新小児科医のつぶやき

2007-09-17 奈良事件第2回裁判考察

僻地の産科医様が傍聴され「収穫に乏しい」感想を漏らされた第2回裁判ですが、落ち着いて読み直せば興味がある点が出てきます。経過についてはもはや常識ですが8/31付の産科医療のこれからを参照にしてもらえればと思いますが、同日エントリーの被告側から原告側への釈明事項として求めているところを取り上げます。

  1. (当病院の救急で勤務経験があるという) 患者の夫の身内は、子癇の症状を見た経験があるのか?
  2. 患者の症状を見て、具体的にどのような点をもって、子癇ではなく除脳硬直と判断したのか?
  3. 原告は脳出血を直接の死因としているが、国循の記録によれば搬送時は、脳血管撮影の時間も無いまま緊急手術を行っており、また、亡くなった後、遺族が病理解剖を望まなかったので、脳出血の原因は不明のままである。

原告は、この記録以外に脳出血の原因に関する情報をどのように入手したのか?。また、この記録だけから判断しているのであれば、原因が不明であるにもかかわらず、どうして判断できるのか?

地味な質問ですが、なかなか鋭い質問かと思います。子癇発作と脳出血による除脳硬直の鑑別はそう簡単ではないとされます。また脳出血による除脳硬直は医師ならある程度見る機会はありますが、子癇は産科医ないし産科病棟経験者以外はまず無いと言ってよいものです。小児科医は分娩を介して産科医の比較的近いところで仕事をしますが、それでも私は見た事がありません。せいぜい子癇を起して緊急帝王切開になった出産の立会いぐらいです。立会い時には子癇発作は見た目上おさまっています。

微妙に違うとは産科医の指摘でありますが、あくまでも感覚の問題で、一目で明らかに区別できる状態とは言えないとの意見もあります。子癇を見た事がある産科医でもその程度であるのに、患者の夫の身内(元総婦長説あり)が子癇発作を熟知する経験があるかないかの質問がまずなされています。

原告側の主張の組み立ては、0時00分の1時37分の意識消失ないしは1時37分の痙攣発作で脳出血が起こっており、被告医師が誤診したため母親の治療が手遅れになったをまず根本に据える戦略かと考えます。とくに1時37分については強硬に主張する可能性があります。裁判で判断の材料にされる資料はカルテ(看護記録を含む)と医師、看護師、助産師、家族の証言となります。これらの判断材料から原告は、1時37分の痙攣発作が、被告医師が診断した子癇ではなく、脳出血であると判断できる立証を行なう必要があります。

脳出血が起こっていた事実は争う必要もありませんから、原告の理想の展開としては、1時37分の痙攣発作が脳出血によるものであったの事実認定を獲得する事が第一目標と考えます。しかし被告側弁護人の釈明要求を読むと、原告側は未だ「いつ」脳出血が起こったとの主張はなされていないようです。「いつ」を主張していない理由は推測になりますが、考えられる事は、

  1. 被告側の1時37分の子癇の立証に対する出方を窺っている
  2. 「いつ」については直接争わず、結果として脳出血であった事で子癇を事実認定させない戦術

もちろん両方の戦術を含みながらでしょうが、裁判の序盤では原告側は「いつ」を出していないのは明らかで、この点を被告側弁護人は指摘したものと考えます。もちろん原告側鑑定医の「1時37分の痙攣発作は脳出血と考えられる」みたいな鑑定書を隠し持っている可能性はあります。そんな鑑定書が出て来たら、子癇と脳出血の鑑別論争になりますが、現時点ではまだ何とも言えません。ただ僻地の産科医様も分析されているように症状、経過から子癇を補強する材料は多いように思います。

続いて被告側弁護人の釈明要求を引用します。

  1. 原告は“8月8日 2時00分 およびそれ以降、夫の身内が何度も除脳硬直を疑いCT等の検査を要求した”としている。これ自体は「不知」とするが、いつCTをとればよかったと考えるか?
  2. 原告は“CT等”と包括的に書いているが、CTの他にどのような検査が必要であったと考えたか?
  3. 4.5.のとおりCT等の検査を行った場合(脳出血が判明した場合)、当病院で開頭手術ができない前提で、その後の対応は具体的にどのように変わり得たと考えるか?
  4. 脳出血が早期に分かっていた場合、母体搬送先の病院がより早く見つかったと考えるか?その場合、具体的にいつ、どこの病院が搬送可能であったと考えるか?
  5. 原告は、8月8日 1時37分の痙攣発作以降も“陣痛発作に合わせて同様の痙攣症状があった”としているが、陣痛発作が起きていることをどのように判断できたのか?

この辺の主張も重要な点です。被告側の主張は言うまでもなく、子癇から脳出血が発生し、なおかつ脳出血が起こった時点は特定できないです。国循到着時にCTを撮影し脳出血があった事は事実ですが、患者の死命を制した脳出血の発生時点はわからないという主張です。脳出血が起こっていた事実は間違いないが、起こっていたと考える時点を原告側は具体的に指摘せよとの主張かと解釈します。

さらにですが、「いつ」を特定した上で、大淀病院の事件当夜の体制で開頭手術が出来ないのであるから、患者が特定した時点でCT撮影を行い、脳出血が確認された場合、治療がどう具体的に変わったかの説明を求めています。質問はもう一歩踏み込んで、脳出血があれば他の病院にもっと早く搬送され、患者の治療が変わる可能性が有るか無いかを具体的に示せと求めています。

患者の脳出血の所見が国循情報にありますが、

来院時

JCS300 両側瞳孔 5mm 対光反射(−) 自発呼吸残存(挿管中) 角膜反射なし

CT:右前頭葉 径7cmの巨大血腫 著名なmidline shift 脳幹部にも出血あり 脳室穿破を伴う

このクラスの脳出血は極めて救命困難であり、理想的な経過を辿っても植物状態は免れないは脳外科医の一致するところの見解です。国循到着が6時ですから、1時37分に脳出血が起こっていたとしても、5時間足らずでここまで進行する脳出血を救命できると言い切れる脳外科医は、数少ないとの見解が多数派です。

でも裁判ですからさまざまな事を予想しなけばなりませんから、原告の1時37分脳出血説が法廷で優位となったとします。もちろん0時00分説が浮上するかもしれませんが、そこも含めてです。情報として確認しておかなければならないのは、大淀病院のCTが深夜にどれほどの時間でスタンバイOKになるかどうかです。

またCTは医師なら誰でも動かせる機械ではありません。むしろ動かせない医師のほうが多いかと思います。私も動かす事は出来ません。動かす事が出来ないのは操作が煩雑な上に、機種特性があり、あるCTの操作を覚えたからといってすべてのCTが動かせる訳ではないからです。動かせる可能性がある医師としては、脳外科医、放射線科医があげられますが、その他の診療科の医師で動かす事が出来るのは非常に少ないと考えます。産科医で動かせる医師も同様に少ないと考えます。

本人に聞いてみないとわかりませんが、当夜の当直である被告産婦人科医及び内科当直医も動かせる可能性が極めて低いと考えます。そうなれば事件当夜に大淀病院でCTを動かそうと思えば、脳外科医ないし放射線技師を呼び出す必要があります。さらにこれは去年の事件報道のときにあった情報ですが、大淀病院のCTはかなりの旧式機であり、電源を入れてから撮影開始まで1時間程度は必要というものがあります。旧式機でなくとも、ウォーミングアップ時間を考えれば、脳外科医もしくは放射線技師が到着して撮影し、読影して脳出血と判断するまで、1時間程度は必要と考えられます。深夜ですからね。

そうなるとたとえ脳出血が0時00分説に法廷で傾いても、搬送先探しが始まるのは1時以降になります。ましてや1時37分説であれば既に搬送先探しが既に始まっています。問題の焦点は、分娩が進行している産婦に脳出血があるという情報が加われば、搬送先探しが早くなったかどうかです。もっと端的に言えば、国循までのステップが早くなって、産婦の脳出血治療が早くなり、患者の予後に影響(因果関係)があったかどうかです。

ここで問題の19病院がどこかになります。皆様御承知の通り、19病院はすべて被告医師が打診したわけでなく、家族打診分も含まれます。また19病院自体が私の調べた範囲では全部特定されていないのです。警察捜査があったはずなので公式には判明しているのでしょうが、なんとか13病院は判明していますから列挙しておきます。

  1. 奈良医大
  2. 国立大阪医療センター
  3. 大阪市立総合医療センター
  4. 阪大
  5. 関西医科大学付属 滝井病院
  6. 関西医科大学付属 枚方病院
  7. 府立母子保健総合医療センター
  8. 八尾市立病院
  9. ベルランド総合病院
  10. 済生会吹田病院
  11. 千船病院
  12. 近畿大医学部付属病院
  13. 高槻病院

どういう順番であったかもわかりませんが、ある程度近い順であったろうだとは考えられます。これで13ヶ所なんですが、その他に考えられそうな有力病院としては天理よろず病院とか、近畿大学奈良病院、県立奈良病院、市立奈良病院あたりがありますが、真相はわかっていません。

すべての病院の内情はわかりませんが、挙げられた病院であれば、国循同様に脳出血が搬送後に判明しても対応は可能かと考えます。つまり脳出血が先に判明していても搬送先さがしの手間はさほど変わらなかった可能性が大きいという事です。スキップできる病院がもしあったとしてもせいぜい30分から1時間早くなるかならないかです。

もう一つ被告側弁護人は重要な釈明を求めています。

  1. 今回の過程で、胎児のことを具体的にどうにか考えていたか? (例えば「患者のお腹の中で元気にしているであろう」とか)

これは非常に重要な点です。死亡した患者の脳出血がいかに重篤なものであったかの立証は容易です。解剖こそ家族希望で行なわれていませんが、国循情報として漏れ出ている内容から、救命すら非常に困難な状態です。たとえ国循に入院していて、理想的な状況で発見されても難しいというのが一致した意見です。

妊娠状態というのは非妊娠時状態に較べて、どんな治療を行なうにも高いリスクを伴います。脳出血が判明したとしても、その時点で取りうる一般的な治療である脳圧降下剤の投与すら禁忌になります。禁忌の理由は言うまでも無く胎児への影響です。胎児はこの夜の騒動にも関わらず、立派に生き延び、元気に成長しているのは周知のことです。また分娩までの間も胎児心音にさほどの影響は無く経過しています。

脳出血が判明し、出来る限りの手段を尽くそうとすれば、すべて胎児への悪影響になるのが治療の難しいところです。ましてや胎児は元気に心音を響かせています。原告側はこの胎児の事を考えた事があるのかと釈明を求めています。原告側の主張通りに治療が行なわれれば、確実に胎児に影響を及ぼします。最悪死産も十分ありえますし、生涯残る後遺症が発生することも、高い確率で起こります。原告側は「胎児を犠牲にしても母親の救命に全力を挙げろ」との主張かどうかの確認と解釈します。

第3回以降の裁判の行方を見守りたいかと思います。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/17 13:44
連休で、うちのクリニックに遊びに来てる放射線科の先生が言うには、「大脳と脳幹両方に出血がくるのはおかしい(珍しい)」とのことです。何か、基礎疾患でもあったのではないか?(血液疾患とかリンフォーマとか)、7cmの血腫というのも、年寄りならともかく、若い人で、これだけの脳出血自体不思議とのこと。
そのへん、どなたか、コメントありませんかね?

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/17 14:02 今日もmoto-clinicにお邪魔している放射線医です。脳出血の局在が前頭葉というのが年齢からはatypicalと思います。高齢者であればamyloid angiopathyによることもも考えられますが、普通の成人であれば脳血管奇形でもあるのか?と考えてしまいます。動脈瘤破裂により脳内に血腫が形成されることもありますが、7cmというのは大き過ぎます。次に、大脳と脳幹の2部位4に出血ということからは白血病なのどを含む血液疾患がベースにあることも考慮すべきかと思いますが、いかがでしょうか。この場合は腫瘍内出血を含みます。

YosyanYosyan 2007/09/17 14:24 私は脳外科に関しては素人に近いのでなんとも言えませんが、緊急のため脳血管造影を行なっていないのと、家族希望により解剖を行なっていないので、これ以上の情報は国循カルテの術中所見しかないのではないかと考えます。

これも話としては去年から有りましたが、この年齢で致死的脳出血が起こる原因として有力なものとして、脳血管奇形説はあります。でもそれは術中所見から判別できるものなのでしょうか、脳腫瘍説も同様です。

血液疾患説も考慮しなければならないでしょうが、少なくとも採血所見で異常があった可能性は現時点では低そうです。これも最低限、カルテの検査所見が無い限りこれ以上は何とも言えません。あってもなんとも言えない可能性も有ります。マルクなんてしているはずが無いですからね。

現在のところ、なぜあれだけの脳出血があの年齢に発生したかについての有力な仮説は、無いかと思います。せめて解剖していればもう少し情報も増えたかと思いますが、残念ながら起こった結果しか分かりません。

なんちゃって救急医なんちゃって救急医 2007/09/17 14:34 AVMかもやもや病がベースにあったのではないでしょうか? 個人的には、両者とも若年女性で、突然の大出血で救急搬送された症例を対応した経験ありです。どちらも7センチくらいはゆうにあった大血腫であった記憶があります。子癇⇒出血のストーリーおおありだと思います。

脳外科医?脳外科医? 2007/09/17 14:54 私もなんちゃて救急医さまと同意見です。国循でされた手術は脳室ドレナージだけで開頭術はされなかったのではないでしょうか?この手術だと出血の原因を推測できるような術中所見は得られません。

masamasa 2007/09/17 15:03 放射線科医ですが、脳幹出血はmassiveな脳ヘルニアによる二次性出血(Duret hemorrahge)の可能性はどうでしょうか?

YosyanYosyan 2007/09/17 15:06 僻地の産科医様のところによると

>また開頭術の術中所見では、
>脳動静脈奇形(AVM)などの血管病変は明らかでなく、
>死後の病理解剖もされていませんので、正確な出血原因は不明です。
>カルテの主病変は「脳内出血(大脳半球皮質)」となっています。

それとこれは未確定情報なのですが、搬送当日に開頭血腫除去を行い、翌日に脳室ドレナージを行なったという話があります。ただし、これに関してはあくまでも未確定情報です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/17 15:18
放射線科医でないほうの、オリジナルなmoto-tclinicです。
除脳硬直についてなのですが、前になんちゃって救急医先生のところでも取り上げられていましたが、非常に特徴的な肢位で、これを見逃す医者がいるとは思えず、そうでないから、子癇の疑いと産科の先生は判断されたのではないかと推察するのですが、この点についてはいかがでしょうか?

・・なんだか、今日は、学会の質疑応答みたいな雰囲気ですね。

YosyanYosyan 2007/09/17 15:42 子癇説については僻地の産科医様(今日はこればっかり)がかなり綿密に検証され、

>瞳孔が両側とも散大していたことや、
>痙攣発作を繰り返したこと、
>経過等を考え合わせると

>どうしても子癇→脳出血だったように思えて仕方ありません。

http://obgy.typepad.jp/blog/2007/09/post_1341.html

詳しくはリンク先をどうぞ。実はもう少し詳しい検証を僻地の産科医様はしているのですが、公表できる分だけで必要にして十分な検証をされています。簡単言えば脳出血でない特徴と、なおかつ子癇である事を補強する証拠はカルテに残されているという事です。

学会の質疑応答にしては座長が知識経験とも不足してますね、困ったもんだ。

774氏774氏 2007/09/17 15:51
 当方、専門ではありませんので詳しくは分かりませんが、常勤脳外科医が居られると言う事はCT、場合によってはMRIもあるのかもしれませんが、普通夜中は電源を切っていて、機械によっては起動にはかなり時間がかかるとも聞いた事もあります。それなら高次救急に送ったほうが早いと判断があっても当然と思います。特に僻地では技師を呼び出すにも時間がかかるでしょうし。でも「大阪府には1100人の産婦人科医がいるが、奈良県は74人しかいない」という事実の前では全てが吹き飛びます。虚しい・・・

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/17 18:34
子癇のビデオがどっかにないか、探してるんですが、無いですねー。
100年前のたらいまわしのビデオが出てくるくらいだから、きっとどっかにあるんだろうとは思うんですが・・
全然関係ないけど、熱性けいれんのビデオがありました。
http://www.youtube.com/watch?v=6eQHWsNhkOg
もうすこし探してみよう。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/17 18:55
けいれんの動画はけっこうyoutube中にあるみたいです。
これは珍しい。サッカーの試合中にてんかん発作がおきた例。
身体能力の高い人の発作はたいへんです。
http://www.youtube.com/watch?v=u1kPI9UrRzE

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/17 19:10
うーん、これまた珍しい、バックダンサーがステージで本番中に発作。。
http://www.youtube.com/watch?v=D_6ZwxQSih0

PS:医者以外の方へ:
こういう状況に出会ったら、発作自体は数分でおさまるので、まわりに頭をぶつけたり危険なものがないか、取り除いてあげてください。
http://www.youtube.com/watch?v=H2vH1igOoh0
を見ると、周囲の人がおちついて、対処してる様子がわかります。
子癇というのは、わたしは見たことはないのですが、てんかん様のけいれんですから、これと似たような感じだろうか?
だから、産科医が何もせず、というか、おさまるまで経過をみていたのは、普通の対処であったのだろうと思います。
ちなみに、除脳硬直というのは、特徴的な肢位のままで固まって動きませんから、区別鑑別以前のもんだいです。

shin-naishin-nai 2007/09/18 00:01 懲りずに投稿させて頂きます
痙攣は見慣れないとわからない時があります。強直間代性痙攣なら、まず間違えないですが、強直性痙攣だと外見だけなら、除脳硬直肢位に見えることもありえます。診察すれば区別は難しくないはず。
キャリアの長い産科医さんなら子癇も経験してるでしょうから、間違えないように思うのですが。
ただし、発作を自分の目でみてない時は話が変わります。どのような報告だったのか、が問題になります。
自分も、痙攣だったかどうか判定できないような報告に困ったこてもありました。
ま、だからお身内の元看護師さんの言うことがアテにならないとか言うものではありません。

ニート小児科医ニート小児科医 2007/09/18 00:29 近畿大学奈良病院、天理よろず相談所病院には打診がなかったそうです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/18 00:31
>shin-nai様
上でわたしが紹介したけいれんのビデオ、
http://www.youtube.com/watch?v=H2vH1igOoh0
なんとなく除脳硬直様だと思いません?(^^;
こんな感じだったのかなーなんて思いながら見てました。

子癇のビデオはまだ見つかりません。街でたまたまビデオ撮りしてた人が写したてんかん発作のビデオがありました。直後に撮影してたひとが「なんでビデオなんか撮ってるんだ、バカヤロウ!」みたいに言われてて、それをまたyoutubeにUPしている撮影者の品性はたしかに疑問ですが、資料としては珍しいとは思います。
http://www.youtube.com/watch?v=9xjkbWbcSOc
街でたまたま出くわしたら、そばにいたら、まわりに危険なものがないか、口の中に何か入ってないか、気をつけて、遠巻きにいるひとは、あまり好奇な目で見ないように、さっさと通り過ぎてあげてくださいね(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/18 00:36
追伸)このyoutubeのビデオなんか「除脳硬直と見まがうけいれん発作というのはある」という資料として、証拠提出できないかな。
逆に、ほんとの除脳硬直をけいれんと見誤ることは、まず無いでしょう。

脳大工脳大工 2007/09/18 00:45 卒後十数年目の脳外科医です。
>右前頭葉 径7cmの巨大血腫 著名なmidline shift 脳幹部にも出血あり 脳室穿破を伴う
視床出血で最大径7cmであれば、頭側は前頭頭頂葉、尾側は大脳脚から脳幹まで拡がります。特殊な病態でなくとも一般的な高血圧性脳内出血でも時に経験される程度のものと思います。
ただ、
>JCS300 両側瞳孔 5mm 対光反射(−) 自発呼吸残存(挿管中) 角膜反射なし
この時点で、大淀事件のような複雑な背景のない患者なら、ほとんどの脳外科医は手術適応はなく心停止を待つしかないとムンテラするでしょう。
問題は、これが早期に診断できていれば救命できたか、という点かと思いますが、私自身の経験で発症直後は少量の血腫で経過観察中に増大したケースでは、いずれも麻痺や構語障害で発症しましたが初診時は意識は保たれており、血腫の増大に伴って神経症状の増悪と意識障害の出現がみられていました。意識障害で発症した場合は、このような血腫の経時的な増大は考えにくく、最初からある程度massiveに出血していたと考えるのが自然であり、とくに右の視床出血であれば当初から脳幹に影響が及ぶほどの出血であった可能性が高く、一般的にはまず救命不可能だったんじゃないかと推測します。
しかしながら、これを100%救命不可能であったと言い切れないのが医者の良心であり、訴訟では自らを斬る諸刃の剣となるのですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/18 07:51
http://www.youtube.com/watch?v=POaMbiXB-0I&NR=1
これは、けいれんのあとの意識消失状態かなあ・・
除脳硬直か?と一瞬思いますね。
小児病院の新築祝いの席上での悲劇。たいへんだねー。

moto-tclinicmoto-tclinic 2007/09/18 08:02
論理的に整理すると、
1)けいれんを除脳硬直と見誤ることはある。
2)除脳硬直をけいれんと見誤ることはない。
という条件下で、二人の医療関係者の判断が、
1)二人とも除脳硬直と思った。→けいれんは完全には否定できない。
2)一人は除脳硬直、一人はけいれんだと思った。→けいれんである。
っていうことになると思うんですが、いかがでしょうか?

暇人28号暇人28号 2007/09/18 12:45 某巨大掲示板より

ーーーーーーーーーーーー
こうなるんでわ(エミたんスレより)

677 名前:卵の名無しさん 投稿日:2007/09/17(月) 15:41:53 ID:lDijEBaX0
124可愛い奥様sage2007/09/17(月) 15:14:06 ID:GtgP4tjgO

初めての分娩中に、飛び込み被害?に合いました。
私は微弱が3日続き、体力的にもそろそろ限界との診断を受け、促進剤を使うことになりました。
そしてやっといい陣痛が来て、産める!と思っていたら、分娩室の外でなにやら騒ぎが…
外来に破水、子宮口全開の妊婦さんが来たとのこと。しかし、その病院での診察歴は無く、母子手帳やかかりつけの医者もない事が判明。
破水した妊婦さんを無視することは出来ず、先生は受け入れる事に。
私はまだ子宮口も全開ではなかったため、今にも産まれそうな飛び込みの妊婦さんに分娩台を譲る事になり、隣の陣痛室に移されました。
その間に促進剤がみるみる効いてきたのか、すぐに全開、破水。旦那が看護婦さんを呼びに出ている間に産まれてしまいました。。
飛び込みの妊婦さんはまだ産まれていなくて、本来なら私が分娩台で産むはずだったのに、なぜ布団の上で…?しかも一人で…。
なんだか無性に腹が立つと同時に悲しくなりました。
携帯から読みにくくてすみません。長文失礼致しました。

ーーーーーーーーーーーーーーー


本当に、「正直者が馬鹿を見る」の典型例ですね。こういうのを放置すると制度が崩れてしまう。検診を受けていなかった妊婦は診療拒否可能としないと制度が持たないでしょうね。

YosyanYosyan 2007/09/18 13:03 私も近いものは見ています。内科当直をしていて「腹痛」で受診との連絡があったので、問診を始めて開口一番「陣痛だと思います」言われのけぞった事があります。急いで産科病棟の婦長を呼んで対応させましたが、その病院でも飛び込みは受けないとして市民病院を紹介していました。

かつてはそんな事は事件だったそうですが、事件ではなくなってしまい、またご承知のようにそういう出産では、医療上のトラブルだけではなく、支払いトラブルが多発するため、民間病院での対応に限界があるとの事です。

たしか「腹痛」で救急車で来る途中に出産してしまい、到着したら大騒ぎなんて事もありました。出迎えた内科当直医は腰が抜けそうになったと話していました。救急隊員もさすがに状況を説明するのに絶句状態であったとも聞いています。

サルガッソーサルガッソー 2007/09/18 21:27 すごいいまさらなことで申し訳ありませんが、
家族希望で解剖していないって聞いて改めて真実追求する気あるのかって思いました。
イマイチ原告家族の熱意とかみ合わないんですよね

shin-naishin-nai 2007/09/19 01:54 moto-tclinic様
貴重な情報のご提供ありがとうございます。おっしゃるとおり
http://www.youtube.com/watch?v=H2vH1igOoh0
は上肢の強直位なんかはそれっぽいですね。本の知識だけの方では誤解する可能性ありますね。
ほんとの除脳硬直では上肢は交差しないですよね。両手が強く回内するような運動で、むしろ外側に広がるようなイメージでしょうか。(わかりにくくてすいません)