新小児科医のつぶやき

2008-05-31 佐賀の裏技

ネタ記事発掘では神の領域に近づきつつあるssd様のすごいぞ読売新聞九州支局で見つけた5/30付け読売新聞より、

佐賀県立病院が勤務記録改ざん、時間外手当払わず

 佐賀県立病院好生館(佐賀市、樗木(おおてき)等館長)が長年にわたり、ほぼ全職員に当たる約500人の勤務記録を改ざんし、正当な時間外手当を支払っていなかったことが分かった。

 残っている記録から改ざんは2003年度には行われており、06年度までの4年間の不払い総額は5億円を超えるとみられる。病院は1年前に佐賀労働基準監督署から是正勧告を受けたが、不払い額算定が難航しているとして未払い分を支給していない。支給する日から2年より前の分は労働基準法の時効を適用して支払わない方針にしており、算定の遅れで支給対象期間が短くなる恐れも出ている。

 勧告は昨年5月28日付で行われ、▽06年度以前の時間外手当を正当に支払っていない▽非常勤嘱託職員の医師(研修医)の労働時間を把握していない――と指摘したうえで、時間外手当の不足額を確認して支払うよう指導した。

 病院によると、人件費を予算内に収めるため、職員に報告させた時間外手当の支給対象時間を事務局がコンピューターで賃金台帳に入力する際、時間を減らし、支給額を少なくしていた。時間を減らす割合は、2、3か月ごとに変えていた。改ざんが始まった時期は不明という。

 病院が研修医を除く職員の06年度の時間外手当を試算したところ、本来は約4億1000万円なのに、実際は66%の約2億7000万円しか支払っておらず、約1億4000万円が未払いだった。病院では03〜06年度の未払い額ははっきりしないとしているが、年間約1億4000万円をベースにすると、4年間では5億6000万円に上る。

 研修医以外には07年4月以降、研修医には同年11月以降、適切な時間外手当を支払っているとしている。

 中島博文事務長は読売新聞の取材に対し、「改ざんは、担当者が代わるごとに引き継がれ、かなり以前から慣例的に行われていた。予算の枠内に人件費を収めなければという風潮があり、断ち切れなかった」と話している。

これはネット医師の間で佐賀で一番有名な病院である佐賀県立病院好生館のお話です。簡単に事件を追うと、

    長年にわたり、ほぼ全職員に当たる約500人の勤務記録を改ざんし、正当な時間外手当を支払っていなかったことが分かった。

県の公式記録の一つにあたる県立病院の勤務記録の改竄ですから「公文書偽造」になりそうな気もするのですが、

    病院は1年前に佐賀労働基準監督署から是正勧告を受けた

労働基準局の是正勧告に留まったようです。内容がどんなものかは記事にないのですが、ごく普通に考えて労基法37条違反かと考えます。

第37条

 使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

  1. 前項の政令は、労働者の福祉、時間外又は休日の労働の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。
  2. 使用者が、午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
  3. 第1項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

是正勧告の内容は滋賀県立成人病センターの是正勧告が参考になると考えられます。

部長職以上の医師について、時間外・休日及び深夜の割増賃金を支払っていないこと。なお、宿日直勤務時に通常の労働に従事した場合についても同様の事(平成18年4月1日に遡及して支払うこと。)。

お役所文章ですからこういう物は一定の「型」があり、そう毎回オリジナリティ溢れる内容になるとは考え難いからです。滋賀では4/18にこの勧告が為され、5月末日を是正期日としていますが、期日もそうは変わらないと考えられます。滋賀の事件を参考に是正勧告内容を類推すると、

  1. 出勤記録改竄により支払われなかった時間外・休日及び深夜の割増賃金の支払勧告
  2. 去年の是正勧告ですから「平成17年5月1日に遡及して支払う事」
  3. 是正期日は「平成19年6月末」

こういう内容である「高度の蓋然性」があると考えます。それでどうなったかですが、

    不払い額算定が難航しているとして未払い分を支給していない

1年経ってもどれだけの額が改竄されたか特定できず支払われていない事が分かります。是正期日は滋賀より長かった可能性もありますが、それでも1年という事は考え難いので、佐賀県立病院好生館の担当者は是正期日が来るたびに「不払い額算定が難航」と弁明し、是正期日を延長し、支払を先延ばしにし、さらに労働基準局もこれを是認している事になります。

ところで給与の不払い問題に関する時効は2年だそうです。だから滋賀も是正勧告の2年前からの遡及措置を勧告しています。ところが佐賀では、

    支給する日から2年より前の分は労働基準法の時効を適用して支払わない方針にしており、算定の遅れで支給対象期間が短くなる恐れも出ている。

おそらくですが労働基準局の是正勧告を受けてからは出勤記録の改竄が中止されたのは「相当程度の期待」であります。ここで病院(と言うより県)の方針は難航している不払い額の算定が終了し「支給する日」を基点にして「2年間」の支給を行なう方針としています。是正勧告から1年間「算定が難航」したので、今の時点で不払い賃金は1年分時効となって消え去った事になります。さらに今もって難航しているようなので、1ヶ月算定が「難航」するたびに不払い額が1か月分「時効」になっていきます。

つまりもう1年間「算定が難航」したら不払い額はなんと「帳消し」になります。なんと凄い裏技でしょうか。労働基準法での賃金不払いは2年間で時効になるので、

    是正勧告を受けてから2年間「算定が難航」したら、不払い額の支給の必要は無くなる

こういう裏技があり労働基準局もそれを是認しているようです。こういう事は佐賀だけの事情なのか、それとも全国どこでもごく普通に行なわれている日常茶飯事なのかは労働行政に疎い私には判別つきませんが、白昼堂々と行なわれている事だけは間違いありません。

ところで滋賀では遡及措置の期日が明記されていましたが、佐賀ではどうだったのでしょうか。可能性として、

  1. 明記されていた
  2. 明記されていない

この2つしかないのですが、明記されていなかっても違和感が残る方針ですが、明記されていてもこの方針が取られるのなら滋賀にも影響が及びます。滋賀で是正勧告に関っている医師におかれましては、「佐賀の裏技」が滋賀でも行なわれるかどうかを担当者によく確認される事をお勧めします。

BugsyBugsy 2008/05/31 08:46 医師だけじゃなくてほぼ全職員というのがイタイ話です。
改ざんすれば公文書偽造ですが、これも誰かが訴えなければ見てみぬふりなんでしょうね。
これも時効があるかもしれません。

うちの病院の事務長あたりに見せたくないなあ。指パッチん、生唾ゴックンでしょうね。
あ とっくにやらかしてるかなあ。

カラ出張、仮病で欠勤、年に数日しか出勤してないのに給料は満額支払われた地方公務員というのも話題になりましたが、まあ同じような都道府県でおきてるような印象をうけます。

お弟子お弟子 2008/05/31 08:48 私は法律家じゃないんで自分なりの法解釈になりますが、労基署からの是正勧告を”請求があった”と見なすかどうかについての以下の条文の解釈の問題になってくるんじゃないかと思っています。ちなみに民法の規定で利子を付けることができたはず(記憶で語るけど5%だっけか?)

>労働基準法第115条
>この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

あと悪質だと公文書偽造・賃金不払いあたりの刑事事件問題としてどんなもんでしょうかね(ってこれはssdさんのところで書いた)。

YosyanYosyan 2008/05/31 08:57 お弟子様

いかに病院では日常的とは言え、表に出れば出勤記録の改竄は「悪質」と受け取れます。また「算定難航」を理由に時効賃金を量産しているのも普通に考えれば「悪質」です。私も法律家じゃありませんし、下手に書くとツッコミが厳しいのでビビッてますが、是正勧告は「請求」に準じるものじゃないかの印象を持っています。

もっと普遍的な話として、不払いが分かっても、使用者側が支給を決定する日が遅れるほど支給額が減っていくのは、どうしても違和感が強いものです。大袈裟に言えば公序良俗に反すように感じてしまうのですが、実務上はどうなんでしょうかね。

ななしななし 2008/05/31 08:58 法定中断にならないのでしょうk。

通りすがり通りすがり 2008/05/31 09:01 内容証明で普通にお手紙でもなんでもいいので、労働者側から「算定をして支払いをしてくれ」と請求すれば、その時点で時効は延長されるんですけどね。言い続けないとダメですけど。
結局、自ら動かなければダメだということではないでしょうか?

麻酔科医麻酔科医 2008/05/31 09:09 >県立病院の勤務記録の改竄ですから「公文書偽造」
こちらの時効は何年でしょうかね。

お弟子お弟子 2008/05/31 09:32 >ななし 殿、通りすがり 殿
請求で延長になると私も思います。だから労基署は2年経った時に「どうなってる?」って確認する運用しているんじゃないだろうかと推測。

>麻酔科医 殿
法律家じゃないんで、あやしい解説でげすよ。
刑法の時効は公訴時効といってその起算日は、刑事訴訟法 第253条「時効は、犯罪行為が終つた時から進行する」となっております。その時効期間については刑事訴訟法 第250条にふれられております。
 >1.死刑に当たる罪については25年
 >2.無期の懲役又は禁錮に当たる罪については15年
 >3.長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については10年
 >4.長期15年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については7年
 >5.長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については5年
 >6.長期5年末満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については3年
 >7.拘留又は科料に当たる罪については1年
公文書偽造については刑法 第155条になるのかな。「1年以上10年以下の懲役に処する」となっておりますから、5年ですね。
同じく刑事訴訟法 第254条に「時効は、当該事件についてした公訴の提起によつてその進行を停止し」とありまして、同 第256条「公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない」とありますので、今回労基署が動いた時に内部告発があって、かつ告発告訴状があって、労基署もしくは検察が起訴していたら時計は止まるんですが、報道情報から推測するに起訴はしてないよなぁ。

Med_LawMed_Law 2008/05/31 09:32
こういう是正勧告を受けて違法性を指摘されているのだから、悪人が時効の援用を受けることは許されない可能性があると思います。

どうせ、”名ばかり宿直”も行われて、強制的に夜間就業をさせられていたでしょうから、合わせて怒りを事務方にぶつけるべきでしょう

目に物をみせてやらねばなりません

BugsyBugsy 2008/05/31 09:54 大学病院でもあるんですね。

http://sankei.jp.msn.com/life/body/080404/bdy0804042135007-n1.htm
広島大病院で残業代不払い−労基署が是正勧告

平成16年にもあったそうです。

まあじゃんじゃん摘発してもらいたいものです。

YosyanYosyan 2008/05/31 09:57 そうそう県立病院の公文書である出勤記録の改竄ですから「公文書偽造」はまず該当しそうに思われます。これが犯罪として処分されるかどうかですが、もちろん「悪質」の度合いによるでしょうが、悪質の度合いを計る一つの物指しに被害額があります。あくまでも記事を信じればですが、

 >4年間では5億6000万円

もちろん時効分も含みますが、年間1億4000万程度になります。少なくない額だと思うのですが、この辺の判断基準は分かりません。少なくとも立場が逆で病院が払いすぎていたら、速やかに算定されて返還請求が為されたと「高度の蓋然性」で考えられます。

それとこういう事が発覚するには通常なんらかの「通報」が発端になるのですが、全職員ですから労組は絡んでないのでしょうか。またこれも「請求」の定義が分からないのですが、こういう場合は該当する職員一人一人が小まめに「請求」を行なわないと次々に時効が量産されるのでしょうか。よく分からないところです。

BugsyBugsy 2008/05/31 10:12 きちんとした出勤記録があり 勤務時間をを意図的に減らしたように届ければ文書改ざんとなるのは明らかです。
ところが医師の場合タイムレコーダーを刻印しないことが常態として行われており、労働組合に加入している医師というのも寡聞にして知りません。

ならば出勤記録の把握も不可能であると病院側が主張し、交渉する労働組合にも属してないとなれば 医師が残業代の未払いを申し立てて算定が難航どころが「算定が不可能」として切り捨てられるんじゃないですか?

そこまで労働基準監督署は踏み込んでくれますかね。

JJJJ 2008/05/31 10:59
医療関係者が舐められている典型例だと思います。
しかも相手が県ですから、世も果てという感じです。

しかし、本件は、今後、労働基準法遵守に向けていい流れが
出来るんではないでしょうか。

この病院だけではなく、全国にこの流れを作るにはどうしたら
よいか考えるべきと思います。

マスコミに取り上げられたら、県も対応するしかないでしょう。
 
滋賀も支払うという報道がされていましたし、どんどん
全国各地で告発すべきですね。

告発ノウハウ、書式を広める。
告発と同時にマスコミにも通報する。
本件のような悪質なものは刑事告発する。
一件刑事立件されれば、大野事件同様大崩壊を起こすでしょう。

ぜひ、本件は刑事告発するよう、医療関係者は頑張ってください。

SeisanSeisan 2008/05/31 12:49 タイムカードなどがない医師の勤務把握ですが、手っ取り早いのはカルテをみて、記載時間をチェックしていけば、少なくとも「夜残業して病院で仕事をしていた」などの証拠にはなると思います。
ただ、「もうしんどいから記載は明日にしよう」とかをしていれば証明不可能ですが・・・

もちろん、その時に働いていたのか、そうでないのかの証明は病院側にあるのは自明の理ですね。ちゃんした労務管理をおそらくはわざとしていなかったのですから。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2008/05/31 13:02 最近は、電子カルテが導入されているので、アクセス記録を調べれば
残業の証拠は一目瞭然。「当直」が実際は「夜勤」並の勤務なのも一発でわかります。

YosyanYosyan 2008/05/31 14:15 好生館の電子カルテは

 ・2001.3 オーダリングシステム導入
 ・2007.8 電子カルテ導入

電子カルテからの難しそうで、

 >研修医以外には07年4月以降、研修医には同年11月以降、適切な時間外手当を支払っているとしている。

これから考えると、研修医に2007年分の8〜11月の3か月分の支給があるかもしれません。

素人の浅知恵素人の浅知恵 2008/05/31 14:58 > 通りすがり様、みな様
まず、私は法律の専門家ではありませんし、今から書くことに確証を持っている訳ではありません。全く誤った事を書いている可能性があります。その点御諒解頂ければと思います。法律家の方のご見解を期待したいところなのですが。
私の記憶が確かなら、一般の金銭債権について時効の進行を消滅させることの出来る「請求」とは、「裁判上の請求」つまり司法の場における各種法的手続きの開始を求める請求の訴えであって、債権者が直接債務者に口頭なり書面なりで請求する行為は法律上「催告」とされ「請求」とは別であると耳にしました。
そして「催告」は、6箇月以内に、裁判上の請求、支払督促・和解の申立、調停の申立、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え、仮処分のいずれかをしなければ、時効は成立すると耳にしました。
つまり、一般にいわれている時効の直前に請求書を郵送するなど債務者に請求行為を繰り返していれば時効が成立しないとの説は誤りで、時効成立直前に請求書を債務者に送付する等の請求行為を行えば結果的に6ヶ月間かつ最初の1回のみ時効の成立を(その間に何等かの法的手続きをとる事を前提に)遅らせることができるのが正しい解釈であると耳にしました。

BugsyBugsy 2008/05/31 15:37 確かに労働時間をきちんと把握し、時間外労働時間に対してきちんと手当てを支払うことは当然です。

もう一つは 中間管理職さまが以前指摘されていたこの病院の殺人的な勤務も大問題です。

http://search.mywebsearch.com/mywebsearch/GGcached.jhtml?pg=GGmain&ord=6&action=click&searchfor=%25E5%25A5%25BD%25E7%2594%259F%25E9%25A4%25A8%2B%25E7%25A0%2594%25E4%25BF%25AE%25E5%258C%25BB&curl=http%3A%2F%2Fameblo.jp%2Fmed%2Fentry-10030932049.html&isDirResults=false&tpr=&cid=7cVKOXHq4CYJ&st=bar&ptnrS=ZRxdm069YYJP&ct=GC

医師家族からの訴えに結局県側からの返答もなんだかいい加減だし、その後どうなったかはっきりしません。殺されるとはまさにこのことです。
医師にも休養をとる余裕を持たせるため ここらあたりも取り締まってもらわなければ給料をもらえたとしても健康を害したままになってしまいます。人道上の問題です。

さらにssd様のブログのコメントで発見したんですが、
http://muribushi-okinawa.com/map/kanri.html

「医師数が比較的少ない割りに患者数が多いのがひとつの特徴です。したがって、医師ひとりあたりの患者数が非常に多く、多忙な病院です。救急患者も多く、総動員でやっていますのでオールラウンド的な臨床力が身につきます。」
沖縄特攻をやっている模様です。強い泡盛を一気飲みさせられた思いがします。

YosyanYosyan 2008/05/31 15:43 素人の浅知恵様

私も「たぶん」なんですが、今回の佐賀県の方針は法律的にはクリアしているはずです。そうでなければ、これだけ堂々と答えるわけがありません。ですから私も「裏技」という表現を使っています。建前上で言えば労働基準局の行なったものはあくまでも「勧告」であり、「そうした方が良いよ」です。法律的な公式の請求と見なせないと主張しても「違反」でないとなるかもしれません。

「本当は」と言う表現を使いたいのですが、滋賀の是正勧告書を見る限り、是正勧告には期限が付されていると考えられます。これは是正期限内に改善しなければ、労働基準法を適用して罰則を下すぞの意味のはずです。つまり「勧告」して期限内に「是正」すれば罰則を適用しないの手順と言うことです。

ところが労働基準局は佐賀県側の「不払い額算定が難航」の弁明で延々と1年も了解している事になります。その間にドンドン不払い賃金が減少している事を知りながらです。さらに言えば不払い賃金の時効が2年しかないことを百も承知のはずなのにです。

佐賀県の主張は法律的に正しいとすれば、怠慢なのは労働基準局になります。「不払い額算定が難航」と言う理由があるにせよ、1年と言う期間「そりゃそうだ」で済ませているのはいかに裁量範囲といえども度が過ぎると考えています。時効期間の半分も漫然と見逃しているからです。

こういう労働基準局の姿勢は一般感覚から乖離していると考えます。あまりに乖離しているので驚きますが、佐賀県が平然とこういう事を行なえるのですから、これまでもそういう運用前例があるとぐらいにしか思えません。お役所は前例に従って動くところですが、こういう事はあまりにも悪しき前例と感じざるを得ません。

法務業の末席法務業の末席 2008/05/31 16:06 賃金支払の時効と労基署の権限について

賃金支払の時効は既にご紹介されているとおり2年ですが、残念ですが労基署の是正勧告により時効が中断(時効時計の針が停止すること)することはありません。労基署の賃金支払いの勧告を雇用主が無視して2年経過すれば、労基法115条での時効は成立します。

これは賃金は民法上の債権債務であり、民法147条の時効の中断の規定が適用されるためです。すなわち債権者(労働者)の権利の主張があったとき、差押えなどがなされたとき、債務者が債権者に対して債務の存在を認めたときのいずれかです。債務者が債務の存在を認める例としては、債務者が弁済の延期を求めてきたときとか、債務の一部を弁済(内入れ弁済)などによっても時効が中断(時効の時計がリセットされてゼロに戻る)します。

ですので労働者は、2年前の給料月に係る未払い賃金の一部として一律千円を内入れ弁済として要求し、使用者がその要求に応じて取り敢えず千円ずつでも支払えば、その支払った全員に対して時効が中断して時効時計の針はゼロに戻ります。ただしこうした未払い賃金の請求は、労働者本人か、或いは本人から権利を委ねられた授権者(業として行えるのは弁護士だけ)以外からの請求では時効中断しないという判例がありますので、労基署が勧告したことをもって時効の中断とすることは判例上からは無理です。

また裁判所へ債務支払の請求訴訟を起こすことで時効が中断しますが、こうした請求訴訟において、債権者側の請求額が合理的な方法で計算されていれば必ずしも正確な金額でなくても訴状は受理されますので、一定の合理的な計算法(各月の残業時間が20時間以上あることは別の証拠で確実なので、取り敢えず20時間分だけ請求訴訟するなど)で提訴して時効を中段させることも可能です。ただし裁判上の請求で労働者がその請求の全額について敗訴が確定したときは、そもそも未払い賃金の存在が裁判所に否定されたことになりますので、時効そのものが意味をなさなくなってしまいます。

なおこうした民事上の時効とは別に、使用者には労基法37条違反としての刑事罰(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の公訴時効があります。これはお弟子様がコメントされた刑訴法250条により時効期間は3年です。すなわち労基署の勧告を無視して2年の支払時効が成立した後さらに1年間は、労基署が使用者を送検して刑事訴追することが出来ます。ですが労基署が送検して刑事訴追したからといって、先に解説した民事上の時効には影響しませんので、刑事訴追覚悟で金銭的な負担が大きい未払賃金の支払を無視する悪質な使用者の例も現実にはあります。

ただし刑事訴追されて刑事罰が確定すると、地医協の諮問を経て保険医療機関の指定を取り消される可能性がありますので、医療機関にとっては厚労大臣(地方社会保険事務局長に権限委任)の保険医療機関指定取消の諮問の方が恐いかもしれません。

法務業の末席法務業の末席 2008/05/31 16:27 未払い賃金の労基署の関与権限について

Yosyan先生ほか医師の皆さんが、労働者に代わって労基署が未払い賃金の支払を何故強制出来ないのか疑問に思われているようです。これは労基法の規定に反する未払い賃金とは言えあくまでも民事上の債権債務ですので、債権者(労動者)が権利を主張しないと法による救済を受けられないためです。ヤミ金の違法貸付を警察が摘発捜査して検察が起訴して刑事罰を科す権限があるからと言って、警察が直接ヤミ金から金を取り返して被害者に支払うことはできません。

労基署の持っている司法警察の権限はこのヤミ金事例と同じです。違反した使用者を送検して刑事罰を与えるよう訴追するよう強制捜査(逮捕・家宅捜索などの令状執行)の権限を持っていますが、民事裁判をすっ飛ばして使用者の金庫から未払い賃金を差し押さえることはできません。労働者一人一人が請求しないと法の恩恵は受けられないのです。

誰か正義の味方が現われて困っている無力の民を助けてくれる、こういうのは水戸黄門のテレビドラマの中だけです。

YosyanYosyan 2008/05/31 16:59 法務業の末席様

 >労働者に代わって労基署が未払い賃金の支払を何故強制出来ないのか疑問

御指摘の通りストレートにまずそれは感じています。その件に関しては詳細な説明を頂いたので置いておくとして、

 >労基署の賃金支払いの勧告を雇用主が無視して2年経過すれば、労基法115条での時効は成立します。

ではこういう事は成立する事になりそうですが、どうでしょうか。

 『算定が難航し2年を経過してようやく終了し、支給しようとしたが既に時効で払えなかった。』

まったくゼロならあまりにもですが、1か月でも間に合ったなら「是正勧告」に誠意を持って対応したとの評価になり、刑事訴追は免れえるものでしょうか。こういう事は判例がありそうな気がします。最低○か月分なら免責みたいな判例です。どうにも機械的にそこに向かって対応している様な気がします。

それと労基署の対応なんですが、わざわざ未払い賃金が時効で消滅するまでの2年間は、刑事訴追を行なってはならないの規則や判例はないと思うのですが、やっぱりそういう慣行なんでしょうね。

しろふくろうしろふくろう 2008/05/31 17:11 社会保険庁を彷彿とさせますね。記録がないといって不払いで済ませようとするのはお役人体質なのでしょうか。

労働基準監督署ではなく、直接集団訴訟で裁判にもっていった方がいいんじゃないですか。
公文書改竄による給与不払いに対して意図的に算定作業を遅延し時効による支払い逃れを行うのはきわめて悪質です。

公文書偽造は立派な犯罪行為ですし、いわば虚偽の文書作成により利益を病院が騙し取った詐欺行為ですから歴代担当者全員を是非刑事告訴してください。そして刑事罰が確定したら懲戒免職請求をしましょう。このまま時効ですませると役人の体質が治りません。

お弟子お弟子 2008/05/31 17:25  つくづく、前例を作れればよかったと。すんまそん。
 民事は手間がめんどくさくてやらなかったんでお金の問題はハナから捨てて正義の味方の水戸黄門がいないことは知っていたんですが、両面から追い込むべきだったか。勤務記録とコンピュータアクセス記録は手許にあったけど、時間外計算のもととする職場が管理している勤務記録を入手しなくって違いがないか付き合わせることしなかったのも手落ちだった。やはり大変ではあっても武器は多ければ多いほど役に立つのかな、と。
 でもこんなのを相手すること自体も嫌だな、と思いながら臨床業務やりつつ一人でやってたんで、といういい訳にさせてください。

YosyanYosyan 2008/05/31 17:30 お弟子様

パイオニアですからしょうがないでしょう。お弟子様があの時代に戦ったのと今ではかなり環境が違います。経験不足と情報不足からくる戦術判断のミスは誰も責めたりしません。むしろ貴重な経験談として誰もが傾聴しています。今は滋賀でも大々的にやってますから、こういう戦例を蓄積する事で、後進がより効果的な戦術で最初から戦えるようになると思います。

お弟子お弟子 2008/05/31 17:52 その後Yosyan先生が運営されるこのblogでどれだけ勉強させてもらったことか。特に専門家であられますMed_Law先生、法務業の末席 先生、YUNYUN 先生その他司法に関わる方のコメントはとても勉強になっております。
俺の屍を越えてゆけ、ってことで。戦争は勝った上で早く終わるほうがいいですから。

法務業の末席法務業の末席 2008/05/31 18:07 Yosyan先生、お尋ねの件について回答として少々自信が持てない部分がありますが。

>『算定が難航し2年を経過してようやく終了し、支給しようとしたが既に時効で払えなかった。』

労基法37条違反の要件には、天災事変以外の支払遅延の事由を斟酌しないことになっています。ですのでこの理屈は法理論上は全く意味を持たず、刑事罰は免れないものと考えます。

病院を管理する佐賀県の担当者がこのような屁理屈を言っているのであれば、これは個人的な推定ですが、県議会などでの言い訳答弁の理屈付けである可能性が高いと思います。何億という未払い賃金の金を用立てるには、当然病院予算の補正が必要であり、当初予算の変更補正については県議会の議決を要します。担当者がノラリクラリと時間稼ぎをしている背景には、補正予算の議会提案を自分ではしたくないから人事異動で次の担当者に引継ぎ(押しつけ)て自分は逃げたいという意識と、1年間で1億4千万円、時効内の2年間で2億8千万という補正予算の金額規模を少しでも小さくできれば、議会での追及も少しは軽くなるかもしれないという、小役人の悲しい本性が表れているのではないでしょうか。


>未払い賃金が時効で消滅するまでの2年間は、刑事訴追を行なってはならないの規則や判例

こうした法的根拠はありません。ただし今回の使用者(佐賀県)は、未払い賃金の計算と支払を頭から拒否しているのではなく、支払います、支払うけれど準備に時間を下さいと言っていますので、実際に支払が実行されるかどうか労基署が注意深く見守っている状況だと思います。医療法上の病院設備の立入り調査で建物設備の不備が発見されたとしても、その発見されたその日に改善しなければ即罰則とはならず、改善の為に工事業者を手配したり工事の為に診療スケジュールを変更したりする合理的な猶予期間は見てくれるのが普通で、それと同じです。

先の『算定が難航』という言い訳が通用する合理的な期間をどのように認めるかは、それぞれの事案での現場裁量となるのが実務の実態です。ですが本来労基法では使用者に労働者の労働時間を記録して管理する義務を負わせており、労基法108条において賃金計算の起訴となる事項として、各々の賃金支払月ごとに労働日数・労働時間・時間外労働の時間数などを記載した台帳を作成し、3年間保存する義務を負わせています。算定のための記録が無いという県当局の言い訳は、この規定にも違反することになります。


なおここから先は、一切根拠が無いヤジウマ的コメントであることをお断りしておきます。医師の皆さんは労働基準局と言えば労災保険の診療報酬の請求先として、毎月のように労災課とお付き合いのある方もおられることでしょう。実は県立病院の事務方にとって労働基準局や労基署の役席者を以前から懇意の間柄ということも良くあります。佐賀県の役人の交際範囲や日頃の懇親の現実を見聞きする立場にありませんので、ここから先は佐賀の事情通の方にお尋ね下さい。

pierrepierre 2008/05/31 18:12 >お弟子さま
Med_Law先生は医師です。念のため

JJJJ 2008/05/31 18:25 本日のエントリーのみならず、このブログには膨大な議論の積み重ねから得られたノウハウがあると思います。
その中で行動に移すべきものは、実行部隊として全国医師連盟などを活用して行うべきと考えます。
このエントリーもしかりだと思います。
既にそういう流れになっているのかもしれませんが、気になったもので。

元外科医元外科医 2008/05/31 18:51 立件されたら刑事罰を受けるのは書類を上司の指示で改ざんした現場の下っ端事務員となるんでしょうか(笑)
気になりますね。罰は病院管理者か県知事が受けるべきでしょう。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/31 19:03 私は、法律関係のプロではありませんで、確信はもてませんが。
これをいうと、皆さん怒り狂うかもしれませんが、勤務記録の改ざん行為は多分公文書偽造には当たらないと思います。つまり、勤務記録の作成権限者がその権限に基づき行った行為であり、ありもしない公文書を偽造したものではありません。公文書の中身が一方的に事実とあわない記載がなされていたわけであり、公文書そのものは正式のものですので、行為は「偽造」でなく、「不実記載」と思われます。で公文書の不実記載については罪が規定されていません。(多分、公務員が自ら公文書で不実記載をすることなんて、明治には想定してなかったんじゃないかなあ) でも、勤務者が報告した勤務時間を勝手に短く記録して、本来の給与を少なく支給したわけですので、詐欺になる可能性はあります。ただ、記録をさせた事務担当自らがそのお金を自分の懐にいれたわけでもないので、ここの部分はよくわかりません。法務業の先生解説お願いします。

なお、こういう勤務時間の操作についてうちらの世界は当たり前でして、2重帳簿です。表の勤務時間簿では、正式に上司が勤務を命じたものとして、超過勤務の予算に合わせて、操作されたもの記録します。これに対して、表には出ない裏の勤務簿がありまして、実際の勤務時間(上司が命令した以外に自らの意思で(そんなことは嘘ですが)仕事場にいたという整理です)も記録をとっています。この裏の勤務簿は、たとえば過労死したときの公務災害とかそういうときの証拠とか、何かあったときのために取っておくわけです。多分、これは国のどこの役所も一般的で、地方公共団体でも普通になされていると思います。国の公務員には、労働基準法などは適用除外になっているのでこういうのもありですが、地方公共団体の病院は労働基準法の適用対象のはずなのでこんなの許されるはずはないのですけど、ただ、労働基準法自体がザル法なので・・・。

 なお、この勤務時間の表帳簿と裏帳簿の数値は労働組合の強いところほど差が少なくなる傾向にあります。結局自分らの権利はしっかり主張し、場合によっては法廷闘争も辞さないというように自分らで守る、これに尽きます。

 それから、法務業の方が書かれたとおり、県サイドは時効ねらいでしょうね。あと、労働基準監督署も県を刑告発できるかというと及び腰で、県がうまく理由をこじつければうやむやになるでしょうね。影響がでかすぎるのと、県だってそれなりに政治力ありますからねえ。それに、もし刑事告発されたら、県立病院は経営が成り立たなくなって、その責任は労働基準監督署にいきますよなんて脅してたりしてる可能性もありますのでねえ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/31 19:13 土木役人様、スレとは外れて恐縮ですが、さきほどは、うちのクリニックにお立ちよりいただき、ボールペン作戦にご寄附いただきまして、まことにありがとうございました。
オールペン話ですみませんが、この場を少しだけお借りして、御礼と、皆さまにご報告させていただきたく存じます。

元外科医元外科医 2008/05/31 19:41 土木役人様 怒り狂うわけもありません。やはりそうかと言うくらいでしょう。小生も5年くらいは公務員であった期間がありました。日本の法律や制度が現実と乖離しているのに法律も制度も変えずに現場で裁量してきた結果がこの日本の有様ですから(笑)

お弟子お弟子 2008/05/31 19:52 >pierre 殿
>Med_Law先生は医師です。念のため
げ。てっきりダブルライセンスな方だと思ってた。失礼しました>Med_Law先生

>土木役人 殿(ハンドルネーム変えませんか?)
お金と人材とどっちがやりくり大変でしょうねぇ、もし刑事告発されなければ県立病院は医師が逃散してすぐさま運営が成り立たなくなってその責任は労働基準監督署にいくかもしれませんね、なんて独り言を労基署の調査の時に呟いてみるのは脅迫になるよな、やっぱり。味方につけなければならない人を前に少なくとも俺はやる勇気ないや。

江原朗江原朗 2008/05/31 20:25 昨日、佐賀県立病院から是正勧告書を開示するが、監督官と病院管理者の固有名詞は隠すがいいかと電話が来ました。近日中に江原のホームページ「小児科医と労働基準」で是正勧告書を公開できると思います。

http://pediatrics.news.coocan.jp

koumekoume 2008/05/31 21:55 なんだか低レベルなところで行き詰ってしまって申し訳ありませんが、素人として「支払日から算定して」というあたりが一番違和感を感じます。請求日より算定するならば、いくら調査に時間がかかろうと金額が変わることはないのですが。むしろ時間が経過するごとに利子が欲しいです。
自動車を買って代金の支払いを2年間ほったらかし、「2年使ったら型遅れになったし、現在の中古車相場にあわせて安くしろ」というような話です。

素人の浅知恵素人の浅知恵 2008/05/31 22:05 一般論として公務組織の超過勤務手当の原資は、総額が各年度の予算として計上され、議会に於いて承認されたことを根拠に支出されます。

一般論として支給原資の不足が生じた場合には、人件費増額の補正予算案を作成し議会に諮り承認の議決を経なければ、未払い給与の存在が明白であっても支出できません。外部の行政機関が未払い是正を指示することが出来ても、議会の同意がなければ支払は実現しないのです。そして、議会に対してそのような予算の可決を強制する権限ある主体は組織体としては存在しないと思われます、その権限を持つのは有権者の集団(全体として有権者たる住民)だけであろうと。一方で執行機関に適正な補正予算案を作成して可決のための努力をするよう促すことの出来る権限を持つ組織体は存在すると思います。

これまた一般論として当初予算における超過勤務手当の総額を超える支出を要するような超過勤務は「そんな勤務は無かった事にされている」のが現実でしょう。公式の書類に記録を残さず、それを前年度実績として予算案を作成したり、対外的に必要な場合そのような調整された勤務実績を用いる訳ですがら、年々実態との乖離は大きくなるのでしょうね。

そしてこのような時勢において、正直に「超過勤務の不払い解消のために人件費増額を認めて欲しい」という補正予算案を議会に諮る勇気のある首長様が如何ほどおられるか、いくら労働法制との兼ね合いと雖も有権者の一般的意識を前にして法律上の正論を主張する(或いは執行機関から示された正論に基づく予算の補正に賛意を示す)勇気のある議員氏が何人おられるかという話もありそうです。

そのような諸々な立場の思惑が一致して、現状のような事が公務組織に於いて全国津々浦々でありそうに思います。これで未支給の超過勤務手当を支出したら、次年度から(正直に超過勤務手当を支給しても人件費総額が増えないように)給与の基本額を減額改定しようとする政治的な力が作用してきそうに思います。

なお私は法律上の正論を支持する立場です。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/31 22:43 >moto-tclinic 先生
 小生の方こそ、連絡もなしに先生のところにお邪魔して、業務の妨害をしてしまい、申し訳ありませんでした。事務の方からペンを頂いてそのまま帰るつもりでしたのに、わざわざお出ましいただき、お時間をとらせてしまい、すいませんでした。予約されていた方がお怒りなならなければよろしいのですが。

>元外科医 先生
>「日本の法律や制度が現実と乖離しているのに法律も制度も変えずに現場で裁量してきた結果がこの日本の有様ですから」

 おっしゃるとおりです。ただ、これについては、小生も一端の責任を負うべき組織に属しているため、責められて仕方ないです(涙)

>お弟子 先生
 おそらく、県の役人の多くは、病院の赤字は見えていても、医師の逃散は実際に起こるまで、見えてないのではと思います。

>素人の浅知恵さま
おっしゃるとおり、国もそうですが、地方公共団体の支出は議会の承認を得た予算の裏づけなしに執行することは通常出来ません。ただ、裁判で訴えて勝訴して強制執行すれば、議会の議決なんか関係なく、お金を出させることが出来ます。だから、腹をくくったら、さっさと裁判に持ち込むことが上策なんです。また、裁判で勝てば翌年以降もそのままにはして置けなくなります。当局もそれなりの対応(予算をちゃんと組むか、それとも・・)をとる必要が生じることになります。

ある勤務医ある勤務医 2008/05/31 22:48 原資がなくて給料支払えない.そして公務員の給料原資は税金であり議会の承認を得なければならない.これはある意味においては正しい.
ならば超過勤務がない様に働かせる もしくは 給料ないまま超過勤務をさせた責任を取る というのが雇用側の正しい行動.
責任者に責任を取らせないように責任の所在をはっきりさせないのがお役所の組織構造の目的でした.

後輩のいない医師後輩のいない医師 2008/05/31 23:30 公立であるがゆえにお金の融通が利かないし大変。給料安いし、問題起こっても示談金払うのも市議会の了承がでは、だれもこんでしょ。予算決まっているのに残業代を新たに出せませんよね。医師で残業代を請求するのは、不規則すぎてむりなのでやはり、年棒制にすべきでしょう。しかし、安い給料で長年頑張っていていただいた先生がたを説得できるかは病院によりますが。労働問題よりもなりてがいません。皮膚科、眼科、だらけ…

法務業の末席法務業の末席 2008/06/01 06:40 >無能な土木役人様
>裁判で訴えて勝訴して強制執行すれば、議会の議決なんか関係なく、お金を出させることが出来ます。

仰るとおりです。労基署というのは労働法令専門の警察組織です。労基法に違反した使用者を摘発し、捜査し、送検して刑事罰を与えるための組織です、労働者と使用者の間の労働契約上のトラブルを仲裁解決する組織ではありません。未払い賃金という「お金」の強制支払いを命令出来るのは裁判所だけです。

医師に限らず、未払い賃金トラブルを抱えている方は、次の2つの解決手段の図式により、目的によって使い分けて下さい。
・違法な労働をさせている使用者に「罰則」を与えたい → 労基署に相談する
・違法な労働による「損害」を使用者に支払わせたい → 裁判所に民事訴訟を提訴、又は労働審判を申立る


>後輩のいない医師様
「年棒制」であっても休日・時間外労働の割増賃金、深夜労働の割増賃金の支払義務はあります。「年棒制」については世間で誤解がありますが、現行の労基法では1日8時間、1週40時間の労働時間の範囲内において、賃金の基本額を月単位で決めないで年単位で決める賃金制度の名前です。ちなみに賃金を月単位で決めるのが月給制、1日単位で決めるのが日給制、時間単位で決めるのが時給制で、給与計算期間の長さが違うだけです。

なお「年俸制」と「労働時間の制限除外」を組合わせたのが「ホワイトカラーエグゼンプション white collar exemption 」であって、この場合は労働時間の制約がありませんので時間外労働手当の支払義務が発生しませんが、日本ではこの方式は法令上未だ容認されておりません。誤解の無いように念のため解説しておきます。

t_ft_f 2008/06/01 07:33 しょーもないつっこみですみませんが、(公)文書偽造というのは、“作成名義を冒用する”(書く権限のない者が書いた)ことですので、佐賀のケースは、「虚偽公文書作成」(156条。書く権限のある者が書いたが内容がウソ)ではないかと思われます。

sagansagan 2008/06/01 07:55 そういえば、勧告前までは時間外が3ヶ月に1回だったのが、
勧告後、毎月出るようになりました。
3ヶ月に1回だと、、、、
・時間外をどれだけ削られてるか分からない
・3か月分なので額面は多くなぜだか得した気になる
と子供だましにひっかかりまくりでしたね。。。

fuka_fukafuka_fuka 2008/06/01 09:08 法務業の末席さまがすでに詳細に解説されていますが。

・民事上の債権の「消滅時効」と犯罪の「公訴時効」はまったく別
・民事上の債権は、本人が「請求」しないと「中断(リセット)」されない(最終的には訴訟提起することが必要)

というのが原則なんですが、逆の「裏技」もいくつかあります。

1.是正勧告を受け、「算定中」という言い訳を公表した時点で、債務の「承認」があるとして、「承認した時点から過去2年分」については時効消滅していないとして請求を立てる
2.病院の不払いを不法行為と構成して請求する(時効は3年に延長)
3.病院の悪質性を縷々主張し、「消滅時効の主張は信義則違反」として時効の壁を無視して請求する

いずれも立証次第であり、結果を約束するものではありませんので念のため。

ただ、いずれの「裏技」も、医師を含む従業員個々人が、訴訟を提起しないとどうにもなりません。
「泣き寝入り」は、「権利の上に眠る者」という評価になります。

falcon171falcon171 2008/06/01 10:13 支払いがいろんな都合で延びたとき、何ヶ月か一度、とりあえず、「今の残金は○○円ということに合意します」という文書書いてと業者さんが持ってこられます。はいと言って書くのですが、あれは「民法147条の時効の中断の規定が適用される、債務者が債権者に対して債務の存在を認めたとき」にあたるわけですよね。
これで十分なら、「額未定であるが、何年何月からの残業代金が未払いであり、現在計算中であり、額が確定次第支払う。」という一筆を書いてくれと、全従業員連名で(一人一人書くのは面倒なので)だして、書いてもらえばいい気がしますけれど。
この一筆では時効の中断にはなりませんか? 額が決まってないから?
この一筆はまさに病院当局がやっていますといってることをそのまま書いただけであり、これを文書化するのを拒む理由は、「これを文書にしてしまったら、時効が中断するじゃないか、そんなことするかよ、逃げ切るつもりだよ」というあまり表だっていえない理由しか思いつきません。

falcon171falcon171 2008/06/01 10:13 支払いがいろんな都合で延びたとき、何ヶ月か一度、とりあえず、「今の残金は○○円ということに合意します」という文書書いてと業者さんが持ってこられます。はいと言って書くのですが、あれは「民法147条の時効の中断の規定が適用される、債務者が債権者に対して債務の存在を認めたとき」にあたるわけですよね。
これで十分なら、「額未定であるが、何年何月からの残業代金が未払いであり、現在計算中であり、額が確定次第支払う。」という一筆を書いてくれと、全従業員連名で(一人一人書くのは面倒なので)だして、書いてもらえばいい気がしますけれど。
この一筆では時効の中断にはなりませんか? 額が決まってないから?
この一筆はまさに病院当局がやっていますといってることをそのまま書いただけであり、これを文書化するのを拒む理由は、「これを文書にしてしまったら、時効が中断するじゃないか、そんなことするかよ、逃げ切るつもりだよ」というあまり表だっていえない理由しか思いつきません。

fuka_fukafuka_fuka 2008/06/01 10:59 falcon171さま
額を特定していなくても、「承認」として認められます(判例)。
訴訟提起はハードルが高いでしょうけど、全員連名で承認の念書を求めるという行為にまで出ることができれば、事実上のプレッシャーはかなり効くと思います。
あとは労基署も悪質とみて締め上げを強化してくれれば、両面攻撃に音を上げて任意に払ってくれるところまでもっていけるかもしれません。

匿名希望匿名希望 2008/06/01 11:15 佐賀県立の研修指定病院というのは少ないため、佐賀県出身の自治医大卒業生は必然的にこちらで初期研修することになるようです。(島嶼部山間部の施設は初期研修終了後)
で、部長は九州大学でしたか?
佐賀医卒ならまだ転職の権利が自由に行使できそうですが…

法務業の末席法務業の末席 2008/06/01 11:47 fuka_fuka 様が解説している「額を特定しない承認の文書」の例です。
下記のような文書を労働者側で作成し、病院管理責任者に面談して、自筆署名又は記名押印を貰うことです。これで労基法上の2年の時効を中断させる武器となるはずです。

これは過去に労基署より是正勧告を受けた事業所に当職が依頼されて(そのときは使用者からの受託)作成した文書をアレンジしたものです。是正勧告期限までに使用者がこうした文書を労働者に手交すれば、労基署は是正報告を受け容れて送検などの刑事処分を手控えるのが通常です。ただし必ず数ヶ月後に文書で約束した通りに計算して支払ったのか確認する再度の立入調査が行なわれます。この再度の立入で文書がカラ約束であって支払いがなされていないことが判明したときは、今度は容赦なく送検・起訴となります。場合によっては逮捕や令状での家宅捜索(事務所だけでなく自宅もやります)もあり得ます。

またこの文書で時効中断の効力を生じるのは、文書に明記された職員のみです。一人ずつでなくても連名とした場合は、その明記された複数の職員について有効な文書となります。誰かが代表で交渉するなら、対象となる職員全員の名前を連記しなければなりません。代表者の名前で文書を貰ったから自分の名前は無いけれど大丈夫、とはなりませんのでご注意下さい。

----------------------------------------------------------------------------------

病院職員○○殿
   (↑必ず職員の個人名明記:この人に対して時効が中断する:連名OK)

 佐賀県病院局(仮称)は、先の佐賀労働基準監督署より受けた是正勧告で指摘された、
 貴方が××病院に勤務していた平成○年○月○日より平成○年○月○日期間に係る
 未払いの時間外賃金があることを認め、これを早急に支払うべく賃金額の計算を
 行なっているところです。
 しかしながら計算手続が難航しているため、支払いの実行までしばらくの猶予を
 お願いする次第です。

    平成○年○月○日(日付けは必須)

               佐賀県病院局長 ○○○○ 公印
              (ここに自筆署名又は記名押印を貰う)

----------------------------------------------------------------------------------

法的な有効性は最終的には判例などと照らして裁判所の判断になりますが、fuka_fuka 様の解説に拠れば効力があると思われます。このような文書が貰えれば民法147条での「債務者の承認」となりますので、時効の起算点はこの文書の日付にリセットされ、書面に署名を貰った日の翌日から新たに2年間になります。

この文書は労働者の側からは強い武器ですが、使用者側からは降伏文書みたいなものです。診療所を開いている開業医の皆さん、自分のところで働いている職員にこんな文書を要求されることの無いように、くれぐれもご注意下さい。

なおこうした文書作成を業務として受けられるのは弁護士か、個別労働紛争の代理業務権限を付与されている特定社会保険労務士しか行えません。他の無資格者がこのような文書作成代行を引き受けると罰則が科せられますのでご注意下さい。

JJJJ 2008/06/01 12:05 佐賀の当事者がこういう事実を知らないとかわいそうですね。
それとも全員あきらめムードなのか?
もし、知らないなら教えてあげたいですね。

falcon171falcon171 2008/06/01 14:36 fuka_fuka様、法務業の末席様 解説ありがとうございます。
先のコメントが二重投稿になってしまい失礼しました。

JJ様 私も「知らないなら教えてあげたいです」 どなたかお知り合いが件の病院におられる方教えてあげてくださいませ。 でも、私でさえ、あの支払い待ってもらうときの一筆の意味わかるんですから、この新聞社せっかく記事にするなら、コメントに労働法の専門家や民間の債務処理の実務に詳しい人の意見乗せてもらえれば、解決策提示できたんじゃないかなと思うのですけど、 新聞に期待しちゃいかんでしょうか?

でも、
>支給する日から2年より前の分は労働基準法の時効を適用して支払わない方針にしており
こういうことを公言する県当局って、病院職員をなめてるんでしょうか?時効狙いだって、そういうことは、時効を成立させてから言うもんでしょう。先に時効狙ってますよというのは、お○鹿じゃないかしら。
いや、善解します。きっと善意有る県職員が、このままでは時効にかかって県は払いたいのに払えない立場になるから、リークして早く念書もらいに来てくださいと言っているのでしょう。

YosyanYosyan 2008/06/01 15:03  >リークして早く念書もらいに来てください

思いっきり「善解」で噴き出しそうになりました。私も「善解」すれば、記者会見(取材)に応じた担当者は今回の県当局の対応に憂慮を覚えており、「誰でも分かる」はずの時効中止手続きを好生館の職員に早急にとって欲しいのメッセージを送った事になります。

WAWA 2008/06/01 16:14 医療関係者ではありませんが、サラリーマンですので、残業代が出ないと
言うことは、他人事にはできません。
> 【回答日】 2007年11月8日
> 改善のお願い
http://www.saga-chiji.jp/teian/goiken_new/entry.html?eid=1315
Web魚拓
http://s04.megalodon.jp/2008-0601-1516-36/www.saga-chiji.jp/teian/goiken_new/entry.html?eid=1315
>(県立病院好生館長の回答)
> 11月1日以降の時間外勤務については、10月31日に説明しました際に
>配布した「出勤簿・時間外勤務命令簿」に従事業務の内容を記載し、
>各診療科の部長などの確認を受けてください。
…略…
>次に、過去における時間外勤務の対価についてですが、労働基準監督署からの
>是正勧告をもとに対応策を協議し、過去分については、好生館として記録簿の
>あるものについて対応、記録簿のないものについては、新制度スタート後の
>対応とする方針でした。
> しかし、今回の記録の提出を受けて検討した結果、まず、実態調査を行う
>こととしました。
> 過去の分については、全ての個人について同じレベルの記録があるとは
>限らないこと、診療科や個人によって従事する医療行為が異なること、監督者の
>確認がないことなどから、誰もが納得できる調査結果とするためには、相当の
>困難が予想されますが、できる限りのことを行います。
「対応する」、「できる限りのことをする」とはいっていても、残業代を払うと
は書いてませんね。
#是正勧告の5ヵ月後に説明?と実態調査開始?っていくらなんでも遅すぎない?

管理責任者は、規則には書いていないようですが、知事か館長なのでしょうか?
○佐賀県立病院好生館規則 (職制)第四条
http://www.pref.saga.lg.jp/at-contents/kenseijoho/jorei/reiki_int/reiki_honbun/q2010500001.html
県知事→館長→副館長→事務長→副事務長
事務局→総務課 (二 職員の身分、進退及び服務その他人事に関すること。)

いずれにせよ、念書だけでも確保しないと、逃げ得されそうですね。

素人の浅知恵素人の浅知恵 2008/06/01 18:13 > 無能な土木役人 様、法務業の末席 様
勉強になります。m(__)m

確かに裁判所に於いて、強制執行命令を付して頂ければ(<-この部分を重要視してしまう私は超悲観主義者かも知れません)、何とかなりそうです。
ただ、裁判に負けて金銭を支出するのは妥当として、その財源を如何に手当てするのかは難しそうですね。
今回の事案の場合、支出の爾後に財政主管課などで苦労されるのでしょう。予算の補正が必要かも知れませんし、予備費の使途につき議会に報告する必要があるかも知れません。
一方で首長としては、裁判所の命令に従う限り、対外的に説明はしやすそうです。
次年度から人件費総額を圧縮する方向で政治的な力が作用してこないことを祈るばかりです。「中小零細企業は例え裁判所の決定があっても財源がないのに公務員と謂うだけで税金使って・・・」等々。。。嗚呼、嘆息。。。

色々悲観的に考えてしまいますが、本音として違法な状態が是正されるのは良い事と思いますし、法令で規定された正当な対価は必要と思いますので、当該組織の職員様にとって良い結末が訪れることをお祈りするばかりです。何も出来ませんが、内心で応援しています。

2008-05-30 福島VBAC訴訟 判決文編

平成14年(ワ)第114号損害賠償請求事件とされ全45ページの分量で、エントリーも相当長いので覚悟して読んで欲しいと思います。争点は妊娠が判明した時点の分娩方法の選択まであるのですが、まず分娩当日であるH.7.5.17の前提事実から紹介します。


時刻 経過
0:15 原告産婦がタクシーにて来院し入院
0:25〜1:09 K助産婦は原告妊婦の体重等を測定し(体重67Kg, 子宮底40cm), 分娩監視装置によるモニタリングを施行した。モニタリングの結果,間欠5から6分,発作20から30秒であり, 分娩に有効と考えられる陣痛があった。また児心音(FUR)は130bpm であった。
1:09 W医師が原告産婦にエコー検査と内診を行い, その際分娩監視装置を外した。
1:20 W医師は生理食塩水300mlによる浣腸を指示したが, グリセリン浣腸110ml が実施され,反応便があった。このころ原告産婦は初めて出血した。
1:42〜2:15 K助産婦が原告産婦に分娩監視装置によるモニタリングを施行した。児心音は130bpmであった。
2:20 K助産婦は, 分娩監視装置をはずして原告産婦を歩行で陣痛室へ移動させた。
3:00 K助産婦が陣痛室に戻って来た際に, 原告産婦は下腹部の痛みを訴えたので, K助産婦は原告産婦の内診を施行した。
3:10 K助産婦の内診の結果, すでに子宮口が全開大となっていたことが判明した。原告産婦には性器出血がみられた。
3:20 原告産婦は車椅子で分娩室へ移動
3:23 モニタリングを施行した時点での児心音は140bpmであり、明瞭に聴取された。
3:32 K助産婦が人工破膜を施行したところ, その直後の児心音は140bpm であった
3:35〜3:40 陣痛と同時に児心音が80 から50bpm まで低下した. 同助産婦が原告産婦に酸索を投与し、体位変換をさせたが,児心音は回復しなかった。そのころK助産婦から連絡を受けて現れたW医師は, 原告産婦に対し,2回吸引分娩を試み,いずれも児頭に吸引圧がかかったが, 滑脱して児を取り出すことはできなかった。さらに,3回目の吸引分娩を施行しようと試みたが,児頭が上昇しており, 吸引カップが児頭にかからなかった。なお, この間, 一度もエコー検査による診察は行っていない。
3:40 S医師 が呼ばれ, 原告産婦に対しエコー検査を実施し, 子宮破裂を確認し,帝王切開手術を行うことを決定した
3:40〜4:12 原告産婦はストレッチャーで手術室へと移されたが, 手術室は鍵がかかっており, 原告産婦は, 麻酔科の医師が来るまで, 手術室の前で, ストレッチャーの上で待たされた. 原告産婦の血管確保はそこで行われた。
呼び出されたY医師は帝王切開手術を行ったが。手術所見記録表によれば, 「皮膚の消毒時には既に正常な妊娠子宮の形態を認めず,胎児が直接触れるような印象を受けた。正中切開で腹膜を開くと同時に胎児の体が直視できた。頭部は下方,頸管内に存在していた。胎児をすぐに引き出したが, 特に抵抗もなく娩出できたが,仮死は相当のものと考えられた」とのことであった。

そして, 子宮の裂傷は前回の帝王切開創がそのまま開いている状態であり, 通常の帝王切開で児娩出後に縫合を開始する直前の状態と同様であった。
4:12 出生

ここで争点なんですが全部で9つになります。

  • (争点1) 分娩方法の説明義務違反

      被告病院の医師が本件出産を帝王切開後経膣分娩(VBAC) の試験分娩でする危険性について説明をしたか。

  • (争点2) 分娩方法選択義務違反

      本件出産がVBACであることを前提に, 被告病院は, 原告産婦が入院する平成7年5月17日以前に, 経膣分娩を断念し予定帝王切開を選択すべきであったか。

  • (争点3 ないし7) 分娩監視上の注意義務違反

      被告病院の医師らは分娩時である以下の争点3〜ないし争点7の各時点において切迫子宮破裂(子宮破裂の前駆症状ともいうべき状態) であることを認識し, 帝王切開手術を実施すぺきであったか。

        (争点3) 午前2時30分ころ, 切迫子宮破裂と診断して, 帝王切開に移行すべきであったか。
        (争点4) 午前3時ころ, 帝王切開に移行すぺきであったか。
        (争点5) 午前3時10分, 帝王切開に移行すべきであったか。
        (争点6) 午前3時32分, 人工破膜を行わずに帝王切開に移行すぺきであったか。
        (争点7) 人工破膜後、児心音が低下した段階で, 帝王切開に移行すべきであったか。

  • (争点8) 帝王切開移行準備義務違反

      直ちに帝王切開を行える準備(いわゆるダブルセットアップ) につき, 被告病院はそのような準備をしていたか, また, すぺきであったか。

  • (争点9) 被告病院の医師らに過失が認められる場合には, 原告らに生じた損害額

このうち争点1及び争点2については因果関係無しとまずなっておりこれは省略します。後は順次、原告被告の主張と裁判所の判断を並べていきます。


(争点3)

原告側主張

 午前1時41分ころから2時15分にかけて, 分娩監視記録(乙A2) からしても子宮内圧は少なくとも80mmHg 程度を超えていたはずであり過強陣痛の傾向が明確になっている. 原告産婦は, 午前2時30分以降, 下腹部の限局した痛みを訴えている。

 午前2時30分より前の段階で, 助産婦は原告産婦が過強陣痛であることを認識していた。

 このような過強陣痛や強い痛みなどからして, 遅くとも午前2時30分ころには切迫子官破裂と診断し, その時点で帝王切開に移行すべきである。

 産科婦人科用語間題委員会報告(乙B9) を根拠に過強陣痛を定義づけることには問題があり, 過強陣痛が異常に強い陣痛であるとすれば, 胎児仮死を起こしたり, 子宮破裂を来した場合には, その時あるいは破裂直前の陣痛は過強陣痛と定義されるぺきである。確かに, 外測法では, 子宮内圧空絶対値を厳密に測定できないが, 相対的に陣痛の強さを比較することは可能であり, それゆえ, 被告病院助産婦も, 午前1時41分から2時15分にかけての陣痛の増強について「過強っぽいね」と答えたのである。

被告側主張

 午前2時30分ころの時点で, 原告産婦は切迫子宮破裂の状態ではなかった。上記時点で, 原告産婦には, 切迫子宮破裂の症状が認められず, また痛みも訴えていなかった.

 切迫子宮破裂の特有の所見にはエコー検査により確認可能なものはないので, エコー検査を施行しても切迫子宮破裂を診断することまできない。

 原告らは, 同時刻ころ原告産婦は過強陣痛であったと主張するが, 午前2時から2時15分ころの陣痛周期は4,5分、持続時間は60秒くらいであり, 子宮口が4から8cmくらいの時点での陣痛として決して過強陣痛ではなかった(産科婦人科用語間題委員会報告(乙B9) による基準) 。また,午前2時15分ころ, 原告産婦が歩行して陣痛室に移動した直後, 間欠が2分程度と一時短くなったが, 原告産婦が陣痛室にて臥床した後,3分間欠となった。

 よって, 午前2時30分ころの時点で, 切迫子宮破裂と診断して帝王切開に移行すべき義務は認ぬられない。

裁判所の判断

 原告産婦には, 午前2時5分を経過したころから, 子宮収縮時は100mmHg以上の子宮内圧が記録されている。

 過強陣痛については, 一般的にも子宮破裂の危険性があるとされており(甲B11],VBAC においては、なおさら注意を要することは当然であるa

 過強陣痛については, 子宮口開大度4〜6cmで70mmHg以上(子宮内圧),1分30秒以内(陣痛周期),7〜8cmで80mmHg以上,1分以内、9cmから第2期で55mmHg以上,1分以内をいうとされており、また, 外測法ではピークの5分の1点を計り, 子宮口開大度4〜8cmで2分以上,9cmから第2期までで1分30秒以上のものをいう。(6,63 資料30 乙B9)

 原告産婦については, 上記のように強い圧力が記録されており,この測定値は必ずしも子宮内圧を示すものではない(M鑑定書) としても、通常より強い陣痛があった事が認められる。

 この点についてK助産婦は, 陳述書(乙A3) 及び証言において, 過強陣痛ではない、ゼロリセットがずれているので正確な数値ではないと述べるが, 過強陣痛かどうかは別としても, 原告産婦に強い陣痛があったことは知りえたものと認められる。VBACにおいては分娩監視が必要であるとされていたことからすれば, この点において分娩監視を怠っていたといわざるをえない。

過強陣痛と言われても定義が良く分からないのですが、裁判所が採用した定義は、


子宮口開大度 子宮内圧 陣痛周期
4〜6cm 70mmHg以上 1分30秒以内
7〜8cm 80mmHg以上 1分以内
9〜第2期 55mmHg以上 1分以内


原告側の主張は子宮内圧が80mmHgを越えていたであり、被告側の主張は陣痛周期が条件を満たしていないの主張のようです。ここで過強陣痛とは、子宮内圧と陣痛周期の2つの条件を満たしてのものなのか、それともどちらかを満たせば認められるかが分かりませんでした。ただ裁判所の判断は子宮内圧の条件を満たせば過強陣痛としたようで、ここに被告の注意責任義務を認定しています。


(争点4)

原告側主張

 原告産婦は, 午前3時ころも下腹部の限局した痛みを訴えていた。

 分娩記録表(乙A2 ・53 枚胃) の午前3時ころの記載には「発作強いです」 という記載とともに、腹緊時「下の奥の方が痛い」との記載があり, 原告産婦が下腹部の強い痛みを訴えていたことを裏付けている。

 K助産婦は, 原告産婦が下腹部の限局した痛みを訴えていたことを認識していたのであるから, その時点で帝王切開に移行すべきであった。

被告側主張

 午前3時ころ、原告産婦は下腹部の限局した痛みを訴えていない。

 牛前3時過ぎころ, 原告産婦はK助産婦に対し, 「発作が強い」と訴えたが, 間欠がやや長くなった時には, 原告産婦はうとうとした状態であり,リラックスしている状態であった。

 原告産婦が「下の奥の方が痛い」と訴えたのは午前3時10分ころである。分娩記録表に午前3時ころとして記載されていることすべてが午前3時に生じたわけでなく, 一定の時間の状態の変化をまとめて記載したものである。午前3時10分, 子宮口全開大であり, そのときに妊婦が下腹部痛を訴えることはしばしば認められるものであり, 子宮口全開大の時点で下腹部痛があったことが子宮破裂の徴候であるとはいえない.

 よって, 午前3時ころの時点で, 被告病院に、原告産婦が切迫子宮破裂であると診断して帝王切開に移行すぺき義務は認められない。

実は争点4と争点5について裁判所はまとめて判断していますので、争点5も続いて紹介します。


(争点5)

原告側主張

 午前3時lO分, 原告産婦が着けていたガードル型の下着が血液でかなり汚染され、それをどうするか尋ねられ, 原告産婦が「捨てて下さい」と答えるほどの出血があった。

 子宮破裂切迫症状には性器出血があげられており(甲B1 の1 ・表'2),また, 子官破裂の徴侯としても, 「外出血は概して少量であり, 内出血によるショックが惹起される」(甲B12 ・354 頁), 「出血は内出血が主であり, 全子宮破裂では腹腔内に大量出血を認める。また, 少量の外出血が持続的に見られることもある」(甲B9 ・1493 頁) などとされており, 出血は出産に伴い当然に生じるものであり, 切迫子宮破裂又は子宮破裂の症状とは考えられないとの被告の主張は明らかに誤りである。

 午前3時10分, 原告産婦のガードル型の下着が血液でかなり汚染されるほど出血していたから, その時点で帝王切開に移行すぺきであった。

被告側主張

 このときの出血パットの出血は, 少量から中等量程度であり, 大量、異常なものではなく, 持続性の出血でもなく, 分娩経遺の一部として何ら異常ではなかった。

 そもそも, 出血は出産に伴い当然に生じるものであり, 切迫子宮破裂又は子宮破裂の症状とは考えられないものである。

 よって, 午前3時10分ころの時点で, 被告病院に, 原告産婦が切迫子宮破裂であると診断して帝王切開に移行すべき義務は認められない。

裁判所の争点4及び5への判断です。

 この間は原告産婦はモニタリングがされていないが, 原告産婦はK助産婦に対して, 発作が強い, 下腹部の奥が痛いと訴え, また, 少量ないし中等量程度の性器出血がみられた時期である。K助産婦は, いずれも正常な出産に伴う痛みや出血であると判断し, 内診をして子官口が全開大であることを確認したが, 特に医師の診察を求めることはしていない。

 少量ないし中等量の性器出血は, 何らかの異常の徴侯であり, 子宮破裂においてもみられるが, 子宮破裂は内出血が重大なことが多く, 外出血は少ないかみられないこともある'( 甲B55 の10, 同14,74) 。本件出産において, 原告産婦の出血がどのようなものであったかは, 分娩経過表に少量から中等量程度との記載があるほか, K助産婦の証言は明確でないが, 原告産婦は「下着が染まるほど」の出血で, それを処分してもらったと述ぺている。この点は原告産婦の供述等の信用性は高いというぺきであるが, K助産婦は特に異常を感じなかったことからすると, それが通常の出産に伴う以上の出血であったとはいえない。

 しかし, 午前3時10分ころには, 原告産婦は, K助産婦に対し,「下の奥の方が痛い」と訴えているのであり, それまでにも陣痛が強いとも訴え, 分娩監視装置の記録でも100mmHg を超える記録がされていたのであって, それが実際の値と合致するとは限らないとしても, かような記録があり, 出血, 局所的な痛みを原告産婦が訴えている以上, 同人がVBAC であること, しかも胎児の大きさや子宮壁の厚さに鑑みれば, この時点で医師の診察を仰ぐのが相当であった(間欠期は「リラックス上手」との記載もあるが, その際に原告産婦が訴えていた痛みが生じていなかったかについては不明である。)。

 後の分娩監視装置の記録からみても, この時点では胎児に異常はみられず, 原告産婦は子宮破裂に至ってはいなかったが。K助産婦により原告産婦の人工破膜が行われた午前3時32分ころから数分後(午前3時35分ころ) に児心音が低下し, 持続性除脈が現れている。

 持続性除脈の原因は, 後の帝王切開時の所見によれば, 子宮破裂により臍帯が圧迫されたためであるa

 児心音が低下した時点では臍帯圧迫が起こっていたとみられるところ,酸素投与や体位変換によっても改善しなかったことからすれば, このころには既に子宮破裂に至っていたと認めることができる.

 そうすると, 破裂部位の菲薄化はそれ以前から生じていたことになり、切迫子官破裂の状態にあったというべきであるから, 原告産婦が一定の部位の痛みを訴えたころに医師が診察をしていれぼ, 切迫子宮破裂の診断ができた可能性があったと考えられるのであって,被告病院の医師等により慎重に原告産婦の分娩経過を観察すべき注意義務があったことからすれば,原告産婦の訴え等により医師による内診や検査をして確認すべきであったといえる。

 この点について,鑑定結果では, 子宮破裂の機序には触れず,原告産婦が訴えた痛みや出血は正常な出産において頻回にみられるもので, 同人及び胎児に特に異常はみられないから, このころに帝王切開に移行すべきであったとはいえないとし, 児頭が上方に移動し吸引分娩が困難であると判断され, 続く超音波検査にて子宮破裂が強く疑われた時点, 午前3時40分ころに帝王切開に切り替えるべき状態になったする。しかし,前期のとおり, 被告病院の医師らは, より注意深く分娩監視をする義務を負っていたのであって, その義務を果たしていないのに, 異常を示す徴侯がないことを前提とずる鑑定結果は採用することができない。

争点4および5の原告側の主張は、

  1. 下腹部に限局した痛みを訴えていたから子宮破裂の前兆であった
  2. 性器出血があったのは子宮破裂の前兆であった

この二つの主張です。これに対し裁判所の判断は、後の経過から考えて子宮破裂の前兆症状であったとし、この時期に助産婦が医師に適切に報告していれば

    切迫子宮破裂の診断ができた可能性があった

だから注意責任義務を果たしていないと認定しています。


(争点6)

これについては裁判所判断のみ記載します。

 人工破膜は, 通常の分娩においては, 分娩を促達させるために行われるものであって, 特別な手法ではないが, 仮に人工破膜が陣痛(子官収縮)を促進するものではないとしても, 人工破膜により子宮内の圧力の方向に変動が生じるのであり, 菲薄化していた子宮壁がそれによって破裂に至る可能性はあるものと考えられる. 人工破膜が陣痛を促進するものではないとしても, 上記及び人工破膜と児心音低下の時的経過からすれば, 人工破膜が本件出産において子宮破裂の原因ではないものの, いずれ切迫子宮破裂から子宮破裂に至る過程のきっかけとなったということができる。K助産婦が行った人工破膜は, 本件の事情の下では適切とはいえないが, それがいずれ生じたであろう子宮破裂の直接の原因とは認められない以上, 人工破膜をしたこと自体に本件の結果との因果関係があるとはいえない。

ぎりぎりセーフの判定ですが、VBACでの人工破膜は非常に高度な判断が要求される事になります。


(争点7)

原告側主張

 人工破膜後, 児心音が低下した段階で, W医師は吸引分娩を施行し, A助産婦は原告産婦の上に跨がり腹部を思い切り押して児を取り出そうとした(クリステレル胎児圧出法) が, これらは予宮破裂の危険について全く顧慮していない行為である。

 子宮破裂が起こると胎児の体(形) が直接に腹壁上からよくわかり, 胎児が腹腔内に脱出すると腹部の片側に偏在した胎児を腹壁直下に触知できるところ, A助産婦が腹部を押した行為により, かかる状態を原告産婦は認識した。

 切迫子宮破裂を認めた場合, 経腟分娩は禁忌であるから, 人工破膜後, 児心音が低下した段階で, 吸引分娩を施行し, 腹部を思い切り押すことなく,帝王切開に移行すべきであった。

被告側主張

 吸引分娩にっいては, 原告産婦の子宮口が全開大で, 破膜しており, 児頭が十分下降していた状態において, 児心音が低下したことから, 時間を要す

る帝王切開の方法によるよりも, 早急に娩出することが可能な吸引分娩の方法によって, 児を早急に娩出させることが最善であると判断して行ったもの

であり, 緊急時の判断及び処置として医学的に間違ったものではない。

 A助産婦が原告産婦の上に跨がって腹部を思い切り押したことはない。1回目の吸引分娩の際, 吸引分娩を補助するため, 原告産婦の横に立ち, 子宮底圧迫を行ったが, この行為は吸引分娩の補助として不適切な行為ではない。

 よって, 人工破膜後, 児心音が低下した段階で, 帝王切開に移行すべき義務は認められない.

裁判所の判断です。

 前記判示の事実によれば, 原告産婦が子宮破裂に陥ったのは, 児心音が低下した午前3時35分ころと認められる(なお, M鑑定書も同旨であるが, 補充鑑定の結果は, 児心音低下の原因は複数あるからこの時点ではまだ子官破裂の確定診断には至らないという。) ところ, 酸素投与や体位変換をしても児心音が改善しなかったのに, W医師は3 回にわたって吸引分娩を試みたが失敗し, 児頭が上昇したことから, 子宮破裂を疑ってS医師を呼んでいる。

 原告産婦はこのころ子宮口全開であり、児頭の位置はsp+1であった。吸引分娩により初産婦が容易に娩出できるのは児頭の位置がsp+3以下のときであり, 胎児仮死の場合はsp+3以下に下がって初回の吸引分娩で娩出できないときは直ちに帝王切開に移行すべきであるとの見解がある(甲B43) が, 妊婦の状態によっては, 児頭がそこまで至らない場合でも有効な場合があり, 本件出産では, 子官口が全開大であるごとや胎児の位置から吸引分娩は行うべきでないとはいえず、胎児仮死が疑われ緊急に娩出することが求められていたこと, 成功ずれぼ帝王切開よりも早くかつ侵襲なく娩出を終えることができる(鑑定結果) のであるから1、上記のように児頭がやや高かったとはいえ, 吸引分娩を試みたことは被告病院医師の過失とはいえない。

 児心音が低下し, 持続性除脈が発生した午前3時35分ころには既に子宮破裂が生じていたのであるから, 助産婦が行ったクリステレル胎児圧出術は, 原告産婦の子宮破裂の原因ではない。

 鑑定結果は, 早期に胎児を娩出する方法として不適切ではないというのであるが, その当時, 吸引分娩により直ちに娩出ができると考え, それを補助する方法として行われたものであるところ, 繰り返し行われたのものではなく, 手法としては不適切なものと断定できない。

 しかし, 同圧出術は胎盤の血流を悪化させるものであるし, 吸引分娩と同圧出術を試みた際に, 児頭の上昇がみられるなど胎児が子宮内から脱出した徴侯がみられたのであるから, 同圧出術を用いたことは事態をより悪化させたものというぺきである

原告側の主張は

  1. 子宮破裂が疑われるのにクリステレルを行なった。
  2. 子宮破裂が疑われるのに吸引分娩を行なった

これに対し裁判所判断は吸引分娩の方が早く娩出できる可能性があったので、これを試みた事について過失を認めていません。また吸引分娩の補助としてクリステレルを行った事も不適切でないとしています。それでもこれを行った事は「結果として」事態をより悪化させたとして、どうやら注意責任義務をほのめかすような判断をしています。


(争点8)

原告側主張

 VBACを実施するに当たっては, 子官破裂の危険をも顧慮し, ダブルセットアップすなわち直ちに帝王切開を行える準備をして臨むことが不可欠である。そして, 子宮破裂の徴侯など危険を感じたなら, 直ちに帝王切開に切り替えるべきであり, 異常発生時には15分以内に児を娩出することが障害を残さないためには必要である。

 被告病院が子宮破裂に備えて, ダブルセットアップ体制をとっていなかったため, 子官破裂を認識すぺき時期(午前3時32分ころ) から午前4時10分帝王切開手術開始まで, 少なくとも35分以上かかってしまった。

 S医師がエコー検査を実施し, 子宮破裂を確認して, 帝王切開の準備を告げるまで, 帝王切開の準備はされておらず, 結局帝王切開により児を娩出したのは, 午前4時12分であった。被告病院の診療録によれば, 児の娩出まで, 子宮口全開大から1時間以上, 人工破膜から40分経過して持り, 直ちに帝王切開を行える準備をしていなかったことは明らかである。

 母児の状態をモニターできる器具が整っていても使用しなければ意味はなく, 陣痛発来時には血管が確保されていなければならない. 緊急手術赤できるように器具が消毒されていても手術室の鍵をあけるのに時間がかかっていたのでは意味がなく, 麻酔医及び新生児専門医が待機していても, 執刀したY医師は自宅から呼び出されたのであって, 緊急帝王切開手術を担当する医師が病院内にいなかったのでは論外である。

 被告病院がダブルセットアップ体制をとっていなかったことは明白である。

被告側主張

 米国の産婦人科学会の勧告によれば, 緊急帝王切開決定から30分以内に執刀することが望ましいとされている。

 被告病院では母児の状態をモニターできる機器が整っており, 輸血もいつでも可能であり, 緊急手術ができるように器具は消毒されて用意できており,麻酔医及び新生児専門医も待機して, 緊急時に帝王切開に切り替える準備はされていた。

 子宮破裂が起こったのは午前3時40分ころであり, それを速やかに把握し, 速やかに手術室に搬送している。執刀したのは午前4時10分とその30分後であり, その2分後には児を娩出している。

 前記のとおり, 被告病院において, 原告産婦について子宮破裂であると疑ったのは, W医師が3 回目の吸引分娩を施行しようと試みた時点(午前3時37分ころ) であり, この時点まで原告産婦について子宮破裂が生じたと判断されるような状況はなかった。その直後, S医師は, 確認のためエコー検査を施行して腹壁下に胎児を認めたため, 午前3時40分, 子官破裂であると診断して帝王切開手術を施行することを決定したものである。

 本件の帝王切開決定から実際に娩出するまでに要した時間は平成7年5月17日当時の一般的医療水準にかなったものであった。

裁判所判断です。

 VBACの試験分娩にあたり, 帝王切開を決定してから手術に着手するまでの時間については, 緊急を要する場合が多く, 短時間であれぱあるほど望ましい。1988年のACOGの報告では,30分以内が望ましいとされていたが, その後,18分以上になると障害を残す場合があることが報告(この事例は平成7年当時でも日本における各文献にも多く紹介されており, 産科の医師の間では知られていたものと認められる。) されるなどし, また, 日本においても, 上記の時間を10分ないし15分であるとすべき意見や, 実施している医療機関の報告がされるなどしており, より短時間であるほど望ましいとされていたのであって, 上記30分は医療機関が遵守すぺき基準として扱われていたものではなかった。

 VBACを含め経膣出産において, 帝王切開に移行するのは, 胎児仮死が見られる場合であるが、その原因として陣痛微弱等による分娩遷延, 臍帯巻絡, 臍帯下垂や子宮破裂等による臍帯脱出等が挙げられる。胎児仮死の徴候として, 遅発一過性除脈, 変動一過性除脈があるが, それらは子官収縮に遅れて胎児に除脈が認められる場合であり, 体位の変換,酸素投与により改善がみられる場合がある。しかし, そのような処置をしても改善がみられない場合や, 本件のように持統性除脈が継続する場合においては, 胎児仮死は重度であることが予想され, 緊急に帝王切開が行われるべきである。

 そうすると, 胎児に影響が出ないための帝王切開が行われるまでの時間は, 胎児の状態により緊急性の程度が異なることは当然であり, 一律に基準として定めることができるものではない。前記報告は,VBACを推進する中で, 起こりうる緊急帝王切開が必要となる胎児の状態などを考えて,帝王切開を行うとの判断から30分以内に手術に着手することができれば,概ねそれに対処することができるから, そのような準備のできる医療機関ではVBACを試みてよい(すなわち, それ以上の時間がかかる医療機関ではVBAC を行うぺきでない) とするものであって, VBACの試験分娩をする際の医療水準を示したものとはいえない。

 持続性除脈の場合は, 遅発一過性除脈や変動一過性除脈がみられる場合よりも, 短時間のうちに胎児に重大な影響が生じることが予想されるから、胎児の障害を避けるためにはより迅速に帝王切開により娩出されるぺきであり, 緊急性は高い.

 したがって, 前記の30分の基準は, それが遵守されたからといって,当然に当時の医療水準を満たしていると評価すべきものではない。

長いので一旦切りますが、ここまでの裁判所の判断は「30分ルール」を巡るものです。被告側が主張した30分ルールに対し、30分は緊急帝王切開の一つの報告としてあるが、病態によってこの時間は異なり、VBACでは

    18分ルール

これが平成7年でもあるとの判断を下しています。

 ー方, 原告産婦が子宮破裂に至ったと考えられる時間(児心音が低下した午前3時35分) から手術開始(午前4時10分) までは35分、S医師が子宮破裂の確定診断(午前3時40分過ぎ) をしてからは約130分以内に手術に着手され, 午前4時12分には胎児が娩出されている。

 児心音が低下してから。子宮口が全開大であり, 児頭がsp+1の位置にあったことなどから, 吸引分娩を試み, 子宮破裂が疑われて, S医師が呼ばれ, 子宮破裂の診断後, 手術室への搬送, 執刀したY医師らの呼び出し, 原告産婦の血管の確保等が行われていたことを考えると, 帝王切開の必要性の判断の時期が遅れたとはいえず, その後の手術開始まで要したた時間も必ずしも遅れたとは評価できない(K鑑定書は, 子宮破裂時期について,診療録の医師の記載と分娩記録の助産婦の記載とに齟齬あるが, 子宮破裂が発生した後に記載した助産婦の記録よりも, 医師の記載を信頼すべきであること, S医師が連絡を受けてから診察をするまでの時間はわずかであるところ, その間にW医師が3回の吸引分娩を行っていたことを考えると, 午前3時32分というのは不自然であることから, 午前3時20分に人工破膜を行い,3分後に持続性除脈が始まったとみるべきであるというが採用できない。)。

 しかしながら, 本件では, 胎児に持続性除脈が発生していたのであり,上記の帝王切開への移行に遅れはなかったと評価できても, 客観的には上記の時間では胎児に低酸素血症による重大な障害が発生する可能性を避け得なかったというほかはない。

 したがって, 被告病院において, 手術決定後30以内に手術を開始したと評価することができたとしても, その事実だけでは被告病院の過失を否定することにはならないが, 吸引分娩を試みるべきではなかったとはいえず, 被告病院の診療体制において原告産婦の手術の要否の判断及び手術開始が遅れたということはできないから, この点を被告病院の過失と評価することはできない.

 また, 平成7年当時からすれば, 各医療機関において,VBACによる出産を行うに当たり, 一般的に直ちに帝王切開を行えるようにいわゆるダブルセットアップ体制(手術室の準備や麻酔医、執刀医等スタッフの待機など直ちに手術に着手できる体制) をとるぺきであったとはいえないから,この点もそれ自体では直ちに過失ということはできない。

3:35に児心音低下時を子宮破裂時と認定した上で、その時点で吸引分娩を試みた事にまず過失はないとしています。またそこから35分で手術を開始した事も評価はしています。その辺りは、

    被告病院の診療体制において原告産婦の手術の要否の判断及び手術開始が遅れたということはできないから, この点を被告病院の過失と評価することはできない.

そこまで評価したのなら過失は無いと言えば、そうではなく、

    客観的には上記の時間では胎児に低酸素血症による重大な障害が発生する可能性を避け得なかったというほかはない。

非常に怪しげな表現を散りばめて判断は続きます。

 しかしながら, 医療機関として一般的に取るべき体制と, 被告病院において原告産婦の状態に対応してVBACに当たりいかなる注意義務を果たすぺきであったかとは別の問題である。

 前記のとおり, 原告産婦は, 子宮壁の厚さが2mmであり, 胎児も大きめであったこと, 経睦分娩の経験がないことなどからすれば,VBACによるべきではないとはいえないとしても, 子宮破裂等により緊急帝王切開に至る可能性は高かったというぺきであり、被告病院の医師としても, 一般的にVBACが結果的に帝王切開に移行する割合が3ないし4割程度あり, 原告産婦は, その可能性が比較的高いことを検査等により知っていたのであるから, 本来, 原告産婦のVBAC にあたっては, 緊急の事態に対応できるようにずぺきであった(甲B56 の, より慎重に試験分娩を施行すぺき症例が参考になる。ただし出版は2002 年) 。

 また.VBACの試験分娩開始後に, 前記のように原告産婦の陣痛が強いことが認められ, 原告産婦も強いことを訴えていたこと、限局した部位である「下の奥の方」の痛みを訴えていたのであるから, より一層, 子宮破裂を確認する以前から直ちに緊急帝王切開が行えるように準備をしておくぺきであったということができる。

原告産婦はただのVBACではないから、「もっと、もっっと、もっっっと」注意すべき義務があったと認定しています。


争点9の損害賠償額の話は省略して1〜8までの争点のうち過失として認定されたのは、

以上のとおり, 被告病院の医師らには, 争点5及び8において過失が認められるというぺきである。

どうも争点3の「過強陣痛」の

    この点において分娩監視を怠っていたといわざるをえない

また争点4の「下腹部の強い痛み」の、

    原告産婦が一定の部位の痛みを訴えたころに医師が診察をしていれぼ, 切迫子宮破裂の診断ができた可能性があったと考えられるのであって,被告病院の医師等により慎重に原告産婦の分娩経過を観察すべき注意義務があった

これについては過失認定はされなかったようです。法律用語の表現は解釈が本当に難しいものです。

結局のところ

    (争点5) :出血
    (争点8) :ダブルセットアップ

この二つについて注意義務違反を認定しています。これについては、

 原告らの主張する分娩監視上の注意義務と帝王切開移行準備義務ば, 分娩経過の監視及び適時の診察をして子官破裂等緊急事態にならないうちにVBACを止める判断をすべき注意義務と緊急事態になっても迅速に対処できるように備えておくべき注意義務であるが、それは, 分娩時における一般的な注意義務に加え, 原告産婦の具体的な状態によって, 被告病院において負うべき注意義務を前提として構成されているものである。

 前記のとおり, 原告産婦のVBACは子宮破裂等の危険性が高かったのであるから, 被告病院は、一層, 原告産婦の分娩経過を注意深く監視すぺき注意義務を負い, また, 緊急の事態に対応すぺき準備をしておくぺきであったということができ, 被告病院において, 少なくとも前記のいずれかの注意義務が果たされていれば, 本件の事態は避けられた可能性が高かったのであって, 被告病院の過失が認めるというべきである。

皆様、長い長い判決文にお付き合い頂きありがとうございました。ここまでたどり着けた方がどれだけおられるか不安を感じるところですが、元の判決文が公開できないので、できるだけ引用を多くした関係と御理解ください。それと貧弱なOCRを使ったので判決文中に誤変換が残っている点もご容赦願います。

個人的な感想として、「結果」として子宮破裂を起すような「要注意」のVBAC産婦に対する注意が足りないとしている様な気がしてなりません。それとこの訴訟は控訴していますが、このまま確定するようであれば日本のVBACはもちろんですが、産科医の逃散が加速するのだけは確実かと思われます。今日は引用するだけで目一杯でしたので感想はそれぐらいです。

元外科医元外科医 2008/05/30 09:04 産科は今も以前も専門外なのですが、この判決によればVBACはするな。ということですね。個人的には初産から帝切なら次回も帝切が安全だと思います。なんで経腟にこだわるのか
理解できません。男だからでしょうか(笑)

一産科医一産科医 2008/05/30 09:21 とりあえず感想。
これを見る限り、産科で
「ダブルセットアップ」と称しているものは殆どウソっぱちだと認定されたと言えましょう。
まあ、一過性徐脈の場合は今回程度の時間でカイザーできれば、ダブルセットアップと見なしてやらんこともない、ということですが、持続性徐脈ならダメだということになります。

帝王切開決定から施行まで、17分以下でできる体制を24時間365日保っている施設を私は寡聞にして知りませんが、どこかあるのでしょうか?
それができなければVBACのときのダブルセットアップとは認められない、とするのであれば、それを満たせる医療機関は殆どないと考えます。それを「医療水準を満たす」とするのであれば、現実に全く即したものではなく、その点については控訴せざるを得ないですね。

一産科医一産科医 2008/05/30 09:23 開業医で、局所麻酔・助産師前立ちなら、それこそ5分でカイザーできるところもあるかもしれませんが。

YosyanYosyan 2008/05/30 09:32 昨日は読んで書くだけでフラフラだったのですが、VBACは「18分ルール」が訴訟では固定しそうな気がします。控訴審で勝ったとしても平成7年水準での勝利ですから、現在のVBAC訴訟では「18分ルール」の壁が聳え立っても不思議ありません。

 >VBACはするな

他に解釈するのが相当難しいですし、現在の産科の戦力からして整備の方向に進むというより、弱体化する傾向のほうが強いと考えられます。完璧なダブルセットアップ体制を組んで医療資源を費やすより、VBACなどやらないの方が妥当な選択と思われます。

お産はやめました。お産はやめました。 2008/05/30 09:38 「ダブルセットアップ」とカタカナで書かれるように、これは海の向こうのもっと医療費をふんだんにかけているところの話です。
分娩後にどちらかの料金しか払わない人に対して「ダブルにセットアップ」しておけるほど、日本の病院は裕福ではありませんし、他の方々が払った分娩料を勝手に自分のために使うことになるのかと。。。。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/30 09:43 現状、分娩室でただちに帝切できるように設備がなされていない理由というのは、何でしょうか?清潔度?
前に京都の心タンポナーデの心膜開窓術のときも、オペ室移動の時間を問われましたよね。

BugsyBugsy 2008/05/30 10:01 >米国の産婦人科学会の勧告によれば, 緊急帝王切開決定から30分以内に執刀することが望ましいとされている。

日本の医療体制は米国よりもはるかに後進国だというのを気付いてもらいたいものです。
産婦人科以外の診療科でも「米国では....望ましいとされている。」治療指針は山ほどありますが、といわけ日本では医療スタッフの数が桁違いに少ないので、望ましいとおっしゃいますが、現実には実施不可能な指針が殆どなんですがねえ。

ssd666ssd666 2008/05/30 10:04 この界隈では有名な開業医の先生のところで下の子供を出産させましたが、分娩室の隣に手術室がありました。
麻酔科研修では、予定の緊急帝王切開というのが最初は理解できず、なんだそりゃと思いましたが、麻酔手技を見て納得。
どうして、産科医の先生が、一度でもVBACなどという無謀な賭をしたのかは今でも理解できません。

元外科医元外科医 2008/05/30 10:05 ICUならその場で開腹、開胸できますね。セットも備えてあるので、医師がいれば2−3分で開創可能でしょうか。しかし、有限の医療資源をどう使うかということを考えれば緊急事態の発生の可能性をどれだけ見積もるかということと発生時の対応時間の関係になります。医療費削減の折り分娩をICUレベルでやれと言うのははっきり言って無理でしょう。

rijinrijin 2008/05/30 10:39  怨念ですね。

優駿優駿 2008/05/30 10:44 こういう勧告やガイドラインってこうするように努力しようという努力目標だと思ってました。
ボクは循環器医ですが、心筋梗塞でAHAのガイドラインではDoor to baloon(つまり病院に入ってから心カテをして風船を膨らませるまでの時間)を90分以内にしなさいという勧告があります。
夜間、休日に患者さんがやってきて救急当番がみてもしやこれは心筋梗塞では?と循環器当番を呼んでああ、これは心筋梗塞だから緊急にカテーテルをやろうということになりカテ室の準備、スタッフの招集でカテ室に入室。(ここまでで90分たっている施設いっぱいあります。)
これで、結果悪かったら訴えられて負ける可能性あるということですもんね。
田舎や人が少なくてもがんばってカテしている病院では心筋梗塞も受けられませんね。
しかも今度、日本循環器学会で心臓血管外科を標榜している病院か近くにすぐ外科手術ができるところしかAMIにPCIしてはいけませんってなるみたいです。
本当に田舎でAMIになると昔ながらの保存的両方か長い時間かけて遠くの病院に運ばれるかどっちかですね。
primry PCIが普及してAMI後の合併症が減少しているのにその恩恵には都市部の方しか預かれないようになるようです。


急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療ガイドライン
 以前から「急性心筋梗塞の診療エビデンス集」として治療指針はあった。昨年、「急性冠症候群の診療に関するガイドライン」が発表されたが、不安定狭心症と持続性ST上昇を伴わない急性心筋梗塞(非ST上昇型)のみを扱っていた。新ガイドラインは、ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関してまとめた初のものとなる。

 このガイドラインは、発症から入院まで、救急外来またはCCUでの初期治療、入院回復期あるいは退院後の患者管理、など時間軸に沿って構成されている。診断アルゴリズムとして、問診や身体所見から12誘導心電図や採血を実施するまでを10分間以内、冠動脈造影検査のための動脈穿刺までの“Door to needle time”を30分間以内、バルーンによる再灌流までの“Door to balloon time”を90分間以内とすることを推奨している。

 新たな診断基準として「トロポニン陽性」を採用した。心臓外科体制が整っていないだけでなく、近隣病院の外科手術室に転送できない施設における primary PCIについて、クラスIII、レベルCとしたが、会場からは、地方では必ずしも都市部と同じような体制が整わないとする指摘があった。

suzansuzan 2008/05/30 11:05 法律家は、医療裁判では必ず「医師」の意見を参考に聞く(鑑定っていうんですかね)んですよね?
とすると、この裁判の影には、「この対応はまずい」という鑑定を出した産婦人科医がいるってことですよね?
それは誰?
…わかんないんでしょうねぇ。

YosyanYosyan 2008/05/30 11:48 >鑑定を出した産婦人科医がいるってことですよね?

判決文で確認できる鑑定書は2種類です。名字まで分かるのですが、原告側に近い意見書を書いた人物は、徳島脳性麻痺訴訟で、原告側意見書を書いた医師と特定されています。名前はここには出しにくいですね。

一般市民一般市民 2008/05/30 12:03
結論から言えば、今後も原告勝訴の気がします。
医療に拘わらず、他の分野でも消費者有利の
判決が続いています。
他の業界でも業界の人間から見れば、
トンデモ裁判はいっぱいあります。
この件では、もし患者のわがままを受け入れて
VBACで臨むならそれなりの準備をすべきで、
そういった体制を敷けないのであれば
始めから受けるべきではない、という
判断かと思います。

今後はVBACは一切受けないという統一見解を
産婦人科学会は出すべきでしょう。

そうして今後の萎縮医療を国民に問うべきです。

なんちゃってダブルなんちゃってダブル 2008/05/30 12:20 海の向こうでは『ダブルセットアップ』といえば、複数の産科医、麻酔科医(産科専属)、小児科医(同上)がコーヒーでも飲みながら分娩室の隣室で待機している状態をいいます。日本では、、、。麻酔科自宅オンコール(しかも他の都道府県に住んでいる)なんてことが周産期センターでもありますからね。私が医師になった(20年未満10年以上前)の時点で、既にVBACなんて受けた者の自業自得とも言える一面がありました。
H7.よりは後ですが17分?ルールは和文の商業雑誌で普通に目にしていました。レジデントが敷地内に住んでいるようなマンパワー豊富な病院でなければ難しいとか開業医が安易にするべきではないとか学会が野放しにせずにVBACできる施設の基準を設けるべきとか、、、、。
いまだに、乳幼児物品量販店の掲示板などで開業医が『当院ではVBACできまーす!連携施設もあるので安心デーッス!』とか宣伝しているのを目にすると眩暈がします。

KEIKEI 2008/05/30 12:44 昨今の患者救済型判決の流れからして、被害にあった患者がいれば、何がしかの賠償責任が発生するのは致し方ないのかもしれません。結局医師賠償保険(施設賠償保険)の射程の範疇でしょうし、あるいは公立施設であるから保険はきかず県条例で議会に予算をつけてもらうんでしょうか。さすがに不真正連帯債務として病院(県)が担当医に求償することは考えにくいですし、、、。

ただ今回は被告が控訴していますから、今回の判決は確定しておらず、その判決も当事者を拘束しません。

従って、17分ルールが確定したわけではなく、現状では努力目標といったほうが正しいのかもしれません。

産科婦人科学会もVBACについて会員を拘束するルールも決めてくれませんかね(例のガイドラインのようにいかようにも取れるものでは結局どっちつかずですし)。いっそのこと「VBACは学会の認定する施設で行うことを勧告する」とかやってくれれば、、、。

suzansuzan 2008/05/30 13:06 トンデモ判決の裏にトンデモ鑑定あり。

ミクシィで「治療行為の結果の後遺症もしくは患者死亡で医師の刑事責任を問うのはおかしい」というスレッドの議論をいたしましたとき、とある法律関係の方が「法律家が独自で判断しているのではなく、医師の意見をちゃんと聞いて判断している」と書いてました。
つまり「医師の立場から見てもおかしい」という裏づけがあるんだから、裁判官を責めるのは変だ、と。

複数の意見を聞けばいいのでは?に対しては「予算がない」で、その医師の専門外(たとえば産科の事例を腫瘍専門家に鑑定させるとか)を鑑定させるのはどうなのか?に対しては「自分が持っていきたい方向が決まっている場合には、その方向に沿った鑑定書を書いてくれる医師を選ぶ」のだとのこと。

今回も結局、「原告側の主張に沿った鑑定をしてくれそうな鑑定者」が選ばれているのですよね。


鑑定する医師を一定の専門家集団からランダムに3人以上選ぶ仕組みが必要じゃないのか?と思いました。

TOMTOM 2008/05/30 13:29  Yosyan先生、長文お疲れ様です。
 基本的なところなのですが、本件でVBACを選択したのは誰なんでしょうか。最終的には「担当産科医」ということになるのは職責上やむを得ないもしくは当然ですが、病院が危険を指摘したのに原告が強く経膣を希望したのか、病院側から「VBACでやってあげる」とセールスしたのか、正直それによって話が変わると思います。裁判的には(医【学】的客観性に於いても)争点1・2は「結果的に子宮破裂が起こったこと」との因果関係は確かにないですが、主観的にはそこから始まる話だろう、と思いまして。どっちにしても結論はVBACなんかやるな、という事になるんですけれどもね。

 ただ、その点とは関係なく、「op開始まで何分以内でなければならない」という文脈には、「理想の世界はこの世にはない」という事が何故わかんないのかな、と思います。このテの判決ではいつもですが。

BugsyBugsy 2008/05/30 13:45 >原告側の主張に沿った鑑定をしてくれそうな鑑定者

自分が知っている例ですと
「治療に奏功した難治性の000病の一例」なんていう和文の症例報告を書く医師がいます。
仮に100例治療経験があれば難治性疾患で全例完治出来る訳もないのですが、なまじ一例しか成功体験をしてないものですから 自分だったら奏功しうるという部分に固執してしまいます。

しかも裁判官が納得する権威ある社会的地位についていれば 遠い昔の治療経験であっても鑑定書を依頼したようです。教科書を執筆(弟子が実際には書いた)したから経験豊富だろうと判断されて依頼されたお偉いさんもいました。

rijinrijin 2008/05/30 13:51 > 名前はここには出しにくいですね。

 ここで議論する必要もないのですが、そっちのpeer reviewも必要ですね。あまり杜撰な鑑定意見を出し続ける「専門家」については、その専門性を否定するのはやはり他の専門家の仕事です。

 これも自律だと思います。

YosyanYosyan 2008/05/30 13:57 TOM様

誰がVBACを勧めたかは、原告はもちろん「前回C/Sだったので今回もC/Sかと聞いたのにVBACを強く勧められた」と主張していますが、被告側は「VBACと言う選択もある事を話し、危険性を説明した上で原告が了承した」となっています。

裁判所判断を一部引用しておくと、

『原告産婦は, 子宮破裂の心配をしたものの医師の説明で一応納得し, 強く帝王切開を求めたわけではないことからすれば, 原告産婦の意向に反してVBAC による出産が行われたものではなく, 本件出産前に十分な説明を受けていれば, 原告産婦は帝王切開を選択したはずだということはできないから, 患児の障害及び死亡と因果関係があるとはいえない。』

原告はともかく被告は6年近く前の話であり、記録に残り難いニュアンスの問題であるため、裁判所判断もこの点は玉虫色にしているように思います。

TOMTOM 2008/05/30 14:17 >Yosyan先生

 ご回答ありがとうございます。なるほどどっちもそう言うだろう、という内容で白黒つけ難いですね。

L.A.LAWL.A.LAW 2008/05/30 15:06 >suzanさん 2008/05/30 13:06

>今回も結局、「原告側の主張に沿った鑑定をしてくれそうな鑑定者」が選ばれているのですよね。

 いわゆる私的な鑑定(意見書)と裁判手続きにおける正式な鑑定について、整理のために述べますと、前者は、個々の当事者(弁護士)が自分のお願いできる医師にお願いして提出するものですので、それぞれ自己の主張に有利なものが提出されます(不利な意見だったら提出しないことになります)。
 後者の裁判手続きにおける正式な鑑定は、裁判所から医師に対し頼むもので、頼まれる医師は、双方当事者(原告被告)が少なくともその人はだめだと反対しない方になります。
 したがって、一般的論としては、後者の方が中立意見として、信用性が高いとされることになります。

 ただ、この裁判手続きにおける正式な鑑定でも一人だけだとということで、東京地方裁判所では、3人の医師に法廷で、それぞれの意見を言ってもらうカンファランス鑑定を行っていますが、他の地域では、協力してもらえる医師の方が少ない等の理由で、困難なようです。

 なお、裁判手続きにおける正式な鑑定の費用は、鑑定を申し出た当事者(双方申請になることが多いので、その場合は、双方当事者)が負担することになるので、裁判所の予算が少ないこととは直接関係ありません。

YosyanYosyan 2008/05/30 15:18 L.A.LAW様

訴訟での鑑定書の選出ルートは聞いたことがありますが、この判決文ではK鑑定書とM鑑定書の2通があるようです。判決文で「鑑定書」と明記しているのですから、意見書とは別物と考えますが、そういう事も時にあるのでしょうか。それとも用語として鑑定書と意見書が時に混同されるのでしょうか。

L.A.LAWL.A.LAW 2008/05/30 15:48 判決で、鑑定書と書かれていれば、正式鑑定のことだと思います。私的鑑定、意見書等書かれていれば、いわゆる私的な鑑定(意見書)のことだと思います。通常、混同されることはないです。

正式な鑑定が2回以上行われることもありますが、それは、前記のようなカンファランス鑑定は別にすれば、同時に二つの鑑定が頼まれるのではなく、まず、一つの鑑定が頼まれ、その結果が出たところ、鑑定書が鑑定で聞いたことを答えていない(これ自体は、かなり多いのですが、ただ、答えていない程度によるので、簡単には、裁判所は再鑑定を認めません)とか、重要な前提事実を間違えていることが鑑定書の記載、鑑定人の尋問でわかった場合、あらたな争点が発生しそれについて鑑定が必要、など、裁判官が再度の鑑定を必要と判断する場合だと思います(なお、刑事の場合の精神鑑定は、多少違う部分もあるようなので除きます)。

鑑定で不利な結果がでた側が再度の鑑定を求めるケースは、ありますが、通常は、上記のように裁判官が再度の鑑定を必要と認める場合を除いては裁判所は受け付けません(それをしていたら、きりがないので)。

その意味では、少ないケースだとは思いますが、ないわけではないです。

L.A.LAWL.A.LAW 2008/05/30 16:00  付け加えますと、再鑑定される場合は上記のような場合ですので、通常は、そもそも最初の鑑定書が鑑定で聞いたことに答えていないケースも含め、相互の鑑定書は、厳密に同じ鑑定事項に対する鑑定ではないことが多いことになります。

suzansuzan 2008/05/30 16:13 LA LAWさま

鑑定人は裁判所が選ぶのですね。
「予算不足で複数の鑑定人を頼めない」というお話は、確か弁護士さんの仕事をなさっている方から聞いたので、私が勝手に「裁判所の予算」と思い込んだのですね。

ところで、裁判所はどういう基準で鑑定人を選ぶのでしょうか?
たとえば福島県大野病院事件(刑事事件ですよね)、どう考えても産科専門でないドクターが鑑定書を書いていましたけど。
原告被告の双方が反対しない人間を選ぶとおっしゃいますけど、産科専門でないドクターと知っていれば、少なくても被告側は反対したと思うのですが。

HirnHirn 2008/05/30 16:37 ええと、この判決文には「原告提出のK鑑定書」と書いてありましたので、徳島でもお名前の挙がった先生は原告側協力医です。

suzansuzan 2008/05/30 16:45 原告提出の鑑定書、ですか。
じゃあ、被告側に有利な内容が書いてあるわけはないですよね。

鑑定書って原告側、被告側からそれぞれ「私的」に提出されたのを、裁判所が後で「おおやけ」のものとして採用する、というルートもあるんですか?
その場合は、鑑定書がふたつ出てしまうことになりますけど。
先ほどのLA LAWさまのお話では、ふたつ出る場合は「裁判所が再鑑定を必要と認めた場合」だけかと思ったんですが、またしても私、何か勘違いしてますでしょうか?

で、原告側から提出された「私的」鑑定書が「おおやけ」に採用されてしまった場合には被告側に不利になることは目に見えますから、被告側は当然採用に反対すると思うのですがどうなんでしょう。

YosyanYosyan 2008/05/30 17:29 suzan様

L.A.LAW様の意見に反する事になるのですが、どうもこの判決文での「鑑定書」の用語の使い方は厳密を期していない様な気がします。つまりK鑑定書もM鑑定書も「意見書」ではないかと考えられるフシがあります。それ以外に漠然と「鑑定所見は」という表現が為されており、別に鑑定書があるのかもしれません。文中のK鑑定書、M鑑定書は神経質なぐらい注釈を使っているので、名字を冠する事で本物の鑑定書と区別している可能性を考えます。

それと判決文の読み方に私もそんなに詳しくないのですが、ある意見によれば鑑定書に甲号証とか乙号証みたいな引用表現を用いないとされていますから、原告ないし被告側の意見書の可能性はあると考えます。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2008/05/30 17:45 suzan様
>たとえば福島県大野病院事件(刑事事件ですよね)、どう考えても産科専門でないドクターが鑑定書を書いていましたけど。

あれは裁判所選任の鑑定医ではなく、検察側協力医です。この事件では検察はまともな産科の協力医を確保することもできないくらい杜撰な起訴をしたのです。

YUNYUNYUNYUN 2008/05/30 17:49 > 裁判所はどういう基準で鑑定人を選ぶのでしょうか?

最近では、学会などに推薦依頼することが多いようです。
しかし、モトケンブログでの医師の方のご意見によりますと、
学会内の政治的力関係により、必ずしも医学的に最適の能力の医師が推薦されないことがあるとのことで、それは司法の側では如何ともし難い問題です。

> 鑑定書って原告側、被告側からそれぞれ「私的」に提出されたのを、裁判所が後で「おおやけ」のものとして採用する、というルートもあるんですか?

私的鑑定(意見書)だけで、裁判所が鑑定人を依頼しない事件もあります。
その場合に、両意見書の内容が一致しなければ、裁判所がどちらが信憑性有るかを判断します(証人の証言が食い違った場合と同じように)。
当然ながら、裁判官が「選び違えた」と批判されている事件もあります。

そこで、私が思うに、
裁判に使う鑑定は全て、厚生労働省の医療安全調査委員会に依頼することにしたら、よいのでは。
原告・被告がわざわざ協力医を探して頼む必要はなくなり、裁判に出される医学的意見が一個に統一されるなら、裁判所が選び違えたと非難されることもなくなり、万々歳。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2008/05/30 17:57 鑑定というのはすでにビジネス化しているようです。

http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/003request.htm#01

ssd666ssd666 2008/05/30 18:05 http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/doctor.htm
おもしろいメンバーですな。

BugsyBugsy 2008/05/30 18:35 YUNYUN様

ご教示いただければ幸いです。
おっしゃるように
>裁判に使う鑑定は全て、厚生労働省の医療安全調査委員会に依頼することにしたら、よいのでは。
というご意見には賛成です。同時に委員会の規模を大きくするしかないようにも思います。

ただ同時に警察も遺族から問い合わせがあれば独自に捜査を行う可能性を残しています。
この場合、医師法第21条の届け出先は、警察の刑事課であり刑事訴訟法の観点から捜査を進めることになると思うのですが、医療安全調査委員会の審議結果とは相容れない事案も出てくる可能性もあるのではないでしょうか。

あるいは警察独自の「医療調査委員会」のようなものを作って医師側のメンバーを入れるか 最初から医療安全調査委員会の審議結果に従うとする法律改正をする必要があるのではないでしょうか?
医師側としては極端な話ですが、医療機関で人が死亡されると「人が死んだ以上、被害者がいれば加害者もいるだろう。」という視点で捜査されそうで どうも医療現場の感覚とは合わないんですね。検察にあがっても何がしかの医療の専門家の意見に鑑定人という言い方がふさわしいかはわかりませんが、耳を傾けていただきたいのです。

YosyanYosyan 2008/05/30 18:35 神は存じてますが、それ以外はちょっと。

元外科医元外科医 2008/05/30 19:55 医療機関で暴力団員と間違われて射殺などというのは、当然警察の仕事にして頂いて
かまいませんが病死や合併症死まで刑事事件になるようでは医療は出来ません。逃散です。
第3者機関が出来た後は本当の医療ミスでも刑事介入は控えるべきだと思っています。

暇人28号暇人28号 2008/05/31 06:39 >裁判に使う鑑定は全て、厚生労働省の医療安全調査委員会に依頼することにしたら、よいのでは。

YUNYUN様のご意見に同意します。
この医療安全調査委員会に関しては、裁判所の付属機関としての役割を担ってもらうのが現実的かと。そのように割り切ったほうが医療従事者側としてはまだましだと思います。今までの鑑定を拝見すると、一人のトンデモ医師の書いたトンデモ鑑定書が独り歩きしていることが多かったようですしね。多数による合議制にしたらトンデモ鑑定は減少するものと思います。ただし、司法となるのであれば、当然不利な証言を拒否させてもらってもいいわけですよね。

まあ、これによって医師の逃散が減少するかはわかりませんがね。

YUNYUNYUNYUN 2008/05/31 15:20 Bugsy先生
民事訴訟をどうするかという問題と同時に、刑事手続きをどうするかという問題があるというのは、ご指摘の通りです。

これは以前、第三次試案のエントリに書いたことですが、
私にすれば、刑事民事の全ての司法手続きにおいて、医療安全調査委員会の意見を聴くということに、なぜしないかと思いますよ。
せっかく国家予算(国民の税金)を費やして新たな組織を作ろうというのだから、それを最大限に利用すればよろし。

特に刑事。
病院が自ら委員会に届出たものであろうと、遺族が警察に通報したものであろうと、医療安全調査委員会の意見を聴けばよいではないですか。
警察はどうせ、どこかの協力医の意見を聴かなければ捜査できないのですからね。警察で別個に調査委員会を作るというのも、無駄な話です。
厚生労働省は、医療安全調査委員会が「過度な刑事訴追を防ぐ」と説明していますが、そのためには論理的に、全ての刑事事件は調査委員会の判断を通る、ということでなければならないでしょう。

------
> まあ、これによって医師の逃散が減少するかはわかりませんがね。

私は、医師の逃散は訴訟が主原因ではないと考えておりますが(国家が医療にもっと予算をつぎ込まないのが悪いとオモ)、
モトケンブログのほうでは、医師の皆さんは、トンデモ訴訟が逃散の第一原因だという主張が多かったですね。

もっとも、逃散の主原因が何であれ、トンデモ訴訟があってよいことにはなりませんから、
トンデモ訴訟阻止のために、ちょうど使えそうな医療安全調査委員会を使ったらよかろうと思います。

L.A.LAWL.A.LAW 2008/05/31 15:26 >YUNYUN様
>L.A.LAW様の意見に反する事になるのですが、どうもこの判決文での「鑑定書」の用語の使い方は厳密を期していない様な気がします。

私の感覚だと、鑑定書というと、私的なものは含まれないと思うのですが、判決がYUNYUN様のおっしゃっているとおりだとすれば、私が間違っており、使い分けない裁判官もいらっしゃるのでしょう。

YUNYUNYUNYUN 2008/05/31 17:02 > 判決がYUNYUN様のおっしゃっているとおりだとすれば

L.A.LAW先生、それはブログ主Yosyan先生のご説明です。
私は判決書そのものを拝見しておりませんので、本件でどうなのかは、何とも。

一般的には、L.A.LAW先生のおっしゃるように、裁判所が依頼する鑑定人が作成したものだけを「鑑定書」と呼び、原告または被告の協力医が書いたものは「私的鑑定」とか「医学的意見書」として、使い分けると思います。

YosyanYosyan 2008/06/02 12:19 L.A.LAW様

お恥ずかしいのですが、よく読みなおしてみると、

・鑑定及び補充鑑定の結果(以下「鑑定結果」という。)
 →裁判所の依頼した鑑定人

・原告ら提出のK医師作成の鑑定書等(甲B55の1(以下「K鑑定書」という。
 →原告協力医Kの意見書

・被告提出の鑑定書(乙B13の1)作成者M医師
 →被告協力医Mの意見書

こういう注釈があり、これにより以後、K鑑定書、M鑑定書として以後の判決文に用いられていました。私の読み込み不足で混乱させて申し訳ありません。

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2008-05-29 木下常任理事

僻地の産科医様の木下理事の「明文化」謝罪会見より、

    日医の木下理事は28日の定例会見で、
    医療安全調査委員会の説明で

    「明文化」の記述をしたことを謝罪しました。

    本日、
    日医は「厚生労働省第三次試案に関する日本医師会の見解」を公表。
    その見解を要約すると、
    「8割の都道府県医師会も賛成したし、
     日医としては第三次試案による法制化を強く要望する」
    という内容でした。

    それで、その見解の書面に、
    「 警察庁・法務省に対しては、参議院決算委員会での
     両刑事局長による『試案の内容は厚労省と合議し、
     了解している』との答弁の通り、文書は交わしていないが
     試案の記載内容の遵守を求めていく」
    とありました。

    これについて記者から質問。
    「文書は交わしていないと認めたということは、
     これまで『明文化されている』と木下理事がお書きになった
     日医ニュースの表現を訂正するのですね」と。

    すると木下理事は、最初は「よく覚えてません」とか
    「あれは別紙3についてやりとりして・・・」などと弁解していましたが
    最終的に
    「ああ、ちょっと行過ぎた書き方をしてしまったかもしれない。お詫びします」
    と言われました。

ソースは5/28の記者会見に出席された記者です。僻地の産科医様は「あるお友達の記者さん」とボカしていますが、私もその記者がどなたかを存じています。

木下常任理事が日医での事故調推進派の最強硬派である事は有名です。ある日医ウォッチャーに言わせれば、木下常任理事のみが事故調に異様に熱心であり、他の日医幹部はなんかよく分からないうちに引きずられているんじゃないかの観測さえあります。この辺りについての真相は下々には憶測のみになっていますが、日医では木下常任理事が矢面に立って事故調推進に驀進している事だけは間違いありません。

ここで事故調推進に積極的なことはマイナス評価でありません。事故調問題の大前提は「事故調は必要である」の合意は医師の間で既に為されているのです。問題の焦点はどんな事故調になるかです。事故調に対する希望は様々にありますが、最大公約数的なものとしては、

  1. 医療事故は事故調が責任の有無を決定する
  2. 刑事民事については事故調の決定に基づいて行なわれる

こういう組織である事を望んでいるで良いかと考えます。これは現在の訴訟で医師に求められる善管注意義務が余りに高くなり、その高さを守ろうとすると、患者への不利益を度外視する萎縮医療・防衛医療を余儀なくされる現状があるからです。萎縮医療・防衛医療の水準はJBMと揶揄しているうちはジョークでしたが、JBMが現場の医療に実際に浸透している事態を危惧してのものです。

上記2条件を機能させるためには

  1. 事故調調査が終了まで刑事介入、民事手続きの停止
  2. 事故調調査結果で「シロ」ならば刑事民事の手続きは行なわれない

この2つの条件が必要です。このうち民事は国民の訴訟を起す権利との兼ね合いがあり、現状ではすぐにはどうしようもないので、運用実績を重ねる事により、民事訴訟での決定的鑑定所見として重きを為してくれるのを待たざるを得ないだろうと考えられています。もちろんそんな生温いものではなく「即座に」の意見もありますが、民事の話は今日はさておきにしておきます。

とりあえずの問題は刑事です。いくら事故調があったとしても警察捜査が介入すれば事故調調査は頓挫します。事故調調査結果に基づいて刑事手続きを判断するにも、事故調調査が終了するまで警察捜査の介入を停止する担保が無い事には事故調の存在意義が疑われます。この点についての明確な位置付けが事故調試案にない事が問題視されています。

事故調試案は現在三次ですが、試案上の警察捜査の位置付けは一貫して「謙抑的」です。木下常任理事は三次試案よりさらに酷かった二次試案から賛成で、三次になると賛成を超えて全面推進の立場に立たれています。ただ私だけではなく学会や各地の医師会から警察捜査に対する「謙抑的」の懸念が強く打ち出されています。これに対する木下常任理事の説明は、

  1. 警察・法務省と事前相談済である
  2. 相談だけではなく文書も取り交わしている

要するに密約がなされているから「大丈夫」で一貫されております。これは私から言わせればおもしろい表現で、約束の内容は言えないけど「安心しろ」の説明に思えてなりません。ただ木下常任理事の懸命の活動で密約を信用して、三次試案に賛成と言う幹部医師が増えているのは間違いありません。ところが疑問が浮き上がる事になります。

国会質疑で文書の存在が公に否定されたことです。木下常任理事は事故調反対派の説得材料に文書の存在をかなり強調されています。これは各地で木下常任理事の説明を実際に聞いた方の証言で明らかです。文書の存在についてはたとえあったとしても、その有効性は無に等しいであるとの意見も有力ですが、木下常任理事の説明で賛成に回った幹部医師のかなりが「文書まであるのなら」が大きかったとされます。これについてはこの段階になって

    「ああ、ちょっと行過ぎた書き方をしてしまったかもしれない。お詫びします」

文書の有効性の議論はさておいても、文書の存在が事故調賛成の大きな鍵であったと思うのですが、これを否定しています。


ところで事故調推進に対し様々な思惑が飛んでいます。これも木下常任理事の説明ですが、

  1. 社会保険庁解体に伴うこの時期が事故調創設の千載一遇のチャンスである
  2. 事故調法案さえ成立させれば内容は法が施行されるまでに修正可能である

社会保険庁受け皿説ですが、人員的には実情からして疑問であるとされています。これは説得力のあるものですが、私はやはり受け皿説を取ります。人員の問題ではなく、組織の数としての見方です。つまり社会保険庁が解体されてなくなる代わりに事故調をバーターで作ると言う考え方です。数の上で一増一減ですから官僚的には帳尻が合うとされていると考えられます。だから千載一遇のチャンスであるとのとらえ方です。官僚以外の人間の感覚として、社会保険庁解体と事故調創設はなんの関係もないと感じますが、官僚論理からすると非常に密接したものになると思われます。

この話は嘘ではないと思います。社会保険庁解体にリンクさせた方が事故調創設は官僚的には説明しやすくスムーズに事が運ぶ側面があるんだと思います。またこの事を、木下常任理事は厚労官僚から相当輪をかけて吹き込まれていると考えても良さそうです。根拠のない話ではありませんから、説得力もあるでしょうから「二度とチャンスは無い」と思い込んでも不思議ありません。

おそらくですが「二度とチャンスは無い」を十分信じ込まされた上で、「だから内容はともかく、とにかく作るのが重要」と話を更に吹き込まれたと考えています。木下常任理事も厚労官僚も試案の内容より器の成立が優先であるとひたすら訴えています。

1.の話はまんざら嘘ではありませんが、2.の話は木下常任理事が躍らせれていると考えます。早期成立のために内容は厚労官僚の言うがままになる必要がありません。厚労官僚は医療政策については柔軟性どころか朝令暮改を平気で行いますが、自らに都合の悪い事、不都合な事には一切耳を傾けません。看護師内診問題の看護課通達一つでさえ是正できません。厚労省のメリットばかりを並べた法案が成立すれば、条文を盾に絶対譲歩しないのは言うまでもありません。神話時代の日医であれば可能であったかもしれませんが、現在の日医の意見など厚労省に聞く耳はありません。

1.にしても厚労省も事故調を作っておきたいを忘れてはいけません。一増一減は厚労省にとっても大きく、社会保険庁の縄張りが減った分に事故調が欲しいと言う側面は確実にあります。厚労省にとってもこの時期を外せば、一つ縄張りが減る事になり困るからです。極論すれば厚労省にとっては事故調でなくとも良いわけで、何か社会保険庁の穴埋めになる組織が必要と言うことです。

厚労省も社会保険庁解体の穴埋めに事故調が欲しいと言う思惑がありそうですから、そこをテコにすれば事故調案の内容の交渉も様々あると考えています。あくまでも個人的にですが、木下常任理事は厚労省の縄張り確保のために不利な条件をすべて抱え込み、厚労省のために反対派を説得するのに大汗をかかされているように見えます。またあくまでも伝聞ですが、木下常任理事の人柄は誠実と聞いていますから、その誠実さを巧妙に利用されているように思えて仕方ありません。

SeisanSeisan 2008/05/29 10:02 ま、要するに日医の幹部たる木下常任理事がものの見事に洗脳され、厚労省、ひいては国民に日本の医師を切り売りして歩いてる、ということですな。
しかし、医師会がいつから日本の医師すべての意思を代弁できる存在になったのでしょうかね。いや、確かに私も医師会員ですが。

とおりすがるとおりすがる 2008/05/29 10:27 私も一応日医会員ですが、この前届いた日医ニュースの一面トップの「8割の都道府県医師会も賛成」の見出しを見て脱力した一人です。やはり、定年もなく、”ベテラン”が理事や幹部になる組織の行く末が、見事に現れているように思います。仕事柄、後期高齢者を多く診察し、判断能力の低下した方々を毎日診ている身としては、医師会が、”その世代の方々の団体”になってしまってるんだよなあ、としか思えません。おつきあいでしょうがなく入会している若い世代にとっては、非常に困るけど、いかんともしがたいというところです。でも、”その世代の団体”になってしまっているのは、医師会だけじゃなく、この国のいろんな組織が同じ状況になってしまっていて、というか、この国自体が”その世代の団体”になってしまってました・・・orz

とおりすがるとおりすがる 2008/05/29 10:30 あ、後期高齢者がみんな判断能力が低下しているという意味ではありませんので念のため。仕事柄、認知症の患者さんを毎日診察していて・・・ふと思ったことでした。

傍観者傍観者 2008/05/29 11:01 >木下常任理事の人柄は誠実

人柄の問題ではないような気が・・・

ところでこの先生(とそのご親族)、厚労省の医師等資格確認検索で検索できないのですが皆さん違う名前で医籍登録されておられるのでしょうか?

トビずれ失礼。

SeisanSeisan 2008/05/29 11:20 まあ、おおむね誠実で真面目、職務に忠実な人間ほど洗脳されやすいかと。
オウム事件を見ても明白ですな。
問題は、医師会員の下の方は全く支持していない、どころか何それ聞いてないよ、の状態だということ、そして、一番問題になる勤務医の意見を全く無視しているところですかね。

私なんて、多趣味のせいで物事を斜めに見る癖が付いてしまって、逆に困ってます(爆)

YosyanYosyan 2008/05/29 11:27  >厚労省の医師等資格確認検索で検索できないのですが

ホントだ、出てこないですね。日医会長はちゃんと登録されてますけどね。木下常任理事のお名前は「勝之」氏ですから、この字では異体字の可能性は低いですから「???」です。たしか専門は産婦人科だったのですが、ひょっとして御養子に入られて姓が変わられたのでしょうか。そういう場合に登録から漏れている事はよく聞くのですが。

僻地の産科医僻地の産科医 2008/05/29 11:32 このパブコメ文書はまだ各地の県医師会に回っていないようです。
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/05/post-1341-85.html
(コメント非公開を要望ですので載っていません)
こんな案になっているんですか。99%の文言はたしかに消えていますが、
「第三次試案で示されたように、全ての医療事故を免責にするということは
出来ないまでも、調査委員会に届出を行うことによって医師法弟21条の
所轄警察署への届出を必要としなくなり、届出義務から刑事訴追への流れが
なくなること等・・合意がなされた」になっていますね。とつぶやかれていました。

もう今日くらいには各県支部に回ったのでしょうか?

うろうろドクターうろうろドクター 2008/05/29 11:42 木下氏は少なくとも5月21日には、
ウチのブログで取り上げたような『嘘八百の講演会』を行っていました。
http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/23674025.html
http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/23674019.html

嘘を重ねて都道府県医師会などの『爺医』をミスリードし、
日本の医療制度を破壊しようとしたわけですから、
少なくとも日本医師会の常任理事は辞任するべきでしょう。

今日中には、FAX、メールを送るつもりです。

本当に誠実な人間なら、もう少し他人の忠告を聞いても良さそうなものですが…

YosyanYosyan 2008/05/29 12:21 成城木下病院の医師紹介ページ
http://www.kinohosp.com/doctors.html

■産婦人科(5名)

木下勝之氏、木下二宣氏、木下智恵氏、三和紀子氏、横山玲子氏

 →医師等資格確認検索に該当者なし

■内科(6名)

村上義次氏

 →医師等資格確認検索に該当者なし

■その他(4名)

−−−−−−

医師等資格確認検索の杜撰さは有名ですが、産婦人科5名が全部該当者なしとはちょっと驚きです。

元外科医元外科医 2008/05/29 12:49 5人も偽医者がいるとは考えられないので、おそらく昨年度の届け出を事務員がさぼって
していなかったんでしょう(笑)

rijinrijin 2008/05/29 12:55  検索でヒットしないのは、前回一昨年末の医師調査に皆さん回答されなかったと言うだけのことでしょう。

 それはともかく、縄張り維持が主目的であれば、何も議論を呼ぶような拙い試案を作り続ける必要はありません。説明不足かと思います。

 二兎を追っているということは当然あり得ることですが、設置自体に反対している者は一人もいないということと、衆参の状況を考えると、あんなできの悪いものに固執する理由が説明できません。手遅れになるより、間に合うように成立させることが重要となるからです。

 状況を見ると、却って成立を遅らせる方向で無理な努力を続けているようにも見えます。見送りにした方が厚労省の立場を強化するとも思えませんし、木下理事のお立場もわかりませんが、どうも表面上の理屈で割り切れない事情がありそうに思います。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 13:58 いまやってみたけど、私の名前も出てきませんねえ・・
みなさん出てきますか?
http://licenseif.mhlw.go.jp/search/top.jsp

沼地沼地 2008/05/29 14:20 あ、自分はでてきたけど、死んじゃった父も出て来る。(笑

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 14:59 わかりました。rijin様おっしゃる通り2年に一回の申告を上げていないと出てこないんですね。
http://licenseif.mhlw.go.jp/search/html/keisaisinsei.pdf
さっそく申告書出すことにします。
しかし、勤務医の先生はともかく、個人開業医の先生、こういうのは、医師会とかから連絡でもくるんですか?
わたしは医師会にも何にも入ってないからなあ。

お弟子お弟子 2008/05/29 15:05 >moto 殿
2年に一度の調査票出しました? 名目上は各医師が自主的に申請書を入手し各自で提出することになっていたんじゃなかったかな。出してないと医師法 第6条3項に違反しますな。第33条の2には50万円以下の罰金と定められておりますぞ。

>沼地 殿
医師法施行令 第4条2項に「戸籍法による死亡又は失そうの届出義務者は、三十日以内に、医籍の登録のまつ消を申請しなければならない」とありますでげす。

麻酔科医麻酔科医 2008/05/29 15:22 http://licenseif.mhlw.go.jp/search/html/keisaisinsei.pdf
医師等資格確認検索システム掲載申請書ってのがあるんですが、ちゃんと2年前に届出をしていても掲載されていないケース=システムの問題だったり、事務のミスをまったく前提としていない設計になっているんですよ。なんか、むっとくる掲載申請書です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 15:23 >2年に一度の調査票出しました?

いや、出した記憶がない・・
しかし、そうすると、日医会理事ともあろうお方が、調査票さぼった可能性が高い、ケシカラン。←ってお前が言うなよ〜(一人ツッコミ)
とにかく掲載申請書早急に出すことにします。いやー、このブログはいろいろ役に立ちます。

麻酔科医麻酔科医 2008/05/29 15:24 http://licenseif.mhlw.go.jp/search/html/keisaisinsei.pdf
医師等資格確認検索システム掲載申請書ってのがあるんですが、ちゃんと2年前に届出をしていても掲載されていないケース=システムの問題だったり、事務のミスをまったく前提としていない設計になっているんですよ。なんか、むっとくる掲載申請書です。
まあ、きちんと医師法を適用すると医師法違反で、罰金とりまくり、木下先生だって、2年前に申請し忘れていれば医師法違反にできるわけですな。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 15:35 ちょっと不思議なんだけど、調査票出していないと抹消なのに、なんで死んだ医師の名前は出てくるの?
死んだ医師は調査票出してないと思うのだが・・

smaniasmania 2008/05/29 15:46 >社会保険庁受け皿説ですが、人員的には実情からして疑問であるとされています。これは説得力のあるもの

すみません。この疑問であるという話はどちらに載っていますか?
全員救済でなければとか、人数の規模が違えば受け皿でないなんて話はないはずだと思うのです。

お弟子お弟子 2008/05/29 16:00 >moto 殿
届け出後に亡くなった場合とか登録事務手続き上のミスあたりがまず頭に浮かびますでげす。
以前は検索できたうちのじっちゃんも今検索してみたら名前消えてました。

>smania 殿
5/24記事の法務業の末席殿の発言あたりじゃないかな。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080524#c1211606686

ろくろくびろくろくび 2008/05/29 16:18 >最大公約数的なものとしては、
>1.医療事故は事故調が責任の有無を決定する
>2.刑事民事については事故調の決定に基づいて行なわれる
>こういう組織である事を望んでいるで良いかと考えます。
うーん・・・そうなんでしょうか?個人的には事故調の方向性についての見解としては大きく分けて3つあると思っています。
?事故調は原因を純医学的に検証し再発防止に役立てることを目的とし、刑事責任の追及には利用しない、と言う方向性(WHO型)
 この方向性は必ず刑事免責(刑法上処罰しない)とセットでなければなりません。現状では、少なくても事故調設置時期での刑事免責は実現困難ですから、刑事免責を実現せずに事故調だけを設置した場合、刑事責任の追及手続は何も変わりません。事故調は「刑事責任追及手続とはなんら関係のない組織」ですから「事故調の調査」と「警察の捜査」は完全に別個の手続になります。両者はなんら関係のない手続なので事故調の調査結果が出るまで警察が「動かない」どころか、「結果を尊重する」ことさえ法的に求めることは困難と思われます。
?事故調を刑事責任追及手続に積極的に利用する方向性
 事故調は刑事責任追及手続に組み込まれることになるので事故調の調査が終わるまで「警察は動いてはならない」とすることも可能であると思われます。この方向性が機能すれば最も医師の刑事責任追及を抑制することができると言うメリットがあります。しかし一方で、機能しなければ刑事責任追及に利用されるだけの組織になる可能性がありますし、真の原因究明からは遠ざかる可能性があるかと思われます。また、このような組織にすると厚労省の下に事故調をおくことは法務省が許さないでしょう(これは法務省の代弁者=河上氏も認めるところです)し、警察庁も反対するでしょうから「内閣府の下」と言う話になってしまい、厚労省にとっては美味しくないでしょうね。
??と?の折衷(事故調の方向性)
 ?と?のどちらの方向性をより重視するかによって色々なパターンがありうると思われますが、いずれにしろデメリットは「中途半端」と言う一言に尽きます。事故調について言えば
ア.「委員会は、医療関係者の責任追及を目的としたものではない」とはするものの責任追及とは関係のない組織とも言わない。というか実質的には追求もやっていると言わざるをえない(本来は○○を目的とした組織ではないけど○○もやります、と言う組織はいくらでもあるわけでして・・・)
イ.「告発」するわけでもしないわけでもなく「通知」する(通知って何?)
ウ.警察は動くけど調査結果を「尊重する」。謙抑的という言葉遊び
エ.事故調の調査に令状は不要だけど黙秘権は認める
オ.遺族が警察にきたら事故調を紹介するけど以下略
 ここら辺はある意味整合性のある組織にするための厚労省官僚の苦心が伺える、とも言えるわけですがとっても中途半端。

これらのどの方向性を選択するのかはパブコメの中間発表を見ても私には見えてきません。と言うかどちらかと言うと「いいとこ取り」をしているだけかもしれませんが。

ろくろくびろくろくび 2008/05/29 16:21 文字化けしました。すいません。
「?」は上から順に(1)、(2)、(3)、(1)、(2)、(1)、(2)です。
・・・かえって分かりにくいかも

奈良の産科医奈良の産科医 2008/05/29 17:45 はじめまして、奈良で開業の一産科医です。
社保庁解体と一減一増では無くて、産科医療補償制度(いわゆる無過失補償制度)の創設というのも在りますから、数の上ではもうひとつ、組織が増えるのではないでしょうか?
以前、日本医療機能評価機構に問い合わせをしてみたところ、あくまでも医療事故調と産科医療保障制度とは全く別組織との回答でしたので、似たような業務をする組織を二つ作ることのようです。社保庁をつぶしても、小人数の組織とはいえ、天下り先は二つ確保するということでは無いのでしょうか?
この、産科医療補償制度に関しても、日医側での担当は木下常任理事ですよね。
そう言えば、看護師内診問題でも、「話はついたから、安心してお産を続けなさい。」とおっしゃっていたのも木下常任理事だったと思いますが、今回も本当に話はついていると思ってよいのでしょうかねえ?

BugsyBugsy 2008/05/29 18:09 >文書は交わしていないが

口約束なんてものは担当者が変わった途端にご破算です。
あまりにお人よし過ぎますね。
口約束を交わした当人が事の重大性に気づいてないようです。

>事故調創設の千載一遇のチャンスである
これは厚生労働省にとってはメリットかもしれませんが、日本医師会にとって何が千載一遇のチャンスであるのでしょうか?中央委員のポストでもちらつかされたのでしょうか?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 18:11 木下理事は、産婦人科のようだし、ボールペンを送ったら協力してくれないかなあ?
人柄が誠実で、よく働くかたなら、味方になってほしいものです。

uchitamauchitama 2008/05/29 18:18 何度も繰り返すコメントですが、事故調にしろ、無過失補償制度にしろ、その財源、運営費を現在の医療費、窓口支払いなどに上乗せするのが良いと考えます。
今後増加すると予測される医療過誤訴訟を、抑制するのは痛み(医療費の増大)として跳ね返す以外に一般人には理解できないからです。
多く支払っているのはとんでもない訴訟(いわゆるゴネドク(毒?))を起こすモンスター家族がいるからだという考えを起こさせないといけないと思います。

uchitamauchitama 2008/05/29 18:20 モンスター家族→モンスター弁護士

の間違いです。いや医療訴訟ビジネスですね。

TOMTOM 2008/05/29 18:38 本日届いた都医ニュース第507号に木下先生が常任理事就任挨拶を載せておられます。

===引用開始====
このたび、第二期の唐澤蘒人日医会長のもとで常任理事に再任され、再び、医療安全、医賠責保険、先端医療を担当することとなりました。先ず、新たな死因究明制度の法制化を成し遂げることで、医師法21条による医療事故の死亡事例を警察へ届けることから始まる、刑事訴追の誤った方向性を変えることに全力で取り組みたいと思います。さらに、日医の懸案であった分娩に関連する脳性麻痺に対する産科医療補償制度の平成20年10月からの開始を目指して、すべての分娩施設が本制度に加入するための仕組みを実現いたします。一方、医療事故の原因究明と再発予防策をまとめて、日医雑誌に『医療係争事例から学ぶ』と題して連載を始めましたが、今年度の課題として、すべての医療施設における医療事故削減の取り組みと、システム構築に尽力したいと思います。
===引用終わり====

これを読む限りでは、
>1.医療事故は事故調が責任の有無を決定する
>2.刑事民事については事故調の決定に基づいて行なわれる
な方向にしようとしている印象を受けるのですが、「先ず(略)警察へ届ける」のを改めると言っているだけなので、ろくろくび様の(2)のような事になっても矛盾しないですねぇ。
前者なら誠実な性善説論者が官僚に騙されていることになるし、後者ならこの人ユダですね。どっちなんだろ。

TOMTOM 2008/05/29 18:40 あれ? 文字化けしちゃったぞ。
唐澤傷ァ人日医会長→唐澤祥人日医会長 で、しめすへん(ネ)は”示”です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 18:43 性善説論者に一票。直観で(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 18:49 誠実な性善説論者というのは、友だちにするにはいいですが、組織の代弁者として適任か?という問題はありますね。
誠実そうにみえる性悪説論者が、組織強化には良いのだろうなあ。友だちにはなりたくないけど(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 18:54 とにかく、事故調が成立すれば、警察は産科医を逮捕しないし、産科医療補償制度が開始されれば、患者はむやみに医者を民事で訴えない、って信じてるんでしょうね。。
太陽と北風でいう太陽作戦ですが、おとぎばなしのようにいくかどうか・・・

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/29 19:11 厚生省の医師資格検索ね。
書類なんて自分から出したことなんて、一度もないけど、検索のページができた当日に調べたら、自分の名前と医師登録年はちゃんと出できました。
あれって、厚生省の役人が医籍登録名簿からデータを打ち込んでいるって聞いた。
だから、もれてる場合もあるんじゃないの?
医政局に問い合わせてみたら?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 19:19 >書類なんて自分から出したことなんて、一度もないけど、検索のページができた当日に調べたら、自分の名前と医師登録年はちゃんと出できました。

いや、わたしも、前にやったときは、ちゃんと出たよ。
今朝、入れてみたら「該当者なし」になってた。

元ライダー元ライダー 2008/05/29 19:43 性悪説に一票

>事故調が成立すれば、警察は産科医を逮捕しない(by motoさま)

木下先生はそんなことは一度も言っていません。
「事故調が成立すれば、警察は21条違反で(事故調に届出た)産科医を逮捕しない」
こう言っています。本当はその後に
「事故調が成立しても、警察は業過で産科医を逮捕するけどね」
と言ったほうが親切なのですが、不親切なので言っていません。

不親切ゆえ性悪説に一票

「事故調が成立すれば、警察は21条違反で(事故調に届出た)産科医を逮捕しない」これはもう、木下先生が胸を張って言えるでしょう。先日エントリーの事故調法案の通りなら間違いないでしょう。
しかし、それだけです。

「事故調が成立して、そちらに届けたって、警察は業過で産科医を逮捕するけどね」

こちらは何の変化もありません。

警察や法務と一生懸命すり合わせたのは、謙抑的とか事故調調査尊重なんかじゃなくて、「21条をどう変えるか」だけなんですよ。
「すり合わせ」と聞いて、「謙抑的とか事故調調査尊重」を話し合ったんだろうと我々が勝手に解釈しているだけなんですよ。

これなら、なにも矛盾はありません。

迷い記者迷い記者 2008/05/29 21:02 ネタ元の記者です。Yosyan先生、ご無沙汰しております。
今回のこのようなニュースは、日医の定例記者会見とはいえ、あくまで個人が謝罪したという内容で、ごく限られた方々にしか意義は伝わらないと考えたため、当方の媒体のニュースではなく、某所で個人的な日記として書きました。

ですが、僻地の産科医先生のブログやこちらのブログに取り上げていただき、結果的に当方の媒体に載せるよりも多くのドクターに読んでいただけたのではと思います。

一部情報を追加しておきます。この質問をしたのは社会保険旬報の記者です。その方は理事のごまかしの言葉を認めず、最終的に「お詫びします」と謝罪の言葉を引き出しました。この話題はどの媒体にも掲載されていないようですが、ひょっとしたら社会保険旬報に今度載るのかもしれません。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/29 21:21 yosyan先生

 さすがに鋭い見通しです。役所の組織というのは、新しい組織をつくるときは、かならずスクラップが必要になります。解体が政治的に決まっている社保庁が財源になりうるかは、小生も確信が持てませんが、過去には、行政改革の答申などで廃止が決定した機関でも、新設組織の財源にはなりえました。何年か前に独立行政法人に移行した組織はさすがに無理でしたけど。それから、人員もさることながら、高いランクの役職、OBポストという点でも、新しい委員会は厚労省の官僚さんたちには非常に魅力的なはずです。特に常勤の委員ポスト一部はは、すぐにOBの当て込み先に利用できそうですし、かなりの報酬と処遇(個室・秘書付きなど)が約束されたポストになるのではないでしょうか。実力もあって、賢い官僚さんたちが、この制度の構築にむけて全力を挙げたでしょうことは想像に難くはないですね。

 それから昨日の小生の書き込みの補足です。2級医師の制度があったとしても、私もたかだか300万円の年収でなり手がいるとは思ってはいません。ただ、最近の医師不足の状況をみると、軽度の症例を扱う2級医師(名称はともかく)という制度もありかなと思った次第です。それから、いまでも医師は金持ちというのは社会通念になってまして、(実際、私の友人の開業医はみんなリッチマンですし。)民事訴訟で狙われやすい、金持ちでないとイメージであれば狙われにくくなるということです。払える金があるのに払わないひろゆき氏のやり方がいいと思っているわけではありません。

BugsyBugsy 2008/05/29 22:05 無能な土木役人様

そんな無能だなんて感じさせない文章で常々感服しています。
>いまでも医師は金持ちというのは社会通念になってまして
同じ病院に勤務する看護婦さんや事務方も我々勤務医にそういう口調です。「退職金で家でも建てられるでしょ」って。同じ病院での勤続年数が数年しかない人間が ま さ か。

もうひとつ いつも感じるのは患者さんのほとんどが日本の医療費はバカ高いと感じていることです。ひしひしと感じますね。それと「国家予算に匹敵するくらいの年間医療費30兆円」とは最初に医療を考えるに当たって念頭に来る枕詞になっています。だから国民の大多数は医療費全体を減らすのは大賛成なんです。ただこのままだと 国家が医療費をカバーせず、すべてそれが国民の財布を直撃するとまでは思い浮かばないようです。実は医療費の大半が医師の懐に入らず、医薬品や外国の医療器械の会社に流れて行くとは不思議に話題になりません。

>金持ちでないとイメージであれば狙われにくくなるということです。
政治力がなく 反論できない職種はそれでも狙われると思います。仕返しをしない子供も苛められっ放しです。
せめて「2級」医師なんていわずに コメディカルの職種として呼称を変えたほうが狙われないと感じます。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/29 23:06 moto-tclinic先生、
>今朝、入れてみたら「該当者なし」になってた

え〜〜、マジぃ?
先生、既に医者じゃなくなっちゃてるんだ(笑)。
わたし、今日、2回調べたけど、2回ともちゃんと出た。
まさか、データベースにウィルス入ったわけじゃないよね。
ランダムにデータが削除されてるとか、やっぱり絶対に医政局に問い合わせたほうが良いです。
その際は、医師免許のA四版のコピーも添えて申し込むと良いです。
担当者が確認してくれるはずです。
留学の際、医師免許の公式の英文のディプロマを厚生省に依頼したときに、申込書と一緒に医師免のコピー同封しなければならなかったから。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/29 23:20 Mちゃんが言ってる、いわゆるMDコースの医学部卒ではない、4年制大卒の2級医師って、アメリカで言うPysician assisntantのことでしょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Physician_assistant
「In the United States, a physician assistant (PA) is an advanced practice clinician licensed to practice medicine with the supervision of a licensed physician.[1] PAs are not to be confused with medical assistants, who perform administrative and clinical tasks in hospitals and clinics under the direct supervision of physicians.」

アメリカだと、4大卒後に大学院の修士課程2〜3年のあとに、the NCCPA-administered Physician Assistant National Certifying Exam (PANCE) っていう国家試験に受かって資格取得、みたいだけどね。
あくまでMDの指導の下に医療行為を行うみたい、アメリカも医者たんないから、不足する分を補う為の促成栽培の准医師みたな存在。
これって、2級医師になるんだろうね。言っちゃ悪いけど。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/29 23:22 Pysician assisntant→Physician assistantね。しっつれーー。

DrGIANNIDrGIANNI 2008/05/30 00:04 >moto 先生

僕の名前も亡くなってますorz
ちょっと前は見れたのに!!!
『2年に1度の調査票』ってことは在米3年の私の場合,アウトになったってことかな? しかしコレで50万の罰金ってw

お弟子お弟子 2008/05/30 01:07 システムが途中で変わったんで、検索できる範囲が狭まったんですよ。
このblogに以前書かなかったっけ?
(以下はwikiJBMの掲示板に書いた内容のコピペです)
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2008年2月15日(金)掲載
◆医師等資格確認検索システム改修のお知らせ

現在の医師等資格確認検索システムは、医籍(歯科医籍)に対応して氏名等を
公表しているところですが、本年4月を目途に、医籍(歯科医籍)のうち、2年に
1度の医師及び歯科医師の届出(医師法第6条第3項又は歯科医師法第6条
第3項)があった者について検索するシステムとしますので、お知らせいたします。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/iryou-sikaku01/index.html
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じっちゃんの名はいつもひとつ!(混ざってる混ざってる)

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/30 01:16 Bugsy先生

>そんな無能だなんて感じさせない文章で常々感服しています。

いえいえ、ホントに無能で窓際(いや瀬戸際かな)なんです(涙)
体力ないし、病気もちだし、やる気もないし、それにうつ気味だし。
役所の仕事でいままで、まあいい仕事したなあと思えるのなんて数えるほどです。ほとんどは、しょーもない仕事ばかり、面子やら予算消化やら、etc. 最近、うちんとこサンドバック状態やけど、中にはその非難は筋ちがいやろというのもあるけど、以前から一般に知られたら無茶やばいんじゃないなんてのは一杯あった。しかも、中にいるとそれが当たり前になってて、それやばいんじゃないなんていうと、「お前、なにゆうてるねん」てな感じなもんでして、トホホ。

正直言って、私も少し前まで勤務医も相当収入はあるものと思っておりました。公務員でも医療職公務員の医師手当ては結構な金額だったような気がするし。行政職(厚労省の医系技官とか)には給付されませんけど。だから彼らも普通の医師に対してやっかみがあるかもしれないですね(わしらだってこんな給料で働いているから、彼らの報酬ももっと下げても大丈夫だとか。)

でも、最近ネットで初めて勤務医の過酷な日常と薄い報酬の実態を知って唖然とした次第です。大学病院などの非常勤医師とか、2〜3年ごとに勤務する病院が変わるとか、そりゃ生涯賃金で計算したら全然恵まれないじゃないの、というのは私の感覚からすると異常というか、よくそんな生活我慢できるなあとびっくりした次第です。 しかも、民事・刑事で訴訟まで喰らうようになったら、そりゃみんな逃げ出さないほうが不思議ですわ。私も大学入試のときに、お金がもらえる医科大学校に補欠でしたけどかろうじてすべりこんでいたので、そんとき迷ったんだけど、医者やれる自信もなくて、医学部ではない別の大学に行ったけれど、もし医者になれていたとしてもまちがいなく落ちこぼれていたと思います。

というわけで、勤務医の実態をもっと世のなかに知らしめるというのも重要と思います。

ただ、わたしも薬に関しては、なんであんなにお値段高いんだろうとは常々思ってます。

それから、これは私の予測ですが、厚労省の事務系は医療崩壊を待望しているんじゃないかなとにらんでます。というのは、厚労省の最大の利権は年金です。医療が崩壊して、国民の平均余命が下がれば、年金の収支は劇的に改善されます。また、生活保護などの社会保障費も必然的に下がります。特に年金の収支の改善は使い勝手の良い財源を得ることにもなり、利権のうまみがすごーくアップします。しかも、医療崩壊の責任を医系技官に押し付ければ1石3鳥ですからね。そこまで考えて、医療費削減政策を進めているんじゃないかと・・、(私の妄想ならばよいのですけれど)

smaniasmania 2008/05/30 08:50 お弟子先生。ご教示ありがとうございました。
私は元ライダー先生の可能性1と同意見ですね。
事故調の仕事は、楽で高額な仕事(監督指導)に打って付けですから。

突っ込んだ本人突っ込んだ本人 2008/05/30 12:40 横レス失礼。

>迷い記者さま

 社会保険「旬報」ではなく、はるかに弱小の社会保険「新報」でございます。
 弊社媒体では短い記事で来週早々の号で報じます。

GolaudGolaud 2008/05/30 12:59 誰も書かないので、遅くなったけど書き込みます。

2008年4月1日日本医師会定例総会議事録、日本医師会雑誌H20.5月、137巻2号別冊
P87より木下理事の事故調への説明、フロアーからの質問への応答が掲載されています。

注目すべきは最後の段P94
神奈川の先生がフロアーより
「少なくとも(註:事故調査委員会に関わる法律が)このまま進んでゆくと医療崩壊が起こると思うのです」
と述べられたのを受けた木下理事は
「(註:事故調により)警察が検察に送致して起訴か不起訴かと判断する仕組みを、変えようと考えるのです。」
「どうして今より悪くなるのでしょうか」
と答えておられます。

日本医師会の代議員会の議事録なんていつも放り出している方々、木下理事の発言をじっくり読み直しましょう。

ミヤテツミヤテツ 2008/05/30 13:32 本日(5/30)のシロクマ通信にて、日本医師会の定例記者会見資料では5月28日付で、厚生省第3次試案についての日本医師会の見解として、「多数の医師会の賛成に基づき賛成」なんて掲載されています。
 明日、愛媛県医師会で木下理事が講演に来ますので質問する予定です。

uchitamauchitama 2008/05/30 15:46 >厚労省の最大の利権は年金です。医療が崩壊して、国民の平均余命が下がれば、年金の収支は劇的に改善されます。また、生活保護などの社会保障費も必然的に下がります。。。。

結局、事故調も厚労省の省益のためのポスト作りでしかない(その結果としては医療崩壊を望む)ということを考えれば、もはや厚労省に期待するのは無理なわけで、部外者から見ればまさに泥棒に法律を作らせているようなものと感じてしまいますね。

国民としての選択肢は政権交代、医師としての判断は現場からの逃散などでしょうが、こういう本質的な部分が世間に広まることのほうが重要ですね。

2008-05-28 アナリスト

アナリストとはなんぞやになりますが、

  1. 精神分析医。
  2. 企業や産業界の動向を調査・分析して、投資家に役立つ情報を提供する専門家。証券分析家。
  3. 社会情勢分析家。

アナリストの前に「経済」をつけた場合、2.に該当する職業と考えられます。投資の助言屋みたいなものでしょうか。辞書の定義からは自分で投資する職業とは思えませんから、印象としては競馬場におられる予想屋の投資版としても大きな間違いはなさそうです。どちらも自信たっぷりに予想を語り、その予想で商売を行い、さらにその結果について責任を負わないのは非常に類似しています。

競馬の予想屋が競馬場で予想を売る事には競馬ファンも文句を言いません。その予想を買うか買わないかも勝負の内です。同じように投資家が経済アナリストの予想を信じて投資を判断するかどうかも投資家の自己責任です。共通しているのは予想屋や経済アナリストの予想には天気予報程度の信頼しか寄せておらず、なおかつ天気予報が外れても気象庁を訴えようと思わないのと同じ程度の存在であるという事です。だいたい予想屋や経済アナリストがの予想がそんなに当るのなら自分で買えば良いわけで、自分でも儲けるほどに勝てるとは信じていないから予想を売っているわけです。

予想屋や経済アナリストが「当るも八卦、当らぬも八卦」みたいな予想を商売しても問題視されないのは、顧客がその程度の存在との合意が得られている領域で商売しているからです。類似している分野とは言え、予想屋が投資の見通しについて語ったり、経済アナリストが競馬予想を語ったところで、これは商売どころか素人の戯言として見向きもされないのは言うまでもありません。その程度のお商売と言うことです。

もちろんですが予想屋が経済見通しを分析しても構いませんし、経済アナリストが競馬予想をしても構いません。これはあくまでも個人の投資、趣味の領域の事であり、間違っても畑違いの分野でトンチンカンな理解と浅薄な知識でデッチあげた文章で商売を行なうのは笑いものになるだけです。さらにもちろんですが、そういう類の文章を金を払ってまで掲載するのは常識や良識を遥かに超えた愚行と考えられます。

ただし世の中には二足のわらじを履ける才人は存在します。複数の分野で一流の見識を持つ人物です。数は少ないですが確実に存在しますし、凡人が自分の専門分野だけでも四苦八苦しているのに軽々とこれを極めてしまうタイプの人間です。ここにBP netに医療費のコスト削減策はこんなにあると題したコラムを「経済アナリスト」の森永卓郎氏が出されております。テーマとしては医療「経済」に関することでありタイトルは森永氏の守備範囲とも言えない事もありません。4部に分かれていて長いので原文はリンク元を読んで頂くとして、必要部分を引用しながら読んでいきます。

厚生労働省や政治家は、国民の負担を増やす前に、なぜ医療コストを削減する努力をしないのか。彼らはその点について一切触れようとしない。そして、国民に対して「高齢化が進むと医療費が増えるのが当然」だと信じ込ませようとしているのである。

のっけから凄い鼻息のトーンですが、高齢化が進んでも医療費は増えない方策を提案するようです。常識的な大前提として

  1. 高齢者は勤労世代に比べ高齢化により自然と慢性疾患が増える
  2. 慢性疾患でなくとも重病化しやすく、治療の長期間化も増える

これは医師でなくとも考えられますが、そういう前提をすべて含んでも高齢化でも医療費は増えない方策を提示していただけるようです。実効性のある提案ならまさに画期的といえます。

しかし、冷静になって考えてみると、これだけ毎年医療費が増えているにもかかわらず、医療の内容がよくなっていないのは不思議である。確かに先端医療の技術は進歩しているのかもしれないが、ごく一般の診療を見る限り、病院はどこも大混雑。さんざん待たされたあげく、5分しか診てもらえないというのが実情である。

 支払いは増えているのにサービスが低下している。これはどう考えても納得できない。医療費増大の原因は本当に高齢化だけが原因なのか。医療のコスト構造自体も、じっくりと検討すべきときに来ているのではないだろうか。

医療費の増大理由を考えるのに、医療需要の増大があるという事は「冷静になって考えて」も念頭に無いようです。高齢者の増加は平成18年版高齢白書によると、


年齢分類 2000年

(千人)

2010年

(千人)

2010/2000
75歳以上すべて 8999 13779 1.53
70歳以上すべて 12900 20649 1.60
65歳以上すべて 20006 28374 1.42
15〜59歳 78484 71745 0.91


高齢者人口が10年で約1.5倍に増える一方で、いわゆる勤労者人口は0.9倍に減少しています。高齢化するほど病気が増えるのは自然の摂理であり、病気が増えれば医療費が自然に増大します。勤労者世代が減少する分だけは医療費が減るでしょうが、高齢者医療の増加分と差し引きすれば、それこそ微々たる影響です。

10年で1.5倍に高齢者人口が増える速度は世界的に見ても早いペースです。医療費は高齢者の増加によって増大するのは当然であり、また受診数が同じように増えるのもまた当然です。これは単に少子高齢化現象を説明しているだけですが、これによって起される医療への影響は、

  1. 高齢者人口の増加による患者数の増大
  2. 患者数の増大による医療費の増加

これぐらい事は小学生でも分かります。さらにここで全国保険医連合会の資料を引用します。

グラフは1981年を基点の100として、現金給与総額指数、消費者物価指数、診療報酬改定率が示されています。ここで現金給与総額指数は置いといて、消費者物価指数と診療報酬改定率で見てみます。消費者物価指数は解説するまでもありませんが物価の指標です。これが上れば物価が上り、下がれば物価が下がっている見なしてよいものです。もう一つの診療報酬改定率ですが、診療報酬とは医師の給与の事ではありません。診療報酬とは医療行為すべての公定価格のことです。つまり医療の定価です。

つまり物価は1981年から2006年までの間に約1.25倍上昇しています。一方で医療の定価はほぼ横ばいからむしろ下がっています。物価が上り、定価が同じであるのに総医療費が増大しているのは、医療を必要としている患者が増えたという事であり、患者が増えた原因はもちろん高齢者人口の増加です。物価が約1.25倍になっているにも関らず、定価が据え置かれればどうなるか。これは医療だけではなく、いかなる職種でも起こりうることですが、これで内容が向上する事は「ありえない」です。

  • これだけ毎年医療費が増えているにもかかわらず、医療の内容がよくなっていないのは不思議である
  • 支払いは増えているのにサービスが低下している。これはどう考えても納得できない

「不思議である」とか「どう考えても納得できない」と考える方が余ほど不思議な発想です。

    本当に高齢化だけが原因なのか

1981年の65歳以上の高齢者人口は1064万7000人です。これが2000年には2000万6000人、2010年には2837万4000人になると予測されています。1981年より倍率で2.8倍、実数で約1800万人高齢者が増えているのですが、これだけじゃ説明として不足でしょうか。どうにも森永氏はこの程度の「微々たる」高齢者の増加で医療費が増えるのが納得いかないようですし、物価が上っても定価の変わらない医療でサービスが向上しない事を大問題視している事だけは分かります。

森永氏の話は続きます。

なぜ、医療コストが下がらないのか。その理由は明らかである。需要が爆発的に増えているのに、供給を増やしていないからだ。高齢者が増えて患者は増大しているのに、医師の数が絶対的に足りない。

こういう初歩的な話に付き合うのは本当は億劫なんですが、森永氏の主張の基本は「需要 > 供給」状態であるから経済原則からコストの上昇が起こっているとの見解です。通常の市場経済ならそうなるはずですが、医療は統制経済です。医療機関の経営状態を無視して公定価格は設定されます。公定価格は1981年以来変わらず、むしろ下がっています。消費者物価指数が30年の間に約1.5倍になっているにも関らず下がっています。これは通常「医療コストが下がっている」と表現しますが、経済アナリストの分析では「下がっていない」になるようです。ここで医師の数が増えればどうなるかですが、現状なら医師が増えた分だけ医療需要が更に増大し、同じコストであっても総医療費は増大します。

    だが、そんなことはありえない。供給が増えれば値段が下がるのは必然であり、国民が支払う医療費を抑えることができるはずだ。

どうもなんですが、森永氏の理解は「医療費の増大=医療コストの増加」と解釈し、医療コストの高騰は「需要 > 供給」のため生じるとしているようです。現実はかなり違い、定価据え置きで客が増大した状態で、見かけ上の売り上げは増えていますが、経営としては原価割れがあちこちに生じている状態です。医療経営の実態のデータの提示は今日は控えますが、病院は常に満床状態で辛うじて経営黒字を搾り出せる状態です。また満床であっても患者の状態によってはすぐに赤字が発生します。


とにもかくにも森永氏は「医者さえ増やせば医療費は下がる」という理論をこうやって作り上げています。医師も現在の医療情勢から医師不足が深刻であるのは共通認識ですから「医者を増やす」という一点だけ主張は同じなのですが、完全に同床異夢の意見であることがわかります。森永氏の主張は医者の促成栽培論に流れていきます。

例えば、こうしてみたらどうだろうか。建築士と同じように、医師の資格も1級と2級に分けて仕事を分担するのである。

1級、2級と言ってもいろんな考え方や定義づけがあるのですが、

 確かに、先端医療の場合には、高度な知識や技術が必要なことはわかる。しかし、中高年やお年寄りに多い慢性疾患の場合は、さほど高度な医療判断が必要だとは思えない。極端なことを言えば、医者は話の聞き役にまわればよく、出す答えもほぼ決まりきったもののことが多い。もし、手に負えない症状であったり、急性疾患の疑いがあれば大病院にまわせばいい。

どうも2級医師に森永氏が求めているのは、

  1. 中高年やお年寄りに多い慢性疾患の場合は、さほど高度な医療判断が必要だとは思えない
  2. 医者は話の聞き役にまわればよく、出す答えもほぼ決まりきったもののことが多い
  3. 手に負えない症状であったり、急性疾患の疑いがあれば大病院にまわせばいい。

慢性疾患の管理には「高度の判断」は不要な安易な技術だそうです。これだけで少なくとも日本中の医師から石を投げられて当然なんですが、面倒くさいですが補足しておきます。私のような町医者の医療はしばしば森永氏の主張のような医療に見られることがあります。そうである部分もある程度はあります。しかし実際は違います。専門に分かれていても医学には大系があり、大系を知らないと医療は行なえません。実際に先端医療に近いところまで学んでからないと町医者などできるものではありません。

よほどバカでもできる思われているようですが、「手に負えない症状であったり、急性疾患の疑い」があっても、まずそうであると診断するのに技量が必要で、さらにこれを診療所で診察するのか病院に紹介するのかの判断は豊富な経験、それも大系を踏まえた上の経験が不可欠です。

そこで重要になってくるのは、先端医療技術よりもコミュニケーション能力である。そうした技能の優れた人を養成して、2級医師にするわけだ。2級医師は4年制で卒業可能として、とりあえず大量に育成する。

医学部定年については教養をぶっ飛ばせば4年でも3年でもOKの主張はありますが、重要なのは医学部卒業までの年数ではなく、卒業してからの経験年数です。これは昔から10年といわれ、今でもこれが短縮されたとは思えません。10年の間にいかに多くの患者に接し、いかに多くの病気の治療を経験するかが医師養成のすべてと言って構わないかと思います。医学部の授業は実戦経験を積むに当って最低限の知識を求めるだけのものであり、6年が4年に短縮されれば一人前になるのが16年から14年に短縮されるだけの事です。

最近の若者には、福祉の分野で働きたいという意欲を持つ人が多いから、人は集まるだろう。病院が彼らを年収300万円ほどで雇えば、若年層の失業対策にもなる。

今春にも新たに医師免許を得た7000人ほどの研修医が誕生しているはずですが、彼らに今すぐ森永氏の2級医師の条件である、

  1. 中高年やお年寄りに多い慢性疾患の場合は、さほど高度な医療判断が必要だとは思えない
  2. 医者は話の聞き役にまわればよく、出す答えもほぼ決まりきったもののことが多い
  3. 手に負えない症状であったり、急性疾患の疑いがあれば大病院にまわせばいい。

こんな仕事でよいから実戦よろしくと言えば、裸足で逃げ出すかと思います。論外の主張である「300万」でなく「1000万」でも応募する医師はゼロです。彼らは森永氏が嬉々として語る「300万の2級医師」よりはるかに優秀であり、医学知識も優越しているかと考えます。そんな彼らでも森永氏の条件で医療を行なうのは拒否します。人の生命を預かる職業がどれだけ重いかについての認識が問われるところです。

病院としても、そうした2級医師を採用して「早い、安い」を売り物にすれば人気が出るだろう。高齢者にとっては、待ち時間が減って、話をじっくり聞いてくれるので喜ばしい。こうした医療機関が普及すれば全体の医療費を下げられる。みんなハッピーになるのではないか。

    2級医学部卒業の今年の新人で〜す。
    お話の相手ならお任せくださ〜い。
    でも難しい病気はよく分からないからごめんね!
    その代わり料金はお勉強価格で〜す

こんな感じのキャッチフレーズでしょうか。少なくとも森永氏はそういう医療を受けるだけで心から満足されるようです。私は嫌ですけどね。最後に、

なかでも麻酔ならばお手のものだ。病院での麻酔医の不足が大きな問題となっているなか、日常的に麻酔を使っている歯科医は貴重な存在である。麻酔医を増やすためのコストがほとんどかからないので、確実に医療費の削減につながる。

ここについては一言のみです。

    麻酔科を舐めるな!

森永氏の名誉のために補足しておきますが、最後の麻酔歯科医は荒唐無稽とは言い切れません。麻酔科医不足の対策の一つとしてアメリカのように麻酔看護師の導入の是非の議論はありますから、その延長線上の感覚で歯科医師を麻酔に使うと言う考え方は主張として可能の範囲だとは思います。現場を知る医師・歯科医師から反発が出るのは当然ですが、森永氏は医療関係者でなく経済アナリストですからそこまでの知見を求めるのは無理があるとも考えられます。

それと「医師を増やせば医療コストが下がる」論は、何度か読み直すとこうとも解釈できます。かなり強引ですが、

  1. 医療コストとは総医療費の事を指している(普通はそう読めませんが)
  2. 総医療費増大は需要増と理解している(高齢人口の増大が原因ではないと書いていますが)
  3. 年収300万の医師を量産すれば医療単価を引き下げられ、総医療費が抑制できる

要するに医師の人件費抑制論と単純に解釈すれば無理やりですが、経済アナリストらしい主張と理解する事が出来ます。またこれも経済アナリストらしく、医療単価の引き下げのためには医療の質の低下は容認しています。年収300万の医師に現在の医師のような能力を期待していないという点です。コストダウンのためにはクオリティの低下は当然としているところは見ておく必要があります。

医療の成立条件はaccess、cost、quallityの3つですが、このうちquallityは通常の感覚では無条件に保持しようと考えます。quallityを保持した上で、accessとcostのどちらかを優先しながら成立しているのが先進国の医療への姿勢です。ところが森永氏の発想の斬新さはquallityを下げてaccessとcostを成立させようです。「医師」と名がつくものが診察や医療行為を行なえば、

    みんなハッピーになるのではないか

発想の転換と言えば褒め言葉ですが、経済アナリストにしては重要なコストを忘れているように思います。訴訟コストの増大はどう考えておられるのでしょうか。quallityが下がればこれも当然のように医療事故は増大します。2級医師にたいしての刑事民事免責論で逃げたいかもしれませんが、それがいかに困難かは事故調問題ではっきりしています。年収300万の2級医師であっても1億を超える巨額の賠償はごく普通に行われます。さらに賠償額の増加は医賠責をどういう形で運用しようが保険料の更なる増額は避けられません。

年収300万で医賠責の保険料を払えるかが焦点になります。ここで保険料を払わずに巨額の医療訴訟に負けたら身の破滅で終わらしてしまう考え方もあります。しかし年収300万でそんなリスキーな仕事を選択する必然性が思い浮かびません。あえて選択するのは、他に食べていく職業がどうしても見つからない人間に限られると考えるのが妥当です。とくに森永氏が強調する「コミュニケーション能力」に優れた人間であるなら確実に忌避する職業と思ってしまいますが、そこの考察についてはコラムでは不明でした。

shy1221shy1221 2008/05/28 08:37 この記事、ただの釣りかssd先生の言うように「豪快な馬鹿」なんじゃないかと思ってるんですが。

一般人一般人 2008/05/28 08:48 自分もタダの馬鹿なだけだと思います。
思いつきで喋る知性の無い文化人その物かと。

YosyanYosyan 2008/05/28 08:52 だってぇ、、「タダの・・・」はssd様がもう書いちゃいましたから・・・

暇人28号暇人28号 2008/05/28 08:54 >共通しているのは予想屋や経済アナリストの予想には天気予報程度の信頼しか寄せておらず

気象庁に失礼かと(笑い)
最近の天気予報は直近48時間に関しての正確度はすばらしいですね。私の子供の頃は天気予報とは外れるもの、との認識が一般的でしたが、最近は当日・翌日の天気予報はほとんど外れることはありません。「なんでそんなことが分るんだ?」と思います。

暇人28号暇人28号 2008/05/28 09:03 「医師を増やせば医療コストが下がる」論に関してですが、ssd先生のところにも書きましたが、

森永氏の仰っている「医療コストが下がる」は一診療あたりの単価が下がることをいっているのです。単価が下がっても診療患者数が増えれば総医療費は増えるわけです。一般的には販売数が増えるからこそ単価が下がるわけです。

経済アナリストともあろう者が、単価と総費用を混同するなんて無知にも程がありますね。

元外科医元外科医 2008/05/28 09:10 2級医師構想、笑ってしまいました。今でもユーザー(患者さん)は研修医はもちろん家庭医じゃいやだ、専門医を常駐させろといってるのに、医師以下の2級医師ですか(笑)
厚労省は既に考えているかも知れませんが実現は無理でしょう。もっとありそうなのは医師免許更新制度を導入して現役医師に対するコントール権を我が手に引き入れることでしょうね。

一般人一般人 2008/05/28 09:29 やはりどう考えても
「お前、300万言いたかっただけちゃうかw」
になっちゃいますよね。
http://www.cabrain.net/jobdetail.do;jsessionid=21D16519109850473F79D531BC0C8C30?jobOfferId=116073
参考までに看護師の新卒が400万です。夜勤等特殊手当込みと考えたら9時6時300万と同等ってとこでしょうが、そんな条件で働く為に2級医師を目指す若者が果たしてどこに居ますかねw
自分は男性ですが、自分なら素直に看護学部に進むと思いますよ。

akagamaakagama 2008/05/28 09:35 問題は、このような、無知蒙昧な輩が、メディアに登場して、電波をはきまくって、一般大衆を煽動していることです。
とても看過できることではないとおもいます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 09:36 看護師の内診問題を許可するほうが、よほど現実的なのだが、そこは、知らないのだろうか?避けているのだろうか?

知らないとしたら、ほんとにただの間抜けですが、知っててあえて避けてるとしたら、すごく腹立たしいですね。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/28 09:49 お笑いタレントのブログの記事の紹介かと思いました。

森永さんが、今回の記事を書いた状況の推測。
例えば
?酒をたくさん飲んで、書いた。
?デパスとか、そういった類の薬を飲んで書いた。
?吉本興業のお笑いのタレントの舞台用の台本として書いた。

個人的には?かなと思うんですが。

いずれにしても一般的な啓蒙の意味で書いたのではないでしょう、間違いなく。
もし、?〜?でもないなら、無視しましょう。
チラシの裏のメモ書きみたいなものです。ゴミ箱にポイッ、で良いのでは?

SeisanSeisan 2008/05/28 10:20 いや、経済アナリストとしても、需要と供給と単価の関係をこのおっさんは間違えてとらえています。供給過剰になると、単価は下がり、需要が変わらなければ総額はさがります。需要が増大したら単価は上がりますが、供給が一定であれば、総額は上がります。ここまではいいのですが、現実には供給過剰になると、単価は一見下がりますが、需要も増大するため、総額は変わらないかやや増大する、需要が増大すれば、現実には単価が上昇し、供給も増大するため、総額は大幅に増大します。一般的な市場経済ではね。
この人は、数理経済学という存在を知らないのかと思います。せいぜい「算数経済学」レベルかと(笑)

問題は、医療というものが、市場経済原理で運用されているのではなく、統制経済・社会主義的計画経済で運用されていることをこの人はまるきりすっ飛ばして、全く考察していない点ですね。ま、この人に統制経済というものが理解できるとは今までの発言からは思えませんが。医療は単価が一定(ここ数年は減少傾向)にもかかわらず、総額が多くなっており、その理由は「供給不足」なんてものは全く関係なく、単に「需要の爆発的増大」であることが理解できていない。そうなると、更なる供給不足が起きようが、供給が増えていこうが、これは供給側の労働条件が変わるだけで総額の増大を抑制することはできません。抑制するには単価を下げることが必要ですが、診療報酬≠医師の給与ではない以上、これ以上の単価の抑制は更なる供給不足を招くのみで、医療が単純労働作業でない以上「単価の安い労働力が供給され、需要をまかなう」という、一般産業界でなされてきたワーキングプア拡大の手法は適用できないのが現実でしょう。

というより、年収300万で働く医療従事者なんて、もういませんよ。要求される労働時間が長すぎて、たぶん労働基準法の最低賃金を割っちゃうから。無能事務ですら。

僻地外科医僻地外科医 2008/05/28 10:28  いやぁ、森本氏は大した能力があると思いますよ。
 実際、今回のコラムを書いたことであちこちからトラックバックがあり、各ブログでコメントが付いて、さらに日経BPのアクセス数はかなり増大したはずです。
 日経BPのアクセス数を増やすのがコラムの目的でしょうから、その意図は十二分に達せられていると思います。

 まあ、ただ出来れば肩書きを「経済アナリスト」ではなく「コメディアン」に変えられた方がより正確であろうかと思いますが。実際久しぶりに爆笑させて頂きましたです。

BugsyBugsy 2008/05/28 10:50 経済評論家 アナリストと称して生計をたてているそうです。
前提となる資料くらい集めて 整理してからお書きになったらどうでしょう。
経済学部の学生がこんなレポート書いたら不可をくらっちゃうでしょう。
頭のなかでこしらえたヨタ話を原稿にしたんでしょうな。編集部も校正したのかしら。
では他の経済評論もどうかなとつい眉に唾をつけてしまいます。人間言ってる事に信用を失えば 後何を言っても誰も相手にしません。

診療報酬の単価切り下げの理由付けかもしれませんが、お粗末の一言です。
そもそも医療の単価が国定価格であって需要が増えたから云々はナンセンスです。
救急車は無料、小児の窓口負担が援助されるようになって 現状はどうなってるんだ、見に来たらどうだい!

2級医師構想?

これもねえ。2級医師なんて出来ても医師の必要配置人数からはずされてベッドの削減か診療報酬を減らされる良い口実に使われるだけでしょう。準看護婦はどうでした?看護師の配置基準からはずされ 全国の病院で大慌てでした。間違い無く同じ事がおこるでしょう。

元外科医元外科医 2008/05/28 11:28 森本氏、バラエティ番組にでてくる医者のようなものですね(笑)
当然のことですが騙っている内容はお笑いのネタであると。

ssd666ssd666 2008/05/28 11:41 まあ、医療知識のある人間から叩かれるのは当然ですが、これは経済人が経済業界の自浄作用で、ちゃんと叩かれるべきでしょう。
他の世界の人間もしくはそれに類するものが医者を取り締まるのは、医者が自分たちをプロフェッションオートノミーで裁かないからだとい主張をよく聞きますが、そんな業界なんて無いぞ。
むしろ医者の世界の方が、まだむしろ自分らで内輪で叩いてる方だと思います。
まあそうするとこんどは白い巨塔だとか、秘密結社ニホンイシカイとか言われるんですけどね。

今回の言明など、もし、自浄作用があるなら、「経済アナリスト学会除名」くらいの処分が下されることでしょう。万波医師並みに。

BugsyBugsy 2008/05/28 11:50
結局このおっさん
「年収300万円」というのを医療に当てはめようと思ってるだけでしょう。

Bugsy続Bugsy続 2008/05/28 11:52 低賃金労働者を沢山つくり出そうとする財界の意向をうけたチョウチン記事かも。

YosyanYosyan 2008/05/28 12:18 年収300万と言えば・・・

そうそう、ホワイトカラーエキザンプションの年収基準が300万でしたよね。森永氏の2級医師はWEが施行されたら、立派なホワイトカラー医師として扱われるんでしょう。

hot-coffeehot-coffee 2008/05/28 12:20 > まあ、ただ出来れば肩書きを「経済アナリスト」ではなく「コメディアン」に変えられた方がより正確であろうかと思いますが。実際久しぶりに爆笑させて頂きましたです。

「コメディアン」臍高。笑ってしまいました。

地方医師地方医師 2008/05/28 12:28 おそらく森永氏は、「まつきよ」などにある、ご相談コーナーと混同されていらっしゃるのではないでしょうか。国民が病院には行かず、薬局で高血圧に効く健康食品を買えば医療費は少しは安くなるかもしれません。むろん日本の医療のquallityは低下しますが。逆に医師にああいうところでアドバイスしろといわれても、いろんな病態を想像して怖くてできませんが。

僻地外科医僻地外科医 2008/05/28 12:31 >hot-coffee先生

 いや、だって「爆笑問題」が雑誌で書いてるのと同程度でしょ、これ。
(お約束の「謝れ、爆笑問題に(ry」は無しと言うことでw)

ただのとおりすがりただのとおりすがり 2008/05/28 12:42 昨日から当該記事に対する、日経BP に寄せられたコメントが掲載されるのを心待ちにしていますが、なかなかでないですね。中の人も大変ですね。

TOMTOM 2008/05/28 13:17  「分析」の内容はあはははは、で終了〜。ですが、今までバカにバカと言ってあげる人がいなかったのがこの国がこんななっちゃった一因ですから、ちゃんと突っ込んどいてあげるのも大事ではあるかと。医者にはそんな事まで頼まれてるヒマはないけどな!
 それにしても、「2級医師」って...まさか元ネタはゴッ輝?...

ゆきだるまゆきだるま 2008/05/28 13:35  はじめまして。前からROMしてました医療とは無関係の一般人です。
 森永氏の意見はともかく、医療コストの構造については私も知りたいと思っていたので、どなたかご存知の方がいらっしゃったら教えていただけたらと思います。

1.医療需要の増大について、Yosyanさんは「高齢化が進んでいるから増えるのは当然」と書かれていますが、具体的な数字はあるのでしょうか? 
 自分でも調べてみたのですが、顕著に伸びているというデータが見つかりません。(「病院施設(動態)調査 病院報告」ではここ数年減少傾向にあるように見えますし、「平成19年わが国の保健統計」からも横ばい程度にしかみえません。)

2.にもかかわらず医療費総額は増加する一方です。(ここ数年も増加しているし、20年前と比べると約2倍)
 患者数が横ばいなのに医療費が増える理由が分からないのですが、一般的な病気当たりの医療費の単価ってどうなっているのでしょうか? そういった調査って行われているのでしょうか? (例えば20年前、10年前と比較して同程度の骨折や、インフルエンザ、風邪等の治療にかかる費用の推移とかその内訳とか)

3。最後に、森永氏の今回の発言ですが、私も似たようなことを考えたことがあります。
 というのも、前にこのブログを見ていてふと、「お医者さんって大工さんと似ているのかも」と思ったからです。
 大工さんもかつてはおのおの独立した技術者(棟梁)として技術をふるっていましたが、現在では住宅メーカーに取って代わられています。住宅メーカーでは本社の研究者のみが最先端の研究を行い、実際作るのは現場の作業員で、技術はさほど必要とされません。
 森永氏はこういった業界を想像しているのではないかと思います。もちろんお医者さんと大工さんが同列に語れるとは思いませんが。

 現場で頑張っているお医者さんに対して失礼なことを書いた気もしますが、素人の戯れ言と言うことでなにとぞお許しください。

YosyanYosyan 2008/05/28 14:05 ゆきだるま様

総数の統計では御指摘の通りです。ただあんまり言いたくないのですが、年間患者数は1週間分のサンプルデータの拡大で、医療経済実態調査と同様にどれほど信用が置けるかにやや疑問を抱いています。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/02syoubyo/t-1.html#tokei2

昭和59から平成14のデータしか今のところ見当たらないのですが、高齢者の受診・入院の増加は確認できます。単位は千人です。

(入院)
65歳以上 521.2 → 875.7
70歳以上 419.1 → 678.9

(外来)
65歳以上 1601.0 → 2712.8
70歳以上 1160.4 → 2013.3

ただ総数は

入院 1343.8 → 1451.0
外来 6354.9 → 6478.0

総数は御指摘の通り微増ですが、もう少し時間を下さい。

僻地外科医僻地外科医 2008/05/28 14:05 >ゆきだるまさん

いえ、極めてまっとうなご質問だと思います。森本氏もこの程度の基礎データを元に語って頂ければと思うのですが・・・。

1〜2について
おそらくゆきだるまさんのおっしゃっているデータは
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/05/kekka2-1.htmlなどの
2つめのグラフを指していらっしゃるのだと思います。

 このデータで2000年度からの1日平均外来患者数が大きく減少している事をお指しになっていると思いますが、この患者数減にはちゃんと理由があります。
 ちょうどこの頃より厚労省から長期投薬の強い圧力がかかりはじめ、従前14日投薬が標準であったものが30日、60日、90日投薬などが増えてきました。ですから、1日平均患者数は減っていて、見かけ上患者数が減っているように見えるのですが、実態は1984年から2000年までの上昇率と同様に患者数は増えているのです。

 これは病院統計では表に表れないデータです。
 患者統計などのデータで循環器疾患、糖尿病、悪性新生物などの患者数推移を見られると高齢化により患者数が増えていることがお分かりになると思います。

元外科医元外科医 2008/05/28 14:10 病人は減ってるとは思われませんが、外来患者数の実数も減ってる可能性はあります。
ここ数年の患者の自己負担額の急増により一部の患者さんの受診抑制が
あるのだと思われす。

-ist-ist 2008/05/28 14:20 アナリストを分析家とすることが間違いだったんですよ!
アナr(以下公序良俗にもとる表現なので削除

しろふくろうしろふくろう 2008/05/28 14:30 >ゆきだるま様

>住宅メーカーでは本社の研究者のみが最先端の研究を行い、実際作るのは現場の作業員で、技術はさほど必要とされません。

正確な表現になりませんが、医療行為においては本社の研究者と実際作る現場の作業員を医師が兼務し、現場の作業員として看護師、療法士等が加わります。

森永氏の考えは本社の最先端の研究の仕事を明日からすぐ現場の作業員にさせろということです。

すべての疾患が、最初の診察で正確に診断をつき、以後は決められた手順で治療を行っていればすべてがうまくいくものであれば、おっしゃられるような住宅メーカーのようなやり方でいけるかもしれません。実際には病状について痛みの感じ方ひとつとっても個人差が大きく、検査結果もばらつきが多いため教科書通りに診断がつくものばかりではありません。
中高年やお年寄りに多い慢性疾患でも、合併症や病状の急変もありうるわけで診断・治療のタイミング・選択を誤れば重大な結果になるものも少なくありません。専門的な医学的知識と現場の経験なしには「地雷」を踏みまくるでしょう。

地雷を踏みまくる2級医師であってもコストが安い方がよいのであればそれはそれでよろしいと思いますが、その場合2級医師の誤診に対しては刑事も民事も免責が必要かと思います。

BugsyBugsy 2008/05/28 14:49 ゆきだるま様

追加します。
ここ20年で変わったことというと検査の際の患者さんの苦痛が劇的に軽減されるようになりました。従って以前は動脈に針を刺す苦しい血管造影だったものが、気楽に寝ているだけで検査出来るMRI CT 超音波検査を望まれます。内視鏡検査もそうです。
めまいで受診されても心配だからこの際ついでにMRIとおっしゃいます。しかしながらほぼ全員が異常がなく、脳梗塞の患者数がそのまま増えた訳ではありません。心配なのでという検診に近い受診動機が増えました。それでも増えつつあるのは以前脳梗塞を見逃していたのが、小さな脳梗塞も早めに発見されるようになったせいでもあります。従って医療費総額が増えたのは20年前では不可能だった最新の検査を皆さんがこぞって望まれるからです。一方少しでも見落としがあれば容赦なく訴えられるので、医師側が断りにくいという側面もあります。

本来的にはここ数十年健康への関心が増えて来たのも 日本が豊かになり気持ちの余裕が出て来た自然なことと解釈しています。以前は差額ベッドなぞも医者が金儲けのためにやってると週刊誌で叩かれた時代もありましたが、今では少しでも良い環境をと差額ベッドから埋まって行きます。

大工さんの喩えは興味深いです。
>実際作るのは現場の作業員で、技術はさほど必要とされません。
うーん そう思ってらっしゃいますか?
ただ個人工務店で木造住宅を建てていた時代もありますが、今では昔のモルタルといわず、鉄筋も木造も洋風も多種多様で安全で快適な家を望まれています。それこそ家屋建設のための坪単価は20年前と比べてどうでしょう?無論新しい家具、風呂場、台所なども目を見張る程綺麗になってますが、全部入れて安くなりましたでしょうか?住宅を立てるにあたり、専門家も増えたんじゃないですか。内装、庭園、電気、水回りって 昔のように一人の大工さん左官屋さんじゃ到底無理ですよね。医師も同じです。
少なくとも医療の場合、全国津々浦々で均等で知りうる限りの最先端の医療技術を望まれるじゃないですか。
望まれる医療レベルが飛躍的に上がり、医療機関に訪れるのもコンビニに行くくらいの気持ちである以上医療費の総額は上がっても仕方ないと思います。

昔は子供が頭をぶつけたら翌日お医者さんにかかってもせいぜいレントゲンでした。
今では深夜に来られて心配だからとCTも撮影せよというわけです。

疑問に思われるのは当然です。ただ内情はこんなもんです。

ただのとおりすがりただのとおりすがり 2008/05/28 16:21 日経BP に寄せられたコメントが掲載されました。現在コメントは68件です。非医療者の方からも数多く叩かれていますが、森永氏の意見への賛同も含まれておりました。こんなトンデモ記事に賛同する方がいることに驚きですが、同時に医療者側からの一般への情報提供がまだまだ足りない、と感じました。ブログもボールペン作戦も大変素晴らしいとは思いますが、もっと多くの一般の方に情報を提供できるよい方法は無いものか、考える次第です。

yusosiyusosi 2008/05/28 17:43 お金のない途上国で、安価な医療として鍼灸にある程度の人気があるという話を聞いたことがあります。実際 WHO の出している鍼灸の適応範囲ってかなり広いですし、また、薬に比べれば鍼のコストは確かに安そうです。それならば、単純に考えると、鍼灸を保険診療の範囲内に加えることで、総医療費の削減を図ることができないものでしょうか。かつ、うまく演出することで、患者の満足度も結構保たれそうに思います。

いや、やっぱり、医師が増えれば医療費も増えるのと同じで、日本のような国では鍼灸の分だけ医療費が増大するのかもしれませんが。

私は医学素人なので、あくまで上記は素人の試論(暴論?)に過ぎませんが、医師の皆様はどうお考えになりますか?やっぱり一笑に付されておしまいかな?

ssd666ssd666 2008/05/28 17:52 なんで鍼灸だけ特別扱いするんでしょう。
加持祈祷の修験者とか、呪医とかでも医療費削減は可能でしょうに。

nuttycellistnuttycellist 2008/05/28 18:07 針灸は、保険で受けられます。今日、療養費を「引き上げ」と厚労省は、気前の良いことで・・・

・・・・・

針灸・マッサージ等の療養費を一部引き上げ  厚労省通知
08/05/28
記事:WIC REPORT
提供:厚生政策情報センター

はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について(5/26付 通知)《厚労省》 厚生労働省が5月26日付けで都道府県知事等宛てに出した「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師」が行う施術に対する療養費の改正に関する通知。 6月1日以降の施術分から適用される療養費が記載されている。「はり、きゅう」については、どちらか一方の施術の場合は、1回につき1195円(初回のみ2330円)となり、併用の場合は1回につき1495円(初回のみ2680円)とされた(P1参照)。また、「あん摩・マッサージ」については、1局所につき255円と改められている(P2参照)。

nettinetti 2008/05/28 18:11 森永氏の指摘がトンデモなのはもちろんなんですけど
歯科医が麻酔を担当するってのはちょっと考えますね。

ちょっと前にも歯科研修での麻酔が云々とかで話題にもなりましたけど、現在の歯科研修医は指導医付きなら全身麻酔にも立ち合えるみたいだし、そのまま延長して研修を積めば、標榜医とった後、医局離れて悠々自適にバイトしている麻酔科のセンセと同じ位の実力は付くのでは?と思うんですけど。

もちろん、麻酔科の真のスペシャリストになりたければ全身解剖や病態生理等、多々必要とされる事はあるでしょうけど、医師の技術の重みってのが 「学生時代の知識」 <<<<< 「臨床での経験」である事を考えれば筋は通ってるかもと思ったもので。何せ、今は空前の麻酔科不足(笑)らしいですから。

ま、色々有り得ない想定なんですけど、皆様から反論頂ければと思いまして……

BugsyBugsy 2008/05/28 18:26 鍼灸は確かにお好きな方は見かけます。若い人は殆んど見かけません。
>鍼灸を保険診療の範囲内に加えることで、総医療費の削減を図ることができないものでしょうか。
勝手に自費で支払って これといった害もなければほっとけば良いのですが。
保険適応の対象になる疾患を治療効果の観点から厳密にすれば治療適応範囲はかなり狭まるでしょう。困るのはむしろ鍼灸師じゃないですかね。恐山のイタコも病気を治したか科学的に検証されればなり手がいなくなるでしょう。
接骨院もそうです。やたら医療の振りをしたがります。
ただそうなるとハーブやら健康食品やらマッサージやらエステやら 医療のふりをしたがる業界も乱入しそうに見えますが、かといって きちんとした成分表示や効能効果を医学的に証明できないから 保険診療とは別にひっそりと診療の格好をして施術してるんでしょう。
保険診療にすればああいった業界の大多数は撲滅されるはずです。奴らもよくわかっています。

コラーゲンを含んだ食物を食べると膝関節痛が治るなんていう治療を保険適応と認めますか?安易な治療法こそ患者さんは殺到し、お金をつぎ込むようです。こりゃ医療費というよりまったく馬鹿げた浪費です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 18:43 >お金のない途上国で、安価な医療として鍼灸にある程度の人気があるという話を聞いたことがあります。

これは、お金がなくて、日本のような通常の医療が受けられないからですよ。
西洋薬は高価ですが、針は技術料だけで原価ほとんどかかりませんからね。

BugsyBugsy 2008/05/28 18:49 nuttycellist様

追記します。
>針灸・マッサージ等の療養費を一部引き上げ
というのは 針灸・マッサージというのは同じ人間が両方を施術することが多いようなのですが、まずは値段設定が施設によってまちまちだったり、一部にはダイエットに効果があるとか宣伝して効能効果の表示に逸脱した部分も少なからずあって、患者側のクレームがあったことに由来しているようです。厚生労働省が飴とムチの部分を使い分けて統制に入ったのだと仄聞しました。
実際に研修生と称した無資格者が施術していることもよく耳にします。
個人的には「置き針」という背骨沿いに皮下に留置した針が 脊髄まで迷入した症例も少なからず経験しました。すべて知らん振りでした。
別に漢方も民間療法と称して中国から来た中医師となのる無資格者が、漢方薬局を表向き開業して漢方薬を処方し、法外な治療費を請求しているのも聞きます。

全ての鍼灸施設がそうだとは申しませんが、極端に酷い例が特に都内に見られます。行政として取り締まるのは当然です。保険診療の枠内に取り込んで監視するというのも正解だと思います。

koumekoume 2008/05/28 18:49 本気で、代替医療外来なんて開設してる大学病院もありますけどね(^_^;)アガリクスとかメシマコブがどうとか。
まあこんなのこそ、森永センセイが推してる2級医療にぴったりかもしれないですけど

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 19:16 >ゆきだるま様

ちょっと調べてみたのですが、
「診療種類別国民医療費及び構成割合の年次推移」というので見ると、
平成7−11年度
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/99/hyo4.html
平成13−17年度
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/05/toukei4.html
どうも「薬局調剤医療費」の伸びが大きいようですね。
はやい話、クスリの値段が上がってるんですよ。
そうなると、yusosi様御指摘の、針灸の効用なんてのも、一理ありまして、薬をなるべく用いずに、対症療法的に少しでも緩和されて薬が減れば、総医療費抑制につながらないとも言えません。
針灸師を「二級医師」に格上げ、って感じですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 19:23 わたしなんかは、ただ、薬だけ処方してすませる開業医に、どうしてもなりきれなくて、手技を売ることのできる美容外科に転向したところがありますが、医療費全体の上昇の内訳けってのは、薬剤費が上昇して、しかし、それは製薬会社から仕入れるしかないわけなので、厚労省としては管理できない。ジュネリック採用を推奨するくらいしかできない。
厚労省にできるのは、医者の実質的手技料である非薬剤部分で、ここを目いっぱい抑えるのだが、それでも薬剤費に負けて、ゆっくりと医療費は増大している、って感じですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 19:27 そうなると、薬局で買えるOTC薬の推進や、メタボ検診の重要性や、とにかく、厚労省は製薬会社の保険診療財源食い荒らしと闘ってるってことかも。

BugsyBugsy 2008/05/28 19:38 netti様

歯科医の麻酔研修期間にもよるでしょうし、口腔麻酔は必要ですが硬膜外麻酔、全身麻酔 果ては術中のショック時の対応まで及べばやはり数年はかかると思います。一見表面上安定した全身麻酔も修練したらばこそ外科医は手術に専念できるのでしょう。歯科医の先生方にも迷惑かもしれません。
ましてや神経節ブロックまで含めば尻込みされると思います。それこそ何かあったときの訴訟は防ぎようがありません。
「何?麻酔専門医ではなくて歯科医が全身麻酔しただと?」外科医が自家麻酔しても訴えられてます。

moto-tclinic様

針灸が医療の代替療法になりうるとまでは思えません。痛みの緩和にはなるのかもしれません。ただnarcoticsほどの遮断作用までありましたっけ?
鍼灸の効能は医療全体からみたら極めて狭小だと思います。
もう少し業界全体が自浄されて それからですね。ただそれでも患者が納得しますかねえ。結局病院に来るんじゃないですか?
後期高齢者の保険適応は鍼灸医療に限定するなんて言った日には....

どうです?お宅で局麻の変わりに鍼灸で麻酔をおかけになったら。
本当にコストが削減されるんですかね。

元外科医元外科医 2008/05/28 20:06 大分前中国では鍼麻酔でメジャー手術をしたなどと報道されていましたがあれは
どうなったのでしょうね(笑)

やはり良くないから廃れたのだと思います。メジャー手術で意識があるっていうのは
患者から見ても術者から見ても良くないんだろうと思います。(一部の脳外科手術などは
別でしょうけど。)

ふ〜〜んふ〜〜ん 2008/05/28 20:19 >> まあ、ただ出来れば肩書きを「経済アナリスト」ではなく「コメディアン」に変えられた方がより正確であろうかと思いますが。実際久しぶりに爆笑させて頂きましたです。
「コメディアン」臍高。笑ってしまいました。

いえいえ
れっきとした芸能人(芸人)ですよ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E6%B0%B8%E5%8D%93%E9%83%8E
オフィストゥーワン所属(文化人としてではなく芸能人(ギャランティー分類)として)

http://www.oto.co.jp/ototalents.html
タレント一覧

なんと
オオタワケ様もここに在籍されておられました
(@_@;)

芸能人
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%b7%dd%c7%bd%bf%cd
タレントとほぼ同義。
関西では「芸能人」という言葉は使用されない。「芸人」と呼ぶ

お弟子お弟子 2008/05/28 20:23  解禁されたとして、それを指導する者や指導を受ける者がそうそう現れるか、という問題があります。Bugsy殿は事故があった時などの民事裁判を言われていますが、刑事もあるでよ(名古屋弁)
 市立札幌病院の歯科医師に資格外の救急研修などの医療行為をさせたなどとして、医師法17条(医師以外の医業の禁止)違反の罪に問われた元センター部長の裁判は、一審有罪、二審も一審支持の控訴棄却、現在最高裁へ上告中だったはずです。個別の事情などはあるでしょうが、こんな前例ある中で、そうそう気軽に踏み混んでくる人は出てこないよ普通。

>Bugsy 2008/05/28 18:26
>恐山のイタコも病気を治したか科学的に検証されればなり手がいなくなるでしょう。

いや、検証ウンヌン以前に、もうほとんどいないってば。
http://www.actv.ne.jp/~yappi/mystery/004-osorezan.htm
>現在もイタコは(青森)県内各地に健在ですが、その数は年々減り、現在は16人しかいません。
>また、彼女たちの平均年齢も60歳近くとなり、後継者はほとんどいません。
>ところがそんな中で、26歳のイタコが一人いるのです。
昨年の夏休みは北東北旅行してまして、ちょっと恐山にも寄ってきましたが、大祭の時期でもないのでイタコさんは影も形もなかったですよ。

nettinetti 2008/05/28 20:31 >Bugsy 様

コメントありがとうございます。
私が思ったのは歯科医のライセンスを持った先生でも卒業後、医科麻酔科としての研修をちゃんと積めば、いっぱしの麻酔科になれるんじゃないかなと思ったのです。

内科/外科的な手技や診療は歯科と医科では明らかな違いを感じますが、口腔外科領域と耳鼻科領域がオーバーラップしているが如く、歯科麻酔と医科麻酔は親和性がありますから。

現在でも歯科研修医は医科麻酔科で研修を積んで、リスクの無い患者の全麻管理程度は行っているから、研修終了後も歯科麻酔科希望者に対して、それを延長してスペシャリストを育成すれば麻酔科不足を若干解消できるかなーと思ったのです。

こうやってはっきりと文章にすると荒唐無稽過ぎると思い、ぼんやりと書いたために分かりにくい文章になってしまいました(笑)

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 21:18 >Bugsy様
>どうです?お宅で局麻の変わりに鍼灸で麻酔をおかけになったら。
本当にコストが削減されるんですかね。

うちは、美容ですから特殊だとは思うんですが・・
たとえば、局所麻酔の痛み・恐怖を軽減するために、笑気5分くらい吸ってもらったりします。あんまり、こんなこと、保険診療じゃ発想しないでしょ?
針麻酔はしないですね。ていうか、見たこと無いし・・あれ、効くんですかね?暗示効果?
これは効く、お勧め、というのは、意識落とさない麻酔の場合に、スタッフに術中ずっと手を握らせる。。これは効きますよ。術後すごく感謝される。
ぬいぐるみってのもあります。小さな抱き枕っぽいウサギのぬいぐるみが用意してあって、術中抱いててもらう。これも評判がいい。
今日は静脈麻酔2件と笑気麻酔2件。
意識落としちゃったほうが、やってるほうは気楽なんですけどね。そこはそこ、お客さんにも好みがあるんで。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 21:26 続き)
別に鍼灸の肩をもつわけじゃ全然ないんですが・・
いまの保険診療、うちでやってる「術中ずっと手を握ってる」みたいなことはしないでしょう?鍼灸が効く効かないて話じゃなくて、それに似た効果だ、ってことですよ。
なんか、Bugsy様のいつにない反応にびっくりしてますが、とにかく、「薬局調剤医療費」を減らすには、黒い猫だろうが白い猫だろうが、厚労省、使えそうなものは使おうとしてるのかもしれません。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 21:38 >netti様
医療関係者のような、そうでないような、どちらか判然としない文脈の方でいらっしゃいますが、麻酔もたしかに奥は深いですが、ふつうに挿管して吸入全身麻酔、なんてのは、別に麻酔科医でなくても、医者ならふつうに出来るわけです。
ここんとこ、大きな誤解があるのではないかと。
麻酔科医が不足ってのは、万が一トラブルがあったときに、麻酔科医でない医師が麻酔をかけてたとすると、現状では法的に不利だから、麻酔のかけ手がいない、ってことです。ひとがいないのではなくて、法的不備なんです。
だから、歯科医の人的助けがなくても、法的環境整備してくれれば、たとえば、皮膚科出身のわたしだって、一般外科の2〜3時間の麻酔器の番ぐらいはできるわけですよ。基本手技、点滴のルートとるようなものです。
そこんとこ、大きな誤解あるように思います。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 21:48 続)
森永氏やnetti様の書き込み読んでると、なんか、医者って、かなりなめられてるのかなあ・・って思ってしまいます。悪意は感じないから、誤解といったほうがいいのか?

後輩のいない医師後輩のいない医師 2008/05/28 21:55 麻酔科に歯科医が入るのは大賛成です。実際に数多くの腕のいい歯科麻酔科の先生方がおられます。フリーランスで年収3000から5000万などとほざいている麻酔科には天罰が必要と考えています。医師不足などいろいろ問題がありますが、麻酔に関しては、ひどすぎます。外科医の復讐が必要ですが、実際に患者と話しをしない麻酔科のようにはいきませんかね。
麻酔科医の不足の影響のせいですが、それに便乗している医師を許している現状を、納得できません。実際のバイト料の金額などを聞くと手術する気がなくなるぐらいの麻酔科の先生もいています。ある麻酔科の作家によれば麻酔科の逆襲だそうです。意味がわかりません。外科手術がなければ存在しない科であったはずですが…。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 22:00 それで、ゆきだるま様へのレスに戻って、医療費の増大が「薬局調剤医療費」によるということならば、くいとめるのは理屈の上では簡単で、「薬局調剤医療費」の自己負担率を、上下させればいいんです。

詳しくはないですが、途上国の多くは、自己負担率は100%だと思います。病院にかかるのは、公費で無料で、診断して処方箋ももらえますが、薬局に処方箋を持って行って購入するのは全額自費。

この自己負担率の操作ができないあたりが、製薬会社の厚労省・大学医学部支配の強さ、ってことでしょうか?ひょっとしてBugsy様、この辺が癇に障った?大学所属だし・・んなことはないか。よほど鍼灸師にウラミがあるんでしょうね、たぶん(^^;。

混合診療、財界は推進しようとしているとはいうけれど、製薬業界は間違いなく抵抗してますね。いまや、製薬会社は外資がほとんどだから、日本の保険医療資源は、とてもおいしい蜂蜜なわけです。

しろふくろうしろふくろう 2008/05/28 22:03 歯科医の麻酔の件ですが、moto-tclinicさまの言われるように麻酔器の番程度であれば可能であり、医師でなくとも麻酔専門看護師であってもよいわけです。

手術に麻酔科の医師が必要とされる理由は麻酔科医師がICUを担当したりすることからわかるように、局所麻酔以外では術中の全身管理が必要になるからで、手術中の呼吸状態、循環動態に異変が起こった場合に速やかに察知し適切な善後策をとることに専念しなければならないからです。ということは術前の患者の全身状態もあらかじめ把握しておき、予想できることに対する対策は用意しておくことにも繋がりますから、麻酔器の番ではすまなくなることもあります。

かつて外科系医師が自家麻酔をかけることがあったのも、外科医は全身管理ができること、自科の患者であらかじめ全身状態の情報がカンファレンスなどでわかっていることなどによりある程度リスクを避けることができたからで、今はJBM上、麻酔科医師が麻酔をかけていないとアウトになるからやりませんけどね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 22:06 >後輩のいない医師様
いや、だけど、本音で話すとさー、歯科医だろうが、看護師だろうが、麻酔の番してていざというときは責任とって詰め腹切ってくれる人なら、誰でもいいんです、てのあるでしょ(^^)?
その「責任代」なんだから、値段に愚痴言ってもしょうがないと思うよ。
責任の問題さえなければ、医局麻酔で、チーム内でやるっしょ。それがいちばん上手に管理できるし。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 22:11 >しろふくろう様
わたし、べつに、麻酔科に喧嘩売ってるわけじゃなくて、netti様に理解してもらおうと思って書いただけですから、すみません、気を悪くしないでください。
優秀な麻酔科の先生は「医者の中の医者」だと思ってます。本当に。あこがれです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 22:17 続)
・・ただ、やっぱり自分の患者に麻酔かけるときは、どんな優秀な麻酔科の先生よりも、自分でかけたい、ってのはあるなあ。。
麻酔科の先生を尊敬する、っていうのは、他の医者が主治医やってる患者に、麻酔がかけられる、っていう点ですね。全科、あらゆるリスクに対応できるわけですから。

後輩のいない医師後輩のいない医師 2008/05/28 22:26 moto-tclinic様
本当に麻酔科医が麻酔をかけていないと問題になるのでしょうか?実際、外科医ならだれでもできますよね。責任代と割り切るのには、高すぎませんか?コストからいっても。

ここりん☆ここりん☆ 2008/05/28 22:33 >市立札幌病院の歯科医師に資格外の救急研修などの医療行為をさせたなどとして、医師法>17条(医師以外の医業の禁止)違反の罪に問われた元センター部長の裁判は、一審有罪、>二審も一審支持の控訴棄却、現在最高裁へ上告中だったはずです。個別の事情などはある>でしょうが、こんな前例ある中で、そうそう気軽に踏み混んでくる人は出てこないよ普通。
学生のとき実習でお世話になった先生で、かっこよかったので、学生にはとっても人気でした。このニュースのときはびっくりしたけど、勉強熱心な、いい先生だったし。
歯科医でもかけられると思うけど、全身管理となるとどうなのかなぁ

2級医師って!?なに?変だ。
看護師の准看みたいなのか・・・
そういえば、あれほど日本看護協会が、准看廃止とか4年生大学へ移行とか、いっている時代に、介護や看護師確保のため准看をまた増やそうという考えもあるらしいです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 22:35 >後輩のいない医師様
たしか、現行の保険診療報酬制度も関係してるんじゃないでしょうか?
眼科の白内障オペなんか、ひとり5分10分で済む局麻手術ですが、麻酔科医が立ち会ってると、一件当たり、かなり点数あがるんですよね。
だから、一日10件くらい白内障オペある日に、麻酔科の先生に来てもらって、オペ室で雑誌読んで待機してもらってるだけで、高額バイト料はらって眼科クリニックに充分なお釣りが来るって聞いたことあります。
それやこれやで、相場が上がり過ぎてるってのはあるかもしれないですね。

nettinetti 2008/05/28 22:44 >moto様

私の頭の中にあったのはですね

歯科麻酔科医と医科麻酔科医の差ってのは前者が全身麻酔に関しては口腔外科領域しかやる機会が無いって言うチャンスの問題が大きいと思うんですよ。

つまり、
「医学部卒業後医学部麻酔科で10年研修」と(現実的には無いけどある意味可能な)「歯学部卒業後医学部麻酔科で10年研修」って言う研修を組んでみたら医師/歯科医師の力量は、そこまで大きな差が出ないんじゃないかなって思ったんです。どうせ医学生は全身管理や挿管手技については学生時代にほぼタッチしない訳ですし、お互いゼロからのスタートと考えて。

これは思いついただけで、それが良いとも悪いともそこに何らしか主張がある訳じゃ無いんですがね(笑)
ただ、ここまで書くと色んな人を敵に回しそうで……

後輩のいない医師後輩のいない医師 2008/05/28 22:47 moto-tclinic様
本当に崩壊寸前です。外科医のフリーランスもできるのかな?それを期待している先生方もおおいですよ。

BugsyBugsy 2008/05/28 22:58 Nettiさま
>歯科麻酔と医科麻酔は親和性がありますから。
うんにゃ 無いと思うよ。神経節ブロックもあるし麻酔科医は単に麻酔をかけるだけじゃないのです。術中の出血ショックの管理もあります。特に排他的に申し上げてるつもりはありません。

Moto-tclinicさま
常連様なのでメンチ、いいや挨拶をしました。
>ふつうに挿管して吸入全身麻酔、なんてのは、別に麻酔科医でなくても、医者ならふつうに出来るわけです。して吸入全身麻酔、なんてのは、別に麻酔科医でなくても、医者ならふつうに出来るわけです。
いや やっぱし危ないですって。操作は出来ても術中何かあったら。硬膜外麻酔のつもりが普通の腰椎になって麻酔薬が追加できなくなって…まあ咽頭痙攣や迷走神経反射なんてありますよ。よく研修医で挿管を20例経験したなんて小鼻膨らましてる坊やがいますが、ありゃアレストくらって そのうち痛い目にあうね。Awakeの挿管も地雷だらけです。

後輩のいない医師さま
>実際のバイト料の金額などを聞くと手術する気がなくなるぐらいの麻酔科の先生もいています。
少なからず 事故に会います。麻酔の事故はほとんど勝ち目がありません。フリーターだと病院側もかばいもしません。

再度 Moto-tclinicさま
>この自己負担率の操作ができないあたりが、製薬会社の厚労省・大学医学部支配の強さ、ってことでしょうか?
別に癇に障ってはいません。オイラみたいな大学病院の医師(といってもいろんな派遣病院は転々としました二線級医師です)はコストに関しては無関心です。無関心すぎます。特に院外薬局になり病院には処方箋料しか入らなくなって薬剤の料金なぞ事務も医師もまったく意識にのぼらないようです。ことさら意識から除外してますね。これがあなたのような一国一城の主様とは違うところです。まあ勤務医は金感情はアホです。意識的に遠ざけている。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 22:59 >netti様
歯科口腔外科の麻酔を歯科の先生がかけるのは、要するに医局麻酔だから、かまわないと思うんですが・・
それを超えて、他科・全科の麻酔に対応できるまで、スキルアップって、並大抵じゃないと思うけど、どうなのかなあ?・・わたしも、皮膚科出身ですから、歯科と同じく、全身状態のいいひとしか扱わなかったですかなね。。わたしは、他科の麻酔はこわくてできないなあ。責任負わされるのも嫌だし。

>後輩のいない医師様
最近、美容に転向する外科の先生多いみたいですよ。。皆さん、一人で全身麻酔かけながら手術です。麻酔科の先生に来てもらってるってはなし、そういえば聞かないなあ。。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/28 23:35 すみません、矛盾したこと書いてしまいました(^^;。

>たとえば、皮膚科出身のわたしだって、一般外科の2〜3時間の麻酔器の番ぐらいはできるわけですよ。
>わたしは、他科の麻酔はこわくてできないなあ。

どちらも、真実ではあるのですが。
要は、「他科の医局麻酔のお手伝いならできるけど、麻酔専門医の先生のかわりはできません」って意味です。

clonidineclonidine 2008/05/29 00:01 最近なにかと話題の麻酔科フリーランスです。外科医の皆さんも「天罰が必要」なんて物騒なことは言わずに、むしろこの流れを利用し、自分達の待遇改善に利用していただければと考えております。現在の「全科同一賃金、年功序列待遇」が崩壊すれば、間違いなくメジャー外科中堅医の給与・待遇は改善するはずですから。

外科医がフリーランス化するとすれば、ユニットを組んでのフリーランスだと思います。例えば、心臓外科医5名で会社を作り「1億円で開心術100例+外来週+365日オンコール保障、症例が100例を超えたら利益は病院と折半」といった契約を結びます。1億円をどうメンバーに配分するかは、リーダーの腕のみせどころです。例えば「No1は当直なし1000万,No2,3は週1当直で1250万、No4,5は週2当直で1500万、その他外部パート医用に500万、No1-5には経費(住宅・車関係・パソコン・書籍・学会)を月50万まで支給」「100例を超えた場合のボーナスは、メンバーの妻などを秘書として会社で雇用しそちらにに支給」などなど。

外科医逃散によって「人工心肺・PCPS・ICUなどの高額医療機器をそろえたのに心臓外科が閉鎖している病院」は多数ありますし、近いうちに「開心術のできない県」も出現しそうな勢いです。「5名で1億(+ボーナス)」案だったら、のって来そうな病院をいくつか知っていますよ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/29 00:17 >clonidine様
あ、それ大賛成。上で、後輩のいない医師様へのレスに、「それ、麻酔科の先生が高すぎるんじゃなくて、あなたの給与が低すぎるのかもしれないですよ」って書きかけて、ちょっと怒られるといかんな、と思って控えたですが、要するに自分ら医者って技術職だから、高く売って業界水準あげてくれてるひとを、けなしてはいかんね。
美容外科でも、仲間内でひんしゅく買ってるのは、安売りしてるクリニックであって、高売りしてるところには誰も何もいわない。

clonidineclonidine 2008/05/29 00:36 あともう一つ
>麻酔の事故はほとんど勝ち目がありません。
>フリーターだと病院側もかばいもしません。

だったら、大学病院・公立病院だったら病院側がかばってくれるのか!と私は問いたい。
近年では、むしろ背後から狙撃しかねないような教授・病院長が多数存在します。

大学病院講師時代は、なまじ循環器に詳しいと「EF20台・PCI直後」を担当させられ、手術部の他室でアレストが出ると麻酔中なのに名指しでコールされ、開心術の麻酔をかけつつ隣室の麻酔科2週目研修医の監督を命じられ・・・

現在では、自分の目の前の症例に専念すればよいし、面倒をみなければならない研修医・ママ女医・老医もいないし、後ろから撃つ人間もいないし、ストレスが減ったせいか、持病だった偏頭痛もすっかりよくなりました。

BugsyBugsy 2008/05/29 00:41 >外科医がフリーランス化するとすれば、ユニットを組んでのフリーランスだと思います。
たしかに「神の手」一派は手術看護婦とセットで来ますねぇ。おっしゃるとおり。

「それ、麻酔科の先生が高すぎるんじゃなくて、あなたの給与が低すぎるのかもしれないですよ」
外科医もそう思ってた。けど知らなかった。ユニットを組んで他の病院にセールスがかけられなかったというのはあります。認めます。認めるべきです。はい。

一方でそれを狙ってるていう研修医に最初から手技の奥義を、手の内を見せるっていうのも嫌だなあ。
今現在の治療法が最新ですっていっても 数年たったら時代遅れでしょうという声もあります。まあその繰り返しです。
少なくても今の研修医制度では遺伝子療法はできんでしょ?教える気もさらさらない。実は今のやり方だと時代遅れだと思う。
幹細胞がとは言われてもどうするんでしょ?教えますか?

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/29 01:02 病人の私からみると、薬代ってもっと安くならないのですかね。製薬業者はかなり利益上げているようですし。やはり、厚労省から製薬会社に天下りとかあって、そちらのほうは手をつけられないのでしょうかね。昔のミドリ十字なんて、元次官が天下ってたくらいだもんな。(エイズの事件では、厚労省では医系技官の局長が課長在籍中の処理のまずさから逮捕・起訴されたけど、誰が天下ってたか考えると、事務系の上司の局長かその上あたりから指示が降りていたんじゃないかとしか私にはおもえないけれどなあ。)
 市販の風邪薬ですら、日本はかなーり高い気がします。アメリカなんて、ドラッグストアでアスピリンなんて1ドルからあるし、アセトアミノフェンだって2ドルぐらいから売ってるのに。まあ、もっともアメリカで医者に掛からなければならない事態になると悲劇ですけど。

 医療に関しては、全く専門知識のない私の感覚なので、的外れかもしれませんが、森永氏の2級医師の発想はなり手がいるかどうかはわかりませんが、そんなに悪いアイデアではないと思うんだけどなあ。ただ、大学で2級医師コースを作るよりも、十分な経験と実力のある看護師・保健師から試験で選抜して、1年くらいの教育で2級医師としてできる医療行為を拡大すればいいと思うんだけど、やっぱ無理かなあ。 訴訟に関しては、まあ、300万の年収で責任が重く、深い知識経験が必要な仕事をする気のいるかどうかはわからないけれど、刑事をともかく、民事はあまり心配しなくてもいいんじゃないかな。理由は前も書いたけど、金のない人は民事で訴えられるリスクは低くなるし、裁判で負けても、取られるものなんて無いんだし。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2008/05/29 02:17 二級医師、准医師構想は、医療部外者が必ず一度はいいアイデアはないかと思うアイデアのようですね。
でも考えても見てください。現状でも准医師代わりに、専門外の医者というのが居ますが、それで満足しますか? 彼らには充分な経験がありますし、法律的になんの問題もありませんよ。専門外の医者に診てもらった後、病状が急激に悪化して、それで納得しますか?
田舎の医師も充分ベテラン医師ですが、重症そうになったら、どうしてそれより若い医師ばかりいる町の病院に駆け込む人が多いのでしょうか?

世界中の医療機関で、医療へのアクセスがまっとうなレベルのところに准医師がいないことに、注意を向けるべきです。
人間は、生命が掛かるような大きすぎるリスクに対しては、それがたとえかなり少ない確率であっても、普通冒険を好まないのです。
准医師で手に負えるかもしれないけど、万が一のことがあったら! 准医師では万が一のリスクがあがるのではないか?
その万が一を許容できないのが人間です。大丈夫だと思いますがという医師の説明に対して、万が一の事があったらどう責任をとるんだとくってかかるモンスター患者の意識に目を向けてください。

つまるところ、准医師とは、医療へのアクセスがかなり制限された状態でしか成り立たないシステムなのです。アメリカでの診療看護師は、金銭的アクセス制限の中でのあだ花です。
日本での准医師は、医療過疎が酷かった戦前の沖縄でのシステムです。
アクセスが改善されれば、准医師はスルーされてしまう存在で、そんなものに金を掛けて養成しても、アクセス改善されれば不要になるし、さらには准医師では話にならないとか、あれは准医師だからだめだとか、今の僻地医に対する不当な評を、さらに増幅したようなものが准医師に向けられるだけです。僻地の医師を根拠なく藪医者と罵るのはその土地の住人なのです。ちゃんとした医者ですらこうなのですから、准医師に対する態度が思いやられます。

つまり個人の考えでは一見合理的に見えても、世界中で淘汰された合理性の低い存在が准医師なわけです。そして淘汰したのは、間違いなく患者の行動です。
脳外科の手術を若い経験が浅い医師にさせないようになってきているのと同じ種類の行動です。医療機関選択の自由があり、患者が全員実質的に平等な日本でこのような事が起こっているということは、患者は本能的に准医師の診療、それどころか、専門外や、経験が浅いことによる、診療リスクの増大を嫌うのです。そういう行動をとるのです。
 それどころか、救急をコンビニのように使う行動ですら、夜間の医療過疎状態によるリスクの増大を嫌った行動という側面もあることでしょう。

 もし、納得いかないというのであれば、持病がございましたら専門外の開業医の医師のところに通院されて見てはいかがでしょう。准医師にかかる気分が味わえると思えます。

SeisanSeisan 2008/05/29 08:36 薬剤費の医療費における割合の話ですこし気になったのですが
政府&厚労省がずるいのは、「医療費30兆円超」と大騒ぎしている内訳は自己負担分も全部込みであり、税金や企業の負担がその半分以下であることをはっきり言ってないところでしょう。
つまり、たとえば診療を無料にして薬剤を全額自己負担にしたとしても、国民に知らされる「医療費」の総額は全く変わらないわけですね。もちろん、負担割合はちょっと調べればわかるんですが、マスコミも総額ばかりを宣伝してますから。
ま、薬剤費を下げるために「ジェネリック」と騒いでますが、安全性とトレードだもんな…

暇人28号暇人28号 2008/05/29 08:59 どなたかも言っておられますが....
森永卓郎氏のコラムのコメント欄を拝見してきましたが、森永氏の主張を支持する人って結構多いんですね。森永氏がターゲットにしている層の認識がその程度なのか、それとも国民全体がそうなのか....
前者であると思いたいのですが....

ririnko0406ririnko0406 2008/05/29 09:09 森永氏は年収300万ってキーワードに固執しすぎてる気がします。
年収300万ほしければ看護師になったほうが早いし確実です。
しかも「2級医師」に比べて与えられる責任はずっと軽くてすみます。
同じことは土木役人さんのレスにも言えまして、十分な経験と実力のある看護師・保健師はすでにほぼ間違いなく年収300万はもらっています(ボーナスなしでも月収25万。それより低ければ間違いなく別の病院から引き抜きにあいます)。
年収300万で課せられる責任を軽く見すぎているという気がしてなりません。

ririnko0406ririnko0406 2008/05/29 09:20 >年収300万で課せられる責任を軽く見すぎているという気がしてなりません。
は森永氏に対してです。すみません。
要は、今の看護師以上の責任を2級医師に持たせようとすれば、今の看護師の給料を下げるか今の看護師以上の給料を与えるかしかないわけで、私は看護師の給料は一部の公立病院を除いてもらいすぎだとは考えていませんから、森永氏の提案は不可能だと思います。
逆に、給料の問題さえクリアするのであれば土木役人さんのおっしゃるとおり、経験豊かな看護師から選抜した方がメリットは大きいです。

ririnko0406ririnko0406 2008/05/29 09:38 もちろん実際に2級医師ができても、それに患者がかかりに行くかどうか、というのはドロッポ小児科氏のおっしゃる通りですが。
2級医師を成立させるにはアクセス制限を強くして、かつ教育もしっかり行って、初めてできることです。そう考えると、医療費(ただし自己負担を除いた額)を削減するには、2級医師なんて面倒なものを作って、かつアクセスを制限するくらいなら、混合診療導入した方が早くね? ってことになってしまいますね・・・
連カキコすみません。

天灰支邦中狂天灰支邦中狂 2008/05/29 09:47 >森永卓郎氏のコラムのコメント欄を拝見してきましたが、森永氏の主張を支持する人って結構多いんですね。森永氏がターゲットにしている層の認識がその程度なのか、それとも国民全体がそうなのか....
前者であると思いたいのですが....

 @森永君 わかった
  じゃあ、 患者さんも一等 二等 とわけて
君は二等にしてあげる

暇人28号暇人28号 2008/05/29 10:50 ririnko0406様:

>私は看護師の給料は一部の公立病院を除いてもらいすぎだとは考えていませんから、


実は、私も常日頃思っているのですが、看護師さんたちの仕事の内容からしたらあれくらいの給与は当然だと思っています。むしろ、医師の給与が仕事と比較して極端に安いのが問題なのだと思います。みんなで足の引っ張り合いをしている姿ってみっともないと思います。

ysys 2008/05/29 16:20 森永氏と言えば、厚生労働省所管の独立行政法人雇用・能力開発機構が580億かけて作り、毎年莫大な額の赤字(昨年度は約15億円)を垂れ流しながら運営している「私のしごと舘」を廃止するかどうかを審議する「私のしごと館のあり方検討会」委員です。もちろん厚労省が選んだ委員ですのでその主張は皆さんが想像されるとおりです。

今朝のワイドショーでは「職業体験という非常にいい仕事をやっているのだから補助金を出して続けるのが当然」と言ってました。ちなみに「キッザニア」は開設費35億円で、初年度から黒字だそうです。

今回の主張は厚労省へのおべんちゃらか、財務省関係の委員狙いの事前運動みたいなものではないかな?

サンクチュアリーサンクチュアリー 2008/05/29 18:16 >ゆきだるまさま

人口構成が高齢化していくと医療費が増加するのは一般的な現象です。
これは有病率が増し、複数疾病の罹患が日常的となるためです。

神戸市国民健康保険の年齢別医療費を見てみますと(2006年資料)
75歳以上の一人当たり医療費(医療費総額をその年齢層の人口で除したもの)は
年間89.7万円であるのに対し74歳以下は23.6万円です。
一方、ひとつの医療機関での医療費をあらわすレセプト1枚あたりの医療費は
75歳以上2.78万円に対し、75歳以下は1.96万円です。
すなわち、高齢者は複数医療機関(例えば、内科と整形外科と眼科)に受診し
総額としては人口一人あたりに換算して3.8倍の医療費を必要とする。
高齢化がすすむと人口や患者数は増えなくても医療費が増加するのはこのあたりの
事情によるものと考えられます。

PS、なぜか5月26日の欄に誤って記載されてしまいましたので、そちらは消去を。

BugsyBugsy 2008/05/29 18:37 歯科医が麻酔に駆り出されるよりも
Nurse Anesthetist麻酔看護師をAnestheologist 麻酔科医とは別にcomedicalの資格を作ればいいだけなんじゃねーの。

結局2級医師なんて小難しい事言わずに comedicalが卒後研修して各診療科でのpractising nurseを養成したほうが早いでしょう。社会的地位も上がるし、看護協会も賛成すると思いますがね。4年制の看護学部もあるし 学生数を増やせば増員可能ではないでせうか?

元外科医元外科医 2008/05/29 21:36 産科医がいないから助産師というのも2級医師構想と同じですね。分娩を取り扱うまともな産科医が地域から消滅してアクセスが極端に悪くなったから助産師で我慢する状態だと思います。こういう地域が増えればいずれは周産期死亡は徐々に増えてくるでしょう。これも極悪司法の副作用であることは医師は知っていますが某患者団体は認めませんね(笑)

通行人通行人 2008/05/30 08:31 >年収300万

 現在でも実際、大学病院の医員や大病院のレジデントなどは、年収300万円前後の非正規雇用です(一応週4日で社会保障はついている)。彼らの中には医師になって10年を超える経験のある医師もおり(スタッフの枠は増えていないから(むしろ減っているところもある))、時間外に他院でアルバイトを行うことで家族を養っています。

2008-05-27 自殺報道

自殺報道には自殺予防メディア関係者のための手引きがWHO(世界保健機構)より出され、正式の翻訳版まであります。詳しくはマスコミの責任は此処にあるを御参照くだされば良いのですが、もっとも簡潔にポイントをまとめたものとして、

何をするべきか

  • 事実の公表に際しては、保健専門家と密接に連動すること。
  • 自殺は「既遂」と言及すること。「成功」とは言わない。
  • 直接関係のあるデータのみ取り上げ、それを第1面ではなく中ほどのページの中でとりあげること。
  • 自殺以外の問題解決のための選択肢を強調すること。
  • 支援組織の連絡先や地域の社会資源について情報提供をすること。
  • 危険を示す指標と警告信号を公表すること。

してはいけないこと

  • 写真や遺書を公表しないこと。
  • 使われた自殺手段の特異的で詳細な部分については報道をしないこと。
  • 自殺に単純な理由を付与しないこと。
  • 自殺を美化したり、扇情的に取り上げたりしないこと。
  • 宗教的、あるいは文化的な固定観念をステレオタイプに用いないこと。
  • 責任の所在を割り付けたりしないこと。

WHOの基準を念頭に置いて、5/22付の読売新聞を読んでみます。

「息できない」外へ逃げ出す患者、刺激臭に病院パニック

看護師らに付き添われ、ロビーに避難した患者(22日午前2時48分、熊本赤十字病院で)=門岡裕介撮影 深夜の救命救急センターが、パニックに陥った。熊本赤十字病院(熊本市)で21日、農薬クロルピクリンを飲んで搬送された農業男性(34)の嘔吐(おうと)物から塩素系有毒ガスが発生し、患者や医師ら54人が次々に体調不良を訴えた。

 せき込んで屋外に飛びだす患者、ガスマスクと防護服姿で突入する救助隊……。「嘔吐物には触るな」「一体何が起きたのか」――。患者を救うはずの病院で起きた事故に、悲鳴と怒声が飛び交った。

 病院によると、男性が母親(60)らに付き添われ、救命救急センターに運ばれたのは同日午後10時50分ごろ。約10分後、救急副部長の高村政志医師(48)が処置室で、苦しそうな表情を見せる男性の胃を洗浄するため、口から管を差し込んで吸引を行ったところ、突然、吐いた。約40平方メートルの室内に刺激臭が立ちこめ、患者らがせきこみ出し、「患者を外に避難させろ」などという声が上がり、騒然となったという。

 重症になった72歳の女性は、男性のベッドから約10メートル付近にいて室内に充満した有毒ガスを吸い込んだ。居合わせた医師や患者は外へ逃げ出した。

 高村医師は意識が遠のき倒れそうになりながら一時処置室を出た。すぐに治療に戻ろうしたが、強烈な刺激臭に阻まれたといい、「塩素をきつくしたようなにおいで、息ができず目も開けられなかった」と振り返った。

 男性の母親は処置室で男性のそばから離れようとせず、病院職員の制止を振り切り、「何とか助けて下さい」と泣き叫んだが、引きずり出されるように避難させられた。

まず「してはいけないこと」を検証してみます。

  • 写真や遺書を公表しないこと。

      これは公表していません

  • 使われた自殺手段の特異的で詳細な部分については報道をしないこと。

      農薬クロルピクリンを飲んで搬送された農業男性(34)の嘔吐(おうと)物から塩素系有毒ガスが発生し、患者や医師ら54人が次々に体調不良を訴えた。
      明らかに報道しています。

  • 自殺に単純な理由を付与しないこと。

      これは公表していません

  • 自殺を美化したり、扇情的に取り上げたりしないこと。

      せき込んで屋外に飛びだす患者、ガスマスクと防護服姿で突入する救助隊……。「嘔吐物には触るな」「一体何が起きたのか」――。患者を救うはずの病院で起きた事故に、悲鳴と怒声が飛び交った。
      美化はしていませんが、かなり扇情的な表現かと考えられます。

  • 宗教的、あるいは文化的な固定観念をステレオタイプに用いないこと。
  • 責任の所在を割り付けたりしないこと。

      この2項目については書かれておりません。

「何をするべきか」についてはどれも為された形跡がはっきりとは確認できません。

先日の硫化水素自殺報道ではインターネットが諸悪の根源とした社説があり、私が取り上げただけでも神戸新聞と毎日新聞の2紙です。硫化水素自殺については確かにインターネットの一部でくすぶっていた事は事実です。これにガソリンをかけて炎上させたのはマスコミですが、火種はネットにあった指摘だけは間違っていません。

ところが今回のクロロピクリン自殺はネットでくすぶっていたのでしょうか。私の知る限り検索出来ませんでした。前例があるかどうかは確認できませんが、おそらくマスコミが日本で初めて詳細に大々的に公表したかと考えられます。それも薬物を具体的に公表し、それによって巻き起こったパニックや被害まで念入りに報道しています。WHO基準のタブーを2つまで犯しての報道です。2つの部分に該当するWHOの手引きにはさらに、

使われた手段と、どのようにその手段を手に入れたのかということについての詳細な記述は避けるべきである。自殺のメディア報道は、自殺の頻度よりも利用される自殺手段に関してより大きな影響を与えることが先行研究によって示されている。ある種の場所(橋、崖、高い建物、鉄道など)は、古くから今に至るまで自殺と関連しており、知名度が加わることでより多くの人たちがそれらを利用しようとする危険性を増大させる。

今後にクロロピクリン自殺がもし相次いだら、この責任はマスコミにあるといえます。4/25付の毎日社説のように、「命を軽んじる風潮を背景に、自殺へと駆り立てるインターネットの魔力の不気味な広がりに、慄然(りつぜん)とするばかりだ。」みたいなまるで他人事のような事は書けなくなり、

    命を軽んじる風潮を背景に、自殺へと駆り立てるマスコミ報道の魔力の恐怖に、慄然(りつぜん)とするばかりだ。

こう評されて当然です。また4/25付の毎日社説のタイトルは「硫化水素自殺 死を誘発するサイトの罪深さ」ですが、クロロピクリン自殺が今後に続発するなら、

    クロロピクリン自殺 死を誘発するマスコミ報道の罪深さ

当然こうなります。それでも今後にクロロピクリン自殺が相次いでも、これはマスコミ報道とは関係なくネットのせいだと強弁するのでしょうか。マスコミ人、とくに論説委員クラスには難しすぎる話かもしれませんが「天に唾する愚かしさ」を少しは自覚すべしでしょう。

のりぞうのりぞう 2008/05/27 08:11 フリーアナウンサーさんの自殺報道にしても、全く反省の色なしですよね

元外科医元外科医 2008/05/27 09:17 硫化水素などはマスコミが煽った面がありましたね。報道による犠牲者の
多さを感じます。

むらじゅんむらじゅん 2008/05/27 11:13 少し論点がずれますが、クロロピクリン自殺の医療従事者への二次被害は久留米大学救命センターから2002年に専門雑誌に症例報告されていました。久留米と熊本は近いですが、専門雑誌の症例報告はネットに載らずに逆に検索がしにくいでしょう。
救命センター専属であれば勉強会などで雑誌を見る機会も有りましょうが、一般救急では無理でしょう。
せめて、このような特殊な事例は救急隊や全国救命センターへの情報提供が望まれますが、昨今の医療訴訟の影響で、「救命不可能だった症例報告」が激減している現状では難しい課題ですね。
(以下、毎日新聞のコピペです)
熊本市の熊本赤十字病院で21日夜、劇物の農薬「クロロピクリン」を飲んだ男性の嘔吐(おうと)物から発生した有毒ガスで54人が体調不良を訴えた事故で、同様のケースが00年11月、福岡県久留米市の久留米大学病院高度救命救急センターで発生していたことが分かった。この時に担当した医師らは02年、専門雑誌に被害時の状況などを報告していた。

HajimaruHajimaru 2008/05/27 11:14 同様な心配:
 殺人によい方法も悪い方法もありませんが、猟奇的な殺人を執拗に報道する姿勢もどうかな?と思います。
バラバラ**や**切断を、見計らったのかのように?夕食の時間に報道するのは止めてほしいですね。
彼(彼女)たちにも、人にモノを伝えようとする気概・信念があり、真実を伝えようとする気持ちに同情しますが、それが受け手に「どういう気持ちで受け取るか?」というフィードバックがないのでしょうね。
(だから、余計にプライバシーなど余計な事までのぞき見報道が増える?)
 自殺をどうしたら防げるかを報道してほしいですね。
こんな時代だからこそ、信じれる社会を取り戻すのは私たちのペンだ!、くらい云ってくれないと・・

BugsyBugsy 2008/05/27 12:13 テレビや新聞の報道は 情報が多すぎるにもかかわらず即日報道するので大して内容を租借しないまま垂れ流しているのでしょう。いきおい事件背景の分析もおざなりです。
会社間の競争もあるので流さないわけにはいかないのでしょうが、複数ある新聞社やテレビ局でもニュース報道の内容は金太郎飴状態です。チャンネルによって別の切り口、解釈もあってよさそうなものなのに そこまでの時間やマンパワーが足りないのでしょうね。娯楽番組によるテレビ局の違いは朧気ながら感じますが、ニュース報道はどこも一緒です。

一連の自殺報道も WHOの自殺予防メディア関係者のための手引きを参照する時間も余裕もオツムもないから与えられた情報を無条件に流すのでしょう。

「あいつがお前の事を悪く言っていた。」と得意げにいう奴とか「何とか君が、、、悪いことをしていました。」とか教師に言いつける告げ口魔、言いつけ魔がいましたが、結局友達から嫌われて相手にされませんでした。それに似てるなあ。

通りすがり通りすがり 2008/05/27 12:53 WHOはいい仕事をしている。フリーアナウンサーの件や硫化水素の報道には確かに問題がある。しかし、このエントリーの批判はまったくの見当違いだ。これは「自殺報道」ではなく、「自殺者が迷惑をかけたこと、つまり、傷害事件の報道」だ。自殺者が加害者ね。で、加害の状況を報道しなければ、何も報道できないでしょ?せっかくのWHOの仕事を無にするのは君のような人たちだ。上のBugy君もそんな君の事を批判しているよ。w

> 「何とか君が、、、悪いことをしていました。」とか教師に言いつける告げ口魔、言いつけ魔

suzansuzan 2008/05/27 13:03 これも少し話がずれますけど、私の勤務先を含めた地方全体で「飛込み分娩が年に何件あるか」という報道が地元紙に出たあと、明らかに「飛込み分娩」が増加した、と感じています。
これまでしぶしぶながらも健診に来たり、こっそり家で産むしかないと思っていた方々が、新聞報道で「そうか、陣痛きてから救急車を呼べば病院で産めるのか」と気付いてしまったのではないでしょうか。

家でこっそり産んで出血なんかでひどい状態になってから運び込まれたり、生まれた子どもをどこかに放棄されたりするよりはいいとは言え…ビミョーな気持ちです。

パプティマス様パプティマス様 2008/05/27 13:13 傷害事件という主旨ではないよ。

通りすがり通りすがり 2008/05/27 13:42 はあ?主旨ってなんだよ?事件に主旨があるのか?あ?まぬけが。
いいか、あれは特殊な傷害事件。だから報道されたの。
だまって一人で氏んでりゃ報道なんかされなかったっつーの。
本人の死亡はつけたしみたいに報道してただろ?
「ちなみに本人は氏にました」ってな。
どーしておまえはそんなにまぬけなんだよ。

麻酔科医麻酔科医 2008/05/27 14:33 専門誌に報告ってこれのことかな?

Chudoku Kenkyu. 2002 Oct;15(4):381-4.Links
[A case of fatal chloropicrine poisoning induced by ingestion]

[Article in Japanese]

Honda H, Kawashima T, Kaku N, Kawasaki K.
Advanced Unit of Emergency and Critical Care Center, Kurume University School of Medicine.
A case of fatal chloropicrine poisoning induced by suicidal ingestion was reported. The patient was found unconsciousness in his room with drinking about 100 ml of chloropicrine sodium at 8:55 in the morning and brought to a nearby hospital. He was transported to our ER at 10:17. 7 hours after ingestion, he died from metabolic acidosis and acute cardiac failure. It was difficult to detect chloropicrine in his serum and gastric content with GC/MS method. At the present, we must be severe to store and use chloropicrine as there is no specific treatment of chloropicrine poisoning. It is necessary to protect from exposure to volatile agricultural chemicals such as chloropicrine for prevention of secondary disaster.

なっくなっく 2008/05/27 16:00 >通りすがりさま
ここは2ちゃんではありませんよ。礼儀正しくない文章はやめましょう。

別の通りすがり別の通りすがり 2008/05/27 16:06 傷害事件として報道するなら自殺への配慮など要らないとは、また極端な人もいるもんですねえ。マニュアル人間というかお役所仕事というか…

無意味に上げ足を取ってお粗末な自尊心を満足させるのは荒らしの醍醐味ですが、それで自分の底の浅さがばればれと言うのでは恥をさらしただけ損でしょうに。

TOMTOM 2008/05/27 16:09 マスコミのスタンダードは、
「自殺・いじめ・猟期凶悪犯罪は全て、ネット・ゲーム・漫画を見て真似したもの。え、俺? 俺はいいんだよ『社会正義』の為に伝えてんだから。俺見て真似した奴がいるって? 知らねぇよそんな馬鹿。」
「ネット・ゲーム・漫画は悪の温床。放置するとウチの大事な視聴者読者取られちまう、じゃなかったスウジ減るとクライアントから法外な広告料取れなくなる、でもなかった『青少年に悪影響』。決まったゼ我ながらいいセリフ考えたな〜。」
マスコミに反省を期待するのは、ショッカーに平和貢献を望むのと同じ事。そんな人なら辞めてます。

それにしても、
>マスコミ人、とくに論説委員クラスには難しすぎる話
私もたいがいマスコミ嫌いですが、Yosyan先生も相当きておられるご様子ですネ。

それにしてもPart2。記事中の
>重症になった72歳の女性 → 2002年に似た事例の報告がある → 救急に農薬自殺者が来て毒ガスを吐く危険は予見できた → 裁判官「その通り」 → 病院賠償
>男性の母親は〜離れようとせず〜「何とか助けて下さい」と泣き叫んだ → それなのに医者は逃げた → 医者は毒ガスを顧みず助ける義務があった → 裁判官「その通り」 → 病院賠償

...いや妄想ですよ妄想....orz

BugsyBugsy 2008/05/27 16:24 >「命を軽んじる風潮を背景に、自殺へと駆り立てるインターネットの魔力の不気味な広がりに、慄然(りつぜん)とするばかりだ。」

>「命を軽んじる風潮を背景に、第2次大戦中若人を特攻隊へと駆り立てた新聞のの魔力の不気味な広がりに、慄然(りつぜん)とするばかりだ。」
国民の皆は戦後こう感じています。

戦後になって そもそも反省し懺悔した新聞、マスコミなんかあったんですか?
解体した新聞社ってあったっけ?こういったマスコミの体質は表面上は新しさを纏ってはいますが、実は戦前とちっとも変わらないと思います。
医療が崩壊しても崩壊するように背中を押すようなことをしても口をぬぐい、「あれは一部の医者がやったことです。自分たちも被害者です。」と言い張るでしょう。
戦後全ての責任を「軍国主義者」に押し付けたように。

TOMTOM 2008/05/27 17:39 >Bugsy様
そういえば関東大震災時、「不逞鮮人随所に蜂起」「井戸に毒、工廠爆破」と煽っといて、今では全て「軍部の流した噂」とばっくれてる新聞がありましたな。

HekichinHekichin 2008/05/27 18:31 クロルピクリン関連についてはこちら

1.揮発性農薬中毒における二次災害予防の重要性
本多英喜, 川嶋隆久, 荒木恒敏, 加来信雄/久留米大学高度救命救急センター
日本集団災害医学会誌, 5(3) : 232, 2001.

2.クロルピクリン中毒患者4名受入れ経験より今後の救急体制を考える
依田千恵美*, 外間政信**, 深谷幸雄****篠ノ井総合病院集中治療棟, **篠ノ井総合病院脳神経外科, ***篠ノ井総合病院心臓血管外科
日本農村医学会雑誌, 49(4) : 667, 2000.

3.火災によるクロルピクリン中毒
高山隼人**, 長岡進矢**, 米倉正大**, 木下敏明*国立長崎中央病院救命救急センター**, 国立長崎中央病院呼吸器内科*
日本臨床救急医学会雑誌, 3(1) : 125, 2000.

4.クロルピクリンによる中毒の臨床
井上尚英, 槇田裕之/九州大学医学部衛生学
臨牀と研究, 73(7) : 133-135, 1996.

今回の熊本の件も報告されるでしょうから、九州勢の報告が目立ちますね。
ところで、「日本農村医学会雑誌」って...もうちょっと目につくような
ところに投稿してくれればよかったんですけどね〜>篠ノ井総合病院様

麻酔科医麻酔科医 2008/05/27 21:10 自殺もそうですが、ばらばら殺人についても、報道しすぎなような気がします。これだけ報道しておいても、ゴルゴ13のせいにしそうです。
渋谷の兄、妹をバラバラ→江東区の女性分解

BugsyBugsy 2008/05/27 21:49 サリンの時は朝8時に事件が発生して昼前までサリンだなんて知りもしませんでした。
ただただ数十人の患者にABCを試みるのみ。次々を救急車が来る。
被害は医療スタッフにもでましたよ、当然。後になるまでわからないんだ これが。当時はひたすら夢中。たったそれあるのみ。

昼前にサリンらしいと言われても信州大学に問い合わせをしてそれでも回線が途中でパンク。
イペリットガス、化学兵器という怒声が飛び交えば そうかなあなんて現場でおろおろしましたね。どうすればいいのかわかんない。まずはラインの確保とair wayでした。確かに目は痛かった。ぐったりしてりゃCTも撮るでしょう。ゲリラ攻撃かな じゃ劣化ウラン弾かなという声もあったけど 悲しいかなオイラたち劣化ウラン弾の時の診断と治療法を知らないんだ、これが。劣化ウラン弾をくらった人間を別の部屋に移していいんですかい?誰も教えてくれなかった。看護婦もアウアウ言ってるだけなんです。

そんな時 カメラを持った奴らが病棟に飛び込もうとしているのが見えたのですが、その瞬間 化学兵器かもという看護婦の声を聞いてワ〜とばかり後ろに下がるんですよ。数十分後サリンと聞いて元気が出て隙あらば飛び込もうとするんですよ。なんだか変な雰囲気でした。自分もサリンと聞いてピンと来なかったけど 奴らも知らなかったなあ。後でサリンの事を知ったら怖い、怖い。

「農薬クロルピクリンを」と新聞で言いやがっても知らねーよ。
こちとらは汗をかいて懸命に働いているんだよーと。明日はパラコートか有機リンの自殺もくるかもしんない。シンナーもボンドも覚せい剤も来るね。劣化ウラン弾かもしんない。

そんなもん誰がわかるかよ!

nyamajunyamaju 2008/05/28 01:00 >劣化ウラン弾
平常なら絶対に引っかからないようなガセに
簡単に引っかかっちゃうんですね。

ある程度の規模があれば、周りがヒートアップするのに反比例するように
どんどん冷静になっていくやつも幾人かいると思うのですが、
あのときは、そういう人はいなかったのですか?

BugsyBugsy 2008/05/28 01:20 まあ 一回に10人程度の急患が次々と救急車に乗ってきて 知らない間に100人近くなって どういう病気だかわかんなくって 廊下にストレッチャーに寝かせて 皆病歴が分からなくて耳元で聞いた看護婦が具合が悪くなって崩れ落ちていって 点滴と酸素で全員に瞳孔反射をみて 頭部CTとって全員が異常がなくて 俺たちはストレッチャーを押してマスコミの取材の奴らの足をわざと轢いて、
これが3−4時間のうちにおこって。

>平常なら絶対に引っかからないようなガセに

かかったなあ、俺たちは。止める奴もいねーよ。皆が走り出しているんだもん。

あの場にいてごらんなさい。劣化ウラン弾も飛行機の墜落事故もクモ膜下出血の集団発生もなんでもおこったと感じたと思います。

もう一度 あの現場にいらしたらいかがでしょう?誰もわからんのよ。

YosyanYosyan 2008/05/28 08:48 Bugsy様

医師は常に冷静でなければならないのは原則ですが、原因不明の重傷者が一時に100人も押し寄せればパニック心理に陥っても無理はないかと思います。パニック心理になれば、状況を皮相的でも説明できる主張があれば、すがりつくように信じてしまうのを避けるのは非常に困難だと想像します。

ところでなんですが、結局のところ誰が「サリン」なんて過去の亡霊が原因であると気がついたのでしょうか。Bugsy様のコメントを読みながら、あの事件の時に「もしかしてサリン」なんて発想をした人間に改めて驚いてます。医師も軍事オタが少なくありませんが、それでも現実の医療でよく思いついたものだと感心しています。

hadzkihadzki 2008/05/28 20:17 http://www5a.biglobe.ne.jp/~t-senoo/Ningen/tikatetu_sarin/tikatetu_sarin.htm
より引用
===
重症患者が運ばれた救命センターでは、必死の蘇生が続いていた。小伝馬町で倒れた駅員の大室も運ばれてきた。体は動かせず、目も見えない。そして筋肉の麻痺で呼吸が止まりかけている。石松は、症状を抑えようと硫酸アトロピンを点滴したが改善しない。そのとき、「これは何だ」すべての患者に共通する症状があった。縮瞳、瞳が異常に縮んでいた。縮瞳は、有機燐系の農薬中毒に特徴的に起こるといわれていた。

 その時、同僚の奥村は、半年前の事件を思い出していた。松本サリン事件。サリンの症状は、当初は農薬中毒事件と報じられていた。またサリンか?石松の脳裏に一本の薬が浮かんだ。有機燐系農薬に有効とされる解毒剤「パム」。しかし、筋肉の麻痺は取り除くが、一方それ自体に毒性を併せ持つ危険な薬だった。

(中略)

一人の男がテレビの築地駅の光景に見入った。信州大学付属病院の柳沢医師。松本サリン事件で被害者の治療を担当していた。インタビューで、瞳がやけに小さかったと証言している、これはサリン中毒の大きな特徴である。直ちに聖路加病院に電話し、救命センターの石松に告げた。「サリンの症状に似ています」。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080527

2008-05-26 福島VBAC訴訟 報道編

この訴訟に関しては既に他のブログで十分に解説されていますし、今日のお話もさして新味があるものではありません。それでもあえて「報道編」として上げたのは、近日中に判決文が入手できそうだからです。判決文編を書く前に全体像と言うか周辺情報を確認してもらうつもりでお読みください。なお判決文は手に入る「予定」ですから、今後に判決文編がいつまで経っても出てこなければ、「予定」通りいかなかったと御理解ください。


VBACとはVaginal birth after cesarean sectionの略で、帝王切開の既往がある妊婦の出産を経腟分娩で行なう事を指します。古典的には一度帝王切開で出産した女性は次回も帝王切開が当然とされて来ました。これはなんと1916年に提唱されたそうで、VBACでもっとも怖ろしい合併症である子宮破裂が10%にも達していたとの事ですから、当時としてはもっともな事かと考えます。

VBACの方が子宮破裂をなぜ起こしやすいかですが、小児科医なので非常に単純に書きます。女性の子宮は一つしかありません。ある種の袋みたいなものですが、帝王切開の場合にはこの袋を切り開いて胎児を取り出します。もちろん切った後は塞ぐのですが、一度切ったところはどうしても子宮の弱点部になります。妊娠すると子宮は大きく膨らむのですが、前回切ったところが他の部位より弱く、そこから破裂しやすくなるとされます。

ところが1980年代からVBACがアメリカで推奨されるようになります。古典的時代に較べて帝王切開手術法が進歩して、VBACの成功率が上がったことと、保険会社が帝王切開よりVBACの方が安上がりのために広まったと言われています。ところがアメリカでもデータを蓄積させ分析すると、思われていたほどVBACの安全性が高くないことが分かるようになり、1996年をピークとしてVBACは減少に転じているとされます。

現在どれぐらいの子宮破裂の頻度があるかですが、VBACは帝王切開の手術法が子宮下部横切開という方法を取る事によって安全性が高まったとされます。この子宮下部横切開後の帝王切開で約0.6〜0.8%とアメリカでは報告されています。だいたい150件に1回ぐらいでしょうか。一方で全妊娠の子宮破裂の頻度は1000〜3000人に1人とされていますから、約10倍の危険性があるとしても良いでしょう。

子宮破裂が起こるとどうなるかですが、これは想像がつくとは思いますが、データにムラはありますが母体死亡率は1〜2%、胎児死亡率は20〜80%とされています。胎児死亡率に関しては完全に施設依存性が高く、子宮破裂から緊急帝王切開から娩出するまでの速度、新生児科医およびNICUの充実度が大きく左右しますが、生存しても重篤な後遺症がほぼ全員に残るとされます。

荒っぽいですがVBACのほんの基礎知識です。VBACの危険性は良識ある産科医なら十分認識しており、VBACにトライするなら家族への十分な説明と納得、緊急帝王切開及び麻酔科や新生児科の万全なバックアップの下に行なうべきものとしています。もちろん無謀にも条件を整えずトライする産科医もいるようですが、その辺は産科事情で「ヤブでもカルトでも貴重な戦力」時代に突入していますから、これは致し方ないところかと考えます。そう言えばVBACを請け負う助産師もおられるそうです。

ここからは僻地の産科医様の裁判は公正? ― VBACと30分ルールをめぐって 現場との乖離から御友人が経験されたVBACによる子宮破裂の10年前の経験談です。舞台は福島県立医科大学付属病院、おそらく福島県内でここ以上にVBACを行なえる条件が整っている病院はないかと考えられます。

    排臨のタイミングで人工破膜後、突然の心音低下、
    吸引を即準備し、人手を集め、隣のNICU医師立会いで、
    吸引するも滑脱して胎頭が急上昇してカップ届かず。
    胎児は横位で児心拍が臍上で除脈でした。

    子宮破裂かも?と直感し、当直医師に患者を任せ、
    患者さんに「今すぐ切るよ!」と許可をいただき、
    上司に電話して 「破裂です!今すぐ来てください!」

    家族に電話し緊急オペの許可、
    オペ室からの入室許可を待たずに、
    ストレッチャーでそのままオペ室に走ったら、
    オペ室の鍵がまだ開いていなくて前で
    「早く開けろ〜!!!」とドアをたたきました。

    そこに虫垂炎の緊急オペのために、
    たまたま起きてきた麻酔科医が通りかかり、
    捕まえて「こっちが先!!」と叫び、
    鍵を開けてもらい、
    アッペの手術準備のために電話に出られず、
    緊急帝王切開を知らなかったオペ室の看護師に、
    ストレッチャーの患者を押し付け、
    駆けつけた医師に後は任せ、着替えて手洗いし、
    全身麻酔で
    イソジンぶっ掛けて緊急帝王切開。

    麻酔科医2名、産婦人科4名、NICU2名で立会いでした。

    前回創部がバックリ裂け、
    頚から下が腹腔内にあり、
    頭が子宮内で臍帯圧迫していたのが、胎児虚血の原因だったようです。

    深夜2時の事件で、子宮破裂後42分で胎児娩出で
    (NICU2名立会いの帝王切開)です!!
    これ以上のタイミングのC/Sはありえないし、
    日中でも普通は許可なしでは
    絶対入室できない大学ですから新記録なのです。

    患者の目の前で、「鍵開けろ〜」と叫んだのが、
    手順ミスのようで心象悪かったのだと思うけど、
    正式のルートで連絡していたら30分はかかるし、
    アッペが入っていたら1時間では済まなかったでしょう。

凄い臨場感がある話ですし、医師を始め医療スタッフが救命のために努力を行なったかがよく伝わります。しかし母児とも救命が出来ましたが、子供には重い脳障害が残り4年9ヵ月後に死亡しています。さらに家族は子供の死後に病院を訴えました。訴訟に関しては5/20付のAsahi.comを読んで頂ければと思いますが判決の概要は、

 過去に帝王切開した妊婦が自然分娩(ぶんべん)するのは危険性があるのに十分な監視を怠り、子どもに重度の障害を負わせたとして、福島市内の夫婦が福島県立医科大学付属病院(福島市)に1億円の損害賠償を求めた裁判の判決が20日、福島地裁であった。病院側の過失を認め、同大に約7300万円の支払いを命じた。

また理由部分は、

 森高裁判長は、帝王切開した女性が自然分娩する危険性について「当時、具体的な指針はなかったが、病院側は説明義務を果たしていないと言わざるを得ない」と判断。「美江さんが痛みを訴えた時点で診察していれば、子宮破裂が迫っていると診断できた可能性があった」と、監視の不十分さを指摘した。

 そのうえで、胎児も大きめで美江さんには自然分娩の経験がなかったことなどから「緊急の帝王切開に至る可能性は高かった」とした。しかし、手術室に鍵がかかっていてすぐに使える状態になっていなかったことなどから、病院側は緊急事態への準備をしていなかったと判断した。

そうなんです、VBACによる子宮破裂はこの程度の対応では病院側に注意責任義務が課せられます。これは10年前の事件ですが、VBACで胎児を無事救命するには、1993年にLeung ASらがAm J Obstet Gynecol 169:945,1993に、

瘢痕性子宮破裂による胎児機能不全が生じてからの児の安全限界は最短17分と報告

私の調べた範囲ではどこもこの数字をVBACによる胎児を無事救出できる目安時間として引用しているようです。「最短17分」ですが日本の医療訴訟で重きを成している「30分ルール」は最低限満たさないと難しいかと思います。10年前の事件より医師の注意責任義務は格段に重くなっていると考えるのが妥当です。

最後に事件に関った産科医の言葉を紹介しておきます。

    これで
    「慎重に経過を見て、
     緊急C/Sの準備をすべし」
    と言われたら、
    10年後の今でもそんな施設はないとおもいます!

BugsyBugsy 2008/05/26 09:28 裁判はお子さんが亡くなられて起こされたということですが、カルテや看護記録、オペのチャートが残っていても記憶は不確かです。

この文書に残っていない行間の患者や患者家族とのやり取りの記憶も 5年近くたって遠いかなたに消えています。
相手側弁護士から「あの時あなたはこう云ったでしょう。」と断定的に言われたら、「うーん、そうだったかな?」なんて言下に否定出来ません。原告もきちんと説明を受けたはずが、咄嗟の事で記憶にないと言い張ることもあるはずです。

退院後5年以上たったカルテはサマリーとキーフィルムを除いて破棄されますが、そうなった時点で訴訟を起こされたらどうするんでしょうね。言った、言わなかったの水掛け論を延々とやらかすんでしょうか。

元外科医元外科医 2008/05/26 09:42 産科の聖地福島ですから(笑)
VBACやれる施設はこの県にはありませんね。
個人的にはVBACはリスクが容認できないと考えているので
家族がやると言ったら反対致します。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 09:49 子供さん亡くなってからの提訴だし、妊婦さんもともとここの看護師さんのようだし、大変であった話ではありますが、原告側と病院側、そんなに感情的なこじれは大きくなかったのかな?と思います。・・違うかな?でも、こういう場合は、医師の説明の有無・程度によらず、ご両親は(帝切を選択しなかった)自分たちを責めてしまいそうな気がします。。痛々しい話ですが。

そこは、詳細不明なのでおいておいて、一般論としておもったことですが、病院と患者との間である程度心情的に和解に近い場合でも、損保からの保険金支払いによる患者救済目的で、病院があえて負ける、なんてのは、これから出てきそうですね。じっさい、関西の心筋梗塞の例で・・いや、これいったらいけないんだったか(^^;。
そうすると、事故調は、損保会社にとっては、過度な民事を抑制する機能として働きそうですか。
ていうより、医者が刑事である程度訴えられたほうが、民事でも病院が妥協しない空気をつくってくれるから、損保会社にとってはいいのかな?

Med_LawMed_Law 2008/05/26 09:50
>退院後5年以上たったカルテはサマリーとキーフィルムを除いて破棄されますが、そうなった時点で訴訟を起こされたらどうするんでしょうね

医療過誤を不法行為として損害賠償するなら、時効は3年。
(ただし、不作為として訴えると、時効が延びます)

Bugsy先生の不安は杞憂だろうと思いますが、患者さんの安全、次の治療の参考のため、できるだけ治療の資料は残したいのに、裁判沙汰を考えると利益相反してしまいます。

いやな世の中です

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/26 09:52 >この文書に残っていない行間の患者や患者家族とのやり取りの記憶も 5年近くたって遠いかなたに消えています。
ところが裁判官は、「大事な事だからきっちり覚えている筈。記憶が曖昧っていう事は虚偽の陳述だ」」と素で見做すんですよ。だから実は記憶が曖昧でも、「確かにこう言った!」と言い切るのは訴訟戦略の基本中の基本です。

と、1回本人訴訟やっただけの法曹でもないド素人が言い切ってみるてすつ。
>言った、言わなかったの水掛け論を延々とやらかすんでしょうか。
その通りですね。で、そうなった時、裁判官がミスを隠す極悪医療機関と可哀想な患者サマのどちらの肩を持つか、言うまでもありません。
他でも書いたけど、「これから」なんかないんだよオマエラ産科医には!!

YosyanYosyan 2008/05/26 12:03  >他でも書いたけど、「これから」なんかないんだよオマエラ産科医には!!

これが出てしまうと話は終わってしまいます。終わってしまうと判決文がもし手に入っても読解する気力が失われますから、現場レポートと記事情報から少し分析してみます。まず神奈川帝王切開賠償訴訟で教えられた「30分ルール」が満たされていたかが訴訟的には一つの鍵になります。現場レポートによると、

 >子宮破裂後42分で胎児娩出

「30分ルール」は緊急帝王切開開始までが「30分」ですから、42分は微妙な数字です。もちろんこの「42分」は病院側が子宮破裂と診断してからの時間ですから、記事情報による、

 >美江さんが痛みを訴えた時点で診察していれば

子宮破裂が起こった時間の事実認定がもっと繰り上がっている事を示唆すると考えます。42分でも微妙ですから、ものの10分でも事実認定が繰り上がれば満たされなくなると考えます。もう一つ訴訟に大きな影を落としているのが、

 >手術室に鍵

どれぐらい待たされたかは現場レポートでも不明ですが、5年近く経ってから訴訟に踏み切ったのはここにも原因があると考えます。つまり誰かが「もう少し早かったら」を家族に話した可能性です。「もう少し」を当日の経過から思い起こすと「手術室の鍵」に結びつき、「あれさえ無ければ」の思いがふくらみ、子供の死をキッカケに出てきたという考え方です。

判決文とは言え、そこまで分かるかは疑問ですが、入手できれば注目しておきたい点です。

uchitamauchitama 2008/05/26 12:41 結局、混合診療を一部導入して、事故調の財源や訴訟費用を上乗せするのが一番の解決策に思われます。医師として心情的に被害者救済的な賠償金を出してあげたいと思うことはあるはずです。問題はその部分の折り合いをどうつけるかでしょう。
不思議なのは自由診療であるための出産費用が安価で抑えられていることです。
保険金や訴訟費用くらい上乗せしても良いのではないかといつも思うのですが。
それに訴訟費用の増加の医療費に対する影響も分かりやすいでしょう。

いまだにいまだに 2008/05/26 12:50 『当院ではVBACできます。連携施設があるのでアーンシン!ニコニコ。』なんて宣伝している産科医院がありますが、、、。
17分ルールなんて何年も前から商業雑誌にも和文で載っている話です。
中核施設でも麻酔科・小児科オンコールなのに『VBACしてます。好評です。エッヘン!』なんて地方部会で発表するところもあります。みんな”たまたま”無事故なだけ。
既往創がほんの数センチ裂けただけで(『エッ!これで!?』って程小さな創でも)子宮の血流が変わるからなのか?胎児は死亡しますよ。

ベターな最低限の対応:『17分ルールを説明。当院では対応無理と断言。どうしても希望ならやってるところへ御自分で。』→上記のようにやっている施設はもはや自己責任。
ベストの対応:『お産?ナニソレ??』

しろふくろうしろふくろう 2008/05/26 12:53 >つまり誰かが「もう少し早かったら」を家族に話した可能性です。「もう少し」を当日の経過から思い起こすと「手術室の鍵」に結びつき、「あれさえ無ければ」の思いがふくらみ、子供の死をキッカケに出てきたという考え方です。

「後で考えたときに、もしあの時こうしていたなら・・・」の繰り返しで人類の歴史は進歩してきました。失敗は成功のもとという言葉がありますが、反省なくしては発展も成長もありません。医学は未知の部分が多いまま臨床応用されている学問であり、結果を反省し改善する繰り返しは避けられません。

その反省において訴訟が入り込むと、反省点=ミスとされ、それをもとに多額の賠償請求、刑事罰が科そうとします。それを回避しようと当事者しか知らない反省材料が闇に葬られかねないため、世界の多くの国は免責までして医療の質の向上を求めているのですが、日本は専門家でさえ過失になるかどうか意見が分かれる内容を、裁判で過失と断定して追求し医療を崩壊させる方向で動いていますね。

ssd666ssd666 2008/05/26 13:00 産科医療の市場メカニズムを阻害しているのは、公的病院ですよ。
コスト積み上げしたら、絶対に採算の取れない価格体系でダンピングし、
訴訟の賠償金は税金で賄う。

産科医療が、今の麻酔科のような変化をすれば、再生がもしかしたらあるかもしれませんが。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/26 13:03 Yosyan様、
>これが出てしまうと話は終わってしまいます。
大変申し訳ありません。と言いつつも、
uchitama 様ご指摘の通りで、
>保険金や訴訟費用くらい上乗せ
程度の事すらやろうとしない時点で私は産科医ドモは実のところ産科医療を守り抜く気概なんかない、と断定せざるを得ません。いやないならないでいいんですよでもそれならなんでだらだら産科医続けてるんです?お産一回200万取れ!勝手にダンピングする公立産科医は専門医剥奪しる!話はそれからだ!!!

元外科医元外科医 2008/05/26 13:38 まあ、いいじゃないですか。産科医の年齢構成と日本の人口構成をみてみればここ数年で
お産の需要が産科医でまかなえなくなる事は自明ですから(笑)

実際はその暫く前に過重労働、過労死、老人産科医逃散 >> ドミノ減少
となると思っています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 13:48 わたしは、いまの状況が続くと、損害賠償保険がどうなるのか、ちょっと心配です。
「民事はこれから増えるから、医者は保険料が高くなるのを覚悟してればいい」てなことを、わたし、ときどき書きますが、最悪、損保会社が、医療、それも特定の分野から撤退してしまう、っていうのは、ありうる話です。
とくに産科。保険掛け金のアップだけでまかなえるのだろうか?
少なくとも、訴えられ敗訴した産科医に対しては、保険料はとんでもなく高くなるか、保険契約拒否されかねません。
そうすると、別の意味で、貴重な産科医先生が現場から去らざるを得ないわけで・・
でまた、そういう産科医先生、DQNな方もいるかもしれないが、危険地帯で本当に頑張っていらっしゃった方かもしれないですからね。

元ライダー元ライダー 2008/05/26 14:13 motoさま
日本医師会の医賠責は診療科による保険料の差はない(はず)です。たしか7,8年前に保険料を診療科別にしてはどうかとの意見が出ましたが、「特定の診療科(当時から、もちろん産科)の負担が大きくなりすぎる」という執行部の答弁でボツになったのを記憶しています。現在は産科のリスクを私も負担していることになりますが、今後保険料上昇となれば(昨年度か今年度も値上げがあったはず)診療科別保険料が再浮上するでしょうね。

uchitamauchitama 2008/05/26 14:49 医療訴訟や増加し、トンデモ判決が乱発しても一般国民には関係なく、医療者側だけが痛みを背負い込んでいるのです。しかしとんでもない賠償額の訴訟によって医療が崩壊に導かれているツケは国民全体に及ぶのです。それを分からせるためには医療費の高騰でしかないのです。
後期高齢者制度のように全体に負担がかかるものは痛みとして感じるのでしょうが、療養病床の削減による介護地獄や救急崩壊など、数人か数十人に1人にしか負担がかからないものは実感がわかず、世論へと広がらないのです。本来それらを調整するのが政治家や官僚の役割なのでしょうが、政治家は利権と票のため、官僚は省益のためにしか動かないのです。(日本の官僚制度は天下りどころか、入省後30年以上も続く関係で、他の会社や大学などとは比べものにならないほど強固なもののようです。)

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/26 14:57 moto-tclinic様、
>最悪、損保会社が、医療、それも特定の分野から撤退してしまう、っていうのは、ありうる話です。

ネヴァダ州でしたっけ?
>少なくとも、訴えられ敗訴した産科医に対しては、保険料はとんでもなく高くなるか、保険契約拒否されかねません。
そうすると、別の意味で、貴重な産科医先生が現場から去らざるを得ないわけで・・

いくら産科医でもそうなってまで産科に踏み止まろうとするほどヴァカでは…ワカランなぁなんせ産科医だからなあ…。
元ライダー様、
私ドロッポの分際で実は医師会会員で会費も保険料も払っているのですが、
>現在は産科のリスクを私も負担していることになります

…なんか無茶苦茶腹立ってきたなw。

YosyanYosyan 2008/05/26 15:01 moto様

あんまり顔を出さない医師会情報ですが、医師会の自賠責の収支も芳しくないようです。産科の先生を責める気はありませんが、やはり支出は小さくないとの事でした。当然のようにこれ以上増えると保険料はもっと上げざるを得なくなるのでしょうが、診療科別にするのは抵抗があるようです。

ただ医師会員なら知っている事ですが、医賠責の基本料は医師会費にコミになっています。診療科別にすると医師会費を診療科ごとに変えるか、医師会費と保険料を完全に分離する必要があります。簡単といえば簡単ですが、いざやるとなれば産科を始めとして保険料が上るリスク診療科の抵抗は必至で、執行部も及び腰と見ています。またそんな事をすれば、ますます産科離れ、リスク診療科離れを加速しますからね。

背に腹は変えられなくなるまで問題は先送りされるかと考えています。

SeisanSeisan 2008/05/26 15:04 いまの日本での診療報酬からくる医師の収入では、医賠責の大幅なアップは不可能と言っていいでしょう。それは産科でも同様で、じゃあ、分娩料を上げるか、という話になるとは思いますが、日本の医療がたとえ産科の自由診療領域といえ「社会資本」ととらえられている以上、特殊な手技を採用しているのでなければ大幅な値上げは難しい、事実上の公定価格に近い状態にあると考えます(確かにアメニティなどの差別化により高い価格を取っている施設はありますが:ex.愛育病院、聖マリ)。基準は健康保険から支払われる分娩一時金であり、これが診療報酬などとおなじ公定価格に準じたものになっています。それに、分娩料を上げたところで、踏み倒す人が増えるだけだと思います。そのため働く医師の収入が差別化されていないわけで、その中で産科医だけが高い保険料を負担するのは不可能でしょう。

自動車保険で、事故をよく起こす人の保険料が増える、というのとはわけが違い、むしろ自動車自賠責保険と同じ考え方ですね。もちろん、任意保険の分は特に外資系が低リスクの人を大幅に安くして、高リスクの人を加入させない「リスク細分型」という名の囲い込みをして、昔からの保険会社がその分を引き受けて値上げせざるを得ず、無保険車増加などのトラブルが年々増加しているのは周知の事実ですが。

もし、こういったリスク細分型の医賠責となったら、自動車保険の任意保険と同様、高リスク高負担の産科医なんか、保険料が払えないせいで無保険の医師が増え、トラブルがさらに拡大する可能性が出てきます。
ま、そうなったら、ますます産科医が減るだけでしょうね。

uchitamauchitama 2008/05/26 15:25 >いざやるとなれば産科を始めとして保険料が上るリスク診療科の抵抗は必至で、執行部も及び腰と見ています。またそんな事をすれば、ますます産科離れ、リスク診療科離れを加速しますからね。背に腹は変えられなくなるまで問題は先送りされるかと考えています。

医療崩壊にしてもこれまでの日本の医師の献身的な努力が、崩壊をかえって助長させているように、そのあたりの責任転嫁が問題をうやむやにしていると思います。
要するに医療崩壊の一番の原因が医療訴訟であるということをはっきりと公言すべきです。

本当に医療がカモにされているのが分かり不愉快ですね。
「産婦人科医不足は弁護士数が増えたためだった!」
http://legal-economic.blog.ocn.ne.jp/umemura/2008/03/post_5103.html
「法曹人口は毎年3000人ずつ増えるため、医療訴訟は3000億円の市場になる」
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15985.html;jsessionid=29E9063FA8A01403539E34E9E2BB52F3

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 15:26 いまの医療損害賠償保険が、医師会が主導でなりたっている「共済」であれば、他科医の負担が多くても「まあまあ」と落ち着かせてなんとか産科も維持、ってのは、ありうると思うんですけどね。
そうじゃなくて、民間損保へ丸投げですよね?みなさん入っていらっしゃるの。わたしも昔入ってたけど。
保険ってのは、賭けですから、民間ビジネスの保険会社としては、賭けが成立して、自分の取り分が多いと思うから、やってるわけです。日本の医療がよくなるようになんて保険会社はこれっぽっちも思ってないはず。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 15:40 わたしの属してる美容外科の業界は、損保会社は、どこも受けてくれないんですね。リスクが高すぎてビジネスにならない。
それで今は、「日本美容外科医師会共済」てのがあるんですが、これを発足させるにあたって、皮肉なことですが、対立していた形成外科系・チェーン系のふたつの「美容外科学会」が、協力することになりました。
加入者絶対数増やさないことには、共済も成立しないですからね。
しかし、それでも、1億円プランで、院長月額3万2千円。で、すべての損害が補償されるわけではなくて、死亡または後遺障害(労災での1〜3級)といった大きな事故に限っての保障です。さらに、共済ですから、加入時に一人一律10万円払い込む必要があります。
で、わたしとしては、毎月3万2千円づつ取られるよりも、万が一の1億円は覚悟して、あんまりリスクの高い施術には手を出さない。
共済をかけてないから、無責任だということではなくて、単純に、「共済をかけずに済ます」ほうに賭け(bet)してるわけです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 15:44 いちばんいいのは、手術やお産にあたって、事前に患者や家族が、もしもの場合のために保険をかけることなんですけどね。
飛行機搭乗保険なんてあるでしょう?あんなの。
保険会社が介入してきてくれると、手術のリスクのムンテラもやりやすくなるかもですよ。患者は、保険掛け金と、保証金・補償範囲との比率でもって、自分の受ける施術のリスクを、測ることができる。
お産なんかには向いてると思うのだがなあ。

元外科医元外科医 2008/05/26 15:44 共済なら営業費かからなくていいですね。医療も医師会で共済やればいいのに、、まあいずれ民間保険がさじ投げたら自前でやるしかないのでしょうけど。

YosyanYosyan 2008/05/26 15:49 moto様

 >日本の医療がよくなるようになんて保険会社はこれっぽっちも思ってないはず。

アメリカのHMOを持ち出すまでも無く、お説のとおりなんですが、今の医師会に自律で共済を持つ力は無いでしょう。なぜ医師会だけの共済にしなかったかは歴史的な経緯でしょうが、おそらくですが美容外科にくらべると遥かに会員が多く、会員に対する全国ネットワークを作る手間と経費を天秤に掛けたのだと思っています。それと長くなれば様々なメリットを受ける方々も出てくるでしょうし、そういう方々の声は末端会員1万人より遥かに大きいですから、行き着くところまで行かないと何も変わらないと考えています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 15:50 もっといいのは、医師会がお金出し合って、患者相手に、上で書いた「飛行機搭乗者保険」みたいなの、はじめちゃうことですよ。おっと、お客さん来たんで、またあとで(^^;。

YosyanYosyan 2008/05/26 15:55 なるほど患者が保険加入か・・・弁護士費用も含めた訴訟費用ぐらい掛けてくれたら、さぞや立派な保険になるでしょうね。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/26 16:18 問題は、患者側は保険なんか入ってなくてもなんかあったら訴訟起こせば済むって現状ですね。高確率で高賠償金ゲット出来るのにわざわざ保険料負担しようって気にはならんでしょうふつーの知能の持ち主なら。そもそも「無保険患者」は診療拒否出来なきゃ意味がないかと。<間違いなく応召義務違反だわなw。

元ライダー元ライダー 2008/05/26 16:30 >患者が保険加入
保険料を診療費に上乗せすれば実質変わらないのですが、患者が保険会社と契約するのはリスクを自覚してもらえるメリットありですね。
「38歳初産双胎ですかあ。ちょっと保険料が高くなりますねぇ」とか
「VBAC希望ですか!うちでは、お引き受けできませんなぁ」とか

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/26 16:32 だいたい、医者が施術前に患者に、リスクの説明するとかは、生命保険の営業に限りなく似てます。これに具体的な商品を付加するだけのこと。

まえに話題になりましたが、現行民事賠償は、医療やお産においては、それ自体「共済」として機能してるんじゃないか?判事も、そういう意識で判決書いてるんじゃないかというところがあります。
この状況を民間損保(資本は外国)が看過するわけがありません。撤退ですよ、撤退。民間ビジネスの撤退は速いですよ〜。医者の逃散の比じゃありません。
患者への施術前保険ができれば、その保険に加入してなかったのは、患者の自己責任だから、日本型の「共済」的民事賠償判決はおりにくくなる。
医師会は動きはどうせ鈍重でしょうが、日本全国の医者が一律10万円ずつ出資して、患者向けの保険会社つくれば、配当出せるくらいの利が上がるんじゃないかな。

ssd666ssd666 2008/05/26 16:32 ちょっと前に考察したことありました。
http://ssd.dyndns.info/Diary/2008/03/post_576.html

沼地沼地 2008/05/26 17:12 この保険は患者のためにもなると思いますよ。
だって訴訟を起こすのはまだごく一部の人でしょうから。
訴訟なんて起こす気無しの人にとっても救済になるいい保険だと思います。

ただしこの先生のオペだったら掛け金は多く頂かないととか保険会社に言われたらトホホでしょうが。(笑

YosyanYosyan 2008/05/26 17:31 話が戻りますが、被告側の控訴は決定したそうです。また判決文も確実に入手できそうです。ただこれは未確定情報ですが、C/Sまでの経過は争点にならなかったとの情報が出ています。そうなると「???」ですが、これで判決文を読む楽しみができました。

卵の名無し卵の名無し 2008/05/26 17:38 >ただしこの先生のオペだったら掛け金は多く頂かないととか保険会社に言われたらトホホでしょうが。(笑

産科手術に関しては誰がやってもなるようにしかならんから、それはないなw
血液センターからの距離とかは掛け金に影響すると思うけど。

暇人28号暇人28号 2008/05/26 17:51 話の流れを無視して書き込みます。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/134/index2.html

医師の数を増やして医療コストを削減せよ
 なぜ、医療コストが下がらないのか。その理由は明らかである。需要が爆発的に増えているのに、供給を増やしていないからだ。高齢者が増えて患者は増大しているのに、医師の数が絶対的に足りない。

 実際、この10年間の医師国家試験合格者数をみると、2001年の8374人を除いて、ずっと7000人台で推移している。医師の供給はまったく増えていないのだ。その最大の理由は、政府が医学部の定員を増やさないことにある。

 では、なぜ医学部の定員を増やそうとしないのか。

 ある政治家は、「医者の数がどんどん増えると、それに比例して医療費が増えてしまうからよくない」と述べている。だが、そんなことはありえない。供給が増えれば値段が下がるのは必然であり、国民が支払う医療費を抑えることができるはずだ。

 また、厚生労働省によれば、高度な知識をともなう医療分野の人材を医学部で養成するためには大きなコストがかかり、人数を増やすことは容易ではないという。

 だが、それなら、なんとか頭をひねって対策を考えるのが役人や政治家の務めだろう。医療制度の危機は待ったなしなのである。

 例えば、こうしてみたらどうだろうか。建築士と同じように、医師の資格も1級と2級に分けて仕事を分担するのである。

 確かに、先端医療の場合には、高度な知識や技術が必要なことはわかる。しかし、中高年やお年寄りに多い慢性疾患の場合は、さほど高度な医療判断が必要だとは思えない。極端なことを言えば、医者は話の聞き役にまわればよく、出す答えもほぼ決まりきったもののことが多い。もし、手に負えない症状であったり、急性疾患の疑いがあれば大病院にまわせばいい。

 そこで重要になってくるのは、先端医療技術よりもコミュニケーション能力である。そうした技能の優れた人を養成して、2級医師にするわけだ。2級医師は4年制で卒業可能として、とりあえず大量に育成する。

 最近の若者には、福祉の分野で働きたいという意欲を持つ人が多いから、人は集まるだろう。病院が彼らを年収300万円ほどで雇えば、若年層の失業対策にもなる。

 病院としても、そうした2級医師を採用して「早い、安い」を売り物にすれば人気が出るだろう。高齢者にとっては、待ち時間が減って、話をじっくり聞いてくれるので喜ばしい。こうした医療機関が普及すれば全体の医療費を下げられる。みんなハッピーになるのではないか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もう、森永氏は全く何も分っていませんね。

Seagul-XSeagul-X 2008/05/26 18:09 その後のほうがもっと酷いんじゃないでしょうか。素人なんでよくわからないし、別に歯科医を馬鹿にするわけではないんですが(餅は餅屋というだけで)、歯科医のかたって日常的に全身麻酔とか呼吸管理とかしてるんでしょうか?

>医師の数を増やすもう一つの裏技がある。これは、ある医療経済学者の主張なのだが、歯科医に医療活動をさせるというものだ。(中略)なかでも麻酔ならばお手のものだ。病院での麻酔医の不足が大きな問題となっているなか、日常的に麻酔を使っている歯科医は貴重な存在である。麻酔医を増やすためのコストがほとんどかからないので、確実に医療費の削減につながる。

でもって、これです。

>もちろん、勤務医で劣悪な労働条件で働く医師もいるが、法外な報酬を得ている開業医も少なくない。そうした利権に切り込まなければ、医療費の抑制はありえない。

これでもアナリストやっていけるんですねぇ…

元ライダー元ライダー 2008/05/26 18:54 >これでもアナリストやっていけるんですねぇ…
こちら方面に専念していただき、医療にはタッチして欲しくはないと個人的には思うのですが・・・。
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/morinaga.cfm?i=20070921c5000c5&p=3

ssd666ssd666 2008/05/26 18:55 彼はアナリストというより、「貧困食い」の一味ですよ。
ワープア相手に耳触りのいい、テキトーなことを言ってるに過ぎません。

uchitamauchitama 2008/05/26 18:58 大事なのは出産費用に訴訟費用や保険金を上乗せすることにより、費用が高騰する。国民全体の恨みの矛先の少なくとも半分が医療訴訟の乱発やトンデモ判決に向かうわけです。
少なくともネットで誹謗中傷する医師が問題なのではなく、高額な賠償金目当ての訴訟に医療崩壊の原因があることが良く分かるはずです。
産科崩壊が叫ばれ、その原因の最大のものが訴訟であるから、今ならできるように思うんだけどなぁ。

TOMTOM 2008/05/26 19:48 >産科崩壊が叫ばれ、その原因の最大のものが訴訟
これはその通りだと思うんですが、それで訴訟関連費を上乗せして医療費が高騰すると、ますますインチキアナリストとか自称評論家とかが沸いて出て、「医者はこの機に乗じて儲けようとしている!」とあおり立て、「素直」な国民はそれを信じちゃう。よって、
>国民全体の恨みの矛先の少なくとも半分が医療訴訟の乱発やトンデモ判決に向かう
のは無理じゃないかなぁと思います。ま、ずばり言えば意識の低い人には何やっても無駄、という事なんで、絶望的未来しか浮かんでこないんですけどね。
 一番のリスクヘッジは、「(症例としてでなく、人間的に)リスクの高い患者は診ない」ではないかと思います。患者向けの施術前保険、その意味でも面白いです。保険入ってない人≒将来を考えてない、または保険入る余裕がない人≒高リスク って言えそうだし。民間保険会社もその方が多分持ち出し少ないし。うーん、するとやっぱり、応召義務撤廃が全てのカギですか。

元外科医元外科医 2008/05/26 19:51 最高のリスクヘッジは逃散でしょう(笑)

名無し名無し 2008/05/26 22:32 http://d.hatena.ne.jp/fuku33/20080522/1211444127
http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20080523/p1
http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20080526/p2
主にトリアージに関わる議論ですが白熱しています。
医療の専門家の皆様はどうお考えになりますでしょうか。

BugsyBugsy 2008/05/26 23:24 >一番のリスクヘッジは、
急患を診ないことでしょう。出来んもんは出来ん。
なじみの懸かりつけの患者やったら診察する。

>するとやっぱり、応召義務撤廃が全てのカギですか。
応召義務に罰則はありまっしぇーん。オイラが診てナンかあったらどげんするとねっと吠えるのも手です。

ちゃちゃ 2008/05/26 23:36 やーめーてーw森永氏の御説を読んでとにかくひとこと。
別に医師の方々に入院患者さんのEndoとか形成とかしてもらおうとか思わないので
こっちに医師の仕事を振れるとか思わないでいただきたい感じでした^^;
もう、医療系つったって、分野違いすぎですからっ
そりゃたまには往診先の病院で、抜歯なら外科分野でも…いあ、抜糸くらいなら、
せめて消毒なら…わざわざ呼ばなくても、血管腫の診断くらい(私は診断はできるが対応は不可)してくれてもっと思いつつちみちみ出ばっていますが。
義歯の調整だって、多少のDulならあの辺をちょちょいのちょいとでもすれば応急処置になるけどな、なんて。
往診に割いてる時間に来院患者さんみてるほうがよほど黒がとかとか。
 このところの医療崩壊の記事を見るにつけ、ああ、通ってきた道だよなあなどと思うこともありますが(もー、初診やリコールの患者さんにはみんな3枚くらい書類渡してる…。書類書いてる時間があったら、手技に使いたひ。手を洗うだけでも時間がーっ)、医科と歯科はかぶってる部分はそりゃあありましょうが、かぶってない部分のほうがさらに多いと思われます。
 それくらいならNSをランクアップしたほうがなんぼか使えるんではないでしょうか。大体こちとらの麻酔は100ぱーせんと局所麻酔でっせ…。麻酔科で修業した方がアゲられたこともありましたのう…
 静脈も筋肉(まあ、舌くらいなら)も対象外。粘膜な浸潤麻酔と仲良くしております。伝麻は一般的に一系統のみ。それに私だって衛生師分野に口出す自信は我が身が可愛くあったりしてありません。
 こういう単純な流用ができるんじゃ…と考える方々の仕事ぶりが気になる今日この頃です
 ちなみに、もしかして私手より口のほうがうまい気がする…と悩みがちな10(数)年選手の歯科医です。

nyamajunyamaju 2008/05/26 23:48 >TOMさん
>「医者はこの機に乗じて儲けようとしている!」とあおり立て、
>「素直」な国民はそれを信じちゃう。

それが事実になれば、腹も立ちませんぜ。

どうせ現時点でもそう思っているし、否定しても信じないのだから、
期待に答えてやるのも良いんじゃないかな。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/27 02:00 >uchitama様 「官僚は省益のためにしか動かないのです。」 それはちと言い過ぎではないかと。「省益を害しない範囲でしか働かない。」というのは悲しいながら事実ですけど。これを変える方法はあるけれど、政治が変わらないと無理でせうね。

それから、産科の訴訟対策ですけど、もう一つ戦法はあります。無保険・無資産で対応する方法です。今の日本の法律では、金のない人からは金をとることはできません。強制労働に従事させることもできませんので、いくら何億円の勝訴を勝ち取ったところで、払う相手に金がなければ空証文です。なまじ金があるから、遺族も民事訴訟で金を取ろうと思うし、裁判官も医者に金出させて和解に持ち込ちこもうとか、遺族の救済を医者の負担でと思うわけです。民事訴訟で、何億という請求であれば訴状に貼る印紙の額でもばかにならないですから、相手に金がなければ、訴えても無駄なので、普通、弁護士も訴えることをやめさせようとするはずですし、裁判官も安易に「とりあえず医者の責任に・・」という思考をしなくなりますから。
だから、親が金持ちでなくて、本人も資産がほとんどない医師の場合、保険も入らないという方法もありかなと思います。

一事務員一事務員 2008/05/27 09:08 2chのひろゆき氏のような対応ですが、現実的に社会的地位を伴った人にはやはり厳しいでしょうねえ。

医賠責保険とはやはり切り離して考えるのがよいのではないのでしょうか?

以前、どこかのblogで記載されてましたが、
空港登場口にある掛け捨て保険自販機みたいに
分娩室前に自販機置くしか無いんじゃないですかねえ。

オールプラン、脳性麻痺のみカヴァープランで30歳未満、35歳未満で分けてとか…
まあ、そこまでやっても注意義務違反でやられそうな気はしますが。

保険金支払い側も、支払額を減らしたいでしょうから脳性麻痺は別にしても、福島事件のような場合は、全力で対応してくれるんじゃないかな。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/27 09:24 元外科医様、
>最高のリスクヘッジは逃散でしょう(笑)

バリバリのメジャー臨床医であったと思われる先生ほかお歴々方が悪戦苦闘の末ここ、ここに至って得た結論が最初から戦いを放棄して逃亡したヘタレが10年前に得たソレと同一ってのは…なんつーかオワッテルよなあ。

一事務員様、
>2chのひろゆき氏のような対応ですが、現実的に社会的地位を伴った人にはやはり厳しいでしょうねえ。
そんな妙な見得とゆーか世間体を気にするから食い物にされるんですよ。

ssd666ssd666 2008/05/27 13:02 妻子とは偽装離婚別居ですね>産科医

でも、最初から、家族と一緒の時間少ないから、変わんないか・・・。

サンクチュアリーサンクチュアリー 2008/05/29 18:09 >ゆきだるまさま

人口構成が高齢化していくと医療費が増加するのは一般的な現象です。
これは有病率が増し、複数疾病の罹患が日常的となるためです。

神戸市国民健康保険の年齢別医療費を見てみますと(2006年資料)
75歳以上の一人当たり医療費(医療費総額をその年齢層の人口で除したもの)は
年間89.7万円であるのに対し74歳以下は23.6万円です。
一方、ひとつの医療機関での医療費をあらわすレセプト1枚あたりの医療費は
75歳以上2.78万円に対し、75歳以下は1.96万円です。
すなわち、高齢者は複数医療機関(例えば、内科と整形外科と眼科)に受診し
総額としては人口一人あたりに換算して3.8倍の医療費を必要とする。
高齢化がすすむと人口や患者数は増えなくても医療費が増加するのはこのあたりの
事情によるものと考えられます。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080526

2008-05-25 事故調法案化情報 委員会編2

昨日のおさらいから。

事故調の中核をなすはずの委員会ですが構成は、

  • 中央委員会
  • 地方委員会

この2部構成です。どの委員会も20人以内の委員と臨時委員、専門委員で構成され、地方委員のうち4人以内が常勤となる他は非常勤とされています。この二つの委員会の役割の違いですが、地方委員会は、

地方委員会は、医療事故調査を終えたときは、当該医療事故死亡者等に関する次の事項を記死亡者載した報告書を作成し、これを厚生労働大臣及び中央委員会に提出するとともに、当該医療事故死亡者等について厚生労働大臣に届け出た病院、診療所又は助産所の管理者及び当該医療事故死亡者等の遺族等に交付し、かつ、公表しなければならない。

地方委員会はここで調査報告書をまとめ「公表」してしまいます。つまり事実調査はこの時点で終了する事になります。遺族や病院関係者に交付し、さらに厚生労働大臣にまで提出された上「公表」されるのですから、報告書としては最終と考えるのが妥当でしょう。

中央委員会の役割は地方委員会から提出された報告書を基に、

(地方委員会の)報告書の分析及び評価を行なった結果に基づき、医療の安全の確保のため講ずべき措置について厚生労働大臣に対し勧告すること

中央委員会のお仕事は厚生労働大臣への勧告が主になるようです。勧告内容をもう少し具体的探してみると、

中央委員会は、地方委員会からの報告書の提出を受けた場合において、当該報告書の内容の分析及び評価を行った結果に基づき必要があると認めるときは、医療の安全を確保するために講ずべき措置について厚生労働大臣に勧告することができる

中央委員会の所掌事務に中央委員会として新たな報告書を作る業務はなく、また厚生労働大臣への勧告内容を公表する規定もどうやらなさそうです。地方委員会段階で「公表」しているのですから、中央委員会は地方委員会の報告書には手をつけないと考えられます。

あえて二つの委員会のお仕事をまとめると、

    地方委員会:報告書を作成し、遺族、病院関係者、厚生労働大臣、中央委員会に交付・提出する
    中央委員会:報告書を基に厚生労働大臣に勧告する

こういう機能分類になっている事がわかります。

ところでこの二つの委員会はどれほどのペースで開かれるのでしょうか。まず中央委員会はすべて非常勤です。他にフルタイムの業務を抱えての勤務ですから、他の類似の審議会・調査会の例で考えると月1回が妥当かと考えられます。地方委員会は20人として4人が常勤、16人が非常勤です。委員会の開催条件は過半数の出席ですから、非常勤の委員が交替で8人ずつ月1回出席すれば、常勤の4人とあわせて12人になり委員会開催条件が整います。そうなれば月2回が妥当かと思われます。

ここで事故調の年間想定取り扱い件数ですが、4/4に行なわれた参議院厚生労働委員会での岡本充功議員が質問し、

岡本委員

     報道によると調査対象となる対象は年間約2000件くらいではないかといわれておりますが、実際の医療安全調査委員会委員の構成の人数、それからそのバランス、こういったものはどのように考えられているのでしょうか。また調査チームとして何チームくらい予定されているのかお答えいただきたい。

これに対する厚労省側の答弁は、

外口崇医政局長

     委員会の構成でございますけれど、中央の委員会、地方の委員会、そしてその下の調査チームとそれぞれ同じようなバランスになるかと思うのですが、これは今やっているモデル事業のメンバーの構成と大体似通ったものとして、たとえば医療の専門医である解剖の担当医(病理・法医)それから臨床評価を行う医師、さらに法律関係者やそのほかの有識者としてたとえば医療を受ける立場を代表する人と、こういった組み合わせのバランスになっております。人数についてですが、中央の委員会、地方の委員会、審議会のシステムに関する指針にもありますので、一定の制限等はありますが、先ほどの2000件という推定からすると延べにすれば2000人は超えてしまいます。もちろん、全部別々ではないのですけれど、それでもやはりある程度の人数の確保が必要となります。この件については現在つめているところです。

年間2000件に対して外口崇医政局長は否定をせず、これも念頭に置いて事故調のシステムを考えると答弁しております。

事故調法案では地方委員会を地方厚生局に置くとしています。地方厚生局は管轄範囲も決まっており、管轄範囲の人口で地方委員会ごとの取扱い件数が推測可能と考えられます。前提は全国で年間2000件です。


名称

位置

管轄区域

管轄地域人口

(百人)

予想発生事案数

北海道厚生局

札幌市

北海道

42204 77

東北厚生局

仙台市

青森県 岩手県
宮城県 秋田県
山形県 福島県
75598 138

関東信越厚生局

さいたま市

茨城県 栃木県
群馬県 埼玉県
千葉県 東京都
神奈川県 新潟県
山梨県 長野県
398445 729

東海北陸厚生局

名古屋市

富山県 石川県
岐阜県 静岡県
愛知県 三重県
156012 286

近畿厚生局

大阪市

福井県 滋賀県
京都府 大阪府
兵庫県 奈良県
和歌山県
188690 345

中国四国厚生局

広島市

鳥取県 島根県
岡山県 広島県
山口県 徳島県
香川県 愛媛県
高知県
65498

(四国を除く)

120

四国厚生支局

高松市

徳島県 香川県
愛媛県 高知県
32688 60

九州厚生局

福岡市

福岡県 佐賀県
長崎県 熊本県
大分県 宮崎県
鹿児島県 沖縄県
133363 244


最高が関東信越の729件、最低が四国の60件です。10倍以上の差はありますが、審議する地方委員会は同じで一つです。審議日数で1件あたりの審議事件がが計算できますが、月2回のモデルだけではなく幾つかのモデルを同時に出して見ます。審議時間はやや非現実的なんですが、昼休み1時間を挟んで朝9時〜夜6時までの実質8時間とします。


審議頻度 年間審議日数 関東信越 四国
処理案件数 審議時間 処理案件数 審議時間
月1回 12 60.8 7分54秒 5.0 1時間36分
月2回 24 30.4 15分48秒 2.5 3時間12分
週1回 50 14.6 32分54秒 1.2 6時間40分
連日 230 3.2 2時間30分 0.3 3日と2時間38分


全国でもっとも多忙な関東信越ブロックでは月2回の審議では1回の審議に付き30件の処理が求められ、1件あたりの処理時間は15分です。ちなみに非常勤である委員を1年間フルタイムで働いてもらっても、1日の処理案件数は3.2件で1件あたり2時間30分になります。どうなるかはどこにも書いてありませんが、委員の大半が非常勤である事を考えると、どんなに精力的に会議を行なっても週1回が限界で、それでやっと32分54秒です。またこの審議時間の計算の基は上記した通り、1回の審議時間を実質8時間としているため、午後からの半日開催であればさらに審議時間が短くなります。ちなみに中央委員会が月1回、8時間審議として計算すれば1件につき3分弱となります。

これは外口崇医政局長が答弁したとおり、2000件であっても耐えられるシステムとして作られていると考えて良いと思われます。解釈としてこんな審議時間ではパンクすると考えるのは間違いで、地方委員会や中央委員会に厚労省が求めている業務はその程度のものであると解釈する方が正しいと思われます。つまり厚労省が法案化して決定した事故調の審議は、

    中央委員会・・・3分審議
    地方委員会・・・15分審議

これであるなら中央委員会および地方委員会で委員が180人、臨時委員・専門委員がどれほどかわかりませんが、合わせても300人程度の人員で事故調の委員が構成できます。

しかし地方委員会で15分で審議を終わらすためには委員会提出時の報告書資料が限りなく完成版に近いことが要求されます。15分ではこれを大幅訂正する事など不可能だからです。この地方委員会への報告書資料を作るのは三次試案では調査チームとなっていました。しかし事故調法案を読む限り調査チームについて具体的に記した記載は見当たりません。あくまでも地方委員会が調査し報告書を作成するとなっています。

地方委員会が調査をするにしても委員が実際に調査を行うのは不可能です。あれだけの数の報告書の審議だけで目一杯です。そうなると臨時委員とか専門委員が調査チームに当るかと言えば、彼らも非常勤ですから日常業務を横において調査に専念するわけにもいかないでしょう。

そこで気になる条文が出てきました。これは昨日の段階では削除されたと考えていたのですが、別のところに復活していました。まったく法案を読むのは大変です。「委員等の職務従事の制限」として、

地方委員会は、委員、臨時委員又は専門委員が医療事故死等の原因に関係があるおそれのある者であると認めるとき又は医療事故死等の原因に関係があるおそれのある者と密接な関係を有すると認める時は、当該委員、臨時委員又は専門委員を当該医療事故死等に関する調査に従事させてはならない。

2.前項の委員、臨時委員又は専門委員は、当該医療事故調査に関する地方委員会の会議に出席する事が出来ない。

ここで書かれているのは読んでの通り、委員、臨時委員、専門委員が事案関係者と関係がある時は調査や地方委員会に出席は認めないというものです。当然あっても不思議無いのですが、この「委員等の職務従事の制限」を杓子定規に読むと制限されるのはあくまでも委員、臨時委員、専門委員に限られます。それ以外の人間への適用は無いとも解釈可能です。

ここで「医療事故調査等の委託」をもう一度出せば、

  1. 地方委員会は、医療事故調査を行うため必要があると認めるときは、調査又は研究の実施に関する事務の一部を、独立行政法人国立大学法人、地方独立行政法人、民間の団体又は学識経験を有する者に委託することができる。
  2. 前項の規定により事務の委託を受けた者若しくはその役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由がなく、当該委託事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない
  3. 第一項の規定により事務の委託を受けた者又はその役員若しくは職員であって当該委託事務に従事するものは、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

地方委員会は委員では実務調査は不可能なので、調査自体はすべて「委託」にて行なう方針と考えます。委託先はどこかと言えば、案件が発生した院内事故調査委員会と考えるのが妥当です。三次試案でも院内事故調査委員会の整備は強く求めていました。ここで問題になるのは案件当事者との関係です。「委員等の職務従事の制限」を委託先に課せば院内事故調査委員会では調査不可能です。そりゃ、院内ですから最低限顔見知りでしょうし、親しい同僚であっても何の不思議もありません。そこで「委員等の職務従事の制限」はあくまでも委員に限定し、委託先への適用を慎重に避けたとの可能性が出てきます。

もしそうであるなら事故調の基本システムは、

  1. 院内事故調査委員会が完成版の報告書を作成
  2. 地方委員会が15分で審議して公表
  3. 中央委員会が3分で審議して厚生労働大臣に勧告

このシステムの優秀なところは調査チームへの医師集めに厚労省が頭を悩ます必要が無いことです。院内の人間の調査ですから資料集めも、調査も非常に容易です。調査に当る方も調査時間が長引けば、自分の本来の業務の首を絞めますから、可能な限り短時間で精力的に行ないます。間違っても非常勤だから月1回しか審議を行なわないな悠長な事はしません。厚労省から委託費用も出るでしょうが、こっちは非常勤扱いの月1回を目安にした薄謝で必要にして十分ですから、専属の調査チームを抱え込むよりはるかに安上がりです。

今日のお話はあくまでも法案から読み取れる事故調のシステムの仮説です。本当にこうなるかどうかはもちろん分かりません。しかしもし本当であるなら、調査システムの根本を見直さなければならないと考えます。医師サイドのみから立てば有利な点もありますが、こんなシステムでは事故調の調査結果が信頼を勝ち取るのは不可能だと思われます。

こんなシステムでは医師ですらそうですし、遺族の立場に立てばなおの事「信用できない」と断言されても不思議ありません。私がごく一部の急進的な患者団体に余り良い感情を抱いていないのは御存知かと思いますが、この仮説通りのシステムであり、これに患者団体が反対するのであれば私ですら賛同するかもしれません。役に立たないのが目に見えており、事故調と同時に選択可能である民事及び刑事訴訟に従来通りに遺族は向かうと考えられます。そうなれば医師及び病院は民事・刑事だけではなく事故調の調査まで背負い込む事になります。

最後にもう一度念を押して起きますが、条文だけから事故調制度の全貌を推測するのは非常に難しく、この仮説に誤りがある可能性は多分にあります。あくまでも仮説であり、そうとも「とらえられる」とぐらいで御理解頂きたいと思います。

元外科医元外科医 2008/05/25 14:08  事故調の基本システムは、
1. 院内事故調査委員会が完成版の報告書を作成
2. 地方委員会が15分で審議して公表
3. 中央委員会が3分で審議して厚生労働大臣に

って流石にYosyan先生卓見ですね(笑)
本当に役に立ちそうもないシステムで天下り機関創設と等価であると思いました。

YosyanYosyan 2008/05/25 14:36 元外科医さま

算数を行なえばそうなってしまうのですが、中央委員会の3分は書きながら笑ってました。再診でさえ「3分はダメだ5分は必要」としていたのですが、厚生労働大臣への勧告は3分も必要ないとは実に素晴らしい制度設計です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/25 15:22 院内事故調が実質的報告書をまとめるとなると、病院が勤務医師に、「事故調はこちらでまとめて刑事にならないよう最善を尽くしますから、もし民事で訴えられて賠償確定した時には、先生個人の損保保険から支払ってください。」
てことにならないでしょうか?
風が吹くと桶屋が儲かるじゃないですが、事故調成立すると、勤務医個人の損保掛け金は上がる?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/25 15:27 続)
まず、厚労省課長クラスのひとが、「よくわかる 院内事故調査委員会報告書の書き方」って、How to本出しそうだな。
それから、中央委員会の委員を経て、徳州会とか、大手チェーン系民間病院の事務長におさまりそう。

YosyanYosyan 2008/05/25 15:42  >よくわかる 院内事故調査委員会報告書の書き方

そう言えば中央委員会の所掌事務のイの一番には、

『医療事故死等の原因を究明するための調査(以下「医療事故死等」という。)の実施要領(第十二条第二項において「実施要領」という。)を定めること』

とあります。12条2項って何かといえば、

『この節に定めるもののほか、医療事故調査は、実施要領に基づいて行うものとする』

つまり中央委員会は基本マニュアルを作ってくれる事になります。だいたいこの手の官製マニュアルは使い勝手が悪いですから、「こう書けば正しい♪早分かり実戦集」は出てきそうですね。

そうなると地方委員会の審議は報告書が実施要項に副って「正しく」書かれているかどうかを審議するところかもしれません。これなら予め事務局が「正しくない」とチェックしたところを「要修正である」と承認するだけですから審議時間は短縮できます。それともチェックは事務局でするのかな?

暇人28号暇人28号 2008/05/25 16:02 15分やら3分で過失の有無を判断ですか.....
どうしようもないですね。これで刑事罰に該当か否か、多額の損害賠償か否かが決められるんですね。もうどうしようもないですね。

YosyanYosyan 2008/05/25 16:08  >15分やら3分で過失の有無を判断ですか.....

なんと言ってもほとんどの委員は非常勤ですし、大部分は本業を抱えていますからそんなに審議時間は確保できないでしょう。

HajimaruHajimaru 2008/05/25 16:36 だんだん、そんな気がしてきました。
ただYosyanさんと私が違うのは、Yosyan:院内に作る委員会に「調査の委託」すると考えているのに対して、私は委託でなく「その報告書を提出させて、その内容を審議する」です。ですから下部組織として別途に調査チームを置いてもよい訳で、非常勤としてあれば他府県にまたがるメンバー構成も可能になります。(さすが、美しい国のネットワーク!)
 委託でないとするのは、刑事告発について実質的審議を地方委員会で行なう以上、それを裁定するのが当事者ではまずかろうと考えるからです。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/25 16:46 必ずしも、断言できるわけではないですが・・・

特別委員と専門委員には定員はありません。したがって、必要があればかなーり増員することが可能です。ただし予算の制約はありますが。それから、委託というのはある行為を委員の代わりにやってもらうということなのですが、その結果の責任は委員会が負うことになります。仮に事故が起こった場合に当該病院の内部委員会に委託するというのはわたしらの常識からは想定外です。(ある意味それができたらすごいことですが、委員には医師以外の人もいるようですが、これらの人が納得するとは思えません。(外に向って説明責任を負うのはあくまで委員です。)

個人的には、中央委員会がどこまでまじめにやれるんかなあと思います。医療事故の原因を分析していえば、医療事故の中には担当医師の過労によるものなど、現状のシステムの歪に起因するものも現状においては多数想定されるわけで、そういう案件が積み重なれば、当然それを未然に防止するための措置を厚生大臣に勧告しなければなりません。いままで、現場へのしわ寄せでなんとかしのいでいた(これはうちも人のこと言えないなあ。)のが、行政として抜本的に対応を考えなくてはならなくなるのだけれど。これを梃にして、財政当局への反攻の足がかりにすることまで視野においているなら、good jobかも。
まあ、厚労省の医系技官は大学入学時の難易度からいっても、わてらよりも能力ははるかに高いはずなので、それぐらいの戦略は立ててくれないとね。(わても、どうあがいても理?は無理だったからなあ。)

YosyanYosyan 2008/05/25 16:49 Hajimaru様

なるほどもう一段組織を積み重ねる訳ですね。

 1.院内事故調査委員会が報告書を作る
 2.都道府県毎の非常勤の調査チームが報告書を審査する
 3.地方委員会が調査チームの報告書を15分で審議して正式決定する
 4.中央委員会がさらに3分で厚生労働大臣勧告を作成する

この場合、調査チームはチームではなく個人である可能性もあります。外口崇医政局長は

 >先ほどの2000件という推定からすると延べにすれば2000人は超えてしまいます

これは法案を念頭に置いての発言と考えられ、臨時ないし専門委員が1人で案件を担当すると考えれば合点がいきます。非常勤の委員が1人で乗り込んでも調査は進みませんから、ここで「委託」と言う形式で院内事故調査委員会を配下に置く形で調査させると考えればありえる形です。地方委員会にはこの臨時ないし専門委員が出席して持って上り、プレゼンをして決定ならシステムとして整う事になります。

YosyanYosyan 2008/05/25 17:00 無能な土木役人様

「委託」にすれば法的には無理が生じそうな気が私もしています。そうであれば委託ではなく命令で行わせる事が可能かと思われます。「医療事故調査に関る報告の徴収等」に、

『医師、歯科医師、薬剤師、助産師、看護師その他の医療事故死等について医療を提供した者その他の関係者(以下この条において「関係者」という。)に報告を求めること』

これが最初に書かれているのですが、これを拡大解釈すれば院内事故調査委員会に報告書を提出させる事が可能な気がしてきました。これなら委託料も不要ですし、委託関係も生じません。なおかつこの報告を基に地方委員会に報告書の原案を出すのは委員になります。つまり院内事故調査委員会の報告書は調査のための参考資料に過ぎないという形式が保てます。これなら委員等の職務従事の制限も完全にクリアできます。

元ライダー元ライダー 2008/05/25 18:18 特定機能病院A、特定機能病院B
一般病院C、一般病院D(解剖医不在で事故調査ができない)
診療所E、診療所F(同上)
の医療圏を仮定します。

・一般病院C,Dもしくは診療所E,Fで発生した事故を調査する際は、地方事故調査委員会は特定機能病院AもしくはBの院内事故調査委員会に事故調査を『委託』して当該事故の調査を行う。
・特定機能病院Aで発生した事故については、A病院の院内事故調査委員会が調査を行い、報告内容を遺族が納得した場合は調査終了。遺族が納得しない場合は、地方事故調査委員会がB病院の院内事故調査委員会に改めて当該事故の調査を『委託』する。

こんな感じじゃないでしょうか。

元外科医元外科医 2008/05/25 18:24 元ライダー様
たしかにそういうプロセスが現実的でしょうね。でも自院で事故報告書出すときの費用はどこから出して貰えるのでしょう。委託料はもしかしてタダ? なにか悪い冗談のような気がしますが。遺族の信用など絶対得られそうもありません。自分で報告書を出すのなら第3者機関じゃなくなりませんんか。
こういう制度になったら本当に「サルでもわかる 院内事故調査委員会報告書の書き方」が必読書になってしまう(笑)

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/25 19:01 >Yosyan様

 院内の内部調査委員会に命令として報告を求めることはありうると思います。でも、それをそのまま委員会の調査結果にすることは流石に無理と思います。報告の内容の真偽の確認、記載事項とカルテとの照合、医学的に見た措置の妥当性検討、関係者からの直接の聞き取りなどの行為を経ないと地方委員会の報告書にはできないと考えます。その過程において別の有識者が審査を行う(この行為の一部又は全部を「委託」することはありますが)
ことになるかと思います。

元ライダー元ライダー 2008/05/25 19:30 元外科医さま
>自分で報告書を出すのなら第3者機関じゃなくなりませんんか。

確かにそうなのですが、事故調検討会の議事録に
「すべて第3者機関で扱う必要はない。一定規模以上の病院には院内事故調設置を義務付けて、まずそこで調査するようにしてはどうか。そこで解決したものまで第3者機関で扱う必要はない」
という意見があったように記憶していましたので。院内で解決したものは第3者機関で扱ったものではなく(ここ大事です>無能な土木役人さま)、当事者同士で解決して、報告書だけ第3者機関に提出したという形式にするのでしょう。

ただし、そうなると21条のと兼ね合いが混乱します。
医療機関にとっては、この第3者機関事故調は

『事故届出済証という 対21条違反免罪符を発行する。』

という以外には確実な機能は無いし、且つこの新組織の唯一の機能にしか見えません。
ということは、院内事故調で解決したら免罪符は得られませんので、
遺族が心変わりしたらタイホですかね?

んっ------------------------
もしかしたら厚労省が言う法務・警察との合意というのは
厚労「事故調に届け出たら、警察に届けなくても済むように21条を変えたいんだけど・・・」
警察「(しぶしぶ)そのくらいなら譲歩してもいいかな」
厚労「本当!よかった。事故調に届け出た医者をタイホしないでね。」
警察「(しぶしぶ)わかったよ」
という程度の合意のような気がしてきた。

元外科医元外科医 2008/05/25 19:44 『事故届出済証という 対21条違反免罪符を発行する。』

って笑ってしましました。さすがに優秀な公務員の考えることは違いますな。

後輩がいない医師後輩がいない医師 2008/05/25 23:37 事故、過失、事件、殺人。あいまいな日本人でいいと思うが、人の死を扱うのもあいまいな日本人である。このあいまいさが、医療崩壊の原因ではないか。決して研修医制度だけではない。研修医の2年間という長い考える時間があれば、現代のネット社会においては手技をともなう科には絶対入りません。10年後が楽しみです。

お弟子お弟子 2008/05/26 11:28 美しい日本の私

元外科医元外科医 2008/05/28 12:06 蝋燭の国のはなし

落語で死神と言う話があります。人間を1本の火のついた蝋燭にたとえています。
ここからヒントを得て蝋燭の国の話を考えてみました。なおこの国は実在しません。

いろんな人生があるように、蝋燭も長い蝋燭や短い蝋燭、太くて消えにくい蝋燭や
あっという間に消えそうな細くて短い蝋燭があります。周りからはウイルスや癌、
交通事故や割り箸など、強い風、弱い風、持続する風や突風などがしばしば吹いてきて
蝋燭の火を消そうとしています。医師はこの風から蝋燭を守っている団扇です。
団扇が小さいと脇から風が入って蝋燭の火が消えてしまいます。研修医は小さく
てスイスチーズのような穴だらけの団扇です。ベテランの指導医は大きくてほとんど
穴のない団扇です。ある日、東京県で短くて細い蝋燭に割り箸の突風が吹きました。
穴だらけの団扇ではそれは防ぎきれず蝋燭は消えてしまいました。
またある日、福島市で太い蝋燭がもう一本の小さい蝋燭に火を移そうとしていたとき
非常に強い風が吹いてきました。結構大きな団扇でこれでを防ごうとしました。
小さい蝋燭の火はなんとか消さずに済みましたが、大きい蝋燭の火は団扇の
陰からきた風に吹き消されてしまいました。人々はもっと大きな団扇だったら火が
消えなかった可能性が高いといって、団扇が悪いと騒ぎ立てました。そのうち大きな
団扇が居なくなり、小さな団扇が大きくなる早さが遅くなってきました。しまいには
団扇の数も減って、蝋燭は風の中で火が消えるのを待つだけになりました。

BOOMBOOM 2008/06/12 19:46 医療事故の調査 民主が法案化 (動画あり)
http://www.nhk.or.jp/news/k10015192171000.html

 民主党は、医療事故が多発する中、医師などの専門家による第三者機関を都道府県に設置し、事故の原因を
調査できるようにすることなどを柱とした新たな制度をつくるための法案をまとめることになりました。
 全国の大学病院などからの報告によりますと、医療事故は、去年1年間でおよそ1300件と多発していますが、
現在、事故の原因を明らかにするための法制度はありません。このため、民主党は、医療事故の原因を究明する
制度をつくるための法案をまとめることになりました。具体的には▽重大な医療事故の疑いがある場合、病院が
「調査委員会」を設け、調査結果を明らかにすることを義務づけることや、▽患者やその家族が、病院の調査結果に
不服がある場合には、都道府県に新たに設置される医師や医療事故の専門家による第三者機関に再調査を依頼できるように
することなどが検討される見通しです。医療事故をめぐっては、厚生労働省も、原因究明のための制度を創設する方向で
検討を進めており、民主党としても、今後、さらに詰めの作業を急ぎ、次の国会での法案の提出を目指すことにしています。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080525

2008-05-24 事故調法案化情報 委員会編

事故調の構成は三次試案では、

  • 中央委員会
  • 地方ブロック委員会
  • 調査チーム

こういう三層構造でしたが法制化案では、

  1. 中央委員会及び地方委員会は、それぞれ、委員二十人以内で組織する
  2. 中央委員会及び地方委員会に、特別の事項を調査審議させるため必要があるときは、臨時委員を置くことができる
  3. 中央委員会及び地方委員会に、専門の事項を調査審議させるため必要があるときは、専門委員を置くことができる

これを見ると委員は、

  1. 委員
  2. 臨時委員
  3. 専門委員

臨時委員と専門委員の差がよくわからないのですが、調査チームとは地方委員会の臨時委員、専門委員で構成されると考えられそうです。また委員の任命はすべて厚生労働大臣が直接指名するとなっており、実質は厚労官僚が握ると考えても差し支えなさそうです。なんと言っても厚労省内に置かれる組織ですから人事権も厚労省にありと言うことです。

委員の任期ですが、

  1. 委員:2年、再任可
  2. 臨時委員:担当調査が終われば解任
  3. 専門委員:担当調査が終われば解任

身分は非常勤なんですが、

    ただし、地方委員会の委員のうち四人以内は、常勤とすることができる。

常勤で5期もやれば10年ですから、やはり退職金の関係でしょうか、よく分からないところです。それでもって委員長の選出ですが、

    中央委員会及び地方委員会に、それぞれ、委員長を置き、委員の互選により選任する。

これだけ読めば別に変ではないのですが、中央委員会も地方委員会も委員長は一人です。その証拠に、

    委員長は、会務を総理し、それぞれ、中央委員会又は地方委員会を代表する。

なぜこんな事にこだわるかといえば、次の議事に関係します。

    中央委員会及び地方委員会は、それぞれ、委員長が招集する。

委員長が委員会を招集してなんの不思議もないのですが、そうなると中央委員会は1ヶ所しか行えない事になります。地方委員会も同様です。案件ごとに担当の臨時委員や専門委員が参加するにしろ開催される委員会は一つになります。一方で年間に取り扱う案件は2000件と国会質疑で厚労省は答弁していました。つまり、

    年間2000件を一つの中央委員会で処理する

1年は365日であり、事故調も土日は休みになるでしょうから平日は約260日、さらに年末年始及び祝日は休みになりますからこれを18日として約232日が勤務日になります。1日8時間勤務するとして、

    232(日)× 8(時間) = 1856時間

時に残業もありとして年間約2000時間が総審議時間となります。そうなると1時間に1件づつ処理する必要があります。この算数は三次試案の時にやって余りに無謀としましたが、法制化案では現実にこれを求めている事になります。

では地方委員会はどうかと言えば、これを地方厚生局に置くとしていますから全部で8つになります。人口が違うのですが、地方委員会あたり年間平均250件の処理が求められます。そうなれば勤務日数から勘案すると1日あたり1件強の処理が求められます。中央委員会の1時間よりマシですが、それでも相当な案件処理速度です。

これは試案ではなく法制化案ですから、事故調が始動すれば実際にこれだけの処理能力が委員には要求されます。これより長引けばひたすら滞積されます。1日1件の地方委員会も超人的ですが、1時間1件の中央委員会は超人そのものです。事故調は中央委員会に20名の超人委員と地方委員会に160名の超人的委員を必要としている事になります。


ところでなんですが、三次試案に書かれていた調査チームですが、委員構成からして地方委員会の臨時委員、専門委員が従事すると漠然と思っていましたが、一概にそうとは言えなさそうな条文があります。「医療事故調査等の委託」なる項目があり、どこに委託するかなんですが、

地方委員会は、医療事故調査を行うため必要があると認めるときは、調査又は研究の実施に関する事務の一部を、独立行政法人国立大学法人、地方独立行政法人、民間の団体又は学識経験を有する者に委託することができる。

おそらく医師にとって具体的には、

  • 旧国立病院
  • 大学病院
  • 公立病院

このあたりになるかと考えられます。条文では一部となっていますが、現実には大部分になる可能性が十分あると思われます。委託なので形式上は拒否も出来ますが、現実的には正面切って厚労省の委託を断れるものではなく、また医師のための調査と言う側面がありますから委託を要請されたら受けざるを得なくなると考えます。

さらに関係行政機関等の協力なる条文もありまして、

地方委員会は、医療事故調査を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長、関係する独立行政法人の長又は関係する地方独立行政法人の理事長に対し、資料又は情報の提供その他の必要な協力を求めることができる。

これも簡単に言えば都道府県知事、市町村長、学長、病院グループの理事長などに委託要請を強力に求める事ができるものと解釈できます。どの病院も通常業務だけで目一杯の状態のところが殆んどですから、ここに年間2000件の事故調調査の委託が行なわれれば相当の負担に確実になります。もっともよく考えれば臨時委員、専門委員であっても医師の供給源はこれらの病院が主になると考えられ、負担としてはあんまり変わらないかもしれません。いかに厚労相の任命であっても、民間病院にそうホイホイとは要請しにくいでしょうからね。

ssd666ssd666 2008/05/24 08:40 鑑定人と同じ構造になりますね。
学識臨床経験豊富な、委員に相応しい人間は、そもそも本来の業務で多忙に決まっていますから、こんな不毛な仕事は最大限の努力で回避します。
委員になりたがるのは(自粛)・・・。

YosyanYosyan 2008/05/24 08:51 ssd様

自薦でも売り込みたい人間と、極力回避したい人間はいるでしょうね。人事権は厚労省が握りますから、委員を名誉と肩書きで飾って、年功序列システムを敷くように思います。それにしてもよく分からないのは、地方委員会の委員常勤枠です。「誰が?」になりますが、事故調推進を強力にサポートしている某業界団体枠なのでしょうか。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/24 09:38 Yosyan先生

昨日の私のコメントに丁寧なレスをいただきありがとうございます。
ちと不愉快に感じられる書き込みをしましたので、かのきくり氏と同様な扱いを受けるかもとちょっとばかり危ぐしておりました。特に悪意はございませんので、ご容赦を。

上記の青字で書かれた部分ですが、特に重い意味があるわけではなく、委員会関係の組織
を法令で規定するときの常套文句と考えてよいかと思います。たぶん、国土交通省の事故調査委員会の組織に関する条文にでも倣ったのではないかと存じます。

それから、特別委員と専門委員ですが、特別委員(医師以外の人)、専門委員(医師)といったところになるかと思います。(確実ではありませんが)

でも、扱う件数を考えると、パンクが危惧されます。中央と地方の扱う事件の区別もどうもよく見えません(すいません) 死亡事故などの重大性でわけるのか、地方の決定に対する上訴期間にするのかどちらかでしょう。あと、こういう組織の場合、事務局も結構重要なんです。

YosyanYosyan 2008/05/24 09:53 無能な土木役人様

青字は強調の意味合いもありますが、エントリー構成上の読みやすさの意味ありますので御了解ください。法案は読んでる最中なのですが、こういうものは条文だけで読むと全体像が非常につかみにくく、地方委員会と中央委員会の関係もまだはっきりよくわかりません。「それぞれが独立云々」の記載はあったと思うのですが、一審二審制なのか、地方→中央なのかがもう一つ判然としません。三次試案では「地方→中央」でしたけどね。

午後にまた読み直すつもりですが、最終的に条文で「こう」書いてあっても、実際の運用に当たっては「こう」解釈するなんてのも沢山ありますから難解です。

YosyanYosyan 2008/05/24 10:04 もう一つ地方厚生局に地方委員会を置くとしていますが、たとえば関東信越厚生局の管轄範囲は、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県になります。すぐには計算できませんが、日本の人口の3割ぐらいはいそうな地域になります。そこでも地方委員は20名以下ですから、迅速な調査は大変だろうなぐらいは想像します。仮に人口が3割なら扱う案件は年間600件、たとえ一審二審制であっても、地方委員会は600件すべて処理しなければなりませんからね。

元ライダー元ライダー 2008/05/24 10:16 かなり見えてきました。

中央委員会委員・・・日医患部のポスト(なるほど日医は事故調賛成)
地方委員会委員・・・地方医師会幹部のポスト
地方委員会の常勤委員・・・教授定年後の気楽なポスト
中央委員会事務局・・・社保庁の余剰人員のポスト
地方委員会事務局・・・地方社会保険事務局余剰人員のポスト

実働部隊・・・特定機能病院に設置を義務付けた事故調査委員会の流用(律速段階になります)

地方委員会は月に一度程度委員会を開催して、20件くらいの調査報告書に判を押すだけなんでしょう。1時間も開催すれば処理可能です。イメージとしては介護保険の審査会。そんな感じじゃないですか?

事故調が成立した場合、功労殊勲ポストとして中央委員を割り振ってもらう腹積もりなんでしょう。そして、自分たちで事故調をコントロールしようと、コントロール能力は疑問ですがね。自分たちでコントロールするから安心だと地方組織に説いて回る。日医患部の能力に信頼が持てれば、それでも良いのですが、なにしろ患部ですからねえ。

YosyanYosyan 2008/05/24 10:28 元ライダー様

やはりそう見ますか。地方委員会も中央委員会も基本的に通過儀式機関と言う設定でないと機能しません。つうかそれ以上期待しているような制度設計に見えません。間違っても委員が案件の一つ一つのために病院まで足を伸ばして調査するにはならないでしょう。そんな事は物理的に不可能です。そうなると委員は完全にポスト化します。

しっかし「特定機能病院に設置を義務付けた事故調査委員会」で実働部隊は足りるでしょうか。まあ「足りないかも」なんて心配は法案作成サイドは考える必要はありませんが。

消化器内科医消化器内科医 2008/05/24 10:29 処理能力の不足は件数の抑制で対応するつもりなんじゃないでしょうか。

「事故調査を1件届け出るごとに、医療機関は100万円を負担することとする。」

なんてするんじゃないでしょうか。処理状況を見て、200万、300万と上げていってもいい。
勤務医と病院経営陣を分断することもできて一石二鳥です。

一般市民一般市民 2008/05/24 10:43
初歩的な質問で申し訳ないのですが、
患者サイドから見た場合、
今までは刑事告訴なり民事訴訟なり
それなりに敷居が高かったわけですが、
この制度が始まれば、とりあえず事故調に
調べてもらおう、ということで気軽に
審査依頼が起こるのではないでしょうか?
特に費用がかかるわけでなければ、
その結果を見て、訴訟は考えようという人たちです。

あと、この議論だと、事故調の信頼性がどうも
担保されないような気がします。
そう感じたとき、事故調を無視して
従来どおり警察に駆け込むパターンが
多くなるような気がします。
その辺は弁護士が適切に遺族を
誘導すると思いますが。

banch1banch1 2008/05/24 10:55 >処理能力の不足は件数の抑制で対応するつもりなんじゃないでしょうか。
「事故調査を1件届け出るごとに、医療機関は100万円を負担することとする。」
なんてするんじゃないでしょうか。処理状況を見て、200万、300万と上げていってもいい。

それはありえない思いますよ。
処理能力の不足は、十分に処理しないことで対応すると思います。

YosyanYosyan 2008/05/24 11:18 一般市民様

御指摘の件は事故調のゲート機能問題になります。事故調の役割はいろんな見方がありますが、単純には刑事・民事手続きの前に医学的な結論を出す事です。そしてその結論で刑事・民事手続きに必要なら移行するです。刑事免責の話はこの辺に絡む話であり、事故調で責任無しなら、そのまま司法当局も「責任無しとせよ」みたいに考えてもらえればわかりやすいかと思います。

ところが事故調調査中に警察介入が無い事の担保が結局保証されませんでした。厚労省と日医幹部が主張していた密約は公の場で否定されたのです。民事に至っては完全に野放しです。民事はともかく刑事までそうなら事故調は「何のためにあるのだ」になります。だから医師が騒いでいると理解してもらえればと思います。

 >弁護士の適切な誘導

弁護士もピンキリです。事故調を尊重する弁護士もおられるでしょうが、一方で事故調回しにすると金にならないと判断する弁護士が出てきても不思議ありません。弁護士量産時代ですから、医療訴訟市場に手を出してくる者も食うために当然増えるかと考えられます。日弁連がそこまで統制力を発揮するとは思えませんし、法的には刑事・民事に事故調を無視して持ち込んでもなんら問題ないですからね。

SeisanSeisan 2008/05/24 12:09 中央委員会委員・・・日医患部のポスト(なるほど日医は事故調賛成)
地方委員会委員・・・地方医師会幹部のポスト
地方委員会の常勤委員・・・教授定年後の気楽なポスト
中央委員会事務局・・・社保庁の余剰人員のポスト
地方委員会事務局・・・地方社会保険事務局余剰人員のポスト

臨時委員・・・患者関係者代表(場合によっては「被害者の会」代表)
専門委員・・・事故関連分野の医師(のうち、目立ちたがって暇な奴)

といったところでしょう。

現状では、「年に1−2回」起こる程度の航空機事故に対する調査委員会を真似してるというところがだめですね。

すでに役人にこういう制度設計をする能力がないとしか思えない。
結局、あげられた案件をろくに検討することもなく、スルーパスして「気分と雰囲気」で有罪無罪を決められかねない。
警察官の気分によって交通取り締まりをしているのといっしょ。
で、マスコミに文句言われたら、「医者がわるい。医業停止」の処分を増やしてなだめるという「原因調査」でなく「医療事故犯人調査委員会」とでもいった方がいいようなシステムになると思います。

Med_LawMed_Law 2008/05/24 12:37
このままでは、事実関係の資料の整理、作成、説明、その他、諸々をすべて現場の医師に無料で押し付けられることが決定されたようなものです。

説明不足となれば、一方的な自称”被害者”の主張を認めたことになるのですから、負担は莫大です

自称”被害者”が単なるクレーマーであることが判明した暁には、医療側が必要な費用の求償ができるようにしなければ、踏んだり蹴ったりです。


自称”被害者”側の弁護士は、専門家鑑定を嫌って、素人の感情判断を入れるように主張し、駄々っ子常態です。
この人たちにとっては、真相解明なんてどうでもよく、感情の慰撫と、相応する金の奪取が主目的だとすら、私の目には映ります
真相解明がしたいなら、なぜ専門家による鑑別を嫌うのでしょうか?
代表例が、増田聖子弁護士。
その主張は恐るべきもの
「市民は、医療過誤訴訟が専門家に対して専門家としての責任の有無を問う訴訟だからこそ、同じ専門家ではなく、公正な非専門家である裁判官に判断してもらいたいと願っているのではなかろうか。審理の促進や簡便化のための専門家偏重は、市民の医療過誤訴訟に対する期待を大きく裏切ることになるのではないか。」
http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/041kinkyutokusyu.htm#01

このような偏った主張には、弁護士内でも疑問があって、自称”被害者”側弁護士が集まるHPの中でも批判されてます
「事件処理を急ぐあまり、医学的な検討をおろそかにするなど、どこかに無理があるような気がします。事件にはいろいろなタイプがあるので常に鑑定が必要というわけではありませんが、鑑定なくして説得的な判決を書くことは、現状ではかなり困難でしょう。」
「患者側が鑑定を避けたがる理由・・(中略)・・最大の理由は、鑑定結果があいまいで、患者側に不利な内容のものが多く、公正さに期待が持てないことにあるように思われます。
 しかし、事件がもともと患者側に不利なら、不利な鑑定自体を責めることはできません。また鑑定のあいまいさは医療の特質から来る面があり、一概に不当ともいえません」
http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/041kinkyutokusyu.htm#10

真相解明と言いながら、自分に不利なことは言わず、有利なことだけ主張する
確かに、これは基本的な裁判戦術です
裁判がリンクした事故調で、真相解明ができるなんていうのが妄想である理由です。

裁判は真実を明らかにする場ではありません

暴利医暴利医 2008/05/24 12:38 中央委員会事務局・・・社保庁の余剰人員のポスト
地方委員会事務局・・・地方社会保険事務局余剰人員のポスト

結局、キモはここなんでしょうな。これが一番の目的だから、敵は絶対に譲らない。社保庁解体は既に決まっていますから、ゆっくり詰めている時間もないという状況なんでしょう。
医療崩壊がこんなに急速に進んでいるのに、それでも現場の意見などどこ吹く風で役人の受け皿作りを最優先するのかしらん。するんでしょうね。
事務処理できないで長期間放置といっても死後の解剖はしなきゃならんわけで、国民への事故調の周知徹底が進むほど病理側の負担は間違いなく増えるでしょうね。症例が増えたら大学病院から病理医が逃散するかもしれません(そうなっても、実は既に専門医を持っているレベルの病理医はあまり困らないんじゃないかな。ただ、次世代を育てる教育環境がさらに悪化して病理医不足が加速化するでしょう。良いことはやはり何もない)。

YosyanYosyan 2008/05/24 12:41 法案原案を読み直してみると一審二審制ではなく、地方委員会の結果を中央委員会で再検討のようです。

『地方委員会は、医療事故調査を終えたときは、当該医療事故死亡者等に関する次の事項を記死亡者載した報告書を作成し、これを厚生労働大臣及び中央委員会に提出するとともに、当該医療事故死等について厚生労働大臣に届け出た病院、診療所又は助産所の管理者及び当該医療事故死亡者等の遺族等に交付し、かつ、公表しなければならない。』

地方委員会から提出された報告書は中央委員会で、

『第二十二条第一項の報告書の分析及び評価を行なった結果に基づき、医第二十二条第一項の報告書のを行った療の安全の確保のため講ずべき措置について厚生労働大臣に対し勧告すること』

「第二十二条第一項の報告書」は地方委員会の報告書の事ですから、2000件全部を中央委員会でやはり処理する事になります。

一般市民一般市民 2008/05/24 12:42 Yosyan先生、明快なご回答ありがとうございます。

結局、事故調は患者のため、医師のために作った
形だけのもので、実際は機能しない、信用の置けない機関になりそうですね。
社保庁受け皿と功労賞権限強化だけって感じです。

やっぱり医療崩壊をうまく利用して国民にWHOを訴え、賛成してもらうしかないと思います。
医師の場合、他のサラリーマンと違って黙って立ち去るっていう方法がありますが、
どうなんでしょうね。
フリーターになって悠々自適が最適な選択とも思えませんが、結局医師同士で足を
引っ張り合っているとしか一般市民にはうつりません。
早く逃げたもの勝ち、残ったものがバカをみる、でもバカとは思わない、勇気ある信念に
基づいた自決であるっていう美学でしょうか?

医師は美学を持てるから、羨ましいですね、普通のサラリーマンには美学なんてないですから。
最後はねたみになりましたが。

BugsyBugsy 2008/05/24 12:43 警察庁米田刑事局長の答弁は
>現在検討されていますこの委員会の、枠組みの中では、刑法上の業務上過失はそのままでございます。で、警察は警察捜査をする義務がございます。従いまして、その患者さんあるいは御遺族の方からの訴えがあれば、それは私どもとしては捜査せざるを得ない。
というのがありました。

弁護士も同様じゃないですか。

以前 「オイラが手下を率いて乗り込むぞ。名刺に事故調査委員会の名前を入れてブイブイいわせるぞ。」と言って皆様の失笑をかいました。てへっ、冗談です。

>地方委員会の常勤委員・・・教授定年後の気楽なポスト
これは可能性大です。定年後の教授のポストは見つけるのが困難です。中堅クラスが逃げ去った病院ですら院長ポストの空きは滅多に無く あったとしても県庁所在地以外の病院で引越しするのも面倒だし、いまさら最前線の部長クラスはお嫌な方が多いです。名刺に事故調査委員会の名前を入れれば嬉しいでしょうが 生活できるほどの給料を確保できるんですかね。疑問です。あ 金を貯めこんでおけば......

一方で非常勤の委員はどうでしょう。
お役所がこしらえた医療問題の委員会、諮問委員会もそうですが、こういった役所の臨時手当は安いです。名誉職だと心得よというのに近いです。何か実業があり片手間に時間を割くしかないようですが、医師会の幹部のみなさん、予防注射、学校健診や煩雑な医師会の合間でほとんど手弁当でも平気ですか?日々の仕事が忙しくって まともな医師ほど避けたいでしょう。

事務局の人員も含めると膨大な給与、事務の備品のための財源があらたに必要です。社保庁を解体するとはいうけど、人員も事務の備品も横流しじゃ意味無いじゃん。ついでに建物も一緒かなあ。看板を変えただけかも。それはそれで安上がり。

一般市民一般市民 2008/05/24 12:51 『地方委員会は、医療事故調査を終えたときは、当該医療事故死亡者等に関する次の事項を記死亡者載した報告書を作成し、これを厚生労働大臣及び中央委員会に提出するとともに、当該医療事故死等について厚生労働大臣に届け出た病院、診療所又は助産所の管理者及び当該医療事故死亡者等の遺族等に交付し、かつ、公表しなければならない。』


この中の
公表しなければならない。ですが、
マスコミも知ることができるし、一般市民も閲覧できるということですね。
そうすると、問題のありそうな医師100人、とかすぐリスト化されて
本とかネットに出ますね。

BugsyBugsy 2008/05/24 12:54 あ、忘れていました。
御教示のあった患者側を代表する人間も委員として審理に加わるそうですが、
誰が選ぶんでしょうか。話の流れからすると 厚生労働省でしょうね。

色んな患者団体もあるようですが、まあ公平性に欠くような人選は避けていただきたいです。地方委員会では知り合いの事案も委員会に送られてくるかもしれませんよ。
まあこれは医師側も一緒です。

一般市民一般市民 2008/05/24 13:01 スーパー特区で免責ですか?
特区内での医療事故は免責、医師低額報酬でも殺到、みたいな。

若者の正規雇用、100万人増・諮問会議
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080523AT3S2302823052008.html
 政府の経済財政諮問会議は23日の会合で、新たな経済成長戦略の原案を了承した。2010年までに若者の
正規雇用を100万人増やすほか、医療などで大幅な規制緩和を認める「スーパー特区」を創設する。10年まで
の3年間を重点実行期間として、政策ごとに数値目標を盛り込む。
 会合で民間議員が原案を提示。政府内で調整を進め、6月に開く次回の会合でまとめる。福田康夫首相は
「国民の不安を打破するため、民間議員の提案を基に取りまとめてほしい」と述べた。(23日 22:13)

banch1banch1 2008/05/24 13:11 一般市民さま

>そうすると、問題のありそうな医師100人、とかすぐリスト化されて
本とかネットに出ますね。

これは患者にとってはいいかもしれませんが、個人名でるかどうか。
問題何度も起こすリピーター医者ってのはまれながら実際いるようですから、
そういう医者が駆逐されることで助かる医者も多いと思います。

YosyanYosyan 2008/05/24 13:26 地方委員会と中央委員会の役割分担ですが、地方委員会段階で報告書を公表するという事は報告書の内容は地方委員会で決定すると考えて良さそうです。私が読む限り、中央委員会は報告書の作成は所掌事務になく、また中央委員会の報告は厚労相になされ、内容の公表に関する記載も見当たりません。

そうなると中央委員会の役割は地方委員会の報告書に基づいての勧告(行政処分かな?)を行なうのが業務としてもよさそうです。中央委員会で報告書の修正がなされるのなら、地方委員会段階での公表は行なわれるはずがないと考えられるからです。事実上、地方委員会レベルで事故に対する判断は終了するシステムと考えられます。

一般市民一般市民 2008/05/24 13:40 参考意見がありました。

中央安全委員会では勤務医の存在は否定されている
大きなポイントは中央の医療安全委員会の役割になりますが、その割にはしっかり定義されていない気がします。この委員会がおそらく司法上の医療水準を決めることになり、行政処分が事実上の水準の強制権をもつことになりそうです。すくなくとも民事裁判の水準を形成することになるでしょう。14 ページに図示された中央安全委員会の構成を良く見ると、この論争の縮図を見ているような気がします。推進する人たちは審査する側に回り、事故の当事者である医師、多くは勤務医ですが、彼らの位置は書かれていません。よく考えるとその位置は地方委員会のデスクに広げられた紙の中ということになりそうです。構成員である学会代表は医療の水準を高める立場で、そのまま審査する立場になれば実際とは異なる厳しい水準で審査が行われるリスクがあります。病院会は勤務医の使用側で、医師会は死に関係する治療はしない、有識者は失われた命を第一に考えます。死につながる診療を業務とし、ミスが死につながる危険な現場にいる医師と看護師の立場は、このシステムでは罪を犯す罪人で、再発防止の検討からは遠い存在になっています。

http://zainomusou.blogspot.com/

法務業の末席法務業の末席 2008/05/24 14:24 皆様のこのご見解には、私は疑問符ですね。

>中央委員会事務局・・・社保庁の余剰人員のポスト
>地方委員会事務局・・・地方社会保険事務局余剰人員のポスト

社保庁は4ヵ月後には解体が始まり、政管健保部門が分離されて「全国健康保険協会」、略して「きょうかい健保」に変ります。また残る年金部門も来年12月末で解体されて「日本年金機構」に移管されるのはご承知のことと思います。これら新組織の人員は、平成18年暮れに策定された基本計画では、社保庁の現人員の内で新組織にふさわしい勤務成績が優秀な者を再雇用する予定で、定員数では2割程度の減員とする計画でした。

ところが昨年夏に表面化した「失われた5千万件の年金記録」の騒動と、その対策としての記録の再整理や年金特別便の発送業務、さらに相談窓口業務の夜間時間延長や土日返上の相談対応などにより、勤務医ほどではありませんが、前場職員は非常に過重な超過勤務を強いられております。

その為に社会保険庁では昨年度下半期より全国的に依願退職者が急増し、現在は特に大都市圏域の社会保険事務所では大幅な定員割れの状況となっております。こうした退職者の増加が残る職員の労働負担を増す結果、ますます退職者は増加する傾向であり、生まれ変わる「きょうかい健保」と「日本年金機構」の計画定員より社保庁職員の人数が下回る可能性が現実味を帯びてきました。

すなわち平成21年12月末に社保庁が消滅するときには、社保庁職員から健康保険と年金制度を担う新組織に移る人間が足りなくなりそうだと予測される危機的状況で、厚労省としては余剰人員を他に振り向けるどころか、新たに職員を採用しなければ新組織での業務に支障が出るかもしれないと憂慮する事態です。

事故調事務局に社保庁から余剰人員を回すどころか、3ヵ月後に発足する「全国健康保険協会」ですら必要最小限の人員が確保できるか微妙な情勢です。もし8月に予定される「全国健康保険協会」に健保実務に長けた職員が必要数確保できない場合、健康保険の事務処理に影響が出て、医療機関の事務処理に混乱を引き起すことは必定です。

社保庁の余剰人員対策どころか、必要最小限の職員の引き留めに頭を痛めているのが、厚労省の事務方の本音でしょう。

暇人28号暇人28号 2008/05/24 16:07 今の社保庁の置かれている状況は法務業の末席様の仰るとおりです。以前から私もコメントしていますが、私の妻のお母様が社保庁職員です。過密労働や、国民からの厳しい視線に耐えかねて退職希望が激増していますが、人手が足りないため退職を一日でも延期してもらっているのが現実です。私の妻の母上も何とか退職できたもののパートとして仕事を続けています(続けさせられています)。母上の最近の口癖が、「仕事を早く辞めたいけど辞めさせてくれない」です。

HajimaruHajimaru 2008/05/24 16:30 あの〜
ひょっとしたら、という仮定ですが、
「各病院に事故調査委員会を作らせて、そこで判断したものを事故調が吟味する」という図式はいかがでしょうか?
(各病院も独自に作るのが難しいので、系列病院や近隣ブロック単位で作らされる)
これなら事故調はお奉行気分でいられるし、報告が遅いと「そこが悪い」と言い訳できるし、さらに費用も人手探しも
要らない・・・
 何かソースがあっての推理ではないのですが、3次試案に院内での検討会をのせて来たので気になっています。

YosyanYosyan 2008/05/24 16:58 Hajimaru様

大いに可能性があります。法案にはもともと委員の従事制限として、事件関係者の排除について書かれている部分があったようです。当然そあるべきと常識的に考えますが、わざわざ削除してあります。この項目があると院内調査委員会では院内の事故調査は事実上不可能になります。ところが削除されたとなると院内調査委員会に「委託」して調査する事が可能となります。

元ライダー元ライダー 2008/05/24 17:20 法務業の末席さま、暇人28号さま
たいへん参考になる情報ですね。考え方を変えなければなりませんね。

可能性1:
キャリア官僚クラスの天下りポスト・出向ポスト確保のため新組織が必要。
社保庁解体により、その種のポストが減少するため急いでいる。
末端の社保庁職員のことなど念頭に無い。

可能性2:
事故調創設を急いでいることと、社保庁解体を関連付けるリーク情報が存在するが、それは創設を急いでいる真の理由を隠蔽するための目くらましである。

役所も関連政治家も、事故調創設を妙に急いでいることは確かです。いや、まて、それさえもポーズ?

YosyanYosyan 2008/05/24 17:37 事故調の組織を委員会制度から考えていたのですが、どうもそんなに大きな事務局になりそうにありません。つまり社会保険庁の受け皿には程遠いと言う規模です。受け皿の規模としては幹部クラス程度で関の山です。だいたい事故調は社会保険庁と違い自前で金が湧いてくる組織じゃありませんから、財政赤字の中、自ずから事務局として抱えられる人数は限られます。

BugsyBugsy 2008/05/24 17:47 Yosyanさま Hajimaruさま

院内調査委員会を設置して委託調査するのであれば 個人的には大変残念です。
>年間2000件を一つの中央委員会で処理する
ということで大変な作業でパンクするやも行列が出来るかもしれない委員会ですから まずはある程度の叩き台を院内で書面上作っておけとなるのは勢い仕方がないとは思うのです。

ただし本来この委員会設置にあたり 事件関係者を排除して第三者による公平性に基づく審議で国民の納得をえるという趣旨も当初はあったはずです。
オイラは患者側の代表者は参加し、勤務医は入らない(ま 現実忙しいです)のもおかしな話だと思っていました。
院内調査委員会が何がしかの報告を地方委員会に上申するとすれば 患者団体がその公平性に対して疑義ありとぶちあげれば 世論は一気に同意するでしょう。
ただでさえ 医療機関の隠蔽体質といわれるのを肌身で感じています。結局多数の人材と財源を投入して その公平性に疑義をもたれたら設置の意義はなくなるように思いますね。

沼地沼地 2008/05/24 18:45 院内の調査委員会ですか〜。
病院のリスクマネージメント部門はインシデントやアクシデントの報告について、普通は報告した職員には罰則を与えないって条件をつけてますよね。
まあ、罰則があればミスは隠すものってなっちゃうから当たり前ですが。
でもそれが罰則有り有りの事故調の下請け機関になっちゃったら、院内のリスクマネージメントもダメになっちゃいませんか?

沼地沼地 2008/05/24 19:04 この方法だと事故調の2000件を処理するための人手と費用はどうするつもりなんだろうという問題が解決するから、本当のような気がしてきました。
厚労省がやることなんだから、院内の調査委員会とか病理がしっかりしてる病院の保険点数を上げる、で、その分のお金はそれだけのゆとりの無い病院の点数を切り下げれば捻出できるし。
これで弱小病院を潰して集約化をさらに進められるし。
って段々すべてが一連の陰謀みたいに思えて来ちゃいました。
なんかこの春の診療報酬の改訂も小児科に手厚くしたって言いながら、管理加算の新しい高いほうを申請出来る病院ってどのくらいあります?
今困ってるのは小児科医が20人以上いる病院ですか〜ってびっくらしました。
やっぱりアクセス制限をそんなことするなんて言わずに行うには、病院を減らしておのずと受診しにくくするって方針かな〜っと。

風邪ぎみ風邪ぎみ 2008/05/24 19:08 33) 『地方委員会に届け出た事例に関する調査を行い再発防止策を講ずることを位置付ける。』
34) 『院内において調査・整理された事例の概要や臨床経過一覧表等の事実関係記録については、地方委員会が診療録等との整合性を検証した上で、地方委員会での審議の材料とする。』
という2項が沼地様の懸念される条項ですね。

パブリッックコメントにも書いたのですが、ある程度まで刑事免責が担保されない上での
『当該事例に体する院内委員会での議論は、自ずと萎縮した、真のリスクマネージメントにつながる議論にはなりにくいことは自明です。もちろん院内での同時的な調査進行は望ましいものであることは認めます。しかし、一方では、医療事故調査委員会の事情聴取に答える義務はないといいながら、別の議論を院内委員会の議事に載せ(議事録に残す)、その整合性を検証した上で地方委員会の審議の材料とする、という両者が矛盾した内容を含んでおり、このメカニズムがうまく機能するとは思えません。当事者本人の匿名性が担保され、刑事免責などの条件の上に立つ航空機の安全管理のようなシステムでなければ、フィードバックシステムの充実した有能な安全管理システムにはなりにくく、真のリスクマネージメントの機会にはなり得ないと考えます。』

しかしよく考えてみれば、今各病院でさかんにヒヤリハット報告、医療事故報告が軽重問わず、『積極的に』行われていますが、それって本当に大丈夫なんでしょうかね。国会答弁で明らかになったように、医療者側と検察を含めた法曹者側の考え方がこれだけ食い違っているのに、そしてまだ三次案がその立脚点の齟齬で混乱しているような現在、当然病院の作った事故報告書が刑事立件の資料になるのに。
医療者はホントに性善説に乗っかっているんですね。
地方産婦人科医会での医会幹部からの医療事故調三次案の説明を聞いていてなかば感動しました。(苦)

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/24 19:39 事故調のポストの話ですが、これは、単純に数のはなしだけじゃないような気がします。
これからチェーン系とか、いろんな民間病院が台等してきたときに、そこの事務長とか理事長の地位を、事故調OBに差し出すんじゃないかな。そういう意味で、さらなる天下りのためのステップじゃないかしらん。
セコムとか警備会社って警察庁OBを迎えるって話聞いたことあります。

昨日の土木役人さんのお話はとても参考になって、そうすると、ボールペンをたくさん配って(ボールペン話ですみません)、たとえば、1万本くらい配りました、って実績を携えて、適切な(ここが問題!)議員さんのところに、持っていけばいいわけだ。
医師会のような組織票ではなく一種の浮動票ですが、それだけに美味しいといえば、美味しいはず、議員さんにとっては。
どの議員さんに持っていくかってのは、すごく大切で、僻地の産科医先生は、6月早々に100本くらいどなたかに持って行ってくださるそうですが、まだ、配布実績が少ないうちに持って行くと、ボールペンの安売りにならないかなあ?・・
ちょっと心配です。ボールペン作戦のほうで議題にしてみようかしらん。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/24 20:02 事故調ポストが利権だと考えたとき、事故調(厚労省)vs検察(法務省)って対立する構図になりますね。
だから、覚書とかすり合わせってのは、「これから、おたくのシマにちょっと入らせていただきますんで、ヨロシク」っていう、仁義みたいなものじゃないかしらん。
やっかいだなあ。。

今日明日と、クリニック閉めて、すぐお隣、名大病院で、3回目のACLSの講習受けてます。昨年5月、12月と受けて、ほぼ半年おきですが、さすがに身についてきました。
医療の質の担保というか、医者を信用して、刑事免責にしてほしい、と訴えて、国民に受け入れてもらうには、医師免許の更新制がいちばんいいのかなあ、なんて思いました。
医師免許の更新制というと、反発強いでしょうが、たとえば、ある科を標ぼうするには、二年くらい毎に、実技を含めたちゃんとした試験を受けることにする。学会の専門医みたいに、スタンプ集めて更新、なんてのじゃなくて。

一般市民一般市民 2008/05/24 20:03 FsimaとかMbutiとか敵が多い人はやられそうですね。

日頃から回りと人間関係うまくやれていない医師は、弾劾裁判で
やられるって感じを受けます。
しかも自分の恩師から、なんていう可能性もあるわけで、
他の業界では考えられない凄い妖怪の世界です。

医療も萎縮、職場も萎縮、事故調の設置は粛々。

どういう結果になっても、医師会が賛成っていうことは、
一般市民は医師も皆賛成したんだろ、って感じで見てますから、
結局身内を守るための医師同士のかばいあいだって感じで映っちゃいます。
結局医師が悪いってことになってしまいます。
断固として阻止頑張ってください。

ssd666ssd666 2008/05/24 21:14 「陶片追放」化ですか(www

元外科医元外科医 2008/05/24 21:54   院内事故調を下請けに使う作戦だったのか ハァ

 院内の事故調でもきちんと外部委員をいれて調査すればそれなりにまともな
報告出せると思うんですが、費用は誰が出すのでしょう(笑)
事故を起こした病院自身が出すのであれば利益相反なのでオンブズマンあたりから
苦情が来そうです。
 法律がいったん出来てしまうと後期姥捨のように大変なことになってしまうかも知れません。事故調、仮に出来て当面は刑事司法の抑制に働く可能性は高いと思いますが何せ無担保ですからねぇ。たちの悪い事故例があったらとたんに元の木阿弥かそれ以上に悪化することが容易に推定できます。
 事故調も5−10年のスパンで見ると崩壊促進因子に見えますね。

BugsyBugsy 2008/05/24 23:21 一般市民さま
>FsimaとかMbutiとか敵が多い人はやられそうですね。
マスコミ的には有名ですが、よく内情をご存知で。

ていうかあなた本当に一般市民?

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/25 03:15 さっと見た感じでは、この委員会はいろいろ問題ありそうですねえ。
そもそも、医療事故の再発防止を主目的なのに、どうして法律の専門家などが必要なんですかね。航空鉄道事故調査委員会の委員に法律の専門家なんていないぞ。1名の国土交通省の事務系OBの例外を除いて全部、航空・機械等の分野の専門家で構成されてるし。法律の専門家を入れる時点ですでに目的の医療事故の再発防止のほかに、刑事・民事へ訴訟対応が見え隠れしてますし。ここいらに法務省との利権のやりとりがあったんかいな?
それから、こういった行政委員会の委員の処遇はかなりいいんです。たぶん中央の委員会の事務局長は指定職ポスト(民間でいえば役員相当)になるかと思いますが、委員は事務局長より格上です。地方のは、1ランク下がるのでしょうけど常勤の委員の俸給は指定職相当と思われます。人件費と事務費だけでも相当な額に上るのではないでしょうか?。それから、年間2000件を処理するとなると、それらの調査を委託するとしても、タダというわけではありませんから、1件あたり2〜300万円としても、数十億単位の金が必要になりますね。人件費、事務費とあわせると100億単位になりそうです。
最大の問題は、ここで作成された報告書は警察・検察にすぐ証拠として押収されそうで、黙秘権との相克をどう処理するんだろうか? 現に航空事故で事故調の資料を警察が証拠として押収したことがあったからなあ。(このため、我が国の事故調は事故関係者から刑事訴追の可能性がある事件については真相を明かしてもらえる可能性が低くなって事故再発防止に支障をきたすんじゃと危ぐされるようになったからなあ。)

ほんと組織の焼け太りで、厚労省の連中は笑いがとまらんといったところかな。ところで、厚労省の医療行政は医系技官が仕切っているはずなんだけど、どう考えてこういう制度設計したんかな。それと、一般の医師との関係ってどうなってんのかな。さすがにこのあたりは私はよくわかりませんねえ。

元もと保健所長元もと保健所長 2008/05/25 08:26 無能な土木役人様
>医系技官・・と、一般の医師との関係ってどうなってんのかな。

保健所長・異型技官・一般臨床医との間にはそれぞれ大きな溝があります。それが異型技官・保健所長側からは過少に、一般臨床医側からは過大に感じられるようです。
保健所長・異型技官は医師免許所持者であるが故の特別待遇を受けおり、行政の中で「医師・医療専門家」として振る舞っているのですが、数年〜十数年前の僅かな臨床経験が逆に災いして、とくに最近は現場感覚を逆なでするミスリード続きで、本来なら事務官僚に向かうべき一般臨床医の怨嗟をむしろ彼ら自身に集めてしまっています。
なまじ、医師免許を持っているが故に、医療の実態がわからず、彼らの独善的な判断が国の医療製作を誤らせたと言っていいでしょう。

ちなみに保健所長は、社会保険はもとより医療政策にも関与せず、保健所という行政末端の番犬なのですが、これも、最近の全国保健所長会は何を勘違いしたのか、医療政策に進出したがっていて、末端の保健所長から失笑を買っているようです。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/25 09:05 >元もと保健所長さま

 丁寧な解説どうもありがとうございます。うちらとはちょっと違うんかな。うちらもいろいろあって、業界の怨嗟を買っている部分はありますが、基本的意識は、「業界の健全な発展」です。(苦笑)まあ、過去にこれをやりすぎて、その反動で、周辺事情からもうそれがしたくてもできないという状況になってます。業界の方もあきらめ気味ですけど。
 開業医、勤務医、行政にいる医師が一致団結して、医療現場をよくしようという意識が薄いのかな。今の社会情勢からしたら、この3者が協力していけば、十分経済財政諮問会議等の新自由主義者や理解が薄い司法関係者に十分対抗できる勢力になりうるのになあと残念です。
 現厚労相が道路財源を社会福祉にと考えているようですが、個人的には、ガソリン税の一般財源化はしゃーないなと思ってますが、そのまま一般財源化はどうかなあと思います。というのは、東京と地方ではガソリン消費の意味が違うんです。東京では、車はぜいたく品ですが、田舎では、必需品です。当然一人当たりの負担額も全然違います。豊かな東京の住人は負担が少なく、一般に所得水準の低い地方の住人には負担が重い、超逆進的な税金なんです。最低限一般財源にする部分は、財源ごと地方税にすべきなんです。地方税にしてぞの税金の使いみちは地方できめればいいんです。

HajimaruHajimaru 2008/05/25 11:09 事故調からの委託ではなく、「院内委員会で検討会を行なう→その報告書を検討する」と考えれば、現場からの情報収集や第三者を交えた報告書作成などの実務と1次検討したものに対して考察すれば、行政の仕事はかなり簡便になる上、院内委員会にちょっかいをいれるだけでコントロールできる・・という図式を想像しました。
 「委託」でなく「報告されてきた事案の検討」にしておき、対策に対して勧告する(命令する)、または処分する;となるのかもしれない、と心配しています。また、いろんな所にポストを作ったり、利権が発生する懸念も持ちます。
 医療現場は**喫茶と違います。でも、患者さんのために一生懸命考え、実行している多くの人がおり、そんな人々の支えになるシステムを作ろうという気構えをみせてくれれば、もうすこし頑張ってみるのですが・・

素人の浅知恵素人の浅知恵 2008/05/29 19:05 脱線ネタ失礼致します。

> 法務業の末席 様
ご見解に賛成致します。嘘か誠か事務所泊まり込みを強いられる状態が一部で発生しているとかいないとか。協会移行による人員減少後の事務所を想像すると危惧は募ります。一方で本省・本庁・「年金業務・組織再生会議」構成員の方などにどこまで危機感があるのか、これら権限の主体においてどこまで現実に即した議論がなされているか解らないと感じる側面もあります。事務所の民間出身所長が組織移行後の業務の円滑な運営についての危惧を公式に表明していますが、権限ある立場の方の間で真剣に受け止められていないと考えられる動きも一部あります。この点予断は許さないと考えています。なお、政治的にも事故調が出来ても社保職員の横滑りは許されない状況にあると感じます。

> 暇人28号 様
ご存知かも知れませんが、公務員(所謂正規職員)の依願退職(自己都合による退職)は、権限ある担当者名による「退職を許可する旨の辞令」が公布されないと、正式に退職できません。人事院規則により「職員から書面をもつて辞職の申出があつたときは、特に支障がない場合これを承認するものとする。」とあるので、辞職を許可しないという人事上の取扱い(=行政処分と解されています。)が論理上はあり得ることになります。けれど現状、退職を希望する書面の受け取りを渋るという形での慰留が為されている可能性は高いと考えています。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080524

2008-05-23 事故調法案化情報 医師法21条周辺編

三次試案受けての法制化案では事故調の法制化に伴い、

  1. 医師法
  2. 保健師助産師看護師法
  3. 医療法
  4. 死体解剖保存法
  5. 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律
  6. 介護保険法
  7. 厚生労働省設置法

この7つの法律の一部改正を行ないます。一つの法案を作るには関連する法律が多いのに驚いているのですが、見ての通り、刑法も刑事訴訟法も改正されません、もちろん民法も民事訴訟法も同様です。とくに医師サイドから危惧の声が高かった刑事手続きに関しては現行法のまま何ひとつ変わらないことが分かります。

そうなると事故調の刑事手続きへの歯止めは、厚労官僚とか日医幹部が強調している、

  1. 警察・法務省との口頭合意
  2. 警察・法務省との覚え書

刑法にも刑事訴訟法にも基づかず、なおかつ現場にいた人間のみしか本当の内容を知らない約束しか存在しない事になります。このうち「覚え書」の存在に関しては警察および法務省幹部が国会質疑にて明瞭に否定しています。これは厚労省が「覚え書」と認知していたとしても、警察・法務省はそういう代物と考えていない明らかな証拠です。口頭合意についてもオブザーバーとして出席していたので、事故調がそういう調査をする事は認めるが、警察が業務上過失致死の捜査を自らの判断でいつでも行う事は国会質疑で警察幹部が明言しています。

それでも某日医幹部は「文書に出来ない合意事項がある」と都道府県医師会の説得に当っているようですが、刑法・刑事訴訟法が全く変わらず、捜査に関して独自の判断を保持する事を警察幹部が国会質疑で明言していますから、その信憑性は大いに疑われます。日本は法治国家であり、法にも基づかず、国会答弁でも否定された事柄に対し、それ以上の秘密協定があり「大丈夫」と断言されても誰が信用すると言うのでしょう。もっとも信用している医師会幹部が多いのには苦笑するしかありません。

もう一つ某日医幹部が絶対の成果と強調してやまないのが医師法21条の改正です。某日医幹部の主張を聞いていると、これさえ手に入れれば他の事はどんな譲歩を積み重ねても良いと聞こえます。では法制化にあたり具体的にどうなっているかを示します。

医師は、死体又は妊娠四月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、二十四時間以内に、その旨を検案をした地の所轄警察署長に届け出なければならない。ただし、当該死体又は死産児について医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六条の十一第一項の規定による報告又は第六条の十二第一項の規定により読み替えて適用する第六条の十一第一項の規定による届出若しくは第六条の十二第二項の規定により読み替えて準用する第六条の十一第一項の規定による届出をしたときは、この限りでない。

なんの事やらミカンやらの改正21条ですが、どうも届出を免除されるのは医療法の、

  1. 第六条の十一第一項の規定
  2. 第六条の十二第一項の規定により読み替えて適用する第六条の十一第一項の規定
  3. 第六条の十二第二項の規定により読み替えて準用する第六条の十一第一項の規定

どうやら医療法第6条の11第1項が鍵になりそうな事だけは分かります。また当然の事ですが医療法第6条の11第1項は現行法ではなく事故調法案に伴い一部改正されたものになります。これも日本中どこを探してもないわけですが、まず改正医療法第6条の11第1項とは、

病院若しくは診療所に勤務する医師若しくは歯科医師が死亡について診断し、又は病院若しくは診療所に勤務する医師が死体若しくは妊娠四月以上の死産児を検案して、第六項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして、次に掲げる死亡又は死産に該当する可能性があると判断したときは、二十四時間以内に、その旨を当該病院又は診療所の管理者に報告しなければならない。

  1. 行った医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、行つた医療に誤りがあるもの
  2. 前号に掲げるもののほか、行つた医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、予期できないもの

事故調法案の構成上「その旨を当該病院又は診療所の管理者に報告しなければならない」として、後は管理者が事故調に届るかどうかを判断するのだと考えられます。どうにも読み取り難い文章で、これでメリットが大きいのか、デメリットが増幅するのかどうにもつかみきれないのが本音です。ちなみに管理者の事故調への届け出を受けて地方委員会が警察に通報する基準は5/22のCB記事にあるように、

  1. 故意による死亡または死産の疑いがある
  2. 標準的な医療から著しく逸脱した医療に起因する死亡または死産の疑いがある
  3. 事故事実を隠ぺいするために関係物件を隠滅・偽造・変造した疑いがあるか、同一または類似の医療事故を相当の注意を著しく怠り繰り返し発生させた疑いがあることや、それに準ずべき重大な非行の疑いがある

最後に但し書きとしておきますが、この法案化情報はアングラ情報であり出所も不明です。従って厚労省から本当にリークされたかも不明です。ただCB記事が本当であればその内容はほぼ一致しており、そういう意味では信憑性があるとも考えられる情報です。私の持っている情報がCBと同一かどうかは確認しようがありませんが、少なくとも類似の情報が出回っている事だけは言えると考えています。

伝達事項 11:47

きくり様御待史

当ブログは個人ブログであるため、私の責任にて「きくり様」のコメントは当ブログに不適切と決定しました。コメントを頂きましても、見つけ次第「削除」させて頂きます。皆様におかれましても、もし「きくり様」のコメントにレスを付けられても、「削除」によりその後の議論の続きが不明となるため、くれぐれも御注意のこと宜しくお願いします。

ブログ管理人 Yosyan

元ライダー元ライダー 2008/05/23 09:45 第六条の十一第一項の規定 とは医師法ではなくて、医療法のことではないですか?

現在の医療法第六条の十一第一項は下記
第6条の11 都道府県、保健所を設置する市及び特別区(以下この条及び次条において「都道府県等」という。)は、第6条の9に規定する措置を講ずるため、次に掲げる事務を実施する施設(以下「医療安全支援センター」という。)を設けるよう努めなければならない。
1.患者又はその家族からの当該都道府県等の区域内に所在する病院、診療所若しくは助産所における医療に関する苦情に対応し、又は相談に応ずるとともに、当該患者若しくはその家族又は当該病院、診療所若しくは助産所の管理者に対し、必要に応じ、助言を行うこと。
2.当該都道府県等の区域内に所在する病院、診療所若しくは助産所の開設者若しくは管理者若しくは従業者又は患者若しくはその家族若しくは住民に対し、医療の安全の確保に関し必要な情報の提供を行うこと。
3.当該都道府県等の区域内に所在する病院、診療所又は助産所の管理者又は従業者に対し、医療の安全に関する研修を実施すること。
4.前3号に掲げるもののほか、当該都道府県等の区域内における医療の安全の確保のために必要な支援を行うこと。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 09:47 日医幹部は本当にお人よしですね。
法律なんですから、裏約束なんてする必要なんてありません。いえ、裏約束などは法律制定に携わった人間がいなくなれば反故にされるのは目に見えています。憲法9条のときのようにどうにでも解釈され後でへんなことになります(ちなみに、私は憲法9条の保持がいいとは言っていませんよ)。

キチンと明文化していない法律なんてなおのことです。

YosyanYosyan 2008/05/23 09:48 元ライダー様

御意、私のタイプミスです。謹んで訂正させて頂きます。

一産科医一産科医 2008/05/23 10:06 >日医幹部は本当にお人よしですね。
お人好しというよりは○○(誹謗中傷になる可能性があるため自粛)。
確信犯なら現場医師への裏切りに等しいでしょう。

口約束なんて、「日医と司法とで裏取引をした」と公言しているようなものです。
堂々と医師法他の改正を要求すればよい。それが王道でしょう。
法改正は激しい議論を呼ぶからそれは避けて、裏でこっそり口約束をしました、なんて、医師のみならず医療を受ける国民をも愚弄する行為です。
私が患者側弁護士なら、法に基づかない口約束なんぞあっさり無視します。
現実に、まず刑事告訴、を勧めている弁護士さんはいらっしゃいますし。

このまま法制化が進行するなら、私は産科撤退も検討します。多くの産科医はそうだと思います。
なぜ、そのように法制化を急ぐのか、議論を避けるのか、きちんと説明してほしい。

CaesiusCaesius 2008/05/23 10:11 日医を勝手に医者の代表とみなさないで欲しい。少なくとも漏れは医師会に入ってないし。

きくりきくり 2008/05/23 10:11 未だ元外科医のような方がおられるとは驚きだ。
厚労省案について云々するなら、これくらいの基本的知識は習得してからにすべきだろう。勝手な解釈を重ねて議論をしても妄想構築に過ぎなくなる。

「重過失」の定義は法律家であればだいたいどの事例でも同じ判定が出るほど明確なものだ。

>医療従事者側が重過失ではない、と思っていた事に対して、司法と国民は「重過失」と認定してきた経緯があります。

現行の医療過誤事件は軽過失でも処罰されている。2重、3重の思い違いに基づき被害者意識を持って議論していては滅茶苦茶になるわけだ。

いずれにせよ厳しいと思うのなら、それは鑑定人の問題だ。鑑定人の意見が厳しすぎるということだろう。しかし、医療過誤訴訟では鑑定人は医師であり、問題は医学界の問題である。鑑定に不満があるなら、まともな鑑定をするようどうして医師同士で申し合わせができないのか不思議なところだ。

医学界の問題を法曹界や世論の問題に摩り替えられても困る。

きくりきくり 2008/05/23 10:36 >きくり様のお書きになってることは、概して正しい。わたしはそう思います。
>すくなくとも「荒し」の類ではない。

moto-clinic氏はよく分かっているようだ。いや、恐らくここに集まる大半の医師が内心ではそう思っている。

しかし、素直には認められない。聞けない。

そんな調子で社会の一員としてやっていけるのだろうか。一度頭を冷やして考えるべきだ。安田病院事件、横浜市大患者取違え事件など過去に実際に起こった事件を顧みれば、刑事免責など社会に受け入れられるはずがない。

Yoysanよ、アク禁にしても世間が冷笑するだけだぞ。

ペリカンペリカン 2008/05/23 11:03 >きくりさま
散見されるあなたの書き込みですが、いつも見るに堪えません。
百歩譲って正しいことを言っているにしろ言い方ってものがあるでしょう?
わざわざ反感を呼ぶような書き方をすればそれは正誤にかかわらず荒し、釣りといえるのでは?
あなたは自分の意見を認めさせたいときにネットにかぎらずリアルでもそんな口調なんですか?
どこでもルール、エチケットを守るのは人として最低限のことと思いますがいかがですか?

一般市民一般市民 2008/05/23 11:13 医師の間に刑事免責を求める声がありますが、
今もこの先も世間常識からしてそれは無理と思います。
医師間で、コンセンサスの統一が必要と思います。
刑事免責ではなく、刑事訴訟法の改正を求めるとか、目標を同一化する
必要があると思います。
絶対ありえない刑事免責を声高に求めるのはやめましょう。

reservoirreservoir 2008/05/23 11:26 絶対ありえないかなあ。

刑事訴訟法を改正するとしたらどの辺りが狙いどころですか?

小児科医小児科医 2008/05/23 11:35 刑事免責は、内容によっては仕方が無いことだと判断しております。
しかし、大野事件は、判決待ちでは有るが、医師は免責と思っています。
それは、非常識でしょうかね。

免責は無理といわれる横浜市大事件などは、内容を吟味すれば、
日本の病院の置かれた状況がいかに悲惨かということを一般の人達にも
理解してもらいたい。

http://kousatsu.umin.jp/

ヒューマンエラーは防ぐことができないから、鉄道や航空機事故の防止策として、
高価な電子機器が導入されてきたのであるが、
日本の病院は、人手不足、電子デバイスによるエラー防止のための投資を
しようとしても、診療報酬カットで、それをまかなう金も無い。
そして、改善されない職場に残ったものには、医療事故の危険が残されたまま、
今回の法律改正。よって、医師は病院からますます逃散し、
病院はさらに危険な職場になっていくでしょう。
医療に金を掛けないから医療崩壊と思いますよ、合掌。

けろちけろち 2008/05/23 11:38  故意以外の刑事免責が得られなければ,重症な患者さんはお断りせざるを得ません。
逃散を続けるのが最善の方法になってしまいます。自分もいつか患者になるときが来
ますが,外科的治療が必要になっても医師がいないんじゃないかと本気で思いますね。

元ライダー元ライダー 2008/05/23 11:40 「所轄警察署長に届け出なければならない」

そもそも、この部分を21条に残す意図は何なのでしょうね?
「こうでもしないと、クソ医者は隠蔽するからな」というのであれば、調査委員会への届出を怠った場合の罰則を強化する方向で議論すれば済むこと。いまどき、変な死体を見つけたら医師でなくても警察に届けるのに、わざわざ21条に「警察への届出義務」を残すことに拘る意図は何なのでしょうかね?


>一般市民 さま
ご心配なく。私の予想では、近々医師たちはアフォらしくて、刑事免責なんて主張はしなくなります。
そのかわり、救急や産科を請け負うこともしなくなるでしょう。
そうすると、患者さん達がボールペンを持って「医師に刑事免責を与えよ!」と運動し出すかもしれませんが、
その時に患者さん達の訴えに聞く耳を持っている医師がどれだけ残っているのかは、怖くて言えません。

by-standerby-stander 2008/05/23 11:46 ・前のエントリーのコメント欄の元外科医氏の認識は誤りです。
・重過失の定義は法的に相当明確で判断がわかれることはほとんどありません。
・医療過誤事件では、軽過失でも処分されることがあり、「現場で重過失とは思えないものを、重過失認定されている」というのは思い違いに基づく被害者意識であり、現状認識が誤ったままでの議論は不毛です。
・いずれにせよ過失認定が厳しいと言うなら、それは鑑定人の問題で、申し合わせができていない医学界の問題です。
・医師ブログでしばしば主張されるような、法曹や世論の問題ではありません。
・過去の安田病院事件、横浜市大患者取り違え事件に鑑みても、医師の刑事免責が受け入れられるとは思えない。
・これからもこのコメント欄に書きたいので、アクセス禁止にしないでください。

by-standerby-stander 2008/05/23 11:54 個人的な反論としては、鑑定が医学界の問題、はないだろうと。

医療サイドで鑑定内容の申し合わせなんかしたら、それこそ自殺行為です。

これは誤った現状認識ではないんでしょうか。

BugsyBugsy 2008/05/23 12:14 きくり様

>Yoysanよ、アク禁にしても世間が冷笑するだけだぞ。

名前を間違うようじゃ世間から相手にされないぞ。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 12:31 きくり氏の言動は荒らし認定しても差し支えないものです。放置が一番かと。そもそも、都道府県医局を作ろう、などと別のブログで訴えていた方ですからね。たとえ正しいことであっても放置です。

それから、刑事免責は無理でしょう。本当に崩壊して国民が困らない限り。だから皆さん、逃散するべきなんですよ。私はもっと早く崩壊が進んだほうが改善できるのではないか、と危惧しています。スピードが遅すぎます。

今の事態を改善する一番いいのは、混合診療導入・応召義務廃止でしょう。ただ、そうすれば医療を受けられない人が続出ですが。

一般市民一般市民 2008/05/23 12:31 ヤフーで刑事免責に関してのアンケート調査でもやってくれれば、
いいと思うのですが、一般市民感覚では私に限らず皆反対だと思います。
医師を中心とした医療関係者が賛成かもしれませんが、医師のなかにも
それは無理だと考えている方もいるわけで、現時点では無理と思います。

ただ10年後に国民がボールペンにライトをつけて、
精霊流しをかけながら、医師を偲んで帰ってきて欲しい、と願うかも
しれません。
その時は議員立法なりで刑事免責になるかもしれませんね。

国民はそこまでならないと医療崩壊の現実を理解できない、
というこには異論ありません。

ただ、医師が何とかしてくれる、頑張ってくれる、
みたいなボランティアはどこかに必ずいるもんだ、
という発想が、私を含め政治家、国民、行政、マスコミいろんな所に
いっぱいあるでしょうね。

だって、今までも、そうしてやってくれたじゃない、お医者様は。
みやいな甘えの意識がいっぱいあります。

そういう体質の人間が圧倒的に多いわけで、お人のいい
医師もそろそろ考えを改めた方がいいのかな、となってきたわけでしょう。

でも自爆しようとも、最後まで前線に残るという医師も多いわけで、
そういう医師を見捨てるのも忍びがたいというジレンマで
皆さん悩んでいるのかな?と思います。

医師がいなくなったら、困るのはわかっていても何もしないのが国民です。
バカと言われようと、医師とは頭の出来が全然違います。
皮肉ではなく、本当にそうですから。

医師が逃げるぞ、逃げるぞ、困るのは国民だぞ、っていうのも
魂胆三重三重なので、もうやめた方がいいかもしれません。

総合的に判断できる頭は国民にはありません。
マスコミに左右されるだけの頭です。

いましばらくは産科医いましばらくは産科医 2008/05/23 12:37 鑑定が医学界の問題ですか。

検察官が被告に有利な訴えをしたり。
原告側弁護士が被告に有利な弁論をしたり。
すれば通常は解雇・左遷・業界からの抹殺でしょう。

ほとんどの職種でその業界を守る機構が存在し、背信的行為は許されないようになっていると思います。(以前の「医局」はこういう機能をしてたのでしょうか)
医師は職能集団としては珍しく個々が放し飼いになっています。
弁護士会に所属していないと弁護士ができなくなるように、医師も何らかの団体に所属していないと医師としてやっていけなくすれば、自分の所属する業界の不利益になることはできなくなるからトンデモ鑑定は激減するでしょう。
刑事免責なんか無くても大丈夫。医療業界に添った鑑定しか出なくなるから。

なんて状況になるのがどんなに不幸なことか。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 12:39 by-stander様の発言が良くわかりません。

>いずれにせよ過失認定が厳しいと言うなら、それは鑑定人の問題で、申し合わせができていない医学界の問題です。

>医療サイドで鑑定内容の申し合わせなんかしたら、それこそ自殺行為です。

一体、鑑定内容の申し合わせをしたほうがいいのか、しないほうがいいのか、どちらですか?



それから、

>・医療過誤事件では、軽過失でも処分されることがあり、「現場で重過失とは思えないものを、重過失認定されている」というのは思い違いに基づく被害者意識であり、現状認識が誤ったままでの議論は不毛です。

法曹の方はいつもそうなのですが、自分達の論理をよそに押し付ける傾向が顕著です。まあ、法律というのはそういうものなのでしょうが。その傲慢さが日本社会を崩壊させているということに早く気づいて欲しいものです。

まあ、いいんじゃないですか?こちらから刑事免責を求めなくても、崩壊して手遅れになってから勝手にやってもらえば。

小児科医小児科医 2008/05/23 12:39 医療裁判に限らず、鑑定というものは、鑑定人により異なる結果が出るものだと思います。
割り箸事件もそうでした。
過去にも法医学者の結論が異なって、刑事事件の判決が覆ることもしばしばです。

特に医療における鑑定は、個人の力量や人格にかなり影響を受けると思われます。
医療は科学的に割り切れるものではないからです。

ところが、そのように曖昧な医療の鑑定を、自分たちに有利なものだけを採用して
逮捕に踏み切ってしまうのが、今の日本の検察組織と思います。
女子医大事件と大野事件、これら二つの事件で採用された検察鑑定はひどいものでしょう。
この二つだけでも、日本から外科系医師がいなくなるほどの甚大な効果があったと推察
します。両事件とも、関連学会が被告に有利な鑑定や非難声明を出しているのに
検察は、知らん顔です。

そして、大野事件でも明らかになったように、相も変わらず、取り調べは自白偏重。
自分たちには医学分野の犯罪立件能力が無い故に、脅して自白させ供述調書を作成
していたことも判明しましたね。

世界から人権無視と批判される警察、検察改革なしに医師を取り締まる、
これではやってられないですね。

ssd666ssd666 2008/05/23 12:42 でもさ、いったい世の中の一般人が、どれだけ刑事と民事の区別が付いているのだろう。
医者ですら、実際に刑事罰が下るまで怪しい人間の方が多数派だった。

「一般人は刑事免責を認めない」というレトリックは、相当うさんくさい。
刑事罰を加えることのトレードオフを正しく認識できたときに、
どれだけの一般人が本当に、刑事罰を下すことを望むだろうか。

ssd666ssd666 2008/05/23 12:44 暇人28号さん

きくり氏のコメントを翻訳してくれたのですが、元コメントが削除されて
宙に浮いてしまったんですよ。お気の毒。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 12:45 薬の添付文書に禁忌(絶対こういう人に使ってはいけない)と書かれていながら、

・ 使って患者さんに何か不利益が起きたら有罪

まあ、これは分かるとして、

・ 使わなかったから有罪 (使っていたら助かったかもしれないのに〜)

これはどうですか?この両方の司法判断が存在することに対しておかしいと思いませんか?医師は禁忌の状態の患者さんに薬を使うべきなのですか?使うべきではないのですか?こういうのをダブルスタンダードというのです。

uchitamauchitama 2008/05/23 12:51 根底には政府が行っている限界までの医療費削減があり、それにより医療崩壊が誘導されているのです。現在の日本の医療費では多くの医療行為が原価割れであり、ハイリスクの(重症の)患者、救急患者、クレーマー家族など(あるいは必要以上に説明に時間を要する患者)を診療することは全て原価割れといっても良いでしょう。開業医はそれらのリスクを最大限減らすことにより経営が可能ですが、地方の公立病院はそれらを受け入れざるを得ないため、崩壊へと進んでいるのです。医師の逃散とは経営の破綻した会社から逃げ出すことなのです。今後さらに医療制度崩壊が進み、混合診療などが解禁されれば、アメリカ並みの医療費(ちなみに日本の5倍から20倍)の時代が来るかもしれません。そうなれば医療費に保険料や訴訟費用を上乗せすれば良いだけですから、医師にとって訴訟など恐れることのない時代が来るかもしれません。
(国民、患者さんにとっては映画シッコのような暗黒時代となるのですが。。。)
そうならないために、現在の医療費で現在の医療制度を維持するために、ADRや刑事免責について議論しているのでしょう。

本来、純粋に市場原理に沿った自らの利潤追求ということだけを考えれば、医師にとって医療崩壊はむしろ歓迎すべきでもあり、訴訟などさしたる問題ではないのかもしれません。

YosyanYosyan 2008/05/23 12:54 医療は概念として準委任契約とされます。そして準委任契約の責任は善管注意義務とされます。医師が訴訟問題に苦しんでいるのはこの善管注意義務の水準が著しく高くなっている事です。善管注意義務の水準が異常に高くなれば請負契約と変わらなくなります。請負契約では医療は維持できないのが医師の実感です。

適正な善管注意義務の水準を求めている表現が刑事免責と言う表現になっているかと考えています。現在の善管注意義務のレベルでは刑事および民事訴追される事を、適正なレベルに引き下げる事により罪や責任に問われないようになることです。そしてそのレベルの判定機関として事故調の成立を要求しているのだと考えています。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 13:04 実は、リスクを全てお金に換算すれば解決なんですよね。

殺し屋の人たちも仕事をしていますが、彼らも、仕事をしてもしも逮捕されて死刑になるかもしれません。そのリスクをお金に換算して法外な報酬を得ているわけです。数年前にイラクで死亡した日本人の傭兵の方も、日給8万円から10万円もらっていたようです。また、自衛隊でイラクに派遣されていた方々は一日3万円の特別勤務手当てが出ていました(これはうちの病院の看護師が自衛隊員の奥さんですので聞きました。自分の夫が行く予定だったのが、結局行かなくなったとこぼしていました。「300万円の臨時収入が〜」ってね)。


極論をいえば、医療の民事・刑事の話も、それをお金に換算すれば言いだけの話なんです。大病院に医師を集中させて、アクセス制限をし、貧乏人は診療しない(失礼)、金持ちだけうける。死亡のリスクがあれば輸血製剤を大量に確保(もちろん、その費用は患者負担)、待機させる多くの医療従事者の待機料も患者負担にすればいいのです。いざとなればPCPSまで入れればいいじゃないですか。そうすれば、死亡のリスクはきわめて低くなります。

今はそういったコストを医療機関が担ってきたからほころびが出てきているのです。
やはり、これは医師不足というより、医療費不足が原因だと思いますよ。

卵の名無し卵の名無し 2008/05/23 13:07 >絶対ありえない刑事免責

お告げかな?
議論において神託や「天の声」を常套的に持ち出すのがこの国の思考停止した官僚の特徴だが、戦後日本の政治が世界の三流といわれ続けて来てひさしいことと大いに関係がある。
対して技術の世界では思考停止すれば技術の進歩はないから、「絶対ありえない」などという
思考停止は最大限に唾棄される呪術や邪教的強迫観念に過ぎない。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 13:21 荒らしは放置として....


追記:

反対に、医療行為に対する故意以外の刑事免責をすれば、それだけリスクが下がるから値段も下がるのです。スウェーデンでは民事訴訟も許されていないようです。患者・家族に不満があれば国に訴えでて、国は特定の調査機関に調査を依頼し、もしも問題があればいくばくかのお金を国から患者・家族に支払い、医師には注意が行くことになるわけです。こうなればさらに値段が下がるでしょう。

反対に、アメリカでは刑事事件はないにしても民事による賠償額が法外になり、それに引きづられて医療費も高騰、しまいにはブッシュ大統領が「むやみやたらに医療訴訟を起こすことは国民の利益にならない」と注意喚起したほど。

あとは、国民が決めることです。安くて、憎き医者を懲らしめるなんてことは出来ませんよ。そうすれば今のように崩壊するだけです。

小児科医小児科医 2008/05/23 13:21 >結局、医師のあるべき方向性としては、社会と調和を保ちながら、連続36時間勤務などのあまりに逸脱したような部分について合法的かつ社会に認められる方法で改善を求めていくしかない。

求めていますよ、ずっと。
しかし、厚労省は、医師過剰政策を何の根拠で言い続けたか、医師に楽をさせようと言う
政策は一度たりとも考えたことはないでしょう。長い歴史が有るわけです。
医師のあるべき方向性は、院内サボタージュ(急患お断り)か開業しかないですな。
国民が負担増はいやだ、と言うのだから仕方がない。
負担無くして福祉なし。

それにしても、我らが厚労省。後期高齢者、行った途端に長寿なんちゃら、
終末期医療の説明は撤回、報酬無し、でも説明はしないとな、医師のただ働き。
赤ひげのような医師になってなどと気軽に言われるが、日本中赤ひげだらけなのです。
白衣を着た赤ひげ、逆サンタ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/23 13:38 医療崩壊ってのは、医療の刑事免責にとっては、千載一遇のチャンスだと思いますよ。
すぐには無理でしょうが、そういう考え方があるんだ、って社会に広めるには絶好の機会です。
その先は、安楽死や憲法9条問題みたいなもので、くすぶるように議論が蒸し返され続けるんだろうな。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/23 13:52 刑事免責ありえないって言ってる人、欧州と北アメリカとオセアニアに行って、聞いてきたらどう?刑事裁判どころか、民事訴訟すら認めないスウェーデンやニュージーランドに先に行ってみて!
法律で規定されてるんだよね。

医師の刑事免責・・・診療の結果、故意や悪意での死亡や障害は刑事事件にはならない。
スウェーデンやニュージーランドがそう。民事訴訟もほぼできないシステム。
無過失保障制度と連動。フランスも最近、そういう制度の導入を始めつつある。
ほかの欧州各国と北アメリカ、オセアニアも刑事事件化はない。

沼地沼地 2008/05/23 14:03 >医師の間に刑事免責を求める声がありますが、
>今もこの先も世間常識からしてそれは無理と思います。

たぶん一般のかたが考えてることと、医療関係者が考えてることが前提から違ってるのだろうと思います。
たとえば運転手が事故で人を死なせたら業務上過失致死だから、医師も医療上患者を死なせたら過失致死のはずというのが一般人の考えなのではないかと。

ところが医療と言うのは患者は病気なわけです。
非常事態です。
たとえれば運転中じゃなくて火事場なんです。
それで消防士が消し止められなかったら逮捕。
右側から放水すれば消えてたかもしれない(と後日その場にいなかった人が言った。)のに左から放水したから逮捕。

これじゃ消火活動なんてできないから免責にして欲しいと言ってるのでしょう。

放火をする消防士もたまにはいるでしょう。
そんな人を免責にしろといってる訳では無いということが理解されてないのでは?

たぶん話し合う以前に前提条件について同じ理解に立ってないから議論が不毛なのではと思います。

民事にいたっては放水で家具が濡れたから弁償しろレベルのまでありますしね。

元ライダー元ライダー 2008/05/23 14:04 一般市民 さま

すばらしい現状認識です。

>医師が逃げるぞ、逃げるぞ、困るのは国民だぞ、っていうのも魂胆三重三重なので、もうやめた方がいいかもしれません。

そのとおりです。国民を脅して特権を得ようという魂胆だと思われています。仮に現時点で医師の刑事免責が叶ったとしても、「医師の脅しに屈して刑事免責が立法化された。」なんてマスコミ論説委員の皆様は同一論調を並べるでしょう。現時点で刑事免責を叫ぶことは上策ではありません。国民に医師の刑事免責を求めてもらうのが上策です。とすれば医師が取るべき策は皆様お分かりのはず。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/23 14:15 あ〜〜ん、もう、みんな、診療関連死の刑事事件を行わわず医療者を守る法律がちゃんとあるのに〜〜、やんなっちゃう。
ヨーロッパやオセアニア、カナダにも似たような法律(ACT)があるんだよね〜〜。
アメリカ、2005年制定。
The Patient Safety and Quality Improvement Act of 2005
http://www.ahrq.gov/qual/psoact.htm
法律の条文はこっちね↓
http://frwebgate.access.gpo.gov/cgi-bin/getdoc.cgi?dbname=109_cong_public_laws&docid=f:publ041.109

法律の解説の一部を紹介しま〜〜す。
Many providers fear that patient safety event reports could be used against them in medical malpractice cases or in disciplinary proceedings. The Act addresses these fears by providing Federal legal privilege and confidentiality protections to information that is assembled and reported by providers to a PSO or developed by a PSO (”patient safety work product”) for the conduct of patient safety activities. The Act also significantly limits the use of this information in criminal, civil, and administrative proceedings. The Act includes provisions for monetary penalties for violations of confidentiality or privilege protections.

一般市民一般市民 2008/05/23 14:36 諸外国でそういう免責制度があるのは承知しています。
私が言いたいのは、一般市民の認識は、総合的損得は考えれない、その程度だという事実です。
もちろん全国民にアンケート取ったわけではないから、
断言はできませんが、推定です。

国民に諸外国と同じ認識を持ってもらえるよう、引き続きアナウンスしていくことも
重要でしょうし、このブログの意義もあると思います。

しかし、もし本当にしかも早めに免責を勝ち取りたいならば、もっと医師たちが団結して
しかるべき賢い作戦を考え実行したらどうかと単純に思うわけです。

他の業界は自分たちの利益誘導のため、ありとあらゆる手を使うじゃないですか。
医師は人がいい、ここにつけこまれている、うまく利用されているとかしか、
思えないわけです。
医師は本当にいい人たち、だからもっと頑張ってね、これが医師以外の本音かも。
いやみではなく、本当にそう思っている人が多いのが、医師としてつらいとこでしょうが。
聖職者なんですよ、医師って。

BugsyBugsy 2008/05/23 14:36 「産科医療のこれから」様のところでは
WHOの WORLD ALLIANCE FOR PATIENT SAFETY FORWARD PROGRAMME 2005
が説明されていて おやおや日本も参加していますね。

Japan’s patient safety programme was triggered by a single major incident, although this was thought to be symptomatic of more widespread problems.

ちゃんと「報告者は保護されて罪に問われるべきではない」とも明記しています。
医師も保護される報告者に該当するはずです。

Doctors or nurses whose confidence has been impaired will work less effectively and efficiently; at worst they may abandon medicine as a career. The consequences of adverse events in advanced health-care systems are therefore huge.

まさしくその通りですな。

元ライダー元ライダー 2008/05/23 14:48 一般市民さま

>勝ち取る
>利益誘導

読んでて、ちょっと違和感。
自分(達)のことだけ考えるなら、現時点で刑事免責はいらないのですよ、医師は。
大人しくしてますって。
----------------------------------
そういえば、トピズレなので皆様触れられていないだけなのかもしれませんが、念のためコメント。

類似点が多いので看護師版福島大野病院事件ともいえる北九州八幡東病院事件がブログ「医療報道を斬る」で取り上げられています。
http://plaza.rakuten.co.jp/tinyant/diary/200805190001/
看護師さんの聖地になるかな?

元外科医元外科医 2008/05/23 15:12 重過失に対する認識は「死亡という重大な結果」ですね。法的にはいろいろ言われますけど。新聞に載ればそのレベルなんです。私は世間の見方を書いただけです。

刑事不介入についてヤメケン飯田英男弁護士は医師だけに刑法211条を適用しないなどという特権は与えられない。と言っていました。特権じゃなくてグローバルスタンダードで当たりまえのことなんですがねぇ。こんなに風当たりが強いので医師側が団結してストライキをしたりして刑事免責など求めるわけがありません。ただ現場からいなくなるだけですよね(笑)
日本の医師数自体が不足なので、ハイリスク職場から逃げたってちっとも困りません。
医師は皆常識人ですから平和的に要求するが拒否されれば辞めるしか有りません。官僚も司法も未だに分かっておられないようです。馬鹿でしょう。(誹謗中傷ではありませんよ)

BugsyBugsy 2008/05/23 15:14 >もし本当にしかも早めに免責を勝ち取りたいならば、もっと医師たちが団結して
しかるべき賢い作戦を考え実行したらどうかと単純に思うわけです。

患者側は自分達で動こうとせず、都合の良い時だけ医療資源を消費しようとしているとしか聞こえません。小児医療費の全額援助だって やがてそれが医療資源の枯渇につながるのは自明なのに国民側の異議申し立ては聞いた事がありません。

国民のコンセンサスを得られないまま免責を勝ち取ったところで医師の逃げ出したい気持ちが和らぐわけでもありません。
上記のWORLD ALLIANCE FOR PATIENT SAFETY FORWARD PROGRAMME 2005をお読み下さい。
厚生労働省の今回の法案試案が、いかにWHOの方針をねじ曲げているかおわかりいただけるかと思います。一事が万事この調子なのです。

元外科医元外科医 2008/05/23 15:26 Bugsy様
そのとおりです。事故調のパブコメで多くの医師がWHOのガイドラインに言及していました。みんな、グローバルスタンダード以上の特権を希望しているわけではないのです。

沼地沼地 2008/05/23 15:48 もうひとついつも気になるのが、そうなっても医師は困らない、困るのは患者だって言葉があります。
患者って誰かと言えば、医師だって医師の家族だって病気すれば患者さん。
困るのは患者のほうだって言うのは全員に困る可能性があるって意味ですよね?

いや自分は安全地帯にひっこんでても前線に踏みとどまってる友人がいるから、もしもの時はコネでなんとかなるとかいうわけでも無いですよね?(笑

一般市民一般市民 2008/05/23 16:02 WHOのガイドライン運動でもやったらどうですか?

国民のほとんど誰もWHOのガイドライン知りませんから、
大いに宣伝すべきと思います。

医師が立ち去る時もWHOのガイドラインさえ守られていれば、
私がこの地から立ち去ることはありませんでした、とか言って。

テレビの西川や木下にも触れさせたらいいです。

ボールペンと同様WHOのガイドライン運動やったらいいですよ。
国民も世界レベルでそうなら日本もそうあるべきかなって思いますから。
運動作戦作られたらどうですか?

某旧邸外科医某旧邸外科医 2008/05/23 16:02 れっきとした国立大学法人病院でも、「医療安全対策」の名の下に、平たく言えば「ハイリスク患者の治療は避けるように」との圧力がかかってます. 何のための大学病院なんだかわかりませんが, これが現状. しかし, 大学は動きが鈍重で, 近隣の某三次施設は5年も前からもっと露骨でした...

「ハイリスク」のfactorには, 理解力の乏しい人, 理解しようとしない人, メディア権力をちらつかせる人...も含まれるわけでして, 医療関係者及びその家族に関してはICも成立しやすいとの考え方から, ある程度のリスクを伴う積極的治療の対象となる得るようです.

従って, 沼地氏の如き懸念は当面は無用ではないかと.

#もっとも, ホントに前線に誰も居なくなったら, どうしようもありませんけどねえ.

banch1banch1 2008/05/23 16:11 >日本の医師数自体が不足なので、ハイリスク職場から逃げたってちっとも困りません。

困る私は変でしょうか?
患者として困るという意味ではなく、医者として仕事を全うできないという意味です。
数日前のスレを蒸しかえすようですが、
自分の手に負えなくなった患者は、転医先を確定せずに救急車に押し込むとか言う話がありましたけど、
これ見方次第では診療契約放棄でしょ。
一番困るのは患者でしょうが、医者が困らないってのは暴論じゃないかな〜・・・

元ライダー元ライダー 2008/05/23 16:23 沼地さま

自分や自分の家族も困るから、「それじゃあ」と言って立ち上がることは無いと思いますよ。「立ち上がってもいいけど、逮捕されない保障が欲しいな。あと、自分で医療事故保険に入ってね」と当然言うでしょう。今なら刑事免責だけでいいけど、完全崩壊したら民事免責も要求するでしょうね。
下記なども参考になりますw。病院船構想もありましたね。
http://anesthesia.cocolog-nifty.com/freeanesthe/2008/01/16_3f51.html

banch1さま
ん〜、今後の情勢によっては医療再生を妨げる内部の敵として認定される可能性もありますのでお知らせ致します。

banchbanch 2008/05/23 16:30 元ライダーさま

>ん〜、今後の情勢によっては医療再生を妨げる内部の敵として認定される可能性もありますのでお知らせ致します。

たぶん、目指してるところは同じだと思うんですが残念です。

お弟子お弟子 2008/05/23 16:34 banch1殿
診療スタイルも、その時点での医療の現状に対する社会の認識も、患者の認識も、それらが全て現時点でとか割りがないのであればそうでしょうね。

banch1banch1 2008/05/23 16:42 お弟子さま

社会の認識が変わるのは、崩壊して何年後でしょうか?
その何年かの期間、どれだけの医者が生贄になるのでしょう?

元ライダー元ライダー 2008/05/23 16:58 医師ならば皆、banch1さまのお気持ちは十分理解できますし、大いに共感します。問題はその気持ち通りに行動することが果たして世のために合理的なのか?というところにあります。嫌ならやめろ委員会のメンバー(誰が認定したんだ??)の中にも本心をこらえて発言している方々が少なくありません。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/23 17:02 banch1さま
>その何年かの期間、どれだけの医者が生贄になるのでしょう?
生贄になるのはよく訓練されてない医者だけだぁひゃあはは。

お弟子お弟子 2008/05/23 17:18 やってられない、割に合わないと思う医師が増え、逃散その他が進み、それに応じた業界縮小と技術伝承の喪失がただ起こるだけなんじゃないでしょうか。他業界としては今まで得られなかった人材・ノウハウが得られやすくなるというメリットはありますが、医療界との協業は業界縮小のためやりにくくなるのかもしれませんね(いや、直接向き合う人が少なくなって、でも医療界にその身の半分は残りたくて、協業はもしかしたら増えるかもしれない)。
 残しておきたい・残すことができる伝承は何か、その伝える対象者と伝える手段はどうするか、なんかの検討を既に始めたという(個人は存在したとしても)団体を私が知らないのは、自分の情報収集能力が足りないだけだと思いますが。現状の医療の価値観にかなり染まっている自分としては寂しいものがありますが、価値観も時代とともに変わっていくのでしょう。

元外科医元外科医 2008/05/23 17:20 10年ドロッポさま

そうでないから困るのです。いまや地雷原をみんなで歩いてるというかロシアンルーレット
状態なんですから。

一般市民一般市民 2008/05/23 17:30 ストレスも相当溜まっているでしょうが、
医師同士でけなし合うというか、そういうのは
見てて、つらいのでおやめになったほうがいいかと思います。
このブログの品格も下げますので。

それと最後には慰めあうというパターンも
医師らしくていいのですが、やはり寂しさを感じます。

元ライダー元ライダー 2008/05/23 17:39 元外科医さま

『生贄になるのはよく訓練されてない医者だけだぁひゃあはは。』
翻訳しますと、訓練と言うのはリスク回避能力の訓練のことで、「リスク回避能力が十分訓練されていれば、この御時勢で産科や救急や外科なんかを続けるという判断には至らないはずだから、未だに産科や救急や外科をやっているのは(リスク回避能力が)よく訓練されていない医者だ。」という意味です。当然アイロニーも十分含有しています。

元外科医元外科医 2008/05/23 17:40 日本国全体が寂しくなって来ているのではないでしょうか

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2008/05/23 17:41 自分と自分の家族が困る状況になったら、コネと金を使うのが人間でしょう?
仕事中に来院した患者の後送先がないとなった場合は、患者に数百万円の保証金を要求て、このお金で後送病院に個人的に受けてもらえますかって話になりますよ。
医療不信によって、患者が医師を信用しなくなったのと同時に、医師も患者を信用できなくなって、信用できない患者をどうにかして治療しようとするなら、信用の対価として金を出してもらうのが経済原則ですよね。訴訟を起こされても賠償金に足りるような金額を要求すれば、信用のない患者でもリスクに見合う。それが米国式中国式な不信関係の医療なわけで。だから、後送しなければいけない患者さんをみたが、後送病院が無い。「すいません。どこも取ってもらえませんでした。しかし紹介料三百万円、相手先病院への報酬に一千万円を出してくれるなら、治療は可能かも知れません」
 こういう説明をして、さらに送れなかったにも関わらず、ハイリスク加算料として百万円近くを保証料と取るようにすれば、訴訟も恐くなくなります。
 訴訟を起こされれば、自由診療ですから、さらに報酬を加算請求すればいいわけで。

 後送病院が先細って行く時に、保険診療で一般外来をしていれば、いずれリスク管理で保険診療を捨てて、自由診療による医療費の暴騰でリスクは補われるわけですよ。
 保険診療をなおも続ける馬鹿者は、心ない訴訟により自動的に淘汰されるわけで。
 裁判所が医療に無闇に高い義務を課していくことこそが、「政府による医療配給」たる保険診療を崩壊せしめる原動力で、弱者を救済する優しい判決が、訴訟をしない大多数の判事も含めた弱者にコスト転化されるわけです。
 それは米国と英国と中国の悪いところを足して割らない素敵な医療になることでしょう。

暇人28号暇人28号 2008/05/23 17:43 一般市民様が状況を理解できる能力があり、実際に理解している方、と認識しています。その上で一連の普通の一般市民の感情を書かれているのですよね。煽りだけのどなたかと違うのは承知しています。まあ、普通の一般市民、というか、マスコミがキャンペーンを張らない限り自体が改善しないのは承知しているつもりです。団藤氏が先日仰っていたことも真実です。

ただし、金美齢氏いわく、「マスコミというのはちやほやして持ち上げるときは持ち上げるけれども、いざとなるとどん底まで付き落とす」から怖いのです。ホリエモン然り、村上ファンド然り。勝○氏も10年前には朝○新聞に持ち上げられたものの、昨今の空気を読んだ朝○新聞側が変節しています。2年前に勝○氏の講演を聴いたときにも「朝○新聞の最近の論説はおかしい。以前は集約化に賛同する記事を書いていたにもかかわらず、最近は反対のことを書いている。」と勝○氏仰っていました。マスコミとはそういうものです。信用できません。

ということで、一寸先は闇。少なくとも国民が地獄を見ないと本日の話は本格的な改善が望まれないというわけです。


それから、日本国民が理解力不足で、他国の国民の理解力が優れているとは思えません。一般国民とはそういうものなのです。恐らくどの国でも医療行為の刑事免責化をしないといけない事態が発生したからそうなったのでしょう。ただ、他国は地獄を見る前に事態打開が図れただけ。日本は地獄を見ないと事態の打開が出来ないのでしょう。

uchitamauchitama 2008/05/23 17:48 >自分の手に負えなくなった患者は、転医先を確定せずに救急車に押し込むとか言う話がありましたけど、

開業良かったと思うのは、手に負えそうにない患者、例えば子供(小生は内科なので)は窓口で話を聞いてチェックインせずに、タクシー、救急車で近隣の救急病院へ行ってもらいます。チェックインしていないのでカルテも残りません。個人的には準委任契約すら成立していないと考えています。
逆に勤務医のとき一番ストレスだったのが、上の医者や他科から重症患者を押し付けられることでした。断るに断れない状況です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/23 17:49 「一般市民」ってHNは、なんか不自然ですね・・
どういう心理がはたらくと、こういうハンドル名で書こう、という気がおきるのだろう?
単純に考えると、「自分は一般市民を代弁してる」って主張したい場合なんでしょうが。。
「医療関係者ではありませんが一言申し上げたい」ってことなら、一般人とか、通りすがりとか。
「一般」とつけて、その後で「市民」ですか。。うーん。
医者vs一般人なら、わかるんですよ。市民に対応する語として、医者は出てこない。官僚とか権威。
考えすぎかなあ(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/23 17:55 続き)
まさか、医者が「一般市民」装って、燃料投下的に書いてるんじゃないよね(笑。
とにかく、「一般市民」と書きながら、一般市民なんて、こんな考えだろう、って想像して書いてるっぽく読めます。ほんとうはどんな方かはわかりませんが。

BugsyBugsy 2008/05/23 18:00 確かに技の伝承すべき相手がいなければ次世代に医療技術が伝わりません。

もうひとつは今の過酷な仕事が下級生が入れば引き継いでもらえるはずが、5年10年たっても仕事が過酷なままであることが問題です。
仮に30歳で徹夜できても40歳じゃ相当きついです。体が言うことを聞かないのです。精神的にもおかしくなります。

同じ診療科で他の病院に移れば人手が少しでもいて勤務状況が改善されるかもと薄っすらと希望がもてるうちは良いのですが、どこに行っても同じ診療科である限り勤務は過酷で人手が充足するあてもないとなれば 他の診療科に移るか臨床家として辞めるでしょう。ぼちぼち見かけます。
絶滅危惧種と呼ばれる科では 逃げ出さずに同じ診療科に残っていれば遅かれ早かれ殺されてしまうのです。そろそろ多くの医師が懸念しています。

近未来に医療費の暴騰があっても同じ診療科の医師が増えなければ結局殺されます。そう口走る医師も最近は多いです。

To err is human.
過酷な精神的に変調をきたすような勤務実態があるかぎり「過失」は減りはしません。過失を冒した医師を片っ端から刑事処罰しても どこかで他の医師は同じミスを繰り返すでしょう。
ならば刑事罰を与えることと医療ミスを減らすこととは 因果関係が見出せないのです。

一般市民一般市民 2008/05/23 18:39
マスコミの論調が徐々に変わりつつあります。
医師たたきが、かえって市民から不評を買うように
なってきましたから。
うちのまちから医師がいなくなったのは、マスコミが医師を
叩きすぎたからだ、と。

今は市長とかに医師確保策はどうなっている、とかいって、
集会でつるし上げてますが、研修医制度がどうのこうので
それ以来、どこも医師不足なんです、医局からの派遣もなく、
引き上げばかりで。
だから市長が悪いんではなく国であり、大学なんです。って感じで。
給料を少し上げれば、くるかなと期待している自治体もありますが
それでもだめだと理解してきたようです。

今後は一気に医師有利ですね。
あちこちで、住民の困った困ったの声がマスコミで取り上げられ、
そのたびにどうしたらよいか、報じられる。

研修医制度改革とか強制的僻地勤務とかで終わると大変ですよ。
チャンス逃しますよ。

この医師がいなくなった理由は、一人だと事故を起こしやすい、
福島もそうだった、だから大勢入るところに入ってしまうのだ、
あるいは夜間診療で翌日も仕事だから、寝不足でやはり
事故起こしやすい、そういうことをアピールし、解決策は
WHOしかない、とアピールすればいいのではないでしょうか。
WHOあれば、とりあえず一人でも行きますよ、私は。くらい言えば
いいんじゃないでしょうか。

刑事免責って言わないで、WHO。
黙っていてもマスコミが市民にWHO説明しますから。
福島も数人いれば助かっていたかもしれない、って。
そうすれば、WHO容認派が増えるでしょうし、集約化も進むかもですね。

ちなみに福島の事件の詳細なんて一般市民は知らないですよ。
知っていても、なんか医療ミスで母親が死んだのを争ってんだろ、って感じです。

私は衣料関係ではありませんが、萎縮医療を恐れているので
医師をちびっとは応援してますよ。
仮に医慮ミスでも訴える気はないので、刑事免責はOKです。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/23 18:47 アメリカで実際に起こりつつある事例の検証
「医療におけるヒューマンエラーを犯罪に結ぶつけて裁くことは長い目で見れば危険な結果となる」・・ただでも足りない医療職のなり手がなくなり、今現在の医療職も辞めてしまうよって記事
The Institute for Safe Medication Practices (ISMP)より
*Criminal prosecution of human error will likely have dangerous long-term consequences
http://www.ismp.org/newsletters/acutecare/articles/20070308.asp

アメリカ医師会(AMA)より
ナースが起こした事例、救命救急部の起こした事例から・・そんなことしてると、ナースも救命救急医もいなくなっちゃうよ、って行ってる記事
*Doctors fear criminalization of medical mistak
http://www.ama-assn.org/amednews/2006/11/27/prl21127.htm

シカゴの救命救急部の事例では、他のメディアでは、結果として医学生が救命救急を卒業後に選択しなくなるだろうって、記事もあった。

司法が刑事罰、刑事罰って騒ぐのは良いけど、アメリカでも、そんなことしたら、医者もナースも薬剤師もいなくなりますって警告してますね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/23 18:50 >一般市民様

でもね、WHOでは、医者がまとまらないと思うんですよ。
医者がまずまとまらなければ。それには刑事免責の語のほうが有利。
一般向けに広める段階になったら、もう少し柔らかなキーワードのほうがいいでしょうけどね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/23 18:53 続)
コトバの辞書に違いがあるかも。
「刑事免責」って、額面通り、法律用語として厳密でなくていいんです。キャッチコピーとしては。
そこからひらめく、イメージが大切。
「刑事訴訟法改正」じゃ、医者はピンと来ない。ていうか、巻き込まれたらご免だ、って逃げてくと思う(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/23 19:03 続々)
たぶん、私のほうが「一般市民」様より一般市民的だと思うな(^^;。
難しいことは、そんなに考えない。新聞とか活字もほとんど読まない。表面的な直観で大抵のことは判断します。

rijinrijin 2008/05/23 19:16  刑事免責は無理で良いですよ。

 応召義務は無くせますね? やめましょう。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/23 20:07 移植法修正案、近く提示=与野党の改正案を調整−自民部http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080521-00000074-jij-pol

自民党は21日午前、厚生労働部会などの合同会議を党本部で開き、脳死移植の機会を拡大する臓器移植法改正案の修正案をまとめる方針で一致した。修正案は次回の合同会議に提示し、今国会提出を目指す。
・・以下略

臓器移植法の改定は、患者団体の願いも空しく、なんどもなんども挫折してますから、修正案がまとまれば今国会に提出・・・たぶん、今国会でまとまらなければ、次の国会で継続審議です。
あのぅ、自民党の医療族って臓器移植法の改正のほうが熱心なんですよね。
国会での議論もこっちのほうが優先らしい。
第三次試案の法案より、こっちを優先なら、厚生省が医療安全委員会法案の審議は、かつて臓器移植法の改正がなかなか国会の議論に進まなかったように、国会に提出されるまでにあと5〜6年は掛かるんじゃないの?
いや、とある情報筋から聞いた話ですから、なんとも言えないけどね。

元外科医元外科医 2008/05/23 20:27 刑事免責っていうのは自白を条件として刑事責任を問わないとする捜査手法であり、基本的に自白させるのが目的なんだと飯田弁護士がいっていました。でも医療人からすると免責してでも内心の変化まで語って下さった方が医療事故の原因究明と再発防止に資すると思うのはわたしだけでしょうか。憲法38条の精神からすれば内心まで告白した医療人は刑法上の刑罰は当然のこと、免許停止とかの法的不利益処分を問われないと思います。一般人の気持ちと解離していることは百も承知で言っています。でも日本の医療はそこまで追いつめられていると思いますが常連の方々はご理解下さると思います。

nyamajunyamaju 2008/05/24 01:05 一般の人たちが
医師の刑事免責を求めるような事態には
至って欲しくないんだけど・・・・・無理ですな。
しかも、その時点では刑事免責だけでは足りない状態でしょうな。

BugsyBugsy 2008/05/24 01:14 >一般の人たちが
医師の刑事免責を求めるような事態には
至って欲しくないんだけど・・・・・無理ですな。

済みません。日本語がわかりません。

お弟子お弟子 2008/05/24 01:28 人間、直面する自分の問題になって初めて行動する。医療崩壊して困った一般人が医師の刑事責任を社会(=政治)に求めるようになる。ただそこまでの医療崩壊にまで至って欲しくない。なぜならその時点での医療崩壊レベルはアワワ……
という意味ではないかと。

お弟子お弟子 2008/05/24 01:30 医師の刑事責任を社会(=政治)に
     ↓
医師の刑事免責を社会(=政治)に

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/24 02:08 この事故調法案、厚労省の組織の焼け太りですね。それから、霞ヶ関の省庁間でやりとりされる覚書というのは、基本的にある省が法律改正案を出したときに、他省がその法案によってその省の権限が侵されないことを相手に確認させるために取り交わされるものなので、 この法律の成立によって、警察・検察の権限の縮小(要は、捜査・起訴の抑制)する内容の約束が口頭ですら、取り交わされるはずはありません。覚書があるとすれば、逆の意味の覚書(本法律によって警察・検察の権限、捜査の自由度などに変更がなんらが無いことなどの確認など)でしょう。 特に霞ヶ関の中でも、警察と法務検察は非常に強いパワーを持っており(時には、相手方の役人の弱みを握るとすら聞いたことがあるが)厚労省のいうことなどどこ吹く風でしょう。
でも、警察・検察の行動を抑止的にさせることは可能です。国会議員による国会での追及や質問趣意書の雨あられ作戦です。この前の民主党の某代議士による国会質問は、指揮権発動まで言及したので、検察内部にはそれなりの衝撃があったはずです。ただ、あのとき某代議士は、法務大臣と法務次官(又は刑事局長)を国会に引き釣り出して直接、起訴によって生じた結果の責任を問いただすべきでした。これをされると、法務・検察官僚には結構応えるはずで、以後の医師の過失に関する刑事責任の追及には相当及び腰になるはずです。同様の効果は、質問趣意書もかなーりあります。特にこれの連発を喰らうと霞ヶ関は悲鳴をあげます。年金追求に熱心な代議士による厚労省への追及とか北海道選出の某議員による外務省の不祥事追及とか有名ですが。質問趣意書への回答は霞ヶ関の鬼門といわれる内閣法制局にも合議下上で閣議で了解をとる必要がありますので、これを乱発されると霞ヶ関は疲弊します。そうなると、捜査の第一線も、めったな事するんじゃねーぞという雰囲気になり、結果としてより慎重な捜査や起訴判断がなされるようになるかと思います。奈良の事件で、あれだけ遺族や一部マスゴミが騒いでも司直による追及がなされなかったのは、そういう時代の風が作用した結果もあるのではないかと思います。医師出身の国会議員も結構増えてきたので、やってもらったらどうですか。(ただ、これをやると検察の恨みを買うことになるので後ろ暗いところのある議員には無理かもね)

ここから先はブログ主さんの不興を買うかもしれませんが・・・
医療安全委員会を組織して過失の有無を判定したとして、過失があった場合にも、ちゃんと医師側の専門家は正しく判断されるのですかね。特に担当医が有力者で、なおかつ専門医以外には過失かどうか判別できないようなばあいに。実感としてはやはり隠すんじゃないかと。うちの業界の事例ですが、ある事故がありまして、その原因究明の委員会を某学会が組織しました。その報告内容について、再発防止のための方策は確かにそのとおりなんですが、その事故の主原因については・・・です。ということもありますので、正直いって懐疑的なんですわ。私も一杯病気を持ってますんで、医療事故にあわないためには、自分の病気ぐらいはいろいろと勉強してます。薬とかね。そう意味で医療崩壊は非常に困るとおもってます。 医師にとって刑事事件にされるのは非常な恐怖と思いますが、これから増えるのは民事じゃないかなあ。民事での訴訟抑制策を考えたほうがいいと思いますが・・・

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/24 06:32 そうすると、法務局相手に、質問してくれるように、医師シンパの議員さんに働きかけなくてはいけないわけですね。厚労省ではなくて。
難しそうだなあ。。
なんで、難しいかというと、
1)法務局が簡単に答えられるような質問では意味がないので、専門的な知識が必要。
2)議員さんも、検察ににらまれたくはないだろうから、検察や法務局とある程度仲の良いひとでなければならない。
そんなひと、いるのかしらん?

>医療安全委員会を組織して過失の有無を判定したとして、過失があった場合にも、ちゃんと医師側の専門家は正しく判断されるのですかね。
土木とかの設計ミス施工手抜きと違って、医療ってのは、どこが過失だったか?なんて、やってる本人にすら、わからないことが多いです。まして、第三者である専門家がどんなに優秀だって無理。周十つのビデオが残っててそれを見せられても、手際が良いとか、縫合が早いくらいはわかっても、たとえば血管破って大出血おきたとしても、それはほんとに偶然・確率の世界だから、「ああやっちゃった」とは思っても、ミスった、なんて医者は思いません。回避する方法なんてないんだから。だから通常の「過失」って概念がそぐわないんですよ。

>これから増えるのは民事じゃないかなあ。民事での訴訟抑制策を考えたほうがいいと思いますが・・・
民事が増えるのは、医者は皆覚悟してると思います。抑制は無理。だから、その分、損保保険料は増えるだろうし、それを反映して、採算の悪い分野からは撤退していきます。そのくらいの小回りはききますからね。

YosyanYosyan 2008/05/24 08:22 無能な土木役人様

 >過失があった場合にも、ちゃんと医師側の専門家は正しく判断されるのですかね

御心配はごもっともですし、その件については事故調が望ましい体制に変わって実は難題として残ります。ただ、

 >特に担当医が有力者

これについては余り心配していません。医師の集団は小集団の連合体で、これを横断的に支配するような有力者は基本的に存在しません。どこの世界でも同じですが、同じ集団のボスに対しては鼻息を窺いますが、他の集団のボスならさして斟酌しません。

心配しているのは事故調の委員が現実に副った判断が出来るかどうかです。医療は一つの答えしかない科学ではありません。ある状況に面したとき、当人の技量、病院の設備及びマンパワー、患者を運べる距離により適切な治療を行なえる医療機関があるかどうかだけでも答えは幾通りもでてきます。簡単に言えば離島と東京の真ん中で同じ医療が行なえるわけではないからです。

さらに医療は進歩します。これも難しい問題で、肩書きの重い医師でも最先端の治療技術、医療知識を必ずしも備えていない事が多々あります。また最先端の医療を知っているだけではなく、現場にどれぐらい浸透し、どこまで日常化している事を知っている事も重要です。これも簡単に言えば、日本で1ヶ所しか出来ないような最先端医療ですべてを判定されたら困るわけです。

そういう医療現場に精通し、公平な判断を下せる医師をコンスタントにどうやったら事故調に選出できるかについての解答がありません。事故調問題について医師としては、システム設計より人選問題に知恵を絞りたいのが本音です。ところがシステム問題が大きなテーマとなり、そこを解消しないと人選問題まで手が回らないのが実情です。

無能な土木役人無能な土木役人 2008/05/24 08:26 moto先生、小生のしょうもないコメントにレスありがとうございます。

議員先生への働きかけですが、1)の専門的知識は特に必要ないです。現実を指摘して、
この起訴のためにこういう現象が生じているが、この結果責任についてどう考えているか
というような内容でもかまわんのです。要は、質問趣意書は閣議にかかる、ということは
首相以下閣僚全員の目にこういう問題があるということが知れる。これあけでも、役所には
相当のダメージですわ。もし、福島事件で無罪が出たあとにこういう質問趣意書を投げつけると無罪の事実を添えて投げつければ、非常に効くはずです。結果としては、各地検に情報
が流れ、医師の過失事件に対して慎重に扱うよう指令が出るということになるわけで。・・
2)のほうは、なかなか難しいかも。

2番目の過失隠しの問題なんですが、私も一応理系だったんで(今はもう完全に文系脳に堕落しとりますが)、手術で見えないなかで血管を切ったりするのが過失だとはとても思えません。そんなの運不運の世界ですよね。(もっともそれすら過失だと考える人もいるようですので、困るんでしょうけどね。うちらの業界でも、地下なんてどうなっているかやってみなきゃわからん世界なんで・・) でも、入院中に別の患者さんが飲み合わせの悪い薬と食事をだされた事例を見てますんで、それはやばいだろうって(苦笑)

3番目に民事の問題は、医療崩壊に直結するんで、これは病気持ちの私には困るんですね。
医療費の劇的増大を防ぎつつ、現状の医療を維持するためには、医療訴訟を抑制するのが
必要不可欠でそこはほんとは政治の決断なんですが。

それから、近いうちに地元の名古屋に行きますんで、ボールペン売ってくださいな。
よろしくお願いします。

あと、福島事件ですが、裁判所への嘆願書の雨あられも有効と思います。(まあ、とっくに
やっていることと思いますが。) 全国の医師からこれが有罪ならば、自分は医師を続けることができないなんて内容の嘆願書が万単位で届けば、裁判所もことの重大さに気づくはずです。(たぶんもう気づいていると思いますが・・)

tadano-rytadano-ry 2008/05/24 08:31 今日は当直でした。もう何回か経験しています。救急外来がありますが、そこで気づいたことは

1) いわゆる「お食事の時間帯(たとえば午後6〜7時半)」にはまず来ない。平日ならまだ
 開けている開業医もありますが、日曜でも同じです(^^;;

2) 朝7時半〜8時くらいに必ず2〜3人来る(ちなみに外来受付は8時半から)。当直日誌を
 調べてみると何人か常連さんがいる。

3) カルテを見ると救急外来しか受けていない人がそれなりの頻度でいる。毎回「昼間の外来を受診するように指導した」と書かれているにも関わらず。

他にもありますが、代表的なところではこんなものです。あとこの病院、時間外検査に
妊娠反応がないんです(^^;;。仕方ないので市販の検査薬を買ってもらいました。無いよりは
ましですから。

pierrepierre 2008/05/24 09:28 >tadano-ry さま
つまりコンビニに客が来る時間に救急(?)外来にも人が来る、ってことですね。

>無能な土木役人さま
(多分有能だと思ってます)
医者しかできない医者バカには、官僚に圧力をかける方法なんてみんな知りません。
医者は医療だけに専念させて欲しい、という甘えなんでしょうがね。

とりあえず検察への圧力がかけられれば、事故調なんて一版の医者はどうだっていいんです。というわけで、非常に参考になりました。ありがとうございました。

ysys 2008/05/24 11:37 >tadano-ry さま
>当直日誌を調べてみると何人か常連さんがいる。

うちの医師会では開業医が交代で夜間小児診療所をやってますが、ある特定の医師が出務する日にのみ受診する患者がいます。ここをかかりつけ医にしているわけですね (^_^;

BugsyBugsy 2008/05/24 15:35 >tadano-ry さま

そのうち 病棟の受け持ち患者が退院後に日曜日も深夜も「俺のかかりつけ医は00医師だから 呼び出さんかい、ゴラー。」と突然救急外来に襲来して吠え始めますよ。
他の科にローテートしても追っかけてきます。名前を覚えられたら最後です。

ところで あなた前期研修医でしたっけ?当直を命じられるとは こはいかに?まさか一人当直じゃないでしょ?指導医も付き添ってますよね?
自主的に当直をやってるということにしておきませう(涙)。バイトはやっちゃいけませんぜ。
手にお縄を頂戴します。

一般市民一般市民 2008/05/30 12:24 土曜日の保険医シンポ。
その場にいた医療者に最も大きな衝撃を与えたと思われるのが
最後に登壇した
『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会代表の阿真京子さんが示した
このアンケート結果。


医師から出ている「がんばっている医師を罰しないでほしい」という声に対して、一般のお母さんとしてはどう思うか。(会の活動を通じて知り合った約50人に尋ねたらしい)

1、厳しい判決は必要               30%
2、原因究明を                   27%
3、コミュニケーションの不足           18%
4、わからない、判断できない          14%
5、医師不足が原因、労働環境の改善を    5%
6、まったくその通りである            4%
7、免許更新を                   2%

ちなみに「6」と答えた2人が
柏原病院の小児科を守る会代表の丹生裕子さんと阿真さんだそうで
医療側から社会への情報発信が全然足りていない証左だと思う。
http://lohasmedical.jp/blog/2008/05/post_1219.php

刑事免責の道はまだまだ茨の道です、と感じました。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080523

2008-05-22 事故調法案化情報

5/22付けCBニュースより、

カルテ提出拒否に罰金30万円以下−死因究明制度の原案


 医療死亡事故の原因を調査する「医療安全調査委員会」(医療安全調、仮称)の設置法案の原案が、5月21日までに明らかになった。医療安全調の構成のほか、事故のあった医療機関に対する立ち入りなどの処分権限を明記。医療安全調は医療機関に対し、事故に関する報告を求め、カルテや医薬品など事故に関係する物件を提出させることができるが、虚偽の報告をしたり、物件の提出を拒んだりするなどした場合には、30万円以下の罰金を科すとした。また、厚生労働省の第三次試案にある、捜査機関への通知の判断基準の中の「標準的な医療」などの表現や、届け出範囲の規定は不明確なまま残るなど、試案から基本的な内容が変わっておらず、医療界に波紋を広げそうだ。

 原案の名称は「医療安全調査委員会設置法」。法の目的を、「医療事故死等の原因を究明するための調査を適確に行わせるため医療安全調査地方委員会を、医療の安全の確保のために講ずべき措置について勧告等を行わせるため医療安全調査中央委員会を設置し、医療事故の再発の防止による医療の安全の確保を図り、医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療の提供に資すること」とした。中央の医療安全調の設置場所については厚労省、地方の医療安全調は各地方厚生局と明記している。中央の医療安全調と関係行政機関との関係については、「医療の安全の確保のため講ずべき措置について厚生労働大臣または関係行政機関の長に対し意見を述べる」との表現だ。

 医療安全調の委員は中央、地方とも20人以内で、任期は2年。再任もありうる。特別の事項について調査・審議する必要があるときは「臨時委員」を置き、専門的な事項を調査・審議するときには「専門委員」を設置できるとした。委員は、医療安全調の事務について、「公正な判断ができ、かつ、医療、法律、その他その属すべき中央委員会または地方委員会が行う事務に関し優れた識見を有する者及び医療を受ける立場にある者」とし、医療や法律の専門家のほか、患者などからも選ばれることを示している。中央の医療安全調の委員は全員が非常勤だが、地方については常勤を4人以内で置くことができるとした。

 医療安全調の事故調査の趣旨は、「医療事故死等における医療を提供した者の責任を個別に追及するためのものでなく、医療事故死等に関する事実を認定し、これについて必要な分析を行い、当該医療事故死等の原因を究明し、もって医療事故の再発の防止を図ることを旨として行われるものとする」とした。

 「医療事故死亡者等」については、「医療事故死等に係る者または死産児」と定義した。事故があった医療機関に対して、地方の医療安全調が行える処分としては、▽医師や歯科医師、薬剤師、助産師、看護師など医療事故死の関係者に報告を求める▽病院や診療所、助産所など必要と認める場所に立ち入って、構造設備、医薬品、診療録、助産録、帳簿書類などの物件を検査し、質問▽関係者の出頭を求めて質問▽関係物件の提出を求めることと、物件の留置▽物件の保全▽事故死現場への、公務で入る人と医療安全調が支障がないと認める人以外の立ち入り禁止―などを明記。虚偽の報告をしたり、関係物件の提出を拒んだりするなどした場合には、30万円以下の罰金を科すとしている。

 また、医師や歯科医師、助産師が報告を怠ったり、虚偽の報告をしたりした場合は、医療安全調が医療機関や助産所の管理者に届け出を命令できるとし、そのために医療機関に立ち入って関係者からの報告を聞いたり、物件の検査や提出も求めることができるとした。

■調査報告書の公表義務付け

 地方の医療安全調が作成した調査報告書については、厚労相と中央の医療安全調に提出するとともに、医療事故のあった医療機関や助産所の管理者と遺族にも交付して、公表することを義務付けた。報告書には、▽医療事故調査の経過▽臨床の経過▽死体または死胎の解剖の結果▽死亡または死産の原因▽臨床の経過の医学的な分析および評価▽その他必要な事項―を記載。調査結果について管理者や遺族の意見が異なる場合は、その内容を添付する。

■「標準的な医療」など残る

 医療系の団体などから問題が指摘されている、捜査機関へ通知する事例の基準として第三次試案が示していた「重大な過失」(重過失)の文言は消えたものの、重過失の定義の中にあった「標準的な医療」などの表現は残ったままだ。通知するケースとして、▽故意による死亡または死産の疑いがある▽標準的な医療から著しく逸脱した医療に起因する死亡または死産の疑いがある▽事故事実を隠ぺいするために関係物件を隠滅・偽造・変造した疑いがあるか、同一または類似の医療事故を相当の注意を著しく怠り繰り返し発生させた疑いがあることや、それに準ずべき重大な非行の疑いがある−を挙げ、これに当てはまると地方の医療安全調が判断した場合は、医療機関や助産所の管轄の警察に通知することを義務付けている。

■届け出は管理者から中央の医療安全調へ

 医療死亡事故の発生から調査開始までは、医師から報告を受けた医療機関や助産所の管理者が厚労相に届け出て、厚労相から地方の医療安全調に通知され、調査が始まるという流れになる。医療法の一部を改正し、医療死亡事故の際、医師や歯科医師が死亡について診断するか、医師が死体か妊娠4か月以上の死産児(助産師は妊娠4か月以上の死産児)を検案し、「行った医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産であって、行った医療に誤りがあるものか、予期できないもの」と判断した場合は、24時間以内に医療機関や助産所の管理者に報告しなければならないとした。報告を受けた管理者も、医師や歯科医師、助産師やそのほかの関係者と協議の上、同様に判断した場合は、厚労相に届けることを義務付けている。判断の基準については、厚労相が定めて公表するとした。

■医師法21条改正を明記

 医師法21条の改正も明記。医療安全調に事故の「報告や届け出をした場合はこの限りではない」との表現で、警察への届け出を不要とするよう改める。同様に死産児の届け出について義務付けている保健師助産師看護師法41条も改正する。

CBニュースの記事内容は概ね的確と判断できます。法案原文自体が長いので記事該当部分をすべて完全にはチェックしきれませんが、私が読む限り主要な項目についての誤記、誤解釈は無いと思われます。今朝は記事内容の確認に追われてあまり書けないのですが、あえて一つだけ取り上げておきます。CB記事には、

    中央の医療安全調の設置場所については厚労省、地方の医療安全調は各地方厚生局と明記している。中央の医療安全調と関係行政機関との関係については、「医療の安全の確保のため講ずべき措置について厚生労働大臣または関係行政機関の長に対し意見を述べる」との表現だ。

内容自体はもちろん的確です。事故調設置場所についての三次試案該当部分は、

委員会の設置場所については、医療行政について責任のある行政機関である厚生労働省とする考えがある一方で、医師や看護師等に対する行政処分を行う権限が厚生労働大臣にあり、医療事故に関する調査権限と医師等に対する処分権限を分離すべきとの意見も踏まえ、今後更に検討する。

「更に検討」となっています。事故調試案は「三次」すなわち3回も出されているのですが、この部分についての試案段階での結論は得られず「更に検討」とし、「更に検討」のままパブコメが募集されています。「形式に過ぎない」と評価の低いパブコメの正式の位置づけについては、行政手続法の一部を改正する法律(平成17年法律第73号)により、行政手続法(平成5年法律第88号)において、次のような意見公募手続が法制化されています(平成18年4月1日施行)。主要部分を引用すると、

 (意見公募手続)

第三十九条 命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案(命令等で定めようとする内容を示すものをいう。以下同じ。)及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む。以下同じ。)の提出先及び意見の提出のための期間(以下「意見提出期間」という。)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。

2 前項の規定により公示する命令等の案は、具体的かつ明確な内容のものであって、かつ、当該命令等の題名及び当該命令等を定める根拠となる法令の条項が明示されたものでなければならない。

3 第一項の規定により定める意見提出期間は、同項の公示の日から起算して三十日以上でなければならない。

つまり命令(法案)を作るときには、

  1. 案を省庁が作る
  2. パブコメで一般意見を募集する
  3. パブコメも参考にして法案作成し国会に提出する

建前上はこういう手順になっています。あくまでも建前上ですが、案段階で「更に検討」とされているところは、手順に従えばパブコメ意見も参考にして「更に検討」されるのが筋かと考えます。事故調のパブコメ募集については5/7に厚労省内部での締め切り説もありますが「医療の安全の確保に向けた医療事故による死亡の原因究明・再発防止等の在り方に関する試案−第三次試案−」に対する意見募集について を確認してもらえれば分かるとおり、現時点では締め切り期日を明記しておりません。つまり未だにパブコメは募集中です。

パブコメに関する法令では「公示の日から起算して三十日以上でなければならない」としているだけで、締め切り期日の明記を義務づけてはいないようですが、私の知る限り締め切り期日の無いパブコメ募集は非常に珍しいかと考えます。一般常識からすると締め切りが明記されていないという事は法案作成に関して意見を引き続き募集している状態であり、募集している限り今からでもどんな秀逸な意見が寄せられるか分からない状態と考えられます。つまり「更に検討」と三次も重ねた案段階でも結論が得られない事項については、パブコメ募集終了後にすべての意見を参考にして「更に検討」し結論するのが筋かと思われます。

強弁として「公示してから30日以上たったから」は不可能ではないと言えるかも知れませんが、そういう手法は通常感覚から非常に違和感を覚えるものです。三次試案に至っても事故調設置場所について案としての結論が得られなかったのは、厚労省に設置することについて異論が強かったためです。「結論ありき」とされる厚労省主導の委員会でさえ意見を集約できず「更に検討」とした事柄に対し、パブコメ募集中に決定してしまうのは行政手続法の精神に反するように感じてなりません。

パブコメは「形式に過ぎない」「通過儀礼みたいなものである」との醒めた意見が多く、また現実としてもそういう事例は多々見られますが、少なくともこれまでの他省庁の運用では形式だけは守っていたかと考えられます。今回の厚労省の運用は完全にパブコメ制度を無視し、形式すら守っていない行動と批判される余地が生じるものです。パブコメは広く国民に意見を求めるものであり、これの形式さえ守ろうとしない行動はまさに国民を愚弄するものとなります。

もちろん現段階では厚労省から公式発表はなく、CBニュースが入手した情報も、私が手許に入手している情報もある種のリーク情報に過ぎないと言えますが、もしこれが正確なものであれば、厚労省内部でパブコメ制度を公然と無視する動きがある証明となり、行政府の信頼を失わせる行為と考えます。

ボールペン作戦について 12:06

BBS代わりに使っていた5/13コメント欄がパンクしました。hatenaの特性上、今日の時点では対処のしようが無いので本日分を御利用ください。対策として明日のエントリーをBBS代わりにする予定ですので、そこまでお待ちください。それとミヤテツ様のコメントは、

moto先生、Yosyan先生、三上藤花先生ご苦労様です。

すごい申し込みの数とうねりですね。

判決日の8月20日の直前の学会として禁煙学会が8月9日、10日と広島であります。

評議員の先生に話してみます。Okもらえられなければ、ゲリラ的に配ります。禁煙デーが終わってからですが、また1万円振り込みますので100本くらい残していてください。

やっぱりBBSを別に設置しようかな?

追伸

ボールペン作戦へのコメントはボールペン作戦会議室の方に宜しくお願いします。

ssd666ssd666 2008/05/22 09:08 >行政府の信頼を失わせる行為

いやあ、相変わらず辛辣な皮肉ですねえ。

一産科医一産科医 2008/05/22 09:26 いや、きっと
「失うものは何もない」
という気持ちなんですよ、きっと。

ろくろくびろくろくび 2008/05/22 09:42 「法案」は行政手続法の「命令等」ではないと思われます。
厚労省も「任意の意見募集」としていてパブコメは法律上の義務だと考えていないようです。
ただ、パブコメを実施した以上は、「パブコメ無視か!」というエントリの論旨に影響はないでしょうけど。

まだ「法案の原案」段階なので遅くはない・・・かも・・・

DrPoohDrPooh 2008/05/22 09:51 厚労省がそういうつもりなら,記者クラブ経由の大手メディアはスルーかも知れませんね。法案が提出されたあたりで簡単に報道するだけ,というパターンでしょうか。

かめかめ 2008/05/22 10:09 仮にこの原案で法律化された場合、問題点として
いろいろ上がってますが、箇条書きで整理すると
何項目くらいありますか、どなたか教えてください。

一般人一般人 2008/05/22 10:13 「意見が聞きたい」って言うから教えてあげたのに、無視かよ
てゆーかまー無視するのもあんたの自由だけど、無視しつつ「意見が聞きたい」ってお願いし続けるのはどうかと思うよ。

東京都民東京都民 2008/05/22 10:14 すでにご承知かもしれませんが、
昨日パブリックコメントの中間まとめが掲載されました

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/kentou/iken-matome080516.html

「なお、意見募集については、引き続き行っております。」とされています。

産科医産科医 2008/05/22 10:53 「妊娠4ヶ月以上の死産児」
っていうのは間違いじゃないですか?
妊娠4ヶ月って12週0日〜ですが、そうしたら、いま“合法的に”行われている妊娠中期の人工妊娠中絶すべて届け出るってことになるんでしょうか(明らかに、「故意」で「医療が起因しての死産」ですので)。
それとも、人工妊娠中絶は「誤った医療」でも「予期しない死亡」でもないから届けでなくていい、っていう意味なのでしょうか。
現実的には妊娠4ヶ月で「医療に起因する予期しない死亡」なんてありえないからいいんでしょうか。
でも、妊婦が何かしら薬を飲んでいて、その間に胎内死亡があったあった場合、「ほぼあり得ないけどその薬が原因じゃないと絶対は言えない」から届け出るべきなんでしょうか?
届けてみたら面白そうですけどね(不謹慎ですが)。

きくりきくり 2008/05/22 11:19 >第三次試案が示していた「重大な過失」(重過失)の文言は消えたものの、重過失の定義の中にあった「標準的な医療」などの表現は残ったままだ。

「標準的な医療から著しく逸脱」≒「重過失」で単なる表現の違いであろうが、「重過失」は法律用語として定着しており、この方が明解であったろう。「重過失」という文言がある方が医師には有利であろうに愚かなことだ。

パブコメには何ら法的拘束力はなく、参考程度のものである。パブコメ中に決定するのはエチケット上いかがなものかと思うが、行政府の信頼を失わせる行為というほど大袈裟なものではない。こんなことは常識だと思うが。

YosyanYosyan 2008/05/22 11:31  >「妊娠4ヶ月以上の死産児」
 >っていうのは間違いじゃないですか?

事故調法案と同時に医療法の一部改正が行なわれます。いろいろ細かいのですが、医療法第6条の11に

『死体もしくは妊娠四月以上に死産児を検案して・・・』

こうするとしていますから、記事は間違いではありません。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/22 11:49 >Yosyan様

すみません、アナウンスさせてください。
5/13日のコメント欄ですが、一杯になって書き込めなくなりました。
「ミヤテツ」さんのコメント読みたいのですが読めません・・

元外科医元外科医 2008/05/22 13:04 法律用語の重過失とは重大な結果を招いた過失という意味ではないですか。死亡は全て
重大な結果だと思いますけど。

t_ft_f 2008/05/22 13:20 「重過失」とは、法律用語上は、“注意義務違反の程度が著しい”との意味であって、“結果の重大性”とは必ずしも関係してません。
むろん、“注意義務違反の程度が著しい”とゆー定義は抽象的で、一見して何を意味しているのかが分からないとゆーのが常識でしょうが、明解だと仰られる聡明かつ該博な方も約一名いらっしゃるよーです。

暇人28号暇人28号 2008/05/22 13:31 t_f様の仰るとおり、法律上は、
>“注意義務違反の程度が著しい”との意味であって、“結果の重大性”とは必ずしも関係してません。
なのでしょうが、現実には外科医様の仰るとおりの
>死亡は全て重大な結果だと思いますけど。

という使われて方をしてきたのです。

今まで、「重過失」に関しては、医療従事者側が重過失ではない、と思っていた事に対して、司法と国民は「重過失」と認定してきた経緯があります。しかも年々その適応範囲が広くなってきたわけです。ここで、はっきり「重過失」の定義をきちんとしてもらわないと、また遺族感情だけで暴走することになります。結局、その暴走の懸念が払拭されないために医師側が疑心暗鬼になり逃散しているのが実情です。そして、この法案が現実のものになれば、さらに逃散が助長されます。

ちなみに、私はこの法案が現実のものになれば、さらに逃散するつもりでいます。その時にはこの地域の医療崩壊がさらに深刻になりますが、もう知りません。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/22 14:12 ひき続きアナウンスです。おじゃましてすみません。
「ボールペン会議室」作りました。
皆様のご意見・アイデアをお待ちしております。
http://d.hatena.ne.jp/moto-ballpen/

元外科医元外科医 2008/05/22 14:58 暇人28号様
死んだら重過失っていうのは国民的常識だと理解していましたが(笑)

現代医療は人間一人の注意によって支えられるほど簡素なシステムではありません。
たとえば静脈のコネクタと経管栄養のコネクタが同じ形で接続可能であれば
いつかは誰かが間違えるのです。それなのにごく最近まで現場のナースをスケープゴート
にするだけで事態を放置して大勢の犠牲者を作ってきているのです。近年やっと医療システムエラーの解明がされるようになって来ましたが、まだまだです。
当事者を刑事免責にしてでも真相を究明して
システムを改善する方が絶対によいことだと思いますしこれがグローバルスタンダードなのですが日本のお役人は英語が読めないからかWHOのガイドラインは完全スルーですね。小生は既に外科を辞めてしまったので敵前逃亡兵の気分ですが、前線の士気も低下するでしょうね。

元ライダー元ライダー 2008/05/22 15:29 命令等の中に法案は含まれないという、ろくろくびさまの解釈に同意。

>元外科医さま
パブコメにネット医師の間では超有名団体の意見もありました。その最後の文章が決定打でしょうね。
「医療事故は、システムエラーに起因することが多いとの記述を目にすることがあるが、分娩事故の相談を長年受けてきたものとして感ずるのは、個人の資質に起因することの方が多いということである」

こういう見解ですからね。システムなんて脇役だと・・。

他にも患者団体と思われるパブコメがあって面白いんですが、これらに批判を加えるのは無問題ですね。団体の意見への批判であって、個人に対する批判や中傷ではありませんからね。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2008/05/22 16:04 >>個人の資質に起因することの方が多いということである
これの「個人」って診療した医師じゃなくて、「患者」をさすんじゃないの?

元外科医元外科医 2008/05/22 16:08 最前線で手を下した医療者個人を下手人として罰する野蛮な国ですね。過ちを
個人の資質として刑法で罰するしか能がないから再発を防げないのは当たり前ですよね。

暇人28号暇人28号 2008/05/22 16:34 私は病院のリスクマネージメントのトップをしています(名前だけですが)。この超有名患者団体の皆様は、リスクマネージメントの何たるかが全く分っていない証拠ですね。現在こんなことを現場で言うのは恥ずかしすぎます。

リスクマネージメントの基本は「責任を個人に押し付けないこと」。「ミスを犯した個人というのはシステムの被害者である」、というのがコンセンサスです。私はこの理論は既に10年前に聞いています。この団体は時代遅れも甚だしいですね。これでよく医療の質を改善させたいなどと言いますね。医療の質を改善させるなら、このくらいは知っておいて頂きたいです。

ちなみに、リスクマネージメントは医療の世界だけではなく、多くの製造業などでも採用されており、多くの成果を上げている理論です。

その中核となるのは何とかチーズの理論(すみません、名前を忘れました)といって、防護壁を何十に建てておいても、一つ一つの防護壁には必ずいくつかの穴がある。重大な事故というのはその沢山の防護壁の穴を素通りしたものである。だから、その穴を出来るだけふさぎ、可能な限り沢山の防護壁を建てるべきである。

ちょうどskyteam様のホームページでも先日やっていましたね。

http://skyteam.iza.ne.jp/blog/entry/579306/

7つ目の写真です。

暇人28号暇人28号 2008/05/22 17:01 何とかチーズの理論 → スイスチーズモデルでした。

今、ネットで確認しました。

暇人28号暇人28号 2008/05/22 17:10 連投すみません。

ちなみに、「個人の資質が原因」とのことですが、個人が独断専行できてしまうシステムが問題である、という考え方も出来ます。

良い医療機関であればあるほど、医師が変な指示を出した場合(多くの場合無知やうっかりが多い)、必ず他の医師や看護師・検査科・薬剤師などありとあらゆるスタッフから「本当にこれでいいんですか?」という連絡が来ます。そこで間違いに気づき指示を変更することになるわけです。だから、大学病院などで抗がん剤を10倍投与した、などという話を見るたびに、「他のコメディカルたち(看護師・薬剤師)のダブルチェックはなかったのか?ああればミスに気づいて途中で訂正が入って大事には至らなかったのに」と思ってしまいます。

そういう医療従事者のコミュニケーションが取れていない、取りにくい職場環境が悪い、という考え方も出来ます。(そういう職場って公的病院に多いんですけどね(^^;))

BugsyBugsy 2008/05/22 17:22 オイラは医師が個人で専行せざるをえないほど数が少ない病院が存続していることに大きな問題があると思います。なんちゃって二次救急の夜間の状況なぞ最たるもんじゃないですか。
まあそれが独断専行になるのかもしれませんが、実際に点滴の中身のチェックすら人手が足りないときには医師が一人でやってる病院がありますからね。
自分でも時折寝ぼけ頭で処方を出した後に薬局から「これは数字が一桁多いでしょう?」と問い合わせが来ます。

ダブルチェックがきちんと行われないシステムが一番の原因なんですがね。
あとカルテの提出義務というのもごもっともではありますが、受け持ち患者が多すぎてカルテの記載がスッカスカで何の証拠にもならないし、病歴サマリーも溜め込んでる医師も普通に見かけます。要は忙しすぎるんですよ。

ドロッポ小児科ドロッポ小児科 2008/05/22 17:35  要するに、例の団体は北一輝とか大川周明とかと同じでしょ。
 かつてのQCを理解できない陸式馬鹿と同じ、今の時代ではリスクマネジメントを理解できないだけのこと。
 医師を、陣痛促進剤を悪者にすれば、全てが解決すると考えている、声の大きな馬鹿者。
 そういう思考しかできないし、そういう方針でしか会の求心力が維持できない、愚かな働き者の団体ですよ。
 ……ああ、そうだ。医療崩壊したら老後の楽しみとして、この団体の愚行を本に書いて、出版しましょうか。歴史に消えない名前を刻んで差し上げたいですね。
 もっとも自らの正義に不安があるから、ネットの声を封じようとやっきになってるんでしょうけど。

reservoirreservoir 2008/05/22 17:57 パブコメ面白いですね。個人のほうでも著名な医療事故被害者の方のコメントがありました。

BugsyBugsy 2008/05/22 18:03 パブコメって街角アンケートみたいなもんでしょう。
応募者の背景やサンプルの偏り、信頼度がもっとも低い方法ですけどね。
じつに都合の良い手法です。

国民の声って奴で強行突破した後に 捜査権が欲しいのでしょう。

我々も大いに協力しようではありませんか、老衰も癌の末期も医療関連の死亡かもしれない。だけど全部お上の手に判断を委ねましょう。じゃんじゃん届けて多分審査があっというまにパンクするけど。

捜査が入ったら、ついでに勤務実態も正確に伝えましょう。
医師の判断力は個人の資質とぬかしやがるようですが、「当直の徹夜明け勤務で手術に入りました。だから出血箇所がよーわからんかった。患者は失血死しちまいました。」
過労で人間の思考力が低下するのは今さらながら実験をしなくても明らかなんですが、医師だけに当てはまらんのんかい?

tadano-rytadano-ry 2008/05/22 21:37 >「医療事故は、システムエラーに起因することが多いとの記述を目にすることがあるが、分娩事故の相談を長年受けてきたものとして感ずるのは、個人の資質に起因することの方が多いということである」

 まあ感じるのは自由なんですけどね。

 医療事故には(というかあらゆるアクシデントには)、システムに負う部分と医師の資質を含めた個別の事情に負う部分が混在している(と習いましたけどねえ)はずで、どちらかに起因するというものではないはずです。

 医療関係者がシステムの問題を盛んに指摘しているのは、医療システムの問題を一番感じている当事者であるからであり、また個別の問題を解決するよりシステムの問題を解決した方が医療事故そのものが大幅に減少する可能性が高いという現実的な判断(というよりリスクマネジメントの基本ですが)によるものだと思っています。

 コンサルティングでは、問題の個別性と普遍性は同時に並行して解決していかなければならないとされています。素人くさい例えをしてみれば、一人の医師が持てる力を出し尽くして一人の癌患者を救うことも大切だろうし、癌の特効薬を開発して何千何万人もの命を救うことも大切なはずです。ただどうしても時間や予算に制限がある場合はシステムの問題をまず解決するのが常道です。

…とここまで書いてアホらしくなってしまいました。要するにシステムが改善されて医療事故が激減したら彼らの存在意義が薄れてきますからね。だから敢えてシステムの問題には触れないんでしょ。日本中のすべての医師が陣痛促進剤使わなくなったらあの会も終わりですからね。…と言って切れたらあちらの思うツボなのかしらん。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/22 21:59 「きくり」ってHN名、何だろう?って調べてみたら、「地獄幼女」なんですね・・
ということは、この方、女性なんだろうか?
きくり様、怒らないでね。ちょっとあなたの存在に興味を覚えたものだから。
Yosyan先生の方針はスルーなんでしょうが、これっきりにしますから、お目こぼしを。
きくり様のお書きになってることは、概して正しい。わたしはそう思います。
すくなくとも「荒し」の類ではない。・・ほかのサイトではどうなのか、知りません。めったに他を見に行かないもので、きくり様のご活躍拝見したことが無い(^^;。
正しいのだが、どこか挑発的な文体です。それで無視されたり、反論書かれたりする。
ひょっとして、それが、目的?
「正しいけれど、認められない自分」っていう存在確認っていうか・・間違ってたり、気に障ったりしたらごめんなさい(^^;。あくまで少ない情報からの、勝手なプロファイリングですから。
「地獄少女」てのは、そんなイメージです。小さくて不気味がられ、しかし(ストーリー知らないけど)正しい、そして見ようによってはかわいい、っていうか、弱くて正しくて不気味なゆえに、同情すべき存在である。
妄想すみません(^^;。おっしゃってることは正しいには正しいんですが、どこか、それを、絶対に認められたくない、っていうような、奇妙な文体だなー、って感じます。普通、相手を説得したいなら、もっと丁寧でフレンドリーなアプローチから入るし、ただ罵倒して憂さ晴らししたいってのとも違う。
いや、たわごとです。繰り返しますが、全然的外れで気に障ったらごめんなさい。あやまっときます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/22 22:11 続)
あるいは、なんて言うんだったか・・交流分析で「ゲーム」とかって概念なかったでしたかね?あれを思い出させます。
むかし、たとえば幼少時に、正しいことを親に訴えても、否定されたとする。その記憶が強いと、対人関係において、「正しいことを訴えても否定される」というシナリオを好む?というか、そういう関係に惹かれるようになる、ってのです。
親じゃなくてもいいですね。絶対に信頼していたお医者さんがいたとする。その人に裏切られる。そのあと「お医者さんを信用する(正しい意見をぶつける)が、裏切られる(無視される、あるいは、激高した感情的な反論にあう)」っていうシナリオを反芻する嗜癖が生じる。
これは、たぶん、反芻(再体験)することによって、大きなショック・心の傷をいやそうとする、自己修復作用なんだろうと思う。お化けを怖がる子が、お化け屋敷を見にいきたがるような心理です。
まあ、当たってる当たって無いは置いといて、話としては面白いでしょ(^^;。

tadano-rytadano-ry 2008/05/22 22:49 motoさま

この恨み、地獄に流します…

じゃなくって、

>幼少時に、正しいことを親に訴えても、否定されたとする。その記憶が強いと、対人関係において、「正しいことを訴えても否定される」というシナリオを好む

これはゲームとは少し違うような気がします。

幼少時に、正しいことを親に訴えても、否定されたとする。(NOストローク。魔女の呪いとも言いますね)
       ↓
その記憶が強いと対人関係において「正しいことを訴えても否定される」という「隠れた動機」をもつようになる
       ↓
その「隠れた動機」を達成するために破滅的な行動を起こし、それがパターン化する(これがゲーム)

 関係に惹かれる、というより、自分から相手の顰蹙を買うようなことを言ったり、わざと挑発的な態度を取って、自分の隠れた目的を達成するための相手が引っかかってくるのを待つんですよ。そして引っかかった相手の反応があって関係が壊れると「自分は正しいことをしてるのに何故非難されるのか、何故自分はこんな目にばかり遭うのか」と嘆くんですよ。しかも困ったことに自分がその原因を作っていることに気づかない。”Kick me game”といいます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/22 23:01 お、詳しいんですね。
それで、Kick me gameの結末、っていうか、行く末は通常どうなるんでしょうか?・・わたしは、楽観的に「治癒過程」って書きましたが。
う〜ん、幼小児期に形成されてると、症状固定しちゃってそうですね。ある程度成長してから、あるいは大人になってからだと、呪縛が解けることもありそう、かなあ?
本人が、それが原因で社会的不適合に苦しむ場合には、内省意識が芽生えるでしょうが、そのまま社会適合してると、修正されにくいでしょうね。・・まあ、社会適合してるなら、「修正」なんて言葉自体が不適か。。「変容」?
しかし、本人の内面・無意識では重荷になってそうっぽいけど、どうなんだろなあ?

uchitamauchitama 2008/05/23 00:43 >医療事故は、システムエラーに起因することが多いとの記述を目にすることがあるが、分娩事故の相談を長年受けてきたものとして感ずるのは、個人の資質に起因することの方が多いということである

原告側が民事訴訟で勝訴するためには、システムエラーを争点にするより、個人の特定の医療行為を争点にしたほうが勝ちやすいということだけでしょう。

下記は最近見かけた記事です。
「産婦人科医不足は弁護士数が増えたためだった!」
http://legal-economic.blog.ocn.ne.jp/umemura/2008/03/post_5103.html
「法曹人口は毎年3000人ずつ増えるため、医療訴訟は3000億円の市場になる」
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15985.html;jsessionid=29E9063FA8A01403539E34E9E2BB52F3

tadano-rytadano-ry 2008/05/23 03:46 uchitamaさま

>原告側が民事訴訟で勝訴するためには、システムエラーを争点にするより、個人の特定の医療行為を争点にしたほうが勝ちやすい

 さすがにそこまで書くのはなー、と思っていたのですが。確かにそのような考え方もありますね。システムエラーを変に認めるとたとえ勝っても賠償金減額されそうですからね。

 かの一連の団体は「被害者が医療事故の責任を裁判で問うのは損害賠償訴訟しかない」と常々言っておきながら、今回のハブコメで

>事故が起きても、医師や看護師個人の責任に帰するケースが殆どであり、運営管理者の責任が問われたことは殆どありません。

とも言っています。民事なんだから自分たちが争点にしていないだけでしょう。しらこいのー、と思ってしまいます。

tadano-rytadano-ry 2008/05/23 04:00 motoさま

 Kick me game の結末は基本的に miserableです。対人関係がうまく結べなくなりますから。しかも自覚症状がないので余計にそうです。呪縛は基本的に解けません。

 交流分析は対人関係のトラブルをうまく説明できる理論なので、クライアントとの交渉が業務の中で大きな割合を占めるコンサルタントの間では結構認知度は高いですし、本格的に勉強している人もいます(私もそうだったんです)。ただ治療となるとなかなか難しくて、基本的には認知療法的なアプローチが多いようです。私が習っていたところはゲシュタルト的なアプローチで、子どものときの感情を再現させることで気づきを促していくんですが、「感情の再現」なのでカウンセリングとしては結構激しいものになりますね。ほとんどイタコの世界です。

ssd666ssd666 2008/05/23 06:45 tadano-ryさんの解説ですとんと行きました。なるほどなー。

沼地沼地 2008/05/23 10:54 心理学はまったくのしろうとですが、これはKick me gameというものとは違う気がします。
むしろ上から目線になることで、自分を偉く感じたいというか。
だから医師に狙いを定めて噛み付かながらも、医師には偉大な存在であることを期待していると言う感じ。
医師が偉ければそれを下に見る自分はもっと偉い!!!どうだ!!みたいな。
だから医師が夜勤明けに引き続き勤務だとへろへろするとか、時給にするとコンビニのバイト以下だとか人間にはミスがつきものだというのが許せない。
寝なくても、お金貰えなくても、高い志で常に完璧な仕事をしろと、しかも俺様のしもべであれと言ってる気がします。(笑

地獄幼女なんですか〜。
その可能性って考えてませんでした。(笑
文章の感じから男性、若くはないけど言葉使いから考えられるよりは若い。
そして現実の生活に不満を抱いているってのがしろうとの私によるプロファイルでした。

ネットって面白いですね。
私も始めてネットに足を踏み入れた時は20歳の女子大生ということにしようかと思いましたが、顔文字などがつかえないのでこれは無理かななどと。(笑

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080522

2008-05-21 気になる記事

ボールペン作戦に関するコメントはなるべく5/13付け福島事件支援プロジェクトにお願いします。あちらこちらに書き込まれますと正直なところ私もmoto様も追いきれません。追いきれないとせっかくの情報も活用できなくなりますので、皆様ご協力のほど宜しくお願いします。

それと現在大ネタを仕込んでいるのですが、大ネタ過ぎて時間がかかっています。そういう事で今日は軽いお話です。BGMは、

    この〜木、なんの木、気になる、気になる♪

こんな感じで流してもらえればと思います。

こういう記事を発掘する事に関しては、私などは足許にも及ばないssd様のところからの引用です。5/18付奈良新聞より、

「遅刻の回数多い」-医師を口頭注意【県立三室病院】  (2008.5.18 奈良新聞)

   県立三室病院(三郷町三室一丁目、橋本俊雄院長)の医師(医長)が、「遅刻の回数が多い」などの理由で平成18年10月に口頭注意の懲戒処分を受けていたことが、17日までに分かった。

 県人事課などによると、この医師の出退勤時間をめぐって通報があり、通報者は「不当で、給与の返還を求める」と厳しく指摘、病院側が事情を聞いていた…

 〜この続きは本紙をご覧下さい〜 ⇒ ⇒ 奈良新聞を購読する ⇒ ⇒

この続きは「新聞を買ってお読みください」スタイルは奈良新聞HP様式らしく、下に並んでいる他の記事でも同様でしたから、この記事だけ特別扱いされた訳ではなさそうです。新聞社は部数を上げないと商売になりませんから、やり方としては否定しませんが最近では珍しいかなというところです。新聞の元祖は瓦版屋ですから、さしずめ、

    寄ってらっしゃい、見てらっしゃい、三室の病院で医者が遅刻で懲戒処分を受けたよ。
    遅刻がなんで瓦版になるってか、それはそれ、ほんじょそこらの遅刻じゃないって寸法で、
    天下の奈良新聞がタダの遅刻を記事にする道理がないって事よ。
    さ〜さあ、後は読んでのお楽しみ、
    買った、買った♪

記事内容は単純で遅刻をくり返す医師に対し「口頭注意の懲戒処分」が行なわれたというものです。勤務医も一皮剥けば病院勤務のサラリーマンですから、遅刻の常習犯であれば「口頭注意の懲戒処分」を受けて何の不思議もありません。なんと言っても尻切れトンボの記事なので分かりにくいのですが、遅刻の常習犯である事は通報者によって発覚したようです。

    県人事課などによると、この医師の出退勤時間をめぐって通報があり

これも考えれば摩訶不思議な事で、県人事課はまさかと思いますが、通報が無ければ出退勤時間が把握できないのでしょうか。県人事課と言うより事件の舞台となった県立三室病院がと言うほうがより適切になります。医師の出退勤時間がもし把握できていなかったら実は大変な事になります。滋賀の事件の続報で滋賀県立成人病センターが労働基準局から是正勧告を受けた事項は、


法条項等 違反事項 是正期日
労基法第32条 時間外・休日労働に関する協定の届け出なく、時間外・休日労働を行なわせていること。 20.5.末
労基法第37条 部長職以上の医師について、時間外・休日及び深夜の割増賃金を」支払っていないこと。なお、宿日直勤務時に通常の労働に従事した場合についても同様の事(平成18年4月1日に遡及して支払うこと。)。 20.5.末
指導事項 労働者の労働時間について、『労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準』に基づき適正に管理すること。 20.5.末


このうち労基法37条を守るためには労働時間の適切な管理が必要です。そのための指針と言うか通達として労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準に基づいての適正な管理が必要になります。労働時間を管理していないと時間外賃金を適正に払いようがないからです。まさかと思いますが県立三室病院は出退勤の管理が杜撰であるとか、県人事局も放置していたなんて事はないでしょうね。それがどうかも隠された部分にきっと書いてあると思います。

遅刻医師が「口頭注意による懲戒処分」を受けるにはかなりの頻度の遅刻回数が必要です。1回や2回遅刻しただけで「口頭注意による懲戒処分」ではたまったものではありません。それが通報者が連絡するまで分からなかった、または放置されたとなると勤務時間の適正な管理が行われていない可能性があります。管理が適切に行なわれていれば遅刻による減給が必ずあり、懲戒処分の前に「ただの注意」が何度か行なわれるはずだからです。これは医師に甘いではなく、すべての職場でそうだと考えます。注意を重ねても改善しなければ正式に処分される手順です。そのあたりもきっと詳細に残りの記事になっているかと思っています。記事になるぐらいの遅刻ですから、壮絶な遅刻歴があるに違いありません。

当然ですが、

    通報者は「不当で、給与の返還を求める」

遅刻頻度に応じて給与が減らされていたなら、通常は給与の返還は言われないと思います。この辺は程度によるのでしょうが、記事が切れているのでこれ以上は分かりません。これもひょっとしたら、規則による遅刻に対する減給程度では収まらないものである可能性もあり、それも残りの記事にキッチリ書かれていると思われます。

それと遅刻を繰り返して「口頭注意による懲戒処分」を受けた後、心を改めて真面目に勤務に取り組めば、それで問題は一区切りのはずです。もちろん人事考課にマイナスはつくでしょうが、表立ってはこの件について触れないと考えます。これもまた以後の勤務状態が尻切れで分からないのですが、口頭注意で懲戒処分を受けたのが平成18年10月で1年半以上既に経過しています。奈良新聞がこの事を知ったのが5/17であるのは分かりますが、1年半以上前の遅刻に対する「口頭注意の懲戒処分」を記事にする必要が果たしてあるかどうかです。

どんな職場でもある一定以上の規模になれば必ず遅刻の常習犯はいます。職場の規則に応じてそれぞれの処分が行なわれると考えますが、奈良新聞はどういう基準で、1年半以上前の遅刻の「口頭注意による懲戒処分」を記事に掲載したかを知りたいところです。ローカル紙とは言え新聞沙汰にされるという事は、当事者及び関係者に大きな社会的制裁が加わります。新聞に掲載して社会的制裁を加えなければならない理由も、誰もが納得できる理由があるはずですし、それも1年半以上前の「口頭注意の懲戒処分」だけでは済まされない、つまりこれに加えて報道による社会的制裁を加えて当然である説明も無いはずがありません。

仮にWeb未公開部分、つまり有料部分に1年半以上前の遅刻による「口頭注意の懲戒処分」を記事にする正当な理由が書かれていたとしても、記事にした時点で奈良新聞を購読していない人間にはわかりません。有料部分は「お金を払ってWebで読める」ではなく、新聞を購入して読まなくてはいけません。5/18付の奈良新聞を購入しているか、古新聞で手に入れるか、それともバックナンバーを入手しない限り読めません。

そうなるとWebで無料部分を読んだ人間は、奈良県では遅刻で「口頭注意の懲戒処分」を受けたら奈良新聞が記事にして社会的制裁を加える地域と考えます。公開部分だけならそう受け取るしかありません。奈良新聞なるものがあるものを私も初めて知りましたが、たとえ5/18にこのWeb記事を読み、以下の情報を知りたいと思っても通常手に入りません。キオスクに行こうが、奈良新聞に購読申し込みをしようが5/18の新聞は手に入らないからです。

ここは奈良県と奈良新聞の名誉のためにWeb非公開部分の情報提供をお願いします。きっとと言うか間違い無く、遅刻医師の悪行三昧がビッシリ書かれているはずです。これを検証しておかないと、奈良県では遅刻の大罪と言うローカルルールがある事を全国に発信したままになります。この大罪は「口頭注意による懲戒処分」では不十分で、新聞記事にして社会的制裁を加えなければならないローカルルールです。

まあ、昔から「奈良の早起き」という言葉もあるようですから、奈良県が遅刻に対して厳しい目で見る地域である可能性はあるにはあるんですが・・・

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 09:44 新聞にしろ、テレビにしろ、ネットに対して圧倒的に優位なのは、過去の仕事の蓄積です。
このライブラリーを電子化して、有料で公開することが、今後の生き残りの有力なツールかもしれませんね。

それから、思ったのは、記事、とくに論説部分の公募制というか、・・いまでも「読者の声」として紙面に一部ありますが、ニュースはなるべく客観的事実のみの記述として、それに対する論評は、紙面を別として、ネットで募集し、新聞社が優れていると判断したものを翌日くらいに紙面に掲載する、というやりかたです。・・社員はいまの半分くらいで済むかもしれません。
そうすると、ネットから選別された意見が紙面を飾る、という流れになるので、優位性が確立されるかも。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 09:46 続)
そのうち新聞社にインパクトファクターが付与されて、趣味人はIF集めに躍起になるんじゃないかな。
大学生の就職のときなんかにもIF高い人が有利になるかも。

一般人一般人 2008/05/21 10:11 それがどうした? ってなかんじの記事だな。
こんなしょーもない記事で紙面を埋めるような新聞は購読する価値なし。

SeisanSeisan 2008/05/21 10:37 そういや私の出身大学にもいましたよ。
9時執刀開始のOpeに平気で10時くらいに来る教授。
そのくせ、来た時に麻酔導入が終わってなければ大激怒。
外来も普通に9時半とかから開始する。

でも、「神の手」とか言われてたから、誰も文句が言えない
患者ですら。

天灰支邦中狂天灰支邦中狂 2008/05/21 10:45  こんな記事だったら、、誰も読まんでしょう
  奈良マスゴミはよほど医師に敵意をもってんでしょうね、、、


県立幼稚園(郷町三室一丁目、馬鹿俊雄園長)の保母〔主任)が、「遅刻の回数が多い」などの理由で平成18年10月に口頭注意の懲戒処分を受けていたことが、17日までに分かった。

BugsyBugsy 2008/05/21 10:49 記事にのったこの医長先生って要領がちょいとばかし悪かったですねえ。

想像ですけど さぞやお疲れだったのでしょう。

自宅から病院にかけつける時間が遅いというなら
1)前の晩から病院に泊まっておく(奴隷医の鉄則 昔よくやった)。または誰よりも早く出勤し、5時になったら誰よりも早く帰る(最近はこれがオイラの流儀 早く来て仕事を始めると皆がペコペコ、事務も同じく)
2)朝起きられないのなら中途半端に顔を出さず そのまま欠勤する。
「もう過労死しそうです。」と連絡する。自宅でゴロゴロして休養をとる。無精髭をのばしておく。カンファレンスで時々倒れる(これもよく見かける)。飲み会で涙ぐむ。
3)給料を戻せというなら 労働時間を記載したノートを突き付けて労働基準法に照らした給与を支払えと凄む。(今時はこれしかないでしょう。)

奈良県は平和なんですねえ。
これくらいしか記事にのせる事件がないんですねえ。 

新聞の記事でそこの民度を つい推し量っちゃうというのを知らねえな?

大だぬき大だぬき 2008/05/21 10:50 いつも9時に外来が始まらないので
患者から苦情が県庁まで上がったとか
でないかな?

浪速の勤務医浪速の勤務医 2008/05/21 11:06 「医長」だったら「管理職」なので、自分で勤務時間をきめられるのではないの?
おいらの担当の外来は30分遅く始めるよ、とか。遅刻でここまで大きく記事にするのなら
サービス残業についても同じくらい取り上げないと不公平ですよね。

元外科医元外科医 2008/05/21 11:46 うちもタイムカードはありません。勤務時間は未だに自己申告制です。
小生自身は管理職なので遅刻早退の常習犯ですが。
でも外来日は開始時間までには出勤しています。
患者を遅刻で待たせれば苦情が出るでしょうから。

奈良は産科医療崩壊県で聖地認定されていたところでしたね。
一般住民の感覚が医師に対して厳しいことが推察されます。
だからといって遅刻を推奨しているわけではありませんが
Yosyan先生の言われるとおり意図的報道であることは明らかで
この県の医師に対する感覚は理解できると思います。
某巨大掲示板であればめちゃくちゃに書かれそうですね。

既存マスコミの質的低下は酷いものです。こんな記事で紙面潰して
いるようでは終わっていますね。テレビ、新聞の終焉は以外と
早いかも知れません。ま、新聞は宅配があるからテレビより終わりが
遅いかも知れません。新聞紙は汚れ物を始末したり荷物発送時の
パッキン代わりで結構使用するので紙としてそれなりに役に立つけど
テレビはそうじゃないです。デジタル化と共に終わるかも知れません。
ネットの高速化もありデジタルチューナーを買う理由が無くなってきます。
いまではチャンネル争いと言う言葉は死語になりましたね。
今の子供たちは知らないんじゃないかな。(笑)

BugsyBugsy 2008/05/21 14:16 「公務員の不祥事」様のブログで知ったのですが、
http://cat.cscblog.jp/category/0000013699.html

2008/04/23 18:00
県立三室病院で医師が直接診察せずに薬提供/奈良
 県立三室病院(三郷町)が18日、一部の患者に対し、医師が直接診察せずに、薬の提供をしていたことを明らかにした。

 これも三室病院も該当したようですが、
2008/04/20 14:28
診断なしでリハビリ、再診料代返還せず/奈良
 奈良県立2病院が、診察もせずに再診料代をリハビリを受けた患者から取っていたにもかかわらず、代金の自己負担分などが患者に返金されていないことが15日、判明した。

ということで取材中に今回の医師の遅刻の一件が明るみに出たんでしょうか?
全く空想です。

ただ「公務員の不祥事」様に蓄積された公務員関連の記事を拝見すると 奈良県は東京都や神奈川県と異なり、やたらと県立病院などの公的病院が叩かれている報道が多いようです。
公務員全体としても 東京都が355件と比較すると奈良県が384件とひけを取りません。
大阪府の529件はブッちぎりで さすがでございます。

それだけ不祥事が多いとは思えませんが、何がしかのマスコミの指向性が地方毎に異なってるんでしょうか。東京のマスコミだと医療の事なんて 国会で取り上げられたら記事にはするでしょうが、病院単体の記事なんて余程のことが無い限り、記事にはしないでしょう。

院内でのピストルの乱射事件ならともかく 医師個人の遅刻なんざ夕刊フジでさえスルーです。

BugsyBugsy 2008/05/21 17:19 あらら 本日のエントリーよりもボールペン大作戦に注目が集まってらっしゃるようですね。

そういえば 
>「過酷な当直」、産科医5人が超勤手当1億円要求 奈良 2006年10月21日
というのがありましたね。

そもそも医師の遅刻なぞは病院へクレームをつけるのが普通で、院内で「オイコラ」としばかれるものですが、今回は直接県の人事課に通報があったんでしょうか?

この「遅刻で口頭注意の懲戒処分」の時期と近似しているのは偶然なんですかねえ?

医師の甚だしい遅刻は無論それ以前からあったのでしょうが、
口にだすのもはばかれるような邪推をオイラしちゃうねえ。

YosyanYosyan 2008/05/21 18:39 ボールペンになんとなく嫉妬しますが、それはともかく、

この記事の本文だけ見ると奈良新聞はなんと愚かな新聞であろうとしか感想が出ません。三室病院で不祥事のような事が続いてその流れでこれも付け加えた説もありますが、たまたまWebでこの記事を見つけた人間は学級新聞並みの新聞としか思わないでしょう。奈良新聞のWebサイトも三室病院関係で続き記事みたいな配慮はゼロです。

奈良新聞はその名の通り奈良県のローカル紙でしょうし、それなりに歴史もあるはずです。もちろん奈良県では支持されているはずです。少し古いですが、2001年の奈良県の新聞発行部数の調査データがあります。

 奈良新聞※   126,324
 朝日新聞(大阪) 163,690
 毎日新聞(大阪) 137,569
 読売新聞(大阪) 125,875
 日経新聞(大阪) 43,375
 産経新聞(大阪) 105,674

奈良県内においては読売、産経を上回り、日経の3倍以上の部数があります。

 >新聞の記事でそこの民度を つい推し量っちゃうというのを知らねえな?

この言葉をかみ締めてしまいます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 19:30 医者の遅刻を記事ネタにするくらいなら、ボールペン作戦とりあげてくれればいいのに・・って、またボールペン話出しちゃいました(^^;。

しかし、奈良新聞の続き記事が出てこない以上、突っ込みようがないですしねー。
こういうニュースは、ヘッドラインとして見せてる部分に、いちばん読者の関心をひく内容が凝縮されてて、続きというか、本文にはあまりおもしろいこと書いてないことが多いんじゃないでしょうか。女性○身の「わたしは○○に△△された!」って見出しにひかれてつい読んじゃうようなもので。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 19:38 続)
あるいは、「医者が遅刻した」ってヘッドラインで「ん?それだけか?何か気になるぞ」と思わせて、購読をすすめるとしたら、けっこう高度な技かも・・
このへんは、文字を使っての客商売、レトリックのプロだし。
変な話、「窓の外を見ていたらカラスが3羽飛んでいた」というだけの話を、ニュースに仕立てられようとすればできるくらいの文章力持ってる人たちじゃないかと思ってます。

お弟子お弟子 2008/05/21 20:02 それなんて東スポの二番煎じ?

元外科医元外科医 2008/05/21 20:08 「窓の外を見ていたらカラスが3羽飛んでいた」をニュースにする。イイたとえですね。
中吊り広告にある週刊誌の見出しと実際に読んだ本文内容の乖離もそうですが、針小棒大
、竜頭蛇尾は常識になってしまってますね。既存メディアは滅び行く巨大肉食恐竜のようです。
まあ、自分のブログでも「続きを読む」の内容が殆ど実質がないこともあったりするので
人のことは言えません。(^^;;)

YosyanYosyan 2008/05/21 20:11 moto様

週刊誌の派手な見出し形式じゃないかの意見はごもっともですが、実際のところWebでこれを見つけても読む事は非常に困難です。何時にWebに掲載されたかは分かりませんが、朝に読んでも近くに奈良新聞が手軽に買えるチャンスが無い限り読むのは不可能です。そんな事が出来る人間は非常に限られています。夕刊であっても同様です。

つまり奈良新聞を読んでいない人間にとっては、奈良新聞とは処分済みの遅刻常習者を掲載する新聞であるしか理解できない事になります。個人的には不思議なイメージアップ戦略と感じます。

banch1banch1 2008/05/21 20:39 これ多分、看護婦からの内部告発じゃないすかね?
始業遅い⇒診療終了もおそい⇒患者からクレームいっぱい&付き合わされる看護婦お怒り
擁護論が多いですが、遅刻常習が事実なら、時間くらい守れよと思う。
給与返還うんぬん以前にね。

サルガッソーサルガッソー 2008/05/21 22:13 給料返還というか普通の会社なら、遅刻した分は残業時間と相殺とかするんですが
ここはそういうことしていなかったのでしょうか?
というかなぜ告発者が相殺している可能性を考えていないのでしょうか?
と考えるとやはり内通者からの密告か、それとも残業が一切発生しない長優良勤務管理(笑)が知れ渡っているかのどちらかでしょうね。

Dr. IDr. I 2008/05/21 22:59 某所で同じ疑問をいだいたら、奈良付近にいらっしゃるある先生から情報をいただきました。


記事より、続きの部分。
「遅刻の回数多い」-医師を口頭注意【県立三室病院】  (2008.5.18 奈良新聞)
  県立三室病院(三郷町三室一丁目、橋本俊雄院長)の医師(医長)が、「遅刻の回数が多い」などの理由で平成18年10月に口頭注意の懲戒処分を受けていたことが、17日までに分かった。
 県人事課などによると、この医師の出退勤時間をめぐって通報があり、通報者は「不当で、給与の返還を求める」と厳しく指摘、病院側が事情を聞いていた。
 遅刻の回数や日時等の正確な痔記録は残っていないが、医師は遅刻、早退の一部を認めた。一方では、急患・輪番診療後などのお翌日平常勤務を不服とし、三百六十五日が待機状態で緊急時などには一時間以内に出動しているとも述べ「執務室の環境が悪い」と訴えた。
しかし、病院側は「執務環境と出退勤時間は別問題。県職員には一定のルールがある」とし、出退勤時間の厳守を命令。医師は命令に従うと上申した。
 県では長年、労使慣行に基づく不透明な遅刻是認がなされてきたが、平成十九年、コンピューターによる出退勤システムを導入し、適正な管理が本庁と出先機関でスタートした。一方、県立病院の医師、看護師、薬剤師事務吏員らは適用が除外になっている。
 今回の医師の所属や氏名について県は「個人情報」として、公にしない方針だ。

引用終了


個人的には、遅刻だけじゃなくて、平日の昼過ぎからいなくなる先生にも、給与を返還してもらいたいんですけどねーw

banch1banch1 2008/05/21 23:22 >医師は遅刻、早退の一部を認めた。一方では、急患・輪番診療後などのお翌日平常勤務を不服とし、三百六十五日が待機状態で緊急時などには一時間以内に出動しているとも述べ「執務室の環境が悪い」と訴えた。

「執務室の環境が悪い」のなら、しかるべき機関に訴えるのが筋。
筋違いも甚だしい。子供かw
こんな一部の医者のせいで、大部分の善良な医者が割り食らうんだよ。

元外科医元外科医 2008/05/21 23:27 待遇が悪いんでしょうね。でもどうして辞めないんでしょう(笑)
責任取って辞職致します。といえばかっこいいのに。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 23:54 地方紙だから、住民は「あの先生のことだ」ってきっとわかるんだろうな。
東京で国会議員がどうしたって話よりも面白いのかも。
ある意味、地元紙ならではの、生き残り戦略ですね。
だから、それが、ネットで掲載されて、遠くの人が読むと、なんでこんなことが新聞ネタになるのかわからない、ってことかも。

tadano-rytadano-ry 2008/05/22 06:00 motoさま

 私、その「住民」の一人ですwww

「あの先生」の行動については地元民は以前から気づいていて、随分前から
話のタネになっていました。ですから住民の誰かが通報した可能性もありますよ。

 三室病院は隣町にある、私の住んでいる西和地区の基幹病院です。朝早く待合で
待っていると医師の方が出勤されるのが見えますが、タイムカードはないように思います。
守衛室でPHSをもらっているようなので、その受け渡しの時刻くらいは記録があるかも
知れませんが。

 最近入院している知人の見舞いに行ったのですが、コンサルとして気になるのは
空床の多さです。300床の病院なのですが、あの感じだと入院患者は200人くらいしか
いないんじゃないでしょうか。

 執務室、というより建物自体が古いです。造りも20年くらいの病院、という感じです。
地元民としては頼りにしている病院なので閉鎖なんてことになったら大変なことに
なります。

ssd666ssd666 2008/05/22 07:55 この病院についてググったら、自分のサイトが当たった(w
http://ssd.dyndns.info/Diary/2008/01/post_490.html

産科も三人から二人になったところで、診療制限などの手を打たずに、結局残った先生も
辞めたようです。なんとなく雰囲気が想像できるなあ。

きくりきくり 2008/05/22 11:10 出勤時間は9時に揃うため、管理の必要がないという面もある。

いずれにせよ、労基法37条のため毎日の出勤時間を事細かに把握する必要はないのである。

最近、タイムレコーダーが導入されたのは電算化による事務処理の簡素化のために過ぎない。

もっとも、病院医師については、出勤時間を何とも思わない者が少なからずいるのであるから、管理のため最も早く病院にこそ導入すべきであったのであるが。

>どんな職場でもある一定以上の規模になれば必ず遅刻の常習犯はいます。職場の規則に応じてそれぞれの処分が行なわれると考えますが、奈良新聞はどういう基準で、1年半以上前の遅刻の「口頭注意による懲戒処分」を記事に掲載したかを知りたいところです。

医師ほど公務員の自覚の欠如した者はいないということ。勤務時間無視が余りにひどかったということであろう。

>ただ「公務員の不祥事」様に蓄積された公務員関連の記事を拝見すると 奈良県は東京都や神奈川県と異なり、やたらと県立病院などの公的病院が叩かれている報道が多いようです。

奈良県はもともと民間病院が少ない。公立病院の話題が多くなるのは当然だ。
なお、県立病院は「公的病院」ではなく「公立病院」。「公的病院」とは日赤や済生会等のことだ。本当に医師か?と疑われるよ。

>しかし、病院側は「執務環境と出退勤時間は別問題。県職員には一定のルールがある」とし、出退勤時間の厳守を命令。

こんなことは当たり前のことである。執務環境に不満があるなら、ルールに従った申し出をすべきだ。職場の規則に従って勤務するのは社会人の常識である。

きくりきくり 2008/05/22 11:22 前の投稿を訂正

きくりきくり 2008/05/22 11:22 >記事内容は単純で遅刻をくり返す医師に対し「口頭注意の懲戒処分」が行なわれたというものです。勤務医も一皮剥けば病院勤務のサラリーマンですから、遅刻の常習犯であれば「口頭注意の懲戒処分」を受けて何の不思議もありません。

それだけの心構えがあるなら気にすることもないじゃないか?

>懲戒処分の前に「ただの注意」が何度か行なわれるはずだからです。これは医師に甘いではなく、すべての職場でそうだと考えます。注意を重ねても改善しなければ正式に処分される手順です。そのあたりもきっと詳細に残りの記事になっているかと思っています。記事になるぐらいの遅刻ですから、壮絶な遅刻歴があるに違いありません。

医師の勤務実態を見ていると遅刻を気にしているどころか、勤務時間は一応の目安程度にしか考えていない者がほとんどだ。9時を回っていようが悪びれた様子もない。患者の呼び込みに少し時間がかかることをいいことに外来に滑り込みセーフであればOK、少々遅れようと「悪りぃ悪りぃ〜」といった調子だ。病棟勤務なら10時になろうが診とけばいいんだろうといった態度である。

時間厳守の一般公務員から見れば、これは「壮絶な遅刻歴」であろう。今まで処分されなかったことがそもそもおかしいのだが、それだけ病院が治外法権で甘やかされてきたということだ。

>これも考えれば摩訶不思議な事で、県人事課はまさかと思いますが、通報が無ければ出退勤時間が把握できないのでしょうか。
>このうち労基法37条を守るためには労働時間の適切な管理が必要です

まさかではなく実際に県人事課は通報がなければ出勤時間が把握できなかったのである。

最近こそタイムレコーダーを導入し出勤時間を打刻させる公務所が増えているが、以前は9時に出勤するのは当然のことと考えられ出勤時間について一律に管理する必要はないと考えられていた。現実にほとんどの一般公務員は今も昔も9時出勤を厳守している。また、公務所は勤務時間にバラツキがないところがほとんどで、毎日打刻によって管理するほどのものではない。特に早出の時は別に時間外勤務帳簿をつければいいだけのことである。

また、遅刻の場合は時間休暇を申請して遅刻扱いにならないよう処理できる。そこで、出勤時間は9時に揃うため、管理の必要がないという面もある。

いずれにせよ、労基法37条のため毎日の出勤時間を事細かに把握する必要はないのである。

最近、タイムレコーダーが導入されたのは電算化による事務処理の簡素化のために過ぎない。

もっとも、病院医師については、出勤時間を何とも思わない者が少なからずいるのであるから、管理のため最も早く病院にこそ導入すべきであったのであるが。

>どんな職場でもある一定以上の規模になれば必ず遅刻の常習犯はいます。職場の規則に応じてそれぞれの処分が行なわれると考えますが、奈良新聞はどういう基準で、1年半以上前の遅刻の「口頭注意による懲戒処分」を記事に掲載したかを知りたいところです。

医師ほど公務員の自覚の欠如した者はいないということ。勤務時間無視が余りにひどかったということであろう。

>ただ「公務員の不祥事」様に蓄積された公務員関連の記事を拝見すると 奈良県は東京都や神奈川県と異なり、やたらと県立病院などの公的病院が叩かれている報道が多いようです。

奈良県はもともと民間病院が少ない。公立病院の話題が多くなるのは当然だ。
なお、県立病院は「公的病院」ではなく「公立病院」。「公的病院」とは日赤や済生会等のことだ。本当に医師か?と疑われるよ。

>しかし、病院側は「執務環境と出退勤時間は別問題。県職員には一定のルールがある」とし、出退勤時間の厳守を命令。

こんなことは当たり前のことである。執務環境に不満があるなら、ルールに従った申し出をすべきだ。職場の規則に従って勤務するのは社会人の常識である。

お弟子お弟子 2008/05/22 12:56 >医師ほど公務員の自覚の欠如した者はいないということ。勤務時間無視が余りにひどかったということであろう。
>執務環境に不満があるなら、ルールに従った申し出をすべきだ。

実にもっともですな。

FRISKFRISK 2008/05/23 00:17 事務長に「勤務時間の把握に努めるべし。それに応じて適切に超過勤務手当を割り振るべし」と進言したが、「医師手当を払ってるんだから24時間365日働いても無問題」と相手にされなかったので、労働基準監督署に行き、「労働時間の管理が不十分である」と指導を依頼したところ、後に事務長から「余計なことをするから事務は大変になった」と文句を言われた私は、この春めでたく市立病院を退職しました。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080521

2008-05-20 在宅看取り推進計画

5/17付産経ニュースより、

医療事故防止で病院スクラム 入院死亡1万人減目指す

 患者の容体が急変した場合の対応方法や、手術時の注意事項などを病院間で共有し、医療事故の防止につなげようと、日本医師会や日本看護協会、日本病院団体協議会が17日、合同キャンペーン「医療安全全国共同行動」を始めた。

 期間は平成22年5月までの2年間で、国内の病院の3分の1に当たる約3000病院の参加を想定。入院死亡者1万人の減少を目指す。主催する同行動推進会議の高久史麿議長は「できるだけ多くの病院に参加を呼びかけ、患者の安全と命を守りたい」と強調した。

 賛同する病院は、19日からネットを通じ参加登録。(1)危険薬の誤投与防止(2)輸液ポンプや人工呼吸器の安全管理(3)患者の容体急変時の対応態勢の確立−など8項目から取り組みたいテーマを選び、毎月の入院死亡数と死亡率を報告。キャンペーン終了時に取り組みの成果を自己評価する。

記事によると医療安全全国共同行動なるものが行われ、そこにある8つの取組みをするそうです。記事には3つしかありませんが全部あげると、

  1. 医療関連感染症の防止
  2. 危険薬の誤投与防止
  3. 周術期肺塞栓症の防止
  4. 危険手技の安全な実施
  5. 医療機器の安全な操作と管理
  6. 急変時の迅速対応と院内救急体制の確立
  7. 事例要因分析から改善へ
  8. 患者・市民の医療参加とパートナーシップの構築。

立派な目標ですが、これが達成される事により、

    共同行動では有害事象件数30万件以上低減,入院死亡数1万人以上低減という達成目標を掲げる予定。

目標は二つに分けられますが、

  • 有害事象件数30万件以上低減
  • 入院死亡数1万人以上低減

まず有害事象件数が現在どれぐらいかがデータが出て来ないのですが、こちらの方の目標はまだ達成は可能かもしれません。この共同行動の削減対象の有害事象の定義は分かりませんが、基本的にヒューマンエラーと考えられますから理論上は削減可能です。目標が現実的な数字なのかそうでないかの検証は全国共同行動のHPを見てもよく分かりませんが、削減について努力しようという趣旨は理解します。

もう一つの目標が不可解です。はっきり言わなくとも普通にやれば不可能です。全部現在のレベルで望みうる最高水準で達成されても、いやその10倍ぐらいの水準で達成されても普通にやれば絶対不可能です。医療は寿命の前には無力だからです。確定値である平成18年での65歳以上の高齢者比率は20.8%です。予測値もあり平成22年には23.1%に増えるとされています。平成18年と平成22年(予測値)の人口差は約60万人ですから、比率による高齢者人口の差は誤差範囲ないと見なせるかと考えます。死亡者数も109万人から119万2000人に増えます。表にまとめると、


分類 平成18年 平成22年
総人口 1億2777万人 1億2717万6000人
65歳以上人口 2660万4000人 2941万2000人
死亡者 109万人 119万2000人


この共同行動の期間は平成20年から平成22年ですからあくまでも参考ですが、高齢者人口が増え、死亡者の数が増えていくのはもはや誰でも常識として知っています。出生者を増やす事は理論上可能であっても、死亡者の数を医療では左右できません。現代の医療水準では統計を左右できる部分は既にやり尽くしています。

先ほど「普通にやれば」と言いましたが、普通にやらなければ達成は十分可能になります。もっとも普通にやらなければこんな共同行動をしなくとも達成は可能なんですが、共同行動の目的はあくまでも、

    入院死亡数の削減

つまり病院以外で死亡する人間の数が増えてもらえば良いわけです。そうなると現在どれぐらい在宅見取りが行なわれているかと言えば、2007.10.27付け読売新聞

在宅で看取り2万7000人…過去1年本社集計

支援診療所3割が「ゼロ」

 高齢者の自宅などでの療養を支援する在宅療養支援診療所が過去1年間に在宅で看取(みと)った患者は、全国で2万7000人に上ることが、読売新聞社の調査でわかった。在宅での看取りの実数が明らかになったのは初めて。

 支援診療所が本来の機能を果たしているかを測る指標となるが、一人も看取ったことがない施設が3割を占めた上、地域差も目立った。

 支援診療所は、高齢者医療を支える中核施設として、昨年4月に創設された。24時間365日往診できる体制を整えることなどが条件で、往診料などを一般の診療所に比べて高く請求できる。終末期医療も担うため、看取り数の報告が義務づけられている。

 調査は、支援診療所が看取った患者数について、全国の9777施設が今年7月、各都道府県の社会保険事務局に報告したデータを読売新聞社が情報公開請求して集計した。対象期間は、昨年7月から1年間。

 それによると、在宅で亡くなった患者は2万7072人。このうち、2万1724人が自宅で、5348人が特別養護老人ホームや老人保健施設などで亡くなっていた。地域別では、東京が4514人で最も多く、大阪2345人、神奈川1844人などの都市部が続き、少ないのは高知、富山などだった。75歳以上の死亡者数1万人当たりで見ると、787人の東京がトップで、大阪(587人)、奈良(559人)が続いた。関東、近畿などの大都市圏で看取りの割合が高く、北海道・東北、甲信越、中国地方が低かった。

 診療所別に看取った人数をみると、0人が3168施設(32%)に上り、在宅で最期まで看取るという機能を果たしていない施設が多いことがわかった。

 国立長寿医療センターの大島伸一総長の話「看取りの数は予想していたよりも非常に少ない。手を挙げながら、実際には機能していない支援診療所が多いことが裏付けられた形だ」

 在宅での看取り 医師が定期的に自宅などを訪問診療し、死に至るまで見届けること。在宅死は、かつては8割を占めていたが、病院が整備された結果、1割強に落ちている。政府は医療費抑制と患者の生活の質の向上を掲げ、在宅での看取り推進を医療制度改革の柱に据えている。

記事の内容はどうでも良いのですが読売新聞の調査ではありますが去年で、

    全国で2万7000人

だそうです。きっちり統計年次が合わないのですが、

  • 平成19年の入院外死亡が2万7000人
  • 平成18年度の総死亡数が109万人
  • 平成22年度の推定死亡者が119万2000人

おおよそですがこの計画のスタート時の入院死亡者数は106万3000人、これを2年間で1万人減らせば105万3000人、一方で計画終了時の推定死亡者は119万2000人ですから、

    119万2000人 − 105万3000人 = 13万9000人

現在の3万人弱の入院外死亡を2年で5倍以上の約14万人にする計画である事がわかります。またこれも読売調査を信用してですが、老健や特養の死亡者数はほとんど増えない可能性が高いですから、13万人以上は在宅看取りに移行する事になります。算数の基礎にした統計数字が微妙にバラバラですがこの程度は必要になるかと考えます。

この共同行動のもう少し具体的な内容ですが、

この実現に向け,3000病院以上(または全急性期病床数の50%以上)の参加登録,そして医療安全の基盤づくりには地域内の他の病院や団体との協力が不可欠なことから,30か所以上の地域支援拠点の設置をめざしていく。

参加する医療関連施設は、

  1. 3000病院以上(または全急性期病床数の50%以上)の参加登録
  2. 地域内の他の病院や団体との協力
  3. 30か所以上の地域支援拠点の設置

在宅見取り数を増やすには入院できなくすれば良いわけですから、病床数の削減が一番効果的です。病床がなければ入院したくとも物理的に出来なくなるからです。そうなると、どの病院の病床を減らすかになりますが、やっぱりこの計画に参加していない病院を狙い撃ちにするのでしょうか、それとも参加した病院に対し「目標未達成」のペナルティを課して減らすんでしょうか、興味が尽きないところです。そう言えば試算した13万人の病院外での死亡者数は療養病床大幅削減計画の現在の達成数に妙に近い気がしてならないのですが、気のせいでしょうか。

この医療安全全国共同行動ですが、有害事象の削減はまあ良いとして、入院死亡者数1万人削減は「在宅看取り推進計画」と素直に言っても良さそうな気がします。

テキサンテキサン 2008/05/20 08:23 Yosyan様、いつも興味ある話題を提供して頂きありがとうございます。
小生も、この入院時死亡者の定義があいまいかな?という感想です。加齢や疾病に伴う死と事故死の間に境界線を引くのは難しいと思います。
また、「全体で1万人減」ではなく「個々の施設で年間何人におさえる」と各自がエンドポイントを設定するべきではないでしょうか。実際に医療安全にかなり労力を費やしている施設もかなりありますから。
試験に例えれば、「60点を80点に上げる」より「80点を90点に上げる」方が何倍も努力が必要で、これは他の科目とのバランスを考えなければなりません。医療安全ばかりに労力を要するあまり本来の治療がおろそかになっては本末転倒です。

YosyanYosyan 2008/05/20 09:17 テキサン様

このエントリーを書くときに、1万人は記事の先走りか、内容の不消化と思っていましたが、医療安全全国共同行動のHPを読んでも普通に読めばそう読めます。もう少し配慮した表現をしないと、

 1.医療ミスでの死亡者が1万人以上いる。
 2.減らすのは1万人だからこれは氷山の一角で10万人ぐらいいてもおかしくない

さらに高齢者増加による死亡者の増加は確実ですから、普通にやれば「入院時死亡」は増えます。これをもって「医療事故死の増加」みたいな批判を受けかねません。どうにも拙い書き方に思えてなりません。有害事象の低減だけでよかったような気がどうしてもします。

Med_LawMed_Law 2008/05/20 09:40
安全、安全と言いますが、安全には非常にお金が掛かります。

試験勉強を考えてみれば実感できると思います。
80点取るための勉強
90点取るための勉強
95点取るための勉強
100点取るための勉強
100点を2回連続で取るための勉強
100点を・・・回連続で取るための勉強

どういう勉強をするのかは勝手な部分がありますが、指数関数的にハードルが高くなります
工業部品でも、一般使用と、特殊機材への使用との製品に大きな違いがある訳ではありません
信用度が全然違うために、値段は大きく大きく違ってきます。
日曜大工に使うネジと、車に使うネジ、飛行機に使うネジ、ロケットに使うネジ

ロケットに使うネジを日曜大工に求めたら、ネジ1本で数千円になるかも知れません

安全を求めるのが悪い訳ではありません。程度ものであるということです。
絶対視して、100点取れると考える人達は、他の点数にならない部分を大きく損なって全体を壊してしまう可能性を無視してしまいがちです。

まあ、この手の調査では、調査する側に信頼がないのと、能力がないので、1万人の数字も95%信頼区間では、100〜1,000,000の違いが出てきそう(10の指数計算でベキ数が2〜6の間ということ)

>在宅死は、かつては8割を占めていたが、病院が整備された結果、1割強に落ちている。

事実は、「在宅死は、かつては8割を占めていたが、(今は)1割強に落ちている。」
それが「病院が整備された結果」かどうかは、単なる推測に過ぎない。
単なる推測に過ぎないものを強烈な因果関係で結んで、報道することに違和感はないのだろうか?

マスコミは報道するたびに、自分達の文章が試験に掛けられていると考えてもらいたい
自己検証能力があるのかどうか、本当に疑問に思う

一般市民一般市民 2008/05/20 10:05 入院死亡数1万人以上低減
これはてっきり医療の技術進歩で達成しようという目標かと思いました。
在宅死
ほとんど今の時代ないと思っていましたし、自分の親も当然
病院で死ぬもんだと思っていました。
今まで親戚が皆そうでしたから。
在宅と言われても・・・正直困りますね。狭いマンションなんで。

LTLT 2008/05/20 10:13
人間の死亡率が100%である限り死亡数を減らすことは出来ません。
やはり定義が曖昧と思います。
何を意図しているのでしょうか?
まあ入院死亡数を減少させるにはベット数を削減すれば確実に目標達成できると思いますが。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 10:23 すみません、ボールペン作戦です。

「8月20日」のシールを貼って、胸にさしたイメージ作ってみました。
どうでしょうか?ご意見お聞かせください。
 
http://www7.axfc.net/uploader/90/l/8939063720/Img_12634.jpg

YosyanYosyan 2008/05/20 10:33 moto様

掲示板作ってボールペン作戦の話題は分けましょうか。あんまりあちこちに情報があると、裏方が追いかけるのに一苦労します。せっかくの提案ですからできるだけ迅速に対応したいですし、零れたら申し訳ありません。

元ライダー元ライダー 2008/05/20 11:02 この医療安全全国共同行動が開催されたのは 経 団 連 ホールだそうですが、参加した団体や個人の皆様は何も違和感(昨日から違和感続きw)を感じないのでしょうか?ん〜、どう読んだらいいのかなあ。それとも読みすぎなんでしょうか。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2008/05/20 11:02 開業医の先生に「お看取り」ということで、御紹介しても、最後は御家族が「やっぱり
病院で」と夜中に救急車で来院して、入院されている事が多いです。普段から介護されて
いる御家族は自然なお看取りを望まれていても、「遠くの親戚」(遠くの三男)あたりが
「おふくろを見殺しにするのか」って時間外で大声あげて入院というパターンが多いようです。
日本人の死生観やら世間体やら死ぬ前に出来るだけの事をしたつもりになりたい御家族の
自己満足やらが問題でしょう。
院内安全なんとか委員会の会議に出てますが、インシデントのトップは患者さんが病棟で
転倒したり、ベッドから床に落ちていたりが圧倒的に多いです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 11:20 >Yosyan様

どうもすみません。
それでは5/13のエントリーがボールペン作戦ですので、ここのコメント欄の残りを使わせていただいてよろしいでしょうか?
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080513
他の方からボールペンの話題が出た場合も、こちらに誘導してください。よろしくお願い致します。

TOMTOM 2008/05/20 13:57  ヒューマンエラーを減らす取り組み(fail-safe含む)は合理的範囲内で是非やるべし、として、
「入院死」の定義もそうですが、「有害事象」の定義も問題ですよねぇ。
 よく「患者さんが病棟で転倒」って事件があると、どんな事情でもその時出番だった看護師→ひいては病院のせいという事になって、“医療事故”扱いされますが、私にはあれ、どうにも違和感があります。独歩可能な老人が、看護師のいないところでたまたま転んだら、それは24時間そばに付いていなかった看護師のせいなんでしょうか。リハビリ中の人が介助者がいたのに転んだ、というならともかくね。
 「絶対に誰も転ばない病棟」を実現するためには、患者の数倍の看護師がいて、どんな元気な患者も、歩く時には周りをSPのように看護師が囲む、トイレも一人で行っちゃダメ。そんなんじゃないと無理でしょう。コストだけでない部分で非現実的です。
 たまたま病院内で発生しただけの、生きてる限り回避しきれないsubjectに属する事故と、何らかの治療行為に伴うexternalなものは分けて考えないといけないと思います。
 それにしても、入院中のおばあちゃんが転んだ時に、真っ赤な顔で看護婦長罵ってた息子夫婦とかって、大概入院してから一度も来てない人だったりしたよなぁ(遠い目)。

YosyanYosyan 2008/05/20 16:06 結局のところ何をしたいのか良く見えない共同行動なんですが、それなりに金がかかってそうですから結果がいりますし、結果は有害事象とか入院死亡というより、全国統一マニュアル作成みたいに思えます。分厚いマニュアルが出来上がり、そのマニュアルにそって病院業務を行なわないと病院機能評価を取らさないとか。それより共同行動のために参加病院に病院機能評価を取らせていくとか。う〜ん、病院機能評価を取らせるはありえるな・・・。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2008/05/20 16:33 >>医療安全全国共同行動
いずれにしても会議と書類仕事が増えるのは確実ですね。
どうせ予算つかないと思うので実効性は??でしょうけど・・・

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 16:41 わが、愛知県内のはなしなんですが、
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高浜市立病院を民営化 医師不足で来年にも
2008年5月15日 朝刊

 愛知県高浜市と医療法人豊田会が、それぞれ経営する高浜市立病院(130床)と刈谷豊田総合病院(同県刈谷市、607床)の統合を視野に入れた検討委員会の立ち上げに合意した。来年4月1日にも、高浜市立病院が刈谷豊田総合病院の系列病院という形で再出発する。
 高浜市が「経営形態にこだわらず、地域医療を存続すべきだ」として経営移譲を含む連携を申し入れ、豊田会が受諾した。検討委員会で市立病院の職員の転籍や今後の診療体制、土地・建物の所有権などの条件整備を話し合う。診療科数は減らす見込み。
 高浜市立病院は1985年、8診療科の総合病院として開院。医師不足の影響で、常勤医はピークの13人から、現在は3人に減少。小児科など一部診療を休診する事態になり、2006年8月、市の病院経営改革委員会が指定管理者制度による公設民営化の対応策をとるよう市に答申していた。経営収支も03年には2100万円の黒字だったが、07年度決算(見込み額)では6億7000万円の赤字を計上した。
 医療法人豊田会はトヨタグループ7社と刈谷市で設立。公立病院の民間移譲は、山梨県石和町国保峡東病院(02年)、岡山市立吉備病院(06年)などの事例がある。
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今後も公立病院の民間委譲は進むでしょう。それを契機として、外来閉鎖やベッド数削減がなされて、入院しようにもできない形が出来上がっていくと思います。

BugsyBugsy 2008/05/20 16:54 病院で「ヒューマンエラーを減らす取り組み」は大いに結構ではありますが、
要はダブルチェックをすべきです。看護師さんたちが点滴や輸血、入院の申し送りの際 細かくやっているじゃないですか。
一方で医師がひとりぼっちで夜間診療をやらされています。診断から治療まで誰も助けてもらえないことが多々あります。ダブルチェックが出来るくらい医療スタッフを人数を増やせない限り 絵に描いた餅です。そこから国家レベルで取り組まないと 土台小手先のキャンペーンでしかすぎません。

病院機能評価も一時積極的に取り入れたのですが、あれだけ会議につぐ会議をやらされて何かご褒美はありましたか?診療報酬に反映されましたか?
あのときの熱気も急に冷めてきました。
まあ職員が院内の問題点を会議で発言するようになったことのみが 良かったようです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 17:12 続きです。
医療安全全国共同行動っていうのは、企業でいうところの、生産管理です。
だから、トヨタなんかのおはこ。
生産管理ってのは、だいたいつまらないものです。企業でも開発研究部門で成果が出せないと、生産管理に回されるって聞いたことあります。
重要性は高いのでしょうが、医者の知的好奇心の対象とはなりにくい。

生産管理には、リスク管理だけでなく、コスト・原価計算も含まれます。今後、さらに保険診療が締め付けられる中で、病院が利益を出すためには、欠かすことができません。
医療に生産管理の手法・意識をもってくることで、将来の民間委譲への準備のように、わたしには思えます。
リストラ間際の中年サラリーマンが、将来の再就職にそなえて、資格を取得しようと勉強はじめるようなものじゃないかな。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 18:45 医療崩壊後のはなしになると、どうしても自由診療・混合診療のはなしになりがちですが、保険診療のパイというのは、多少小さくなっても残ってるはずです、当たり前ですが。
そこでどう利益を出すか、っていうと、トヨタ的な企業経営がいちばんノウハウ持っている。地方公立病院は、そういうところに、皆移譲したい。
しかし、利益を出すノウハウ持ち過ぎているがゆえに、既存の開業医の先生にとっては頼もしい反面脅威でもある。
そのうち、入院紹介できる病院がほんとに少なくなったら、開業医の先生は、こういう企業病院と、連携契約して、たとえば、消耗品の仕入れなんかを、割高でそこの企業から仕入れなければならない、なんて話になってくんじゃないでしょうか?
眼科なんかだと、今でもグループつくって、オペできる病院を中心として、そういうとこありますよね?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 18:57 そうだなあ、だから、いまは「病診連携」てのは、わたしも目の前の名大病院とやってるけど、いまは病院のほうが下手ですが、いずれ逆転するのかもなあ。。
そうすると、開業医は「うちは○病院と連携してます!」って掲げないと患者来なくなって、そのためには、費用がかかる、ってことになるのかも。。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 00:34 医療崩壊後の再生ってのは、上からと下からとで伸びてくる。

下から、っていうのは、うちみたいな、自己完結型のクリニック。上位病院紹介する必要がないから、システムの崩壊とは無縁。
次に、産科とか眼科とか、グループ診療で連携を取ることによって、完結したループを保つことのできる専門科。産科ってのは、いま、一次的に訴訟リスクが高まってるだけで、小人数集まれば、あるいは単科専門病院を核とすれば、自己完結可能だから、再生は意外と早い気がする。

上から、っていうのは、トヨタの病院みたいに、一通りなんでもできて、経営体力もある病院が、病診連携を利用して、上位病院がなけれな存立しえない個人クリニックを傘下におさめていく。そういう個人クリニックは、これまで、地域の公立病院を頼みにしてたわけですが、それが無くなるか、いつのまにか、企業型の病院に変わっている。
いくら腕が良くっても、上位病院との連携なければ存立しえない科っていうのは、上からの再生を待つしかないですからね。

僻地の産科医僻地の産科医 2008/05/21 02:34 moto-tclinicさま〜。私信ですみません。
明日の夕方にとりあえず40本くらい取りに伺います〜。
都合が悪ければあさって行きます。

hiroohiroo 2008/05/21 03:34 > 有害事象件数30万件以上低減
こちらも、取り組みの結果としてこうなっているといいな、ならよいと思いますが、
これが数値目標として各施設に割り振られて、直接これを意識して取り組むようだと、医療の質の面では逆効果ではないかと思います。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/21 06:10 >僻地の産科医様

まだ出来てないです。
しまった、そのこと告示するの忘れてた。
最初の100本が出来上がるのが6月2日か3日です。101本目からはそれ以降になります。
それから、ボールペンネタは、情報散逸するので、
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080513
のコメント欄のほうにお願いいたします。

DTMHDTMH 2008/05/21 06:54 1万人の入院死亡数の削減は医療事故による死亡、つまりは「医療安全調査委員会(仮称)」の対象となる死亡の削減でしょう。有害事象の頻度としてhttp://kyodokodo.jp/にしめされている厚生労働科学研究費補助金医療技術評価総合研究事業「医療事故の全国的発生頻度に関する研究(主任研究者 堺秀人)」平成15年度〜17年度総合研究報告書、2006
にあり(原典にあたっていないのですが)、おそらくその孫引きがhttp://www.medsafe.net/contents/special/53kobayashi.html
に載っており、それによると、チェックしたカルテのうち有害事象があったのが6.8%で、そのうち死亡が4%、すると入院者中有害事象を起こした患者での死亡は入院数の0.27%。のべ新入院数は年間1400万人(同一人物の再入院を含む)ですので、乗じると3.8万人が有害事象を起こした患者で死亡。これはto error is humanの米国での推定値である4.4-9.8万人が有害事象のため死亡しているとほぼ一致(対人口での割合では)する。この3.8万のうち1万を減らそう、ということでしょう。上記によると、6.8%のうち2.1%は予測可能性が高いですから、これをすべて撲滅すれば1万減るということです。つまり、検証は、サンプルサーベイを行うしかないわけでかつ、研究中の有害事象をもって死亡した者の実数は少ないので(上記研究では4300冊のカルテを検討、0.27%ですから死亡は12くらいと推定)、相当大規模な研究を行わないと、減ったかどうかを検証することは難しい、となります。目標を掲げる、ということは、検証のための研究も行う、ということだとは思うのですがはたしていかがでしょうか。たしかに、http://kyodokodo.jp/では施設での死亡数、死亡率などを提示するように参加施設に求めていますが、Yosyan先生の指摘のとおり、これにどれだけの意味があるのか(有害事象以外の死亡が多数のため安全改善では死亡減がみえない)は疑問です。

2008-05-19 いつもの朝令暮改

5/17付け中国新聞より、

終末期相談支援料を再検討 後期高齢者医療制度で厚労省

 後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で厚生労働省は十六日、回復の見込みが難しい終末期の治療方針を患者や家族と医師らが話し合って文書にまとめた場合、医療機関に診療報酬二千円が支払われる「終末期相談支援料」について、厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)で再検討してもらうことを決めた。

 野党や難病患者団体に「延命措置の中止を強制されかねない」として廃止を求める意見もあることを考慮した。二十一日に中医協総会を開き、見直しも含め検討をあらためて委ねる。診療報酬は中医協の答申を経て四月に改定されたばかり。二カ月足らずで個別項目を再検討するのは異例だ。

 併せて、高齢者のかかりつけ担当医(主治医)としての継続的な医学管理に対し月六千円の定額報酬が支払われる「後期高齢者診療料」についても、地域の医師会で反発の声が上がっており、再検討の対象とする。

 厚労省はいずれの見直しにも否定的だが、中医協の判断によっては廃止の可能性もある。中医協は(1)健康保険組合など支払い側(2)医師会など診療側(3)学者ら公益代表―で構成、委員は二十人。

 終末期相談支援料は「在宅診療に熱心な医師らを評価しようと導入した」(厚労省)とされるが、民主党は「終末期の医療費抑制が目的」と批判。舛添要一厚労相は十五日の参院厚労委員会で「意図は善意でも、終末期医療への取り組みが後退する危険性がある。見直すべき点は調査を踏まえ改革する」と答弁した。

マルメの後期高齢者診療料の話はさておき、終末期相談支援料の見直しを注目してみます。これは生前意思確認への診療報酬で前にも一度触れましたが具体的内容として、

 医師が一般的に認められている医学的知見に基づき回復を見込むことが難しいと判断した後期高齢者について、患者の同意を得て、医師、看護師、その他関係職種が共同し、患者及びその家族等とともに、終末期における診療方針等について十分に話し合い、その内容を文書等にまとめた場合に評価する。

あからさまに言えば死期が確実な患者に対してどれほどの延命医療を施すかの確認のことです。算定要件として、

  1. 終末期における診療方針等について十分に話し合い、文書(電子媒体を含む)又は映像により記録した媒体(以下、「文書等」という。)にまとめて提供した場合に算定する
  2. 患者に対して、現在の病状、今後予想される病状の変化等について説明し、病状に基づく介護を含めた生活支援、病状が急変した場合の延命治療等の実施の希望、急変時の搬送の希望並びに希望する際は搬送先の医療機関の連絡先等終末期における診療方針について話し合い、文書等にとりまとめ提供する
  3. 入院中の患者の診療方針について、患者及び家族等と話し合いを行うことは日常の診療においても必要なことであることから、入院中の患者については、特に連続して1時間以上にわたり話し合いを行った場合に限り算定できることとする
  4. 患者の意思の決定に当たっては、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」(平成18年5月21日医政発第0521011号)及び「終末期医療に関するガイドライン」(日本医師会)等を参考とすること

かなりの手間ひまを要するのですが診療報酬は、

    後期高齢者終末期相談支援料 200点(1回に限る)

ちなみに200点とは2000円の事です。この制度に対して批判があるようで、

    野党や難病患者団体に「延命措置の中止を強制されかねない」として廃止を求める意見

こういう批判を受けて厚労省は、

    二カ月足らずで個別項目を再検討するのは異例だ。

非常に素早い対応を行なっています。

実はこの制度は今回の診療報酬改定の中で数少ない評価部分だの声が医師にはあります。理由は終末期を迎えた患者に対し、延命処置を含む治療方針を決めておくのは日常業務だからです。この制度が出来たから終末期の治療方針を予め決めるような動きが出たのではなく、以前から行なっていた業務に診療報酬が付いた事を評価していたのです。「たった2000円!」みたいな意見ももちろんありましたが、診療報酬化されることにより、より定着することに好感を持ったと言うところです。

ところが異例の早期見直しだそうです。見直しと言うのは診療報酬を「上げる」ではなく「取り消す」で間違いありません。記事を読みながら、どうしても私は悪意を感じてしまうのですが、「終末期における診療方針」を決定するのは制度を読んでもらえれば分かるとおり患者本人です。選択としてトコトンの延命を望む選択も出来ますし、一旦同意しても後日これを反故にしてやり直す事も可能です。終末期の患者の心理は微妙ですから、そういう事も含めての診療報酬です。

それと診療報酬が消滅しても、この作業は何の関係もなく必要なものとして続けられます。診療報酬から無くなったから消え去る行為ではありません。それなのに、まるで診療報酬が無くなれば消滅する行為のように書かれていると感じるのは私だけでしょうか。

記事の不勉強とか悪意とかはともかく、厚労省は本音ではこの検討を歓迎しているように思います。医療側の観測の一つに「どうせ長くは続かない」があります。これまでも似たようなケースで診療報酬を設けて推進し、拡がったところで「定着した」として報酬を突然打ち切る政策が多々ありました。もちろん打ち切っても書類仕事としてはキッチリ残ります。どうせこの制度も同じ運命だろうと見ていますが、打ち切る理由が出てくれば大喜びだと思われます。これまで通り、タダでやってくれれば医療費はそもそも不要だからです。

あえて心配すれば中医協でこの問題の扱い方がゴネで、報酬は無くなる代わりに手間は数倍なんてのは嫌ですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 09:24 回復の見込みがないと判断することは、微妙な表現ですが、消極的安楽死を容認するということで、これを文書化するというのは議論があるところでしょうね。
実際には慣行として行われていることですが、触れてはならないタブーみたいなものなんでしょう。

「回復の見込みがない」と文書化して、亡くなった後で、遺族が「回復の見込みはあった」と訴えるなんてケースでてきたら悪夢ですね。

それから、「回復の見込みがない」と判断するということは、以降の医療行為を何かしら制限するということだから、本人または遺族に後期高齢者制度で徴収していた分からの還付金が、何がしか降りるべきという考え方もありと思います。保険の解約みたいなもので。

PS:ボールペン作戦のメインページですが、昨日のコメント欄に記したのですが、Paypal手数料の記述のところも、恐れ入りますがご訂正願います。いまのところ、4件、¥9909のご寄附が集まっています。あと¥91で追加100本発注です。みなさま、よろしくお願いいたします。

YosyanYosyan 2008/05/19 10:46 moto様

HPの追加修正の一元化の整備を進めてますので、しばしのお待ちを下さい。

文書化については発表時点から議論はあって、終末期の説明はそんな型に嵌ったものでは出来ないと言う意見から、死の受容への意識を育む契機になるというものまでありました。私は小児科医ですし、子供が常に死に直面する職場から離れて久しいですから、なんとも言えないのが本音です。

 >遺族が「回復の見込みはあった」と訴えるなんてケース

これも議論にありまして、弁護士をキッチリ立てて文書作成を行なうべきだの意見もありました。そうなると2000円じゃ話にならないの展開でしたけど。

元ライダー元ライダー 2008/05/19 12:16 >延命処置を含む治療方針を決めておくのは日常業務だからです。

そうなんですが、

『医師、看護師その他の医療関係職種が共同し、患者及びその家族等とともに、終末期における療養について(略)、患者の十分な理解を得るために話し合い、その内容を文書(電子媒体を含む)又は映像により記録した媒体(以下文書等)にまとめて提供した場合に患者1人につき1回に限り算定する。』(白本より引用)

このように型にはめられてしまうと、やりにくくてしょうがない。
「共同し、話し合え」なんて現実無視の典型。
まあ、役人様は会議室に医者、看護婦、コメ、患者、家族、みんなで集まって会議するイメージなんでしょうが、現実はそうじゃない。在宅終末期はタイミングをみて少しづつ患者・家族から意向を聞き出したり、話したり、何回もの訪問で方向を決めていくのが大半。その度に会議しろなんてムリですね。
そしていつもの「作文を患者様に提出しろ」というワンパターン。役人様は例外なく文書が好きなんでしょうが、嫌いな人も多い。だいたい後期高齢者且つ終末期という状態で文書を理解できる人がどれだけいるか?まあ10%以下でしょうね。だから対象者もほとんどいません。

通りすがり通りすがり 2008/05/19 14:16 診療報酬の評価は置いておいても、そもそも延命治療そのものについて、しっかり議論をしてくれよと。

で、ドナーカードぐらいはっきり線引きすれば良いじゃない。
弁護士作成で、本人、○親等以内の家族の署名捺印がある書類形式を揃えておけば延命治療中止が可能。
本人に意識が無くても○等身以内の全ての家族の同意書類があれば延命治療中止が可能。
等。
それ以外は治療続行

どの道、200点ぽっち評価されても労力考えたらぜんぜん報われてない。
それなら、統一基準だけを国内で早く決めろ。
医療の基準は救急学会や、尊厳死協会に準拠で良いとして、これこれこういう書類を用意したらOK。書類用意の上でなら医師免責。遠い親戚が訴える余地もなし。
看護師内診をあれだけキッパリ通達できたんならこっちもキッパリ決めろや。
現実は、役所はくさい物にふたをし、医師が訴えられ、医師が殺人罪で逮捕される。

高齢者切捨てとわめき散らすだけでなく、終末期医療のあり方について広く一般に問えないようなマスコミも全く期待はできないですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 14:51 さきほど、「オールペン希望」と朱書した封書が2通届きました。うれしいな。

ご寄付のほうも、順調なすべり出しです。現在、銀行口座へ10件¥57,000、Paypal口座4件¥9,909、あわせて¥66,909です。さっそく500本追加注文しました。

寄付しない方も、1本は無料(返信用120円切手はかかりますが)ですので、是非貰ってください。そして職場で使って、みんなに見せて、この問題について語ってください。

CBニュースのほうも、さきほど取材終わりました。今日明日にもUPされるそうです。どんな記事になるのか楽しみです。

以上、経過報告まで。

おずぼーんおずぼーん 2008/05/19 15:06 moto様
記事の表現が曖昧なのでわかりにくいのですが、本来は「回復の見込みが難しい終末期の治療方針」を、本人が元気な間に十分話し合って文書化しておくという意味です。

「回復の見込みが難しい」かどうかの判定は確かに難しいですが、こういった状態になった場合に、もともと本人の意向がどうであったかが明らかになっていれば治療方針が立てやすく、本人の希望しない延命治療を避けることができます。

問題は本人の意志を確認できない場合に(認知症・意識障害等)、医療者と家族が本人の意向を無視して、積極的治療、あるいは消極的治療を決定してしまえることです。こういった場合には、医療者側・患者家族側ともに責任回避のためにその方針を選ぶことが多くなってしまい倫理的な問題があると思います。

終末期の意思確認のみに診療報酬を設定するぐらいであれば、毎日行っている患者・家族への面談等にきちんとした報酬を設定してもらいたいものです。

Med_LawMed_Law 2008/05/19 16:04
moto-tclinic先生

5万円、銀行振込みさせて頂きました。500本追加注文して下さい。(明日の振込みになります)

不当判決が出た暁には、福島でボールペン+ビラ配りに使いたいと思います。
お取り置きください。

元ライダー元ライダー 2008/05/19 16:11 おずぼーん さま
>本人が元気な間に十分話し合って

違いますよ。先ほどの引用を再度記載します(含微細訂正)

『医師、看護師その他の医療関係職種が共同し、患者及びその家族等とともに、診療内容を含む終末期における療養について(略)、患者の十分な理解を得るために話し合い、その内容を文書(電子媒体を含む)又は映像により記録した媒体(以下文書等)にまとめて提供した場合に患者1人につき1回に限り算定する。』(白本より引用)

先ほどは、この文章の書き出しを省略しました。省略した書き出しは

『一般的に認められている医学的知見に基づき終末期と保険医が判断したものについて、』

です。
話し合うのは終末期になってからであって、『本人が元気な間』ではありません。

ついでに言うと、同種の算定と異なり、この料金は

『入院時の患者については退院時又は死亡時、入院中以外の患者については死亡時に算定する』

だそうです(同種算定は書類交付時に算定)。で、調べていて、

・後期高齢者終末期相談支援料
・後期高齢者終末期相談支援加算

この2種類があるようです。後者は『在宅患者訪問看護・指導料』に対する加算。
医者が2000円もらえると報道していたマスコミさん、訂正報道してくださいね。「医者や 看 護 師 が2000円もらえる」と、まあ、どちらとも正しくないですけどね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 16:17 >おずぼーん様

そういうことなら、これ「回復の見込みが難しい」という文言だけを削除してしまって、後期高齢者全員に終末期医療の治療方針を立てると2000円、でいいんじゃないでしょうか?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 17:07 >Med_Law様

大口のご寄付ありがとうございます。
わたしは、まだ¥14,175しか寄付していませんので、Med_Law様に敬意を表して、Med_Law様と同じ5万円に寄付総額がなるように、追加で¥35,825寄付することにします。
・・ホストクラブのボトルのオーダー合戦になってはいけませんが、今後も、どなたか、たとえば10万円御寄付されるかたがいたら、私も総額10万になるように追加5万円寄付させていただきます。

ところで、そうすると、¥35,825÷¥90=398本については、わたしは自由に誰かに配る権利みたいなものが生じるわけですが、わたしは個人開業で孤独な身なので、わたしにかわって、どこかで配ってくれる方を募集したいと思います。6−8月開催のACLSとかJATEC、PALS、ISLSなんかのサイト長さんとか、それに準じた医師会の会合などで、ボールペンの趣旨をアナウンスして配れる立場の方いらしゃいませんでしょうか?
・・ISLSの有嶋先生なんかいいのかなあ?名古屋だしISLSの雰囲気穏やかでよかったし。それほどの面識があるわけではないので、いきなりは私からは申し出にくいです。どなたか、そういった方に仲を取り持っていただける方、いらっしゃらないでしょうか?
よろしくお願い致します。

とにかく、2ヶ月余りの短期間で、ボールペンできる限り広めなければなりません。皆様よろしくご協力お願い致します。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 17:13 続き)
それから、これは、わたしの個人的な思いなんですが、ボールペン作戦のメインまたは会計サイトから、福島大野病院事件を契機として、医療行為に対する過失免責の必要性について、わかりやすく解説のあるサイトにリンクで飛ばしたいと考えています。
どこか、お勧めの既存サイトありませんでしょうか?または、新たにまとめていただける、できれば専門家のかた、いらっしゃいませんでしょうか?
重ねてよろしくおねがいいたします。

YosyanYosyan 2008/05/19 17:24 moto様

御要望に近づけるように裏方一同鋭意努力中です。

元外科医元外科医 2008/05/19 17:56 http://ameblo.jp/kempou38/entry-10066253968.html
上記のブログをはじめ井上清成弁護士の解説が良く分かると思います。
小生もボールペンお願いします。これから発注いたします。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 18:06 >元外科医様
ありがとうございます。さっそく、わたしが管理している会計サイトのほうから、リンクにしました。

おずぼーんおずぼーん 2008/05/19 18:25 moto様申しわけありません。元ライダー様のおっしゃるとおりで私の認識が間違っていたようです。
予め準備しておいて終末期に入ると算定できるものと考えていましたが、終末期の患者本人の同意の下に文書化すると死亡時に算定できるという要件です。
しかし後期高齢者75才以上でしかも終末期に入った場合に本人がきちんと意思表示できるのかどうか疑問です。

元ライダー元ライダー 2008/05/19 18:56 moto様
「ボールペン希望郵便」は後日になりますが、今日昼休みに振り込みました。今日か明日の入金になると思います。といっても実名振込みなんでHNと対応できませんね。moto先生にだけ実名バラしちゃおうかな。

元大学医元大学医 2008/05/19 21:00 >入院中の患者の診療方針について、患者及び家族等と話し合いを行うことは日常の診療においても必要なことであることから、入院中の患者については、特に連続して1時間以上にわたり話し合いを行った場合に限り算定できることとする。

ので、入院してきた癌ターミナル患者に今後の方針とかDNRの確認とか必死で連続1時間ムンテラして、やっと終わってよくよくカルテの年齢をみてみたら73歳でした・・・(号泣

厚労省さん、終末期というなら後期高齢者だけでなくターミナルとかも適応にいれてくださいね。
しかし一人連続1時間ははっきりいってコチラも患者側も拷問だと思うのですが。
しかも一日で入院患者8人に話したら勤務時間は終了なんですけど(爆

Med_KLawMed_KLaw 2008/05/19 21:11
moto-tclinic先生

追加で5万円、振込手続きさせていただきましたので、どうぞよろしくお願いします(笑)

banch1banch1 2008/05/19 21:18 >あえて心配すれば中医協でこの問題の扱い方がゴネで、報酬は無くなる代わりに手間は数倍なんてのは嫌ですね。

仰るとおりです。
そっとしておいてほしいところです。
こんなのは通らないほうがいい。

杞憂かもしれませんが、この診療報酬が通ってしまうと、
「書類がなければ、患者の病状如何に関わらず、書面による同意が得られるまで延命処置を続けなければならない」
というような流れになってしまいそうで怖い。

その間に発生する患者はどうするんだw

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 21:34 エントリーと外れたボールペン話の続きで恐縮です。

CBニュース出来あがりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080519-00000006-cbn-soci
魚拓っていうか、HTMLを丸ごとうちのURLにコピペしときました。リンクして使われる場合は、こちらの方が絶対消えないのでおすすめです。
http://www.tclinic.jp/kaikei/CB.html
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ボールペン作戦で「医師の刑事免責確立を」
5月19日19時29分配信 医療介護情報CBニュース

 「医師として善意で患者のために一生懸命やったのに、手錠を掛けられるようになっては委縮医療が進む。加藤医師は無罪と信じる。この事件をきっかけに、医師の刑事免責確立を呼び掛けたい」―。
 福島県立大野病院事件で現在公判中(5月16日に結審)の加藤克彦被告への支援の輪を広げて医師の刑事免責確立を実現しようと、インターネット上に集まった医師らを中心にした活動「ボールペン作戦」が展開されている。活動に携わる医師の一人、深谷元継さんは「ボールペンという日常的に使うものを通して、自分たちがお互いにつながっているという意識を共有でき、皆が頑張っているという励ましになる。善意や思いを共有していきたい」と話し、運動の輪が医師の刑事免責確立につながってほしいと願っている。

 ボールペン作戦は、5月10日にネット上で趣旨に賛同した医師らが準備を始め、18日に開始された。趣旨に賛同した人が「我々は福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医の無罪を信じ支援します」との文言が書かれたボールペンを使用し、周りの人たちと事件などの話題を共有することで、医師の刑事免責についての理解を深めていく活動だ。現時点で100本のボールペンが用意されている。

 1本目は無料で配布するが、2本目以降は製作費用として一本につき90円以上の寄付金を納めてもらう。100本の配布が終わったら、集まった寄付金でさらに100本を製作して活動を広げていく。既に4万円の寄付が集まっているが、次の100本を製作する費用がなくなった場合は、残金を福島県産婦人科医会内の「加藤克彦先生を支える会」に寄付する。

 深谷さんは「8月20日の判決がタイムリミットなので、それまでになるべく多くの人に支援の輪を広げたい。医師が善意でやったことが刑事事件として逮捕されては委縮医療を招く。『刑事免責』と言っても、言葉が抽象的で心に訴え掛けないが、加藤先生の具体的な話があればなじみやすいのでは」と語る。

 福島県立大野病院事件は、2004年12月、帝王切開手術中の女性を、子宮に癒着した胎盤の剥離(はくり)による大量出血で失血死させたとして、当時の産婦人科医長、加藤克彦被告が業務上過失致死などの罪に問われて06年に逮捕・起訴された事件。今年8月20日に判決が言い渡される。公判では、剥離を続けた判断の妥当性などが争点となり、弁護側は加藤被告の無罪を主張している。現場の医師からは、「産婦人科医が一生に一度、遭遇するかしないかと言われるまれな症例で、医学的にみても治療に誤りはなかった」との声が上がっているが、訴訟リスクを懸念する医師らが臨床現場を離れ、重症患者を引き受けなくなる委縮医療を招いている。
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わたしのはなしたことに関しては、ほぼ正確に伝わり記述されていますので、わたしとしては満足な結果ですが、いかがでしょうか?

ちなみに、数日前の団藤氏のブログの「医師が実名を出す重要性」っていうのは、ここでの「深谷元継さん」って役割で、ここが匿名とか仮名だと、真実性が保証されないので記事にならない、ってことなんだと思いました。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 21:41 >Med_KLaw様

追加で5万円ってことは、ひょっとして合計10万円、ってことですか?・・・
もしそうなら、嬉しいです。ありがとうございます。喜んでわたしも追加5万円出させていただきます。

そうなってくると、ほんとに、配るところ探さなくてはいけないなあ。わたしとしては、一般のひとよりもまず、医師・看護師といった現場のひとたちに使ってほしい。。どうやったら、もらって使ってもらえるだろうか?いきなり送りつけたら変ですよね?
そうだ、病棟の婦長さんとかいませんか?送り先わたしにご連絡いただければ、10本20本単位で発送いたしますよ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 21:53 続)
すみません、上のURLとコピペはyahooのheadlineでした。CBニュースはこちら(汗。
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16094.html;jsessionid=D9960ABB3C61675409AB07CA24750841
取材していただいた記者さん、大変に失礼いたしました。

元ライダー元ライダー 2008/05/19 22:01 motoさま

HN:Med_KLaw
Med_Law氏と微妙に違う。
しかも、Med_Law氏が「(笑)」なんてコメント書くかなあ。
違和感あるんですけど、単にミスタイプ?

元ライダー元ライダー 2008/05/19 22:05 motoさま

資金が集まってきたようですから、一目で分かる目印と、ボールペン作戦ホムペのアドレス入れられませんか?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 22:17 >元ライダー様

あ、そうか。なあんだ、からかわれただけか。

とりあえず、まだボールペン一本も出来上がって無いんで、不安なんですよ〜。まずは第一弾、発送して使い心地というか、実際に使ってみたうえで、ほかのアイテム考えましょう。
いまの御寄付は、すべて、ボールペンをつくることを前提として集まってるわけだから、勝手にほかのことにも使えないと思うし。

Med_LawMed_Law 2008/05/19 22:21
>Med_Law氏と微妙に違う。
>しかも、Med_Law氏が「(笑)」なんてコメント書くかなあ。
>違和感あるんですけど、単にミスタイプ

すみません。単にミスタッチです。
振込元が同じものが2つ届くと思いますので、ご確認下さい。

(笑)というコメントを良く書いているので、違和感をお感じになることに違和感が・・・(笑)

実に陽気な関西人です。証人多数・・・・(笑)

Kei☆ 一般人Kei☆ 一般人 2008/05/19 22:25 はじめまして。こちらのブログを拝見して、
CBニュースでボールペン作戦を見ました。
一般人でも申し込んでよろしいのでしょうか?
(一本でもいいですか?)
この事件を忘れないように持っていたいので。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 22:29 >Kei☆ 一般人様

ぜひ貰ってください。そして、だれか周りのひとに語ってください。
よろしくお願いいたします。

>Med_Law様

本物ですよね?・・(疑い深くなっている)
(笑)

Kei☆Kei☆ 2008/05/19 22:39 ありがとうございます。
早速申し込みます。
>だれか周りのひとに語ってください。
了解です^^

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 23:16 ちょっと思いついたんだけど、

判決の出る8月20日当日は、日本中の医師・看護師が、このボールペンで仕事をして、心の中で支援しましょう、って運動はどうだろう?
それまでに、皆さん、ボールペンをゲットして用意しておいてください!って、呼びかけをする。
だから、ボールペンの目印は「8月20日」でどうかしらん。
ひっかけるところに、縦書きで「8月20日」。

で、判決で無罪だったら、みなが「ばんざーい!」と言って、ボールペンをコンサートのペンライトみたいに掲げて振って喜ぶ。
画になりそうな気がする。前もって、そうする予定としておけば、テレビが撮りに来るかも。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 23:24 そうだ、「8月20日」はシールにしよう。
そうすれば、8月20日を超えたら、はがして使ってもいい。
イラク支援のときの、アラビア語で「日本とイラクの平和のために」と書いたシールのような銀色のなら、
http://iraqhope.exblog.jp/m2006-07-01/
印刷屋さんにたのめば、一週間くらいあればできるから、最初の発送に間に合う。
どうでしょうか?

元外科医元外科医 2008/05/19 23:41 お シールはいいですねぇ 過ぎても使えるし(笑)
コストがリーズナブルであればいい作戦かも
送料も安いメール便なら大量に送れますね

TOMTOM 2008/05/19 23:50  すみません、ボールペンでなくてエントリの話題なんですが、
元記事の「野党や難病患者団体(は)『延命措置の中止を強制されかねない』として(廃止を求めてる)」の部分、何度読んでも解りません。事前に話し合って書類を作る事に2000円払うと、【誰が】【誰に】延命治療中止を強制すると言うのでしょうか。患者じゃない事は明らかですから、病院や主治医が患者・家族に? 厚生省が主治医に?
 前者なら「証文はあるんだぜ、もう延命はしねぇからな」って医者が患者に言うとでも?
 後者なら、レセプト見た上で、「書類作った(=書類の点数請求した)のに延命治療とみなされる事やってる。延命治療の分は査定!」って事? でも「書類」って、方針決めるだけですよね。徹底的に延命やる、というのも方針の一つなんだから、そう決めればいいだけじゃないの? 幸せだとは思わないけど。

 私も勤務医時代、多くのterminal stage(主に癌)とか、その他の要因による多臓器不全とか診ましたし、そういう話し合いを「家族と」持った事は何度もあります。=ついでに脇道にそれますが当時は「癌だって言わないでください」と言う家族も多く、終末期について本人を交えて話するのはなかなかキツイ話で、本人不在で事情も知らないまま、家族と俺とでこんな事決めちゃっていいのかな、と毎回思ってました。だからちゃんと事前に書類化しておく事は必要な事なのかも、とは思います= もとい、今までさんざん話し合って「延命治療はしない方針で」という事になってても、いざ「いよいよ」って状態になると家族が揺らいで簡単に反故になっちゃう事、あるいは「最期のの土日」だけやって来た「遠くの親戚」だの「昔世話になった知人」だのが強烈な人で、奥さん無視してその場を仕切り、挿管までさせちゃってから満足げに帰っちゃったりとか、何度もありました。終末期の方針なんて、一度会議してハイ決まった、っていう訳にはいかないし、当初の方針通りに行かないなんて事、いくらでもあるんだけどなぁ。

 ボールペン作戦ひろがりつつありますね。ボールペン届いたら、今度いろんな医者の集まりに行くとき、いちいちワザとらしくポケットの外に挿していこうかしらん。
 ところで、aypalご利用の方に老婆心からの忠告です。Paypalを騙るphishing mailが多いので注意してください。よくあるのは、「こちらPaypal管理部だが、貴方のPaypalアカウントが他人に使われている恐れがある。以下のPaypal confirmationにログインし、利用履歴をチェックしてくれ」というメール(英文)で、その通りにログインするとパスワード盗まれるというものです。御注意を。

リエリエ 2008/05/20 00:02 moto先生
本日は取材ではありがとうございました。
CBニュースの記者の者です。
配信のメールをお送りしたら、すでにこちらにお書きでしたね ^^;
弊社が活動の一助になることができましたら、幸甚です。
私もボールペン申し込む予定ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 00:10 >リエ様

こちらこそありがとうございました。こうやって、少しずつでも、マスコミと医療がわかりあえていくといいですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 00:18 シールといっしょに、ボールペンに添える檄文書いてみました。
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8月20日

8月20日は、福島大野病院事件で逮捕され、刑事被告人となった、産科医の加藤先生の判決の日です。

真面目に医療行為を行って、その結果が悪かったからといって、医師が逮捕され刑事処分を下されるのであれば、わたしたちはもはや医療の現場にとどまることはできません。

8月20日、この日を覚えておいてください。そして、この日は、加藤先生の無罪を祈って、
「我々は福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医の無罪を信じ支援します」
と書かれた、このボールペンを使って仕事をしてください。患者さんの病気と戦うという、この素晴らしい仕事を。

8月20日、この日までに、ボールペンを入手するよう、職場の同僚たちに勧めてください。この日は、皆で同じ思いを共有しましょう。同じボールペンで、同じ思いでつながりましょう。

医療という善意を罰することはできません。医療という善意が信じてもらえることを、わたしたち皆で信じましょう。
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どうかな?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 00:40 「檄文」pdfにしてupしてみました。
http://www.tclinic.jp/kaikei/gekibun.pdf

banch1banch1 2008/05/20 00:47 >リエさま

不遜な言い方かもしれませんけど、
率直に申し上げて見直しました。マスコミを見る目が少し変わりました。
これからもどうかご活躍ください。

>Yosyanさま、moto-tclinic さま

本当におつかれさまです。
yahooのheadlineみると、一般コメントがあるのですが・・・以下引用。

医師が全員善意でないから問題になるんだよ。
青戸病院でおこなわれた、技量のない医師による人体実験の結果、
命が失われた事件を忘れたのか。
医師が皆、ゴットハンドを持つのなら、免責も結構だろう。
しかし、人格、技量ともひどいレベルの医師も少なからずいることを
忘れてはならない。

よほど病院でひどい目にあったのか、マスコミの報道の負の部分にのみ注視してるのか、
医療人と一般人の認識にはかなり隔たりがあるようです。

一産科医一産科医 2008/05/20 01:15 >医師が皆、ゴッドハンドを持つのなら・・・・・・

免責はいらないジャン(笑)。

HP作成担当者HP作成担当者 2008/05/20 01:18 裏方担当者です。敢えてHNも伏せてみます(笑:大きな意味はありません)

ええと、できる限りHP訂正してみました。チェックお願いします。

FROMニュース一般人FROMニュース一般人 2008/05/20 04:16 moto-tclinic 様はじめとする方へ

あまり○万円という具体的な数字を出さない方がイイと思います。
かなり嫌味というか、いや〜な感じです。
あの人が○万円だからうちは・・・ってみんな他の方が計算しなきゃいけなくなりそうで・・・

「募金しました」だけじゃいけないんでしょうか?
わざわざ「○万円」募金しました。 と数字をいれる必要はどこに?

やってることの意味が薄れます。
商売のようでとても不快です。

数字は個人的にメールでのやり取りをしたらどうでしょう?

ニュース等からきた人たちが、こぞって「○万円募金した」「私は×万円」・・と数字を言い始めそうな姿がなんかとても嫌です。

数字はやめてください。そこまでの金額を出せなくて、気持ちだけでも募金したい人がなんか削がれてしまいます。
それとも一口○万円なのですか?

Med_LawMed_Law 2008/05/20 06:31
FROMニュース一般人さん

>わざわざ「○万円」募金しました。 と数字をいれる必要はどこに?
>やってることの意味が薄れます。
>商売のようでとても不快です。

わざわざ”「○万円」募金しました”と明記した張本人です。
産科医療を求める一般の人の多くが身銭を切らず、署名だけ集めて行政に圧力を掛けようとすることを冷やかに見ています。
10万円をボールペンに使うこと自体は、私には何の利益にもなりません。
極少ない募金に真摯に対応されている先生方の手間暇を考え、少ない金額では活動の規模が小さくなって意味をなさなくなることに危機感を持ったことが○万円の応募の理由と思って頂ければ幸いです。

商売って、何が商売なの?
moto-clinic先生らに全幅の信頼を置いていますし、手間暇を考えれば、商売としては成り立つものではないと分かるはずです。
タダで配布するためのボールペンで何の商売をするというのでしょう?
これについては、発言の撤回をお願いしたいと思います。失礼でしょう。

Med_Law自体もHNですから、個人の名誉を狙った募金でもなんでもありません

>あの人が○万円だからうちは・・・ってみんな他の方が計算しなきゃいけなくなりそうで・・・

この感覚が良く分かりません。
”あの人が○万円”だったら、単に感謝するだけで良いのでは?
○万円分の○x100本のボールペンを転売するのではなく、それだけのボールペンを、問題意識のまだ少ない人に渡すことで、意識を変えることを狙っているのですから。

5万円+5万円にしたのは、単なるノリです。ここで打ち止めにしますが、福島の犠牲になった先生への思いや、産科医療の崩壊に対する危機感が強いということを純粋に受け止めていただきたいものです。


moto-clinic先生へ

振込元から実名がお分かりになると思いますが、くれぐれも、ご内密にお願いします。
追加分もお取り置き下さい。
新生銀行よりネットで振込んでおります。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 07:52 >FROMニュース一般人様

おっしゃることはわかりますが、「〇万円寄付しました」とここに書かれたのは、いまのところMed_Law様おひとりです。
「俺も」「私も」と△万円、□万円の募金合戦がはじまるとはとても思えません。御心配は善意からかと思いますが、杞憂です。
そのことは、当然見越した上で、Med_Law様は、ここに金額をお書きになったことと察します。

>振込元から実名がお分かりになると思いますが、くれぐれも、ご内密にお願いします。

これは、まかして下さい。個人情報保護には気を遣います。美容外科ですからね〜(笑。
気を遣うといえば、うちのクリニック、診察券というものがありません。だって、美容外科の診察券なんて、持ち歩きたくないじゃないですか(^^;。世間から、ひと足ふた足、遠慮したところが立ち位置の商売だってのは、身に沁みて自覚しております。
こうして皆様のお力を借りて、わたしのような立場の者が、医療再生のために些少でも何かさせていただけるというのは、本当にありがたいことで感謝しております。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 07:56 >HP作成担当者様

どうも、せかしてすみませんでした。
ここでHN隠してても、メインページよく見ると、小さく載ってますよね?(笑。

かわちゃんかわちゃん 2008/05/20 09:08 とにもかくにもボールペンが届くのが楽しみです。
どんなのが出来上がるのかな〜。
今日あたり返信用封筒がそちらに届くはず。
→moto-tclinic先生、よろしくお願いいたします。

fromニュース一般人fromニュース一般人 2008/05/20 12:13 申し訳ございませんでした。
一般人の感覚としてあまり安くはない金額につい一言申し上げてしまいました。
「商売に見える」わけではなく「せっかくの善意が商売に見えたら嫌なので」という考えだったのですが、言葉が足らなかったようです。というか言葉が間違っていましたね。
ここのエントリに対する皆様の意見を拝聴するのが好きなので、「どの記事でもボールペン」という事実だけでちょっとうんざりしていたのが、金額まで見て少しがっかりしたのかもしれません。
とはいえ、言葉足らずで不快感を与えてしまったことは心から謝ります。
一般人ですが医療関係の仕事をしてまして、ぜひ参加させて頂こうと思っていたのが、職場でみんなで募金をしたところ(少ない職場なので)総額2万円に満たないほどしかあつまりませんでした。その中のひとりから、このブログでは5万円が基準じゃないのか?それに満たないこの募金は募金としてどうなのか?という声が出始め、覗きにきた次第でした。

ともかく全てが一般人感覚だったのが悪かったようです。謝ります。
うまくいくことを心から祈っております。そして全力で応援致します

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/20 12:26 >fromニュース一般人様

まだ誤解があるように感じるのですが、募金が目的ではなく、ボールペンを広めるのが運動の骨子です。
ボールペンは無料ですよ。(お一人一本)

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080519

2008-05-18 財マス複合体

財政制度等審議会は頑張ってますね。私の目についた順に紹介してみますが、まず5/14付共同通信

「軽度」外すと2兆円超減 介護保険給付で財務省試算

 財務省は13日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に、介護保険制度の対象から要介護度が「軽度」の人を外すと、介護給付にかかる費用が年約2兆900億円減少するとの試算を提示した。国と地方の財政負担が減少し、1人当たりの保険料も年約1万5000円安くなる。

 介護保険をめぐっては、昨年末から厚生労働省の審議会が制度改正に向けた議論を始めた。財務省は保険対象者の絞り込みなどで財政負担を抑えたい考えだが、「軽度」の切り捨てに反発も出そうだ。

 介護保険の給付費は、税金と保険料で半分ずつ賄う。試算によると、ドイツと同様に「軽度」の介護が必要な人を対象外とすると、国庫負担を約6100億円、地方負担を約5800億円いずれも減らせる。

 節約できる保険料の総額は、65歳以上の高齢者が約4000億円、40歳以上65歳未満で約6500億円。

 「軽度」のうち掃除や調理などの生活援助しか利用していない人を対象から外した場合は、国と地方の負担が約300億円ずつ減り、保険料は1人当たり年約800円安くなるにとどまる。

介護保険の「軽度」を廃止しようの御提案です。メリットは、

  1. 介護給付にかかる費用が年約2兆900億円減少
  2. 1人当たりの保険料も年約1万5000円安くなる

現在介護が不要な人、将来介護保険などアテにする必要が無い人には大歓迎されそうな提案です。こういうものには根拠が必要なんですが、

    ドイツと同様に「軽度」の介護が必要な人を対象外とする

出ましたね、諸外国の例を引くという論法です。なんと言っても「世界に冠たるドイツ」ですから見習わせるには最高のモデルと言う事でしょうか。これ関連でググっていたら、今度は5/16付CBニュースで、

厳しい歳出改革を行っても、社会保障関係費は大幅に増加  財政制度等審議会

 財務省が5月13日に開催した財政制度等審議会の財政制度分科会財政構造改革部会で配布された資料。この日は、有識者からヒアリングと社会保障に関する議論が行われた。

 資料では、(1)社会保障の現状と課題(東京大学大学院経済学研究科)(P.2〜20参照)(2)社会保障(P.21〜50参照)(3)介護制度の現状と課題(P.51〜130参照)(4)医療制度の現状と課題(P.131〜227参照)―がまとめられている。

 社会保障及び国の財政の姿(平成20年度予算ベース)(P.24参照)では、社会保障給付費95.7兆円の内訳や財源、一般会計との関係が示されている。また、主要経費別の歳出増減(2001年から2008年度)(P.28〜29参照)では、厳しい歳出改革を行っても、なお社会保障関係費は大幅に増加している、と分析している。

 介護保険制度の介護給付費負担構造(平成20年度予算)では、公費負担と保険料負担の内訳や負担割合が示されており、介護給付費の総額は6兆6559億円となっている(P.55参照)。

 医療制度の現状と課題では、平成6年度から平成20年度の診療報酬改定率(医療費ベース)の推移が掲載されている(P.135参照)。

さすがに「世界に冠たるドイツ」をモデルに出すだけでは説得力に欠けると考えたのか、社会保障費が無茶苦茶増えるから、介護保険の「軽度」ぐらいは外すのは当たり前だの理論武装を研究中のようです。この理論に「世界に冠たるドイツ」が加われば世界最強かもしれません。そのうち中間答申とかでドカ〜ンとまとめて発表されるのでしょう。

そのドカ〜ンの一部がこれではないかと思います。これも5/16付CBニュースですが、

「保険免責」1000円で医療費負担4割に

 健康保険から給付される医療のうち、一定の金額までは医療保険の適用を免除して全額を患者の自己負担とする「保険免責制」の導入を、財務相の諮問機関「財政制度等審議会」(西室泰三会長)が検討している。仮に1000円の保険免責制が導入されると、患者の自己負担が現行の3割から4.1割に跳ね上がるため、日本医師会などが「公的医療保険が崩壊する」と反対している。

 日医などによると、医療制度の改革が議題となった4月25日の財政審では、保険免責制の導入について、2009年度予算編成に向けた建議(意見書)の取りまとめに向けた議論の中で検討するという意向が示された。

 外来一人当たりの医療費と患者負担は、06年には一般の医療費が平均で6413円、老人(現在は後期高齢者)が7230円。患者負担は、一般が3割で1920円、老人が1割で720円だった。

 免責額が1000円の場合には、医療費が1000円までは保険が適用されず、全額が自己負担に。そして、1000円を超える部分について、その超過額の3割が患者負担となる。

 仮に1000円の免責制が導入されると、06年時点の6413円の一般医療費のうち、1000円が免責となり、残りの医療費5413円の3割(1620円)が患者負担となる。このため、免責額の1000円と3割負担分の1620円の計2620円が患者負担となり、医療費全体の4.1割を占めることになる。

 これを老人医療費に当てはめると、06年の負担額720円は1620円となり、現行1割の2倍以上の2.2割の負担となる。

 日医は「保険免責制は、保険の給付範囲を狭め、医療の格差を助長する」と指摘。「国の財政や経済界には、メリットをもたらすかもしれないが、将来は、疾病の重篤化を招き、公的医療保険の崩壊につながる恐れもある」と反対している。

 また、全国保険医団体連合会なども「保険免責制が導入されれば、受診頻度が高い患者ほど負担が重くなる。保険証1枚でかかれる公的医療を縮小させて、保険がきかない医療を拡大することだ。国民皆保険制度を根底から崩すものであり、絶対に認められない」と批判している。

免責といえば何か良いことでもありそうな言葉の響きですが、要は自己負担額の増大です。医療保険の自己負担率は拡大に次ぐ拡大が行なわれた結果、大多数の患者で3割負担となっています。ではこれ以上の拡大である4割負担とか、5割負担はどうかといえば難しいのじゃないかと言われています。理由はそんなに自己負担が増えれば保険未加入者が増える懸念です。実際のところはたとえ5割負担になっても高額医療負担制度があれば、メリットがあるとも言えますが、そこまで人は考えません。

そこで自己負担率を引き上げるのではなく、自己負担に定率と定額を織り込んで増やそうという提案です。その結果平均的な医療では、

    医療費全体の4.1割を占めることになる

自己負担3割の壁を突破できますし、定額制は一度導入させてしまえば、今後「財政が・・・」の魔法の理由で幾らでも引き上げ可能です。さすがやり手の商売人が集まっての会議だけに目の付け所が違いますし、斬新な発想が常に泉の如く湧き出ることに感心します。もっとも財政制度審議会ではなく財務官僚が発想したという事も「相当程度の可能性」でありますが、現時点ではわかりません。

これだけがすべてではないでしょうが、3つの記事をまとめると、

  1. 社会保障費亡国論の理論武装強化
  2. 介護保険の「軽度」廃止
  3. 医療費自己負担分に「定率+定額」制導入

少なくともこういうものが、

    2009年度予算編成に向けた建議(意見書)の取りまとめに向けた議論の中で検討する

検討と言うか既に決定と思うのですが、もっと凄いのも出てくるかもしれません。ここで財政制度審議会の素晴らしいところは、建議書の宣伝機関を取り込んでいるところです。4/20現在の財政制度等審議会 財政制度分科会 名簿があるのですが、気になる委員を抜粋しておくと。


委員 板垣信幸 日本放送協会解説主幹
岩崎慶市 (株)産業経済新聞社論説副委員長
玉置和宏 (株)毎日新聞社特別顧問(論説担当)
臨時委員 長谷川幸洋 東京新聞中日新聞論説委員
榧野信治 (株)読売新聞東京本社論説副委員長
専門委員 五十畑隆 (株)産業経済新聞社客員論説委員
田中豊蔵 元(株)朝日新聞社論説主幹
渡辺恒雄 (株)読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆


これらの委員は建議書が提出される時には「賛成」するわけであり、財政制度審議会の委員の立場で建議書の内容を支持し、これの理解を求める積極的な行動が求められるかと思います。そうしないと財務省からにらまれる事になります。もう一度まとめると、


マスコミ 役職
NHK 解説主幹
産経新聞 論説副委員長、客員論説委員
読売新聞 グループ本社代表取締役会長・主筆、東京本社論説副委員長
毎日新聞 特別顧問(論説担当)
朝日新聞 元論説主幹
東京新聞・中日新聞 論説委員


いちおう朝日新聞は「元」なので会社への直接関与の度合いが低いとしても、読売新聞になると「グループ本社代表取締役会長・主筆」ですから影響力は非常に強いように思われます。とくに読売新聞は先日取り上げた某朝日新聞関係者によると

    独裁者が全ての論調を指示できるY紙のようなマスコミもあります

「高度の蓋然性」を持って「Y紙」とは「読売新聞社」を指していると考えられますし、「独裁者」とは「グループ本社代表取締役会長・主筆」と思われますので、忠実な宣伝機関として全社一丸となって働かれることが予想されます。古い話ですが、1961年にアイゼンハワーが軍産複合体を指摘し、

    それが国家・社会に過剰な影響力を行使する可能性、議会・政府の政治的・経済的・軍事的な決定に影響を与える可能性を告発

てな事が歴史には記されていますが、こりゃ財マス複合体みたいなものです。ただ軍産複合体より語呂が悪いのが数少ない欠点と言うところでしょうか。

BugsyBugsy 2008/05/18 10:47 財政制度等審議会財政制度分科会名簿を拝見しました。
マスコミといっても系列テレビ局を持っている会社ばかりですね。
たしかに新聞社の肩書きでテレビのコメンテーターとして臨席遊ばされ ニュースキャスターを歯牙にもかけていないのがあからさまな発言を拝見すると「俺達が日本を動かしているんだぜ。」と顔に描いてありますね。

マスコミといっても出版社系はお呼びがかからないんですかね。
文芸春秋だって歴史はあります。講談社もそうです。言論界の永遠の野党なんでしょうか。
週間芸能の編集長が委員になったら 興味深い業種の興味深い御意見が聞けそうです。
東京スポーツの編集長だったら プロ野球が及ぼす経済効果なんて立て板に水なのになあ。
(ほとんどヤケッパチ)。

どのみち介護保険とは関係ない連中が「介護保険の「軽度」廃止 」を決めるんですね。
皆さんお忙しくって介護施設へ見学に行く暇もなかったと思います。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 11:13 経済の専門家でない医者が、目の前の患者さんを見ずに、国家の財政を論ずることの愚かさは、先日Yosyan先生に慎重であるべきと指摘されたばかりなのですが、それでもやっぱり気になります。経済諮問会議のひとたちも、人種が人種ですから、お金をベースに発想しますが、単に日本型保健医療が壊れてしまえばいい、なんて無茶なことは考えてないと思うんですよー。

財政から見たときの、保健医療と言うか福祉の赤字対策は、三段階になると思います。
一は、現在試みられているような、支出の削減。長寿医療でも「軽度」はずしでも、とにかく絞れるところは絞る・
一がこれいじょう無理となったら、二は財源UPです。これは消費税率上げることになる。消費税を医療・福祉にリンクできれば最善なのですが、うまくいくかどうか・・
一は厚労省単独で何とかなりますが、二は、省庁間にまたがってくるし、各方面利害関係が出てくるので不確定。
一、二がうまくいかなくて、日本の赤字が増えて企業増税の道を選んで、企業が日本から本社機能移し、結果税収も伸びなかったら・・円が安くなり、インフレへと進んで、保健医療も年金も崩壊します。ソ連崩壊後のロシアがそうでした。
この最悪のシナリオを防ぐために、医者はいま、何をすればいいか?っていうと・・変な結論のように思われるかもしれませんが、富裕層や外国人を対象とした自由診療の拡充です。・・結局経済諮問会議の考えてることと似た結論になる・・医療と言うビジネスフィールドが、税金依存体質から抜けて、単独で黒字化・自立していく必要がある。

って、いつも、わたしが書いてることの繰り返しですみません。しかし、大事なことだと思うんですよね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 11:20 続)
三段階あると書いて、三を書くの忘れてました。三は「円が安くなり、インフレへと進んで、保健医療も年金も崩壊します」ですね。
対策とは言えないかもしれませんが、インフレになったら、保険点数が同じでも保険診療収入ただ同然になって、廃業続出ですから、結果的に、自浄作用と言うのか、赤字が解消されてしまいます。とにかくそうならないように、インフレには気をつけなければ。

一般人です一般人です 2008/05/18 11:32 はじめまして。よく、見させて頂いてます。

保険免責の検討は、過去にも話は出ても、実際は、いつも立ち消えてしまっていたかと思います。医療関係者の方々は、この件にどういう考えであるのかなあと思っていたので、楽しみです。

一般人の私としては、偉い方の思惑は別として、月1万円まで全額自己負担くらいにすればいいのにって、思ってます。ひとがひとり生きていくのに、月に数万の食費や、住居費が絶対にかかってくるのと同じように、医療費もぜったいに、要るもんだと頭をならせばいいと思います。
そして、医療費を使わなかったときは、健康であったことに感謝して、備えにまわす。
んで、なにより、同じ疾病で、医療機関にかかる場合、例えば、4か月目からは、1万円を超える分は無料にとかするべしと思います。重い病気で、長期化してる人に恩恵が行ってこそ保険の意味があるとおもうからです。
文章が、へたですいません。

YosyanYosyan 2008/05/18 11:40 moto様

純経済的には御主張は間違っていないかと思っていますし、決して経済論を語るなと言っているわけでもありません。ただ医療も含めた社会保障をすべて経済的観点から論じても良いのかの話が出てくると思っています。現在の皆保険体制から混合診療への変換は社会システムの変換と言ってよいぐらいの変化と影響をもたらします。それを純経済的な観点だけで判断してよいのかと私は考えています。

経済はよく分からないのでトンチンカンな主張になるかもしれませんが、医療に関して言えば統制経済であるが故に膨張がこの程度に収まっているとも見れます。これが自由診療の翼を付ければ押さえ込んでいたものが一気に放たれるとも考えられます。混合診療になれば公費での医療負担は軽減されるでしょうが、私費の分はどうなんでしょうか。

現在の財界の考えでは、民間保険分はすべて各個人が負担するような構想です。個人の医療費負担が増えればそれだけで消費が冷え込みます。おそらくそれでも企業にとってプラスであるとの計算は出来ているのでしょうが、巨大経済においてはそういう試算は良く外れます。もちろん私個人でそんな試算は出来ませんが、漠然とそんな事を考えています。

BugsyBugsy 2008/05/18 11:46 >単に日本型保健医療が壊れてしまえばいい、なんて無茶なことは考えてないと思うんですよー。

反論にはなってないのですが ただ後期高齢者保険制度が始まってそれまで扶養家族あつかいだった75歳以上の年寄りは別枠の保険制度に入るわけだから社会保険の負担は減ることになって財界としてはしてやったりじゃないですかねえ。個々の会社の負担が軽減されるとは限りませんが。

インフレを考えた場合、諸物価があがれば直ちに医業収入が上がるような自由診療へと誘導されるんでしょうか?それしかないかも。国も万々歳でしょう。
パンやガソリンも上がったけど一般国民としたは文句は言いません。だけど医療費も連動して上昇したら文句言い放題でしょう。
オイラは日本では「医師イコールユダヤ人説」を唱えています。

話は変わりますが、自分は軽症の場合の「保険免責」は賛成です。
風邪薬も湿布も全額自己負担にすれば 患者側の受診動機の抑制には効果があると思うんです。無論医者が金儲けのためにと言われそうなので「すみません、国の決めたことなんで」とは必ず言いますがね。

じゅんじゅん 2008/05/18 12:30 日本の医療は、自己負担の少ない高齢者と生活保護受給者に大きくゆがめられています。
自己負担額の少ない高齢者など、医療はただ同然のものだと考えている人が多いように感じます。
例えば、3割負担の人であれば、費用と相談の上検査を控えめにすることだってあるかもしれません。
保険免責などで、すべての人から、それなりの金をとって、サービスとそれに対する価格を判断するようにさせなければいけないと思います。
別の業界で言えば、携帯電話の携帯端末が本来の値段でなく、ただ同然で配布されていたために、携帯端末に必要な機能が消費者が考えることなく、なんでも高性能なのという考えが一時蔓延していたのに似ていると思います。
高齢者には、少ないかもしれませんが年金が、生活保護受給者には、保護費が支給されているのですから、必要があれば医療に支出すればよいし、数千円するのであれば医療よりもほかの物に使いたいというのであれば、そうすれば良いと思います。

ただ同然や、価値が増えても販売価格(自己負担)同じという値段の付け方は、消費者に製品について判断する気力を失わせるので、生産者にも消費者にもよくないことだと思います。

外来や社会的入院がどうにかなっても、急性期入院医療と救急医療さえ今の保険診療体制で守りきれれば日本で勤労の義務を果たしている国民は安心して暮らせると感じます。
勤労や納税は、国民の義務なので、義務を果たすことが出来なくなったら、見捨てられても仕方がないと思います。

BugsyBugsy 2008/05/18 12:58 しかし その昔はスウェーデンの医療福祉制度を散々もてはやしていましたが、今度はドイツですか。
さすがにアメリカを引き合いには出さないようです。

http://www.tatebayashikoseibyoin.jp/intyoutuushin/intyoutuushin20061103.pdf#search=’ドイツ 医師 ストライキ’

ドイツの医師にはストライキ権があり、処遇が不服であれば長期のストライキが出来るようです。
そういえば昔日本医師会会長が保険医総辞退をぶち上げたことがあったそうです。
たった一日だけを目論んだようですが、無論マスコミからは総スカン。

日本では医師にストライキ権を認める風土は 今もなおないでしょう。医師が反論できないのならばドイツを見習った制度は 本邦では医師の処遇はより酷薄なものになりそうです。

外国を見習うという言葉は素敵ですが、自分の都合のよい部分だけ抜き出して見せる、時に換骨「堕胎」とも云います。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 13:16 エントリーはずれてスミマセン。

ボールペン作戦ですが、さきほどYosyan先生のGO!が出ましたので、封書・ご寄付の受付開始いたします。
現在、Paypal経由で2000円寄付してくださった方がいまして、あと8000円寄付が集まると、次の100本の発注ができます。
ボールペンの納入は5月末ですが、注文してから納入に2週間程度かかるので、早く寄付が集まって早く追加発注できれば、少しでも、ボールペンの広まりを加速できます。
加藤先生の判決は8月20日ですので、それまでに、可能な限り広めたいと考えます。皆様、何卒ご協力お願い致します。

ボールペン作戦メインサイト
http://www.honey.ne.jp/~yosyan/fukushima/

YosyanYosyan 2008/05/18 13:54 moto様

サイドバーにリンクしておきました。

海外在住小児科医海外在住小児科医 2008/05/18 18:52 今回のエントリーと関係なくて恐縮ですが、前の『団藤保晴様のブログ』に関してです。

以下のコメントを同ブログに投稿しましたが、実質閉鎖されているようです。

若輩者の身で生意気なことを言っているとも思いますが、皆様方にも御一考いただければと思いこちらでも投稿させていただきたく思います。

何卒よろしくお願い申し上げます。

−−−−−−−−−−−−−−−

私は団藤様に期待しています。

どうも医療関係者の皆様のコメントはとても厳しい意見が多いようです。私の前のコメントも少々厳しいものだったと反省しています。ただこれらの批判の矛先はマスメディアが今まで行ってきた報道とマスメディア全体に対するものであり、団藤さま個人に対するものでは基本的にはないと思っています。

本来、両者とも目指しているところはほぼ一致しているはずだとは思います。それにも関わらず、お互いの立場や考え方を理解しあえないために、反駁しあい協力できないのはとても不幸なことだと感じています。

お互いに少しずつでも歩み寄っていく努力が重要なのではないかと感じています。

医療関係者の皆様は、今までのマスメディアの不適切な報道が団藤さま個人の責任ではないことと、団藤さまはマスメディアの内部にあって今までのマスメディアの姿勢を変えようとしてくださっている数少ない医療現場への理解者であることをもう少し理解していく努力があっても良いのではないかと感じています。『政府が設計した医療システム全体の不備を医師個人の責任として責めないで欲しい』ということは医療現場にいる多くの医師が強く感じていることだと思います。マスメディア全体が行ってきた不適切と考えられる言動をもって、団藤さま個人を責めるのはこの構図ととてもよく似ていると思います。大きな組織の中にあって一個人ができることは限られているわけですから。

いつ死んでも過労死と認定されえる過重労働を強いられている医師たちにとって、実名を公表して多くの人たちからの批判や反論に対応することに追われるという『労働』が加わるということは『過労死』の危険性を高めるまさに命がけの行動になるということを団藤さまにはご理解いただけると有難く思います。また、我々医療者は『医療システム全体の不備を医師個人の責任』として責めてこられる患者様方に対して、『大変申し訳ないのですが』と言いながら日々低姿勢でお話して理解を求めています。自分自身の責任ではないにしても、自分が所属する『社会』の不備にはこのような姿勢が必要なのではないかとも思う次第です。

長文になってしまったことをお詫びいたします。
また若輩者の身で生意気なことを言っていることかと思います。大変申し訳なく思います。

いずれにいたしましても、このまま両者が喧嘩別れに終わるのはとても残念に思います。マスメディアにはブログにはない力がまだまだあることは疑いようも無く思います。お互いにもう少し理解しあう努力をして、少しでも医療が良くなっていくことを願ってやみません。大人の意地とプライドのために、次世代の子供達にまともな医療が残せないとしたら、とても悲しく耐えられないことであると一小児科医として思います。

卵の名無し卵の名無し 2008/05/18 19:18 大人に意地とプライド無くして次世代の子供たちにまともな医療が残せるとも思えない。

海外在住小児科医海外在住小児科医 2008/05/18 19:37 卵の名無し様

>大人に意地とプライド無くして次世代の子供たちにまともな医療が残せるとも思えない。

仰る通りですね。ご指摘ありがとうございました。
私の表現が不適切だったかもしれません。

『意地とプライド』を正しく駆使して、子供達にまともな医療が残せるようにしたいものだと思います。

『意地とプライド』を不適切な方向に使って、子供達にまともな医療が残せないとしたらとても悲しく耐えられなく思います。

このように修正させてもらえればよろしいでしょうか?

banch1banch1 2008/05/18 20:21 >1.社会保障費亡国論の理論武装強化
>2.介護保険の「軽度」廃止
>3.医療費自己負担分に「定率+定額」制導入

基本的な方向づけには賛成です。
しかし、後期高齢者医療問題でこの手の政策に対するアレルギーが揺るぎないものになったように思います。
比較的若年層からの容認論がもうちょっと出てもよさそうに思ったのですが、このあたりはマスコミのコントロールなのか?
いずれにせよ、負担が軽減される層と、命を削るような負担を強いられる層がきわめて明瞭に出る問題で、
この問題を本音で語れる政治家がいないのは日本の不幸かと思います。

レンタルパンダ不要を正面きって言った政治家って石原さんくらいですか?

ya98ya98 2008/05/18 22:15 moto-tclinic様

> 財政から見たときの、保健医療と言うか福祉の赤字対策は、

というか、医療費自体の金額が問題じゃないです。
金額が二桁多い年金制度の破綻が問題。今のままではどうやっても破綻となる。
本音をいえば、年金ももらわず死んでくれればというのが本音でしょう。
意図的に医療崩壊させて助かるひとも助からないようにするという方式です。これに外資系巨大保険会社の思惑が絡んでいます。

マスコミが後期高齢者医療制度を急に取り上げ出したというのは、皆保険制度破綻にむけて動きだしたとみています。この制度が続けば、そのまま粛々と進み、平成22年の改定で高齢者が公的保険でまともな医療はうけられなくなる。廃止となれば、国民健康保険の運営がどんどん厳しくなる。むしろ破綻を狙って、医療費の大幅上げなどやってしまう。「もはや非常事態だ。」となる。これで一気呵成に物事をすすめていく。本当の狙いはこれでしょう。竹中が自治体財政均衡についていろいろとしかけをしていった。全国に「夕張市」がたくさん出現すれば、自然にそうなります。
日本的な解決からいえば、厚労省のだれかに詰め腹を切らせ、少々手直しして制度は存続なるでしょうが。高齢者になってから、不意にこの制度となるのはかなり過酷なため、かなり激しい動きになる。実はそれが狙いなのでしょう。

政治的にいえば、複数の伏線が張られていますが、わかりやすい線は、福田降ろしに後期高齢者医療制度を使い、衆院選挙に突入。自民党が敗北するが、自民党の小泉一派と民主党の前原が合流し小池を総理として「カイカク」に再突入です。これは最悪のシナリオではありますが。後期高齢者医療制度は小泉政権で練られたので、最初からこの予定だったのかと勘ぐっています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 22:17 最初のほうの、わたしのコメントの続きなんですが、いま、自民党と民主党の二大政党政治に置き換わりつつあるとき、医療・福祉がどう扱われていくかというと、いま、支出をおさえるほう(長寿医療とか)の路線で自民党がいて、民主党が反対してますが、それで次の選挙で民主党に変わったら、こんどは財源を確保するほう(消費税率アップ)の法案通すと思います。
それでひんしゅく買って、自民に政権戻ったら、また支出削減方向。
この繰り返しで、なんとか10〜20年くらいで、落ち着こうとしてるんじゃないかなあ?日本の流れとしては。
衆参両院のねじれは、反動というか調整の時期で。

こんたこんた 2008/05/18 22:29 朝日新聞が2月9日付け、土曜版で記事にしたアンケート(対象はアスパラクラブ会員2302名)で、窓口負担4割程度、1000円ていどの免責といった負担増容認というかたが併せて1000名ほどいらっしゃいました。過半数には満たないのですが、決して少ない数とも思いません。


「医療の負担と給付、どう考える?」という設問への回答
http://blog95.fc2.com/h/himahimadoc/file/20080209093940.jpg

窓口負担増を容認した954名への何割まで耐えるか の設問への答え
http://blog95.fc2.com/h/himahimadoc/file/20080209093857.jpg

免責を容認した771名への免責限度額を問うた設問への答え
http://blog95.fc2.com/h/himahimadoc/file/20080209093916.jpg

あまりこういったアンケートは見かけないので、リンクをはっておきます。

元外科医元外科医 2008/05/18 23:15 ここもアメリカの要望に添って動いている売国組織ではありませんか(笑)

このような要望書が米国大使館のページにはありますよ。
ちゃんと和訳して下さってます。
http://tokyo.usembassy.gov/pdfs/wwwfj-20071018-regref.pdf
簡単に言えば米国産業界の日本での商売をやりやすくしろということですね。
保険診療を潰せとは具体的には書いていませんが株式会社の参入は要求しています。

ya98ya98 2008/05/19 00:20 moto-tclinic様

> 自民党と民主党の二大政党政治に置き換わりつつあるとき

1990年代に起こった中選挙区から小選挙区への変更は小沢一郎が画策したのですが、自民党を抜け出して新しい政党を作った理由が、田中角栄的な政治から抜け出すでした。民主党に集まった政治家も同様のモチベーションだったと思います。いわば土建国家からの脱却です。しかし、小渕が病死し、森を経て小泉が首相になると状況が一変します。小泉が自民党を壊すと言ったことは、この田中角栄的な政治を壊すと同じ意味です。小泉はかなりドラスティックに変えましたが、これは英米と同じように金融資本をもうけさせるような仕組みに変えていく。いうならば彼らの走狗となることです。すでに田中的な政治は過去のものとなりつつあり、新たなる対立軸、小泉路線継承か否かということが必要となってきています。皮肉なことに、自民党からはことごとく田中の弟子たちがいなくなり、「最後の」後継者が小沢一郎となりました。これは、Y新聞のドンが昨年大連立をしかけ、うまくいかないとみると小沢失脚を画策したところから、ほぼ間違いないでしょう。
自民、民主という枠組みはもう意味がない。民主党にも前原のように小泉竹中の仲間がいます。

最近になって朝日新聞も小泉路線の行きすぎを補正しようとしているように見えますが、戦前に誰かの口車にのって日中戦争を煽って日本を破滅に追いやった前科がありますので油断は禁物です。

マスコミというのは、事実をつきつめていくのが仕事ではなく、プロパガンダが仕事ですから仕方のないことでしょう。団藤氏は意欲的に書いていましたが、医師のマスコミへの怨念のすさまじさに圧倒されたでしょう。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/19 00:24 >Yosyan先生

ボールペン作戦のメインページですが、すみませんが、「複数本ご希望の場合」の訂正に加えて、「Paypal手数料」についても、訂正願います。
----------
(正)※ Paypalの場合、送金手数料はかかりませんが、受領者側に手数料がかかります。手数料計算は
https://www.paypal.com/j1/cgi-bin/webscr?cmd=_display-fees-outside
の「プレミアアカウント」によります。送金額の2.4〜3.4%+$0.30となっていますから、たとえば1000円ご送金いただいた場合、(1000×2.4〜3.4%=24〜34円)+($0.30=30円)=58円〜68円くらいのはずなのですが・・なぜかもう少し多くかかっています(実際には74円)。Paypal経由でご送金される方は、恐れ入りますが、右上の「当企画会計サイト」をクリックしていただき、さらに「ボールペン作戦・会計報告」での実例をご参照のうえ、100円〜数百円程度上乗せでご寄附ください。
-----------
どうも、計算式がよくわかりません。。。

TOMTOM 2008/05/19 01:41  すみません。前スレな話題な上、天漢日常(iori3)様の所からのパクリなのですが、これが「マスコミ」のやる事ですよ。
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008051801000341.html
で、「ネットを実名で」と。な〜るほどねぇ、としか思いませんね。
 団藤氏は別に共同通信の人ではありませんが、私はマスコミを憎悪していますので、マスコミがらみの話では論理的な思考は全くできません。その辺は少々引いて考えていただいていいのですが、あいつらはみんな一緒です。エントリにある会議も含め、大手マスコミの関わる事で、公共にとって福祉になる事なんてあり得ません。それどころか医療費より介護保険より、よっぽど亡国の元と思っています。
 それにしてもさすが北朝鮮に初めて支局を作った共同、日本を中国みたいにしたいのでしょうね。

rijinrijin 2008/05/19 10:51  いつも思うのですが、3割負担医療費というのは既に保険免責(一部)であって、他の何ものでもありません。マスコミや財界系の学者が主張する「免責」は、この3割免責制を10割免責制にしようというだけのお話です。

 病気になると稼げません。サラリーマンの場合、所得保障はありますがやはり元気な頃と同じようには稼げません。そして場合によっては職を失います。

 古来、病気は貧困と表裏一体のものでした。新出去定の台詞にも、養生所医師の戦うべき敵として「無知」と並んで「貧困」が上げられています。

 短期的には10割免責制への移行によって医療費の削減が為されますが、労働市場から弾き出された人たちのために、中期的には失業保険に、長期的には生活保護にコストがシフトするだけのことです。

 それにしても、どうして未だにこういう浅薄な議論が通用するのか、理解に苦しみます。要は日本のジャーナリストがあまりにも無知なわけで、無知を補うためにあくまでも属人主義的な方法論に執着するが故に、手もなく謀られたり、匿名情報の裏取りのスキルが身に付かなかったりするのでしょうか。

 やはり「無知」と「貧困」は戦うべき相手であり続けるようです。

2008-05-17 koume様の主張

koume様は☆医療問題を注視しる!その4 加古川事件とJBM☆を書かれた気鋭のブロガーです。koume様は医師ではなく99.99%農業関係者で、証拠としては農家こうめのワインを読まれるとよくわかります。医療関係者ではありませんが、医療問題には深い関心を寄せられており、ある意味、医療関係者で無い分だけより鋭い観察をされます。一昨日取り上げた団藤保晴氏の医療崩壊と医師ブログ林立、勢いと隘路にも目が醒めるようなコメントをされています。

医療問題には強い関心を持っている非医療関係者です。

他の方も書かれていますが、医師たちは現在の医療システムが崩壊しても特に困りません。困るのは患者の方です。

数多くの医師ブログがあり、そこで様々な情報が発信されていますが、ほとんど医師の善意によるもので、私などはその善意にタダ乗りしていろんな問題を教えてもらっているに過ぎません。

そういう意味で、

> メディアの力も借りてでも動かして行かねばならないことに早く気付いて欲しいと思っています。

は間違いであって、正しくはマスコミ諸氏の方こそ

医師の力も借りてでも動かして行かねばならないことに早く気付いて欲しいと思っています。

と言われるべきではないでしょうか。であれば、見るべき意見はHNのまま取り上げればよいではないかと言う主張も聞き入れるべきではありませんか。

もっとも、マスコミ諸氏が医療問題など報道したくないと考えているのであれば話は別です。反対に医師たちは、マスコミを通した医療報道などにはそれほど必要性を感じていないので、歩み寄れと一方的に言っても無駄でしょう。

現在団藤氏のエントリーには50以上のコメントが寄せられていると思いますが、これが最高のコメントだと思います。極論すればこのコメント一つさえ団藤氏が理解してくれたら、それで必要にして十分といえるほどの内容です。個人的に唸りっぱなしで感心していますし、医師ではここまで到底言い切れる内容ではありません。団藤氏におかれましても、他のコメントの揚げ足を取って揶揄することに奮闘されるより、このコメントに真剣に向き合って頂きたいと願います。


これ以上、本当は書く必要はないのですが、読者の皆様と言うより団藤氏に理解しやすいように蛇足の解説をつけます。

医療崩壊と言う事象があることを団藤氏は理解しておられるのは分かります。厳しいコメントが溢れていますが、それでも団藤氏はまだ理解のあるマスコミ人であるとは思っています。そう思っていないコメンテーターもいますが、かなりの割合で団藤氏の医療崩壊への理解が不十分であることへの苛立ちが表現されていると思って頂きたいところです。

団藤氏の理解は医療崩壊で医師も患者も困るだろうから医師の応援をしようと言うスタンスに読めます。そうでないと言われるかもしれませんが、そうであるようにしか読めません。医師も患者も困るんだから、メディアが医師の応援をしてやろうとの呼びかけです。それが根本的に誤解されているところです。医療崩壊が起こっても医師にさしてデメリットはありません。むしろメリットの方が増えるだろうと誰しも考えています。メリットを享受するためには医療崩壊前に長年にわたり築き上げた「医師の精神」「医師の心」を相当捨て去らなければなりませんが、そこさえ耐えれば無問題です。

医療崩壊は医療自体が崩壊するのが本質ではなく、国民が長年享受してきた日本型医療制度が崩壊することです。日本型医療制度が崩壊しても日本の医療はしっかり残りますし、医師が消滅するわけでもありません。崩壊前も崩壊後も医師は医療活動を変わらずに行ないますし、崩壊後は現在のような極限の犠牲的労働とは無縁の世界に変わります。これはそうするように財界がきっちりレールを敷いていますし、その方向に動くように後ろから強力に押し続けています。

もちろん財界は医師にラクをさせるためにそんな行動を起してるのではなく、日本型医療制度を叩き潰した後の財界主導の医療制度で、天文学的な収益を確保する確実な算盤を弾いています。医師がラクになるのはほんのオマケです。ま、金の卵を産む鶏を殺すバカは財界にはいませんから、そうなります。この程度の認識は少なくともネット医師なら常識であり、それを前提にすべて話を展開しています。

つまり医療崩壊で困るのは患者だけなのです。医師は「医者バカ」ですから、患者が困るの一点で医療崩壊に抵抗しています。医療崩壊は医師以外の政府も財界も大賛成なのです。医師のみが反対して抵抗している構図です。なんと言っても相手が相手ですから、攻撃は猛烈にして執拗です。医療費を搾り上げる兵糧攻め、訴訟で責め立てるテロ戦術、本来なら一番困るはずの患者をプロパガンダで医師と対立させる広報戦略。日医だってとうの昔に政府に篭絡され、ガタガタにされています。

朝日新聞がどう考え、団藤氏がどう考えているかは知る由もありませんが、現在の日本型医療を享受し続けたいのであれば、患者のために立ち上がらなければなりません。医師のためではなく患者のためです。破壊勢力は強大ですから、これに本気で抵抗するには、

    医師の力も借りてでも動かして行かねばならないことに早く気付いて欲しいと思っています。

結果としての形は同じでも、メディアが医師のために力を貸してやろうではなく、メディアが真剣に患者の事を心配するなら、医師も手を貸してあげても良いです。医師も抵抗はしていますが、時期としては既に手遅れといってよく、誰も理解してくれないの絶望感から崩壊容認派は急速に増えています。医師が崩壊を容認してしまえば、医療崩壊を食い止めるものはいなくなります。孤立無援の抵抗に医師も疲労の色が濃くなっています。

医療のネット情報を本気で集めているのなら、それぐらいは分かるはずです。いや分かっていないからあんなエントリーが書けるのだと思っています。事故調問題ですら、医療崩壊の大きな流れの中では些事なのです。あんな問題は医師が政府と財界の意向に副いさえすれば速やかに解消します。そんな解決法では患者にとって望ましくないから他の方法で抵抗しているのです。

マスコミ人として医療問題に関心があり、医療ブロガーの意見を求めたいのなら、これぐらいの初心者レベルの理解に早く到達して頂きたいと思っています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 08:14 うーん、保険医療制度がこのままで、っていうか、長寿医療制度が民主党案のようにひっくり返されて、社会保障費負担がどんどん増えていくと、日本の進むであろう道は、インフレしか無いような気もするのですが・・
インフレになると、保険支払い点数は変わらないから、総体的に社会保障費は減ったことになる。
いま、日本の企業、とくに輸出型が、決済通貨を¥でしているから、簡単には日本はインフレにならないと皆思っていますが、外資比率が高まって、本社を海外に移すとかして、¥を見捨てるようになると、じわじわとインフレ化するでしょう。いつからかはわからない。
そうならないためには、日本の医療の現状、とくに高所得者や高額医療は、自由診療に誘導しておくとか、企業からの税金拠出以外の財源(消費税とか)から、社会保障費を拠出すべく、リンクさせておく必要はあります。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 08:22 続)
医療と農業ってのは、かなり構造が似ていて、政府による強い保護のもと、よい米も悪い米も、あまり大差ない価格で買い上げられていた。
自由化以降は、農作物は、壊滅に近いものから、高価格化して、海外にまでジャパンブランドとして売りに出される作物まであらわれた。
リンゴなんか、いま、紅玉とか国光とか作ってる農家あるんだろうか?むかしはバケツ一杯100円で買えたリンゴが、いま一個が数百円。あれが、医療崩壊後の日本の医療の姿です。生き残れる農家と、そうでない農家がいたように、医者も同じ。
「国民に安くておいしいリンゴを提供したい」と国光を作り続けている農家がいないことだけは、確か。

YosyanYosyan 2008/05/17 08:37 moto様

経済全体の中の医療費と言う話まで医師が論じる必要があるのでしょうか。本当の名医は国を治すなんて言葉がありますが、そんな名医は滅多に生まれないから例えにされるわけであって、凡医はもっと狭い視野、患者に向かって医療に専念できる環境を実現させようで精一杯と考えています。

国政とはそういう業界と言うかそれぞれの集団の利害調整の場であって、それこそ国全体の利害を調整して活かすべきところは活かし、抑えるところは抑えるを決める役割と思っています。餅は餅屋という言葉通り、複雑化した社会ではすべての分野のスペシャリストを望むのは難しく、国政は正しい意味での政治のプロが担当すべき仕事みたいに考えています。

もっともそんなに単純化できないのがまた真実ですが、医師が国全体の経済論まで論じて土俵に上るのは、衰退期の日医の路線みたいであまり賢い戦略とは思えない様な気がします。現在ならもっと泥臭く「患者のために」という、それこそこのワンフレーズで十分なように感じています。もちろんそれとは別に裏で経済を考えておくのは必要ですけどね。

どうも経済論議は苦手なので最初から逃げ腰だな〜、こういう時には774様が昔は代弁してくれたのですが、最近御無沙汰ですから参ったな。。。

tadano-rytadano-ry 2008/05/17 08:56 motoさま

紅玉はアップルティーやアップルパイの材料として最高ですから今でもそれなりに出回ってますよ。あの酸っぱさがたまらないです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 09:08 いやー、「患者のために」っていうワンフレーズは、有効な反面、どっかうさんくさい、本音隠してるんじゃないか?って詮索するひねくれ者もいるんじゃないかと思って。。

自分は、国立病院で「患者のために」不採算医療に従事してきたら、このざまですからねー。どうしても、枠組みから見直す癖ができちまいました。

>tadano-ry様 
そういえば、もう研修始まってるんですよね?いかがお過ごしですか?

tadano-rytadano-ry 2008/05/17 09:11 >国政とはそういう業界と言うかそれぞれの集団の利害調整の場

 これについてはまさに仰る通りで、医療業界、特に日医のロビー活動の拙さが今の事態を招いたともいえます。コンサルタントしているときに何人かの国会議員さんと接触することもありましたが、日本の政治家は基本的に地元の利益誘導型ですから、経済全体の中の医療という論じ方で政治家を動かすのは難しいのです。

 不幸中の幸いは地域の医療が崩壊してきて、「橋作りました」よりも「町の病院に医師を3人連れてきました」とアピールする方がもしかしたら票につながるかも、と思い始めた議員が増えてきたことです。

by-standerby-stander 2008/05/17 09:17 とおるすがる(通るすがる)→川端とおる・すがる です
ID取ってしまいました。

相変わらずanonymousですが。


一言だけ。
Yosyan先生はやさしいなぁ、と。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 09:25 しかし、tadano-ry様、コンサルタントの経験があって、医師免取得したら、研修終了後は、医療コンサルタントの会社起こすのが、ぜったいいいですよね。
わたしがtadano-ry様の立場だったらそうします。これから、混迷の時代に医療業界なっていくだろうから、経営コンサルタント需用多くなるだろうし、同じ医師だ、ってことで、医者からの信用得やすいし。
「医療崩壊になっても医者はこまらない」と好例かと。
美容外科の先生でも、通信制で海外のMBAとって、クリニックを立ち上げて黒字化しては売りに出して、また新しいクリニック立ち上げてる先生いますが、コンサル収入が医業収入上回ってるそうです。

pierrepierre 2008/05/17 09:31 自分も医療の収入がイマイチだと感じるようになったら、産業医になるか、税理士の免許を取ろうかな、と思ってます。税理士ってまあ、コンサルみたいなもんですよね。
自分の税金も節約できそうだし。

弁護士も公認会計士も難しすぎて試験浪人のリスクが高いし、免許があっても実務能力がないと宝の持ち腐れですからね。

サンクチュアリーサンクチュアリー 2008/05/17 09:35 私は、マスコミの方たちの物言いは明らかに「確信犯」だと考えています。
この確信犯の、たちの悪いところは、「本当にそれが正しいと、一方では確信しているところです」自分たちは国を動かしているとの「確信」がありますから、ある時はこれが国民に不利益をもたらすと、心の中で思っていても、当時の為政者の意に沿った報道をして世論誘導を行います。少なくとも彼らはプチブルですから、自分たちの住みよい社会をめざすことが正しい道であると「確信」しているのです。

banch1banch1 2008/05/17 09:41 >「医療崩壊になっても医者はこまらない」

これが公然の如くまかり通ってますが、大いに疑問ありです。
自分の診療所で治療中の人が急に容体が悪くなり、緊急処置が必要になったけど
受け入れ病院がどうやっても見つからない。

私は困りますが・・・皆様は困らなのでしょうか?
もちろん、一番困るのは患者でしょうが、
不幸にして患者が亡くなったりしたら訴訟沙汰が高率に降りかかってくるんじゃないのかな?

tadano-rytadano-ry 2008/05/17 09:44 motoさま

 お気にかけてくださりありがとうございます。死なない程度に頑張っています。

 市中病院で研修をしていますが、一ヶ月で既に病棟3つ分の処置を1人で回り(これで午前中つぶれます)、受け持ち患者はすでに10人前後です。この病院は事務方やコメディカルがとてもよく動いてくださっていて、医師が診療に打ち込める体制が比較的整っているのでやりやすく(それがこの病院を選んだ大きな理由です)、ドクターも帰れるときは早く帰ろうというスタンスなので、夜6時過ぎに気がつけば当直の先生方以外は自分だけということもあります。

 研修そのものは昔ながらのやり方で、大学病院みたいなレクチャーや丁寧な指導なんかありません。一度見たら次は自分の番です。失敗しながら勉強しています。

 医療コンサルタントについてはキャリアパスの一つとしては当然頭に入れていますが、研修終了後はあり得ないです。だってコンサルタントは経営よくしてナンボの世界ですが、今の国民皆保険+医療費削減のスキームが崩壊しない限り絶対無理です。少なくとも自由診療が定着するまでは臨床にいるつもりです。美容外科のように既に自由診療化している分野に限ればそうでもないでしょうけど、まだまだ市場としては狭いですし。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/17 09:53 >Yosyan先生はやさしいなぁ、と。

と、ゆーか、医師ってやさしいよなあ。だからこの期に及んでも完全崩壊には至っていない。しかしそのやさしさこそが皮肉な事に日本の医療を壊滅せしめたと言えます。すべての医師が私のようなヒトデナシであったらここまでの惨状を呈する事はなかっただろうなあ、と死んだ子の年齢を数えてみるてすつ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 09:55 >banch1様

その場合、救急車を呼んで、搬送先は救急隊にまかせる、っていうのが、医療崩壊的な、割り切った考え方だろうかと。
搬送先の手配までしていたことが、すでに医師の良心・ボランティアであり、旧時代的なものとなっていくのでしょう。
(良いことだと思ってはいませんよ!)

>tadano-ry様

まじめな話、保険診療から自由診療に移行するところに関われば、利益を出したことにはなりますから、ビジネスチャンス大きいですよ。よかったら一緒にやりませんか(笑。
保険診療の経営改善はむつかしいでしょうが、それでも、廃業とか閉院ビジネスみたいなのは出てきそうです。
あるいは、クリニックの転売仲介とか。資産価値査定できる能力あれば、混迷の時代の方が、面白いんじゃないかなあ?

YosyanYosyan 2008/05/17 09:55 tadano-ry様

 >大学病院みたいなレクチャーや丁寧な指導なんかありません。
 >一度見たら次は自分の番です。

私は大学病院の勤務経験はゼロなんですが、大学病院では「レクチャーや丁寧な指導」があるのですか、ちょっと羨ましい気がします。私も「一度見たら次は自分の番です」式が研修のすべてでしたからね。後は個人の向き不向きとか考え方ですが、医療技術の基礎なんてどれだけ実経験を積んでいるかですし、勉強はしょせん自分がするものですからどうにでもなるとは思います。体が医療者のリズムに慣れるまで大変でしょうが、実りある研修になるように願っています。いろんな打算があっても構いませんが、とりあえず医師になってください。すべてはそれからです。

banch1banch1 2008/05/17 09:57 >医師の力も借りてでも動かして行かねばならないことに早く気付いて欲しいと思っています。

たぶんとっくに気づいてます。
気づいてて、医療崩壊を待ってます。
だって崩壊する前に可能性を論じるより、
崩壊した後に大々的に取り上げたほうがよりセンセーショナルでしょ。
マスコミにしてみりゃ今は崩壊の芽を育んでいる段階だと思いますよ。

だから、崩壊前に報道してほしいのなら、
強烈かつ扇動的な(冷静、理論的である必要は全くなし)医療側情報ソースが必要なわけで、
そこに欠かせないスパイスのが実名であるわけで、HNじゃ無理があるってもんです。

マスコミはここで皆様が論じているほど無能ではないと思います(無知で無恥ですが)。

banch1banch1 2008/05/17 10:05 moto-tclinic さま

>救急車を呼んで、搬送先は救急隊にまかせる

それしかありませんよね。
私が問題にしているのは、その後のトラブルです。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/17 10:14 >banch1様
moto-tclinic様から既に的確なレスがついてますが、「総論としては」医師は困らないのであってそらあ個々の医師の中には困る人もいますよ。何の能もないのに医師免許と皆保険を悪用して不労所得を得ている私とかねw。まあ私は努力とか実力とか資質とかに比して、今まで散々、法外ないい思いしてきたんで今後路頭に迷ったとしてもツケが回ってきただけであり文句は言わないつもりですが、それまでは楽しく生きるつもりです。うまく行けばそのまま逃げ切れるかもしれませんしねγーGTP192もあるしw。
お前も、お前も、お前も、オレの為に死ね!<しつこい

tadano-ry様
>大学病院みたいなレクチャーや丁寧な指導なんかありません。
>一度見たら次は自分の番です。

このご時勢にそれはコワイ。I−15や16、せいぜいP−40が相手だった私らの頃と違っていきなりヘルキャットやコルセアやムスタングが相手ですからねえ。高確率でうまくなる前に死ぬでしょうがまあそれは君の問題だから。<ひでぇww

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/17 10:22 おおっと入れ違い。
>私が問題にしているのは、その後のトラブルです。

搬送先が見つからんのは前医のせいではないと思いますがそんな正論は通じないでしょうねえw。まあ「金で済む事では謝らんぞワシわぁ!」でいいんじゃないでしょうか。崩壊のあかつきには訴訟に備えて価格を吊り上げとけば済む事ですからw。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 10:26 >私が問題にしているのは、その後のトラブルです。

これはもう、腹を決めて慣れていくしかないんでしょうね。
クレーム処理とか民事のトラブルは、一般企業社会では日常のことなんでしょうから。
単なる営業リスクと割り切って、淡々と対処していくだけのことなんでしょう。

banch1banch1 2008/05/17 10:48 >moto-tclinicさま 、10年ドロッポさま

棺桶に片足つっこんだような人を見ることが多い私にとっては羨ましい楽観論です。
このあたりは、専門科でかなり意見がちがうんでしょうね。

>10年ドロッポさま

γーGTP250ほどありますw。
でもって、来週の看護学校の肝臓の講義スライドを泡盛片手に作成中であります!!

うらぶれ内科うらぶれ内科 2008/05/17 11:05 医師がせめて気をつけなければならないのは、崩壊の暁にせいぜい悪者にされないようにすることでしょうね。

SeisanSeisan 2008/05/17 11:30 >たぶんとっくに気づいてます。
>気づいてて、医療崩壊を待ってます。
>だって崩壊する前に可能性を論じるより、
>崩壊した後に大々的に取り上げたほうがよりセンセーショナルでしょ。
>マスコミにしてみりゃ今は崩壊の芽を育んでいる段階だと思いますよ。

まさしくそのことが後期高齢者医療制度で露呈しましたね。
2年前に決まって、その後ずっと医療界は反対意見を出していて、実に数百の自治体が反対決議を出していて、それらすべてを華麗にスルーしておきながら、実施されたとたん「おかしい、弱者いじめだ」の大合唱ですから。
この件で私はマスコミに期待することを100%やめました。
これまではまだほんのわずかな蜘蛛の糸のような期待は持っていたんですがね。

BugsyBugsy 2008/05/17 11:31 Yosyan様

>私は大学病院の勤務経験はゼロなんですが、大学病院では「レクチャーや丁寧な指導」があるのですか、ちょっと羨ましい気がします。

そんなのありましぇーん。見たことありましぇーん。

同級生で有名国立病院で研修した奴は会うたびに自分達がいまだにやったことの無い手術を執刀させてもらったことを吹聴していました。 羨ましかったです。
カンファレンスとナンチャって二次救急の当直だけは山のように多かったです。
実技はともかく度胸はつきました。

度胸だけはついた友人は民事で告訴されました。

874874 2008/05/17 11:38 自分がトレーニングする新人をスポイルするには手取り足取り一から十までつききりで教えればよい。2年経っても自分では何もできない職業人ができあがるだろう。
そして優秀に育たなかった彼や彼女が君の地位存在価値を脅かすリスクはそうでない場合と比べて低いだろう。

だめだ。medtoolz先生のとこに昔あった研修医の指導法マニュアルの素晴らしき毒にはとても及ばない…

というわけでtadano-ryさまを含め研修医の先生方いっしょに頑張りましょう。
手技ができる研修病院がいい病院かどうかは考え方次第ですが。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02715_01

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/17 12:15 banch1さま、
>棺桶に片足つっこんだような人を見ることが多い私にとっては羨ましい楽観論です。

私はともかく、moto-tclinicさまは、完全自費の健康人相手の美容ですから訴訟リスクそのものはbanch1さまより遥かに高いのではないでしょうか。保険も入っておられないようですし。もっとも、以前のコメントによると備えは万全なようですがそれもこれも顧客単価が高くて一人に長時間割ける自由診療だからで、保険診療さえ崩壊すれば同様の備えは可能かと。いずれにせよ、崩壊しようが奇跡的に現状維持出来ようが訴訟そのものを100%回避出来る方法なんぞありませんよ医療に限らず。
>棺桶に片足つっこんだような人
そんなモンは診ないw。でも金で済む民事なんて実のところたいしたことはないですよメンドクサイだけで。

koumekoume 2008/05/17 12:54 こんにちは。私などのコメントを取り上げて頂き、ありがとうございます。というか、びっくりしました。
moto先生が、医療と農業は構造が似ていると仰られましたがそれは私も感じていて、今回の団藤氏のエントリ関連で言えば、なんか妙な使命感を押し付けられる事です。例えば農民は日本国の食料事情が破綻せぬよう護らねばならないとか、医師なら日本全体の医療システムがうまく行くよう支えていかねばならないとか。いやいや当の本人たちは目の前の消費者や患者の事で手一杯ですよと。システムの方に責任があるのは国のほうでしょといいたいですね。
ところが、私は単に食い扶持のために農業をやってますと広言すると叩かれるなんて雰囲気があります。最近は「農業は、わが国の風光明媚な国土を守る仕事である」なんて言われて、環境保護の仕事まで押し付けられたり。それに見合うインセンティブなんか貰ってませんよ。
ふと思い出しましたが、先の参院選で民主が勝ったのは、農家への直接支払い法案を掲げて農民票を集めた事が一つの勝因だ、って言った人がどっかにいましたが、その法案はつい先日、人知れずあっさり廃案になりました。元々こっちだって期待なんかしちゃいなかったですけど。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 13:00 わたしのころは、研修一年目は、二年目に主に教えてもらってたんですが、かわいがられる人とそうでないひととで、かなり差がありましたね・・わたしは、かわいがられなかった方でした。
で、どうやって色々マスターしたかというと、本で勉強して、当時は老人病院てーのがたくさんありましたから、見たことも無い手技を、いきなり実戦でやりましたね。老人病院の看護婦には、大学でやったことがあるみたいな顔をして、はったりかまして。
挿管も、人工呼吸器管理(当時はバードとかベネットとか)、IVHなんかも、皆孤独にマスターしていきました。硬膜外も、何て本だったっけ?専門の本が一冊出てて、暗記するくらいに読み込んで、あとは誰の指導もうけずに一人でマスターしました。
おかげで、今の仕事には役立ってます。美容外科なんて、自分の技術を誰にも教えたがらない世界ですからね。

優駿優駿 2008/05/17 13:00 >tadano-ry様 
すばらしい指導医の元で研修されているようで。

ぼくは、研修医一人に10人も持たせて後やっといては怖くてできません。

小心者なので研修医の成長よりも自分の保身に走っちゃいます。

かくして僕の担当の研修医は一人で1−2人しか担当していず、自分でCVも入れれず、点滴や内服も自分で選べない状態であります。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 13:10 わたしは、兼業農家の出身なので、農家のことも、少しはわかります。大学6年生の秋まで、稲刈りの手伝いしてましたからね。それも機械でなく手刈りで。
農業も、あれは、企業秘密っていったら大げさですが、農家同士、仲がいいかというと、そんなことはない。隣の畑で何作ってるのか、どうやって工夫してるのかは、興味深々ですが、できることなら、隣の畑の作物は不作で市場でも売れなくて、自分とこのだけ高値で売れればいい、って思ってるみたいなとこあります。

研修医のはなしに戻りますが、2年目になったら、一年次にかわいがられてた奴より、自分のほうが一年目の受けが良かったりして、快感でした。教えてもらえない悲しさを知ってたから、どうすれば一年目が喜ぶかのツボが解ってたんだと思う。
・・それもこれも、今の時代には通用しない昔話ですね。これからはやっぱり定型化されたOSCEとか、装置使った仮想シミュの世界でしょう、やっぱり。

banch1banch1 2008/05/17 14:38 >10年ドロッポ さま

>崩壊しようが奇跡的に現状維持出来ようが訴訟そのものを100%回避出来る方法なんぞありませんよ医療に限らず。

こう言うと大袈裟ですが、
年寄りを見る内科ってのは日常的に患者の生命の危機管理しとります。
なにしろカゼ一発で重症肺炎、嘔吐下痢症で吐物による窒息とか珍しいことではありません。
今はそういう患者を引き受ける病院があり、
そういう意味では病院に搬送できないリスクってのはほぼ100%回避できてるんですよ。
そういう現状をもとに医療崩壊後を考えると、おぞましいもんがあります。

>金で済む民事なんて実のところたいしたことはないですよメンドクサイだけで。

メンドクサイのがいやですw

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 14:59 >banch1様

わたしが言うのもおこがましいですが、そういう状況であれば、ぼちぼち商売替えの潮時かと・・ていうか、わたしがその立場だったら、撤退しちゃいます。
一般企業で言うと、親会社の下請けみたいなもので、親会社あって成り立っていたところ、親会社が傾いてきたようなものですから。
何に商売替えたらいいんだ?と聞かれると、それは何とも申せませんので恐縮ですが。
てっきり、CPAとか緊急時の搬送の話かと思いましたが、亜急性の搬送っていうか、現在のビジネスモデル自体が入院先あって成立するって感じですものね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 15:11 続)
わたし、むかし勤務医のころアトピー性皮膚炎の脱ステロイドやってたんですが、開業して続けられないって断念したのは、まさに、悪化時の入院先確保のあてが無かったからなんですよ、真面目な話・・(Yosyan先生とか大阪のほうの先生にはピンと来ないでしょうが)

美容でうまくやったなんて言われるのは今だからこそで、随分悩みました。
重症化時に送れる上位病院が無いなんてのは、開業医としてはもう撤退しかないんじゃないでしょうか?

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/17 15:48 続々)
で、「医療崩壊になっても医者はこまらない」
ですが、
banch1様が、上位病院が無くなって、現在の開業スタイルから撤退されても、banch1様、路頭に迷うってことは無いと思うんですね。医師免持ってる限り、道はいくらでもある。
今日のエントリーの「医療崩壊になっても医者はこまらない」てのは、そういう意味なのだろうと思います。

banch1banch1 2008/05/17 16:03 >moto-tclinic さま

>重症化時に送れる上位病院が無いなんてのは、開業医としてはもう撤退しかないんじゃないでしょうか?

仰るとおりで、近隣に受け入れ病院がなくなってしまえば
診療所閉鎖 ⇒ 病院勤務もしくはパート(あるいは無職w)ってことになるかも。
シマッタ!!厚労省ノ思ウツボ!!

だからこそ安易な医療崩壊容認論には賛成できないというわけです。
どの程度に壊させるのかが非常に重要かと。

一産科医一産科医 2008/05/17 17:01 >重症化時に送れる上位病院が無いなんてのは、開業医としてはもう撤退しかないんじゃないでしょうか?

産科開業医が分娩から撤退しているのには、そういう要因もあるかと思います。
早剥やらpreterm PROMやら大量出血やらで搬送先が見つからないのは、ホントに悪夢なので。

学会のエラい人は、開業医がいなくなれば病院に産科医が集約化され、搬送も押し付けられなくて万々歳、と思ったかどうか知りませんが、現実には産科開業医じゃなくて、産科医療から医師が撤退してしまったというハズレっぷり。
厚生労働省看護課+助産師会のエラい人は、この機に開業医を内診問題で駆逐して、助産師がその地位に取って代わろうと考えたのに、二次病院が崩壊して助産院の搬送押しつけ先(連携医療機関とも言う)が無くなってしまうという、間抜けぶり。

このまま、的外れな施策が続けば、全科レベルで同じような崩壊が起こる予感〜。

tadano-rytadano-ry 2008/05/17 17:29 Bugsyさま

 私の大学は割と丁寧に教えているようなので、他もそうかと思っていましたが、そうでもないんですね。

 実を言うと今の病院は毎年4〜5名の研修医が入っていたのですが、今年の研修医は何故か
私一人で、はっきり言って全員オーベン体制です。分からないことはまず自分で調べて、たまたまその辺りにおられる先生を捕まえてこれでいいですかと聞いています。手技については色んな先生から「これやったことある? じゃあ今からやるから来て」とお呼びがかかります。いわゆる屋根瓦式のように誰か特定の先生について回ることはなくて、受け持ち患者は今8人ですが、全員オーベンが違います(たまたまですけど)。dutyは病棟処置だけであとは自由に回らせてもらえるので最近は毎日心エコーばかりしています。

つつみつつみ 2008/05/17 17:35 >tadano-ry様
自分が研修した病院と似た待遇ですね。
賢明な先生に今更言うまでもないでしょうが、もしひとりで救急外来に立つことがあるのならば

・患者が希望した検査は無条件ですべて行う。
・処方をする場合は添付文書のコピーを渡し「副作用のリスクについて同意された」とカルテに記載する。
・自分から「大丈夫です、ご帰宅ください」とは絶対に言わない。可能であれば「私は担当医から入院を進められましたが、自身の判断で入院を希望しません」という内容の書類を用意し、署名をもらい保存する。
・どんなに折り合いの悪い指導医とペアでも、自分だけの判断はしない。

以上は最低限のリスクマネージメントとして徹底されることをお勧めします。

僻地の産科医僻地の産科医 2008/05/17 20:34 あら。Yosyan先生が真芯をとらえたホームラン打っていらっしゃいます。
びっくしびっくし。相変わらず親切ですね(>▽<)!!!!


一産科医さま

> 学会のエラい人は、開業医がいなくなれば病院に産科医が集約化され、
> 搬送も押し付けられなくて万々歳、と思ったかどうか知りませんが、
> 現実には産科開業医じゃなくて、産科医療から医師が撤退してしまったという
> ハズレっぷり。

う。そこまで本当のこと言われると吐気がします(ノ_<。)。。。。うげえげげぇ。

uchitamauchitama 2008/05/17 22:46 一産科医様
産科崩壊に関して、外から見てて決定的におかしいのは、大野病院の訴訟でトンデモ鑑定をした新潟大学のT教授が、産婦人科学会の会頭までするという珍事でしょう。将来の産婦人科医療を守っていかなければならない立場の人間が自ら率先して破壊しているという支離滅裂ぶりです。

でも笑えないのが同じことが、内科や外科などでも言えることでしょう。内科学会や外科学会、日本医師会が事故調の厚生省の3次試案にそろって賛成したことから明らかです。
そもそも学会の上層部に行く先生達というのは臨床の現場からしばらく離れていたり、定年間近、医師生命残り10年足らずといった先生方で、あわよく行けば、厚生省の鶴の一声で教授退冠後、国立病院の院長の口でもないかなどと考えている人たちです。もともと体制よりなのか(政治家や官僚にコネがあるのか)、長いものに上手く巻かれる(上から気に入られるような)人生を歩んできた人たちです。ということで学会や医師会がトンデモな上層部に動かされている以上医療崩壊は今後も進行していくのかとやや悲観気味です。

やっぱりこんな内容は匿名じゃないと書き込めないのです。うちの大学の教授連中ももちろん体制よりが多いからです。

沼地沼地 2008/05/17 23:45 >世の中、自分の思い通りでないといけないとされる方は、ご随意にされたらよいでしょう。

こういう捨て台詞であそこは閉じられるようですね。
全く同じ台詞を返したくなったのは私だけ?(笑
koume さんの声は届かなかったのでしょうか?
本当に残念です。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/18 01:24 >内科学会や外科学会、日本医師会が事故調の厚生省の3次試案にそろって賛成した

内科学会は賛成していないのでは?
内科学会を含めた内科系学会の合同見解が発表されましたが、賛成しているは言えない内容です。
運用にあたって問題点が多くて、もっと現場の声を聞いて練り直せ、と主張していますが。

平成20年5月14日
医療の安全の確保に向けた医療事故による死亡の原因究明・再発防止等の在り方に関する試案−第三次試案−に対する意見書
http://www.naika.or.jp/info/info080515.html
社団法人日本内科学会 理事長 永井 良三
財団法人日本消化器病学会 理事長 跡見  裕
社団法人日本肝臓学会 理事長 林  紀夫
社団法人日本循環器学会 理事長 小川  聡
社団法人日本内分泌学会 理事長 中尾 一和
社団法人日本糖尿病学会 理事長 春日 雅人
社団法人日本腎臓学会 理事長 菱田  明
社団法人日本呼吸器学会 理事長 工藤 翔二
社団法人日本血液学会 理事長 池田 康夫
有限責任中間法人日本神経学会 理事長 葛原 茂樹
社団法人日本アレルギー学会 理事長 西間 三馨
社団法人日本感染症学会 理事長 砂川 慶介
社団法人日本老年医学会 理事長 大内 尉義

TOMTOM 2008/05/18 01:46  ...うーん、やっぱり団藤氏は「メディアが医師の応援をしてやろう」と呼びかけてるんじゃなくて、「お前らオレん家に仁義を切って草鞋を脱げや、悪いようにはしねぇぜ」とほくそ笑みたかっただけなんじゃないかなぁ。それで医者達に「渇しても盗泉の水は飲まず!」と拒否されてキレちゃった、と。スタンスとしては「俺達は大物」って言いたいだけで、「みんな困ってんだろ、オレを頼れよ」じゃない気がします。ま、会った事もない他人の腹の中なんて解りませんけどね。
 Yosyan先生とkoume様には申し訳ない(念のため、私も“あちら”でkoume様のコメントに唸った一人ですよ)のですが、マスコミ人が自分の事でなく「国民」の事を心配するなんて事、今までになかったし、これからもたぶんあり得ない。そういう人なら、特に朝日なんかとっくに辞めてる。私はそう思います。

uchitamauchitama 2008/05/18 02:11 hot cardiologist様
>厚生労働省の医療死亡事故の死因究明制度・第3次試案に対して日本内科学会は4月30日、理事会を開き、検討すべき課題はあるが、基本的に賛成することを全会一致で了承した。死因究明制度・第3次試案 日本内科学会は「賛成」を表明 麻酔科学会は実質反対へ(m3.comからの引用です)

なんだかんだ意見は言っているものの実質賛成でしょう。全会一意で!?
先生がよく言われるWHOの基準などどこへやら?

上記の中にうちの教授もいます。まあ体制よりなのでしょう。。。
やっぱり実名は出せないよなぁ。。。

定年退食定年退食 2008/05/18 06:12 ふと、70ね年代の新聞記者ドラマ『いろはの”い”』を思い出しました。
さしずめ
「メディアの力も借りてでも動かして行かねばならないことに早く気付いて欲しいと思っています。」
こういう上から目線な認識は
医ロハの”医”って感じでしょうか。

某保健所長某保健所長 2008/05/18 07:59 医療崩壊の間際に、断末魔の根こそぎ動員が始まるかもしれませんね。
ある県の現役保健所長から聞いた話ですが、保健所から医師を引き上げて臨床をやらせろという圧力がかかっているそうです。その県の保健所には所長以外に医師はいないそうですから、保健所には医師がいなくていいということのようです。
医師としては全く役立たない保健所長にそんな圧力がかかるなら、「「専門外」は応召義務を免れる理由にならない」という旧厚生省通知どおりのことが起こるかもしれませんね。

元外科医元外科医 2008/05/18 08:12 外科学会では第3次試案に基本的に賛成しているようです。代議員の90%以上賛成!だと。しかし刑事司法の謙抑性を担保する文書がないことに関しては現場のほうから懸念が出されています。橋本議員の国会質問に対する答弁でも明らかなとおり、法的には歯止めのない状態は同じだと思われます。実質的な刑事免責となることがある程度は期待されると言うことで医師法21条の医療事故に関する届け出での免除と引き替えで試案を容認する方向でした。もし法律が出来ればしばらくは刑事事件化は抑制されるでしょうが広尾病院事件のようなたちの悪い事故があった場合、委員会の資料が刑事裁判の証拠になる危険は残されたままです。これではハイリスク分野における崩壊阻止要因にはなりにくいと感じています。為政者がそれでよしとするなら小生も含めて止めはしません。ハイ。今後も逃散したい医師は自主的に逃散するでしょう。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/18 08:43 uchitamaさま。

m3の記事は、どこかの通信社系の記者(K通信だったり、他の医療系通信社だったりイロイロ)が書いたもので、実際の学会の見解の内容を読む限り三次試案に全会一致で賛成とはとれません。
ところが、通信社系の記事のなった途端、賛成している、と書かれてしまうのです。
これが、通信社系(大手新聞社も含めて)のいやらしいところで、見解を読まない医療以外の一般人は、あぁ賛成してんだ、と取ってしまいます。

通信社系の記事(大手新聞社も同じ)はいわゆる厚生省寄りの世論形成・誘導のために、わざとそういう記事の書き方をしているのです。

m3は、契約している関係で、そんな記事でも仕方なく掲載しているだけ。
以前、産婦人科学会が2次試案の見解を発表したときにも、m3の通信社系記事には全面賛成とか書かれて、産婦人科学会が抗議してます。
M新聞の記事にも、殆どが賛成してるって書かれてました。
どこ、見てんだろう?って言うのが記事読んだ感想。
今回のm3の記事も似たようなもの。

内科学会の見解も、産婦人科学会のそれも、反対とも賛成とも書かずに、調査機関の設置そのものは必要だか、今の試案は穴だらけで、問題点を根拠をあげて次々と列挙して、運用するにあたっては、現場の意見をよーく聞いて、さらによーく検討してから、法律を作れと言っています。
知名度抜群の「産科医療のこれから」のブログ主でいらっしゃる僻地の産科医先生も、内科学会の見解掲載の記事のコメントの中で、他の内科医先生のコメントへのお返事として、そう仰ってます。
僻地の産科医の先生に言わせれば、m3などに掲載されてる通信社系や大手新聞の記事は事実誤認で、学芸会の作文、程度低すぎだそうです・・・私も同感。

hot cardiologisthot cardiologist 2008/05/18 09:04 長くなっちゃうと、他の方のコメントが書けなくなりそうですので。

uchitamaさま。
内科学会の見解を抜粋すると・・・
本第三次試案に述べられた中立的第三者機関は、上記1)および2)に対する方策としては意義があると考えられ、その設置に賛成する。しかしながら、運用体制をはじめとする詳細については、第三次試案には不明確な点があるため、今後、現場の意見を十分に踏まえて、検討が必要である。

故意もしくは悪質な事例以外の処分は、行政処分に限定することを明確にする必要がある。また、地方委員会の判定が司法当局に尊重されることも、より明確にする必要がある。

複雑な医療現場の状況に対応できるよう、専門科もしくはそれぞれの医療機関の事情に応じて「標準的な医療行為」について概念を明確にする必要がある。

地方委員会からの質問に答えることは強制されない」(第三次試案(27) ?)とされているが、発言しなかったことが隠蔽とされたり、あるいは発言内容を偽証とされることのないよう法的な配慮が必要である。

しかしながら事故発生後に直ちに外部委員の参加を前提として調査を開始することは、現実的には困難である。当初は院内の調査委員会により調査を行なえる体制でよいとすべきである。

円滑に運営するためには、膨大な数の人材と経費が予想される。十分な予算措置のなされる必要がある。

厚生労働省外への設置も含め、十分な独立性のある委員会として検討することが必要である。

法制化する場合は、医療現場の意見を充分に聴取して条文を定めることが重要である。

・・・調査機関設置の必要性は認めるが、三次試案は穴だらけ、検討しなおせ、ってことでしょう。賛成とも反対とも書かなくても、問題点がよく認識されています。産婦人科学会の見解も同じ。
ところが、通信社系や新聞社の記事になった途端、見解の内容には関係なく全面賛成しているって書かれちゃう(賛成しているのは調査機関の設置の必要性であって、三次試案の内容ではないのが事実であるにもかかわらず)。一般人をミスリードするために、故意にそんな記事を書いているらしいです。

だからこそ、ネットで事実誤認記事であることや、正しいことを伝えていかにゃならんでしょうね。新聞社や通信社は当てにならんから。

BugsyBugsy 2008/05/18 09:58 tadano-ry様

自分の頃と異なって
確かに現在の臨床研修医制度は事細かに指導要綱が決まっています。最後にオンラインで研修の結果を報告もしなければなりません。大変なんですよ、これが(涙)。
全国で2年間の研修終了後の医師の診療能力に差が生じないように、その後また研修先の病院を公平に選択できるようにという目的だと 財団でレクチャーを受けました。きちんと指導ができる病院に研修医が集まるのは当然ですよね。
研修医の皆さんは張り切ってらっしゃいますが、無理せずお体に気をつけてください。

某保健所長様
>保健所から医師を引き上げて臨床をやらせろという圧力がかかっているそうです。
これは自分の郷里でも噂話では仄聞しました。昨年の春だったですねえ。
前後して国立病院の医師が遠く離れた東北地方の病院で数ヶ月ずつの交代勤務を命ぜられ、誰が赴任するかで大喧嘩になったそうです。
国立病院の医師と保健所所長様にのしかかる人事権の強制力はどっちが強烈でしょうか?
ただし鳥インフルエンザや麻疹といった感染症の予防などを考えると保健所から医師がいなくなるのは常識的にはおかしいのですが、おかしいと思わないこの国は相当クレージーです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 10:21 団藤氏のブログ

>私も新聞社内で「今は危機の事実を伝えるのが先。読者を安心させる解決策があるように見せるのは罪が深い」と言っています。毎日の論説レベルが各紙の中でそう悪いとは思いませんが、読者の皆さんの常識と違って、各紙論説委員の中に「もう取材することなど無い」と思い上がっていらっしゃる方が少なくないのです。

から、氏の気持ちを察するに「自分が言っても論説委員はわかってくれないから、誰か医者のひとが実名でばんばん言ってやってくれ」と助け船を求めてるってことじゃないかなあ。
悪いひとじゃないでしょうけど、ちょっと他力本願的な発想ですね。まあ、それまでに論説委員に徹底的に食って掛かって、限界だと悟った上での発言だったら、重みはありますけど・・

組織の中の人間だからといって、組織を自由にあやつれるわけじゃないですからね。中にいる人間からは、逆に外からのほうが、変革しやすく見えるのかも。

YosyanYosyan 2008/05/18 11:24 moto様

なんとかボールペンの方のHPが出来上がりました。今さっきupしたところです。XTHML規格だそうで、タグがよく分からないので元原稿のままにしています。非常に軽量に作ってあるのが秀逸ですが、手直しが必要な部分があればよろしくお願いします。

 >組織の中の人間だからといって、組織を自由にあやつれるわけじゃないですからね

これは実情として理解しています。私も組織の中にいた事があり、moto様も同様です。つうか医師なら必ず一度は組織の中に身を置いた事があるはずです。組織の中には不合理なことや、悪習に近い慣行がありますし、そういう事に切歯扼腕したことも程度の差こそあれ誰でも必ずあったはずです。

下っ端ではそういう事を改善できない事も組織の論理として、これは医師だけではなく誰もが痛感しています。ただし痛感していて、誰もが知っている事でも、ある程度の公の場の弁明としては通用しないかと考えています。私的な場ではOKでも、公の場では通用しないことがあります。

団藤氏はおそらくブログを私的な空間と認識しているのかもしれませんが、それこそ実名で所属まで明らかにされてるのであれば、申し訳ありませんが朝日新聞の社員としての発言になります。ブログと言うかネット上では公と私の境界が曖昧になってしまいますし、朝日新聞社の社員と名乗るブログであっても、内容によっては完全に私の主張とみなされることもありえるとは思います。

しかし今回のエントリーはかなり公的な色彩の強い内容です。だから医師からの反発もあったわけですし、反発内容も団藤氏個人に対してと言うより、団藤氏が看板に背負っている会社に対してのものが多数であったわけです。言ったら悪いですが、あのエントリーでは団藤氏個人に対する議論ではなく、勤務している新聞社、もしくは属している新聞業界への議論になっており、団藤氏の反論は個人の意見と言うより、背負っている肩書きに対する発言と見なされるのです。

公と私の状況においての微妙な使い分けは、ネット特有なものではなくリアル社会でも常識です。あのエントリーはかなり公に偏った状態であったのに、あくまでも私であるとのスタンスがプチ炎上の原因と考えています。私の評価が辛くなるのは、それをやらかしたのがマスコミ人であるという点で、どっかの世間知らずの学者の発言で無い点です。さらにネット初心者でも無い点も加えて良いかと思います。

もっとも冷静に見れば公でなく私と言う観点であれば、非常に正直に本音を言っていたのですから、そこは評価しなければならないでしょうが、そちらの流れに議論が進んでいない事を認識して欲しかったところです。

ただのとおりすがりただのとおりすがり 2008/05/18 11:28 内科学会の意見書を拝見しましたが、構成が悪いような気がします。
わが国の医療現場は大きな混乱状態⇒その理由⇒解決には中立的第三者機関は意義があって、設置に賛成⇒詳細については、第三次試案には不明確な点があるため、検討が必要である(つまり反対)⇒その理由
となっています。
意見書は最初に結論を述べるべきと考えます。この意見書の主旨は後半である、と大半の医療者は思うのでしょうが、基本的な知識がない方はなんとなく前半が主旨と考え、「よくわからんけど第三次試案は詳細を少しつめれば内科学会も賛成なんだな」と考えるの方もいるのではないでしょうか。もちろん確信犯も多くいる可能性はありますが、少なくとも最初にガツンと『第三次試案には反対である。以下に理由を述べる。』と書けば、曲解を防止できるのではないでしょうか。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 11:40 おお、すばらしい、うちのクリニックのHPにリンクされてるじゃないですか!
ありがたやありがたや(^^)。
では、ボールペン作戦スタートということでよろしいのでしょうか?それとも、関係ブログほかへの挨拶回り終わってから?
よろしく御指示ください。

ところで、団藤氏って、刑法の大御所の団藤重光氏と関係あるでしょうか?ちょっと気になりました。

YosyanYosyan 2008/05/18 11:51  >ただのとおりすがり様

内科学会の意見書ですね。たしかに医師の文章の悪いクセが出ています。私もそのクセがあるのですが、タップリ前提を置いてから結論を導き出す書き方をするのを医師は好みます。論文とか学会発表がだいたいその形式になりますし、必ず全部読むというのと、結論は最後に来ると言うのが医師の暗黙の了解事項になっています。

こういうクセは医師に向かってのみ情報発信するときには良いのですが、それ以外では時に誤解を招きます。TPOと言う事になるのですが、すぐでの改善は難しいですね。

 >moto様

企画は”Go !”です。後は走りながら修正していく事にします。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 12:35 では、さっそくPaypal入金済みの2000円の寄付金受領いたします。
皆様、お手紙お待ちしています。
個人的に、本ブログを見ていらっしゃるかたとのリアルコンタクトはちょっと楽しみです。
ボールペンは5月末ごろ納入予定なので、クリニックまで取りに来られる予定のかたは、しばらくお待ちください。

リエリエ 2008/05/18 14:26 Yosyan先生
いつも拝見させて頂いております。CBニュースの記者をしておる者です。
どうしても発言させて頂きたくなり、ローカルメディアの者ですが失礼いたします。

私自身は、「あきらめたくない」と思い続けております。
財界が主導し、地方を潰してすべて中央に集める形での医療体制を敷こうとしていることは
明らかに目に見えております(ざっくりした物言いであることをお許しください)。
だけれども、私はそのようには進むことは許せないと思っております。
綺麗事かもしれませんが、2%の人間のために、苦しんで死んでいく人が増えることを、
見過ごすことはできません。

医師ブログのおかげで、今まで手に入れることができなかった情報を集めることができ、
コメントのやり取りなどを拝見しながら、様々な「事柄」に関する先生方の温度までも
感じることができるようになりました。
これは、私達メディアにとって、とてもありがたいことで、
私のような者は、先生方の善意にタダ乗りして恩恵を享受しているよい例かと思います。

私自身は、大手メディアでは限界があると思っております。
彼らは、医療崩壊に関する取材を突き詰めていくと、自らの存在意義を問うことになります。
そこまでやる気概がある大手メディアがいるようには、日々仕事をしていても感じられないのです。

弊社のwebサイトは、本当に狭いローカルメディアです。
ですが、だからこそ大手にはできないことがあると思い、自分なりに試行錯誤しながら
裏側を明るみに出したいと思って取材をし、記事を書いております。
そして、私達のようなメディアがそうしたニュースを発信することで、大手メディアも
いい加減なことが書けなくなるのではないかという狙いもあります。

私は、人の賢明さについて、あきらめたくないのです。
このままでよいはずがない、ほっといていいはずがない。
想像力の持てない患者達に「困るのは私たちなんだ」と訴えていきたいし、
動けずにいるメディアたちに「今言わなければいつ言うんだ」と呼びかけたいのです。
そこに、発信されている先生方の思いを繋いでいきたいと思っております。
傲慢かもしれませんが、私の願いであり、目標です。

今は、ターニングポイントです。
今、できなければ、日本の医師をはじめとする医療従事者たちが善意と努力で
培ってきた日本型の医療体制は崩壊しますし、それは「医療提供体制の崩壊」という形で
国内各地に現れ始めました。
これに気付いて発信できるメディアがいないと感じるので、私自身は様々な形で発信を続けるつもりです。
ここからは、メディアや国民の賢さにかかってくると思っております。

私は医療が崩壊すると困る一人の国民として、報道という職業に携わったものの責任として、これからも振り返りながら、情報を発信し続けます。
自分自身も精進して勉強して参りますが、多分に先生方のお知恵をお借りしてご教授頂く
ことになろうかと思っております。

長文失礼いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 14:50 >りえ様

もし可能でしたら、ボールペン作戦、CBニュースで取り上げていただけませんでしょうか?
団藤氏のおっしゃる「医者がメディアを使って訴える」姿勢に合致します。
匿名のネット上の医師たちのコメント欄でのぼやきから始まった話ですが、もし実名の誰かが欲しい、ということなら、私でよければ取材に応じますよ。
ただし、Yosyan先生が「それは止めておいたほうがいい、私個人の売名行為的な悪いイメージに染まるリスクがある」とおっしゃるのであれば、止めます。
正しいことを主張し、社会に働きかけるのに、売名行為も何もありません。個人的にはそういうことは苦にならない。
「(わたしのような)美容外科医では、話がややこしくなる。自分が実名出して、スポークスマンやろう」とおっしゃる産科医のかたがいらっしゃったら、お譲りいたします。
実際そのほうが適任だろうとは思いますが・・
会計も引き続き募集しています。最終的に、ボールペン運動から、わたしの名前がまったく残らずにひとり立ちしてくれれば、それがいちばんわたしは嬉しいのだけどな・・

DrGIANNIDrGIANNI 2008/05/18 14:58 moto先生ことボールペン作戦出納長殿 早速入金しました paypalは僕が言いだしっぺですしw よろしくお願いします

内科学会の意見書,確かに構成が悪い,悪すぎる 下がこんなアブストラクト書いてきた日にゃ蹴飛すね,間違いなくww 何がいいたいかはっきりしないもの 何だ,その「部分的賛成」みたいな半端なものの言い方は! 少なくとも「反対」の二文字を入れないことには話にならんだろうが!! と思うわけです

YosyanYosyan 2008/05/18 15:10 リエ様

私も往生際が悪いので粘っています。団藤氏の主張である「メディアの力を借りる」は本音では「欲しい」なのです。医師がブログで主張し続けているのは、ブログでも使わないとどこにも意見が表明できないからです。本当にどこも取り上げてくれないですからね。

それと大手メディアへの不信は根強いものがあります。医師ブログの現在の比較的多くのスタイルはメディア記事引用からの解説です。ところが解説すればするほど、取材の杜撰さ、事実の歪曲、特定方向への煽動がなされている事が分かります。「ことごとく」という表現が大袈裟でもなんでもなくあります。そんな事を連日続ければ嫌でも不信になります。ネットはありがたいもので、実体験談も入ってきます。ネットの医師の世界も広いようで狭いので、取材の裏話まで入手できます。

大手メディアの本当の役割は権力の監視のはずです。ところが長年の経緯からか監視と言うより癒着部分が強くなっているように感じます。強くなりすぎた結果、どこも大同小異の内容になり、小異の差ばかりを競う状態と考えています。つまり大同部分は癒着と言うわけです。

○○会議にも嬉しそうに出席していますが、権力を監視するという役割なら出席してはならないもののはずと考えています。役割として会議の中で発言するのではなく、会議を取材するのが仕事のはずです。出てきた答申の是非を批評するのが本来の役割です。参加してしまえば批評は出来なくなります。

そういう中でCBニュースは異色と評価する声が高くなっています。きちんと取材して、きっちり考えるの基本ができているかと思います。ネット時代になれば大手メディアだけで情報はコントロールできなくなっています。ネット時代に求められるものは、やはり本物の情報です。貴社の路線が王道であり、正道であると考えます。今は異色ですが、これが当たり前になる時代が来ることを願っています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 15:29 >DrGIANNI様
ありがとうございます。Paypal残高が2818円にUPしました。次の100本まで、あと7182円です。

それと、さっそく電話で(涙)、某所で配るので100本注文したいとの問い合わせが入りました。「あと8000円ほどで1万円になるので、8000円以上ご寄付ください」とつい返事しちゃいましたが、すみません、ルールとしては、90円×(100−1)=8910円以上でした。細かいはなしですが、お電話くださったかた、訂正します。ご了解ください。

>Yosyan先生
メインページのほうで、「2本目以降一本170円以上の寄付」となっていますが、「一本90円以上」とご訂正ください。わたしの勘違いで、次の100本からは、版代かからないので、はじめから1本90円でお出しできます。

YosyanYosyan 2008/05/18 16:15 >moto様

HPの値段の訂正しておきました。それともう一つ100本注文ありそうですから、対応宜しくお願いします。

リエリエ 2008/05/18 16:43 Yosyan先生

ご丁寧なお返事、本当にありがとうございます。
先生のおっしゃる通りで、皆「小異の差」を競うことに必死で、喜んで官僚の手先となっていると、個人的には感じております。
先日、日経がリークした舛添厚労相のビジョン会議の骨子などの記事はその典型でしょう。
皆、記事の速さをどこが抜くか抜かれるかに躍起になっていて、それに対する影響まで
考えていません。
死因究明制度に関する各社の記事についてもそうです。
そういうマスコミの特性を利用して行政も自分たちの意のままに世論を操ろうとしています。

マスメディアが本当のことを語っていないということを、暴くメディアがなければなりません。
それを我々のような異端のメディアがやっていかねばならないと思っております。
(それを狙ってこんなのも書いたりしています→http://news.cabrain.net/article/newsId/16053.html)

仰るように、各検討会や審議会、財務省までにも大手メディア(特にY)が名を連ねておりますが、
そのために情報が早く入って各社を抜けると、下についている記者は喜び、
上の人間は利権と情報操作に関われてほくそ笑んでおりますが、ますます国民が腑抜けます。
批判できる立場にいない方が得るものが大きいとして、彼らは自分たちの範疇を超えてしまいました。
そんなメディアではもう無理だと感じます。
(頑張っている記者さんもいるのですが、皆、組織に潰されかけてしまっています)

私達のような記者クラブに入っていないメディアは取材が規制され、
一次情報に接することができないために、情報配信を阻む壁となっておりますが、
私もあがき続けるつもりです。
人間の、まっとうな感性と理性に訴えていく報道でなければ、この現状は変わりません。

医師ブログの台頭で、メディアの在り方は確実に変わりつつあります。
今までのような「マスコミ対国民」という一方的な関係性ではなくなってきました。
その活路をこれからも開いていくため、微力ながらも頑張るつもりです。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

YosyanYosyan 2008/05/18 17:11 リエ様

記者クラブ制度の閉鎖性は語ると長くなるので置いておいて、一次情報の配信速度で劣っても分析能力でこれをカバーするのは可能かと思います。ネット時代のありがたさで大手メディアがあまりにも金太郎飴であることは徐々に浸透しつつあります。ネットさえつなげれば各紙の主張は簡単にチェックできるからです。

また金太郎飴であるだけではなく、ある意図に副って発信される記事がいかに多いかもも知れ始めています。そういう人間は正しい公平な情報を求めますし、さらに何をもって「正しく」「公平」なのかについて厳しいスタンスで情報を分析します。まだまだそういう人間は少数派ですが、これからを考えれば増えこそすれ減るとは考えられません。

そういうリテラリシが厳しくなる時代に存在感を保つには、速報性よりも正確性、信頼性です。もちろん速報性を軽視するわけではありませんが、速報性だけでは信頼を得られない時代になってきています。速報性では大手メディアに当分及ばないでしょうが、続報性をもってこれをしのぐ事は不可能ではありません。

ニュースには速報性が非常に重視されるものがありますが、すべてのニュースが速報性のみに価値があるわけではありません。医療ニュースなんてその典型で、速度よりも正確さ信頼性のほうが重視される事が多いと考えています。だからこそ医療ブログの存在感があると考えています。

貴社の精神が揺るがぬことを信じておきます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/18 18:11 Yosyan先生

>HPの値段の訂正しておきました。

すみません、まだ訂正されてないみたいなんですが・・・

ボールペン作戦メインサイトの「お申込みの注意」の、
「複数本ご希望の場合、1本170円(以上)の寄付をお願いします(制作コストが約163円/本かかるため)。 」
というところです。
「複数本ご希望の場合、1本90円(以上)の寄付をお願いします(制作コストが約89.25円/本かかるため)。
が、正しいです。お手数おかけしますが、よろしくお願い致します。

リエリエ 2008/05/18 18:48 Yosyan先生

ありがとうございます。
私自身、弊社の価値は現時点ではそこでしか極められないと思っております。
そこで生き残ることができれば、情報の在り方が変革した時だと思うので、そうなるよう切り拓くため、自分の力を尽くします。

本当に、ありがとうございます。

YosyanYosyan 2008/05/18 19:34 moto様

HPについては訂正したのですが、追加修正の時に戻ってしまいました。HP作成担当者との連絡不備によるもので申し訳ありません。

今晩はもうどうしようもありません。ゴメンナサイ。

元臨床医元臨床医 2008/05/19 08:41 病棟受け持ち20から30人、外来週3回1日30から40人、日当直月に6回を10年以上前にしていて、患者家族にののしられた日が続いた時、こんなのやってられんと感じました。今は毎日6時半帰宅、週休二日で比較的落ち着いた日々になりました。
その間に二度目の研修医をしましたが(笑)
マイナーな科で皆様をお待ちしています。

某小児科医某小児科医 2008/05/19 11:03 混合診療になっても医師は困らないとYosyan先生は言いますが、アメリカでは医師が医療事故賠償保険料を払えずに失業するという事例があるようです。今月号の文藝春秋の堤未果さんの記事をご覧になってください。

2008-05-16 医者は何人だ??

先にネタばらししておきますが、今日のエントリーの本来の構図は、

    新聞ネタ → 医師不足数 → 2人増で9床稼動を笑う

こうなるはずだったのです。ところが奈良県立医大小児科の医師数を調べていたら、そこで迷路にはまりこんで沈没してしまったので、最後は尻切れトンボと言うかエントリー自体が迷走になってしまいした。出来の悪いエントリーである事を先に謝罪しておきます。


5/14付Asahi.comより、

産みの安心 拠点始動

  ◆「周産期医療センター」26日開設

   ◎看護師不足 部分稼働へ

 危険度の高い新生児や妊婦を受け入れる県立医大付属病院(橿原市)の「総合周産期母子医療センター」が完成し、26日に開設する、と県が13日発表した。集中治療管理室の病床を計25床増やし、医師らが病室の外から患者の健康状態を把握できる仕組みも採り入れる。荒井正吾知事は会見し、「県内で難しいお産に対応する態勢は飛躍的に充実したと思う」と話したが、看護師不足のために当面は部分的な稼働になる見通し。

  ■橿原■

 同センターは、同病院A病棟の4、5階に新設。出産前の妊婦が対象の「母体・胎児集中治療管理部門」(約2200平方メートル)は、母体・胎児集中治療管理室(MFICU)を従来の3床から6床に増やす。ICUでの治療を終えた患者が入る「後方病床」を新たに12床設置。「新生児集中治療管理部門」(約900平方メートル)は10床増やして31床にし、そのうち21床を新生児集中治療管理室(NICU)として使い、残りを後方病床にあてる。

 各部門では、患者の呼吸や心拍数などを別室の医師や看護師が24時間把握したり、国立成育医療センター(東京都)など、より高度な医療機関にデータを送って治療を相談したりする仕組みも導入。同時に多くの患者を受け入れられるよう、配管や電源も増強した。

 厚生労働省の指針で、総合周産期母子医療センターはMFICUが6床以上、NICUが9床以上必要で、後方病床はそれぞれICUの2倍以上が望ましいとされ、1床あたりの面積なども示されている。同病院はこれらの基準を満たしており、26日に指定を受ける。同省によると、同センターが未整備の都道府県は山形、佐賀の2県だけになるという。

 しかし、NICUを担当する看護師が23人不足しており、当面は12床分のみの稼働にとどまる。

 同病院の昨年度の看護師の離職率は、前年度より5ポイント高い約15%。看護師不足で1人あたりの負担が重くなっていることが悪循環になっているという。今春、県立医大看護学科を卒業した84人の大部分が県外に就職し、同病院に11人しか残らなかったことも追い打ちをかけた。

 榊寿右・病院長は「安定したセンター運営には、医師も足りない。引き続き人材確保に努めたい」と話した。

もう医療系ブログではツッコミがしっかり入っているので、私は主に数に注目して見てみたいと思います。総合周産期センターの主要部分ですが、


病床分類 病床数 稼動数
MFICU 6 6
ICU後方病床 12 12
NICU 21 12
NICU後方病床 10 10

とりあえずMFICU6床が現状の産科戦力で稼動可能かどうかの話は置いておきます。記事では稼動したようですからね。問題はNICUです。NICUは看護師不足のため

    当面は12床分のみの稼働にとどまる

従来は9床体制のため3床増加と言う事になります。理由をAsahi.comでは、

    NICUを担当する看護師が23人不足

こうしております。ついでですが看護師が足りない理由として、

    県立医大看護学科を卒業した84人の大部分が県外に就職し、同病院に11人しか残らなかったこと

どうも看護学科卒業生の争奪戦に奈良県立医大は惨敗したようです。84人中73人も逃げ出すとはちょっとビックリです。おそらくこの看護師は奈良県立医大の医師および看護師が講師となり、実習も奈良県立医大で行なわれたと思うのですが、よほどの理由があったのでしょう。

看護婦の不足数も不足理由も分かりましたが、医師はどうなんでしょうか。榊寿右・病院長は、

    安定したセンター運営には、医師も足りない。引き続き人材確保に努めたい

これを読むと医師も足りないみたいなんですが、どの診療科の医師が足りないかは書いてありません。そこで5/13付の東京新聞を引用します。

周産期施設がオープンへ 妊婦死産受け、奈良県

 昨年8月、救急搬送中の妊婦が死産した奈良県で、リスクを抱える妊婦と新生児を24時間態勢で受け入れる総合周産期母子医療センターがほぼ完成し13日、報道陣に公開された。26日、県の指定を受けて正式にオープンする。

 荒井正吾知事は「大阪など近隣府県に頼らない周産期医療を目指してきたが、態勢はほぼ整ったと思う」と話した。

 県立医大病院(同県橿原市)の産科病棟を改修し、母体・胎児集中治療室(MFICU)のベッドを3床から6床に倍増。症状の安定した妊婦を収容する後方病床12床を新設した。

 新生児集中治療室(NICU)の保育器は12台から21台に増やしたが、全面的に稼働するのは、医師2人と看護師20数人が補充できる来年春ごろになりそうという。

ここはタイトルが笑いますが、総合周産期センターの整備に妊婦死産が無影響とは言えませんが、どちらかと言うと全国的にも整備が遅れていたのが、やっと行われた方が実情に近い気がしないでもありません。そんな事はどうでも良いのですが、ここの記事には医師の不足数が書いてあります。

    医師2人と看護師20数人

この医師とは文脈的に小児科医を指すと考えられます。Asahi.com記事とあわせると、

  • 小児科医  2人
  • 看護師  23人

これだけ不足しているのがわかります。NICUを担当するのは奈良県立医大小児科になるのですが、大学小児科と言っても得意分野があります。そこで医局の紹介を見てみると、

当小児科医局は、初代教授:吉田邦男、第二代教授:福井 弘、前教授:吉岡 章と 代々、小児における出血・凝固異常症の分野で国内外の先駆者としての役割を果たしてきました。

その伝統は今も引き継がれ、第VIII因子グループ(主任:嶋准教授)、血栓症・血流再建グループ(主任:杉本講師)、 DNA・遺伝子治療グループ(主任:柴田助教)、フォン・ヴィレブランド因子グループ(主任:藤村輸血部教授)、 新生児凝固・線溶グループ(主任:高橋周産期センターNICU教授)の血液学に関する各研究グループがあり、 その他、腎グループも精力的に活動しています。 多くの医局員が各グループの指導のもと研究に勤しみ、国際学会でその成果を発表し輝かしい業績を生み出しています。 また、現在、2名の医局員が海外(カナダ1名、スエーデン1名)の最先端の研究施設に留学し 更なる研鑽を積んでいます。

読んでの通りなんですが、血液学グループが主力で、腎グループもあるようなスタイルである事がわかります。少なくとも新生児医療に歴代血道を挙げてきた大学ではなさそうだぐらいは分かります。それもって医局員なんですが、ホームページ上ではどうも教授は空席のようで、医局ホームページには絶対必要な教授の「ごあいさつ」も”under constraction"つまり工事中の空欄になっています。4/15がホームページ更新の最終であり、この時に医局員名簿を更新していますから、先月時点では教授は空席と考えても良さそうです。

それでもって現在の医局員名簿ですが、


No. 肩書き 卒業年次 専門
1 准教授 S.54 血液(血栓・止血)、小児神経・発達
2 講師 S.56 血液(血栓・止血)
3 講師 S.58 血液(血栓・止血)、遺伝カウンセリング
4 講師 H.3 血液(血栓・止血)、小児循環器
5 助教 H.5 血液(血栓・止血)、小児救急
6 助教 H.5 血液(血栓・止血)、アレルギー・免疫
7 助教 H.5 血液(血栓・止血)
8 助教 H.11 血液・腫瘍・移植
9 医員 H.8 血液(血栓・止血)、感染症
10 医員 H.11 循環器
11 医員 H.14 血液・腫瘍・移植
12 医員 H.14 血液・腫瘍・移植
13 医員 H.20 一般小児科
14 医員 H.20 一般小児科

全部で14人で、新生児担当は誰だろうかと医局の紹介を読み直してみると、

未熟児・新生児グループ(主任:高橋教授、西久保准教授)は低出生体重児、病的新生児、 小児外科疾患の集中管理(NICU)のセンターとして、小児外科や県下のNICUと連絡して精力的に活動しています

未熟児・新生児グループの高橋教授は、

    新生児凝固・線溶グループ(主任:高橋周産期センターNICU教授)

この教授かと思われます。ところが高橋教授も西久保准教授も小児科医局名簿には掲載されていません。また医局員名簿の専門を見ても新生児に従事していそうな医師はいません。もちろん専門を謳っていなくとも立派に新生児医療を行なわれる小児科医はおられますが、大学病院ですから指導者クラスに少なくとも1人や2人いないと余りにも不自然です。

そこで奈良県立医大附属病院のHPを良く見直してみると診療科以外に中央部門というセクションが存在していました。通常こういうところは看護部とか、放射線部とか、薬剤部といった、どちらかと言うとコメディカルの部門である事が多いのですが、どうもそれだけではなくて、救急部とかの診療科横断的な部門も含まれているようです。そこを見ると周産期センターと言う部門があり、高橋教授はそこの教授であろう事がわかります。ついでですが、小児科HPに書かれている腎グループも医局員名簿からはゼロなんですが、これも透析部に所属している可能性が考えられます。

腎グループの話は置いといて、それじゃ周産期センターHPを確認すれば新生児科の医師の数が確認できるはずなのですが、なんとHPがありません。無い理由として周産期センターには歴代HPを作成できる人材が不在であったか、ごく最近作られてまだ出来ていないのどちらかですが、どちらも可能性はありますが、4/15付けで更新されている医局員名簿の本来筆頭であるべき教授席が空欄なので、4月人事で周産期センターが創設されて、高橋教授以下の未熟児・新生児グループが移籍した可能性を考えます。もちろんわからないですけどね。

新生児グループの人数のヒントを求めて外来表を見てみれば、

  • 水曜日:高橋
  • 木曜日:第1,2週 西久保、第3週 新居、第4週 釜本

ここに書かれている高橋、西久保、新居、釜本の4人の先生方は小児科医局名簿にないため、周産期センター所属の医師と考えます。少なくとも4人はいる事になります。これ以外で可能性があるのは更新履歴に名前があがっている吉田幸一先生、内田賀子先生が医局名簿に無いので奈良県立医大に在籍していたら周産期センターかもしれません。これで6人になります。腎グループの可能性もありますが、確認できる名前で最大6人です。これ以上はHPでは確認できません。更新履歴には途中入局の記載はあっても開業などで抜けた記載はなく、さらに医局員が大学病院勤務医師の数なのか、関連派遣病院の所属医師の数を含んでいるのかも不明です。

苦労して調べた割には実りの無い調査になってしまいました。4月時点で周産期センターの新生児医として確認できたのは、

  1. 外来表にある4名
  2. 更新履歴に書かれていて、所属可能性があるもの2名

増床前のNICUが9床なので、4名で維持していた可能性は十分あります。もちろん純粋に4名ではなく、小児科医局からの随時応援、小児科内ローテの研修医や、前期研修医のローテで加わる戦力も幾分プラスアルファの4名です。人数的には猛烈に厳しいですが、それぐらいで維持してしまうのが日本の医療でもありますし、これが5月から3床増えて12床になってもそのままの人数で支えている可能性もあります。

そうなると2名の新生児科医が増員されたら、6名で21床を維持する可能性もあります。これ以上は内部情報の提供がないと私にはわかりません。お知りの方がおられたら情報提供ください。

とおりすがるとおりすがる 2008/05/16 09:28 >看護学科卒業生の争奪戦に奈良県立医大は惨敗したようです

横道にそれますが、奈良は特にひどいんでしょうが、これは全国的な傾向のようで、大学病院にあった医療短大が、一斉に医学部看護学科となって、受験生も4年制の看護大学という意識で受験するようになったため、卒業後、看護師になる人が減ったようです。少なくとも内の近所の旧帝大ではそうなんです。卒業後も、行政などの公務員になったり、教員や研究者からニュースキャスターなど、看護師以外の職を選択されるようです。ニュース23の人も東京大学医学部卒業ってされてますもんね。

関係者関係者 2008/05/16 09:33 多くは語れませんが、もっといます。あと、小児科からローテーションで回っています。
ただ、きついのは事実です。いまが6名ぐらいで21床ぐらいです。
なお、増床云々はNICU加算の取れるベッドの比率が上がるだけで、すぐにベッド増にはならず、良くも悪くも負担は今通りのようです。
小児科は前教授が学長に栄転したので、次期教授戦が粛々と行われています。

BugsyBugsy 2008/05/16 10:33 NICU MFICUはともに小児科とは別個に当直医が必要で、とても小児科の医局だけでは人数がたりないでしょう。
それにしても 
>新生児集中治療室(NICU)の保育器は12台から21台に増やしたが、
夜間専任の医師がいたとしても 一人だけじゃ対応できないです。ため息が出そう。
おそらく労働基準法なんて無視した勤務を強いることとなるのでしょうが、全く恥じないのが恐いです。報道も全くスルーですね。

>次期教授戦が粛々と行われています。
教授が変わって医局員が急に増えたという話は昨今聞いた事がありません。それを契機にぽつりぽつりと辞めて行く事が多いのですが、ここはいかがでしょうか?
一方教授戦の結果 外部から招聘することになり多数のスタッフを引き連れて乗り込んで、元々のスタッフを駆逐するというのも遠い昔の話です。そもそもどこから連れて来るんでしょう?
或いは教授が変われば後期研修医が増えればいいですね。
山の彼方から祈っています。

YosyanYosyan 2008/05/16 11:33  >新生児集中治療室(NICU)の保育器は12台から21台に増やしたが
 >増床云々はNICU加算の取れるベッドの比率が上がるだけで

見ようによっては嫌な展開です。NICU12床云々の記事はありましたが、残りの9台のクベースは封印されているわけではなく、必要があれば出てくると考えられます。そうなるとNICUの人数体制がないところで、NICU治療対象児を治療しなければならない可能性もでてきます。そこで頑張ってしまうと「それでOK」みたいな展開にならないように祈っています。

柳 2008/05/16 13:01 看護師養成過程を4年生にしたところは大体県内にのこる看護師数が激減していますね。
地元の看護師志望者が都会の志望者に受験でことごとく負けてしまうそうで・・・

そういう意味では医師よりも看護師の偏在が今後急激に進行する可能性があります。

BugsyBugsy 2008/05/16 13:19 以前勤務していた病院の出来事です。(実態は微妙にぼかしています)。

看護師不足のあおりを受け、勤務シフトが維持出来なくなり三階西病棟を一時閉鎖しました。
ある晩高速道路で玉突き事故があり、救急センターへ10人ばかり搬送されました。たちまちセンターのベッドが一杯で、それでも比較的軽症者は一般病棟へとなりました。センター以外の医師も急遽駆り出されました。
他の病院から急遽引き受けてもらえないので 院長が陣頭指揮をとり閉鎖してあった三階西病棟にベッドは手つかずで残っていたのでそこへ入ってもらいました。
市長も大喜び、院長もちょっぴり嬉しそう。

ところがところが 月末の保険審査でがっぽり査定をくらいました。

理由は「入院患者数に必要な看護師の規定数がたりないので」
なまじ善意で引き受けて入院患者の定数を超えてしまったのです。

この国はアホです。

なしくずし的に残り9台のクベースが使われないことを切に祈ります。
うっかり残りのクベースを使っちまって看護師の数が充足できずに、センター加算が取り消されたらえらいことです。
NOCUの看護師の配置人数が充足する日まで クベースを不燃ゴミで捨てることをお勧めします。

ssd666ssd666 2008/05/16 14:02 >Bugsyさま

これも見てください。
http://ssd.dyndns.info/Diary/2008/05/wwww.html

なし崩しの一例。

YosyanYosyan 2008/05/16 15:04 Bugsy様

相当な話ですが、ありえる話ですね。ここで保険審査で査定されるから追い出したら非難の嵐、その閉鎖されていた病棟の治療でわずかでも手落ちがあればバッシングの渦。もちろん査定された事実を訴えてもマスコミは無視。無視どころか違法診療を行ったと叩きのタネにするかもしれません。

下手にクベースがあるばっかりに善意が無どころか、悪行にされる懸念は大です。

TOMTOM 2008/05/16 15:43  チャチャいれてすみません。「外国人看護師受け入れを国会で承認」というこのニュース
http://mainichi.jp/select/today/news/20080516k0000e040070000c.html
を見た直後に来たものですから、タイトルが
「医者はナニジンだ??」
に読めて笑いました。
 外国人看護師の話はこのブログでは既にいろいろ議論されてますが、ssd666様のご報告のような事例が続いて潰れた末、そのうち国会方面では「(主に地方の病院に)外国人医師受け入れを(ry」なんてやって対策したつもりになるんでしょうねぇ。あ、日本で医者やろうなんてマゾはいないか。
 話題そらしてすみません。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080516

2008-05-15 団藤保晴氏の主張

当ブログにもコメントを頂いたことがある朝日新聞記者の団藤保晴氏のブログ「Blog vs. Media 時評」に医療崩壊と医師ブログ林立、勢いと隘路と題されるエントリーがあります。内容についてはお時間があれば程度なんですが、そこで取り上げられているテーマと言うか主張と言うか、私が気になるのは、

しかし、ブログの世界だけに止まって議論していて、行政まで変えられるはずがありません。メディアの力も借りてでも動かして行かねばならないことに早く気付いて欲しいと思っています。そして、その段階では匿名から実名に切り替わらねばなりません。私が扱っているオピニオンのページなど、新聞メディアで行政の無様さに対し真っ正面から発言をしていただくためには実名で登場してもらうしかないのです。

間違いとは言い切れませんが、どうにも違和感のある主張です。前段の

    メディアの力も借りてでも動かして行かねばならないこと

これに関しては医療崩壊の現状に直面している医師としては「手段を選ばず」とか「ネコの手でも借りて」の切迫感がありますから否定はしません。ブログを中心としたネットの発信力の増大は目を見張るばかりですが、まだしばらくは「マスコミ > ネット」の力関係は続くだろうからです。そういう意味でマスコミの力は借りれるものなら借りたいですし、ここで連日書いているのもマスコミの姿勢の変化を期待している一面があるとは言えます。

ただマスコミの力を借りるために条件を出されております。

    匿名から実名に切り替わらねばなりません

ここは非常に引っかかる部分です。そりゃ、匿名より実名の方が一般的に信用度があがるでしょうが、これが絶対条件であるという主張は個人的に首を傾げます。マスコミが文化人とか有識者として意見を珍重する作家や評論家の方もペンネームを用いられます。作家や評論家の中にも実名の方もおられますが、ペンネームの方もおられ、ペンネームの作家や評論家の意見を求める時に実名じゃないとダメだの条件があるとは思えません。さらに言えばペンネームの作家や評論家の実名を知ることで意見の信用度が上るとは思えません。マスコミも読者もペンネームの著名度でその作家や評論家の信用度を考えるだけで、実名があるかないかなどは誰も問題にしないという事です。

ネット上で意見表明を行なう時も匿名ではなくハンドルネーム(HN)で行なわれます。HNの著名度もペンネームと同様に、発表した意見の内容の質の評価で高まります。各ブロガーはそれぞれ工夫を凝らして情報発信を行なっていますが、その努力の積み重ねがブログの著名度およびHNの著名度につながっていきます。HNとペンネームの間はそんなに価値の差は大きいものなのでしょうか。ペンネームなら無条件に尊重し、HNなら無価値と断じてしまうのは如何なものかと感じます。

もちろん匿名であるブロガーが自らの意志で実名を公開して意見を問うのは自由です。そうしようと思われる方を止める気も否定する気もありません。問題はHNでは意見を聞く価値が無いとしている姿勢が問題かと考えます。ネットのHNによる匿名意見では情報価値を認めないと主張しているのと同じかと思います。

またHNの価値観はネット内のみの常識であり、リアル社会では別だと団藤氏は主張されているのだと解釈しています。ネットは異世界であり、リアル社会にデビューするにはリアル社会の常識で行動すべしみたいな感じです。ネットが異世界であると言う見方は完全な間違いではありませんし、そういう世界も確かにあります。しかしネット世界とリアル世界はかつてのように明瞭な区切りがある世界ではなく、どんどん重なり合う領域が増大しています。

ネット世界の動きがリアル社会に影響及ぼすことも今や椿事ではありませんし、リアル社会の動きももちろんネット世界に影響を及ぼします。二つの世界は独立したものではなく、一つの大きな社会になっているのが実情です。二つの世界に階級差があるわけではなく、どちらも同じ社会を形成する一つの世界なんです。この変化の速度は急激でネットに棲むものでもどれほど変化しているのかつかみきれませんが、怒涛のように進行しているのは間違いありません。

こういう風に考えている人間はネット内では少なくありませんし、私もそう考えています。そういう観点から考えると団藤氏の主張は違和感を拭いきれないものがあります。


実はここまでにするつもりだったのですが、確認のために団藤氏のブログをもう一度読み直してみると非常に興味深い主張が行われていました。

 往々、誤解されているのですが、マスメディアは「検察一体」のような、対外的に統合された組織ではありません。独裁者が全ての論調を指示できるY紙のようなマスコミもありますが、普通の会社はそれぞれに持ち場を分割して、各セクションにデスクがおり、その判断で取材、出稿します。デスク自身も毎日当番ではなく、輪番です。したがって全体の質を上げるためには、各セクションのデスクと取材者のレベルを少しずつでも改善していくしかありません。医療崩壊についてなら、この2年で随分変わりましたが、事故調問題が判っている記者は少ないでしょう。さらに言えば、論説は密室で議論して勝手に書いていらっしゃるので、一線記者からすると不思議な社説がしばしば現れます。

これは医療崩壊に対する新聞記事で勉強不足のものがあることに対する弁解です。ポイントは、

  1. 持ち場を分割して、各セクションにデスクがおり、その判断で取材、出稿します
  2. デスク自身も毎日当番ではなく、輪番

まず1.に関しては記事分野ごとに担当を置いているシステムである事と理解しています。私も新聞社の内部実情の知見に乏しいのですが、ここで主張されている「持ち場を分割」とはいわゆる社会部だとか政治部とかの事ではないと考えられます。たとえば社会部の中でもさらに細分して担当を置いている事かと思われます。その事自体は聞いても「そんなものだろう」と感じます。

2.はそういう細分した担当部署のデスクは輪番日替わりになっているということのようです。デスクの権限は大きいようで「その判断で取材、出稿」とされていますから事実上の最終責任者みたいな認識で良いかと思われます。おおよそですが、大きな部の中に多数の係があり、デスクとはその係長であり、さらに係長は日替わり制で責任を負っていると考えても大きな誤解ではないと思います。

どうも日替わり係長であるから勉強不足になる面が出て来るのは致し方ないとの主張と解釈して良さそうです。そのための改善法として、

    各セクションのデスクと取材者のレベルを少しずつでも改善していくしかありません

この少しづつの速度ですが、

    この2年で随分変わりましたが、事故調問題が判っている記者は少ないでしょう

団藤氏個人を云々しようとは思いませんが、ここに二つのポイントがある事がわかります。

  1. 医療問題に取り組むシステムに問題がある
  2. 改善速度は2年でこの程度である

つまりシステム上2年でこの程度の改善しか出来ないから「仕方が無い」です。実に素晴らしい見識で、そういう理由であれば何事も許されると言うのが新聞社の見解と考えてよろしいかと思います。間違ってもこれからは「システムの不備なら即座に改善せよ」とか「慣行に縛られず時代に即応せよ」とか「問題は待った無しであり、そんな悠長なことは許されない」みたいな記事は出さないと信じておきます。

そうそうもう一つ、

    さらに言えば、論説は密室で議論して勝手に書いていらっしゃるので、一線記者からすると不思議な社説がしばしば現れます

涙が出るほど素晴らしい主張で、事件が起こった時の社長記者会見で時に不思議な主張をされる方がおられますが、それもこれからは許容容認して頂きたいと思います。不思議な社説を新聞社挙げて容認しており、これも新聞社の大好きなフレーズの「自浄作用」でどうしようもないようですから、他の社のトップが何を言おうがお互い様レベルになると考えられます。

そうは言っても私は団藤氏のこれらの主張は基本的に理解しております。組織の実情とは往々にしてそんなもので、これに属する個人で出きる事など限られるのも良く分かります。理解はしますが、マスコミと言う巨大メディアが糾弾する社会的影響力は強大です。ペン先一つで名門企業が簡単に倒産しますし、個人などは赤子の手を捻るように社会から抹殺できます。そのために「第4の権力」とまで言われているのですから、自らを厳しく律する姿勢があってこそ社会責任を果たせるんじゃないかと思っています。

正直なところ期待はしていませんが・・・

とおりすがるとおりすがる 2008/05/15 10:07 >正直なところ期待はしていませんが・・・

これにつきるんじゃないでしょうか。メディア経由では、医師の主張も事実も正確に伝わらないので、医師が世の中に向かって直接情報発信始めたと・・・。ブログも小説も書籍も。ノーフォールトやらチームバティスタやら小松先生やら・・・と、海堂先生も言われていたと思います。で、実際、それなりにメッセージが世の中の一部には届いている感じはあると思います。何か変化が起きているかどうかは別として。

暇人28号暇人28号 2008/05/15 10:40 こちらに書き込むことより、直接団藤氏のところに書き込んだほうが言いと思い数回書き込みました。

団藤氏発言を拝見していると、「何を今更...」の感が否めません。今までも散々医師が発言してきましたが、その内容を意図的に載せなかったのはマスコミ自身です。医者が自己保身に走っているとか言って。しかも、「日本の医療は高くて効率が悪い。日本の医者は怠けてて儲け過ぎている。」と正反対の話をばら撒いてきたのです。

「point of no return」になるまでなんでこんな報道を展開してきたのですか?それを棚に上げて言わないで欲しい、というのが正直な気持ちです。


それに、

>さらに言えば、論説は密室で議論して勝手に書いていらっしゃるので、一線記者からすると不思議な社説がしばしば現れます

私からすれば、「それで?」という発言です。もし、マスコミ以外の会社がこれと同じ内容の釈明をしたらどうなることやら....蜂の巣をつついたように連日マスコミに糾弾されることでしょう。それは、「組織」という観点からすれば十分ありえる話なのですが、他者を罵っているマスコミができる釈明ではありません。「それなら、一線記者を交えて論説を書けばいいじゃないの」で終わりです。釈明にもなりません。

暇人28号暇人28号 2008/05/15 10:45 追記:

ちなみに、未だにマスコミの影響力は甚大です。ネットなどはその足元にも及びません。ネットでも騒いでいても、テレビで一言発言したほうが一般国民に知れ渡りやすいのも事実です。そして、それは今後も長く続くことでしょう。マスコミ業界が縮小するのは当然の規定路線ですが、無くなることはないでしょう。

私は、マスコミがいい加減な報道をしたら民事・刑事で裁かれるようにしたら、もっときちんとした報道がなされると思っています。なに、民事・刑事で裁くのは合わない?それはどの業界でも同じように思っていますよ。

僻地外科医僻地外科医 2008/05/15 11:21 >暇人28号先生

>私は、マスコミがいい加減な報道をしたら民事・刑事で裁かれるようにしたら、もっときちんとした報道がなされると思っています。なに、民事・刑事で裁くのは合わない?それはどの業界でも同じように思っていますよ。

 いや、いくらなんでもそれだけはやばいでしょう・・・・汗。少なくとも刑事だけはまずいです。これをすれば為政者の恣意的判断で報道規制をかけることがいくらでも可能になります。そんな暗黒社会には住みたくないですよ。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/15 11:29 >間違ってもこれからは「システムの不備なら即座に改善せよ」とか「慣行に縛られず時代に即応せよ」とか「問題は待った無しであり、そんな悠長なことは許されない」みたいな記事は出さないと信じておきます。
>涙が出るほど素晴らしい主張で、事件が起こった時の社長記者会見で時に不思議な主張をされる方がおられますが、それもこれからは許容容認して頂きたいと思います。不思議な社説を新聞社挙げて容認しており、これも新聞社の大好きなフレーズの「自浄作用」でどうしようもないようですから、他の社のトップが何を言おうがお互い様レベルになると考えられます。

Yosyan先生の罵詈雑言を用いない丁寧語による罵倒はもはや芸術!それにしても…、
>私が扱っているオピニオンのページなど、新聞メディアで行政の無様さに対し真っ正面から発言をしていただくためには実名で登場してもらうしかないのです。

なんだろーなーこの尊大さは。
いきなり話が変わるのですがモンスターペイシェント、死体換金業者、マス○ミ、トンデモ法曹その他もろもろを全国の医療機関で協力して報復出来るシステムを構築出来ませんかねえ。何実際にやる必要はありません。診療拒否されるとか治療の手を抜かれるとか点滴に雑巾の絞り汁入れられるとか思い込ませることが出来ればいいのですよ。
…つーか、あーゆー連中って、何で自分が病気した時、医師が真摯に加療してくれるって無邪気に信じ込めるんですかねえwww。ちなみに弁護士だと、弁護士だか日弁連だか相手に訴訟起こしたのはいいが弁護人の引き受けてがおらずw、仕方なく行政書士だか司法書士がバックアップしてるって例があるそうです。

元ライダー元ライダー 2008/05/15 11:44 10年くらい前にY紙にメル凸したことがあるんですが、後日、「記事に引用したいのだが、実名出してもいいか?」とTELありました。その時は迷ったんですが地元ではY紙のシェアが多くても1割程度だったのでOKしました。

当時からネット上で実名匿名論争ありましたから、その時も考えました。
やはり、新聞では匿名だと信憑性が低いのですよ。ネットと違い、新聞では発言者と書き手・編集者が違うからなんです。
例えばマスコミ露出の多い某心臓外科医があの論調で、かつ匿名でそのコメントを記事に取り上げられたとします。そうすると多くの医師は「今時こんな医者いるかな。新聞の捏造じゃねーの」と思うわけです。疑惑が新聞社に向けられる。
ネットだと荒唐無稽なことを書いても疑惑を向けられるのは発言者本人ですね。

「マスコミの捏造」疑惑をもたれないために、匿名から実名に切り替わらねばなりません

ということなんだと思います。あまり、うまく言えてないかなあ。
言い換えれば新聞が大事にしている信用性というのは、記事内容の信用性ではなくて、新聞社に対する信用性ということなのかもしれません。

YosyanYosyan 2008/05/15 11:49 マスコミへの批判は私もテンコモリありますが、あくまでも批判して良くなって欲しいであり、壊れて無くなってしまえではありません。もちろん良くなると言っても時代の変化に応じてのポジション変化はあって当然で、現在のようにすべての情報の取捨選択から、その価値の考え方までマスコミが検閲済みの状態にならないとは考えています。

考えてみれば国の三権はシステム上、お互いに監視しあうシステムになっています。ところが第4の権力とまで言われるマスコミを監視するものは、事実上いなかったのではないかと考えます。マスコミにまともに対峙すればあの圧倒的な情報発信力に誰も対抗できず、押し潰されるのはあまりにも明らかだからです。

そんな中でネット情報はマスコミを監視する可能性のあるメディアと考えています。マスコミが得意の情報発信力で押し潰そうにも押し潰せない存在になっています。最終的には二者択一ではなく、従来のマスコミと棲み分けになるでしょうが、従来のマスコミに取り込まれてしまう形態にはならないと予想しています。そういうパワーと成長力があります。そういう未来図を予測しながら進化しないマスコミは淘汰整理されて行っても不思議無いでしょう。

それと匿名実名論争は私が実名を出したくないの私情が濃厚に滲んでいますから、その辺は割り引いてお考えに下さい。

ssd666ssd666 2008/05/15 11:53 匿名の世界では、言っている内容だけが評価されるという厳しさについて行けない妄言ですな。
パソコン通信の世界からわかっていることです。
当時から実名のjunetがありましたが、RCTはすでに終わっているようなものですよ。

koumekoume 2008/05/15 12:05 そもそも実名を出してもそれを実名と証明することが難しいですよね。私の本名は松井龍一といいますが、それが事実であることを一撃で証明できる手段など思いつきません。医師であれば勤務先も一緒に公開せよとか?冗談じゃないでしょうね。だいたい団藤保晴という名前が本当に実名かどうかすらもわかりません。
あ松井龍一は嘘です。

サルガッソーサルガッソー 2008/05/15 12:31 >匿名から実名に切り替わらねばなりません
というか新聞の記者って基本匿名orHNですよね。
だからこそ毎日新聞の「うちは全員実名記者ですよ」という主張がアピールになるわけです。

龍 2008/05/15 12:50 >>メディアの力も借りてでも動かして行かねばならないこと
>ただマスコミの力を借りるために条件を出されております。
>>匿名から実名に切り替わらねばなりません

マスコミは、その上、編集権を振りかざしてきます。取材対象者が言ったことと、報道されていることが、同一であるという保障はありません。マスコミはこの点で必ず編集権を出してきます。安易に取材に応じる危険性もあります。

実名とは、戸籍に載っている氏名のことでしょうかね。ならば、通名はどうですかね?事件報道でも問題になっていますが。特に朝●新聞・某公共放送などでは。

通りすがり通りすがり 2008/05/15 13:56 既に仰っている方もいるとおりですが、「実名」として「通名」を使っているところはあると思いますよ。どこの新聞とは言いませんが・・・。そもそも通名って普通の日本人でも使えませんでしたっけね。

そんなわけで、私は実名であることにあまり期待をしていません。某掲示板には、「実名で出てこいと敷居を高くすることにより、意図的に医師が協力しにくいようにしている。」なんて意見もあるくらいですし。

かっちーかっちー 2008/05/15 14:01 保険医協会や医師会で原稿を書く時には実名で、ネットで書く時には匿名で書いています。それはそういうものなのでは、と思います。ちょっと脱線しますがこんな会があります。
「医療関連死」シンポジウム(主催:東京保険医協会)
5月24日(土)16時ー19時15分新宿NSビル30階スカイカンファレンスルーム5(120名)
シンポジスト:上昌広(東大医科研)、阿真京子(知ろう!小児医療 守ろう!子ども達」の会代表)川口恭(ロハス・メディカル)澤田石順(鶴巻温泉病院)井上清成(弁護士)
参加費無料、参加資格特になし、申し込みは事前にファックス(0353393449)をください。
http://www.hokeni.org

tikani_nemuru_Mtikani_nemuru_M 2008/05/15 15:07 報道の自由というのは支持せざるをえにゃーのが辛いところですにゃ。
しかし、マスコミのヒトタチというのは、自分が権力者だという自覚のあるヒトが少にゃーのは困ったもんですにゃー。

あと
基本的にはHNでいいと思うんだけど、HNで中立をきどって利益誘導するというケースも実際に見聞してるんで、事情に応じて是々非々としかいいようがにゃーですね。医療崩壊の情報発信については、実名が信用を高めるという側面をむげに否定はできにゃーように思われますにゃ。

TOMTOM 2008/05/15 15:25  私もあちらで一発かまして参りましたが、「匿名vs実名」と言うなら、まず朝日新聞が率先して全ての記事を署名記事にしろよと。記者達は名を出さずして「行政まで変える力」があり、社外の発言者は実名でないと正面でない、と言うのは..いやはや。無自覚なだけで、言われれば気がつくんですかね。それとも根本的に俺様脳な人しかマスコミには勤めないんでしょうか。

nervenarztnervenarzt 2008/05/15 15:30 ダンドウさんのエントリーに、
「弁護士は実名のブログが多いが医者のブログは実名は少ない」ということが書いてありましたね。
つらつら思うに、理屈をこねて議論して文章を書いて人に読ませて説得する、というのは、弁護士の本性、というか、仕事の延長なんですよね。だから堂々と名乗る。
一方医者は、つまるところ職人で、職人のモットーは「口を動かすな、手を動かせ」なんですよ。口舌の徒は軽んじられ、ちゃんとした仕事を黙々とするヤツが偉い、という倫理観があるような気がします。
だからブログをやっている医者も、ちょっと「てへ、これは余技なんです」って意識があるのかも。本職に関わることなら堂々と実名で語るんだけど。
で、弁護士は弁論で世の中を変えようとする。職人は、「あんな現場こっちからお断りだい」と黙って逃散する、と。

banch1banch1 2008/05/15 16:29 >真っ正面から発言をしていただくためには実名で登場してもらうしかないのです

これはその通りだと思います。やはりHNでは限界があるように思います。
裏返せば、Yosyan様が実名で発言すれば、いまよりずっとインパクトある主張が出来ると思います。
発言内容にどの程度責任を持っているのかが問われているということじゃないでしょうか。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/15 16:49 自分はこの10年間ずっと実名です。
だからといって、匿名のかたとこうやってコミュニケーションとっていて、相手を無責任だとか感じたことはないんですが・・
自分が実名なのは、責任をとるというよりも、自分の立ち位置を自己紹介はぶいて相手に理解してもらえる、というメリットがあると思っています。
いろんな考え方があるんでしょうね。

good jobgood job 2008/05/15 17:05 まあダンドウ氏自身もYosyan先生はじめ医師ブログの内容自体には概ね肯定的なんだろうし、こちらも「正面から発言するなら実名で出て来い」以外は特に反論はないわけですがね。
ところが唯一の相違点が見事にKYだったということですね。
「その段階では匿名から実名に切り替わらねば『なりません』」とか「実名で登場してもらう『しか』ないのです」とマスコミで実名で意見することが神聖なる最高の方法だと言わんばかりの「オレ様」ぶりがホント文系脳全開で。結果こちらは「やっぱりこいつらは信用ならねーな」となるのは自然の成り行きです。
ダンドウ氏も今頃「好意的に書いてやってるのにこいつ等医者はなんだ」と面食らってるのでしょうが、これから彼が医療問題にどういうスタンスを取るかは注視しようと思います。
批判されて「 私どもの案がもしご不満で、「こんな制度は要らない」というのなら、別に構いません。案を流して白紙にしてもいいと思うんですよ。その代わり、21条はもっと強力にいくと思いますよ。」と逆ギレ暴言を吐いた国会議員もいますからね。
個人的にはこうめ様のコメント(つか、切り返し)が秀逸だったと思います。でも「農家こうめの医療問題を注視しる!」シリーズの次作はマスコミ批判ではなかったっけ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/15 17:34 続き)
Yosyan先生は、ボールペン作戦のホムペ作りでお忙しいでしょうから、レス無いのかな?と思いますが、Yosyan先生、5/13のボールペン作戦のエントリーでも、売名行為と批判を受けるのを心配していらっしゃいます。
Yosyan先生が、このブログで実名・クリニック名明かしたら、2つの効果がしょうじますね。1つは「発言の責任の所在を明らかにした潔い姿勢だ」という賞賛と、もう一つは「売名行為だ」という批判です。
だから、一長一短なんでしょうね。
なんていうか、ディベートの一手法というか、囲碁の千日手みたいなもので、暇つぶしにはいい議論なんでしょうが、あんまり実は得られないと思うな(^^;。

YosyanYosyan 2008/05/15 17:56 moto様

今日は思いのほかに雑用が多かったのと、予想通りHP作成作業が思い通りに進まず、ある程度の形が出来るのは週末の作業になりそうです。明日は外来の関係で時間が取れませんからね。時間がかかっているのは素晴らしいHPができつつあるんじゃなくて、あくまでも作業が下手くそだからです。本音で言うと誰かに助けて欲しいのですが、う〜ん、心当たりはあるのですが、やってくれるかな。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/15 18:09 >Yosyan様
「誰かに助けてもらう」というのは正しい思考ですよ。売名行為のそしりを回避する最善策は、なるべく多くのひとによる共同作業、としておくことです。
だいたい、医療も、主治医なんてのがあるから、矛先が医者に向くっていうか、病院・看護師・事務、全員の共同作業で患者を治療してる、ってことを日ごろから強く社会に主張しておくべきなんだよなあ。そういう観点からも医師個人の刑事責任負担はおかしい。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/15 18:13 続き)
だから、ウエディングケーキじゃないけど、執刀ってのは、オペに参加した全員がメスに手をあてながら進められるのが望ましい。
ちょっと例えがアレですが、死刑執行ってのは、複数の担当官がスイッチを入れて、実際に電源がはいってるのはそのうちの一つだそうです。医療で、なんか、そういう、責任の所在がどう考えても個人に帰せられない、うまい工夫ってできないものかしらん。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/15 18:19 続々き)
あ、そうか。匿名でオペすればいいんだ(笑。
あるいは通名・HN。
ブラックジャックとかスーパードクターKとか人気だろうな。ブラックジャック1号とか。
手術室は、「心臓外科のスレッド」とか「産科のスレッド」って名前にして(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/15 18:21 続々々き)
一番人気は、やっぱり「名無しさん」だったりして。

BugsyBugsy 2008/05/15 18:39 既存のマスコミは明治以来 お上にぶん殴られながら現在に至るわけで、金を払ってくれる一般大衆は舐めてかかっていたわけです。もちろんお上の中でもどぶに落ちた子犬はここぞとばかり虐めます。

ブログのように双方向性に瞬時に読み手の反応がでる従来にはない手法はどうやって制御するのか皆目検討がつかないので今回のエントリーのような牽制球でも投げたいのでしょう。

実名をとおっしゃるが、雑誌の裏表紙に記載してある発行人とは個人名が普通で実際に発行してる会社と関係あるんですか?前から不思議です。実名といっても署名記事は少ないのも事実でしょう。

ブログも内容は玉石混交ではありますが、既存のメディアでも地下鉄や家庭に持ち帰って読むには相当恥ずかしいものも多数あります。そこらへんの安っぽいメディアと一緒にするなという議論も困りますが、自分達は今まで一度も手を汚してないんだと本気で思い込んでんのかなあ?

たまに電話で取材だといいはりますが、奴らこそ新聞社名は名乗るものの自分の名前は決して明かしませんよ。オイラは以前は「ハマコウ」最近は「ナベツネ」と名乗っています。
大概引くね。

BugsyBugsy 2008/05/15 19:05 >オイラは以前は「ハマコウ」最近は「ナベツネ」と名乗っています。

ええ姓はハマ 名前はコウだと。

だって五月蝿いんだもん。有名人が入院した。
電話で病名なんですかって、そんなもん家族に聞けよ。事務所に聞けよ。
医師の守秘義務ってシラネえな。こちとら電話で見ず知らずの奴にペラペラしゃべりませんよ。家族と名乗っても電話じゃ駄目。
無論直接来てもペケ。実名出そうもんなら周りに迷惑掛けることおびただしい。

駄目だといえば患者の見舞いのふりしてカメラ片手に潜り込もうとする輩も後を絶ちません。社説では高いところから物を語りますが、まあ取材のやり方は品性のカケラもない。

ブログとの比較論かも知れませんが、あいつらと比較されること自体無礼千万です。

YUNYUNYUNYUN 2008/05/15 20:01 10年ドロッポ先生
>ちなみに弁護士だと、弁護士だか日弁連だか相手に訴訟起こしたのはいいが弁護人の引き受けてがおらずw、仕方なく行政書士だか司法書士がバックアップしてるって例があるそうです

事実関係の説明が曖昧なので確定はできませんが、おそらく、某司法書士会がとある弁護士相手に、「弁護士は登記申請代理事務を扱うことはできない」と主張した事件ではないかと思います。有り体に申しますと、弁護士と司法書士の職域論争です。
弁護士はみな、登記代理行為は弁護士法3条にいう「法律事務」の一種と解しておりますので、かような主張は「トンデモ」であるとみて、当該事件の訴訟代理を断りました。
医師と看護師の職域問題に喩えるならば、もし仮に、某看護協会が「患者に包帯を巻くのは看護師の仕事であるから、医師が行ってはならない」として医師Aを訴えた場合に、その主張を支持する医学的意見書を書いてやる医師が一人も居ないことは、まことにケシカランwwwと言うようなものかと思います。

そもそも、10年ドロッポ先生は、弁護士が相談を受けた案件は全て、相談者の主張に沿って提訴しなければならないとお考えでしょうか?
弁護士が依頼を断るべきでないと言われるならば、例えば、医療過誤訴訟の件数は現在の 10倍 ほどに増加することが予想されます。もちろん、それらは原告敗訴が大半でしょうけれど、訴訟の相手をさせられる被告にとっては、面倒なことでしょう。それが社会の望ましい在り方なのでしょうか。
私の聞いてきた範囲では、医師の方々は、訴訟に引っ張り出されることは、大変苦痛だとおっしゃっていました。

たまりょたまりょ 2008/05/15 20:59 医師(や看護師など医療関係者)が実名でブログから情報を発信した場合、困ることを思いつくままに。

弁護士事務所と違い、訪問する敷居が低いので、有名ブロガーの病院には、有名人ウォッチングをかねての受診が殺到するでしょう。中には写真を、と求められ、それを個人ブログで、「今日、Yosyan先生の病院に行っちゃった〜」などの報告が、毎日のように上がるでしょう。
良いことが書かれれば、ますます患者殺到。なかには、相性が合わない人もいるかと思いますので(ごめんなさい)で、そんな人が感情のままに書いた記事も、ワールドワイドに発信される可能性があります。

医師ブログには、症例も扱ったもののもあり、いくら脚色してあっても、もしくはその脚色ゆえに、自分の事が書かれたのではないか、と心配になった患者さんが、病院に電話やメール、書状などで不安等をぶつけて、その対応が大変。脚色が不十分で、という可能性は少ないかと思うので、そのほとんどは的外れであり、主治医先生の記事に悩んでしまった患者さんもまた可哀そうなことになりますし、せっかく生まれていた医師との信頼関係も損なわれてしまいそう。こんなことを先生に言ったら、先生に変に思われて記事に書かれてしまうかもしれない、という恐れで、自分の気持ちを素直に伝えられない患者さんも増え、短い時間で信頼関係を作っていくのに、大きな障害になりうる。
また、モンスターペイシェントの記事など書こうものなら、何をされるかわからない。
とくに個人病院などでは、事務さんや警備さん、病院長さんなどの緩衝がないので、その感情はダイレクトに医師本人や家族に向けられる。

開業するに当りHPを解説し、質問に答えるコーナーを作った医師がいました。
全国から質問が来ました。丁寧に答えているとますます質問が来ました。
しかし、受診される方はほとんど居られなかったと聞きます。
ブログは討論や共感の場であり、質問の場にしたくない、質問は診察室で、と医師ブロガーが思われていても、実名医師ブロガーのコメント欄には、記事に無関係の質問が書き込まれるかと思います。
また、実名ゆえ、「○○先生はこう言った」の責任問題にもなりかねません。

また、今、診てほしい、と思われた患者さんが、ブログを開くと望みの医師がコメントレスをしていた場合、今医師は居るのだと電話や直接来院をしてしまうかもしれません。

マスメディアで良く拝見する有名な心臓外科医先生や大長老の先生が実名でブログをされても、患者さんの多くは行くことが難しいですが、医師、とくにアクセスのしやすさがウリの一つである開業医、それも院長の先生が実名でブログや投稿をされるのは、発言にハクが付く(失礼)という利点はあるかもしれませんが、非常に危険だと私は思います。

uchitamauchitama 2008/05/15 21:08 すみません、突っ込む気持ちはないのですが、
>そもそも、10年ドロッポ先生は、弁護士が相談を受けた案件は全て、相談者の主張に沿って提訴しなければならないとお考えでしょうか?
ちょっと言い換えて、
「そもそも、医師が相談を受けた病気は全て、家族の主張に沿って治療しなければならないとお考えでしょうか?」。。。。
どこまでが、応召義務になるのかいつも考えるのですが?誰か教えてください。
専門外だから、自信がないから、経験不足なので、勉強不足なので、風邪をひいて体調が悪いので。。。。どこまでの理由だったら許されるのでしょう?
言い換えれば、応召義務すなわち準委任契約の条件さえ外せれば訴訟なんて怖くない(あり得ない)ワケです。

BugsyBugsy 2008/05/15 23:10 uchitama様
> 「そもそも、医師が相談を受けた病気は全て、家族の主張に沿って治療しなければならないとお考えでしょうか?」。。。。

いつもこの問題には頭を悩ませているオイラにも一言くらい答える資格はあると勝手に思って。

昔はパターナリズムと云いましたかねえ。医師側の裁量で診断および治療方針も決めていました。少なくとも今年は医療情報も(間違ってることが多いのですが)氾濫し、受診時に自分である程度の腹積もりで来られる患者さんが多いです。イメージ先行型ですな。
自分の思い通り進まなければ感情を害する患者さんも多いですね。
かといって医者にかかれば薬か検査をして当然、問診だけで「心配いりませんよ。」とお帰りいただいたら大抵は憤慨されます。せっかく仕事を休まれて来たんですからね。何らかの答えは欲しいでしょう。だから医療費が高騰するんです。

ああ こういうお答えはとっくにご存知ですか?


医師の応召義務とは皆さんピリピリされています。同じ職場の看護師、事務も勘違いしていますが、罰則はありません。断っても処罰されません、

>専門外だから、自信がないから、経験不足なので、勉強不足なので、風邪をひいて体調が悪いので。。。。どこまでの理由だったら許されるのでしょう?

病院に患者が来たって 全部問題ありません。電話連絡もなく 時間外に押し寄せる患者もいますが、院内であろうと診ないといえば診る根拠はありません。

罰則のない法律なんぞ屁みたいなもんです。応召義務を果たしてないということで お縄を頂戴した医師っていましたっけ?

koumekoume 2008/05/15 23:26 なんだか団藤氏、また突っ込まれそうなコメントを出しましたね。一言多いっつか。

私はこれまで団藤氏のブログを読んだ事がなかったのですが、察するにかなりまともで真摯な方のようですね。
しかし、ということはマスコミ業界でも最良質な人物でもこの程度、てなわけでむしろ絶望の根が深くなっただけのような気がします(^^;
私のコンテンツの続きも構想を練ってはいるのですが一日ごとに新しいネタが増える感じでいつまでたっても完結しそうにありません(笑

SORASORA 2008/05/15 23:38 匿名云々については「郷に入れば郷に従え」で済む話だと思っています。
ただ、別の郷の人たちに伝えるためにあえて別の郷に入る必要も無いわけで…。
郷と郷の間を仲介する人がいれば良いだけ。
そっちの郷から出てこっちの郷に来いというのはナンセンスですね。
_..._
その仲介役ってのはある意味マスコミが古来より行ってきた行為そのものなわけですが、既存のマスコミがそれやりたくないっていうなら別にやらなくても良いです。
仲介役に意味があるなら既存のマスコミに代わる別のものが出てきてその役目をやるでしょう。

Med_LawMed_Law 2008/05/15 23:44
足利義昭が将軍職をかさに着て、織田信長に自分の部下になれ!と言っているような構図ですね

ジャーナリストが偉いかどうかは、その発言内容で評価されるべきなのに、新聞メディアの箱がないと実は喋ることすらできない自称ジャーナリストですか。。。。

身勝手な序列を付けて、タダでシンクタンク役を押し付けようって魂胆に見えます
身勝手な企業論理を、倫理より前に置いて変えようとしない厚顔さにも呆れ果てます

恥ずかしい言葉を書いても恥じない記者
ジャーナリストとするのは日本の恥でしょう。

BugsyBugsy 2008/05/15 23:59 職業に貴賎があることを実感しています。

tadano-rytadano-ry 2008/05/16 00:05  団藤氏のブログを今拝見しました。確かによく勉強されておられるのは感じますが
それでいてあの認識には愕然です。

 医師ブログを現実の力に変えよ、という主張には首肯できますが、よくよく考えてみれば、そんなことは既にYosyan様のところで何回も話題になっている訳ですし、座位様のように困難を承知で実際行動に移された方もおられるわけです。そういう流れをちゃんと踏まえないで「マスメディアに実名入りで出てきたらそれで解決」というようなことを言われたので半炎上のような状態になってしまい、ご本人が逆ギレしかけたり最新のコメントでは何やら言い訳めいたことを書かれたりで、後味の悪い流れになってしまったように感じました。

 匿名である以上は極端な話、Yosyan様が実は医師ではない、と言う可能性は0ではないわけです(仮定の話です)。私自身はYosyan様が医師ではないとは疑ってもいません(ヒント>ググる)が、実はそんなことは(すいません)ある意味どうでもいいことです。
 ssd様も同様のコメントをされていましたが、ここにコメントされておられる方は Yosyan様のエントリーの内容の質の高さに共感しているからこそ真剣にコメントをし、内容の質をより高くしようとして、ネットの海から資料を発掘して提供したりしているわけです。そういう観点が氏の頭の中には完全に抜け落ちています。「朝日新聞」というブランドの威を借りてこられた氏には及びもつかなかったのかも知れません。

 匿名が生み出すものは無責任だけではないと思うのですが、話がそっちに行こうとすると団藤氏は何やら関係のない方向に話を持って行こうとしているようにみえました。koume様のコメント(要するに「医師がマスコミに出てこいって言ってるけど、マスコミが医師に歩み寄ってもいいんじゃない?」という内容に感じました)に至っては一番痛いところを突かれたようでまともに答えようともせず、最期、もとい最後には「私は大阪で記者経験を積んできたが、東京はお上の意見を鵜呑みにするばかりで理解不能」とか「医療保険制度に警鐘を鳴らす立場に今私はいない」と言い出す始末です。

 医療問題について勉強している新聞記者の言うことなら医師も考えてくれるかも、という問題提起だったのでしょうが、むしろ「これだからマスコミは」となってしまい逆効果になってしまいましたね。

SeisanSeisan 2008/05/16 00:52 私は素直に団藤氏の意見は???と思うのですがね。

新聞には「自民党有力政治家」の意見とか、「○○筋のコメントによると」とか、特に政治面ではちからいっぱい匿名発言がボンボン飛びまくっているようですが、この人はこういったものは問題にしないのでしょうか。政治家たちは番記者に対して「オフレコだけど」という前置きで「公式な意見じゃないから名前を出さないでね」というお約束でもう何十年も発言されておられます。こういったものはスルーなのでしょうね。
なのに、なぜ、医師に対しては「実名で意見しろ」などと言えるのでしょうか。「日常診療の場における立場があるから、公式な意見ではないが、あれはおかしいだろう」という発言は許されないのでしょうか。実名を出すと、味方もできるかもしれないが、敵も同様にできます。その点では政治家同様、日常の業務に差し支える可能性が高い以上、よほどの立場の人でないと実名はできないでしょう。某医師免許保有女性タレントが好き勝手にほえているのとはわけが違います。現実的に、実名で出ておられる医師はそれなりの立場にあるか、あるいは、あまり積極的な意見をおっしゃらないかのどちらかです。
政治家だって、名前の出るインタビューでは、「国民のため」というスタンスを決して崩さないんです。

以前、某ラジオ番組製作会社から、「コメンテーターになってもらえませんか」という怪しげな電話をいただきましたが、実名で意見を述べる勇気はありませんでしたのでお断りさせていただいたこともあります。

ジャーナリズムは時に暴力になる。

そのことを考えると、やはり実名を出すのはなかなか難しいかと考えます。
乱文申し訳ありませんでした。

rijinrijin 2008/05/16 00:56  まず、朝日新聞が全ての記事を署名入りとし、当番デスクもその担当面に記載、論説委員の社説やコラムも全て実名でやってもらいましょう。

 人にあれこれ言う前に、自分でやるべき事があるんじゃないですかね。

 いざ自分たちが実名署名入りを強制されるとなると、できない理由は山ほど出てくるんではありませんか。想像力に欠ける気がしてなりません。

tadano-rytadano-ry 2008/05/16 01:03 rijin様

 いやもう何だったら新聞もHNでいいんじゃないですか。「青○絵○」じゃなくて「エミたん」なら可愛げあるじゃないですか。名前なんて飾りです、エライ人にはそれが分からんのです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/16 01:08 うーん、実名派のわたしとしては、ここで皆さんが書いてることって、実名で書いても何も問題ないんじゃないの?って、ちょっと不思議。
不思議なだけで、実名で書いた方がいい、とか言ってるわけじゃないですよ。どっちでも内容に変わりはないし。
どちらかというと、いま、この時間に、ここから書いてると誰かに解るとまずい、とかって理由のほうが大きい、ってことはないんですか?(^^;。公的または、私的に。そのほうがわかりやすいんだけどな。

tadano-rytadano-ry 2008/05/16 01:14 Seisanさま

 確かに団藤氏の意見には疑問点も多いですが、私が言いたかったのは氏のコメントに対する態度です。氏のエントリーにもコメントしましたが、人が自分の意見を信頼してもらう一番の方法は反論に耐えてみせることだと思います。しかるにコメント欄の流れを見る限り氏は逃げまくっているように見え、挙げ句の果ては現在の最後のコメントです。ところで新聞記者ってカンファレンスとかしないんですかね? あの態度を見る限り社内でとても建設的な議論なんてできていない気がして朝日よ大丈夫か、と思ってしまいます。

TOMTOM 2008/05/16 01:43  いやそりゃもう何たって朝日ですから、大丈夫じゃないですよ(笑)
 ところでウチの診療所にも、頼みもしないのにしばしば「メディカル朝日」が届くのですが、それに必ず付いてる付録が振るっておりまして、高級マンションか医学部進学用全寮制高校の広告ばかりなのです。普段朝日は医者たたきに余念がなく、「開業医は儲けすぎ」と主張してやまないですが、カネさえ貰えばDM業者のまねごともするのですね。
で、朝日は団藤氏御担当の「オピニオン面」とやらでは随分と高邁なご託宣を下賜くださる一方、一面の一番下の欄使って、怪しげどころかトンデモ治療のバイブル商法を毎日のように“支援”してます。あれも謂わば新聞社の「信用」を売ってるわけですな。そんな会社の人が「建設的な議論」だの「医者は自分たちを信用しろ」だのなんて、とてもとても...

nervenarztnervenarzt 2008/05/16 09:26  メディカル朝日の付録、確かに笑いますよね。なんか高尚ぶってる人の下半身を覗いちゃったみたいな。
偉そうなことおっしゃってもそうですか、そっちは別人格ですか、とでも。
 ちょっと似ているのですが、うちの病院に「病院法務セミナー」のDMが届きました。ふだんは読まずに捨てちゃうのですが、「マスコミ対応」というテーマというので開けてみました。曰く、
「マスコミ対応で右往左往することなく云々」となるほど時宜に適ったテーマではあります。で、講師の一人は弁護士で納得なのですが、もう一人がなんと(あの)M日新聞社会部副部長。主催はコンサル会社ですが、後援がM日新聞社とその関連会社。場所も関連会社。要するにM日の営業の一環ですよね。
 なんかもう、商店街の暴力団対策の講演会をその筋の事務所でやって、講師に若頭を呼ぶみたいな話しだと思ってしまいました。確かにヤクザのやり口はヤクザに聞くのが一番なんですが、それ何てマッチポンプ? と思った次第。

TOMTOM 2008/05/16 10:20 >nervenarzt様
あははははは。「人はそれをブラックジャーナリズムと呼ぶ」

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/16 12:03 YUNYUN様、ご教示有難うございます。
>医師と看護師の職域問題に喩えるならば、もし仮に、某看護協会が「患者に包帯を巻くのは看護師の仕事であるから、医師が行ってはならない」として医師Aを訴えた場合に、その主張を支持する医学的意見書を書いてやる医師が一人も居ないことは、まことにケシカランwwwと言うようなものかと思います。

なるほど。よく判りました。

>そもそも、10年ドロッポ先生は、弁護士が相談を受けた案件は全て、相談者の主張に沿って提訴しなければならないとお考えでしょうか?

とんでもありません。むしろ逆です。確かに以前、実家が電話リース詐欺にあって、弁護士に軒並み断られた時は「いいなあ弁護士は、応召義務がなくてさぁ」とか憎まれ口を叩きましたが本人訴訟してみてよく判りました。断られて当然だわ、と。つーこって医師も弁護士と同様、自分の裁量で断るべきは断るべきでありその事を非難される謂れはない、と考えます。結果青○某とか高○某とか片○某とかは病気の時も誰も診察してくれなくて野垂れ死にするようになれば医療崩壊も阻止出来るでしょうよw。

uchitama様、
>専門外だから、自信がないから、経験不足なので、勉強不足なので、風邪をひいて体調が悪いので。。。。どこまでの理由だったら許されるのでしょう?

イヤな事をイヤだって言うのに、理由なんか必要ないんだぜぇw。
ちなみに私は「ボク専門外だからワカンナイヤ」で全部すませてます。専門医なんか持ってませんがww。

Bugsy様、
御意!罰則のない応召義務違反VS懲役もありうる業務上過失致死では勝負になりません。まあ民事上の責任を負わされる可能性は否定出来ませんがそれにしたって診ない方が遥かに安い筈ww。
>応召義務を果たしてないということで お縄を頂戴した医師っていましたっけ?
お縄ではなく民事だったように思いますが「病院」はあるみたいですよ。以前他エントリーのコメントで紹介されてました。ただ、医師個人ではなかったようです。基幹病院のクセに必要な医師を揃えてなかったって事だったように記憶しています。

通行人通行人 2008/05/18 00:23 >応召義務

アルコールを飲んでいたら診療を断る正当な事由にあたる、と昔聞いたのですが、本当でしょうか?

暇人28号暇人28号 2008/05/19 07:04 今朝の北海道新聞では、「ネットのブログや医師限定の掲示板で医療事故被害者への中傷があり、被害者をさらに苦しめている。悪意に満ちている。厚労省は処分を検討している」と報道がありました。皆さん、書き込み内容にはどうぞお気をつけください。


しかし、私が不満に思うのは、遺族は医療事故「被害者」で、医師は「加害者」という決め付け。患者さんが死ぬと医師は加害者なんですね。

それから、勝村氏のグループは会合の中で散々「日本のすべての医師は無能」と日本の医師を中傷してきたのですが、それはスルーですか?自分たちが行う批判は「適切な批判」で、自分たちが批判を受ける場合には「中傷」ですか?しかも、マスコミを使って.....

日本の医療水準が非常に安価で済んでいるのは日本の医療従事者たちの献身によって支えられているのに、それを無視して中傷してきたのはそもそも勝村氏のグループが先ですが。

今回は匿名今回は匿名 2008/07/04 09:40 昨日(7月3日)、団藤氏は「大学病院の医師は暇ですね」というタイトルと共に、ここ数日間の某大学病院からのアクセスログを全て公開していました。(数時間で削除したようですが)

本来新聞記者は情報提供者の個人情報は「墓場に入るときに一緒に持っていく」といわれるほど厳重に守秘する必要があります。裁判の際もその論調でした。ところが、団藤氏の今回の行為はいわば情報提供者の情報を世間に晒したも同様です。自分にとって都合の悪い情報提供の場合、情報提供者の情報を公開するということが分りました。

やはり、マスコミ関係者に個人情報を流すというのは非常に危険だということが良く分りました。編集権の元、情報提供者の意図とは異なる情報を世間に垂れ流し、挙句の果てには情報提供者の個人情報を世間に晒しました。

みなさん、マスコミ関係者には十分御注意を。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080515

2008-05-14 北の大地の春の陣

2/28付のエントリー北の大地からのニュースの続報です。詳しくはエントリーを読み直して欲しいのですが、簡単には札幌市内でも産科減少のため産科救急が支えられなくなり、なんとか維持するための提案として、

 このため、同医会は二○○八年度に向け、市の夜間急病センターに夜間の初期救急を診る産婦人科医を置き、初期と二次を分離するよう市に要請した。遠藤会長は「センターで患者を振り分け、子宮外妊娠や早産などの重症患者だけを二次救急に送れば、医師の負担が大幅に軽減される」と説明する。しかし、市は新年度予算案に、二次救急医療機関への報酬の一千万円増額を盛り込んだものの、センターへの産婦人科医配置は見送ったため、医会として撤退を申し入れた。

これに対し札幌市の回答は、

市医療調整課の飯田晃課長は「夜間急病センターに産婦人科医を配置すると、約七千万円の予算が必要になる。財源が限られる中、住民合意を得られるだろうか」と説明。三月中に協議会を設置し、負担軽減に向けた代案を話し合う。

はっきり言って「No」の回答です。当時情報が錯綜したのですが、産婦人科医会は札幌市回答に対し3月での救急撤退を通告していたようなのですが、協議会を開催することにより救急撤退を6ヶ月延期し、9月までに合意が得られなければやはり撤退するとしています。

でもって問題の協議会なのですが、3/28に開催され第1回札幌産婦人科救急医療対策協議会として議事録が公開されています。第1回は主に顔合わせと資料説明だけに終始しているのですが、主なポイントを拾ってみます。まず委員構成です。


氏名 肩書き 備考
石垣靖子 北海道医療大学大学院教授 札幌市救急医療体制検証委員会委員
岩見太市 シーズネット北海道代表
中田ゆう子 COML札幌患者塾世話人
五十嵐保男 社団法人札幌市医師会救急医療部長
井上宏子 札幌市行政評価委員
遠藤一行 札幌市産婦人科医会長 光星産婦人科医院
金子勇 北海道大学大学院文学研究科教授 社会システム学
河西紀夫 社団法人札幌市医師会副会長 札幌市救急医療体制検証委員会委員
郷久鉞二 札幌市産婦人科医会副会長 朋友会札幌産科婦人科
前田實 札幌市消防局警防部長 札幌市救急医療体制検証委員会委員
館石宗隆 札幌市保健福祉局健康衛生部長
野谷悦子 有限会社うつぐみ取締役社長
野村靖宏 札幌市産婦人科医会理事 札幌東豊病院
水上尚典 北海道大学大学院医学研究科教授 産科・生殖医学分野


こういうメンバーです。(この部分は今朝の情報で追加修正しましたので、コメ欄との整合性が取れていませんが御了承ください)

ここに産婦人科医会要望書が参考資料として掲載されています。新聞記事では救急センターを作る要望だけがありましたが原本を見ると、

  1. 第3次医療機関の絶対的確保

      NICU等への搬送が必要なケースでも満床で断られる事あり。これを避けるため収容可能な医療機関を責任持って確保。

  2. 救急当番日に搬送される妊産婦さんでは不払い例が問題。

      救急当番を依頼する以上、その医療機関に対し、応分の費用(分娩料)の補填。

  3. 産婦人科救急担当医療機関への助成金の増額。

  4. 1次救急を、別に独立させて札幌市の救急センター内の一室に設置(内診台、経腟超音波装置、顕微鏡など)し、産婦人科医が後退で勤務する体制を要望する。

      予算化されなければ、本会としては平成20年4月以降、1次救急にも2次救急にも参加が不可能である。

1.〜3.がH19.6.20の要望で、4.がH19.8.末の要望となっています。この要望書が提出されたのが札幌市救急医療体制検証委員会であり、6月に要望書が提出されてから1ヶ月余りの間にここまで要望が厳しくなった事に興味が湧きます。いずれにしても産科救急撤退の話は昨年8月末に出され、今年3月になっても札幌市がゼロサム交渉をやらかしている間に時間切れになったことが分かります。また昨年8月時点で要望が出されたという事は、平成20年度予算の計画段階で要望が出され、札幌市がこの要望を取り上げることは「不要」と判断したことも分かります。

会議はこの要望書について行われるのですが、これについての札幌市側の回答の説明が行なわれています。これは会議資料の要望書に基づく札幌市の対応に書かれているのですが、

  1. 第3次医療機関の絶対的確保

    • 市立病院等三次医療機関との具体的な受け入れ体制のルール化
    • 産科救急情報調整オペレーターの設置

  2. 救急当番日に搬送される妊産婦さんでは不払い例が問題。

    • かかりつけ医の奨励、妊婦検診の受診勧奨、救急体制の適正利用等の効果的啓発・指導

  3. 産婦人科救急担当医療機関への助成金の増額。

    • 救急患者の受入数に応じた当番報酬の増額
    • 勤務医に対する相応の報酬が届くような仕組みの整備(直接、間接)

  4. 1次救急を、別に独立させて札幌市の救急センター内の一室に設置(内診台、経腟超音波装置、顕微鏡など)し、産婦人科医が後退で勤務する体制を要望する。

    • 救急センターの内科医、看護師、救急隊等に対してトリアージ能力の向上を図るなど、患者の受け入れ要請の厳密化(当面)
    • 初期体制の定点化について、機能、場所、時間帯、当番医師の確保、経費等の観点から具体的に検討(対策協議会の設置、運営)

書いてあることも重要なんですが、これらについて予算が具体的にどうなってるかも重要です。

  1. 産科救急情報調整オペレーター:466万4000円
  2. 飛び込み分娩への効果的啓発・指導:103万6000円

まずこれが具体的に挙げられています。次がちょいと複雑なんですが、助成金の増額についての現状説明がこれかと思います。

 産科があくまでもメーンでございますが、関連・周辺の診療科目として小児科という部分もあろうかと思います。赤ちゃんも含めてということを考えまして、産科をメーンとして、一部小児科の医療機関を対象として、救急当番体制に参画していただいている医療機関に、現在お支払いしている報酬を増額しようというものでございます。現在は、曜日によって額の多寡がございますが、大体1回平均いたしますと9万円程度お支払いしておりますので、年間にいたしますと3,300万円弱ぐらいになろうかと思いますが、それに対してこの金額を上乗せして、医療機関の当番体制の継続を支援していきたいという趣旨の予算でございます。

どうやら現在は、

    1回9万円で年間総額3300万円

おそらくこれより増額する分が、

    救急医療体制整備支援事業:1240万円

これがそうであるとの説明は、

この部分は、先ほどごらんいただいた1回目の御要望書の中にあった不払い問題への補てん、もう一つ、当番報酬を増額してほしいという、この2点に対応することを意識して予算計上させていただいたものでございます

さらにですが、1240万円のもう少し具体的な分配は、

実は1,240万円という金額を御説明しましたが、このすべてを医療機関に増額として配分しようということではないのですが、さっき申し上げたように、どうすれば最も効果的かということを検討する協議組織のようなものを運営するために一部費用を残しまして、1,000万円ぐらいは、一部小児科を含めて、当番に参画していただいている医療機関に何とか配分をしたいと思っています。

1240万円のうち240万円はどこに増額分を振り分けるか考える協議会の運営費になるそうです。ここで参考までに医会側が主張した不払い金額ですが、

18年度、札幌市で払わなかった患者さんは26例に達していますね。1回の分娩料35万円から、病院によっては40万円、あるいはそれを超えるかもしれません。そうすると、約1,000万円近いお金が未収になってしまうのです

おおよそですが不払い分ぐらいは助成金を増額してやろうの対策と考えられます。それ以上の産科救急担当することによる赤字分は補填しないとも考えられます。これも医会側の主張である、

救急医療というのはすべて赤字部門なのですね。これを開くと、病院は必ず損をするというような仕組みになっているのですね。幾らかのお金は出ますけれども、人件費、暖房費、光熱費、いろいろなことを考えますと、完全にマイナスになるのですね。それを、一応公的な救急医療なので、皆さん、市民のためにそれはぜひやってくださいと言われ、そして、それは赤字でも仕方がないというのは、今の時代、認められないと思うのですね。やはりそれ相当のお金を手当てすべきでないか

これは却下されている事になります。

皆様が一番気になる一次救急の分離なんですが、第1回では腹の探り合いで終わっています。札幌市側の主張は消防署の救急データにある必要数が少ないから不要であると主張し、医会側は救急データに収集されていない救急患者数があり負担軽減と言うか、産科救急体制維持のため必要みたいな話の展開になっています。

この展開も考えてみれば不思議で、去年の8月からの産科一次救急分離要望を札幌市救急医療体制検証委員会で札幌市が蹴飛ばし、宣言通り3月で撤退するとなれば協議会を新たに設けて6ヶ月猶予をすがり、またぞろ協議会で不要論を主張すると。外野から見れば今度の協議会は一次救急分離を行なうか行なわないかでなく、どうやって行なうかと思うのですが、去年のゼロサム交渉の延長戦がしたいようです。

ゼロサム交渉の意図は会議の終わりの方の事務局発言にも滲み出ています。

 まず、第1回が本日ということで、3月28日でございますが、次第に沿って御説明を差し上げたところでございます。以降、今のところの予定では、大体月1回のペースで進めたいと考えております。そして、一つのめどといたしましては、ことしの8月くらいまでに、中間報告ということで取りまとめしていただきたいと考えております。ここの部分につきましては、産科医会からも御要望ありましたとおり、まず初期の体制について具体的な対策が十分講じられなければ、4月以降については継続が難しいというお話もいただいてございますので、ここまでに具体的な対策についてぜひ御検討いただいて、結論を見出していただければと考えているところでございます。

 ただ、8月の中間報告の前までに、もう少し前の段階で、大体3回、4回くらいでしょうか、6月までの中で具体的な課題の整理をいたしまして、それで、次回のあたりからは、先ほども少しお話もありましたけれども、できれば具体的にどういう対策をとればいいのかということも御提案いただきながら、その出てきた対策等について、3回、4回の中で御協議いただきまして、7月くらいまでには、その中からどの対策のどういう組み合わせが一番効果的なのかということについて、おおむねの方向性を出していただければと考えております。その段階で、皆さんの合意として大体方向を出していただければ、その部分につきましては8月の中間報告ということで、札幌市に御報告いただくような手順で考えていきたいと思っております。

月1回のペースで協議会を開催し、3〜4回やったところで中間報告。これがおおよそ8月頃で札幌市に報告みたいな段取りを説明しています。これに対して医会側の反論は、

 我々が8月に申し上げた申入書の期限は3月31日なのですね。それで、4月からやらないというふうにお答えして、申し入れしてあるわけですね。本来は、来月からやらないのですよ。でも、札幌市のほうでは何とか対策を考えますとおっしゃっていただいたので、そこで、我々としましてはいろいろなことを考えて、それなら半年だけ延ばしましょうというふうに決めて、一応9月いっぱいというふうにさせていただいたのです。

 それで、こういう救急医療というのは、例えば8月に決めて、それでは、9月からすぐできるかといったら、そういうことはできません。ですから、少なくとも10月からスタートするなら3カ月前、そのくらい前から各医療機関に周知徹底しないと、当番票というか、夜勤票というか、そういう出勤体制をとれないですから、それを考慮していただくと、このゆっくりしたペースでは全然、我々は10月以降はできないということになりますので、それは十分お含みおきいただきたいと思います。このままでは、10月以降、できませんね。

医会側は昨年の8月段階で今年3月のデッドラインを宣告し、札幌市側が泣きついたから半年延期して9月をデッドラインにしている事の指摘をはっきり行なっています。さらに事務局サイドの8月に中間報告では10月に新体制が行えないとも指摘しています。10月に新体制を発足させ、産科救急撤退を真剣に回避するのであれば3ヶ月前には中間報告を出す必要があり、

    このゆっくりしたペースでは全然、我々は10月以降はできないということになりますので、それは十分お含みおきいただきたいと思います。このままでは、10月以降、できませんね。

どうもになりますが、札幌市サイドの意向としては3月のデッドラインを協議会開催でなんとか逃げたので、今度は協議会で小田原評定させてさらなる時間稼ぎを考えているように見えます。8月にもしも産科救急一次分離論が中間報告で認められても「予算措置が間に合わない」との言い訳を繰り出し、更なる延長協議にもつれこむ算段に思えます。

第2回以降の会議がどうなったかはまだ公開されていませんが、札幌市の思惑で会議が運営されたなら、間違い無く産科救急撤退問題「秋の陣」がありそうです。

shy1221shy1221 2008/05/14 10:25 とりあえず
札幌市産婦人科医会(遠藤一行会長)
北大 産科 教授 水上尚典
札幌市医師会副会長 河西 紀夫

YosyanYosyan 2008/05/14 10:32 よく探したら委員名簿が見つかりました。

http://www.city.sapporo.jp/eisei/tiiki/sanfujinka/sanfujinka_meibo.pdf

五十嵐康男委員、河西紀夫委員、前田實委員は札幌市救急医療体制検証委員会でもあるようです。

shy1221shy1221 2008/05/14 10:33 続いて
館石 宗隆氏(札幌市保健福祉局健康衛生部長)
野谷 悦子 (フリーライター・有限会社うつぐみ取締役社長)
っていうか
www.city.sapporo.jp/eisei/tiiki/sanfujinka/sanfujinka_meibo.pdf
に名簿あった orz

shy1221shy1221 2008/05/14 10:34 をを、ケコーン

YosyanYosyan 2008/05/14 10:42 shy1221様

ゴメンナサイ、私が昨日完全に見落としてました。余計な手間を取らせて申し訳ありません。

YosyanYosyan 2008/05/14 10:56 名簿部分は謹んで訂正させて頂きました。本当にゴメンナサイ。

BugsyBugsy 2008/05/14 12:49 健康保険の窓口支払いを無視する患者も多いのですが その場合医療機関ではなく保険者が責任を持って回収すべきだという御意見があり、傾聴すべきだと思います。

ただ今回の場合健康保険摘要ではない分娩費用ですからね。しかも救急なので飛び込み出産が多いのでしょう。
善意で産科救急に参加したのに裏切られてしまったのです。やはりクレジットカードを使った分娩費用の支払い 或いはデポジットを支払うのは当然あるべきだとは思いますよ。ホテルだってチェックインの際、クレジットカードを提示するじゃないですか。支払いがなければクレジットカード会社が乗り出せばよいのです。医療機関だから強制力はないものと患者側も高を括っているふしは確かにあります。クレジットカードを導入する費用は分娩費用に上乗せしてもいいじゃないですか。
そうせしめたのは地域住民ですから。

以前のエントリーにあった首都圏のとある医師会だそうですが、飛び込み出産は受け入れないとしようとするお気持ちはよくわかります。

行政の対応も ぐだぐだ討論を続けたあげく未払い出産費用の補填が仮に決定した暁でも過去に遡求してまでは面倒見てくれないでしょう。せいぜい過去1ー2年に遡るくらいで、それ以前の未収金は医療機関が結果的に持ち出しになるのがオチです。

阿呆らしくってやってられんでしょう。

元事務員元事務員 2008/05/14 15:38 以前の出産育児一時金の制度ではまず出産する親が分娩費を支払い、出生証明書と申請用紙で、出産後に35万円がもらえるというものでした。まとまったお金が用意できない場合、前払い貸付の制度もありましたが。

しかし現在の出産育児一時金の制度では、妊婦側が事前申請(予定日1ヶ月前より受付)をすれば妊婦側はお金を用意する必要が無く、保険者から医療機関に上限35万円でお金が直接振り込まれます。出産後、妊婦は退院時に実費とそれとの差額さえ支払えば良いのです(仮に35万かからなかったら、差額は妊婦側に支払われる。病院に29万、妊婦に6万といった具合に)

自分が勤務している病院では原則的に全員事前申請をしてもらい、保険者から事前申請を確認したという通知書が送られてくるので間違いはありません。メリットは大きいです。

1.少なくとも35万円までは回収できる。
2.分娩予約の最終意思確認として使え、その他の同意書(緊急帝王切開に移行した場合の同意書や、分娩促進剤使用の同意書等)とまとめて1ヶ月前にまとめて回収しやすい。
3.妊婦の実際に支払う金額が差額、もしくは無しになるので、退院時に高額の負担感が無い。

デメリットとして
・事務作業が増える。
・妊婦に制度について説明し、事前申請について協力を求める。

くらいしかありません(笑)
後は切手代くらいでしょうか。申請用紙の病院記入欄もカルテを見て分娩予定日を事務で記入してしまえば医師記入の必要はありません。出産後に請求書と出生証明書の写しを送る必要があるのでそれらのコピーを管理し、出産後に請求する。
仮にこれらの煩雑さを事務が嫌がって積極的に利用していないとしたら怠慢としか言いようがありませんよ。。。

と、ここまで書きましたが飛び込み出産に関してはまったくの無力です。
原則、飛び込み出産は受けないと言うのが医師の側からも、経営的にも一番という結論に達してしまうのは何とも…

福島宣言の逆襲ではありませんが、消防局に請求できないですかね?
「お前が連れてきたんだから、未払い分を払え」と。

公立はわかりませんが、私立病院は未集金回収業務も結構きついんですよ…正常分娩の場合は尚更orz

YosyanYosyan 2008/05/14 15:52  >福島宣言の逆襲ではありませんが、消防局に請求できないですかね?
 >「お前が連れてきたんだから、未払い分を払え」と。

結局のところそれに近いことを医会側は主張していると思いますよ。いろんな経緯があるにせよ現実的には二次救輪番は札幌市の要請で行われていますし、その要請で発生した飛び込み分娩の費用補填を求めているわけです。

少し微妙なのは飛び込み分娩がすべて救急かどうかです。救急以外にも白昼堂々の飛び込み分娩はありそうなものですが、それも含めて補填せよの要求かどうかは議事録をもう少し読み直さないとなんとも言えません。

 >飛び込み出産は受けないと言うのが医師の側からも、経営的にも一番

これは先日の宣言になりますね。これも会議案どおりに実行されるかどうかは不明ですが、まともに行なわれたら波及効果は大でしょう。本音のところは「そうしたい、だが」の歯止めが雪崩を打って外れるかもしれません。その次に拡がる風景は何になってしまいますが。

元事務員元事務員 2008/05/14 16:00 長くなったんで分けました。

 実際妊婦検診を適切な回数受けて、事前申請を了解してくださるような妊婦さんに、不払いで生んだら逃げたなんていう例はほぼありません。少なくとも自分は遭遇していません。
妊婦検診も受けず飛び込みで分娩するような人が不払いの傾向が高いのは仕方ないのかな・・・とは思います。ただ、その不利益を病院だけが受ける必要性は皆無なので受信拒否も当然かなと思います。もっとも不払いは二義的な物で第一義には感染症有無の不明とそれに伴うベッドの確保だと思います。また、無条件で受け入れてたら分娩予約をしてきちんと分娩に望もうとされている大多数の方に対して申し訳が無いです(モラルハザード起こしますよね)。
 経済問題をよく言われますが、生活保護世帯ギリギリぐらいの方で、前期中期後期の3回の検診とそれに伴う1回のエコー。申し訳ないけど2回分のエコーと公費でカバーされていない感染症の検査は自費で受けていただきましたがそれでも2万円行きません。分娩も大部屋入院で35万以内で無事退院されました。
 通常自費も含めて10回前後妊婦権検診にこられる方が多いですが、3回しか来なかったからといってお断りする病院なんて日本ではほとんど無いと思います。お金が無いというのは言い訳にすらなっていないというのが一事務員の意見です。

 本題に戻りますが、2年で部署換えっていうお役所仕事の典型ではないですかね?問題先送りがこれ以上出来ないという認識がおそらく無いのでしょう。医師・病院だけがリスクを負う必要は全く無いと思います。

元事務員元事務員 2008/05/14 16:13 Yosyan様

レスありがとうございます。
自分もどこかが「飛び込み拒否」宣言したら雪崩れるとは思いますが、実際には救急取りやめがボロボロと続いて実質破綻するんじゃないかなあと思っています。
救急もお産も本来、上手くやれば経営的にはマイナスでは無いはずなんですよ。正常分娩40-50万で産科医の先生には当直明け休みの交代勤務。1次2次3次の住み分けができて救急医の先生に腕を存分に振るってもらう。そんな時代はこないだろうなあ…

2-3年後には

・民間救急はほぼ壊滅後、公立病院が膨大な赤字を垂れ流しつつ、2次と3次を全て見るような絶対的拠点病院を作る。
・公立病院すら救急を維持しきれず、なし崩しに自由診療的な救急になり、自然とトリアージされる。脳梗塞等での死亡率が再度上昇する。

後者でしかも酷そうな未来しか予想できませんがね。

YosyanYosyan 2008/05/14 17:07 協議会の人選は何を基準にしたかは分かりませんが、

・シーズネットとは

「老後の人生設計、生きがいづくりを考える団体」

・COMLは

「医療を消費者の目でとらえようと、1990年9月に活動をスタートしました。「いのちの主人公」「からだの責任者」である私たち市民中心のグループです。

てな団体で日本語名は「医療と法の消費者組織」てな団体です。

・有言会社うつぐみは、

よく分からないのですが、「うつぐみ」はどうやら沖縄方言らしく環境活動関連の会社のように思います。

メンバーからしてこの3人が「患者代表」になるのでしょうが、COMLも正体は分かりませんが、こういう団体の代表は良く入るとして、シーズネットが産科救急問題になんの用事と思わざるを得ません。強いて言えば無事孫を抱けるように関係しているとか、老後の生きがいのために孫が必要だからでしょうか。

それと札幌にはそういう団体が無いのかも知れませんが、産科救急問題の一方の当事者である妊産婦を代表する声が入っていません。入れば会議の流れが決まってしまうとは言え、これだけ人数がいるのですから不自然と感じざるを得ません。メンバーの人選は札幌市でしょうから、意図はこれだけでも十分良く分かると思います。

BugsyBugsy 2008/05/14 17:32 COMLって思い出しました。
2002年3月に特定非営利活動法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)として認証されたとあります。
   
現在も厚生労働省医道審議会医師分科会医師臨床研修検討部会委員(辻本好子)であり、元々は1990年に大阪で創設された大阪の患者団体です。大阪医療センターとタイアップして「患者情報室」を作っているせいで記憶の片隅にあったんですな。
患者塾っていうのを患者さんから聞きましたね。

札幌の産科事情とどれだけ関係があるかなんですが、この団体は病院探検隊や電話の苦情受付も熱心にやっているので患者側の意見を広汎に蓄積しているということと 厚生労働省の上記委員も勤めており 札幌の行政担当者としては身内として呼びやすかったと思います。

YosyanYosyan 2008/05/14 18:19 COML(Consumer Organization for Medicine & Law)
http://www.coml.gr.jp/

微妙な団体ですね、患者の権利の確保を訴えるのが元々かと思いますが、Simulated Patientの元締めやったり、医療の信頼回復を厚労省サイドの意向に副って訴えたりで正体がイマイチつかめません。

 >札幌の行政担当者としては身内

そんな感じは受けます。ただ「医療を消費者の目でとらえよう」は個人的に違和感の残る言葉で、「患者=消費者」はあんまり良い印象を持ちません。

のりぞうのりぞう 2008/05/14 21:40 元MSWですけど、COMLは患者団体としては大変まともな(全国唯一?)組織という印象があります。辻本さんの講演聴いたことがありますが、某団体のように宗教がかったところは全然ありませんでした。「医師は患者がこういうところで不安を感じているところを理解してほしい」「患者は何でも医師任せにしてはいけないし、現在の医療環境では医師の負担が大変大きいことを理解してほしい」というように、なるべく医師と患者の間に立ってお互いの距離が縮まるようにと活動しているみたいです。

まあ札幌でどのような活動しているかは私も全然情報ないですけど。

札幌市民札幌市民 2008/05/14 23:31 委員の野谷悦子氏ってググてみると
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sk/ckk/chicho/adviser/15/ad-data/15notani.htm
http://item.rakuten.co.jp/book/1582259/
とか結構でてきました。まとめると
「東邦大学薬学部大学院修士課程修了後、東京の医療・看護系出版社を経て...」
「患者の権利法をつくる会世話人」
市の委員とかをいろいろやってるみたいなので、市の御用文化人という感じでしょうか。

ssd666ssd666 2008/05/14 23:33 だから、飛び込み分娩する人間はテロリストなんですよ。
貧乏人がかならずしもテロに走らないのと同様に、必ずそういう行動原理を選ぶ人間には一定の傾向がある。
社会秩序を無視する連中を社会が救う必要はありません。

札幌市民札幌市民 2008/05/14 23:38 連投ごめんなさい。
第2回の協議会後の北海道新聞記事を検索してみました。
『札幌市内の産婦人科救急医療のあり方について、医療関係者と行政、市民が考える対策協議会の第二回会合が二十八日、中央区のWEST19で開かれた。事務局を務める札幌市が、現在問題になっている、重症患者を診る「二次救急」に当たっている九病院の実態について報告した。
 報告によると、九病院の医師は平均五・三人で、助産師は同二四・七人。一日当たりの入院患者は平均三三・九人で、外来患者は九一・三人。分娩(ぶんべん)は一・六人となっている。さらに夜間の救急当番日となると、一日当たり二・二人の患者をさらに診ることになり、その多くは軽症だった。
 この実態を踏まえ、市産婦人科医会の郷久鉞二副会長は「受け入れた患者が軽症だったとしても、医師は一睡もしないまま翌日の診察に向かうことも多い。(軽症者を扱う)一次救急と二次救急を分けてほしい」とあらためて同医会の要望を繰り返した。
 また、別の委員からは医師の負担を減らすために、助産所の活用や近隣の医師会との連携などが提案された。』
救急医療の話をしているときに助産所?ってちょっと場違いな印象があるんですけど?

reservoirreservoir 2008/05/14 23:53 助産院を活用することで逼迫する救急医療体制も改善され、日本の市民生活も向上し、世界も平和になります。

法改ネタ法改ネタ 2008/05/15 00:06 最近この問題に興味を持たれた方のなかには2007年夏のこれを知らない方もいるかもしれないので。
いのげちゃんねるさんから。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/8599/1179924906/409-420
(一部の)国民の間に医療不信が根強いように、一部の医療関係者に弁護士不信は確かに存在するのでしょう。
小倉氏の書き込みは釣りというより、なんでもいいから匿名叩きに結び付けたいだけで、そのためにはどんなに賎しい言辞を弄するのも厭わない哀れな人っていう気がしてきました。

暇人28号暇人28号 2008/05/15 06:40 なにか、「いじめ」の構造と一緒ですね。
相手(この場合病院)が反撃してこないと思い、何でもし放題。お金も払わなくてもいい、なんて舐めてかかっている。

このいじめる側の行動を助長しているのはやはり応召義務ですね。ここまで医療機関が舐められるなら応召義務を撤廃するしかないですね。

YosyanYosyan 2008/05/15 09:01 札幌市民様

協議会での札幌市の主張は産科一次救急分離をしても「効果は無い」のようです。第1回もそのためのデータをとりそろえておろました。これは推測ですが去年に医会が要望書を出したときにも札幌市救急医療体制検証委員会でこの程度の内容の討議は行なわなかったのでしょうか。その点がまず不思議です。

それと札幌市側は産科一次救急センター不要論を頑張って主張していますが、産科委員以外の賛成を勝ち取って協議会で勝つことに何か意味があるのでしょうか。協議会で産科サイドの要望さえ否定すれば事は丸く収まると考えているのなら不思議な発想です。産科サイドは最後通告を既に行なっているのです。協議会で産科サイドの要望を蹴飛ばせば、最後通告が実行されるだけです。実に不思議な態度です。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2008/05/15 11:59 暇人28号様、
まさにいじめ。激しく同意であります。で、いじめられて当然です。ご指摘の通りでこれまで反撃してこなかったのですから。他エントリーでも提唱しましたが何らかの報復システムを構築したいところです。応召義務なんて罰則はないただの飾りですから関係者が腹を括れば済む事なんですし。でもまあ逃散した方が早いですねw。いじめっ子だけでなく無関係なクラスメイトも巻き添えなのは心が痛みますがまあ貴重な犠牲って事でww。

お前も、お前も、お前も、オレの為に死ね!

2008-05-13 福島事件支援プロジェクト

たいそうなタイトルですが、今日は署名運動ではありません。この事件は衝撃の逮捕劇から2年が過ぎましたが、それでも医師の記憶は全く薄れることなく続いています。たんなる医療裁判ではなく、医療裁判の象徴のようになっています。これについての支援は当ブログでも「2.18企画」として行なわせていただき、去年も今年も沢山のメッセージを贈る事ができ感謝しております。

もっともネットではそれぐらいしか支援活動ができないことが歯がゆいところなんですが、当ブログのレギュラーコメンテーターのmoto様から秀逸な支援企画の提案を頂きました。趣旨としては

    支援運動を日常化しよう!

これぐらいの理解でよいと思います。「日常化」と言っても凄いことを行なうと言うわけではなく、あくまでもさり気なくアピールして連帯を示そうじゃないかのプランです。幾つか案があったのですが、最終的には

    ボールペン作戦

これでどうだろうかで話が進んでいます。医師なら絶対ですし、そうでなくとも多くの人が日常的にボールペンを持ち歩いていると思います。そこでボールペンに福島事件支援フレーズである、

これを印刷して頒布するのはどうだろうかと言う計画です。

ボールペンに書かれた文字ならそんなに目立たないですし、胸に挿していたらまったく見えません。書いている時もフレーズは読みにくいですから、目立ってしようがないという事もありません。それでいて仕事の日常品ですから、常に持ち歩き使う事になります。さり気ないアピールと連帯には最適のように私は思います。

こういう企画の最大の問題は、誰が作って頒布するかになります。だいたいその辺りで普通は挫折するのですが、ボールペンの発注製作および頒布をmoto様が担当してくれると言ってくれています。そこまで言ってくれるのなら是非企画を推進しなければなりません。

話だけは先行してまして、現段階の企画の概要は、

  1. まずmoto様が100本作る(見積もりで3万円ぐらいだそうです)
  2. HPを立てて募集する(私が作ろうかと考えています)
  3. 希望者は、返信用封筒に定形外普通郵便120円分の切手を貼り付けたものを同封してmoto様に郵送する。(ひとり1本)
  4. あくまでも希望として被告産科医師への義援金寄付をお願いする(口座どこだっけ?)
  5. これも希望としてこの企画に対する寄付も募る(100本以上になった時の運動資金)
  6. 購入者の名前をHPに書き込む(HNでもOK)

それとあくまでも手製の試作品のイメージですが、



福島事件へのフレーズのほかに「2.18」の私のブログのURLを入れるのには抵抗はあり、これについては保留にしています。

発想として気に入っているのですが考えられる問題点は、

  1. 金儲け批判
  2. 売名批判

これを憂慮しています。金儲け批判に対してはmoto様はネットで実名も診療所住所も公開しており、はっきり言って当院の軽く10倍は儲かっています。こんな企画で小銭を儲ける必要性が無い事は主張できると思います。それよりも最初のボールペン代もそうですが、依頼を受けて返送する手間は大変なので持ち出しのボランティア状態です。批判する人は出てこないとは言えませんが、堂々と反論できると考えています。

売名批判に対してはどうしようもないのですが、これをやるには信用できる人間が必要ですし、ネットで信用を得、さらに郵送するには実名と住所は必要です。別に団体を作ると言うのもありますが、これはこれで新たな手間ひまが必要ですし、団体を作ってもこれが信用できるか云々の話がついて回ります。本当のところで言えば、どこか実在の支援団体なりグループが看板になってくれるとありがたいのですが、企画段階ではそこまで話が進んでいません。

細部に問題は残っていますが、概略はこんな感じです。コメ欄の片隅で出てきた企画ですが、賛同者が多ければ具体化したいですし、また意見があれば是非お寄せください。よろしくお願いします。

お知らせ 12:09

ボールペン作戦のBBS代わりに使っていましたが、コメント欄がパンクしました。対策を検討中ですが、5/22に関しては、5/22エントリーのコメント欄を御利用ください。

shy1221shy1221 2008/05/13 08:46 http://www.f-medical.com/faog/oshirase/katodoc.html

募金口座 東邦銀行 本店  普通 口座番号 3487921
                 口座名義 加藤克彦先生を支える会
                     (かとうかつひこ)
問い合わせ先 TEL 024-522-5191(福島県産婦人科医会)

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/13 09:25 勝手な思いつきをエントリーにまで取り上げていただきまして誠にありがとうございます。
話の発端は、5/10のコメント欄ですので、URL貼り付けておきます。御参照ください。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080510

わたしの想定としては、1.2.3.5のみで、
4.あくまでも希望として被告産科医師への義援金寄付をお願いする
6.購入者の名前をHPに書き込む(HNでもOK)
まですると、ちょっと重くなるかな?と感じるのですがどうでしょうか?
4については、ポータルサイトとなるURLで紹介、6については、ボールペン資金を寄付してくれた方のうち、名前出してもいい、という方のみ、で、単にボールペン貰って使ってくれるだけの方は、HNといえど名前出さなくていいんじゃないかな?

あと細かいようですが、このボールペン「購入」ではなくて無料になります。120円の返信用切手は必要ですが、それもうちのクリニックまでとりに来ていただければ、手渡しで差し上げます。

moto-tclinicmoto-tclinic 2008/05/13 09:35 返信用封筒には、ご自身の実名を記すことになりますが、HNとは照合のしようがありませんので、ネット匿名性を害する心配はありません。普通郵便ですので、ちゃんと届かなかった場合の問い合わせ応対のた