ
平成16年6月当時の日医会長は植松治雄氏であり、その後混合診療導入を阻止したため政府・自民党に目をつけられ、昨年4月の会長選挙で与党筋のバックアップを得た現唐沢氏に破れたはずですが、、、

それにしても現唐沢会長は何を考えておられるのか理解に苦しみます、後半のコメントはまさにそのとおりです。

uchitamauchitama 2007/04/22 21:13 >moto様
>小泉政権以降の「医療費抑制ありき」をむき出しにした政府の姿勢
マスコミも少しずつ論調を変えてますね。

第2回主要官製市場改革WG議事概要にせよ、WE制度にせよ。大企業、政官癒着型の政策で一番わりを食うのは国民であることをもっと強調して欲しいですね。
医療崩壊と言えば僻地の医師の逃散ばかりが強調されていますが、むしろ医療側の患者選択、診療拒否という形で生じる医療難民はもっと多くなると思います。本当の重症患者を治療するのではなく、健康な患者を多数抱えることや健康食品、サプリメント(保険外)へと医療者の視点が向かいつつあることを彼等は分かっていないのです。

ただの通りすがりただの通りすがり 2007/04/22 22:18
民主 救急制度改革法案提出へ
NHKニュースより

民主党は,今の救急医療体制では救急患者が十分な医療を受けられないケースが出てくるとして,独自の救急制度改革法案をまとめました.
それによりますと、救急要請の通報を一元的に受けて、緊急性や症状に応じて、患者の搬送先を速やかに判断できるようにするため、24時間態勢で専門知識のある医師が常駐する新たな組織を、各都道府県に設置するとしています。また、医師が乗り込んで搬送中に治療を行うことができる「ドクターカー」や「ドクターヘリ」を、政府が財政措置を講じて、救急医療を行う病院に配備するとしています。民主党は、この法案を来週にも、参議院に提出することにしています。

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詳細は分かりませんのでこれだけでは何とも言えませんが,ご参考まで.

お弟子お弟子 2007/04/22 22:59 Yosyan様、ネタに困ってましたらこんなんもありますんでお暇な時にでもいじってみては。
第6回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果 http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h17_kiso/index.html
「医療サービス」を日頃どのくらい利用するか」とかの国際比較なんかがあります。
>60才以上の男女(施設入所者を除く)、面接聴取法、日本の回収数は842サンプル
となってますが、解答を見るとなんとなく入院患者も除かれているような気がしてならない(不景気で5年前に比べて通院は減っても、入院の比率は高くなっているという印象なんだが、医療サービスの毎日〜週1回までの利用が減っている。※年2ヵ月入院すれば1/6利用だから平均週1回以上の利用率となる)

僻地外科医僻地外科医 2007/04/23 00:32
褥瘡かぁ・・・。ってか、現在私は赤色期に入った褥瘡は在宅管理ですよw。
あんなもんで平均在院日数を伸ばしたくないので。私はいわゆる褥瘡専門家からはカルト扱いされてる某治療法wのスペシャリストですので、「褥瘡?んなもん在宅で十分じゃ」の立場です、一応。ちなみに町内の褥瘡患者はほとんど私のところへ集中してきますが、在宅管理が上手くいってるので高齢者比率が20%以上の我が町全体で3度以上の年間褥創発生率は0.1%を切ります。

 うつの方はわからんですけどね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070422

2007-04-21 第2回主要官製市場改革WG議事概要

主要官製市場改革WGとは内閣府所属の規制改革会議で行なわれているものの一つです。この手の会議は前総理時代から雨後のタケノコのように増殖し、一体何がどうなっているのかよく分からないところがありますが、首相の諮問会議の一つと理解すればまずは問題ないでしょう。特徴はどの会議を見ても、似たようなメンバーが、似たような主張をして、似たような結論を導き出すところです。この手の会議の運営費だけでも相当な予算が費やされていると思うのですが、まるで特殊法人のように増える性質も著明です。

この第2回議事録で話し合われているのは混合診療の解禁論のようです。議論としては混合診療の是非を話し合っているのではなく、混合診療の導入はこの会議的には決定事項であり、いかに抵抗勢力を排除して粛々と混合診療を導入するかの手法論を論じています。この手の会議ですから、少々の結論が出てきてもさすがに卒倒はしなくなりましたが、混合診療解禁が既に決定事項としてタイムスケジュールに載せる話になっているのにはさすがに驚きました。国会審議なんてこの会議の連中にとっては眼中に無いようです。

逐次解説しながら紹介したいのはヤマヤマなんですが、燃料満載でなおかつ読み物として断片的に取り出すには余りに惜しく、かなり長いですが一挙掲載にしたいと思います。それと読む前に了解しておいて欲しいのですが、この第2回主要官製市場改革WG議事概要はあくまでも概要であって、会議の生の声をすべて書き記したものではなく、読めるものとしてそれなりの修正が加えられています。もう一つこれも了解しておいて欲しいのですが、ここで語られているのは会議終了後に飲み屋で一杯飲みながら話されたものではなく、税金で行なわれる公式の会議での公式の発言記録です。

しつこいようですが、週刊誌の覆面インタビューとか、情報ソース不明のアングラニュースでもありません。永田町合同庁舎第1会議室という公式の場で、公式に任命された委員が議論し公表されている記録です。これぐらい言っておいてもそうだとは信じられない方がおられると思いますし、私も未だにそうです。では議事部分の全文をどうぞ、

草刈

    あと1ケ月しか中間まとめまでないので、WGの進め方について議論したい。中間報告の原稿作りは、6月終わりには議論を終わらせて作る必要がある。配布した資料の予定では間に合わない。繰り上げる必要がある、という八代委員の意見有り、各委員・事務局の意見を聞きたい。

八代

    ヒアリング対象者の論文を事務局が集めて委員に事前勉強させろ。時間を節約したい。公開討論については、総理から、意見の対立を明確にしろ、という明確な指示があり、マスコミに当会議についての記事を書かせることが必要。6月中頃に教育と医療については1回ずつ公開討論するべき。公開討論は勉強にもなる。有識者ヒアリングとは独立して公開討論をやる。医療は医師会。教育は文部科学省。できるだけ上のレベルとやり、会議のやっていることをアピールする。

鈴木

    混合診療については3年間同じ論点の繰り返しであり、タイミングの問題。混合診療を前面突破することは7 月までの時間的余裕では難しいのではないか。厚労省は高度先進医療の範囲拡大で行くことを主張しているが、この会議では厚労省のやり方もよいが、加えてボトムアップのやり方により、現場の創意工夫を生かすことを主張している。それが資本主義というもの。高度先進医療の攻め方としては、70のうちの17しか認められなかったことについて、17の数を増やせ、と攻める。私はもっとたくさん出来ると思っていた。また、不妊治療については、病気かそうでないかの論点も含め具体的論点をつめていく。乳ガン後の乳房再建術もしかり。

    ボトムアップのポイントとしては、例えば東大病院のような質の高い病院については、厚労省の関与を排除していく。そういう取引をして厚労省が関与しないで高度先進医療が認められる穴を開けていく。たとえ1つ2つでも穴を開けることが大事。去年も例えば東大病院1つならどうかと言う話を次官としたが、現時点では無理という話であった。

八代

    不妊治療、予防治療は今までにない論点であり、そこで対立点を明らかにすることが大事。医療界は診療報酬引き下げで一層経営が苦しくなっているので、公開討論で敵方(医療界)の仲間割れを促す。当会議の主張を明確にしていく。

    仲間割れのためには東大病院だけで認めろと言ってもだめで、例えば臨床研修指定病院など800ぐらいあるレベルの低い民間病院でもできるようにしろと主張していくと仲間割れが生まれる。鈴木さんは公開討論に消極的なようだが、 再度公開討論をすることに効果あり。

草刈

    戦術としては公開討論になるだろう。過去の公開討論のデータは提供してもらえないか?

宮川

    ホームページに掲載しているが、ハードコピーを事務局から配布する。

草刈

    4分野だけでも良いので。事前に勉強したい。

鈴木

    八代委員の意見に賛成。医師会と病院協会には温度差がある。2001年のヒアリングでは医師会は混合診療と株式会社は譲れないと言う話だったが、病院協会は混合診療賛成といわんがばかりだった。その後も病院協会は私の所にいろいろ言ってきている。

矢崎

    混合診療という言葉自体知られていない。参事官の説明で初めて知った。国民は分かっているのか?プロ同士の議論ではらちがあかない。対立点を分かりやすく国民に分からせるようにしないといけない。

八代

    政府広報は国民にアピールしない。公開討論は一般紙に出るから広報効果がある。(全面広告には)何千万もかかる・・・。

白石

    八代委員、鈴木委員の意見に賛成。具体的論点出しが必要であり、少子化の流れの中で、例えば不妊治療については少子化大網でも「国を挙げて支援」などプッシュの流れがあり、市場ニーズがある。更年期障害なども予防的なホルモン投与が経済的にその後の治療にかかる費用を少なくできる.がんの高度な検査なども同様。社会的ニーズ、政策的ニーズ、将来の医療コスト削減など追い風がある、ということで、重要なテーマを絞って出して、国民に見えるように する必要がある。

安居

    何年も同じ議論をしている。大きな論点は整理されている。これまでの4点の議論をまとめてしまうべき。新しい論点が入れられるなら入れてもいいが、今までの議論でまとめてしまわないと7月までにはとてもまとまらない。

安念

    医者の世界は見解の違いが大きい。個々の医者では混合診療賛成派も多い。開業医と勤務医では意識が違う。勤務医は、開業医は技術が進歩しては却って因るのではないかと思っている。その見解の違いを浮き彫りにする公開討論が必要。ただ、組織として混合診療に賛成しているところはないので、賛成派は個人の資格である必要がある。また、いっぺんに突破するのではなくて、工程表的に進めてはどうか?

鈴木

    工程表の考え方はよいが、議論のとっかかりが必要で、そのとっかかりとしとして穴を開けることが必要。工程表作りは7月までにはできない。工程表は、全体を見た根本に関わる論点である。まずは7月までにできる第1弾を出していくことが必要で、それにより賛成者も出てくるであろう。

草刈

    7月までのところと工程表は分けないといけない。間に合わない。公開討論はテーマ毎に4回必要か。

八代

    福祉は公開討論必要ない。教育と医療を公開討論する。論点整理の資料ぐらいは事務局の方で気を利かせて用意しろ。

宮川

    整理したい。日程的には、7月末に中間とりまとめであるが、文章の取りまとめは第3週に全体で作り上げる。第2 週に文章を審議する。6月中はヒアリングで7月冒頭に文章を練ることになる。公開討論は2 回(教育と医療)やるが、従来同様、会議の見解を早急に作成し、配布する。また、過去の資料も整理する。

    公開討論は6月の中下旬でいいか? 医療は医師会相手でいいか? 教育は文部科学省でいいか?「国民にわかりにくい」と言う指摘については、まだ克服できていない。これは相談しながら進めたい。

鈴木

    医師会はどう変わったのか? 変わってないのではないか。医師会だけでいいのか?医師会がちゃんと返事をしなければ、厚労省ともやる必要があるのではないか?

八代

    医師会は変わってない。前の医師会長はまだ良かったが、むしろ悪くなっているので、説得する必要はない。医師会に大反対と言わせて、医師会が非常識であることを明らかにすればよい。また、医師の中の反対意見を盛り上げる。厚労省を呼んでも何も言えない。むしろ消費者代表を呼ぶべきか。

草刈

    医師会だけでいいのか?

八代

    病院協会を呼んでもいい。厚労省は当事者能力ない。

鈴木

    医師会が逃げることを心配している。

草刈

    具体的な日程をもう一度整理したい。

宮川

    中間取りまとめは7月26日の週。文案は7月20日の週に取りまとめる。20日前には各省にみせる。このため、7月15日か16日に会議として文案を議論しておく必要。WGとしては、案を6月中に作り、7月に入り各省と何回かやる。

草刈

    6月中に原案を作ることにする。公開討論を早くやりたい。前からいる委員は頭に入っているだろうが、資料がもらいたい。勉強したい。

八代

    文部科学省は呼べば来るだろうが、医師会はすぐ公開討論を申し込むべき。混合診療については、白石委員の意見を基に進めてはどうか。不妊治療、検査機器(がん検査の検査機器)、予防。予防については将来的に保険支出を抑制するし、出産は病気ではないが、事実上保険から償還払いで支出されており、保険財政への影響も少ないのではないか。国民が納得出来る混合診療のリストを作ることが必要。

    その時混合診療というか、特定療養費の拡大というかは要相談である。リストの案は白石委員がつくり、鈴木委員にチェックしてもらってはどうか?医療法人の経営は、つぶれかかった病院を助けるためのもの。医師会が反対すればするほど医師会内部の対立が深まる。

宮川

    なぜ株式会社か? ということが国民に分からない。よくなる点がちゃんと説明出来ていない。

八代

    昨年までの資料は沢山あるはずではないか。そんなことを参事官に言われるのは心外。

宮川

    実際にそういう質問が多くある。

八代

    株式会社の話は引っ込めている。わかりやすいようにリファインする必要はある。

宮川

    従来とテーマが違うのであれば、なおさら説明が必要である。

鈴木

    医療法人の経営のやり方について、そのやり方を変えていくことの必要性について議論する、ということでしょう。

宮川

    患者のメリットとして何があるのかという立場でPRするべき。

鈴木

    ガバナンスがよければ、いい医療になるということ。

八代

    今日の朝日の記事のような質問にどう答えるのか、ということ。

白石

    医師の中の意見について医師会に突きつけてはどうか?周到な準備がいるが、全国の医師から意見集約してはどうか?医師の意見を医師会にぶつけては?事務局に公開討論チームを作ってやるべき。

八代

    ホームページでやることは可能だが、同じことをもうNHK がインターネットディベートでやっている。プロがやっており我々がやるよりわかりやすいし、考え方は我々の仲間だ。

三浦(オリックス)

    公開討論は全員参加なので、委員会としてやったらどうか?定足数の問題がなければ会議でやってもいい。宮内議長が出られるかどうかは日程次第だが、頑張って調整したい。

八代

    宮内議長に出てもらえるか。医師会は桜井さんがどうせ来るのだろう。

白石

    先ほどの八代委員から私への宿題はどうするか。

宮川

    白石委員の宿題については事務局で素案を作る。

八代

    医療関係の専門紙も記事にするので、医師の間で意見対立が起きる。患者代表で辻本さん(COML)を呼んではどうか?

鈴木

    病院協会と医師会を戦わせてはどうか?

安念

    病院協会も医師会の前では混合診療賛成とは言えないはず。

福井

    意向調査をやってはどうか? マスコミもよく理解していない。会誌の主張と医師会なり文科省の主張を論点をはっきりさせてA 対B という形式でアンケートしてはどうか? 情報を正しくまた過不足なく調査することがこれまでやられていない。インターネットの調査なんて信用できない。統計的にちゃんとした調査をするべき。

八代

    そんなことしてたら秋になる。7月には間に合わない。

矢崎

    論点が分からない。また、医師会の内部対立を誘うのであれば、戦術の変更がいる。いつまで医師会相手でも仕方ないのではないか。

八代

    医師会以外に相手が考えつかない。

福井

    過去の議事録を論点ごとに抜粋して整理することは必要。

草刈

    事務局によろしくお願いしたい。教育は前回福井さんの話を聞いたので、文部科学省から話を聞く。時間もないので至急進めたい。

長大な引用おつきあい有難うございました。読むだけの価値というかおもしろさは満喫できたかと思います。とくにこの会議をリードしている八代委員と鈴木議長代理の意見は「自分は絶対に病気にかからず、医者にかからない」という強い思い込みが無いとなかなか出来ない発言です。

ところで八代委員は「正規社員の給与を非常勤に並に引き下げて格差是正を」で有名な方ですが、もう一人の鈴木議長代理が誰かが良くわかりません。ざっと規制改革会議のHPを読んでみたのですが残念ながら正体がわかりませんでした。どうせあちこちの同じような会議を掛け持ちしている人物でしょうから、もう少し探せば見つかったのでしょうが、もし誰か分かれば情報をください。

分からないと言えば、この会議の出席者は、

【委員】草刈主査、鈴木議長代理、八代委員、白石委員、安居委員、矢崎委員

【専門委員就任予定者】安念教授、福井教授(18時から)

【事務局】河野室長、宮川参事官、原企画官、岩佐企画官

なんですがこのうち、

草刈主査草刈隆郎 日本郵船株式会社代表取締役会長
鈴木議長代理上述の通り不明
八代委員八代尚宏国際基督教大教授
白石委員白石真澄 関西大学政策創造学部教授
安居委員不明
矢崎委員不明
安念教授安念潤司 成蹊大学法科大学院教授
福井教授福井秀夫 政策研究大学院大学教授

安居委員、矢崎委員の情報も合わせて宜しくお願いします。内容の分析は明日以降にできたら頑張りたいと思っています。

motomoto 2007/04/21 09:27 今日の一番ゲット。

規制改革・民間開放推進会議委員名簿
議  長 宮内 義彦 オリックス株式会社取締役兼代表執行役会長・グループCEO
議長代理 鈴木 良男 株式会社旭リサーチセンター代表取締役社長
委 員 神田 秀樹 東京大学大学院法学政治学研究科教授
〃  草刈 隆郎 日本郵船株式会社代表取締役会長
〃  黒川 和美 法政大学経済学部教授
〃  志太  勤 シダックス株式会社代表取締役会長
〃  白石 真澄 東洋大学経済学部社会経済システム学科助教授
〃  南場 智子 株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役
〃 原  早苗 埼玉大学経済学部、青森大学経営学部非常勤講師
〃  本田 桂子 マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン プリンシパル
〃  矢崎 裕彦 矢崎総業株式会社代表取締役会長
〃  八代 尚宏 社団法人日本経済研究センター理事長
〃  安居 祥政 帝人株式会社取締役会長

のようですよ。

suisui 2007/04/21 09:32 あ、先を越されちゃった。
こんなページを見つけました http://www.saitama.med.or.jp/top/01.html
旭リサーチと医療との関係は「薬品・医療機器(旭化成ファーマ)、人工腎臓、交換膜等。ゴールドマンサックス証券関与」とのことです。

motomoto 2007/04/21 09:41 なお、これは平成16年の議事録で、やや古いもののようですね。
最近のはこちら↓。
http://www.kisei-kaikaku.go.jp/minutes/wg/2006/0714/summary0714.pdf
http://www.kisei-kaikaku.go.jp/minutes/index.html

YosyanYosyan 2007/04/21 11:19 議事録自体は古いのですが、御用学者と財界人の鼻息が非常に良くわかるのでエントリーしてみました。この手の人物がこういう考え方で、御用審議会で吠えている様子が端的に現れているかと思います。

それとこの委員の中に医療関係者が入っていないのにも驚かされます。もし大学の教授の職分に関することとか、財界の規制に関することなら、ほぼ間違い無く一定勢力でそういう連中が大きな顔して参加しているはずですが、医療はド素人のみで決めようと言うのが摩訶不思議です。

それと議論が生いですね〜。分裂させるとか、対立をさせるとかの手法論が堂々と審議されているのも興味深いです。その辺も含めて内容を読み直せば今に続く流れの裏舞台が少し見えるような気がします。

座位座位 2007/04/21 12:33
>moto様
僕も、この内容は3月下旬に埼玉医師会経由で見つけたのですが、
規制改革・民間開放推進会議のホームページには
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/old/minutes/2004.html#wg
第7回官業民営化等WG(平成16年9月17日)からしか掲載してないんです。
この会議録の掲載は「※ワーキンググループ関連の資料の取扱いは、各主査の判断に任されています。」としてありますが、全部載せるように要求しなければ成りませんね。この第一回WGから第六回WGまで、本来公開すべきでしょう。もっと生々しい発言があるかも知れない。八代が力を獲得していく過程でもある。そして、この会議録が埼玉医師会に漏れているというのはどういう事なのか、誰が流したのか、推理小説みたいです。一応消されても良いように、web魚拓を取ってますので、参考までに紹介しておきます。
http://megalodon.jp/?url=http://www.saitama.med.or.jp/top/wg.pdf&date=20070323180030
web魚拓は便利ですね。

YosyanYosyan 2007/04/21 13:48 座位様

この第2回WG議事録概要は埼玉医師会流出分だったのですか、なぜ第2回だけポツンとあるか疑問でしたがやっと納得できました。たしかに消去される可能性もありますから、私もDLして自分のサーバからのアクセスに変更しておきます。

第7回からHPに掲載しているという事は、それまでの分の内容が相当であったことを示唆していると考えます。その相当という部分が、国家機密に属するような相当ではなく、人に聞かれたら恥しいような相当であると考えます。それだけにこの唯一の流出分は丹念に検証するに値するものであると考えます。

それにしても座位様が御指摘のように、これぐらいのレベルの会議の内容は公開されるべきでしょうし、とくに公開されない理由は無いと考えます。情報公開を求めたら拒否できる性質のものなのでしょうかね。

vcvc 2007/04/21 14:18 空気が読めてませんが、失礼します。
http://sun.ap.teacup.com/souun/97.html
でも、この資料の記述があります。
資料の出所はやはり埼玉医師会です。
内閣府のホームページから削除された可能性もあると思いますが、賢いお役人がこのように、このような会話をそのまま公開するでしょうか?

YosyanYosyan 2007/04/21 14:30 vc様

賢い役人なら「概要」ですから、もっと当たり障りの無い表現に改変して公開するかと思います。

ちょっと憶測ですが、会議の内容が官僚の縄張りに土足で踏み込むようなものであったため、悪意も込めてこのような会話を正式の記録に残し、公表はこの会議が差し止めたのでしょうが、意図的に漏洩させた可能性はあります。憶測ついでですが、もっともこの第2回が露骨であった可能性はあります。

uchitamauchitama 2007/04/21 15:52 委員の肩書きを見て感じたのですが、所謂東大京大などの一流大学の教授、あるいは一流企業のトップでははなく、ちょっと格下の大学企業が国の政策を決めているのが不思議です。それがこの国のからくりなのでしょうか?

座位座位 2007/04/21 15:59
東大出てても、パーはパーですけど。この人達は、小泉チルドレン→安倍フレンドの諮問会議版でしょう。

vcvc 2007/04/21 16:15 元官僚さんかと東大出身の政治屋さん。
政策研究大学院がらみ。
埼玉大、尚美大、医療WGにはかの国際医療福祉大学の方もいらっしゃいます。

motomoto 2007/04/21 17:55
ええっと、平14年度第1回総合規制改革会議議事概要というのはありましたよ。
http://www8.cao.go.jp/kisei/giji/02/001/gaiyo.html
要するに小泉元首相のもと、ばっくばらんに話してアイデア出し合ってくれ、という趣旨の流れだから、retrospectiveに突っ込み入れてもどうなんでしょうね?
この当時は、既製のシステムを壊すのが肯とされてたわけですから、敢えて小泉首相は「所謂東大京大などの一流大学の教授、あるいは一流企業のトップ」を指名しなかったのではないかな。

motomoto 2007/04/21 18:32 埼玉医師会のホムペ読みましたが、「小泉さんは一体何を考えているのか。もう少し慎重に深く考えてほしいと思います。」で結ばれているように、アンチ小泉で、その象徴として「第2回WG議事録概要」を晒した、ということのようですね。

PowerMacをMacProに買い換えたついでにwindowsのほうも一台vistaに買い換えてみましたが、使いなれないと文章も浮かびにくいですね・・今は、もう一台のxpのwindowsから書いています。
たぶん、規制改革会議のメンバーの人たちには、vistaがとてもよく似合うと思う。車でいうとレクサスみたいなもので、豪華さが売りですね。
windowsメールの、スパムメール排除機能は優れモンですよ。あれはいい。
フォルダーの中の細切れ動画ファイルを複数選択して「再生」クリックすると、一括連続再生されるんで、エッチな短時間のサンプル動画をたくさん保存してる人は、編集しなくても壮大なオリジナル長編アダルトビデオが作れます(笑。
それくらいかなあ、vistaに関して、いまのところの発見は。

suisui 2007/04/22 19:02 鈴木良男氏について検索していたら,こんなページを見つけました。鈴木氏はいろいろな規制緩和に取り組んだ方みたいですね。(参照:http://kanskii.ef.cuc.ac.jp/kankan/back_number/00_05_20.html)
…なんか「タクシー」を「医療」に変えたらそのまんまな感じがするので長いですが転載します。

ハイタクフォーラムが規制改革会議議長代理と会談
「良くならないのは行政と事業者のせいと責任逃れ」
http://www.zenjiko.or.jp/newsfile/news99.htm
ハイタクフォーラム(代表運営委員・阿部優全自交中央執行委員長)は2月28日、規制改革民間開放推進会議の鈴木良男議長代理と会談を行い、タクシー規制緩和4年を経た現状認識を問い、無謀なタクシー規制緩和政策の転換を求めました。
 この日、鈴木議長代理が会長を務める旭リサーチセンターに、全自交の阿部委員長を先頭にハイタクフォーラムの代表ら7人が鈴木議長代理と面談をしました。冒頭、全自交の待鳥康博書記長が「規制緩和後、増車と運賃競争の中で安全がないがしろにされている。規制緩和がもたらしたものについての認識を問いたい」と会談を求めた趣旨を説明。阿部委員長からは、企業間・労働者間競争が熾烈を極め、苛酷な労働環境に陥っている大阪の例を出しながら、規制緩和の失敗を説明、鈴木議長代理の見解を求めました。
 これに対して鈴木議長代理は「タクシー業界が厳しいことは承知しているが、これは一つの端境期で、ここで頑張ってほしい」「日本のタクシーは高すぎる。大阪の状況はよく承知していないが、東京はようやく競争的になってきた」「破壊的競争をやれと言っているのではない」などと現状を無視した発言。
 会談で明らかになったことは、「日本のタクシー運賃は高い」との誤った認識に凝り固まっていること。国交省が公表している「購買力平価に基づく内外価格差」調査についても知らない様子。さらに規制緩和後の事故増加の認識もなく、人件費比率76%の労働集約産業であるハイタクの特性についても「50%ではないのか」という認識。自ら台数規制をはずさせながら、「空車が多すぎる」と述べるなど、整合性を欠いた矛盾する発言が相次ぎました。
 会談後の記者会見で待鳥書記長は「(改革会議は)規制緩和をさせるのが役割で、その結果については行政と事業者の責任だとして、責任回避に終始した」「結果に責任をとらない人物が小泉首相の意向を背景に”天の声”で規制緩和をごり押ししていることは許せない」と強く批判しました。

佐藤佳樹佐藤佳樹 2008/02/23 13:41 ほとんど金儲けしか考えていない人たちの集まりですね。日本の医療を良くしようとか
国民の健康を守ろうとする人はほとんどいませんね。反吐が出そうな議論です。

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2007-04-20 チーム医療で24時間

昨日に十分触れれなかったお話です。

厚生労働省は17日、医療構造改革に関する同省案を公表した。

 高齢化社会にふさわしい医療を実現するため、「かかりつけ医」を核に、地域の複数の開業医をチーム化し、患者を交代で診察して24時間の在宅医療を実現することが柱だ。

冒頭の言葉から作為が入っています。

    高齢化社会にふさわしい医療を実現するため

この言葉は正確ではありません。正確に言い直せば、

    厚生労働省が計画する、病院でなく在宅で治療させる医療を実現するため

なにがなんでも在宅医療に突き進ませるための受け皿つくりです。在宅には勤務医の動員はさすがに難しいと考えたのでしょう。勤務医でない医師は開業医しかいません。また勤務医はあまりの長時間労働に悲鳴をあげているので、労働基準法という厄介な物に目覚め始めているので、多分そんなことに疎く、労働基準法を持ち出されても個人事業主なので、どうとでも言い逃がれられる開業医に負担を丸投げしようと見えます。

この計画のポイントは

  • 開業医をチーム化する
  • 24時間対応とする

まず開業医のチーム医療と病院のチーム医療は性質がかなり異なります。医師は小骨の多い性格の連中が多いのですが、病院内であれば直接の上下関係があり、チームの意志をある程度統一する事は可能です。ところが開業医ではそうはいきません。各々が一国一城の主の独立自営の個人事業主ですから、チームの意志を統一する事は至難の業です。話し合おうとする気自体が乏しい上に、話し合っても自らが確立した医療をまず譲ることはありません。

譲らないとどうなるかですが、各自が自分の医療観に基づいてバラバラに治療を行う事になります。そうなれば医療的は同じ事であっても、A医師とB医師で全く違うニュアンスを患者に話す事になります。その程度のことは病院内の同じ科の医師同士でも日常的に起こる事ですし、開業医同士となればもっと開きと頻度が高くなります。

24時間対応は去年辺りから医療対策でしきりに躍る文字です。患者サイドにとっては文句の無いことでしょうが、対応する側にとっては地獄の対応となります。どうも厚生労働省側の頭の中には「電話ぐらいは・・・」があるようですが、現在の医療情勢では電話対応一つで大変な事になります。

医療の考え方の基本は、医師が関わったからには全責任は医師が背負うシステムになっています。電話であっても基本的に変わりません。顔も見ずに電話だけで応対し「大丈夫だろう」と話し急変したら医師の責任です。電話であるからといって免責があるわけではありません。それぐらい厳しい環境になっているのに安易に電話相談といわれてもおいそれとは対応できるものではありません。

また高齢者となれば神経症気味の患者が決して少なくありません。不眠症の患者もまた比率として少なくありません。そうなれば夜の話し相手として電話を利用されるのは誰でも推測がつきます。その手の患者はほぼ毎晩のようにかけるでしょうし、時間も相当長いものとなります。さらに電話で幾ら納得させても翌日にはまた一から話が始まります。定額ならかけ放題ですから連日連夜の長電話攻勢が待ち受けます。

グループ診療でたとえば5人が組み、100人の在宅患者を診療したとします。一人の患者から週に1回夜に電話があるとすれば月に約500回となり、一晩に約16回の電話対応が必要となります。高齢者からの電話ですから短時間で終わりません、一人30分とすれば8時間は電話に縛られる事になります。過大な予測と言われるかもしれませんが、定額となり、制度として出来上がれば頻度が2倍以上になっても不思議ではありません。また定額で制度となれば「来てくれ」電話が激増する事も容易に予測がつきます。

この程度のことは医師なら誰でも予想がつきますし、予想がつくので誰も手を出したがりません。また現在の在宅医療は比較的順調なところがあるとも聞きますが、現在の在宅患者は在宅ゆえのデメリットを十分納得した上で治療を受けています。医師もまたそういう患者を相手にするからなんとか対応できています。

しかしこれからは違います。とりあえずこの先最低限10年程度は、病院や施設に入れなくてシブシブ在宅を強いられる患者が主体となります。そういう患者がどのような対応を求めるかは怖くて書けません。もう一つ加えておけば、高齢者の介護に当たっている家族も疲労困憊状態です。介護のために仕事を辞め、収入を減らしているのですからマグマの様な不満を抱いています。

こんなところにどれ程の医師が厚生労働省の旗振りで参加するのか正直なところ疑問です。また厚生労働省の旗振りがいかに作為的で朝令暮改であるかも医師は十分承知しています。ある制度を普及するために診療報酬等で誘導しても、一片の改正通知で雲霧消散します。この厚生労働省の政策に振り回されて痛い目にあった医師や医療機関は数知れずあります。医師がいかに世知に疎いと言っても馬鹿ではありませんからしっかり学習しています。

一番の間違いは「医療費節減のために在宅誘導」です。こんな事が今の日本の国民には不可能でありにもかかわらず強行しようとし、そのツケを開業医に払わせようとするから無理が出ます。無理が通れば道理は引っ込むと考えているのでしょうが、物理的に無理な事はそもそも無理なんです。

平成20年度の医療費改訂で昼間の診察台を大幅削減し、時間外の診察料に回す政策誘導を行うとしています。そうなったら医師は参加するでしょうか。参加する医師もそれなりに出るでしょうが、清貧に甘んじる医師も数多いかと考えます。つまり必要数は満たされないと考えます。医師といえども自らの健康と生命をすり減らす選択はそうそう出来無いと言う事です。

774氏774氏 2007/04/20 13:36 昨日のエントリーに、さっき書いた事は、話題的にはこちらのエントリーの方が合いますね。可能でしたら移動お願いします。

おんおん 2007/04/20 13:56 いつも勉強させて頂いております。
記事元は↓かと思われます。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/04-1a.pdf
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/04.html

BugsyBugsy 2007/04/20 14:09
病院の勤務医が疲弊している理由の一つに患者が24時間コンビニ受診するせいであるのは自明です。なのでこの「いつでも どこでも」といった受診態度があらたまらない限り問題は改善しないでしょう。携帯電話での応答なんて言い出したら 患者の受診動機はエスカレートするばかりです。小児医療の無料化が始まったオイラの地域でも明らかです。
「24時間対応」といった枕詞、セントラルドグマが付いたままで開業医の先生まで巻き込んだら 医療地域ごと壊滅してしまいます。中間管理職様の受け売りですが、「2012年までの5年間で22万人をベットから追い出して在宅、老健へシフトさせるという事です。」それを24時間診療を受け付けろと。

仮に五人で組めば五日に一回、10人で組んだら10日に一回24時間診療ですか。五日に一回としても 電話での相談可能となれば患者側の要求は留まる事を知らないでしょう。公的病院から医師が逃げさっても 今迄どうにかやってきたのは開業してる先生達が健在だったからなのに彼等まで巻き込んだらもう終わりですよ。

けろちけろち 2007/04/20 14:50  医療資源が不足しているにも関わらず、それを認めないでサ−ビスを維持させようとしていることが見え見えです。できないことはできないと厚労省も言えばよいものを・・・。

YosyanYosyan 2007/04/20 15:48 Bugsy様

国及び厚生労働省と現場の医師の意識の乖離を象徴するのが「24時間」です。そんなものが出来るだけの人員は逆さに振っても出ないのに、推進整備の号令だけをかけています。もちろん号令の根拠に「医師は足りている」のお墨付を持ってはいますが。

私は24時間が進むほど医療は荒廃すると考えています。医療の崩壊を心配するのなら24時間を抑制しなくてはいけないのに、24時間をひたすら煽っている限り明日は無いと考えています。まあ荒廃しようが、崩壊しようが、焼野原になろうが医師でさえ心配しなくなってきているので、どうしようもありません。もちろん責任は医者であって国でも厚生労働省でもないでしょうから。

暇人28号暇人28号 2007/04/20 16:51
管理人様:

ここ半年の間にネット医師世論は大きく変わりましたね。
「勝手に崩壊して。どうなっても知りません」って感じに。
むしろもっと早く崩壊しろって感じですし。

そして最近崩壊後の議論に移っていますね。
あくまで困るのは国民の皆さんですよって具合に。

悔しいことにマスコミの報道によってようやく世論の風向きが変わってきましたけど、「時すでに遅し」です。どうすることもできません。

昨日のHTB(北海道のテレ朝系)の根室特集の最後にキャスターが、
「全く今の若い医者は.... 医者になったときの気持ちを思い出してほしいものですね。地方に行こうと思わないのか。」
ですって。今になってもキャスターの認識はその程度です。

おい、ヒロ福地!
そんなこというのなら、お前が医者になって僻地に行け!
それが出来ないなら、せめて半年なり1年なり医師に密着取材しろ!
その上でその言葉が出てくるか見ものだ!

そもそも、お前こそ札幌という都会でのうのうと暮らしているやつが
言う言葉か!


って先ほど同僚と愚痴っていました。


http://air.ap.teacup.com/awatenai/244.html#readmore
>これまでは医療で何か問題がが起これば「医者が悪い、病院が悪い」として制度の問題を避け続けて来たマスコミだが、医療側に取材をして、医療現場の状況とはあまりにもかけ離れた医療叩きをしていたことに気付いたというマスコミ関係者も、何人か直接知っている。その人たちの言葉を素直に受け取れば、マスコミは医療を叩くことを信条としていたわけではなく、医療が大変な状況になっていることを知らなかったのだ


しょせん、彼も現場を知らずに吼えているんだろなあ。

YosyanYosyan 2007/04/20 17:43 暇人28号様

私もマスコミへの偏見は相当なもので、そこそこ良く出来た記事でもさして信用していません。マスコミは単に世論迎合機関に過ぎず、今の風向きが医療崩壊を書いた方が受けが良さそうだぐらいにしかどうしても解釈できません。だいたい言ってる側から某夜の報道番組の司会者のように精神論を締めの言葉にするぐらいですから。暇人28号さまがあげられたキャスターも似たようなものでしょう。

彼らは最後に犯人探しをする習性があり、医療が危機だとなれば今まで叩き慣れた医者を叩けば話のまとめになるぐらいの認識しかありません。それを見て納得するような人々が多数派ですから、驀進し始めた焼野原街道は燃え尽きるまで進むしかないのでしょう。

only a patientonly a patient 2007/04/20 17:55 先日も報ステで古館が似たようなことをホザいてましたね。

エラそうなことを言う前に、テレ朝社員の平均年収を世間一般並に下げて、余った資金で医者を雇って僻地で勤務してもらえ!と思いました。だって一人に2,000万払っても、350人近くが雇えるんですから。といっても、現状では雇う医者がいない気がしますが。

マスコミの無知無能ぶりはおいといて……

ところでDr.の人数だけ集めたとして、診療行為には看護師や医療事務、薬剤師などDr.以外の手も必要になると思うのですが、その辺りはどう考えているんでしょうかね>厚労省。

それともお役人様が直々に補助業務に出向くつもりなのでしょうか。

暇人28号暇人28号 2007/04/23 02:47
管理人様:
>私もマスコミへの偏見は相当なもので、そこそこ良く出来た記事でもさして信用していません。マスコミは単に世論迎合機関に過ぎず、今の風向きが医療崩壊を書いた方が受けが良さそうだぐらいにしかどうしても解釈できません

マスコミの皆さんも、所詮、世論迎合機関であるということをお認めになっておられますし、世論に迎合する記事を書くべきだと述べておられます。


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開かれた新聞:座談会 医療現場に構造欠陥 さらに分析し提言を(その2止)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070421ddm010040165000c.html

高村氏 医療関係者からの反響は総読者数を考えると少ない。驚いたのは支局の若い記者が個人名を挙げられ、非難されていることだ。意見を無視しろとは言わないが、逆にものすごく重大に受け取る必要はないと思う。
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トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070420

2007-04-19 勤務医の負担軽減策

あえて2007年4月17日付毎日新聞より引用します。

厚労省:開業医は休日・夜間診療を…勤務医の負担軽減策

 厚生労働省は、勤務医の負担軽減策として開業医に休日・夜間診療を行うよう求める報告書「医療政策の現状と課題」をまとめ、17日の都道府県担当者を集めた会議で説明した。▽開業医は時間外でも携帯電話で連絡がつくことが「期待される役割」である▽開業医が交代で地域の救急センターに勤務するように在宅当番医制度を強化する▽自宅で死に至る患者を開業医がみとる24時間態勢の在宅医療を推進する−−などを提言している。

 社会問題化している勤務医の人数不足・過重労働について、厚労省は、時間外診療を常時行っている開業医が少ないため、夜間・休日の患者が大病院に集中しているのが主な原因とみている。

 そこで、「時間外も含めた一次的な医療の窓口」は開業医が担い、大病院の機能は「入院と専門的な外来診療」と位置づけ、双方の役割分担を改めてはっきりさせた。

 そのため、開業医は地域住民の「かかりつけ医」となって幅広い疾病に対応できるように総合診療医として養成し、臓器別の専門医が開業する時は、総合診療の研修を義務づけることも議論すべきだとしている。

 このほか地域に医師を確保する方策として、▽開業前のへき地勤務を義務づける▽各大学医学部の地元出身者枠を拡充する▽複数の開業医にチームを組ませる−−といった案も列挙している。

 これらの提言は、今後都道府県が医療計画を作成する際の参考材料として示された。実現への第一歩として、厚労省は08年度の診療報酬改定で、開業医が時間外診療をすれば加算を厚くする方針だ。【吉田啓志】

本当は「医療政策の現状と課題」の報告書を読みたいのですが、手に入らないものはしかたが無いので、この記事を参照にします。報告書の内容を推測すると、

  • 開業医は時間外でも携帯電話で連絡がつくことが「期待される役割」である
  • 開業医が交代で地域の救急センターに勤務するように在宅当番医制度を強化する
  • 自宅で死に至る患者を開業医がみとる24時間態勢の在宅医療を推進する

とりあえずこの3項目が強調されているだろうと考えられます。おそらくこの3項目を具体化させる案として、

  • 「時間外も含めた一次的な医療の窓口」は開業医が担い、大病院の機能は「入院と専門的な外来診療」の機能分担
  • 開業医は総合医であるべきとして、臓器別の専門医が開業する時は、総合診療の研修を義務づけることも議論すべきだ

これとは別枠のお話として、地域での医師「確保」対策として、

  • 開業前のへき地勤務を義務づける
  • 各大学医学部の地元出身者枠を拡充する
  • 複数の開業医にチームを組ませる

他にも書かれている事があるでしょうし、各項目がどういう表現になっているかはわかりませんが、この記事からはこれぐらいしか情報を拾えません。もう少し補足するために2007年4月17日付の読売新聞からエッセンスを拾ってみます。

  • 2008年度から都道府県単位でスタートする医療費適正化計画(5か年計画)などを通じ、具体化を目指す方針
  • 開業医のチーム医療について、「車で30分以内」の圏内で作ることを想定
  • 24時間の在宅医療が機能すれば、大病院にかかる患者が減り、勤務の負担軽減にもつながると期待されている。また、入院などに比べ費用の安い在宅医療が普及すれば、医療費の増加を抑制する効果もある

どうにも列挙ばかりで話が散漫になるのですが、大元の話として現在38万床の療養病床を15万床に削減する事の受け皿作りが根本かと考えます。厚生労働省の基本方針は、療養病床削減および高齢者人口の急増による医療需要を在宅医療にて吸収するとしています。理由は本音を今や隠しもせずに、「在宅の方が安上がりだから」と公言しています。

この在宅需要が負担する分は膨大で、

  • 療養病床を25万床削減(現在進行中)
  • 老健、特養の建設抑制
  • 一般病床90万床の半減、病院数を9000から3000に削減する

20年後には高齢者人口が現在の1.7倍になるのは統計上明らかですが、収容医療機関を削減し、高齢者人口が急増する分をすべて在宅医療にて吸収させるのが狙いです。これだけの分を吸収させるのですから、在宅医療の整備充実は焦眉の急と言えます。これだけ減らすのですから、どうやって在宅でカバーするのかが問題になりますが、今回の報告書で方針が見えてきます。

  • 在宅の主役は開業医である
  • 開業医は総合医として患者のすべてを診療する
  • 開業医はかかりつけ医として24時間待機生活を送る
  • 開業医は訪問診療を主力に行い、時間外もすべて対応する

負担が大きすぎて脱落者が多い在宅支援診療所制度を全開業医に強いる計画と読めます。厚生労働省が推進する在宅医療の需要を考えると、これぐらい開業医を動員しないととても追いつかないのは理解できます。一般病床削減前の、現在進行中の療養病床削減分を吸収するだけでもこれぐらいは必要かとも考えます。厚生労働省の机上の計画では「可能」かもしれませんが、現実はとなると疑問符をつけざるを得なくなります。感情的な反発はできるだけ抑えたいと思いますが、まず外来の機能分担が可能かどうかです。この報告書のプランではもう一度書きますが、

  • 開業医は「時間外も含めた一次的な医療の窓口」
  • 大病院の機能は「入院と専門的な外来診療」

こう定義した上で、開業医の診療モデルとして、

  • 午前は一般診療
  • 午後は訪問診療
  • 夜間は時間外待機
  • 休日は急病診療所出務

そうなると開業医が従来担ってきた午後診療は空白となります。この部分は決して無視できるものではありません。「一次的な医療の窓口」となれば午後の診療も必須かと思うのですがその点は不明です。午後の診療も維持するとなれば、開業医の診療モデルはこうなります。

  • 午前は一般診療
  • 午後は訪問診療
  • 夕方は一般診療
  • 夜間は時間外待機
  • 休日は急病診療所出務

また何でも出来る「総合医」にするために「臓器別の専門医が開業する時は、総合診療の研修を義務づける」としていますが、この臓器別とはどの程度の範疇の医師を想定しているかが気になります。医師の感覚としては、たとえば循環器で開業しようとする医師に消化器、呼吸器、内分泌、腎臓、神経内科程度の技量を求めているかとは考えます。いわゆる内科医に内科診療一般すべての技量を求める考えです。これがたとえば眼科や耳鼻科のような医師に内科全般を求めるのなら相当な要求です。

さらに話は連動しますが、この24時間拘束医の範疇も気になります。全診療科に求めているのかどうかです。開業医しようとする医師のすべてに総合研修を行う事により、無理やり「総合医」として認定し、なんでも診れる医師として総動員するのかどうかです。例外無しとなれば産科医や小児科医、麻酔科医も動員されます。おそらくですが、総合医としての研修のために開業前の僻地診療義務化を連動させ、その義務を果たしたから「総合医」として認定動員の計画と推測します。

厚生労働省は医師の勤務可能年齢を無限としていますから、70歳でも80歳でも「この程度」の労働は屁でもないと考えているのかもしれませんが、開業医の平均年齢は約60歳です。体力的に耐えられるかどうかは素直に疑問です。強行すればとくに地方で最後の拠点として高齢でも踏ん張っている先生方が一斉に引退する懸念があります。

24時間オンコール状態で拘束される苦痛は体験したもので無いとわかりません。現在でもそうやって頑張ってられる先生方もおられますが、そういう先生方は医師の使命感から自発的に行なっているのです。自発的ですからオンコールに出れない時があっても無問題ですが、制度となれば全く話が違います。オンコールに答えないだけで大問題となります。連絡がつかなくて病状が悪化すれば最悪訴訟です。自発的なボランティアと制度による強制の差はそこにあります。

私は開業医ですから実感を持って言いますが、診療モデル通りの医療を行なえるのは、体力的にせいぜい60歳までが限界かと考えます。厚生労働省がいくら「医師は死ぬまで現役」と定義しても、医師も生身の人間ですから年齢とともに体力は確実に低下します。高齢の開業の先生方が頑張れるのも診察時間外は十分な休養が取れるからです。休養を奪えば医師でもバタバタ倒れます。

最後に厚生労働省の本音は医療費削減のために在宅医療を推進し、在宅医療を賄うための開業医動員策に過ぎないのに、勤務医の負担軽減を抱き合わせにしているのが作為的で笑えます。勤務医の負担が大きいのは言うまでもないことです。これの負担軽減は至上の課題です。勤務医の負担を軽減するのにしなければならない事は、病院の勤務医数を増やす事ですが、そのためには、

  • 勤務医を増やすために医師を増やす
  • 勤務医を数多く雇えるように診療報酬を増やす

そのどちらもノータッチで、

    開業医はラクしているから勤務医並みに働かす

は解決策でも何でもありません。勤務医の負担を減らすとは

    勤務医の負担が大きすぎるから、開業医並みの負担に減らす

開業医の勤務状態のほうが「正常」で、勤務医の勤務状態が「異常」であると言う事です。そんなことが果たして出来るかどうかですが、少なくとも医師の数だけは補充できるはずです。なんと言っても厚生労働省の公式の検討会が「足りている」と証明しているわけですから、十分可能な事はお墨付があります。大臣もはっきり「そうだ」と国会答弁で明言しております。

もっともこの報告書と大臣答弁に基づけば、勤務医の労働実態自体が「さして過酷でない」としていたとも思うのですが・・・

なっくなっく 2007/04/19 11:11 うちの親父、近くに開業してる友人の先生は携帯電話持ってもいないんですが。
うちの同期、ビル診まで1時間半かけて通勤してるんですが。
どうすんですかね?

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/19 11:27 私が前の職場にいたときは、「本気で心底」開業医を憎んでいました。
開業医との地域懇談会の会場で、開業医の方が海外旅行の話をしているとき、笑顔で受け答えをしながら、心中で殺意すら覚えました。
考えるにこの感情は、燃えつき寸前のものであったと思います。
仕事を休み、病院を変わって、適正に働いている現在、憎しみは綺麗に消えています。
 こういう負の感情を、厚生労働省は、分断統治としてうまく利用しようと考えているのでしょう。勤務医から絞れなくなったから、開業医にと。
 医師会も恐くないし、開業医ならいじめて安心と。
 しかしながら、それは開業しない逃散や、立ち去らないサボタージュ、海外や非臨床への逃散を生むだけだろうことは明白です。
 厚生労働省が等閑視しているのは、医師の逃散及びサボタージュのロールモデルを多様化してしまうことです。
 今までは、主婦と開業がメインだった逃散を、さらに非臨床、海外、救急中止、自由診療と、いままで少なかった逃散形式を本気で考えて逃散にかかる医師がさらに増えるだろうことです。
 そしてインターネットで海外や自由診療、非臨床、サボタージュへの逃散モデルが例示されれば、それを参考にさらに逃散していくことです。
 結果イギリス型の崩壊を加速していく事になるでしょう。
 役人の最大の欠点は、人の知恵の集合をあまりにも軽く考えていることです。上に政策あれば下に対策ありは、何も中国の専売特許ではありませんから。

HekichinHekichin 2007/04/19 11:47 >>「医師は死ぬまで現役」
「医師は死んでも現役」の間違いでは?
役に立たたないレスで済みません(^^;
うちの勤務地なんて周囲に連携できる開業医なんて全くいないんですけど...あっ歯医者さんがいるけど、過剰歯科医師を再教育して、医科医師に変える政策なんて提案できないんですかね。医科講習2年、研修3年(重なっても可?)でOKにして。

774氏774氏 2007/04/19 12:23
 僻地は病院がどんどん消えつつあり、更に開業医まで引退、都会への逃散が進むなので、医療崩壊どころか人が住めない地域になりますね。

 みんなSFと馬鹿にしてたけど、やっぱり私のいうように、日本の将来は都市に人口が集中して都市以外は無人の食糧・木材生産地、に向かって進んでいるじゃないですか。新自由主義や、金融機関による医療支配も、ここでは散々馬鹿にされてたけど、全部私の思った方向に進んでるじゃないですか。 一応、無い知恵絞って書いてるんですよ。

 という事で、全国的に有名な北播も終焉を迎えることになりました。皆様、長らくお楽しみいただき、有難うございました。とは行かないだろうな。また煙が上がってるし。

暇人28号暇人28号 2007/04/19 12:47
僻地は開業医が支えている側面もあります。根室も、市立病院亡き後、10箇所程度の開業医が支えることになるはず。開業医いじめをすると本当に僻地医療は崩壊しますよ。

>>774様:
本当におっしゃるようになりそうですね。最近私も確信して来ました。それから、昨日より播磨スレではまた煙が立ち込めてきて面白そうですね。(人の不幸を楽しく眺めるなんてなんて不謹慎な(笑))

YUNYUNYUNYUN 2007/04/19 12:48 > 開業医はラクしているから勤務医並みに働かす
国の発想法には、もはや驚きません。
「正規雇用労働者とパート・派遣との格差は、正規雇用の待遇をパート並みに<引き下げ>することにより解消する」と主張しているのと、同工異曲です。

YosyanYosyan 2007/04/19 12:54 YUNYUN様

やっぱり驚いた方が良いかと思います。驚いて声を上げないと「国民の皆様の御理解は頂けている」にすぐになります。それが美しい国の政府です。

774氏774氏 2007/04/19 13:02 暇人28号様
 たった今、播磨だなスレを見て絶句しました。もう笑うしかありませんし、どんどん笑って下さい。戦艦播磨の改装を急がせます。

YUNYUN様、Yosyan様
 きちんとした法でなく、ここまで朝令暮改の通達を出しまくる省庁も珍しいそうで、しかも直前にならないと分からないという最悪の出し方で(法律だときちんと何年間かの周知期間がありますよね)、官僚の間で3流省庁と揶揄されるのは当たり前ですね。

OJYOOJYO 2007/04/19 13:04 774氏様
以前から不思議だったのですが、「都市以外は無人の食糧・木材生産地」にするはいいとして、それがどうして企業活動の採算に合うと思われるのか教えていただけないでしょうか。第一次産業は一番効率化が難しいと言われる産業です。米1粒作るにも1年待たなきゃいけないわけですからね。
そんなんだったら山がちな日本など土地ごと捨てたほうがいい、ということにならないでしょうか。
また、もしその企業の経営が立ち行かなくなったらどうするのでしょうか。企業はどっかに移れば終わりですが、都市の住民は自らの生存資源を失い、飢え死にするしかなくなるのですよ? またそんなものに人間の生命を預けてしまっていいものなのでしょうか。

岡山の内科医岡山の内科医 2007/04/19 13:04 厚労省の官僚の頭には、独の救急システムがあるように思えます。
下記のサイトを見て、今回の提言の写しかと思っちゃいました。
http://www.hi-ho.ne.jp/okajimamic/m412/m419.htm

以下は、ドイツの救急システムの部分です。

ドイツの救急について述べよう。誰が見ても緊急入院が必要と思われる大ケガや病気は、救急車(必要があれば医師同乗)によって搬送される。そうでない救急患者は、救急業務規則によって、24時間365日診療所での診療と往診が受けられる。1956年に医師会で作られた医師職業規則によって、各地で救急当番制が行われるようになったが、1972年に行政裁判所は、救急業務を各州の州法で義務づけなければならないという判決を下した。そこで各州の医師会と保険医協会は、連邦医師会と連邦保険医協会が作成した指針に準拠して、救急業務規則を制定することになった。

これにより、開業医は全員、救急業務に参加することが義務づけられるようになった。現在、眼科と耳鼻咽喉科は独自に救急業務体制を作っているが、それ以外の医師は地域ごとに組織される救急業務のグループに参加する。この場合、内科以外の専門医が救急患者を扱えるかという問題があるが、何科の専門医であっても日常の救急業務に参加できる能力を持っていることが開業許可の条件となっている。救急医にとっては診断が重要で、入院の必要があるかどうかが判断できればよい。ドイツでは医学部の3年という早い時期に、生命に危険のある症状の捉え方、対処の仕方というGPの基本になる教育を受けていることも、これを可能にしているのであろう。

ドイツは全国的に土日と祭日、水曜日の午後が休診日となっている。そして義務づけられている生涯研修は、水曜日の午後と土曜日に組まれている。医師は自分の患者に対しては、必要があれば診療時間外でも診療する義務があるが、救急当番の時間帯であれば、救急当番医に依頼することが可能である。

地域によって違いはあるものの、救急診療は自分の診療所、あるいは自治体の設けた救急センターで行い、往診にも必ず対応する。救急センターが連絡を受け取り当番医に紹介するケースが増えているが、当番医には常に連絡が取れることが義務づけられ、時間内は担当地域外に出ることが禁止されている。例えば20人の医師の地域であれば、3週間に1回夜間の救急当番が回ってくる。救急当番医として診療した医師は、患者を主治医に戻して報告をしなければならない。また、診療時間内に長時間不在にするようなときは、必ず同僚医師に連絡し、自分の患者に何かあったときに対応してくれるように依頼しておかなければならない。このように、同じ地区の開業医はお互いに連携する間柄となっている。

木に竹を接ぐように他国の制度を導入しても上手く行き様がないと思うのは、私だけでしょうか。

座位座位 2007/04/19 13:31 >岡山の内科医様
ドイツは人口あたりの医師人口が日本の2.0倍近く、医療費も対GDP比で、1.5倍あるんですよね。

YosyanYosyan 2007/04/19 13:49 岡山の内科医様、座位様

なるほどドイツで出来ているの国際比較のつまみ食いを行い、医師が足りないのは日本独自で「足りている」と強弁し、医療費の不足分は知らんぷりですね。無理がある分のツケは「根性が足りない」の精神論と、「効率化、メットワーク化」の魔法の呪文で一丁アガリとは、毎度の事ながら隙の無い論理構成です。

774氏774氏 2007/04/19 13:50 OJYO様

 採算合うかなんて知らなーい。経営者じゃないし。そんな事を言った事はあるかなあ。

 僻地を放っといたら、工業に必要な木材も水も手に入らなくなるから、不採算なら政府が補助するか、工業を経営する会社が補助したり、提携結んでもいいでしょう。それらが手に入らなくなった会社は潰れるんだから。また、究極の小さな政府を目指すのに官が入っても無駄でしょう。

 日本が超短期間に工業化に成功したのは、とても意外なことですが、ライバル国が近くにいて競争できた事、山がちな国土で水と木材が容易に手に入ったからですよ。韓国や台湾も同様です。逆に水をうまく供給できない東南アジアはまだまだですし、チャイナリスクの一つに水・木材問題もあります。日本より早く工業化した英米独仏伊の工業化はもっと時間がかかっています。農業はもちろん農産物の供給として重要ですが、工業への水の供給能力の一翼を担う存在ですからね。食料は別に国内市場だけでなくても、輸出もしたらいいし。ちなみに私は農業と林業が嫌で都市に逃げましたので、農業と林業なら実戦できますよ。医者辞めてそれで暮らそうかと思った事もありました。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/19 14:02 医療アドバイザーが大好きなドクターヘリもドイツがモデルです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%BC%E6%95%91%E6%80%A5
 そのドイツの大学病院でもストライキが起こっているのですがね。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/19 15:01 政府より民間の方が一歩も二歩も進んでいる証拠ですなあ
医師のかたがたの気分を害したらごめんなさい。http://waiwai.map.yahoo.co.jp/map?mid=yrHK7KrEm9L7nZDwgjPC9Ars0dfqLA4He6PDmw--

たまりょたまりょ 2007/04/19 16:04 いつも情報と考察をありがとうございます。
岡山の内科医先生の紹介してくださったページを見ました。
http://www.hi-ho.ne.jp/okajimamic/m401.htm
ドイツの保険医の定年は68歳とのことですので(少なくても1998年7月の時点では)
日本でも68歳以下の保険医に限定して(勿論鬼籍の医師も除けて)比較すれば、
座位先生の上げてくださった、人口あたりの医師人口が日本の2.0倍近く、
どころの差ではないと思います。
そのドイツでも、家庭医は不足していると書いてありました。

それに、職業裁判所や、患者の苦情を審査・調停する機関も医師会の中にあり、今の日本の医療がおかれている土壌と違いすぎます。

IkegamiIkegami 2007/04/19 16:39 中信松本病院の第1回口頭弁論が行われたそうです。
------------------------------------
(2007年4月19日=信濃毎日)
松本市寿豊丘の中信松本病院で2005年11月、塩尻市の男性=当時(72)=が肺がん手術の後に死亡したのは、医師の手術方法が不適切だったからだ−として、遺族が、病院を運営する国立病院機構(東京都目黒区)に総額約3500万円の損害賠償を求める訴えを地裁松本支部に起こした。18日、第1回口頭弁論が同支部(峯俊之裁判長)であり、病院側は争う姿勢を示した。
訴状によると、男性は同年10月28日、肺がん治療のため同病院に入院。同年11月2日に左肺を摘出する手術を受けた後、意識が戻らず同8日に脳こうそくで死亡した。
遺族側は心臓部分にあったがんの腫瘍(しゅよう)の一部が手術によってはがれて血液中に流れ出し、脳の血管に詰まったのが原因−と指摘。「脳こうそくを引き起こす可能性を認識しながら、注意義務に反して腫瘍を流出させた」と主張している。
また、放射線治療など別の治療方法について手術前に十分な説明がなく、外科手術の実施自体も疑問だ−としている。
病院側はこの日出廷せず、請求棄却を求める答弁書を提出した。同病院は、取材に対し「過失はなかったと考えている。具体的な主張は今後の法廷で述べたい」(事務部管理課)としている。

774氏774氏 2007/04/19 17:30
 日本は医師不足のうえ、ナースはもちろん何もかも人が足りないわけでしょ(公立の管理課事務は除く)。ドイツは徴兵制で、医療機関へのボランティアを希望すれば兵役免除でしょ。ドイツと日本を比較するのはあまりに前提条件が違うので、ちょっとねえ。それにドイツ連邦軍が徴兵など邪魔だから徴兵制を止めるように動いたら、徴兵制存続に動いたのは医療機関だったという笑えん話まであるし。徴兵逃れのボランティアがいなければ、医療は成り立ちませんって。

 ヘリだって平野がほとんどのドイツと、複雑な地形が多くて乱流が発生しやすい日本じゃ、根本的に運用法や訓練内容まで違うし。日本のパイロットだって勤務医並みの疲労状況だし。陸軍ヘリだって落ちたばっかりじゃん。あれが落ちるんだから、他のヘリには乗れん。全国の医師が高所恐怖症の診断を受けることになったりして。

 おまけに日本とドイツじゃ国民性が違いすぎてドイツのまねをしてもうまくいかない。「自ら決めたルールに従った行動しかしないはずのドイツ人はどこに行ったのかね?」とフランス大統領に貶されてたじゃん、沈黙の艦隊。

ある船に火災が発生した。船長は、乗客をスムーズに海へ飛び込ませるために、
イギリス人には 「紳士はこういうときに飛び込むものです」
ドイツ人には 「規則では海に飛び込むことになっています」
イタリア人には 「さっき美女が飛び込みました」
アメリカ人には 「海に飛び込んだらヒーローになれますよ」
ロシア人には 「ウオッカのビンが流されてしまいました、今追えば間に合います」
フランス人には 「海に飛び込まないで下さい」
日本人には 「みんなもう飛び込みましたよ」
中国人には 「おいしそうな魚が泳いでますよ」
北朝鮮人には 「今が亡命のチャンスですよ」
大阪人には 「阪神が優勝しましたよ」と伝えた。

しかし、OJYO様は、あの伝説のYahooBB 開通記の人かと頭からずっと離れず、今調べて別人とわかりほっとした。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/19 17:40 >Ikegami様

>遺族側は心臓部分にあったがんの腫瘍(しゅよう)の一部が手術によってはがれて血液中に流れ出し、脳の血管に詰まったのが原因−と指摘

 はぁ??なんですか、それ。ASDでもあった?

774氏774氏 2007/04/19 18:15 サルガッソー様
 そのページは急速に有名になりましたね。もう数年後(2011年)には、医療や介護を受けたくて儲けられない人が人口の75%を締める社会になるのだから、文句は言ってられないんですけどね。私はもし悪口を書かれたら、裁判のいい練習だなあと思っています。Yahooと悪口書いた人のどちらが責任をとる体制なんでしょうな。裁判なんて難癖つけて誰でも起こせられる事を知らない人は結構多いみたい。今まで医者は甘く見られていたんでこうなったんでしょうが、これからは反撃する奴増えまくり。「目には目を、歯には歯をだ!」と思っている医師は、今やもっチャンだけではないでしょう。最近の若手はそんな人増えてそう。巨大掲示板では医師の悪口を買いてるブログ主や書き込み者をチェックしてる暇人もいるし。

 2011年以後の書き込みの予言:あの医院、行ったら問診もせずにクレカの確認されてゴールドじゃなかったら、追い払われたよ。別のところじゃ、消費者金融の無人申し込み機を置いてあって親切なのに。いつから前金100万円なかったら受診もできなくなったんだよ・・・後はいつもの有名コピペをご参照ください。

Ikegami様
 肺癌の手術はするなって言うJBMですよ。専門外だけど、聞くところによると、手術しようが何しようが放っておこうが大して差が無いそうで(一部抗がん剤が効くタイプもありますが。学生以下の知識しかないので、間違ってたらすんません、教えて下さい)。

以前は、ある特定の手術ができなかったら「恥」と思っていたけど、今は堂々と「私はしたことないです。他探して下さい」って言ってるし、ビデオを見たいといわれたら「うちの科はビデオを撮っていません。設備はあるので撮る事はできますが、見られていると思うと緊張しますので90%以上の確率で失敗しますよ。それでもよろしいですか?」です。そのうち、よほど信頼する患者しか手術しなくなるだろうな。
 手術なんて売り上げは上がるけど、統制価格のうえ、材料費や裁判所が求める水準だけがインフレしているので、多くの手術は実はやればやるほど赤字です。混合診療化されて、5-10倍(患者負担だと15-30倍)の値付けができるようになったら頑張ろう。

そういや農業も、米を作るより休田した方が儲かるようになってから衰退しちゃった歴史があったなあ。儲けとかそんな問題よりも魅力が無くなって若者が一気に農業をしなくなった事が大きい。産科と小児科はもろにその状態で、続くのが内科・外科。低医療費政策は、現場に及ぼす悪影響も大きいけど、若者に及ぼす精神的影響も計り知れない。

774氏774氏 2007/04/19 19:31
 大体、ドイツ人なんて、第2次世界大戦の責任を全部ヒトラーとその取り巻きに押し付けといて、自分たちは被害者ですといってる連中だし。一部の日本人のドイツびいきは戦前・戦後とも衰えないなあ。独ソ不可侵条約を結んだ段階でドイツなんか蹴ればよかったのに、国際情勢を理解できずにズルズルいっちゃったわけだし(「複雑怪奇」「平沼」でググってちょ)。

 日本は、ポツダム宣言受諾という有条件降伏にもかかわらず、忠実に賠償を行い、権利まで放棄し、はては怪しげな情報に基づく既に解決済みの問題についても賠償を続け、未だに謝り続けている。

 これだけ国民性が違うのに、ドイツと同じにしてうまくいくわけが無い(まあ、ドイツ人のヒトラーに対する感情は理解できんわけではないけどね。興味のある人は「ヒトラー」「国籍」でググってちょ)

 日医がこれに早急に断固たる徹底的な反対の姿勢を見せれば、勤務医だって日医に入りたくなるだろうし、逆なら崩壊は免れないな。まさに試金石、踏み絵、パンドラの箱。

 しかし、北播の怪情報はマジかよ。西脇情報通のT先生(某病院某科長 様)は、某巨大独占企業相手に戦いを始めたし、もう医療崩壊などにかまってられないって。鬱なのにケンカ好きな奴め。頭脳は羨ましすぎだ、私は旧帝大なんて夢だったからなあ。よし、私はもっチャンの味方をすることにしたぞ。西脇が倒れると、こっちもひどい目にあうからね。なんだかんだといっても、北播は西脇で持ってるんだよ。謝りたかったら、電話を入れてくれ。ポスターは2種類あるから・・・

BugsyBugsy 2007/04/19 19:33 結局 勤務医が開業するなというしばりでしょうか。
最近勤務医に疲れ果てて開業を模索する40−50歳代の医局員増えました。
昔は教授と喧嘩したとか 自分の思い通りの診療がしたいと打って出る前向きの開業がほとんどでしたが、今は疲弊してせめて開業でもという医師が大多数のように見受けられます。
40過ぎてまだコンビニ営業、僻地義務ですか。オイラ退路を絶たれたよなあ。

外山恒二外山恒二 2007/04/19 20:21 私は、厚生労働省の、医師に対する迫害にもう我慢ならない!

医師の諸君!役人を説得することなど出来ない!

奴ら役人は、我々現場の医師の声に耳を傾けることはない!

奴ら役人が支配する、こんな下らない医療は、
もはや滅ぼす以外にない!

改革なんかいくらやったって無駄だ!

今進められている様々の改革は、 どうせ全部全て医療費抑制のための改革じゃないか!

我々現場の医師は、そんなものに期待しないし、勿論協力もしない!

我々医師はもうこんな国に何も望まない!

我々医師に残された選択肢はただ一つ!

こんな医療制度はもう滅ぼすことだ!

ぶっちゃけて言えば、もはや医療崩壊しかない!

サルガッソーサルガッソー 2007/04/19 21:41 >>774氏様
私はヤブ医者リストはそれなりに評価しています。
本当に選択できるかどうかは別として選択肢を広げることは良いことだと思いますから。
全く更新されていないリストを垂れ流しにしている公営検索システムよりも、
よほど消費者の利益になるでしょう。

日本人がおかしいのはサービス業を卑下していることで、
もともとサービス業のサービスとは非物質的生産物を取り扱う業務であり、奉仕の意味ではありません。
それを勘違いした賎民が対価に見合わない見返りを無制限に求めているのが問題だと考えています。

そういえば、コンビニ医療とは言いますが、当のコンビニも店によっては24時間営業を取りやめてきています。
明らかに採算が合わないのをチェーンのイメージ戦略のために無理やり契約させられ、仕方なくオーナーが自分でレジを打っている店が多いとか。
オーナーの高齢化に伴い24時間経営の契約を破棄するためにチェーン契約を切る店が出てきているようです。
もしかしたらコンビニ医療が実現する頃にはコンビニ=24時間経営の代名詞ではなくなっているかもしれませんよ。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/19 21:47 というかフリーターから時給1000円で労働力を搾取してさえ破綻してきている24時間営業を、
医学部卒という高学歴の人間を使って行おうとしているのですから破綻しないわけがないと気づかないのですかねぇ

motomoto 2007/04/19 23:30
エントリーについて調べていて、なぜか会計監査院の迷い込んでいろいろ読んできました。
専門用語多くて分かりにくかったですが、何点か理解できたこと書いときます。

1)医療は、包括化(DPC)されるが、疾患ごとに支払われる額の算定には、徹底した原価計算がなされるらしい。いまは、日医と厚労省の駆け引きだけですが、将来的には、材料費がいくら、人件費がいくら、平均治療日数は何日だから、保険者からの支払いはこれだけ、というようになっていく。

2)保険者(健康保険組合)に対して都道府県が監督的役割をになう。DPC病名に対する原価計算、価格設定なんかは、都道府県単位で行い、都道府県によって価格が違う、ってのもあるかもしれない。
たぶん、健保組合がつぶれてしまわないように、都道府県単位で保険支給額をこまめに調整できる、っていうことじゃないかと思います。「うちの県は健康保険が安いですよ」というと、実質的な減税で、企業の誘致になるかも。

こんなかんじでした。会計監査院からの研究助成もらった大学の先生方の論文の、つまみ食いならぬつまみ読み。

motomoto 2007/04/19 23:30
エントリーについて調べていて、なぜか会計監査院の迷い込んでいろいろ読んできました。
専門用語多くて分かりにくかったですが、何点か理解できたこと書いときます。

1)医療は、包括化(DPC)されるが、疾患ごとに支払われる額の算定には、徹底した原価計算がなされるらしい。いまは、日医と厚労省の駆け引きだけですが、将来的には、材料費がいくら、人件費がいくら、平均治療日数は何日だから、保険者からの支払いはこれだけ、というようになっていく。

2)保険者(健康保険組合)に対して都道府県が監督的役割をになう。DPC病名に対する原価計算、価格設定なんかは、都道府県単位で行い、都道府県によって価格が違う、ってのもあるかもしれない。
たぶん、健保組合がつぶれてしまわないように、都道府県単位で保険支給額をこまめに調整できる、っていうことじゃないかと思います。「うちの県は健康保険が安いですよ」というと、実質的な減税で、企業の誘致になるかも。

こんなかんじでした。会計監査院からの研究助成もらった大学の先生方の論文の、つまみ食いならぬつまみ読み。

uchitamauchitama 2007/04/20 01:51 最近、パートで在宅医療をやっていて気づいたのですが、(介護型)有料老人ホームに附属したクリニック開業の多いこと。在宅医療の保険点数は外来診療の約7倍ですから、老人ホームの入居者が約40-50人いたとして週5日で午後に10人づつ回診すると、1日の来院患者70人のクリニックが誕生するのです。
もちろん全ての入居者に往診が必要なわけではなく、診察しなくて良い人も多いのです。以前、開業の極意とは如何に健康な患者さんを集めるかと言うことを聞いたことがありますが(トホホ)。厚労省のやっていることは抜け穴だらけです。

ssdssd 2007/04/20 10:58 死霊です
http://www.yuki-enishi.com/

医療費と医療の質の部屋

○医療政策の経緯、現状及び今後の課題について−計画策定にあたる都道府県職員向け参考資料/【全てPDFファイルです】本文・資料・統計資料/厚生労働省 2007.4.17

東京都民東京都民 2007/04/20 11:46 上記サイトの資料と
第2回 医療構造改革に係る都道府県会議(平成19年4月17日開催) 資料 【抜粋】
http://www.roken.or.jp/member/mhlw/h190417_iryokaigi.htm
掲載の資料とは、異なる部分があります。

774氏774氏 2007/04/20 13:33
 中間管理職さんのサイトに面白い記事が。やっとニセ形成外科から開放される。ラッキー! だけど、医師・病院看護婦ですら褥瘡の正しい管理をほとんど知らないのに、家族が対応するのか。以前書いたと思うけど、褥瘡は予防もなった後も正しい管理はめちゃ大変で、最後は敗血症でマジで死ぬ。どうせグチャグチャになって病院に来るんだけど「うちには皮膚科がありません」と言って奴に送ろっと。抑鬱も自宅介護か。ダイビングが増えるな。そして川が流れる花園に逝くわけね。確かに「美しい国」だ。

うつ状態なども老健施設へ 療養病床削減で厚労省提示 2007年4月17日 20時18分

 厚生労働省は17日、高齢者の長期入院患者向けの療養病床削減問題で都道府県会議を開き、「うつ状態」や「じょくそう」(床擦れ)など看護師による対応が可能とみられる患者については老人保健施設でみることが可能であるとの方針を示した。
 同省はこれまで療養病床削減に伴い、転換先となる老健施設などへ移す対象として、医療の必要度に応じて3区分した患者のうち、症状が軽く必要度が最も低い区分1は全員、中程度の区分2は30%。一方、必要度が最も高い区分3は全員療養病床に残すとの方針を提示。
 この日開かれた会議では、区分2のうち、うつ状態、じょくそうのほか「皮膚のかいよう」、1日で何回か傷の手当てが必要な「創傷処置」などは看護師を中心としたスタッフで支えることが可能であるとし、これらの患者が区分2の30%を占めるとした。
(共同)http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007041701000629.html

BugsyBugsy 2007/04/20 14:50
>「うつ状態」や「じょくそう」(床擦れ)については老人保健施設でみることが可能である。

よくも言いやがったな。
敗血症をおこしてグロブリン製剤なんて老健で投与できましたっけ?
自殺企図に対して向精神薬処方出来ましたっけ?
創傷処置毎日回診するほどの看護スタッフがいる老健ってあるんですか、ふーん(棒読み)。
トイレで腰ぬかして大腿骨頚部骨折で訴えようという御時勢なんです。ならば車椅子に固定していたら人権障害なんてマスコミが騒ぐ昨今です。
誰もそんな患者引き受けませんよーだ。
在宅もそうですが じょくそうや肺炎が悪くなっちゃ入院、少し良くなってまた悪化して入院と、却って医療費上げてんじゃないのかな。
在宅での看護?やりたいというご家族にはお勧めしますが、本当にできんの?

某病院某科長某病院某科長 2007/04/20 15:29 774氏先生が書かれていますとおり、褥瘡は発生させない事が大事なのですが、そのためには看護師資格を取るほどの知識が必要となります。それでも病院・診療所の看護師の褥瘡についての知識は絶望的に少ないという事実があります。

発生した後の治療の知識は看護師レベルを超えていて、医師でも皮膚科・形成外科医を除くと774氏先生やBugsy先生のような褥瘡に熱心な外科系の先生を除くと、専門外という事になります。きちんと治療できるようになるとしたら、最低1年は専門医について研修する必要があると思われます

以前は褥瘡の講演を頼まれた時は、予防ケアは知っているものとして、褥瘡の治し方を講義していたのですが、今は褥瘡そのものについてと予防ケアの話しを中心に行なっています。それほど、医療従事者の間でも正しい知識を持つのはごく一部の人だけです。また、ケアだけでなく栄養学についての知識も必要となります。

褥瘡の放置は徐々に壊死を起こして深くなり感染が生じて敗血症となったり、Crush Syndromeのようになったりもし、全身症状は多彩です。また、一般に発生まで時間がかかると誤解がありますが、2時間同じ姿勢でいると発生します。人により、生じれば1週間で骨に達し、数日で死亡する事もあります。そして、予防にはたいしたコストはかかりませんが、一旦発生すると膨大なコストがかかります。コストよりも処置に要する医師・看護師の労働力の問題の方が大きいかもしれません。重度褥瘡処置が平成18年度から新設されていますが、あの程度では大赤字です。

病院でも褥瘡対策チームがあっても、褥瘡に長けた人材がいない事が多いと聞いていますが、在宅や老健で大丈夫なのか、本当に心配いたします。アメリカでは、褥瘡が発生して場合、裁判となることがあります。日本ではまだ聞いていませんが、いずれアメリカと同じように裁判となる可能性があります。また、患者一人当たりの医師も看護師もアメリカに比べて圧倒的に少ない日本で、発生予防を完璧に行なうのは事実上不可能です。しかし今後は在宅が中心となり、在宅医が責任を負うことになるわけですね。美しい国ですね。

某病院某科長某病院某科長 2007/04/20 15:33 よく読むと”奴に送る”と書かれていますね。骨が融けた症例は御専門の774氏先生にお返しいたします。

774氏774氏 2007/04/20 16:53
 そっちにも整形いるやん。それも科長からして気さくな奴ばかりやろ。たのむわ、皮膚科がないから仕方なく診てるだけで、ほんとは褥瘡診るのは嫌なんや。専門外やから結構ドキドキするんよ。軽いのは診るけど重いのは専門家にお願いします。褥瘡って、一つの科じゃなくて、科や職種をまたがって治療せんと駄目と思うんよ。そしたら専門家が中心になった方がいいやん。また味方するからさあ。そやけど、こんな制度ができたら、皮膚科って老健から引っ張りだこになるんと違う? それでも、北播公立病院にとどまる?

BugsyBugsy 2007/04/20 23:34
>某病院某科長さま
よくぞおっしゃった!
じょくそうの感染とは抗生物質を投与すれば治癒するものじゃござんせん。
>ケアだけでなく栄養学についての知識も必要となります。
そういう事!人間の免疫力も低アルブミン血症をはじめとした低栄養状態も改善しなきゃ改善しません。さらにじょくそう局部の血液循環が低下してりゃ点滴でどうなるもんじゃございません。人口皮膚をチョキチョキ縫いつけたところで局所の循環ですよねえ。在宅で体位変換も一日に一回でもしんどいけどそれだけじゃ予防にはならないですよ。
オイラはじょくそう専門じゃないんだけど 局所感染、敗血症などじょくそうの患者さんから色々勉強させてもらいました。年寄りの患者とじょくそうとは切り離せない問題ですが さあて在宅でじょくそうの管理をやるとなるとため息ばかり出ますねえ。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070419

2007-04-18 小ネタに嘆息

ほんの小ネタなんですが、日医の衰退が象徴的に表されているので取り上げてみます。

少し前に私の手許にも来たレセプトオンライン化の通達。どうせ期限が近づけばメーカーがニコニコしながら売り込みに来るだろうと適当に読んで捨てちゃいましたが、うちレベルで平成22年頃がリミットだったと記憶しています。うち的には少し早めですが、レセコンの更新時期に当たり「しゃ〜ないか」ですが、全医療機関に網羅的に行なうものですから大変だろうなぐらいは思っています。なんと言っても電子カルテは愚か、未だに手書きで手計算の診療所もしっかり残っていますから、他人事ながら心配したものです。

レプトオンライン化については日医は明確に反対であったはずです。私が医師会に入ったときにもはっきり言われました。今でもオンライン化ではありませんが、FDによる請求がありますが、あれさえも日医は反対であると聞かされています。理由はここではっきり書けませんが、非常に現実的な理由で、「なるほど」と感心した記憶があります。

そこまで反対であったのに、考えてみればほとんど何の抵抗も無く、導入が決定されたのには違和感を感じたものです。入会以来年数が経過したのでまた方針が変わったぐらいと思ってはいたのですが、反対理由が本当に現実的だっただけに「???」ぐらいは残っています。

私は医師会活動は必要最小限以下しか参加していませんので、内部情報なんて立派なものは全くに近いほど入ってこないのですが、それでもか細いルートから断片的には入手できます。そんなわずかな情報源からレセプトオンライン化の情報が手に入りました。読んではっきり言って驚きました。入手した情報を書いておきます。

レセプトオンライン請求について(日医)

日医は、平成19年4月実施の試行的オンラインのみ了承したが、厚生労働省は、日医の了解もなく、平成24年度までに段階的に実施する旨の省令・通達を出した。平成18年6月13日に参議院厚生労働委員会で附帯決議として義務要件ではなく努力目標として記載させたにも関わらず。

これがレセプトオンライン化に関して手に入れた情報のすべてです。この情報からわかることは、

  • 日医の姿勢は反対である
  • 平成18年6月13日に参議院厚生労働委員会で附帯決議で義務化を避ける決議まで獲得している
  • 今年の4月に厚生労働省は附帯決議を一顧もせずに踏み潰した
  • 踏み潰された日医は何の抵抗も出来ない

日医の力の衰え振りがあまりにもまざまざと現れています。伝説時代である武見太郎元会長時代とは180度異なり、今や厚生労働省は日医の意向を全く顧慮することなく、財務省や経済諮問会議の意向をのみを忠実に反映させる存在になっている事がよくわかります。日医が何を言おうと厚生労働省は今や気にもかけないという事の一つの証明です。

ここまで衰えた日医の厚生労働省にとっての利用価値はアリバイ作りに利用するだけです。実力的には張子の虎まで衰えていますが、世間的には強権的な圧力団体のイメージが残っていますから、厚生労働省が大きな医療政策を実施するときに日医の賛成を取り付けるのは世間的には「文句無しの決定」の印象を与えます。

ところが実際には日医が賛成しようと反対しようと、厚生労働省の思惑通り政策は断行されます。日医が賛成したものは「日医も賛成」と宣伝し、日医が反対のものは日医の意見をまったく無視して触れもしないと言う事です。簡単に言うと日医の厚生労働省への影響力は、限りなく低下したと言う事です。

かつての厚生労働省は日医の鼻息を窺いながら医療政策を行っていましたが、現在は財界による第三議院とも呼べる経済諮問会議その他の審議会の鼻息を窺って医療政策を行っていると言う事です。財界の意向が強大なのは周知のことですが、曲がりなりにも幾分は発言力が残っているのではないかと思っていた日医がこれほどとは少々驚きました。

だからかもしれませんね、最近の日医の路線は日医会員以外の医師でも首を傾げるものが増えています。別に日医の支持者ではありませんが、あそこまで厚生労働省に擦り寄ったら新規入会は愚か、現会員からも離反がおこり脱会者が出てきそうな方針を次々に打ち出しています。あれって単に日医の面子を守るためだけにやっていそうな気がします。

どういう事かといえば、反対しても無視されるだけなら、苦い政策でも賛成して、日医が医療政策の決定に影響力が残っているとのポーズを示すためのように思います。本気で反対して悉く厚生労働省に無視されたら、日医の面目丸つぶれと考えているんじゃないかと思います。かつては厚生労働省が日医の意向を察知しながら医療政策を行っていたのと正反対で、厚生労働省の意向を探りながら、それに迎合した方針を打ち出すのに腐心していると見れば、最近の日医の行動が理解できるような気がします。

日医の力はそこまで落ちたんでしょうか、堕ちたんでしょうね。日医に残っているのはかつてのイメージだけで、もうそれ以上でもそれ以下でもないような気がします。物事が終わるときには終わるようにすべての事柄が進んでいくと言われていますが、日医の衰退の凄まじさもその一つの象徴と感じます。

このエントリーを書いているのは朝ですが、気分は壮大な医療の落日を眺める黄昏気分です。日はまた昇るのでしょうか。

aqua2020aqua2020 2007/04/18 08:48 おはようございます。日医の衰退は会員自身の政治意識の低さに起因するものだと思います。

起太郎起太郎 2007/04/18 09:05 日医の力が落ちていることは漠然と感じていましたが、このような具体的な事実は知りませんでしたので、大変驚きました。私は4年前の医師入会と同時に日本医師連盟にも入会していましたが、医師会の選挙運動に協力したくないので、2年前に退会しました。地域医師会の誰からも苦情はありませんでした。今、日本小児科医連盟というのができようとしていますが、設立趣旨に与党を集中的に支援すると書いてあるので入会を止めました。農協の組織力で自民党を支援し続けた結果、多くの農家は潰されました。農民はお人よしで学もないからだましやすかったのだろうと思われそうですが、自民党にとっては医者も農民と同じように扱いやすい人種ではないかと思います。

aqua2020aqua2020 2007/04/18 10:40 起太郎先生へ:そう言う「烏合の衆」状況が日医の発言力や地位を弱める結果になっています。それが良いか悪いかは判りませんが・・・

774ちゃん774ちゃん 2007/04/18 12:48 日医再生の唯一の道

 勤務医会員を増やすとか、会費や開業医の入会金を下げるとか、医師に雑用をさせない、機密費と一般費を明確に予算化して後者は1円単位で領収書を前者は50年後に開示、60歳以上は一切現場に意見しない(聞きに来られて相談にのるのは別)、執行部は日医の仕事に専念する(その間の収入の保証と、診療所に代診を派遣する)。

 子供好きに見えて、ワンフレーズで分かりやすく、やせて背の高いかっこいい男性(女性の場合は、知的に美人ではきはきしている人)を代表に、筋が通っているが、数年〜数十年後を見据えた地雷を多数仕掛けられる寝業師か、それができる側近をおく。そして全人事権を時間を限って代表に。

 要するに自民党がやってる事と全く同じ事をするしかない。相手は力と技でせめて来るんだから、現執行部がそれをかわせないと判った以上、それ以上のパワーとテクニックを持った人材に時限全権委任するぐらいでないと、ってナチスドイツみたいだな。ということは、世耕=ゲッベルス?

 「北播3ヶ月戦争」の影の参謀をさせられてしまったので(賃金未払いだぞ、某病院某科長!)、宣伝戦略に妙に詳しくなってしまった。

774氏774氏 2007/04/18 13:31
 日医が立ち直れないのは、構造的な問題かもしれない。私と同じようにここ1年で精神崩壊を来たして真実に気づいて、精神を全く別物に立て直して誇りに思い、今は医療崩壊を楽しんでいる医師も多いんだ。よかった。

 批判を覚悟で書くなら、よく考えりゃ日医が崩壊していくのも、中堅〜若手にとっては楽しい現象かも。ベルリンの壁が崩れて貧乏だけど自由が手に入ったようにね。今まで中堅〜若手は自由が無さ過ぎた=奴隷だから、心理学的・社会学的には当然の反応で、医局と日医の崩壊は予定調和説並みに当然の事かもしれない。自分達を奴隷扱いしていたのは、医局と日医というのが皆の意識にあったからね。今はその中に厚労省が加わるか。

【医療】 開業医は日曜や夜も診療を 今後の医療政策で厚労省が報告書案をまとめる★2
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1176692854/l50

>444 名前:名無しさん@七周年 本日の投稿:2007/04/18(水) 09:45:46 ID:
低医療費政策の本当の怖さは 「医は仁術」とか「ナイチンゲール精神」とか、今時ははやらない医療従事者の精神が完璧に 破壊されてしまうこと。
もう一度 その精神を作ろうとしても 100年も200年もかかってしまう。若い医師がその精神の崩壊過程に入っていることは 本当に恐ろしいことだ。

>451 名前:名無しさん@七周年 本日の投稿:2007/04/18(水) 10:15:40 ID:
>>444
若い医師ですが、「医は仁術」とか「ナイチンゲール精神」なんて糞食らえですがなにか?
医師たちが「その精神の崩壊過程に入っている」ことを、真のプロフェッショナリズムの目覚めとして誇りにすら思いますがなにか?

YosyanYosyan 2007/04/18 14:06 日医の組織上の問題は幾つか挙げられます。日医の執行部の選出はご存知の通り階層毎に分かれており、そこでの間接選挙を経てステップアップするシステムです。神戸では、
 
 各区医→神戸市医→兵庫県医→近畿ブロック医→日医

神戸は区から医師会がありますが、通常は市町村医師会からとしても良いと思います。実際を知っているわけではありませんが、ステップが上がるごとに業務が増えます。市町村医ぐらいなら診療の片手間に医師会長ぐらいは勤まりますが、それ以上になると診療に大きな支障が生じる事になると考えます。ステップが上がるほど専任に近い仕事になるとイメージすれば良いかと思います。

また例外もあるかもしれませんが、このステップアップは基本的に年功序列の順送り人事で行なわれます。順番に下積みをこなして、上部の医師会の役員を歴任していく形態です。当然ですが、誰かが医師会長を目指すと言っても入会1年目からポッと出でなれるわけでは無いと言う事です。順番に市町村から医師会長を歴任しても、最短で10年以上はかかる計算になります。

一方で日医の会員の主体は言うまでもなく開業医です。ほとんどが個人事業主であり、自分がいないと全く仕事になりません。医師会の業務で休診となれば単にその日の収入が無くなるだけではなく、他の診療所に患者が流れていく可能性も出てきます。

そうなると日医の役員を勤められる医師は、やる気の他に、自分の診療所が自分無しでも順調に運営されるか、診療所を経営しなくとも生活できる状態で無いと基本的に無理です。

医師会の入会年齢は決して若いものではありません。40代前半ならパリパリの若手です。開業してから開業資金を返済するまで、昔なら4〜5年は珍しくもありませんでしたが、今なら10年かかっても遅いとはいえません。日医の役員活動も自分の経営基盤を固めるまでは、そうそうは積極的に行なえません。

さらに末端医師会であっても人事は基本的に年功序列です。市町村医師会でもそれなりの役職になるには何年かの下積みが必要であり、下積みをこなした上でそれなりの年齢順で役職となります。

つまり日医の執行部に君臨する医師とは経営基盤の磐石なものが、年功序列人事の末に最低でも15〜20年の医師会経験を経て漸く獲得する地位となります。相当硬直した人事システムと言えます。この人事システム下では、たとえば本田先生や、小松先生がいきなり医師会長になるという事はまずありえ無いと言う事です。

また長いステップアップ過程では当然のように異端の思想、極端な意見の持ち主は排斥されます。路線が揺らがないと言う点では良いかもしれませんが、どこを切っても金太郎飴みたいな人材しか残らない結果になります。

日医が改革されるには強力な指導者が必要です。ところがこの人事システムではそういう指導者が選出しづらい物になっていると言えます。指導者を選出するだけでなく、システムを大きく変える事を行なう事さえ非常に難しい体制です。日医改革のためには、会長直接選挙論がありますが、直接選挙制に変える決定権を持つ代議員がそういう思想を持つものを排除するシステムとも言い換えられます。

かつて医師会は大学教授が権力を握る集団だったと言われています。それをクーデターのように覆したのが故武見元会長だったとされます。故武見元会長は生来の指導力とカリスマを発揮して独裁権を握り魔王のような権勢を誇ったとされますが、こういう事が現在に再び起こるかと言えば疑問符しかつきません。

故武見元会長が基盤としたのは開業医です。大学教授から日医の会長の奪取に成功した開業医は、曲がりなりにも大学教授側からの反撃に備え故武見元会長支持でまとまり、その支持を基盤に故武見元会長はストライキまでの強権を振るえたのです。

これは憶測ですが、現在の会長選出システムは、二度と開業医から会長の座を奪われないようにするため作られたのではないかと考えています。目論見は成功していますが、そのためのデメリットと組織の硬直は限界まで来ているような気がします。

私が知る範囲なので誤解があるかもしれませんが、日医再生はそもそもシステム的にできない構造になっていると考えています。

aqua2020aqua2020 2007/04/18 15:19 武見太郎先生が権力を持たれた時代は、その前に現在〜将来と同じような厚生省の横暴とも思える政策が実行され自殺する開業医まで出たそうです。そう言う怒りのエネルギーが武見太郎の背景にあったと思います。

YosyanYosyan 2007/04/18 15:39 当時は開業医が日医でも冷遇されていたがために、状況改善のために故武見元会長を担いでクーデターを起し、故武見元会長を求心力として厚生省と戦えたのですが、今の日医に求心力を期待するのは難しいかと。

歴史で無理やり例えれば平安貴族の横暴と無策に業を煮やした武士が鎌倉幕府を作り、鎌倉幕府に忠誠を近い、蒙古の襲来まで撃退したが、末期になると求心力を失い滅亡したのと似た構図かと思っています。

もっとも鎌倉幕府滅亡の要因はそんなに単純ではありませんし、書いていたら本になりますから、私の持論を知りたい方はネットで頑張って探してください。

BugsyBugsy 2007/04/18 18:10
普段お付き合いしている医師会の方達 或いは郷里の市医師会の先生方を見るにつけ 医師会の活動に積極的に参加されているのは 跡継ぎの医師がいて診療を任すことの出来るか借金さっさと払い終わって余裕のある方々と思っていました。また人間お年を召されると名誉や肩書きにこだわるのでしょうか やたらめったら理事が多い地域の医師会も見受けられますね。
Yosyan様のお話で得心しましたが、各区医→市医→県医→ブロック医→日医になるにつけ確かに理事や会長の平均年齢は上がっていますよね。
言い方は失礼ながら ITだのオンライン化だの言われてもピンと来ない場合も多いでしょう。区医師会の理事にしてもらった代わりに その地区の医師会IT委員会委員長をおおせつかったオイラの友人なぞ 皆様理解されなくて疲れ果てて肩で息しています。
勤務医の自分なぞ医師会に仮に登録したところで 忙しくってとてもじゃないけど定例の会合なぞ出席不可能です。ましてや地元の小学校の運動会や海水浴
の付き添いも出来ません。それもあって医師会に入会を躊躇しています。
逆に考えると 勤務医も日本医師会に入会しているのでしょうが、そんな時間を割いて会合や各種の委員会の活動に参加されているのでしょうか?可能なのでしょうか?
そいうった医師会の活動に時間をさけない勤務医の実情を 言ってはなんですが、現役の診療から身をひかれた(言いすぎでしたらごめんなさい)医師会の幹部に理解することは正直困難かなと感じざるをえません。
医師会に入会している同世代の開業医の連中も借金返すので精一杯らしいです。とてもじゃないが医療問題を語り合う余裕ないそうです。

774氏774氏 2007/04/18 19:44
また凄い案が出てきたなあ。ホントにこれやるの? 観測気球なのか本気なのかさっぱり。ここまでコケにされて文句の一つも言わない日医についてく医者なんて、そらいませんわな。ここで唐沢氏が、保険医総辞退宣言でもしてくれりゃ、日医の権威も復活するかも。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070417i113.htm?from=main1
開業医をチーム化、24時間在宅医療…医療改革で厚労省案

 厚生労働省は17日、医療構造改革に関する同省案を公表した。高齢化社会にふさわしい医療を実現するため、「かかりつけ医」を核に、地域の複数の開業医をチーム化し、患者を交代で診察して24時間の在宅医療を実現することが柱だ。

 地域の在宅医療を充実させることで、大病院などは、症状の軽い一般外来を受け付けず、原則として入院治療や専門的な外来のみ対応する体制作りを目指す。

 厚労省案は、「医療構造改革推進本部」(本部長・柳沢厚労相)がとりまとめたもので、17日に省内で開かれた都道府県担当者向け説明会で示された。2008年度から都道府県単位でスタートする医療費適正化計画(5か年計画)などを通じ、具体化を目指す方針だ。

 厚労省案では、開業医のチーム医療について、「車で30分以内」の圏内で作ることを想定している。チームの中核となるのが、「在宅主治医」と呼ばれるかかりつけ医で、近隣の複数の開業医と連携し、患者情報を共有し、自分が休日であっても別の医師が患者を診察できるようにする。

 主治医は、地域の病院とも連携をとり、患者の容体が急変した場合の入院にも備えるほか、ケアマネジャーとも連携し、認知症などを併発するケースが多い高齢者に介護サービスを含めた総合的なケアを進めるとしている。

 同省によると、04年末現在で、病院の勤務医は約16万4000人、開業医は約9万3000人。だが、勤務医は当直明けの通常勤務など、週平均で約63時間(休憩含む)と、慢性的な長時間労働を強いられており、病院を辞めて、開業医に転身するケースが増加しているとされる。

 24時間の在宅医療が機能すれば、大病院にかかる患者が減り、勤務の負担軽減にもつながると期待されている。また、入院などに比べ費用の安い在宅医療が普及すれば、医療費の増加を抑制する効果もあるとされる。

 厚労省は、08年度の診療報酬改定を議論する中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で、開業医の休日や夜間勤務の診療報酬を手厚くし、平日の初診料や再診料などを引き下げる改定の了承を得たい考えだが、日本医師会などの強い反発が予想される。
(2007年4月17日22時9分 読売新聞)

774氏774氏 2007/04/18 19:57
 療養病床や介護については予定は決まっているので、それにあわせた医療側の改定と考えると、なぜこんな無茶をこんなに急ぐのも、うまく説明つくか。で、現実的に在宅医はH18年改定のはしご外しでやる気失ってんのに、今後も厚労省の計画通りについていく在宅医はいるのかな。それにサテライトのように付き合わされる開業医も大変だなあ。あはは、新自由主義も私の妄想としか思っていなかったけど、どんどん真実味を帯びてきたなあ。

2009年10月:
 介護保険に自立支援法が吸収される形で一緒になる。全ての障害者の為の介護保険となったため、20才以上の全国民から介護保険料を集めることとなる。
 介護保険施設と福祉施設の再編成が起こり、リハを行う入所期間限定の中間施設、ホテルコストが自費の生活支援施設、福祉色が色濃く残った養護施設の3種類に分類される。リハ機能を持たない介護療養病棟は生活支援施設に転換することとなる。

2010年4月:
 診療報酬改定により医療療養病床で入院患者の8割が医療区分2、3であることが本来の保険点を請求するための必要条件となる。そのため、医療療養病棟の1/3〜1/2が介護保険の生活支援施設または回復期リハ病棟に転換する。介護、医療ともに療養病棟の再編成進み行政の思惑通りに療養病棟の病床数が2006年度の1/3(14万床)に削減される。

2011年:
 宣言通りに介護療養病棟が全面廃止となり、改革は一応終了となる。

774さん774さん 2007/04/18 20:36
 そういや、巨大掲示板の某スレで大量に書きまくっているうちに、「共働きでやっとだから、在宅介護をどうしても避けたい」という一般人に対してレスしまくってたけど、読み返してみると結構冷たいレスだなあ。けどこれ以外に方法はないし。一度、崩壊阻止の精神が壊れたから。しかし現実はわずか1−2週間で、想像を超える制度が出現した。もうどうなるのか、正直なところ予測できません。北播で寂しく医療・介護崩壊を見守っています。そうそう、今までは医療と介護は制度も法律も財源も別でしたが、これからは分けて考えない方がいいですね。さて、日医はどんな反撃をするのでしょうか? この結果次第では、開業医すら日医を脱退して行きますから、日医もものすごい対案を早急に出すんでしょうね、期待していますよ。

>避けられない。政府が意図的に病院や老人施設を減らして、在宅に持っていこうとしているから。今9000ある病院を3000まで減らす予定だし、100万床ある急性期(普通の病気)ベッドを50万床に、療養型病床を廃止だからね。おまけに老人は団塊が年をとるに従って激増する。
 在宅を避ける方法は3つ。1つは民間の介護施設つきマンションにでも入居する事、ただし数千万円をさっと準備できないと無理、2つ目は金をつんで差額ベッドに入れてもらうこと、1日数万かかるけどまず追い出されない。3つ目は医師と親友になる事。入退院の権限は医師法の規定で医師が持っている。
 なお、今は治るまで・亡くなるまでおいてくれる病院も、今後は病気が治らなくても出される見込み。あとがつかえているからね。いくら責任取れるのかと病院に詰め寄っても無駄。医療行為は準委任契約なので、結果責任は問われない。居座ってると、その日から自費診療になるし、場合によっては次入院する予定の患者から立ち退きの裁判を吹っかけられるかもしれない。入院権が債券取引市場に出回る事態もありうるよ。

>高齢者を自宅で介護の助けなく自分で見なければならない状態となりつつあり、介護難民と業界用語で言われる。その場合、誰かが仕事を辞めねばならず、家計の所得減は避けられない。ただし金持ちは、介護付きマンションにでも、高額老人ホームにでも入れるから、無問題。子供は共働きできるから、格差は広がる一方。

>これから、混合診療解禁→自由診療化となし崩しで制度が変わりますので、とりあえず保険で認められる範囲は現状で凍結し、それ以上の治療を受けたかったら自費、最終的には、全医療が自費と言うグローバルスタンダードと同じとなります。
 アメリカでまともな医療を受けられる最低基準が年収600万円程度(物価を考えると日本だと800万〜1000万円ぐらいか)と言われていますから、未来はほぼ予想がつきます。安倍政権は安楽死容認など終末期医療の見直しなどを提言しており、助かる見込みのない人には厳しいかもしれません。

>意外なことですが、厚労省のベッド削減計画、DPC導入病院が今年激増する事と(厚労省が全国の公立病院に指導しているもよう)、来年になりますが75歳以上医療費定額制が不景気の起爆剤となる可能性もあります。高齢者の受診抑制が生じ、重症化した高齢患者が増えますが、DPCで早期退院を要求され(DPCの損益分岐点は15〜17日です。裕福層は自費で特室に居座れます。退院の決定権は医師にあり、患者側にはありません)、裕福層以外は自宅介護せざるをえなくなり、働き手が介護のため1人減って所得が減るためです。
 まあ、多国籍企業は利潤の低い日本国内市場なんてとっくに見捨てていますから、景気がどうなってもいいわけですが。外需と設備投資が国内経済を牽引しましたが、個人消費の回復は、難しい言わざるをえません。企業の採用増で給与総額は若干伸びていますが、賃金が年中央から再び下降に転じていて、人件費が下がって個人消費全体は伸びていないですね。輸入産業の大反対で消費税率引き上げも今年は難しいようで、上のサイトにあるように2007年はあまり大きな変化が無いのかもしれません。反動で2008年は大変でしょうが。結局この国の政策は、民意よりも大企業の意思で決まっています。

>富の再配分の停止・階層の固定化をやらねばならないかどうかは、政権与党が決めることであり、政権与党が真自由主義的な考えで運営されている以上はなし遂げられますし、別の考えの政党が政権を握ったり、与党が考えを変えると当然変わるでしょう。私には富の分配停止と階層の固定化が良いか悪いか判断する能力はなく、純粋に分析しただけですので、正しいかどうかは分かりません。それは民意=国民が決めることです。
 ただ、このまま続けば上記のような未来が計画されていますし、ベッド数削減や75歳以上定額制などの医療削減も、国家の壮大な計画の一部分のため、いくらネット医師側が組織を作って抵抗しても無駄ということに気が付いただけです。しかもネット医師が作ろうとしている組織は結局は患者のためなのですが、その患者を含む国民から、全く支持されていないので(彦根の掲示板や国循ICU崩壊をめぐるブログをみると明白ですね)、徒労に終わるという結論ならば導き出せます。

>ちなみに、現在は派遣3年を越えると正社員かしないといけませんが、それが無くなり、日本は少数の正社員と大部分の派遣・期間工に分かれます。そして、待っているのが介護地獄による更なる所得減少。
 そして、医療費・社会福祉費圧縮により、僻地の病院はほとんど潰れ、高齢者は増えていく一方なのに、ベッド数は半分以下となり、老健など社会福祉施設を増やす計画も無いのです。
 医療従事者の親戚とか(といっても事務は無理よ)、議員の口利きとか、特別な事情がないと、病院に居座るどころか、入院する事すら難しくなります。お金持ちは1日数万円の差額ベッドで即入院可能で、いつまでもいる事ができ、将来は混合診療も認められますから、最高の治療を受けられます。
 このように、医師の間では早ければ来年からでもこのような事態に向かうという意見が主流です。医師が仕込んだわけではなく、国の政策である事にご注意下さい。

>私も医師の間では有名なそのブログで、何とかこの動きを変えようといろいろ議論を重ねてきたのですが、正直に申し上げますと、国家の意思の前では無力という結論
に達しました。医師会も(新自由主義は私の妄想ですので、それ以外)、一般国民に
近年になく、啓蒙活動を行っています。とりあえず、ここ数年で5万人の介護難民(十
分な収入が無いのに自宅で介護せざるを得なくなった人を、業界用語でそう言います)
が出ると、発表しているのですが、世論は相変わらず医師・病院叩きで、気づいた時には、このスレタイのような状態を迎えています。
 もはや医療側は、病院を潰さないようにするので精一杯なのです。満床でも赤字になるほど、収入が減らされていますから。じゃあ給与を下げるとどうなるかというと、辞めていく一方です。労働集約型である医療で、人手が足りないというのは致命的です。万策尽きたというのが、今の正直な感想です。議論も止めちゃいました。
 あとは、国民がまともな政党・政治家を選んでくれる事しかありません。世論をミスリードした既存のメディアの責任は限りなく重い。これだけは確かです。今になって手のひらをひっくり返したかの報道を始めましたが、医療側は何年も前から言い続けてきたことです。

>国は病院を減らして(潰して)在宅に持っていこうとしているのに、看護婦は7:1看護の関係で大病院が根こそぎかき集めて、在宅方面に行く看護婦は待遇も悪く、激減しているそうです。
 また、既にご存知と思いますが、H18年改定で、在宅医は24時間体制をとることという、不可能に近い条件を押し付けられ、在宅医はかなりやる気をなくしていると聞いています。H20年改定では”楽している開業医は寝ずに働け”となるそうですから、益々士気は下がるでしょうね。
 私は勤務医ですが、スムースに在宅医にお願いする事が難しくなりつつあるのを実感しています。
 来年導入予定の75歳完全定額制が本当に実施なら、75歳以上は拒否する病院や医院が続出しそうです。応召義務はあっても、断る理由などいくらでも考え付きます。病院・医院にとって死活問題ですから。

>実は今が、医療や福祉の崩壊を防ぐラストチャンスなのです。これを逃すと本当に
上記のシナリオ通りに動いていきます。なにせ、国策ですので。
 なお、今がラストチャンスと書きましたが、産科と小児科は既に手遅れです。崩壊は止めようがありません。毎年数十万人の妊婦が、出産する場所が無く自宅で一人で出産という事態も起こりえます。小児医療も崩壊過程まっただ中です。各自治体は選挙前ということもあってか無料化をどんどん打ち出していますが、これは小児医療に止めを刺すことになります。

>現在の法律では、途中で延命治療を止めると、延命治療中止した医者は殺人罪、やれと言った家族は殺人教唆罪です(判例あり) 。
 また、在宅介護は「介護地獄」という言葉があるぐらい大変なのは承知していますが、介護を放置すると、死んだら保護責任者遺棄致死罪、死ななくても保護責任者遺棄罪(生命・身体に危険な状態をつくりだす)となってしまいます。なお、安楽死を認める法案を作るそうです。

元 院長元 院長 2007/04/18 20:38 医師会の役員は忙しくて本業がおろそかになるため、という理由で高額の報酬をもらっているのではなかったかしら? まあご近所の開業の先生で医師会活動を盛んにされているところは、本当に本業がおろそかになっているので紹介しないようにしていますが。

774氏774氏 2007/04/18 21:07
 ちなみに、武見元医師会長のご子息であり、代議士であり、厚労副大臣であられる、武見敬三先生の最近の活動です。国民の健康保持に自らを被験者として、啓蒙活動にいそしんでおられるようです。医師の意見を代表してくれる頼もしい存在ですね。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/metabo/index.html

 私はこの代議士を「伝説」の武見元医師会長の息子とは知りませんでした。マスコミでは防衛・外交の話ばかりですので、そちらの方の先生とばかり思っていました。
日曜の政治番組でも政治・経済・外交・防衛だったら絶対見てるのに、医療・介護問題だったら見て無い私は、医師失格と言われても仕方ないなあ。けど、あまりに議論がぶっ飛んでて、見る気がおきませんもん。ここ2年ほど専門分野の知識は忘却の一方で、医療問題や労働法規の知識は異様に増えています。その結果が今の中堅の逃散ブームなんだろうな。一時は勉強をしていない事を恥と思っていたけど、今は全く思わない。生き延びるために、医療情勢の情報収集の方がよほど大事になっている。

 真実を知ればあっという間に瓦解する今の日本の医療制度は、結局は医師の超過剰労働と善意の奴隷精神に支えられていただけの、砂上の楼閣だったか。

酔生夢死酔生夢死 2007/04/18 21:46
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news001.htm

宿直明け医師原則休み
市立病院など 待遇改善「引き留めたい」

 医師の公立病院離れを食い止めようと、神戸市は4月から、市立病院などの医師の勤務体制を見直し、宿直勤務翌日を原則、休日にするなどの制度をスタートさせた。宿直中は救急患者の受け入れなどでほとんど仮眠を取れず、翌日の通常勤務と合わせて32時間連続となる過酷な労働が、医師が病院勤務を敬遠する原因の一つと言われるため。宿直明けの休日の制度化は民間でも珍しく、市は「待遇の改善で何とか医師を引き留めたい」としている。

 医療センター中央市民病院など3つの市関連の病院に勤務する医師ら約360人が対象。宿直勤務は午後5時半〜翌日午前8時45分で、宿直明けは原則休みとする。外来患者の対応などで翌日も勤務を続けた場合は、その分を時間外勤務として手当を支給する。

 また、宿直手当も、これまでは一律2万3900円だったが、実働時間に応じて時間外勤務手当を支給する方法に変更。徹夜勤務の場合、1回当たり最大約1万円の増額になるという。

 同市では、外郭団体が運営する西神戸医療センター(西区)で、小児科医6人のうち1人が退職したことから、それまで毎日実施していた夜間の小児救急を、昨年11月から週5日に縮小した。医療センター西市民病院(長田区)では、3月末までに医師8人が退職したため、24時間対応していた救急患者の受け入れを、1月から午前0時〜同9時に休止している。

 全国の病院が加盟する日本病院会の調査では、勤務医の9割近くが当直の翌日も通常勤務を行っているとされ、日本医療労働組合連合会の池田寛副委員長は「勤務医の過酷な長時間労働は、医療の安全を揺るがしかねない問題。神戸市の制度見直しは先駆的で、ほかの病院も見習ってほしい」としている。
(2007年4月18日 読売新聞)

774氏774氏 2007/04/18 22:29
 ssd様のとこや巨大掲示板で分析されているけど、神戸市立病院は自ら止めをさしちゃったな。医師の当直は「絶対に夜勤とは認めない」という役人の強い意思を感じる。悪いけど、これじゃあ医師は来ないよ。元々こんなところに勤めたがる医師なんていないのに。今までは医局命令で仕方なく逝ってたけどさあ。展開によっては中央市民とP病院産科の同・・・止めとこ。摂津は私の分析範囲外。

>神戸市の制度見直しは先駆的で、ほかの病院も見習ってほしい
○×か? 法律違反を見習えと?

 さあ、ここで日本医師会はちゃんとした態度をとらないとね。もちろん、ものすごい対案を持って、厚労省と論戦に入るのでしょうが、ちょっと期待しちゃいます。

Dr. IDr. I 2007/04/18 23:56
むしろ、反対の事には、きちんと反対。
って声を上げた方が、医者とか現場の評価は上がると思うんですが。
こんなんじゃ、誰も医師会に入らないでしょうし。
辞めているひとも多いんじゃないですかね。

暇人28号暇人28号 2007/04/19 01:30
最近基幹病院から当院に転院してきた患者さんの家族から、「こんな状況で退院(正確には当院に転入院)させるなんてひどいと思いませんか?」と言われましたが、「国の方針に従っているだけなので現場の人間に言うのは酷です」「数年後には医療すら受けられなくなる可能性があります」といったら納得されました。当地は「医療が受けられなくなるかも」ということに対して心の準備が出来つつあるほど現実味を帯びている程の事態ですので、理解されやすいです。

それにしても根室はひどい状況ですね。現状では医師6人で二次救急を回している。さらに9月からは2人減るかも。もう一人も退職の可能性が示唆されている。隣の医療圏まで120kmなのに。こうなったら、私が行って支えてあげたいけど、そんなことしたら玉砕しそう。まず自分と家族の命があって初めて人の命を助けられますからね。行く気にはなれません。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/19 05:44 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%BC
 一番最後、日本医師会タブーは現存しなくなった報道タブーだそうで。
 役に立たない利権団体は、ただのサロンでしかないですね。

774氏774氏 2007/04/19 07:11 暇人28号 様

 患者さんから「最近このあたり入院できひん」「夜中に断られる事が多い」「待ち時間増えた」といわれても、「そらそうですわ、播磨から医者3割おらんようになって、中には医者が半分以下になったり、科ごとなくなった病院も多いんやから、診察を続いて受けられるだけでも幸せですよ」と返すようにします。そうすると「そうやなあ、おんなじ先生が今年も居ってくれるだけ幸せなんやな」と全員納得です(例のごとく神戸言葉に翻訳です)

 というのは、北播は昨年に医療崩壊(産科、小児科、泌尿器科、皮膚科)を経験していますし、そのときに著名活動やら、住民フォーラムやらが各地で盛んに開かれて、病院サービスの向上よりも、病院の存続をそのものを気にする人が増えてきたためです(日経メディカル誌の「フォーラム後、それでも医者の給料は300万でいいという意見があった」と書かれた記事は、極々一部の声で、日経もマスゴミだなあと思いました)。やっとインフラ業と認定されたんでしょうか。この前の統一地方選挙の一つの論点が、病院を維持するという地域もありました。

 北播で唯一現状を維持できた某病院某科長先生のところで近々市議会選があり(夕張受け入れや、点数改ざん?で全国的に有名になった、例の市長が議会を解散した為)、7割の候補が、病院従業者の待遇改善や環境整備で病院維持を訴えている(現市長は賃下げ派だそうです)、と広報を見せてもらいました。それまで病院が論点になった事はないそうです。

 やっとこさ北播では、医療は自分たちが守らなければならないインフラ業との意識ができつつあるようですが、時既に遅しです。4月に続いて6月も波乱がありそうです(間の期間なので、播磨スレが北海道スレに完全に負けてる)。住民が気付いた時には、崩壊終了済みなんですね。まあ、先生が書かれているように、(あきらめ及び厚労省への不満に)住民意識が変わりつつあるところは増えていますし、いい傾向じゃないでしょうか。ここまできて住民意識が変わらない地域こそ「真の心の僻地」なのでしょう。

774氏774氏 2007/04/19 07:24 ドロッポ小児科 様

 凄いページですね。しかし表に出た以上、編集合戦になるんだろうな。一応保存しといたけど。

774ちゃん774ちゃん 2007/04/19 08:59 (ここはもう壁ですよね?)

 よくみりゃ鎌倉幕府の事がコメント欄に。おっ・・・実は全然興味なしでした。しかし、歴史には興味なくても、日本に民主主義と資本主義が定着した決定的な出来事が鎌倉幕府の成立とその制度でした。政教分離、立憲君主制、象徴天皇制に加え、契約の概念が確立したのも、鎌倉時代です。封建主義とは契約の概念から発展したもので、民主主義は封建主義が一般人まで拡大したものという考えが、現在の主流で、東アジアで唯一封建主義が成立した日本が、民主主義や資本主義社会になるのは当然の事でした。マクス・ウェーバーの挙げた資本主義成立の必要条件に「契約の概念の確立」があります。逆に日本以外のアジアはそれらが成立せず、植民地と果てていきました(本来、植民地がひどいものかは、ここでは省略。それだけで本がかけるぐらい濃い話し)。旧ソ連や他の共産主義国が成功しなかった理由の半分は、座位様が説明されたように資本主義の膨大な金融・生産財などの遺産が無かったからですが、もう半分の理由が「契約の概念が確立されていなかった」からです。「公のものだから俺のもの、俺のものは俺のもの」では、成立しないでしょう。

 厚労省を見ると、
  契約の概念・・・通達の乱発・朝令暮改・矛盾
  複式簿記の導入・・・これに限らず、情報管理をきちんとしてたら、鬼籍医師が現役は無いだろうし、医師が足りているというあんな無茶な統計は出ないはず
  近代科学・・・官僚は50年前がお好きだそうですね。そういうエントリーがあったなあ。ここでいう科学とは技術のことではなく、思考方法の事です。官僚の思考方法は・・・

 日医が本気になれば、いくらでも反撃できると思うんだけど・・・いっそのこと小泉にでも日医会長になってもらったら?

暇人28号暇人28号 2007/04/19 10:24
話をぶった切ってしまいますが、某巨大掲示板では工作員が暗躍しており、「大学に医師がまた集まっており、医師不足・医療崩壊の危機は今年の春まで」と書き込みしていますが、私のところには言ってくる情報は明らかに正反対なんですよね。本当のところ大学に人がまた集まってきているのでしょうか。御存知の方はぜひ教えてください。

774ちゃん774ちゃん 2007/04/19 12:09 病院独自採用の後期研修医をとるなら、常勤医総引き上げ候補かも〜〜という科もあるそうですね。信用度0%ですので信用しないで下さい。

YosyanYosyan 2007/04/19 12:14 774氏様

それは大学側の医局誘導策ですかね。病院への後期研修医確保を遮断すれば、あぶれた後期研修医が医局に循環する算段でしょうが、研修医は都道府県を越えますからどんなものでしょうか。もっとも信用度の低いお話だそうですからわかりませんが。

元内科医元内科医 2007/04/19 12:24
> 暇人28号さま
私の知る限り大学に医師は集まっていません。「崩壊するする詐欺」とかいう記載を私も某掲示板で目にしたことがあるのですが、少なくとも大学からも医師は大量に流出中です。私の身近では。みんな「医局にいるメリットが全くない」と言って去っていきます。大学の職員でない医員は医局費はむしられる一方外来しても病棟をしても訴訟リスクの盾になりつつかつただ働きなのですよ?自発的に病院に来て勝手に労働していなくなる人員という扱いで酷使されているわけです。出て行かないことの理由はあるかもしれませんが(集団の中にいてしばらく生暖かく見守るためとか)、外から戻ってくるまでの魅力は大学にはないかと思います。

暇人28号暇人28号 2007/04/19 12:50
元内科医様:
私なんか、医局にいたってだけで今でもお金をむしりとられています。もう影響力の無い北海道に来ているのに(笑)。

暇人28号暇人28号 2007/04/19 12:55
774様:

うちの医局のとある関連病院では、医局からの供給が少ないからと別の大学から派遣してもらったら教授が激怒し、年度末にローテートしている医局員を総取替えしました。引き上げはさすがに出来なかったみたいですけど。病院にとっては自前で医師を「確保」しようとしたら医局から目をつけられるし、かといって医局からの派遣は先細りですし、どうしたら良いのでしょうかねえ。

774氏774氏 2007/04/20 06:51 暇人28号 様

 うちの地域は大学からは見捨てられていますから(本丸自体が・・・最前線が急速に神戸市のくすのき大に近づいています)、病院が独自採用するのは大学もWelcomeです。ですので、どの科が撤退予定かだけ早く情報をつかむのが、院長の力量で、あとは地元出身のフリータ医やママさん医を探して招聘です。それができない病院はどんどん医師が減っています。

 探すためには役所との連携は欠かせず、また役所が持っていた権限の多くを病院に委譲する必要があります。まず、ここに大きなハードルがあります。過去前例がないことですので、議会がどれだけ真剣に病院を市民の財産と考えているか、つまり民度が大きく影響します。

 行政は、金は出すけど口は出さないという体制作りに成功したら、今度はどの科が撤退する科を早期に知ることが必要となります。人事は医師は知っていても幹部は全く知らないというのは多いですからね。寝耳に水となって慌てるわけですが、ここで病院幹部が医師にどれだけ信用されているかが決め手です。医局に院長や事務長が入ってきて、「休息」「待機」してる医師に「お前らは死ぬまで働け!」といっていたり、「患者様から苦情の当初があった。始末書を書け!」じゃ、幹部連中は敵ですから、人事の話しなどするはずがありませんね。

 それらを乗り切れて、つまり幹部連中の意識改革が成功したら、あとは人事の責任者である病院長の説得次第ですね。ただ口先で医師はつれない時代ですね。みんなネットや人脈で評判を調べていますから、働いている医師が本当に満足しているかが大事になってきます。結局、民度ですね。

 ちなみに私は病院とは距離をおいています。早く都会に撤退して欲しいですからね。人事の話を聞きつけても、幹部には言いません。逆に病院からネットの才覚を認められた某先生はネットを任されたそうで、ネットサーフィンは業務で仕事時間と言っています(笑)。あれは私が戦略を教えてあげたんだけどなあ。すっかり会得して私より遥かにレベルアップしてるし。頭の差が歴然・・・orz。あそこは去年何回か科が無くなりって住民運動がおき、院長が積極的に医療崩壊を住民に説いて回ってるからなあ。マッチングも後期研修医も大量に来たそうで。市議会選挙の争点の一つが市民病院をどうするかなんて、今まで私は聞いた事が無いです。そういうところは僻地でも生き残るんでしょうね。

mimimimi 2007/05/04 15:07
長文で恐縮ですが、NIKKEI MEDICALに端的に厚労省の考え方がでていましたのでご存知とは思いますが転記してみました。鋭い解説が伺えれば幸いです。

特集 大予測10年後の医療
NIKKEI MEDICAL 2007.4 pp80-81.
タイトル:「集約化」と「連携」で地域医療を立て直す
話し手:宮島 俊彦氏(厚生労働省総括審議官)
聞き手:風間 浩

――これから10年での厚生労働省の医療政策の重点課題はなんですか。
宮島:今、医療で一番問題になっているのは、地域の急性期医療です。医師の地域偏在で、多くの病院で医師が足りなくなっている。勤務医がバーンアウトして病院を辞めて開業してしまう。本当の急性期、高度な技術を提供する医療は、最も大事なところ。この立て直しが施策の焦点です。実は、これまでの10年は高齢者への対応が中心で、この部分はあまり手が付いていませんでした。

【へき地勤務の義務化はいかがか】
――医師の偏在は、新しい臨床研修制度の影響も大きかったと思いますが。
宮島:臨床研修制度の見直しは、研究や学問に偏りがちだった医療を、臨床重視に振り向けたという意味で良かったと思っています。一方、大学の医師派遣機能が落ちて、医師の適正配置のたがが外れてしまった。ここは都道府県の地域医療対策協議会が中心になって考えていただきたい。協議会には、公立・公的病院や民間で拠点となる病院、それに大学病院にも入ってもらわないとうまくたち回らないでしょう。

――立て直しには何が必要ですか。
宮島:まず医療機関の「集約化」です。地域の拠点病院、一番肝心なところにスタッフを集める。そこでマンパワーが不足し、医師が疲れて辞めてしまうような状況は止めなければいけない。次に拠点病院との関係で、地域として中小病院の役割を決めていく。医師がどこかに集まれば、持っていかれた病院は、足りなくなるわけですが、そこは、地域医療の在り方の問題として考えていくべきだと思っています。
 ポイントは来年から始まる新しい地域医療計画です。地域連携クリティカルパスと言っていますが、拠点病院とその連携病院が役割分担し、地域として十分な医療を確保できるように計画をつくってもらいたい。

――医師不足対策として、医師に一定期間のへき地勤務を義務付けるという案もでていますが。
宮島:法律での義務付けには無理があります。むしろ大事なのは、へき地や離島に行った医師をサポートする体制だと思っています。拠点病院に常にアドバイザーがいて、診療で困ったときはアドバイスするとか。IT(情報技術)を使って、そうした地域での連携もやりやすくなっています。この部分は、今後さらに技術が進むのではないでしょうか。
 へき地から戻ってきたときに、きちんと「コースに乗れる」というのも重要です。2年間へき地勤務したら、拠点病院できちんと専門分野の腕を磨ける機会を必ず与えるといったことで随分変わると思います。

【2つの主治医機能を評価】
――後期高齢者医療制度では、かかりつけ医制度のようなものの導入を考えているそうですが。
宮島:75歳以上の人はおそらくもう住所は変わらない。だから、決まった主治医を持ってもらったらどうかということです。主治医には、日ごろから患者の面倒をみて、外来では自分で診られる範囲は診て、専門的な検査や治療が必要なら病院を紹介し、耳鼻科や眼科など他科で診てもらう方がいい疾患ならそっちへ行ってもらう。それと、在宅医療と在宅介護のコーディネイトですね。別に1人の医師が両方やる必要はない。外来でゲートキーパー的な部分に重点を置く人、在宅を一生懸命やる人、いろいろなタイプがあっていいと思います。

――75歳以上の高齢者に主治医を持つことを義務付けるのですか。
宮島:英国のように、地域で登録医を決めてとなると、他の医師を排除してしまうことになる。自由開業制の中で、フリーアクセスをそこまで制限するのは現実的にはどうでしょうか。

―フリーアクセス制限はないということですね。
宮島:はい。法制度として強制できるのかということです。だけど後期高齢者に限らず、フリーアクセスはだんだん難しくなっていくとは思っています。制限はしないけれど、調整していくと。コーディネイト・アクセスですかね。そうなっていかざるを得ないのではないでしょうか。

――後期高齢者の外来点数は、かって老人慢性疾患外来総合診療科(外総診)のような定額性と考えていいのでしょうか。
宮島:外総診のようなものかもしれない。いずれにせよ、主治医機能は、ゲートキーパー的な機能と在宅的な機能の2つあって、その継続性みたいなものをどう点数評価するかという話になるんでしょうね。

――急性期病院の立て直しが施策の焦点ということですが、そうした病院に医療財源をシフトさせていくことになるのでしょうか。
宮島:当然そうでしょう。

――そうすると、相対的には診療所は厳しくなっていく?
宮島:だから、病院が苦労している休日・夜間の診療のようなところをきちんと対応してくれるような診療所は評価されることになるんでしょう。在宅の看取りについても同じことです。

【混合診療の全面解禁はない】
――保険外併用療法という形で“混合診療”が徐々に解禁されてきていますが、今後広がっていくのでしょうか?
宮島:国民皆保険の考えからすると、そこを無制限に広げていくわけにはいきません。“巡航速度”といいますか、結局、新しい技術は最初は高いけれど、保険に入って普及して落ち着いてくるというプロセスを繰り返すのでではないでしょうか。

――混合診療の全面解禁はないと。
宮島:考えていません。国民医療費そのものを医療費適正化計画によって、一定の伸びに抑えていく。皆保険を守りながら、地域の連携で平均在院日数を短縮し、健康づくりをやって生活習慣病を少なくすることで、達成していこうということです。

――現在3割の患者負担率が4割、5割のなる可能性はありますか。
宮島:3割が限界だと思います。今後、制度論として出てくるのは、医療保険財源の中で消費税をどうするのかという議論ではないでしょうか。

みやじまとしひこ氏:1977年東京大学教養学部卒業後、厚生省(現厚生労働省)に入省。保険局国民健康保険課長、大臣官房会計課長、大臣官房審議官(医政・医療保険担当)などを経て、2006年9月より現職。

YosyanYosyan 2007/05/04 15:55 mimi様

宮島俊彦氏についてはお読みになられたかもしれませんが、2006.10.11のエントリーを読んでいただければ、その主張の一端が分かるかと思います。もちろん宮島氏個人の主張と受け取るのはフェアでなく厚生労働省の考え方と理解すれば良いでしょう。

何回か当ブログで取り上げていますから重複しますが、厚生労働省の基本の大方針は医療費のひたすらの削減です。どこまでかと言えば財務省及び政府がウンと言うまでです。もう少し露骨に言うと財政赤字が解消するまで永久に削減方針は続くとしても良いでしょう。

その大方針の下での新方針が療養病床の削減です。入院で治療しなければ医療費が減ると言う計算です。在宅の方が高くつくんじゃないかの心配はご無用です。安くなるように診療報酬を設定しますから大丈夫です。

療養病床を削減し高齢者を在宅に追い出した後に問題になるのは、誰かが治療しなければならないのです。ターゲットになったのは開業医です。そのためまずうるさい日医会長を抱きこんでいます。日医会長がどのような条件を提示されたかは憶測のうちですが、会長はすでに諸手を挙げて大賛成です。

次に大義名分で「開業医は昼間の診療しかせずラクをしすぎだ」が唱えられています。つまり勤務医と開業医の労働条件に差があるため、開業医の勤務条件を勤務医並に引き揚げる事により「格差解消」するとの方針です。引き揚げる条件はご存知の通り「24時間診察、往診、電話相談を行え」です。

もちろんこれを精神論だけで強制しても誰も踊りません。そこで大義名分を立て上でラクしている昼間の診察料をバッサリ削り、干上がった開業医が夜間の診察を行なわざるを得ないようにする政策誘導が御指摘の件かと理解しています。

つまり厚生労働省の見解では開業医が昼間に外来診察を行なっているのは、遊んでいるようなものだと考えていると思います。昼間あれだけ遊んでいるのだから、夜も働くのは当たり前だと主張されているかと存じます。もちろん夜間の診療で寝不足になり朦朧状態になっても、勤務医なら当たり前の勤務状態であるとも考えているかと思います。

発想的には経済諮問会議の八代委員の考え方に近く、「格差解消のために正社員の給与を非正規社員まで引き下げろ」と似たようなものです。私としては暴論とも思いますが、国策に近い政策ですから平成20年度改訂で、ある程度これを反映した施策が確実に行なわれると考えています。基本的に開業医以外は無関心なお話ですからね。

mimimimi 2007/05/05 09:21 早速のコメントありがとうございました。
あきらめというのが、現在の状況なのかと思いますが、官僚の方々には責任を回避したいという気持ちはあっても、責任をまっとうしようという気持ちはないと思われますので現場の先生方にはあきらめずにがんばってもらいたいとい思います。
何故かと申しますと、いわゆる参謀とか幕僚という立場の方々は優秀ですが、最終的に責任をとる立場にはありませんのできわめて気楽なのです。しかも、数年すればポジションを移っていきますので、期間内におりこうさんの回答を出しておけばよいのです。指揮官は誰かといいますと、所轄の大臣ですが、こちらもいつ変わるかわからない。すなわち、誰も責任を取らない。これが、今の日本のシステムでしょう。なんとなく、時代に合っていそうな正解を考え出し、それを文章にしていく。一旦、文章になるとこれが、絶対的な威力を発揮する。現場の担当者のみが責任を取らされる。相も変らぬ日本のシステムです。

前置きが長くなってしまいましたが、前記の文章は口述であるだけに、微妙な言い回しの部分があります。例えば、

>自由開業制の中で、フリーアクセスをそこまで制限するのは現実的にはどうでしょうか。
>コーディネイト・アクセスですかね。そうなっていかざるを得ないのではないでしょうか。
>病院が苦労している休日・夜間の診療のようなところをきちんと対応してくれるような診療所は評価されることになるんでしょう。

などです。責任は回避しつつ、現場に預ける形で、うまくことを運ぼうとしているように受け取れます。

一方で、
>法律での義務付けには無理があります。
>―フリーアクセス制限はないということですね。
 宮島:はい。
>国民皆保険の考えからすると、そこを無制限に広げていくわけにはいきませ ん。
>3割が限界だと思います。
と比較的明確に言い切っているところもあります。官僚の答弁としては、注目すべきところと思われます。

医療を裁量行政の餌食とし、手玉にとることに成功したかのような厚労省の最近のやりかたですが、現場については全くわからないというのが、彼らの現実でしょう。そこが、解決の糸口であると思うのですが、いかがでしょうか。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070418

2007-04-17 奈良時間外手当請求訴訟の爆発力

昨日の話の上塗りですがご勘弁ください。内容としては同じようなお話ですが、昨日は資料をペタペタ貼り付けての解説が主だったので、今日はそういう基礎的な事は了解済として論点を再整理してみます。

原告の産婦人科医の主張は以下の3点です

  • 当直は実態として勤務となっている
  • オンコール待機時間は拘束であり時間外勤務にあたる
  • もちろんオンコールで呼び出されて働いたら時間外勤務である

現状はどうであるかと言えば、

  • あくまでも当直である
  • オンコール待機時間は無給である
  • 呼び出されて働いても無給である

当直とはどんなものかが問題になりますが、これは厚生労働省通達が明快に規定しており、

常態としてほとんど労働する必要がない勤務のみを認めるものであり、病室の定時巡回、少数の要注意患者の検脈、検温等の特殊な措置を要しない軽度の、又は短時間の業務を行うことを目的とするものに限ること。したがって、原則として、通常の労働の継続は認められないが、救急医療等を行うことが稀にあっても、一般的にみて睡眠が充分とりうるものであれば差し支えないこと。

なお、救急医療等の通常の労働を行った場合、下記3のとおり、法第37条に基づく割増賃金を支払う必要があること。

原告の実際の労働状態を推測できるものとして、ただの通りすがり様からの情報として、

奈良県立奈良病院産婦人科の基礎データです.

病床数:48床

  • 一日平均入院患者数:39人
  • 一日平均外来患者数:89人

時間外救急患者数:1115人

  • 手術件数:364件
  • 分娩件数:552件(正常分娩:238件,異常分娩:314件)

ソース

奈良県福祉部健康安全局医大・病院課

http://www.pref.nara.jp/idai/H18gaiyou2.pdf

わかりやすいデータとして、年間の分娩件数552件があります。これは1日当たり1.5件となり、日勤8時間、夜勤16時間とすると、夜勤1日につき1件の分娩が行なわれている事になります。またそのうち約6割が異常分娩となるため、夜勤をすれば平均で1件の分娩があり、2回に1回以上は異常分娩と言う事になります。この実態は通達をどう曲解しても当直業務に当てはまらないと考えられます。当直業務に当てはまらない時には、交代勤務制を取り入れなければ当直業務の許可を取り消すとも通達には明記してあります。

またオンコール待機時間は自主的に産婦人科医が作った経緯があるため解釈は微妙とされていますが、呼び出されて働いた分まで無給であるのは誰が考えても無理な主張であり、これを時間外労働として認めないのは非常に難しくかつ強引な論理構成が必要となります。

簡単な解説ですが原告の産婦人科医が主張する3点のうち2点は、常識的に考えれば認められないほうが不思議な主張です。解釈が微妙としたオンコール待機時間料ですが、この訴訟では原告が自主的に作ったものですから「ボランティア」であるとの見解は可能だそうですが、訴訟の争点として争っていますので判決で「自主的だからボランティアとみなし無給」と理由を説明する必要があります。

そうなると訴訟の結果はあくまでも私が常識的に考えて、

  • この病院の原告の当直は勤務である
  • オンコール待機時間は自主的に行なっておりボランティアとみなし無給
  • 呼び出しで勤務に応じた時間は時間外勤務である

それ以外の結果は想定し難いと思いますし、労務関係に少しでも詳しい方なら「争うまでも無い」と言われるかもしれません。もちろん訴訟ですから蓋を開けてみないとわかりませんが、これ未満の結果なら確実に原告は控訴します。もっともこの結果でも被告は控訴しますけどね。

普通に考えればそうなるはずの訴訟ですが、そうはしたくない思惑が国にはあります。と言うのは原告の病院の当直の勤務状態はこの病院だけの特異例ではなく、むしろ全国の病院の多くが行なっている通常の労務管理なのです。こういう労務管理を行なうメリットは

  • 当直の夜勤化により、当直料で夜勤がカバーできる
  • 夜勤を当直で行なうため勤務時間に算入しなくてよい

この事により本来交代勤務の夜勤として支払わなければならない人件費を大幅に節減しているのです。効果は詳細には計算できませんが、1/10以下に減らしていると言っても言い過ぎではありません。さらに恐ろしい事にこの非合法の手法による人件費を基に診療報酬さえ設定されていると言う事です。このため病院経営者はたとえ良心と遵法精神に富んでいても、この手法を医師に押し付けるほかに経営手段は無いと言う事です。

訴訟の結果が私の予想に近いものになればどうなるか、当直勤務では対応できなくなり、交代勤務制が導入される事になります。当直制から交代勤務制に変わればどうなるかですが、

  • 当直から通常勤務になるために人件費が増大する
  • 夜勤が勤務時間化するために医師の増員が必要となる

算数の詳細部分を避けますが、原告の病院の産婦人科の4人体制で交代勤務を行えば、二月モデル(4週間28日)で、月7回の夜勤、月15回の日勤で週58時間労働、月の総労働時間は232時間となります。これだけ働いて夜勤は1人体制、平日日勤は2.6人体制しか組めません。労働基準法の上限をはみ出す分は、黙っていても72時間となります。

全国の病院の経営に深刻な影響を及ぼす判決になりますので、訴訟指揮を行なう裁判官もできたら突出した判決を避けたい心理が働くのではないかと座位様が指摘しています。

少し、視点が違うかもしれないけど、

判決は、どちらに転んでも、大問題になります。

僕が気になるのは、判決の社会的影響が大きいことを予測した判事がどのような指揮をとるのかなんです。

  1. 和解へ誘導する
  2. 裁判になじまないとする理論武装
  3. 裁判をなくす

 まず、担当弁護士さんが『勤務医の労働実態を明らかにし,法律をきちんと適用したらたいへんな事態になることをわからせない限り,抜本的対策に向けた動きは起こってこないのではないか」と話している。』と言ってるくらいですから、和解はさせずらいでしょう。原告側は提示された和解内容を隠すことに反対するでしょうから、和解勧告で時間を稼ぐことしか出来ないと思います。

 次に、この問題は、部分社会の問題ではないし、少額訴訟でもない、原告適格性に問題があるとは思われないし、国家の安全保障上の機密にも関わっていないし、理論や概念などの争いではなく明確な事件性争訟性をもっていますし、高度な政治問題とする統治行為論を援用することも出来ない。そうすると裁判になじむ紛争事案ということになります。

 判決を回避する理由がない場合、賠償能力問題や社会的影響の大きさを理由に再度和解勧告をするだろうが、原告側は応じない。だとすれば、県側に判決前に白旗を挙げさせる手はある。賃金を払わさせて争訟性を無くせばよいわけだ。そうなると判事は安堵し、裁判を見守る全国の医療労働者は、落胆することになる。しかし、県側も白旗は挙げないだろう。

座位様の指摘通り原告の訴訟理由は賠償金を獲得するよりも、違法労働の実態を明らかにする事に主眼が置かれており、安易な妥協をする可能性は少なく、裁判自体も未払い給与の請求ですから明らかな事件性争訴性があります。最後の可能性の県が未払い賃金を払って訴訟を消滅させる手法も、ここで妥協すれば少なくとも奈良県内に次々に飛び火する懸念が大です。

つまりこの訴訟は起された時点で日本の医療体制を根底から変えてしまう爆発力がある訴訟と言えます。原告が勝てばこれまで医療費節減の目に見えないカラクリであった当直の夜勤化手法が正式に非合法化され、交代勤務制による莫大な人件費の増大を病院側は負担する必要があります。そうなれば現在の診療報酬体制下で生き残る病院がどれだけあるか疑問です。

被告が勝つ理由を見つけるのが難しいのですが、もし勝てば、全国の勤務医のモチベーションは地に堕ち、雪崩のような崩壊現象が大津波に発達する可能性が高くなります。本当に怖ろしいほどの爆発力があります。この結果をネット医師はじっと注目しています。

falcon171falcon171 2007/04/17 10:31 >被告が勝つ理由を見つけるのが難しいのですが、
それでも裁判は水物のようですから。
そりゃもう、私が県側なら、時間外残業は、上長が命じたもののみである。呼び出されて来たっていっても、残業日誌に上長の判、無いでしょと言って抵抗しますが。

問題は、
昨日、かぐや姫様がM3に出したけれど反応が鈍かったと言う方だと思います。
おかしな判決が出てから、「トンデモ判決」と騒ぐより、まさに今進んでいるこの裁判を可能な限り応援しないでどうする と言う気がするのですが。
産婦人科学会は、産婦人科医会は、日医は、声明出さないのか?
日本病院会はだんまりなのか?
この訴訟の弁護士さんはメールアドレスなど見あたらないので、ネットでの連絡はどうもできないようなのが、残念。
こういう応援ブログが出来ていることどなたか奈良の方お知らせいただけないかな。

病院サイドの捨て身の戦法として、
>さらに恐ろしい事にこの非合法の手法による人件費を基に診療報酬さえ設定されていると言う事です。このため病院経営者はたとえ良心と遵法精神に富んでいても、この手法を医師に押し付けるほかに経営手段は無いと言う事です。
をYosyan先生の算数を元に裁判に出す(つまり、あえて告白する)、そして国民的議論になれば、ある程度の額で今回は和解に応じる、ただし、以後の残業体制をきっちり労働法規遵守したものにすることを条件にした上で。
つまるところ敵は本能寺です。大本の診療報酬が非合法人件費圧縮に寄りかかっている実態を攻めにかかれるのであれば、被告とさえ共闘できると思います。
被告が国の政策に対してイエスマンならもちろん最後の決戦まで戦い抜かないとね。

みみみみ 2007/04/17 10:37 まさに奈良から日本が変わる?!!!
さて あおきえみたん 出番ですよ尾!!
ひとつ スパイスのきいた記事をお願い!!
あんさんがひいつけたんやさかい、さいごまで責任もってや!!!

774氏774氏 2007/04/17 12:15 昨日、当直表・オンコール表を医師が決めているのが微妙と話しになり、以前私は、当直決め係を病院代表者に返すよう言いましたが、仮に業務命令でオンコール表決め係を医師に命じている場合は話が別です。ただし、まず文章には残していないでしょうね。経営陣は分かっていますもの、全てをね。

YosyanYosyan 2007/04/17 12:31 774氏様

エントリーには書きませんでしたが落としどころはもう一つ考えられます。

・当直のうち通常勤務部分と認定できるところは時間外手当を支払う
・オンコールで呼びだされた部分は時間外手当を支払う

当直通達の「稀に」診療を行う部分の拡大解釈です。つまり「一晩に一件程度の「稀な」分娩および3〜4人程度の「稀な」時間外受診は当直業務内に含まれるのが妥当だと考えられる。」として「稀」部分の解釈を異常に大きくする判決です。

これならば県側のダメージもまだ小さいですし、労働法規や通達も力技でねじ伏せられます。また今後の類似訴訟の先例としても無難です。あまりにもあり得そうだったのでエントリーには書けませんでした。

ex_inakaDrex_inakaDr 2007/04/17 15:41
この件に関して、実はもう議論する余地なんかほとんどないんですよね。
判決が満額回答か、それ以外か、いずれにしても「詰んで」ますから。
勤務医は決して不利になりません。
なので私たちのやることはただ2つ。

・この裁判に全国の医師の関心を集める
・物心両面で原告を支援する

YosyanYosyan 2007/04/17 15:47 ex_inakaDr様

御指摘の通りで「そのまま」の裁判ですから、福島事件のように検察の無理解を云々する余地はないですね。いきなり王手飛車とか必至をかけてしまっているわけですから、後は結果を待つぐらいですね。次に盛り上がるとすれば、一審段階でも判決が出てからになります。

まあ知らなかった人もいたでしょうから、それぐらいの意味はあったと言う事で・・・

774さん774さん 2007/04/17 16:02
 Yosyan先生の落としどころというのは、奈良県立病院の医師が、お金目あてで訴訟を起こしたとしたら、おそらく本裁判ではなく調停で、県側が提案してくる案と思われます。調停で済めば、内容の公表も和解したかについてすら一切の公表義務はありませんし、他の裁判に全く影響が及びませんので、双方ともおさまるでしょうね。いや、もっと良い案を出して提訴した医師を満足させようとするでしょうね。

 しかし私には、お金目当ての訴訟とは思えません。自分達が医師総玉砕の先鋒となって、行政に特別攻撃をかけるぐらいの、魂の叫びが感じ取れます。Yosyan様も座位様も書かれているように、今回の行動ではまずありえないと私も思います。

 県の役人や企業の役員など、中枢を占める雇用者側は法学部や商学部、経営学部といった文系がほとんどで、労働関連法規は基本中の基本ですから、わかっていて騙したり、証拠が残らないようにしてくるわけで(別にうちの親から騙し方を聞いたわけではありませんし、信用度0%の噂に過ぎません。信用しないで下さい)、医師など理系が法律に疎すぎるわけです。法律は知っている者の味方ですからね。

 falcon171様の、夢のような被告との共闘は、のぢぎく県人としてはやはり夢かと。「当院の医師にどんな問題が降りかかっても、兵庫県立病院として一切支援できません」発言。既にあの病院にあの時いた3人の医師から聞きました。

 医師(理系)が法律や通達に疎い例として、こんなのがあります。当直医が検食(俗にいう毒見)するのが義務と当たり前のように思っていましたが、実は医師でなくてもいいのです。知らんかった、今度言ってやろ。
「医師または栄養士による検食が毎食行われ、その所見が検食簿に記入されている。」 (1994年8月5日 保険発第104号)1の(12)ア

774ちゃん774ちゃん 2007/04/17 16:14 国破れて三課ありで有名な行政つぶしの名物判事にして医療裁判でもエース復活の後に怒涛のごとくJBMに載るような判決を出しまくり高裁判事にまで出世した、藤山判事ならどんな判決を出すかな。医師も行政も嫌いだから、両方爆死するような判決を出すのかな。「原告には自らオンコールを決めていたという落ち度があり、99%減額した200万円の賠償請求を認める」とトンデモ勝訴。傍論で「県側も悪い。今後労働法規の現場への徹底周知と実施を行なうこと。役人は反省汁!」と嫌がらせとか。あ、刑事じゃないから控訴・上告できるんだった。

774氏774氏 2007/04/17 16:22 民事と刑事で判決が割れていた、小児科医の中川先生の方は、4/11控訴されたそうです。また、日大病院の女性研修医の過労自殺を労基署が労災認定したようです。医師も社会的弱者認定で、少しづつはいい方向に向っているのでしょうか。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/17 16:42 >774様

>あ、刑事じゃないから控訴・上告できるんだった。

 刑事でも判決に不服がある場合は控訴・上告できますよ・・・(^ ^;

774氏774氏 2007/04/17 16:46 僻地外科医様

 刑事で、被告勝訴の場合ですよ。割り箸事件が有名ですが、裁判官に傍論でぼろくそに怒られても被告勝訴だと、被告からは控訴できません。有名なのは行政訴訟の小泉首相靖国参拝判決があります。

IkegamiIkegami 2007/04/17 16:56 がんセンターでは書類送検です。
-----------------------------------------
2007年04月17日13時37分=asahi.com
国立がんセンター中央病院(東京都中央区)で02年8月、子宮摘出手術を受けた都内の主婦(当時47)が手術中に大量出血して死亡した事故で、警視庁は、当時の執刀医(65)と麻酔医(44)を業務上過失致死の疑いで書類送検した。手術中の止血が不十分だったことなどが原因と判断した。
調べでは、主婦は02年8月12日、がんのため、子宮を全摘出する手術を受けた。骨盤内のリンパ節をはがす際に大量に出血し、意識が戻らないまま翌13日に出血性のショックによる多臓器不全で死亡したという。

路傍の人路傍の人 2007/04/17 17:05 一番最悪の手は774さんが仰るような減額勝訴か和解の二択を迫る判断ですかねぇ。一番ありそうな手でもあるのですが。青色ダイオードの発明対価訴訟なんかで使われた手ですね。70%減額の和解案を飲まなければ90%減額の判決が出ますよ、どうしますか的発言を裁判所にさせられるかどうかが被告代理人弁護士の腕の見せ所でしょうか。和解になれば公表される事もなく、減額した上での(被告側)敗訴なら後々の訴訟でも非常に有利に戦えるのでその辺を狙ってくるんじゃないですかね。今回の奈良の事例ではあまり関係ない論点ですが、高給取り(確かモルガン・スタンレーで一般的な会社員の数倍程度の収入)には残業代出さなくとも良いという判例もあり、一見高給取りである医師にはなかなか厳しいものがありますね、特に僻地で上積みされた給与で働いている医師は気をつけたほうがいいです、身体的にも訴訟的にも。

座位座位 2007/04/17 17:34 >路傍の人 様、貴重な書き込みありがとうございました。

ex_inakaDrex_inakaDr 2007/04/17 17:45
>>Yosyanさん
いやいや、こうやってエントリに起こしていただいて医者が騒ぐことは何より大事です。
ありがたいです。

なので、私たちは手分けして、リアル/バーチャルのつながりを持った医師にこの訴訟の存在を知らせること--もちろん、この一連のエントリを知らせることでも--に取り組みましょう。
そして和解せず、必ず判決まで持ち込むために原告を支えましょう。

774氏774氏 2007/04/17 18:36 Ikegami様

 手術をする限り、どんな小さな手術でも死に至るリスクはありえます。例えば、ちょっとした切開でも出血が全く止まらない事はありますし、局所麻酔薬による呼吸停止も起こりえます。とにかく医学は手術に限らず、一寸先は闇なのです。それで逮捕だと、本当に誰も超安全治療にとどまって、悪化はしないものの治らないという未来が訪れる事は、確実といえます。おそらくIkegami様が提示された事例も大問題になると思われます。なんせ、国立がんセンターですよ。そこでうまくいかないため書類送検なら、一般の病院は全て引きます。今回は検察の問題ではなくて、警察の問題ですが(警察は書類送検しないといけないですもんね)、これで「嫌疑なし」以外の起訴猶予なら、まじで日本医療終了、海外で治療を受けて下さいです。

 ところで、全くの余談ですが、企業でVISTAでうまくいってるとこ、あります? セキュリティーとかセキュアなデータ転送を実現する為、カーネルが根本的に変わったためか、画像・映像処理系アプリが全滅ですし、DVやWebCam関係のハードウェアも全滅です。これでは医療系はやっていけません。せっかく一大決心して買ったVista UltimateもOffice 2007 Proも全く無駄なオブジェと化しています(パッケージだけは美しいですね orz )。医療現場では未だにアナログの映像保存機器も多いのですが、むしろWindowsXPの方がよほど役立っています。

路傍の人 様

 今回の民事訴訟は、原告の使命感を感じます。和解を受け入れる事はないと思います。医師の給与は一般的・平均的には高給の部類に入りますが、かといって億単位でもなく、同程度の学歴の企業人より生涯年収が低い部類に入りますので(退職・再就職が多いため。医師の場合は転勤ではありません)、その心配はないと思います。2000万円の収入があればサラリーマンでも確定申告しないといけませんが、そこまで行く勤務医は少なく、ましてバイト禁止の公立病院の中堅がそんなにもらっているとは思えません。それを高給取りとはいえないと思われます。このたびの訴訟は社会に警鐘を鳴らすためのものと見ています。

元田舎医憲兵様
 原告を支援するブログ等はご存知でしょうか?

falcon171falcon171 2007/04/17 18:59 このスレッドとは少しトピックスが違うのですが
ネットで見つけたシンポジウムのお知らせです。
http://homepage1.nifty.com/hkr/simin/hyousi.htm

すごい、オールスターキャスト!と思ってしまいました。
怖くて見に行けないです。

以下引用
<シンポジウムのお知らせ>
『医療被害にあったとき』〜患者・家族にできること〜(さいろ社)出版記念シンポジウム
被害者の視点を忘れずに「産科医療」の事故・裁判・質・システムを考えるシンポジウム

日 時 : 2007年4月28日(土) 午後 13:30 〜 16:45
場 所 : エル大阪(大阪府立労働センター)6階大会議室
<第1部> 注目を集める事件の真相を語る
  ●陣痛促進剤事故を繰り返すリピーター医師
     出元明美さん(「陣痛促進剤による被害を考える会」代表)
  ●横浜市堀病院の母体死亡事故
     吉野克則さん(被害者遺族)
  ●奈良県大淀町立病院の母体死亡事故
     高崎晋輔さん高崎憲治さん(被害者遺族)
  ●福島県立大野病院の母体死亡事故
     鳥集 徹さん(ジャーナリスト)
  ●金沢大学医学部産婦人科の無断臨床試験裁判
     打出喜義さん(「金沢大学病院 産婦人科」医師)

<第2部> パネル・ディスカッション
以下略

BugsyBugsy 2007/04/17 19:17
WE制度が成立し 勤務医に当てはめられたら、今回の訴訟そのものが成立するのでしょうか?制度発足前なので成り立つ、過去に遡及し告訴できるのでしょうか?何年前まで可能でしょうか?ともかくWEになる前になんとかしなくちゃ。
オンコールの日割りは医師同士で決めざるをえませんね。お互いの事情もあるし、病院管理側が杓子定規に決めるよりもましでしょう。結局医者どうしで訂正したら 医者が決めたこととなるんでしょうね。
ところでオンコールで自宅に待機しているときにポケベルならしてくるの誰かといえばナースか当直中の医師が応援を求める時がほとんどです。事務はないよなあ、普通。
応じて出かけても病院管理側の記録に残りづらいです。こういった出勤は病院管理側はすべて把握していなくて タイムカードなんか押したことの無い医師がほとんどだからです。当日勤務時間にカウントされていない医師が夜間緊急オペに入っていたりします。
では自宅にいるときに病棟の看護婦から問い合わせの電話かかってきませんか?「この患者のムンテラはどういう話でしたか?」「点滴4時間で落とせということですが 前日は5時間ですが、これでいいのか。」etc.
大体深夜準夜の申し送りのあとが多いようです。しっかり申し送りしてよと言い返したい。看護サマリーをまとめたいが 看護研究の発表がせまり何か一言アドバイスをという午前3時のポケベルもあったなあ。
夜中に平気に自宅に電話かけられて寝ぼけ眼で応答するのも業務じゃないとされるのでしょうが、オンコールもそれ以外の時間に連絡にに応じるのも看護婦と医師の間の勝手なやりとりで病院側には何の責任もないと言われた事ありますよ、オイラ。学会会場に問い合わせの電話がかかったりして。

話が大きくずれて申し訳ありませんが、幸か不幸かこの産婦人科の先生たち 病院側と正式の労務契約むすんでないかも知れません。自分たちも勿論そうです。契約書かわしていたら、病院側はもっと強気に出てくるでしょう。一般的に細かい契約条件にまで医師って目が届きません。「最初から書面かわしていた、署名捺印していた。だからあんたは納得していたはずだ。」なんてね。
しかし 契約書交わさざるをえない時代も来るでしょうが、そもそも法に照らしておかしな労働契約って有効なんですかね。医者もろくすっぽ書面みずにコロッと判子押しそうです。
時間外に呼び出されて超過勤務届けが出せる病院でも「一日平均2時間以内ということにして、土日は自主出勤にしてもらわないと この病院つぶれます。」って真顔であの事務長が言いやがったよなあ。夜間や土日に緊急オペして儲けりゃ御の字なのに。看護婦はともかく医者には払いたくないという本音が見えてわかりやすい病院でした。それでも一ヶ月間毎日2時間ずつきっちりとつけてやったら事務長が飛んできて「時間内に仕事を終わらすことの出来ない人は一人前の社会人とはいえません。」と見下すような講釈たれやがって。記載ミスということにされました。はい 消されました。事務が勝手に作ったオイラの判子ばんばんついて。
勝手に押印されてることって気がつきゃ随分あります。「先生の手間を省くため。」
これも厳密に言えば法律違反でしょ!

YosyanYosyan 2007/04/17 19:50 Bugsy様

たしか似たような話題で、甘言に釣られて引き抜かれていったら、タコ部屋病院であったみたいな話があったかと思います。医局人事華やかなりし頃には、度が過ぎた病院には医師引き上げをちらつかせて、医局が勤務環境改善に取り組んだと言ういう話でした。

医局と言う傘が小さくなり、傘からも外れた医師が増えてくると、自己責任として労働契約の隅々に目を光らせる事が必要になっていくでしょう。ある程度以上の労働法規の知識が無いと雇用者側のいい様にされる懸念です。

関連したようなしないような話題ですが、shy1221さんのところにあったお話です。http://d.hatena.ne.jp/shy1221/20070413/p2

元は労災病院スレだそうですが、誓約書と身分保証書が要求されたそうです。

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誓約書

このたび私は独立行政法人労働者健康福祉機構の職員として採用されるに当たり、独立行政法人労働者健康福祉機構法の趣旨にのっとり、関連法規、規定等を尊重し、誠実にこれを履行し、責任をもって職務を遂行することを誓います。

なお、独立行政法人労働者健康福祉機構に損害を及ぼす結果となった場合には、責任をもって弁済いたします。

独立行政法人労働者健康福祉機構理事長 殿

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身元保証書

今般下記のものが独立行政法人労働者健康福祉機構の職員として採用されるに当たり、

貴機構の法令、規定などを遵守させ、本人の故意または重大な過失により貴機構に損害を生ぜしめたときは、

本日より向こう5箇年間、保証人は連帯してその一切の責に任じ、貴機構に対してご迷惑をおかけいたしません。

なお、独立行政法人労働者健康福祉機構に損害を及ぼす結果となった場合には、責任をもって弁済いたします。

平成 年 月 日 

本人 住所、氏名 印

保証人 住所、氏名、印

保証人 住所、氏名、印

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寝不足でうっかりサインしたらこんな代物で縛られると言う事です。

774氏774氏 2007/04/17 20:03 Bugsy様

>はい 消されました。事務が勝手に作ったオイラの判子ばんばんついて。
無茶苦茶な法律違反です。印鑑の権限を定めた条項が商法にあり、それを元にいろいろな法律に違反しています。先生、ぜひ民事訴訟、刑事告訴しましょう。糞幹部を一掃できますよ。時効は何年だったかな。

 ま、病院でほとんど唯一の収入をもたらす医師のやる気を無くす時点で、消される6000病院の仲間入りですが(厚労省計画は9000ある病院を3000に減らす予定)、その後の201?年の医療の国家からの切り離しの際も、金融機関は病院を選びますしね。金融機関に選ばれた病院は自由診療中心で給与も高く患者の質も高い病院。選ばれなかった病院は皆保険で細々と、罵声と刃物が飛び交い常に職員不足に常に悩む病院。(米+英)÷2ですが。

774さん774さん 2007/04/17 20:39 どっかで見つけた文書。IT関係と思われ。社会経済生産性本部という組織だそうで。

労働基準法第41条では、「監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可をうけたもの」(同条第3項)については、労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用を除外することとしていますが、行政通達では、監視労働とは「一定部署にあって監視するのを本来の業務とし、常態として身体又は精神的緊張の少ないもの」(昭63.3.14基発第150号)、断続的労働とは「休憩時間は少ないが手待時間が多い」(前掲通達)ものとしており、この基準に該当しない場合には監視・断続労働として許可しないこととされています。
また、「宿直又は日直の勤務で断続的な業務」についても行政官庁の許可が必要とされていますが、ここで宿・日直とは、ほとんど労働をする必要のない勤務、すなわち、「定時的巡視、緊急の文書又は電話の収受、非常事態に備えての待機等を目的とするもの」(前掲通達)のことをいい、「一定期間における勤務が頻繁にわたるものについては許可を与えない」(昭23.1.13基発第33号)とされています。
実際に監視・断続的労働や宿・日直に該当するかどうかは、以上の基準に照らして判断されるわけですが、ご質問のケースは、監視・断続的労働や宿・日直の許可を受けることは難しいと思われます。
このように、監視・断続的労働に該当しないとなると、どこからどこまでが労働時間となるかが問題となります。ご質問では、1日3回の定時監視(1回15分〜30分)のほか、平日の夜間でも1回以上、休日には数回以上呼び出しがかかり、作業に長時間を要することもあるとのことですが、この場合、定時監視業務を行ったり、トラブル処理を行った時間が労働時間となるものと考えられます。また、定時監視業務以外に、障害が検知されたためにポケベルで呼び出され、トラブル処理をした場合にも、その時間は労働時間となります。したがって、実際に作業に要した時間(定時監視業務の時間を含む)を把握し、その時間に対して時間外労働割増賃金または休日労働割増賃金を、また、深夜に作業が行われた場合には、深夜労働割増賃金の支払いが必要となります。
ご質問では、ノートパソコンを持って待機しており、定時監視やトラブル処理はどこでもできるとのことですが、実際には自宅等で作業をした時間を把握することは困難と思われますので、実際の作業に要した時間をしかるべき方法で申告させることが必要となるでしょう。

<以下、重要>
なお、上記の実作業時間を除く自宅待機の時間については、原則として労働時間とはなりません。しかし、実質的にはこの時間も拘束状態にありますので、何らかの補償が必要かと思われます。その場合、宿・日直の際に支払うべき手当(通常の賃金の3分の1以上)を目安にするとよいでしょう。

江原朗江原朗 2007/04/17 21:37 奈良県立病院の時間外手当の不払いについて
http://www.senkensoi.net/opinion/061201_01.html


「当直時間が労働時間であるとの司法判断はすでになされている」
http://www.senkensoi.net/opinion/061114_02.html



「産科医5人に超勤手当を払わない奈良県とは」
http://www.senkensoi.net/opinion/061031.html


よろしかったら、ご覧ください。


江原朗

774氏774氏 2007/04/17 21:51
 誰がこんな労働を強いてたんだよ。事務次官が大臣に情報を上げないから、「お前が言うな!」というレスばかりだし。

 またまた、柳沢大臣の擁護をしておくと、金融業はほとんどの場合において専門的裁量労働制が認められていますので、労働時間と非労働時間は自分で自由に設定でき、しかも労働時間は裁量労働制といえども上限がありますし、非労働時間は一切仕事をする必要はなく、「患者の診療をしている以外の時間は、非労働時間」の発言は、金融屋としての当然の発想から来ていると思われます。しかし、診療に従事する医師は専門的裁量労働制の適応外ですし、WEも適応除外の予定です。年をとってくると、その辺の頭の切り替えが出来なくなるのかな? はよ、経済金融関係の仕事に戻してやってくれ、アベシ総理!

 柳沢氏(+与謝野氏、谷垣氏)は経済金融に関しては、竹中氏よりも国民よりですよ(うちの父親は竹中擁護派。経済の話をすると喧嘩が絶えない。新自由主義者にはついて行けん)。しかし、キカイダーにハカイダー発言をさせといて、マスゴミや国民の注目を集めている間に、積年の超重要課題や法案を次々通したアベシ、戦後屈指の実力者でもある。防衛庁と防衛施設庁を統合(吸収)して防衛省に昇格させたり、おまけに日米豪印の新フロントライン形成に成功したし(今、日米印で共同演習中だよ。ただインド駆逐艦はまじでカレー臭が強いらしい。カレーといっても日本と違ってスパイスの塊だけど)、日米離間の計を崩したり、日豪準安保条約まで結んだり、小泉以上。あの小泉が恐れていただけある。内政・・・アベシは内政は苦手でして、美しい日本はあまり期待しないほうが・・・ただ、「美しい国」というのは建前で「真の保守」をかなり以前からいい続けていました。

巨大掲示板より
1 名前:春デブリφ ★ 本日の投稿:2007/04/17(火) 16:22:25 ID:???0
 日大板橋病院(東京都板橋区)で臨床研修中だった女性研修医(当時26)が昨年4月に自殺した問題について、柳沢伯夫厚生労働相は17日、閣議後の会見で「研修も大事だが、労務管理をしっかりとしてもらわなくてはならない」と述べ、研修医への過度な労働を避けるよう医療機関に促した。
 また「一般的に起こりうる問題なら(調査などを)考えなくてはならない」として、事実関係の把握を急ぐ意向を示した。
 自殺した女性研修医は法定労働時間(週40時間)の2倍を超える勤務を強いられるなど、過酷な労働が常態化していた。
■ソース(日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070417AT1G1700W17042007.html

サルガッソーサルガッソー 2007/04/17 22:32 >>Bugsy様
労働基準法に違反するすべての労働契約は無効ですよ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E6%9D%A1%E4%BB%B6

さらに言うと
労働基準法>労働協約>労働契約
の順に最低労働条件が設定されなければなりません。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/17 22:40 労働基準法>労働協約>労働契約
の補足を
労働基準法→国内で働く労働者として最低限の労働基準
就業規則→その職場の最低限の労働基準
労働協約→労働組合員として最低限の労働基準
労働契約→個別の契約基準
となります。
つまり労働基準法違反てのは「人間扱いされていない」ってことなんですね。

774氏774氏 2007/04/17 22:40 江原朗 様

 興味深く読ませていただきました。当直の件が高裁判決ではなく最高裁判決なら効果絶大でしたが、惜しいところです。36協定はうちの病院もあるのかな、調べてみないといけないですね。ただ、うちも近隣の後輩の病院も、改正育児休暇法など、公立でありながら、医師だけが制度がありませんでしたので、期待薄です。

Bugsy様

 東京市が大変な状況のようですね。特に墨田区。都立の1500分娩停止に加えて、賛育会病院の1200分娩がハイリスクのみに移行ですか。のぢぎく県ならパニックです。戦術反応弾の打ち合いというのも分かります。

ふろすふろす 2007/04/17 22:53 もし本当に勤務医にWEが適応されたら、勤務医は自由に勤務時間を設定出来ると思うのですが、本当に通常の勤務医に勤務時間を設定する権限を与えることができるのでしょうか?
私も勤務医として週5日午前外来、週2日午後外来、外来患者週200人、入院患者10人+αの仕事をしておりますが、WEが適応されたあとどうなるかが想像できません。

774氏774氏 2007/04/17 23:14 サルガッソー様

 どうりで、「社会的弱者の味方」毎日新聞が、最近やけに医療側の悲哀をテーマにした記事が多いのが分かりました。医師は「人間扱いされていない」のが、マスゴミにも伝わったんですね(奈良事件で、かなり反省したそうですが、奈良事件自体はタブーのようです)。

 しかし神戸の医師傷害事件は恐いなあ(まだ、先生の命は大丈夫かな)。灘区って毎日教養部に通ってたし、その先生も年配の先生は皆知ってるし。英国型医療難民社会が到来したら、毎日のように起こるかも。英国では医療関係者に対する患者の暴力や傷害がとても多いのです。ですので、医師や看護師は公立病院を嫌って、自費診療の民間病院に移ろうと必死です。当然公立病院のレベルはがた落ちで人手不足、しかも日本と違って時間が来たら待っている人がいても診察打ち切り・・・日本も今回の県立なら病院の裁判結果次第では、英国と同じ状況に陥ります。英連邦圏は皆そうかな。今回の奈良の裁判はかなり重要な裁判と位置づけられます。結果により、医師のモチベーションの低下に歯止めがかかりません。というより、放物線を描いて加速する見込みです。

ふろす 様
医師にはWEは適応されない見込みと、さる筋から聞いています。少し上で書いたごとく、無茶苦茶になるからです。むしろ適応されたら、大惨事を楽しみましょうよ。地域住民や国民には地獄が待っていますから。時間外に呼び出しても主治医が来ずに患者が死亡しても「WEだから責任のとりようがありません」で即終了です。勤めている地域がら、最近は崩壊を楽しんでいます。勤務医よりも、来年度改定は開業医が受難のようですが、こんな無茶が続くはずも無く、201?年にアナログテレビ終了とともに、医療が国家統制から外れて、皆保険終了です(細々とは続きますが、本当に最低限です。安楽死法すら成立しています)。厚労省筋や役人に聞くよりは、金融機関・保険会社の中枢クラスに聞いたほうが、より現実的なプランがよく分かりました。医師にとっては悪い話ではないので、期待してよいかと。ただし、まさに、お金=健康、寿命ですが。

ただの通行人ただの通行人 2007/04/18 07:56 奈良県の病院とたぶん同じ規模の公立病院で働いています。この病院はレジデントあがりの医者が結構います。彼らが所属する科は大学からのハケンの科と違い、当直明けは帰れたりします。また、大学人事の医者は病院の近くのマンションに住んでいることが多いですが、彼らは病院から離れたところに一戸建てを構えていたりします。パラメディカルみたいだな、と思っていましたが、医局の洗脳が入っていないのでパラメディカルのスタンダードが彼らのスタンダードなのか、と考えると納得です。
この病院の時間外については、よく練られています。当直医は救急患者診察が深夜12時まで組みと朝まで組です。救急患者を1人診察するについて30分ずつの時間外手当がつきます。つまり緊急に発生した時間外業務ということですね。急患で呼ばれない時間が確保されているので、理屈上、十分な睡眠が取れるということになります。オンコールについては1日あたり1200円の手当てがつきます。昨年までは拘束手当てという名称でしたが、今年から救急医療協力手当てと名称が変わりました。拘束手当てとすると時間あたり最低賃金を下回りますからね。専門科でまわしている当直で月4回を超えた分は15時間の超勤として処理しています。なので、当直は4回までです。ちなみに管理職になると超勤は時間2500円ですので、1泊いくらかな?よく練れています。誰が考えたんだろう?
この計算の仕方の公表が危険だったら、一瞬で削除してくださいね。

IkegamiIkegami 2007/04/18 11:40 =>774氏さま
> 企業でVISTAでうまくいってるとこ、あります?
ないと思います。少なくとも、全面導入した所なんて知りません。どこかがやれば、成否にかかわらずマスコミネタになると思います。
=>Bugsyさま
> オンコールの日割りは医師同士で決めざるをえませんね。
原案だけ作って管理者に提出すればいいんですよ。

座位座位 2007/04/18 12:49
『原案』だけ作るにプラスアルファして、質問文も一緒に入れると良いと思います。『オンコールは、義務的拘束的なものでしょうか?』とか『医者が足りなくて埋めれないところは医師Aとしておきましたが良いでしょうか?』とか是非書いて下さい。

774氏774氏 2007/04/18 12:58
 重要な事は、作成は現場医師でもいいんですが、責任者・業務命令であることをはっきりさせることです。しかも文書で。そして、厚労省通達どおり埋めていって、足りなければ空欄にしておくことです。それをどうするかは責任者が決めることです。

Ikegami様
 ガクッ orz。やっぱりそうですよね。パッケージだけ立派にしたのがよく分かります。いまだにコピーが異様に遅いとかファイルが消えたと騒がれているぐらい、OSの根本的な動作に不安があるようじゃ、いくら(自称)最新テクノロジーの固まりといっても意味ないですよね。

IkegamiIkegami 2007/04/18 13:32 =>774氏さま
SP1を待ちましょう。(違
というか、出た途端に入れるなんて技師長様の趣味な希ガス。(わら

774氏774氏 2007/04/18 14:00
 せっかく北森3.2 DDR400 2GB 9600XT128MB HDD300GBじゃVISTAにはあまりに非力と思って組みなおしたんですが、無駄でした。それでも製品版はRC1に比べてましな気がします(当たり前か)。VISTA SP1より、XP SP3の方が待ち遠しいとユーザーが思う時点で、MEと同じ運命かも(こいつだけは・・・)。しかし今店頭で買ったらVISTA HPとOffice2007でしょ。どちらも過去との互換性を切り捨てたも同然だから、学会発表会場は大混乱だろうなあ。WinFSがついていないのも、実は混乱を避けるという意味でましだったのかも。こうなったら、同封されていた64bit版の人柱しようかな。

YosyanYosyan 2007/04/18 14:25 今度院内の旧式PC機を買い換えるのですが、Vistaはやはり外れですか。業者に頼んでXPにしてもらったのですが、正解でしたかね?

IkegamiIkegami 2007/04/18 15:18 =>774氏さま
ユーザー企業では、「関心がある」が33.1%しかないですし。(わら
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/04/18/15455.html
=>Yosyanさま
ボリュームライセンス契約を結んでいる所なら、VistaのライセンスでXPにダウングレード、そうでないところなら素直にXPでしょうね。
http://www.microsoft.com/japan/licensing/highlights/200611.mspx
今、Vistaを使うのは危険だと思います。

ex_inakaDrex_inakaDr 2007/04/18 15:45 窓の世界はたいへんですなぁ (・∀・)ニヤニヤ

BugsyBugsy 2007/04/18 17:35 >774様 御報告遅れました。
都立墨東病院と賛育会病院といえばJR錦糸町駅をはさんで反対側にある駅から徒歩圏内の病院じゃないですか。驚きました。
墨田区や江東区といえば 下町の一等地でマンションブームということで急速に若い夫婦が多くなっています。少子化が危惧されている中では珍しく小学校の教室が足りなくなり 一部プレハブ教室も作っている学校もあるくらいの地域です。新聞地方版ですが、あのあたりの区長さんが小学校の増築が間に合わず音を上げて 業者にマンション建設を控えてくれるように声明を出したくらい人口が急激に増加している地域です。
ざっと一年で1000人近くのお産難民が墨田区で誕生ですか。実は江戸川、荒川を越えて千葉県側もディズニーランドの回りはマンションが多く 若い夫婦に人気が高く この二つの病院を当てにしている患者さんは多いとは聞いていました。
終に荒川決壊しましたねえ。

774氏774氏 2007/04/18 18:01 オンライン購入サイトも軒並みWindowsXP復活ですね orz。ただしOfficeはもう2003はないようですのですね。Yosyan様、XPはHomeではなく絶対にProの方を買われて、セキュリティーはガチガチにかけてくださいね。BIOSパスワード、Windowsパスワード(Administrator,自分)、アクセス権、暗号化ファイルシステム、セキュリティーポリシー(アカウント関連やUSBなど)ファイアウォール、対ウイルス。イージス艦や捜査情報のデータが漏れて大問題となっていますが、病院・診療所だってデータ提供元として負けない可能性を十分秘めていますよ。

774氏774氏 2007/04/18 23:45 Bugsy 様

 書かれている文面から察するに、荒川決壊というより、ベルリンに向けて怒涛のごとく押し寄せるT-34/85と後ろの独立重戦車連隊JS-IImをただ呆然と待ち構えているドイツ陸軍将校を連想します。隅田川がいつまで持つかですね。大げさなようですが、のぢぎく県とは規模が違いますからね。

Ikegami様

 VISTA 64Bit版に特攻しましたが、あっという間に粉砕されました。ドライバ署名がないと絶対受けないというMSの決意を感じました。医師も見習わないといけません。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070417

2007-04-16 奈良時間外手当請求訴訟

無視していたわけではありませんが、情報量が乏しくて書くに書けない状態でしたが、falcon171様から情報を頂きましたので触れてみます。元ネタはメディカルトリビューンに掲載されていると事ですが、会員制で誰にでも読めるわけでないそうなので全文引用します。

Medical Tribune 2007年4月5日 (VOL.40 NO.14) p.45

奈良・勤務医の時間外手当請求訴訟

宿直・日直,宅直は時間外労働かが争点

     勤務医の「立ち去り型サボタージュ」とも「逃散(ちょうさん)」とも呼ばれる崩壊現象が止まらない。そのおもな原因は,一向に改善される兆しのない過酷な労働環境にある。そうしたなか,奈良県の県立病院に勤務する2人の医師が,時間外勤務に対する手当が労働実態に見合っていないとして,県に未払い分の支払いを求める訴えを起こして4か月。提訴に至るまでにどのような経緯があったのか。また,この訴訟の意義などを探った。

2年間の未払い分を請求

     時間外手当支払い請求の訴えを起こしたのは,奈良県立奈良病院の産婦人科医 2 人。昨年12月初めに奈良地裁に提訴した。2004〜05年の 2年間の当直(宿直・日直)および宅直(いわゆるオンコール)勤務に対する未払い賃金として,県が支給した当直手当との差額分(2人合わせて約9,230万円)の支払いを求めたものである。

     分娩は昼夜の別を問わないため,分娩を扱う産婦人科は24時間体制の勤務が必要となる。同院産婦人科の場合,平日の午後5時15分から翌日の午前8時30分まで 1人の医師が宿直を担当する。土・日・祝日と年末年始は 1人の医師が日直と宿直を兼ねるため,午前8時30分から翌朝の8時30分まで24時間の当直に当たることになる。

     同院は奈良県の中核的医療施設の 1 つとして1次〜3次の救急患者を受け入れており,産婦人科関係の救急患者は年間かなりの数にのぼる。このため,宿直あるいは日直時に入院患者と救急患者の診療が重なった場合には,1人の医師では対応できないことになる。そこで,同院の産婦人科医たちは自主的に宅直制度を始めた。宅直当番の医師は,呼び出しがあればいつでも病院へ駆け付けられるように用意して自宅待機している。

     県は,医師の当直勤務手当として 1回2万円を支給している。宅直については,実際に呼び出しがあって診療を行った場合でも手当の支給はない。

交渉決裂の末の提訴

     同院の産婦人科医たちは5人体制で通常の時間内勤務のほか,宿直と日直,宅直を分担してきた。提訴した2人の医師の場合,2年間の当直および宅直がそれぞれ155日と120日,158日と126日にのぼっている。このため医師たちは,現状の改善を求めて県と交渉を重ね,昨年5月には時間外勤務の未払い賃金支払いなどを求める申入書を県に提出した。こうしたなかで昨年7月に医師1人が増員された。しかし,「当直は時間外労働である」とする医師側の主張は受け入れられなかった。

     提訴した2人の医師の代理人である藤本卓司弁護士は「2万円の当直手当は医師の労働実態を無視したもので,労働基準法に違反している」と指摘する。

     労基法では,例えば守衛や小中学校の用務員など「監視または断続的労働」の従事者については,労働時間や休日に関する労基法の適用外とされている。奈良県は,医師の当直を断続的労働としている。つまり,宿直を例に取れば「寝ている時間がほとんどで,労働時間はあまりない」ことが前提になっている。そのため,時間外割増賃金の支払い義務はなく,手当の支給で十分というわけだ。  実態はどうなのか。同弁護士は「宿直の産婦人科医が仮眠を取れるのはきわめて短時間で,診療に追われることが常態化している。また,休日の日直についても平日の勤務と大差はない。医師の当直は断続的労働ではなく,明らかに時間外労働である。県は規定の割増賃金を支払うべきだ」と主張する。

     宅直に関しても,実際に病院へ駆け付けて医療行為を行う頻度がまれではないこと,また「労働からの解放」が保障されていないため,当然,時間外労働とみなすべきだとしている。同院産婦人科の場合,医師たちが自主的に宅直制度を敷いたことで,宿直・日直勤務が成り立っているともいう。

労働環境改善への思い

     裁判はこれまでに2回開かれ,そのなかで原告側が要求した宿日直時の診療に関する資料(分娩数や救急患者の数など)が県側から提出された。藤本弁護士は「中身を精査して医師たちの労働実態を明らかにし,宿直・日直が時間外労働であることを立証していきたい」としている。

     原告側には,この裁判を通じて「こんな多額な割増賃金が発生する医療現場の労働環境を変えたい」という思いがあるようだ。同弁護士は「“医師聖職論”が医療現場の矛盾を明らかにしないままあいまいなものとし,結果的に現場で働く医師がしわ寄せを被っている。現在の日本の医療は医師の責任感と自己犠牲でなんとか持っているが,果たしていつまで持つのか。勤務医の労働実態を明らかにし,法律をきちんと適用したらたいへんな事態になることをわからせない限り,抜本的対策に向けた動きは起こってこないのではないか」と話している。

印象としてよく書けている記事ですので、素直にここから事実関係をまとめてみます。まず提訴した2人の産婦人科医の当直および宅直日数ですが仮に2人をA、Bとすれば、2年間で、

  • 産婦人科医A:当直155日、宅直120日
  • 産婦人科医B:当直158日、宅直126日

この病院は一次〜三次までの産科救急を行っており、産科特有の事情で嫌でも24時間救急であり、この記事だけでは年間出産数は不明ですが、どこかで非常に多忙であるとの情報を読んだ事があります。多忙即ち宅直であっても、頻々と呼び出しがかかる状態であると言う事です。宅直まで呼び出しがかかるのですから、当直は文句なしに多忙であると言ってよいと考えます。この辺の具体的な数字を御存知の方は情報ください。

多忙である当直、宅直への報酬ですが、これも記事に明記されています。

    医師の当直勤務手当として 1回2万円を支給している。宅直については,実際に呼び出しがあって診療を行った場合でも手当の支給はない。

医師の宿日直についての詳細な規定は、当ブログでも何度も引用していますが、平成14年3月19日付基発第0319007号「医療機関における 休日及び夜間勤務の適正化について」 に明記されています。皆様よく御存知かとは思いますが一部引用します。まずどんな勤務であるかですが、

  1. 勤務の態様

      常態としてほとんど労働する必要がない勤務のみを認めるものであり、病室の定時巡回、少数の要注意患者の検脈、検温等の特殊な措置を要しない軽度の、又は短時間の業務を行うことを目的とするものに限ること。したがって、原則として、通常の労働の継続は認められないが、救急医療等を行うことが稀にあっても、一般的にみて睡眠が充分とりうるものであれば差し支えないこと。

      なお、救急医療等の通常の労働を行った場合、下記3のとおり、法第37条に基づく割増賃金を支払う必要があること。

  2. 睡眠時間の確保等

      宿直勤務については、相当の睡眠設備を設置しなければならないこと。また、夜間に充分な睡眠時間が確保されなければならないこと。

簡単に言うと宿日直とは寝当直を原則とし、院内の要注意患者の診察を短時間の原則で行なう程度のものであると明記しています。またこの通達はそんな宿日直で通常業務の労働が行なわれた時にどうするかも具体的に書かれています。

3 宿日直勤務中に救急患者の対応等通常の労働が行われる場合の取扱いについて

  1. 宿日直勤務中に通常の労働が突発的に行われる場合

      宿日直勤務中に救急患者への対応等の通常の労働が突発的に行われることがあるものの、夜間に充分な睡眠時間が確保できる場合には、宿日直勤務として対応することが可能ですが、その突発的に行われた労働に対しては、次のような取扱いを行う必要があります。

    1. 労働基準法第37条に定める割増賃金を支払うこと
    2. 法第36条に定める時間外労働・休日労働に関する労使協定の締結・届出が行われていない場合には、法第33条に定める非常災害時の理由による労働時間の延長・休日労働届を所轄労働基準監督署長に届け出ること

  2. 宿日直勤務中に通常の労働が頻繁に行われる場合

      宿日直勤務中に救急患者の対応等が頻繁に行われ、夜間に充分な睡眠時間が確保できないなど常態として昼間と同様の勤務に従事することとなる場合には、たとえ上記1.のa.及びb.の対応を行っていたとしても、上記2の宿日直勤務の許可基準に定められた事項に適合しない労働実態であることから、宿日直勤務で対応することはできません。

      したがって、現在、宿日直勤務の許可を受けている場合には、その許可が取り消されることになりますので、交代制を導入するなど業務執行体制を見直す必要があります。

この通達をごくごく普通の国語力で読めば、訴訟を起した産婦人科医の当直は、

  • 当直でなく通常業務である
  • 病院側が当直であると強弁すれば実態から宿日直許可は取り消される

またこの通達とは外れますが、宅直から呼び出された勤務はこれは誰が見ても時間外勤務であり、これに対して賃金を支払わないのは違法行為であるとしか解釈のしようがありません。宅直待機中が勤務に当たるかどうかは法律的解釈が分かれるそうで、この記事にあるように「自主的」に行ったとするならば「ボランティア」として賃金は発生しないとの解釈も成立するそうですが、そうであっても呼び出されて勤務した時間まで「ボランティア」として賃金発生を認めないのは公序良俗に照らして相当な解釈であると考えます。

訴訟は継続中ですが、この訴訟で産婦人科医の労働実態が「当直相当とみなされる」となり、宅直から呼び出された勤務が「ボランティア相当とみなされる」となれば、はっきり言っておきます。日本の勤務医は誰も当直などしなくなり、一切の宅直業務から手を引きます。とくに宅直業務が正式にボランティアでの無償行為とされるなら、それでも宅直を行なう奇特な医師がどれだけいるか素直に疑問です。

一方でこの訴訟で「この当直は勤務であり当直扱いするのは明らかに違法である」、「宅直も勤務として拘束されており、待機料も含めて賃金を支払へ」となれば、今度は日本中の勤務医があちこちで同様の要求を病院側に行い、病院側が拒絶するようであれば訴訟が続出します。

この訴訟には日本の医療が内蔵している大きな矛盾点を浮き彫りにする爆発力を持っています。日本の医療のとくに時間外診療に対する大きな無理の実態の露呈です。日本の医療費は国際比較で最下位に近いものであるのに、充足度はトップクラスとなっています。そのカラクリの一つが当直の勤務化です。当直の勤務化により莫大な人件費を不正に節減し、さらに勤務化している当直を「寝ているだけの当直」とすることで、残業時間の集計上のごまかし操作が横行しています。

2人の産婦人科医が不払いとして請求している金額が2年間で約9,230万円。真っ当に考えれば当然支払われるものであり、また当直が実態である勤務とされる事による総労働時間が白日の下に晒されることを強く願います。

2人の産婦人科医の要求が適っても地獄、適わなくても地獄の訴訟の行方を非常に注目していますし、当ブログも当然ことながら2人の産婦人科の訴えを強く支持します。

774774 2007/04/16 09:17 この訴訟が現状の過酷な労働条件に風穴を開ける銃弾になるでしょうか
判決が出るまでに銃が壊れないことを祈りますよ

消外医@消外医@ 2007/04/16 09:40 私も某首都自治体病院の「常勤的」非常勤医(公然と病院側が称している)として勤務経験があり、月あたり16日を越える勤務(当直・呼出含)は一律カットされた屈辱的経験を持つものです。病院当局者に平成14年3月19日付基発第0319007号および平成14年11月28日付基監発第1128001号を盾に実労働時間に見合った割増賃金を要求しましたが、彼らの言い分は「労働が17日を超えると常勤扱いしなくてはならない。常勤医の定数は議会の承認が必要。従って当局としては勝手に定数を増やす事はできない。先生がどんなに勤務しても16日分までしか支払わない。」とのことでした。我々の勤務票は押印でしたが、17日目からは庶務課職員がせっせと修正液攻撃してましたね。(当然公文書偽造罪)実際には平均23個/月くらい押してました。彼らにとっては実際に発生する実労働時間より定数という「建前」が優先されるようです。あまりの幼稚さに脱力した記憶があります。もう5、6年近く前の話ですがね、今も大差ないでしょうね。公立病院はこんなからくりで「数合わせ」していることも銘記しておいてください。

falcon171falcon171 2007/04/16 10:49 取り上げていただきありがとうございます。念のため申し添えると、私、近畿のものですが、奈良とは遠足以外関係なく、産婦人科でもなく内科です。それでもこの訴訟は見過ごせぬと思います。
取り上げていただいたことで、他のブログ、一般の方にも支援の輪が広がることを願います。

せっかくだから昔もありましたよシリーズです。
陸軍、下級将校(尉官です 少尉、中尉など。)は正規の幼年学校、士官学校卒業生だけではたらず、下士官から大量に幹部候補生あがりとして士官採用していたそうな。
でも、不文律があって、そういう士官は絶対、恩給がつく年限直前に退役だったそうです。そうしないと国家予算持たないから。

BugsyBugsy 2007/04/16 11:04
法律違反は明々白々ですがそれでも行政側が突っぱねるのは 今までこういった時間外診療をやらせてきたという「実績」があるからでしょう。どうして悪いのかと思っているに違いありません。仮に別の医師が赴任すれば反省の色なく同じ労働条件をせまるでしょう。
地域の患者の悲鳴を聞けばお気の毒と思わざるをえませんが、このような病院に二度と医師を送ってはなりません。足りなければどこかの大学病院に頼めばいくらでも医師が補充できるという感覚があるかぎり 医師の過酷な労働条件を反省する事はないと思います。公的病院から医師が足りなくなるのはこういった地方行政のいいかげんさによるのは明らかです。

YosyanYosyan 2007/04/16 11:16 こういう訴訟は言い方は悪いですが、医療の事などあまり知らない裁判官の方が有利かもしれません。医療訴訟よりも労働債権に関わる訴訟の方がポピュラーでしょうし、純粋に法に照らし合わせての事実認定になると考えるからです。医学論議と言うより法律論議になれば産婦人科側が有利とは思います。

ただ問題はこういう時にだけ社会的影響を妙に考慮する可能性があることです。中原先生の病院側への賠償請求の訴訟で炸裂した論理である

「他の病院と較べて著しく過酷と言えない」

みたいなものです。この論理の矛盾点は過酷な労働環境が全国的に常態化すれば、いかに過酷であっても「問題は無い」という理屈につながります。

だからこそ経営者側はすべてを正当化するためにWE導入に異常に熱心であると考えています。WEさえあれば、中原先生の判決で述べられた「寝る時間はいつでもあって、十分な休憩が取れたはずだ」の主張は非常に重くなり覆すのは容易でなくなるからです。オンコールの待機料なんて払う理由さえなくなりますし、幾ら呼び出しても賃金はコミコミに正式に出来ますからね。

かぐや姫かぐや姫 2007/04/16 11:31 初めて投稿させていただきます。歴史は浅く最近やっとレギュラーの方の個性が少しわかってきたところです。レベルが高過ぎで自分はROMですが、この訴訟に関しては非常に成り行きが気になっていたので。私もメディカルトリビューンを見てM3に新たなスレを立てましたが、皆様の反応はあまりなくすぐに落ちてしまいました。
今の勤務医の問題「医師の勤務時間はたいしたことがない」のかを、的を得て極めて明確に公に問うており、画期的な訴訟だと思います。勝ち負けはさておいても(勝訴して欲しいけど)、もっと話題になるべきです。
こちらのブログに取り上げられたことをM3に載させてもらいますね。

BugsyBugsy 2007/04/16 11:39
かつて友人が逃げ出した病院ですが、
http://www.pref.saga.lg.jp/sy-contents/kensei_goiken/entry.html?eid=407

返答が想定範囲です。
>給与の面や勤務時間の面について、できる限りの改善を図りたいと考えているところですが、公的な病院としての制約などがあり、必ずしも思うに任せない点があることも事実でございます。(今まで考えもしなかったとは言いたくない。だけど公的病院なので実現不可能だし する気もない。)
 ご提案は改めて、県の関係部署にも伝えさせていただきます。
(関係部署と討議した事ない。)
 一朝一夕に解決できる課題ではございませんが、優秀な医師の育成確保、そしてそのための勤務条件の改善は、最も重要な経営課題の1つと考えているところです。(考えますよ。だけど具体的な方策は明示できない。)
現在経営の自由度を増す方策の検討が進められているところですので、今後ともご理解とご協力をお願い申し上げます。(医師の処遇よりも経営上大切な問題がある、従って後回し、後回し)
医療資源とは有限なもので すり潰したら後はないんだと知らしめない限り、勤務医は殺されるまで働かされるでしょう。

YosyanYosyan 2007/04/16 11:44 Bugsy様

中管理職様が取り上げられていた佐賀の問題ですね。前向きにとらえる意見もありましたが、私はBugsy様に近い見解を持っています。古典的な官僚答弁である「前向きの姿勢で善処します」以上の内容は無いように感じています。

お弟子お弟子 2007/04/16 11:45 民事訴訟まで行なう気力が続かなかったへタレで申し訳ございません。元勤務地は弁護士さんがいなかった地区というのもあるのですが、まぁ言い訳ですわ。奈良の皆さんには頑張ってもらいたく、少ないかもしれませんがネット発言で援護射撃させていただきます。

774さん774さん 2007/04/16 12:38
 オンコールが時間外拘束=勤務時間にあたるかは弁護士によって随分違いますね。私が聞いた弁護士は、当然と。ただし労使関係専門ではないです。巨大掲示板のあちこちに電凸したのがコピペされまくっていますね。けど、反対の意見もあるようです。

 本当は、去年の8月に、医師だけでなく全職種について厚労省が結論を出すはずだったのが、延び延びになってるらしいですね。オンコールを拘束時間と認めないと、医療だけでなくあらゆるインフラ業が崩壊、逆に認めると支払いは2年分で済むとしても、命令して金を払ってない経営陣は下手すりゃ大量に刑事告訴、ということでどっちに転んでも大変ですからね。

774さん774さん 2007/04/16 12:53 そのコピペの必要部分の抜粋です。私、間違えてましたね。宅直=拘束時間=宅直料あり=呼び出しに応じる必要あり。オンコール=拘束時間ではない=呼び出しに応じる必要はない、でした。あくまで一つの意見としときます。私が法律は全然駄目なのは、皆様ご存知の通りですので。

> 1.拘束時間料を払って待機させている場合、呼び出しに応じる義務はあります。その拘束料は労基法や監督省庁の通達に準拠します。
> 2.拘束時間料を払っていない、いわゆるオンコールなどは、勤務時間外とみなされ時間外手当を払う必要はありません。ただし、呼び出されて業務を行った場合はその分の賃金を出さなければなりません。また、拘束されていませんから、出勤するかしないかは、被雇用者の自由です。
> 5.現在はこのように運用されていますが、解釈が変わることもあるし、将来も同じとは限りませんので、官報等でよく確かめて下さい。

>ただしこれが必ずしも正しいわけではなく、法解釈は難しいそうです。そのため 5. を言わざるをえないとの事でした。別の人に聞けばまた意見は違うのでしょうね。

>しかし、無料呼び出しは許されないこと、待機料が出てなければ呼び出しに応じる義務が無いことがわかったのは大きな収穫だった。
>なお、多くの病院で、”時間外手当は医師手当てに含まれているので、全医師24時間365日、時間外呼び出し・自主出勤(休日病棟回診など)も、必ず受けなければならない”となっているが、それも通らないとも言われた。

>まあ、時間外拘束をどうするか今まで曖昧だったから結論を出すといって、まだ出していないのが厚労省です。これは医師だけでなく全労働者の問題ですので難航しているとも聞きます。

>省庁通達は法律と同じ効力があるようです、厚労省の通達の中身は知らないけど、病院はそれに従わなければならないとの事でした。つまり時間外救急をするなら、当直医と救急医(夜勤医)を別におくように書いてあるなら、病院はそうしなければならないそうです。時間や回数・内容についても書いてあるなら、病院は従う義務があるそうです。

>応召義務については、法的に罰則がないなら、死文みたいなものでしょうと。今は診なかったことによる訴えよりも、専門外が診て結果が悪くて訴訟というケースが多いから、無理だと思ったら他に任せた方がいいといわれました。この前よく貼られていた判例(救急病院勤務医は専門に関係なく、高い技量を保持する必要がある)も読み上げましたが、その裁判官もすべて診ろとは言っていなくて、より専門に任せるべき義務を怠った、ということで賠償を認めたわけだから、診られない病気は時間帯に関わらず、正直に断った方がいいんじゃないですか? と。

>ちなみに法律なんて厳密に決まっているわけはなく、矛盾するような法律もあり、裁判官の考えしだいで、どうにでも解釈できるとの事でした。今は裁判官の流行が患者救済に向かっていると。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/16 12:57 医師の労働環境に不誠実な、悪性度の高い病院にネットの書き込みで医師供給動脈を塞栓してやればいいと想います。
 こういう低文化型高悪性度病院は側副血行路に乏しいし、HNF(Hospital necrosis factor)が豊富なので、エンボリしておいて、後は365日時間外診療ラインを確保してカヘキチンとかプロシミンとかドケンギインを全身投与しておけば、中心部壊死を起こして、増殖が止まります。
 なお、医療アドバイザーのリザーバ動注は、逆効果を産むことがあるので、適応には注意してください。
 カヘキチンやプロシミンは、血管外漏れを起こすと、赤化したり、赤字化したりするので、使用の際は、十分に注意してください。

774さん774さん 2007/04/16 13:02
 オンコールに関しては、医師以外で判例があると聞きましたが、ググっても出てきません。検索べたなので、よく調べればあるのかもしれません。

falcon171 様
 国立病院勤務の時は、安い当直料を更に違法に事務にくすね取られていましたよ。帳簿まで改竄していたので去年発覚して、当事者は去年3人逮捕されました。そうしないと、事務が宴会する予算がないんですって(怒)。まあ、医師だけなら闇に葬り去られていたんでしょうけど、看護婦の積立金を猫糞したら、そら許してくれませんわな。

YosyanYosyan 2007/04/16 13:17 774氏様

待機時間を勤務とするかどうかの結論が出ない背景は、おそらくですが、素直に労働法制を解釈すれば、「いつでも呼び出せるように経営者が拘束している」事となり勤務時間にあたるのが妥当となります。

しかし勤務時間となれば莫大な人件費が発生するわけですから、今や強大な権力を手にしている経営者サイドは当然のように抵抗します。抵抗してもこればっかりはお得意の国際標準を持ち出しても旗色が悪く、強行突破を図ったのがWEと考えています。WEは経営側の努力をもってしても現在頓座状態ですから、後は厚生労働省の正式見解を出来るだけ送らせ、その間にWEの再導入を図りたいのが本音かと考えています。

ここでWEが先送りになれば考えられる落としどころは、時間外待機時間の条件闘争が考えられます。ありそうなのは、

‖垉〇間は拘束時間ではあるが勤務時間に含めない
勤務時間ではないので格安の賃金設定を行なう

WE導入があっても過去2年間は請求されますから、上の2つの条件を成立させておかなければ、経営者側は大火傷を負います。ただしかなり強引な条件ですから、厚生労働省と言えども経営者側の条件を鵜呑みにして通達を出せば、訴訟で赤恥をかくおそれがあり、小田原評定中と考えています。

小田原評定に持ち込んでいるだけでも、経営者サイドがポイントを上げていると言えるんですがね。

774さん774さん 2007/04/16 13:29
 どのスレで議論していたかは忘れましたが、当直、宅直、オンコールのうち、オンコールが時間外拘束に入るか入らないかが、休日にすごい議論になって、私は当然前者の立場で、同じ意見の人が多く、後者をとる人は一人だけだったと思います。法律の素人で話し合っててても結論が出ないだろうなと思って、弁護士に聞いたら、上記のように、拘束時間に入らないとの回答で、ただ一人で後の意見を唱えていた先生に謝った記憶があります。

 これに加えて、現行の当直は、厚労省のいう宿直ではなく、看護婦と同じく夜勤である事を認めさせないと駄目ですね。

 某病院某科長先生(もっチャン防衛戦はお疲れさん。播磨だなで君んとこの悪口が書かれなくなったじゃん。開業はうそだよーん。患者送るときは気をつけるわ、すまぬ)の所は、彼の交渉もさることながら、院長が当直料の大幅アップと、法には明記されていないけどオンコール医にも時間外拘束手当てをつける決断をし、実際に議会に認めさせたあたりが、逃散する医師もなく、北播で崩壊を免れた原因の一つだそうで。

 奈良県も、気持ちよーくオンコール料を支払って、その代わり刑事告発しないでね、で丸く治めりゃ済んだのに。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/16 13:40 オンコールの応召義務も契約的観点とモラル的観点をあえてごっちゃにしているのでしょうね、経営側は。
当直は医師の自発的行為と根が同じ気がします。
ところで今オンコールを変換したら恩コールと出た。
患者にとっては本当に恩の字ですが、そう思わない人たちも多そうですね。

taiekitaieki 2007/04/16 13:51 >Bugsy先生、Yosyan先生
 中間管理職先生の所にも書きましたが、佐賀県立病院について、知事に質問を出しまして、回答を得ました。
-----以下コピペ

 まずは、県立病院好生館の回答をごらんください。

(県立病院好生館からの回答)
 県立病院好生館は、県内唯一の県立病院として、救命救急セ
ンターを有し、また地域の医療機関から、重篤な患者をお預か
りする地域医療支援病院として、県民医療の最後の砦の使命を
果たしていくために、職員一丸となって日々努力しています。

 研修医は、「業務」と「研修」の線引きが非常に困難なこと
から、場合によっては、実態とその処遇が乖離していると考え
る方もおられると思いますが、ご承知のように、「業務」と
「研修」を両立させながら、より高度化する医療知識や技術を
習得するため、指導医のもとに多くの症例を学んだり、自主的
な勉強会を行っています。

 しかしながら、研修医の処遇については、おっしゃるとおり、
優秀な医師の確保という観点からも重要だと認識しており、処
遇の改善について現在、本庁関係課とも協議を行っています。

 そうしたなかで、当病院の研修医の給与面については、特に
中堅以上のレジデント(医員)として、後輩医師の育成指導に
も一役買っている世代の待遇が低くなっていることから、検討
を進めています。
 また、当直回数等は診療科によっては、やむを得ずに、当直
回数が多くなったり、診療に携わる時間が延長することがあり
ますが、その改善については、診療科ごとに進めていきたいと
考えています。

 現在の医療環境には厳しいものがありますが、勤務医の処遇
改善については、今後とも必要な見直しを進めてまいります。

 以上が県立病院好生館からの回答です。
 なお、「このような、開き直りとも取れる態度を県のホーム
ページに堂々と公表することは佐賀県の恥であると思います。」
とありますが、この知事提案メールや県政提案メールにお寄せ
いただいたご意見と県の回答は、原則としてすべてこうして皆
さんに公表することにしています。
 たとえ県にとって厳しいご意見でも、こうしてオープンにす
ることで、県民の皆さまにお答えしたことは責任もって取り組
んでいく、ということをお示ししたいと考えているからです。
 
 私も、県立病院における勤務医の待遇改善の取組が、より優
秀な医師の確保につながり、ひいては県民が安心して医療を受
けられる環境の確保につながるよう、しっかりと見ていきたい
と思います。
 ご意見、ありがとうございました。
----コピペここまで

 と、言うことで知事自身に、少なくとも言葉の上だけでも、後期研修医(を含む勤務医)の待遇の劣悪さとそれに対する改善の必要性を認識していただけたのではないかと思っております。言質を取られるのを蛇蝎のごとく嫌う役人から従前より一歩踏み込んだ回答を得られた事は、小さいけれど、進歩だと思います。
 知事自身が、「見ていく」と表明した以上は公約に準ずるものとして今後追求し続けて行きます。 プロシミンの戦い方を見習って、少しずつでも「言質を取って追求」を繰り返して積み重ねていこうと。

座位座位 2007/04/16 13:59
少し、視点が違うかもしれないけど、
判決は、どちらに転んでも、大問題になります。
僕が気になるのは、判決の社会的影響が大きいことを予測した判事がどのような指揮をとるのかなんです。
1和解へ誘導する
2裁判になじまないとする理論武装
3裁判をなくす
 まず、担当弁護士さんが『勤務医の労働実態を明らかにし,法律をきちんと適用したらたいへんな事態になることをわからせない限り,抜本的対策に向けた動きは起こってこないのではないか」と話している。』と言ってるくらいですから、和解はさせずらいでしょう。原告側は提示された和解内容を隠すことに反対するでしょうから、和解勧告で時間を稼ぐことしか出来ないと思います。
 次に、この問題は、部分社会の問題ではないし、少額訴訟でもない、原告適格性に問題があるとは思われないし、国家の安全保障上の機密にも関わっていないし、理論や概念などの争いではなく明確な事件性争訟性をもっていますし、高度な政治問題とする統治行為論を援用することも出来ない。そうすると裁判になじむ紛争事案ということになります。
 判決を回避する理由がない場合、賠償能力問題や社会的影響の大きさを理由に再度和解勧告をするだろうが、原告側は応じない。だとすれば、県側に判決前に白旗を挙げさせる手はある。賃金を払わさせて争訟性を無くせばよいわけだ。そうなると判事は安堵し、裁判を見守る全国の医療労働者は、落胆することになる。しかし、県側も白旗は挙げないだろう。

YosyanYosyan 2007/04/16 14:01 サルガッソー様

>契約的観点とモラル的観点をあえてごっちゃにしているのでしょうね

人間は感情の動物であり、医師も人間であるのを忘れていると考えています。医師がオンコールを受けるのも、当直時間帯に勤務同様に働くのも患者のためです。医師として患者の病気を治したいと言う素朴な使命感からこれを行なってきました。

ところがそういうモラルによる労働はそれを尊重して初めて生きてきます。医師が使命感で時間外労働も厭わず働いてくれているけど、医師だって労働者だからきちんと配慮してあげようとなれば士気は向上します。

ところが時間外に働くのは医師の使命として勝手に働いているだけだし、経営者側として「頼んだわけではないから契約外」とされればモチベーションは止め処もなく低下します。

もっともほんの数年前まで「勝手に働いている」状態を甘受してきた医師の態度も悪かったのですが、ここ1年の急激な意識変化の中では「以前もそうだった」というセリフは通用しない状況になった事を認識してもらいたいと思います。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/16 14:22 >>Yosyan様
おっしゃるっとりですね、ソフトウェア業界でも似たような状況(いわゆるデスマーチ)になると労働基準法を遵守する同僚を非難する雰囲気が出てきます。
他の職なら逃げることもできますが、医師の方々は患者を人質にとられているようなものですね・・・

医師の皆様の献身的な業務に関しては頭が下がります。

774さん774さん 2007/04/16 17:30
 どの業界もそうですが、ニュース系やビジネス系の掲示板を見ていますと、残業自慢、奴隷自慢、サービス残業自慢がいまだに多いんですね。わたしゃ、順法精神戦法ですから、ニヤニヤ見ているだけですが。

 社会学的にいうと、会社が利益共同体ではなく生活共同体と化している、簡単に言うと、会社が収入を得るための手段ではなくなり、会社に勤めること事態が目的と化している、という状態です。昔は旧軍がその役目を果たしていて、会社など一時的に所属するに過ぎず、景気が悪くなると大量解雇が当たり前でしたし、解雇されたからといって、自信喪失や自殺にまでは至りません。会社へ勤めることへの価値観が重要では無かったからです。戦後は、旧軍の役目を会社が負うように変遷しています。だから、何度も書くように、日本の企業や官庁、病院などは、旧軍と同じなのです。

 もはや終身雇用や年功序列や株の持ち合いもなく、社会システムが根本的に変わったのだから(何も、新自由主義とは言いません)、そんな習慣はなくなっていいはずなのですが、会社に代わる存在が現れていません。多くの男性や、一部の女性の価値観の第1位である「会社で労働すること」が打破されないと、労基法遵守は絵に描いた餅でしょう。

774ちゃん774ちゃん 2007/04/16 17:43 完全に余談ですが、日本で総合職や専門職への女性の社会進出が遅れたのは、この生活共同体意識といわれています。俺にとっては会社が家なのに、なんで女性が割り込んで来るんだよ、と。旧軍→会社ですから当たり前です。さすがに上流〜中上流では性差別はなくなってきていますね。というより、バリバリ働く女性は仲間と認めようや、の方が近いですが。男女共同参画社会推進で女性の地位が向上したのは成果だけど、今まで女性を守ってきた法律や社会規範がなくなっていくのはどうかなあ。病院だと、当然男性医師と同じぐらい働け、当直も救急もしろ!ですから。けど女性もそれは覚悟で総合職・専門職・医師になってるわけだから、むしろ男女で差をつける上司の方が差別になるのかな。悩んでいるところ。かつて女性の社会進出を推進したレーニン路線を、あのスターリンが家庭重視主義にもどしたという歴史もあるし。

BugsyBugsy 2007/04/16 18:01
774氏様が先日指摘された件が気になります。
この奈良病院の医師のオンコール体制は医師同士が決めたものであって 管理側はそんな業務を命じたわけではないと突っ張られかねないと思うのです。自主的に業務を延長したのであって 自分たちには関係ないとされることです。

座位座位 2007/04/16 18:39
Bugsy様、そこが、この裁判での落とし所ではないでしょうか?そうしないと、社会的影響強すぎますから。これからは業務命令書のなかったオンコールには応じないし、業務命令書のない状態での患者担当責任者の明確化を開設者に問いただすというのが一つの戦いの方向ですね。断言出来ませんけど。

774さん774さん 2007/04/16 18:51 falcon171 様
 またまた全然関係ない話ですが、兵士からの仕官上がりの人は「特務〜」と呼ばれていましたが、一般には「兵隊元帥」と言われていたようで、ものすごい名誉が得られて、墓に刻む法名も変わり、恩給が無くとも十分満足だったそうです・・・私の田舎。欧米では兵から仕官への道は考えられないと、バルチック艦隊提督もびっくりの制度だったわけですが、実際には人手不足のためですか・・・

774氏774氏 2007/04/16 18:57  当直表を決める係りがこんなに重要な問題とは、あの時そんなに深く思わず、弁護士先生との雑談で出たことを思いだして書いただけでした。どこの病院でも、当たり前のように医師がやっていたわけですが、日本中に影響のある話だったとは。

YosyanYosyan 2007/04/16 19:11 Bugsy様

自主的に業務を延長ないし拡大したから、オンコールへの待機料は認めないという理屈は落とし所としてあり得る話ですが、それならそれで座位様が御指摘の通り、今後の影響はやはり大でしょう。ネットでこういう情報が瞬時に広がる時代ですから、この判例を盾に業務命令で無い限りオンコールはしない医師は確実に増えます。もし判決文を公開してくれたら、それを鼻先にぶら下げての要求となります。

訴訟の経過はわかりませんが「当直は勤務でない」とする理論展開は相当難しそうな感触があります。また待機料は論議があっても、呼び出されて仕事した分の時間外手当を支払わないのも正当化するのも曲芸的な解釈が必要です。

当直の実態が勤務であるのと、オンコールで呼び出された時の時間外手当は社会的影響を考慮に入れても認める他はないと考えます。認めなかったらこれは適用範囲が医療だけに限定されませんから、逆に影響力が強すぎる判決になります。

それとオンコールに待機料が認められないにしても、認められない理由を裁判所は明記する必要があります。今回は自主的がありますから、奈良のケースはそれで逃げても、今後は自主的でなく雇用側の命令によるオンコールなら拘束時間と判断されると出る可能性はありえると考えます。

そうでないと雇用側は無制限に無料で職員をオンコールという名の拘束時間で縛れる事になるからです。そんな判決を下せるとはさすがに想像できないからです。

これは逆説的ですが、医師みたいな小難しい人種を労働基準法に目覚めさしてしまったのは、国としては大失敗だったような気がします。その気になれば労働基準法ぐらい全部暗記するのはさして難しい人種ではありませんし、関連通達や、実用例ぐらいも諳んじるも不可能ではありません。それも全員がです。そうなれば雇用契約を結ぶのにこんなに扱い人種は、集団ではそうはいないとは思います。

ただの通りすがりただの通りすがり 2007/04/16 19:28
奈良県立奈良病院産婦人科の基礎データです.

病床数:48床
一日平均入院患者数:39人
一日平均外来患者数:89人

時間外救急患者数:1115人
手術件数:364件
分娩件数:552件(正常分娩:238件,異常分娩:314件)

ソース
奈良県福祉部健康安全局医大・病院課
http://www.pref.nara.jp/idai/H18gaiyou2.pdf
http://www.pref.nara.jp/idai/H18gaiyou3.pdf

YosyanYosyan 2007/04/16 19:42 ただの通りすがり様

これは産科医の医師に聞かないと難しいのですが、5人体制でこの内容ならどんなものなのでしょうか。異常分娩314件は結構なものだと感じるのですが、実感がもう一つつかみにくいところです。

BugsyBugsy 2007/04/16 21:04 部外者ではありますが、ひどいですねえ。
5人全員が診療に加わってると仮定して。
病床数:48床(これを5人で分けて10人近く受け持ち)
一日平均入院患者数:39人(入院時の病歴作成 入院時指示を毎日4人ずつ、当然同じ数の退院人数のサマリー作成 おまけに処置回診、検査、検査オーダー指示などあり)
うちの病棟医に爪の垢飲ませなきゃ。

一日平均外来患者数:89人(2人で受け持ったとして1人45人近く、3分間診療を誇るオイラだって夕方までかかります。だってオイラの科でも初診の患者が4−5人いれば一人30分かかる場合もあり。ましてや産婦人科だと再来の患者にも内診や腹部エコーもあるんでしょ。もっと時間かかるでしょ?オイラみたいに顔を見るなり「薬出しとくからね、バイバイ」と追い返すわけにはいかんでしょう。夕方に終わりとして、そっから病棟で仕事?もう膝がガクガクです。)

時間外救急患者数:1115人(一日3人、まあ波はあるでしょうが、寝れるかよって。)
手術件数:364件
分娩件数:552件(正常分娩:238件,異常分娩:314件) (足し算すると手術と異常分娩で678件、まあ一日2件ちかく、無論件数の多少は日によって波はあるでしょうが、その都度5人の医師が代わるがわる術前術後の説明をやってらっしゃるわけですな。手術時間は別にしても これだけでもすごい。術後も取り合えず翌朝までは気になるところ(多分)。当然術後の点滴オーダーも検査も指示して。正常分娩を助産師がいれば任せたとしても顔くらい出すでしょ。だって分娩が終了するまで正常分娩だとは限らないし。)

こうやって部外者からみても超人的な産科医の皆様です。部長先生が会議に出席したり、誰か一人でも体の具合悪くしたり、年に一回でも学会出張、夏休みとったらもう無茶苦茶じゃないですか。麻酔導入と覚醒時間を含めた手術時間がピンときませんが、病棟、外来、手術を別個に5人ずつでやってやっとこさだと思います。これだけやって交代して夜間当直に突入ですか?
>ただの通りすがり様
この人たち本当に生存中ですか?まさか厚生省の検索システムで名前があったけどなんて悪い冗談みたく こりゃほっときゃ全員鬼籍に入りかけますぞ。

Bugsy@Bugsy@ 2007/04/16 21:12 あ そっか。
一日平均入院患者数:39人 とは毎日平均39人ずつ新規に入院して来るのか 病棟に平均39人患者が入院中なのか こりゃまた失礼いたしやしたっと。
ただし救急救命センターのように急性期の患者だらけなのかは不明ですが、時として自分の病棟のように大多数が慢性期の年寄りとまでは思えません。

junjun 2007/04/16 21:53 今のご時世からとすると、忙しい病院です。大学からの当直バイト先生の日数にもよりますが、常勤は呼び出される事は頻回でしょう。そのためにオンコール体制にしたのでしょう。外来の数からすると、妊婦健診が相当あるので、日中の新規はそれ程、多くない。手術件数からするとオペ目的の紹介患者がかなりあり、婦人科のオペをガンガンやっていたでしょう。当然、卵巣がんの化学療法も毎日のように病棟で行われていたでしょう。となると外来は、2診から3診やり、分娩と病棟任された者一人、前日当直した者が処置やオーダー出したり(もうろうとしながら)、午後になれば、手術に2−3人回ります。ほっとできる頃は4時半まわったあたりか。それから、処置、オーダー、ムンテラ、申し送りがあり、全て終わるのは7時ごろでしょう。夕方から長引いた分娩があれば、それから帝王切開や、救急が運ばれれば夜9時まではざら。一度帰宅しても夕飯食べてても急変で呼び出される事多数です。

わしわし 2007/04/16 23:51 わが「人は増やさぬ、とりあえず破裂するまで働け」国立OXセンター東病院新院長は、最近の管理者(部長以上?)会議で、「働いている人は平日は来院しにくいだろうから、土日も外来をやるというのはどうだ?」と提案されたそうな。ははは、そんなに来にくい人は来ないでいいんじゃないの? やりたきゃ、あんたがやれば? そんで、厚労省本省に土日も仕事しろって言ってこいよ。なんか就任ご挨拶では「働きやすい職場をゴニョゴニョ」と言ってたようだけど。XO部会としてはもちろんやる気なしです。

774氏774氏 2007/04/17 07:30 taieki 様

 この先生が何年目なのかは知らないが、研修医はないとある以上、6年目以上であるとして、さすがはネット検閲を宣言した佐賀県、言う事が違う。研修医ではないのに研修医扱いされたことに苦情を言っているのに、見事に論点をずらして、研修医の待遇アップに取り組みます、か。常勤枠に入れれば済む話なのに。要するに人に金をかけるのがもったいないわけで、佐賀県公務員の民度がよく分かります。第2聖地と揶揄されますが、この答申で更に知事のオツムの程度もばれたようですな。一般人と違い医療という専門性を持つ人間に金をかけないと、当然人がいなくなりますよ。

 某旧国立病院でも、15年目をレジデント=後期研修医 扱いが問題になったけど、昔なら医局命令で我慢するけど、今だったらさっさと辞めちまいます。

774氏774氏 2007/04/17 07:59 Bugsy様、jun様、わし様

 もうすぐ、大病院は入院と専門外来のみで、一般外来と時間外外来は開業医の業務となりますので、ある程度解放されますよ・・・本当にあんな制度実現するとは思えませんが。

 確かにあの制度を導入する事で、病院勤務医の数合わせ・労働時間問題は解決するのかもしれませんが、雇用者である開業医を無限に働かせるとは、うまい手を考えたものです。国家命令で雇用主を強制労働させる根拠はありませんから、保険点数で誘導なのでしょうが、開業医が疲弊した頃に、急性期加算や療養ベッドや感染対策加算のように「趣旨が行き渡ったから」とバサっとはしごを外されるのでしょう。

 これからの開業医は雇われ院長だらけになるだろうな。「それは開業医の話でしょ。院長? 私は勤務医です!」

774氏774氏 2007/04/17 08:09
 確かに24時間外来、在宅をしない開業医は収入が減るのかもしれませんが、そのための設備投資や人員を雇うことを考えると、利益は出るのかな?。
 また、今開業する人は儲ける為にするのではなく、勤務医から逃れる為に開業しているだけだから、収入が減っても意味無いかも。

 エントリーと関連する話題に戻しますと、病院の勤務形態でも、病院機能評価機構Ver5を見ると分かるように、24時間責任を負う主治医制の堅持が条件となっていて、時間交代制は否定されています。そのくせ、労働関連法規を守っているかどうかはスルーだし。あの機構が求めるのは、マニュアル主義で、主治医がしなければならない業務は激増する(指示を出して看護婦が受けたら、それを確認したという印がいるとか。カルテ一枚一枚に患者氏名IDを書くのも主治医の仕事だとか)。だからあれを受ける病院は、医師が逃げ、経営がおかしくなっていくんだろうな。

774氏@訂正774氏@訂正 2007/04/17 08:12
×指示を出して看護婦が受けたら、それを確認したという印がいるとか
○指示を出して看護婦が受けたら、更にそれを確認したという主治医の印がいるとか

2007-04-14 母子保健検討委員会中間答申

これも日医の報告書。前に触れた地位医療対策委員会中間報告書よりちょっと前に出されているものです。サブタイトルが

    周産期医療の充実、特に産科医、小児科医の地域における確保・偏在対策の具体的提言

実に気合の入ったお題目です。ただ読むには読んだのですがなんと30ページにもなる大部の力作のため、精読というレベルには至っていません。それでも読んだ感想としては、相当に議論が割れているのだろうと推測させるに十分な内容です。「まとめ」であるはずの中間答申であるのに、個人的には両論併記の妥協の産物と言うか、叩き合いの末の代物と言うかみたいな雰囲気です。

この委員会の党派は簡単に分けると、現状認識派と会長路線追随派があるようで、おそらく委員会の初期は現状認識派が会議をリードし、中間答申が出る頃に会長路線追随派が猛烈に巻き返したと考えています。そうでも考えないと内容の辻褄が合わないように思います。

「はじめに」なんて結構立派な事が書いてあります。現状認識としては合格点じゃないかと思います。

まず周産期医療の現状として、

  1. その水準は世界一である。国内総生産に対する医療費は先進国中21番目であるにもかかわらず、世界で最高の水準である。その指標である周産期死亡率及び新生児死亡率の低さは世界で第一位であり、妊婦死亡率の低さもトップレベルである。このことは、医療従事者の昼夜にわたる献身的努力に支えられていることを示唆している。
  2. 出生数は減少しているものの、医療危機の発達と、より安全な医療が求められているため、患者一人ひとりに対する診療内容は多岐に渡り医師の診療時間すなわち仕事量は多くなっている。晩婚・晩産傾向が顕著となり、体外受精等の高度生殖補助医療による妊娠・分娩が1.6%以上となり、多胎・早産が増加し、内科疾患を合併した妊婦も増加している。
  3. 産婦人科医においては、女性医師の割合は、特に若い勤務医の60%以上となり、自らの妊娠・出産・育児のために休職するなど医療現場の実質のマンパワーが不足している。
  4. 分娩の快適性・フィリースタイルの分娩など産婦の要求が増え、しかも多様化し、ややもするとリスクのある妊婦にも十分な監視ができにくい状況である。
  5. 医療危機が発達した今日、分娩は安全であるとの一般社会の認識がある。期待する成果を得られない場合には容易に紛争になりかねない状況である

さらに周産期医療の問題点として、

  1. 周産期医療システムの整備が不十分である。すなわち一次・二次・三次医療機関の機能・役割分担と連携が円滑に行なわれていない。慢性的なNICU不足は、周産期センターへの母体搬送に支障をきたしている。また、近隣の都道府県の医療機関との連携すなわち、広域的な救急医療体制が整備されていない。
  2. 妊産婦の死亡における刑法第211条、医師法第21条違反容疑、あるいは看護師の内診にかかわる保健師助産師看護師(以下、保助看法)違反容疑による警察の周産期医療現場への介入、訴訟の増加、賠償額の高額化など、縮小医療・防衛医療を招きかねず、産科を希望する医師が少ない要因にもなっている。
  3. 産科医は当直・オンコールが多い過重労働、さらには低給与など劣悪な労働環境のなかで必死に周産期医療を支えている。
  4. 産科医、助産師、麻酔科医、NICU小児科医などのマンパワーの不足が著明である。

具体的提案をする前にこれだけの前提が認識としてあるのなら、中間答申の内容に期待を寄せたくなるものです。ところが具体的な提案になるとレベルがドカンと下がっていきます。全部は紹介できないので適宜ピックアップします。

第蕎呂箸靴銅産期医療への具体的提言とありその中の長期的観点として、いろいろと書いてあるのですが結論は、

医師の偏在は産科だけの問題ではない。このため研修指定病院において研修医による診療科の選択を各地方の医療の現状から判断された必要性の基に行なうことのできる適正配置システムが厚生労働省の責任の基に構築されるべきである。

つまり研修医の診療科の選択は国家統制の基に行えとの提言です。

短期的観点の結論は

    立法化してでも産科からの離職者を再利用すべし

つまりこの中間答申の具体的提言とは、研修医を国家統制の基に必要数を強制的に産科医とし、離職した産科医を法制化してでも動員せよという事になります。具体的過ぎて涙が出そうです。

第珪呂箸靴特羞産科勤務医師の優遇とあります。どれだけ優遇するかも具体的に列挙してあります。

  1. 医療、特に周産期医療が社会生活上、必須のインフラであることを社会に強力にPRして、現場で働く医師の士気を鼓舞する。
  2. 出生率の低下は、医療の質の向上からいえば必ずしも医療需要の減少とは言えず、医学の進歩により、むしろ先進的医療需要は増加する事は必須で、やり甲斐のある仕事が増えることを強調する。
  3. 医療体制の集約化で、勤務医体制を改善する。
  4. 増加する女性医師を活用する体制を確立することで、中堅医師の負担軽減と有効活用を図る。また、周産期医療のオープンシステムの整備も有効であろう。
  5. 産科医療は自費であるから、医療の質を確保するために産科料金を値上げして、中堅医師を実質的に優遇した給与改定をする。
  6. 周産期医療の特質上、予期せぬ事故の発生は避け得ないことを可及的に社会に対して説明して理解を求め、周産期医療従事者への風当たりを極力減らす。
    裁判外紛争解決策(ADR)の整備や無過失補償制度(NFC)の整備を急ぎ、医療従事者の精神的負担を軽減する。
  7. 医師法第21条の取り扱いの早急な改善を要求する。
  8. 中堅医師に研究休暇を与える。また障害研修費用に関する税制上の優遇措置を当局に提言する。
  9. 中堅医師が立ち去って二次、三次機関が不足した状況では、産科の開業診療所の将来は決して明るくない。また近い将来、周産期のオープンシステム診察体制の整備が見込まれているから、それまでは早まった退職・開業はしないように提言する。

たしか「優遇」する項目のはずですが、あんまり「優遇」と言う感じがしません。逐次解説してみます。

  1. 慢性的な人手不足の現場を支えているのは使命感と士気であり、人員的な裏付け無しの言葉だけではこれ以上士気は上がらない。
  2. これ以上仕事が忙しくなることを強調されても誰も反応しない。
  3. 集約化などは算数上不可能であり、中途半端な撤収型集約では集約病院の負担だけが増大し、逃散を加速する。
  4. 女性医師もフルタイムで働くものは男性医師と同等の戦力であるが、育児で働く時間を制約され、とくに夜間の診療を行わない女性医師の増加は現場的にはさほど嬉しい話ではない。
  5. 分娩費用値上げのネックは公立病院の分娩費用であり、ここの値上げは「住民のため」を大義名分とする議会が頑張っており、実現はまず困難。また産科医師だけの優遇は他の診療科の医師のやっかみを呼ぶため、容易に出来ることではない。さらにこの理屈を拡げれば不採算の診療科の医師の給与の削減につながり、小児科医の逃散を招く。
  6. 周産期医療従事者への風当たりを減らしたいのであれば、社会へのPRなどは百年河清を待つと同じ意味であり、具体的というのなら、医師会の全面支援でDQN訴訟に徹底抗戦したほうがよほど効果的である。
  7. 助産師内診問題の通達一つの撤回さえ出来ない医師会に期待は誰もしていない。
  8. 逃散したい産科医のほとんどは産科では開業しない。

簡単ですがこれぐらいでしょうか。

第絃蓮第江呂枠瑤个靴涜茘詐呂凌契源専門医師不足の現状と対策を見てみます。いきなり吹いたのは日本小児科学会の「小児医療・救急医療計画モデル」を引用した部分です。

シフト勤務制で医師の勤務時間を週58時間とした場合に、中核病院で10人、NICUを有する地域小児科センターでは4人勤務とすると、新生児専任医師数は240施設に小児科勤務医の22.6%に当たる1680人が必要である。

週58時間勤務がモデルとすると、1ヶ月の残業時間はそれだけで約80時間となります。1ヶ月の残業時間が80時間にもなるのが「モデル」とは恐れ入りました。それとNICUの勤務医師のモデルが4人と言うのも相当です。シフト勤務制というからには、24時間体制になります。2交代として計算しやすいように2月をモデルとすれば、夜勤回数は7回、これだけで28÷4×16=112(時間)です。週58時間ですから1ヶ月の勤務時間は232時間、そうなると日勤勤務時間は232-112=120時間、日数にすると120÷8=15(日)。

「モデル」でさえこれだけの労働時間を基本的に要求します。労働基準法の上限をはみだしかけているモデルです。もっとも現状となると労働基準法など鼻息で吹っ飛ばす状態で

現在はその半数以下の医師数

成立している事さえ信じられない状況と言えます。目も当てられない惨状への具体的提言は、

大学などの小児科医の研修養成機関では、後期研修に新生児医療研修を必修化し、医師不足の改善と志望者増加を積極的に推進すべきである。

そんな修羅場を体験して、志望者が増えると言う発想が私にはどうしても理解できないのですが。。。

第湿呂六魂福小児科医師不足対策です。そのうち対策を見てみます。

  1. 医学部定員増(特別入学枠)暫定措置に対する提言

    1. 特別入学枠は将来、産科、小児科のいずれかの科を志望するものとする。
    2. 卒業後最低8年間はその地域において志望科の診療を行う。
    3. 医学部6年間並びに2年間の初期研修期間中は奨学金を与える。条件を果たせば返済を不要とするが、違反した場合は全額返済する。奨学金は地方自治体が負担する。

  2. 研修制度に対する提言

    1. 後期研修開始時に、地方自治体が算定した必要な診療科医師数に基づいて、医師の配置のために研修各科の定員枠を設ける。
    2. 初期研修開始時に産科・小児科に限り志望科を仮登録し、最初のローテートを3ヶ月間志望科で行なう。これにより初期の志望者を確保できる可能性が高まる。
      *これらの研修医に対しては研修期間中、奨学金を与える。奨学金は国が負担する。産婦人科は産科を行うことを条件とすることも一法であろう。

  3. 専門医の受験をするための5〜6年間のうち、最低1〜2年間は医療過疎地域の医療機関で研修を行う事を義務づける。医師の養成には膨大な額の税金が使用されているので、この制度を適用してもよいのではないかと考えられる。

    • 指定医療機関は別途定める。
    • 指導医不在の医療機関についてはIT使用による指導医の指導が受けられるようにシステムを整備する。

母子保健対策検討委員会ですから、産科と婦人科しか考えていないのは致し方ないにしろ、違和感の残る提案です。なぜ違和感が残るかを考えると、この委員会の提案の前提は「医者は足りている」なんです。「医者は足りている」説の診療科の偏在による事に立脚した提案が一番の違和感の基だと考えています。理由は様々に書いてありましたが、とりあえず産科と小児科の数が足りないから、どんな強制手段を用いても産科医、小児科医を増やす事が正義であるとの思想が流れています。

また産科医、小児科医の不足理由はまずまずの分析をしていたかと思いますが、増やすために金でなんとかの思想も違和感を持ちます。金は貰えた方が嬉しいですが、現在の医師の激務を金で買うような発想ではついていきません。金では買えないQOMLを強く求めています。それに対する視点がほとんどないのがこの提言が医師にとって実感の無いものになっていると考えます。

産科医もそうですし、小児科医も置かれている勤務環境の改善を火急の事として望んでいます。産科に関しては既にどうにかできる段階を越えてしまっている感もありますが、小児科に関してはまだ現段階でも取り得る手法は残っています。小児医療を衰亡に追い込んでいる要因の一つに小児救急医療があります。正直なところ小児救急医療の整備を促進すれば促進するほど小児科医は疲弊し、逃散していなくなります。

にもかかわらず国を挙げて「ニーズに応えるための整備」を推進しています。ついには勤務医だけでは応需しきれないとなれば、開業医の動員まで大義名分を立てて強行しようと画策しています。はっきり言って開業医を総動員しても小児救急は賄いきれません。患者にとって無料のコンビニ診療所以上の認識は無く、無料であれば無造作に使いまくります。かつての老人医療無料化に匹敵する愚策であり、老人医療無料化と異なり小児科医にメリットはありません。

小児24時間コンビニ救急のニーズを満たすほどの小児科医がそろうのは、どんな施策をとろうとも私が生きている間には不可能です。今世紀中でも難しく、そもそも可能かどうかさえ疑問です。さらに激務に耐えている小児科医に30年、40年先の話をしても意味はありません。今しなければならないのは小児救急の需要抑制です。需要を抑制した上で、抑制された需要を満たす小児科医がいつになったらそろうのかを論じるべきです。

それとこれは上にも書きましたが、訴訟対策に啓蒙やら、裁判外紛争解決策(ADR)の整備や無過失補償制度(NFC)の整備をあげていましたが、これもまた大した希望を抱いていないのが実情かと考えています。やるなら医師会が傘下の学会を総動員してトンデモ訴訟に全面対決を行うべしです。安易にトンデモ訴訟がまかり通るから次なる訴訟を次々誘発している現状がありますから、トンデモ訴訟と判断すれば医師会が先頭に立ってこれを全面支援する姿勢を明示すべきです。

これをやれば現場の士気は間違い無く高まります。安易な訴訟を起こされても、そのたびに医師会が先頭になって対決するとなれば、訴訟を起す側に心理的なブレーキをかけるのに十分な存在感かと考えます。そこに踏み込まない姿勢に口先だけで誠意が感じられないと私は思います。

現日医会長の姿勢はもう明白になりましたが、政府の犬として尻尾を振りまくる路線です。精一杯の愛想で媚びて、縁側から投げ与えてくれる餌をひたすら待つ姿勢と言えばよいのでしょうか。ご存知の通り私も末端の日医会員ですが、そんな日医に愛想もクソも尽き果てる思いです。

774氏@昼から泥酔774氏@昼から泥酔 2007/04/14 13:41
>医療、特に周産期医療が社会生活上、必須のインフラであることを社会に強力にPRして、現場で働く医師の士気を鼓舞する。
>出生率の低下は、医療の質の向上からいえば必ずしも医療需要の減少とは言えず、医学の進歩により、むしろ先進的医療需要は増加する事は必須で、やり甲斐のある仕事が増えることを強調する。

思い切り吹くなあ。大臣の言ってる事と逆だし。

>このため研修指定病院において研修医による診療科の選択を各地方の医療の現状から判断された必要性の基に行なうことのできる適正配置システムが厚生労働省の責任の基に構築されるべきである。

だからみんな、研修終了証明書を求めなかったのですが。当時は誰も信用してくれなくて、このブログでもお笑いにされましたね。やっと真実が分かっていただけましたか。

>女性医師もフルタイムで働くものは男性医師と同等の戦力であるが、育児で働く時間を制約され、とくに夜間の診療を行わない女性医師の増加は現場的にはさほど嬉しい話ではない。

私、厚労省男女共同参画社会室協力委員だった。チクってあげよう。

>週58時間勤務がモデルとすると、1ヶ月の残業時間はそれだけで約80時間となります。1ヶ月の残業時間が80時間にもなるのが「モデル」とは恐れ入りました

いきなり労基法違反で、責任者逮捕ですか。祭になりますね。

>ご存知の通り私も末端の日医会員ですが、そんな日医に愛想もクソも尽き果てる思いです。

 なぜYosyan先生が医師会なぞにないっておられるのかが不思議です。今は医師会なんかに入らないで開業するのが当たり前なのですが。昔は卸関係で嫌がらせがありましたが、今は某所に電話一本で、ライバルを即座に簡単に廃業に追い込めます。同期で開業した奴で、医師会に入ってる奴を知りません。インフルエンザ屋の予防接種や学校医の利権があるのかもしれませんが、北播や北区では入会金が850万円超。早く辞めませう。

>小児24時間コンビニ救急のニーズを満たすほどの小児科医がそろうのは、どんな施策をとろうとも私が生きている間には不可能です。

 みのもんた氏が、番組の中で、一個数千円と思うと失敗できませんが、100円ショップで買ったものだと思えば何回も失敗できるでしょう、といっていますから、省に医療は自由診療化してもいいんでは。といいつつ、選挙対策か知りませんが、全国小児医療が無料化されるそうですね。省に医療に止めを刺すと見ています。

youriyouri 2007/04/14 14:10  モデルとされている労働条件自体、既に過労死認定レベルであることに、乾いた笑いしか出てきません。
 しかも、医師に対する子育て支援・少子化対策は無しですか。

>医師の養成には膨大な額の税金が使用されているので、この制度を適用してもよいのではないかと考えられる。

 じゃ、税金使って養成されている日本国民全てってことですねっっっ。

>指導医不在の医療機関についてはIT使用による指導医の指導が受けられるようにシステムを整備する。

 遠隔操作でもそこそこの働きができるのは、ある程度以上の手技と判断力と状況把握能力を身に付けた人だけでしょう。
 専門医ちょっと前ぐらいって、色々できるようになって自信がついてきて、でもそれほど肝を冷やすような経験もしてないから、油断や過信からくる失敗や怖い思いをする頃だと思います。
「出血が止まりません!」「どこから出てるんだ!?」「分かりません!!!」
とかなったとき、どうするんでしょうねえ。
 現場で叱り飛ばしながらフォローできる人材がいなけりゃ、僻地に患者と医師の屍の山が築かれますよ。

774さん774さん 2007/04/14 14:22 Yosyan先生

インフルエンザの神戸方式って(1回4000円ぐらいだったかな)、破るとこわーいのですか? 私まで動員されていましたが。同じ神戸でも近所じゃ開店したばかりの小児科で1回1000円以下で母子ともうってくれましたので、実はもうそういう利権は幻想であって、壊れているのでは? あー、ばらすとまずいかな?

774さん774さん 2007/04/14 14:25 youri 様

中卒以上の全日本在住人に、政府がいかなる命令でも出せるように憲法を改正しましょう。医師に命じるなら、全員に命じられるようにしないと、医師のなり手がいなくなりますからね。国家総動員法以上の凄い憲法ですが、今の与党なら可能でしょう。

YosyanYosyan 2007/04/14 14:32 774様

チト拙いので私のコメントは申し訳ありませんが削除させて頂きましたが、協定破りは結構うるさいんですよ。去年もどこか予防接種機関の取り消しを食らってましたからね。ブログでは言いたいことを結構書いていますが、現実は片隅でひっそりやっている診療所なんで、この話題はもうご勘弁ください。

YosyanYosyan 2007/04/14 15:39 youri様

昨日のエントリーに頂いたしらせひびき様のコメントが秀逸です。

 >ITってイタコの頭文字なのでしょうか。

それならば指導医不在の僻地病院でも指導可能かもしれません。絶体絶命の窮地に陥っても、鬼籍でも医籍に登録されている名医が憑依して、たちどころに解決してくれるかもしれません。だからあんなに医籍検索システムに鬼籍の医師が現役登録されていたのかもしれません。厚生労働省おそるべし。

問題は現在のシステムを使えて、なおかつその現場に相応しい医師を選んで降ろす事ですね。今時の研修医は心霊術まで習得しなければならないとは時代が違いますね〜。

Med_LawMed_Law 2007/04/14 16:34
指導には責任が付いて回るんだけど、IT化してIP電話でモニター見ながら説明できても、責任の所在と費用(報酬)はどうなるのか見えませんね
研修を指導する立場の者の手当てや補償を何も議論せずに、タダに近い安価で無理矢理働かそうとする魂胆がミエミエ。
勤務医の犠牲で成り立っている今の医療制度は崩壊させてしまった方がよいという、崩壊期待論者になってしまいました(笑)

医師の労働環境が違法のままでしか維持できないような貧相な医療制度は、維持してはいけないと、積極的に遵法行為を行うべきなのでしょう
日本は法治国家なのだから、法を守ることは請願権以前の当然の権利ですから

レジデント・プログラムが出来た時から、研修医が自由に診療科を選べる時代は終わるだろうと思ってます。どの段階で選択肢を与えるかというと、個別の病院で全国レベルの研修評価を行える訳はないので、後期研修指定段階まで義務化して、全国的に診療科枠を設定し、都会の枠をはみ出た後期研修医は、診療科に固執するか、数年間を研修地域を我慢するかの究極の選択を迫られそう
その際に研修医に与えられるアメはなく、鞭は、後期研修終了に保険医認定を行うという、権利の制限でしかないような気がして寒気がします

mocha@非医療者mocha@非医療者 2007/04/14 19:30 先生方、おつかれさまです。
>増加する女性医師を活用する体制を確立することで、中堅医師の負担軽減と有効活用を図る。
子供がいようがなんだろうが週58時間労働をさせる体制を整える、と。
しかし、女性医師にしろ(主に男性の)中堅医師にしろ、「有効活用」される対象なんですね・・・。

youriyouri 2007/04/14 20:37 774様

>中卒以上の全日本在住人に、政府がいかなる命令でも出せるように憲法を改正しましょう。

 ちょっと前ならジョークと笑い飛ばせたのですが、今の情勢を見ていると、それが真実本当になってしまうかもと思ってしまいます。


しらせひびき様、Yosyan様

 IT=イタコ、GJ!です。
 現世を離れて幾星霜の英霊医師が降臨したら、手技や知識は古いかも知れないけれど、三途の川の渡し守に話をつけて患者さんを絶対に向こう岸には渡らせないようにしたり、うっかり渡らせてしまっても迷うことなく浄土に連れていってくれるので、案外良いかも知れませんね。


『天漢日乗』さんのところで、NICU長期入院の問題を取り上げてらっしゃいました。
 この問題に対しても色々思うところはあるものの、うまくまとめられないので、とりあえず貼り付けておきます。

天漢日乗: NICUの向こう側 長期入院している子どもはなぜ家に帰れないのか
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/04/nicu_4c56.html

774氏774氏 2007/04/14 21:18 mocha@非医療者 様

>増加する女性医師を活用する体制を確立することで、中堅医師の負担軽減と有効活用を図る。

 手元の資料を見ていると面白いデータがありました。結婚している世帯のうち、第1氏が生まれて3年以内に第2氏が生まれている割合は、意外ですが、女性が正社員だと専業主婦と同じで約30%強です。ところが女性が非正規社員だと16%に落ちているんです。つーことは、出産すると退職させられるから生まないとか(出産を理由にパートの首を切っても適法なのかな?)、育休などの制度が利用できないということが考えられます。保育所整備にいくら税金をつぎ込もうが、生まなきゃ利用しませんもんね。いくら制度を作っても遵守されなきゃ意味ないです。実は保育園児1人には月10万円以上の税金が投入されていて、日本は専業主婦家庭優遇といわれてきましたが、実は兼業主婦家庭優遇なのです。

 で、女医ですが、とても不幸なのです。正規社員なのに産休・育休中に首切られたり、病院の託児所に女医の子供だけ入れなかったりします。で、誰もそれを違法だとかおかしいという意識がないんですね。できれば辞めさせたい・男性医師だけ雇用したいというのが経営陣の本音で、違法なので通常の社員には行いませんが、女医には露骨に行っています。

 なぜなら、その人のポストがあっても実際に働いていなかったら、仕事が回らないほどギリギリの医師数で現場医療が成り立っているからです。そのため厚労省も黙認です。

 で、今になって女性医師の活用をとか言われてもねえ。厚労省の、医師が足りているというひどいデータがこの前エントリーにありましたが、医師は定年なし・女医は100%働いているのを前提とした数字ですが、ありえません。これから女性医師の占める割合が上がっていくのに、現体制のままでは益々医師不足が深刻化します。医療崩壊の原因の一つに、女医の増加で人手不足というのがあります(厚労省から医師向けに来たアンケートにも、選択肢にありました)が、あんたらが女医がバリバリ働けんようにしてるんやろ!

 医師の場合、正社員より契約社員のほうが高報酬で責任が低いという特殊事情はありますが、常勤でバリバリ働きたい女性医師も多いと思われます。これは何とかしないといけない問題です。しかし肝心の厚労省が女医の足を引っぱっているようじゃねえ。

 最初のデータは、旧厚労省男女共同参画社会室のものです。収入ごとの分類もない大雑把なデータですが、Webでも見られるようです。

774氏774氏 2007/04/14 21:43  うわー、これって厚労省ではなく、日医のだったのか、勘違い。労基法完全違反の違法労働状態で女性医師を100%活用しようなんて、無茶苦茶だなあ。しかも医師会って、言ってみれば労働組合に近いとは思うけど、そこが違法労働を推奨するなんて・・・男性医師も逃げます。

774氏774氏 2007/04/14 22:11
 Med_Law様が指摘されている問題は大変重要です。数年前から読影や病理レポートの口調が変わってきました。以前のように「〜と考えられます」から「〜が疑われますので、臨床とあわせてご検討下さい」と明らかに、責任が及ぶのを避けた言い回しに変わってきています。こんなので臨床現場の更なる技量アップはあるのかな。現在が最高で、あとはガラガラ崩れていくしかないんでしょうね。のぢぎく県くすのき大は放射線科医不足の打開策として、遠隔読影を始めましたが、責任は誰がとるのかな。責任、責任となってから、医療崩壊が加速したわけですが、責任の声はより大きくなる一方です。

youri 様
 DQNは、医師の僻地強制派遣の根拠が、税金で医師を養成しているんだから、国立卒は政府の、県立卒は県の命令を聞くべきというんですから、じゃあ義務教育卒は全員国家の命令を聞かなければいけないという結論が導き出せます。大学ってそんなもんじゃないんだけどな、という理屈はDQNには通用しませんから、上記の過激な反論を言っているわけで、本心ではありませんので、念のため。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/14 22:41 > うわー、これって厚労省ではなく、日医のだったのか

日医って同業者の権益を守る目的の団体だと思っていましたが、、、正気でしょうか?
「適正配置システムが厚生労働省の責任の基に構築されるべきである」
僻地勤務や診療科目をお上に強制されてもよいと? なんでそんなに卑屈になってるんだ! 日医の理事者らは、厚労省の命令一下、自分が日本の何処にでも行って、何科でも診ますという覚悟で言っているのか?

だいたい、強制徴募しておいて、士気高く頑張って働いてくれというのは無理です。徴兵制でも下っ端の兵を集めるのであって、士官クラスを徴兵する国はありませんよね。

総会の裏で、、総会の裏で、、 2007/04/14 23:54 某ネットより。

■助産師会のHPで見つけました。

http://www.midwife.or.jp/pdf/19yobo190314.pdf
内容は以下の通りです。

医療法施行規則の一部を改正する省令の「3.助産所の開設に関する事項(3)として以下の事項を追加して頂きたく要望します。

要望事項
3.助産所の開設等に関する事項
(3)
 都道府県知事は、助産所開設者から嘱託医療機関の要請を受けた場合は嘱託医療機関を指定しなくてはならない。

以上

読みようによっては、知事権限で高次医療機関に、嘱託拒否をさせないようにも解釈できるのですが・・・。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/15 00:08
「艦長、大変な事になりました」
「なんだね、急に。今は時間外だから、艦長代理の君に全て任せてあるだろ」
「これをみて下さい。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070407-00000255-mailo-l28
公立豊岡病院:重症児、受け入れ中止 医師5人の小児科体制 NICUは維持 /兵庫
4月7日17時1分配信 毎日新聞
 豊岡市戸牧の公立豊岡病院(竹内秀雄院長)は6日、今月から専攻医2人が加わり医師5人になった小児科の体制について、NICU(新生児集中治療室)を維持するものの、呼吸不全などの重症児の受け入れを中止し、運用を制限をすることを発表した」
「前からわかっていた事じゃないか。いまさら驚くべき事ではない」
「しかし、重症者の受け入れ停止ですよ。何十キロも先に行かないと病院はないんですよ」
「仕方あるまい。医師がいないんだから。豊岡病院は小児科を維持できているだけでも奇跡なんだよ」
「ですが・・・」
「考えても見たまえ、軍は当然疲労も戦力低下の一因と考えているから、兵士一人一人の健康状態に非常に気を使っている。しかし医師はどうだ。労働基準法を無視して働かされて、過労死寸前で働いているではないか」
「・・・」
「しかも、今までNICU当直と小児輪番を一人の医師が兼任しているところも多かったのだぞ」
「艦長、それは無理じゃないでしょうか。違法と思われますが?」
「当直は勤務時間に入らないという解釈がまかり通っているため、違法とみなされてこなかったし、翌日も通常勤務が要求されたのだ」
「旧軍のような精神論ならいざ知らず、現代軍ではありえない事です。よく耐えていますね」
「だから医師の脱出が激増しているのだよ。少し前までは江戸時代の一揆にちなんで「逃散」と言われていたが、今や医師が辞めるのも大変なのだ。そのため「脱出」と言われるのだ」
「辞めるのは、労働者の権利ですが?」
「軍人たるもの、時には国家代表として他国首席と会談する事もあるのだぞ。軍事だけでなく、より広い勉強がもっと必要だな。今日本の多くの業界で人手不足のため辞めようとしたら圧力がかかるという事例が多発しておるのだ」
「申し訳ございません。医師不足は人為的に国が引き起こしたのはこの前から伺いましたが、民間も人手不足なのですか。就職難と聞きましたが」
「バブル時代に企業は設備投資と従業員の増員を行い、マスゴミの「円高による産業空洞化論」とは逆に、企業の生産力は実はとても上がったのだ。しかし過大な投資と増員は損益分岐点の上昇を意味し、景気が落ち込むと設備を整理し、人はリストラという事で最低限まで首を切った。その結果、ギリギリの人数で企業が成り立っている状態なのだ。景気が回復しても少子化ですぐには人は雇えないし、かつてのような高度な教育も受けていない」
「今は自前で人を育てると言う企業文化もありませんしね」
「とにかく、現場に無茶を要求する精神論一本やりの経営陣が支配する会社は潰れるのは当然だ。医療も例外ではない。戦艦播磨は今は改装中だ。ゆっくり崩壊を見物していたまえ」

KRRKRR 2007/04/15 00:12 http://tod.cocolog-nifty.com/diary/2007/04/post_fd1a.html
「顧客満足といえばできるかぎり顧客の要望を実現すること、という考え方が当たり前のように社内にまかりとおっている。しかし顧客の言いなりになるだけでなく、顧客を啓蒙することもサービス業の使命である。」
「、日本の(そしてもしかすると世界中の資本主義国家の)すべての企業は、これまで顧客満足、顧客至上主義を言いつづけることで、顧客のわがままを際限なく増長させてきた。」
「顧客満足、顧客第一という言葉がはびこることで、社会から啓蒙の機会がどんどん失われている気がする。典型的なのは学校に文句ばかり言う親たちだ。」
「。啓蒙ということには、個人的に知りたくないことを知らされる、ということも含まれているのに、テレビ局は顧客の知りたいことだけを知らせるようになり、最終的には顧客の知りたいような情報を作り出す。」
なんか、いろいろ当てはまりますね…

ブログ読者ブログ読者 2007/04/15 02:23 http://eiji.txt-nifty.com/diary/
医者の死体は何処へ消えた?

774さん774さん 2007/04/15 03:06
 そのブログに答えを書いといてよ。「日本史上、医者が足りた時代など一度もない、大都市に医者が集中しても大不足、医師数を3〜4倍にしてギリギリ足りる状態、今まで医者が他人の3倍働いて維持してきたけどもう無理」、と。世界史上もそうかもしれないなあ。

 医者のやる気を奪ってしまったDQNやマスゴミは全国民に迷惑をかけたわけだ。まあ、医者が真実に気がついてよかったのかもしれない。DQNに感謝か・・・

774さん774さん 2007/04/15 03:16 > 都道府県知事は、助産所開設者から嘱託医療機関の要請を受けた場合は嘱託医療機関を指定しなくてはならない。
>読みようによっては、知事権限で高次医療機関に、嘱託拒否をさせないようにも解釈できるのですが・・・

 産科を止める病院が増えるだけ。助産所での分娩は1%だったっけ。しかしそこで無茶されても、責任は産科医がかぶる事になる。絶対に嘱託医にはなりたくないのに、行政に強制されたら、産科自体止めたくなるのが普通の心理。ただでさえ、婦人科のみという病院が増えてきているのに。

 1%の要求を呑んだために、またまた産科医療崩壊が途方もなく進んだら、さすがに責任問題に発展しますわ。行政訴訟が起きてもおかしくないよ。

774氏774氏 2007/04/15 05:34 >安易にトンデモ訴訟がまかり通るから次なる訴訟を次々誘発している現状がありますから、トンデモ訴訟と判断すれば医師会が先頭に立ってこれを全面支援する姿勢を明示すべきです。

 私が医師会を辞めた理由:保険付き会員になっても、医療訴訟が起こるとすぐ和解に持っていって患者側の要求をある程度呑んで妥協してしまうから。医局に入る時に騙されるような形で医師会入ったけど、これ聞いてやめた奴は多かった。最後まで戦えよと。

 しかし、今だったらこれでもいいと思う。本裁判はしんどい。保険会社の弁護士に任せて和解ですみゃ楽ちん。どうせお金は保険で下りるし。あの頃はまだ若かった。けど自分が楽する度に、新たなるトンデモ訴訟を誘発するわけかあ。参ったなあ、ミュンヘン会議みたいだ。ケネディー大統領は、これを教訓に核戦争も覚悟で対ソ強硬姿勢を崩さなかったわけだけど、精神的に、無茶苦茶疲れるなあ。

 うちの親なんかは「お前、民事裁判ごとき何を恐がっとんや? 分からん奴やな。訴えられたら訴え返す、理由は何でもええ、これが世の中の常識や、当たり前やないか」だからなあ、野蛮に見えるけどこれが普通なのか。「いや、最近は医者側に理不尽な判決が多くて・・・」「どこの業界かて変な判決が多いんは、おんなじや。お前は裁判を分かっとらん、あんなもんは大人の喧嘩や! そもそも裁判官かて・・・」これ以上書くのやめとこ。

 親族で理系は私だけ、あとはみんなやられたらやり返す、やられる前にやってまう。そんなんばっかりだから、医者や病院は善人だらけだなあと実感する。「そんなしょーもないことで鬱になるぐらいやったら、民事でも刑事でも、なんかあったら、わしが顧問弁護士と駆けつけたるわ。けど情けない事はわしの前では言うなよ」。しかし医療に詳しい弁護士って少ないなあ。しかもたいていプロ市民系。これにも深い事情が・・・これ以上書くのも止めとこ。

 判事もかつては考えられないようなトンデモ訴訟が医療に限らず激増して困ってるそうだし、部下のその分野の専門家は「責任」が嫌で、裁判官に基本事項すら教えないからトンデモ判決が増えてるという実態もあるし、「責任」が日本を滅ぼすキーワードかもしれない。

 なんせググると、「こんな訴訟したら、これだけ稼げまっせ」「これでイチャモン付けたら、和解でこれだけ儲かりますわ」ってサイトもあるし、「病院なんていい鴨やで」です。ソースが署名もないブログ記事でも、病院は和解に応じちゃうという実態もあるそうで。これ以上書いたら余計にトンデモ訴訟を誘発しそうだから止めとこ。しかしネットの普及がトンデモ訴訟を増やしているのは事実です。

 法曹界の実情をある程度知る者として、YUNYUN先生のように医療側に立って教えてくださり、更に議論までもして下さる弁護士は、実は医師にとって大変に貴重な存在なのです(ご専門は別のようですので、ご負担になっていないか気にしていますが)。本来30分5000円払って教えてもらう事を無償で教えて下さっている事もありますが、医療側の味方をしてくれる弁護士って本当に少ないんです。YUNYUN先生、これから医療・介護は、入院するのも退院した後も大変な時代に突入しますが、何かありましたらうちの病院へいつでも入院どうぞ。滅亡寸前の北播でよろしければ・・・って、嫌ですよね(笑)

t_f(ROM専門)t_f(ROM専門) 2007/04/15 11:06
市立舞鶴市民病院のwikiがぁゃι気に編集されていた件について(↓。既に有志により再編集済み。なおISPは京都)
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%B8%82%E7%AB%8B%E8%88%9E%E9%B6%B4%E5%B8%82%E6%B0%91%E7%97%85%E9%99%A2&diff=11811671&oldid=11449704

BugsyBugsy 2007/04/15 12:37 日曜日 今日も忙しいです。
さて
>医師の偏在は産科だけの問題ではない。このため研修指定病院において研修医による診療科の選択を各地方の医療の現状から判断された必要性の基に行なうことのできる適正配置システムが厚生労働省の責任の基に構築されるべきである。

はあ?産科医が足りない病院では産科を研修せよと。この日本語おかしいですね。産科医の足りない病院で産科の研修は不可能です。そんな余裕ありません。医師なんて一生研鑽を積む事が必要です。研修医とは公に修行中の身であると認められた身分です。産科や小児科をはじめとした 人手不足の診療科があれば強制的に研修医を放り込み、研修の名の下で一人前の医師と同等の労働をせよとしか聞こえません。そもそも研修医が単独で当直をして事故がおこったとして臨床研修制度がはじまったわけで原則的には彼らの当直は認められていません。研修医に当直などの勤務を期待するのであればこの制度の存在理由が崩壊します。

>大学などの小児科医の研修養成機関では、後期研修に新生児医療研修を必修化し、医師不足の改善と志望者増加を積極的に推進すべきである。

ほんの数ヶ月ほど後期臨床研修のあいだ小児科を研修する間に 彼らを小児科の医師員数に組み込んで診療にあたれと。現場にしてみりゃ数ヶ月おきに新人医師が回ってくるわけです。
この報告書は論理そのものが破綻してますね。
研修医は一人前の医師でしょうか?繰り返すようですが、修行中の半人前の医師です。手厚く保護すべきというのが最初の発端だったはずでしょよねえ。

774氏774氏 2007/04/15 13:31 どんどん新自由主義?的政策が提案され続けてるなあ。こんなの階層固定化の常套手段(例:私立医大の授業料。私大は工学部も高いぞ)

 政府の教育再生会議(野依良治座長)の国立大学財政に関する提言素案が13日、判明した。
 適切な競争原理と成果・実績主義の徹底を基本とし、予算配分に一段とメリハリをつけるのが柱だ。具体的には、現在は全国ほぼ一律の授業料・入学金について、理系を高くして文系を安くするなど、大学や学部別に差をつけることや、60歳以上の教員の給与を段階的に削減することなどを提案している。
<後略>
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070414i101.htm

BugsyBugsy 2007/04/15 13:40 研修医の当直はまかりならんと言われてますが
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070415ik02.htm
結局 こうなっちゃうんですね。氷山の一角と思います。自分の周囲にはまだありません。
なにせどこの病院も人手は足りないので 応援を頼む気持ちもわかりますよ。
いろんな病院の事務や医師から 研修医の当直を許可してもらえないかなという御意見よく聞きます。常勤の医者か足りず猫の手も借りたいというのが本音、これも心情としては否定できません。一応給料払ってる国試通った医師ですからね。
一旦認めると 厚生労働省のいう僻地へ単独で赴任させられる方向にもっていかれるでしょう。認めなければ非常勤の医師の応援をあてにせざるをえない病院の勤務医が壊滅します。中堅で非常勤の夜間当直に応じられる医師も随分少なくなりました。
指導医の立場からすると自分の不在である病院で当直されりゃ責任の取りようもないのですが、結局この研修医制度も最初から無理だったのかなあ?
当直医の夜勤や当直業務はまかりならんと強く突っぱねていますが、実は「あくまで自主的に、積極的に治療に参加した。」ことにして 彼らの夜勤を期待する声は事務のみならず医師の側からも日に日に大きくなってきています。
一方常勤で公務員になった医師が少しでもバイトがばれると 大騒ぎになっています。処罰も受けています。ニュースには出ませんが、そういった病院からも応援は事実上期待不可能です。なし崩し的に研修医のバイトも解禁されるのでしょうか?

774氏774氏 2007/04/15 14:12 Bugsy 様

 研修医のバイトって禁止だったんですか? 初めて知りました。マスゴミ的にはネタが尽きませんね。そうか、駄目だったのか・・・マスゴミのあら捜しが始まるんでしょうね(笑)。

 もしこれを機会に、非難するんではなくて、研修医の手も借りたいぐらい現場は医師不足で困っているという切り口の新聞が現われたら、新聞とろう。案外、毎日新聞だったりして(笑)。親戚の弱小新聞の新聞記者に聞くと、うわさですが、毎日新聞は奈良事件をきっかけに、そうとう医療問題を研究したそうです。だから最近医療関係のいい記事が多いとか。元々イデオロギーはあまりなくて、社会的弱者の立場に立つ新聞だから、ついに医者も社会的弱者と認められたのかも(笑)

ただの通りすがりただの通りすがり 2007/04/15 15:08 >774氏様

医師法第十六条の三  「臨床研修を受けている医師は、臨床研修に専念し、その資質の向上を図るように努めなければならない。」

これがバイト禁止の根拠となっております.

座位座位 2007/04/15 16:18
ただ、いまの研修医は、月収30万円が保証されているので、研修医を指導する立場の医員は、日雇いでもあり、忙しい科では実質バイト不可能なため、研修医と医員の給与の逆転現象が起きている。医員の給与は年俸で250万以下だからね。医員といっても40近いオッサンもいるし自分より給与の良い研修医、しかも単なるローテーターに何故教えないかんのかと、怒ってるね。

774氏774氏 2007/04/15 16:39
 医師法第十六条の三って前からあったのかな。私の頃も2年間は法律上は研修医だったけど、嫌でもバイトに行かされまくってたし。あの頃は、研修医は研修を受けるのが望ましい、だったと思う。それとも今の新研修医は扱いが違うんだろうか。実は医師法ができたときから、研修医のバイトって禁止だったとか(笑)

ただの通りすがりただの通りすがり 2007/04/15 16:56 『>774氏様

医師法第十六条の三は平成12年12月に改正されたようです.それ以前はご指摘の通り「望ましい」旨の条文になっていました.

座位座位 2007/04/15 17:41
もともと日本では、医学部卒業と同時に無試験で医師免許が与えられ、 卒後研修を各大学の医局で1,2年上の先輩(オーベン)の指導で行なわれるドイツ式の医学教育が一般的であった。それが、GHQの指導によりインターン制度と国家資格試験が導入された敬意がある。
昭和21年 インターン制度が「国民医療法施行令」の一部改正によって創設
インターン制度は、医学部卒業後に国家受験資格を得るために一年以上の診療および公衆衛生に関する実地訓練が義務づけられていた。実地修練生の地位や身分の不安定,研修体制の不十分,生活の補償がない,修練病院に対する不十分な助成策などに問題があった。
昭和43年 インターン制度廃止  改正医師法により臨床研修制度が施行 改正された医師法第十六条の二
「医師は,免許を受けた後も,二年以上大学の医学部若しくは大学付置の研究所の附属施設である病院又は厚生大臣の指定する病院において,臨床研修を行うように努めるものとする」とあり,義務から努力義務規定となったのである.(参考 http://www.med.or.jp/nichinews/n120720j.htmlより)
平成16年 新臨床研修制度    臨床研修の必修義務化 改正医師法第十六条の二
「診療に従事しようとする医師は、二年以上、医学を履修する課程を置く大学に附属する病院又は厚生労働大臣の指定する病院において、臨床研修を受けなければならない。」          再び義務規定となる。
参考
http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/oldfiles/koseikyokutayori/backnumber/03-10/tokusyu1.html
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2004dir/n2566dir/n2566_02.pdf
第十六条の三は上述↑

BugsyBugsy 2007/04/15 18:53
実はオイラが一番苦しめられたのは 研修医や大学院生の頃、いつなんどきでも急に派遣病院の夜間当直を夕方になって交代させられることでした。「術後の患者が思わしくない。」と先輩に言われりゃ 行きましたよ。その日の予定も吹っ飛びです。実験も友達との約束も突然反故です。当然徹夜明けでも翌日も仕事させられたもんです。勿論自分の受け持ち患者が具合が悪けりゃ ありとあらゆる先輩にペコペコ頭を下げてお願いして代わってもらいました。これが今までの人生で一番辛かった。十二指腸潰瘍になるのも当然でしたね。
大学院を卒業して派遣病院に出た時 博士号がもらえたことよりも、ああいった事に気を揉むことから開放されたことが正直嬉しかったです。給料安かったけど 派遣先の病院に張り付いてりゃ 取り合えず看護婦もそこの部長も納得してくれました。こっそり医局で寝ていても黙認してくれましたね。
今の研修医の連中をお金以外にうらやましく思うのは 急に外病院の当直を押し付けられることがない点です。昔先輩から「お前ら根性ないよ。昔は俺たちもそうやってきたんだから。」と怒鳴られ、今までは自分が同じこと言って下級生を怒鳴ってましたが、金輪際やめました。
研修医が当直するんだったら翌日はきちんと勤務を休むべきです。じゃなきゃ労働基準法違犯でしょ?
一体全体病院が研修医を募集するのは なにも「うちの病院で研修してくださいよ。きちんと教育しますよ。お金も出します。」なんて甘い善意からのつもりはなくて、要は若い医師の囲い込みでしょう。彼らもお給金払った被雇用者ですよ。もう大学から簡単に医師を派遣してもらえませんから。万が一 赤の他人の病院で夜間研修(という名の当直勤務)をやって 自分の病院の勤務を一日休むなんていった日には 研修先の病院から日本刀でばっさりです。これからは研修医は研修以外に当直を命ぜられ 翌日も朝から働かされる(研修させられる)というのはおかしいんだと主張すべきです。自分達はそういった当たり前の異議申し立てが出来なかった、術を知らなかった点で愚かでした。

僻地の産科医僻地の産科医 2007/04/15 20:27 ただいまです!一応御報告です。でもわざわざ聞きに行かなくても、ここの内容とかなりかぶっていますね。
「わが国の周産期医療の崩壊を防ごう!」日本産科婦人科学会特別講演
http://blog.m3.com/OB_Gyne/20070415/1

お弟子お弟子 2007/04/15 22:54 記憶だけで書きますんで間違っていたらご指摘下さい。
国が研修医への研修予算(指導医への手当含む)をつけ、研修病院へ配る条件に研修医を研修に専念させバイトさせないこと、というのがあったと思います。今回はこれに違反するということであって、すなわち研修病院側の違反なので病院への指導となった。別に研修医が法律違反をしているわけではありません。病院と研修医との間での雇用契約の中でバイトしないこと、というのがあれば(法律違反ではなく)契約違反ではあるとは思いますが。上記の流れからは、病院が我が国から手当をもらっていなければもちろん法律違反ではありません。この予算が付いた初年度は研修医一人あたり100万/年の予算だったと2chで見かけましたが……。金のことだけ言うならば、研修病院が他病院とバイト契約を結んで研修医を派遣すると、研修医にも研修病院にも国の予算以上のお金が入るかと思います。研修の質は知らないけど。

rijinrijin 2007/04/16 00:41 それにしても一晩3万円とは、バイト料安すぎです。数少ないバイト日をこんな安いバイト料で過ごすと、その分を取り返すのは絶望的です。研修医でもなければ引き受けられません。

座位座位 2007/04/16 01:22
毎日新聞は、医師バッシングから、患者の悲鳴クローズアップで部数アップに作戦転換か?
伊関友伸先生のブログからニュース収集の部分一部転載します。
課題はいま:長崎市長・市議選 市立野母崎病院の医師不足問題 毎日新聞 平成19年4月14日
芦屋市長選公開討論会〜財政や市立病院問題など議論 JAN JAN 平成19年4月14日 
「大病院、一般外来なし」 役割分担促す 厚労省方針 朝日新聞 平成19年4月14日
県立宮下病院 皮膚科 隔週で診療/ 福島民友ニュース 平成19年4月13日
ドクターヘリむつ市、むつ総合病院、下北消防本部など3者が難色 デーリー東北 平成19年4月13日
開業医の急患対応優遇へ=08年度診療報酬改定で−厚労省 時事通信 平成19年4月13日
高橋知事:初登で2期目の抱負、移住希望の医師採用へ/北海道 毎日新聞 平成19年4月13日
医療機関の役割分担見直しへ NHKニュース平成19年4月13日
急患医療:“お気軽受診”の「診察を断る場合も」−大崎市/宮城 毎日新聞 平成19年4月12日
慈恵医大医師引き揚げ、産婦人科廃止縮小強まる/厚木市立病院 神奈川新聞 平成19年4月12日
産婦人科小児科の入局ゼロ/弘大 東奥日報 平成19年4月12日
災害医療チーム、医師不足で休止/都城市郡医師会病院 南日本新聞 平成19年4月12日
新県立病院に「救急医療充実」など強い要望 佐賀新聞 平成19年4月11日
医師確保:「足りない」病院、90.5%病院会調査 毎日新聞 平成19年4月11日
子供の医療―医師の数を増やせ 朝日新聞社説 平成19年4月10日
地域医療 都道府県に助言者派遣 厚労省、病院経営者ら約10人 北海道新聞 平成19年4月10日
医師不足問題で署名活動実施 飯山市の市民団体 信濃毎日新聞 平成19年4月9日
医療現場もう限界…日本医学会総会で“崩壊寸前”報告 読売新聞 平成19年4月8日
医療クライシス:医師が足りない/4 出産、育児 現場に打撃 毎日新聞 平成19年4月6日
医師確保へ苦心の高給 自治体病院2倍の差 政投銀調べ 朝日新聞 平成19年4月8日
重症児診療を縮小 公立豊岡病院 日本海新聞 平成19年4月7日
療養病床:削減に悲鳴 家族に負担、病院も混乱 毎日新聞 平成19年4月6日
医療危機パネル討論:医師不足…待遇改善など訴え相次ぐ 毎日新聞 平成19年4月7日
不良債務最多145億円、道内05年度86%で累積赤字自治体病院 北海道新聞 平成19年4月7日

小児科医、n年目。小児科医、n年目。 2007/04/16 01:36 >医師の養成には膨大な額の税金が使用されているので、この制度を適用してもよいのではないかと考えられる。
具体的な数値が欲しいですよね。
「税金が使用されている」だけであれこれ指図されるなら、
で、バブル崩壊で税金を投入された金融機関なんてーのはどう考えるのでしょう。
税金で養われているナマポ様なんかは、それこそどうなるんでしょうね。

774さん774さん 2007/04/16 03:18
 銀行は特別な存在なのでまた別なのですが、一応、公的資金投入後はきっちりバランスシート報告はされています。ほとんどの銀行が公的資金を返し終わったのであとは不明ですが。裏話があって、公的資金投入を断るよう、なんと金融庁(当時)が銀行に圧力をかけて不良債権額が膨らんだとか・・・信憑度0%の噂ですから気にしないで下さい。

 税金が投入されているだけで命令できるなら、義務教育卒は全員国家の奴隷です。大卒は別だという意見もありますが、国公立大卒に強制命令するなら、それはもう国際的に大学とは認識されません。国民学校か職業訓練学校扱いされます。国際展開している企業はつらい目にあうでしょうね。

 生保は資本主義社会におけるセーフティーネットと認識されていますが、ナマポは治安対策と位置付けられています。ただし、政府政策として、今後生活保護の一律支給はなくしていき、条件による支給額の変化に代わっていきますから、ナマポにはつらい時代の到来です。

774さん774さん 2007/04/16 03:30 僻地の産科医 様

 お疲れ様でした。ひょっとしてこのブログ、先生が作られたのですか。いつも異様にグラフや統計分析が早いので、感心しているのです。

 そうそう、医学部は大学ですから、現行法では国家による強制派遣はできませんが、助産学校は大学ではないですよね・・・

774さん774さん 2007/04/16 08:10  眠れないからWikiPediaを見てたら、経済関係はどこ見ても、アメリカ・イギリス次いで日本を初め多くの国が新自由主義を採用して、自由主義、社会民主主義、社会主義を駆逐した、と書いてあるし。つーことは、医療を国から切り離してしまうというのは規定路線で、開業医に夜間・休日も診ろとか言ってるのはH20年改定が最後で、結局ははしご外しで、やっぱ予定通り、H23年(2011年)には介護も含めて自由化か混合診療化か。多分、入院はDPC+自費診療、外来や開業医は包括+自費診療。もちろん、DPC部分や包括部分は保険が効くけど、最低限。あとは金次第。それまでに医療機関の体力を落としておいて、金融機関が買い易くするわけか。信憑度0%の噂なので気にしないで下さい。G8の誰もが言ってはいけないと思っている本当の事を、IMF太平洋局長が思わず喋っちゃった(「日本の金融政策の正常化を」と。日銀の金融政策正常化=短期コールレート利上げ→円キャリートレード解消→円の対ドル・ユーロ相場が急騰→為替市場大混乱 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=a.ETE8ibyvAw)から、外資が入ってくるには一波乱ありそう。今開業するのはリスクが高いなあ。あれ、出勤になって急に眠くなってきた。月曜病?

某科長某科長 2007/04/16 08:57 勝手に開業することにされてるし。 露出部外傷は時間内に送ってくださいよー!

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070414

2007-04-13 総合医ね〜

いつも愛読させていただいている東京日和様から引用させて頂きます。

厚労省・医政局長 「総合医」の制度化、今年度中に着手

日刊薬業2007/04/11


 厚生労働省の松谷有希雄医政局長は8日、大阪市で開かれた日本医学会総会の特別シンポジウムで、「総合的な能力を備えた医師の養成に本腰を入れて考える必要がある」と述べ、全人的な医療を提供する「総合医」を養成するための制度化に今年度中に着手する考えを明らかにした。

 求められる「総合的な能力」の内容については、「新しくドクターになった人とすでにドクターになっている人、それぞれ考えなければならない」と説明し、既存の医師と今後医師になる人とでは異なる枠組みを想定していることを示した。

 さらに、同じ総合医でも「地域での総合医」と「病院内での総合医」の2通りのとらえ方があると解説し、両面にわたって検討を進めたいとした。

 2008年度から始まる後期高齢者医療制度については、「患者が最初にかかりつけ医を受診することが義務付けられるとフリーアクセスが制限される」との会場からの指摘に対し、私見と前置きした上で「そう極端な話にはならない」とし、「総合医がこの制度の中でどのような役割を担うかはこれからの議論」と説明した。また、後期高齢者診療報酬もすべてが包括化されることはないだろうと見通した。

たしか新研修医制度導入の大きな狙いの一つとしても総合医的な考えが含まれていたかと思います。思想というか理想は理解できます。一人の医師がすべての診療科をカバーできたら医師不足は一挙に解消できます。ただし「できたら」です。この短い記事では医政局長が目指す総合医の定義というか目標はわかりませんから、厚生労働省の資料をもう少し読み込む必要があるのですが、今朝は時間が無いので思うところを書いてみます。

この記事では総合医育成の考え方として、

  • 新しくドクターになった人
  • すでにドクターになっている人

この2つに分類されています。新しくドクターになった人とは、現在の研修医制度を念頭に置いた考えと解釈するのが妥当でしょう。現在の研修制度で基本的にローテートする診療科は、内科、外科、小児科、産婦人科、救急だったはずです。となると総合医が求められるのはこの5つの診療科の技量という事になります。見ただけで眩暈のしそうな手強い診療科だと思うのですが、総合医はそれぞれの診療科のどの程度の技量を要求されるのでしょうか。

ここで記事は総合医の分類を二つに分けています。

  • 地域での総合医
  • 病院内での総合医

ここで考えておきたいのは、日医が厚生労働省の尻馬に乗ってはしゃいでいる研修医の僻地診療義務化との兼ね合いです。あくまでも私個人の見解ですが、厚生労働省の「偏在による医師不足」に対する解決策として、研修医だけではなくすべての医師の僻地強制派遣構想が根底にあると考えています。厚生労働省は帳簿の上の医師数を満遍なく全国に配置さえすれば「偏在による医師不足」は解消するはずだの路線を堅持しています。そうしなければ長年続けてきた「医師は足りており、余剰に向かっている」との政策が大嘘になり責任を問われるからです。

とは言うものの医師には専門があります。専門外の治療は医師といえども出来ることは限られています。いくら偏在解消のための強制配置を行なっても、僻地病院に精神科と眼科と皮膚科、それと放射線科あたりの医師ばかりがいても機能しません。それだけの診療科では肝心の内科、外科、さらには小児科、産科の医療を必要最低限レベルでも維持することは至難の業です。

そこでいわゆるメジャー科の技量を、すべての医師が身につけておくことが必要と考えていると思っています。つまりメジャー科の技量は、すべての医師の基礎技量として求めているのが総合医の概念かと考えています。メジャー科の技量があるのですから、どんなマイナー科の医師であっても、僻地強制配置すれば立ちどころに内科医になり、外科医として活躍し、小児科医として化け、分娩を余裕でこなすわけです。

表現がわかりにくいので言い直すと、医師たるものはまず内科、外科、小児科、産婦人科、救急がどれもこなせる総合医であることが大前提になり、これらの診療科を十全にこなせた上で自らの専門があるのがこれからの医師という事になります。内科、外科、小児科、産婦人科、小児科、救急が十全にできる総合医ですから、全国どこに強制配置しても数合わせだけで医師不足はたちまち解消する寸法です。

机上のプランとしては医師の人権さえ無視すれば完璧です。ただし、内科、外科、小児科、産婦人科、救急のそれぞれの一通りの技量って身につけるのに何年かかるのでしょうか。

私は小児科医ですので小児科の話をしてみれば、患者の大部分を占める「かぜ」の治療は、極論すれば何もしなくても治ります。では総合医の小児科分野はすぐに修了できるかといえばそうは問屋は卸しません。小児科医に求められる能力は、何もしなくても治る大部分の軽症者の中から重症者を見つけ出す能力です。重症者を治療する能力は別格の経験と知識が必要ですから、総合医に求められる最低限の能力と技量は、重症者を見つけ出す嗅覚と考えます。

ではどの程度の嗅覚が求められるかですが、一生のうちに1回クラスは目を瞑るとしても、せめて数年に1回クラス、最低限でも年に1回クラスは見つけ出す能力は必要です。それを身につけるには実際にそういう患者を診察、診断する経験を積む以外に方法はありません。教科書を読んだり、講義を聴いても絶対に身につくものではありません。後は基本的手技である小児薬用量、点滴、採血、ルンバール、挿管あたりですが、これも身につけようと思えば、せめて半年ぐらい連日手技に追い回されないと難しいと思います。

小児科分野で最低限を求めてもせめてこれぐらいは必要かと考えます。これ以下では訴訟地雷で順番に吹っ飛ばされていきます。小児科がこの程度であっても総合医にはまだ内科、外科、産婦人科、救急が残っています。そうなると一人前の総合医になるために最低でも10年程度は必要となります。そんな事をこれからの若い医師に一律に行なっていたら、今度は日本の専門医療が壊滅します。医療は伝承技術であり、10年も弟子が来なかったら伝承技術は衰微し滅んでしまいます。

もっともそこまで真面目に厚生労働省が総合医の育成に励むとは考えていません。せいぜい前記と後期と合わせて5年で、十全たる総合医ができたとして認定する算段と考えています。認定さえすれば出来ようができまいが「できる」と厚生省の帳簿に記入され員数に数えられる事になります。

ここまで書くとfalcon171様から「昔もありましたよ」のツッコミが入るでしょうから、後は残しておきます。

暇人28号暇人28号 2007/04/13 09:19
大多数の軽症患者から一握りの重症患者を探し出すのは結構難しいことですね。やはり、そういった重症患者を数多く診療していないと分からないです。経験がものを言うんです。私も卒後1−2年目のときと今ではそういった嗅覚は格段に違いますもの。そして、それは基幹病院で重症患者を多く診てきたから培われたものです。


なお、国民は「家庭医」よりも「専門医」を求めています。別のところに書きましたが、某僻地で内科医が小児を診ようとしたら「お前が診ても分からんだろう」と言われたそうです(顔面を蹴り上げられて陥没骨折したとか....)。

今のフリーアクセスを継続する限り、家庭医の存在価値が無いですね。

通りすがり通りすがり 2007/04/13 09:27 結局、皆保険制度による低額の自己負担と
フリーアクセスを維持しようとすりかぎり、
何をどうやっても矛盾は解消しませんな。
さっさと、皆保険制度やめるほかありません。
新自由主義万歳です。

ところで、もし、医師僻地強制配置になったばあい、
医籍のなかでも、鬼籍に登録されてる先生はどうなるのかな?
住民票なんてももうないのに。。。

ssdssd 2007/04/13 09:32 99.999%正診できる医者を育成するより、0.01%誤診する医者を許容する方が現実的なのですがね。

暇人28号暇人28号 2007/04/13 10:36
こんばんはマッチポンプ朝日による番組があります。

21:54 報道ステーション
▽医者が足りない…地方公立病院が続々閉鎖に新制度が引き起こした深刻な事態

この期に及んで「医者」ですって。
それから、この状況に追い込んだのはほかならぬマスコミなんですけどねえ。
あなた方が煽って医局を潰したのがそもそもの原因なんですよ。それに関してのコメントもしてほしいですね。

ちなみに、最近下火になっている「お産SOS」の河北新聞さん。
「『マスコミが面白おかしく医者たたきをしてきたのが医療崩壊の原因だ』という御指摘に対して後ほど解説していく」
となっていましたが、その解説はまだですか〜?(アントニオ猪木風)

通りすがり通りすがり 2007/04/13 11:35
>内科、外科、小児科、産婦人科、小児科、救急
どうでもいいことで恐縮ですが、小児科が2回出てきてるんですけれど。

YosyanYosyan 2007/04/13 12:02 通りすがり様

ついつい自分の専門なものでダブってしまいました。謹んで訂正させていただきます。

poepoe 2007/04/13 12:14 研修科目は「内科、外科及び救急部門(麻酔科を含む。)、小児科、産婦人科、精神科及び地域保健・医療」
となっているようです。精神科と地域医療って何?なんですけどね。

BugsyBugsy 2007/04/13 12:20 自分の病院に総合医が居ればありがたいですね。医師は皆自分の専問以外の患者が24時間押しかけて来るので音をあげていますから。初診時に総合医がある程度振り分けてくれればと思いました。
しかし待てよと思います。
一体全体 総合医とやらが新しく湧いて出て来るわけもなく、各専科の中堅スタッフから抽出してでしょうか?もうそんな余裕ありませんよ。ラクダに背中に乗せる藁束もそろそろ最後です。少なくとも病床あたり、人口あたりの医師数が数倍ある米国だからこそ可能なんでしょう。一方英国ではどういった結末になったのでしょう?知らないのかな、行政側は。
病院内に総合医療なる部門を作り、病院全体医師の中から少人数の総合医を選んでも、外来患者の初診を一手に引き受けられるはずもありません。それこそ殺されます。どうもオイラはプライマリーケアを考えてるのかもしれません。独歩で来られる患者の救急センターかな。それこそ少人数で頑張ってる僻地の病院ではほんのひとにぎりの総合医にお産から子供の風邪ひきから押し寄せますぞ。自分は分娩は取り扱えないからなんて理由は認めてもらえず 容赦なくやってくるわけです。むしろ救急救命センターを拡充したほうがまだ現実的でしょう。入院治療にあたっては総合医の病棟。うーん、変ですね。結局患者にしてみれば もっと専問性の高い診療科で診てもらいたいでしょう。
「新しくドクターになった人」を総合医に または総合医とみなすのだとすれば産科 小児科や外科あたりの先輩医師もいない病院にも赴任させられかねません。病院側は大喜びですが、行かされた本人は地雷原だとも気がつかないかもしれません。結局は 指導してもらえ、たよりになる医師数が多いとされる都市部への流出は加速するでしょう。
「地域での総合医」? 老若男女 胎児から認知症、果ては妊婦まで総合的に診察せよ はては切り傷、骨折も診断せよ、初期治療もですか?個人開業医の施設には 弁慶の七つ道具はありませんよ。
24時間いつでも受診するコンビニ医療なるものを撲滅しないかぎり 総合医なるものが前線で最初に玉砕するでしょうね。
「御専問は何科ですか?」「総合医です。」変な日本語ですね。
では
「御専問は何科ですか?」「何もありません。全部診察します。」これじゃ患者は来ません。せいぜい「専問の医者紹介しろや」で終わるでしょう。

けろちけろち 2007/04/13 12:32  精神科と地域医療もそれぞれ最低1カ月は研修しなければなりません。確か認知症、統合失調症、気分障害はレポ−トを書くはずです。

774氏774氏 2007/04/13 12:40
 総合医に要求される技量は、全科について世界最高水準の最先端医療が、何の設備も助けがなくてもできなければ駄目で、24時間365日対応で、一回でも失敗したら、失敗ではなく急性心筋梗塞による病死であっても、タイーホ。これが、厚労省&法務省クオリティー

YosyanYosyan 2007/04/13 12:41 ひぇ〜、麻酔科も精神科もやるんですか、それだけやっていればプログラム上は立派な「総合医」ですね〜。後はお墨付になりますが・・・研修修了証がそれになるんでしょうか、道理で受け取らない研修医が多かったはずです。ただしラーメンじゃありませんから、そんなインスタントに戦力になるかどうかは別のお話です。

YosyanYosyan 2007/04/13 12:44 774氏様

海上勤務は終わりましたか?まあ出来るという「認定」を出したら、出来なかったのは認定が甘いのではなく、出来なかった医師が悪いで話はチョンですからね。

774氏774氏 2007/04/13 13:06
うわー、無茶苦茶なニュースが。中間管理職さん所に掲載されていますが、病院・開業医そろって滅亡か? 誤報であって欲しい。

医療機関の役割分担見直しへ
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/04/13/d20070413000021.html

 今の医療制度では、保険証があればどの医療機関でも受診でき、一方で時間外を受け付けない診療所もあるため、本来は高度な治療を担う大病院に一般の外来患者が数多く訪れて勤務医の負担が増し、医師不足に拍車をかけています。さらに急速な高齢化に伴ってお年寄りの患者が大幅に増えることも予想されるため、厚生労働省は、医療機関の役割分担を抜本的に見直す方針を固めました。

 具体的には、地域の拠点となる大病院は原則として入院治療と専門の外来のみを行い、診療所は時間外の診療や往診を受け持つとしています。また開業医についても、休日や夜間に地域の救急センターに交代で出勤することや、時間外でも携帯電話で連絡がとれることなどを求めています。地域の拠点病院からへき地の診療所に医師を派遣する新しい仕組みも作り、医師の確保を図るとしています。厚生労働省は一連の改革を実現するため、関係する機関などと話し合いながら診療報酬や医療制度の見直しに向けて、検討を始めることにしています。

YosyanYosyan 2007/04/13 13:37 774氏様

私も読みましたが、例の昼間の診察料を削って、夜間の時間外診療を手厚くする方針の延長線上の話と考えています。後は24時間オンコール拘束を受ければ幾ばくかの点数が増やされ、一方で出来ない医師は削るぐらいはやるかもしれません。もっとも一時的に増えても梯子はグラグラですけどね。

後は言葉の上のお話だけでしょう。救急センター出務と言っても診療科もあり全開業医が一律に出来るわけも無し、間違っても強制できる法案はできません。僻地病院への派遣と力説されても、拠点病院自体が青息吐息では逆さに振っても鼻血も出ません。

個人的にはどうせ大した人数も参加できない時間外診療に予算を重点配置するとして、診察料を大幅削減する大義名分ぐらいと受け取っています。真の狙いは診察料の大幅削減だけであり、それだけでは反発が大きいので、開業医がやるはずもない夜間時間外診療に予算を配分するポーズだと考えています。

だいたい開業医に夜間の時間外診療を求められても、院外薬局なら院内に薬剤・分包機から備える必要があり、また小児科なんて医師一人では診察できませんから、夜間のための人手を雇う必要があります。夜間の人手なんて確保するのは容易ではありません。

狙いは単純至極、診察料の大幅削減だけと考えています。

BugsyBugsy 2007/04/13 14:17
開業医の先生方が自宅でオンコールに入っていても コメディスタッフが診療所や自宅で待機していても就労時間には入るのでしょうか?
相応の時間外手当を出して人手を確保するにはよっぽど夜間診療の保健点数を上げない事にはペイできませんね。自主的に院内に居残ってるの勤務医だけですよ。
輪番制を義務付けられても僻地では医師が少なく都会の方が割り当て回数が少ないとなると そういった医療過疎地での開業の大きな足枷になってしまいますねえ。
休日や夜間に地域の救急センターに交代で出勤することが要求されたら、お年を召された開業医の先生方は片っ端から引退に追い込まざるをえないか、ままよとばかり働いたら彼等とても脳梗塞 不整脈は必発でしょう。
そうなったら本当にその地域の医療は崩壊して、二度と開業しようなんて医師は出て来ません。

YosyanYosyan 2007/04/13 15:09 Bugsy様

医師なら待機料ゼロでも驚きませんが、医師以外の職種でそんな常識は通用しません。ましてや待機を三拝九拝してお願いしているのですから、労働基準法通りの拘束料はもちろん必要ですし、むしろ割増を払う必要があります。

それと時間外待機は外部に「待ってますよ」の広報を一切してはなりません。それをすると時間外でなく時間内診察と見なされる事になります。時間を明示して時間外を取れるのはいわゆる救急病院だけです。

それと時間外診察料を取るためには、正式には完全に診療を終了している必要があります。玄関を開けておいて、「さあ、どうぞ」で準備万端で待ち受けたら時間外診察に当たらない事になります。これは明記してあります。

時間外診察料の定義は業務が終了している病院が、診察の要請を受けて「うんとこせ」と診療準備をする手間賃と解釈すれば良いでしょう。この診療報酬の規定から変える必要があります。変えるのは容易ですが、正規の診察時間との関係が微妙になります。「午後4時から7時までは正規時間帯で、7時から10時は時間外診療時間帯になります。」なんて事が出てくるわけです。

個人的に言えば、医薬分業で院外薬局制にした時点で、開業医の時間外応需はほぼ不可能となっています。もっとも政策で院外薬局も24時間応需にするかもしれませんね。そうなればそうなったで、今度は院外薬局が持たないでしょう。ちなみにうちも院外薬局です。

Bugsy続Bugsy続 2007/04/13 15:13
唐沢様。出番ですよ。
唐沢様。僻地医療の研修義務化っておっしゃてたけど ありゃ卒業仕立ての研修医、 お宅の会員じゃありませんぜ。
唐沢様。今回は開業医の先生方。あなた様と同年代の医師も召集ですぜ。当然お宅の会員です。
唐沢様。鼎の軽重を問われるって 今まさにそうでしょう。
怒る時にこそ怒ってこそ 会長 親分 親玉です。若い野郎が入って来なくなりますぜ。

YosyanYosyan 2007/04/13 15:34 Bugsy様

唐澤さんはきっと怒らないですよ。だって自分とこの報告書で開業医の動員を繰り返し明記させていますから、きっと「開業医の今後の果たすべき役割」とか題して、御高説を開陳されるかと思います。いよいよ日医も大量脱会の時代に入りそうです。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/13 15:50 本日、憲法国民投票法案が衆議院で可決されました。現国会の構成は与党絶対多数(参議院で否決されても衆議院で再可決可能)なので、このままでは法案成立は必至です。
この法案の最大の問題点は最低得票数の縛りがないことで、投票率を下げて賛成派だけ投票所に行かせれば、投票数の過半数の得票により、たやすく憲法改正できてしまうおそれがあります。
今までは憲法に、職業選択の自由や労働基本権の保障、奴隷的拘束及び苦役からの自由といった規定がある以上、法律をもってしても、医師に僻地勤務・奴隷労働を強制することは不可能と解されてきましたが、今後はさてどうなりますか。「法律により」という文言を挿入するだけでも、実質保障は吹っ飛びます。
医師の皆さんは自民支持派が多いようですが、この状況を甘んじて受けるので?

一般人一般人 2007/04/13 16:22 今日は日医総研の公開講座があります。聴きに行きますよ〜。唐澤さん出席だけど、どんなこと言うのかいな?やらしい質問しちゃいましょか?w

falcon171falcon171 2007/04/13 16:28 Yosyan様 あまり良いのが今回は思いつかないです。
プレッシャーかけないでくださいませ。
かろうじてこんなのでは?

昔もありましたよ。
山本七平氏、陸軍下級将校として砲兵隊教育を受けていたそうな。

それは昭和十八年八月の中ごろだった。雨の日である。教壇に立った区隊長は、改まった調子で次のように言った。「本日より教育が変わる。対米戦闘が主体となる。これを『ア号教育』と言う」と。驚きと、疑問の氷解と、腹立たしさとが入り混じった奇妙な感情のうねりが、一瞬、私の中を横切った。

戦争が始まったのは言うまでもなく16年12月8日であり、18年には、2月にガダルカナル島からの撤退、5月19日にアッツ島の玉砕があり、欧州では米英軍がシチリアに上陸している。危機は一歩一歩と近づいており、その当面の敵は米英軍のはず。それなのにわれわれの受けている教育は、この「ア号教育」という言葉を聞かされるまで、一貫して対ソビエト戦であり、想定される戦場は常に北満とシベリアの広野であっても、南方のジャングルではなかった。なぜであろうか。われわれはいろいろな想像をした。日本はすでに南方を押さえたから、警備兵力を残して主力はすでに満州に転用され、 日独伊軍事同盟のよしみで、スターリングラードを攻めあぐねているドイツ軍を助けるため、シベリアへ向けて総攻撃を開始する、そのためわれわれは専ら対ソ戦の教育訓練をうけているわけであろうか、と。
対米強硬路線を取りながら、対米戦闘の準備を怠っていた陸軍。対米戦敗北必死と表だって言わなかった海軍。

「医師は足りてる」路線を取りながら、国民の求めを充足するだけの専門医数の準備を怠っていたわけではあるまいね、厚労省?
「本日より教育が変わる。総合医の育成が主体となる。これを『ソゴウ教育』と言う」っていわないでね、厚労省。

座位座位 2007/04/13 16:43
武見ボンボン副大臣は、おしゃぶり咥えて見てるだけなのか?医師会推薦じゃなかったっけ?とんだドラ息子だな(藁藁)

Bugsy続々Bugsy続々 2007/04/13 17:03
このあたりの事ですね。
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070405k0000m010109000c.html

嫌な予感続々命中!
この人千葉大学ご卒業で東京の下町が地盤です。
背なで哭いてる唐獅子ボタンかと思いきや 背なで散ってる唐沢ボタン。うん 納得。
戦艦播磨殿 半舷上陸してる暇ありませんよ。
帝都決戦は多摩川渡河作戦遂行中ですが 突如下町方面から反応弾の乱射が始まりました。根釧地方への転出を拒み一部師団の士気も上がったに見えつつも 味方撃ちも続発し、老年兵の逃亡多数の見込み。そろそろ味方同士の市街戦の模様これあり。
至急兵員の援助請うものなり!

?????? 2007/04/13 17:43 >投票率を下げて賛成派だけ投票所に行かせる
どうやって???
すみませんが私イメージが沸かないので実現性がありそうなシナリオ提示してください。

けろちけろち 2007/04/13 17:51  初期研修受けたんだから全科当直に入れるだろ〜とか上のほうが言ってたなぁ。事情を知らない一般人は初期研修回ってきたんだから、初期対応はできるでしょという感じでは。こっちとしては家族だけは守らせていただきますよ。
>投票率を下げて賛成派だけ投票所に行かせる
 投票率下げなくても争点をぼかしてイメ−ジ投票にすればいいんでは?

774氏774氏 2007/04/13 17:54
 反応弾の乱射って、まあ超小型戦術核ぐらいならわかるけど、一瞬、映画198X年を思い出してしまいました。今のところ、北海道・帝都・のぢぎくで壊走中か、厳しいなあ。帝都では老年兵まで逃走ですか。そういえば、がんセンターの医師を根室に派遣とかいう無茶な話しもあったなあ、さすがに中止ですか、当然ですね。最近、北海道と東京の地理に妙に詳しくなってきたような気がします。医師会長はどっちがなっても結局一緒なんでしょうね。医療なんて壮大な国家戦略の一つに過ぎませんから。ま、のじぎく県情勢は6月中旬までは目立った動きはないんで、ちょっとお休みモードですが、西部戦線異常なし、みたいにならないとも限りませんね。

 びっくりなのはYUNYUN様が挙げられた点。てっきり有権者の過半数になるとばかり思ってたけど、総票数の過半数か。投票率を下げれば何でも通りますね。医師強制配置とかの些細な問題じゃなくて、日本のあり方が根本的に変わる超重大な法案が決まった。これで与党絶対過半数下では憲法も変えほうだいか。しかも民主党内も外交・安全保障面で自民保守派と変わらん議院も多いし、展開しだいでは政界再編もありうるかも。現憲法は変えるべきと思う所もあるから国民投票法自体が通った事はいいんだけど、無茶苦茶に変えられたらやだな。新自由主義に一直線だったりして。憲法前文は美しい中曽根案がいいな。
 ですが、詳しく調べてみないと評価はできません。ちょっとサボっているあいだに、世情に疎くなってました。YUNYUN様、重要な情報ありがとうございます。

774氏774氏 2007/04/13 18:04 ???様

今でも投票率って50%ぐらいでしょ。有権者の過半数だと、全員の過半数をとらないと憲法改正できないです。しかし総票数の過半数なら、投票率50%だったら、有権者の25%+アルファで憲法改正ができるわけで、非常に重要な点なのです。つまり組織票がもろに効いてきます。投票率を下げるためには、雨の日を狙う、ビッグイベントのある日を選ぶなど、有権者が投票に行く気をなくさせればいいわけで、昔からさまざまなテクニックがあります。

 これは土日の政治番組が大いに盛り上がりそう。久しぶりにテレビを見ようかな。正直、医療問題なんてどうでもよくなってきた。いかん、やはり親の血を受け継いでたか。

774氏774氏 2007/04/13 18:14  いや、私にはのぢぎく県の医療情勢を伝える義務があったんだった。しかし、YUNYUN様の出された話しは大好きで・・・一応「医者」です。ところで、YUNYUN様。開業医はわかりませんが、勤務医はほとんどが無党派というより政治に興味を持つ人は少なくてその時間もなく、政治に興味がある人は反自民が急速に勢力を伸ばしているのですが、自民に取って代わる存在がないので、困っている状態です。前川、違った、前山、違った、前なんとか前党首体制が続いていれば面白いのですが(彼も総理と同じく名前を覚えてもらえませんね)。まあ憲法が絡むならマジで政界再編もありえますし、面白くなってきました。

通行人通行人 2007/04/13 18:27 流れぶった切ってすみません。
以前ダブルライセンスの話題が出ましたが、それがマンガの題材になった模様です。

Dr.検事モロハシ
http://bj.shueisha.co.jp/next/index.html

さっきコンビニで読んで内容にぶったまげました。
架空の話とはいえ、今の自分がアホらしくなってしまいました。

YosyanYosyan 2007/04/13 19:24 ちょっと前の話に戻るのですが、研修医の僻地義務化について日医の母子保健検討委員会の中間報告書におもしろい話が書いてありました。

『専門医の受験をするための5〜6年間のうち、最低1〜2年間は医療過疎地域の医療機関で研修を行う事を義務づける。医師の養成には膨大な額の税金が使用されているので、この制度を適用してもよいのではないかと考えられる。
*指定医療機関は別途定める。
*指導医不在の医療機関についてはIT使用による指導医の指導が受けられるようにシステムを整備する。』

研修医の僻地勤務は専門医受験資格との引き換えに材料にする腹積もりのようで、その上で僻地の研修病院はそれこそ何でもありの条件のようです。なんと言っても指導医が不在の医療機関でも送り込む予定のようです。どうでも良いですが、ITなんかで指導できるという発想に笑わされます。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/13 19:50 >YUNYUN様

>今までは憲法に、職業選択の自由や労働基本権の保障、奴隷的拘束及び苦役からの自由といった規定がある以上、法律をもってしても、医師に僻地勤務・奴隷労働を強制することは不可能と解されてきましたが、今後はさてどうなりますか。「法律により」という文言を挿入するだけでも、実質保障は吹っ飛びます。

 別に自民党じゃなくたって状況は変わりませんよ。民主党も共産党も社民党も医師の僻地義務化に大賛成ですから。自衛隊は国際的に見て「明白に憲法違反」ですけど、司法レベルで容認されたでしょ?それと同じで、やる気になれば僻地義務化法案なんて簡単に導入できます。

「僻地義務化法案が憲法第18条に違反しているかどうかはともかく、僻地における住民の生命維持が必要である以上、国家として容認されるべきである。」
とか
「憲法18条に規定する住居の自由はあくまで公共の利益に反しない場合についてであり、公共の利益に反する場合はこれを制限することが出来る」

など、いくらでも理屈は付けれます。

 自民とか、どうとかそう言うレベルじゃないですよ。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/13 19:54 ちなみに私はアンチ自民、アンチ民主、アンチ共産、アンチ社民、アンチ新党大地ですので念のため。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/13 20:07
たびたびの連投になりますが・・・。

私個人について言えば僻地義務化法案では逆に利益を得る立場にあります。そりゃそうでしょ、だって卒後15年の半分を「僻地」「準僻地」の一人外科で過ごしてますから。別に義務化されて困ることも何もないし、むしろこちらの人手が増えてありがたいかも知れない。

 私が心配なのは僻地義務化で「重要な都市部での深刻な医師不足」です。だって医者なんて有史以来日本で足りていたことは一度もないんだから。この法案が実施されれば確実に日本全国で「深刻な医療危機」が起こるでしょうね。こんなことは普通に医療情勢を分かっている人間ならごく当たり前のことですが。

僻地外科医僻地外科医 2007/04/13 21:37 すいません、引用間違ってました。
憲法第22条
「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する
     ^^^^^^^^^^^^^

 つまり憲法改正論議なんかしなくても僻地義務化は実施できると言うことです。

通りがかり通りがかり 2007/04/13 21:43
さっき日テレ系の番組で、
http://www.ntv.co.jp/souri/manifesto/main_a.html
>70歳以上は医療費をタダにします

という討論(のようなもの)がありました。
その中で、形成外科医の女性だったと思いますが、
「自己負担を2割から3割にした結果患者が減って(収入が減り)病院が大変な状態になっている(だから上記の<公約>に賛成だ)」
といったような発言をしていました。
(ビデオには撮ってなかったので、表現の細かい部分などは違っているはずですが)
本当に「自己負担を2割から3割にした結果」病院の収入に多大な影響を与えるほど「患者が減っ」たのでしょうか?
ネット上の話からはそうは思えないんですけれど。

BugsyBugsy 2007/04/13 21:55
<774様
反応弾とは帝都上空に打ち上げられた太陽のように輝く戦術核のつもりです。皆が見上げて注視しますが爆風もさほどでなく 倒壊した病院も少ないので噂も消えてしまいます。忘れた頃に残留00能で年寄りににもじわっと知らないうちに効いてくるでしょうね。失礼しました。

YUNYUN様の 憲法国民投票法案が衆議院で可決という話はきな臭い極東有事を念頭において手際よく軍事に関連した法制を変えて行きたいんでしょうな。今のままじゃ 百家争鳴で法律が変わっていくとも思えません。ただし それに乗じて医師の僻地義務といった医療関連の法案もどさくさに紛れて法律として成立するでしょう。
ただ医師が拒絶した場合の罰則もできあがるのでしょうか?これといったペナルティがないのだったら怖くない、しかしそんな甘いもんじゃないでしょうね。せめて医業からの引退までは止められますかね。たとえば研究職や教育職の業務についていてもそういった義務化なるものが追っかけてくるのでしょうか?

やっぱり明日からべトンと防空壕作んなきゃ。

tyumotyumo 2007/04/13 22:33 はてなの注目URLで発見したんでガイシュツなんでしょうが、燃料燃料(あるいはそんな略クマー)
「全国ヤブ医者マップ〜こんなトコ二度と来るか!〜 」
「 こんな医者許せない!!こんなトコに二度と来るか!!って医者、医院をエピソードを添えてみんなに暴露しちゃいましょう☆」

会計士X会計士X 2007/04/13 23:32 >tyumoさま
DQN患者の大群に困っている病院の医師の先生は、そこにわざと自らでっち上げのヤブ医者エピソードを載せるというのはどうでしょうか?クレーマーが減るかも?

>通行人さま
以前、会計士から弁護士へダブルライセンス取得でスキルアップした方とお会いしました。優秀な方なのでしょうが、何と言うか、精力的なボス弁の後ろにくっついているだけの存在で、影が薄くなっていました。大学在学中に会計士合格したとして、一通り仕事をこなせるようになるのに常勤で5年、司法試験合格に3,4年以上、合格後に修習1〜2年、やっと弁護士になった時は30台中盤でしかも下積みから出直しになるわけです。正直、私だったらそこで下っ端からやり直すのは耐えられないと言うか、ダブルライセンス取得の努力を素直に一つの道を極める事に使った方が有意義と感じました。片方ののライセンスの実務から離れて5年も経てば、もうその知識は時代遅れになってしまいますしね。
ダブルライセンスがないと出来ないような仕事をどうしてもやりたい、と言うのでない限り、実務で最も力をつけられる20代30代を試験勉強&初期の研修で塗りつぶすのは損と思いました。

motomoto 2007/04/14 00:11
今日のエントリーにはすっかり乗り遅れてしまいましたが、関係資料(と思われる)探し出したのでコピペ。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/029/toushin/07012321/001.htm

 新医師臨床研修後の研修における総合診療医の育成
a)  臨床医は一定の専門領域を持って患者に医療を提供しており、臨床研修の終了後、専門領域の基礎的な研修を行う必要がある。
b)  旧来の卒後臨床研修修了後の専門領域における研修については、大学病院を中心とした研修病院にすべてが委ねられ、研修を希望する医師は、多くの場合、各病院の診療科に配属されて、独自の指導体制の下で、標準化された研修プログラムもなく、診療を行っている場合が少なからず見られた。
c)  このため、卒後2年間だけでなく、引き続き実力ある専門医の養成と継続的かつ専門的な臨床教育・研修提供体制を整備する必要があり、広範囲な分野において高度専門医療を提供する大学病院が地域の医療機関等と連携を図りながら、その中核を担っていくことが求められる。
d)  地域医療を担う医師を養成する観点からは、卒後3年目以降の医師には、専門的診療能力、チーム医療を行うためのリーダーシップに加えて、地域医療を担うための全人的な診療能力を高めさせることが必要である。
e)  このため、地域社会で特にニーズの高い総合的なケアを修め、プライマリ・ケアを極める医師も、高度な専門性を持った臨床医であるとの認識に立って、専門医研修における総合診療医の養成システムを構築していくことが重要である。
f)  大学病院においては、地域の医療機関との連携を図りながら、プライマリ・ケアのための研修を行うことのできる体制を整備することについて検討する必要がある。
g)  その際、関係学会が総合診療医の標準的な研修プログラムの設定も含めた認定医制度を設けるなど、総合診療医の専門性が社会的にも認知されるような仕組みを設けることが望まれる。

暇人28号様が、最初にお書きになられたように、「総合医です」と自己紹介して顔面蹴り上げられないように、関係学会(どこだろう?)による認定医制を促進し、胸をはって地域僻地医療に赴いていただこう、ということのようです。「総合内科」というのがありますが、さらに広いイメージのようですね。

motomoto 2007/04/14 00:25
上記は文部科学省のホムペでありまして、将来の大学(医学部)の構想が見えて興味深い。
文部科学省は文部科学省で、医局が持っていた不透明な人事権がいったん医局を離れたので、これを再び大学当局に「透明」なかたちで取り戻したがっているようですね。
女医や、いったん第一線を離れた中高齢医師を、再教育して、自分とこの兵隊として使おうと画策しているんじゃないかしらん。
松谷医政局長は、文部科学省の協力を取り付けて、これで医者を基礎研究に進ませたいとする教授連に悩まされずに済むと喜んで、つい口がほころんだと。

ex_inakaDrex_inakaDr 2007/04/14 00:59
日本医学会会長様は予備役の時間外診療動員政策に向けてやる気むんむんのようですよ。
彼があれだけやる気を見せているとなると、H20年改訂は少々抵抗したところで間違いなくその方向にまとまるでしょうね。
でも、いいんじゃないんですか。
やらせてあげましょうよ。
導入したところで彼の思惑とは似ても似つかぬところに着弾することは目に見えています。
だいたい今のご時世で総合医など、刑事・民事とも免責にでもならない限り決して成立しない職業です。
もし刑事・民事免責になるんだったら私だって1年ぐらい現役復帰して差し上げますよ。ふふ。

そもそも医療は減点法にそぐわんのです。
専門家であろうと何でも屋であろうと。


投票:現政権にとって、特定宗教信者以外誰も権利を行使しないのが望ましいもの

motomoto 2007/04/14 01:24
大学の協力を取り付けて「総合医」となると、いちばん効果的なのは、「総合臨床医学講座」というのを新設して、教授枠をひとつ増やす。
「透明な」医局人事システムを、この講座に集中させる。あるいは、都道府県の医師紹介システムとの関係を深めさせ、研修終了後の医師や、女医・中高年再就職希望医師などを、講座を介して、大学の小児科・産婦人科・救急科などを、一定期間ローテートさせて、その後、現在の僻地公立に送り出す。関係学会も設立?して、「総合医」専門医のお墨付きも与える。
今は、僻地公立は逆風ですが、株で言うと底値です。ここで「総合医」を拾っておいて、将来、労働条件等が整備されたあとに、「総合医」は食いっぱぐれがないだろうから、という目論見もつ人もいるだろうかな?・・・

YUNYUNYUNYUN 2007/04/14 02:18 僻地外科医様
僻地勤務強制のための理屈をこちらが考えてやることはないと思いますが。通説的見解では、現行憲法下での医師の勤務地強制は困難です。
裁判所は公共の福祉と個人の利害とを天秤にかけて(比較衡量)、制限を許すことが往々にしてありますが、さすがに「公共の福祉」のお題目を唱えれば何でもできるとまでは、言っていません。
「居住の自由」の制限とは、通常、一般的に誰に対しても、ある特定の場所に住むことを<禁止する>というスタイルであり、
それに比べて、特定の人に対して特定の場所に住むことを<強制する>というのは、規制の度合いとして格段に大きいものですから、軽々に許されることではない。実例としては、刑務官が、脱走や暴動など何かあったら直ちに招集を掛けられるように、刑務所近くの宿舎を当てがわれていること(その代わり無料)が挙げられます。

医師職の僻地勤務について、これに匹敵するような、強固な理由が認められるかどうかは疑問です。まして、公務員でない民間病院勤務に医師についてまで、制限する根拠はないと思われます。
ですから、正面から<強制>するのではなく、表向きはあくまで本人が志願して行くという体裁を取ってくることでしょう。例えば、専門医資格取得の要件として数年間の僻地勤務をさせるというような。
その場合、社会的状況から見て実質的に強制にわたる性質のものか、勤務を要する年数などを総合して合憲性を判断することになります。

774氏774氏 2007/04/14 05:32
 面白い事態になりそうなので、早起きです。昨日から早速ネットの掲示板が荒れていますね。ただ、まだ国民投票法が衆院通過段階なのと、憲法改正となると政界再編がほぼ間違いなく起きること、法律のほとんどが書き直しになるので、影響が出るのは大分先のようですね。

 しかし法律や税務・経理・法務に関わると思われる人の泣きの書き込みが凄かった。覚えなおしかよーと。けど、大日本帝国憲法が日本国憲法に変わっても、そのままの法律も多かったそうで。あと騒いでいたのはイデオロギーに毒された人の感情論(笑)。それらが入れ混じってカオスでした。

 理系技術者は、どっか異次元の世界の話の感じで、別にいいジャンと言う反応しかないですね。日弁連は反対のようですので、多数派工作には、理系技術者のほかに、ニート・フリーターをどう取り込むかです。徴兵制が敷かれるといった古典的な脅しは、さすがに現代の若者には通用しないみたいですね。自衛隊が徴兵を嫌がっているのはみんな知っているようですから。ニートもよく勉強してる。左翼イデオロギーの人がニートに論破されていました(笑)

 僻地強制派遣ですが、理系は、今までも、ITや電力、研究者など、僻地でしかできない研究や僻地インフラ保守のために企業の僻地強制派遣は多かったですので、かわらんなあという書き込みが多いですね。医師も医局による強制派遣より、国家からの派遣のほうが病院と遵法闘争しやすいという意見が。そうなると元々絶対的に不足している日本医療は完全崩壊。医師数を3−4倍に増やさんとイギリスみたいになっちゃいます(5時になったら待ってる患者がいても帰ってしまうとか、手当てが出ないと休日に何が起ころうが来ないとか)。

ニート・フリーターについては以前書いたとおり、当時の経済政策・状況と新卒最優先するという企業の姿勢のため陥ったわけで、彼らを批判するのは間違いで、政府にも責任があるので、何とか正職に就けるようすべきと思いますが、新自由主義に毒されている限り「自己責任」で、無理だろうなあ。よく考えたら、私も僻地強制派遣されてるんだった。なんも変わらんなあ。

憲法改正されたら、しばらく文系がマジで地獄を見そう。やめてくれーという魂の叫びも書かれていたなあ(おそらく50代)。

774氏774氏 2007/04/14 06:22
 今の若手は、博士号どころか専門医も要らないというのが本音かも。今の専門医をなくすという話はちらほら出ていますし、持っていても何の役にも立たず、責任だけが増えますし、更新費や学会参加費やその手間が馬鹿になりません。あんなの学会の集金システムですから、更新止めよかなと言ったら、部下たちがそれは困ります、私たちが研修を受けた期間にならないんですとか。じゃあ余計止めようかと。一人医長で、入院もとらず夜間呼び出されても「行けません」というのが気楽ですもんね。

 僻地強制派遣の話を続けると、皮膚科・形成外科・眼科・整形外科など、自由診療で食っていける科の人気が爆発して、内科・外科・小児科・救急・麻酔は志望者が激減しそう。今でも年々その傾向がつよまっていますが、法律で強制ならマジで完全崩壊しますね。産科は元々自由診療ですが・・・逮捕が・・・。特に内科が終わると医療が終わります。建物でいったら基礎部分・大黒柱が内科医です。そのときの厚労省の慌てぶりが目に浮かぶ。整形の自由診療? リハビリですが、実質は医師付き会員制スポーツジムですよ。これは儲かりまっせ。国がリハビリ制限を厳しくすればするほどウハウハです。みんな医療には金を惜しんでも、健康には金を惜しみませんからね。コツは値段を高めに設定する事かな。医療行為を行っても、医師だから問題ないし。既存のジムから招聘されたりして。彼らも市場を見てますからね。お年寄りの筋トレは黄金市場で、筋トレと医療行為(自費)を組み合わせれば、どれだけ儲かるか。逆に保健医療は完全崩壊。病気になって救急車を呼んでも受け入れられる病院がないんだから。医者どうしや親友は裏ルートで助け合い。

 総合医は今でもほとんどの病院でいますね。実質、どの科を受けてよいか分からない患者さんへの専門科への振り分け役ですが、意外と助かります。看護婦がアドバイスしていた時は頓珍漢でしたから。家庭医や、振り分け役以外の勤務医総合医の養成なら、全判事と検事と弁護士と警察官に医療現場を1年は密着体験してもらわないと、なり手はないでしょうね。外国の家庭医のレベルは・・・役割は病気を治す事ではなくて専門医への振り分けですし、全科の専門医の最高レベルができないと逮捕じゃ、誰も志願者はいません。自由診療の最先進国、アメリカですら家庭医・総合医は収入が低く、志願者が少ないようですね。クライアントの心理として考えると当たり前なのですが、何でもできるけど技量は低い人を望みますか? ダブルライセンスの問題も同じで、そんな暇があったら専門を極めたほうがいいと思いますし、カタギでも資格ヲタで全ての技量が高い人は今まで見たことはありません。

 まあ、僻地は専門医を何人も「確保」なんて贅沢は言えませんけどね。以前から何回も書いてるように、高齢化が進み在宅介護が当たり前となると、産業もない僻地では生活できないため、都市に親を引き取るのが当たり前となり、日本の人口の都市への集中が進みます。江戸時代末期にもありましたね。生活水準維持のために、子供を間引きして少子高齢化と人口減少が進んだ時代がありました。明治政府が産婆による間引きを禁止して少子化が解決したら、自然に少子化が解決し、僻地も生き返りましたが。新聞によると、日本の少子高齢化による人口減は過去4回あったそうです。

774氏774氏 2007/04/14 06:53
 ITで僻地の指導医がいない若手医師に教えるというのも凄い話だなあ。医師にとって重要な触診なんてテレビ電話でも教えようがないし(これは在宅遠隔診療が無理なのと一緒。カラーマッチング程度の話じゃないし)。某病院某科長センセのような皮膚科医でも視診より触診を重視しますと言ってるぐらいなのに。そういや私も目を閉じて患部を触ってる事が多いな。ここに病変あり。なんとなく分かるんです。それで画像検査に出すと。経験を積んだ医師は診察室への入り方からある程度の重症度判定できますしね。

 ITで麻酔や手術は教えられないだろうな。あれは予習して理不尽に怒鳴られながら(昔は蹴られたり、頭突きをされながら)、近くから先輩の技を盗み取ったり、教えてもらうしかないんです。そして何が起こっても何とかしてくれる先輩が近くにいてくれる事が「決定的に重要」なんです。一人医長を経験するとよく分かります。どんな簡単な手術でも、研修医でもいいから、いるだけでもいいから、誰かいて欲しいと思いました。画面の向こう側じゃねー。

KRRKRR 2007/04/14 07:13 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20070409/267753/
「人はなぜ「自分は大丈夫」と思うのか,防災研究家の片田群馬大学教授に聞く」
「人は,何らかの被害が予想される状況でも「自分は大丈夫」と思ってしまいがちだ。(略)人のこのような心のあり方を「正常化の偏見(normalcy bias)」と呼ぶ。
 「正常化の偏見」とは,「自分にとって都合の悪い情報を無視したり,過小評価したりしてしまう人の特性」のことを言う」
「片田教授は「専門家が『専門家の理屈』を振りかざして一般の人を説得しようとしても無理」と指摘する。人はなぜ「自分は大丈夫」と思うのか。また「自分は大丈夫」と思っている人をどう説得すればいいのだろうか。」
 医療崩壊、あるいは、僻地義務化、にアレな人を説得するヒントがある、かも??

KRRKRR 2007/04/14 07:17 上にもありますが、今、認定医・専門医に何の価値もないのに、認定医・専門医の必須用件に僻地義務化を入れるのに何か意味があるのかな?餌にもなりゃしない。
つーか、専門医はいらない。総合医になれっていうのに、矛盾してない?

774氏774氏 2007/04/14 07:48
>つーか、専門医はいらない。総合医になれっていうのに、矛盾してない?
おっしゃる通り。しかし、総合医なんて求めている患者はほとんどいないんですよね。厚労省はいったい何を考えてるんだか。実際、各科のさわりだけを学んでも意味無いですし。むしろ専門を極める事により、周辺知識が広がったり、他科の修行を受けようという「自発的な学習意欲」が生まれるものなのですけどね。臨床やってると「自発的」と「強制」は随分違うものと思います。

motomoto 2007/04/14 08:17
おはようございます。
いま、自分は、自由診療のフィールドの中にいるわけですが、このマーケットがどのくらいの広がりをもつものか?で、今後医者が売り手市場になるか、買い手市場になるかが違ってくると思います。

自由診療のマーケットが、比較的浅いものなら、医者の競争はすぐに激化し、敗者は、都道府県医局を通じて「総合医」として再吸収されるでしょう。マーケットが大きければ、厚労省の目論見はつぶれ、医者はどんどん自由診療に出て行くでしょう。

僻地に赴任して、夜間当直を行うとして、「総合医」という肩書きは、意外と使い勝手いいかもしれません。「救急外来」だと、心タンポナーデに心嚢穿刺できないと非難されますが、病院に総合医しかいなくて夜間外来してただけなら、別の救急センターに転送しようと努力しただけで十分かもしれない。小児心筋炎が診断つかなくても、小児科専門医が見落とすより、裁判になったとき負けにくいかもしれない。
だから、僻地に赴かせる免罪符として医者・厚労省双方にとって都合いいかもしれません。いまは専門医の有無にかかわらず、全ての医者が何らかの専門科に属しているわけですから。

専門医(資格のあるなしではなく、それを標榜して市場で生き残れるかどうか)としての現時点での勝ち組と、総合医、というか非専門医との、二分化を画策しているようであります。
しかし、将来的には、たとえば開業する場合、「総合医」を標榜できることにすれば、僻地診療に奉仕してきた先生だ、ということになるし、「内科・小児科・外科・皮膚科」といった標榜よりも強いかもしれない。

とりあえず、いま僻地公立からドロッポして開業したりする先生方の多くが、今後何年かのうちに「総合医」医局に入局するんじゃないでしょうか?貧農の次男・三男が、満州開拓団に参加して夢よもう一度と再トライするようなものです。

たぶん、そのころには、自治体病院の多くは整理されてPFI病院や社会医療法人化されてるんじゃないかな。
エントリーにあります『「総合医」の制度化、今年度中に着手』の今年度中というのがポイントで、平成20年改定の前にレール引いとこうということでしょう。20年改定でアポーンした開業医の一部が流れてくるのを狙う思惑かも。

motomoto 2007/04/14 08:28
>つーか、専門医はいらない。総合医になれっていうのに、矛盾してない?
これは、矛盾してない。総合医という名の「非専門医」という専門性?を持たせて、これにお墨付きを与えようということですから。僻地夜間休日診療をになわせるための免罪符特権かも。

774氏774氏 2007/04/14 08:44 なるほど、総合医を非救急専門医としてとらえる考え方もあるのか。でも、自ら医師としての地位を落としているという矛盾もありますね。

BugsyBugsy 2007/04/14 11:04 おはようございます。
http://www.asahi.com/politics/update/0414/TKY200704130408.html
「大病院、一般外来なし」 役割分担促す 厚労省方針
とあります。
となれば 個人開業医が徐々に総合医として最初のトリアージの振り分けの役割を持たされるのでしょうか。
気になるのが 「開業医の果たすべき役割として(1)休日夜間急患センターに交代で参加する(2)時間外でも携帯電話で連絡がとれる(3)午前中は外来、午後は往診・訪問診療という経営モデルをつくる。」と言った中で 時間外でも携帯電話で連絡がとれるという部分です。自分も自宅待機することがありますが、これが疲れる。やはり地域の中での輪番制じゃないと無理でしょう。一方電話での指示とはどこまで法的な制約があるのでしょうか?指示が間違っていたから容態が悪くなった 期待するほどの内容が得られなかったから告訴なんてならないでしょうか?もっとも電話のやりとりは記録には残りません。もう一つ 夜間電話が不定期にかかってくるのも考え物です。自宅でのオンコールにしても深夜幾度か電話がかかり応対するから疲れ果ててしまうのです。
さらに電話での診察には限度があるのは当然ですが、診療をしたとして本人を特定できて治療費をきちんと請求可能でしょうか。まず間違いなく只で相談できる医療サービス電話になりかねない。
大病院に受診する患者にしてみれば 本人の思い込みのまま専門外来を目指して来ているのであって 救急車に乗って飛び込めば受診するのは容易い事です。夜間休日の診療を分担し、平日午後は訪問診療といえば個人では到底無理でしょう。応じられるのは せめて民間病院単位でしょう。

774氏774氏 2007/04/14 11:20 Bugsy様

 私とT部長(某病院某科長 様)は、本当に厚労省案が実行されるなら、自由診療に逃げる事を決めました。高齢者をターゲットの会員制の皮膚科&整形外科&形成外科(2人ともできる)+美容+リハビリ筋トレジムなら、ぼろ儲けです。もう保険診療なんてあてにしていませんし、勝手にやっていきます。播磨崩壊もどうでもいいことです。ちなみに2人とも鬱死希望ですから、延命治療なんて不必要です(笑)

falcon171falcon171 2007/04/14 12:20 長野の戦いに貼るべきかもしれませんが、スレッド流れるのが早いのでこちらに。
奈良の県立病院産婦人科医の残業手当の訴訟が静かに進んでいるようです。
メディカルトリビューンに出ていた記事モトケンさんのブログに貼っておきました。
http://www.yabelab.net/blog/2006/10/22-091109.php#c48605

あえてこちらに書くのは、この訴訟は静かに進ませて良いのかという気がしたからです。以前、YUNYUN様が「救急医心嚢穿刺」訴訟の裁判官は、その判決の医療への影響力など思ってもいないと言うコメント有りました。もし、静かに医師側敗訴の判決を出されると破滅的と思います(逆に病院敗訴でも、影響力は甚大ですが、これは国に医療費抑制が不可であることを示す裁判になって良いかと)。外野でも騒ぐべきかとおもいました。大野訴訟のように、医療関係ブログがこぞってエールを送る企画はできないかなあ。とにかく、裁判長に注目されているんだぞ、覚悟を決めて判決出してねといいたいです。判決出てからでは遅いです。

774氏@774氏@ 2007/04/14 12:37
 まあ、裁判長も、一人医長(応援・相談相手なし)と変わらん、かわいそうな人達であります・・・協力者がここ1−2年でみんな逃げちゃいましたからねぇ

 ところで、例のニュージーランドですが患者から聞いた以上の凄い事になっていますね。

 文明国家の「死」−ニュージーランドの行政改革
http://www.enpitu.ne.jp/usr10/bin/day?id=104241&pg=20050821

高等教育、科学研究においても「受益者負担」「利益第一主義」の思想は貫かれた。いやもっと徹底された。
 大学は「学歴を得る場所」として、本人が利益を得るのだから、と、無償の奨学金は廃止、返済義務のある。奨学金のみが残った。しかもこれは年収が約100万円を超えたら即返済開始ということで、就職したてで自分の生活もまだままならない状態での返済を迫られるため、優秀な学生が真剣に国外に出ることを検討しているというありさま。そして学費は毎年のように値上がりし、学業を続けられずに止めていく大学院生が後をたたない。
 また、手っ取り早く金になる学科に学生が集まり、観光学科や商学部などが人気を博し、自然科学、特に基礎研究の分野には人が来なくなった。
 大学は独立採算となり、学生集めに汲々とするようになり、人気のない学科は冷遇された。重要な分野であっても、学生が少ない学科は存続の危機にさらされた。ニュージーランドと同じような教育改革を行ったオーストラリアでは、クイーンズランド大学で物理学科が廃止されるというショッキングな出来事が起きている。
 学生も、大学も、すぐに金になる分野を探すのに必死だった。社会的に重要でも、社会科学、人文科学、語学、歴史学、女性学、基礎科学(理論物理学や化学)は、金にならない、卒業しても潰しがきかない、ということで、大学、学生の双方から敬遠されるようになった。
 研究者は学生集めのための仕事に忙殺されるようになり、研究に十分な時間を割けなくなった。また、レイバーコスト削減のため、臨時雇いの講師が増えた。教授などはサバティカル休暇など、数年ごとの大型有給休暇を研究のために与えられることになっているのが通例だが、その有給休暇を節約するため、1年契約の講師などを多用するようになった。優れた研究者が大学を去り、また外国の大学へ流出していった。
 学費はどんどん値上げされているにもかかわらず、学業を断念しなければならない学生もいるため、大学は留学生集めに奔走した。留学生の学費は本国人の約7倍。それでも大学の経営は苦しかった。

Bugsy@Bugsy@ 2007/04/14 13:38
大学で研究やってる医者なんて藪だというご意見があります。オイラみたいに薮だから大学に戻されたのかな(本当は派遣病院で疲れ果てて泣きついた)という医者もいます。薮だから派遣病院に出せない連中もいます。自分はどっちかな。両方否定はしません。
さて出来ることといえば学生や若い医師の教育でしょうか。浅田真央ちゃんのコーチだって連続3回転ジャンプは出来んでしょう。だから薮というよりコーチと呼ばれたほうが居心地が宜しい。そう見做してほしい。
さて厚生労働省の方針とは別個に文部科学省は独自の方針を着々と進めています。数年前に大学院重点化 あるいは大学院大学に名乗りをあげた大学は多かったはずです。公的研究費の傾斜配分、大学院教育の充実化などです。充実化にともなう予算もつきました。大学院棟を増築している医学部も多いです。各科の主任教授の名乗りが大学院医学研究化00病態解析学やら再生医療00学なんて小難しい名前に変わりました。しかし大学院に入学しませんなー。基礎医学なんてぼろぼろ。臨床系の学会の懇親会でも禁句です。勝ち組の大学っていますかね。昨今の臨床研修制度なんぞの影響で少なくとも増えたところはないと仄聞しました。大学院生が増えたって高笑いしている医局ありましたっけ?
万が一 僻地勤務が義務化されたら勤務終了後に新たに学費払ってまで大学院に入る奴は金輪際おらんでしょう。実はニュージーランドのお話で思い出しましたが、近隣の大学では医学部の大学院生が集まらないのでアジアからの留学生を次々と大学院に入学させているところもあります。日本語のおぼつかない学生を指導するの大変でしょうね。或いは見た目の人数を増やすため 大学院生が博士号論文が終了しても卒業させない、研究指導せずにわざと卒業を延長させている教育機関なぞ裏話から聞こえています。行政からの予算はきっちり結果報告せねばならず そろそろ文部科学省からお叱りを受ける大学も出てきているそうです。「かくかくしかじかの予算を出したが、規定数の大学院生が入学してない、或いは卒業してない。」だから次年度からばっさり減額って青い顔した教授を学会でみかけたなあ。
科学立国を目指すというお題目は素晴らしいが 研究できる余力のあるスタッフは年々減っています。最近記事になりましたが 我々の領域の学会発表でも質も量も寂しくなりました。大学院生の博士論文を小鼻膨らませてじゃべっている(しかし 来年はもう来ないよな)か一部の研究おたく、同じ臨床ネタを毎年少しいじって自慢話しているオッチャンが増えました。ただし内容は薄いですね。演題数が一見増えているのは採択率を上げているだけだそうです。「医療のみならず 亡国の兆しかなあ」と底辺で下支えしているオイラもチラッと感じます。

774さん774さん 2007/04/14 14:05 通りすがり 様

遅レスですが、鬼籍に入った医師は真っ赤な霊界に行く前に、精霊界で精霊として30-100年ほど現世との交信を保つ事ができるそうです(丹波哲郎 著)。ただし通常人では意思疎通できませんから、イタコを使っての祈祷治療となります。そのばあい、イタコは単なる伝達経路でしかありませんから、故意に内容を曲げたり、別の精霊を呼ばない限りイタコには一切責任はありません。ただし、イタコのレベルや職業によって呼び出せる精霊に限りがあります。やはりマスター職でも複数のマスター職を習得した上級イタコが最高です。ただし、低級イタコでも複数の職業をマスターする事で特殊精霊を呼び出す事も可能かもしれません。精霊がミスった場合の罰則ですが、現世に起きましては死者にも刑罰を適応する事は可能ですが、物理的に精霊会に影響力がありませんので、事実上、名誉以外は刑罰は及びませんので、免責されている状態と思われます。むしろ、精霊界では衣食住は保証されていますので、呼び出されない方が良いと聞きました。報酬はお賽銭やイタコへの報酬ですが、全てイタコがもって行きますので、骨折り損のくたびれもうけです。現世の医師より高レベルということは決してないです。お金持ちとコネ持ちが現世の医師を、そのほかの人は鬼籍の医師しか選べなくなる時代が目の前ですので、真剣に法整備する必要がありますね(笑)。なお、イタコは東北に偏在しているということですので、政府による能力審査と、全国への強制配置が検討されているようです。

774氏774氏 2007/04/14 14:13 なお、丹波哲郎氏の霊界記は大元はキリスト教スウェデンボルグ派です。内容がそっくりで、中公新書にも解説本が出ています。オリジナルというわけではありません。キリスト教の中ではかなりの異端派です。唯一の神が全てを決めるというのがキリスト教の特徴ですが(予定調和説)、この派では精霊会からの霊界(多数)自分の行き先は自分で決めるというキリスト強とは遠い世界となっております。

しらせひびきしらせひびき 2007/04/14 15:22 ITってイタコの頭文字なのでしょうか。半年ばかり前、ここを読み始めた頃には「医療崩壊は医術の心得を持ちながら患者をかかえていない元医師を増やし大災害に備えるお上の深慮遠謀」であってほしいなどと、今となっては呑気なことを願っていました。
今では「お医者さんには、医師生命を絶つ決断やむなしの時にも、身体的生命は温存なさってほしい」と祈ってます。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/14 20:29 falcon171様
> 奈良の県立病院産婦人科医の残業手当の訴訟
> 外野でも騒ぐべきかとおもいました

当然、医師の皆さんがこぞって騒ぐべきでしょう。
社会的に注目されてるようにすることは、訴訟の闘いの一つの局面です。
我が身の幸せ一つを考えたって、これを支援しない手はないでしょう。
万が一、これに敗訴したら、勤務医という職業に未来はありません。病院と勤務医なしには、開業医が立ちゆかないことは自明なれば、開業医・勤務医の立場を超えて、共闘すべきです。
あちは、非医療者の共感をどこまで得られるかですが、、、

YUNYUNYUNYUN 2007/04/14 20:34 ↑すみません、ミスタッチ誤字。みっともないから、ここだけの話にしておいてください。余所に貼らないでね。

座位座位 2007/04/14 22:20     あちゲット pupupu

774さん774さん 2007/04/14 22:29
 YUNYUN様が言われるとおり、騒ぎましょう。権利は戦って勝ち取るものです。経営陣はわかっていて、あえて労基法違反の労働を押し付けてくるのです。わたしゃ十分戦いましたので(順法精神戦法、これでもかなりきついですよ)、もうその元気はありませんが、我が後輩の戦いぶりは凄かったなあ。裁判はしてないですが、一人で院長・事務長を法律を根拠に説き伏せたのは凄い。まあ、彼は保守本流という環境にも助けられたわけだけど、それも最大限利用したのは凄い。今は院長の腰巾着と言うのがちょっと駄目だけど、逆にあの院長だからついていくと言うぐらいだから、あの病院は北播で生き残ってるんだろうな。そういや飲酒一揆戦法で肝臓を壊してしまって一向に出てこなくなった人もいるなあ。開業はどうなったんだろう。

けど、一人で戦うのは止めといた方がいいです。2人とも抑鬱になっちゃいましたからね。それと、全国の勤務医の意識を変えてくれて、戦い方まで教えてくれた、お弟子様には感謝ですね。

774さん774さん 2007/04/14 22:33 読み返してみると、酔っ払ったらかなり凄い事を書いてるなあ。
追加:鬼籍に入った医師は、過労死する事はありませんので、労働時間の制限はありません。

マシュマロマシュマロ 2007/04/19 00:53 moto様
>「救急外来」だと、心タンポナーデに心嚢穿刺できないと非難されますが

判決文読む限り
1.心タンポナーゼを成功させろ
2.心タンポナーゼを行えないのであれば転送しろ

と解釈しますので、転送努力を行っていたのなら問題ないと判断された可能性もありますね

mimimimi 2007/05/03 17:47 私は設立当初より総合臨床を謳った大学を卒業し、2年間のローテイト研修を受け、現在はマイナー科の専門医として勤務医をしております。確かに、後から考えますと内科、外科、麻酔科を回ったことは有益であり、現在も役立っていると思いますが、当初培われた知識や経験も年を経るごとに磨り減り、あまり役には立たなくなっています。つまり、専門診療の補助としては役に立っていますが、積極的に各科の知識や技量を生かして自分で診療するのはせいぜい夜間や当直勤務のときだけでしょう。それほど日本の専門診療に対する期待は大きく生半可な一般診療だけでは病院の診療はできないと感じています。そこへ総合医を置くという発想には疑問を抱いています。振り分けだけに若い先生を使ってしまうのはもったいないの一言につきます。また、浅い診療だけでは数年もすれば欲求不満に陥り、遅すぎた転進をする人も沢山出るでしょう。総合医は強制してはいけません。やりたい人だけがやるべきです。ましてや、恣意的に料金で差をつけるなどもっての他です。総合医を世に出して、その優越性が証明されれば自ずから総合医を目指す人が増え、初めてその存在意義が出てくるでしょう。場当たり的な政策の道具とするのは間違っています。
ついでに言いますと現在の臨床研修制度は結構なものだとは思いますが、なにからなにまで規制だらけで、医療安全を叫ぶあまり、若い先生は自ら手を出して手術や処置を行ったり、自ら考えて処方したりする機会が昔と比べて少ないと思います。鉄は熱い打ちに打てといいますが、今の制度はせっかく知識豊富な若人を2年間ぬるま湯につけてそのチャンスを奪い、次には耳年間となって新しいことにチャレンジするのが難しい状況に陥れているという側面もあると思います。
さらに付言:栃木のJ医大や埼玉のB医大では30年前から総合臨床医の育成を謳っていました。その結果の検証がなされないのは実に不思議です。

BugsyBugsy 2007/05/03 19:19
>mimi様
端的に申し上げます。
疾患をすべて診療できるという豪語する医者は 実は何にも診療できないのです。それがオイラの信条です。
あくまで総合医なるものは専門医へと渡す窓口にしかありえないでしょう。自分個人は問診とお脈とっただけで ズバッと診断できる医者というのは理想なんですが、一方で風邪でも大病院で診療をうけるのが当然とするのが日本人の特性であります。言い方は変ですが 専門馬鹿大賛成です。自分には手におえないと見極めることが出来る医者こそ現在では必要じゃないでしょうか。
H大学医学部でも総合内科がありますが ありゃ検診センターかな。
総合医なんていわなくても個人内科診療所で散々やっていることじゃないですか。何をいまさら。

素人素人 2008/06/29 13:00 すみません、教えてください。
その後、総合医についてはどうなったのでしょうか?
最近の状況を知りたいのですが、教えてください。
よろしくお願いします。

生涯いち医師生涯いち医師 2009/06/28 11:50 「総合医」って医者からも患者からも評判悪いですね、日本では。日本ではそもそも存在しないものなので、判断をするのには英米のニュースしかソースがありませんからね。ニュースになる、ということ自体がすごいバイアスなので、「ふだんの」総合医(家庭医)制度の素顔は知らないわけです。日本以外の先進国で取り入れられているということは、それなりに良いものなのでしょう、日本ほどではないにしても国民はそこそこの長生きができて、医者の過労死もないようですから。日本の医者が、専門医ばかりなのにとても無駄に働かされており給料も低く疲弊しているのは、総合医に権限移譲(delegation)を上手にしていないからなのに。御苦労さまなことです。
  「限られた医療資源」を有効に活用するのに、これほど効率の高い制度は他にないのですが。
  総合医は、「振り分け役」という意見が多いのですが、「振り分け役」というよりも「鑑別診断」ではありませんか。「痛くて長い距離が歩けない」という患者が、閉塞性動脈疾患(Berger病)なのか、脊柱管狭窄症なのか、見極め、保存的管理で経過観察し、手に負えなくなってきたら専門医に紹介する。
  軽症の(すなわち、ほとんどの)高血圧・糖尿病・脂質異常は、「専門医」に渡すまでもなく総合医でコントロールできます。手に負えなくなってきたら、専門医に紹介する。
  専門医に渡すまでの治療が標準的で誰がやってもそうすべきというものであることが重要。すなわち、EBM(もちろん、患者の背景事情や好みも勘案して、ということを含めての、真のEBM)です。
  総合医がこのように機能すれば、専門医の数はそう必要ではありません。総合医のほうが一段下に見られる傾向はいかんともしがたいものですが、でも、フレッシュな患者を鑑別診断して確定診断に導き、かつ、ほとんどの軽症疾患は自分で治せてみるみる良くなっていくのですから、とてもやりがいのある「お医者さん」の仕事だと思うのですがねえ。もちろん、オフィスで患者急変したときの救急処置だって一通りできるし、ちょっとしたナートもできるしね。
  総合医はいらない、という「専門医(日本ではほぼすべての医師は専門を持っていますね)」からの本音は、軽症患者がいなくなったら自分の患者がかなり減ってしまう、という危機感と、「ほかの医者にいじられて、治らないからと診させられるのはたまらない」という職人気質からでしょうか。これらの不満は、少ない専門医が、時間とたっぷり取って、高い診察料で、厄介な症例に取り組むのが専門家である、という、真のプロ意識を刺激することによって、解決できると思います。
  医療資源は、大多数の総合医と少数の専門医の助け合いによって、最も効率的に配分できるのです。
  医者には、専門家タイプと総合医タイプがいると思うのですよ。まずは、医療全般(心身症など精神科疾患も含め)を学んで、自分がどちらのタイプかを見極め、専門家は専門技術を磨く臨床コースか基礎研究に従事する研究コースへ、総合医は開業コースか初期研修医指導医(研修プログラム責任者)か臨床研究(臨床疫学/公衆衛生修士)コースへ。
  いかがでしょうか。

2007-04-12 内診問題の一つの淵源

看護師内診禁止通達は下記の2通です。

■平成14年11月14日、厚生労働省医政局看護課長通知として「助産師の業務について」

下記の行為については、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)の第3条で規定する助産であり、助産師または医師以外の者が行ってはならないと解するが貴職の意見をお伺いしたい。


  1. 産婦に対して、内診を行うことにより、子宮口の開大、児頭の回旋等を確認すること並びに分娩進行の状況把握及び正常範囲からの逸脱の有無を判断すること
  2. 産婦に対して、会陰保護等の胎児の娩出の介助を行うこと。
  3. 胎児の娩出後に、胎盤等の胎児付属物の娩出を介助すること。

この様な問合せに対し、平成14年11月14日、回答として、

    貴見のとおりと解する

■平成16年9月13日、厚生労働省医政局看護課長通知として「産婦に対する看護師業務について」

下記の行為については、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)の第5条に規定する診療の補助には該当せず、同法第3条に規定する助産に該当すると解するが貴職の意見をお伺いしたい。 
  


産婦に対して、子宮口の開大、児頭の下降度等の確認及び分娩進行の状況把握を目的として内診を行うこと。但し、その際の正常範囲からの逸脱の有無を判断することは行わない。

回答として平成16年9月13日に、

    貴見のとおりと解する

これ以前の公式のやり取りについてはどうなっていたかはこれまで不明だったのですが、moto様からの情報で社民党阿部知子衆議院議員の質問主意書がみつかりました。

平成12年12月1日提出質問第72号「助産婦資格のない者の助産業務従事に関する質問主意書」

 助産婦の資格がないにもかかわらず、無資格の看護助手等が、社団法人日本母性保護産婦人科医会(以下、日母と言う。)が経営に関与する「産科看護学院または産科看護研修学院(以下、看護学院と言う。)」で研修を受け、その後「産科(准)看護婦」「産科看護助手」等の名称で、助産業務に従事している事実がある。

 このような無資格者の助産業務や医療への関与は、保健婦助産婦看護婦法の趣旨に反し、かつ医療ミスの発生の温床となる可能性が高いため、改善すべきとの趣旨で以下質問する。

  1. これらの看護学院はどのような趣旨でどのような内容の研修を行っているのか、明らかにせよ。
  2. 全国にこのような看護学院は現在何ケ所あるのか。都道府県別の名称、住所、代表者名、有給職員数、一年間の研修実施回数、研修時間数、研修担当講師の肩書きと氏名を明らかにせよ。
  3. それぞれの看護学院の開校から直近までについて「看護婦」「助産婦」「保健婦」「准看護婦」「無資格者」別の入学者数または研修終了者数を明らかにせよ。
  4. 政府は、それらの研修修了者が医療機関でどのような就業形態で働いているか把握しているか明らかにせよ。
  5. 無資格の看護助手がひとりで当直するような実態があると聞く。政府はそのような実態を把握しているか。
  6. 無資格の看護助手が業務に従事中に、新生児の死亡事故を起こした例があると聞く。このような事故の実態を政府はどの程度把握しているか。直近十年間について答えよ。
  7. 無資格者等が助産業務にかかわることがあってはならないと考えるが、看護学院ではこれまで無資格の研修終了者に修了証などを多数発行して、無資格者が助産業務に関与することをあたかも奨励するような素地を作ってしまった。この実態と、無資格者の助産業務への関与についての政府の見解を伺う。また、今後このような実態をなくすために、どのような指導を行う所存か明らかにせよ。

 右質問する。

質問の内容は読んでの通り、助産師以外の助産行為についてのものです。これに対する答弁書が残されています。答えたのは当時の首相である森喜朗の名で行なわれています。

平成13年2月27日受領答弁第72号 内閣衆質150第72号平成13年2月27日「衆議院議員阿部知子君提出助産婦資格のない者の助産業務従事に関する質問に対する答弁書」

一について

 社団法人日本母性保護産婦人科医会(以下「本社団」という。)が定める日母産婦人科看護研修学院基準によれば、日母産婦人科看護研修学院(以下「学院」という。)は、「母子保健の理念にもとづき、日本母性保護産婦人科医会の基準のもとに産婦人科看護要員が学習し、研修する施設である。」とされ、保健婦、助産婦、看護婦又は准看護婦であることを入学資格とし、妊娠、分娩、産じょく、産科手術等に関する講義及び分娩の見学等の実習が行われるものとされている。

二について

 本社団によれば、現在の学院の数は五十五であり、都道府県別に区分した学院の名称、学院長の氏名及び所在地は別表に掲げるとおりである。また、各学院とも、修業年限は一年であり、母子保健医学等の講義時間の合計は百六十八時間以上百七十四時間以下、実習時間は十五週以上かつ三十時間以内であることとされている。その他の御質問に係る事項については承知していない。

三について

 本社団によれば、すべての学院の合計で、昭和三十七年度から平成十一年度までの間の研修修了者は二万四千五百五十九名である。また、平成二年度から平成十一年度までの間における入学者六千百四十四名の入学時に有する資格別の内訳は、助産婦六名、看護婦八百七十三名、准看護婦四千三百六十二名及び助産婦、看護婦等の免許のない者九百三名であり、同期間中の研修修了者五千六百二十名の研修修了時に有する資格別の内訳は、看護婦八百七十八名、准看護婦四千三十八名及び助産婦、看護婦等の免許のない者七百四名である。なお、各学院ごとの入学者数及び研修修了者数については承知していない。

四から六までについて

 御質問に係る事項については把握していない。

七について

 医師でも助産婦でもない者が保健婦助産婦看護婦法(昭和二十三年法律第二百三号)第三条に規定する業を行うことは、同法第三十条に違反するものである。厚生労働省においては、学院の研修を修了したことをもって保健婦、看護婦又は准看護婦が同法第三条に規定する業を行うことができるとの誤解を与えることがないよう、引き続き本社団を指導してまいりたい。

ここで注目してもらいたいのは「七について」です。もう一度書き出すと、

    医師でも助産婦でもない者が保健婦助産婦看護婦法(昭和二十三年法律第二百三号)第三条に規定する業を行うことは、同法第三十条に違反するものである。

この答弁書で当時の首相である森善朗は産科看護婦であっても助産行為は違反であると明言しています。さらに答弁書は言葉を重ねて、

    厚生労働省においては、学院の研修を修了したことをもって保健婦、看護婦又は准看護婦が同法第三条に規定する業を行うことができるとの誤解を与えることがないよう、引き続き本社団を指導してまいりたい。

厚生労働省は産科看護婦であっても助産行為を行なってはならないように指導するように指示しているとこれも明言しています。時系列を整理すると、

平成12年12月1日阿部知子衆議院議員質問趣意書を提出
平成13年2月27日森善朗総理(当時)答弁書を返答
平成14年11月14日厚生労働省看護課長田村やよひ(当時)「看護師内診禁止通達」
平成16年9月13日厚生労働省看護課長田村やよひ(当時)「看護師内診禁止再度通達」

看護師内診禁止通達を看護課長名で行なった田村やよひ氏はこの通達を自分の手柄話のように同窓会HPに書いています。抜粋すると、

また、平成16年の看護師や准看護師は産婦の内診をしてはいけないという通知は、一部の産科医からは今も恨まれているらしい。

この一文から察せられる事は疑義照会があった時に、積極的に看護師内診禁止通達になるように田村氏が厚生労働省内で活動した事です。しかし田村氏は看護課長とは言え、その上には医政局長もおり、新たな解釈の通達を行なうには厚生労働省内の合意を取り付ける必要があるはずなのです。

どうも田村氏の活動の葵の印籠となったのが森総理の答弁書であった気がします。もっと言えば阿部衆議院議員が質問主意書を出した当時の看護課長も田村氏であり、この答弁書作成段階の討議で田村氏の主張が既に厚生労働省内の統一見解になっていた可能性があります。答弁書のお墨付があれば、疑義照会への回答に根拠があり、看護課長の独断であっても回答は行なえた可能性があります。そうなると看護師内診禁止問題の争いは、平成13年2月27日に答弁書が出された時点で勝負がついていたとも考えられます。

それにしても阿部知子衆議院議員も小児科医である事に私は嘆息します。もっと淵源は深いのかもしれませんが、看護師内診禁止問題の発端が小児科医であるとすれば、同じ小児科医として大変申し訳ないと思います。

BugsyBugsy 2007/04/12 14:00
結局責任は取ってくれるんでしょうな。助産師さま。それだけが知りたい。

頚椎椎間板ヘルニアの爺ちゃんの首ボキボキやって「医者が整体師にかかるなと指導しなかったのが悪い」と吹き込んだ整体のおっちゃん。上肢の痺れ悪化したぜ。業務上過失傷害だろが。
甘い甘いデトックスのジュース売りつけて 糖尿病の婆ちゃんの具合悪くしたな、ハワイから直輸入だとほざく健康食品ショップのねえちゃん。ある朝低血糖発作で意識混濁、緊急入院したぜ。へ、インスリンの打ち間違いだぁ?医者の指導が悪いと家族に言いやがった。お前のせいじゃ。血糖コントロールが最近無茶苦茶になってると内科の女医からオイラお小言くらってたぞ。
「この子 新人ナースなんですう。」はあ?ホルモン負荷テスト 危うく10倍量入れるところだったぜ。オイラに謝る前に婦長が患者に謝れ!
責任の明確化 それが出来ない以上法律こさえたって実効性がありゃしやせん。
看護師の内診禁止。よーく分かりました。じゃあ24時間いつでも助産婦さんお願いします。いえ宿直ですが分娩に自主的に参加していただくとして。ちょっと横になれる時間はあるし さほどの疲労とは認められないそうです。翌日も当然勤務ですよ。女医さんだってやってんじゃん。文書通達は勿論出しません。業務命令に近い口頭で。

motomoto 2007/04/12 14:25
これ、どう思われますか?
「平成十六年六月九日提出 質問第一五六号 異常死の警察への届け出に関する質問主意書 提出者 阿部知子」
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a159156.htm
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b159156.htm
福島事件の淵源?・・・
この先生、ちょっと研究する必要ありそうですね。

motomoto 2007/04/12 14:33 1948年4月24日東京都目黒区生まれ
1974年 東京大学医学部医学科卒業後、小児科医に。
1977年〜 稲田登戸病院小児科勤務。
1980年〜 国立小児病院神経科勤務。
1983年〜 東大病院小児科勤務。
1993年〜 米国ミネソタ州メイヨークリニック疫学部に留学。
1994年〜 湘南鎌倉総合病院勤務。
1999年〜 千葉徳洲会病院院長。
2000年 衆議院議員選挙で神奈川12区に社民党から出馬。比例区で復活当選。
2000年〜 湘南鎌倉総合病院非常勤勤務(思春期外来担当)。
http://www.shonankamakura.or.jp/contents/information/14.htm

motomoto 2007/04/12 14:46
ご本人のサイトがくわしい。
http://www.abetomoko.jp/profile.html
メールアドレスも記されてるし、どうでしょう、ここで議論したのち、まとめを、直接ご本人の事務所宛メールしてみるというのは?
筋を正して、訴えれば、直接国政に関わっている方だし、陰で批判してるよりも、有効かもしれません。

YosyanYosyan 2007/04/12 14:52 Bugsy様

コメント読ませて頂きながら考えていたのですが、内診問題の発想をひっくり返してみてもおもしろいと思います。ある勢力が内診を何が何でも医師と助産師に限るように運動し、結果としてそれが確定しつつあります。

一方で医師と助産師だけでは分娩管理を行なうには絶対数が物理的に足りません。足らないと言ってもお産は待ってくれません。足りない分を医師の努力だけで埋めるには余力が無いといってよいでしょう。余力がなければ医師以外に助産に携わるものが犠牲的努力を払って埋めて頂かなければしようがありません。

聞くところによるとある勢力は看護師や助産師の地位を医師並にすることが悲願と聞きます。そんなに医師並になりたいのなら、医師と同等の労働条件を恵んで上げればよいかと思います。助産師が医師と同等の労働条件で働いていただいたら不足分は相当補えるかと考えます。

助産師も医師に習って主助産師制にし、分娩が始まればその終了まで確実に付き合って頂きましょう。もちろん分娩施設で分娩進行中の産婦は一人に限りません。2人、3人、4人いれば同時に受け持つ事は当然です。一人の分娩が終了しても次の分娩が始まれば、すぐに主助産師の仕事が待っています。

休憩?横になればそれだけで十分な休憩です。10分ずつでも6回あれば1時間の休憩です。また受け持っている間でも空き時間があれば、すべて休憩になります。もちろん夜も勤務ではありません、当直です。穴蔵のような当直室なら物置を改造してすぐに準備してくれると思います。

当直でなかったら、控え室にソファぐらいは買ってくれると思います。やさしい病院なら毛布ぐらいは用意してくれる可能性があります。時間外手当は頑張ってくれたら、月に40時間分ぐらいは出るかもしれません。経営状態によっては半分ぐらいになったりゼロになるのは医師の勤務条件の常識です。

帰宅しても安心してもらっても困ります。人手が足りなかったらオンコールですぐに呼んでもらえます。オンコール料は出勤した時のみ運がよければもらえます。時間外の交通費は言うまでもなく自弁です。

そうそう当直であろうが、時間外勤務であろうと翌日は当然勤務です。当直明けの勤務の業務終了間際に産婦が飛び込み主助産師が命じられば、嬉しい事にまた勤務ができます。

たかがこの程度の勤務条件です。待った無しの産婦が待ち受けていますので、代わりがいなければこの勤務が退職まで続けられます。辞めたくなったら住民の「我々を見捨てて逃げるのか」と罵声もあり難く頂けます。

死ぬほど大変そう?いいえたいした労働ではないと厚生労働省が公式に認めています。心配しなくとも労働基準監督局が調査なんかに絶対来ませんから。

暇人28号暇人28号 2007/04/12 14:54
管理人様:

そうですね。産婦人科医並みになりたいのならどうぞどうぞ。
welcomeです。もちろん仕事の質・責任も同様にね。

YosyanYosyan 2007/04/12 15:08 moto様

よく調べだしましたね。たったの2件ですが、どちらも去年日本中の産科医を震撼させた事件に深く関与した質問主意書を出しているのは何かありそうな雰囲気はします。

ただしこの人、社民党なんですよね。その上、小児科医なので、基本的には厚生労働省看護課-看護協会ラインと別路線のはずです。どこでどうつながっているか、それとも関係ないのかの情報が欲しいところです。

内診禁止の件も時間経過から看護課や看護協会と別枠の動きの感じがしています。私の印象的には阿部議員が能天気に出した質問主意書に、看護課-看護協会ラインが便乗したと思っています。言い出しべ〜まで看護協会がらみならチト拙いと思ったか、質問主意書を見て便乗を思いついたのかは藪の中です。

調査するにも限界があるとは思いますが、叩けば何か出そうなんですがね。

motomoto 2007/04/12 15:41
>能天気に出した質問主意書に、看護課-看護協会ラインが便乗
わたしも、さっきから調べだしたばかりですが、同じ印象を抱いています。
学生運動の続きのような感覚なのではないでしょうか?
もしそうなら、逆に、こちらが、ちゃんと筋の通った訴えをすれば、ひょっとしたら、味方にもなってくれそうな気もします。組織に属して行動するのではなく、個人の判断で活動するタイプのような気がするので。

以前、公明党の国会議員の人に直接聞いたことがあるのですが、国会質問というのは、順番が回ってくると「次何を質問しようかなあ」と考えるそうで、その方は、新幹線の中で週刊誌を読んでいて、手ごろな記事があったので、「よし、これでいこう」と、そのネタで質問されたそうです。
ですから、国会質問と言うのは、意外とウラがないことも多いようです。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 15:43
「まだまだ皆善人だな、甘すぎる。 産科医は集約化、個人開業医や僻地病院は助産婦がいなくて閉鎖か逮捕の危機に晒されている。今こそ、助産婦を個人開業医や僻地への強制派遣を命ずる! 反対するむきは、34ノットで駆けつけ、56サンチ砲12門で吹き飛ばしてくれるわ」
「艦長、それはいけません、日本国憲法の制約で、助産師強制派遣は出来ません」
「なぜかね? 公共の福祉のためには、ある程度の人権の制約は憲法上可能である」
「ですが、医師の僻地強制派遣の時は、憲法を持って反対されたのでは?」
「医師は都会であり僻地であり、人命や地域の疫病予防にあたっておる。医師は都市でも、いや都市であるからこそむしろ大不足しており、医師の僻地強制派遣は都市の住民に死を宣告するのと同義だ。医師の僻地強制派遣は公共の福祉に完全に反する」
「僻地の人の命はどうなるのですか、こちらも公共の福祉かと」
「公共の福祉は人口に比例して重要性と責務が重いと考える。1日に僻地の1人を救うのと大都市の5人を救うのと、どちらが多くの命を救えるかね。しかも医師が多く集まるほど、その2乗の命を救えるのだぞ。二乗均等の法則は海軍兵学校で学んだであろう」
「私の頃は、ランチェスターの法則と学びましたが」
「なんだとー! 発見したのは、日本人だ!」
「か、艦長、話しを元に戻します。助産師も都市でも不足気味かと」
「医師の代わりは誰にもできない、しかし助産婦の代わりは看護婦で補える部分が大きいのだ。実際、今まで看護婦が内診をしても、何の問題も起こってこなかった。たとえ内診が禁止されても、他にやるべき仕事はたくさんある。考えてもみろ、分娩ですら助産婦だけで完結する事はほとんど無く、産科医が昼夜を問わず呼ばれていたのだ、助産婦が不足しても、集約化された産科医と厚く配置された看護婦が頑張れば何とかなると考えられる。しかし僻地の産科医院や病院は、助産婦しか内診をしてはいけないなどと通知が来たら、たちどころに消え去る運命にあるのだぞ」
「・・・助産師は医師とは逆に、僻地や個人医の方が公共の福祉における責任が重いということですね。公共の福祉にも程度の差があるというのは初耳です」

「そういうことだ。医師の僻地強制派遣は公共の福祉に反するが、助産婦の僻地強制派遣は、公共の福祉にも合致し、日本国憲法上の問題はない。助産婦諸君よ、権利を主張するのも良いが、義務も果たしたまえ。では、助産婦諸君、僻地での健闘を祈る」

BugsyBugsy 2007/04/12 16:09
助産師ってなんだろって考えてしまいます。
個人的な思い込みかもしれませんが、産科の医師がとても少なく自宅でお産するのが当たり前の時代にすぐ駆けつけてくれたありがたい存在ではありましたが、今や病院で産むのが当然とされる時代です。産科医の補完的な存在になっています(決して見下してはおりません なにとぞ御理解を)。
Yosyan様もご指摘なように 助産所で分娩を是非おやりになったらと思います。産科医が少なくなりつつある地域では妊婦が殺到する助産所も出てくるでしょう。たとえ産科医師が嘱託契約をしていたとしても まずは助産所で24時間分娩をあつかい、自宅に戻っても待機状態になるのです。ちょうど今の産科医のおかれてる状況が降りかかってくるのは自明であると愚考します。

一方あれだけ家庭医または総合医を作ろうとしても遅々として進まないのはどうしてでしょう。その理由のひとつに患者側の需要が案外少ない部分もあるのではとも思います。自分の都合の良い時に診療を受けるのは望ましいが、いざ治療となると高度な医療 専門性を要求する部分も少なからずあると思います。医師の側が決して総合医を見下すわけでもなく、成り手もあるのに 患者側の需要はそこまで専門性を要求しています。オイラだって家庭医やりましょうか?しかし専門外の軽度の心筋梗塞見逃したら 訴えられて必ず敗訴するでしょう。
分娩も今や病院でエコーをとったり、モニタリングもそうですが高度な医療技術をともなうことが期待されています。自分は専門外ながら助産所でそういった患者側の期待にどこまで対応できるのかなと不安も感じています。不幸な転帰となったお産に まず最初に不満をぶつけられるのは助産師さんであり 間違いなく医療設備の不備、病院への転送の遅れなどを突き上げられるでしょう。世間の皆様が病院のお産と助産所のお産がどれだけ違うのか理解されてるのかなとも思いますね。「体にやさしい自然な分娩」「医者の都合で帝王切開」なんて言われりゃ そうかなと思い込む女性も多いのでしょうが。
女性が職業ごとに社会的地位向上をめざすのは至極もっともです。社会的な地位を確保するには 応分の責任も伴うはずですよ。
従って助産所の開設がもてはやされてはいますが、しかし助産師さんが開業され、看護師が内診できないとすれば一番困るのは実は本人なんですよ。
現場の助産師さん達も実はよくご存知のようです。資格はとったが それを管理職昇進のステップにされている人も多いですが、現場の大変さをよくわかってらっしゃる。「俺も外科医のはしくれ いっちょやったるか。」といって嬉々として手術室に入ってくる年配の医師はいますが 現役復帰をためらう助産師の資格をもった看護係長は多いそうです。
「自分ひとりじゃ そんな責任とてもとれません。」まあこれが大多数の助産師さんの本音でしょう。

YosyanYosyan 2007/04/12 16:14 moto様

阿部氏は社民党議員ですが、今や社民党と言ってもかつての社会党のようなドグマの塊みたいな事はなく、労組の支援もなくなっていますから、個人議員の集団みたいなっているかもしれません。そうなれば当てにならない不肖の二世議員よりも、医系議員として個人レベルでは有用かもしれません。

前に厚生労働省のノーアクションレターの話が出た時に、医師がしたい質問はこの制度では出来ないことがわかりましたが、懇意の暇な議員を見つければ、無制限にできる質問主意書を使って代弁してもらえる可能性があります。

国政には社民党議員では影響力はゼロに等しいですが、曖昧な法律解釈で苦しめられている医師とすれば、質問主意書という武器を使って周辺事実の法的解釈という地固めに使えるかもしれません。

問題は医療に対する姿勢ですね。moto様が調べてくれた2件の質問主意書の内容はどうにも頂けません。あの質問主意書だした思想的背景が問題でしょう。経歴だけを見れば今でも一応現役みたいなのですが、医療危機に対してどれほどの危機感を抱いているかが問題になります。

なにかうまい内容の質問はできないですかね〜。もしやるとすれば、福島事件をどう考えるとか、医師の需給に関する検討会報告書をどう考えるみたいな質問でしょうが・・・。

IkegamiIkegami 2007/04/12 16:24 アポ取って、会ってみるというのはどうでしょう?

motomoto 2007/04/12 16:48
たとえば、昨日まで問題になっていた、長野県立こども病院問題なんかは、阿部氏に訴えるには、よいネタじゃないでしょうか?労働問題ですし。

YosyanYosyan 2007/04/12 17:02 Bugsy様

助産師の本音を考えるとよくわからないところです。内診禁止運動は助産師サイドが主役だろうと思うのですが、よく考えればそんなに助産師にメリットがある運動かどうか最後の最後のところが疑問なんです。

仮に助産師が余るほどいて、産科が人件費節約のために看護師に内診をさせているのなら、この運動は素直に理解できます。自らの職場の確保運動ですから、権益を確保するために政治的な動きをしても不思議ありません。

ところが内診禁止運動を行なって、看護師を駆逐したとしても、その穴埋めが出来る助産師が物理的にいないのは、助産師といえども知っているはずです。知らないでやっているのならアホの集団です。

助産所の運用に有利なんでしょうか。これも内診問題と助産所を作るのにどんな因果関係があると言うのでしょう。助産所がどれほどの人数で運用されるものなのか私はよく知りませんが、開設者の助産師以外に看護師が必要となった時、この看護師が内診できたほうが都合が良いように思います。

最後に産科医による個人産科医院を内診問題で潰し、需要が確保したところに、開業したくてウズウズしている助産師が助産所を雨後のタケノコのように作りたいためでしょうか。これが本音で狙いであるのなら、救いようがありません。そこまでの底なし能天気集団なんでしょうか。

だいたい一線の病院の現場で分娩に従事している助産師なら、分娩がどれだけ怖いものであるかを肌身に沁みて知っているはずです。またそういう経験を豊富に積んだ海千山千の助産師でないと、とても助産所なんか運営できないと思いますし、そういう助産師なら怖くて助産所なんか運営できないと考えます。

こうやって考えると、誰が、何のために、内診禁止運動をヒステリックに主導しているか謎になります。ある集団の上層部だけの哲学論争の幻想の中にでてきた運動のように思えてしまいます。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 17:07 「艦長、艦長、落ち着いてください、どうなされましたか!」
「艦内に、アベモトコに会いに行く事を提案した者がおる、ショックで立ち直れん」
「アベモトコといえば、社民党の国会議員ですね。確かに国防上問題ですな」
「いや、そのことではない。3ヶ月前の国会質問を覚えているかね」
「いえ、そこまでは存じません」
「なんと、阪神大震災は自衛隊の初動の遅れで被害がひどくなった、と執拗に阿部総理を責めたのだぞ」
「確かにその通りですね。圧死とされている中のかなりの人が、腕や足を挟まれただけで、長時間動けなかったと聞きました。闇に葬り去られていますが、皇軍がすぐに救助に向えば、2千人は確実に救えたはずと自負しております」
「なぜ初動が遅れたか知っておるかね?」
「兵庫県庁は被災地の中央で、県庁勤めの県幹部友人からは、知事は皇軍への救助要請を出せる状況ではなかったと聞きました」
「その場合、皇軍を避難活動に当たらせるのは誰だね」
「皇軍法により内閣総理大臣の命令によります。しかし救助命令を出さなかったのは変ですね」
「当時の内閣総理大臣は誰かね?」
「当時は、1995年は、細川いや・・・あ、社民党の眉毛の目立つ人であります。名前は思い浮かびません」
「社民党の村山富一だよ。彼が皇軍の災害出動を拒み続けたのだよ」
「そうすると、アベモトコ議員の質問は変ですね。自分の元党首を非難しているわけですか」
「だから頭がいたいのだ。東大理IIIから医学部に行った天才なのか知らんが、頭が痛い議員であることは間違いない。」
「それに会いに行くのはないですね。医師の代弁者でもないですし。医療に関する国会質問は、論理的に破綻していると聞きます」
「当時の内閣を挙げておこう。普通の国なら100年は立ち直れない陣容だ。おっと、陸軍と違って、海軍は政治不介入が原則だ」
「艦長は阪神大震災にやけにこだわりますね」
「馬鹿もーん! 人が死んでるねんで」
内閣総理大臣  村山富市(社)
法務大臣    前田勲男
外務大臣    河野洋平
大蔵大臣    武村正義
文部大臣    与謝野 馨
厚生大臣    井出正一
農林水産大臣  大河原太一郎
通商産業大臣  橋本龍太郎
運輸大臣    亀井静香
郵政大臣    大出 俊(社)
労働大臣    浜本万三(社)
建設大臣    野坂浩賢(社)
自治大臣    野中広務
内閣官房長官  五十嵐広三(社)
国家公安委員会委員長 野中広務
総務庁長官   山口鶴男(社)
北海道開発庁長官 小里貞利
防衛庁長官   玉沢徳一郎
経済企画庁長官 高村正彦
科学技術庁長官 田中真紀子
環境庁長官   桜井 新
沖縄開発庁長官 小里貞利
国土庁長官   小澤 潔

motomoto 2007/04/12 17:22
戦艦播磨殿にささげます。youtube。
「社民党 阿部知子議員の自衛隊発言について」(H19.1.29)
http://www.youtube.com/watch?v=nmF0d8b1lcE&mode=related&search=
おまけ
http://www.youtube.com/watch?v=I31fZkytGbQ&mode=related&search=

YosyanYosyan 2007/04/12 17:28 戦艦播磨様

言われて思い出しました。トンチンカンな質問をしてネット医師の顰蹙を買ったのがこの議員でしたっけ、すっかり失念していました。なるほどそういう思考回路の持ち主なら、考え無しにこんな質問主意書を連発するのも理解できます。

馬鹿と鋏は使いようですが、思い込みに凝り固まって、ヒステリックに自分だけが正しいと考える事に驀進するタイプの人間は苦手です。ある意味一番役に立たない種類の人間かもしれませんね。論争したら言い負かされそうだし。

motomoto 2007/04/12 18:02
異常死の届出問題の経緯については↓が詳しかったです。
http://www3.kmu.ac.jp/legalmed/dead/ijoshi.html
阿部氏は、たまたま広尾病院事件の判決をどこかで知って、質問にのぞんだだけかもしれませんね。
阿部氏の医療2本と自衛隊1本の質問の共通点は「自爆」でしょうか。
これ以上、医療関係で質問してもらわないほうがいいのかも。。。

YosyanYosyan 2007/04/12 18:08 moto様

甘言でたらしこんでも、かえって暴走自爆しそうですから、触らぬ神に祟りなしというところで・・・

BugsyまだまだBugsyまだまだ 2007/04/12 18:21
774氏様 もとい戦艦播磨様(別人だったら陳謝します)
阪神大震災は今でも思い出して胸が痛くなります。結局非常事態に駆けつけられるのは遊撃軍だけですよ。余剰人員がいてこそ配置の応急処置が可能であり きっちきちの人数じゃ無理です。自分の病院だけで手一杯。うちんとこの医局も人員に余裕がある折、派遣病院を薄く広く作りましたが、一人か二人健康を毀して休職した際、あっという間にドミノ倒しで破綻しました。人員に余裕がないので応援部隊も結成できませんでした。
日本中で地震がおきない場所はないんでしょう。自分の親戚も あの折関西は地震がない場所だからと言って地震保険すら入っていませんでしたし、地震を考えた家具の補強なんてしてませんでした。帝都東京もそりゃ地震が来るって前提で医療問題も考えなきゃ。あ 考えていない。応急対応できる医者がいなくなってる。
>Yosyan様
仮に東京大震災になった後になって あの時医療チームが駆けつけなかった 足りなかった 首相に物申すって言い出すんでしょうね。この人。
こうあるべきだと神学論争を繰り返し、現場の空気読まずに相手を論破するだけが快感な秀才も確かにいますね。
帝都東京で災害が仮におこったとしても現場に駆けつけられる医師もがくっと減ってるんです。地下鉄サリン事件の時とは事情がかなり変わっているのになと怖く感じてます。
あー今日は久々に暇だな。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 19:12
「艦長、巨大掲示板でもアベモトコの評判はすこぶる悪いですね」
「理靴賄刑佑諒莨譟http://society6.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1167977135/l50
にも自嘲気味に書かれている通り、天才と馬鹿は紙一重ということだ」
「東大理IIIといえば、日本の最高頭脳の集団と思われます。ここから厚労省のトップになってもらえば、天才的頭脳で医療問題も解決できるのではないでしょうか」
「参謀総長。戦場においては貴君以上の人材はおらん。しかし政治には疎いようだ。軍人たるもの、政治・外交、それに付随する経済問題は勉強しておいた方が良い。砲艦外交という言葉も知っておろう」
「・・・申し訳ございません。以後、軍人の鏡となるよう精進いたします」
「理IIIといっても全員医師になるわけではない。保険行政に関わるものが1割おる。また東大医学部出身の医師はほとんどが研究分野において、輝かしい実績を残しておる。そこまでは参謀総長も知っていると思う」
「はい、東大や京大医学部出身者により、日本の医療は臨床・基礎分野いずれも国際的に非常に高い評価を受けており、わが国の誇りであります」
「だが、医療行政はどうかね。誰が医療行政の舵取りをしているのだ。そして厚生労働省直轄の医療技官になる条件を知っておるかね」
「厚労省のトップでありますか。通常分Iから法学部を経て中央省庁のキャリア組みとなりますね。医療技官は医師であるのは存じておりますが、条件ですか。医療技官がI種(キャリア)に情報提供したり、計画を立案したりすると聞いておりますが」
「そのとおり、厚労省幹部は医者ではないのだ。そして医療技官になる条件は、臨床経験が5年”以下”という条件がある」
「5年”以上”ではないのですか、艦長?」
「5年”以下”だ。これぐらいだと、臨床をさわりしか知っていないから、簡単に洗脳できるだろう。もちろんほとんどが医学部新卒が占めるわけだ」
「せ、洗脳といわれますと、国家がそんなことを行うなど信じられません」
「参謀総長、軍では徹底的に、出身地・社会的地位・民族・人種・性差による差別は間違っている事を、叩き込むな」
「はい、その通りでございます。偏見・差別は敗北の原因となります」
「同じことだ。厚労省は国民の健康と労働条件を担保しておる。しかし今日の社会情勢を考えみるに、富を一部の人間に集め、かつてのように政府による分配はされず、政府の代わりに市場に投資させ、政府は最低限の役目しか果たさない風潮がある事は、薄々感じていよう。それは国民の健康と労働環境を守るという視点からは相反する事だが、計画立案者が洗脳されたらどうなるかな」
「クリントン政権がそれによりアメリカ財政を黒字に転換させました。しかし、貧富の格差が極度に広がり、貧困層はまともな生活も医療も受けられないと聞いています。しかもかつての中産階級がどんどん貧困層入りしているとか」
「クリントン大統領からではなく、レーガン政権公判、英国はサッチャー首相時代から同様の政策が始まっておる。日本では10年遅れて小泉首相からだ。事実上は、橋本政権から始まっているわけであるが、正確な定義や結論・評価はまだ出ていない」
「アメリカでは国家による医療費は日本より大きいものの、ほとんどの医療費は民間資本と聞いています。イギリスでは医療削減政策が行き過ぎて、高価な民間病院以外では悲惨な実態があると聞きます。艦長、まさか日本もそうなるとお考えなのですか?」
「よく知っておるではないか、参謀総長。医療を国家から切り離し、民間に開放するのは、現政権の政策の一環に過ぎん。医療だけではなく、全ての分野でそうなるのだ。小さな政府、富の分配の否定、効率最優先、官から民へ。これがここ数年の政策の流れであり、医療・介護・年金問題など、壮大な国家戦略の中の極一部にすぎん。反論するだけ無駄であることは確かだ」
「そうなると、切り捨てられるのは社会的弱者となりますが、一向に批判の声が出てきませんね。選挙でも与党は善戦しました」
「それが政権側の巧みなところだ。大衆など簡単に幻惑に乗せられるのだ。ヒトラーという時代を読めなかった男の事を知っていよう」
「つまり、いくら不満を持っても与党を支持してしますのですか、最大の被害者であるのに」
「そういうことだ。そのために”自ら考える習慣”を無くす教育までされており、階級の固定化は確実なものとなる。また、階級間の移動のための投資、つまり真の教育は無駄なものとして切り捨てられておる。海軍兵学校は、政治とは距離を置き、どんな社会的階級出身でも、最高の教育を施しておるが」
「日本の未来は、国栄えて民困窮でありますか、艦長? ガンダム世界みたいですね」
「それ以外に、何が考えられるかね。そうしなければ国家が滅亡するのだ。別の選択肢があればよいが、寡聞にしてそれを聞かん。ところでガンダムとは何かね。私はヲタではないので知らぬ」

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 19:48
「艦長、アベトモコについて調べましたが、WikiPediaは便利ですね、千葉徳洲会病院院長だったんですね、彼女」
「参謀総長、WikiPediaというのは参考にはしても良いが、根拠にしてはならん。それは肝に銘じておくように。戦時に限らず平時においても、支持・反対勢力からの書き換え競争は激烈であり、真実を知るには程遠い存在である。軍人たるもの、常に真実を追究せねばならん」
「はい、分かりました。まずは正書を勉強し、肉付けしていきたいと思います」
「その通りだ、参謀総長。いきなり奇襲の研究をしても成功しない。まずは古来から受け継がれている、正攻法を極め、その上でそれを上回る作戦を考える事だ。それが真の意味での奇襲である」
「は、身が引き締まる思いであります。私、戦艦播磨の参謀総長として全力を尽くしたく存じます」
「そこなのだ、参謀総長。徳州会はいろいろ批判されるが、絶対に医師を守り抜くという姿勢が感じられる。翻って僻地公立病院はどうかね」
「某県中部の公立病院院長が「最近の若い医者には過労死するくらいの覚悟でやるやつはおらんのか!」と発言、偶然かもしれませんが、同じ某県中部の別の公立病院でも総務部長が「医者は適当に過労で死んでくれる方が好都合」とまたまた発言したとか。その病院では副院長が「医師個人の責任について、県立病院では全く責任を負いません」と発言して、病院は崩壊寸前だそうですね」
「そのとおり、労働集約型である医療は、従事者の士気次第で結果はどうにでも変化するものなのだ。どんな最新鋭機器をそろえようが、最終的には従事者のやる気次第だ。その点、軍事と医療は全く同じものなのだ。戦後、日本企業は社員に法律スレスレのあくどい事をさせたが、逮捕されても一生家族は保証されていた。そのために愛社精神が高かったのだ。しかしその習慣もなくなり、愛社精神は一気に崩壊した。同じ事が医療でもおきつつある訳だ」
「なるほど、そういう事情があったのですか。艦長の軍事と医療は同じというのが分かりました」

「とにかく、助産婦の僻地強制派遣を早く行わないと、日本人はほとんどいなくなるぞ。それが嫌なら、看護師による内診を許可するしかないな」

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 20:40
「しかし、艦長。厚労省のたった一つの課の意見が、そんなに重いものなのでしょうか。法律であれば従う義務は皇国住民であれば、当然と思われますが」
「それが不思議なのだ。通達に法律や条令ほどの権限はない。あくまで努力目標程度のものでしかない。しかし現実には通達違反で逮捕された医療機関はいくつかあるのだ。しかも略式とはいえ、実刑(罰金刑)となった病院もある」
「裁判でも、確か大阪高裁の判決で、救急医療に関わる医師の条件を、厚生省通達を根拠にしている例も聞いております」
「階級なしに、軍人同士として率直に貴官に聞く。貴官の作戦が失敗に終わった時、一般裁判所と軍法会議のどちらに裁かれたいかね」
「当然、軍法会議です。軍事の専門家が裁くわけですから、納得できます。軍事を知らない一般裁判官や弁護士に、軍事の事をでたらめに語って欲しくはありません」
「その点なのだ。日本には医療を裁く専門法廷もなければ、何の権限もない厚労省の一部が勝手に命令を出している状態なのだ。古くは辻参謀総長が何の権限もなしに勝手に命令を出して、戦後は知らん振りをしているのは知っておろう。軍事行動は権限で行うものである。医療も同様である。それに対してのみ責任を負うものである。しかし、軍事も医療も結果は保証されない。それを一般法廷の全くの素人の判事に裁かれて、士気を保てるかね」
「いえ、全く無理と存じます。軍事も医療も従事者の士気に依存しておりますから、戦う前から負けているも同然であると、思われます。以前の自衛隊がそうでした」
「軍務や医療など、極度の専門分野で従事するものは、自らを指揮する者に専門性を求めたいものよのう」
「艦長、ニュー速+の某スレで書かれていたように、作家への転進はいかがですか」
「馬鹿もーん! 播磨軍管区どころか、のぢぎく県全域に危機が訪れようとしておるのだぞ。対衛星レーザー、対衛星反応ミサイルによる粉砕を試み、それでも無理な場合は第4砲塔をプラットホームに改造した、戦略トマホークミサイルを、地上激突寸前に撃ち込む。戦艦播磨への影響は分からんが、軍人たるもの国家に尽くすべし」
「確かに、弾道ミサイルでは難しいですね。精密誘導兵器が必要です。コロニー本体と地上の間で反応兵器を炸裂させ、直接衝撃波と、炸裂直後の陰圧による上昇気流による、落下速度の低下にかけるわけですね」
「その通りだ。コロニー本体の落下地点が西脇なのか、柏原なのか今のところはっきりしない以上、第4砲塔の改装は極めて重要である。邀撃の失敗は許されん。戦艦播磨は身を挺してのぢぎく県を守り抜く決意があるが、国家から謀反の汚名を科せられるかも知れん。万一、播磨が謀反を起こしたと追求された場合、貴官らはそれに耐えうるか?」
「国民の支持があれば、甘んじて刑を受けます。なければ逃散するのみです。しかし、架空旅費が問題になっている時に、厚生省近畿医務局が架空旅費事件を起こしたり、旧国立病院の幹部が医師の当直料や看護師積立金をネコババしていて逮捕されたように、本当に守るべきものはいったい何かと悩んでいるのも事実であります」
「参謀総長、悩む必要はない。われわれが守るのは国家である。国民も財産も国家が作った幻想に過ぎん。我々軍や医療は、抽象的ではあるが、国家を守るのが責務である。国家の計画通りに動けばよい。それがたとえ国民を地獄に葬り去るものでも」

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 21:51
「西播磨の、我が戦艦播磨のドックの位置する相生は石川島播磨病院も小児科廃止とな。同じく新日鐵広畑病院の小児科も滅亡寸前であると
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/archive/news/2007/04/11/20070411ddlk28100342000c.html」
「艦長、播磨軍管区で小児科がまともに機能しているのは、姫路日赤とマリアと国立姫路しかございません。北播では小野市民病院のみで、西脇では不穏な動きがあるとか」
「幸い、我が戦艦播磨には少年兵はおらんが、播磨の小児医療、ひいては周産期医療が壊滅するならば、播磨を当てにしている但馬はどうなるのかね?」
「但馬、播磨、丹波、いずれも摂津に向かうでしょう。丹波は柏原しだいですが、例の発言以来、士気は落ちて撤退が相次ぎ、崩壊は時間の問題です。2人しかいない小児科医のうち一人が院長となり、実戦を離れた結果、一人医長となっています。これでは周産期医療は無理でしょう。もう一つの柏原日赤は分娩をやめました。次の三田も小児科の一人医長化が公式に確認されていますので、ここも周産期医療はできないものと見込まれます。国道9号線から175号線、176号線に妊婦の行進が見込まれますが、北播の雄 西脇病院にも未確定情報が多すぎるため、解析不能であります。麻酔科壊滅で産科の動向が目に付きますが、顧問殿が必死で説得に当たると思われます」
「加古川も駄目と聞く。もはや播磨は屍なのかね」
「残念ながら、どの大学からも見捨てられています。各病院は地元出身者なら戻ってきてくれると幻想を抱いていますが、地元出身医師ほど戻りたくないという民度であります。よほど高給でつらなければ無理でしょう。しかしいくら高給でも、救急問題で去る医師が多すぎます。自治体は責任を負わないといわれれば、ボランティア夜間通常勤務では持たないでしょう」
「・・・打つ手はないのか?」
「更に6月のコロニー落しが待っています・・・」

「やはり、助産婦強制配置しかないな」

一産科医一産科医 2007/04/12 22:46 阿部知子議員はおそらく内診禁止派です。なぜなら、看護師内診禁止をもっとも声高に叫んでいる出○明美氏とつながっているからです。
柳沢大臣が例の失言(「女性は産む機械云々」)でたたかれた後、阿部氏の仲介で柳沢大臣は「陣痛○進剤の被害を考える会」出元代表に面会しています。大臣との面会を仲介するぐらいですから、出○氏とは仲が良いことは間違いないと思います。
現在、もっともヒステリックに内診禁止を訴えているのは、この会です。著作の中で「もし、看護師が内診している病院があったら、すぐに保健所に訴えましょう。そんな産院はつぶしてかまわないのです。」と主張しています。
正義と信じて行う破壊活動には手のうちようがありません・・・。

某病院某科長某病院某科長 2007/04/12 23:11  戦艦播磨先生御侍史。正体バレバレですよ。新自由主義を前面に打ち出してるじゃないですか。先生、作家への転進はいいかもしれませんよ。かなり架空戦記やガンダムやヤマトを読みこんでいると見ました。戦艦播磨はググってみると、未完の帝王の最強戦艦のようですね。それをコロニー邀撃(青き波濤?)と組み合わせる先生の文才に強いヲタさを感じました。そういえば、ヤマトと北斗の拳を組み合わせていましたね。同人誌作家として、後世に名を残すのではないでしょうか。
 北播磨は先生もおっしゃるとおり、救急が壊滅ですね。私も自分の親を休日診てくれる医師がいなくて、自分で入院させて自分で診ていました。もちろん週明けから、専門科へ転科しましたが、医師不足は目を覆わんばかりです。まだ北播磨はましですよ。但馬の凄まじさは想像を絶しています。語弊があるかもしれませんが、北海道といい勝負と言い切ってもいいです。100キロ先にしか病院はないですから。鬱で苦しんだ昨年と年初でしたが、逆に今、勤務医である事のメリットを感じています。どれだけ医療制度が悪化しようと、自分の身内や親友は何とかなるのですから、勤務医でよかったと実感しています。
 ところで、定時を過ぎての顔面外傷の紹介は翌日にお願いします。当日縫合するよりも、まずはopenとして徹底的に感染を抑えてからの方が綺麗に治りますよ。感染を抑えてW-PlastyでもCrown方でも行えば、誰も文句は言わないでしょう。

guriguri 2007/04/13 00:48 阿部議員ですか……。彼女とは少しの間一緒に仕事をした事があります。最初は脳死移植反対を訴えて出馬したんじゃなかったかな。
それはともかく彼女が看護課ー看護協会ー促進剤被害の会ラインとつながっているのは、いわゆるイデオロギーとしてのフェミニズムの観点からはもっともな事だと思います。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/13 01:14 某病院某科長殿。てめーは殺伐とした、核戦争後のモヒカンが群雄割拠しているような崩壊後の北播で、のうのうと親族を医師権限で入院させただと、軟弱も者め。55口径56サンチ砲12門は相生から北播まで届くのだよ。てめーの病院なんて一発当たれば全壊だ。なんなら反応弾搭載型戦略トマホークでも打ち込んでやろうか。トマホークに大まかに2種類ある事ぐらい知ってるだろうな。打ち込まれたくなかったら、もっと死ぬまで働け。俺は時間外だろうが深夜だろうが、ビシバシ君を指名して送り続けるからな、覚悟しておけよ。
 俺は作家に転向する気はない。金融機関に移って貴様の病院を買収して反吐が出るまで働かせて、医師がいなくなったらリゾートホテルに改修だ。病院買収計画は固まり、買収資金は税金免除のおかげで100兆円は既にあるのだからな。海外勢には負けんよ。まあ、楽しみに待ってろ。ただし、西脇と柏原の情勢を見てからだ。時間は限られてるぞ、その間に身の振り方を考える事だな。君の病院を買収するか潰すかは、我らの考え次第だ。そのことを肝に銘じて、明日からの診療にあたりたまえ。詫びを入れたかったら、俺に一本電話を入れたまえ。電話番号は2種類ある、見逃さないようにな。

他病院の先生へ。別に喧嘩しているわけではなく、師弟関係ですのでご心配なく。

運の良い男運の良い男 2007/04/13 03:05 質問主意書を使って質問してもらうなら、保坂展人の方が良いと思います。
主義主張の好みはともかく、まともな人なので看護師による内診が危険ではないことや
過去には通常に看護師による内診が行われていたこと等を纏めて説明すれば
力になってくれる可能性があります。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/13 07:07
何でこのブログは、社民シンパがこれだけ多いんだよ。保坂展人っていったら、

>柳沢伯夫厚生労働大臣が、若者の結婚・出産願望が高い事を示した時「ご当人の若い人たちは、結婚をしたい、子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいるわけです。」と発言したことに対し、彼は自身のブログで『「健全」「健全」と2回も出てくる。「若い人たちが結婚して2人以上の子どもを持ちたい 」という願望を持つことが「健全」だというなら、政界では若手だが世間では中年の安倍総理は「夫婦ふたりで子どもなし」は「不健全」ということにならないか。』と安倍晋三総理大臣に子供がいないことを例に挙げて発言を批判した。柳沢厚労相は自身の発言について「子供を持とうと『思うこと』を『健全』としたのであり、子供が『いること』が『健全』だとしているわけではない」と述べている。

の保坂展人だぜ。これも大批判を浴びせられてたじゃん。ニュー速+でパートいくらまで行ったんだよ。2月の話なのにもう忘れちゃったわけ? 本人のブログでは悦にひたってるようだが、こんな神経でまともな質問ができるとはとても思えん。土井チルドレンの一人だし、他には福島瑞穂や辻本清美がいたっけ(のぢぎく県民は、阪神大震災以降、社民議員を落としまくり。いくら奇麗事を言っても、被災者は真実を知ってるよ)。朝生にもよく出てるが、いつも頓珍漢な発言が多くて、田原も発言させないようにしてんじゃん。朝生をネタに「組織的犯罪対策三法」成立阻止を狙った裁判も起こしているようだし。

 この前の選挙だって、自民の立候補者が底をついたから、おこぼれで通っただけだし(ソースはハテナダイアリー)、発言力0。正確に0。三度目にもう一度言う、0である。

ソースがWikiPediaで悪いが経歴見ても
> 東京都千代田区立麹町中学校在学中に、学園闘争の影響を受け、「麹町中共闘」を結成。機関誌『砦』を発行し、ビラを配ったり、大学生の共産主義者同盟マルクス・レーニン主義派の集会に参加するなど、積極的な運動をおこなった。
 しかし、内申書に中学校での上記のような学生運動経歴を書かれ、高等学校入学試験の面接では質問が思想的なものに集中し、結局全ての高校を不合格となり、東京都立新宿高等学校の定時制に進学することを余儀なくされた。
 内申書に不利な経歴を書かれたとして千代田区教育委員会を提訴するものの、内申書の内容は執筆を担当した教員の裁量であるとして、敗訴した。この裁判は最高裁まで争われ、判決は重要判例として憲法の講義でよく紹介される(麹町中学校内申書事件)。
 その後は、教育ジャーナリストとして、学校解放新聞を発刊し、管理教育の打破を訴えた。退学処分をめぐって学校と裁判を起こしていた西原理恵子(現在は漫画家)を取材したこともある。また、公文式の批判本を著した。

これなんて個人の自由で、グロ・エロ漫画・ゲームなんて自己責任。既に業界が自主規制している。国家が介入すべき問題ではない。それが教育ジャーナリストか?
>青少年保護を理由とした有害図書規制にも批判的で、そのためか2003年の第43回総選挙では米澤嘉博らが推薦人に名を連ねた。

朝から頭が痛い。悪いけどついていけん。
戦艦播磨はしばらく相生のドック内で完全に活動停止する。マジで疲れたぜ。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/13 08:01
 戦艦播磨 近代化改装終了までの最後の発言?となるが、一つだけ書いとこうか。平成2-4年に、旧社会党の強行な主張のせいで、医学部定員がかなり減らされたんだよな。100人→90, 80人とかね。それで泣いてた受験生もいて、その年代に入試をむかえた団塊jr.医師の社会党嫌いの遠因となっている。湾岸戦争の頃かな。

 某病院某科長殿もその被害者だな。未だにいつも愚痴ってるし、「入試直前に志望大学の定員が突然10人減らされたんですよ、あれがなければ某旧帝大医学部に受かってたのに。社会党は一生許さないですよ」ってさ。あの大学は入試の得点が返ってくるそうだから、1000点満点で0.5点足りなくて落ちたなんて、そりゃショックだろう、ずっと模試ではA判定だったそうだし。悪いな、ばらしちまって。けど、どこを受けたかは伏せとくよ。しかし後期って論文入試だろ。それで、くすのき大に受かるんだから、私より文才あるんじゃない? いいじゃん、おかげで私とスクラム組んで北播の覇者を驀進中なんだから(嫌ってか?)。さすが、もっチャン怒りの講義中に「丸」を読んでただけあるわ。

 つまり、医学部定員を増やせといってる社民党や、民主党内の旧社民系は、15-20年程前は、医学部定員を減らせと強攻に主張していて、その通りになったわけ。「泣いた生き証人」が言うんだから間違いないだろう。それを今は「医師会が医学部定員を減らさせた」「厚労省の無策」などと妄言はいてるんだから、凄いわ。

暇人28号暇人28号 2007/04/13 09:11
やはり、今も昔も、社会党は駄目駄目、ということですね。以前は朝日などに社会党マンセーと書かれていてそんなもんかと思っていましたが、最近ネットで情報を得るようになって、いかに社会党・朝日が日本を悪くしたかがわかるようになりました。


ところで、相も変わらず開業医に「夜間勤務」をさせようとアドバルーンを揚げていますね。本当に出来るのかなあ。そもそも、24時間365日の診療なんて出来るわけないじゃないの。過労死続発だよ。

えっ?待機時間は勤務時間に当たらない?じゃあ、消防署員は火事現場で火事を消していないと勤務にならないの?受付嬢は顧客の接待をしていないと勤務に当たらないの?国会議員は壇上で演説したり、採決をしていないと勤務にならないの?

保坂を書いた者保坂を書いた者 2007/04/13 12:53 >>戦艦播磨さん
かなり潔癖症なんでしょうか?保坂と書いたのはあの人物が細かい質問をして答えを引き出す実績があるので書いただけです。wikipedeiaにも有りますが共謀罪では「目配せでも成立」との回答を引き出したなど。
>>グロ・エロ漫画・ゲームなんて自己責任。既に業界が自主規制している。国家が介入すべき問題ではない。
古いおたくなのでここは突っ込みを、「だから国による規制強化に反対してんじゃねえか。それすらも知らないとは本当におたくか?」
保坂を書いた意図は以上です。

IkegamiIkegami 2007/04/13 13:38 か、艦長!申し訳ありませんっ!直ちに図書室へ行き、歴史を勉強してまいりますっ!
ん?乗艦した覚えがないぞ。きっと漏れのことではないな。

某病院某科長某病院某科長 2007/04/13 15:11 保坂を書いた者さん
戦艦播磨先生はかなーり神経質で潔癖症な性格のようですが、喧嘩は大好きなようですね。私もいじめられましたので、この大ポカ脊髄反射レスはいい反撃材料なので、使わせていただきます。こらー、保坂を書いた者さんに謝らんけー! 駄目だ、迫力不足、反撃食らうかな。

座位座位 2007/04/13 16:28
重箱の隅をつつくと、このブログでは、安部首相と表記した最有力人物が一人(0319)、阿部総理(0412)と表記した者が一人、いらっしゃるようです。意外と名前を憶えて貰えない総理大臣さんなのです。

774氏774氏 2007/04/14 08:22 座位様

 前原 前民主党党首も、なかなか名前を覚えてもらえませんでした。あれは頼りなさそうという嘲笑も入っていたわけですが、個人的には期待していました。外交政策は与野党共通で、国内政策は逆という2大政党制が私のお好みですので。前原氏の訪中は中国の外交政策の矛盾をあからさまにする快挙であったと高評価しています。小沢氏も昔は良かったのですが、旬はすぎていますね。国連待機軍構想から幻滅です、旧社会党勢力を取り込むための苦肉の策なんでしょうけど。民主党は残念ながら、まだ与党に嫌気をさした医師をとりこめるほどの政党にはなっていないという印象です。枝野氏と野田氏とか逸材はそろっているのですが、彼らがなかなか中枢に入り込めないのが欠点ですね。自民は異端児を中枢に入れて、すっかり組織票に頼らない都市型政党に変革を遂げました。まあ、憲法改正時には政界再編が起こると思いますので(当たらない私の予測では、前原派が自民保守派と合流か?)、これからが面白いです。

774氏@医者です774氏@医者です 2007/04/14 08:28
それにしても、中国の日米離間の計は露骨です。温首相が訪日して日中友好ムードを演出し、逆に米下院に対日批判をさせるなど外交上手ですね。ただし外交下手な米国が珍しく中国を上回っていたのか、下院が対中・韓国批判をしていたのは、米国外交の成長でしょうか。アメリカの世界戦略を考えると、日英は地政学上も経済上も軍事上も、与国としないと成り立ちませんから。

rijinrijin 2007/04/17 18:40 「岡本隆吉」でググってみると、阿部知子代議士と「陣痛促進剤による被害を考える会」の繋がりがわかりますよ。

http://homepage1.nifty.com/hkr/simin/

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070412

2007-04-11 長野シリーズ4・手続き問題

昨日は1回お休みしましたが、気を取り直して支援エントリーを書きます。残念ながら情報が限定されていますので今回がとりあえずの最終回です。次に書くとすれば事態が新たな展開を見せたと言う情報を頂けたらにしようと思います。そう言う訳でもう一度azuminese様から頂いた経緯を再掲します。


平成18年3月前知事の方針に反対した前院長更迭
平成18年5月前知事と意見を共有しているという現院長が成育医療センターより着任。いつでも誰でも受診できる病院をめざし、総合診療科、麻酔集中治療科を中心とした全人的な総合診療体制を構築すると宣言。その後、県議会でこども病院の治療方針の変更に関し、議論になった。
平成18年7月現院長は小児救急開始のための病棟改築案を県に提出
平成18年8月選挙で前知事落選
平成18年9月8月の病棟改築案は棚上げにされ、新知事は議会での議論を踏まえ、「こども病院のありかたを考える会」を立ち上げ、考える会が提言をまとめるまで、診療方針の転換に関しては凍結するように現院長に指令
平成19年2月管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告(この際に戦時体制という発言が飛び出しました)
平成19年3月考える会が『こども病院は紹介患者を診療することを基本とする』という提言を知事に提出。


長野問題で焦点となり理論的支援の鍵となるのが、今年2月に行なわれた

    管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告

これの解釈により戦術が変わってきます。つまり、

  1. 管理者とは一体誰の事か
  2. 通告とはいわゆる業務命令なのか

まず管理者から考えてみます。

誰でも考えるのは病院だから院長だろうと言う発想です。病院で一番えらいのは院長であり、だから院長が管理者であろうと言う理屈です。個人病院ではその通りでしょうが、県立病院となるとそうは簡単にイエスと言えません。県立病院では院長といえども雇われであり、単に院内の最高責任者に過ぎません。

院内の最高最高責任者である院長は院内の人事権すらありません。人事権は全く無いとは言いませんが、あっても院内の○○委員会の任命権程度です。本当の人事権を握っているのは各県の病院局のような所です。もちろん給与の設定権もありません。その程度の権限の院長が独断で小児救急の断行を行なうとは思えません。院長は何をするにしても上部機関である病院局のご意向を伺わないと、実質何も出来きず、院長が持つ裁量権は院内の限られたものと言えます。

では院長を監督している病院局が管理者かと言えばそうではないでしょう。病院局は県の一部署であり、自分の裁量で決定できる範囲が院長同様大変狭いところです。病院局が独走して政治問題化していた小児救急断行の指令をだすとは考えられません。

そうなれば病院局に命令を出せる人間という事になります。県立病院は読んで字の如しで、県が作った病院であり、県の所有物です。そして県の最高責任者はこれも言うまでもなく知事です。知事で無いとこんな命令を下せるとは考えられません。法律上の解釈論は様々に出るかもしれませんが、管理者とは県であり県の最高責任者である知事であると考えてよいでしょう。。

管理者が知事であるとして、「通告」とはどんな代物であったのでしょうか。

azuminese様が管理者が医局会で通告したとなっていますが、医局会に知事が来たとはまず考えられません。知事の命令を直接受けた病院局の役人が来たとも考え難いものがあります。おそらく知事命令の伝達経路は、

    知事→病院局→院長(及び病院幹部)

であったはずです。つまり知事からの命を受けた病院局が、病院幹部が呼び出し「小児救急を4月から始めよ」と話し、病院幹部がそれを持ち帰って医局会で話したと考えるのが妥当です。

問題なのは通告の形式です。まず多分無いだろうと考えられるケースは、命令が文書化されて提示されたケースです。もしそうであれば正式の県からの業務命令になります。正式にそういう文書で通達通告されたのであればもっとも戦いが簡単になります。ネットに通達文なり通告文を曝して頂ければ、寄ってタカってコテンパンに粉砕できます。

もっともありそうなケースは、口頭で

    「県からの強い意向により・・・」

として通告した可能性です。私も長くは無いですが県立病院勤務の経験がありますが、院内に好ましくない指令が病院局から下る時には正体不明の天の声形式で話され、医師からの少々の異論は「県の意向だから」で強引に押し潰されていました。

azuminese様のコメントの雰囲気から察するに相当な数の反対論、異論が噴出したのは想像に難くありません。そうやって紛糾した時の切り札的セリフは、

    「意向であるが、実質の業務命令と考えて欲しい」

だいたいこのセリフを連発されると異を立てていた医師にもあきらめ感が拡がり、後は医師の最小限の面子を立てるために小さな妥協や空約束を行い、不承不承ながら「業務命令ならばしゃ〜ない」ぐらいで終わりになります。ただ長野の勇者はそれでも承服していないようです。

この考えを澤田石様から頂いたコメントを参照にしながら再考してみたいと思います。

澤田石様も通告の形式の考察をまず行なっています。24時間一次救急を正式に命じるならば次のようなステップを踏む必要があると書かれています。

第一段階管轄部署は診療体制の変更に伴って必要な施設の整備、人員の拡充、支払うべき賃金の増加を細部まで考慮して、設備、人員等に関してタイムテーブルと予算を含む法案を作る。
第二段階管轄部署が法案を作成するにあたっては、医師法等、労働基準法、行政手通法などの関連法令に違反してないことを確認する
第三段階管轄部署は法案が中央政府の所轄官庁(厚労省)の一般的な政策、通達通知等に反していないか確認
第四段階行政府(県)は議会に法案を提出
第五段階議会を通過したらば、行政府の長(知事)は執行にとりかかる
第六段階管轄部署は、新法(政策)の執行の準備を開始する。県は国と同様に年度毎の予算でものごとをすすめるため、X年度に議会を通過した場合に執行される  のはX+1年度以降となる

言いきれはしませんが、去年の8月に現知事は、

議会での議論を踏まえ、「こども病院のありかたを考える会」を立ち上げ、考える会が提言をまとめるまで、診療方針の転換に関しては凍結するように現院長に指令

とあり、議会との約束で「こども病院のありかたを考える会」が結論を出すまで救急問題は凍結としています。そうなれば今春に行なわれた県の予算審議の中にこども病院救急問題は行なわれているとは考えられません。県の予算のうちには既存の救急施設への予算配分はありましたが、こども病院へはリニアック3億円ぐらいが目ぼしいものとなっています。

そうなると知事が行なった指示は予算措置を伴わない救急体制の開始という事になります。予算も人員も変わらないのであれば議会を通さずに命令は下せます。くどくなりましたが、どう考えても議会で承認を経た通告でないのは確かです。

この通告の背景として、

  • 何がなんでも小児救急は開始させる
  • ただし予算措置は無い

予算措置が無いのは恐ろしいことで、もし小児救急を非合法の新たな当直増員体制で行なっても、新たな当直予算すらない事になります。これは看護師以下のコメディカルもそうで、小児救急のためにもし人員をあてても時間外手当の予算はありません。予算内で行なうとすれば、従来の院内当直体制で小児救急を行なうほかはありません。お手当は一緒で業務だけ増大させる手法です。そうなればこの通告はいよいよ正式のものとは遠くなります。

正式のものであれば、業務が増大した事に対する最低限の代償として予算措置を要求されます。小児の一次救急は間違っても片手間で行なえる代物ではありません。だからあくまでも通告は知事の意向を受けた非公式のものでなければなりません。純然たる非公式では誰も聞いてくれませんから、限りなく公式に見えて実体は曖昧模糊なものである必要があります。それが「強い意向」という表現になるかと考えます。

強い意向であればどこにメリットがあるかと言えば、強い意向とは広い意味の「お願い」になりますから、これを受けた側は「自主的」に意向を実現した事にできます。もう少し強い表現に変えれば、県の意向を察して「勝手にやった」との論法が成立します。「勝手にやった」のなら予算も人員も不要です。病院が自発的にボランティアとしてやっている小児救急ですから、一年間の実績をゆっくり見てから来年度の予算でお恵みを配慮してあげても良いというスタンスが可能なわけです。

この問題の根っ子は入口にあります。正式にであればどんな体制を組んでも労働基準法ならびに、厚生労働省の宿日直通達に反するはずですが、ボランティアであると見なされると魔法のように合法化される懸念があります。

私だけではなく他のコメンターの皆様も指摘しているように、一体誰からのどんな形式の通告であるかを白日の下に晒して下さい。非公式の「お願い」であれば聞く必要もありませんし、公式の知事命令なら労働基準監督局を始めとして公式に「怖れながら」と相談する手は幾らでもあります。

これはあくまでも個人的な意見と言うか感想みたいなものですが、交渉は大上段に振りかぶって行なっていくのが望ましいと考えます。

  1. まず小児三次医療施設の意義とその役割を、滔々と何時間でも何日でも何週間でも、相手が耳タコになるぐらい論じたてる。
  2. 相手が三次施設の役割をシブシブとでも認めたら、「戦時体制」であっても、小児一次救急を三次施設で行なう理由を徹底的に聞く。
  3. 1.と2.は相手も海千山千ですから乗り切ると思いますが、次に誰からの命令であるかを徹底的に問い質す。ここでは「県の・・・」という曖昧な段階では妥協せず、具体的に県の誰から発せられた「通告」であるかをシロかクロかではっきりさせる。
  4. 誰かがはっきりすれば、今度はどういう形式の指示であるかを公式の文書で請求する。責任者の署名捺印がなされ、指示内容が明瞭に書かれた文書を飽くことなく要求する。形式不備なら決して受け取らない。
  5. 県職労が一枚噛んでいる様子ですが、交渉内容は出来るだけオープンとし、逐次全国に情報を発信する。某巨大掲示板でもm3でも有力ブロガーでも構いません。もちろん同時がより望ましいと思います。
  6. もし県職労が中途半端な妥協を行なえば、県職労以外の医師は「オレは県職労と関係ない」と個別の交渉を要求する。

交渉のキモは通告が公式なのか非公式なのかの厳密な区分です。公式であれば労働基準法、厚生省通達を持ち出しての遵法闘争。非公式であれば聞く耳を持たず拒否。陰湿に外堀を埋めての強行突破を行なえば、最終手段である集団脱走。これぐらいの強面闘争が必要です。

他に戦術としては患者の会は救急を行なうのに批判的であったはずなので、これと出来るだけ連携して、患者の会からの声も出来るだけ上げてもらう事も必要です。医師の声と違い患者の声は大きく響きます。それとどう考えても予算措置は行なわれていないので、可能であればコメディカルとも連携ができればより理想的です。ネット医師は知恵と広報だけですが支援します。

最後に当面は交代勤務制を要求するとazuminese様からのコメントにありましたが、おそらく実現は至難の業かと思います。こども病院で交代勤務を認めれば、小児以外でも救急に従事している他の医療施設からも同様の要求がなされるからです。至難の業ではありますが、ここで突破口を作ればまず長野全域に広がりますし、長野がそうなれば他の都道府県に飛び火します。

あくまでも「そうなれば」ですが、この交渉の結果は勤務医の労働環境の今後に大きな影響を及ぼす可能性があると私は考えています。

falcon171falcon171 2007/04/11 09:50 おはようございます。Yosyan様

>そうやって紛糾した時の切り札的セリフは、「意向であるが、実質の業務命令と考えて欲しい」。だいたいこのセリフを連発されると異を立てていた医師にもあきらめ感が拡がり、

昔もありましたよ、
大和沖縄作戦出陣時の伊藤整一司令長官は、連合艦隊司令部が立案した沖縄への
「海上特攻作戦」に頑として反対する。目的があいまいならば勝算もない、将兵を犬死にさせるだけの常識はずれの作戦だから。
説得のため、連合艦隊司令部は草鹿龍之介参謀長を大和に派遣。それでも伊藤は納得しない。作戦の真の目的は何か、本当はわれわれに何をやらせたいのか、穏やかな表情ながらきっぱりとはねつける態度を見て取った草鹿が本音を吐く緊迫の場面を吉田満は描く。−「要するに死んでもらいたい。いずれ一億総特攻ということになるのであるから、その模範となるよう、立派に死んでもらいたいのだ」 「それならば何をかいわんや。よく了解した」(東奥日報 よみがえる記憶 吉田満の遺言 2005年8月5日 文章一部改変しました)

これを山本七平は、「連合艦隊司令部という日本で最も冷徹な計算が求められる
ところで、作戦を理性が決めているのではなく空気が決めているなら、議論のは
いる余地はない」それがよくわかったから、伊藤司令官は「わかった」といった
と読んでいます(空気の研究)。

60年以上経って、はたして医師は「それならばなにおかいわんや」と言うでしょうか? 「乞う、ご期待」ですね、長野県。

>この通告の背景として、
何がなんでも小児救急は開始させる
ただし予算措置は無い

上の連合艦隊司令部参謀長の言葉と比べて皆様いかがお考えでしょうか。
私にはそっくりですが。

おもしろければ、「昔もありましたよ」シリーズ続けます。

YosyanYosyan 2007/04/11 10:28 falcon171様

>「それならばなにおかいわんや」と言うでしょうか?

管理者が言ったとされる「戦時体制」とはそこまで末期的ということでしょうか。たしか大本営である厚生労働省は「医師は足りている」「小児科医も足りている」です。まあこの辺が大本営の大本営たるところでしょうが。

消外医@学会中消外医@学会中 2007/04/11 10:33 現在ネット医師にとって、長野問題は「コレは常識的に絶対有り得ない通告(命令)」と、誰もが直感的に感じるはずですが、皆さんアツくなって冷静に反撃できないため、大抵、海千山千の当局者に煙に巻かれてしまうのがオチです。Yosyan様がこの通告の不当性を的確に列挙し、(未確認情報にも対応した)完璧なフローチャートで今後取るべき対応を例示頂いたことに敬意を表します。また、県当局者が当ブログを監視対象にしている可能性もありますが、あまりに当たり前すぎて対策の立てようがないのでは?となると今後、正面突破はひとまず休止して、こども病院医師個人個人への各個撃破に戦術変更することが予想されます。【例】敵対姿勢が最も強い一医師を徹底的に潰す。この医師が辞めることは折込済み。【例】流言飛語で医師間の離反を仕掛ける。【例】院長・事務長などが(他の医師が外来・検査中など手の離せない)時間を狙って、ある医師を呼びつけ懐柔・恫喝。【例】事務のペーペーなどが(他の医師が当直などの)時間を狙って、ある医師を飲み会に誘い、軽い気持ちで行ったところ院長・事務長などが待ち構える。    以上はイメージです

falcon171falcon171 2007/04/11 10:43 >戦時体制とはそこまで末期的

うーん 少なくとも、昔は、陸軍、昭和20年7月の時点で、本土決戦に備えて、九十九里浜の防御陣地は万全と言っていたみたいですよ。
でも、天皇が、「侍従武官を派遣したところ、陸相のいうような防御陣地はないではないか。」と言われると黙ってしまったとか。
ここら当たりが名高い員数主義でして。ちゃんと陸軍の台帳には「陣地整備完了」と載っていたんでしょう。

医師過剰地域があるなら教えよと国権の最高機関で問われたら、どういう態度だったんでした、厚労省?
 
Yosyan様、厚労省がおっしゃる通り、きっと医籍台帳見る限り、我が国の医師の陣容は赫々たるものなんでしょう。我々は安心して寝れますね。

某勤務医某勤務医 2007/04/11 11:11 今回のエントリーとは無関係ですが、播磨の循環器終了にとどめを差すような判決が出たのでお知らせします。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000298041.shtml

YosyanYosyan 2007/04/11 12:15 消外医@学会中様

長野の件はネット医師が長い間論議してきた、医師が本来手にすべき勤務環境の獲得の闘争ですから、机上の対策は考えやすいですし、根拠となる通達や法令は湧き出てきます。とくに宿日直の通達なんてポーズだけのもので、空証文の典型みたいなものですが、出す方は空証文のつもりでも、周知されて根拠にされたら覆すのは困難なものです。

理があるのなら正攻法が一番です。ゴリゴリの正攻法が今回の場合はもっとも適切な戦術と考えます。正攻法なら隠す必要もありませんし、ここで書いても御指摘のように対応しようがありません。

正攻法に対抗するのは搦め手からになりますが、そうなればこども病院の医師の団結力と意思の持続力になるかと思います。意思の持続に関してここで出来るのは、適宜取り上げて「ネット医師は注目して支援しているぞ」ぐらいですが、そういう分野ぐらいはお手伝いしたいと思っています。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/11 12:32 神戸地裁の橋本判事はプロ判事として有名。県立淡路のアナフィラキシー訴訟、有名なものでは中国残留孤児への4億5千万円程度の保証を認める判決(生活保護は出た上での積み増しだ)。こいつに、こんなへんてこ判決を出されても何の問題も無い。地裁などお遊び裁判で何の意味も無い。粛々と控訴するだけだ。我が艦は51サンチ砲防御がされており、水面下防御も魚雷も90本まで耐えるように設計されている。こんなもの小破ですらない。大和とは違うんだよ、大和とは。そのうえ、播磨にはもう守るべき循環器医療など存在しない。AMI=死亡、それが播磨クオリティー

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/11 12:51 目標、神戸地裁。距離4万2千。主砲全弾発射!

ま、冗談として、播磨だけでなく、扶桑国全土の救急終わったな

YosyanYosyan 2007/04/11 13:52 戦艦播磨様

ほんの数年前まで医師は文句も言わずに医療をやっていたのです。36時間であろうが、72時間であろうが「医師の仕事はこんなもの」と働いていたかと思います。そのため現状の人数では出来るはずもない24時間救急体制が曲りなりにも実現していたかと思います。

ただし内部的にはその当時からギリギリで、非常におっかないバランスの上で辛うじて成立してたのが日本の医療であったと考えています。ところがそんなバランスに無頓着に断行したのが医療費削減路線と、救急充実路線です。

ランナーズハイの状態で苦しいのが苦しいとさえ自覚していなかった医師が、医療費削減の足枷と、救急充実路線の首枷をつけられ、本当は苦しいのに気がついてしまったと言う事です。もちろん他のくびきとして医療訴訟や新研修医制度もあります。医局弱体化もあります。

これらの重荷のうち、医療訴訟以外はすべて人為的に作られたものです。医療訴訟は人為的というより社会現象かと考えています。人為操作をしなければ10年単位で問題は先送れたはずですが、人為操作によってこの2年で顕在化してしまったのです。

ランナーズハイからただの苦しいに意識の変わった医師を、再びハイ状態に戻すのは不可能でしょう。イギリスがもう証明しています。この過渡期に医師がどうするべきか、海図の無い海原を航海しているように思います。

戦艦扶桑戦艦扶桑 2007/04/11 14:05 がーん、扶桑だけで「日本国」を意味するとは。IVH事件、DCショック12分事件、八戸市民病院事件と並んで、救急は一切受けるなと司法から言われたも同然。割り箸、心筋炎と、医療界を揺るがす判決は1年に1回だったのに、最近は1ヶ月に1回以上ネタを振りまいてくれる。
 まあ「裁判官も困ってしもとるんや、医者の調停委員は裁判官から病気について聞かれても無関係ですわってみんな逃げしもとうで。しゃーないから学生用教科書読んで勉強しとーわ、お前裁判官に教えたってくれ」だそうですが、あくまでも信頼度0%の噂にすぎません。

BugsyBugsy 2007/04/11 14:14
>きっと医籍台帳見る限り、我が国の医師の陣容は赫々たるものなんでしょう。
そうです。遍在してるだけなんですよ。鬼籍に片寄ってるんです(笑)。

それはともかく 自分も長野県のこども病院と類似の事例を体験しました。
とある自治体立病院に勤務している折 ある朝急に院長が医者全員を召集して「来年度から24時間救急外来をやる。」と宣言されました。「地域住民の要望が多くって」だそうです。自分の科は少人数なので とても単科で毎日当直は出来るはずもなく 教授のところに応援部隊をお願いに泣きつきました。
「論文でも書かそうかと思って田舎の病院に送ったのに。」と頭を小突かれましてね、「子供の使いじゃあるまいし、お前ごときの口先だけで左様ですかと医者送れるかよ。」とすごい剣幕。「実際に業務命令書とやらを見せてみろ。増員の依頼の手紙を病院から直接俺に送らせろ。それが常識だってもんだろ!じゃなきゃ信用出来ないし、出さないんだったらお前もいうこと聞く必要はなし。」
確かに子供の使いだったオイラは帰り次第事務長に相談しました。事務長なり院長なりが教授に一言説明してもらえないかと、にじり寄って言ったのに なしのつぶて。結局救急診療の話も尻切れとんぼでした。
要は院長も事務長も責任取るの嫌だったみたいですよ。署名捺印し公式文書にしたり、教授に依頼の手紙を書いても差出人に名前が出ると後で責任追求されますから。

長野県のこども病院の場合も 口頭だけの業務命令に準ずる指示だったとしても内容は非常に重いものがあります。業務内容の理解と人員配置を周知徹底させるために文書にしてもらったらどうですか。あとあと残しておいて、、、

サルガッソーサルガッソー 2007/04/11 16:19 いつも思うんですが
こういう自分は責任取りたくないけど他人に命令したいって本当に醜いですよね。

みみみみ 2007/04/11 17:39 いまHP確認したところ、まだ24時間救急は始まっていない様子
 さすがに強行突破はあきらめたようですが、、、、さて、、、、

sawataishisawataishi 2007/04/12 02:01 Yoshyan様。澤田石です(神奈川県の回復期リハ病棟専従医、S37年生まれ、
jsawa@attglobal.net)。
> 「意向であるが、実質の業務命令と考えて欲しい」
>だいたいこのセリフを連発されると異を立てていた医師にもあきらめ感が拡がり、
>後は医師の最小限の面子を立てるために小さな妥協や空約束を行い、不承不承ながら
>「業務命令ならばしゃ〜ない」ぐらいで終わりになります。
 これまではそうだったかも知れませんが、もう時勢の流れはそんな受け身の姿勢を許しませんよ。時勢と言いました。このたった1週間の朝日新聞(ワタクシが最も有害で下劣で吐き気をもよおす新聞。だから毎日読まざるを得ない)に、医師不足の記事が少なくとも3件は関連して掲載されておりました。
 特に感銘をうけたのは4月10日に朝日新聞の社説。題は【医師の数を増やせ】。その論調が実にまとも。その中で実名は出てなかったのですが、小児科医師の故中原 利郎先生の過労死に言及させており、同じページの「ドキュメント 医療危機」に「勤務医よ闘え」の本田 宏先生のことが出ておりました。ユングの云う共時性現象ではないでしょうか。

 参考URL
 1) 本田先生の医療制度研究会の4/21の講演会(澤田石は参加します)
   http://www.iryoseido.com/kouenkai_top.html
 2) 本田先生の日経メディカルのブログ「勤務医よ、闘え」
   http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/blog/honda/
 3)故中原 利郎先生の過労死認定を支援する甲斐
   http://www5f.biglobe.ne.jp/~nakahara/
 4)澤田石のプログ(暇な方はちょいとみて下さいな)
  http://d.hatena.ne.jp/sawataishi/
  
 私は病院の管理者が「御願いします」というその内容が宜しくない時には、「おねがいですね。わかりました。私はそうしません」と簡単に言ってきました。例えば、最近では「医師も看護師もチームとしてアレなので、センセ方もタイムカードに打刻してくださるよう御願いします」と事務長。私は「なるほど、5:30p.m.が勤務終了時間。ということは、年俸に加えて5:30p.m.以降の勤務について残業手当を支払うのですね」と質問。
 「いやセンセ、チーム医療のためなんです。なんとか1つ」
 私は「やっぱり。御願いですね。私はタイムカードには今後も打刻しません。御願いでなくて業務命令にするならどうぞ。それでも私は打刻しませんよ。命令に応じないことで解雇通告を出すならどうぞ。望むところです。労働基準監督局に訴えるまでもなく、私と病院との契約書を私はちゃんと保存してます。宜しいですね」と。
 もちろん、タイムカードはその話しがあってからもう一年以上になりますが、誰も何も言いません。
 そんなものなのだと思います。たんに言葉で明言して拒否すると言うか、黙殺したらいいだけのこと。
 ではでは。

一産科医一産科医 2007/04/12 13:41 こども病院のある安曇野市では、昨日より安曇野市医師会が運営する救急センターが稼動し始めたそうです。
内科小児科で、夜10時まで。安曇野日赤とこども病院がバックアップするとなっています。ただし、処方のみで注射・点滴は行わないとの事。注射・点滴が必要と判断される患者は、大人は日赤・子供はこども病院へ紹介ということでしょうか。
紹介患者であれば、こども病院も受け入れているはずです。

ひみつひみつ 2007/04/12 17:34 徳洲会ですか・・・
阿部議員は。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070411

2007-04-10 看護師内診問題の立役者

今日も長野問題を書こうと思ったのですが、経緯から先は労働法規の塊みたいなお話になるので、皆様が取り上げていらっしゃる看護協会ならびに厚生労働省看護課に関連する有力者のエピソードに軽く触れたいと思います。

この件に関してはmoto様が積極的に情報収集に当たってくれましたので、適宜引用させて頂きながら話を進めます。まず看護協会と看護課の関係を端的に示す情報です。

 看護協会の現理事長が久常氏で、二回の通知を出した看護課長である田村氏の前の看護課長。田村氏は99年から2006年まで看護課長で、2006年9月から野村氏にかわってます。田村氏は現在国立看護大学長。

 単純に考えると、田村氏が、替ったばかりの野村氏に発破をかけて、久常氏がこれを応援してる、って図式でしょうか?

田村氏の略歴をみると、聖路加から東大に行って、看護婦から看護師に名前改めさせたときの課長でもあり、なかなか積極的な方のように思えますね。

この情報からわかる事は、

  • 最近の看護課長は、久常氏→田村氏→野村氏となっている。
  • 久常氏は看護課長退職後、現在は看護協会理事長である。
  • 田村氏は看護協会退職後、現在は国立看護大学長である。
  • 田村氏が看護師の内診の是非に対する疑義照会で「違反」と回答した当時の看護課長である。

看護課と看護協会の関係は久常氏の例を見る限り、看護課長と看護協会理事長を歴任する事はありえる関係です。ここで2回にわたる内診禁止通達を看護課長名で行なった田村やよひ氏の経歴も情報があります。

    
1948年静岡県生まれ
東京大学医学部保健学科技官、筑波大学附属病院看護婦長、筑波大学医療技術短期大学部講師、助教授を歴任
1990年聖路加看護大学大学院修了(看護学修士)
1993年東京大学大学院修了(保健学博士)、厚生省健康政策局看護課課長補佐
1997年厚生省看護研修研究センター所長
1999年厚生労働省医政局看護課長
2006年国立看護大学長

内診禁止通達での経緯はこれもネットで広く出回っていますが、自らの母校である静岡県立榛原高等学校の同窓会HPにコメントを寄せています。

 榛原高校を卒業して四十年が過ぎた。私たちは「団塊の世代」といわれて久しく、まもなく大量退職の時期を迎える。ところが私は今年の9月1日に、7年余りの厚生労働省医政局看護課長の職から国立看護大学長へと異動し、定年が5歳延びてしまった。少子化時代にもかかわらず、看護界では大学が増加し続けているため、60歳以降のんびりと暮らせるのは難しいだろうと感じてはいたものの、とうとう現実になってしまった。

  中学・高校時代に描いていた将来の夢は、看護師、教師、遺伝の研究者などいろいろあったが、結局、看護の道を選んだ。一口に看護といってもその領域は広い。私は2年半の短い臨床看護を振り出しに、その後は筑波大学などで看護学教育・研究に長くかかわった。今後も看護大学での管理運営、教育研究が主な仕事なので、子どもの頃の夢は嶺域こそ違え、ほぼ実現できた。このような道を歩めたのも、担任であった大久保健直先生の 「東大の看護学校を受験したらどうか」 の一言があり、それが契機となって私の世界が拡げられたからだと感謝している。

  ところで、唯一自分の将来像になかったのは、中央省庁での行政官の仕事だった。昭和40年ころの榛原では、このような仕事はイメージしにくいからやむをえない。今その仕事を離れて思うことは、何とやり甲斐のある面白い仕事だったか!ということだ。パワーのある国会議員や関係団体などと協力・調整をしながら、望ましい看護制度や質の高い看護を国民に提供する仕組みづくりに貢献できたと思っている。平成14年春には、驚いた人もいただろうが、一世紀近く使われた 「看護婦」の呼称が「看護師」に代わった。

この仕掛人の一人は私だ。また、平成16年の看護師や准看護師は産婦の内診をしてはいけないという通知は、一部の産科医からは今も恨まれているらしい。

  今年6月には、保健師助産師看護師法の一部改正を含む医療制度改革関連法が国会で成立した。行政官としては、これを自分の最後の仕事にすると二年前から決めていた。いつどのように職業生涯を終えるかということは、とても重要な課題だが、また数年後に悩まなくてはならない状況を抱えてしまった今日この頃である。

少し長いですが全文です。ここから田村氏で得られる情報は、

  • 厚生労働省看護課長から国立看護大学校に天下りした。
  • 看護婦の実務経験は2年半である。
  • 2年半の実務を基に看護学教育・研究を行なっていた。
  • 40歳頃(1998年頃)から聖路加看護大学大学院、東京大学大学院に進学。おそらく合わせて5年程度と考えられる。
  • 1993年に厚生省健康政策局看護課課長補佐に大学院終了後直ちに採用、6年後には看護課長となる。
  • 看護婦から看護師への名称変更では中心的役割を果たしていたと考えられる。
  • 内診禁止通達でもまた中心的役割を果たしていたと考えられる。

看護師の世界ではありふれた経歴なのかもしれませんが、実務2年半で教育・研究に従事したと言うのは、臨床実務がよほど肌にあっていなかったか、あまりにも能力が低くて現場から見放されたか、本人の教育・研究指向が強かったかのいずれかです。おそらくですが、実務2年半では実習現場の指導はしていなかったように思います。指導される方も実務2年半じゃ可哀そうですからね。

次に40歳頃から急に学歴に目覚め博士号を目指したのは何を意味するのでしょうか。普通に考えれば教育・研究現場でのさらなる出世を目指してのものと考えるのが妥当です。ああいうところは学歴が重視される事が多いからです。ところが博士号を取ると同時に厚生省看護課に入職しています。そうなるとこれは厚生省看護課に入職するためのステップであった可能性が出てきます。つまり40歳頃の田村氏に将来の看護課長としての白羽の矢が立ち、看護課長に相応しい学歴を身につけるために大学院に通ったと。考えすぎですかね。

田村氏の内診禁止通達手柄話に対する批評はネットに渦巻いていますので、ここではこの程度にしておきます。

続いて現看護課長野村陽子氏を見てみます。まず経歴です。

厚生労働省医政局看護課長。1973年聖路加看護大卒,米国エモリー大留学,法政大大学院修了。国立病院医療センター,新宿区保健所,東京都神経科学総合研究所勤務を経て83年から厚生省(現厚労省)。保健指導室,看護課,医療課などを経て現職。訪問看護を創設した老人保健法改正,看護職員人材確保法,健康増進法などに関わる。

野村氏は1973年に聖路加看護大学卒業後、その10年後に厚生省に入職しています。10年の間に米国エモリー大留学,法政大大学院修了とありますから、これもおおよそ5年程度をかけて博士号を取得したと考えるのが妥当かと考えます。残り5年のうち新宿区保健所および東京都神経科学総合研究所は臨床実務に縁が遠そうな職場ですから、実務経験は田村氏同様2〜3年程度と考えるのが妥当そうです。

野村氏と田村氏の久常氏の厚生労働省での経歴を重ねると

野村氏田村氏久常氏
1983厚生省入職
1993 看護課長補佐にて入職
1999 看護課長昇進看護課長退職
2007看護課長昇進厚生労働省退職

書くほどの表ではないのですが、14年は野村氏と田村氏は厚生労働省で同じだった言う事です。ただ田村氏はおそらく看護課一筋で、課長補佐の6年間は、現看護協会理事長である当時の課長の久常氏の薫陶を受けたと考えるのが妥当です。野村氏と田村氏が看護課でどの程度の関係であったかは不明ですが、これも密接な関係であったろう事は容易に推測がつきます。

ちなみに野村氏の考え方について2007年9月時に看護課長就任の時のインタビューが残されています。

9月1日付で着任した厚生労働省医政局の野村陽子看護課長は取材に応じ、「医療や看護に求められるものは、すごく高度になり、ニーズも高くなっている。そういう中で看護職がきちんと役割を果たしていけるような基盤整備をしたい」と抱負を語った。カリキュラムの見直しを含んだ看護基礎教育の在り方については、「看護職がもっと自律的に仕事をしていけるような方向で看護職員の質を上げていきたい」と述べた。

神奈川県の産婦人科病院で助産師資格がない看護師らが内診を行っている実態が表面化したことについては、「助産行為は助産師、医師がするとの整理で国会答弁や関係通知も出している。一連の考え方にぶれはない」と述べた。

日本とフィリピンの間で経済連携協定(EPA)が締結されフィリピン人看護師受け入れが決まったことについては、「あまり今の(看護師の)需給関係に影響が及ぶとは思っていない」との見方を示した。

ここで明言している通り、野村氏は田村氏が断行した看護師内診禁止路線を受け継ぐと宣言しています。ここでここ三代の看護課長の関係を考えて見ます。1999年までは久常氏が看護課長であり、野村氏は16年、田村氏は6年、厚生労働省で一緒に働いています。関係は次期看護課長として招かれていた、田村氏と、次々期を期待されていた野村氏と考えて良いかと思います。久常氏は看護課長退職後も現看護協会理事長であり公私共に田村氏、野村氏に影響力を及ぼせる立場です。そうなるとこの3人は看護師内診問題においてトリオを組める関係であると言えます。

看護師内診禁止は看護協会の悲願であったとされます。この悲願を背景に考えるとこの3人が今回の内診問題で果たした役割が浮かび上がります。

  1. 柳沢大臣の国会答弁から内診見直し論が浮上した
  2. 医政局と産婦人科医会が中心となって内診内測分離論で落としどころとする密室協議が行われた。
  3. 同じ省内の事であり、この問題に無関与とは考えられない看護課長の野村氏に情報が集まった。
  4. これは憶測だが内診問題の協議に加わった野村氏は「それでも原則は内診は禁止」であることの言質を取った。
  5. 野村氏から久常氏へは密接な連絡が取られていた。
  6. 省内の内診容認論を覆すためドラスティックな戦術が看護協会及び看護課で話し合われた。

後はこれまでの重複になりますが、3/30に内診内測分離論の意図を込めた通達が出されるや否や、看護協会は打ち合わせ通り疑義照会の問合せを直ちに発します。これを受けた看護課はこれも直ちに「内診は禁止」の回答を返します。この公式回答を握った看護協会はこれもまた準備通り、マスコミに意図的に操作した回答情報を流し、自らのHPで本来の通達の趣旨とは曲解した見解を大々的に発表します。

思わぬ展開に慌てた産婦人科医会は反撃に出ますが、マスコミへの根回しに後れを取っており、マスコミ論調は内診禁止再確認に流れ、この流れに元々内診容認に消極的であった厚生労働省内部は覆り、産婦人科医会は厚生労働省の必殺技である梯子を外された事になります。感嘆するほどのチームワークです。

看護協会と厚生労働省看護課がここまでツーカーであれば、今回の内診問題は最初から勝ち目が無かったのかもしれません。もっとも産婦人科医会では密室協議段階の約束が再び再浮上すると確信しているようですが、個人的にはまた揚げ足を取られて撃沈させられる懸念を抱いています。

なんと言っても厚生労働省の大元のスタンスは、自らが出した内診禁止通達をどんな形であっても変更したくないが大原則です。大臣答弁で渋々動いただけですから、ちょっとでも逆風が吹けばすぐに態度は変わります。逆風はやる気満々でいつでも吹かすと看護課と看護協会は待ち構えています。情報は看護師にも関わる問題なので看護課から看護協会に即座に流れ、なおかつこの二つは密接に連動し、歴代看護課3課長によるトライアングルが蠢動します。

勝ち目は柳沢大臣の強力な指導力ぐらいしか期待できませんが、大臣の指導力となると・・・

falcon171falcon171 2007/04/10 13:54 >看護協会と厚生労働省看護課がここまでツーカーであれば、

昔もありましたよ シリーズです。
軍部大臣現役武官制てっいうのが。
wikipediaによれば、
「軍部の大臣(陸・海軍大臣)は現役の武官(軍人)」でなければならない制度のことである。特に日本の場合、多少の違いはあるが、文民統制の対義語として用いられる事も有る。(中略)陸軍はこの「軍部大臣現役武官制」を利用(悪用)して後任の大臣を出さず(「陸軍のストライキ」と言われた)結果、第二次西園寺内閣を瓦解に追い込む。

憲法改正して、看護課長は文民(現役看護師以外)でなければならない。としたらいいかな。 あ、でも もともと現役じゃないのか。

既出?既出? 2007/04/10 14:20 昭和35年、38年に興味深い記述があります。
http://www.kango-renmei.gr.jp/history/chronology.html

昭和45年
http://www.shimizukayoko.gr.jp/profile/index.html

平成19年夏は交代のようです。
http://www.shimizukayoko.gr.jp/infini06/summer.html

motomoto 2007/04/10 16:33
http://www.kango-renmei.gr.jp/about/index.html
看護協会と看護連盟は分担しながら、協同して活動し問題解決をはかります。
看護協会は
1. 国の保健医療福祉に関する諸検討会に委員として出席しています。
2. 毎年、看護政策をまとめた要望書を政府に提出しています。
看護連盟は
1. 看護協会の提言する看護政策実現のために政策決定の場である国政・地方議会に代表をおくります。
2. 代表議員が看護問題の解決を政策決定の場で進展させるための支援をしています。

こういうのも見つけましたよ↓
(平成十二年十二月一日提出質問第七二号)
助産婦資格のない者の助産業務従事に関する質問主意書 提出者 阿部知子
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a150072.htm
阿部知子氏は、元徳洲会院長で、小児科だったようですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E9%83%A8%E7%9F%A5%E5%AD%90
たぶん、女性であり、社民党であるところから、看護連盟側についちゃってるわけだ。徳洲会では、内診は助産師や医師がやってるんでしょうか?

僻地外科医僻地外科医 2007/04/10 17:00 >moto様

 看護協会の長年の目標は
1.准看護師の廃止
2.助産師・保健師の医師並みの地位確保
です。
そう考えると今回の内診問題やhttp://www.jspu.org/jpn/nintei.htmlの2看護師の最低教育期間を3年→4年に延長するという看護協会の主張のからくりが見えてきます。

ところで全然話は変わりますが、下のブログでmoto様のコメントにレスをつけております。ちょっと遅れてのレスですので確認されていらっしゃらないかも知れません。ご参照いただければ幸いです。
http://blog.m3.com/case-report-by-ERP/20070407/1

motomoto 2007/04/10 17:00
既出?様が、教えてくださった、看護連盟の歴史読んでいると、看護師が、「出来ません」という態度・意思表明でもって、自分たちの労働条件を闘ってきた歴史がわかりますね。看護婦って静脈注射できなかったんだ。。。いくら徳でも、点滴くらいは、看護師がやってるんじゃないでしょうか?

医者は「出来る」ことでキャリアアップ、誉められる、という人生送ってきた人が多いですからね。。仕事をしない、出来ないと主張することで、地位向上をはかる、という戦略には馴染みにくい人が多いだろうなあ。。。

自分のとこのクリニック開業するときに、看護師雇おうとは、まったく頭に浮かびませんでした。とくに雇うメリット思いつきませんでしたから。レーザーも、静脈注射も、すべて一人でやってます。受付対応も、とくに美容の場合、看護とか医療機関勤務経験がないほうが、お客様相手に無礼がないんです。。。

医者側の抵抗としては、何も出来ないということなら看護師は雇わない、異常分娩だけを押し付ける助産師の嘱託は断固として拒否する、ってくらいでしょうか。

ひみつひみつ 2007/04/10 17:06 >moto様
内診については分かりませんが、ご指摘の系列病院では希望制で産婦の身内に臍帯カットをやらせていたようですよ(2003年頃の話で申し訳ありません)。今現在はどうなのか不明です。臍帯カットは法律では助産師・医師以外がやっていけないことになっているはずなので・・・。

一産科医一産科医 2007/04/10 17:14 公的病院や大きな病院では産科病棟のスタッフはすべて助産師だと思います。
したがって、こういう病院でしか勤務したことのない医師は、産科看護師の存在そのものが理解できないでしょう。医師によっては、「開業医=ローリスクのみを扱い、ハイリスクは病院に丸投げ。そのくせ助産師は雇わずに人件費の安い准看護師を産科看護師と称してさらにぼろ儲けしている」と考えているかも知れません。そういう医師から見れば、産科看護師なんかなくてもいいじゃないか(そもそも病院にはいないから別に困らない。今まであくどく稼いでいた開業医が泣きを見るだけ)、ということになるでしょう。
現在、産科医が一枚岩となって内診問題にあたれないのは、そういう事情も影響していると思います。

このまま産科開業医がいなくなると、その代わりは助産院、ということになるでしょう(少なくとも助産師会のシナリオはそうだと思います)。したがって、現在マスコミやプロ市民を利用して、いかに助産所が妊婦に求められているかキャンペーンを展開中です。しかし、嘱託医がいないのは大問題なので、そろそろ「こんなに求められている助産所なのに、嘱託医がいなくては存続できない。嘱託医を受けない産科医は産科医療を破壊する大悪人」キャンペーンに移行しつつあります。今回の局長通達で「連携強化」がうたわれましたが、これを最大限利用しようとするはずです。成功すれば「助産所を助けない産科医=悪人」という図式が国民の中に形成されます。
仕上げは、そういう世論を背景に地域の周産期センターに対し、助産所からの搬送を拒否したら罪に問う、という法案を成立させることです(現在でも通達違反には問えるかも)。「妊婦の安全を守るために」一切の搬送拒否は認められなくなるでしょう。もし、正当な理由なしに拒否すれば、法に反したとして(なんせ“法治国家”ですから)司法が介入することになるでしょう。かくして「おいしいとこ取り」の助産院至上主義の産科医療システムが完成します。このシステムが完成したとき、それまでこのシステム実現のために働いてきた、田村やよひ氏をはじめとする方々は、助産師会・看護協会の聖人として祀られることになるでしょうね。
ただ、このシナリオには2点問題点があります。
1)開業助産師を目指す助産師が少ない
 病院にいる限り、責任は医師が取ってくれますから、今のところ開業する方は少ないです。ただ、助産院至上主義産科医療システムが完成すれば、リスクの大部分は病院に押し付けることが出来ますから、開業を志向する助産師が増加する可能性はあります。
2)地域の周産期センターにリスクを丸投げしようにも、産科医がいなくなって周産期センターそのものがなくなってしまう。
これが最大の問題点と思いますが、さて、助産師の下僕として働くことをよしとする産科医がどれだけいるでしょうか。

本来の「医師・助産師・看護師の連携」はもっと別のところにあると思うのですが・・・。

一産科医一産科医 2007/04/10 17:17 臍帯切断ですが、医師・助産師が行うのは「業として」だと思います。

motomoto 2007/04/10 17:18
なんちゃって救急医様=僻地外科医様だったんですか?
もしそうなら、大変勉強になる良い症例報告の数々、ありがとうございます&今後も楽しみにしてます。
トラヘルパーも、呼吸器の病棟には常備されてはいたですが、使ったことはないですね。。18G針何本か刺せばいい、とも聞いたことありますが。。
今日の心筋梗塞の心電図も感心します。十二誘導、二枚並べられれば、さすがに私にもわかりますが、とくに最初の一枚のV2のST−Tの変化から察知するなんてのは、ただただ感心します。
心電図やレ線読みは、昔は好きだったんですけどね・・だいぶ(というかほとんど)忘れました。研修医のころは、右胸心を心電図から診断して、上の先生に感心されたなあ。。。変なECGだけど、波形を頭の中でまったく反転してみると正常心電図になるな、と思った記憶があります。
いろいろな人が、いろいろな視点からブログを書いていらっしゃって面白いですね。自分は、昔からコメンテーターというか、よそさまのところに寄生するのが性に合ってるんですが・・・

ひみつひみつ 2007/04/10 17:53 一産科医様、
なるほど、「業として」ですか〜。。。

motomoto 2007/04/10 17:56
すみません、早とちりしてしまいました。
僻地外科医様が、私のコメントに対してさらにコメントしてくださったという意味ですね(^^;。
ご指摘の件、了解いたしました。ありがとうございます。
静脈瘤硬化療法については、あくまで、美容・整容レベルでやっておりますので、Saphenousやsegmentalには、手は出しません(segmentalに対しては、切るのがいやだからどうしてもと頼まれたときは再発やリスクを説明した上で、したこともありますが)。ほとんどwebで、たまにreticularです。
欧米、白人は、日本人がシミを嫌がるのと同じくらいの感覚で、この、赤い静脈瘤を嫌がります。ですから、欧米では、webやreticularの静脈瘤の硬化療法は、プチ整形の大きなメニューです。
3%ポリドカノールを試薬から作製して、30,32,33G針のどれかで打ちます。鼻の横の糸ミミズのような小さな血管にうまく入ったときは、一瞬で赤い線がなくなって、やってて気持ちいい手技ですよ。
自分の考える最悪のシナリオは、硬化療法とは関係なく(そんな大きな血管つぶしてないので)たまたま、術後に肺梗塞とか起こして、因果関係を責められた場合ですね。。。そんな馬鹿な、とは思いながらも、逃げ場無いのかもしれませんね。。。

IkegamiIkegami 2007/04/10 18:04 =>mot0さま
> 「出来る」ことでキャリアアップ、誉められる
それが真っ当だと思います。

motomoto 2007/04/10 18:56 >Ikegami様
ですよね〜。看護師の場合、いくら「出来」ても、しょせん看護師、雇用者である医者に搾取されるだけだ、っていう認識から始まるから、ああいう戦術になるんでしょうか?
病棟とかで見てると、新卒とか若手で、医者のいうこと愛想よくはいはいとやってくれる子は、先輩に苛められたりとかありますもんね。あの体質が業界全体に染み付いてる気がしますね。

エントリーと関係なくて恐縮ですが、youtube、アメリカの硬化療法(sclerotherapy)クリニックのがありました。とてもcommon&popularですが、日本では、美容的なニーズは少ないでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=UbZrCQi7Fag

ところで、以前、小児の点滴で「血管見えたらいいのに」という話題があったと思いますが、VeinViewerっていうの見つけました。なんか、面白そう。brochureには「小児にも役に立つ」って書いてあります。
http://www.youtube.com/watch?v=PnchYluSCtM&mode=related&search=
http://www.luminetx.com/pdf/VVBrochure.pdf

YosyanYosyan 2007/04/10 19:00 moto様

日本製でも小児にも使える点滴用の血管探索機はありますよ。使った事がないので役に立つかどうかまでわかりませんが。

座位座位 2007/04/10 19:46
>moto様
VeinViewer いいですね、小児だけでなく、老人病棟でも助かりますし、ICUでも役立ちそうです。ただ保険点数はつかないでしょうね。

IkegamiIkegami 2007/04/10 20:39 =>motoさま
門外漢なのでよく分からないのですが、医者と比べてキャリアパスがハッキリしないのでしょうか?←看護師

KKRKKR 2007/04/10 21:17 医学会総会では小児救急を考えるセッションもあったのですが、どなたか参加された方はいないのでしょうか…

Dr. IDr. I 2007/04/10 22:15
>実務2年半で教育・研究に従事
こんな人が、現場の看護師の代表、みたいな顔してるんですね。
終わってますねw

それにしても、看護協会の力は、強いですねー。
今では、医師会では、全く歯が立たないですね。

歴史歴史 2007/04/10 23:48 雌鳥が歌えば家滅ぶ、「書経」に「雌鳥がときを告げる」、他国にも多数。それだけの事。一般的に、最期は男性は公>私、女性は最期まで公<私。例外多数あり、歴史に名を残す女性も。公>私を貫いた人、男女に共通。

BugsyBugsy 2007/04/10 23:49
結局 未だに医師と看護師の仕事の区分て厳密にわからないところがあります。医学部でこれといって習わなかったもんなあ。皆様どうでした?
オイラなんか昔 新人の第一日目に看護婦から「これって先生の仕事です。」って言われたら そんなもんかなって毎朝レントゲン撮るのにストレッチャー押して患者さん移送してたもんね。筋注だって血糖のプロフィールだって病棟においてある緊急常備薬の選び出しだって「医者の仕事」って真顔で言われりゃやりましたよ。ぼんやり准夜の看護婦の申し送りの横に突っ立っていたら怒鳴られましたねえ。先輩も誰も止めてくんないんだもん。だって内科に入った同級生もおんなし事やってたもん。
結局オーベンよりも目の前のナースのほうがおっかなかったです。よく考えりゃ自分より年下も結構いたけど。顎で使われてました。
そんな話今日婦長とコーヒー飲みながら雑談してたら 奴らもきっちりとは知らないんですってね。さすがに動脈採血はまずいけど「静脈確保?あたしっていい腕よん。」と言いやがった。まあ採血の天才って子いますから。医局であーだこーだ議論しても病棟でスパッとナースに「看護婦には出来ません。」ていわれたらそれまでです。
田村やよひ様 おいらよりずっと年長ですね。おっかねえー。いたなあ そんな雰囲気の総婦長。新人の医者なんざ廊下で会ってもコメツキばった ぺっこぺこ。
結局看護婦さんからしか教えてもらえなかった仕事ありますよ、沢山。
それは真実です。認めます。
皆の衆 お互いに仲良くしましょうよといっても むこうはその気はないみたいですね。内診?先生の仕事ですって面と向かっていわれたら 産婦人科でもないけど やっちゃうんだろうな。看護婦さんに教えてもらって。どやされて。
先週から新人医師が入ってきました。昔と同じことやってる。オイラも病棟の取り回しは看護婦さんに習いなよっていいました。一方新人ナースを俺が個別教育してやるぞって毎年宣言してるんだけど 婦長係長どもが寄ってたかって庇うよなあ。一方新人の医師は看護婦さんが指導してくださってます。

看護学校では内診禁止と講義されて 看護婦は内診やってはなりませぬなんて決意しても 医学部教授で内診云々を講義する教授なんていないよなあ。卵巣がんの病期分類の方が大切な教授多いし、国試に内診どっちやるかなんて出ない以上医者になってもピンとこないオイラみたいな門外漢の薮医者多いでしょうね。自分みたいな奴隷医がいつのまにか彼女や彼らを助長しているのも事実でしょう。

motomoto 2007/04/11 01:11
そのうち「摘便も粘膜にじかに触るから医者の仕事です」なんて言い出すんじゃないかな・・いや、正直、たんに医学的見地からでは、医者と看護師の仕事の線引きは出来ないですよ。
ロシアじゃ、手術したあとの皮膚縫合は、普通にオペ室看護婦が縫ってましたからね。それも形成外科で。医者と看護婦が左右から縫い始めるから、効率よくていい。
産婦人科学会は、フィリピン人看護師をもっと受け入れる運動すすめるといいんじゃないかな。フィリピン人の解禁皮切りに、ロシア人、コロンビア人、ポーランド人と、世界の綺麗どころ集めたいですね。女性患者のためにはイタリア人、スコットランド人の男性看護師。看護協会以外の全員がハッピーになるんじゃないかな(^^;。

Med_LawMed_Law 2007/04/11 02:06
うちの病院の看護師がライン確保をしてくれることになったらしい(伝聞)
ただし移行期間および準備のため実施は秋以降になるらしい

研修医が病棟に配置されてきて、『研修中なのでライン確保は半年後にさせてくれ』といって許されるんだろうか???

研修医の待遇と、看護師の待遇。。。。ダブル・スタンダードもいいところ

まあ、新米看護師の指導をする老練(?!)看護師なんて、医師をこき使うことは得意でも自分で働くことは苦手だから、指導もなにもできないというのが本音だろう
なにはともあれ、半年後に少しは病院勤務が楽になる(?!)

motomoto 2007/04/11 08:24
看護師は、医師が働きやすいように動くことが、仕事のはずですからね。何が看護師に任せられる医療行為なのか、っていうのは、医師に裁量権があって当たりまえです。
内診が看護師に出来なくて、助産師に出来る医療行為というなら、医師の下で働く勤務助産師が、内診に関して訴えられたときには、医師はまったく免責され、助産師のみが訴えられるべきでしょう。
助産師として開業して、異常分娩で産科への搬送が遅れた場合も、助産師側が責任をとるべきでしょうね。

医師のもとで働く看護師に任せられる医療行為というのは、厚労省(=看護課)が決めるのではなくて、厚労省が各学会に諮問した上で、課長レベルではなく、すくなくとも局長レベルで通達を出すべく、政府に働きかけるといいんじゃないかな。諮問先の学会に看護協会を含めれば、公平でしょう。

一時が万事、内診問題は他科医にとっても実はひとごとでありません。システムの脆弱性ですから、なんとかパッチを貼り付けておかなければ。

YosyanYosyan 2007/04/11 09:01 医師会が医師の意思を必ずしも代表するところではないように、看護協会も看護師の意思を必ずしも代表するところで無いと考えています。今回の内診問題も現場の看護師によっては「なんであかんのん」ぐらいの反応が決して少なく無いと思っています。

医師会もそうですが看護協会上層部も長年のドグマに洗脳された連中の巣窟のような気がしています。口は達者で理論は滔々と語るが、現場の事は実感を持って知らないだろうと言う事です。

組織は大きいほど影響力を増すのは確かですが、大きくなればなるほど末端と上層の乖離がひどくなります。指導部と言い換えても良い上層部内では、当然のようにポスト争いが起こり、ポスト競争に勝ち抜くためには上層部が築いてきたドグマに忠実である事が要求されます。

年がら年中、ドグマについての哲学論争をやっていれば、見も心もドグマに洗脳された人間が出来上がり、本人は無意識のうちにドグマこそが正義と成り、現実との乖離はすべて「誤っている」の思考過程に縛られます。

こんな組織はいっぱいありましたし、ある組織は日本中を焼野原にしても誤りに気がつかなかったかと記憶しています。こんな言葉がありましたよね

 「昔陸軍、今○○」

医療界で当てはまるのはなんでしょうか。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/11 15:06 播磨の国は保険所からの通達=厚労省命令で、「病院のベッド数というのは、届出数や物理的なベッド数ではなく、看護師数と届け出た看護基準で決まるものであり、3ヶ月平均でそれを超えて入院をとる事は、違法である」と、完全に看護協会にのっとられた状態がまかり通っておる。そんな命令を聞く虚弱病院は、我が戦艦播磨の55口径56サンチ砲12門で吹き飛ばしてくれる。主砲発射用意! 「艦長! 4月に播磨に落ちたのはコロニーのミラー部だけでしたが、6月にコロニー本体が北播・柏原の中間点に落下するもようです。砲撃を中止し、本艦も避難して下さい、威力は223MTをこえ、いかに21万7千トンもの本艦も転覆の可能性があります」

BugsyBugsy 2007/04/11 16:55
戦艦播磨様
戦艦武蔵ERの下士官です。防空隊の援護なくレイテめざしてます。
遠目から見れば主砲も艦橋も健在で さすが不沈艦ですが、射撃手が足りません。4月に配属された新兵さんばかりで人数は足りてるけど射撃訓練が出来ません。教育担当士官は払底しています。
喫水線下に魚雷を5−6発くらって浸水中です。
そろそろ「謎の反転」かなと思いきや なんと司令官は栗田閣下ではなく石原莞爾様でもなく石原00閣下じゃないですか。
船体に穴が開いたままで航行速度を目一杯上げたら どうなんの?
日吉台にある連合艦隊司令部はまだ不沈艦だということにしたいそうです。
員数足りてるって 頑として認めてくれません。
非常脱出用のカタパルトに飛行機あるうちに考えようと皆で話し合ってます。
多分どっかの航空基地に着陸出来るでしょう。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/11 19:22 「たったの200MTだと! そんなものは小型コロニーに過ぎん。旧世代の軍艦や、最新鋭艦のアルミ装甲など非ではない、本艦の460mm複合装甲には何の影響もない。北播軟弱病院 砲撃作戦は続行する」
「艦長、緊急情報です。本日循環器科が司法による壊滅的打撃を受けた市立加古川病院ですが、循環器科医は避難完了も、小児科医の生命反応が極度に低下しています」
「では、堀越上等看護兵曹を支援部隊長に任命し、支援活動を展開せよ」
「それどころの事態ではありません。市加古は政策により集約化され3次救化されましたが、設備も医師も含めた従事者も本来は2次救であり、姫路および北播の小児救急崩壊による自称急患激増で、小児科医は必死で対応しつつも、急速に「生」に対する意欲を失いつつあります。1−3次救を全て行える小児科医8名が大至急必要です」
「艦長! 更に緊急情報が入りました。播磨全域から循環器・整形・麻酔科の引き上げにより、救急体制が崩壊しいるもようです。更に大量の外科・産科の播磨からの引きあげが急浮上してまいりました」
「・・・砲撃命令中止。本艦は全力で反転、逃散せよ!」
「艦長!では、市加古からの依頼を受け、必死で支えている県立子供病院はどうなるのですか、見殺しですか」
「仕方がないのだ、参謀総長。本艦にも軍医は数名しかおらん。ましてや高度な医療設備など限られておる。本艦のような国運をかけた戦艦でもこの有様である。一地域の医療体制など、砂上の楼閣に過ぎん。行政はそれを見抜けず、上がって来る数字だけで集約可能と判断したに過ぎん。市加古・西脇・豊岡、すべて行政の誤った判断による集約化の犠牲者であるのだ。しかも医局による指揮命令系統の伝統を、勘違いした役人の介入による2系統の医師配置命令による混乱や、主計課や司法による医師イジメで士気が大幅に低下しておる。これでは戦争どころではない」
「艦長、では市加古の医師を本艦にて静養・加療し・・・」
「参謀長、全ては無駄なのだ。必要とされる医師数に対し、現実は全く足りないのだ。帝都は鬼籍に入った英霊医師まで動員していると聞くが、それは厚労省本省でのみで可能な事。播磨の地で行える行為ではない。耐え難きを耐え、偲び難きを偲び、第2次コロニー落としに備えようではないか。もはや崩壊を見守るしかないのだ・・・」
「艦長・・・」
「残念だが、播磨医療は1−2年のうちに完全崩壊する。考えても見たまえ、どの医科大学から見ても地の果てではないか。まず真っ先に引き上げ候補地となるのだよ。住民も守るに値する民度の高さかね。」
「・・・」
「次の戦いに備え、本艦は一旦相生の石川島に向かい、更なる改装を行う」
「艦長、この船に勝る兵器は反応兵器以外は存在しません、いったい何を」
「決まっているではないか。第4砲塔を反応弾型戦略トマホークミサイルのプラットホーム化するのだ」
「艦長!それはなりません。わが国には非反応兵器三原則が!」
「参謀総長、君には私に対する命令権はあるのかね。非反応兵器三原則など、何の法的根拠もないものだ。戦艦播磨に装備し、コロニー本体の邀撃を行う」
「・・・了承いたしました。しかし帝都からの情報では、外国資本の上陸作戦はまもなく始まるという事でありますが」
「そのときは、本艦は新舞子海水浴場に乗り上げ、陸上砲台として56サンチ砲を撃ちつくすのみである」

YosyanYosyan 2007/04/11 19:39 戦艦播磨様

4月に入ってからパッタリと報道レベルでは崩壊情報が上がってきておりません。巨大情報センターである某巨大掲示板でも崩壊ネタに麻痺してきたのか、些細な情報はスルーして流れている様子で、情報部でも情報蒐集に苦慮しております。これは帝都が選挙に備え情報管制を行なっているのでしょうか、それとも超春爆弾に被害が持ちこたえる程度に留まっているのでしょうか。司令部では戦艦播磨様からの情報提供を求めております。

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/11 20:50 「所詮播磨など、どの医局から見ても辺境の地で、引き上げ対象に真っ先に上がる地域であるのだよ」
「艦長、しかし播磨は人口100万人を抱えた大都市区域でありますが」
「人口だけはな。しかしそこに本拠地をおく大企業はあるかね。高度教育を受けられる高レベル大学はあるかね。高学歴層が就職する職場はあるかね。民度はどうかね」
「医師と、教員しかありません、しかも全員都会志向であります」
「そのとおり。播磨には守るべき対象は皆無である事に、やっと参謀総長は気付いたかね」
「・・・」
「今年4月で播磨から医師が30%減った事からも、実情は分かるであろう。病院のベッド数ですら、看護師協会の思惑の支配下に落ちたのだ」
「・・・」
「交通事故にあった急患を受け入れてくれる病院はあったのかね」
「・・・急に、なくなりました」
「それが医療崩壊というものだ」
「・・・艦長、ではどうすれば播磨を再生できるのですか、教えて下さい!」
「まだ分からんのかね、お前には残された武器があるではないか」
「それはなんなのですか、分かりません、教えて下さい、艦長!」
「「命」だよ。お前にはそれが残されているじゃないか」
「・・・分かりません。艦長、教えて下さい。」
「たとえどんな理不尽な要請があっても、時間外は受けない事だ。それだけがお前に残された最後の武器ではないか。参謀総長、もう一度医師法と労基法と労働基準安全法を熟読するのだ。お前は売り手市場にいる。無理が通る立場ということを利用せよ。命さえ捨てる気であれば、他の戦場に移っても十分やっていけるのだ」
「了解しました。 しゃれ頭航海長!これより戦艦播磨、シンマイコに乗り上げ陸上砲台としてDQN外資と戦い抜く」
「早まるな、敵は外資のみではないぞ、邦銀による医療機関根こそぎ買収がひかえているのだ。まずそれを阻止してからでも良いではないか」
「艦長、分かりません。中央はどうお考えなのですか」
「地方と老人は見捨てる、それだけだ。あとなすべき行動は、参謀総長より艦長代理に昇格したお前に任せる。6月に起こりうる史上最大級の惨事には、十分気をつけよ。播磨だなスレを毎日絶対に見ることだ」

座位座位 2007/04/11 22:25 >戦艦播磨殿
長崎広島方面隊から敢えて進言する。原爆を遠慮無くどんどん搭載せよ。バスガス爆発、初核爆発!(木亥火暴)

戦艦播磨戦艦播磨 2007/04/12 08:17 南野元法相について
2001年5月1日:厚生労働副大臣に就任(-2002年1月8日)
2004年9月27日:法務大臣・内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策担当)に就任(-2005年10月31日)

著書・論文(数冊、数本)のうち気になったもの
(共著)『アクティブバースの考え方と展開 』メディカ出版、1992年10月

・法務大臣在任中、国会答弁では内容が二転三転したり、答えに窮して「何分専門家ではないもので」などと述べるなど失言もあり、看護師出身者に専門の異なる法務大臣は不適切との声が多く上がった。任用の背景には、出身団体であり、自由民主党の有力支持団体の1つである日本看護協会に対する配慮であったとの指摘がある。
・厚生労働分野では一定の業績をあげており、与党プロジェクトチームの座長とし性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の立法化に尽力した。同法の法制化については、南野の存在がなければ早期の成立はなかったと評価できよう。

 元厚労省副大臣、元法相という事で、医療・司法の両方に影響力を保持していると考えられ、内診問題はこんな厚労省の一課長に過ぎん小物より、南野の影響力の方が絶大か。しかも司法に影響を持っているため、産科医を叩き潰し助産師の影響力を上げるのに一役買っていると考えるのは、深読みしすぎか。さらに、司法を利用して医師潰しに一役買っていると考えるのも深読みしすぎか。このお方が副大臣・大臣やってた頃から、理不尽な医療訴訟が乱発してる気がするぞ。藤山も各地裁の名物判事も南野の手のひらではしゃいでいるだけか? んなわけないか。この御方も小物に見えて、実は裏では医療行政・司法に影響力を持つ、陰の実力者の可能性もある。人は、は見かけでは実力は判断できん。

「艦長命令。相生のドッグで、艦載機の兵装にASM-135(対衛星ミサイル)の反応弾頭搭載型を追加する。なお、後部副砲はMIRACL(Mid-Infrared Advanced Chemical Laser 対人工衛星レーザー)の出力強化型に置き換える。ソーラーレイを上回る本艦の威力により、コロニー本体を邀撃する。時間がない、全力で改装を急げ!」
「艦長!、大気圏内での反応弾使用は、条約違反でもありますし、地上における電子機器への影響が強すぎます」
「その条約は反応弾実験におけるものだ。我々は実戦に使用する。それに電子機器が使えなくなれば、うっとおしい電子カルテも使わなくてもよいのだぞ、忘れたのかね」
「ブログにアクセスできなくなりますが?」
「・・・邀撃に失敗すれば、産科・小児科を中心にのぢぎく県医療は壊滅する。開業医も24時間働かされて、ブログ更新もなくなるであろう・・・」
「・・・」

CrowCrow 2007/06/06 23:08 戦艦播磨様。我々医師の主張は悉く軽んじられ、m3は敵の軍門に落ち、まさに多くの良心を持つ医師たちは文化大革命やポルポト政権下の知識人みたいに追い詰められつつあります。
先生のここへの書き込みも涙なしには読めませんでした。この国の医療が崩壊した後、
我々は二度と再び医療への夢を持てないのではないか、そんな暗い思いで一杯です。
頼むから一団体の利益追求だけで無く、国民全体の福祉に貢献してくれる人材を輩出して欲しいと切に願いますし、それは今現在問題意識を抱いている医師の中からしかあり得ないのでは無いかと思っています。

2007-04-09 長野問題の経緯を考える

一昨日から長野問題について様々な意見が寄せられています。力の入った鋭い御意見ばかりなんですが、今日は経緯をまとめたいと思います。

平成18年3月前知事の方針に反対した前院長更迭
平成18年5月前知事と意見を共有しているという現院長が成育医療センターより着任。いつでも誰でも受診できる病院をめざし、総合診療科、麻酔集中治療科を中心とした全人的な総合診療体制を構築すると宣言。その後、県議会でこども病院の治療方針の変更に関し、議論になった。
平成18年7月現院長は小児救急開始のための病棟改築案を県に提出
平成18年8月選挙で前知事落選
平成18年9月8月の病棟改築案は棚上げにされ、新知事は議会での議論を踏まえ、「こども病院のありかたを考える会」を立ち上げ、考える会が提言をまとめるまで、診療方針の転換に関しては凍結するように現院長に指令
平成19年2月管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告(この際に戦時体制という発言が飛び出しました)
平成19年3月考える会が『こども病院は紹介患者を診療することを基本とする』という提言を知事に提出。

もちろんこの経緯の前に前知事がこども病院での一次救急受け入れを発表したのが発端であるのは言うまでもありません。前知事の考え方に影響を与えた人物として医師である前副知事の澤田祐介氏をmoto様が指摘されています。前副知事の救急に対する考え方は

「救急病院の扉は、ちょうど教会の扉が、常に、万人に対して開かれているように、どのような患者に対しても、常に開かれていなくてはならないものである。翻って考えてみれば、現行の初期・二次・三次といった救急医療体制は、本質的に医療側の論理から、また数多くの救急病院のひしめき合う大都会の実状から生み出されてきた仕組みであり、全ての地方に適応するものとは思われない。三次救急医療施設としての救命救急センターは、三次救急患者のみを診療する施設ではなく、三次救急患者までを受け入れて診療する施設であり、救急患者をいかなる理由があろうとも断ることなく受け入れることが、その社会的責務であると考える。」

moto様は救急救命センター選出問題までからめていますが、ここでは前副知事の救急に対する考え方が、一次から三次まで統合する24時間コンビニ巨大戦艦病院思想である事を指摘しておきます。そしてこの考えが前知事に影響を及ぼした可能性が高く、最終的に小児救急戦艦病院設立に舵を切ったと考えられます。そこで白羽の矢が立ったのはこども病院。

前知事がどんな巨大戦艦病院を構想していたかを知る手がかりは、救急反対の前院長を更迭後迎え入れた人事に見る事が出来ます。国立成育医療センター手術・集中治療部部長であった宮坂勝之氏です。現院長の略歴は

長野県岡谷市生まれ。1969年信州大学医学部を卒業。1年間地域医療に従事した後、国立小児病院(現国立成育医療センター)麻酔科で研修。1973年よりトロント小児病院、トロント総合病院、フィラデルフィア小児病院、ボストンのマサチューセッツ総合病院などで小児科、麻酔科、集中治療、救急医療などの臨床医療に従事。同時に高頻度振動換気法開発など呼吸生理学研究にも従事した。1977年帰国し、国立小児病院麻酔科に勤務。1985年より小児医療研究センター病態生理研究室長を併任。1999年トロント大学AW Conn客員教授。2002年より国立成育医療センター手術・集中治療部部長。日米での麻酔専門医資格を有する

PALS(Pediatric Advanced Life Support)導入の立役者でもあるようで、前知事はごく単純に成育医療センターの様な病院にしたいと考えて良さそうです。おそらくその構想に従って病棟改築案まで出ています。前知事、前副知事、現院長が目指した方向がまったく同じかどうか疑問ですが、少なくともこども病院で小児救急をすると言う一点で3者は利害関係は一致したようです。どんな病院にするかは今となっては謎ですが、前知事の性格からするとそれなりの構想があった可能性はあります。(好意的過ぎるかな?)

ところが事態は前知事が知事選で敗れてから迷走します。前知事を否定する事で知事となった現知事は当然のようにこども病院問題を一旦白紙に戻します。白紙には病院改築計画も含まれます。今日の話はmoto様情報がベースになっているのですが、今年度のこども病院予算で目ぼしいのはリニアック導入の3億円ぐらいのようです。

現知事は前知事の計画を一旦凍結したものの有識者会議というべき「こども病院のありかたを考える会」で今後の方向性を論議させます。通常であればこの論議の答申を受けて来年度以降のこども病院の方向性を考えていくのが常道なんですが、今年の2月に小児科医による小児救急体制の開始を通告しています。県予算の読み方は難しいのですが、知る限り、設備も人員もそのままで小児救急開始を命じた事になります。

前知事時代の小児救急路線にはまだ思想があったかと思います。三次施設で一次救急を始める事の是非はともかく、小児救急巨大戦艦病院を実現させるべき人材を院長に据え、人員の点は不明ですが、設備はそれに合わせて改築するところまでの計画性はあったと考えます。

ところが現知事の小児救急路線にはそんな気配は微塵も感じられません。一番低次元の発想である、

    「小児救急が手薄である。こども病院には小児科医がたくさんいる。施設と人員の有効利用のために、こども病院で救急をやれば安上がりの施策である」

ほとんど思いつきに近い発想である証拠には、自分が作った有識者会議の答申さえ待たなかった事でわかります。さらに言えば、答申は小児救急体制の開始の通告の翌月に出されているのですが、この最終答申に対し政治的操作さえ加えていません。この答申は、

こども病院は紹介患者を診療することを基本とする

つまり従来通りの三次施設を堅持するのが基本であるからです。

現知事は現在の体制、人員で小児科医による小児救急体制を開始することを命じた事になります。新たな業務を命じるのに予算措置が無いので、小児救急を行なう分の業務の増大はすべてこども病院がそのまま被る事になります。ここで小児救急業務が片手間に出来るような軽微の業務であればまだ理解のしようもあるのですが、小児救急業務がいかに過酷なものであるかはさすがに医師以外にも常識化しつつあります。

莫大な新たな業務負担を予算、人員、設備の増強ゼロで強行すればどうなるか。現場は疲弊し、三次施設の主たる任務である重症疾患、難治疾患への治療水準の低下を招くだではなく、現場医師の逃散を招く危険性が大です。小児三次施設は一朝一夕で作れるものではなく、長年の経験と知識の蓄積、多様な疾患に対する治療技術の積み重ねがあって初めて出来上がるものです。

行政側の人間にはone of themのこども病院ですが、小児医療にとっては貴重な存在です。医師にとってもそうですし、重症の患者である子供にとってもかけがえの無い施設です。これを知事の思いつきで壊してしまう恐ろしさに慄然とします。

motomoto 2007/04/09 09:52
それで、azuninaze様からの情報のなかで、いちばん気になるのが、
>平成19年2月 管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告(この際に戦時体制という発言が飛び出しました)
での「管理者」が誰なのか?ということなんですよ。Yosyan様は、現知事であろう、とお読みになりましたか。。。
もし「管理者」が、現院長の宮坂氏を指すならば、まったく不本意な状況においてきぼりにされたうっぷんが、切れて爆発したのかもしれませんし、そうであれば、職員にとっては、これ幸いと、自分達の労働条件の悪化を食い止めるためのネタ、突っ込みどころを提供してくれたのかもしれません。
とりあえず、県立こども病院のHPを見る限り、
http://www.pref.nagano.jp/xeisei/kodomo/
診療案内・受診案内・インフォーメーションのどこを見ても、4月から、救急対応が始まったとは書いてないようですね。

motomoto 2007/04/09 09:55
補足(昨日の書き込みの一部の再掲ですが)
http://tosimitu.blog.ocn.ne.jp/katsudo/2007/03/post_69ac.html
「県立病院の経営責任者(管理者)が明確でないことは改善する必要がある。管理者が院長なのか、病院事務長なのか、県衛生部長なのか、誰も最高責任者ではない。名目上は設置者である知事が管理者である。現場で数字的管理するのは事務長であるが、経営改善をしたいと思っても短期間の異動ではそれも無理である。」

YosyanYosyan 2007/04/09 10:03 moto様

azuninaze様が院長と書かずにわざわざ「管理者」と表現しているところの解釈が微妙なのですが、まず医局会なりで直接説明したのは知事ではなく院長なり、事務長なりの病院上層部であったかと思います。

ここで公立病院の院長なり、事務長程度の権限で小児救急の開始みたいな事を独断で出来るとは思えません。だから説明時に「知事の要請で」とか「県からの要請で」の枕詞で説明と言うか通告があったと考える方が無難です。

可能性としては「県から(ないし当局)からの要請で」が一番有力で、そこの表現として「管理者」になっているかと思います。そうなると根っ子を辿れば知事になるはずですし、有識者会議を無視してそこまでの指令を下せるのやはり知事かと思います。官僚的には答申を待って行動するのが通常だからです。

YosyanYosyan 2007/04/09 11:02 憶測に憶測を重ねる事になりますが、azuninaze様が聞かれた通告は形式上は「強力な要請」でなかったかと考えています。質疑の中で「事実上の業務命令と考えてもらって良い」は飛び出したかもしれませんが、ここで重要なのは「事実上は」あっても正式には「要請」と言う事になります。

どういう事かと言えば、小児救急は「要請」を受けて「自主的」にこども病院の小児科医が行なうという形式です。「自主的」に行なう救急ですから、労働基準法も厚生労働省通達もクリアしてしまうカラクリです。ヌエみたいな問答ですが、ありえると言えばありえそうに思います。

falcon171falcon171 2007/04/09 11:40 >どういう事かと言えば、小児救急は「要請」を受けて「自主的」にこども病院の小児科医が行なうという形式です。「自主的」に行なう救急ですから、労働基準法も厚生労働省通達もクリアしてしまうカラクリです。ヌエみたいな問答ですが、ありえると言えばありえそうに思います。

だんだん私も軍事ネタに侵されつつありますが。
昔もございました。
旧日本軍、参謀が勝手に(つまり独断で)いろんな命令出すので(ご存じない方のために言うと、命令できるのは、師団長や大隊長と言った司令官のみです。参謀はあくまで師団長の知恵袋、司令官に意見具申し、師団長が命令するのが原則です。)、下のものが筆記命令出してもらわないと聞かないと言うことがおこりだしたそうです。独断命令でも、あとで責任取るなら良いけれど、口頭だと、「私が捕虜を処分せよと命令だしたと、中隊長は言ってるが、そんな証拠はないでしょう。大体、私は参謀で命令出す資格ありません」といって戦犯裁判逃れたもの多数とか。
是非、業務命令は、口頭では受理せずに筆記命令にしてもらうことお勧めします。

これは国を問わないのでしょう。ハリソンフォードの「今そこにある危機」でしたか、敵役が大統領の意を受けて悪事に手を染めるとき、ちゃんと筆記命令もらってましたものね。

小児救急医小児救急医 2007/04/09 11:43 自分は以前関東のとある小児救急センターに勤務しておりました。
その病院は原則、「救急のみ受付」とし、1次〜2次を担当。3次に関してはプライマリケアのみを行い、某こども病院に転送するという流れでした。
その代わり、こども病院は殆ど1・2次の患者の受け入れはせず、「センターを受診してください」とこちらへ回してくださいました。
ちなみにスタッフは研修医を含め最大で14人。当直は2人(正月・GWは4名)+1次患者(コンビニ患者)専門に医師会より毎日開業医の応援ありとかなり充実しておりました。
ちなみに現在も同様で機能しているそうです。
やはり、こども病院にはこども病院の機能があると思います。
どこかあの近辺の総合病院にでも資金を導入して、某県のような小児救急センターを立ち上げさせる方向で考え直していただけると良いですね。
「あいてて良かったコンビニ病院」は確かにその存在を問われるべきものかもしれませんが、こども病院などの高次機関ではなく、例えば医師会立や自治体立で整備すれば高次機関の医師にとっても「あいててよかった」になりますから。
しかも、長野のあの地域であれば某県のように「正月の夜間来院者数:500名」とはならないでしょう。
以上、長野県生まれ埼玉県育ちの若造小児救急医でした。

motomoto 2007/04/09 12:11
澤田氏が、相澤病院を、なんとか救急センター格に、持ち上げようとした奮闘の議事録が残っておりました。これだけがんばれば、田中前知事の信任が厚かったのもうなづけます。
http://www.pref.nagano.jp/eisei/imu/singi/qqgai1215.htm
医師会の先生方の多くは、信州大学を救命救急の拠点とすべきとの考え方であったようですが、そりゃあ、民間病院が救急センターとなって、頭を下げて送らなければならない体制となったらよい気分ではないでしょうね。
そのへんは、エントリーと外れますが、子ども病院に関して、澤田氏は、
「県のこども病院の役割ですが、こども病院が救急に移行したのでは、こども病院が持つ本来の役割がなくなってしまうのではないかと危惧をしています。」
とも述べています。
したがって、この時点では、こども病院の意味を認めていたようにも読めるのですが・・考えがかわったのか、それとも、ただのポーズだったのかな?

PS:このブログのエントリーというか「お題」を調べていると飽きませんね(^^;。はじめは、手術・診察の合間にキーボード打ってたんですが、だんだん逆になってきました。おかげで手術(といっても二重まぶた作ったりプチばかりですが)の早さに磨きがかかっております(笑。

一産科医一産科医 2007/04/09 13:32 松本市には、医師会が運営する夜間救急センターがあったように思います。
今、忙しいのでソースを探している時間がないのですが。

IkegamiIkegami 2007/04/09 14:43 =>一産科医さま
「松本市小児科・内科夜間急病センター」ですか?
http://www.qq.pref.nagano.jp/qq/tbn/qqtpqkanlt.aspx

YosyanYosyan 2007/04/09 14:43 moto様

議事録までは目を通せていないのですが、前知事と澤田氏、現院長が計画していた小児救急のための病院改築計画は、記憶に怪しいのですが独立した建物での小児救急設備の構想であったかと思います。いわゆる本院とは別個に独立した救急設備を整備するプランであったはずです。この辺が澤田氏の発言の背景かと推察します。

この時の青写真で医師の数をどうするのかとか、PALSはどう展開するかとか、本来の三次施設としての機能の保持をどうするかなどの構想があったかとは考えるのですが、今ではよくわかりません。ご本人を存じは上げないのですが、新院長も青写真段階の構想にひかれて招聘を受けたはずです。

現院長も招聘段階では小児救急を強行突破する尖兵としてのみで院長を引き受けたわけではなく、なんらかの理想と言うか夢を描いて東京から長野に来たと考える方が自然です。

もちろん憶測ばかりですが、今回の救急騒ぎで院長のスタンスはどうなんでしょうか。ゴチゴチの行政よりなのか、苦渋の行政よりなのか、積極推進派なのか知りたいところです。これも好意的過ぎるかもしれませんが、現院長は今回のような体制で救急を行う事を心の底では「是」としてない気もするのです。

それと現院長の考え方ですが、立場は基本的に微妙です。なんと言っても院長人事は医局人事ではなく前知事の介入人事です。後ろ盾の前知事がいなくなれば、見ようによっては孤立無援状態です。まさかと思うのですが、院長の椅子を守りたいばっかりに、行政に救急開始で媚を売ったって筋書きは無いとは思いたいのですが。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/09 15:09 澤田前副知事の理念は、画餅です。
それは我が国の軍隊はどこの国と戦っても勝つのを目指すのと同じです。
一人で何でも出来る医師を育てようとするのと同じです。
そもそも健康と病気の定義すら、あいまいな部分があります。
救急疾患とそうでないというのも患者側と医療者側に隔たりがあります。
繰り返し言いますが、一人の医師で、一つの病院で、医療の全てを完結しようとするのは有害な幻想です。
 人の能力は限られていて、境界はあいまいですから、限度や進路を定めて医療を行わないと、病気と患者の人生という出口の無い森を医療者は迷走する羽目になります。
 そもそも前副知事の部下の医療者が病気になったら、24時間365日澤田前副知事は、その部下に寄り添い医療を施し、病気の原因が過労ならば、その過労を取り除くべく奮闘してくれるのでしょうか?
 部下の医療者も病気になれば患者で、働きすぎれば患者になるのですが?
 おそらく前副知事はそんな事をしないでしょう。部下の医師が鬱になって休職でしようものなら舌打ちの一つでもするに違いないのです。
 
 結局、澤田前副知事の理念は、医療救急共産主義、又は医療玉砕主義ともいうべき夢想です。古き医療パターナリズムに基づいた衆生の救済を目的にした宗教かも知れません。
 前副知事の言っていることを大胆に要約すれば、結局「うちの病院で全てを救う」になるからです。

 こういう手持ちの戦力を検討せず、大衆受けの良い大言壮語をするのは、日本の指導層の悪い癖ではないかと思います。昔はそれで戦争に敗れ、今度は医療崩壊なのでしょうか?

菜々菜々 2007/04/09 15:41 こちらにそれ関係の記事きました

県立こども病院の一般診療問題:必要あれば急患受け入れも 考える会が提言書 /長野
◇知事に提言書
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagano/news/20070409ddlk20100353000c.html


 「県立こども病院のあり方を考える会」はこのほど、これまでの議論をまとめた提言書を村井仁知事に提出した。
一般診療の開始には消極的な姿勢で、従来通り高度小児医療を担う一方、「必要があれば急患の受け入れを行っていくべきだ」とした。
 提言書では一般診療については触れられておらず、「医療機関から紹介された患者の診療を行うこと」を基本方針に掲げた。
他病院で対応できない患者を診療する「後方支援病院」としての役割を重視する一方、医師確保と育成を目指し、
高度専門医療体制を横断的に結合した「総合診療体制」を整備する必要性を指摘した。村井知事は「提言書を尊重したい」と話した。

BugsyBugsy 2007/04/09 19:05
横浜市もぼちぼち点火しましたねえ。
http://chisato.cocolog-nifty.com/ci/
chisato様のブログです。あそこの市長さんも強烈な方ですから。

ucymtrucymtr 2007/04/09 19:06 長野の話題と関連なくて申し訳有りませんが、厚生労働省試案「診療行為に関連した死亡の死因究明等のあり方に関する課題と検討の方向性」へのパブリックコメントの意見書の署名を募集しています。下記参照。参考まで
http://expres.umin.jp/genba/comment.html
http://expres.umin.jp/genba/index.html

YosyanYosyan 2007/04/09 19:43 Bugsy様

横浜で5人で小児救急が持たなかったお話ですね。そうなると、のぢぎく県の但馬の公立豊岡の5人(スタッフ2人+研修医2人)の命運も見えてきます。いい加減、小児救急の拡充整備が、病院小児科を滅ぼす事を学習してくれないもかと思います。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070409

2007-04-08 長野の戦い

昨日私も含めて精一杯エールを贈らせて頂きました。読んでくれているかどうか正直不安でしたが、声は届いていたようで、azuminese様からコメントを頂きました。謹んで再掲します。

Yosyan様、皆様、はじめまして。いなか小児科様のブログで私の書いたコメントに対し、多くの方々から励ましのご意見をいただき、ありがとうございます。改めて、インターネットの威力に驚いております。

さて、皆様に心配いただいている4月からの小児救急体制開始の経緯について、もう少し詳しくお知らせしたいと思います。開院以来一貫しておこなってきた紹介制による高度専門医療を担当するという方針を転換し、小児一般診療を開始せよとの前知事の発言に関しては、平成18年5月号の日経メディカル誌に掲載されています。現在に至る経過はおおかた次のようになります。

平成18年3月 前知事の方針に反対した前院長更迭

平成18年5月 前知事と意見を共有しているという現院長が成育医療センターより着任。いつでも誰でも受診できる病院をめざし、総合診療科、麻酔集中治療科を中心とした全人的な総合診療体制を構築すると宣言。その後、県議会でこども病院の治療方針の変更に関し、議論になった。

平成18年7月 現院長は小児救急開始のための病棟改築案を県に提出

平成18年8月 選挙で前知事落選

平成18年9月 8月の病棟改築案は棚上げにされ、新知事は議会での議論を踏まえ、こども病院のありかたを考える会 を立ち上げ、考える会が提言をまとめるまで、診療方針の転換に関しては凍結するように現院長に指令

平成19年2月 管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告(この際に戦時体制という発言が飛び出しました)

平成19年3月 考える会が こども病院は紹介患者を診療することを基本とする という提言を知事に提出。

当院では開院以来、管理当直として、一名の医師(外科でも内科でも)がいわゆる宿日直にあたっていました。院長は御自分の構想を実現するため、これを変更して、4月からの小児科医による小児救急体制開始を宣言したしだいです。成育医療センターで実現した自分の考えをそのまま人口や地政学的にも異なる長野でも実現するという強い希望があったのかと思います。ちなみに院長は長野県の出身です。

当院は50人と少しの医師がおりますが、前知事の任期中に怪しい雲行きを察知した医師が、県職員労働組合に加入し始め、10人ほどになりました。医局会は単なる親睦団体で、交渉団体にはなりえないということを理解しました。いままでは、厚生労働省の宿日直に関する通達や、三六協定なるものには少しも関心を持たず、当然のように連続36時間勤務をこなしてきました。多くの医師も同じだったと思います。

今後はYosyan様をはじめとする皆様方のご意見を参考にさせていただき、県職労と連絡を取りながら、当面は交代勤務体制の実現を目標にしていきたいと思っています。

今後の経過は、改めてご報告させていただきます。

たくさんの方からのこの問題への取り組み方のアドバイス、または心情的な支援コメントが無駄にならず、少しは役に立った事を喜びたいと思います。今日はまず長くなりますが、昨日エントリーで出された根本的な問題について書きます。この点を理解してもらわないと長野の戦いの意味が理解できないと考えるからです。それは、

    高次救急には最後の後送病院としての使命と役割があり、一次救急も行なうような救急をそもそも行なうべきではない

これは常に考え方の基本に据えなければならない重要な事です。一次、二次、三次と機能分担された救急システムはその機能に応じた救急医療機関としての役割と機能を充実させながら連携していくものです。医師以外の認識として、「高次=なんでも出来る医療機関」のイメージが蔓延していますが、これには根本的な誤解があります。

小児科のカバーする領域は広大です。小児科一つで内科の診療科のすべてをカバーしていると思えば良いかと思います。小児科は一般的にはいわゆる風邪、下痢みたいな一般感冒+αを診療していると考えている人が多いですし、私のような一次の町医者はそればかりを診察していると言われたらその通りです。小児科患者の数としての大部分はそういう患者です。また一般感冒+αが重症化したら、これは二次医療機関で入院治療する事になります。二次は一般感冒+αともう少し難度の高い病気をカバーします。

小児科の大多数の患者は一次及び二次で治療は賄えます。では三次は二次で扱っている病気のうち、一般感冒+αがさらに悪化したものを治療しているかと言えばそうではありません。そういう例も無いとは言えませんが、一次、二次とは別格の難病を扱っているのが小児の三次救急です。三次が担当する病気は二次で治療しきれなかったそれなりに難度の高い病気と、最初から二次では到底扱えないような難病奇病を担当するところなのです。

私は医師になってそのまま三次で研修を始め、諸般の事情で6年も居座っていました。当然ですが感覚は純粋培養の三次感覚です。三次に勤めていた頃に比較的短期に研修に来た医師が、「これは症例報告ものでしょう」と血相変えて言うのが理解できなかったものです。なぜならその程度の患者はごく普通に病棟にゴロゴロしており、「そんなに珍しい病気とはとても思えない」からでした。

ところが二次に勤務が変わってやっと理解できました。誤解無いように言っておきますが、勤務した二次病院は水準の高い医療を行なっており、特定の分野に於ては三次に匹敵する医療を行なっていましたし、部長先生も豊富な経験と強烈な行動力があり、非常に意欲的に症例を手がけていました。それでもそんな二次で手に負えない患者が三次に送られるのです。二次でも何年かに一人出るかでないかの難病奇病の集積医療施設が三次であり、だから初めて三次に勤務した医師は「症例報告の宝庫だ!」と感じるわけです。

これは余談ですが二次に勤め始めた頃に「紫斑病だ」と言われて主治医を命じられた事があります。紫斑病と聞いて思い浮かべたのはITPで、それならマルクして、ガンマ打ち込んで一丁上がりと患者を見てみるとSHPだったのです。私は顔が蒼ざめました。三次で受け持ったSHPは例外なく猛烈な腹痛と強烈な腎炎があり、それこそステロイドをバンバン注ぎ込んで、その上でステロイドの副作用のコントロールに難儀し、離脱も含めて長期戦を余儀なくされるものでした。ところが二次のSHPの殆んどは安静に寝かしておけば一丁上がりなんです。

これはあくまでも私の感覚ですが、小児の治療において、一次と二次は密接に連携しています。日常的に一次と二次の間で患者のやり取りがあります。いわゆる病診連携です。ところが三次となると別格的な世界になります。集まってきた数少ない難病奇病を、そのスペシャリストが治療に当たるところです。一次、二次とは扱う病気の種類がそもそも違うと言えば良いのでしょうか。

システム的には良くできていまして、数少ない難病奇病患者を三次に集積させる事により、難病奇病のスペシャリストを効率的に治療に当たらせる事ができます。難病奇病のスペシャリストはそんなに沢山は必要ありませんが不可欠なものですし、スペシャリストが経験を積み治療技術を向上させるためには数が集まる必要があります。二次クラスで何年かに1回遭遇するかどうかの経験では治療成績の向上は望めないからです。

では難病奇病のスペシャリストが小児疾患全般にスペシャリストかと言えば必ずしもそうではありません。彼らは小児の難病奇病に対しては一般の小児科医など足許に及ばない豊富な経験と知識をもっていますが、それ以外となるとしばしば並以下となります。並以下は失礼なのですが、日常の診療でほとんど接さないので、そういう分野の能力は一次、二次の小児科医に必ずしも勝らないとしておけば良いかと思います。

つまりスペシャリストがもっとも能力を発揮するのは大部分の小児科医ならお手上げの数少ない難病奇病であり、その治療にのみに特別編成されたスペシャルチームと考えてもらうと良いと思います。それが三次救急です。これでも理解してもらい難いかもしれませんので、やや強引ですが例え話を出してみます。

日本の治安を維持しているのは警察です。日常のほとんどの治安業務は普通の警官が働く事により収まります。医療で言う一次救急と思えば良いかもしれません。ところがかつての学生運動の大規模なデモだとか、浅間山荘事件のような強力な武器を持った凶悪犯の事件となると機動隊が出動します。これが二次です。さらに機動隊でも対処できないような大規模な混乱が起これば自衛隊が出動します。これが三次です。小児の三次施設に一次救急まで行わせるのは、自衛隊員を交番に配置するぐらいの違和感のある使い方と言えばわかってもらえるでしょうか。


長野の経緯は冒頭のazuminese様からのコメントにあるようにです。長野の医療事情についてはある産婦人科のひとりごとを読ませていただくと類推できます。単純には産科医も足りないが小児科医も足り無いと言う事です。足りないが故に小児救急は手薄になっていると考えれば良いかと思います。そこで前知事が目をつけたのが県立こども病院です。前知事の理解を憶測すれば、「あそこにいっぱい小児科医がいるじゃないか」でなかったかと思います。そこで「たくさん小児科医がいるから救急ぐらいはできて当然だし、あのこども病院が救急をすれば県民が喜び人気が上がる」と考えたのでしょう。

似た例で生育医療センターの情報を得たとも考えます。生育の状態がどうであるかは表に出せない情報がありますが、理想とは裏腹に疲弊が急速に進んでいるとだけ言っておきます。前知事が落選し現知事なりいったん計画は頓挫しています。前知事と現知事の確執は周知の通りですから、現知事はとりあえず前知事の路線を否定するところから始まったからです。現知事はいわゆる有識者会議みたいなものを行なわせて再検討していましたが、どうやら現知事もこども病院お手盛り救急路線を歩みだしたようです。

azuminese様からの情報をもう一度抜粋します。

平成18年8月選挙で前知事落選
平成18年9月8月の病棟改築案は棚上げにされ、新知事は議会での議論を踏まえ、「こども病院のありかたを考える会」を立ち上げ、考える会が提言をまとめるまで、診療方針の転換に関しては凍結するように現院長に指令
平成19年2月管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告(この際に戦時体制という発言が飛び出しました)
平成19年3月考える会が『こども病院は紹介患者を診療することを基本とする』という提言を知事に提出。

現知事は自分で「こども病院のありかたを考える会」を作りながら、その答申を待たずに24時間小児救急の断行を指令し、その後に出た答申を無視している事になります。前知事の遺産を巧みに活用して政治的に成果のアピールに利用していると言えます。また是非は微妙ですが、前知事の時には24時間小児救急を行うにあたり、それに対応する病院改築案がありましたが、今回の指令は人員はもとより、設備も三次救急のまま「行なえ」となっています。

某巨大掲示板の論調では「無駄ナ抵抗ハヤメロ、直チニ逃散セヨ」ですが、これまでこども病院で築き上げてきた小児の高度医療の経験や培われた技術が逃散により散逸消失する事は、勤めるものにとって耐え難いものかと思います。失われたものを取り戻すのは容易ではなく、後から取り戻そうとしても、取り戻すまでの間に患者である子供に大きな不利益が生じます。

逃散はいつでもできます。結果として無駄な抵抗になるかもしれませんが、抵抗する気概があるなら、逃散覚悟で最後まで戦って欲しいと願っています。「逃散しろ」との声とは別に、この長野の戦いの帰趨に私は注目しています。私だけではなく、全国各地でゲリラ的に遵法闘争路線を選択している医師も注目しています。

運命の春を迎え、厳しさを増す医療の方向性は、逃散加速と遵法闘争です。遵法闘争は最後まで争った後に大量逃散と言う切り札もあります。もし大量逃散に追い込まれたのなら、そのニュースはネットにより瞬く間に全国のネット医師に伝わり、二度とその病院に近づく医師はなくなります。最後の切り札をしっかり抱えて完全勝利を目指してください。

続報をお待ちしています。

澤田石澤田石 2007/04/08 15:18 azuminese様にエールを送ります。澤田石(一般内科、回復期リハ病棟勤務)です。
「遵法闘争路線」という言葉で思い付いたのは、
>平成19年2月 管理者が医局会で4月から小児科医による
>小児救急体制を開始すると通告
この「通告」なるものが、法的に有効なものか否かを明らかにする必要があるなと言う事です。既に法的な意味合いについての調査は開始しているかも知れませんが述べさせていただきます。
欧米では正当な法的手続 due process by law ということが非常に重視されておりますが、日本国の官僚は明治維新の頃から現在に至るまで「目的よければ手段は不法でもよい」と信じて行動する傾向にあります。行政指導などその最たるもの。官僚の恣意による害悪を抑制するために10年以上前に行政手続法が施行されました。しかるに、官僚は同法にはしぶしぶ従うという姿勢であり、市民の大多数は行政手続法というものがなんなのかすら知りません。官僚が知らしめる努力を組織として行ってないからです。

 具体的な考察に入ります。

公立病院の診療体制の変更が、病院の仕事量増加につながったり、ある程度の
予算増額が必要な場合において法的に適正な過程はこんなふうなものでは?

1st) 管轄部署は診療体制の変更に伴って必要な施設の整備、人員の拡充、
  支払うべき賃金の増加を細部まで考慮して、設備、人員等に関して
  タイムテーブルと予算を含む法案を作る。
2nd) 管轄部署が法案を作成するにあたっては、医師法等、労働基準法、
  行政手通法などの関連法令に違反してないことを確認する
3rd) 管轄部署は法案が中央政府の所轄官庁(厚労省)の一般的な政策、通達
  通知等に反していないか確認(反しているからしてはならないわけではない)
4rd) 行政府(県)は議会に法案を提出
5th) 議会を通過したらば、行政府の長(知事)は執行にとりかかる(知事に拒
  否権vetoはありましたっけ?)
6th) 管轄部署は、新法(政策)の執行の準備を開始する。県は国と同様に年度毎の
  予算でものごとをすすめるため、X年度に議会を通過した場合に執行される
  のはX+1年度以降となる

 azuminese様の報告を拝見している限りでは、上述のような手続きがとられているようには思えません。三次救急の病院に一次救急の業務を新たに実施させるというドラスティックな政策変更は当然ながら相当の予算増額を必要としますから、
 めでたく議会を通過して、管轄部署が公立病院における法案の執行にための諸手続きをすすめたとしても、人員が確保できない場合は当然執行は凍結せざるをえないことでしょう。
 azuminese様、如何なものでしょうか。

■4月から一次救急をするという通告の根拠は、管轄部署からこども病院
  への行政指導によるものでは?

 行政指導によるものなら、法的な強制力は持ちませんし、官庁は従わないことによる不利益処分をしてはなりませんから、単純に無視したら良いだけです。

 ▼行政手続法 平成5・11・12・法律 88号 http://www.houko.com/00/01/H05/088.HTM
 ▼Wikipedia の行政手続法についての解説
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%89%8B%E7%B6%9A%E6%B3%95

/**行政手続法より引用開始**/
(行政指導の一般原則)
第32条 行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、いやしくも当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならないこと及び行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。
2 行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。
(申請に関連する行政指導)
第33条 申請の取下げ又は内容の変更を求める行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない。
/**引用終了**/


■通告の根拠は、行政指導ですならく単に病院の指導部がそうしようと言っているだけでは?
 まさかと思いますが、もしもこれが真実ならば、話しは簡単。組合などの力を借りなくても、医局の医師等が堂々と「そのような業務命令は従わない」と公然と表明して、しなければいいだけのことです。個人としてじっくりと考えて明らかに間違った政策を上位者から命じられた場合に、良心に照らしてそれを拒否することは人間として必要なことばかりか、憲法の精神に違反しないことです。ナチスドイツにおいて、人殺しに関与した人々は、「上から言われたからやった。自分個人には罪はない」と言い逃れようとしました。しかし、ニュルンベルク国際軍事法定において、国家が残虐行為を命じたから残虐行為をしても無罪とはならないことが世界に広く認知されるに至りました。ナチスの例は極端かも知れませんが、本質的にはおなじだと思います。

 こども病院の小児科医師の人数が2倍となり、医師以外のナース、事務職も適切に増員され、設備も拡充されることなしに、一次救急にかかわるようになれば、重篤な病態の患児に対する診療の質が低下し、間接的に死亡が増加するかも知れません。小児科医師の労働環境が悪化し、致命的な医療ミスがおこるかもしれません。
 もしも「通告」が実施されて、過酷な労働が誘因となった致命的な医療事故がおこった場合、間違いなく医師個人の責任にされて、トカゲの尻尾きりになることでしょう。もしかしたら今度ばかりは、マスコミの論調が同情的になるかも知れませんが、子供を失った親は民事裁判くらいはおこすでしょう。
 一次救急からの入院が増加したらこども病院でしか診療できない患児の入院の数を当然のことながら抑制せざるを得なくなります。その結果、間接的に患児が亡くなってしまうこともあるでしょう。二次救急病院の医師が「必要とされるレベルの医療を提供できないと判断されたら、速やかに三次救急病院に搬送するべきであったのに、それを怠った」として、遺族から提訴されることも十分に有り得ます。患児の主治医が「こども病院が満床だったのでしかたなかった」と法定で証言しても、これまでの我が国の判例をみておりますと、そのような真実の事情の言明は無効ではないでしょうか。

▼厚労省に直接訴える!!
県の管轄部署に訴えることは既にやっていると思います。管轄部署がこども病院にそのような暴挙をやめよと「行政指導」するとしたら、病院当局はやめるかもしれません。しかし病院当局は「行政指導」には従わなくてもよいので、強行しようとするかもしれません。そのようなことも考えると、直ちに文書で厚労省の適当な部署に訴えることも暴挙の実行を防ぐことに実効がある可能性はあると思います。

 以上のように考えております。「できない」理由と「してはならない」理由を広言して、現実に「しない」ことが絶対に必要だと思います。広言の対象は、病院当局、県の管轄部署、県知事、全県会議員、マスコミを通じて市民一般、厚労省の管轄部門。

 全国の医療崩壊に関心を持つ方々はこども病院の事件に大きな関心を持ってながめており、理論的あるいは行動的な支援をする方はたくさんでてくることでしょう。

澤田石 順 <jsawa@attglobal.net> http://d.hatena.ne.jp/sawataishi/

smaniasmania 2007/04/08 15:25 1次2次3次がどんなものかということに関しての文章として、最高の出来だと思います。我々にとっては当然の話ですが、議員を始めとしてほとんどの非医療者が理解できていないことだと思います。wikipediaに転載するべきかもしれませんね。

motomoto 2007/04/08 15:45
SHPなつかしいですね。下肢の紫斑でわずかな隆起をともなうと典型的ですがIPP(成人ではこちらが多い)と臨床像鑑別しにくいものも多く、生検が必須です。
生検して半分はHE染色に、半分は無固定凍結標本にして自分で蛍光抗体法してました。病理の技師さん、例によって「専門でない」から、やってくれなかったですからねー。自分でバッファー作製、PH調整から、試薬の購入まで、すべてやってました。HEで典型的なleukocytoclastic vasculitis出てくれるとは限りませんからねー。細胞浸潤少なく判定困ることもあるし、ホルマリン固定後切片でいくらIgA染めようとしても、組織液中のIgAもいっしょに固定されてて、抗原性も落ちてて、不明瞭ですから、生標本で蛍光抗体が一番信頼性高いです。
蛍光顕微鏡の向こうは、綺麗な世界で、わたし好きだったですね。電顕よりも楽しかった。微弱な蛍光を露出条件整えて、写真にとるのが、またマニアックで、蛍光は一日で半減するんでやりなおしきかないし、何度も露出条件変えて、一回で必ず綺麗な写真取れる裏技編み出したのが、ひそかな自慢でありました。
しかし、いま考え直してみると、生標本、ミクロトームで指切って、感染のリスクだってあるし、ばかなことやってたもんです。
あのころ、仕事?に夢中でした。
ある意味、いまも、仕事?にしか、生きる場所がないですけどね、結局。
男の人生って、そんなものなのかも。。。

motomoto 2007/04/08 16:02
さてSHPは、入院安静にさせて、24時間蓄尿、一日あたり尿タンパク定量してひたすら様子を見ます。・・そういえば、いま、ああいう安静経過観察目的の入院って言うのは、どのくらいの期間認められるものなんでしょうか?
昔は数ヶ月にわたって入院することが多かったですが。
救急に比べると、「待ち」の医療っていうのは地味ですが、大切なことでもあるんですけどね。

通りすがり通りすがり 2007/04/08 16:38 澤田石様のコメントの補足です。
県立病院がどの組織に直属しているかわからなかったので、一般論ですが、原則として地方自治体の業務には行政手続法が適用されません(行政手続法3条2項)。その代わりに、似たようなものとして各都道府県で行政手続条例が作られています。
長野県行政手続条例
http://www6.pref.nagano.jp/cgi-bin/d1w_savvy/D1W_resdata.exe?PROCID=1899218796&CALLTYPE=1&RESNO=8&UKEY=1176016302788

ただ、その管理者の通告というのが、会社の社長命令のように、行政組織の内部で上級者から下級者に対する命令に思えるのですが、そうすると単なる通達、もしくは職務命令であって行政指導ではないように思います。

で、通達・職務命令の場合には、行政組織の下級機関・職員を拘束し、違反したら懲戒責任が課されます。ただし、その通達が違法であることが重大明白である場合には、服従する義務はないとするのが通説です。
Yosyan様の記事によると、医師の宿日直業務は厚生労働省通達で規定されているそうなので、その場合管理者の通告に従うとこれに違反することが確実なわけです。宿日直勤務に係る許可を受けた医療機関はこの厚労省通達に従わなければならないはずなので、これを理由に拒否することができるかと思います。

弁護士を探すのであれば、労働法だけでなく行政組織に詳しい人がいいかもしれません(少ないですが)。

最後に、畑違いですが、azuminese様に私からもエールを送らせていただきます。

TotsuTotsu 2007/04/08 16:42 地方中核病院の小児科医です。私も一次から三次まで経験しましたが、三次には三次の役目があり、医者がたくさんいるから一次をさせるのは考え方から行って論外!三次には逆に難病・重症児に十分取り組んでいただくだけのマンパワーと時間を与えなくてはなりません。こういう病院で扱う疾患は実は教科書通りに行くことはまずないので、各症例ごとに文献やEBMをあたり、方針を決めて行かざるをないからです。人員を増やさず一次に参入すれば、本来三次病院で治療されるべき患児にデメリットとなるのは明らかです。この病院には患者会があるのでしょうか?そういう方々を動かすのも1つの方法です。

SHPは私は症状が軽ければ外来で見ています。腹痛が出たり蛋白尿が出ればその時点で入院にしています。症状から比較的診断がつきやすいので、皮膚生検はよほど困った時しか考えません。この病気の三次行きは急性腎不全や、ステロイド不応性のネフローゼ症候群、下血症例といったものかと思います。ただ
三次では難治性腎障害や膠原病、血液疾患でステロイドや免疫抑制剤を使用している患児は多いはずで、こんな所に水痘が紛れ込むと、ショックやDICをおこして瞬く間に持って行かれる経験をされている小児科医もおられると思います。三次にこういった疾患が流れ込めば、必ず病棟への持ち込みが増えるはずです。考えただけで震え上がります。
こども病院は本来地域の三次病院として小児医療の最後の砦にすべきです。現在三次に転送する私にも、三次病院の環境変化は人ごとではないのです。具体的に支援できることがありましたら、ぜひ書き込んでください。

motomoto 2007/04/08 17:11
わたしが、昨日、まず長野県19年度予算を確認してみたのも、澤田石様ご指摘のように、この「業務命令」が、県の政策としてどの程度計画されたものかに関心があったからなのですが、予算からみると、県こども病院へのリニアック3億円が計上される一方、7地域(8か所)での「センター方式」による夜間の小児初期救急医療体制の整備が主なようで、県こども病院の救急対応などは、予算からは見えてきませんね。
知事が替わらなかったら、どんな予算になっていたんでしょうか?

YUNYUNYUNYUN 2007/04/08 21:16 論点整理。
> 「通告」なるものが、法的に有効なものか否か
本件では、「通告」が、法的効力を有する職務上の命令として発せられたものと解して、対処方法を検討するべきでしょう。
一般的に、勤務者は雇用関係上の義務として、上位者の職務命令に従わなければならず、拒否すれば制裁を受ける可能性があります。本件「通告」が職務命令ではなく、相手の好意にすがる「お願いごと」ならば、法的には従う義務が無く無視して構わないのですが、本件は業務に直接関わることなので、単なる「お願い」と見ることはできないと考えます。
不当な職務命令を拒否し、かつ、そのことによって不利益を受けないようにすることが、本件における獲得目標です。

なお、本件では「行政指導」という用語を用いるのは適当ではないと思います。行政指導とは行政庁が対外的に、つまり国民に対して行う「お願い」であるのに対して、本件では行政組織(公営企業体ですが)の内部の問題だからです。付言しますと、行政指導は行政命令と異なり法的効力はないので、従わなくても不利益はない(というタテマエ)です。

motomoto 2007/04/09 00:40
長野県立こども病院に関しては、このサイトが非常ーに詳しいです。
ここを読めば、だいたいのあらすじが把握できます。
http://homepage1.nifty.com/history/sub04kyouju/Yasuo/kodomobyouin.htm
私の読んだ印象では、一般外来は開かず(めでたしめでたし)、しかし、せっかくの問題提起、というか、小児救急のプロである院長を迎えたことだし、救急外来、というか、当直を現行より、もう少し救急に強く対応できるようにしていこう、という感じと認識しました。
登場人物で、悪役とされているのが、まずもちろん前知事ですが、その懐刀として活躍したのが、前副知事の澤田祐介氏のようです。
澤田祐介[プロフィール]
1947年(昭和22年)愛知県生まれ
1974年(昭和49年)名古屋大学医学部卒業
1984年(昭和59年)鹿児島大学助教授(救急部)
1993年(平成5年)東海大学医学部教授(救急医学講座)
2002年(平成14年)東部町立ひまわり病院(現東御市民病院)院長
2005年(平成17年)4月 長野県衛生部長
2005年(平成17年)10月 長野県副知事
なお、澤田氏は前知事落選後の、2006年8月に退職しています。したがって、彼らによって生育医療センターから引き抜かれた宮坂勝之現院長は、ひとり取り残された形になっているようです。

motomoto 2007/04/09 00:56 宮坂 勝之
長野県岡谷市生まれ。1969年信州大学医学部を卒業。1年間地域医療に従事した後、国立小児病院(現国立成育医療センター)麻酔科で研修。1973年よりトロント小児病院、トロント総合病院、フィラデルフィア小児病院、ボストンのマサチューセッツ総合病院などで小児科、麻酔科、集中治療、救急医療などの臨床医療に従事。同時に高頻度振動換気法開発など呼吸生理学研究にも従事した。1977年帰国し、国立小児病院麻酔科に勤務。1985年より小児医療研究センター病態生理研究室長を併任。1999年トロント大学AW Conn客員教授。2002年より国立成育医療センター手術・集中治療部部長。日米での麻酔専門医資格を有する。
2002年からのPALS(Pediatric Advanced Life Support)導入の立役者のようで、こういう先生が院長でいらっしゃったんだから、どうなんでしょう、せめてPALSのトレーニングサイトとして、充実させてあげたいものですが。。。
何度も引用している平成19年長野県予算を見る限り、救急設備の手当てはほとんど下りなかったんじゃないでしょうか?宮坂院長の誤算は、成育医療センターとは、予算規模が一桁違ったという点です。なおかつ、20億円ほどの赤字を責められる財政状況というのは、これまでの人生・経歴の中でまったく経験しなかったことでしょう。かわいそう、いや、マジで。もったいない人材です。

motomoto 2007/04/09 01:25
>平成19年2月 管理者が医局会で4月から小児科医による小児救急体制を開始すると通告(この際に戦時体制という発言が飛び出しました)

この「管理者」というのが、誰をさすのか、なんだか気になってしょうがないのですが、現院長の宮坂氏なのでしょうか?
というのは、
「県立病院の経営責任者(管理者)が明確でないことは改善する必要がある。管理者が院長なのか、病院事務長なのか、県衛生部長なのか、誰も最高責任者ではない。名目上は設置者である知事が管理者である。現場で数字的管理するのは事務長であるが、経営改善をしたいと思っても短期間の異動ではそれも無理である。」と、
http://tosimitu.blog.ocn.ne.jp/katsudo/2007/03/post_69ac.html
にありますので。
↓なんか読むと、宮脇氏は、前知事前副知事にそそのかされ?て、こども病院を大改築して、理想的な小児救急をふるさとにと考えたのかもしれまん。。。
http://www.pref.nagano.jp/eisei/byouin/kodomo/ko-kaiken2.htm
ある意味、医療コンサルにひっかかって、不良開業物件つかまされたみたいでもあります。。。
私の個人的感想としては、宮坂院長の顔をたてて、県こども病院の職員の皆さんのみといわず、長野県の小児科医のみなさんが、PALSのトレーニングにはげむというあたりで妥協されてはどうでしょうか?わたしも、ACLS勉強中です。。

前知事の澤田氏は、ユニークなお人柄だったのでしょうか?ここ↓なんか見ると「波動」とか出てきてかなりアヤしい。付き合いで出席しただけかな?医師としては救急一筋、経歴は立派だと思うのですが。
http://www.shin-terayama.jp/words/2005-03.html

BugsyBugsy 2007/04/09 05:20
昨夜 石原慎太郎都知事三選決定でのお言葉から抜粋

−−子育てや教育については
「今年から都は義務教育を終えるまで、一定所得層の中学3年生まで医療費の面倒を見るという日本で初めてのことをする。厚生労働省も感謝してくれているが、感謝する前に、国がさっさとやればいい」

azuminese様 都内の医者にも他人事ではありません。エールを送ります。
総合病院の一次や二次救急を問わず(ほとんど区別もわからず) お子様がいらして忙しいのは小児科医だけではありません。
子供だって花粉症、蕁麻疹は当たり前にいます。ころんで怪我する子、ドッジボールが頭にあたって三日前から頭がぐらぐらして「小児科じゃなくたって他の医者いるだろ!出せ こらっ」「胸がどきどきしてんだよ。小児科じゃわかんないだろ、専門の医者いるんだろ、院内に。」と まあ小児科の先生に失礼なことを言って親が医者の胸倉つかみ オイラ達が出陣です。
煌々と夜中じゅう病院の救急玄関が明るくて子供が受診するのを目の当たりにみれば 大人だって好き勝手に来ますぜ。子供が風邪だけど自分もついでに脳が心配だから診てねとノタマウ親御さんの多いこと。
どっかで歯止めかけないと本当に医者は擂り潰されます。いや潰されています。いったん小児の医療費が無料化された我々の地域ではモラルが崩壊しています。もう元には戻らないでしょう。これが今年東京中に広まるんでしょうね。
貴院で24時間一次救急に対応すると公式に発表されようもんなら 間違いなく親御さんが子供をつれて殺到し阿鼻叫喚の世界が待ってます。
自分も経験ありますが 交代要員がいないのにアメリカかぶれの行け行けドンドンの上司をもつと悲惨です。アメリカのレジデントの真似をしたかったようです。もって半年 死屍累々でした。上司が倒れないと終わりません。

motomoto 2007/04/09 07:44
昨日の追加です。長野の、この問題の歴史は奥が深い、というか、野次馬的には、面白いものがあります。
もともと、救急救命センターを、信州大学につくるか、相沢病院につくるか、で、もめていた?のが始まりのようです。2002年ころ。
http://homepage1.nifty.com/history/sub04kyouju/Yasuo/AIZAWA.htm
「▼救命救急センターを信州大医学部付属病院にするか、相沢病院にするかで紛糾したらしい。
信州大医学部付属病院は設備も能力もあって良いと思うのだが、なぜか田中康夫は、わけのわからないことを言って必死に反対。
理由も言わず反対する田中康夫について、住民や信大病院側は疑問をいだいた。
根拠も示さず信大付属病院を拒否一点張りの田中康夫。
どうあっても信大病院ではいけない、という、何か、奥深い理由でもあるのでしょうか。
ちなみに相沢病院の院長は田中康夫シンパの有力者です。」

このあと、澤田氏が登場します。まだ、東部町立ひまわり病院長でした。
www.higashinihon.ne.jp/news/pdf/050719teigen.pdf
「救急医療に関する特別委員会報告∼新たな救急医療体制∼信州モデル構築への提言」
この委員長を勤めたのが、澤田氏で、信州大学に救急救命センターをおくのと同時に、相沢病院は「新型救急救命センター」とする、という提言をまとめ、なおかつ、先日来このブログでも話題になっていたドクターヘリの整備を訴えています。(相沢病院は、上記HPによると「最近借金してヘリポートを建設」したところだったらしい)

東部町立ひまわり病院(現東御市民病院)というのは、決して大きな病院ではなく、澤田氏は力をもてあましていたのでしょうか?
http://www3.city.tomi.nagano.jp/hospital/usr/00page.htm
澤田氏の救急に対する考え方、
「救急病院の扉は、ちょうど教会の扉が、常に、万人に対して開かれているように、どのような患者に対しても、常に開かれていなくてはならないものである。翻って考えてみれば、現行の初期・二次・三次といった救急医療体制は、本質的に医療側の論理から、また数多くの救急病院のひしめき合う大都会の実状から生み出されてきた仕組みであり、全ての地方に適応するものとは思われない。三次救急医療施設としての救命救急センターは、三次救急患者のみを診療する施設ではなく、三次救急患者までを受け入れて診療する施設であり、救急患者をいかなる理由があろうとも断ることなく受け入れることが、その社会的責務であると考える。」

motomoto 2007/04/09 08:03
信州大学のみならず、相沢病院を「新型救急救命センター」とすることで、田中前知事の顔を立てた折衷案が、気に入られたんでしょうか?
このあと、澤田氏は、2005年に県衛星部長に抜擢され、2007年に副知事となります。
上記委員会が、救急救命センターとして、相沢病院より信州大学が相応しいとする理由のひとつに、
「第三の理由は、相澤病院の診療実態を検討すると、現在の状況では小児科に対する初期治療・入院対応には不十分な点が見られることである。」
とありますので、相沢病院が小児救急に弱い部分を、県こども病院に補完させようと狙ったのかもしれないですね。

関係者の方、私の理解に不備な点、間違いなどありましたら、どうぞ御指摘・御容赦のほどを(^^;。訂正補完レスよろしくお願いいたします。

一産科医一産科医 2007/04/09 08:40 過日はいろいろとコメントを頂戴し、ありがとうございました。
こども病院問題は私の在住する県の話です。

救命救急センターの件では、とにかく「医局」と「医師会」が嫌いな田中知事が反対した、という部分もあります。田中前知事にとって、どちらも既得権にしがみつく破壊すべき抵抗勢力であるようで。あの人は破壊者としては卓抜した能力を持ちます(その後がないですが)。
こども病院も、結局は「夜間救急で少しは稼げ」というのが本音です。当然人員の増員など考えていませんでした。産科は「一般病院は3人で500ぐらい分娩を取っているんだから、6人いれば1000例ぐらいとれるだろ」小児科は「50人も医者がいるんだから、月に一回程度しか当直(という名の夜勤)はないんだし、何の問題もなし」という話でした。
澤田医師は、前職で救急を推進し、売り上げを伸ばしたことが評価されたようです。
産科としては、最後の砦のこども病院総合周産期センターがもし満床で搬送を断らなければならない事態が招来する様では、大淀病院の二の舞ですから、産科一般診療が撤回されたのは助かりました。ただ、相変わらず「経営改善」を求められていますから、まだ紆余曲折があると思います。
私は下っ端で直接口を挟める立場にいませんが、県議選も終わったので、搦め手からいろいろやってみようと思います。

元内科医元内科医 2007/04/09 10:43
>Bugsy さま

このエントリと直接関係ないのですが、私は都立病院に勤務した経験がありますので、石原知事の医療に関する発言については興味があります。
都立病院に関わったことのある医師で、石原氏の医療に関する都政について賛同する者はかなり少ないのではないかと思います。東京ERを標榜させられた病院はどうなっているのか、今も機能しているのか、単なる焦土ではないのか知りたいものです。石原氏の単なる医師コンプ解消にしかなっていないのではないかというのが私の感想です。今後都の医療状態も、全国の崩壊状況を、ものすごい追い込みで猛追するのではないかという悪寒がします。大向こうに受けることをするのが好きな知事だと思いますが、医師たたきって誠にそういうのに都合がいい道具なのだなと改めて思い知ることになるのでしょうか。ま、石原タンでなくても「中学生以下医療費無料」って公約する人っていましたから、右を見ても左を見ても状況は変わらないということかもしれませんが。私も投票に行きましたが、ま、外山タンのいう「多数派のお祭」に参加しただけなのかな。ほんとうにありがとうございました(遠い目)。首都陥落がかなり早くなったな、ということは言えると思います。

YosyanYosyan 2007/04/09 11:18 元内科医様

「少子化対策=小児医療の無料化」の方程式は庶民に確立していますし、小児救急医療の整備充実は必須のものででてくるでしょう。ここでまさか小児救急の壊滅を防ぐために時間外診療の値上げみたいな公約はしないでしょう。

ここで怖いのは、世の中に空公約は多いのですが、24時間コンビニ救急だけはサラリと推進される公算が高いことです。やれば受けは良いですし、費用も東京の財政ならそんなに痛くないでしょうからね。

誰かが書いてましたが、無料化しても受診する病院が無いというブラックジョークが、首都で急速に顕在化するかもしれません。

BugsyBugsy 2007/04/09 11:27 元内科医様

お答えします。平成14年から都立墨東に創設され、府中、広尾病院に東京ERがあるのは御存知だと思います。ちょうど都立病院の再編成が叫ばれていたおりだったと思います。同時期に石原都知事が諮問をした「都立病院改革会議」は、十六ある都立病院を半分の八病院まで減らす計画が示されています。板橋区にある都立老人医療センター(元養育院)と、豊島病院は統合して、民営化にする、あるいは板橋区に管理を移管するなどありましたね。清瀬小児病院や八王子小児病院といった小児病院をたったの一病院にするとしていました。
しかし 統廃合して勤務が楽になったとはついぞ聞こえて来ません。いずれも夜間救急に応需せねばならなくなったからです。スタッフが拡充したとも聞いていません。いずれも見切り発車でした。結果として上記のERも都立病院もボロボロで残留部隊は頑張ってますが 都立墨東では分娩を取り止めました。広尾もきな臭い噂はよく聞いてます。応援に行くのに皆尻込みしています。そもそも そこの部長の出身医局とは全く無縁の大学にも見境なくスタッフ派遣を依頼して来るというのが何をか況んやです。
我々は医局を飛び出して 多分騙されてそんな病院に勤務する医師を 兵隊君、または奴隷君と呼んでます。
上から叱り飛ばし大号令を発するのお好きな都知事ですからねえ。
「医者なら文句云わず働けよ」と前から言ってます。

YosyanYosyan 2007/04/09 15:39 Bugsy様

都知事選の結果は東京の医療に確実に何かを起こしそうですね。なんと言っても後4年の任期は保証されていますし、言い出したら破壊的な行動力はありますからね。都議会も与党となれば・・・東京大空襲が本当に起こりそう。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070408

2007-04-07 目一杯のエールを贈ります

いつも愛読させていただいているいなか小児科様のコメント欄にazuminese様と仰る方のコメントがあり、これは是非取り上げてエールを贈るべきと考えます。コメントを引用させて頂きます。

長野県立こども病院からのレポートです。当院では、田中前知事の一般診療を開始せよとの発言後、院長交代劇があり、この4月から小児科医による救急当直が始まりました。いわゆる宿直という名の下に、救急当直という体制が業務命令として下されました。医局会の席上、管理者は現在病院が戦時体制であるから、小児科医による救急体制は当然であると宣言しました。救急当直を行うのであれば、交代勤務を組む体制を構築するべきだと医局は主張しましたが、聞き入れられませんでした。今後は、労働組合をとおして、管理者と交渉して行こうと思っています。場合によっては労働基準局に提訴することも考えています。

読めばそのままなんですが、敢えてポイントをピックアップします。

  1. 宿直という名の下に、救急当直という体制が業務命令として下された。
  2. 管理者は現在病院が戦時体制であるから、小児科医による救急体制は当然であると宣言した。
  3. 医局会は抗戦を宣言している。

こんなブログで声を上げても腹の足しにもならないかもしれませんが、私に出来ることはこれぐらいしか出来ないので、せめてネットの声として、長野県立こども病院の勇士達に支援の輪を広げたいと願います。当ブログのコメンターの皆様、またいつもはROMされている皆様、御協力を頂けたら嬉しく思います。

これぐらいの事は長野県立こども病院の勇士達も十分ご存知と思いますが、ポイントの病院側の不当性をせめて書かせて頂きます。

第一段階では宿直で救急当直する不法性を徹底的に追及してください。私に言えることは真っ向正論で撃破すべしです。医師の宿日直業務は厚生労働省通達で厳密に規定されています。

  • 平成14年3月19日付基発第0319007号「医療機関における 休日及び夜間勤務の適正化について」
  • 平成14年3月19日付基発第0319007号の2「医療機関における休日及び夜間勤務の適正化について(要請)」

長くなるので全文引用は控えますが、通達に従えば、

    宿直と言う名では逆立ちしても救急当直はできません

看護師内診問題で医師も実感を持って学習したように、通達は実質法と変わらない強制力を有しています。ここまで明瞭に書かれている宿日直規定を踏みにじれば、言うまでもなく違法行為です。この通達の一言一句でも無視するようなら、この通達を根拠に正々堂々と労働基準監督局に告発すべしです。労働基準監督局が曖昧な態度をとるようなら、労使関係に強い弁護士を雇い徹底抗戦してください。

宿直では救急当直は出来ないことを確認できたら、三六協定の確認をしてください。この協定が無いところでは一切の時間外労働は禁止されています。またこの協定があっても1年で360時間を越える残業は禁止されています。またこの協定は1年ごとに結びなおす必要があります。長野県立こども病院にそんなものがそもそもあるのか、あればどういう内容であるのかを白日の下にさらけ出し、これを遵守する事を徹底される事をお勧めします。

次に新たな業務である24時間救急業務を行うに当たっての人員要求を行なってください。久しぶりに算数になりますが、勤務体制を日勤8時間、夜勤16時間とし、1ヶ月を恒例に従って4週間28日とまずします。夜勤の上限を過酷と呼ばれる看護師の上限である64時間とすると、医師一人当たりの夜勤回数は64÷16=4(回)です。1ヶ月の夜勤回数は28回ですから、28÷4=7(人)まず必要となります。

夜勤は一人体制ですからオンコールでもう一人は応援の準備が必要です。オンコールはもちろん業務であり、残業対象となります。当然ですが、オンコールに当たった者は呼び出されても呼び出されなくとも残業です。オンコールの人員は三六協定の4週間の残業時間の上限が43時間となっていますから、一人当たり43÷16=2.69(回)になります。そうなると1ヶ月の夜勤回数28回ですから、28÷2.69=10.4(人)となり、先ほどの7人に繰り上がってもう4人必要となります。つまり11人です。

最低限これだけの人員が必要ですから、これだけの人員を救急外来に補充できなければ24時間救急外来は法的に不可能であると徹底抗戦してください。これらの要求はすべて明確な法的根拠に基づくもので、一片の不当な要求はありません。要求に正当な回答が無い限り業務命令とは言え従う必要は全くありません。たとえ院長であろうが、県知事であろうが同様です。こんな業務命令自体が不法不当なものであるからです。

最後に管理者側の妄言をもう一度晒します。

    管理者は現在病院が戦時体制であるから、小児科医による救急体制は当然であると宣言した。

寡聞にしてこの平成の世の日本で内戦を含めて戦争状態であるところを私は知りません。戦時状態になったときの法整備はいろいろやっていたかと思いますが、政府がそれを発動したとは聞いていません。長野はこども病院も含めて平時である事は日本国民すべてが認めるかと思います。管理者が戦時状態であると言うのなら、管理者が日本国民に対し戦争状態であることを公言している事になります。これは内乱罪相当の犯罪行為かと存じます。

私の知っている程度の知識では、この程度の初歩的なエールしか贈れないのが残念至極です。力足らずの私を是非助けてください。そして長野県立こども病院の勇士達に一言でもエールを贈ってください。どうか宜しくお願いします。

江原朗江原朗 2007/04/07 09:30 「小児科医と労働基準」というホームページを開設しております。
http://homepage3.nifty.com/akira_ehara/
よろしかったら、ご覧ください。

なお、オンコールについては現時点では司法判断がなく、自宅待機の宅直を労働時間としてみとめるよう、県立奈良病院の産婦人科の先生が訴訟を起こしています。

http://www.asahi.com/special/obstetrician/OSK200612090043.html

県立奈良病院の産科医2人、県を提訴 激務改善求め
2006年12月09日

 過酷な労働に見合う時間外手当が支給されていないとして、奈良県立奈良病院(奈良市)の産婦人科医2人が04、05年の同手当の未払い分にあたる計約9200万円の支払いを求める訴訟を、奈良地裁に起こしたことがわかった。奈良県の場合、深刻な医師不足で業務が増えているにもかかわらず、宿直時の手当が一律で、病院関連予算の抑制も目立つ。原告側は「手当の支給よりもむしろ、訴訟を通じて、県に労働環境の改善を促したい」と訴えている。

 訴状によると、同県では、勤務医の宿直手当が1回2万円の一律支給となっている。救急患者が搬送された場合などに病院に呼び出される自宅待機(宅直)には、手当が支払われない。

 特に同病院の産科医は、夜間でも分娩(ぶんべん)や手術などが頻繁にあり、宿直業務が労働基準法で規定された時間外労働にあたると指摘。宅直についても「労働からの解放」が保障されておらず、勤務時間とみなすべきで、県の手当支給は違法と主張している。医師2人は当直が2年間に155日と158日、宅直が120日と126日にのぼっており、未払いとなっている時間外手当を計9233万円と算定した。

 原告側弁護士は「労働基準法を無視した労働実態だ。十分なスタッフをそろえて医療事故を防ぐことが、結果的に市民の利益や手当の抑制にもつながる」と話す。

 2人は5月、同僚の産科医3人とともに、同手当の未払い分として計約1億円を請求する申入書を県に提出。その後の交渉で改善策が示されなかったとして、提訴に踏み切った。県の担当者は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

trytrytrytry 2007/04/07 09:42 早速、長野県立こども病院に「励まし」のお便りを出しました.
〒399-8288
長野県安曇野市豊科3100

それとも知事(管理者)に出せば良いんでしょうか?
TEL: 0263-73-6700(代表)

非医療関係者非医療関係者 2007/04/07 09:59 ここにも情報が載っているようです。
http://www.pref.nagano.jp/eisei/byouin/kashokai.htm

長野在住の方は違法労働を強制されたお医者様が病院からいなくならないように、抗議を行うことも重要だと思います。
026-235-7143

お弟子お弟子 2007/04/07 10:07  えてしてこういう管理者は内部からの声には耳を傾けようとしませんが、案外外部組織が動くとあれっ?と態度が変わることがあります。私のつたない経験ですが、労基署も相談・指導レベルなら案外気軽に動いてくれました(告訴ウンヌンだと大変な労力はいりますが)。また公務員ですので公平委員会(地方公務員法 46条)の活用もできるかと思いますし、公務員の業務に関わる告発義務(刑事訴訟法 第239条2)もちらつかせるのも一つの手かと思います(刑事なんですが、権利でなく義務なんですよねぇ、これ)。
 ちなみに労基法違反ウンヌンですっかりこの通達が有名になりましたが、臨床の学会誌で最初にこれを取り上げたのは私が知る限り日本小児科学会雑誌(第107巻 第1号/平成15年1月1日)だったと思います。
 内部で声をあげるだけでなく、実際に行動をされることを陰ながら応援させて頂きます。

小児科専門医小児科専門医 2007/04/07 10:54 前知事の妄言以降、この病院のことは心配していたのですが、こんなことになってしまったのですね。「戦時体制」…、国のため県のために死ねということですか? 中原先生の裁判でも分かるように、病院は決して先生方を守りません。自分たちで権利を勝ち取らなければ、犬死するだけです。彼らの闘いは、私たち他の勤務医の闘いでもあるように感じます。何とか力になりたいと思います。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/07 11:45 あえて言いますが、高次病院で24時間365日の診療を強要する幹部は、重症患者よりも軽症患者を優先する「医師として失格」な人々です。
問題は、労働基準法だけではありません。
高次病院の役割は言うまでもなく明らかです。その病床やマンパワーを軽症時間外(救急ではなく)に振り向けることは、民意、多数決に名を借りた重症患者への迫害です。
 一人の医師、一つの病院が、すべての患者を処理することは出来ませんし、してはいけません。
 病院幹部の言っていることは、重症患者の数が少ないから、それを踏みにじって数の多い軽症患者にマンパワーを割いて媚びろということです。

 要するにこれは正真正銘の衆愚政治です。ここでもまた政治で医療を歪めているわけです。そういう衆愚を押しつけ、プロとしての意見を無視する病院になんの意味があるのでしょう?
 戦時体制? 馬鹿いっちゃいけない。単に政治の前に医療の論理を投げ捨てて、追従しているだけです。医療倫理も守れない無能さを押しつけられる現場職員に深く同情するとともに、そんな病院でもう働く意味はないと警告します。
 馬鹿な田舎政治からは、一刻も早く逃げ去るべきです。争っても我慢しても訴えても幸せにはなりません。

motomoto 2007/04/07 12:32
長野県の平成19年予算から、小児救急・県立こども病院に関係ありそうなところをピックアップしてみました。
http://www.pref.nagano.jp/soumu/zaisei/yosan/tousho/h19/19happyou.htm

小児初期救急医療体制整備事業費 2247万6千円 医療政策課
1.小児救急電話相談事業 夜間の小児救急患者の保護者向けの電話相談を実施して、適切な助言を行うことにより、保護者の不安を和らげます。
2小児初期救急医療体制整備事業地域毎に、「センター方式」による夜間の小児初期救急医療体制を整備する市町村等に対して、その運営費を助成します。実施箇所7地域(8か所)
こども病院リニアック整備事業費 3億2550万円 県立病院課
放射線を用いた小児がんの治療体制を充実強化するため、老朽化した高エネルギー放射線治療システム(リニアック)を、症状に合わせより精度の高い照射ができる装置に更新します。

医師確保等総合対策事業費 9275万4千円 医療政策課
県内の深刻な医師不足を解消するため、総合的な医師確保対策事業を実施します。
1.産科・小児科医療提供体制再構築促進事業(助産師支援事業を含む)(517万5千円)
産科・小児科医療の崩壊を防ぐために、中核的な病院を中心とした地域医療システムを構築するとともに、院内助産所や助産師外来などの開設に向けた取組を支援します。
2.医師確保緊急対策事業(3100万円)
医師不足が顕著な産科医、小児科医、麻酔科医等の確保のため、県外から転任してくる医師に対する研究資金の貸与制度を創設するとともに、県内の後期研修病院等で研修等を行った後期研修医に対し研修奨励金を交付します。
・特定診療科医師研究資金貸与事業 貸与額3年以上300万円 2年以上200万円
・特定診療科後期研修医等支援事業 支給額30万円
3長野県医学生修学資金貸与事業(4800万円)
地域医療を支える医師を確保するため、全国の医学生を対象に、本県の医療機関へ従事することを条件に修学資金を貸与します。(新規5人、継続15人)
4.長野県ドクターバンク事業(282万3千円)
長野県に関係又は関心のある医学生や医師などを登録し、医療情報の提供や病院の求人と県外医師等の求職を調整する職業紹介事業を行います。
5.臨床研修病院合同説明会の開催(202万4千円)
首都圏で医学生や前期臨床研修修了者を対象とした説明会を開催し、県内病院での前・後期臨床研修の参加を呼びかけ、医師の県内定着を推進します。
6.女性医師就業環境整備事業(321万7千円)
女性医師のライフステージに応じた就労を検討・支援します。
7.家庭医の養成等(51万5千円)
家庭医療学会が開催する研修会等に参加し、家庭医の養成を図ります。

小児科専門医小児科専門医 2007/04/07 12:48 ドロッポ小児科さま。おっしゃる通りだと思います。一般の方々もご覧になっているでしょうから書きますが、救急外来で疲弊した医師が重症患者の診療をする。あるいは、インフルエンザやロタウイルスや麻疹の患者に触れた医師が病棟に呼ばれ、腎疾患でステロイド治療中の患者や白血病で化学療法中の患者を診察する。必ず、死ぬ患者さんが出る事態になると思います。

motomoto 2007/04/07 12:58 小児初期救急医療体制整備事業については、当初の予算要求のほうのpdfファイルにもう少しわかりやすく書いてあって、
「地域毎に、病院勤務と開業の小児科医等が交代制により、夜間の小児救急医療を提供する市町村等に対して運営費を助成します。」だそうです。
非常に無計画な、大戦末期の、「一億総玉砕」プログラムのようであります。ネットワークどころではありません。
もし、本当に「戦時下」と考え、救急体制を整えようとするのならば、安心して緊急患者を送れる後方病院は、温存しておくべきでしょう。
また、例えが、あまり良くないと言われるかもしれないですが・・公園や駅に、ゴミ箱って少なくなりましたでしょう?ゴミを少なくするためには、ゴミ箱を置かないことだ、それが、一般人のモラルを高くする、というのに気がつくまでは、「公園にゴミ箱がないのはけしからん」という意見も多かったでしょう。
コンビニ診療といわれますが、コンビニは営利事業です。コンビニが増えればそれだけ買いに来るお客さんは多くなります。
保険医療は公益であってコンビニではありません。後方病院に本当の緊急症例に対応できる十分な余力を残しておくことが何より大切で、ここが崩れるとすべてが崩壊します。
最近774氏先生登場なさらないですが、医療の布陣と言うのは、たしかに軍事に似ていますね。

YosyanYosyan 2007/04/07 13:16 即時救急撤廃運動は長野の同志にとっては直面している問題からすると、「それが理想だが現実は・・・」と言われそうなので、そこまでダイレクトのエントリーは控えています。即時救急撤廃運動の代わりに、現在の法的に必要な条件だが、まず実現しないような条件を吹っかけて、結果として救急自体が無くなるような路線を考えていましたが、生ぬるかったですかね。

それと高次救急で二次、下手すると一次まで引き受ける救急をさせている県があります。悲しい事にのぢぎく県です。導入に当たっては相当な荒技が用いられたと聞いています。ただしのぢぎく県が荒技を用いた時と、長野では時代も状況もかなり異なります。

要求されても人員、体制が不足しているから出来ないの正論で押し切る戦術の方が、長野の同志には現実的に相応しい気がするのですが、如何でしょうか。

疲れた内科医疲れた内科医 2007/04/07 13:17 突然、すみません。ずっと読ませて頂くだけだった者です。
管理者さまの熱い檄に黙って居られなくなりました。

私には何もできなくて申し訳ないです、ただ、「思うところのまま、しっかり闘ってください」
としか書けない・・・・・情けないですが、これでもエールになりますか
管理者側の年齢層の一人として、恥ずかしく、とても悲しいです。

「継ぐ者たち」の心と共になくて、どうして「継ぐ者たち」に生きよ と
言えましょうか。

継ぐ者たちへの、心からのエールは 「がんばれ、そしてダメなら
早く、逃げよ。壊れ切る前に」

BugsyBugsy 2007/04/07 13:34
自分も こりゃ戦争だなと思った野戦病院のような所で働いたことがあります。しかし精神も心ももってせいぜい数週間です。
戦時体制というなら休養がとれる後方病院が確保されてるか 短期間で戦闘要員を交代できなくては壊滅状態になってしまいます。期限を決めてもらえないと気力が失せてしまいます。いつまでこういう激務が続くのか確約がないからこそ 病院から勤務医が立ち去るのです。今に始まった話じゃないです。
疲れたら堂々と疲れたと言えばよいのであって 黙っていれば周囲は容赦しません。疲れたと感じているうちはいいのですが、その時期を越えると精神的におかしくなってしまう事例を随分見てきました。そうなると獣の共食い状態です。
困ったことに少人数で頑張ってなんとかやれば 次年度から「なんとかなるじゃないか。」といって職場の環境が改善されません。業績重視、或いはノルマ制度とはそうしたものじゃないですか。旧ソ連がそうでした。ノルマは上がる一方で軽くなったとは寡聞にして知りません。
自殺にまで追い込まれるだけが労働災害ではありません。体を起こすのもやっとという状態、精神的に滅入るまでに疲労が蓄積されるのも労働災害でしょう。
少人数で超人的に働いたとしても 次年度からはそれが当たり前にみなされてしまうのであれば 早めに白旗揚げたほうが後々のために良いと愚考します。
通常の勤務であれば決して起こさないミスも 疲労がち(オイラたちは徹夜明けの5割頭といってます)の医師は時として判断力が低下します。
患者への害にもなりかねません。医師の疲労による判断ミスはまともには理解されません。やはり医師が最終的に責められるわけです。

いなか小児科医いなか小児科医 2007/04/07 13:58 Yosyan先生
拙ブログの参照と紹介ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

小児科専門医小児科専門医 2007/04/07 14:14 Yosyanさま。決して生ぬるくはありません。勤務医も法的根拠のある労働環境や給与を求めて闘うべきです。インフルエンザやロタの話は、このエントリーにおいては余談に過ぎません。

motomoto 2007/04/07 14:19
最近発見した救急のブログですが、症例中心で面白いですよ。
皆様よろしければどうぞ。おすすめです。
http://blog.m3.com/case-report-by-ERP/20070407/1

座位座位 2007/04/07 14:22
勉強しながら書いていますので、他の皆様のアドバイスの方が、適切だとは思いますが、少し書かせて下さい。皆様、誤りがあったら、御指摘下さい。

 まず、大きく分けて、提訴するかそれとも辞職するかの決断です。ドロッポ小児科医さんの言うとおり、辞職することが一番ベターだと思います。しかし、それが出来ない場合、以下を参考にして下さい。提訴に関して
A 医局での一定の賛同が集まる場合と、賛同が得られない場合
B 労働組合が積極的に関与してくれる場合、消極的な場合
C 弁護士さんへ相談出来る場合と、出来ない場合(資金がない場合)
このA、B、C の状況の如何を確認して下さい。
一般的には、現場での一定の賛同は得られるものの、多忙で医局会での話し合いも煮詰まらない、労働組合も病院が潰れては困るので消極的な場合が多いのではないかと思います。組合が動くとしても打ち消しに廻るかも知れません。また、労働基準局が消極的なこともありえます。ですから理論武装が必要となります。
1 厚生労働省通達の理解
拙ブログでは、 http://zainomusou.blogspot.com/2007/02/blog-post.html 
2 証拠集め
まずは、労働基準法違反の『業務命令の言質』や『違反実態の証拠』を集めて、メモなり、コピーなりを整理して下さい。前者は、同僚に一部協力してもらい、正確な業務命令発言を確認して下さい。労基法違反実態の証拠としては、とりあえず、1ヶ月分ほどの宿直日誌をコピーし、内容が薄い場合は、該当当直医に直接確認して、外来診療件数、病棟診療件数と簡単な診療内容を、メモとして追記して下さい。この部分は、弁護士等に相談する前の資料ですから、後に適宜追加作業が必要になるかも知れません。
3 労働基準局への提訴
motoさんが、Yosyan/20070306 で紹介した匿名での労働基準法違反申告書の雛形があります。
http://www.mori-office.net/new_page_11.htm
但し、これは、病院に対する匿名であって、労働基準局に対する匿名ではありません。また労働基準法違反は親告罪ではありませんが、地方によって基準局の対応が異なりますから、書類不備又は理解困難(?)などとして提訴を受け付けなかったり、消極的である場合は、社会保険労務士などの資格を持った方か、最終的には弁護士さんへの有償での相談が必要となります。
4 弁護士さんへの相談
医師の皆さんは、多忙な方が多いですから、自力で無理な場合は、代理人として弁護士を立てて、3以下を進行させた方がよいかもしれません。勿論有償です。
この事例を、モデルケースとして、注目したいので、皆様の追加アドバイスをお願いします。

BugsyBugsy 2007/04/07 14:26
今まで過剰な労働に勤務医が泣き寝入りせざるを得なかったのは あくまで夜勤の応需は医師が自主的に行ったため病院は管理責任なしとされてきた点にあります。
>。医局会の席上、管理者は現在病院が戦時体制であるから、小児科医による救急体制は当然であると宣言しました。

業務命令として明らかな以上 医師側も堂々と労働基準監督署に管理者責任を追及できるわけです。

雪の夜道雪の夜道 2007/04/07 14:32 応援になるかどうか、民間病院という小さい規模ですが、遵法こそ最良と信じて闘争中です。

当院では医師にも打刻させています(私には初めての打刻病院ですが、皆さんはどうですか?)。私は年俸契約者なので時間外手当は出ません。4月から経営悪化した場合は、責の一部を負い、減俸もあるような体制にすることになりました。つまり実務上、労基法の『管理監督者』とみなすことができるようです。
そこで労基法を勉強してみると、目から鱗。時間管理されることはその立場にそぐわないと条項にあります。そこで(1)この4月1日から打刻を拒否することを一ヶ月前に伝えました。

また自然災害、火事などによって召集され仕事をした場合は時間外手当を支払うことが通常です。『管理監督者の医師』の場合、患者を治癒に近づけるための通常業務を時間外に行なっても時間外手当が出ないことはまあ理解可能範囲です。しかし、(2)患者が「予測を超えて」急変し、時間外に労働した場合は時間外手当を支払うべきではないか。

主に以上二点を経営者に意見を提出し、回答を求めています。しかし一ヶ月経過しましたが回答が無いため、4月1日から私は打刻を一切やめました。現在、他の診療科部長に説明し、経営者と集団で交渉のテーブルに着くことを目論んでいますが、必ずしも一枚岩ではないようなところも感じられ、労働者としての関心の無さを感じています。が、頑張っています。

私のような例とは規模が違いますが、長野、頑張ってください!

僻地の産科医僻地の産科医 2007/04/07 15:13 勤務医 開業つれづれ日記さまのコメント欄から拾ってきました..。*♡
(↑http://ameblo.jp/med/entry-10029921666.html#c10045731160 contaさまの書込みです!)

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/08/s0823-3.html
過重労働・メンタルヘルス対策の在り方に係る検討会報告書
だそうです

引用

1か月当たりおおむね45時間を超える時間外労働が認められない場合は、 業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が弱いが、おおむね45時間を超えて時間外労 働時間が長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まる、2発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と脳・心臓疾患の発症 との関連性が強い、とされている

YosyanYosyan 2007/04/07 15:27 これまで勤務医が宿直に夜勤同様の勤務を強いられても「医者が足りないのであるから、患者のためにしかたがない」もあったはずです。ところが「医者は足りていると」と厚生労働省は繰り返し公言して憚りません。

良いじゃないですか、そんなに「足りている」のなら医者は労働基準法に則って粛々と働かしてもらおうじゃありませんか。これもまたこれまでの宿直と称しての夜勤は違法であると詳細な通達まで出してくれています。

長野の24時間救急は「業務命令」です。他の病院のようにいつから始まったかわからない夜勤宿直と違い、新たに今まで無い夜勤体制を命じてきているのです。それも正式に業務命令として。

であるならその新勤務体制は、医者が足りている現状をしっかり踏まえたものにして当然です。小児科医が足りない?、御心配なくこれも厚生労働省の医師の需給に関する検討会で、「堅実に増加している」と明言されています。公式には足りています。長野に偏在して不足しているのなら、管理者が小児科の過剰に困っている地域から引っこ抜いてくれば良いだけです。

過剰地域がわからない?、厚生労働省に管理者が公式に問い合わせて教えてもらえば宜しい。病院長が無理なら県知事、県知事でも無理なら国会議員のツテをさぐって「小児科過剰地域」を教えてもらったらよいだけです。

そんなに雇ったら赤字になる?ではやめたら良いじゃないですか。県民に小児救急をやれば県財政が破綻しますので「できません」と。赤字になるのは診療報酬が安すぎるから不可能ですと。

県の要求に対して逃散するのも戦術ですが、逃散する前に居残ってトコトン正論で抗戦する事を期待します。時代は逃散一辺倒から、居残って戦う選択も出てきていると考えます。

長野の同志が居残って戦うのなら、ここに参加しているコメンターは知恵と経験を支援します。ネットの広報を支援します。管理者側が無理難題を並べてきたら、それを撃破する戦術を編み出します。

困ったらコメントください。長野の同志が頑張れば新しい医療闘争の形態が誕生します。決して孤立しているわけではありません。味方はネットに溢れています。

motomoto 2007/04/07 16:30
>この事例を、モデルケースとして、注目したいので、皆様の追加アドバイスをお願いします。

もし、労働基準局の対応が、不十分であれば(厚生労働省の管轄、末端組織なので、ありうる話です)、行政監察局に、おそれながらと、申し立てるというのはいかがでしょうか?
県病院は国の機関ではないので、行政監察の対象に直接はなりにくいですが、労働基準局は国の機関ですから、県病院に対する働きかけ・対応が不服だとすれば、対応してくれるように思います。
行監は、総務省管轄ですから、労働基準局のように、厚労省本省の顔色みることはないですし、むしろ、厚労省に「お前とこは何やってるんだ?」と小言の一つもいってくれるかもしれません。
できれば、これを、国会議員の方に相談して、議員さんとの連名で行監に申し出ることをお勧めします。議員さんは、つてがあればいちばんいいですが・・ていうか、ここ覗いていらっしゃる方で、どなたか、お勧め知ってる人いないでしょうかね?労働基準局の対応いかんによっては、議員さんの国会質問のネタにしてもらえばいいんじゃないでしょうか。
http://www.soumu.go.jp/hyouka/tizu.htm
私なりに、エールの言葉を送ります。「天は自ら助くる者を助く」

YosyanYosyan 2007/04/07 18:11 moto様

読んでくれてたら嬉しいのですが〜

江原朗江原朗 2007/04/07 19:15 公務員とはいえ、保険衛生業の労務問題は役所の公平委員会の管轄ではなく、当該地域の労働基準監督署です。
労働基準法別表1をご参考ください・

ピエールピエール 2007/04/07 19:29 初めて書き込みさせていただきます
いつもROMしている大阪の整形外科医です
労働組合と言う話が出ていますが、この病院は県立病院なので職員は公務員なので、労働組合は結成できないのではないでしょうか?

座位座位 2007/04/07 20:19
より安全な診療を確保するためどなたか、ver2.0を作って下さいまし。

勤労医からみた『病院機能評価』 Ver1.0

1 医師の充足と不足時の診療制限処置(外来及び病棟)
定員に満たない場合、外来コマ数、病棟ベット数を制限し安全を図る
2 医師の労働時間厳守と安全確保
定時に診療開始、診療終了出来るように、患者に対して過剰サービスの廃止を周知する。年休の消化を徹底させる。
3 宿直業務の定義と時間外通常業務の禁止
労基法に則り、局長通達を厳守するよう、違反事例があった場合の管理者責任を明確化する(管理者の重罰化)
4 時間外救急業務に就業する医師の交代制勤務の確立
交替制勤務を実施するにあたり、勤務スケジュール調整は管理者責任で行う。
5 医師の時間外病棟業務の禁止と夜勤医師の充足率
6 医師の診療業務専念支援体制
基本的には、外来ならびに病棟業務時に、医師専属看護師一名及び医師専属事務員一名体制を確保
 A会議数制限 B医療事務書類のサポート C患者説明時の筆記記録者サポート
7 医師への生涯教育支援
 A診療科関連学会への参加費交通費支払い B診療科関連書籍の定期購読
 C生涯教育充実(医局でのネット環境、印刷、プロジェクター等の付設)

☆☆☆☆1−7の全てが充たされている。
☆☆☆  いずれか一つが欠けている
☆☆   いずれか二つ欠けている
☆    いずれか三つ欠けている
★    廃院四つ以上欠けている

禁忌事項
以下のどれか一つでもあった場合には廃院とする
1 同一医師による連続的な主治医制度
2 オンコール体制
3 看護師等による医師の診療補助拒否

東京都東京都 2007/04/07 21:40 東京都も石原が知事に再選されたら同じ事が起こります。
中学生までの小児医療費無料化、都立病院の無条件の
24時間救急受付体制の確立(警察や消防と同じでなきゃ
おかしいんだとさ)
都立病院にお勤めの小児科の先生方は明日の選挙結果を
みてすぐに逃散される事をお勧めします。

cobonzucobonzu 2007/04/07 21:53 ちょ、ちょっ、「この病院は県立病院なので職員は公務員なので、労働組合は結成できないのではないでしょうか?」なにを根拠にそんな?じゃあ自治労(http://www.jichiro.gr.jp/)ってのは、なんですか?

YUNYUNYUNYUN 2007/04/07 21:54 私は専門外なので、一般的抽象的なアドバイスしかできませんが。
知事部局に所属する一般公務員の勤務条件の問題は人事委員会に措置要求をするのですが、
公立病院は地方公営企業であり、一部制限はあるものの、民間労働者と同様に考えられ、労働組合を結成して労使交渉したり、労働基準監督署に調査を求めたりできると思います。
裁判所の手続きとしては、未払賃金の請求ならば民事訴訟がストレートな手段ですが、将来的な条件交渉を含む紛争解決には「労働審判」が使えそうな気がします。いずれにしても、早急に、地元で労働問題に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めします。

YUNYUNYUNYUN 2007/04/07 22:04 ピエールさま、cobonzuさま、
一般公務員は労働組合法にいう「労働組合」は結成できませんが、労使交渉のために「職員団体」を結成することは、国家公務員法or地方公務員法で認められています。自治労傘下の組合とは、この職員団体のこと。労働三権のうち、団結権・団体交渉権・ストライキを除く団体行動権は与えられているから、2.5権だ、とか言いますね。

座位座位 2007/04/07 22:12
朋遠方より来たる有り。YUNYUNさん、いつもながらありがとう。

座位@しおらしい座位@しおらしい 2007/04/07 22:20 YUNYUNさん、日頃の御無礼、申し訳ありませんでした。
さて、774氏さ〜ん。出ておいでよ!出張中ですか?爺医は過激派ですが現場には、土日しかいませんので勝手を放言しています。呉々も体調を壊さないように。

rijinrijin 2007/04/08 01:21 地方公務員は難しいですヨ。