新小児科医のつぶやき

2007-04-30 真実はどこに

あえて2007年4月29日付毎日新聞より引用

診療情報流出:19病院で転送断られた妊婦遺族が告訴へ

 奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった高崎実香さん(当時32歳)=同県五條市=が、県内外の19病院で転送を断られた末に搬送先の病院で出産後に死亡した問題で、高崎さんの診療情報がインターネット上に流出していたことが分かった。遺族は被疑者不詳のまま町個人情報保護条例違反容疑で、5月にも県警に告訴する。

 流出したのは、高崎さんの看護記録や意識を失った時刻、医師と遺族のやりとりなど。ネット上の医師専用の掲示板に書き込まれ、多数のブログなどに転載された。この掲示板は登録者数10万人以上で、問題が報道された昨年10月から書き込みが始まった。

 遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、告訴に踏み切ることを決めた」と話している。

【中村敦茂】

奈良事件の是非とか詳細とかは語りつくされているので記事内容の問題について考えます。焦点はただ一つ

    どこからカルテ情報が流出したか

これだけです。カルテ情報は医療情報であり、個人情報保護法が出来る遥か前から情報の流出は厳重に管理されています。これは医師にとって常識の話であり、この常識を知らない医師はいません。カルテ情報の保護の規律は厳しく、しばしば医師のブログで失敗される方に、読者の興味を引くエピソードを書こうとする余り、実話の描写が詳しくなりすぎて、個人が特定できそうになり問題になります。

詳しいと言ってもブログには医師の個人名も、勤務先病院も、患者の名前も一切書かれていません。しかしブログも長く続くと、書いている医師は○○病院勤務であろう、となると△△科の××医師であろう、であればエピソードに取り上げられているのは患者の**に違いない程度でも医療情報保護の観点から宜しくないとされています。

ですから奈良事件で流出したカルテ情報も、医師個人が勝手に漏洩したのであればこれは許されざる問題です。医師個人があの時の報道の偏向に義憤を感じて漏洩させたのであれば、医師として感情は理解できますが、医師の倫理として完全に一線を越えたものになり批判を超えて完全に犯罪行為です。

奈良事件は私も取り上げたから覚えていますが、カルテ情報は医師が独断で漏洩したものではなかったはずです。流出経路の大元は遺族が記者会見でマスコミに資料として配布したとされています。当時は情報が錯綜していまして、配布したのが病院側という話もありましたが、病院が家族に無断でカルテを公表する事はありえません。病院が記者会見で配布したのであれば、家族の事前の了解がなければ不可能です。

カルテのコピーについての当時の記録というか記憶について「マスコミたらい回し」とは? (その45) ネットにカルテ流出ってホント?読売新聞は奈良県の産科を完全に崩壊させ、近畿の「産科ドミノ倒し」を推進するつもりか→追記あり: 天漢日乗にこうあります。

報道側の態度でもっともおかしかったのは

 看護記録を全面に押し出して、カルテの分析をせず、出産中の脳内出血という極めてまれでかつ残念ながら予後の大変によくない(最良でも植物状態)病態を、あたかも「手を尽くしていれば死なずに済んだ」と感情的に煽った点

である。看護記録もカルテも、取材する側は持っており、当初の報道では看護記録の記述のアップが映像資料として多用されていた。

私は当時のテレビ報道は見ていないので知りませんが、天漢日乗氏は実際にテレビ報道でカルテのコピーを見たと証言されています。こんな事に天漢日乗氏が嘘をついても始まりませんので、この事から報道機関はカルテのコピーを入手していた事がわかります。カルテのコピーは上述の通り家族の了承無しに何人も公表できませんから、家族は報道機関にカルテのコピーを資料として渡していた事はまず間違いないと言えます。

次の問題はカルテのコピーをどれだけの範囲にどういう条件で配布したかです。たとえば家族が死因を分析するために医師や弁護士にコピーを渡し、分析を依頼された医師や弁護士が漏出させたのであればこれは犯罪です。また取材に訪れた記者に事件性の有無を新聞社の力で行なってくれるように依頼し、新聞社から分析を依頼された医師や弁護士が漏出させたのであっても犯罪です。どちらのケースも前提として他人には見せない事が条件であるからです。

ところが情報通り、記者会見で資料として配布されたのであれば公開情報です。公開情報であれば、その資料を基にどんな報道がなされようが、どんな分析、論議がなされても自由です。公開された瞬間に保護の鍵が外され、誰でも接触できる自由な情報に変わったからです。もちろん誹謗中傷は許されませんが、一定の根拠に基づけば様々な分析が可能となっているはずです。

この告訴記事でもし家族側の主張として正当性があるとすれば、カルテのコピーの配布時に、配布された報道機関以外へのコピー配布を許可しない事を条件とした時です。コピーに通し番号をつけての限定配布みたいな形式で、そうしておいてカルテ情報に基づいて報道できるのは、家族の配布許可を受けた報道機関でのみしか許されない条件です。

自分で書いても妙な感じがするのですが、そんな形式の報道が許されるのでしょうか。類似の例が無いとは言えません。たとえば政治家などの生前の極秘の手記の公開などではそういう形式が取られる事があります。それが今回であれば複数以上の有力メディアにのみ許可されていたと考えれば、理屈は通らないでもありません。かなり無理がある解釈ですが、前例はあると言えなくはありません。

そうであればその事を家族及び弁護士は全面的に主張し証明する必要があります。カルテのコピー配布は認められた報道機関にのみ許可されたものであり、二次配布は認めない契約であったとです。そういう報道協定をコピー配布時に結んでいたから、ネットへの流出は違法行為であると。

そういう報道協定が可能かどうかの法律論は専門家の意見を聞きたいところですが、報道協定があったとしても、あくまでも協定ですから協定の存在を公表する必要があると考えます。カルテのコピーが存在する事はテレビ報道までなされているのですから、この事件に興味がある人間はすべて知っています。その時に私の知る限り、カルテのコピーがそういう報道協定の元に配布された事を、記事なり、テレビ報道で見た事も聞いた事がありません。

もっと言えば今回の告訴記事でもそんな事は一言一句書かれていません。報道協定の存在を知らなければ、記者会見で資料として配布されたコピーは誰でも自由に読めるものと考えるのが自然です。それともメディアの慣習として、記者会見時に資料として配布されたものは、配布された報道機関のみの独占資料であり、その資料を読めるのは配布されたメディアにのみしか許されないのが常識なんでしょうか。

そういう常識があるのならそれも主張すべしでしょう。それが報道の常識であり、ルールであると。そんなルールを無知な我々一般人は知らないのですから、今回が良い機会ですから大いに報道して啓蒙すべきじゃないでしょうか。そうしないとこのネット社会ですから、そういう情報は今回に限らず流出します。

最後にもう一度まとめますが、告訴までするのなら、

  • カルテのコピー配布時に報道協定が結ばれていた
  • 報道の慣習として独占資料である

このいずれかが証明されないと理解が不能です。またこのいずれかまたは両方があったとしても、

  • 報道協定の存在は全く周知されていない
  • 報道の慣習は一般化されていない

この件に関する正しい解釈のしかたを誰か教えてください。私にはこれ以上わかりません。

iori3iori3 2007/04/30 10:56 Yosyan先生、引用ありがとうございます。
問題の映像は残ってますが、念のためweb魚拓を取りました。元のリンクと魚拓リンクを張っておきます。11/2に放映されたMBSのニュースです。
http://www.mbs.jp/voice/special/200611/02_5477.shtml
http://megalodon.jp/?url=http://www.mbs.jp/voice/special/200611/02_5477.shtml&date=20070430104948
カルテの映像
http://www.mbs.jp/voice/special/200611/images/20061106_1-3.jpg
http://megalodon.jp/?url=http://www.mbs.jp/voice/special/200611/images/20061106_1-3.jpg&date=20070430105352
ご確認いただければと思います。

座位座位 2007/04/30 11:03
1 遺族側が入手してマスコミに公開したとされる情報が、操作的なものであった時に、診療担当者側及び病院側の反論は、個人情報保護の観点からどのような制限がされるのか?(いわゆる 反論権)
2 この反論を、病院関係者が事実に基づいて第三者に行った時、罰せられるのか?( 加罰的違法性)
3 個人情報保護法によって守られるべき個人のプライバシーは、法廷外で、反論を含めた論議をすることによる社会的価値よりも、どの程度まで優先されるのだろうか?( 個別的医療事故の検討の是非)

医療事故として周知されている件に関して、その事故が医療過誤なのか、偶発症なのか、何かの誤解なのかを、ネット等で論議する時に、 論議の前提となる情報が、患者側が公開した資料(とマスコミが取材で公開した資料、捜査当局等資料)に限定され、それ以外は違法ということになれば、医療事故の社会的論議はするなということに等しいです。

個人情報保護を盾にして、医療紛争の一方側のみ、情報をマスコミに流せるというのは、どう考えても不公平でしょう。

暇人28号暇人28号 2007/04/30 11:05
すでに、ご遺族自身でコピーをしてマスコミに配布し、なおかつそれが新聞・テレビでそのコピーが放送されたのなら、これはすでに個人情報云々を議論するものではないでしょう。「このコピーを使って国民的議論をしてよ」って遺族の意思表示と受け取られても致し方ないかと。

何をいまさら個人情報流出なんて叫ぶんでしょうか?それが嫌なら、マスコミにコピーを配らなければ良かったのに。


自分の見方についてくれそうな人ならOK、不利になりそうならNGでは話になりません。

「真実を知りたい」という言葉が虚しく聞こえてきます。

のりのり 2007/04/30 11:18 http://www.youtube.com/watch?v=JYVuAXVcYkA
ここにも看護記録が映っています。5分25秒あたり11/24KTVのニュースのようです

お弟子お弟子 2007/04/30 11:30 読売新聞の報道では「石川弁護士は、個人情報保護条例に基づく”対処を町に要請”した。 遺族は”条例”違反(秘密漏示)などでの刑事告訴も”検討”している。」となっていますね。
とりあえず大淀町の個人情報保護条例はこちら http://www.town.oyodo.nara.jp/reiki/reiki_honbun/ak43705091.html このうち争点はこのあたりでしょうか。(いやぁ、ネット時代になって条例も検索できるのは便利だ)
第1条 この条例は(中略)町政の適正な運営を確保しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
第6条4 実施機関は、個人情報を保有するに当たっては、本人から直接取得しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき又は本人に提供するとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(7) 前各号に掲げる場合のほか、実施機関が適正な行政執行のために必要があると認める場合であって、本人以外の者から取得することに相当の理由があると認められるとき。第8条 実施機関は、利用目的以外の目的のために保有個人情報を当該実施機関の内部において利用(以下「目的外利用」という。)をし、又は当該実施機関以外のものに提供(以下「外部提供」という。)をしてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき又は本人に提供するとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(7) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が公益上特に必要があると認められるとき。
第10条 実施機関は、保有個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の保有個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
第46条 実施機関は、当該実施機関が行う個人情報の取扱いに関する苦情の申出があったときには、適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
第50条 実施機関の職員若しくは職員であった者又は第10条第2項の受託業務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された第2条第4号アに係る個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第52条 実施機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録等を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

こういう穿った見方はまだなかったかな。
署名記事の内容について記者がネットなどで文責を問われた → とりあえず言い訳の座談会を開いた → 報道の自由や今後の取材への影響があるので本当は触れたくなかったが、ネットでの反応がよろしくないので”個人情報保護”を錦の御旗にまた攻撃にうつった。
ただ今回はどうも読売が先陣をきったらしいのでちょっとこの論は無理筋かも。

YosyanYosyan 2007/04/30 11:35 座位様

医療問題で家族がカルテのコピーを入手するのは権利です。入手したコピーを分析して医療側の失策を糾弾するのもまた権利です。コピーの使用権は遺族にあるとしておかしくありません。

これがカルテを基にして訴訟を起したなら、法廷で医療側の問題点を幾ら述べても構いません。医療側もそれに対し自由に反論を行なえますし、反論の根拠としてカルテを引用しても全く問題がありません。

今回は法廷外でこれを行なった時の問題点が浮き彫りになったと考えています。遺族がコピーを根拠にするのはもちろん許されます。ところが病院がそれに対し反論する時に、医療情報保護で一切カルテに準拠した反論が行なえないとなれば、御指摘の通り言われっ放しになります。

報道機関に対してもそうで、報道機関にのみ情報としてカルテを提供し、カルテに基づいて病院攻撃がなされ、反論しようとすればカルテは医療情報であるから使えないとは一方的な袋叩きです。片言隻句をとらえて針小棒大に事実を歪曲して報道しても、病院側が言えるのは「事実と異なる」だけです。どう事実と異なるの根拠を提示するのを禁止してしまうからです。

こういう関係は公序良俗に照らしても正常とは思えません。報道機関は取材源の秘匿が権利としてあります。これは秘匿する権利であって、秘匿した情報を探し出す事はなんの問題もありません。秘匿しても良いだけで探し出すのは禁止されていません。

法律上のことは専門家の意見を待ちたいところですが、少なくともマスコミが記事にした情報源は「公開されている」と解釈すべきではないでしょうか。マスコミが見せたくないのは自由ですが、見せたくないものが見られたら犯罪であるは解釈に無理があると考えています。

こんな告訴がまかり通るのであれば、御指摘の通り医療問題は一切医療側が反論をしてはならない事になります。考えようによっては「そうしたい」と心から願っている報道機関がたくさんあって後押ししているとも考えられます。

HekichinHekichin 2007/04/30 11:40 あと気になるのはソネットエムスリーの対応ですね〜簡単に書き込みした人の情報提供するようなら、登録している医師は総撤退でしょう。会社が飛びますけどいんでしょうかね。書き込みした医師を守らなければあの掲示板システムは簡単に崩壊してしまうでしょう。

YosyanYosyan 2007/04/30 11:53 Hekichin様

崩壊した方が望ましいと考えているマスコミがきっと多いと思いますし、情報を提供しなかったら、全マスコミを挙げて非難のキャンペインを行なうような悪寒がします。

お弟子お弟子 2007/04/30 11:54 m3にとって以前の給料アンケート事件でどれだけ懲りているかの試金石かな、とも思いましたが、報道陣には黙ってコソッと掲示板を読む権利与え、医師だけが書き込めるから「医師専用掲示板」である、という論理をはりかねんな>m3

するっとするっと 2007/04/30 12:23 個人情報の自己情報コントロール権は、その個人の権利といのが最近のプライバシーに関する考え。


配布ではなく引用にとどめておけば良かったのに。

のりのり 2007/04/30 13:03 その「自己情報コントロール権」が他者を害する可能性がある場合どうするべきか。今回の件を告訴するのならそれはそれでいいけど、どうするのが正当なのか法的にはっきりしてもらいたいものです。

都内病院勤務医都内病院勤務医 2007/04/30 13:43 一点だけ。
Yosyanさま:
> 新聞社から分析を依頼された医師や弁護士が漏出させたのであっても
> 犯罪です。どちらのケースも前提として他人には見せない事が条件で
> あるからです。

これ、犯罪と言い切れるか疑問です。医師の守秘義務は刑法上では
「業務上知りえた秘密」となっています。テレビ局や新聞社とコン
サルタント契約を結んでいる医師であればカルテを見せられてコメ
ントする行為は業務と言えるから犯罪となるかもしれません。でも、
知人の新聞記者からコピーを見せられて私的にコメントした(もち
ろん報酬はもらっていない)というケースで犯罪となるのか。今回
の事件では、正式にマスコミから依頼されたような医師ではなく、
そういった私的なルートでコメントを求められたところから情報が
流出した可能性が強いのではないかと考えています。

YosyanYosyan 2007/04/30 13:54 都内病院勤務医様

私の書き方が拙く誤解を招き申し訳ありません。エントリーで書いた趣旨は新聞社が正式に分析を依頼したという場合と御理解ください。もちろん分析料と言うかコメント料つきでです。記者が私的に知り合いに分析を頼み、報酬も無い場合はどうなるかは微妙な点を多々含むかと思います。

三上藤花三上藤花 2007/04/30 16:45 Yosyanさま、コメンターの皆様、こちらでは初めまして。医師の方々がドン引きするようなブログではありますが、以前はうちのブログの記事を取り上げていただき、ありがとうございました。
いつもはこちらのブログはROM専ですが、その禁を破って書き込みさせていただきます。

例のシンポジウムですが、速報的に突貫工事でアップした記事がうちのブログにあるように、行って聞いてきました。感想は電車の中で書いたので何も(配付資料すら)見ていませんが、ICレコーダーで録音もしておりました。
先ほど確認したのですが、どうやらちゃんと声も入っているようです。

ネット医師への牽制か、くらいに例の件を受け止めていたのですが、どなたかが(すいません、どちらのブログか失念しました)「このままでは医師の声すら封殺される」と仰っておられ、今更ながらに深刻性がわかってきた次第です。
我ながら遅すぎですが。

かなり時間がかかるとは思いますが、連休後半に入ってでよろしければ、文章化してみましょうか?
(うちのサイトの更新後になってしまいますが、ご容赦ください)
例のシンポジウムで何が言われていたのか、文章化して公開したところで何も変わらない気もしますし、私が逆に何かマークされるかもしれませんし(笑)、発言内容は燃料いっぱいですが、私に今できるのはそれくらいですから。

いかが致しましょう?

YosyanYosyan 2007/04/30 17:00 三上藤花様

例のって、あのオールスターキャストの吉本新喜劇みたいなシンポジウムですか。読むのも怖い気がしますが、怖いもの見たさもありますから「是非」お願いします。でも壮絶な内容なんでしょうね〜、卒倒しないように気をつけて読みます。

都内病院勤務医都内病院勤務医 2007/04/30 18:09 犯罪といえるかどうかの件、了解しました。すばやい御返答どうも
ありがとうございました。

ここからは完全に憶測になってしまうのですが、私は院内の医療関係者が
カルテをコピーしたという推測そのものに無理があるように感じています。
ある程度しっかりした病院であれば、亡くなった方のカルテは病棟から院
内所定の保管場所に移されるのが普通だと思います。誰でもコピーできる
ような状態にあったのかどうか。これだけ話題になった事件だと、カルテ
の後日の追記が不可能なように(これをやったら裁判で確実に負ける)そ
れなりの管理体制の下に置かれていた可能性もあるんじゃな1いかと考えま
す。当時の大淀病院でのカルテの管理体制を検証する必要があるでしょう。

一方で、事件当時から現在に至るまで、確実にコピーをとったと思われる
存在が二つあります。一つはこの事件を強制捜査した捜査当局、もう一つ
が裁判のためにカルテの開示を受けたであろう弁護士です。地方の警察の
情報管理体制のいい加減さには定評があるところ(なにせファイル共有ソ
フトのwinnyで捜査資料を流出した事件さえ頻発している)ですし、弁護士
が事件の分析のために複数の医師にカルテの分析を依頼したのも確実なと
ころでしょう。

こうしたルートからの流出の可能性を考慮せず、「病院の医師が勝手に流
出させた」と断定するやり方には非常に疑問を覚えます。

暇人28号暇人28号 2007/04/30 18:24
私が関わった患者で訴訟になりそうになった時、上司が、「カルテを書き換えてあげようか?」と私に言ってきました。私自身何も恥じることもしていなかったのと、そんな事したらややこしくなると思ったために丁寧にお断りしました。

それを聞いた直後に、自分が預かっていたカルテを院長に渡しました。

元々変わった人でしたけどね、その上司(笑)。

都内病院勤務医都内病院勤務医 2007/04/30 18:38 もう一点、当時の報道の詳細さを考えると、遺族が記者会見でマスコミに
渡したという資料の他に、マスコミが何らかのルートで詳細なカルテ等の
資料を入手していたのではないか、という疑いを私は捨てきれません。   

例によって「取材源の保護」を名目にしてマスコミ側が事実を明らかにす
ることは絶対にないでしょうけどね。

サルガッソーサルガッソー 2007/04/30 21:30 この報道のいやらしいところは、おそらく週刊誌やワイドショーを含めた既存のマスコミに対しては同様の検証はまったく行われないところです。
マスコミのネットに対するけん制なのか身内同士のかばいあいなのかわかりませんが、2枚舌もいい加減にしてほしいですね。

元内科医元内科医 2007/04/30 22:57
プロ市民団体側からのネット医師への牽制と考えられる動きがありますが、これに関連した報道をみますと、本当にひどいことが行われたかのような印象操作があります。まるで個人情報を無断でネットに流され、かつその内容についていたぶられた(一般企業の顧客情報流出事件のような状況に加えて、その情報を元に多数の医師が関わった名誉毀損があった)かのような、本当に非道なことが行われたかのように報道されています。何も知らない一般の方は心を痛めることでしょう。「その時点でカルテのコピーがかなり広い範囲で出回っていたらしいこと(遺族側弁護士は公開したのは看護記録のみであると主張されていますが)」「その時点での毎日新聞の『6時間放置』などをはじめとする記事と経過の記載について医学的な考察が乏しく感情に流されただけの報道がなされていたこと」は隠されています。ただ。

プロ市民団体と医師との争いは、基本的には医師が圧倒的に弱い立場にあります。プロはプロであるだけに感情に訴え、あえて低いレベルに話を限定し、今までの経験と数とDQNの感情に訴える力にものを言わせてマイノリティーである医師をねじ伏せることでしょう。実際に今回のことが刑事訴訟として起訴されるかどうかは疑問がありますが、フカシとしては効果的でしょう。物言えば唇寒しという雰囲気が流れると思います。

毎日新聞をはじめとするマスコミもプロ市民と同じと考えてよいと思います。私は新聞も購入せずテレビも極力見ないよう心がけていますが、そういった人は実際増えてきていると思います。テレビも新聞もあまりにレベルが低く、時間を費やすに値しません。ある一定の層にしか支持されない媒体に転落しつつあります。その結果、感情をただ垂れ流す文章が溢れるようになり、プロ市民の憩いの場と化しております。今回の牽制は、マスコミからの牽制という面もあると感じています。

かくして医師はとりあえずどこまでも叩かれ続けるでしょう。ネットでの反論もある程度はままならなくなると思われます。今後長い目で見るとマスコミは完全に力を削がれるでしょうし、またプロ市民も実際医療崩壊の現実化を受けて焦りが出てきている印象もありますが、まだまだ医師側が極限まで叩かれる事態は続きそうです。

元内科医元内科医 2007/04/30 22:58
ところで、4月に入って、開業医を奴隷化する方向の検討が報道されはじめました。私もラジオでさも「かかりつけ医と携帯電話で連絡がとれる」時代がすぐそこに来るかのような口吻でのニュースを実際に聞き、驚いたものです。このような斬新かつ残酷なアイデア、私にも全く思いもしなかったことであり、つい先日までは妄想扱いされそうな(日医が開業医主体の団体のはずでしたから)ものでしたが、大々的に発表されており私も困惑しています。「総合科」の新設など、ジョークにしては風呂敷が大きく、「何が何でもやるぞ」という気迫を感じます。膨大な無駄だと思いますが、矢継ぎ早に今まで冗談でしかありえなかったようなアイデアが参院選前ということもあるのか連打されています。

医療崩壊と焼野原については昨年から予想はされていましたが、ここのところの急激な開業医締め上げ情報+僻地義務化構想などを見聞きするに、「もう、国策には逆らえない…」と本当に実感するようになりました。「人民は弱し 官吏は強し」なのです。

国の方針は決まっているわけです。もうじたばたしても仕方ない気がします。今まで出された提案の全てが実現する訳ではないとは思いますが、基本方針が変わることはないでしょう。官僚としては自分が関わる期間に「やり逃げ」すればいいのですから、おそらく方針の転換はどんなことがあってもありません。ニュージーランドやイギリスのことを知らないわけはないのですが、壮大な実験をまたやるのか。でも誰も止められないのでしょう。

医師がネットを通じて言っていること、それはすべて正論だと思います。ただ、ここまで強引な方針を見るにつけ、何を言っても叶うことはないのだという確信を強くするのみなのです。「家で死にましょう」「かかりつけ医を張りつかせます」「医療訴訟と医師の労働条件については現状維持のまま特に何もせず」医療費削減に邁進するのだというのが政府の方針なのだと思います。保険診療が崩壊すれば厚生労働省の影響力が及ぶ範囲がきわめて縮小すると思われますが、厚生労働省は本音では実際どうしたいのかがよくつかみきれません。

今までの「米国追従のみ」という国是は変わりつつ(変えさせられつつ)あります。よく「多極化が世界を支配する」と言われますが、その一環としてか日本は米国から切り離されようとしています。医療保険市場を外資に参入させるとして、それが間接的には国益になるから今の状況になっているのだと考えています。そういう大きな流れがあるとした場合、医療崩壊とは何とも止めようがないと思われます。ただ、日本の医療崩壊は他国と違い「プロ市民による自己破壊運動」が崩壊を促進している点が特異ではあると重います。国策で医療を絞り上げる点は他国でもみられますが、こんなに(国際的に見て)アクセス・コスト・クオリティで極限まで恵まれており恩恵を受けているはずの「市民」の一部の方が内部融解を促進しすすんで自己崩壊しているところが特異です。これはおそらく日本が長い間平和すぎたことと、他者を甘やかすことのみでコミュニケーションを維持するということが主流になったことが関係しているのだと思います。


1. おそらく今後も暫くはプロ市民の方の活動に医師は押され気味になるでしょう。
2. 医師の労働条件問題とか医師が不足している問題とか医療訴訟における医学的公平性の確保とかそういった問題は後回ししておいといて、行政としては現在の「勤務医が限界なら開業医を奴隷化」政策をとりあえず何としてでもすすめてみることでしょう。その結果公的病院は減少し、強引な誘導により療養型病床も減少し、在宅への移行は進まず、新規の病者はどこにも入院できなくなる(退院が出ないから)でしょう。
そこまでは予想されます。

元内科医元内科医 2007/04/30 23:00
それでは今後医師である私は何をするべきなのかと考えました。
医師は何を目標とすればよいのでしょうか。
医療崩壊後再生がおきるとして、医師は何を拠り所として団結するもしくは訴えることになるのでしょうか。

これについては座位先生がご自身のブログで「旗幟鮮明」という項目で既に考察されているのですが、私の考えを述べておきたいと思います。

医師が自分の意見を通そうとするとき、医師がもしギルド的に団結したとして、その団体が持つ力の源泉は、ついこの間までは「リスクを犯してでも医業を行い、患者を救命しうること」であったと思います。それがpowerの源泉だったと思います。かつてはその力が圧倒的に強いため、あえて団結せずとも臨床能力の高い者は個人個人で強い力(単に権力だけではなく、畏敬の念を払われる総合的な力)を発揮しており、それが医師以外の集団にとってもメリットが高く、お互いのバランスがとれていたと考えます。しかし、この1年で状況はすっかり変わり、リスクを犯す人間は居なくなりつつあります。これは医師という職業集団にとっては大きな痛手だと考えます。もちろん適切な司法のしくみと労働環境が整備されるまで遵法闘争をすることは当然だと思います。しかし、「かならずリスクを犯してでも医業をしますよ」ということが、特にプロ市民による地雷への恐怖が主たる原因で断言できず、力にならないということはある意味職業集団にとっては不幸なことです。医師集団の力を結果的に削ぐことになります。かといって、もはや数年前の状態に戻ることは出来ません。

私は医師が今後拠り所とすることは「今まで培った知識と、技術と、経験」であるのではないかと考えます。医師は今まで自己研鑽を続けてきた場合は高い知性と技術と経験を持っているはずです。実際に医業を行うかどうかはおいといて、また技術は使わないと古びていくことはもちろんですがおいておいて、現実に様々な足かせがあって医業を自由には行えない場合でも、高い知識と技術を維持し、質を保ち、それで他の職業集団や圧力団体を圧倒することが拠り所になると考えます。

例を挙げますと、現在「陣痛促進剤によるナントかの会」という会が活躍しています。彼の団体の主張は端的に言えば「医師が全て悪い。お産は助産師に任せて自然なお産を実現し、医師は助産師の後方支援(尻拭い)だけしていればよい。」ということだと考えます。今の勢いが続き、最悪の場合彼の団体の主張がほとんど通る恐れもあります。衆愚政治とはそういうものかもしれません。ただ、彼らに周産期医療の大部分を任せた場合(人数からして実現は非現実的ですが)、度重なる出産事故・医療行為の無断遂行・ハイリスク分娩も自己の過信のために受けてしまうという悲劇が明らかになるのではないでしょうか。私は出元氏に深く関与したところから腐って行くことと考えます。黒魔術は医師の知識と技術には本質的には勝てないのです。今まで助産院を盲信していた信者も度重なる黒魔術の破綻を目にして「これはやっぱりおかしいのではないか」と考え、反乱が起きることでしょう。論理の破綻が永続するほど世の中は甘くありません。

知と論理が復活する時代が必ず来ます。その時のために、今まで培ってきたものを大切に扱うこと、できれば後輩に渡していくことが大事になると思います。

元内科医元内科医 2007/04/30 23:03
ここでよくある話ですが、「医師は本当に科学的なのか?」よく研究を主にする人から聞かれます。若干馬鹿にしたニュアンスもあります。「実地医療なんて行き当たりばったりで、論理的とか科学的とかいうものとは程遠くないかい?」ということです。私は近年研究を主にするようにshiftしていますが、私はそれは臨床をbottomまで理解してないからそういう意見が言えるのだと考えます。詳細は省きますが、臨床の知識はけして卑下するものでもなく、また実地医療での「真理」というものは必ずあると思います。私は何度もそういう経験をし、また優れた先輩の判断をみて、新たな視界を得た経験は何度もあります。臨床医学も深く知れば科学的であると思います。実験ばかりする生活になってもその考えは変わりません。



労働条件は焼野原後に搾取されないためには改善するしかなく、そのためには判例を積み重ねなければなりません。奈良の産婦人科の先生の訴訟を応援(わずかながらアクセスできれば寄付を)したいと私は考えています。また、自分の労働時間の記録を付けたいと思います。「医師が足りている」前提を否定するためのデータを取っておく意味があります。

医療過誤冤罪を許してはなりません。医師集団の知識の質を保つためには、めちゃくちゃな事を述べて医師を後ろから撃つ人間に対する報復は行わないといけないでしょう。現在は単なる目立ちたがりもすべて野放しです。JBMがこれに相当するでしょうか。

ただ、「今すぐ医師が団結しないと大変なことに!」とは私は思っていません。そこまで焦る必要はないと思います。とりあえず、医師が何をわめこうが「大変なことになる」ことは規定路線なので、焦っても仕方がないのです。ゆっくり知を高め、連帯を徐々に強めていくだけでよいのではないでしょうか。もちろん最終的には大きな団結が必要ですが、焦ることはないと思います。

それはそれとして、今は自分の医師免許を守る以上に大切なことはないと思います。法規に違反してまで労働したところで、既に今まで自分の身を削って献身して来ました結果がこの仕打ちですから、もう耐えることはありません。順法闘争です。

日本は平和すぎました。そして、理性や理論よりも感情論がすべてを支配するようになりました。しばらく愚かな時代が続くでしょう。警告を発し続けた人々にとっては耐え難いほどの状況が続くと思います。しかし、全てが焼き尽くされた後、復興するとき、自分の技術と自分の免許は保持し磨いておかないと非常に勿体ないと思います。そのためには遵法を通し、崩壊後のために重要と思われる判例を作るためには労を惜しまず(奈良の訴訟と福島の訴訟の結審を医師側に利する当然の結審に導くことが現段階では必要でしょうか)、免許を守り、技術は密かに維持し続けることが必要だと考えます。

motomoto 2007/04/30 23:58
わたしは、この問題で、もっとも気になるのは、
『遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、 告訴に踏み切ることを決めた」と話している。』
から推察される、医師専用のはずなのに、非医師がm3を読めたという点です。
わたしは、m3は読んだことがないです。登録したけど、パスワード忘れてそのまま(^^;というのもあるのですが、こういう、セミクローズドの環境では、つい気が弛んで、流出したらヤバいこと、書いてしまいそうな気がするんです。だから近寄らない。
医学会も似た問題はらんでます。たとえば、奈良の症例が、学会で報告されたとすれば、学会上で匿名となっていても、外部情報とあわせれば、個人特定できるわけですから、学会運営側は、学会参加者に、医師としての広い意味での守秘義務に反することのないよう、強い注意を促すべきです。
この点、m3はどうなんでしょうか?パスワード程度で、セキュリティが保たれているとm3管理側が考えているとしたら大甘で、ひょっとしたら、「プロ市民」やマスゴミのネタ拾いの場となってないでしょうかね?
m3って、ひょっとしたら、医者をとらえる、大きなネズミ取りみたいなものかも・・

BugsyBugsy 2007/05/01 05:01
もう一つ気になることが。
最近英国の医学雑誌に症例報告を投稿した際、患者の同意書を英文で求められました。亡くなられた方なので結局取りやめました。
一方学会の抄録はオンラインで閲覧できる学会が随分増えてきましたが、症例報告でも発表者の名前と病院名は公開されています。具体的な患者名は当然伏せていますが、場合によっては患者関係者が見るとおおよそどの症例をまとめたのか見当つくこともあるでしょう。個人情報の漏洩といった点で そこを突かれると弱い部分かもしれませんね。

BugsyBugsy 2007/05/01 07:00
憶測ですが。
この事件で新聞社の取材は薄っぺらで恣意的であり、糾弾した内容も冤罪にちかいものがありました。ただしそれはネットのなかで 医師側が殆どですが色んな専門的観点から検討した結果明らかになったものです。ネット上の議論なかりせば 医師一人にすべて責任を負わせて時間とともに忘れ去られるでしょう。

遺族が記者会見でマスコミに資料として公開配布したというなら、それを元に自由な議論が保障されないというのは如何なものかと考えます。
一方自分達の報道や秘められた世論の誘導の妥当性がネット上の議論で否定されたマスコミとしては こういった医師のネットでの議論に良い感情を持つはずもありません。弁護士を通じて家族に知恵をつけ 潰しにかかったかなとオイラは睨んでいます。

ななしななし 2007/05/01 08:45 > 遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、告訴に踏み切ることを決めた」と話している。
この文章を誰も読んでいないのですか?遺族が本当に問題にしているのは「中傷」であり、それが遺族感情を悪化させたことが、「情報の流出」などと言わせた背景でしょう?少なくとも遺族が「中傷」と感じる内容を医師たちが行っていたことは恥じて詫びるくらいでなければ、医師たちの信用は回復しないと思います。

暇人28号暇人28号 2007/05/01 09:00 ななしさん、
ここには同じような名前の方がいますから、HN変えてください。

それから、
>遺族が本当に問題にしているのは「中傷」であり

具体的にどこが中傷なのか提示していただかないと分かりません。
こちらが悪くないのに、謝罪するっておかしくないでしょうか?
裁判でも謝罪=負けのはずですけど。

それとも、あなたは、自分が間違っていなくても、謝罪するのでしょうか?

報道だけから読み取ると、「自分たちに都合の悪い真実が明らかにされた」というのを「中傷」としているようにしか思えません。


ちなみに、m3の議論を見てきましたけど、「情報漏えい」に関しては法的には問題ないのでは?となっていましたね。
情報源はどうやら遺族が配布したコピーのようですし。

サルガッソーサルガッソー 2007/05/01 10:06 中傷するのにカルテ情報など必要ないんですが、新聞社やどこぞのななしは論理破綻に気づかないのでしょうかね。

渡辺渡辺 2007/05/01 12:02 どうも医師というのは謝らない人種のようですね。遺族がマスコミに「中傷された」と言っているという報道を見れば、普通の感覚では、少なくとも遺族が「中傷」と受け取ったことは明白です。しかし、医師側がそれを中傷だったと認めて謝罪すると「負け」になるから「中傷があった」とは絶対に認めない、謝罪しないという態度ですね。それでは遺族はますます不信感を募らせるだけですよね。ずっとそんな態度だから「訴える」という話にまでなったのでしょう。別のブログでも医師たちの屁理屈をさんざん読みましたが、呆れ果てています。象牙の塔の中では通用するのかも知れませんが、世間で通用する理屈ではありませんよ。

サルガッソーサルガッソー 2007/05/01 12:23 >>渡辺
お前こっちにも着たのか。
テレビや漫画の見すぎからきた妄想はいいから中傷の事実を早く出せよ。
他人の尻馬に乗っていきがるんじゃない

けろちけろち 2007/05/01 12:35  奈良南部から産科がなくなり、日本中の産科医の意欲を低下させ、医療崩壊を加速させましたから。発言が社会的な意味を持つ以上、被害者であっても内容によっては非難されますが、まだショックから立ち直れていない時期ではつらいですね。

けろちけろち 2007/05/01 12:42  ただ、わたしはネットで議論されたおかげで、医療事故の被害者ではなく、子どもだけでもよく助かったという真実(と思いますが)がはっきりしたと考えていますので、真実がわかり良かったと思ったのですが。

暇人28号暇人28号 2007/05/01 12:49
渡辺様:
あなたの論理は特定アジアが日本に要求している発想ですね。

だれも謝罪しないなどと言っていないでしょ?遺族が中傷と捉えた内容を提示してくださいといっているだけですよ。

ブログでも悪いと思えば謝罪していますよ。よくご覧になってください。「この前は済みませんでした」などという文字があちこちにありますよ。

rijinrijin 2007/05/01 13:26 「しかし、遺族側は「報道陣に公開したのは、出産のために入院した昨年8月7〜8日の『看護記録』だけ。カルテなど公開してない。」
nikkansports.com
死亡妊婦カルテ、医師専用ネットに流出
[2007年4月30日7時45分 紙面から]

 この患者側主張はいまのところ他紙には書かれていません。

 この記事の内容が本当であったとして、よく考えれば、なぜ看護記録だけ公開して、カルテは公開しなかったのか、不自然です。また、記者の側も公開された看護記録を誰に見せたのか、よく調べるべきでしょう。

 少なくとも数名の医師のコメントが新聞に掲載されており、時間的推移をよく知らせずにコメントを求めたとしたら取材態度としてどうかと思いますし、コピーなりファックスなり渡してコメントを求めたとしたら、報道機関の情報管理こそ問題とされるべきではないでしょうか。

 「時間」を問題にした事例であるだけに経時的記録である看護記録が重要であることは分かりますが、カルテを公開しない理由が不明です。原告側に不利な記載があったために隠蔽したとの疑いが捨てきれません。また、医師の勤務状況などは患者の情報ではなく、思いついたものを列べただけのコメントのようにも思えます。

 特に外来中の状況については、看護計画作成の必要上、看護記録の表紙部分にサマリーを記すのが一般的です。

 新聞記事に付されている写真にある、シンポジウムで問題とされたと思しきブログで紹介されている程度の情報であれば、通常、カルテに当たるまでもありません。
http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-date-20061030.html

rijinrijin 2007/05/01 13:41 新聞記事のURLです。

http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070430-191811.html

YosyanYosyan 2007/05/01 14:15 rijin様

看護記録のコピーが配られていたのは間違い事が確認できました。そうなれば看護記録に基づいた部分は公開情報と判断してよいかと思います。問題はいわゆる2号用紙部分がどうなっていたかになります。誰にも公表していなかったのか、一部でも誰かに公表したかです。

憶測ですがこれは立派な賞まで受賞した毎日のスクープです。それもある程度の取材期間を家族の協力の元に行なっています。その毎日の取材時にコピーが流出した可能性はどうでしょうか。毎日の取材時にカルテのコピーのうち看護記録だけを手渡したと考えるのは、rijin様も御指摘のように不自然のように感じます。

もっとも2号用紙の記載は普通の医師の字であれば読みにくいものであり、医師の年齢と産婦人科であることから、医学用語はドイツ語である可能性も十分あり、そうなれば完全にチンプンカンプンであった可能性はあり、記事の基にしたのはまだ判読可能である看護記録に準拠したのはあり得る話です。それも読める部分だけです。ただし2号用紙部分は残っている可能性があります。

それと家族が公開した看護記録以上の個人情報が流出したの主張をされていますが、当時の報道記事には「内科医のCT検査の提案を産科医が拒絶した」旨のやり取りの記載がなされていたかと思います。記事情報でも大いに問題になった個所です。

当然ですが家族が耳にした情報を記者に対して話し、記事になったと思いますが、そこが記事になって公開されたという事は当然それに連なる一連の会話も公開になっている、もしくは情報保護の対象から外れるの見方は出来ないでしょうか。

情報保護の解釈ですが、記事にするときでも自分に都合の悪い情報を伏せ、都合の良い情報を公開する事は別に問題で無いと考えます。ただし広く一般公開されてしまい、その情報により不利益を蒙るのであれば、不利益を蒙ると感じた人間には都合の悪い情報を探す権利があると思います。探し出して公開する事により正確な情報で反論する機会です。

探しだしても「それは個人情報保護法で出すな」と命令できるとするのなら、これは法の保護の趣旨の履き違えのような気がします。遺族は病院側とのやり取りの一部を公開し、それが報道により全国に発信されています。ここで残りの部分は情報保護であると出来るものなのでしょうか。

これは憶測ですが、取材に当たった記者はもっと多くの事を聞いているはずで、その中で選んでCT問題を記事にしたと考えられます。今後の同様の問題のためにも、こうやって記事にして全国報道された情報源についての取り扱いルールの明確化が必要と考えます。

いどいど 2007/05/01 15:01 極稀に書き込ませていただいている「いど」と申します。

http://www.mbs.jp/voice/special/200611/images/20061106_1-3.jpg
↑実際のニュースで流れた画像だと思います。

局部的にしか映っていないのでなんともいえないかも知れませんが…この画像でカルテか看護記録かってわかるものでしょうか?

渡辺渡辺 2007/05/01 15:28 私が「中傷」と言っているのではなく、遺族が言っているのですよ。だから遺族に聞いて下さい(失礼のないように)。私は該当掲示板を見ることすらできないのに私に証明しろとか、言ってることが無茶苦茶ですよ。

医師の皆さんは、遺族に向かって「中傷はなかった」「マスコミも遺族もウソツキだ」「流出はなかった」と言って徹底的に戦うのですか?

それこそ「遺族感情の無視」ですよね。そこに気付かない医師が多いことに驚きました。

いどいど 2007/05/01 15:52 >渡辺さん
もしも本当に中傷が無いのであれば「ない」と答えるべきだと思います。もしも中傷などが行われていないのに「中傷を行って申し訳ない」と謝罪をしたとします。
それで事は丸く収まると思っているのでしょうか?

現在のマスコミはまた煽ることでしょう。そして中傷など行われていないにもかかわらず「中傷をした」として医療関係者は叩かれるのです。そして更にモチベーションの低下を招きます。

一医師が医療現場で患者と接している。そういう場では患者の気持ちを考慮して嘘でも謝るかもしれません。しかし公の場で発言するのは事情が違います。

またマスコミが実際に誤報を行ったのは今までの様々な人たちによる検証でほぼ間違いないでしょう。であれば「マスコミはウソツキだ」と徹底的に戦うべきです。
そしてもしも流出が無かったのなら「流出は無かった」と発言するべきです。

実際にあった過ちは訂正され謝罪をすべきでしょう。しかし本当には無かったことを「感情を考慮して」その場限りの耳障りのイイ事を言うのは得策ではありません。それは医療従事者にとっても我々医療を受ける側にとってもです。

体裁を取り繕うだけの謝罪コメントは医療崩壊を更に推し進めるだけの結果にしかならないと思われます。

サルガッソーサルガッソー 2007/05/01 16:04 >>渡辺
つまり発言の内容も知らないくせに他人に謝罪求めてるんですね。
一回痴漢の容疑者にでも間違われてみればいいと思いますよ。

暇人28号暇人28号 2007/05/01 16:26
この人には「冤罪(えんざい)」という言葉を知っているのでしょうか。

この人の頭の中では「医者=とにかく悪い」という図式が完璧に出来上がっているのでしょうね。議論するだけ無駄のようです。

ROMな医者ROMな医者 2007/05/01 17:34 いつも貴重な議論を拝見させていただき感謝しております。
まあまあ皆さん、もちついて(AA略 荒らしに反応するのも、ってやつですか。釣りなのか、単なるクソバカなのか知りませんがどっちでも対応は同じです。スルーするよろし。
しかし、医療過誤についての報道で、言われっぱなしの病院側のとれる態度として、守秘義務の壁はやはり大きいですね。
名誉毀損でもなんでも、いろんな手段をとって、売られた喧嘩は買う、という気概が今後必要になってくるかもしれません。

お弟子お弟子 2007/05/01 18:46 >いど様 看護記録に書かれた文字が二行ナナメに書かれていた経験は私にはありませんな。

YosyanYosyan 2007/05/01 18:59 >いど様

罫線を無視する書き方は看護師より医師のほうが多いんですがね。もちろん個人差はあるので何とも言えませんが、画像部分だけなら2号用紙の印象が強いように感じます。ただし2号用紙なら「子癇」と漢字で書くかどうかに疑問が残りますが、これも医師のクセがありますからね〜

MMBBSMMBBS 2007/05/01 20:12 テレビの報道番組は「画」がないことを嫌いますから、ニュースの本文と直接関係ない画像をつけて放映することが多々あります。(その日のじゃない裁判所の建物の映像を付けて判決文を流す、円高のニュースの際の自動車工場やタンカーの資料映像など:画像はイメージですってやつ←まあ常に画像データはイメージファイルな訳ですが)
「該当するカルテの部分」とキャプションがない限り、ADさんが書きなぐった映像をそれらしく放映した印象操作の可能性は否定できませんね。
ただし今回は、資料のコピーそのものを映した映像でまず間違いないものだとは思いますが。

いどいど 2007/05/01 20:28 >>お弟子様、Yoshan様、MMBBS様
ご返答頂きありがとうございました。

記載させていただいたURL先の画像が本当の資料だと仮定します。
実際のカルテに件の画像と同じ部分があればマスコミはかなり当初からカルテを持っていたという事を証明できるのでは? と思った次第です。

しかしMMBBS様の仰るとおり「ADさんが書きなぐった映像をそれらしく放映した印象操作」であればまったく意味はありませんが。

ちなみに該当の画像が使われているのは「 http://www.mbs.jp/voice/special/200611/02_5477.shtml 」です。

しかし気になるのは
『「報道陣に公開したのは、出産のために入院した昨年8月7〜8日の『看護記録』だけ。カルテなど公開してない。さらされた情報には、遺族も知らない通院中のカルテの内容が含まれ、病院関係者しか知り得ない情報だ」としている』(引用元: http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070430-191811.html )
なんで伝聞形式なんですかねぇ。

すくなくとも自分たちがどうだったかはわかるわけですがソレに関しては書いていません。あくまでも「遺族側の主張」としてのみです。
もしかして今からすでに彼らが逃げ道を作っているんじゃないか…などと勘繰ってしまいます。どうにもマスコミに対しての不信感がぬぐえません。

三上藤花三上藤花 2007/05/01 21:42 ……激論の最中、失礼します。

上の方で言った、文章化ですが、ネットの攻撃開始から核心の部分の手前までは何とかやってみました。
文章化してみると、大淀のカルテ云々の前にもいろいろと燃料が多いです。医師ブログの信憑性についての内容ですので。

完全にうちのブログの趣旨と外れたので、期間限定で新しくブログを作りました。
http://symposium.b-r.under.jp/
です。Yosyan先生、怖いもの見たさで結構なのでまた見に来て下さい。まだ、卒倒するような内容は出てきておりませんので。地獄の一丁目です。

では、これにて失礼します。

tomotomo 2007/05/01 23:55 私は看護師をしています。看護記録2号用紙というのは、絶対に空いた行を作らないように書きなさいと、新人の頃に指導されます。(私はもともと字が大きいので慣れるまでちょっと苦労しました。)頁の最後に1行だけ空いていて、あらためて長い記述を始めたいようなときには、わざわざ斜線を書いてから次の頁に移る、という念の入れようです。特に急変の際などには、経時的な記録を確実にとる必要が大きいので、あとから加筆修正できないようにという意味だと思っていました。医師記録の2号用紙は、図や絵を描くことが多いので、罫線がないのだとも、聞いたことがあります。例の画像は、普通の看護記録2号用紙の記載らしくは見えない、という印象です。

bgbg 2007/05/02 02:08 男に女性用の白衣を着せてしまうマスゴミクオリティですから。
tomoさんの仰るような「作法」を知らずに誰かがクリエイト(w)しちゃった可能性は否定できないですね。

いどいど 2007/05/02 13:22 わたし以前のコメント( http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070430#c1177999292 )「この画像でカルテか看護記録かってわかるものでしょうか?」などという質問をしていますが、そもそも看護記録ってカルテに含まれるものなんですね。先ほど知りました。不勉強で申し訳ありません。

http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-entry-184.html
によると

>「カルテ」の中身っていうのは、おおざっぱに。
>1,医師記録
>2,看護記録
>3,検査データー
>4,その他の書類等
>5,温度版
>に分かれていて、それら全てを「合わせて」
>「カルテ」って言います。

との事なのですが http://www.jmcnet.co.jp/dennsi/ima/karte2.html ではカルテの内容を以下のように説明しています(項目だけ抽出しました)。

> 1. カルテ表紙
> 2. 初診時カルテ記載事項・・・患者の状態の基本事項
> 3. 2号用紙 経時的な患者記録、時系列にそって記述される
> 4.看護記録(主に入院カルテ)
> 5.保険点数記載欄(カルテの裏表紙)
> 6.その他(しばしば貼付されます)

皆さんの仰っている2号用紙とは「医師記録」をさすのでしょうか?
http://www.shinryosyo.com/matuweb/MedicalRecord/M-main.html には「広義のカルテ(医師の書く診療録の他に、看護記録や院内他部門における記録、フイルムや伝票などの一切の記録、文書類に含まれる情報)」とあります。わたしの理解では
「狭義のカルテ=医師記録=2号用紙」
「広義のカルテ=医師の書く診療録の他に、看護記録や院内他部門における記録、フイルムや伝票などの一切の記録、文書類に含まれる情報」
であると思っているのですがあっていますでしょうか。

質問ばかりで申し訳ありません。

tomotomo 2007/05/02 15:08 >いど様
2号用紙というのは時系列に沿って記載される記録のことで、施設によって医師と看護師、その他の職種(理学療法士など)の記録用紙が分かれているところと、全ての職種が同じ用紙に書くところがあると思います。
入院記録においては、職種によって2号用紙が分かれていない場合、実際には相当効率が悪いのですが、情報の共有を目的として、同じ用紙に皆が書くようにしているところもあると思います。

いどいど 2007/05/03 14:36 >>tomoさま
ご回答ありがとうございます。
完全にはまだ理解できていないと思いますがなんとなく判った気がします。
わたしのような門外漢にとっては業界用語というのがやはり壁になりなかなか理解するのに大変ですが勉強しつつなるべくついていけたらなと思っております。
ありがとうございました。