新小児科医のつぶやき

2007-04-16 奈良時間外手当請求訴訟

無視していたわけではありませんが、情報量が乏しくて書くに書けない状態でしたが、falcon171様から情報を頂きましたので触れてみます。元ネタはメディカルトリビューンに掲載されていると事ですが、会員制で誰にでも読めるわけでないそうなので全文引用します。

Medical Tribune 2007年4月5日 (VOL.40 NO.14) p.45

奈良・勤務医の時間外手当請求訴訟

宿直・日直,宅直は時間外労働かが争点

     勤務医の「立ち去り型サボタージュ」とも「逃散(ちょうさん)」とも呼ばれる崩壊現象が止まらない。そのおもな原因は,一向に改善される兆しのない過酷な労働環境にある。そうしたなか,奈良県の県立病院に勤務する2人の医師が,時間外勤務に対する手当が労働実態に見合っていないとして,県に未払い分の支払いを求める訴えを起こして4か月。提訴に至るまでにどのような経緯があったのか。また,この訴訟の意義などを探った。

2年間の未払い分を請求

     時間外手当支払い請求の訴えを起こしたのは,奈良県立奈良病院の産婦人科医 2 人。昨年12月初めに奈良地裁に提訴した。2004〜05年の 2年間の当直(宿直・日直)および宅直(いわゆるオンコール)勤務に対する未払い賃金として,県が支給した当直手当との差額分(2人合わせて約9,230万円)の支払いを求めたものである。

     分娩は昼夜の別を問わないため,分娩を扱う産婦人科は24時間体制の勤務が必要となる。同院産婦人科の場合,平日の午後5時15分から翌日の午前8時30分まで 1人の医師が宿直を担当する。土・日・祝日と年末年始は 1人の医師が日直と宿直を兼ねるため,午前8時30分から翌朝の8時30分まで24時間の当直に当たることになる。

     同院は奈良県の中核的医療施設の 1 つとして1次〜3次の救急患者を受け入れており,産婦人科関係の救急患者は年間かなりの数にのぼる。このため,宿直あるいは日直時に入院患者と救急患者の診療が重なった場合には,1人の医師では対応できないことになる。そこで,同院の産婦人科医たちは自主的に宅直制度を始めた。宅直当番の医師は,呼び出しがあればいつでも病院へ駆け付けられるように用意して自宅待機している。

     県は,医師の当直勤務手当として 1回2万円を支給している。宅直については,実際に呼び出しがあって診療を行った場合でも手当の支給はない。

交渉決裂の末の提訴

     同院の産婦人科医たちは5人体制で通常の時間内勤務のほか,宿直と日直,宅直を分担してきた。提訴した2人の医師の場合,2年間の当直および宅直がそれぞれ155日と120日,158日と126日にのぼっている。このため医師たちは,現状の改善を求めて県と交渉を重ね,昨年5月には時間外勤務の未払い賃金支払いなどを求める申入書を県に提出した。こうしたなかで昨年7月に医師1人が増員された。しかし,「当直は時間外労働である」とする医師側の主張は受け入れられなかった。

     提訴した2人の医師の代理人である藤本卓司弁護士は「2万円の当直手当は医師の労働実態を無視したもので,労働基準法に違反している」と指摘する。

     労基法では,例えば守衛や小中学校の用務員など「監視または断続的労働」の従事者については,労働時間や休日に関する労基法の適用外とされている。奈良県は,医師の当直を断続的労働としている。つまり,宿直を例に取れば「寝ている時間がほとんどで,労働時間はあまりない」ことが前提になっている。そのため,時間外割増賃金の支払い義務はなく,手当の支給で十分というわけだ。  実態はどうなのか。同弁護士は「宿直の産婦人科医が仮眠を取れるのはきわめて短時間で,診療に追われることが常態化している。また,休日の日直についても平日の勤務と大差はない。医師の当直は断続的労働ではなく,明らかに時間外労働である。県は規定の割増賃金を支払うべきだ」と主張する。

     宅直に関しても,実際に病院へ駆け付けて医療行為を行う頻度がまれではないこと,また「労働からの解放」が保障されていないため,当然,時間外労働とみなすべきだとしている。同院産婦人科の場合,医師たちが自主的に宅直制度を敷いたことで,宿直・日直勤務が成り立っているともいう。

労働環境改善への思い

     裁判はこれまでに2回開かれ,そのなかで原告側が要求した宿日直時の診療に関する資料(分娩数や救急患者の数など)が県側から提出された。藤本弁護士は「中身を精査して医師たちの労働実態を明らかにし,宿直・日直が時間外労働であることを立証していきたい」としている。

     原告側には,この裁判を通じて「こんな多額な割増賃金が発生する医療現場の労働環境を変えたい」という思いがあるようだ。同弁護士は「“医師聖職論”が医療現場の矛盾を明らかにしないままあいまいなものとし,結果的に現場で働く医師がしわ寄せを被っている。現在の日本の医療は医師の責任感と自己犠牲でなんとか持っているが,果たしていつまで持つのか。勤務医の労働実態を明らかにし,法律をきちんと適用したらたいへんな事態になることをわからせない限り,抜本的対策に向けた動きは起こってこないのではないか」と話している。

印象としてよく書けている記事ですので、素直にここから事実関係をまとめてみます。まず提訴した2人の産婦人科医の当直および宅直日数ですが仮に2人をA、Bとすれば、2年間で、

  • 産婦人科医A:当直155日、宅直120日
  • 産婦人科医B:当直158日、宅直126日

この病院は一次〜三次までの産科救急を行っており、産科特有の事情で嫌でも24時間救急であり、この記事だけでは年間出産数は不明ですが、どこかで非常に多忙であるとの情報を読んだ事があります。多忙即ち宅直であっても、頻々と呼び出しがかかる状態であると言う事です。宅直まで呼び出しがかかるのですから、当直は文句なしに多忙であると言ってよいと考えます。この辺の具体的な数字を御存知の方は情報ください。

多忙である当直、宅直への報酬ですが、これも記事に明記されています。

    医師の当直勤務手当として 1回2万円を支給している。宅直については,実際に呼び出しがあって診療を行った場合でも手当の支給はない。

医師の宿日直についての詳細な規定は、当ブログでも何度も引用していますが、平成14年3月19日付基発第0319007号「医療機関における 休日及び夜間勤務の適正化について」 に明記されています。皆様よく御存知かとは思いますが一部引用します。まずどんな勤務であるかですが、

  1. 勤務の態様

      常態としてほとんど労働する必要がない勤務のみを認めるものであり、病室の定時巡回、少数の要注意患者の検脈、検温等の特殊な措置を要しない軽度の、又は短時間の業務を行うことを目的とするものに限ること。したがって、原則として、通常の労働の継続は認められないが、救急医療等を行うことが稀にあっても、一般的にみて睡眠が充分とりうるものであれば差し支えないこと。

      なお、救急医療等の通常の労働を行った場合、下記3のとおり、法第37条に基づく割増賃金を支払う必要があること。

  2. 睡眠時間の確保等

      宿直勤務については、相当の睡眠設備を設置しなければならないこと。また、夜間に充分な睡眠時間が確保されなければならないこと。

簡単に言うと宿日直とは寝当直を原則とし、院内の要注意患者の診察を短時間の原則で行なう程度のものであると明記しています。またこの通達はそんな宿日直で通常業務の労働が行なわれた時にどうするかも具体的に書かれています。

3 宿日直勤務中に救急患者の対応等通常の労働が行われる場合の取扱いについて

  1. 宿日直勤務中に通常の労働が突発的に行われる場合

      宿日直勤務中に救急患者への対応等の通常の労働が突発的に行われることがあるものの、夜間に充分な睡眠時間が確保できる場合には、宿日直勤務として対応することが可能ですが、その突発的に行われた労働に対しては、次のような取扱いを行う必要があります。

    1. 労働基準法第37条に定める割増賃金を支払うこと
    2. 法第36条に定める時間外労働・休日労働に関する労使協定の締結・届出が行われていない場合には、法第33条に定める非常災害時の理由による労働時間の延長・休日労働届を所轄労働基準監督署長に届け出ること

  2. 宿日直勤務中に通常の労働が頻繁に行われる場合

      宿日直勤務中に救急患者の対応等が頻繁に行われ、夜間に充分な睡眠時間が確保できないなど常態として昼間と同様の勤務に従事することとなる場合には、たとえ上記1.のa.及びb.の対応を行っていたとしても、上記2の宿日直勤務の許可基準に定められた事項に適合しない労働実態であることから、宿日直勤務で対応することはできません。

      したがって、現在、宿日直勤務の許可を受けている場合には、その許可が取り消されることになりますので、交代制を導入するなど業務執行体制を見直す必要があります。

この通達をごくごく普通の国語力で読めば、訴訟を起した産婦人科医の当直は、

  • 当直でなく通常業務である
  • 病院側が当直であると強弁すれば実態から宿日直許可は取り消される

またこの通達とは外れますが、宅直から呼び出された勤務はこれは誰が見ても時間外勤務であり、これに対して賃金を支払わないのは違法行為であるとしか解釈のしようがありません。宅直待機中が勤務に当たるかどうかは法律的解釈が分かれるそうで、この記事にあるように「自主的」に行ったとするならば「ボランティア」として賃金は発生しないとの解釈も成立するそうですが、そうであっても呼び出されて勤務した時間まで「ボランティア」として賃金発生を認めないのは公序良俗に照らして相当な解釈であると考えます。

訴訟は継続中ですが、この訴訟で産婦人科医の労働実態が「当直相当とみなされる」となり、宅直から呼び出された勤務が「ボランティア相当とみなされる」となれば、はっきり言っておきます。日本の勤務医は誰も当直などしなくなり、一切の宅直業務から手を引きます。とくに宅直業務が正式にボランティアでの無償行為とされるなら、それでも宅直を行なう奇特な医師がどれだけいるか素直に疑問です。

一方でこの訴訟で「この当直は勤務であり当直扱いするのは明らかに違法である」、「宅直も勤務として拘束されており、待機料も含めて賃金を支払へ」となれば、今度は日本中の勤務医があちこちで同様の要求を病院側に行い、病院側が拒絶するようであれば訴訟が続出します。

この訴訟には日本の医療が内蔵している大きな矛盾点を浮き彫りにする爆発力を持っています。日本の医療のとくに時間外診療に対する大きな無理の実態の露呈です。日本の医療費は国際比較で最下位に近いものであるのに、充足度はトップクラスとなっています。そのカラクリの一つが当直の勤務化です。当直の勤務化により莫大な人件費を不正に節減し、さらに勤務化している当直を「寝ているだけの当直」とすることで、残業時間の集計上のごまかし操作が横行しています。

2人の産婦人科医が不払いとして請求している金額が2年間で約9,230万円。真っ当に考えれば当然支払われるものであり、また当直が実態である勤務とされる事による総労働時間が白日の下に晒されることを強く願います。

2人の産婦人科医の要求が適っても地獄、適わなくても地獄の訴訟の行方を非常に注目していますし、当ブログも当然ことながら2人の産婦人科の訴えを強く支持します。

774774 2007/04/16 09:17 この訴訟が現状の過酷な労働条件に風穴を開ける銃弾になるでしょうか
判決が出るまでに銃が壊れないことを祈りますよ

消外医@消外医@ 2007/04/16 09:40 私も某首都自治体病院の「常勤的」非常勤医(公然と病院側が称している)として勤務経験があり、月あたり16日を越える勤務(当直・呼出含)は一律カットされた屈辱的経験を持つものです。病院当局者に平成14年3月19日付基発第0319007号および平成14年11月28日付基監発第1128001号を盾に実労働時間に見合った割増賃金を要求しましたが、彼らの言い分は「労働が17日を超えると常勤扱いしなくてはならない。常勤医の定数は議会の承認が必要。従って当局としては勝手に定数を増やす事はできない。先生がどんなに勤務しても16日分までしか支払わない。」とのことでした。我々の勤務票は押印でしたが、17日目からは庶務課職員がせっせと修正液攻撃してましたね。(当然公文書偽造罪)実際には平均23個/月くらい押してました。彼らにとっては実際に発生する実労働時間より定数という「建前」が優先されるようです。あまりの幼稚さに脱力した記憶があります。もう5、6年近く前の話ですがね、今も大差ないでしょうね。公立病院はこんなからくりで「数合わせ」していることも銘記しておいてください。

falcon171falcon171 2007/04/16 10:49 取り上げていただきありがとうございます。念のため申し添えると、私、近畿のものですが、奈良とは遠足以外関係なく、産婦人科でもなく内科です。それでもこの訴訟は見過ごせぬと思います。
取り上げていただいたことで、他のブログ、一般の方にも支援の輪が広がることを願います。

せっかくだから昔もありましたよシリーズです。
陸軍、下級将校(尉官です 少尉、中尉など。)は正規の幼年学校、士官学校卒業生だけではたらず、下士官から大量に幹部候補生あがりとして士官採用していたそうな。
でも、不文律があって、そういう士官は絶対、恩給がつく年限直前に退役だったそうです。そうしないと国家予算持たないから。

BugsyBugsy 2007/04/16 11:04
法律違反は明々白々ですがそれでも行政側が突っぱねるのは 今までこういった時間外診療をやらせてきたという「実績」があるからでしょう。どうして悪いのかと思っているに違いありません。仮に別の医師が赴任すれば反省の色なく同じ労働条件をせまるでしょう。
地域の患者の悲鳴を聞けばお気の毒と思わざるをえませんが、このような病院に二度と医師を送ってはなりません。足りなければどこかの大学病院に頼めばいくらでも医師が補充できるという感覚があるかぎり 医師の過酷な労働条件を反省する事はないと思います。公的病院から医師が足りなくなるのはこういった地方行政のいいかげんさによるのは明らかです。

YosyanYosyan 2007/04/16 11:16 こういう訴訟は言い方は悪いですが、医療の事などあまり知らない裁判官の方が有利かもしれません。医療訴訟よりも労働債権に関わる訴訟の方がポピュラーでしょうし、純粋に法に照らし合わせての事実認定になると考えるからです。医学論議と言うより法律論議になれば産婦人科側が有利とは思います。

ただ問題はこういう時にだけ社会的影響を妙に考慮する可能性があることです。中原先生の病院側への賠償請求の訴訟で炸裂した論理である

「他の病院と較べて著しく過酷と言えない」

みたいなものです。この論理の矛盾点は過酷な労働環境が全国的に常態化すれば、いかに過酷であっても「問題は無い」という理屈につながります。

だからこそ経営者側はすべてを正当化するためにWE導入に異常に熱心であると考えています。WEさえあれば、中原先生の判決で述べられた「寝る時間はいつでもあって、十分な休憩が取れたはずだ」の主張は非常に重くなり覆すのは容易でなくなるからです。オンコールの待機料なんて払う理由さえなくなりますし、幾ら呼び出しても賃金はコミコミに正式に出来ますからね。

かぐや姫かぐや姫 2007/04/16 11:31 初めて投稿させていただきます。歴史は浅く最近やっとレギュラーの方の個性が少しわかってきたところです。レベルが高過ぎで自分はROMですが、この訴訟に関しては非常に成り行きが気になっていたので。私もメディカルトリビューンを見てM3に新たなスレを立てましたが、皆様の反応はあまりなくすぐに落ちてしまいました。
今の勤務医の問題「医師の勤務時間はたいしたことがない」のかを、的を得て極めて明確に公に問うており、画期的な訴訟だと思います。勝ち負けはさておいても(勝訴して欲しいけど)、もっと話題になるべきです。
こちらのブログに取り上げられたことをM3に載させてもらいますね。

BugsyBugsy 2007/04/16 11:39
かつて友人が逃げ出した病院ですが、
http://www.pref.saga.lg.jp/sy-contents/kensei_goiken/entry.html?eid=407

返答が想定範囲です。
>給与の面や勤務時間の面について、できる限りの改善を図りたいと考えているところですが、公的な病院としての制約などがあり、必ずしも思うに任せない点があることも事実でございます。(今まで考えもしなかったとは言いたくない。だけど公的病院なので実現不可能だし する気もない。)
 ご提案は改めて、県の関係部署にも伝えさせていただきます。
(関係部署と討議した事ない。)
 一朝一夕に解決できる課題ではございませんが、優秀な医師の育成確保、そしてそのための勤務条件の改善は、最も重要な経営課題の1つと考えているところです。(考えますよ。だけど具体的な方策は明示できない。)
現在経営の自由度を増す方策の検討が進められているところですので、今後ともご理解とご協力をお願い申し上げます。(医師の処遇よりも経営上大切な問題がある、従って後回し、後回し)
医療資源とは有限なもので すり潰したら後はないんだと知らしめない限り、勤務医は殺されるまで働かされるでしょう。

YosyanYosyan 2007/04/16 11:44 Bugsy様

中管理職様が取り上げられていた佐賀の問題ですね。前向きにとらえる意見もありましたが、私はBugsy様に近い見解を持っています。古典的な官僚答弁である「前向きの姿勢で善処します」以上の内容は無いように感じています。

お弟子お弟子 2007/04/16 11:45 民事訴訟まで行なう気力が続かなかったへタレで申し訳ございません。元勤務地は弁護士さんがいなかった地区というのもあるのですが、まぁ言い訳ですわ。奈良の皆さんには頑張ってもらいたく、少ないかもしれませんがネット発言で援護射撃させていただきます。

774さん774さん 2007/04/16 12:38
 オンコールが時間外拘束=勤務時間にあたるかは弁護士によって随分違いますね。私が聞いた弁護士は、当然と。ただし労使関係専門ではないです。巨大掲示板のあちこちに電凸したのがコピペされまくっていますね。けど、反対の意見もあるようです。

 本当は、去年の8月に、医師だけでなく全職種について厚労省が結論を出すはずだったのが、延び延びになってるらしいですね。オンコールを拘束時間と認めないと、医療だけでなくあらゆるインフラ業が崩壊、逆に認めると支払いは2年分で済むとしても、命令して金を払ってない経営陣は下手すりゃ大量に刑事告訴、ということでどっちに転んでも大変ですからね。

774さん774さん 2007/04/16 12:53 そのコピペの必要部分の抜粋です。私、間違えてましたね。宅直=拘束時間=宅直料あり=呼び出しに応じる必要あり。オンコール=拘束時間ではない=呼び出しに応じる必要はない、でした。あくまで一つの意見としときます。私が法律は全然駄目なのは、皆様ご存知の通りですので。

> 1.拘束時間料を払って待機させている場合、呼び出しに応じる義務はあります。その拘束料は労基法や監督省庁の通達に準拠します。
> 2.拘束時間料を払っていない、いわゆるオンコールなどは、勤務時間外とみなされ時間外手当を払う必要はありません。ただし、呼び出されて業務を行った場合はその分の賃金を出さなければなりません。また、拘束されていませんから、出勤するかしないかは、被雇用者の自由です。
> 5.現在はこのように運用されていますが、解釈が変わることもあるし、将来も同じとは限りませんので、官報等でよく確かめて下さい。

>ただしこれが必ずしも正しいわけではなく、法解釈は難しいそうです。そのため 5. を言わざるをえないとの事でした。別の人に聞けばまた意見は違うのでしょうね。

>しかし、無料呼び出しは許されないこと、待機料が出てなければ呼び出しに応じる義務が無いことがわかったのは大きな収穫だった。
>なお、多くの病院で、”時間外手当は医師手当てに含まれているので、全医師24時間365日、時間外呼び出し・自主出勤(休日病棟回診など)も、必ず受けなければならない”となっているが、それも通らないとも言われた。

>まあ、時間外拘束をどうするか今まで曖昧だったから結論を出すといって、まだ出していないのが厚労省です。これは医師だけでなく全労働者の問題ですので難航しているとも聞きます。

>省庁通達は法律と同じ効力があるようです、厚労省の通達の中身は知らないけど、病院はそれに従わなければならないとの事でした。つまり時間外救急をするなら、当直医と救急医(夜勤医)を別におくように書いてあるなら、病院はそうしなければならないそうです。時間や回数・内容についても書いてあるなら、病院は従う義務があるそうです。

>応召義務については、法的に罰則がないなら、死文みたいなものでしょうと。今は診なかったことによる訴えよりも、専門外が診て結果が悪くて訴訟というケースが多いから、無理だと思ったら他に任せた方がいいといわれました。この前よく貼られていた判例(救急病院勤務医は専門に関係なく、高い技量を保持する必要がある)も読み上げましたが、その裁判官もすべて診ろとは言っていなくて、より専門に任せるべき義務を怠った、ということで賠償を認めたわけだから、診られない病気は時間帯に関わらず、正直に断った方がいいんじゃないですか? と。

>ちなみに法律なんて厳密に決まっているわけはなく、矛盾するような法律もあり、裁判官の考えしだいで、どうにでも解釈できるとの事でした。今は裁判官の流行が患者救済に向かっていると。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/04/16 12:57 医師の労働環境に不誠実な、悪性度の高い病院にネットの書き込みで医師供給動脈を塞栓してやればいいと想います。
 こういう低文化型高悪性度病院は側副血行路に乏しいし、HNF(Hospital necrosis factor)が豊富なので、エンボリしておいて、後は365日時間外診療ラインを確保してカヘキチンとかプロシミンとかドケンギインを全身投与しておけば、中心部壊死を起こして、増殖が止まります。
 なお、医療アドバイザーのリザーバ動注は、逆効果を産むことがあるので、適応には注意してください。
 カヘキチンやプロシミンは、血管外漏れを起こすと、赤化したり、赤字化したりするので、使用の際は、十分に注意してください。

774さん774さん 2007/04/16 13:02
 オンコールに関しては、医師以外で判例があると聞きましたが、ググっても出てきません。検索べたなので、よく調べればあるのかもしれません。

falcon171 様
 国立病院勤務の時は、安い当直料を更に違法に事務にくすね取られていましたよ。帳簿まで改竄していたので去年発覚して、当事者は去年3人逮捕されました。そうしないと、事務が宴会する予算がないんですって(怒)。まあ、医師だけなら闇に葬り去られていたんでしょうけど、看護婦の積立金を猫糞したら、そら許してくれませんわな。

YosyanYosyan 2007/04/16 13:17 774氏様

待機時間を勤務とするかどうかの結論が出ない背景は、おそらくですが、素直に労働法制を解釈すれば、「いつでも呼び出せるように経営者が拘束している」事となり勤務時間にあたるのが妥当となります。

しかし勤務時間となれば莫大な人件費が発生するわけですから、今や強大な権力を手にしている経営者サイドは当然のように抵抗します。抵抗してもこればっかりはお得意の国際標準を持ち出しても旗色が悪く、強行突破を図ったのがWEと考えています。WEは経営側の努力をもってしても現在頓座状態ですから、後は厚生労働省の正式見解を出来るだけ送らせ、その間にWEの再導入を図りたいのが本音かと考えています。

ここでWEが先送りになれば考えられる落としどころは、時間外待機時間の条件闘争が考えられます。ありそうなのは、

‖垉〇間は拘束時間ではあるが勤務時間に含めない
勤務時間ではないので格安の賃金設定を行なう

WE導入があっても過去2年間は請求されますから、上の2つの条件を成立させておかなければ、経営者側は大火傷を負います。ただしかなり強引な条件ですから、厚生労働省と言えども経営者側の条件を鵜呑みにして通達を出せば、訴訟で赤恥をかくおそれがあり、小田原評定中と考えています。

小田原評定に持ち込んでいるだけでも、経営者サイドがポイントを上げていると言えるんですがね。

774さん774さん 2007/04/16 13:29
 どのスレで議論していたかは忘れましたが、当直、宅直、オンコールのうち、オンコールが時間外拘束に入るか入らないかが、休日にすごい議論になって、私は当然前者の立場で、同じ意見の人が多く、後者をとる人は一人だけだったと思います。法律の素人で話し合っててても結論が出ないだろうなと思って、弁護士に聞いたら、上記のように、拘束時間に入らないとの回答で、ただ一人で後の意見を唱えていた先生に謝った記憶があります。

 これに加えて、現行の当直は、厚労省のいう宿直ではなく、看護婦と同じく夜勤である事を認めさせないと駄目ですね。

 某病院某科長先生(もっチャン防衛戦はお疲れさん。播磨だなで君んとこの悪口が書かれなくなったじゃん。開業はうそだよーん。患者送るときは気をつけるわ、すまぬ)の所は、彼の交渉もさることながら、院長が当直料の大幅アップと、法には明記されていないけどオンコール医にも時間外拘束手当てをつける決断をし、実際に議会に認めさせたあたりが、逃散する医師もなく、北播で崩壊を免れた原因の一つだそうで。

 奈良県も、気持ちよーくオンコール料を支払って、その代わり刑事告発しないでね、で丸く治めりゃ済んだのに。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/16 13:40 オンコールの応召義務も契約的観点とモラル的観点をあえてごっちゃにしているのでしょうね、経営側は。
当直は医師の自発的行為と根が同じ気がします。
ところで今オンコールを変換したら恩コールと出た。
患者にとっては本当に恩の字ですが、そう思わない人たちも多そうですね。

taiekitaieki 2007/04/16 13:51 >Bugsy先生、Yosyan先生
 中間管理職先生の所にも書きましたが、佐賀県立病院について、知事に質問を出しまして、回答を得ました。
-----以下コピペ

 まずは、県立病院好生館の回答をごらんください。

(県立病院好生館からの回答)
 県立病院好生館は、県内唯一の県立病院として、救命救急セ
ンターを有し、また地域の医療機関から、重篤な患者をお預か
りする地域医療支援病院として、県民医療の最後の砦の使命を
果たしていくために、職員一丸となって日々努力しています。

 研修医は、「業務」と「研修」の線引きが非常に困難なこと
から、場合によっては、実態とその処遇が乖離していると考え
る方もおられると思いますが、ご承知のように、「業務」と
「研修」を両立させながら、より高度化する医療知識や技術を
習得するため、指導医のもとに多くの症例を学んだり、自主的
な勉強会を行っています。

 しかしながら、研修医の処遇については、おっしゃるとおり、
優秀な医師の確保という観点からも重要だと認識しており、処
遇の改善について現在、本庁関係課とも協議を行っています。

 そうしたなかで、当病院の研修医の給与面については、特に
中堅以上のレジデント(医員)として、後輩医師の育成指導に
も一役買っている世代の待遇が低くなっていることから、検討
を進めています。
 また、当直回数等は診療科によっては、やむを得ずに、当直
回数が多くなったり、診療に携わる時間が延長することがあり
ますが、その改善については、診療科ごとに進めていきたいと
考えています。

 現在の医療環境には厳しいものがありますが、勤務医の処遇
改善については、今後とも必要な見直しを進めてまいります。

 以上が県立病院好生館からの回答です。
 なお、「このような、開き直りとも取れる態度を県のホーム
ページに堂々と公表することは佐賀県の恥であると思います。」
とありますが、この知事提案メールや県政提案メールにお寄せ
いただいたご意見と県の回答は、原則としてすべてこうして皆
さんに公表することにしています。
 たとえ県にとって厳しいご意見でも、こうしてオープンにす
ることで、県民の皆さまにお答えしたことは責任もって取り組
んでいく、ということをお示ししたいと考えているからです。
 
 私も、県立病院における勤務医の待遇改善の取組が、より優
秀な医師の確保につながり、ひいては県民が安心して医療を受
けられる環境の確保につながるよう、しっかりと見ていきたい
と思います。
 ご意見、ありがとうございました。
----コピペここまで

 と、言うことで知事自身に、少なくとも言葉の上だけでも、後期研修医(を含む勤務医)の待遇の劣悪さとそれに対する改善の必要性を認識していただけたのではないかと思っております。言質を取られるのを蛇蝎のごとく嫌う役人から従前より一歩踏み込んだ回答を得られた事は、小さいけれど、進歩だと思います。
 知事自身が、「見ていく」と表明した以上は公約に準ずるものとして今後追求し続けて行きます。 プロシミンの戦い方を見習って、少しずつでも「言質を取って追求」を繰り返して積み重ねていこうと。

座位座位 2007/04/16 13:59
少し、視点が違うかもしれないけど、
判決は、どちらに転んでも、大問題になります。
僕が気になるのは、判決の社会的影響が大きいことを予測した判事がどのような指揮をとるのかなんです。
1和解へ誘導する
2裁判になじまないとする理論武装
3裁判をなくす
 まず、担当弁護士さんが『勤務医の労働実態を明らかにし,法律をきちんと適用したらたいへんな事態になることをわからせない限り,抜本的対策に向けた動きは起こってこないのではないか」と話している。』と言ってるくらいですから、和解はさせずらいでしょう。原告側は提示された和解内容を隠すことに反対するでしょうから、和解勧告で時間を稼ぐことしか出来ないと思います。
 次に、この問題は、部分社会の問題ではないし、少額訴訟でもない、原告適格性に問題があるとは思われないし、国家の安全保障上の機密にも関わっていないし、理論や概念などの争いではなく明確な事件性争訟性をもっていますし、高度な政治問題とする統治行為論を援用することも出来ない。そうすると裁判になじむ紛争事案ということになります。
 判決を回避する理由がない場合、賠償能力問題や社会的影響の大きさを理由に再度和解勧告をするだろうが、原告側は応じない。だとすれば、県側に判決前に白旗を挙げさせる手はある。賃金を払わさせて争訟性を無くせばよいわけだ。そうなると判事は安堵し、裁判を見守る全国の医療労働者は、落胆することになる。しかし、県側も白旗は挙げないだろう。

YosyanYosyan 2007/04/16 14:01 サルガッソー様

>契約的観点とモラル的観点をあえてごっちゃにしているのでしょうね

人間は感情の動物であり、医師も人間であるのを忘れていると考えています。医師がオンコールを受けるのも、当直時間帯に勤務同様に働くのも患者のためです。医師として患者の病気を治したいと言う素朴な使命感からこれを行なってきました。

ところがそういうモラルによる労働はそれを尊重して初めて生きてきます。医師が使命感で時間外労働も厭わず働いてくれているけど、医師だって労働者だからきちんと配慮してあげようとなれば士気は向上します。

ところが時間外に働くのは医師の使命として勝手に働いているだけだし、経営者側として「頼んだわけではないから契約外」とされればモチベーションは止め処もなく低下します。

もっともほんの数年前まで「勝手に働いている」状態を甘受してきた医師の態度も悪かったのですが、ここ1年の急激な意識変化の中では「以前もそうだった」というセリフは通用しない状況になった事を認識してもらいたいと思います。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/16 14:22 >>Yosyan様
おっしゃるっとりですね、ソフトウェア業界でも似たような状況(いわゆるデスマーチ)になると労働基準法を遵守する同僚を非難する雰囲気が出てきます。
他の職なら逃げることもできますが、医師の方々は患者を人質にとられているようなものですね・・・

医師の皆様の献身的な業務に関しては頭が下がります。

774さん774さん 2007/04/16 17:30
 どの業界もそうですが、ニュース系やビジネス系の掲示板を見ていますと、残業自慢、奴隷自慢、サービス残業自慢がいまだに多いんですね。わたしゃ、順法精神戦法ですから、ニヤニヤ見ているだけですが。

 社会学的にいうと、会社が利益共同体ではなく生活共同体と化している、簡単に言うと、会社が収入を得るための手段ではなくなり、会社に勤めること事態が目的と化している、という状態です。昔は旧軍がその役目を果たしていて、会社など一時的に所属するに過ぎず、景気が悪くなると大量解雇が当たり前でしたし、解雇されたからといって、自信喪失や自殺にまでは至りません。会社へ勤めることへの価値観が重要では無かったからです。戦後は、旧軍の役目を会社が負うように変遷しています。だから、何度も書くように、日本の企業や官庁、病院などは、旧軍と同じなのです。

 もはや終身雇用や年功序列や株の持ち合いもなく、社会システムが根本的に変わったのだから(何も、新自由主義とは言いません)、そんな習慣はなくなっていいはずなのですが、会社に代わる存在が現れていません。多くの男性や、一部の女性の価値観の第1位である「会社で労働すること」が打破されないと、労基法遵守は絵に描いた餅でしょう。

774ちゃん774ちゃん 2007/04/16 17:43 完全に余談ですが、日本で総合職や専門職への女性の社会進出が遅れたのは、この生活共同体意識といわれています。俺にとっては会社が家なのに、なんで女性が割り込んで来るんだよ、と。旧軍→会社ですから当たり前です。さすがに上流〜中上流では性差別はなくなってきていますね。というより、バリバリ働く女性は仲間と認めようや、の方が近いですが。男女共同参画社会推進で女性の地位が向上したのは成果だけど、今まで女性を守ってきた法律や社会規範がなくなっていくのはどうかなあ。病院だと、当然男性医師と同じぐらい働け、当直も救急もしろ!ですから。けど女性もそれは覚悟で総合職・専門職・医師になってるわけだから、むしろ男女で差をつける上司の方が差別になるのかな。悩んでいるところ。かつて女性の社会進出を推進したレーニン路線を、あのスターリンが家庭重視主義にもどしたという歴史もあるし。

BugsyBugsy 2007/04/16 18:01
774氏様が先日指摘された件が気になります。
この奈良病院の医師のオンコール体制は医師同士が決めたものであって 管理側はそんな業務を命じたわけではないと突っ張られかねないと思うのです。自主的に業務を延長したのであって 自分たちには関係ないとされることです。

座位座位 2007/04/16 18:39
Bugsy様、そこが、この裁判での落とし所ではないでしょうか?そうしないと、社会的影響強すぎますから。これからは業務命令書のなかったオンコールには応じないし、業務命令書のない状態での患者担当責任者の明確化を開設者に問いただすというのが一つの戦いの方向ですね。断言出来ませんけど。

774さん774さん 2007/04/16 18:51 falcon171 様
 またまた全然関係ない話ですが、兵士からの仕官上がりの人は「特務〜」と呼ばれていましたが、一般には「兵隊元帥」と言われていたようで、ものすごい名誉が得られて、墓に刻む法名も変わり、恩給が無くとも十分満足だったそうです・・・私の田舎。欧米では兵から仕官への道は考えられないと、バルチック艦隊提督もびっくりの制度だったわけですが、実際には人手不足のためですか・・・

774氏774氏 2007/04/16 18:57  当直表を決める係りがこんなに重要な問題とは、あの時そんなに深く思わず、弁護士先生との雑談で出たことを思いだして書いただけでした。どこの病院でも、当たり前のように医師がやっていたわけですが、日本中に影響のある話だったとは。

YosyanYosyan 2007/04/16 19:11 Bugsy様

自主的に業務を延長ないし拡大したから、オンコールへの待機料は認めないという理屈は落とし所としてあり得る話ですが、それならそれで座位様が御指摘の通り、今後の影響はやはり大でしょう。ネットでこういう情報が瞬時に広がる時代ですから、この判例を盾に業務命令で無い限りオンコールはしない医師は確実に増えます。もし判決文を公開してくれたら、それを鼻先にぶら下げての要求となります。

訴訟の経過はわかりませんが「当直は勤務でない」とする理論展開は相当難しそうな感触があります。また待機料は論議があっても、呼び出されて仕事した分の時間外手当を支払わないのも正当化するのも曲芸的な解釈が必要です。

当直の実態が勤務であるのと、オンコールで呼び出された時の時間外手当は社会的影響を考慮に入れても認める他はないと考えます。認めなかったらこれは適用範囲が医療だけに限定されませんから、逆に影響力が強すぎる判決になります。

それとオンコールに待機料が認められないにしても、認められない理由を裁判所は明記する必要があります。今回は自主的がありますから、奈良のケースはそれで逃げても、今後は自主的でなく雇用側の命令によるオンコールなら拘束時間と判断されると出る可能性はありえると考えます。

そうでないと雇用側は無制限に無料で職員をオンコールという名の拘束時間で縛れる事になるからです。そんな判決を下せるとはさすがに想像できないからです。

これは逆説的ですが、医師みたいな小難しい人種を労働基準法に目覚めさしてしまったのは、国としては大失敗だったような気がします。その気になれば労働基準法ぐらい全部暗記するのはさして難しい人種ではありませんし、関連通達や、実用例ぐらいも諳んじるも不可能ではありません。それも全員がです。そうなれば雇用契約を結ぶのにこんなに扱い人種は、集団ではそうはいないとは思います。

ただの通りすがりただの通りすがり 2007/04/16 19:28
奈良県立奈良病院産婦人科の基礎データです.

病床数:48床
一日平均入院患者数:39人
一日平均外来患者数:89人

時間外救急患者数:1115人
手術件数:364件
分娩件数:552件(正常分娩:238件,異常分娩:314件)

ソース
奈良県福祉部健康安全局医大・病院課
http://www.pref.nara.jp/idai/H18gaiyou2.pdf
http://www.pref.nara.jp/idai/H18gaiyou3.pdf

YosyanYosyan 2007/04/16 19:42 ただの通りすがり様

これは産科医の医師に聞かないと難しいのですが、5人体制でこの内容ならどんなものなのでしょうか。異常分娩314件は結構なものだと感じるのですが、実感がもう一つつかみにくいところです。

BugsyBugsy 2007/04/16 21:04 部外者ではありますが、ひどいですねえ。
5人全員が診療に加わってると仮定して。
病床数:48床(これを5人で分けて10人近く受け持ち)
一日平均入院患者数:39人(入院時の病歴作成 入院時指示を毎日4人ずつ、当然同じ数の退院人数のサマリー作成 おまけに処置回診、検査、検査オーダー指示などあり)
うちの病棟医に爪の垢飲ませなきゃ。

一日平均外来患者数:89人(2人で受け持ったとして1人45人近く、3分間診療を誇るオイラだって夕方までかかります。だってオイラの科でも初診の患者が4−5人いれば一人30分かかる場合もあり。ましてや産婦人科だと再来の患者にも内診や腹部エコーもあるんでしょ。もっと時間かかるでしょ?オイラみたいに顔を見るなり「薬出しとくからね、バイバイ」と追い返すわけにはいかんでしょう。夕方に終わりとして、そっから病棟で仕事?もう膝がガクガクです。)

時間外救急患者数:1115人(一日3人、まあ波はあるでしょうが、寝れるかよって。)
手術件数:364件
分娩件数:552件(正常分娩:238件,異常分娩:314件) (足し算すると手術と異常分娩で678件、まあ一日2件ちかく、無論件数の多少は日によって波はあるでしょうが、その都度5人の医師が代わるがわる術前術後の説明をやってらっしゃるわけですな。手術時間は別にしても これだけでもすごい。術後も取り合えず翌朝までは気になるところ(多分)。当然術後の点滴オーダーも検査も指示して。正常分娩を助産師がいれば任せたとしても顔くらい出すでしょ。だって分娩が終了するまで正常分娩だとは限らないし。)

こうやって部外者からみても超人的な産科医の皆様です。部長先生が会議に出席したり、誰か一人でも体の具合悪くしたり、年に一回でも学会出張、夏休みとったらもう無茶苦茶じゃないですか。麻酔導入と覚醒時間を含めた手術時間がピンときませんが、病棟、外来、手術を別個に5人ずつでやってやっとこさだと思います。これだけやって交代して夜間当直に突入ですか?
>ただの通りすがり様
この人たち本当に生存中ですか?まさか厚生省の検索システムで名前があったけどなんて悪い冗談みたく こりゃほっときゃ全員鬼籍に入りかけますぞ。

Bugsy@Bugsy@ 2007/04/16 21:12 あ そっか。
一日平均入院患者数:39人 とは毎日平均39人ずつ新規に入院して来るのか 病棟に平均39人患者が入院中なのか こりゃまた失礼いたしやしたっと。
ただし救急救命センターのように急性期の患者だらけなのかは不明ですが、時として自分の病棟のように大多数が慢性期の年寄りとまでは思えません。

junjun 2007/04/16 21:53 今のご時世からとすると、忙しい病院です。大学からの当直バイト先生の日数にもよりますが、常勤は呼び出される事は頻回でしょう。そのためにオンコール体制にしたのでしょう。外来の数からすると、妊婦健診が相当あるので、日中の新規はそれ程、多くない。手術件数からするとオペ目的の紹介患者がかなりあり、婦人科のオペをガンガンやっていたでしょう。当然、卵巣がんの化学療法も毎日のように病棟で行われていたでしょう。となると外来は、2診から3診やり、分娩と病棟任された者一人、前日当直した者が処置やオーダー出したり(もうろうとしながら)、午後になれば、手術に2−3人回ります。ほっとできる頃は4時半まわったあたりか。それから、処置、オーダー、ムンテラ、申し送りがあり、全て終わるのは7時ごろでしょう。夕方から長引いた分娩があれば、それから帝王切開や、救急が運ばれれば夜9時まではざら。一度帰宅しても夕飯食べてても急変で呼び出される事多数です。

わしわし 2007/04/16 23:51 わが「人は増やさぬ、とりあえず破裂するまで働け」国立OXセンター東病院新院長は、最近の管理者(部長以上?)会議で、「働いている人は平日は来院しにくいだろうから、土日も外来をやるというのはどうだ?」と提案されたそうな。ははは、そんなに来にくい人は来ないでいいんじゃないの? やりたきゃ、あんたがやれば? そんで、厚労省本省に土日も仕事しろって言ってこいよ。なんか就任ご挨拶では「働きやすい職場をゴニョゴニョ」と言ってたようだけど。XO部会としてはもちろんやる気なしです。

774氏774氏 2007/04/17 07:30 taieki 様

 この先生が何年目なのかは知らないが、研修医はないとある以上、6年目以上であるとして、さすがはネット検閲を宣言した佐賀県、言う事が違う。研修医ではないのに研修医扱いされたことに苦情を言っているのに、見事に論点をずらして、研修医の待遇アップに取り組みます、か。常勤枠に入れれば済む話なのに。要するに人に金をかけるのがもったいないわけで、佐賀県公務員の民度がよく分かります。第2聖地と揶揄されますが、この答申で更に知事のオツムの程度もばれたようですな。一般人と違い医療という専門性を持つ人間に金をかけないと、当然人がいなくなりますよ。

 某旧国立病院でも、15年目をレジデント=後期研修医 扱いが問題になったけど、昔なら医局命令で我慢するけど、今だったらさっさと辞めちまいます。

774氏774氏 2007/04/17 07:59 Bugsy様、jun様、わし様

 もうすぐ、大病院は入院と専門外来のみで、一般外来と時間外外来は開業医の業務となりますので、ある程度解放されますよ・・・本当にあんな制度実現するとは思えませんが。

 確かにあの制度を導入する事で、病院勤務医の数合わせ・労働時間問題は解決するのかもしれませんが、雇用者である開業医を無限に働かせるとは、うまい手を考えたものです。国家命令で雇用主を強制労働させる根拠はありませんから、保険点数で誘導なのでしょうが、開業医が疲弊した頃に、急性期加算や療養ベッドや感染対策加算のように「趣旨が行き渡ったから」とバサっとはしごを外されるのでしょう。

 これからの開業医は雇われ院長だらけになるだろうな。「それは開業医の話でしょ。院長? 私は勤務医です!」

774氏774氏 2007/04/17 08:09
 確かに24時間外来、在宅をしない開業医は収入が減るのかもしれませんが、そのための設備投資や人員を雇うことを考えると、利益は出るのかな?。
 また、今開業する人は儲ける為にするのではなく、勤務医から逃れる為に開業しているだけだから、収入が減っても意味無いかも。

 エントリーと関連する話題に戻しますと、病院の勤務形態でも、病院機能評価機構Ver5を見ると分かるように、24時間責任を負う主治医制の堅持が条件となっていて、時間交代制は否定されています。そのくせ、労働関連法規を守っているかどうかはスルーだし。あの機構が求めるのは、マニュアル主義で、主治医がしなければならない業務は激増する(指示を出して看護婦が受けたら、それを確認したという印がいるとか。カルテ一枚一枚に患者氏名IDを書くのも主治医の仕事だとか)。だからあれを受ける病院は、医師が逃げ、経営がおかしくなっていくんだろうな。

774氏@訂正774氏@訂正 2007/04/17 08:12
×指示を出して看護婦が受けたら、それを確認したという印がいるとか
○指示を出して看護婦が受けたら、更にそれを確認したという主治医の印がいるとか