新小児科医のつぶやき

2010-12-22 原因は

12/21付産経新聞より、

乳児治療で大やけど、指3本失う 医療ミスか 神奈川県警が関係者聴取

 神奈川県二宮町で今年5月、自宅分(ぶん)娩(べん)で生まれた男の乳児が直後に低体温と呼吸障害に陥り、搬送先の病院で治療を受けた際に両足などにやけどを負い、足の指3本を失っていたことが20日、乳児の両親への取材で分かった。神奈川県警は業務上過失傷害容疑も視野に入れながら、事実把握のため医療機関の関係者から事情を聴いている。

 父親(34)によると、乳児の母親(40)は当初、自宅近くの助産院で出産を計画。経過は順調だったものの、5月27日夕から不規則な陣痛が始まった。助産院を受診した母親は「まだ大丈夫」などといわれ、いったん帰宅。ところが、同日深夜から再び、陣痛が強くなり、呼んだ助産師が自宅に到着した後の28日午前8時12分に出産した。

 乳児は呼吸状態などが悪く、約1時間半後に助産師の判断で近くの診療所に運ばれた。しかし、診療所では対応しきれず、秦野赤十字病院(神奈川県秦野市)に搬送。呼吸不全や低体温症などと診断され、NICU(新生児集中治療室)で応急措置を受けた後、28日午後1時50分ごろに人工呼吸管理設備の整った市立病院に救急搬送された。

 だが、市立病院で乳児の右足などにやけどがあることが判明し、熱傷病棟がある大学病院に転送された。重度のやけどと診断され、6月に右足の小指と薬指、左足の小指を切断した。

 父親は秦野赤十字病院に処置の内容ややけどの経緯について説明を要請。病院側は乳児の体を温めるため、保育器に入れ、ドライヤーで暖めたなどと説明したという。ただ、やけどの原因については「原因は不明。救命を最優先した処置に問題はなかった」などとしているという。

 乳児の父親は8月、県警秦野署に被害を訴え、県警は関係者の聴取に乗り出している。

 取材に対し、秦野赤十字病院は「複数の病院にまたがる事案。(やけどが)あったかどうかも含め、調査中」とコメント。一方、乳児の父親は、「診療所などでは治療経過をみていた。他の病院でやけどしたとは考えられない」と話している。

 乳児の父親は「詳細な説明をしない病院の不誠実な対応には憤りを覚える」などと訴えている。

可能な限り冷静に事実を抜き出して行きたいと思うのですが、乳児の両親は、

    父親(34)によると、乳児の母親(40)

母親が高齢出産であるのは確認できますが、経産婦であるのか、初産婦であるのかは不明です。後は時間関係を表にして見ます。


日付 時刻 事柄
5/27 不規則な陣痛があり助産所受診。「まだ大丈夫」と言われ帰宅。
深夜 陣痛が強くなり助産師に連絡
5/28 8:12 助産師立会いの下に出産
9:45頃 乳児の呼吸状態が悪く、助産師の判断で診療所に搬送
時刻不明 診療所では対応しきれず、秦野日赤に搬送。呼吸不全、低体温症の診断
13:50 秦野日赤から市立病院に転送
日付不明 時刻不明 熱傷が発見され、大学病院に転送
6月 右足の小指と薬指、左足の小指を切断


幾つか判り難い点があるのですが、新生児の呼吸不全の程度がどれ程であったのだろうです。少なくとも出生直後から重度であった可能性は低そうです。助産師が診療所への搬送を決断したのは

    乳児は呼吸状態などが悪く、約1時間半後に助産師の判断で近くの診療所に運ばれた

ここは1時間半後に搬送の必要を判断したのではなく、診療所(提携医療機関だったのかな)に到着したのが1時間半後であったとするのが妥当です。自宅から診療所までの搬送時間は不明ですが、助産師が搬送必要の判断を行ない、そこから診療所に連絡し、了解を得て搬送する手順が必要ですから、おそらく出生後1時間を過ぎたぐらいに判断を行なったと考えられます。

出生から診療所に到着するまで(もしくは救急車を利用したのならその時点まで)は、酸素投与は行われていませんから、その程度の呼吸不全であったかもしれません。ただなんですが、診療所到着時にはかなり悪化していたと考えられ、直ちに秦野日赤に転送されています。診療所の判断として、酸素投与ではとても対応できるレベルの呼吸不全でなかったと考えるのが妥当でしょう。

ここでやや判り難いのが秦野日赤の対応です。診療所到着から市立病院転送までがおおよそ4時間です。推測ですが、秦野日赤に患児がいた時間は3時間ほどではないかと考えられます。行われた治療は呼吸不全と低体温症に対してのものであるのは記事にありますが、

    NICU(新生児集中治療室)で応急措置を受けた後、28日午後1時50分ごろに人工呼吸管理設備の整った市立病院に救急搬送

普通に考えればNICUで「応急措置」とは妙な表現です。言ったら悪いですがNICUは応急処置を行うところではなく、治療の終着駅になるところです。そこで秦野日赤の小児科ページを確認してみたのですが、どうやら常勤医は3人のようで、NICUについては、

入院では、小児混合病棟(感染症用陰圧室4床を含む一般小児病床12床、準NICU2床)で、他科と協力した治療を行っています。

なるほど!秦野日赤のNICUは準NICU、つまり本当のNICUではなく、酸素投与とか比較的軽症の呼吸器管理程度が行える規模と考えればよいようです。そういう小児科は確かにありますし、私も経験した事があります。そうなると「応急措置」の言葉の解釈も微妙に変わります。診療所からの搬送を受けた時点で、「うちでは無理」の判断が下された可能性も出てきます。

無理なのが呼吸不全の程度なのか、低体温症の重症度なのか、それとも両方なのかはわかりませんが、搬送を受けてから早期の時点で市立病院に転送要請を行ったんじゃないでしょうか。これがすぐの転送にならなかったのは、市立病院のNICUの空き待ちか、患児が搬送できる程度に持ち直すまでの治療が必要であったぐらいが推測されます。


さて問題の低体温症ですが、いつ起こったかです。確認されたのは秦野日赤ですが、起こったのは秦野日赤より前と考えるのが妥当です。秦野日赤の前の診療所は記事の印象として素早い判断で秦野日赤への転送を判断したように考えられますし、診療所であってもクベースぐらいあるでしょうし、診療所から秦野日赤への転送も湯たんぽ式であっても搬送用クベースが使われたと考えます。

そうなると診療所以前の自宅分娩時に既に起こっていたと考えるのが妥当です。出生から診療所到着まで約1時間半となっていますし、自宅分娩では医療機関に較べて有効な保温手段において劣ると考えるのが妥当です。ここで気になるのは、出生時の患児の状態はどうであったのだろうかです。出生から1時間半経過して診療所に到着していますから、出生時は見た目上安定していたのでしょうか。

残念ながら情報としては、

    乳児は呼吸状態などが悪く

これしか書かれていません。これはあくまでも個人的な印象ですが、後の経過を考えると患児の呼吸不全は重い目のTTNぐらいだったんじゃないかと推測しています。MASも否定できませんが、医療機関ではそういう時にクベースに収容して酸素投与しながら経過を見ます。後は医療機関の能力次第で、呼吸管理まで出来るところなら自前で治療しますが、そうでないところは症状をどこか見切って高次医療機関へ転送します。

ただTTNにしろMASにしろ出生早期から呼吸不全症状は出現します。TTNやMAS以外の可能性もありますが、出生後に呼吸状態がある程度「徐々」に悪化したのであれば、低体温症が呼吸悪化を増悪させた可能性もあると思われます。助産師は分娩の後、褥婦の産後ケアが必要なはずですが、なにぶん1人ですから、患児への目配りが十分でなかった可能性はあるんじゃないでしょうか。

これは助産師だからと言うよりも、1人だからの要素が大きいと思います。どんなに能力があろうとも手は2本しかなく、二人同時に並行しての治療は限度があると言う事です。家族とてbabyが元気であればともかく、状態が悪くなれば処置に悩むと考えます。さらに条件として良くないのは、急遽の自宅分娩ですから、助産師にしても、家族にしても準備が十分でなかった可能性も考えます。

ちょっと強引な推理ですが、患児は出生時に軽度のTTNがあったが低体温症によりこれが増悪したか、それとも低体温症だけで呼吸不全が発生し増悪した可能性も考えられます。自宅から診療所まで1時間半ですから、考えるとしたらその辺りになります。


さて熱傷なんですが、これがどの程度範囲で起こっていたかは結果しか分かりません。

  • 熱傷病棟がある大学病院に転送
  • 右足の小指と薬指、左足の小指を切断

市立病院段階の情報としては辛うじて、

    右足などにやけどがあることが判明

なんと言っても情報が限定されていますから、これだけで考えないといけませんが、どうやら足中心に熱傷があったようです。経過的にはどうしても秦野日赤が疑われるのはある程度やむを得ないのですが、他の部位の熱傷の拡がりと程度はどうだったのだろうの疑問は生じます。低体温症の治療と言っても、そんな特殊な事を行うわけではなく、要は温めるです。

もう少し具体的に秦野日赤が行った温め方が記事になっています。

    病院側は乳児の体を温めるため、保育器に入れ、ドライヤーで暖めたなどと説明したという

これは父親が病院側からそう聞いたとなっていますが、ここは思いっきり「???」です。保育器(クベース)はともかく、「ドライヤー」ってなんじゃらホイです。babyの低体温症の治療は「要は温める」としましたが、私の知る限りクベースに放り込むです。クベースに入れた上で、通常よりやや高めに温度を設定してbabyの体温上昇を待つのがすべてじゃなかったでしょうか。

あえて「ドライヤー」を考えると、入院時の処置でインファント・ウォーマを使った可能性があり、あれの上方からの熱源を「ドライヤーのようなもの」と表現した可能性はありますが、普通はそう表現しない様な気がします。あえてドライヤーとなると・・・これは聞いただけで見た事もありませんが、溺水患者の加温に使われる事はあるとされます。

秦野日赤の小児科はひょっとして、そういう経験があり、babyの低体温症に適用したのでしょうか。つうかそこまで必要なぐらいの緊急事態が生じていたのでしょうか。それでも素直にクベースに収容した方が効果的とも思うのですが、どうにもドライヤーが本当なら、どういう事態になっていたか想像するのが難しい感じです。

可能性として転送時にクベースを温めるのが間に合ってなかったもありえますが、それならインファント・ウォーマで十分なはずです。インファント・ウォーマにドライヤーを併用でもしていたのでしょうか。もう一つ言えば、治療流儀は大学系列や病院で微妙に違うので、秦野日赤ではドライヤーがデフォなのかもしれません。色々書きましたが、一番基本の父親の勘違い、もしくは記者の勘違いも考慮に入れておく必要はあります。

私が考える範囲ではドライヤーを用いたとしても短時間と思われます。どう考えてもクベースに収容した上でドライヤーの併用が延々と行われたとは思えないからです。それでもってクベースの加温で熱傷を起こす可能性はどうでしょうか。これもあんまり聞いたことがありませんが、非常に低い様な気がします。温度設定によっては無いとは言いきれないかもしれませんが、普通は起こるようなものではないと考えます。

それとクベースで起こったのなら全身に及ぶ低温熱傷になるはずです。ですから熱傷の範囲の情報が欲しかったのですが、辛うじて判るのは「どうやら」下肢が中心である事です。ここは仮定ですが、下肢中心の熱傷があったとすれば、どこで下肢だけ熱傷が発生したかを考える必要があります。だからドライヤーにも話がつながらない事もないのですが、ドライヤーであっても下肢だけ温めるとは思いにくいところがあります。


ここから先はさらに推測に推測を重ねる事になりますが、秦野日赤以外で熱傷が起こった可能性はどうかです。ツイッター上では、低体温による凍傷の可能性も出ていましたが、5月末の神奈川でそこまでの寒さにさらされるかの問題はあります。凍瘡ぐらいはありえても凍傷まで進行するかの疑問があります。もっともbabyの低体温症でありえないかと言われれば、これは知見がありません。

もう一つ疑問なのは、熱傷についてどうも秦野日赤では気が付いてなかった様子があります。クベースでの加温は通常オムツだけで行われますから、そこまでの熱傷があれば気がつきそうなものです。それが気付かずに市立病院に転送され、市立病院でわかったになっています。秦野日赤では呼吸状態と体温に注意が払われ、熱傷に気が付かなかったの説明も不可能ではありませんが、ちょっと腑に落ちないところではあります。

これはあくまでも可能性ですが、秦野日赤から市立病院に転送中に熱傷が生じた可能性はないでしょうか。これも可能性としてかなり低いのですが、秦野日赤から市立病院への転送には搬送用クベースが用いられたと考えるのが妥当ですが、これに何らかのトラブルが発生したと言う見方です。

搬送時にはアンビュで呼吸補助を行いながら市立病院に向ったと考えられますが、患児の観察はどうしても不十分になります。救急車で搬送されたと考えて良いのですが、あれは急発進・急停車を繰り返す上に、かなり揺れますので、同伴の医師も十分な観察が行えないとしても良いと思います。もし何らかの原因で搬送用クベースが異常高温になり熱傷を起していても気がつきにくい状態とは言えます。

もし搬送用クベースのトラブルなら、秦野日赤ではまったく気が付かず、市立病院で気が付いても不思議ではありません。通常NICUへの搬送入院では、NICUの入口で搬送用クベースごと受け取り、NICUの中でbabyを取り出して処置にあたります。だから秦野日赤にすれば患児が熱傷を負っているとは最後まで気が付かなかったというストーリーです。


まあ、最後の仮説もあくまでも仮説です。そのうえかなり無理のある仮説でもあります。言えるのは真相がどうなっているのか、非常に推測し難い事件です。不幸な事故にあわれた患児が、これに挫けず頑張って生きていって欲しいと願うばかりです。

元もと保健所長元もと保健所長 2010/12/22 08:07 >真相がどうなっているのか、非常に推測し難い事件です。

「真相」か・・。いや、今日はやめておきましょう。

一産科医一産科医 2010/12/22 09:27 報道されている事実だけでは分からないことが多いですが・・・。
・ドライヤーは新生児を温める・・・というより、保育器内の温度を急速に上げるために使われた可能性?
・搬送用の保育器:湯たんぽを使うことが多いと思いますが、湯たんぽに接触していた部分が低温やけどを起こした可能性?
 自宅→診療所 診療所→秦野赤十字 秦野赤十字→市民病院
3回搬送されていますが、このうちのどこかで湯たんぽを使用していれば、その可能性もあると思われます。

新生児については搬送時が一番リスクが高いとされています。こういう場合は児の状態をよく見極めて、なるべく搬送回数は少なくて済むようにした方が良いと思います。新生児搬送のリスクについては一般の方も医療従事者ももう少し意識した方がいいかもしれません。

一産科医一産科医 2010/12/22 09:36 あと、熱傷とは直接には関係しませんが、呼吸不全の状態から考えると出生直後は重症新生児仮死だった可能性が高そうです。(+低体温症で回復が遅れて状態が悪化した可能性)
蘇生の詳細は分かりませんが、開業助産師も当然新生児蘇生トレーニングに沿って蘇生が出来るべきと思います。
新生児仮死の子をカンガルーケアで1時間自宅で見ていた・・・ということはないと思いますが・・・。

みっちゃんみっちゃん 2010/12/22 09:46 気象庁のアメダス観測点 海老名 では 当日朝の最低気温が13度台、前日最高が20度、当日は午前中曇りがちですが10時には20度を超えています。ただ、関東で5月末ならストーブは片付けているでしょうから、室温を上げる手段はエアコンぐらいだったのでしょう。そこまで気がまわっていたかも不明ですし。 あと、自宅から診療所への搬送の際の保温手段、素人なら、あつあつ湯たんぽとか準備してしまいそうです。それでなくてもおおわらわだったことでしょうし。

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 09:53 すいません。私の医学的知識では40歳の分娩はハイリスク分娩です。
したがって、これは助産所の分娩の適応外と思います。神奈川県の出産状況は不明ですが
選択としてご夫婦が助産所を選ばれたのなら、まず第1の原因は、ご夫婦及び助産師にあると思います。
ただ、40歳の高齢出産でも病院で診れない神奈川県の状況なら話は別です。
この場合は、まず非難するべきは神奈川県の医療体制で、責任者は知事と思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 09:55 すいません。本件は自宅分娩で、助産所の分娩と少し違うかも知れません。

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 10:06 お金の話で申し訳ありません。
本件は出張助産師(自宅分娩)ということで
保険はどうなるかが気になります。
これは助産所責任保険と思いますがある方にハイリスクの分娩には保険対象外と
お聞きしたので・・・(間違っていたらすいません)

http://www.midwife.or.jp/b_attendant/insurance.html
助産所開設者・出張助産師が対象の保険です。
(嘱託医師・嘱託医療機関の医師を補償に含めることも可能です。)
支払われる保険金: − 損害賠償金
− 被害者に対する応急手当、護送その他の緊急処置に要した費用
− 訴訟になった場合の訴訟費用や弁護士報酬
− 損害を防止軽減するために要した費用

一産科医一産科医 2010/12/22 10:32 自宅分娩を希望されていたのか、助産院に行けなくて(間に合わなくて)結果的に自宅分娩になったのか、この記事からは不明です。

ちなみに助産所業務ガイドラインはこちら
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/dl/s0714-7b.pdf

10年ドロッポ10年ドロッポ 2010/12/22 10:46 いい加減日本産科学界は「野良妊婦、野良出産、開業助産師によるお産には一切関与しない!」と、表明すべきですよ。ま、それが出来るならそもそも産科医なんかにならないでしょうけど。
>開業助産師も当然新生児蘇生トレーニングに沿って蘇生が出来るべきと思います。

そんな「良識」があれば、そもそも「開業」助産師なんかやらないと思いま〜すw

BugsyBugsy 2010/12/22 10:58 うっひゃー

呼吸不全に低体温ですか。Apgar scoreなんてとっくに忘れた悪性腫瘍専門バカですが 相当リスク高いんでしょうね。ついでに自宅分娩もscoreに入れて下さい。

自分の専門だと 病名を告げただけで家族は諦めます。自分の執刀した患者は悪性腫瘍に限っては今も御存命の方はいません(涙)。術後なんとか麻痺だけで済みましたなんて言ってます。産婦人科や小児科の先生ってすごいですね。皮肉じゃないです。五体満足じゃなきゃ家族が納得しないんですねえ オイラたちはほんの数カ月寿命を延ばすだけで 納得されてます。

そんなオイラでもbabyの皮膚が弱いことくらいは知ってます。
さてクベースを温めたとして足だけの熱傷ですかね。のどや腹部はどうなんですかね。どっかのハンチク野郎が足だけにドライヤーを当てましたてんじゃないでしょか。
それと毎度おなじみの「業務上過失傷害容疑」を視野に入れてですか。耳にタコができて
聞こえなくなってます。それでは火傷を起こした個人を探すんでしょう。病院としては監督責任くらいじゃないでしょうか。

risyurisyu 2010/12/22 11:22 「救急車は断るな。だが責任はおまえが取れ。」ってのがどっかにありましたね。

>まず第1の原因は、ご夫婦及び助産師
全くもってそのとおりですが、記事ではだんまり、ご本人達の自覚はどうなんでしょうか。

善意のつもりか、使命感か分かりませんが、搬送受けた結果は
>「県警秦野署に被害を訴え、県警は関係者の聴取」となる訳です。

命を危険に晒した張本人達は問題にされず、それを救おうとする行為は完璧でなければ
警察が出て来る。
結論として10年ドロッポ様のコメントになるのは致し方ない気がします。

BugsyBugsy 2010/12/22 11:56 毎度おなじみの過失傷害ですが オイラたち外科医はいつも承諾書をとっては白昼堂々患者に過失ではなく本気で傷害を起こしてます。世間じゃそれを手術と呼んでます。
何百回やらかしたオイラは合計で無期懲役だよなあ。

体に手術の痕が残った患者もいそいそと外来に来ています。体の傷と引き換えに命が助かったのを知ってますよ。足の指が無くなった赤ちゃんが可哀そうではありますが、ほおっておけば死ぬかもしれなかったのを救命できた代償だとしか思えませんね。そもそもそれを希望したから親も病院に運び、足の手術も承諾書にハンコを押したんでしょう。

警察が乗り込むんなら オイラのところに来いよ。過失なんかじゃなくって信念をもって傷害を加えたんだぜ、同じ仲間をいくらでも紹介してやるぞってんだい!日本中の外科医がそう思ってますよ。

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 12:30 一産科医様が提示された
>ちなみに助産所業務ガイドラインはこちら
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/dl/s0714-7b.pdf
は2009年度版
http://www.midwife.or.jp/item_html/book_09_01_guide_line.html
があるように理解しています。したがって、内容が違う可能性もありますが
A.助産所での分娩対象者 4項目をすべて満たすものではありません。
1.妊娠中、継続して管理され、正常に経過しているもの
2.単胎で経腟分娩が可能と判断されるもの
3.妊娠中、2回以上は嘱託医療機関で診察を受けたもの
4.助産師が正常分娩可能と判断したもの
B.産婦人科医と相談の上、共同管理すべき対象者か、C.産婦人科が管理すべき対象者の
BまたはCです。
このあたりの情報の公開があればと思います。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2010/12/22 12:42 Bugsy様、
>自分の専門だと 病名を告げただけで家族は諦めます。自分の執刀した患者は悪性腫瘍に限っては今も御存命の方はいません(涙)。術後なんとか麻痺だけで済みましたなんて言ってます。産婦人科や小児科の先生ってすごいですね。皮肉じゃないです。五体満足じゃなきゃ家族が納得しないんですねえ オイラたちはほんの数カ月寿命を延ばすだけで 納得されてます。

そらあ脳いじって無事で済む筈がないくらいの事はさすがにド素人でも理解出来ますよ。看護師による脳外オペとか自宅脳外オペとかありえんでしょww

何度も指摘されてますが産科医の頑張り過ぎです。まさにラチェット効果。

ところでスレ違いな上教えてクレクレな医療相談で、非常に恐縮なんですが…、
遠方の友人がCTで延髄にビー玉大の出血が見つかりまして、『いきなりこれだけ出血したら死ぬか四肢麻痺になるはずなので、血管腫か何らかの病変があって微量の出血が続いていたと考えられ、今後の悪化や再出血を避けるには手術しかない』との由
…オペ前に面会しといた方がいいでしょうか?
*でも急に訪ねていったりしたら却って不安大爆発だろうしなあ…。

YosyanYosyan 2010/12/22 12:43 時間とその後の治療経過を考え合わせると、診療所に到着した時点で患児の呼吸不全と低体温症は相当厳しい状況であったように思います。その傍証として、診療所は直ちに日赤に転送し、準ICU程度の設備を持つ日赤も3時間ほどで市立病院に転送しています。これらはどれほど患児の状態が悪かったかを十分に物語っているとしてもよいと思っています。

そういう状況の中で出生から診療所に到着するまで1時間半はかなり長い時間です。ここで何があったかはどうしても興味を引かれますが、情報としてはほぼ皆無です。これも情報はありませんが、どうやら呼吸不全も低体温症もさしての後遺症もなく無事回復したからだと考えています。だから熱傷は免責されるかとなれば話は別になると思われますが、複雑な思いを抱いている医療関係者はいるとは思います。

クリスマス前に重いお話だと感じています。

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 12:44 あと、ご存じのように自宅分娩と施設分娩が半々であったので1960年です。
この逆転から現在では自宅分娩・助産婦分娩は0.5%以下と理解しています。
開業助産師がすでにおられない都道府県もあると思いますし、神奈川県は助産師の聖地のように
感じてしまうので本件は神奈川県の特殊性もあると考えます。

周産期の広場
http://shusanki.org/event.html
の話題のテーマ
「夜も働く診療科が再生するために」 日本産科婦人科学会の取り組み 2010/05/29 up!
http://shusanki.org/theme.html?id=63&pageno=1#63
ダウンロード可能なスライド15枚目
産科医療 過去60年間の流れの確認
その他が黒くなっていますが大半は自宅分娩です。 助産所は別ですから
繰り返しますが、1960年以前は日本の半分は自宅分娩であったのは事実です。

BugsyBugsy 2010/12/22 13:14 10年ドロッポさま

>今後の悪化や再出血を避けるには手術しかない

海綿状血管腫が多いのは事実ですが 確かに脳幹部では小出血を繰り返しますよね。MRIではっきりわかります。
硬膜下延髄外腫瘍なら手を出しますし、栄養血管の遮断をもくろむ別の腫瘍はあるにはありますが この海綿状血管腫の場合はありません。

延髄内なら直達手術?
うーん 出血で発症した例であっても再出血率は低いので経過観察することが多いです。脳幹部の海綿状血管腫の手術はリスクが高いので手術を受けるかどうかほんとに慎重に考えて下さい
我々も相当慎重になります。手術を申し出た医師の論文を調べて 過去に手術経験があるのか確かめるべきです。同時にセカンドオピニオンを求めたり、手術症例の多い施設を調べるべきです。

学会レベルで手術報告例は本当に少ないです。

現在脳幹症状がなければ 経過観察にするのが我々の常識ですし、まず手術と言っても術野が極端に狭く全摘できねば意味がありません。
後頭蓋や脳幹部の手術を得意とする医師は相当少ないです。都内でも安心してお願いできるのは5人もいませんから。

一方で海綿状血管腫に対するガンマナイフの適応は一般的ではないと言えます。それがきっかけで出血を起こした報告も見た事があります。
脳幹部への照射ですか?うーん どうなんでしょう。

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 14:59 >熱傷病棟がある大学病院に転送された
ここで書くのは適切ではないとも思いますが湿潤療法だったらどうなっていたか
少し疑問に思いました。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2010/12/22 15:57 Bugsy様、スレ違いな上ネチケット違反な医療相談に真摯なご回答有難うございます。
>MRIではっきりわかります。

友人からのメールによると、頭部MRIにて異常なし、脊髄MRI後、
>『かなりやばいところが出血してるみたいですね』
>その場でCTスキャンをオーダー。

>『この状態でよくこれぐらいの症状で済みましたね』
延髄のど真ん中にビー玉ぐらいの黒丸www。
>『まあ死んでもおかしくはなかったですね。午後から会社? やめときなさい。』

という経過で、当初は2週間の自宅療養になったものの、最終的には上記の通り手術を奨められた、との事です。

>現在脳幹症状がなければ 

そもそもは、
>しゃっくりが止まらず腕や顔面がしびれてて
>症状はエンドレスしゃっくりから右手他の部分麻痺、各部の触覚異常で日常生活に支障。

だ、そうです。現在も上記自覚症状が継続しているのかどうかは聞いておりません。

とりあえずBugsy様のコメントを友人に転送させて頂きました。医師ではありませんが、優秀で理解力はある奴なので後は自分で決断すると思います。

本当にありがとうございました。

BugsyBugsy 2010/12/22 16:49 10年どろっぽ様

私のような者でよかったら なんなりとお聞きください。御友人の御本復を心からお祈り申し上げます。

さて本題に戻りましょう。
Yosyanさまが簡単にまとめられた時系列の表で一つひっかかる内容があります。
火傷が発見されたのは少し遅いですね。

いくら具合の悪い赤ちゃんだって火傷を負った直後には泣きわめくからすぐにでもわかるはずです。少なくとも指を切断するくらいの火傷ですから。
また視診による発見がずれるのも 熱風や火によれば外見上赤くなるのでそれとわかります。
病院に着いた時には火傷は既に存在し、泣きやんでいたのかもしれません。
むしろお湯じゃないかと愚考します。分娩直後に赤ちゃんは泣きますが、そのおり産湯が熱くても泣くでしょう。

病院関係者が付き添っていながら いつ火傷をおったか詳細な原因がわからないとは 最初から一見火傷にも見えない低温やけどがあったからじゃないですか。無理やりクベースのなかにドライヤーを突っ込まなくては下半身だけの火傷とは考えにくく 泣けばNICUのスタッフもすぐさま気付くと思うんですけどねえ。

全くの憶測です。

卵の名無し卵の名無し 2010/12/22 17:47 阻血の結果足趾3本が落ちたとすれば、熱傷が原因というよりも凍傷が原因の可能性は?病院収容時すでに低体温症はあったみたいですし。

これも全くの憶測ですが。

BugsyBugsy 2010/12/22 18:00 卵の名無しさま

5月の神奈川県二宮で 凍傷ってありですかね?あそこは海のそばの温暖な町です。
路上に放置しておいたとしても そうなりますかね うーん。

YosyanYosyan 2010/12/22 19:17 ツイッターで拾った情報です

『例の新生児やけどの件、テレビでやってたけど、秦野日赤で発赤水泡確認されてるじゃないか。日赤に行くまでに熱傷受傷してるんじゃないの?』

これをツィートされたのは産婦人科医です。詳細は乞うコメントです。

YosyanYosyan 2010/12/22 19:46 これは2ch系の情報ですが、

 ・母親は初産らしい
 ・診療所へも秦野日赤へも助産師のクルマで移動したらしい

テレビとどこかのブログがソースらしいですが、裏は取れていません。

蓮 2010/12/22 20:33 数年前TTNで新生児搬送したら後でNICUのドクターから電話があり、児の体温が42度以上あり背中に?度の熱傷があるとのこと。
新米助産師が搬送用クベースにかなり温度の高い温枕を敷いていたのが原因でした。
今回のケースもそんなのが原因だったりして…

luckdragon2009luckdragon2009 2010/12/22 20:55 ちなみに、これは分析ではなく、現場への激励意見ですが、紹介しておきます。

twitter より

> http://twitter.com/#!/hkoyaan/status/17148055987953665

/// 引用開始

@hkoyaan Hこやあん

そうなんですよ。低体温になるとサーファクタントが失活して、呼吸不全が悪化するんです。だから早急に加温しないと、高濃度酸素与えても酸素濃度が上昇しないんです。おまけに肺高血圧も悪化RT @hilaryhuwary: そうです!よく助けた!という報道をなぜしない @propacil

/// 引用終了

risyurisyu 2010/12/22 21:35 今回は幸い生命は救われたみたいですが、自分たちが選択した結果により不幸が引き起こされたという事を自覚できない人達がこれだけ増えて来ると、もうそろそろ助産婦の開業権は剥奪しないといけない。
監督官庁が野放しにしてるせいだ、って話になってくるんじゃないですか。

病院では設備を整えている上に、関わる人数からして違う。

病院でないところで単独でやろうとするから、悲劇が繰り返される。

持論を展開する人達が、単独で、そして設備の貧弱なところで出産介助に関わった挙げ句の不幸な結果は、今回の事も含めて人災でしかない。
現代日本人の要求度からすれば、開業助産院を野放しにしっぱなしではダブルスタンダード
も良いとこでしょうに。ちったぁ仕事しろよ、厚労省。

HirnHirn 2010/12/22 22:07 Yosyan先生も書かれていましたが、本日夕方のニュース番組の内容です。チャンネルは確認してませんでしたが日テレかな?

全部は見ていなかったのですが
・二宮の自宅で駆けつけた助産院の助産師立ち会いのもと分娩
・1時間半経過を見たあと、助産師の自家用車で二宮市内の浅野クリニック(小児科)へ搬送
・そこでは手に負えないとのことで、秦野日赤へ搬送
・到着時体温34℃と極度の低体温
・診察時(何時の時点かは不明)足に発赤水泡形成あり
・呼吸障害続く為、茅ヶ崎市立病院へ搬送。
・熱傷が明らかになり、横浜市大市民総合医療センターへ搬送
・その後ネクって指3本を失う

という経過を報道していました。
番組内で、助産師が搬送するまで1時間半かかったことも問題?というようなこと、ドライヤーを使ったと言われているが、それが家庭用のドライヤーと同じようなものなのかは分りませんということを付け加えていました。

私は搬送時の保温に湯たんぽを使った為、足のみの熱傷だったという説が可能性が高いと思います。

元外科医元外科医 2010/12/22 23:11 ほとんど報道する価値のないニュースなのでは?
ご両親もことを荒立てることは希望しないでしょうし

京都の小児科医京都の小児科医 2010/12/22 23:13 >ちなみに助産所業務ガイドラインはこちら
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/dl/s0714-7b.pdf
本件は繰り返しになりますが
助産所ガイドラインの助産師のみで診ていい
A.ではなく
対象者
B.産婦人科医と相談の上、共同管理すべき対象者
適応
3.異常妊娠経過が予想される妊婦
妊娠中に発病した異常
対象疾患
高齢初産(35歳以上)
の可能性が高いと思いました。

卵の名無し卵の名無し 2010/12/22 23:45 Bugsyさま

>5月の神奈川県二宮で 凍傷ってありですかね?

凍傷機序による障害では生命に別状無くとも指趾尖端や鼻尖部の壊死脱落が多発します。四肢中枢側や躯幹に比べ血管が細く血流が少ないゆえに容易に阻血状態に陥りやすく組織が壊死を起こしやすいからです。いったん壊死した組織に血流が再開されると炎症を起こし紅斑腫脹水泡発生といった熱傷に似た病変も発生します。
また新生児未熟児の体表での蒸散・不感蒸散に伴う気化冷却は急激に低体温症を発症させ、出生直後の幼若かつ旺盛な組織細胞活動に大きなダメージを与えます。

凍傷発症機序の関与なしで、最初から熱傷機序だけによる障害の結果として足趾の阻血壊死→脱落が起こるとは少々考えにくいかな、とこのように憶測してみました。

忍冬忍冬 2010/12/23 04:42 おはようございます。患者家族からはこう見えるのではということとドライヤー使用についての感想を書かせていただきたいです。

私は10年以上前に準NICU→NICUに子供がお世話になった者です(7年前にもお世話になっています)。当時は正直申しまして子供が救命された幸せよりも重い障害を負った悲しみが大きかったです。準NICUしか知らないうちは「がんばっていただいている」という気持ちが大きかったのですが、NICUに移ると準NICUが劣って見え「なぜ最初から母体搬送していただけなかったのか。」という疑問に苦しめられました。私ども家族は出産まで病院にご縁がなく、医療体制についての知識は皆無でした。当時すなおに「なぜ最初から母体搬送していただけなかったのでしょうか。」とお医者さまに伺えばすぐに解決したと悔やまれますが、日本語では質問は相手に対する攻撃の一種であり、ほとんどお会いすることのできない関係では悶々とするのが関の山でした。引用記事最終行のお父様の発言の影にはこのような状況があるのではと考えます。

ドライヤーについてはこのエントリをお読みの非医療者の方への周辺知識としてお伝えしたいことを書かせていただきます。私は準NICU・NICUでドライヤーの利用は見たことはありません。29週で生まれた子なので満期産のお子さんとは違うかもしれませんが、保育器の中でオムツをつけ、腕、腹の露出部分にサランラップがまかれていたので驚いた記憶を鮮明に覚えています。保温あるいは乾燥を防ぐためでしょうか。数日でサランラップはなくなったので緊急的な処置だったと思います。10年以上前から日本の新生児医療では児の乾燥を意識していたようですよとお伝えしたいです。(書いていてラップのICはなかったなと思いました。)

麻酔科医麻酔科医 2010/12/23 07:20 二宮の助産院の最後の尻拭いを横浜がやっているって、どんだけ戦線が拡大しているんだろうかと思います。
報道のように高齢初産(それも40歳の)を助産院で産もうとしたんだったら、この助産師の分娩後の対応にミスがまったくの0%だったとしても、助産院の助産師が自宅分娩を請け負ったという一点で、十分非難されるようなことだと思います。

一産科医一産科医 2010/12/23 09:39 >忍冬さま
早期産児では、露出部の皮膚をラップでくるむことは、現在はほぼルーチンに行われていると思います。ラップでくるむことで皮膚からの水分の蒸発を予防します。早期産児では体内から皮膚を通して蒸発する水分がバカに出来ないのです。ですので早期産では産まれたら水分を拭き取らずにすぐにラップでくるみます。
保温はインファントウォーマーのヒーターを使います。
(新生児科の先生、補足あったらお願いします。)

一方で満期産児は通常皮膚は問題ないので、皮膚についた羊水が蒸発することで気化熱によって体温を奪われるのを防ぐために、濡れている部分を徹底的に拭き取ります。髪の毛は完全には乾かせないので、布製の帽子をかぶせることもあります。
従って、早期産児とは違って「しっかり拭いて乾燥させて保温」が基本になります。ですので、最近では「産湯を使う」こともやらなくなってきています。(お湯から上げると、逆に湯冷めして体温が低下してしまうため。)特に分娩時に何らかの異常があったときはなおさらです。
今回の子は重症新生児仮死であったと推測されるため、産湯を使うことはあり得ないと思われます。

ドライヤーについては、児を暖めようとしたのか、保育器内の温度を早く上昇させるために使用したのか、報道からは分かりません。

搬送については、診療所→秦野赤十字→市民病院→大学病院 となっていますが、準NICUの秦野赤十字はともかく、最初の診療所はHPを拝見する限りではごく普通の小児科委員さんで、失礼ながら呼吸不全・低体温の新生児に対応できる設備をお持ちには思えません。
最初にここに搬送したのはどうしてなのか、正直よく分からないです。
(今は助産院の嘱託医は産科医に限られているので、小児科医の先生が嘱託医ということでもなさそうに思いますし。)

risyurisyu 2010/12/23 10:40 >元外科医 2010/12/22 23:11様
>ご両親もことを荒立てることは希望しないでしょうし

そうですか?
私には「ケンカを売って来た相手に、冷静に対処する病院」の構図に見えてたんですが。

>乳児の父親は8月、県警秦野署に被害を訴え
>乳児の父親は、「診療所などでは治療経過をみていた。他の病院でやけどしたとは考えられない」

しかし、いずれにしても産経の記事はやらかしてしまってますねぇ。

新生児科医新生児科医 2010/12/23 10:53 >早期産では産まれたら水分を拭き取らずにすぐにラップでくるみます。
早産児も満期と同じように、皮膚からの蒸散による低体温予防のためにラップを使用します。
欧米では濡れたままビニールの袋の様なものに包むのを推奨しおります。
日本では乾燥させて、ラップで包むのが一般的です。
しかし前提には、熱供給元のある蘇生台での蘇生でしないといけません。
ない場合には水分を拭き取って、母親の胸で保温ですね。
>早期産児とは違って「しっかり拭いて乾燥させて保温」が基本になります。ですので、最>近では「産湯を使う」こともやらなくなってきています。(お湯から上げると、逆に湯冷>めして体温が低下してしまうため。)
湯冷めするかはわかりませんが、たしか、出生直後に暖かいお湯につけると、末梢血管が開いて体血圧が下がり、相対的肺高血圧症増悪>ショックや肺出血の症例報告があり、産湯は中止方向になったと思います。

麻酔科医麻酔科医 2010/12/23 15:58 私も最初に搬送した小児科のHPを拝見しました。リンクに東海大学の大磯病院があったので、週1回くらい、大学に通っているのかな?とも思いました。
搬送は助産師の乗用車だったということですが、どうして救急車を呼ばなかったのでしょうか?助産師が運転したのか患者の夫が運転したのかどうかわかりませんが、(普通、赤の他人に自分の車は運転させません)もし、助産師が運転したのだったら、搬送中、赤ちゃんのケアもお母さんのケアもできないので、搬送が必要だと判断したのだったらすぐに救急車を呼ぶべきだったのではないでしょうか?すくなくとも、救急車には酸素ボンベと吸引、パルスオキシメーターはあったはずです。それともその助産師さんの乗用車は昔の小児病院のお迎えDr.カー並の設備を誇る高規格自家用車だったのでしょうか?

YosyanYosyan 2010/12/23 16:18 麻酔科医様

これは産科医の先生に聞いてみないとわからないのですが、例の「1時間半」は分娩後に胎盤を娩出するのに要した時間の可能性もあるのかもしれません。通常は引き続いて出るはずですが、少々手間取った可能性です。少々手間取ったのに附随して、褥婦もより疲れ、これのケアで患児まで目配りが不十分になっていたと言うのもありそうです。年齢的に会陰部の断裂の可能性も低くありませんから、その辺のケアも必要だったかもしれません。

クルマに関しては、なぜに助産師のクルマであったかは少々疑問ではあります。地理的にクルマは持ってそうな気がするのですが、家族が持ってなかったのかもしれません。持っていれば助産師が患児の様子を見ながら、父親なりが運転する方が自然とも思われますが、なんとも言えません。

最後にパルスオキシメーターが有効に使えたかどうかはなんとも言えません。強い抹消循環不全もあるでしょうし、そもそも成人用のセンサーではまず拾えません。小児用も救急車に常備されているんですかねぇ。

産科医産科医 2010/12/24 03:14 胎盤娩出に1時間以上かかることもありますが、頻度はそれほど高くはありません。通常は30分以内で排出されます。(通常の産科施設なら、30分以上たって胎盤が娩出されなければDr.コールだと思います。)
パルスオキシメータ−は通常新生児用プローブを使用します。救急車にあるかどうかは訊いたことがないですが、新生児搬送の時に救急車の物を使用したことはありません。(最近は自前でポータブルのパルスオキシメータ−を搬送中装着しています。)
ただ、NICU車でないと、救急車内で出来ることはかなり限られます。自家用車に比べて格段に勝るとまでは言えないです。

最初に小児科医院に搬送していることから考えて、当初はそれほど重症だとは考えていなかった可能性があるんじゃないでしょうか。新生児仮死があったけれど、蘇生に反応して呼吸してくれたから大丈夫、みたいな。でもなかなか呼吸状態が改善しないので、小児科の先生に診てもらおう、といった感じのような(推測ですけれど)。
もちろん、搬送中も含めて保温が不十分で低体温症になり、当初より状態が悪化した可能性もあります。

熱傷は医療過誤の可能性もありますが、低体温症は通常の周産期医療施設なら防げた可能性がありますから、そのあたりがどうしても引っかかってしまいますね。

忍冬忍冬 2010/12/24 05:34 一産科医先生、新生児科医先生、ありがとうございます。非医療者のかたがご覧になったら、どれだけ新生児が皮膚からの蒸散について医療機関で注意を払われているかご理解いただけると思います。正直申しましてドライヤーはあり得ないと思います。出産についてはロハスメディア社の本「救児の人々」にもありますが、当事者にならないと本当にわからないことだらけです。せめて自分の子供の高校入学の際には、図書室にリクエストを出したいと思います。先生方への感謝の気持ちです。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2010/12/24 10:34 遅くなりましたがBugsy様、友人からメールが来ました。

手術のリスクは主治医から同じようなことを嫌というほど聞かされたそうです。
で、開けてみて手におえなかったら無理しないでやめます、との事。
さすがにここでは実名は出しませんが(Bugsy様の知り合いと見たw)経験も論文も充分な先生のようです。友人曰く、「論文の続きを書くときの症例になりそう」。

手術は当然全身麻酔&手足/体/顔面に刺激を与えて反応をモニターしながらじっくりそーっとやるってことで、7時間から10時間かかるらしい、との事。

…脳外科医に生まれなくてほんとぉによかったw
以上、ご報告まで。

先ほどネタにしといてなんですが、色々と有難うございました。