新小児科医のつぶやき

2007-05-29 記者の質

いつも楽しませてもらっているshy1221様の5/28付エントリーの取材側からみる「大淀病院・毎日新聞記事事件」で引用されているリンク先の記者の質がすごく落ちているの分析に感心したので今日はその話を。

ブログ主の惰眠氏は普段はクルマの事を中心に書かれているようで、ユーノス500という懐かしいクルマを御愛用の様子です。その惰眠氏が10年来の友人の在京テレビ局の報道記者と話をしたところからエントリーは始まっています。

 少し前、10年来の交流がある在京テレビ局の報道記者と一緒に食事をする機会があった。ズーッと気になっていたことが僕の主観に過ぎないのか、中堅記者も同じことを感じているのか知りたかったので、直裁に聞くことにした。「なあ、最近、君が一番下っ端で駆け回ってた頃に比べて、記者の質がものっすごく劣化しているような気がするんだけど、俺の考えすぎか?」と。

 友人である報道記者の答えは、とても残念なものだった。彼は顔をしかめ、全面的に僕の問いを肯定したのだ。「取材する、と言うことが判っていない。だから、掘り下げることも考えることも突っ込むこともできないし、何が問題なのかさえわからない。記者として非常に低いレベルに安住している」。しかも、中堅以上の記者がそれじゃ駄目だろと若手記者たちに言っても、何で駄目なのかすら理解できない、しようともしないと愚痴ること愚痴ること。悪い意味でサラリーマン化している、と彼は嘆いた。

 続けて友人は「問題は、記者のレベルが落ちただけじゃない」とも言う。ニュース番組までもが経営上の必然から『数字(=視聴率)』を求められるようになり、結果として例えば主戦場である夕方ニュースなどは『在宅している奥様方の興味を引くような内容』にどんどんシフトして行き、現場として「これを伝えなくちゃ報道機関としてダメじゃねーか!」と言うような重要な事案ですら最悪取り上げられず、取り上げられても番組幹部が考えるところの(とは言っても実際視聴率によって裏づけは取れているそうだが)『主婦受け』するようなワカリヤスイ図式に組み替えられたようなものにされてしまうのだそうだ。友人は硬派の報道記者なので「毎日、デスクと喧嘩だよ」と深い深いため息をついた。

ここまではこの日のエントリーのマクラとされ、以下に奈良事件の論評が詳細に書かれています。奈良事件の論評も実にシャープで一読の価値があるのですが、私はこのマクラの部分が気に入ったのでここを中心に考えたいと思います。

マスコミ報道の質が低下している意見は増えています。私も何回か触れました。キツイ意見となると「良かった時代なんてあったのか」までありますが、そこまで言わなくとも確実に低下している感触はあります。もちろん私もそろそろ「昔は良かった」と言っても不思議の無い年齢に悲しいかな確実に足を踏み入れているので、それを割り引かなければなりませんが、それでも低下していると感じています。

昔との比較は資料が無いのでしませんが、現在のマスコミの姿勢で問題を感じるのは、

  • 報道内容をシロかクロかに単純化する。
  • 単純化した上でクロには猛烈なバッシングを行なう。
  • バッシングの内容は、勧善懲悪、お涙頂戴の感情演出の度が過ぎている。
  • 何より地道に事実関係を取材しようとする姿勢が見られない。

もう少し噛み砕いて言えば、

    マスコミは飛びついた話題の犯人を決めつけ、後はセンセーショナルに煽るだけ

とくに医療報道で常にバッシングを受ける医師はそう感じるものが多いと考えています。私ももちろんそう感じています。この事を端的に裏付ける会話が惰眠氏と報道記者の友人の間で交わされています。

惰眠氏「なあ、最近、君が一番下っ端で駆け回ってた頃に比べて、記者の質がものっすごく劣化しているような気がするんだけど、俺の考えすぎか?」
報道記者「取材する、と言うことが判っていない。だから、掘り下げることも考えることも突っ込むこともできないし、何が問題なのかさえわからない。記者として非常に低いレベルに安住している」
報道記者中堅以上の記者がそれじゃ駄目だろと若手記者たちに言っても、何で駄目なのかすら理解できない、しようともしないと愚痴ること愚痴ること。悪い意味でサラリーマン化している

報道取材の技術も伝承されるものと考えます。理論は大学で学べても、実戦の具体的なテクニックは現場で手取り足取り伝授されるもののはずです。また技術だけではなく報道記者としての精神もまた連綿と伝承されてきたはずです。それが明らかに断絶している事をこの会話は示しています。

技術と精神の伝承が途絶えれば、これが伝えられない若手は能力不足になって使い物にならなくなりそうなものですが、質が落ちた若手でも報道番組を作る上では十分な戦力になるようです。十分どころか、中堅以上の伝統に則った綿密な記事は歓迎されず、若手が浅薄に記事にまとめたものの方が却って歓迎される傾向があるようです。

惰眠氏の友人は在京テレビ局に勤務のようですが、テレビ番組のすべてを縛り上げる視聴率の魔の手は、ニュース番組も確実に侵し尽くされていると事です。

ニュース番組までもが経営上の必然から『数字(=視聴率)』を求められるようになり、結果として例えば主戦場である夕方ニュースなどは『在宅している奥様方の興味を引くような内容』にどんどんシフト

奥様方の興味を引く内容に構成にするために

  • 「これを伝えなくちゃ報道機関としてダメじゃねーか!」ほどの事でもしばしば取り上げられない
  • 取り上げられても『主婦受け』するようなワカリヤスイ図式に組み替えられる

わかりやすい図式とは、誰がクロなのか、誰が可哀そうなのかを単純に分類し、後は感情に訴えてのお涙頂戴の報道形式ではないかと考えます。つまり視る方が考えなくともすぐ図式がわかる内容であろうかと推測します。そこには複雑な背景や事実関係から、善悪の判断に内容に困るようなものは好まれず、そういう考えなくてはならない記事は『主婦受け』しないとの判断かと考えます。そういう報道が実際に「視聴率を稼げる」のは事実ですし、「視聴率が稼げる」はテレビ局にとっては絶対の大義になります。

こういう姿勢がニュースを含めた報道番組の基本姿勢なら、中堅記者の掘り下げた取材はむしろ邪魔であり、若手記者の浅薄な取材で必要にして十分という事になります。こんな事は前から言われていますが、ニュースや報道も視聴率が最大の指標の単なる番組になってしまい、真実を伝える事よりも視聴率が上がることが最重要課題になっていると言う事です。

テレビで一番ラクに視聴率を稼げる手法は俗悪系のバラエティーです。俗悪系のバラエティーのキーワードはおふざけとイジメです。シナリオの下でいじめられる者を作り上げ、この対象をいかにイジメるかで視聴者の興味を引きます。俗悪系のバラエティーのイジメは人気を呼んで回を重ねるごとにイジメの程度がエスカレートし、最後は余りの陰惨さが視聴者の鼻について終了するパターンがポピュラーです。

俗悪系のバラエティーは究極までの道程がわかっており、行くとこまでいくとその番組は終了し、新たな芸人を引っ張り出して同じ路線を走らせる繰り返しを行なっています。ところがこれをニュースや報道番組に直輸入したらどうなるか。基本的に終わりはありません。もちろん度が過ぎれば批判を浴びて終わるかもしれませんが、俗悪系のバラエティー以上にすぐに同工異曲のニュース番組が途切れなく登場します。

そういうニュース番組の目指すところは、批判を浴びて番組が中止にならないギリギリのイジメ刺激を狙う事になります。この刺激が強いほど視聴率が稼げる方程式は熟知されており、とくに視聴率競争で劣勢になればギリギリを越える刺激を繰り出すことになります。

これは破滅的なチキンレースとしか私には思えません。テレビが視聴率に支配されているのは良く存じていますが、こんなチキンレースを行なっていれば、いつかはテレビ離れと言う大きなしっぺ返しが来るのではないでしょうか。テレビ局の人間は「絶対にテレビ離れはありえない」との確信があり、それはアメリカでも実証されている考えているかもしれませんが、ニュースにさえ信用が置かれなくなったときに、はたしてアメリカの実証がどれだけあてになるか少々疑問です。

ネットの存在はテレビ局が考えるよりはるかに巨大な物だと個人的には思っているんですけどね。

shy1221shy1221 2007/05/29 09:18 1ゲト! トラバどうもです。前文の方に目をつけるのはさすがYosyan先生ですね。私は後ろの方ばっかり読んでました。

mimiutanmimiutan 2007/05/29 09:20 ある意味研修医の質もおちてんじゃ?
  むしろ日本国全体の劣化ととらえたほうがわかりやすい
   医療のみならずすべてが崩壊にむかっているのなら
    恐ろしいことだ



  研修する、と言うことが判っていない。だから、掘り下げることも考えることも突っ込むこともできないし、何が問題なのかさえわからない。研修医として非常に低いレベルに安住している

ドロッポ皮膚科医ドロッポ皮膚科医 2007/05/29 10:19 >研修医として非常に低いレベルに安住している
だって下手に高みを目指すと過労死とか訴訟とか逮捕一直線なんだもん。彼らのが正しいんですよ。

Med_LawMed_Law 2007/05/29 11:17
青木絵美って、駆け出し3年目の記者だったのね。
毎日ゴミだしている会社だけあって、デスクも新人並みの編集力か。。。

毎日マスゴミには困ったものです

暇人28号暇人28号 2007/05/29 11:25
あのブログを拝見すると、結局、スクープを取りたいために勇み足をしてしまい、深刻な社会的影響を与えてしまった、ということですね。

これじゃあ、昨年の民主党某元衆院議員と変わらないじゃないの。マスゴミのマスゴミたる所以か。

RokutanRokutan 2007/05/29 11:39  私がまだ小学生だったころ(年令がばれてしまうかな?)、B727羽田沖墜落事故、BOAC(?)羽田着陸失敗炎上事故、富士山墜落事故と立て続けに航空機事故がありました。うろ覚えですが、事故原因は機長の操縦ミスと決め付けるのが、その当時の報道のパターンだったと記憶しています。それから数年後、柳田邦夫氏の「マッハの恐怖」という本を読み衝撃を受けました。機長の判断・操縦ミスが最後に事故の引き金を引いたとしても、それを避けるためのシステムが用意されていなかったことが事故の根本原因ではないかとの訴えでした。今では、フェイルセ−フの考え方は特に目新しいものではありませんが、事故を繰り返さないために何が必要なのかをそこまで突き詰めていった人(特にジャーナリスト)は、当時多くはなかったと思います。
 昨今の医療報道を見ていますと、個人の責任追及にばかり力を注いでいるように見えます。「”事故”が繰り返されないために」とお題目を唱えるのなら、医療というシステムが飽和状態に陥り日常にエラーを連発していること、それをむしろ医師個人の力量がカバーしていること、医師の力量すら超える複雑で巨大なシステムエラーがすぐそこに迫っていること、にこそ目を向けるべきではないでしょうか。
 単純な犯人探しに奔走するマスコミには、”事故”の裏に隠されている根本的な問題点を探し出し、分析し、発表する力量のあるジャーナリストもいないということなんでしょうか。性根をすえて取材をすれば、「マッハの恐怖」ならぬ「医療の恐怖」ぐらいは書けそうに思うのですが。
 もうひとつ言わせてください。大野病院の報道でも、大淀病院の報道でも、医師個人への激しいバッシングが見られます。でもJR脱線事故に関する報道では運転士個人に対するバッシングはそれ程聞こえてきません。むしろ無理な運行計画や日勤教育を行っていたJR西日本に対するバッシングが目につきます。それはそれで、事故を繰り返させないためには事故の芽を摘み取るシステムを構築させる必要がある、という点で正しい姿勢といえなくもないです。ならばなぜ医療問題のときだけ医師個人をバッシングするのでしょうか。大淀病院の件に関しましては、19もの病院が受け入れを断ったということになぜ注目しないのでしょうか。単なる”たらいまわし”ではなく、大きなシステムエラーであることに気がついていないのでしょうか。皆さんが当ブログで発言されているように、取材する側に力量が足りないように思います。それとも、JRの運転士は死をもって罪をあがなったから、マスコミは罪を問わないことにしたのでしょうか?だとすると、最近のジャーナリストの「真実を追求する目」というのはどのへんを見ているのでしょうか。

雪の夜道雪の夜道 2007/05/29 11:52 どの辺から近頃というのかわかりませんが、文体、論理が単調で、扇情的な表現が目につくようになっています。足で書くというかつての手法の相伝もされない上に、国語を蔑ろにした結果ですね。ひいては数学オリンピックに見るように数学力も落ちている(論理的思考には、言語化する論理も重要)。

社説、コラムなどは昔は故事も巧みに使い論理的だったですね。今は、最初の部分を読むと結びの言葉や落としどころまで透けて見えてしまいます。本当に、よく調べた事実を抑制の利いた文体で書かれているものに出会うことが少なくなりました。

雑魚A雑魚A 2007/05/29 12:09 考える、という事の伝承が、1番切れているのでは無いでしょうか?
ネットで、色々な世代の人間と会話していると。若年層の発言に、相手の立場への想像力の不足を感じる事がよくあります。
ゆとりとか、そういったものの前に。知識を詰め込むだけの授業と試験こそが学習だという観念が、問題かも知れません。
考えない人間には、答が用意されている方が、安心できる報道なのでしょうね。

テレビにアンテナが繋がっていなくて、ゲーム機が繋がってる人間が言っても説得力無いかもしれませんが。

IkegamiIkegami 2007/05/29 12:09 =>Rokutanさま
マスコミに鉄が多いから・・・かどうかはさておき、「運転士の速度超過を防ぐ技術が確立・実用化されているから」ということが大きいような気がします。

BugsyBugsy 2007/05/29 12:13
新研修医制度に指導医の端くれとして 何とか慣れてきました。
common diseaseを一通り経験するという趣旨も賛同しないわけではありません。自分も若い医師に接するのは楽しいこともあります(たまには)。

しかし現実はというと 大多数の研修医は数ヶ月おきに各科を渡り歩く「いいとこどり」です。自分自身 もっと処遇の良い病院に移るための踏み台にされているような気分にも時としてなります。気管挿管やCVPをやってみたいと手技習得には熱心ですが、まあ上っ面だけです。挿管を30例近くやったと小鼻膨らませている連中もいますが、awakeでの挿管の恐さをご存じない。鎖骨下からCVPを確保できても気胸までは思いが及ばない。
重症患者を受け持つのが一番勉強になるのになと思いつつ、数ヶ月先にいなくなる医師を無論重症患者の受け持ちにはさせません。患者家族にアホなムンテラされた日には 信頼関係が壊れてしまいます。ローテートした診療科の深みを理解するには commom diseaseの中に潜んだ重症例を経験したり、自分の処置の後患者が急変して頬を引きつらせて勉強しない限り 深く掘り下げた勉強はできません。
頑張る研修医もいないではありません。ただし2年間研修して common doseaseを一通り経験したと勘違いしている連中も多くて 生活の不便さから僻地を厭うものの、僻地に赴いても診療技術に関しては自分ならなんとかなるさと錯覚されている人が年々増えたように感じます。行政の思惑通りでしょうか。
ろくすっぽ地雷を踏まずにすんだ彼らは 逆にいえば僻地にダイナマイトが飛んでいくようなもんでしょう。消火できる先輩も少ないのに。まあ行政がそれでも良いというなら行かせたらいかがでしょうか?責任取れませんが。
ほんの数ヶ月しか指導出来なかったオイラには自信を持って「うちの科は研修終了」とは言えないんです。
腰を据えて勉強した経験に乏しい彼らを 医者よ来い来いと望んでる地域の皆様が果たして許容してもらえますかね。ほとんど 恐いもの見たさの心境です。

座位座位 2007/05/29 12:51   日本人若人の○○の質
能力と言う点で見ると、近頃の若い者がスゴイと思える部分は随分ある。自爆やYosshi等をはじめて見たとき彼らの大脳基底核や前庭脊髄路が我々の時代では考えられない高機能であることを感じたし、プリンケツプリンケツを見たときは、それに加えてもしかしたら前頭葉も発達しているかもしれないと思った。確かに、製造業や教育現場で見る若者の低機能ぶりは、酷いものだが、それは僕らの価値観の幅が狭いのかもしれない。今後、日本は科学技術や物づくりでは、凋落するだろうが、エンターテインメントやスポーツで中流国までのし上がって行くかもしれない。

BugsyBugsy 2007/05/29 12:58
今回取り上げられた若い記者も医者も やっていることがいかに浅薄であるかは 先輩が言葉を尽くして説得しても聞く気のない以上改善のされようがありません。
患者なり取材先なりから ガツンと思い知らされねば一生直らんでしょう。

お弟子お弟子 2007/05/29 13:06 思っていた以上に「思考・技術伝承の途絶」に対して、ここにコメントされております皆様が心配されていること、あぁ自分一人が突出して突飛な見解をしているんではなかったのだなぁ、とどこか安心してしまった自分がいました(^^;
 私自身は名大方式と言われる新臨床研修制度の先取りみたいなので育てられましたが、研修終わって各科fixした後も”顔つなぎ”ができているんで他科に相談しやすい&ちょっとした事や細かいニュアンスなんかを教えてもらいやすい、なんて隠されたメリットがあったんですけどね。そこでまじめな態度で研修していたかが生きてくる(^^; もちろん病院変わるとこのメリットが消えてなくなってしまうんですが、他科に進んだ研修同期の話を聞いたり相談したりする、先輩後輩に屋根瓦式の思考・技術伝承する、に並んでこのメリットは大きかったですねぇ。
 マスコミの話をすれば、伝え聞いたり想像したりする範囲では、学ぼうにも教科書的なものは表面しか触れられないから結局実地で学んでいくしかない、しかし日本にはまずそもそも良いお手本がない、組織の大衆迎合的な方針と時間的締め切りの圧力の高まり……なんてのが彼らの肩を持つ理由になるんでしょうか。
 もうひとつあえて彼らの肩を持とうというなら、大学研究時代にその大事さを学びましたがアピール力ってのも大事です。もっとも(研究なり取材なりの)大元がしっかりしているというのが前提ですが、この前提が崩れても今までそれで済んでしまってきた、そして今でも目を閉ざしたり耳を塞いだりしてしまえばそれで通ってしまうんで、それが不幸でもありますが、本人達が不幸と考えないなら不幸ではないのかもしれません。大衆誘導されるんで自分にはいい迷惑ですけど。

nomnomnomnom 2007/05/29 13:12
ちょっと話がずれますが、政府が医師確保対策に関する協議会に提出する原案を出したそうです。今朝のニュースでちらっと見たのですが・・。研修医の僻地研修義務化や女性医師の活用などは目新しくはなかったのですが・・。定年後の医師の登録、僻地派遣を考えているとのこと。こんなの無理でしょう!
(死ぬまでも、鬼籍に入っても働かせる気でしょうか)

koumekoume 2007/05/29 13:25 いつも感じているんですが、医療崩壊の現状とか、本当に伝えたい層の人たちに限って伝わらないジレンマがありますよね。
自分が熱心にやっている、農薬に対する誤解とか食の安全情報だとか、或いは疑似科学に関する問題を取り上げているブログなどでもたまに話題になりますが、そういうものを読む人はもともとそれらの問題に興味がある人だけで、肝心の誤解している人、知らない人、興味のない人には伝わらない。小松秀樹先生の本を読むのは医療崩壊について危機感を持っている人ばっかり。松永和紀の本も普通の人にはさっぱり読まれてない。ネット情報も、息を呑むような素晴しい情報もあっても、ため息しか出ないような下らぬウェブページもあったりで、本当に正しい事を知って欲しい人たちはむしろ馬鹿げたものばかり読んでいたりする。
そういう意味では、有無を言わせず広い層に情報を伝えるマスコミにできる事は今でも小さくないはずなのですが、その肝心のマスコミがこれだもんなあ・・・

YosyanYosyan 2007/05/29 13:58 koume様

言われるところはメディアとしてのネットとマスコミの力量の差とも言えますし、特性の差とも言い換えることが出来ます。

マスコミは百貨店機能を持っており、客は他の買い物をするついでに他の商品も見て回る事ができ、さらに気が向けばそれを購入できます。一方でネットは専門店であり、その商品を欲しい人間しか集まりません。せめて商店街化していれば、ウィンドウショッピングのついでに他の店も回るかと思いますが、現状ではそうとは言い難い状態です。

そういうネットの情報発信の弱点や長所をうまく補完するアイデアがでてくれば、ネットからの発信情報の力も変わり、もっと本当に読んで欲しい人にも届くかと思うのですが、ネットの進化を待たないと仕方ないですね。

tadano-rytadano-ry 2007/05/29 14:17 お久しぶりです。少し実習が忙しく休んでました。

地裁レベルですが、こんな判例が。
また毎日ー奈良ラインです。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/9C30716041C18D9049257101000B39CA.pdf

smaniasmania 2007/05/29 15:17 いやはや素晴らしい論評でしたね。私としては以下の文章が気に入りました。
『原告男性は道化にしかならない。「事実が明らかになれば」と言うが、既に、事実は明らかなのだから。』

774氏774氏 2007/05/29 15:18  マスコミ論となると口をつぐみたくなるのは事情で仕方ないけど、どうしよう。ま、いっか。親族の新聞記者に聞くと・・・「若手が酷い」と言ってる中堅も質が、と・・・ベテランはしっかりしている。つまりこの間で取材力や思考力の断裂があったということ。つまり医学でいうところの技術継承の断裂がマスコミは約15-20年前に起こった。結果が今の悲惨な取材実体。医師はいくら環境が酷くても患者のためにと尽くします。それは今は奴隷医と言われますが、まあいい意味で医師魂と言ってもいいと思います。マスコミにもマスコミ魂がありました。警察が解決できなかった事件をマスコミが真犯人を突き詰めたなんていくつか聞いています。そのマスコミ魂がない人達がマスコミに入社してきたのが約15-20年ほど前。今は中堅ですな。それがYosyan先生の仰るところの「サラリーマン化」です。約15-20年前にあったのは何でしょう。今日はこれぐらいにしておこうっと。

YosyanYosyan 2007/05/29 15:19 奈良事件の記事ですが、かつては「もう一遍、味噌汁で顔洗って出直して来い!」ぐらいの罵声がデスクから出ていたように思います。デスクが医学的なことが分からなくとも、内容が余りにも薄っぺらで、片方の言い分ばかりで裏が取れていないことは言論人ならわかるはずです。もう少し優しく言えば「うちはどっかの三流週刊誌じゃないぞっ」ぐらいはあったかと思います。

ところがその程度の記事を特ダネにする見識の低下にまずあきれます。さらにそれだけならそのデスク、その新聞社の問題ですが、これが○○賞とかを獲得するのですからさらに驚きです。そのレベルでマスコミはOKであるとの宣言です。

伝承される技術や精神ですが、もちろん時代が変われば変化します。これはどんな分野でも同じです。一方ですべてが変わるものではなく、根幹の精神や技術は基本的に変わりません。マスコミもそうのはずなんですが、伝えなくてはならないキモは伝わらず、本来伝承上禁じられた手法のみが栄えているのが現在のマスコミかと見ています。

そういう変形の発展をしたものに明日は無いはずなんですが、明日を見ずに毎日しか見てないんでしょうね。

774氏774氏 2007/05/29 15:36 おっと、答えはバブル景気じゃないですよ。その頃受験生だった人には懐かしいでしょうが、教科書が非常に簡単になりましたね。と言っても、今みたいな漫画じゃないですが。

774氏774氏 2007/05/29 15:48
Yosyan先生 うちの県の周産期・小児医療はどうなっていくのでしょうね。もう神戸間近まで崩壊しちゃいましたよ。こんな状態で「少子化なのは団塊ジュニア世代が悪い」と言われましてもねえ。しかも小児医療無料化の並で、夜に気軽に受診しようとする動きは増す一方。度数分布表を見ると、受付時間内が一番空いてる日もあるぐらいですから。以前は煽っていた面もありますが、もうため息しか出ません。反省。

>平日夜間の小児救急 週3日は「丹波外」病院へ
http://tanba.jp/modules/bulletin6/article.php?storyid=162
 平日週4日丹波地域内で対応できている夜間(午後7時から10時)の小児救急輪番制が、6月1日から週2日になる見通しだ。兵庫医大篠山病院が水曜、県立柏原病院が金曜の当番を務める。これ以外の曜日で平日夜間に病院で受診する場合は、基本的に丹波地域外の病院に行くことになる。土、日の昼間に入院などが必要な重症患者は、2病院が当番制で対応する予定。同輪番制は、小児科医1人につき週1回で編成。5月末で柏原赤十字病院の小児科常勤医が不在になり、県立柏原病院も酒井國安氏(小児科)が、院長に就任したことで、2日分の当番の引き受け手がなくなった。
 平日夜間の小児救急患者輪番制は、昨年8月開始。月曜のみ、北播や三田・神戸北地区の病院を「当番」とみなし、利用してきた。これが、月、火、木の週3日に広がる。市立西脇(西脇市)、済生会兵庫県病院(神戸市)、小野市民病院(小野市)などを利用することになる。これまで利用できていた三田市民病院(三田市)は3人いた常勤医が6月末で1人に、中町赤十字病院 (多可町)も小児科医は1人と、他地域でも小児科医が減っており、これまでより遠くの病院にかからなければならないケースも出てくるものとみられる。

暇人28号暇人28号 2007/05/29 15:49
そのころ、某朝日の記者が「中国での旧日本軍の蛮行のでっち上げ」をしましたね。たしか1985だったかな?
関係あります?

RokutanRokutan 2007/05/29 16:04  本日の深夜(24時を回ってから)、ABC放送で、奈良の事件の特集があるそうです。医療側がどんな扱いをされるのか、興味があります。(だいたい予想がつきますが・・・)眠たい目をこすってみる価値があるでしょうか。

 悲鳴病棟 〜「医者を訴える…」夫の決断〜

雪の夜道雪の夜道 2007/05/29 16:07 昔、研修医時代。自科(リハ科)は内科8ヶ月、整形外科8ヶ月が義務でした。出向中は自科を馬鹿にされないよう、その科の同期よりも頑張ったものでした。循環器では心エコーの研修医レベル程度の技術や判読は、循環器志望の内科研修医よりも上で内科オーベンがうちに来ないかと誘ってくれました。神経内科では鑑別診断の嵐に揉まれ、その後も神経内科の知識はアップデートしつづけることに苦痛はありません。日本で数例の神経疾患はわかりませんが、100例程度の疾患なら鑑別に挙げられます。整形外科での画像診断は整形外科医レベルにはあるつもりです。中枢神経から指先の末梢までの神経を通して考えることが出来るのも、神経内科+整形外科の姿勢を合わせているからです。知識の基礎、学びの本質がわかったおかげでその後の臨床知識のアップデートが容易です。

 思うに、伝承には、小学生時代のようなひたすら「叩き込む時期」が必要なのだと痛感しています。

ssdssd 2007/05/29 16:15 この手の本としてはベストセラーになった
http://www.amazon.co.jp/%E5%AE%98%E5%83%9A%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2-%E9%AD%9A%E4%BD%8F-%E6%98%AD/dp/4047100897
官僚とメディア
にも同様の事が書いてありますね。
有り体に言ってしまえば、「日本人が劣化」してるんじゃないですかねえ。

rijinrijin 2007/05/29 16:22 ジャーナリストの友人の一人と医療関連記事の貧困について、もう2年前ぐらいからおりおり話してきました。

 現在までの結論としては、個人としての記者の資質の劣化よりも、むしろ新聞やテレビといったメディアが、書き手を育て上げるという点、既に時代に取り残されているところに問題があるのではないかと考えています。

 医療や医学においては、裏付け取材の範囲について、医療関係者は当然、科学的手続きや医療での常識に照らしてどうかというところまで問うし、一般人もその辺りでのゴマカシは許さない時代に入っているにも拘わらず、マスメディアが認知する一般的な読者や視聴者はそうではない集団と考えられています。

 専門家と専門知識やその評価について議論を戦わせるだけの知識や経験を積んだジャーナリストが必要である事を無視し、それを怠っているところにマスメディアの危機の本質があるのではないでしょうか。

 だいたい、精緻に視聴率獲得目的に沿った番組を作れば作るほど、既存マスメディアへの広告出稿は減少し続けているという現実と対峙しようとしていません。真っ黄色の記事で部数の維持ができているのでしょうか。短期的業績が長期的な企業の存続を危うくすることを正当化するという悲喜劇となっています。

774氏774氏 2007/05/29 16:35 暇人28号 様

 雪の夜道 様が指摘されておられるように、小学校からの叩き込むのが、成人してからの思考力に強い影響を及ぼすようです。まず基礎を徹底的に詰め込む。それがないと、思考力自体が落ちるといわれています。異論も多いですが、昔は公文式、今は広島の現役教師の方(名前忘れた)が、それを強く主張されています。研修医の時に努力すると、一生報われるというのと同じですね。

 で、15-20年前にマスコミに入社を迎えた世代に何があったかというと、新課程、旧課程という懐かしい言葉があります。削られたのは、高度な思考力を要する部分でした。

 それともう一つ、団塊の世代が親となり、親も教師も子供に職業に貴賎はないと徹底した世代でもあります。もちろん職業差別はいけないことですが、行き過ぎた結果、就きたい仕事のために努力する事がなくなり、自分の仕事に誇りを持てなくなり、差別を恐れて自慢もできなくなり、辛いと辞めてしまうようになったのです。サラリーマン化したという表現もその結果です。

 一般企業だとそれでいいのかもしれませんが、マスコミは特別な存在ですからね。あと、国家公務員の上層部も明らかにサラリーマン化している弊害があるそうです。医師もこのままの低医療費政策が続くとサラリーマン化しそうですね。

 最近、なんか、どこのブログでも、奇抜な事ばかり書いて、ブログ主に迷惑かけているような気がします(けど、わりと予言が的中していると思う)。マスコミ人にむいているのかも(笑)。関西では人と同じことをしていては生きていけないんです。大阪のおばちゃんは逝きすぎですが、真面目だけどちょっと変わったことを言う人が重宝される世界です。レベル6になって、やや憂鬱感が起こっているのでしょうね。レベル5の時は本当に楽でした。よく見たらYosyan先生が最後にさりげなくギャグを書いておられるのを見落としてた。民国なら死罪だけど、ここは遠くはなれた土地、助かった。

暇人28号暇人28号 2007/05/29 16:51
うちの子供は小学校に入ったばかりですが、数日前から100マス計算を始めました。まずは1−5までの足し算だけですがね。結構ゲーム感覚で面白そうにやっていますよ。最初は指を折りながら時間をかけてやっていましたが、昨日は5分ぐらいでできるようになりました。

自分のときもそうでしたが、四則計算をまず叩き込むのが最善だと思います。基礎が出来ていけば自然と積み重なりますよね。

ただ、もともとの頭の出来・不出来もあるので何ともいえませんが。

暇人28号暇人28号 2007/05/29 16:56
>親も教師も子供に職業に貴賎はないと徹底した世代でもあります。

実は最近の日本の若者に覇気が無くなった最大の原因がこの人たちによるものではないかと思っています。
「日本は昔悪い事した。だから永遠に周辺諸国に謝罪しなければならない。」なんてことを延々と説かれれば、自国への誇りなんてなくなりますよ。当然自己に対する誇りも失われますしね。己の出自への誇りが失われたら人間としてだめになるでしょ、普通。

過信もいけないけど。

結局なんでも「過ぎたるは及ばざるが如し」なんですよ。

BugsyBugsy 2007/05/29 17:03
お弟子さま 雪の夜道さま
私は自分の入局後に先輩に相談して、いくつかの科を選択し、半年ずつ研修しました。派遣病院に出向した折も腹部外科の手術の助手に暇な折には狩り出されましたが 基本手技をみっちり教わり、いまだに良き人間関係を保っている点でありがたい事です。あくまで自分が主体的に選び、将来の専門を考え選択したからこそ私も積極的でした。大学院も基礎科学で取得しましたが、一見診療とは無関係に見えて物事を整理してまとめ上げるというロゴスの啓発が出来て やはり今の自分に有益でした。
2−3ヶ月で全部の科をラウンドするのってどうなんでしょう。短すぎませんか。自分で将来選択する診療科の訓練となる少数の研修する診療科を選択してもいいのじゃないかと考えることもあります。一方で産婦人科を選択する気はないのならば 一生分娩に立ち会うことのないからこの際いい機会なので分娩に積極的に参加しなさいよと発破をかける事も多いです。結局行政は総合医を作り上げたいようです。患者は最終的にはより診療レベルが高い専門医に受診したいはずですがね。

774氏様
ご愁傷さまです。いったん夜間に受診可能と知った小児の両親が正規の診察時間には来なくなります。昨日頭を打って朝気持ちが悪いといった子供が夕方来ます。授業を休んでまで午前中に消毒には来ません。子供が受診するのは小児科だけじゃないですよ。火傷もいれば肘の脱臼、お尻のフレグモーネもあるじゃないですか。東京都と同様にパンドラの箱が空きつつありますねえ。

医師といえば 専門性を一切考慮しないジャーナリズムも国民も両方問題があるように思います。自分の専門分野を磨かなきゃ 国民の要求する高度な医療サービスを提供できるわけはないのです。

IkegamiIkegami 2007/05/29 17:27 NIKKEI NETから。
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道は2007年度に着手する独自の医師確保策の最終案を固めた。5人程度の医師を道職員として採用し、地域の医療機関に派遣。さらに地域病院に医師を派遣した民間病院への支援金給付、道外医師の移住促進など5つの新規事業を始める。事業費として2800万円弱(医師の職員給与は除く)を07年度の補正予算案に盛り込む方針だ。
高橋はるみ知事は4月の知事選で、医師不足の解消策を公約の重点施策に掲げていた。知事は「可能な限り対策を07年度の補正予算(肉付け予算)案に盛り込みたい」としており、30日の知事査定を経て最終決定し、6月中旬に開く定例道議会に提案する。
対策の柱は、医師を道職員として採用し、医師不足に悩む市町村立病院などに派遣する事業。初年度は5人程度を募集する方向。自治医科大の卒業生のうち出身地で勤務する義務期間を終えた医師を主な対象とする。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2007/05/29 17:39 ちょっと話が違いますけど、郵便局もそうとう劣化してますよ。
この間、ガスリーの検体、10人分ほど紛失してくれました。
仕事が増えて損失も被ったけど、普通郵便で送るのが悪いとの回答だそうで。
もう、駄目駄目ですね。どうしたらいいんだか。

雪の夜道雪の夜道 2007/05/29 17:47 > Bugsy様
お産といえば、一生しない科だからと当直ではO&G医師から正常分娩を数例一緒に教えて頂きました。その後、「今晩も正常だから先生よろしく。何かあったら呼んでね、家にいるから」と、都合3例ほど会陰切開から出産、胎盤剥離確認までやりましたな。今なら、某団体から吊し上げのチャウシェスクもんですなぁ。もう使えない技術ですが、なんの役に立つかというと、frame of thinkingに役立っているのでしょう。

みみみみ 2007/05/29 17:53 わかりやすい図式とは、誰がクロなのか、誰が可哀そうなのかを単純に分類し、後は感情に訴えてのお涙頂戴の報道形式ではないかと考えます。
@奈良の事件を紹介するとき必ず、夫に抱かれたモザイク入りの乳児、そして
年老いた両親 をだします。いかにも、あの医者にひどい仕打ちをうけたかのように、、、なんてかわいそうなんでしょ、、、、、許されないですよ!!
こんな産科だったらつぶれてほしいです、、ね皆さん!!
 (まあ実際つぶれたんだが、、)
    
  そういやあオウムのサブリミナルもMBS系列のTBS[売国テレビ
 さもありなん、、、

座位座位 2007/05/29 18:00 またまた若い人を庇う論調になってしまうけど、世代の能力というのは、世代自体の自己能力以外に、再生産能力として、子供たちを生み、どう育てるかという部分があると思う。その意味では、今の若者よりも、それを生み育てた世代の総合能力が欠けていたということになる。(今の若者に再生産能力があるかどうかは否定的だけど、、、、)

暇人28号暇人28号 2007/05/29 18:05
みみ様:
最近御遺族は、むしろ「本当に悪かったと思うのなら産科を続けてほしかった」と仰っていますよ。恐らく周囲からいろいろ言われたんでしょうか。

でも、ここまで来ると引っ込みつかないですよね。

774氏774氏 2007/05/29 19:20 雪の夜道 様

 元気だった子供が、幼稚園に入ったとたん風邪や中耳炎にかかりまくるので、小児科と耳鼻科の教科書を読み直しています。医学は全部つながっていますので、先生のご経験は決して無駄にならないと思いますし、私だって中堅になって他科の勉強を、自家に優先して行なうとは思ってもみませんでした。「科別医師免許」を如術のように唱えまくっている○×には、想像もできんでしょう。もちろん、自分が習得した他科の知識は身内限定ですが。

 ひょっとして、私に次子が誕生するときには、自分でとりあげなければならない時代となっているかもしえません。それほど、のぢぎく県の周産期医療は大変なのです。しかも大都市・神戸でさえも余力0ですよ。

暇人28号 様

 御遺族の本当の気持ちは、損害賠償請求額に現れます。今は不明ですね。ただし私なら絶対に反訴します。万一私が意気消沈して反訴しなくても身内が必ずします。怖い一族です・・・「裁判なんて、大人の喧嘩や」が初期設定の一族ですので・・・それと、刑事訴訟がありうるのかが気になります。もちろんそうなれば、日本の産科医は0人に、どう考えても0人に、三回目にもう一度言いますけど0人になるでしょうね。

YosyanYosyan 2007/05/29 19:20
>最近御遺族は、むしろ「本当に悪かったと思うのなら産科を続けてほしかった」と仰っていますよ。

う〜ん、その言葉に従うと、もし悪いと思わなかったら産科をやめなければならない事になります。そうなると悪いと思わず産科をやめた医師の行動は論理的には正解という事になります。

訴訟は水物なので最終的にどちらに転ぶかは、真実とは別のところでしばしば決まりますが、少なくとも現時点では原告、被告の主張が対立しているから訴訟になるのであり、対立しているからには、被告も「問題なし」と考えています。これは遺族側の主張通りの行動になります。

初めて遺族側と主張と産科医側の行動が一致した瞬間かもしれません。

774氏774氏 2007/05/29 19:37 Ikegami 様

「道は2007年度に着手する独自のプログラマ確保の最終案を固めた。5人程度のプログラマを道職員として採用し、地域の経営が傾いた中小企業に派遣。さらに地域企業にプログラマを派遣した民間企業への支援金給付、道外プログラマの移住促進など5つの新規事業を始める。事業費として2800万円弱(医師の職員給与は除く)を07年度の補正予算案に盛り込む方針だ」

 で、Ikegami様が行政から命令されたら、納得されて従われます? 私だったら辞めて、超人手不足の東京に行きますね。僻地でも選別しないといけないほど研修医・後期研修医が集まる人気病院はたくさんあるのです。給与が高かったり、名物指導医がいたりといろいろですが、努力もせずに政治力で医師を「確保」しようと行政が目論んでも、そう簡単には言うことを聞かないのが医師であります。

hamastahamasta 2007/05/29 20:48 >新課程、旧課程という懐かしい言葉があります
多分これ、ドンピシャですね。 さいきん思うのですが教育、特に初等教育はその後の人生に決定的な影響を与えます。
小中学校のうちに読み書きソロバンだけでなく、経済も金融も医療もITも基礎的な事を全て詰め込むべきだと思っています。

>さらに地域企業にプログラマを派遣した民間企業への支援金給付、道外プログラマの移住促進など
酷い比喩を見た(w そういえば、東洋経済誌5/19号の特集によると、業種の国際比較から推定した日本のプログラマの未来時給は651円だそうですよ。フラット化が描く素敵な未来ですね。(^^)/~~
実際、企業説明会に来る学生の中に中国人留学生などもいるのですが、祖国を後にしているだけあってその気合は相当なものと感じます。
決して自分を安売りすることなく、スキル向上&待遇確保という明確な主張をもっています。年功システムの中で温くやっている日本企業では、優秀な彼らを引き止める事は不可能でしょう。採用しても踏み台にされるだけです。

ちなみに同誌では医師の状況も1ページを割いて特集していましたが、
医師 2006年の平均時給5214円 未来時給 4543円 ▲13%減
(↑米・英・豪・独・伊・カナダの内科医の平均時給から推定・円換算)
40歳勤務医で年収1500万円、アルバイト込みの推定年収が1800万円でした。
(バイトに加え当直もこなせば年収400万アップ、などと煽っていますが、、、)
記事自体は「医師の時給はファーストフード以下だ」で始まる医師不足の現状をレポートしていますね。大病院ほど勤務が過酷で時給換算が低くなるとか。
年間7000人強が医師になるのに、勤務医として大学病院の医局に残るのは3000人程度と書いてあります。

774氏774氏 2007/05/29 22:08 hamasta 様

 まあ、私の考えではなく、身内の某新聞記者の意見ですので、現場を見ての判断だと思います。記者に求められるのは、真実を見抜く能力ですが、論理的思想育成を省かれた新課程履修者には、理解の範囲外なのでしょう。そして今、ゆとり教育・・・

 医師もプログラマも、誰にでも出来る仕事とはとても思わないのですが、日本は専門職ほど、「世間を知らない」「世界が狭い」「専門馬鹿」といわれて、軽視されますね。そして中国が国家プロジェクトとして、そういった不遇な人材を引き抜きまくって実力が大幅に上がっています。

 日本は地勢学上、極めて重要な位置にありますから、将来はアメリカと中国が日本を巡って喧嘩しそうです。つい先日もイージス官の情報が中国に漏れたそうですが、なんと最重要の機密であるデータリンクシステムまで漏れていたとか・・・そりゃ、F-22売ってくれるはずがありません。JSFで我慢しろと・・・当たり前です。

通行人通行人 2007/05/29 23:32 おそらくマスメディアは視聴者や読者をバカにしているのだと思います(この程度の(レベルの低い)情報で十分だろうと思っている)。

V301SHV301SH 2007/05/30 00:10 いつも興味深く拝見させていただいてます。大学生です。

教育のまずいところは、ゆとりで分量を減らしたことではなくて、勉強の目的がテストで点を取ることになっていることだと思います。深く学問に興味を持って疑問を追求するより、「テストで出るから暗記しとけ」とばかりに、次から次へとタスクを処理する人間が最終的に受験に勝つことになるのが問題なのではと思います。

BugsyBugsy 2007/05/30 00:48 >なんと最重要の機密であるデータリンクシステムまで漏れていたとか・
当たり前ですよ。防衛庁の機密データはWindowsですからね。
地方自治体の個人情報もです。区役所のおばちゃんたちが 戸籍情報も防ぎようもないですよ。まあ 口でよく漏らしますな。

暇人28号暇人28号 2007/05/30 00:53
話をぶったぎりますが、先ほど飲み屋に行っていたんですが、そこのおねえちゃんも大淀事件を「たらいまわし」って表現していました。ついでに一緒に行っていたMRの人も......

いやあ、世論は「大淀事件=医者は悪、たらいまわし」で決まっているようですよ。

お弟子お弟子 2007/05/30 01:05 連休後半に泊まった四国の民宿で夕食時に医師不足が話題となり(私は身分を明らかにしていなかったんで、へー、ふーん、と相槌うつくらいでしたが)、おかみさんを筆頭に「裁判が悪い、医師の勤務状態が異常すぎる、産科医や小児科医が減って当然etc」という話の流れになってました。裁判が悪い、が一番初めに来るとは思わなかった。実際に利用してて困った経験のある医療アクセス悪い地域から住民に実態は知れ渡っていくんじゃないですかねぇ。

柳 2007/05/30 01:49
http://www.sanin-chuo.co.jp/newspack/modules/news/article.php?storyid=857946020
政府の医師確保対策でてきましたねぇ。さぁ、だんだんお金がかかるようになってきますよー医療費抑制計画やって逆に保健医療支出が倍になっちゃったニュージーランドみたいになっちゃえ!

たけたけ 2007/05/30 02:20 >暇人28号氏
のみやのねえちゃんの意見で一般化するのはどうかと(笑
でも、バカなマスゴミの意見がそれだけ影響力を持つのなら、マスゴミの啓蒙こそが喫緊の課題な気もしますねぇ。
どんなもんでしょ。

会計士X会計士X 2007/05/30 04:37 質が落ちたとするなら、その理由は教育の制度や若者それ自体にあるわけではないと思います。一番、駄目になったのは「人・業績を評価する能力」であり、それは団塊の世代の10年位前の世代あたりから顕著になっています。人を見る目が無い、仕事の出来や重要性を評価する能力が無い。だから若い人も育たない。そんな感じでしょうか。経営者で典型例をあげるなら富士通の秋草会長が典型(昭和10年代生まれ、文系(早稲田卒)、自分に甘く部下に厳しい)的経営者ですな。
教育の成果というのは、評価の函数であって、どのようなカリキュラムを取るか、時間をかけるかというのとは無関係です。若者は自ずと世間の(建前ではなく本音で)好む所に従うのであって、どのように理想的教育を施しても、若者を評価する側が駄目なら、全て無駄になります。
卑近な例で行くなら、ほとんどの学生にとって、就職の時に役に立つのは「コミュニケーション能力」と「学歴」であって、学問についての「本質的な理解」などは、まず役に立ちません。コミュニケーション能力も所詮、面接や飲み会でわかる程度の物でよいので、印象の良し悪しを決める「外見」と、周囲の要望に素早く応えているかのように最低限の労力で見せかけるための「要領の良さ」が決定します。学歴もこれだけ予備校が発達し手取り足取り教えてくれるようになった現在では、これまた「要領の良さ」が物を言います。
このような短絡的・近視眼的な人間評価が、就職面接の場だけでなく社会全体に広がっているのが今の世の中と言えましょう。であるならば「外見」は持って生まれた容姿に影響される所が大きいので、恵まれた者は益々磨きをかけ、恵まれない者は外見は身だしなみさえ整えられれば後は「要領の良さ」を発揮する事に邁進し、それも出来なければ格差社会で底辺へと落ちていくしかない絶望の前に自棄になり、被害者意識の塊となっていくしかありません。
若者(に限らず世間一般といっても良いかも)にもてはやされる人々が、ルックスの良いタレントか、要領良く人を騙してで億万長者になったIT企業家というのは、人間評価がそんな皮相的な基準になってしまったことの反映でしょう。
つまり、若手新聞記者が「番組幹部」に評価される「マスコミは飛びついた話題の犯人を決めつけ、後はセンセーショナルに煽るだけ」の記事を要領良く量産し、記者として高いレベルを目指すような要領の悪い真似はしない、のは若手の質が落ちたからではなく、先行して、社会の指導層の「人や仕事」を評価する能力が落ちたからということですね。

IkegamiIkegami 2007/05/30 10:32 =>774氏さま
プログラマの場合は、居住地はどうでもよかったりして。Rubyのまつもとゆきひろさんなんかは米子在住だし。自分の場合は、低いレイヤーで蠢いているので、現地にいないとダメなんですが、仕事の内容が面白ければOKするかも。

InsiteInsite 2007/05/30 13:17 まつもとゆきひろ氏は大阪生まれ・鳥取県米子市在住・島根県松江市在住。こまかい話ですが。

hamastahamasta 2007/05/30 20:53 >先行して、社会の指導層の「人や仕事」を評価する能力が落ちたからということですね。

ま、まかさ戦争によって優秀な人材を失った(その結果、あまり優秀で無い人材が指導者層についた?)ことが、戦後50年、60年を経過して今まさに日本の社会に影響を与えているのでしょうか?!
あり得そう、、、

774氏774氏 2007/05/31 02:27 hamasta 様

 いえ、戦前の要人は戦犯(これには異議ありですが、本題からそれるので止めます)で処刑された一部を除いて、公職追放後に現場復帰して、見事に終戦後の混乱を乗り切っています。もちろん、あまりに公務追放しすぎて共産主義勢力が公務員となる率が高くなったので、GHQもビビったので緩和されたという事情もあります。

 それよりは、教育制度の問題かな。戦前は尋常小学校・旧制中学とひたすら詰め込みで、旧制高校からは詰め込み無しで、天皇制に関することまで自由に議論できました。また、今問題になっているいじめも、戦前もあったのですが、60人学級とかありましたので、ほとんどの生徒が所属するグループがどこかにあり、いじめ即グループ間抗争となり、いじめが生じ難かったと言われています。少人数教育も考え物ですね。

 スポーツだと、はじめは徹底的な基礎トレーニング(例えば走りこみや素振りなど)を行い、ある程度の段階で個人に合わせて自由に鍛錬するのが当たり前ですが、勉学だけは、最初から基礎知識の詰め込みを拒否しているのはおかしいと思います。PG言語をマスターするときは、最初は例題や定型文、典型的アルゴリズムを徹底的に真似ろというのが鉄則ですよね。いきなりClassやAPI呼び出しの学習はしませんし。ただし、基礎ばっかりやってても実戦に役立たないのと同じで、基礎をマスターしたら応用に行くべきです。文部省はその辺が間違ってるなあ。

 まあ、ゆとり教育が階層の固定化のためと考えると納得はできますが(官僚は自分の子供は私学に行かすとか)。

 それと、団塊の世代が必ずしも駄目というわけではありません。世界に類を見ない超技術者・経営者も多い世代でもあります。年功序列・終身雇用・株の持ち合いは、戦後の高度成長を支えた原動力ですし、優秀な人材を大量に生み出した原因でもあります。ただし、時代に合わなくなり急速に崩れてきていますが、成功体験はなかなか捨てきれないからなあ。