新小児科医のつぶやき

2008-04-08 運用の問題の様な気が・・・

白状してしまうと今日もssd様のネタのパクリです。いろいろ雑用が忙しくて、ゆっくりエントリーを練る暇が無いので御容赦ください。ssd様と見てる角度はどうしても似てしまうので、努力して変えてみます。

まずはモトネタで4/7付Asahi.comからです。

過酷 救急医療 39時間勤務――ルポ にっぽん

 朝から立ちっぱなしで手術に立ち会っていた外科の浜田聡医師(42)が救命救急センター医師控室に戻ってきたのは、午後6時半。濃いひげをいっそう濃くして、頭をかきむしった。これから当直だ。

日曜も絶えない電話

 東京都大田区の東邦大学医療センター大森病院。同様に朝から勤務する藤本愛医師(31)と研修医(25)も当直についた。午後7時半すぎ、夕食の出前を注文したとたん、重篤患者の受け入れを要請する電話(ホットライン)が消防から入った。

 脳動脈瘤(りゅう)のある80代の女性が意識障害という。動脈瘤破裂かもしれない。医師9人が1階の初療室に走った。

 10分後、顔が紅潮し目を見開いた女性が救急車で到着。「血圧は?」との声に、「190/110」。「わかりますか」と藤本医師が声をかける。「ニカルピン、ニカルピン」。浜田医師が降圧剤投与を指示した。

 すぐCT室へ。コンピューター断層画像が映し出された。最悪の動脈瘤破裂ではない。視床出血だった。ほっとした空気が流れた。

 看護師の携帯が鳴る。「先生、ホットラインです」。午後8時45分、20代の男性が運び込まれた。オートバイで乗用車と衝突した。顔は腫れ上がり、腕も折れている。

 男性が痛みで叫び声を上げる。再び看護師の携帯が鳴った。またホットラインだ。

 「(受け入れは)無理!」。浜田医師の声が響いた。

 午後11時前にやっと夕食にありつけた。その後も午前0時すぎに吐血した70代の女性が、早朝には交通外傷の患者が来た。眠る時間はほとんどなかった。

 救命救急センターの医師は全部で14人。研修医を入れて3人が当直につく。2交代制の看護師は約100人。午後4時半から午前9時までは30床を15人前後でみる。

 当直明けも医師の勤務は通常通り。医師たちはそのまま仕事を続け、夜まで働いた。午後8時15分、藤本医師が控室で栄養飲料リアルゴールドを飲み干した。この日5本目だ。「バタンキューで寝て、また明日ですね」。病院を出たのは午後11時前。勤務は前日から39時間に及んだ。

 若手医師(27)は「処置しても延命行為でしかないこともある」と漏らす。かつてなら「大往生」だった末期がんや施設入所の高齢者が心肺停止で次々と運び込まれる。「蘇生が患者や家族にとって幸せかどうかわからない」

 自傷も少なくない。ある日の明け方、100錠以上の鎮痛剤を酒と飲んだという30代の女性が搬送されてきた。意識はあり、命に別条はない。医師(35)は「この人は(救命救急センターの前の)2次救急で十分。こういう人を処置していて、本当に重篤な人を受け入れられないことがある」。

 9年目の医師に給料明細を見せてもらった。本給は15万円、当直は5回で5万6500円。総支給額は26万7020円だった。アルバイトで週に1日半、外の病院で診療し、泊まりもする。1日約9万円、泊まりは1回約4万5千円。

 救命救急センターの吉原克則准教授(54)は「勤務医が足りない。その影響が一番出るのが救急だ」と話した。


(中略)


 救命救急センターの吉原克則准教授は朝のミーティングで研修医に向けて言った。「医師はどこにいても24時間医師。飯を食って酒を飲んでいる時も。患者への愛情、倫理観、強い職業意識があって初めて医師たり得る。熱意がないとできない」。皮膚科や眼科、耳鼻科志望が増え、大学に残る医師が少なくなる今、あえて厳しい救命救急の現場で働く医師の気概と誇りを感じた。(編集委員・大久保真紀)

まずは記事の切り出しです。

朝から立ちっぱなしで手術に立ち会っていた外科の浜田聡医師(42)が救命救急センター医師控室に戻ってきたのは、午後6時半。濃いひげをいっそう濃くして、頭をかきむしった。これから当直だ。

ここは外科医師がとりあえず午後6時30分まで勤務していた事がわかります。つまり時間外勤務であり、これを可能にするためには三六協定が必要です。果たして東邦大学にあるかどうか確認して欲しいところです。それと、

    これから当直だ。

当直業務の規定は労働基準法でも定められ、さらに医師の宿日直について具体的通達が行われ、さらにその実情を詳細に2度も調査されています。今日は細かいところまで引用しませんが、

    特殊の措置を要しない軽度の、又は短時間の業務に限ること。

こういう風でなければならないと明記されています。これを踏まえて読んでいきます。それでもって次に進みます。

重篤患者の受け入れを要請する電話(ホットライン)が消防から入った

これは当直業務の内容を超えます。当然ここは時間外勤務となり、三六協定が無い病院では許されない行為になります。三六協定があった場合では許されますが、こういう事態については、

    宿直中に、突発的な事故による応急患者の診療又は入院、急患の死亡、出産等があり、あるいは医師が看護師等に予め命じた処置を行わしめる等昼間と同態様の労働に従事することが稀にあっても、一般的にみて睡眠が充分にとりうるものである限り宿直の許可を取り消すことなく、その時間について法第33条又は36条第一項による時間外労働の手続きをとらしめ、法第37条の割増賃金を支払わしめる取扱いをすること。

時間外手当をきっちり受け取ってください。さらに記事は続きます。

午後11時前にやっと夕食にありつけた。その後も午前0時すぎに吐血した70代の女性が、早朝には交通外傷の患者が来た。眠る時間はほとんどなかった。

先ほど三六協定があれば当直業務であっても時間外手当を支払えば重傷患者の治療に当れるとしましたが、そういう場合であっても上記しているように、

    一般的にみて睡眠が充分にとりうるものである

この状態に違反している事が、記事によって公にされています。さらに通達は続きます、

    宿直のために泊り込む医師、看護師等の数を宿直する際に担当する患者数との関係あるいは当該病院等に夜間来院する急病患者の発生率との関係等からみて、上記の如き昼間と同態様の労働に従事することが常態であるようなものについては、宿直の許可を与える限りではない。

東邦大学救急部はこの状態に該当します。看護部については詳細は分かりませんが、

    2交代制の看護師

当直制ではなく交代制であるから良いかもしれませんが、当直と明記された医師は明らかな労働基準法の当直規定及び「医師の宿日直の適正化」の通達に大きく違反している事が明らかです。

ここで記事上で「当直」としていますが、実は交代勤務制である事を記者が誤った可能性について考えます。記事に具体的書かれた医師で見てみると、

  1. 浜田聡医師・・・朝からの手術後に引き続きの勤務
  2. 藤本愛医師(31)と研修医(25)・・・朝からの勤務
  3. 当直明けも医師の勤務は通常通り。医師たちはそのまま仕事を続け、夜まで働いた。

いわゆる24時間密着取材形式と思われますが、医師が交代勤務を行なった形跡は見られません。さらにこの救急部のスタッフですが、

    救命救急センターの医師は全部で14人。研修医を入れて3人が当直につく。

夜勤16時間が2交代制の夜勤としても、厳密にやれば14人では3人は配置できず、2人が限界です。興味のある方は計算してみてください。


・・・という風な〆にする予定だったのですが、実はやりようによっては可能です。14人で交代勤務はキッチリ三六協定を結んでも計算上できるのです。少し試算してみます。試算の前提は計算しやすいように二月モデルすなわち、1ヶ月が4週間28日として2交代で計算します。まず夜勤時間数は、

    28(日)×16(時間)×3(人)=1344(時間)

これを14人で割ります。

    1344(時間)÷14(人)=96(時間)

労働基準法の1週間の上限時間は40時間ですから、1ヶ月では160時間。つまり残り64時間しか日勤が出来ません。そうなると日勤勤務は月に8回しか出来なくなります。そこで通常の三六協定の上限近い44時間の時間外勤務を加えれば108時間になり13.5日確保できます。月に13.5日の日勤は14人いますから、

    14(人)×13.5(日)÷28(日)=6.75(人)

素晴らしい!日勤には夜勤の2倍以上の人数が確保され、勤務日数も夜勤6回、日勤13.5回ですから、8.5日の休みが確保できます。これなら医師であれば悪くない職場です。問題は日勤帯が6.75人で回るかどうかですが、回るだけの仕事量に制限すれば良いだけです。救急にそんな事が許されるかどうかですが、

再び看護師の携帯が鳴った。またホットラインだ。

「(受け入れは)無理!」。浜田医師の声が響いた。

そう!、記事にある通り無理であれば断れば可能です。記事の病院は東京にあり福島にあるわけではないのですから、本当に手一杯なら断る事は普通に可能です。

    日勤6人以上、夜勤3人体制、これで夜勤6回、日勤13.5回、休日8.5日、時間外勤務が44時間

これなら、そう過酷な職場とは言えません。夜勤の延べ時間96時間は本当は問題が残るのですが、医師不足もありますから今日はあえて目を瞑ります。ちなみに最初から時間外勤務を織り込んだ勤務体系の作成は可能で厚労省への疑義照会も行なわれています。

だから

勤務は前日から39時間に及んだ

とか

皮膚科や眼科、耳鼻科志望が増え、大学に残る医師が少なくなる今、あえて厳しい救命救急の現場で働く医師の気概と誇りを感じた。

これは単に運用が悪いだけだと思います。もっとも救急部所属の14人が「かけもち」でないという前提が必要ですけどね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/04/08 08:03 突っ込み所満載ですが、非医師だと、どこ笑っていいのかわかんないんじゃないかしらん。

いちばん傑作なのがここ。苦笑。
>視床出血だった。ほっとした空気が流れた。
ほっとした理由は記者が理解したのとは違うとこにあったと思うな。

>自傷も少なくない。こういう人を処置していて、本当に重篤な人を受け入れられないことがある
じゃ、腕の骨折で痛がってるだけのひとは、どうなんだ?って、小一時間・・

YosyanYosyan 2008/04/08 08:07 moto様

医療的な事や給与の問題はssd様が先に仕事をされていますからワザと外しています。二番煎じとして辛いところです。

開業医M開業医M 2008/04/08 08:17  
基本的にわたしは「自己犠牲」というのがものすごく嫌いです。一番嫌いなのはそれを美談にして「自己犠牲」を要求する社会、労働基準法違反を「医師の気概と誇り」などと都合のいい言葉に言い換えるマスコミ。

それにしても、記者の目の前で「(受け入れは)無理!」と「たらいまわし」したことに対して、「恥を知れ」とは書かないんですね。あれはM日だったか、、。

Med_LawMed_Law 2008/04/08 08:27
拘束時間すべてを労働時間に算入する必要のない労基法41条3項で定める「断続的勤務」(いわゆる”宿直”)を病院の当直に当てはめると
1) 一か月のうち、緊急対応が8−10日の場合は、最大3時間
2) 一か月のうち、緊急対応が11−15日の場合は、最大2時間
3) 一か月のうち、緊急対応が16日以上の場合は、最大1時間
程度の業務とされており、これを超えるものについては、指導の対象となって”宿直”許可の取り消し事由になります

上記の勤務内容では、36協定に関わりなく、当直時間帯すべてを労働時間に算入すべき状態ですの、救急対応時間でなく、すべての時間で割増賃金を支払う債務を病院が負っていると考えるべきです。
週40時間+残業15時間の枠を軽く超えることは明白ですし、月45時間、年360時間の枠も軽く超えるでしょう。
この病院の管理者の労働安全義務違反を問える状態です。

労基法118条の罰金30万円以下、または懲役6カ月以下で訴追すると良いでしょう
労基署に駆け込むだけでよろしいのでは?

BugsyBugsy 2008/04/08 08:55 救急部だろうが 帰宅できるうちにさっさと帰宅して休養をとるべきです。
自分も散々経験しましたが、病院にいれば猫の手も借りたい現場です。居れば声をかけられ、手伝ってしまいます。看護師から受け持ち患者について聞かれますよ。本人は懸命に仕事に励んでいるつもりでも まあそれじゃ1年もたたないうちに潰れます。筋肉マンみたいな医療を誇る医師もいますが、ほっておきましょう。彼らも潰れていきます。
同時に要領の悪い医師もよくみかけます。時間内に仕事を終わらせられない連中も困ったもんです。自分の能力の限度に早く気付かなきゃ。

看護士と一緒で 医師が仕事を終えて5時にいっせいに帰宅し、いやこれは宿直の医師に聞いてくれと突っぱねれば、少しは疲労は軽くなると思いますよ。事務や看護士は自分たちはそれで当たり前だと思っています。医師だけカルトがかっています。

医療とはなんぞやと大言壮語する先輩も多かったけど そういう連中に限って自分だけ生き延びる術にたけていて、部下を利用するのはお上手です。こんな過酷な勤務が真正直に10何年続くわけないのです。医長、部長と あるいは講師、准教授と昇進した裏山には兵隊の白骨がごろごろころがっています。ま 他の社会とは一緒ではありますが、利用されているのに早くきづかない医師は自分の責任です。

ここまで明白な違法労働が報道で明らかになっても平気なんですかい?
オイラは表面上は取り繕うけど 仲間にはなりたくないです。大切な後輩も近づけないようにしよっと。筋肉マンウィルスに感染しそう。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/04/08 09:38 あ、ほんとだ。ニカルジピンの話は微妙なんで書き控えたんですが、しっかりコメント欄で突かれてますね。
やっぱり、視床出血に、ssd様も反応してらっしゃるな。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2008/04/08 09:44 http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/559e23abed5ee4729bdd8b404f10bf11
医師の世界も、安心社会から契約社会へ移行しているというべきでしょうか?
http://www.amazon.co.jp/dp/4130111086/
医師の数が少なかった時代には、小集団として医局から外れたものを、医師としてふさわしくないと蔑んでいたわけですが、ドロップアウトが増えて、流動性がたかまると、フェア、公正さを前提としてお互いの最善をつくす契約型になっていくため、労働条件や給与などでフェアでないと指摘するようになってきたのではないでしょうか?
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今の日本はムラ型から契約型への過渡期にあるという。
こういう異なるタイプの秩序が混在するときは、ムラ型が短期的には有利だが、ネットワークが広がるにつれて契約型が有利になる――これはGreifの有名な業績だが(中略

Zuckerによれば、アメリカでも19世紀初めまではムラ型の集団が主流だったが、社会の流動性が高いため、全国的な鉄道網などができるにつれて契約ベースの社会に移行したという。こういう変化は不可逆であり、問題を「武士道」で解決しようとか、ネット規制で子供を隔離しようといった愚かな政策は、混乱を増すだけだ。好むと好まざるとにかかわらず、日本は「みんなと同じ」を行動原理とする安心社会から、「フェアプレー」を行動原理とする信頼社会に移行せざるをえないのである。
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まず患者の流動性が高くなり、それが新臨床研修制度のもとで、医師の流動性も高めて、不可逆な変化を起こしたのだろうと思います。
その混在している状況が、この大学であり(大学は典型的なムラ社会だし)いずれはこの労働に見合うフェアを求められるか、衰退するかどっちかになるとは思います。

私が思うに東邦大学の救急は、これからもかなりの間、このような労働を続けさせるとは思いますが、それゆえに大学は中堅医師のドロップアウトにも非常に悩まされ、病院のレベルとしては便利な病院の域を出ないでしょう。
首都圏という立地と救急幻想で研修医があつまるものの、数年で燃え尽きるからです。
医療界の、ブラック企業ならぬブラック病院として、一般大衆からは支持され、一般勤務医からは忌避される存在になるのではないでしょうか?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/04/08 09:47 こういう記事書く時って、取材先に見せるのは御法度なのはわかるけど、誰か、つて頼って医者に見せてから紙面に載せたほうがいいんじゃないかなあ。
もし新聞記者のひと、ここ見てたらそのほうがいいと思うよ。読む人がよむと、ちょっと恥ずかしい。

SeisanSeisan 2008/04/08 10:12 やっぱり日本の病院にはびこる「主治医制」を何とかしないとだめですね。
診療科単位の「チーム医療」を患者・スタッフにも徹底させておけば、夜間や休日などに「主治医が説明しる!」と休みの中で呼び出されることもないし、当直医(時間外担当医)が対応すればいいだけで。もちろんその分の時間外労働賃金は貰う前提でね。

知り合いがいる小児科常勤3人の中規模病院では、当たり前のように主治医制が成り立たないので、時間外は(当直はない。オンコールのみ。夜間輪番小児救急は週2回、これは3人で回している。その分はかなりの額の時間外手当が出ている。翌日は半ドン)当番を決めて対応するため、当番以外の人間は飲みに行ってても、ゴルフをしてようがお構いなし、にしています。そのため、楽そうですよ、だいぶんね。
これを全体に広げるようにしなくてはね。

まあ、東邦大学はこんなことやってたら遠からず崩壊するでしょ。

YosyanYosyan 2008/04/08 10:16 なぜに14人もいて「39時間連続勤務」みたいな状況が生じるかといえば、当直明けを勤務にしないと欠勤になるからだと考えています。夜勤は当直にされていますから、これは正規の労働時間にも時間外労働にもカウントされません。39時間のうち第1日目の朝9時から翌日の夕方5時までは、寝ているはずの当直を挟んで普通の日勤2日です。時間外が発生するのは、2日目の午後5時から11時までの6時間に過ぎません。

もう少し言い換えれば、14人は当直制の夜勤であるがために通常の日勤はすべて出勤しなければなりません。通常の日勤をすべて出勤した上で、夜勤をすべてカバーするシステムなのです。夜勤は日勤の2倍ありますし、これに休日の日勤を加えれば土日は少なくとも8日ありますから、64時間さらにカバーする領域が生じます。

つまり(1ヶ月を28日として計算して)

 ・日勤:20日(160時間)
 ・夜勤:28日(448時間)
 ・休日日勤:8日(64時間)

夜勤と休日日勤は通常の日勤を全部働いた上でカバーするシステムと言うわけです。そんなシステムで日勤以外の時間帯を無理を少なく、つまり月45時間の時間外労働でカバーするには、夜勤と休日日勤に3人配置するとして、

 (448(時間)+64(時間))×3(人)÷45(時間)=34.1(人)

ここまでいないと不可能です。平日日勤は絶対出勤ですからなんと34人も医師がいますが、夜勤や休日となると3人です。14人でも交代勤務は不可能ではないのは試算の通りで、医師不足に嘆く東邦大学のシステムでは34人も必要と言うのに笑っています。

YosyanYosyan 2008/04/08 10:27 Seisan様

ちょっと前の話になるのですが、かの病院機能評価では「主治医制」は絶対です。おヒマがあれば読まれたらと思いますが、かなり厳格な主治制を要求しチーム制であれば審査が通りません。大病院はどこも病院機能評価の取得に励んでいらしゃってますから変えるのは大変そうです。

デックデック 2008/04/08 10:38 一応 4時間越えたら
時間外手当がつくそうですよ

ssd666ssd666 2008/04/08 11:17 ネタとしてのこの記事は、一級品のできばえですよ。
わざとやっているなら、この記事を書いた記者さんを尊敬します。
たぶん、偶然だろうけど(w

ysys 2008/04/08 11:22 Bugsy 様

>帰宅できるうちにさっさと帰宅して休養をとるべきです。
>時間内に仕事を終わらせられない連中も困ったもんです。

私の結婚式に主賓として招待した教授の祝辞、

「○○君は普段は自分の仕事が終わると他の人が残っていてもさっさと帰宅しますが、必ずしもそういう日ばかりではないということを新婦は理解してあげてください」

これが皮肉だってこと、後日家内に言われてはじめて気がつきました (^_^;

お気楽眼科医お気楽眼科医 2008/04/08 11:37 なんかケンカを売られているようなので買いに来ましたよ。
あ、でもよく見れば編集委員様のご意見でしたか(笑)

ところで算数の話題になっているようなのでちょっと数えてみました。
この編集委員様は何時間取材されたのでしょうかね?

>浜田聡医師(42)が救命救急センター医師控室に戻ってきたのは、午後6時半。
>午後8時45分、20代の男性が運び込まれた。

このあたりは具体的なやりとりが記載されていますが

>午後11時前にやっと夕食にありつけた。その後も午前0時すぎに吐血した70代の
>女性が、早朝には交通外傷の患者が来た。眠る時間はほとんどなかった。

ここから急に具体性に欠けた記述になっていますね。

勘ぐればきりがありませんが、午後6時半から午後8時45分まで、
すなわち2時間15分の現場取材とわずかの聞き取りだけで
「39時間勤務 ー ルポ日本」
が書けるとは大した才能だと感心しました(笑)

SeisanSeisan 2008/04/08 11:54 管理人様、もちろん病院機能評価であげられる主治医制のことはよく存じ上げてます。
国立病院、大学病院でそれぞれ経験しましたから。
その上で、病院機能評価上で「必要」とされている「主治医制」を廃止することをしなければ、勤務医の過剰労働の解消への動きにならないのでは?と思っている次第です。

その辺が難しいかと思いますが、要するに国の考え方を変えてもらわなければ医療が持たないということかと思います。
人的資源を大事にする、という発想はこの国には昔からありませんから。

YosyanYosyan 2008/04/08 12:11 お気楽眼科医様

記事にするにも字数制限がありますから、すべての患者のレポートを詳細に書くわけにもいかないでしょうから、その点は考えておく必要はあります。それでも最初の患者のレポートと以後の記事の詳細さに落差が激しいのは御指摘の通りです。その落差から「帰った」可能性はもちろん推測できます。

記事を読み直すと運び込まれた患者は、

 >20代の男性が運び込まれた。オートバイで乗用車と衝突した
 >その後も午前0時すぎに吐血した70代の女性が、早朝には交通外傷の患者が来た

それ以外は断ったのが1件です。つまりこの夜は3件の救急があったのは確認できます。どれも時間がかかりそうなので、ごく素直に本当に全部で3件であったとしても良さそうです。最初の1件はほぼ間違い無く記者は見ていますが、それ以外は翌日に聞き取りでも十分可能であるとは判断できます。

もうちょっと注意して読むと、

 >午後11時前にやっと夕食にありつけた
 >午前0時すぎに吐血した70代の女性

ここまではまだ時刻が具体的に書いています。患者についても症状、年齢と性別まで記載しています。ところが3件目になると、

 >早朝には交通外傷の患者

時刻も年齢も曖昧に変わっています。お気楽眼科医様が御指摘の

 >午後6時半から午後8時45分まで、

この可能性も十分ありえますが、もう少し好意的に0時過ぎまでは頑張っていたんじゃないかとも受け取れそうな気はします。もう少し言えば、本当に一晩つきあったのだが、早朝は寝込んでしまい「後から聞いた」可能性もあると考えています。好意的過ぎますかネ。

BugsyBugsy 2008/04/08 13:58 自分は残念ながら東邦大学に友人がいないので 実態を存じ上げません。

ただ今になっても都市圏の研修病院で、とりわけ救急救命センターに多く見られる傾向があります。
それは1-2年の期間で いくらでも若手の医師が研修に入れ替わり立ち代り集まってくるということです。オイラが以前から危惧しているのは 医師が疲労困憊していてもじきに居なくなるし、また次の奴隷のような医師が研修に門戸を叩くので彼らの労働条件に目を配るする気がいつまでたってもないということです。多くの指導クラスの医師や病院の事務もほっておいても医者は集まると甘く見ていますね。今も変わりません。今後もそうでしょう。

自分も助っ人としていくつかの病院で勤務しましたが、色んな手技を教えても1年たったらまた次の若手です。どうも5-6年じっくりと学ぶということが不可能で、賽の河原でオセロゲームの駒を積むみたいです。すぐ裏返っちゃう。所詮初歩的な外科手技しか指導できません。腹部外科もショックも心臓外科も熱傷も脳卒中も専門家からすればごく初歩的な能力くせに 修羅場で場数を踏んだと思い自信満々な医師も多いですね。ま うそを憶えてないのならば眼だけ瞑りましょう。

結局短期間の研修という頭があるんでしょう。派手な手技を好んでやりたがります。一方でカルテや病歴をきちんと記載するといった臨床医としての最低限のことは避けて遠ざかります。厳しい言い方ですが、本人の自信とは裏腹に 研修が終了してもみっともない医師にしか見えません。ま これから成長してください。
オイラにとっては実は救急センターからの患者のご紹介というのが一番手に負えません。
治療内容もきちんとまとめず、患者にも口に出して言えない様な投薬も散見します。
下手すりゃ患者の予後がはかばかしくないのも フォローしたこっちのせいにされそう。
文句言おうにも入院経過を確かめようにも センターにその主治医がいなくなってることも多々あります。

CTで出血がありゃ、馬鹿でもわかる。問題は視床出血の所見と現症とどう結びつくかです。
さらに治療はどうするか。このパスをきちんとしこまなきゃ 医師の診療能力は伸びません。3次救急で毎日お祭りみたいにわっしょいわっしょいやってるのは勝手ですが、あてずっぽうの診療と検査をしていたら 医療資源の無駄使い。過酷な勤務といいつつ 医者が勝手に自分に酔いしれてる部分も見受けられますね。

BugsyBugsy 2008/04/08 14:28 ま 自分がそうだったからですね、つい偉そうに申しました。

みんなでストレッチャーで搬送された患者に寄ってたかって飛びついてIVHを入れたり、挿管したり 動脈ラインを取ろうとしたり。医者同士の競争でした。
たしかにディスポの器具といい強心剤といい無駄が多かった。

救急救命センターというより 救急医学研修センターだと思っていました。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/04/08 16:40 >みんなでストレッチャーで搬送された患者に寄ってたかって飛びついてIVHを入れたり、挿管したり 動脈ラインを取ろうとしたり。医者同士の競争でした。

これ、いまでもそうなんでしょうかね?たしかにひと昔ふた昔はそうでしたが・・
今年の正月に一日だけですが、板橋の大学病院の救命センター見学させていただいた印象では、ACLSやJATECでかなり定型化されて無駄がはぶかれた印象でした。
・・たまたま当直してた指導医の先生のskillが良かったのかな?

AnybodyAnybody 2008/04/08 16:45 主治医制はいいんだけど、夜間や休日は当直医対応にしなければ身が持ちません。治療方針の説明とか主治医に聞くべきことは平日に来院するよう家族に言うしかないでしょう。ごたごた言う家族には、好きなところへ転院してもらうというぐらい徹底しないとまともな労働環境を保障することはできないと思います。

CaesiusCaesius 2008/04/08 17:16 >医者が勝手に自分に酔いしれてる部分
まさに。酩酊状態の医者の、なんと多いことか。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/04/08 17:24 お気楽眼科医様、
>なんかケンカを売られているようなので買いに来ましたよ。

マイナー科のクセに救急なんかやってる奴は昆虫より莫迦な産科医や救急医よりさらに莫迦なんだから放置しておいて差し支えないと愚考しますw。

Caesius様、
>まさに。酩酊状態の医者の、なんと多いことか。
徹夜明けの医師は、酔っ払ってるのと同じですからね。ドロッポのオレですら知ってるような事を知らない救急医って…。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/04/08 18:38 東邦大救急救命センターのホムペみると、
http://www.omori.med.toho-u.ac.jp/sinryoka/kyumei/index.html
13人が「専任」となってますね。だからかけもちでは無いようです。
これだけの専任医かかえてるということは、ER型でなく、独立型の救急センターで、自分とこで手術とかするでしょうから、そういうときには、「全員に緊急コール」とかかかるかもですね。もっともそういうときは義務じゃなくて、自分の経験値高めるための参加なんでしょうけど。
こういうところは、昔ほどの華やかさ、医者がわんさか、ってことはなくても、手堅く残るんじゃないでしょうか。医療崩壊で影響受けるのは、むしろ、安定させたあとの、患者の送り先、って点で頭が痛いんじゃないかなあ。
ER型だと、専任医は少なくて、当直呼び出しは多くなるだろうけど、早期に脳外科とか専門科に引き継げるから、その点の苦労は少なそう。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/04/08 19:08 続き)
だから、多分、Yosyan先生がエントリーで計算されている通りで、いまのところ、ここは何とか回ってるんですよ。
准教授の危惧は、「いまの人数が欠けるようなことになっては大変」という点であって、いまの状態は39時間勤務でぶったおれそうだ、という悲鳴ではないはず。
むしろ、今のところなんとか回っているから、若手にもっと来てほしい、というメッセージのはずで、それをこの記者、みごとにぶっ壊してます。この記事読んで、救急行こうって思う研修医いないよね?
のみならず、マイナー科との対立煽っちゃってるわけです。アホです、はっきりいって。

YosyanYosyan 2008/04/08 19:41 誰が草稿を書いたのかな?

まあ編集委員という肩書きがありますし、そんなに後で筆を入れられなさそうな感じですが、草稿を書いた記者は別かもしれないと感じ始めています。つうか、編集委員様が直々に現場に出向いて「泊り込んだ」かも疑問です。お気楽眼科医様のコメントからフト思いついたのですが、取材は編集委員様1人でない可能性もある様な気がします。

つまり

 >午後6時半から午後8時45分まで

ここまでは編集委員様もいて、以後は下っ端に任せて御帰宅遊ばされた可能性です。その上で下っ端に草稿を書かせて、これに編集委員様が筆を入れたと。編集委員様が文責ですから責任はそれでよいとして、元の草稿はもう少し違った色合いの様な気がします。引用ではカットしましたが、救急現場のシーンと、結末以外の個所は評価しても良いぐらいしっかり取材されています。

そこの論調と対比すると引用した部分はかなり異質です。唐突に挿入されている印象があります。簡単に言うと書き手が違うんじゃないかの印象があります。つまり元の草稿はもっとマシなものであったのを編集委員様が通俗的なストーリーに塗り替えるために変えたんじゃないかと感じます。

そして変えた部分が無茶苦茶醜悪です。ルポ全体をぶち壊したような改変です。ルポ全体は中盤の印象から医師に好意的に感じるのに、冒頭部と結論が馴染まないからです。もっとも一人で書いたのなら、

 >アホです、はっきりいって

御意。

卵の名無し卵の名無し 2008/04/08 21:38 まあ今の日本のマスゴミに取材させるくらいなら小学生に社会見学させるほうが一億倍マシ。

泌尿器医泌尿器医 2008/04/09 00:32 結局、救命の先生方は患者の転院先(入院先)を確保できるだけましですよ。泌尿器科の場合、尿閉でフォーリーカテーテル入れてるだけでも転院は難しい。普通に当直していても簡単に受け入れてしますと後が、大変なのでお互い気をつかってしているのが現実でしょうか。高齢者の家族は、入院を契機に親の介護を放棄する場合が多すぎて困っているのが現実。転院先は少なくとも大阪では、なかなかありません。救急医療とはなんなんでしょうか?なんでも引き受けるのが救急医療でしょうか?私には、わかりませんが病院によるのでしょうか。

ここりんここりん 2008/04/09 20:58 泌尿器医様
>高齢者の家族は、入院を契機に親の介護を放棄する場合が多すぎて困っているのが現実。
在宅でも、介護放棄の家族多いです。入院、入所となれば、なおさらだと思います。
家族ですよ!法律上扶養義務があるんですよ!家族も崩壊していますね。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/04/10 09:54 ここりん様、
>家族ですよ!法律上扶養義務があるんですよ!家族も崩壊していますね。
家族だろうが法律上義務があろうが寝たきり痴呆老人の介護なんて不毛ですからね。オレでもそうしますよ。早晩死ぬ呆けた親のために未来あるオレや嫁や子が犠牲になるなんて本末転倒ですから。
療養型を潰したんだから、政府は責任を持って安楽死を合法化すべきです。

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