新小児科医のつぶやき

2011-10-31 読売記者の質問

記者会見と言っても、私は当たり前ですが実際に参加した事はなく、時にYouTubeで見る程度のものです。つうか、殆んどの方はそうだと思います。もう少し言えばYouTubeとかその他の動画で紹介される事により「こんなものだ」とやっと実態が判りかけているものだと考えています。

記者会見と言っても内容はピンキリのはずです。非常に落ち着いた雰囲気でのものもあれば、怒号飛び交う人民裁判みたいなものもあります。前に取り上げた事のある、一時期の東電記者会見は物凄いものであったと聞いています。


さて今日取り上げたいのは10/20の小沢氏の記者会見です。これが少々話題になっているようです。もっと早く取り上げたかったのですが、私の手の方が回らなくて、遅くなりましたが見てみます。実際の質問風景です。質問しているのは読売新聞社会部次長 恒次徹記者です。

D

聞き取れる限りで文字を起こしてみます。


発言者 発言内容
恒次 読売新聞の恒次と申します。エート、あの〜、陸山会の今回の問題が起きてから、(えっ by 小沢氏))陸山会の今回の問題が起きてから、エート、先日の意見陳述もそうでしたけですけど、エート、政治資金規正法違反に関してですねぇ、これが脱税とか汚職を伴わない場合は、実質的犯罪とは言えないんだ、という考え方を再三述べてらっしゃると思うんですが、
小沢 そう言ってません。(えっ by 恒次記者)そう言ってません。
恒次 あの、そういう風に受け取れることをおっしゃってると思うんですが。
小沢 そんなことありません。(えっ by 恒次記者)記者会見、ちゃんと全部見ましたから。
恒次 あの、そういう風に一貫して述べられていると思うんですが。
小沢 違いますよ。
恒次 あの〜、2007年のですねぇ、あの〜、2月に事務所費の問題が問題になりましてですねぇ、、小沢さんが会見を開かれた時に、政治資金の問題についてすべてオープンにして、国民が判断することが大事なんです、という風に言われていて、私もその通りだなと思った記憶があるのですが、今回の問題が起きてからの小沢さんの、その〜、発言を見ていると、その時の考え方を修正されたのかなという風に思わざるを得ないような表現をされている。実質的犯罪じゃないとか、形式的なミスであるとかですねぇ、そういう風に言われているんですが、あの〜、2007年の会見の時におっしゃったような趣旨で言えばですね、え〜、政治資金収支報告書に誤りがあって、でその〜、それを国民の側が判断することが大事だという風におっしゃっているわけですから、その判断を誤らせるようなですねぇ、そういう虚偽記入があった場合は、もし汚職とか横領とか脱税とかいうことがなくても、これは実質的な犯罪と言えるんじゃないでしょうか。その点を、ちょっとお考えをお聞かせいただけたらと思います。
小沢 ちょっとあの、あなたの意見がちょっと違うんじゃないかと思っております。私は実質、あの〜、犯罪じゃないという言い方をしているわけではなくて、まあ犯罪って言ったって、軽犯罪だって犯罪だから、そういう言い方をすれば、あの、ちょっとでも法に触れれらやぁ、犯罪だということになりますが。いわゆる実質的犯罪が、あ〜、わかります?実質的と形式的と。実質的犯罪が伴わない場合は、今まですべて収支報告書の修正ですまされてきたと、いう風に申し上げてきた。


それは、法律学者でも誰でも聞いて下さい。実質犯と形式犯と2つあって、そういう意味の事を僕は言っていると言う事です。

司会 なるべく簡潔にお願いしたい・・・一つなので・・・この辺で区切らせて頂きますか、すみません。いや、あの(やや不明瞭でした)
恒次 身振り手振りで、何か話していますがマイクは拾っていません。
小沢 それはあなたの考えであって。
司会 すいません。終えていただけますでしょうか。
恒次 身振り手振りで、何か話していますがマイクは拾っていません。
小沢 有価証券報告書の虚偽記入という、その法律は分かりませんが。
司会 これで切らせて頂いて宜しいですか。お話の途中、申し訳ありませんけれど・・・
小沢 実際には、みなさん、修正報告で。いっぱいあるでしょ。今でも。間違ったと言われるのは。私どもは、あの虚偽記載しているとは思っていないんですよ。だけど、例えば仮にそれが明白に虚偽記載、いわゆる間違った報告書だったと、計算であれ、書く場所であれ、何であれ、その時はみんな修正報告で全部今までは通っているわけです。
恒次 (聞こえません)
小沢 そんなことありますよ。
恒次 (聞こえません)
小沢 あなたの考え方。僕の考え方を聞いているんでしょ。
司会 そろそろほかの質問に移らせていただいてもよろしいでしょうか。


恒次記者の声が途中からマイクで拾われなくなっているのですが、10/27付読売新聞に、聞こえなかった部分のやり取りが掲載されています。司会者が恒次記者の次の質問を御遠慮をお願いした部分から後の部分を引用します。

恒次…ちょっと対話したいものですから。
(「対話じゃねえよ」の声)

 小沢…それはあなたの考えであって。

 司会者…すいません。終えていただけますでしょうか。

 恒次…例えば、ディスクロージャー違反という犯罪の類型の中に、(上杉…あんたルール違反しているんだよ)例えば有価証券報告書の虚偽記入というのがございますよね。俗に言う粉飾決算っていう。

 小沢…有価証券報告書の虚偽記入という、その法律は分かりませんが。

 恒次…それは実質的犯罪じゃないんですか。(上杉…ちょっとあなたルール守んなよ)

 司会者…お話の途中申し訳ありませんが。

 小沢…みなさん、修正報告で。いっぱいあるでしょ。今でも。間違ったと言われるのは。私どもは虚偽記載しているとは思っていないんですよ。だけど、例えば仮にそれが明白に虚偽記載、いわゆる間違った報告書だったと、計算であれ、書く場所であれ、何であれ、その時はみんな修正報告で全部今までは通っているわけです。

 恒次…そんなことないですよ。

 小沢…そんなことありますよ。

 恒次…修正報告だけで通ってない場合は多々ありますよ。(上杉…記者クラブのルール守っているんだから、守れよ)

 小沢…あなたの考え方。僕の考え方を聞いているんでしょ。

 司会者…そろそろほかの質問に移らせていただいてもよろしいでしょうか。

読売が「そう言った」としているのですから、「たぶんそうだった」と解釈します。


恒次記者は何を聞きたかったか

これが簡単そうで手ごわいものでした。何回か読み直して「たぶん」そうじゃないかとぐらいの理解に留まっている事を白状しておきます。質問の大前提は

    2007年のですねぇ、あの〜、2月に事務所費の問題が問題になりましてですねぇ、、小沢さんが会見を開かれた時に、政治資金の問題についてすべてオープンにして、国民が判断することが大事なんです、という風に言われていて

2007年2月の話が何なのか特定できなかったのですが、なんとなく週刊現代が陸山会の不動産取得に関連しての錬金術を記事にしたのに対する損害賠償訴訟に関連したものと見ています。同時期に政策秘書公職選挙法違反容疑も起こっていますが、事務所費の問題ですから、陸山会の不動産取得に関連する方が可能性が高いと考えます。

指し示す事件が何であったかはともかく、恒次記者が大前提にしたのはたぶん政治資金問題は、

    国民が判断する

この点の様に考えます。かなり強引な解釈ですが、そう考えないと後の質問につながりません。そう前提しておいて、現在刑事訴訟において争われている陸山会事件を持ち出しています。この訴訟の一つの焦点は、帳簿に記載されている日時と金の動きに相違があった点と理解しています。

陸山会事件について詳述する気はありませんので、今日は大雑把に解釈しますが、帳簿に記載されている事を額面通りに受け取れば何らかの不正操作の可能性が疑われるです。そのために小沢氏側は「形式的ミス」による記載ミスであると主張しているわけです。これの審議については司法に委ねられていますから私は論評しません。

恒次記者もその点を質問しているのではなさそうです。陸山会事件が有罪か無罪かを聞いているのではなく、形式的な記載ミスをした時点で既に犯罪であるんじゃないかを質問していると私は解釈します。そこを聞く根拠は、小沢氏の2007年2月に政治資金問題に関する見解と言うわけです。どうもなんですが恒次記者は、

    2007年2月に政治資金問題はたとえ記載ミスであっても犯罪であると小沢氏が言っていたにも関らず、今回は記載ミス程度は犯罪で無いと主張するのはおかしいんじゃないか?

ここも多分なんですが、恒次記者の「国民の判断」の解釈が入っていると考えます。恒次記者が考える国民の判断は、小沢氏の記載ミスの主張を国民がそう思っていないとしていると見ます。もう少し言えば、小沢氏の主張は検察審議会(つまり国民代表)が「やっぱり怪しい」としたのだから、もうこの時点で「小沢氏は犯罪行為を犯していると認めるべきだ」でもそんなに間違いではないと私は解釈します。

なんとなく自信が無いのですが、他に御意見・御解釈があればよろしくお願いします。


小沢氏の回答

小沢氏はもう訴訟に入っていますから、一貫した回答を行なっています。記載ミスは言い様によっては虚偽記載と言えるかもしれないが、故意や悪意で無い記載ミスは訂正が許されるものであり、前例だってテンコモリあるです。陸山会事件の記載ミスが故意や悪意かどうかは司法が判断中であり、小沢氏としては形式的な記載ミスに過ぎないと考える立場を取っているです。

読売記事にあるディスクロージャー違反の類型である有価証券報告書の虚偽記入が、政治資金規正法違反と同列にできるものかについての質問に対しても、「わしゃ知らん」と答えています。本当に小沢氏が知っているかどうかは別にして、この場面で「わしゃ知らん」としてもさして不自然とは言えません。

もう一つですが、恒次記者が大前提とした「国民の判断」も見解の相違が出ていると思います、恒次記者は世論としての判断が「国民の判断」としているようですが、小沢氏は司法判断も「国民の判断」であると取っている様に見えます。記者会見の恒次記者の「国民の判断」には解説がなく、小沢氏は「国民の判断 = 世論の判断」についてはあっさりスルーしています。。


質問と回答の感想

10/27付読売新聞には、

恒次記者の話「会見者が質問をはぐらかした場合に、そのことを指摘できなければ、追及にならない。司会の指示を振り切らなければならないことはある。ルール違反と過剰に騒ぐことは、会見者を追及から守ることにしかならない。ジャーナリストがなぜ、そのようなことをするのか理解に苦しむ」

非常に簡単に恒次記者の質問の全容をまとめるのなら、

  1. 小沢氏は政治資金問題は2007年2月に「国民の判断 = 世論の判断」であると明言したいた
  2. 今回は世論(国民の判断)が記載ミスの存在が犯罪であるとしている
  3. 小沢氏は世論(国民の判断)が犯罪であると認めている記載ミスを問題ないと主張している
  4. 前言と今回の発言が矛盾している

追及するのなら矛盾点をあぶりださないといけません。矛盾点の要は2007年2月の小沢氏の発言です。ここをしっかり指摘することが追及になるかと考えます。事実を挙げて「国民の判断 = 世論の判断」と小沢氏が明言していた点を小沢氏に認めさせれば、後の小沢氏の回答は非常に苦しくなると言うわけです。これも10/27付読売新聞には、

元代表自身、07年2月の記者会見で、「政治資金に関して大事な点はディスクロージャー。中身をすべてオープンにするのが大事で、違法な問題は司直の手になるし、国民自身が判断する」と述べていた。

前後に小沢氏がどれだけの発言を重ねていたかは不明ですが、後日にポイントとして切り出してもこの程度です。ここから司直の手が下った時点で即辞職云々と取る事は不可能ではありませんが、否定することもまた容易です。強弁すればたとえ司直により有罪とされても、小沢氏に聞こえる国民の判断が許せば政治的には無問題とであるとも開き直れます。

小沢氏の発言の矛盾点の肝心の前提がこの程度であるがために、小沢氏から、

    あなたの考え方。僕の考え方を聞いているんでしょ。

アッサリ切って捨てられるわけです。2007年2月発言を恒次記者のように受け取るのは自由だが、小沢氏自身の見解はここで回答した通りであると交わされてしまっています。どうにもなんですが、質問全体の力点の置き方を誤っているような気がします。

言ったら悪いですが正面から「記載ミス = 即犯罪」で質問したところで、「ハイ、そうです」なんて回答が来るわけはありません。小沢氏が行った回答は当然予想されるものであり、そういう回答が来た時に切り返す質問が重要なはずです。そのためには「国民の判断 = 世論の判断」発言であるとしなければなりません。

どうもなんですが、恒次記者も2007年2月の小沢氏発言を「国民の判断 = 世論の判断」と断定して認めさせるには無理な点があると自覚し、故意に周知の事と前提して逃げている様に思います。ここに強力な材料をぶつければ、小沢氏とて回答に窮した可能性もありますが、それが出来ないので単なる水掛け論になってしまったと言えます。

強力な追及材料がない傍証としては、二の矢が有価証券報告書の虚偽記入ですから、この後にどんなに頑張っても発言矛盾の小沢氏回答が得られる展開とは思いにくいところがあります。


ルールとマナーの観点

これも10/27付読売新聞ですが、

自由報道協会の会見では、司会者が「1人1問で」と説明した。ただし同協会によると、2問目を発することを禁じたわけではないという。質問の意図が相手に伝わらなかったり、きちんと答えなかったりした場合には、会見自体が意味をなさなくなるためだ。同協会が抗議の理由に挙げるのは、恒次記者が質問を重ねたことではなく、司会者の指示に従わず、元代表の発言を遮ったことだとしている。

公式見解の応酬ですから真意が見え難いのですが、記者会見は自分の質問の取材だけではなく、他社の質問も取材対象になります。記者会見を取材している目的は、記者会見から記事にするネタを引き出す事ですから、「1人1問で」のルールもある意味臨機応変の部分はあると考えています。非常に鋭い点を突いていると感じれば二の矢、三の矢を自然に認めると思います。他の記者だって鋭い追及の回答を聞きたいですからね。

逆に平凡極まるあくびの出そうな質問であれば「1人1問で」は厳守されるかと思います。記者会見の時間は無制限デスマッチではありませんから、無駄な時間がもったいないです。それを判定するのは出席している記者になると考えます。同業者であり、自称とは言えプロですからね。だから、

    同協会が抗議の理由に挙げるのは、恒次記者が質問を重ねたことではなく、司会者の指示に従わず、元代表の発言を遮ったことだとしている。

ここについては、恒次記者の質問は「1人1問で」レベルを厳守すべき内容と判断されたのだと思います。そこまで言えば角が立つので、質問ルールを持ち出したと私は推測します。いちおう大読売新聞の社会部次長ですから、頭ごなしに「あんたの質問は時間の無駄」とするのは控えられたぐらいの解釈です。あれだけ後でもめたのは、恒次記者が「オレは凄い質問をしていたんだ」と確信されていたからと考えれば話の筋が通りそうな気がします。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2011/10/31 10:25 自分の言いたいことばかり言って、自分に都合の悪い話は聞く耳を持たない。
日常診療でもそういう困った方はよくおられますね。

YosyanYosyan 2011/10/31 12:07 浪速の勤務医様

文字にして読売記者の質問を読み返したのですが、小沢氏が行った回答以上の内容を引き出すのは難しそうに感じました。質問と回答を思いっきり短縮すれば、

 記者:「私の理屈では小沢氏は犯罪をおかしていると考えられる」
 小沢:「私はそう考えない」

綺麗に一問一答になってますから、司会者が質問を打ち切りにしても不思議ないように感じています。それとエントリーでは指摘しなかったのですが、司会者が質問を打ち切ろうとして記者が発した言葉も興味深いところです。

 記者:「ちょっと対話したいものですから」

2つ目の質問は状況により可と主催者である自由報道協会もしていますが、「対話」なら質問ではありませんから打ち切られても仕方がないと思います。許可すればどの記者も「対話」をされますからね。

元法学部生元法学部生 2011/10/31 13:37 実質犯と形式犯とか、実にくだらないことをいっている主席様にも問題がある気もします。

お説教で反省するやつを相手に、みみっちい法律違反で裁判をするのは金の無駄だから、「検事の判断で」お説教でおしまいにする公訴便宜主義をはき違えています。
「初犯だし万引きぐらいなら起訴猶予になるのが普通」とか居直るやつが相手だったら、万引きだって初犯で起訴されてもおかしくない。

どう考えても、少なくとも事務所の担当者たちは政治資金報告書の虚偽記載の構成要件を満たしている可能性が高いです。
うっかり4億円も間違えた報告書を作成しちゃうほどに無能であると事実認定されれば、政治資金規制法違反には過失犯処罰規定はありませんから構成要件を満たしませんが。

報告書を訂正した場合に関係者の公訴を提起しないかどうかは、公訴便宜主義によって無駄を省くべきか否かの判断にかかっていますから「形式犯を処罰すべきではない」とか検察を批判して得することは一つもない。

ただし、議員本人は「知らなかった。中身を読まずに判子だけ押した。」と言い張り続ければ、これを覆すのは難しい可能性があります。
少なくとも担当検事はそう判断して、証拠不十分で不起訴処分にしたわけですから。
まあ、うっかり4億円も間違っている報告書を「提出」しちゃう程度には充分に無能であると自ら主張してる議員なぞ、いちいち相手にするのも馬鹿馬鹿しい。

元法学部生元法学部生 2011/10/31 13:50 つまり、そもそも政治資金収支報告書の訂正などというものは「法律上は」ありえないんです。
本来的にはすべて政治資金規制法第25条にいう「虚偽の記入」でしかない。
ただし、過失が原因の違法行為は過失犯を処罰する規定がなければ犯罪にはならないので、間違えましたごめんなさいということなら、犯罪にはあたらない可能性があるので「記載ミスの訂正」として扱われるだけです。

556556 2011/10/31 15:35 まあ何と言いますか、最近の特に民主党議員の金に対する緊張感の無さには目を瞠りますね。
緊張感のないヤツは同じことをしでかすものですから、小澤にしろ山岡・鳩山にしろ氷山の一角なんでしょうけれども

元ライダー元ライダー 2011/10/31 16:55 十中八九以上に答えが分かりきっている質問を記者会見でする意義はほとんどないように思いますが、スキャンダルに関連する記者会見ではしつこい質問は多いですね。言質をとって高度な創作物の材料にしようと目論んでいるのしょうが、見てて辟易します。

元法学部生 様
>過失が原因の違法行為は過失犯を処罰する規定がなければ犯罪にはならないので

一連の裁判は過失かどうか(故意か)も争っているように思います。状況を精査して過失か故意かを決めるのでしょうけど、少なくとも「4億円も間違うのはおかしい」というのはどうなんでしょう。「こう処理するんだ」「この処理でも問題ない」と思い込んでいれば4円でも4億円でも同じように間違いますから、金額の大きさと故意である可能性は相関しないように思います。また、能力が低いから間違うというのは違うと思います。たしかに能力が低ければ間違う確率は高くなりますが、その逆は真ではない。過失と聞くと、どうしても、医療における過失と結びつけて考えてしまい、こうゆう考え方になります。

気配り気配り 2015/06/10 23:10 上杉、岩上の両氏の品の無さは小沢一郎と同じで、せっかくの言質を取らせない姿勢がはっきしていた。
この両氏は信用できない。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111031

2011-10-29 今年は早めのお断り

例年インフルエンザ接種の時期になるとブログの維持が四苦八苦になります。簡単に言うと本業の時間が延びて、ブログに費やす時間が圧迫されるからです。ブログの内容はたいした物ではないとは言え、あれでも下調べをして、ソースになる資料を探して、それをまとめるのに少々時間がかかります。ウッカリうろ覚えで書いたりするとツッコミも厳しいですから、記憶が怪しければ用語も確認が必要です。

本業が忙しくなると時間も厳しくなるのですが、書くと言うか構想をまとめる気力がもっと厳しくなります。あれでもネタを見つけて、どのアングルで書くか考えて、そのアングルに相応しい資料をかき集めて、結論に持っていく部分の前段を考えて・・・てな作業をやっているのですが、気力が消耗してくると話がどんどん凝縮しなくなります。

時間が無いのでアッサリまとめようと思うのですが、プロットが十分に煮詰まらず、煮詰まらないのでタダでも冗長な文章がさらに冗長になる悪循環が出てきます。さすがに読み返すと余りに冗長すぎるので編集するのですが、普段よりこの作業が無駄に多くなります。結局のところ手直しでは追いつかず、最初から書き直しみたいな状態になり、これもタダでも乏しい時間がさらに圧迫されます。

神戸も先週からインフルエンザ接種が始まっているのですが、もうアップアップ状態です。今日も幾つか書きかけている下書きがあるのですが、自分で読んでもグダグダの代物で朝の時間で、これを読める程度に仕上げ直すのにギブアップしてしまいした。もうちょっと何とか煮詰めないと、どうしようもない状態です。

例年はこの切羽詰った状態になるのは11月後半ぐらいからなのですが、寄る年並みには勝てないみたいな状態といえば良いでしょうか。悲しいものです。


・・・と言い訳を並べておいて、今日は実質休載です。年内はこういう日がどうしても増えますので予め御了承下さい。下手に中断期間を置くと、「死んだんちゃうか」「入院したんじゃないか」「夜逃げしたらしいぞ」みたいな不穏な噂が流れたりしますが、現在は幸いにしてそんな状態ではありませんから御心配ないようにお願いします。

それにしても来週も厳しいな、何回書けることやら。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/29 08:27 > https://twitter.com/#!/hayano/status/129724403519979520
///
@hayano (ryugo hayano)
(保健センターの前に長い列.何かな,と思ったら,インフルエンザの予防接種)
22時間前 Echofonから
///

まあ、人のツイート使わずとも、知り合いがみんな予防接種に行きましたので、まあ、そういう状況ですね。

YosyanYosyan 2011/10/29 08:39 luckdragon2009様

インフルエンザに限らず子供の予防接種は手間がかかるので体力勝負です。小児科なので親子セットも多いのですが、親の接種は感心するほどラクです。だって暴れないんですから・・・。

元ライダー元ライダー 2011/10/29 08:40 >神戸も先週からインフルエンザ接種が始まっているのですが

???
うちでは10/1から始めていますよ。地域一斉に始まるとすれば、補助がある場合ですよね。神戸は子供のインフル接種にも補助があるんでしょうか?

YosyanYosyan 2011/10/29 08:52 元ライダー様

神戸の予防接種体制は統制体制です。そいでもってガチガチの統制価格で運用されています。その代わり神戸方式と呼ばれる独自の補償制度があります。

 >神戸は子供のインフル接種にも補助があるんでしょうか?

ありますよ。市が580円、医療機関が500円です。医療機関が500円とは、言い換えれば医療機関の持ち出しです。つまりは小児の接種は医療機関も値引きに協力させられています。成人や高齢者には医療機関の値引きはありませんから、小児科医としては無茶苦茶複雑に思っています。とくに今年は接種量が増えましたから、小児科が1人で割りを食っている様に感じています。

元ライダー元ライダー 2011/10/29 10:01 >医療機関も値引きに協力させられています。

行政が決めた統一価格があるんだったら、統一価格を最初から500円安く設定すればよいように思いますので、統一価格が決められているのではなく、個々の医療機関で設定した接種料金から500円(市と合わせて1080円)値引けということでしょうか?

それならそれで、個々の医療機関が、最初から子供は500円高く料金設定すれば良いだけに思いますが。特に小児科クリニックであれば、内科クリニックより500円高くても、それほど違和感はありません。当地では子供に補助はありませんが、小児科の接種料金は内科より軒並み高いですよ。

それなのに不満が出るのは個々の医療機関の自由裁量で料金が決定できないときですね。市による統一価格は決められていないのだけれども、裁量で料金決定できないならば・・・これ以上は言わないほうが良いのかな

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/29 10:32 すでに、大阪ではインフルエンザの患者さんが出て学級閉鎖の話も聞きました。
Yoayan様
無理をなさないでください。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/29 10:36 インフルエンザ接種の価格カルテル(統一価格の強制)については、過去に公正取引委員会から独占禁止法違反として排除勧告を受けた事例があります。この平成16年の四日市医師会の独禁法違反事件を、神戸市当局は知らないのでしょうか?

公正取引委員会のHPより
「平成16年6月23日付 事務総長定例会見記録」
http://www.jftc.go.jp/teirei/h16/kaikenkiroku040623.html#k040623_1
から一部引用します。
−−−−−−
本件においては,四日市医師会がいわゆる自由診療料金であるインフルエンザ予防接種料金を決定し,会員に遵守させたカルテル行為が独占禁止法違反として問題とされたものであります。このように,自由診療料金に関してのカルテル行為は,当然に独占禁止法に違反する行為であり,そのことはガイドラインにも記載されています。
−−−−−−

法務業の末席法務業の末席 2011/10/29 10:40 インフルエンザ接種カルテルの追記です。
四日市医師会が受けた排除勧告の翌年(平成17年)に、公正取引委員会から課徴金を命じられた告知です。
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/05.october/05101203.html

YosyanYosyan 2011/10/29 12:15 法務業の末席様

神戸市がどういう見解で行っているかは調べていませんが、表向きは価格の強制と言い切れないところがあります。神戸方式もそんなに知らないのですが、基本は予防接種による健康被害を神戸市が補償するスタイルです。つまり神戸方式で補償してもらいたいのなら、神戸市が設定した価格で接種せよです。

この補償範囲も変動があり、新型騒ぎの前は3歳未満の接種は補償しないとしていたはずですから、補償年齢範囲外の料金設定は自由です。今年で言えば1歳未満の料金設定は自由です。ほいじゃ神戸方式に加入せずに独自の料金設定で接種するといえばどうなるかですが・・・これは建前上できるはずですが、実際はムニャムニャとさせて頂きます。そう言えば、少し前まで水痘も神戸方式外でした。

元ライダー元ライダー 2011/10/29 12:24 法務業の末席さま

変な方向を示唆して申し訳ありません。

神戸市医師会が統一価格を設定すれば間違いなく価格カルテルなんでしょうけど、神戸市のワクチン接種事業として各医療機関と業務委託契約を結んでいるので、神戸市が統一価格を設定しているようですね。
http://www.city.kobe.lg.jp/life/health/infection/vaccination/inhulu-h23-kanshou.html
ただ、神戸市にこのような事業を行う資格があるのかどうかちょっと気になります。保健所の事業を民間医療機関に業務委託するという解釈でしょうか?

>期間内1回目について3,000円で接種可能にしています(4,080円のうち500円を医療機関、580円を神戸市で助成します)

『期間内1回目について3,000円で接種可能にしています(3,580円のうち580円を神戸市で助成します)』としても同じことのように思いますが、何か違いますかね?なぜわざわざ『500円を医療機関』とする必要があるのか悩みます。税務上のテクニック?あるいは医療機関も公益に貢献していることを示すポーズ?

広島県民広島県民 2011/10/29 12:39 >医療機関も値引きに協力させられています。

予防接種ではなく特定健診ですが、広島では協会健保が被扶養者の自己負担金をまけてやれと医療機関に直接交渉して、それに応じた医療機関名を広報誌に掲載して「ここに行ったら無料で特定検診を受けられます」と宣伝しています。
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/62506/20110914-125427.pdf

もちろん自己負担分は協会健保ではなく医療機関が負担します。

YosyanYosyan 2011/10/29 12:45 元ライダー様

 >『期間内1回目について3,000円で接種可能にしています(3,580円のうち580円を神戸市で助成します)』としても同じことのように思いますが

去年までは小児の接種量が成人より少ない(ワクチン原価が安い)分を誰かえらいさんが、エエ格好して「医療機関として割り引きましょう」みたいなストーリーがあったぐらいに考えています。ただ今年になって接種量の差が小さくなりましたから、どう計算しても小児科だけ割りを食っている事になります。

小児科だけ冷遇されなければならない理由があるのか、だいぶ考えましたが、未だにうまい説明ができません。1人500円は小さくないですからねぇ。手間ヒマは成人に較べてもラクとはとても思えないのですが・・・。

YosyanYosyan 2011/10/29 13:01 そうそう個人的な見通しですが、小児科が3580円で文句を言わなかったら、今度は他の年齢も3580円に引き下げる段取りぐらいに思っています。小児科で出来たのですから、他の診療科も出来て当たり前みたいな感じです。料金が下がる事は経営者以外は喜びこそすれ、反対など起こりようもありません。

ただ料金が下がると、とくに片手間系でやっている医療機関がアホらしくなって手を引きます。今でも種類が増えて煩雑になっただけで予防接種から撤退した医療機関は少ないとは言えません。ま、そうやって接種率が下がれば助成金自体も倹約できるみたいなストーリーもあるんじゃないかと勘ぐっています。

元ライダー元ライダー 2011/10/29 13:26 Yosyan 様

>どう計算しても小児科だけ割りを食っている事になります。

そうですよね。しかし、小児接種量増が決定したのは8月頃でしたかね。それからエライさんが市と交渉しても「予算は既に決定済み」で押し切られた可能性がありますね。ただし来期も同じならエライさんには引退を願わないと。

話は変わりますが、よく見ると、13歳以上には助成が無いのに4,080円に統一価格設定されていますね。いくらなんでもこれでは実態として市主導のカルテルですよ。法務業の末席さまのおっしゃるように神戸市に問題があるんじゃないでしょうか。もしかして、阪神大震災に関連してついた国からの補助金(当初は震災がらみで13才以上にも助成していたとか)を維持するために神戸市独自の制度を維持しているってことではないのでしょうね。だから今でも助成をしていない13才以上の接種も制度内に取り込んでいる?普通なら助成しない年齢層は独自制度の対象外にしそうですが。

元ライダー元ライダー 2011/10/29 13:35 こうゆう話になると熱くなっちゃいます。

広島県民 さま

個々の医療機関と保険者の交渉では、どうしても保険者の立場が強いですから、当県では医療機関個々が委任状を県医師会に出して保険者との交渉を一任しましたよ。広島ではそうしなかったのですかね。

広島のケースがアメリカ式民間医療保険が日本に入ってきた場合の教訓ですよ。業界団体として交渉しなければ、甘く見えるエサで各個撃破されます。

YosyanYosyan 2011/10/29 13:45 元ライダー様

助成がついたのは記憶に間違いがなければ去年からです。それ以前は助成はありませんでした。神戸市の統一価格の範囲は、神戸方式で補償する範囲が原則でして、1歳未満のインフルエンザは補償範囲外なので自由価格、13歳以上でも補償範囲内なので統一価格の理屈のはずです。

広島県民広島県民 2011/10/29 16:35 元ライダー様

もちろん県医師会と国保・協会けんぽ(政管健保)は集合契約を結んでいます。
なのに、協会けんぽが個別撃破を謀ったのです。

これが通ると次は医療保険で同じことしようとする健保組合が出てきそうです。

たとえば、大企業の健保組合が特定の医療機関と1点9円で診療報酬を支払う契約を結び、社員にその医療機関を受診することを強くすすめる、なんてのは十分考えられます。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/29 17:44 私は広島県民ではないのですが、社保の特定健診がほとんどありません。何かからくりがありそうですね。

なんだか、開業医の断末魔の悲鳴が聞こえてきそう、というか断末魔だけはなりたくないな。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/29 18:03 >大企業の健保組合が特定の医療機関と1点9円で診療報酬を支払う契約を結び

1点10円の診療報酬単価は、健保法76条で厚生労働大臣の決定事項ですから、健保組合が独自の保険点数を決めて、特定の医療機関と契約することは出来ません。

ただし、原則3割の窓口自己負担金に対して健保組合独自の還付制度を設けたり、傷病手当金や埋葬料などの給付額を法定の額より上乗せする、独自給付は法律(健保法)で許されていますので、財政的にゆとりのある健保組合では良く行われています。また、健保組合が自分の病院や診療所を設けている場合は、組合員にその健保組合病院を受診するよう誘導することも可能です。

SeisanSeisan 2011/10/29 21:54 価格統制は確かにおかしいですね。
新型インフルエンザ騒ぎの時はできるだけ患者に不利が生じないようにとの考えからか、全国統一価格になりましたが、今はパンデミックではなく、普通の季節性インフルエンザという形なので、完全に自由診療下での実施になりますから、価格統制をするのは独占禁止法違反に問われてもおかしくないでしょうね。

まあ、自治体と医師会の関係上仕方ないのかもしれませんが。

ただ、小児科だけが割り引きなのはどう考えても納得いきませんよね。
特に1回接種量が成人と同じになった3歳以上が割引というのは医療機関が損をかぶれ、と言われているのと同じでしょうねぇ。
というか、そのおかしい点を誰も医師会側が指摘しなかったのでしょうか。

SeisanSeisan 2011/10/29 21:55 といいつつ、Yosyan先生も無理をされませんように。

うちは不活化ポリオをしている都合もあり、今年はインフルエンザ接種はあまり無理をしないようにしています。もちろん、それなりには数を入れていますが。

つーわけで、今は岡山から書き込みをしています。(小児感染症学会です)

元ライダー元ライダー 2011/10/29 22:33 Yosyan先生のお休み最中に勝手な話題で盛り上がるというのが、かつてあったような・・・

インフルワクチンの神戸方式は違法でないのかもしれませんが、結果として独禁法破りになっているような気がします。独自の補償をすることが、料金を統一する正当な理由になるのかどうか、ちょっと疑問です。まあ、これ以上のことは公取に聞いてみないと分からないのかもしれません。

さて、特定検診の件ですが、うちも社保の特定健診がほとんどありません。国保と違って一部自己負担があるから少ないのではないかと考えてました。あまりに少ないので、今年から社保と契約するのやめました。広島県の協会けんぽはとんでもないですね。というか県医師会がだらしない。幸い特定検診は1年毎の契約ですから、来年度からは、集団契約の趣旨を考慮し個別に特約を結ばないように会員に周知徹底すべきでしょうね。協会けんぽの特定検診ごときで個別撃破されるようでは団体として終わってますよ。

>独自給付
法務業の末席様から出た話題に乗らせて頂きます。
民間放送健康保険組合のホームページからです。
http://www.shaho.co.jp/minpo/kyufu/syurui.htm
この中に『付加給付』というのがあり、さらにその中に一部負担還元金家族療養費付加金と合算高額療養費付加金というのがありますが、これは「ひと月の医療費の自己負担は、組合員ならば実質2万円もしくは3万円(収入による)までですよ」という意味ですよね。年金でよく言われる「2階建て」類似の高額療養費制度といいますか、私にはそう読めるのですが、どうでしょうか?同様の付加給付は共済や他の健保組合にもあるようですよ。

YosyanYosyan 2011/10/30 08:43 Seisan様

 >小児科だけが割り引きなのはどう考えても納得いきませんよね。

どういう交渉経緯があったか知る由もありませんが、インフルエンザ接種にしても医療機関によって接種数がかなり違います。それこそ百単位のところと、千単位のところでは考え方が違います。もちろんインフルエンザ接種以外の収入構成もあります。

百単位のところなら予防接種はサービスとか広告の位置付けのところがあります。予防接種で稼ぐ必要性が低く、実際にも収入のごく一部ですし、取られる時間もたいした事が無いので、原価に毛が生えた程度で十分の考え方です。一方で千単位のところは接種時期には時間のかなり大きな部分を取られますから、そこまで手間ヒマ掛けているのでそれなりに稼ぎたいです。

ま、医師会も幹部になるほど百単位派が増えるんじゃないかと思っています。正直なところ、統一価格が4080円でも3580円でも構わないのです。そりゃ高い方が稼げるから良いのですが、一番嫌なのは、小児科だけ狙い撃ちみたいに低価格を強いられているところです。どうせするなら成人まで含めて3580円にして、小児のみ市が580円助成なら不満の質が違うと言えばわかってもらえるでしょうか。

ひょっとしたら医師会なり小児科医会が「小児への助成を」と運動して、助成と引き換えに医療機関も値引き(助成)せよの交換条件を飲んだのなら、エエ格好しすぎと思っています。診療所の貧富の差も大きいですからねぇ。

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2011-10-28 24時間携帯電話拘束過労死訴訟ではないようです

今日の情報ソースは

この3つからの分析です。とりあえず時事記事と日経記事の比較対照表を作ります。


パート 時事 日経
タイトル ノキア日本法人社員の過労死認定=「24時間体制の勤務過重」―大阪地裁 「接待も業務」ノキア所長の過労死認定大阪地裁
リード部 携帯電話機メーカーの日本法人ノキア・ジャパン(東京)の大阪事務所長で、2005年にくも膜下出血で死亡した男性=当時(56)=の妻が国に労災認定を求めた訴訟で、大阪地裁の中村哲裁判長は26日、「24時間、携帯の電源をオンにする勤務体制を求められていた」などとして過労死と認め、遺族補償年金などの不支給処分を取り消した。 携帯電話端末大手「ノキア」日本法人の大阪事務所長だった男性(当時56)が接待中に<も膜下出血で死亡したのは過労が原因として、妻が労災認定を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は26日、過労死と認め、遺族補償年金などを不支給とした大阪中央労働基準監督署の処分を取り消した。
解説部 中村裁判長は、男性の死亡前1〜6カ月の時間外労働が1カ月当たり約63〜81時間だったと認定。「休暇中や就寝中を含め、顧客からの通信障害などの連絡に24時間いつでも対応しなければならない不規則な状態に置かれた」と指摘し、量的にも質的にも過重な勤務だったとして、業務起因性を認めた。  判決理由で中村哲裁判長は、会社での会議後に行われた取引先の接待について、男性は酒が飲めないのに週5回ほど出ていたことや、費用が会社負担だったことを指摘。「技術的な議論が交わされており、業務の延長だった」と認定。時間外労働が1カ月当たり約63〜81時間だった上、「休暇中や就寝中も通信障害などの連絡に備え24時間携帯電話の電源を入れておく『24時間オンコール勤務』が求められ、業務が量的にも質的にも過重だった」と判断した。

判決によると、男性は2005年9月、出張先の東京で接待中にくも膜下出血を発症し、翌月死亡したが、労基署は労災と認めなかった。

亡くなられたノキア大阪事務所長と御冥福をお祈りします。さて違いがわかりますか? 記事が同じ事件を伝えているのは確認できると思います。またどちらも内容として、過労死として労災認定を認めた判決です。そこまでは同じなのですが、過労死いたる業務内容が時事と日経では少し違います。時事が報道した部分は非常にシンプルで、

  • 24時間、携帯の電源をオンにする勤務体制を求められていた
  • 休暇中や就寝中を含め、顧客からの通信障害などの連絡に24時間いつでも対応しなければならない不規則な状態に置かれた

こう書かれていれば、誰だって業務用の携帯電話で常にスタンバイしている事が過労死の原因と直感します。つうか他に読み取り様がありません。もちろん24時間携帯電話で拘束される状態はつらいものです。私の勤務時代はポケベルから携帯電話への移行期でしたが、完全な休暇を取った時にポケベルなり業務用の携帯をオフにした時の開放感はすばらしいものでした。

ですから業務用の携帯で24時間拘束される状態は過労死に至ると認定しても不思議は無いのですが、日経が伝える事情は少し異なります。日経も時事と同様に

  • 休暇中や就寝中を含め、顧客からの通信障害などの連絡に24時間いつでも対応しなければならない不規則な状態に置かれた
  • 休暇中や就寝中も通信障害などの連絡に備え24時間携帯電話の電源を入れておく『24時間オンコール勤務』が求められ、業務が量的にも質的にも過重だった

この部分は時事が伝える部分と類似しています。大きく違うのは、

    時間外労働が1カ月当たり約63〜81時間だった上

ここだけではわかり難いのですが、認定された時間外労働が「1カ月当たり約63〜81時間」であった上に、24時間携帯に拘束される事が過労死と認定できるです。わかりやすい様に言えば

  1. 時間外労働が「1カ月当たり約63〜81時間」と事実認定されたが、これでは過労死ラインを満たすとは言えない
  2. 認定された労働時間に24時間携帯拘束が合わせ業として組み合わさって労災認定された

曲解ではないかと言われそうですが、これのソースが冒頭部示した「情報源秘匿のソース」です。秘匿するほどの機密資料でもないのですが、この訴訟は労基署が労災を認定しなかった時点から労務法規関係者から注目されていたそうで、事実関係の勉強会が開催され、その時の資料に基くものぐらいに御理解下さい。怪しげなソースではないのですが、オリジナルの公開は現時点では控えた方が良さそうぐらいで宜しくお願いします。


訴訟の最大の争点はまず日経記事が伝える

    会社での会議後に行われた取引先の接待について、男性は酒が飲めないのに週5回ほど出ていたことや、費用が会社負担だったことを指摘。「技術的な議論が交わされており、業務の延長だった」と認定

これであったとされます。これが業務であるか業務でないかの争いが天王山だったそうです。様々な攻防があったそうですが、費用が会社負担であった事が決め手になり、業務終了後から連日夜10時を回ったとされる接待はすべて業務と認定されたようです。酒が飲めるか飲めないかが判断のと要素としてどれだけの影響があったかまで不明ですが、死亡した所長は飲めないのでシラフですから、ある時点からは酩酊して仕事でなかったの主張は却下されたのかもしれません。

しかしこの接待時間を時間外勤務と認定してもまだ「1カ月当たり約63〜81時間」です。過労死の目安基準は発症前1ヶ月間に月100時間を超える時間外労働、または発症前2〜6ヶ月間を平均して月80時間を超える時間外労働となっています。つまり過労死基準に少し足りないです。この辺の労働裁判の実情なんて知る由もありませんし、過労死基準を1分でも下回ったら免責かについては存じません。

裁判所の判断ですから、裁量もあるでしょうが、大雑把に言えばまだ10時間程度足りない事にはなります。そこでもう一つの主張であった24時間携帯拘束も事実認定し、過労死ラインの不足分をを補うのに足る過酷な労働環境であるとしたのが判決の実態です。ですから決して24時間携帯拘束が過労死の理由としてメインの判決結果でなかった事になります。

そうそう所長ともあろうものが、そこまで携帯に拘束される事が苦痛であったかですが、所長が拘束されたのは一般利用客へのクレーム対応ではありませんでした。ノキアが売っていたのはもちろん携帯電話ですが、これを当時導入したばかりの電話会社の技術トラブルへの対応だったそうです。所長は技術畑あがりだったようで、売り込みの陣頭指揮をされていたそうです。

売り込み先と言うか、納入先と言うか、開拓したばかりのお得意先の技術トラブルであったので、売り込みのために所長が自ら出て行く必要があったとされます。もちろん記事にある接待も同様です。


では時事は完全に24時間携帯拘束を理由の記事にし、日経もかなり24時間携帯拘束に引きずられた記事になったかです。これは完全に私の憶測ですが、過労死ライン以下の時間外労働の過労死の先例を裁判官が作りたくなかったためと推理します。わかりにくい言い回しですが、事実認定できる時間外労働はあくまでも「1カ月当たり約63〜81時間」です。

そこに言わば10〜20時間程度の見なし時間外労働を24時間携帯拘束で作り出しています。そういう見なし時間の事実認定の理由を判決文では長々と言うか、メイン的に書き記したと考えます。理由を明らかにする必要性からです。あくまでも推測ですが、かなり細かいところまで言及した上での事実認定であったと思われます。

一方で天王山の接待時間はシラフで費用会社持ちだったので、判決文としては較べるとアッサリしていた可能性はあります。これを読んだ時事の記者は24時間携帯拘束が判決のすべてと考え、日経記者もこちらがポイントの印象を強く持ったのだと推測します。

先ほど過労死ラインを下回った過労死認定を裁判官は避けたとしましたが、一方で24時間携帯拘束を過労死の補足条件に入れたのは別の意味で新たな判断例になるかもしれません。ここについては判決文を読んでませんし、これまでもあったかどうかまで私では調べようがありませんが、先例の意識があったから詳細な判決文を残したとのかもしれません。

今日はキモになるソースが「取材源の秘匿」状態になっている事を深くお詫びして、終わりにさせて頂きます。

はいはい 2011/10/28 11:08 我田引水気味な話で恐縮ですが
労働問題を管轄する厚労省が開業医に患者からの24時間電話拘束にインセンティブをつける在宅支援診療所を奨励したり、勤務医の緊急コールを当然とする主治医制度等に何も言わないのは問題なのでしょうか。問題なしなんでしょうか。
「イヤならやめろ」ですむんでしょうか。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/28 11:50 >発症前1ヶ月間に月100時間を超える時間外労働、または発症前2〜6ヶ月間を平均して月80時間を超える時間外労働

この過労労災の認定基準ですが、この時間数を超えたら必ず労災認定される「絶対基準」ではありません。月に100時間を超える時間外労働であっても、ほとんど労働が必要がない休憩室で寝っ転がっているだけの留守番での時間外勤務など、労務の負荷が軽ければ労災認定されない場合もあります。

また労災認定での時間外労働の時間数が基準以下の場合は、昼夜交替制や深夜勤務など日常社会生活に負担のある勤務・不規則な勤務・出張の多い勤務・室温や騒音などが過酷な職場での勤務・精神的緊張を伴う業務等々の、労働時間以外の負荷要因を加味する部分が重視されます。

今回の判決でも、時間外労働の長さに加えて、深夜の電話応対などの過重な負担を総合的に判断して、労災認定したものでしょう。過労労災の認定は、実務的には労働時間の数字だけで全てが決まる訳じゃありません。そこは念の為。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/28 12:06 連投失礼、はい様へ。
−−−−−
労働問題を管轄する厚労省が開業医に患者からの24時間電話拘束にインセンティブをつける在宅支援診療所を奨励したり、勤務医の緊急コールを当然とする主治医制度等に何も言わないのは問題なのでしょうか。問題なしなんでしょうか。
−−−−−

上記の疑問ですが、まず前段の『開業医に患者からの24時間電話拘束にインセンティブをつける在宅支援診療所を奨励』ですが、開業医は労働者ではなく、自分の労務管理は自分で行う事業主ですから、労働基準法の諸規定は一切適用されません。

また後段の『勤務医の緊急コールを当然とする主治医制度等に何も言わない』というご指摘ですが、厚生労働省と一口で括っても、医療制度や診療業務について所管しているのは伊勢医局という部門です。この医政局にしてみれば勤務医の労務管理は雇い主の病院が、当然に労基法などの法令遵守で行っている「ハズ」という前提で、医療制度や診療についてアレコレ政策を打ち出して指示や通達を出します。

では労働基準法を所管するのも同じ厚生労働省じゃないかとのご指摘もあろうかと思いますが、労基法を所管するのは労働基準局という部署です。厚生労働省医政局にとっては労基法の適用や解釈は自分たちの領分じゃないですし、厚生労働省労働基準局にしてみれば医療行政は所管外で口出し出来ません。

厚生労働省はご承知とは思いますが、平成12年に厚生省と労働省が合併して一つになった官庁です。名前や建物こそ一つになりましたが、業務の所管については厚生・労働省と、真ん中に区切りの点がついたままと思って下さい。これが所謂「縦割り行政」の弊害と言われる現実です。

けろ子けろ子 2011/10/28 12:33 >法務業の末席様

もちろん、縦割りの構図はわかりますが。
私も常日頃から疑問に思った事なんですが、医政局が労働基準法を無視していいのか?と言うことが一番の問題点だと思います。

普通の事業所で、1日何人までとか、何とかとか、色んな制約を受けてる職種ってありますか?普通なら、職場を快適な環境にすべく、利益を出して設備をして人員を増やす。
法規制はあっても、ある程度の自由裁量はありますよ。

でも、その利益を出すにあたって、これだけ制約を受ける業界ってないでしょう?
薬価も国が決めて、報酬点数も国が決めて、1日に診る時間も決めて。
また、個別指導とか監査とか、わけのわからんいちゃもんつけて、重箱の隅をつつきまくって、道交法で言えば、41kmでスピードオーバーどころか、40.0001kmでも、「認められない」っておっしゃいますよ。しかも、変なとこで、45kmぐらオーバーで反省する態度を示さないと、「何やってんだ!これは何だ!」って恫喝される「教育的指導」です。
傍から見れば守られているようでしょうけど。
とんでもございません。
責任と労働力から、皆もう限界って思ってますよ。お役人様は、点数算定にあたっては、あれも条件これも条件って、とってもじゃないけど、まともなことをやってたら1日48時間ないと無理。

だから、こんな事を言いたくなるんですよ。
24時間体制って、3人も4人も医者いないといけない点数を決めても、採算など全くとれない。荒唐無稽な点数ですよ。
でも、1人でも算定可能。確かに事業主も医師も労働基準法の外でしょうけど。
本当に外でいいのか?ってことですよ。

また、医師3人も4人もの体制で、人数かき集めて、たくさんやれば平均点数上がって、個別指導で叩かれる。
こんだけのこと言われる世の中では、普通の人と同程度の権利を国民として要求したいって事です。

8時間労働でやってもこなせる保険点数を作るべきって事です。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/28 13:11 けろ子さま

私を名指しでコメントされてますが、医療の最前線で働く方のお気持ちとしては理解しますが、私は一民間人ですから、「普通の人と同程度の権利を国民として要求」されるなら、政治家なり厚労省への陳情などはご随意にどうぞとしかご返事できません。

元法学部生元法学部生 2011/10/28 15:58 やなことをいうと、万が一にも厚生労働省が組織として本当に一体化して縦割りが解消されることがあったとしても、旧労働省関係のうち、労働基準法および労働安全衛生法を所管する部署だけは実質的に別組織ということは変わらないんじゃないかと思います。

何でかっていうと、労働基準監督官採用試験(cf.http://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/kantokukan.html)ってのがあって、国家公務員1〜3種の各事務官や各種専門職技官とは別枠で採用される専門職なんです。
乱暴にいうと、看護師と医療事務員ぐらい違います。
まあ、都道府県労働基準局長とかのポストにいわゆるキャリア事務官が就けるように、お手盛りの「みなし労働基準監督官」制度ってのがあって、事務官が労働基準監督官扱いを受けることは可能なんですが。

元ライダー元ライダー 2011/10/28 16:15 けろ子 様

労働基準法を無視しているとすれば、それは医政局ではなくて、病院経営者です。労働基準法を順守しながら病院運営ができないのであれば、経営者には閉院という選択肢がありますが勤務医の皆さんがサービス残業をして下さるおかげで、そこに至らずにいます。閉院によって地域医療が混乱すると考えるならば、経営者の団体が政治家なりを動かして、労働基準法を順守しながら病院運営が可能となるよな環境を作るべきです。労働者は何もする必要はありません。それどころか労働者が業界の維持発展のために動くことは、むしろ経営者のスポイルにつながり、状況改善には逆効果です。実際に医療業界はそういう状況ですね。

>採算など全くとれない。荒唐無稽な点数ですよ。

でも医療システムは回っています。そういう不健全な医療システムの維持に貢献しているのは、他ならぬ勤務医のみなさんです。

>確かに事業主も医師も労働基準法の外でしょうけど。

これは明らかに間違いです。少なくとも勤務医には労働基準法が適用されます。

けろ子けろ子 2011/10/28 16:48 元ライダー様

すみません、書いてた時には、医師=開業医のイメージなので、カッコでくくるなどの表現でないと不適切ですね。

勤務医も開業医もピンからキリまでで、色んな環境の方々がいらしゃるので、それでどちらかとは言えませんね。個人的には。
経営者になればなったでの苦労や重責があるだろうし、もちろん人に使われる立場になればの大変さも理解できます。
病院(診療所)の規模もピンからキリまでですし。

はい様の気持ちが何となくわかった気でいて(もちろん、違ってるかもしれませんけど)コメント投げかけましたが、やっぱ、世の中、こんなもんですね。
縦割りなんだから関係ない。結局それしかないんだ。
医政局が領分じゃなくても法を知って、その上で話をするべきってのが素人の考え(独り言)。

自分でやる奴は、好きでやってんだから、嫌なら辞めればいいんですよね。どんなに過重な労働してても労働者でなく「事業主」なんだから。
「イヤならやめろ」しかないみたいですね。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/28 17:46 >「イヤならやめろ」しかないみたいですね。
ま、保険診療しかできない医者になったのが間違いだったんでしょうな。

在宅医もそろそろ負担になってきたし、リタイアをそろそろ本気で考えるとするか。
開業医も潮時のような気がしますね。

元ライダー元ライダー 2011/10/28 19:13 >開業医も潮時のような気がしますね。

そうですね。締め付けられて、それに必死に適応して頑張ったら厚労省の思う壺ですし。私は、保険診療を残しながら、ほかの分野(自由診療ばかりではありません)へ次第に軸足を移して簡単には厚労省の言いなりにならない事業体質を目指しています。それができなければ早期に開業医を辞めて、患者や経営者の言いなりにならない勤務医(そのぐらいのノウハウはあります)で生計を立てようと思っています。

その一方、新規開業は厳しくなってきますから、あと10年もすれば爺医のリタイアで開業医は2,3割減るんじゃないかと思います。10年位前までは少子化だから産科や小児科の需要は減るんじゃないかと言われて、今はこの状態。先は分かりませんよ。

BugsyBugsy 2011/10/28 21:39 オイラは旧態依然とした大学病院の勤務医です。

10年前までは「若いころは俺たちだってこんな勤務をやっていたんじゃ おりゃー!」というと下級生はついてきました。自分も20年前には同じことを言われて当然と思って従いました。
5年前は 同じことを言ったら 知らない間に若い人がいなくなりました。
今は 同じ事を言ったら医者が集まらないので もう言いません。

今は医師の労務管理は実に厳しいですよ。厚生労働省もさすがに煩く言ってきています。勤務医の健康診断や勤務実態の把握も病院単位で締め付けが厳しいです、毎年やんないと。ああ 本来的には当たり前だったんですがね。どうもここ2−3年で違ってきました。

>自分でやる奴は、好きでやってんだから、嫌なら辞めればいいんですよね。どんなに過重な労働してても労働者でなく「事業主」なんだから。「イヤならやめろ」しかないみたいですね。

大学病院の勤務医は 嫌なら辞めやすくなりました。オイラが残っているのは旨みがあるからですよ。他の連中が漠然と残ってらしても困るんだな。労働基準法もなにも好きなことをやってる以上趣味の世界かなと思うようになりました。自分が勤務時間を決める事ができるようになりましたから 当然時間をかけて努力しましたよ。周囲が了承するまではね。

>「イヤならやめろ」しかないみたいですね。
もう一度言いますが いい年こいて辞められないというのは自己責任ですよ。辞めるにあたった説明をきちんと説明できなくちゃ。
他の職場 他の職種に移れるようアンテナを張っておくのは大切ですね。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/29 01:38 ちなみに、他業界も色々大変でして、当然ながら労働基準法遵守は当たり前だとしても、名目上の順守とは別に、色々違う実態というのはありまして。(結局、ブラック企業自体も、そこに勤務しなければならない層、つまり勤務しないと食えない層が居る限りは、経営者も、そういう層を使おうとする。例は、報道とかあるので、いちいち指摘しませんが。)

労基法守らずに刑事告訴されて、罪が確定している例もあれば、もっと酷いけど、文句言うと、その業界に居られなくなるから、と言って我慢している層もいます(で、大抵そういう人は、その業界しか通用しないスキル持ち、だったりする)。
本当は総ての人に「法の庇護を」なんですが、色々難しい内容があり、シングルマザー、障害者、持病持ち、あたりは特に結構厳しいです。
以前、てんかん患者の重機運転が話題(該当者の行動は噴飯もので、裁判で判決出てますけど。)になったんですが、就職に不利で、既往症を言わない層、というのは確実に存在してます。
これは、行動が普通の人とまったく変わらないにも関わらず、就業に偏見があり、言うと閉職に回される例が、歴然と存在するからです。あまり、報道(一部、アピタルの記事になりました。がん闘病者の記事です。)されませんが。

まあ、それほど顕著でなくても、大企業でも労務管理が変なのに報告されていなくて、明らかに基準法違反てな例はあります。本人が監督省庁に報告する必要があるので、本人に弱みがあると、なかなか事態が改善されない傾向があります。

医療者は学歴上高学歴で、学習能力的にも高い能力を有している場合がありますので、さほど転職に問題ない場合が多いと思いますが、本人の意欲以上に、肉体的な能力が行動を制約している場合などもあり、こういう問題は一言で言いきれるほど簡単な問題でもないように思います。

私も自己の管理範囲では、どうにかしたいとは思いますが...。(多分、労働基準監督署も、そうは思っていると思う。)

けろ子けろ子 2011/10/29 07:17 >大学病院の勤務医は 嫌なら辞めやすくなりました。
まあ、それは、組織の部品の一つだからでしょうね。
患者から本当に信頼され密な関係にDrはそう簡単じゃないでしょうね。
診療報酬以外、補助金もらって、赤字でも厚労省の指導がもしあって返還しても気にしない関係ないって環境。

転職可能は40代までですね。50・60・・・・その時どうなってるかは、その人の生きてきた道で決まるでしょうね。
逆に言えば、5年前に同じことを言ってついてこなかった世代が、10年・20年後、どうなってるか?です。転職は医師だけじゃないですけど。

しかし、話は戻りますけど。
>労働基準監督官採用試験。
なるほど、世の中には知らない事がいっぱいあります。勉強になりました。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2011/10/29 09:13 >患者から本当に信頼され密な関係にDrはそう簡単じゃないでしょうね。

アカの他人の患者様からの信頼とか密な関係なんて両生動物の糞を掻き集めただけの値打ちしかありませんよw

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2011-10-27 完全母乳栄養訴訟

10/26付産経記事より、

国推奨、母乳育児で脳障害 両親ら「家族の会」結成へ 宮崎

■「わが子と同じ事故あわぬよう」

 病院が完全母乳栄養法やカンガルーケアを優先して経過観察を怠った結果、新生児が脳障害を負うケースが相次ぐ中、国などに損害賠償を求める訴えを26日に起こす宮崎の女児(2)を含む子供6人の両親らが、来月末をめどに「家族の会」を結成することが分かった。両親らは「これから生まれてくる赤ちゃんには、わが子と同じ事故にあわせたくない」との思いで、再発防止を国などに働きかけていくという。

                   ◇

 宮崎の女児の両親が提訴する病院は、母乳育児を推進しており、赤ちゃんと母親2人きりで過ごさせる「母子同室」や、母乳のみを与える「完全母乳栄養法」、母子のスキンシップを重視する「カンガルーケア」に積極的に取り組んでいる。

 この女児も出生約1時間後からほとんどの時間を母親(35)と病室で寝かされた末、心肺停止となった。

 母親は女児に母乳を吸わせようと試みたが、ほとんど出なかった。帝王切開の鎮痛剤や出産の疲れ、高熱の影響で強い眠気にも襲われていたという。

 病室では女児の体温測定は行われず、赤ちゃんの呼吸の異常を感知する無呼吸アラームなども設置されていなかったという。女児が泣き止まないため、看護師が一時、新生児室に連れていったが、「手足が冷たいからあたためてあげてください」と母親にすぐに返されたという。

 両親は、安易な母乳育児推進に警告を発している久保田産婦人科麻酔科医院(福岡市)のホームページを見て、同様の事故で脳障害を負った子供たちが多数いることを知った。同医院や弁護士を通して「家族の会」の結成に動き出した。

 現在参加を予定しているのは宮崎の両親のほか、長崎、福岡、奈良、愛媛、神奈川の各県に住む計6家族。家族らは、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」について、低血糖症(栄養不足)や低体温症に対するリスクの説明や安全対策が不十分だとして見直しを求めていく方針。

 宮崎の母親は「これを機に、安全なお産ができる病院が1つでも増え、同じ事故が繰り返されないでほしい」と訴える。

 家族の会を支援する日野佳弘弁護士(福岡県弁護士会)は「赤ちゃんの脳障害が、原因不明の乳幼児突然死症候群で片付けられているとみられるケースが全国に多数ある。そのうち相当数が栄養・体温管理を怠った末の事故ではないか」と話している。

亡くなられた新生児の御冥福をお祈りします。色々気になる点がある記事ですが、分けながら見てみます。

授乳・離乳の支援ガイド

記事の見出しにある

    国推奨、母乳育児

母乳育児って国推奨でしたっけ。母乳育児がかつての「うつぶせ寝」みたいにえらい推進されているのは知っていましたが、国が推奨しているのは恥ずかしながら存じませんでした。推進している根拠を記事で探すと、

    家族らは、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」

へぇ、そんなものがあるんだ! 探してみるとありました。H.19.3.14付「授乳・離乳の支援ガイド」です。授乳について延々とデータ関係が列挙されているのですが、結論部分である「授乳の支援に関する基本的考え方」のみ引用します。

 授乳は、赤ちやんが「飲みたいと要求」し、その「要求に応じて与える」という両者の関わりが促進されることによって、安定して進行していく。

 多くの親にとっては、初めての授乳、初めての育児といったようにすべてが初めての体験であり、それらに関する‘情報を得ていたとしても、すぐに思うように対応できるものではない。赤ちやんと関わりながら、さまざまな方法を繰り返し試しつつ、少しずつ'慣れていくことで、安心して対応できるようになる。そうした過程で生じてくる不安やトラブルに対して、適切な支援があれば、対応方法を理解し実践することができ、少しずつ自信がもてるようになってくる。

 特に、自分の子どもが生まれるまでに小さな子どもを抱いたり遊ばせたりする経験がない、身近に世間話や赤ちやんの話をしたりする人がいない親の割合が増加する現にあっては、育児支援の観点から、授乳の進行を適切に支援していくことは、母子・親子の健やかな関係づくりに極めて重要な役割を果たす。

 授乳の支援にあたっては、母乳や育児用ミルクといった乳汁の種類にかかわらず、母子の健康の維持とともに、健やかな母子・親子関係の形成を促し、育児に自信をもたせることを基本とする。また、妊娠中から退院後まで継続した支援、産科施設や小児科施設、保健所・市町村保健センター、保育所など地域のすべての保健医療従事者における支援に関する基本的情報の共有化、社会全体で支援を進める環境づくりが推進されることをねらいとする。

 母乳育児には、1.乳児に最適な成分組成で少ない代謝負担2.感染症の発症及び重症度の低下3.母子関係の良好な形成4.出産後の母体の回復の促進などの利点があげられる。近年、母乳栄養とその後の健康への影響との関連を検討した研究では、母乳栄養児の方が人工栄養児に比べ、肥満となるリスクが低い、収縮期血圧及び拡張期血圧ともにわずかに低いと推定された6)が心血管疾患による死亡リスクの検討では有意な結果はみられていない、2型糖尿病の発症の検討では小児及び成人での糖尿病の発症リスクが低いという報告がみられている。

 母乳育児については、妊娠中から「母乳で育てたい」と思う割合が96%に達していることから、それをスムーズに行うことのできる環境(支援)を提供することが重要である。その支援の目標は、単に母乳栄養率の向上や乳房管理の向上のみを目指すものではない。

 一方、母親の感染症や薬の使用、赤ちやんの状態、母乳の分泌状態等により母乳が与えられない場合や育児用ミルクを使用する場合がある。そうした場合にも、授乳を通して健やかな母子・親子関係づくりが進むよう、母親の心の状態等に十分に配慮した支援を行う。また、近年、低出生体重児の割合などが増加しており、授乳にあたって個別の配慮が必要なケースへのきめ細かな支援も重要である。

記事と言うか被害者の会は

    低血糖症(栄養不足)や低体温症に対するリスクの説明や安全対策が不十分

不十分と言われればそうかもしれませんが、「授乳・離乳の支援ガイド」は授乳に関しては大筋で母乳推進を謳っているだけで、どう読んでも授乳のきめ細やかなマニュアルではありません。新生児期の低体温症や低血糖の管理は守備範囲外に感じるのですが、読み方が異なればそうなるようです。

ただなんですが、ガイドは全体を通して母乳育児が絶対善であり、例外的なケースにミルク栄養を認める方針と読めなくもありません。それとこのガイドは厚労省御謹製であり、さらに母乳推進派は分娩現場で妙に声が大きいのはあります。国が勧めるは言い換えると「国が奨励」にもなり、このガイドを絶対の原典として完全母乳を進める拠り所にしているは言えるかと思います。

さらにさらになんですが、一部にミルク栄養を可とする文章は残っているのは、引用文章の青字部分に示しましたが、その前の統計部分は「いかに母乳育児が普及しているか」の姿勢でまとめられています。ここも母乳育児を推進していないところは問題であるみたいな表現に読めないこともありません。完全母乳育児のメリットは強調してあっても、そのデメリットは殆んど書かれていないの解釈は必ずしも誤っていないとは思います。


久保田産婦人科麻酔科医院

これも気になるのは

    両親は、安易な母乳育児推進に警告を発している久保田産婦人科麻酔科医院(福岡市)のホームページを見て

こうなると読んでみないと致し方ありません。どうもなんですが一つは2001.9.22第16回日本母乳哺育学会「完全母乳栄養の抱える問題点」のように思えます。これも全部引用するとキリが無いので、発表者が青字・赤字で強調しているところのみ適当に引用します。

  • 発達障害の原因の一部に新生児早期の低血糖症/重症黄疸などがあるが、超早期経口栄養法はそれらのリスクを大幅に減少させた。完全母乳栄養の児は出生直後から数日間は栄養不足であり重症黄疸などの危険性が高い。
  • 新生児の黄疸の強さは出生直後の児の摂取カロリー量に反比例することがわかりました。栄養不足で黄疸が強くなる理由として、児の飢餓状態が胎児赤血球の破壊を促進し肝でのビリルビン代謝を障害する、と推察されます。
  • 消化器能の改善は超早期経口栄養法を可能にし、その結果、低血糖症の防止、血中遊離脂肪酸の早期減少、胎便排泄促進、重症黄疸の激減、出生後の体重減少率の低下が達成されました。
  • 周産期医学の進歩にもかかわらず脳性麻痺や視聴覚障害などの発達障害児の発生が減少せず、むしろ増加傾向にあります。それらの原因の一部に新生児早期の重症黄疸や低血糖症などがありますが、超早期経口栄養法はそれらのリスクを大幅に低下させました。
  • 哺育の原点は、どうすれば完全母乳の為になるかではなく、どうすれば赤ちゃんの為になるか、を考えることではないでしょうか。大人には、病気にならないようにする予防医学がありますが、赤ちゃんにも、重症黄疸や低血糖症などの異常が起きないようにする、予防医学の導入が必要と考えます。

だから

 分娩直後の児はインファント・ウォーマー上で簡単な清拭後、あらかじめ32℃〜34℃に暖めておいた保育器に2時間収容します。生後1時間目にビタミンK2シロップを混ぜた糖水10ml/Kgを与え、以後は約3時間毎に直母させ、母乳分泌が十分となるまでの期間、不足分を人工乳で追加哺乳しました。

こうした方が成績が良かったぞの報告です。カンガルーケアについてもこういう考え方ですから当然否定的であり、カンガルーケアをやって体温を落としたり、完全母乳にこだわって初期哺乳を遅らせるような手法を否定しています。その辺も興味のある方は読まれればと思います。もうひとつ付け加えれば、厚労省が「授乳・離乳の支援ガイド」の基本にしているWHO/ユニセフの「母乳育児を成功させるための10カ条」も否定的にとらえています。引用しておきますが、

平成5年、厚労省はWHO/ユニセフの「母乳育児を成功させるための10カ条」を後援し、糖水・人工ミルクを飲ませない完全母乳哺育の推進運動を始めた。その数年後から、福岡市では発達障害児が急激に増え始め、米国でも完全母乳が始まってから自閉症が急増している。そして平成15年、WHOよりカンガルーケア実践の手引きが発刊されて以来、日本の約70%の産科医療機関で出生直後のカンガルーケア(KC)が当たり前の様に行われる様になった。ところが、KC中に医療事故(呼吸停止)が全国で相次いで発生している事がこども未来局の調査(平成20年)で分った。しかし、厚労省はKC中の医療事故の調査報告書を入手しているにもかかわらず、事故の報告・真相究明・予防策を怠っている。さらに見逃せない点は、生後30分以内のカンガルーケアが日本で普及して数年後から発達障害が驚異的な勢いで増えている事である。発達障害は遺伝性疾患と考えられ調査研究が進められているが、福岡市の発達障害の驚異的な増加から判断すると遺伝病説は否定的である。国は、厚労省が後援するWHO/ユニセフの「母乳育児を成功させるための10カ条」を見直し、周産期側からの発達障害の調査研究・予防策を早急に講じるべきである。

どうもなんですが、産経記事が取材した被害者の会の主張は、ここの部分に準拠している様に見えます。私も完全母乳育児にあまりにこだわる教条主義は否定的です。ただし母乳育児論争はうちでも論議の多いところですから、こういう情報があるという提供に留めさせて頂きます。あえて言えば久保田産婦人科麻酔科医院の主張も偏りはあり、医学的には相違する見解があるぐらいにしておきます。


視点を変えます

母乳論争はあんまりやりたくないので、記事を角度を変えて見てみます。どうもよくわからないは、

     この女児も出生約1時間後からほとんどの時間を母親(35)と病室で寝かされた末、心肺停止となった。

     母親は女児に母乳を吸わせようと試みたが、ほとんど出なかった。帝王切開の鎮痛剤や出産の疲れ、高熱の影響で強い眠気にも襲われていたという。

     病室では女児の体温測定は行われず、赤ちゃんの呼吸の異常を感知する無呼吸アラームなども設置されていなかったという。女児が泣き止まないため、看護師が一時、新生児室に連れていったが、「手足が冷たいからあたためてあげてください」と母親にすぐに返されたという。

この内容を額面通りに取ると、産科医療機関の責任問題が生じそうな内容です。ただし訴訟にしようとしているのは、

    国などに損害賠償を求める訴え

訴訟対象は産科医療機関ではなく国です。そうなると考えられるのは、

  1. 産科医療機関をスキップして国を訴訟対象とした
  2. 産科医療機関とは和解若しくは既に訴訟の決着が着いている

個人的には2.の可能性が高いと考えています。もちろん証拠はないので、もう少し大雑把に産科医医療機関とは何らかの話が付いているぐらいはしても良さそうです。これはおそらく完全母乳主義が国(厚労省)の主導であり、これを厚労省が推進している限り同様の被害が蔓延するとの発想ではないかと推測します。つまり大元の国の政策を改めないと悲劇は続くぐらいの考え方です。記事でわかりにくいのは、

    病院が完全母乳栄養法やカンガルーケアを優先して経過観察を怠った結果

母乳栄養は厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」にあるのは確認できますが、カンガルーケアはどこかに推進しているソースがあるのでしょうか。これは基本的に別の話だと思います。これは被害者の会が混同したと言うよりも、取材した記者が混同した可能性が高いと考えます。あくまでも私の推測ですが、完全母乳主義に伴って母児同室が推進されているため、この事による観察不足を指摘したとするのが宜しいように思います。

観察が疎かになる1例として被害者の会がカンガルーケアを挙げたのを、主催した記者がカンガルーケアによる低体温としたように考えられます。もっとも被害者の会が大きく参考にしている久保田産婦人科麻酔科医院のHPでは、カンガルーケアの弊害の紹介にも力を入れていますから、被害者の会もかなり重点的に主張し、記者も何が力点かわからなくなったのかもしれません。


気になった点

自らの経験から悲劇を繰り返さない運動を行おうと言うのはわかります。訴訟を起すのは自由ですし、運動戦術として活用するのもまた自由なのはわかりますが、「なんだかな」と言う気がしないでもありません。まあ、単に5人ほどが集まったところで国がその主張を聞き入れる可能性は低いとの判断はあるでしょうし、訴訟の場に引っ張り出せば、思う存分、自らの主張を国に直接訴えられると言うのはあるかもしれません。

それでも従来はまず地道に被害を訴え、賛同者・共鳴者の輪を広げ、最後の手段として訴訟に訴え出ると言うパターンが多かったと思っていますが時代は変わったものです。スタートから訴訟の場で直接争いながら、一方で自らの主張を実現させるために訴訟相手と交渉を同時進行させると言うのがトレンドになってきていると見た方が良さそうな気がします。他に例はないわけではありませんから、そういうのが常識になっているのかもしれません。

毎度の話で申し訳ありませんが、担当する裁判官には同情します。どう考えても、完全母乳主義の是非とか、カンガルーケアの是非なんて問題に判断を下すのに不適任の人物です。たとえ判決まで進んでも、被害者の会の欲しい回答と外した裁判所判断を下す以外に手は無いと思います。御苦労様な事です。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/27 08:25 あ。ニュース見間違えてました。てっきり病院を提訴かと。国なんですね。
何か、その一点で、よく分からなくなってしまいました。

通りすがり通りすがり 2011/10/27 08:45 いいだしっぺがどこかわかりませんが、母乳保育はさんざん勧められます。
おかげで私の患者さん、慢性疾患なのに出産後薬を飲まないって言い出してしまいました。結果、2ヶ月後に再発し、6ヶ月間子供と一切ふれあえない状況となってしまいました。産婦人科に抗議したのですが「本人が決めたこと」の一点張りでとりつく島無し。
どちらかといえば医者より助産師の方がやかましいようですが・・・

BugsyBugsy 2011/10/27 09:14 オイラがいつも頭を悩ますのが、epilepsyの女性の妊娠なんです。

抗けいれん剤の催奇性のため 妊娠が分かれば直ちに服薬はストップします。無事出産となりやれやれと思い、通常離乳が出来た時点から抗けいれん剤の経口投与を再開しますが、中には異常脳波から予測される発作の恐れから早めに人工栄養を勧めざるをえない場合も多いのです。
当然担当の産科医と話すのですが 母乳一点張りの人も多くって意見もまちまちなんですね。
抗けいれん剤の母乳移行から乳児の傾眠傾向というのも怖いものがあります。助産師さんにも分かってもらいたいものです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 09:17 疑問点
2点

1.訴訟を起すのは自由
私もそう思いましたが、自由とは、何法に基づくものかを知りたいと思いました。
2.国に対する訴訟の国とは具体的に
本ケースの場合、具体的に国とは
「授乳・離乳の支援ガイド」の策定について
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0314-17.html
の紹介先の河野氏,川島氏との理解でいいでしょうか

〈照会先〉
厚生労働省雇用均等・児童家庭局
母子保健課
担当:河野,川島
電話:03-5253-1111(内線7934)

YosyanYosyan 2011/10/27 09:27 京都の小児科医様

 >1.訴訟を起すのは自由

シンプルに憲法32条「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」に基づくと考えていますが、如何でしょうか。

 >2.国に対する訴訟の国とは具体的に

担当者は御指摘の方々でしょうが、責任者は厚労省であり、個人を特定するのなら厚労大臣と考えますが、如何でしょうか。

ふぃっしゅふぃっしゅ 2011/10/27 09:30 Yosyan先生、こんにちは。いつもいろいろな視点での記事に勉強になります。
今回の報道は、「母乳信仰」の問題ではなく、「帝王切開術直後のお母さんに新生児の世話をまかせた」管理上の問題が一番大きいと思います。

ただ、なんだか「育児は母乳あるいは授乳から始まる」、そんな議論ばかりで悲しくなります。
その議論の中で一番おきざりにされているのが、「新生児の観察」ではないかと思います。
いまだに、きちんと胎便から母乳便に変わるまで、新生児の腸蠕動・眠りの変化・泣き方など、出生直後からどんどん変化していくことさえもまともに研究もされていないと思います。出生当日と生後1日目でも、泣き方も眠り方もそして表情さえも変化していきます。
おっぱいを近づけても手で遠ざけたり口をがんとしてあけないでちゃんと「拒否」したり、急に吸い始めたり、それこそ自律した動きがたくさんあります。日中と夜間でも眠りの深さや活動に大きな変化があります。
また、そうした変化も生後わずか数日でも個人差がでてきます。
特に生後2日ぐらいまでは、目が覚めると激しく啼泣することが多いのですがそんなときにおっぱいを近づけてもなかなか吸おうとしません。
あやして待っているとだいたい2〜5分ぐらいでピタッと泣き止み、ゲフッとして腸がキュルキュルいい始めます。そのあとにおっぱいを吸い始めることが多いです。きっと新生児は「激しい腸の動きがくるよ!危険だよ!」と伝えようとしているのではないかと思います。特に母乳便に変わる前半日ぐらいは、甲高い声で泣いておっぱいもなかなか吸いません。母乳便に変わるとその日の夕方ぐらいから、急に泣き方が穏やかになってぐびぐびと湧き上がらして飲むことが増えてきますし、母乳も赤ちゃんのうんちの変化に合わせるかのように出始めます。
こうしている間にも、出生直後は腸内細菌ゼロだったのにどんどんと腸内細菌が増殖するのでしょうから新生児にしたら相当危険と感じるのではないかと思います。生後2日ぐらいまでは、眠りも浅く、いつもスタンバイ状態という感じですね。早い子だと、生後2日ぐらいでヨーグルトのようなにおいのうんちに変わります。黄疸が強めの赤ちゃんは、なかなかヨーグルトのようなにおいにならないようです。(個人的な感想です)
新生児はどちらかといえば「空腹」を伝えて泣いているのではなく、腸蠕動の変化を伝えようとしているのではないかと思います。

生まれた直後から赤ちゃんは、目の辺りをくしゃくしゃにして真っ赤な顔色にして激しく泣く時があります。何か「危険」ということを伝えるための表現力が備わっていることに、感動します。
日に日に「危険!」の泣き方が減って、「こっちにアンテナ向けてね」ぐらいの泣き方に変わっていくところにも成長を感じます。
本当に、新生児ってすごい力がありますね。

そんな基本的な新生児の観察さえもなおざりにされているので、どんなに「科学的根拠に基づく母乳育児」の話も、ただの仮説に過ぎないと私は思っています。
まして、「最初から吸わせなければおっぱいは出なくなる」「哺乳瓶を使ってはいけない。ミルクや糖水を足してはいけない」とか「母子同室にしなければ母と子の絆を結べない」ように脅かす必要はないと思います。

帝王切開直後の動けないお母さんにまで母子同室をさせているのには、「常識」を超えた信念に産科スタッフがとらわれてしまっているとしか言いようがありません。でも、その病院だけでなく、実際に他の病院でもそうしていることを聞いたことがあります。反復帝切で入院されたお母さんが、術後からの同室がつらくて二人目は病院を替えたとおっしゃっていて、聞いた私の方が気が遠くなりそうでした。
「どうぞゆっくり休んでくださいね。赤ちゃんに会いたいときはいつでも連れて行きますね。」その一言だけで十分だと思いますが。

もっと新生児の伝えたいことを通訳する技術を磨けば、お母さんたちもリラックスして育児をスタートできると思いますね。「泣けばおっぱい」ではないことをたくさん伝えようとしているのですが。

長文失礼しました。母乳の話になると熱くなってしまいます。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 09:31 通りすがり様
>いいだしっぺがどこかわかりませんが、母乳保育はさんざん勧められます。
これも実は歴史的経緯があって、戦後の一時期は母乳をやめて育児用ミルクを
さんざん勧めて時代があったと認識しています。

上記の経緯もあり、私の個人的印象ですが母乳育児を熱心に勧める方は実は
ご自身が育児用ミルクで育った方が多いように思います。
これはパラドックス?もしくは教条主義 ミルクがいいと言えばミルク
母乳がいいと言えば母乳 ?

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 09:47 Yosyan様

下記、ありがとうございます。私もよくわからないので疑問点としました。
訴訟の自由があるのなら訴訟の対象が国ではなくて厚生労働大臣でもいいと思いました。
さらに、担当者の厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課河野氏と川島氏を直接訴えてもいいように思いますが・・・??


 >1.訴訟を起すのは自由
シンプルに憲法32条「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」に基づくと考えていますが、如何でしょうか。
>2.国に対する訴訟の国とは具体的に
担当者は御指摘の方々でしょうが、責任者は厚労省であり、個人を特定するのなら厚労大臣と考えますが、如何でしょうか。

SeisanSeisan 2011/10/27 10:47 完全母乳栄養、という奴は、昔から論争のネタで、産科医の一部に宗教のように流行ってます。
一方で、とにかく栄養成分を適切に与えることを主眼とする小児科医は、こだわらずにちゃんと飲ませることを優先しますので、よく衝突したものです。

また、カンガルーケアも、「うつぶせ寝」がダメだ、と言いながら、出生超早期にうつぶせにするわけですから、個人的には結構ハイリスクではないかと思っています。

それはそれとして、この報道からは出生後12時間ほどで心肺停止に陥っていますが、これってむしろSIDSの領域であり、その間哺乳をしていなかったからというのはかなり無理がありませんかね。

普通の出生後管理でも、12〜24時間哺乳しない、なんてのは普通にあると思うんですが、その間の突然死を、初期栄養を与えなかったから、というのはちょっとおかしいように感じます。

もちろん、低出生体重とか、それに伴う低血糖などが考えられる場合は、話が変わります。

あと、ネオネータルモニターなどの呼吸停止モニタを設置していない、というのもいまどきの産科病院としてはちょっと不用意だったかなとは思います。

SeisanSeisan 2011/10/27 11:07 赤ちゃんの栄養法の歴史的な経過としては、戦前はもちろん母乳(しかない)であり、母乳が出なければ乳母をお願いしたり(お金持ちはこれをしてましたね)、一般家庭では、重湯を代わりに飲ませていたり、という時代です。
戦後、経済が安定しだして、アメリカから粉ミルクが入るようになると、「母乳は不潔だし、母体の状態で安定しない、粉ミルクは栄養も安定しており、安全だ」というブームになり、団塊の世代から昭和30年くらいまではかなり人工栄養の比率が増えていたと思います。
そこに衝撃的な事件が!森永ヒ素ミルク事件です。

いやまあそれだけではないんですが、その後30年代後半からは母乳回帰が進み、人工栄養はライフスタイルによって選択する、といったようなバランスが取れていた時代のようです。
それが昭和50年代後半ころから母乳教ともいうべき勢力が台頭してきたようです。

まあ、そこから長い母乳至上主義の産科医と、とにかく栄養を取ることが最優先と考える小児科医との戦いが始まるんですが(笑)。

でも、「ダイオキシン汚染があるから、母乳はダメだ」とか今なら「放射性物質の汚染があるから母乳に注意」とか、まあ、デマ的にいろんな話は飛び出してますよねぇ。

YosyanYosyan 2011/10/27 11:15 Seisan様

母乳主義も「なるべく母乳にしましょう」レベルなら、さほど文句を言うような問題ではないと思うのですが、これが何歩か進んで「なにがなんでも母乳でなければならない」になると弊害が多いように感じています。完全母乳にするために他のリスクを犠牲にしている面が強く出すぎると思うからです。この辺はマクロビにも通じそうな雰囲気を感じています。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 11:20 >いいだしっぺがどこかわかりませんが

森永ヒ素ミルク事件との関連が私の中でまだ整理できていませんが
母乳回帰の原動力(いいだしっぺ)は故山内逸郎先生と理解しています。
生前一度だけご講演をお聞きし、著作にサインをいただきました。
http://iryo.sanyo.oni.co.jp/rensai/d/c2010031614570974

産科医産科医 2011/10/27 12:25 母乳で一番大切なのは初乳中に含まれる母体IgAだと認識しています(もちろんご存じと思いますが栄養面の話だけ問題にされている気がしたので)。私の病院ですと新生児科ドクターが極〜超低出生体重児のために実母に限らず他の患児の母の母乳を使用しています(もちろん双方の両親に了解を得た上で)。もちろん必要なら適宜糖水や人工乳を足しております(NICU児は基本は補液されていますが)。てんかん合併の方は基本母乳は止めますが、母親が望んだ場合新生児科医、内科医と相談してどのくらいの投薬で母乳をどのくらいの期間与えるか決定します。完全母乳にこだわる母親もいますが、助産師が上手く誘導して必要な場合人工乳を追加しています。何が言いたいのかと言えば、完全母乳VS人工乳ではなく、母児の状況を見ながら両方を上手に使っていくのが本来の新生児栄養のあり方ということです(あたりまえのことですが)。

かとうかとう 2011/10/27 12:30 >さらに、担当者の厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課河野氏と川島氏を直接訴えてもいいように思いますが・・・??

いいえ。公務として行った行為に対して、公務員個人を訴えることは出来ません。
厚生労働省という行政庁は国に属している為、厚生労働省を訴える事も出来ません。当然大臣も。被告は国です。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 12:54 かとう様

法律素人です。日本は法治国家と理解しています。下記に関してたぶんそうだろうと実は思いますが、こういった場合に被告を国にするのは何法もしくはどういった理由に基づくものなのでしょうか。

>いいえ。公務として行った行為に対して、公務員個人を訴えることは出来ません。
厚生労働省という行政庁は国に属している為、厚生労働省を訴える事も出来ません。当然大臣も。被告は国です

JSJJSJ 2011/10/27 12:59 久保田産婦人科麻酔科医院の主張も、発達障害に関すること等には「電波」を感じてしまいます。
「電波系」どうしでやりあっても建設的な議論は期待できませんね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 12:59 下記の記事もあるのですが・・・

厚労省が弁護士を初採用 裁判対策に「訟務官」
http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011093001000043.html
肺がん治療薬の副作用が問題となったイレッサ訴訟や原爆症認定訴訟など、厚労省が被告となっている裁判は本省分だけでも500件強。地方の出先機関では労働基準監督署が行う労災認定など約350件を抱えている。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/27 13:04 何か、別件ですが、カンガルーケアーの件が一件。これは、どうも多忙で兼務して、ケアがそれた際のケースみたいですが。(鼻と口を皮膚で押さえつけちゃったのかな。)
> カンガルーケア、出産直後だっこで呼吸停止事故
> http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111027-OYT1T00130.htm

ちなみに、同じ系の資料ですが、こういうのもありました。
> 第21回 鹿児島県母性衛生学会 特別講演
> 環境温度が赤ちゃんの体温調節機構に及ぼす影響について
> ―赤ちゃんを発達障害・SIDSから守るために―
> 久保田産婦人科麻酔科医院 久保田史郎
> http://www.s-kubota.net/main/081203boseigakkai.html

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/27 13:09 誤「同じ系の資料」→「今日のブログエントリー(原告側資料)と同じ系の資料」

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 13:12 法律素人です。

>いいえ。公務として行った行為に対して、公務員個人を訴えることは出来ません。

追加です。民事・刑事もあるかも知れませんが、薬剤エイズ事件の松村明仁氏
のことが頭によぎりました。間違っていればご指摘ください。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/27 13:31 京都の小児科医さま

>こういった場合に被告を国にするのは何法もしくはどういった理由に基づくものなのでしょうか。

根元的には憲法17条です。
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第十七条  何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。
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上記の憲法17条の条文中の「 法律の定めるところ 」と規定された法律とは、行政事件訴訟法になります。その行政事件訴訟法の11条に被告適格についての規定があり、行政行為として行った処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合には、その処分又は裁決に対する訴訟は国又は公共団体を被告として提起しなければならない、と定められております。
(条文は http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S37/S37HO139.html でご確認下さい)

厚生労働大臣や局長などの個人を被告とする行政訴訟は、この行政事件訴訟法11条の被告適格に反するので裁判所は受け付けません。結果として大臣や役人個人を被告としての行政訴訟を提起することが出来ません。

もちろん、行政行為ではない個人的な法令違反での刑事訴訟や、私生活上の紛争での民事訴訟は大臣や役人であっても、その個人を相手に提起できます。ただし、その場合は○○大臣とか××局長とかの肩書き無しの、一人の人間としての責任(刑事責任・民事責任)を問う裁判に限られます。役職として行った行は行政行為ですので、上記の行政事件訴訟の縛りを受けます。

ふくおか人ふくおか人 2011/10/27 13:31 久保田産婦人科は妊婦の体重管理に厳しくて想定以上に増えた場合は夫婦で呼ばれてがっつり怒られるという噂です。
無痛分娩やってるところが少ないので、無痛分娩希望者が遠くても通ってくるみたいです。
新生児期は全例ミルク併用で開始するそうです。

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2011/10/27 13:46  母乳育児を推進するあまり、教条主義的にミルクを否定する傾向があり、母乳が不足している状況でもミルクを与えることがなかなかできない施設があります。また、母乳育児を推進する施設では母親の食事についても制限をつけることが多いため、個別に対応して母乳の分泌を促進するような指導が入院中にされることは少ないです。
 また、カンガルーケアも助産師の中にはよく理解しないまま適当に実行していることが見られます。帝王切開後に母親が新生児の面倒を見ることができると判断していたとすれば、教条主義的な対応としか言えません。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/27 15:18 話題のご両親、ヤッパリ病院と国の両方を被告に、本日損害賠償を提訴したようです。
Yosyan先生のこの予想と違ったみたいです。
> 1.産科医療機関をスキップして国を訴訟対象とした
> 2.産科医療機関とは和解若しくは既に訴訟の決着が着いている

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「完全母乳育児で脳障害」 損害賠償求め国訴え 宮崎で両親
 msn産経ニュース 2011.10.27 02:26
 http://sankei.jp.msn.com/region/news/111027/myz11102702260000-n1.htm

 宮崎県南部の民間病院で一昨年生まれた女児が重度の脳障害を負ったのは、母親と赤ちゃんを一緒に寝かせる「母子同室」や赤ちゃんに母乳のみを与える「完全母乳栄養法」を試み経過観察を怠ったのが原因だとして、両親が26日、病院側と母乳栄養法を推奨する国を相手取り、計約2億3千万円の損害賠償を求めて宮崎地裁に提訴した。(以下引用省略)

まあぼうまあぼう 2011/10/27 15:59 Baby friendly Hospitalから脱水+高度黄疸、低血糖+痙攣が搬送される頻度は高い印象があります。盲目的母乳推進をリスクを考慮せず行っていることにかなり疑問があります。

低血糖を起こす病態に完全母乳栄養にこだわったことが影響しているかどうかははっきりさせてほしいです。

新生児の低血糖のリスクと無意味な完全母乳栄養をてんびんにかけていること自体ナンセンスと私は思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 20:11 法務業の末席様

ありがとうございます。
ただ、薬剤エイズ事件の松村明仁氏の件と
厚労省が
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/wide_show/?1319707069

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 20:16 途中で投稿してしまいましたが
 厚生労働省の抱える訴訟に関する以下の業務を行う。
(1)個別事件に対する法的助言に関すること
(2)政務三役に対する法律分野の助言に関すること
の「訟務官」を募集した理由がよくわかりませんでした。

かとうかとう 2011/10/27 21:41 法務業の末席さん、フォローありがとうございます。

薬害エイズ事件の松村明仁については、法務業の末席さんの書かれた、
>一人の人間としての責任(刑事責任・民事責任)を問う裁判に限られます。
に該当します。まさしく、刑事責任を問われたので、刑事訴訟となり、個人がその責任(業務上過失致死傷)を問われ、有罪判決が出たわけです。

また、行政訴訟に関しては被告は国になるわけですが、日本国家が被告席に立てるわけもなく、実際にはどこかの誰かという実際の人間である、担当者が裁判所に行くわけです。
そのどこかの誰かという担当者は、通常は法務省に出向している検察官が行います(訟務検事)。
厚生労働省が訟務官を募集したのは、厚生労働省案件の訴訟が増えたから、国家に対する訴訟を法務省の担当者に全てやってもらうのではなく、厚生労働省が絡むものは自分の所の担当者を出そうとしているのだと思います。

また、ニュース記事内の「厚労省が被告」というのは、記者が不勉強なだけです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 22:28 かとう様

法素人です。 状況了解しました。

「国に関する訴訟情報」
http://www.moj.go.jp/shoumu/shoumukouhou/kanbou_shomu_soshojyoho_soshojyoho.html

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/27 22:38 上記、法務省のHPですが、どこかで省別案件の訴訟数の比較・トレンドがあればとも
思いました。 全行政訴訟数の〇〇%以上が厚労省のため厚労省が裁判対策に「訟務官」を募集した。とかが行政情報としてわかりやすい情報と思いました。

説明していただきありがとうございました。

ろくろくびろくろくび 2011/10/28 01:05 超久々に投稿します。
この原告は損害賠償請求訴訟を提起しているので行政訴訟ではなく国賠請求訴訟と思われます(行政訴訟に賠償請求はない)。
したがって適用されるのは行政訴訟法ではなく国家賠償法。
国家賠償法上,被告は「国」であり個人の公務員は被告にできません(国賠法1条)。
んで,国を代表するのが法務大臣となります(法務大臣権限法1条)
ま,細かい指摘で結論は変わりませんが一応

法務業の末席法務業の末席 2011/10/28 08:38 かとう様、ろくろくび様
行政相手の訴訟での被告の説明にフォロー頂きありがとうございます。

椿椿 2011/10/28 14:14 始めまして、話題の久保田産婦人科で出産した椿と申します。
当時、自宅から徒歩圏内で腕がいいと評判なので、久保田さんを選びました。久々にお名前を拝見して懐かしい限りです。体重管理の厳しさには定評がありますが、出産後が楽でケアも充実しているので人気があるんだろうなぁと思います。無痛分娩を売りという話ですが、実際は部分麻酔なので陣痛の痛みは無くなりません。又、胎児の頭が子宮口を出てから麻酔をするので、それまでは自然分娩の痛みです。
さて、久保田さんですがカンガルーケアに対して注意を喚起している点を要約しますと
「そもそもカンガルーケアは日本より暑いオーストラリアのアボリジニーが行っていたものであり、それをそのまま日本に持ち込んでも赤ちゃんが風邪を引いたり寒さからチアノーゼなどになりかねない。日本は元々、出産した直後に新生児を産湯で暖めて清潔な布に包んでから親に渡す文化です。衛生の為と思われがちですが、母体内と温度が違う外の世界にでて寒さで病気にならないための昔ながらの知恵です。カンガルーケアを行うのであれば、温度と栄養管理が必須です。環境が違うのに、そのまま取り入れるのは無謀です。」
とのお話でした(月に一度勉強会がありましたので・・・)。
また先生は、決して完全母乳を否定しておりません。寧ろ母乳で健やかに育てるためには、母子の体調管理が必須であるとの考えです。宮崎では帝王切開で出産された赤ちゃんと母親が当日から同室だったそうですが、久保田さんではありえません。そもそもお母さんが疲れ果てて乳の出が悪くなってしまわないのでしょうか。

久保田産婦人科での出産時は、出産直後から保育器に入れて砂糖水を与え、母体の回復を待って翌日くらいから母乳を与えます。出産当日は赤ちゃんは新生児控え室でケアをされます。その後、二日目から昼間同室、3日目から夜間も同室と行った形で母体の回復を最優先にします。その間、新生児には看護師がミルクを与え、母親には順調に母乳が出るようにとおっぱいマッサージが施されます。これがとっても効きます。
しょうしょう手厚すぎる管理のようですが、先生いわく「母体というものはそもそも出産直後から母乳が溢れるようになっていない、初産なら尚更である。それを完全母乳として子供に十分な栄養を与えないのは間違っている。赤ちゃんは元々十分な栄養を持って生まれてくるからしばらくは母乳が出なくても大丈夫というのはおかしい。」
という考えからだそうです。

まー先生のお話にも突っ込みどころはないとは言えませんが、それでも子供たちが健やかに育っておりますので気にしておりません。
余談ですが、完全母乳という主張が増える前はどうだったのかなーと祖父母に聞きましたら、「出産直後だと乳の出が悪いから砂糖水や重湯を漉したのをあげていた。乳の出が悪い人は乳が出る人にお願いして授乳してもらっていた。昔は大変だったのよ。」とのことでした。やっぱり昔も今より乳がいっぱい出たわけでなく、代替の知恵があったのねーと思ったことでした。

ummyuummyu 2011/10/28 16:44 >ふくおか人様
△ 久保田産婦人科は妊婦の体重管理に厳しくて想定以上に増えた場合は夫婦で呼ばれてがっつり怒られるという噂です。
○ 久保田産婦人科は妊婦の体重管理に厳しくて想定以上に増えた場合は、出産後の院内の食事からお菓子がカットされる。
ここの産婦人科、ホテル日航福岡から引き抜いたシェフが食事を作っていて、ものすごく美味しいんですよ。で、出産直後から食事にデザートが毎食つくんですが、体重が増えているとそれがカット・・・。そりゃ、皆さん言うことをちゃんと聞きます罠。

で、久保田産婦人科のHPによれば、WHOの内容に噛み付いているのは、以下の一節のようですね。
http://www.s-kubota.net/gif/11033102.gif
>医学的な必要がないのに、母乳以外のものを与えないこと
・・・saisen様のおっしゃる「そこから長い母乳至上主義の産科医と、とにかく栄養を取ることが最優先と考える小児科医との戦い」以外の何物でもないような

倫理倫理で夜も眠れず倫理倫理で夜も眠れず 2011/10/30 01:56 母乳優先も出産率低下に関係があるかもしれません。
一番びっくりしたのが、ヤワラちゃんが2歳の子供に母乳を与えているのをニュースで知ったとき。
初婚が遅い日本で、母乳2年間与えていたら第2子はともかく第3子は難しくなりそう。増してや、働く母親にとっては、そこそこの時期に離乳してもらわなくては、働き続けられません。親の都合でって怒られそうですけど、何か?
何でも、赤ちゃんが自然に離乳するまでは与え続けよ、だそうですが、何か科学的根拠があるのでしょうか。もちろん、農家商家などの奴隷労働力で、姑から離乳が遅いのを嫌味言われて、必死で6か月から離乳させられた昔は、論外ですけど。
今も昔も、周囲の圧力のままに、お母さんってほんとうにかわいそう、おっぱいの出方に個人差があるのは当然だし、マイペースでやればいいのに。
それと、HTLV−1感染者とか、母乳を上げられない母親だっています。
人工乳も格段の進歩をとげているんだし、個々人のやり方でいいんじゃないかと思います。
ああ、母親ってかわいそう。産むってことでこれだけ周囲からあれこれ言われるんじゃ、嫌になってしまいますよ誰だって。もっと母親をそっとしておいてあげましょう、温かく支援してあげましょう、それとなく助けてあげましょう。

2011-10-26 横浜球団身売り

横浜ベイスターズがついに身売りだそうです。去年も半分決まったかのような話が出ていましたが、1年遅れで規定路線通りの理解で宜しいでしょうか。横浜の成績を栄光の1998年から振り返っておくと、


年度 試合 勝率 順位 監督 オーナー
1998 136 79 56 1 .585 優勝 権藤博 マルハ
1999 135 71 64 0 .526 3 権藤博 マルハ
2000 136 69 66 1 .511 3 権藤博 マルハ
2001 140 69 67 4 .507 3 森祇晶 マルハ
2002 140 49 86 5 .363 6 森祇晶 TBS
2003 140 45 94 1 .324 6 山下大輔 TBS
2004 138 59 76 3 .427 6 山下大輔 TBS
2005 146 69 70 7 .496 3 牛島和彦 TBS
2006 146 58 84 4 .408 6 牛島和彦 TBS
2007 144 71 72 4 .529 4 大矢明彦 TBS
5008 144 48 94 2 .338 6 大矢明彦 TBS
2009 144 51 93 0 .354 6 大矢明彦 TBS
2010 144 48 95 1 .336 6 尾花高夫 TBS
2011 144 47 86 11 .353 6 尾花高夫 TBS


こうやって見るとTBSがオーナーになってちょうど10年ですが、その間の成績は3位が1回、4位が1回、最下位8回となっています。3位の年でも負け越していますから、勝ち越しなしの10年間であった事がわかります。横浜ファンの皆様御苦労様です。まあ低迷期と言うのはあるもので、阪神だって1985年の優勝から、その次の2003年の優勝までの成績は、


年度 試合 勝率 順位 監督
1986 130 60 60 10 .500 3 吉田義男
1987 130 41 83 6 .331 6 吉田義男
1988 130 51 77 2 .398 6 村山実
1989 130 54 75 1 .419 5 村山実
1990 130 52 78 0 .400 6 中村勝広
1991 130 48 82 0 .369 6 中村勝広
1992 132 67 63 2 .515 2 中村勝広
1993 132 63 67 2 .485 4 中村勝広
1994 130 62 68 0 .477 4 中村勝広
1995 130 46 84 0 .354 6 中村勝広
1996 130 54 76 0 .415 6 藤田平
1997 136 62 73 1 .459 5 吉田義男
1998 135 52 83 0 .385 6 吉田義男
1999 135 55 80 0 .407 6 野村克也
2000 136 57 78 1 .422 6 野村克也
2001 140 57 80 3 .416 6 野村克也
2002 140 66 70 4 .485 4 星野仙一


とくに1993年から2002年の10年間は4位が3回。5位が1回、最下位6回で、勝ち越しどころかAクラスもない低迷期を経験しています。1992年以前も最下位4回ですから、優勝までの17年間に10回の最下位を経験しています。当時を知るファンとして今年の4位も頑張った方に思ってしまうぐらいのものです。さらに1984年以前は・・・やめときます。

この低迷期を、耐え難きを耐え、忍び難きを忍んだ末に優勝の味を知るのもプロ野球ファンの醍醐味(単なるマゾとも言えそうですが・・・)の一つなんですが、横浜との違いは身売りされなかった事に尽きるかもしれません。球団身売りもファンにとって寂しいものですが、悪い面ばかりではありません。身売り後に見違える様に強くなった球団もあります。

たとえば西武。西武の前身はクラウンライターであり、その前は太平洋クラブであり、さらにその前は西鉄です。黒い霧事件以来、どうあがいても再生できなかったライオンズは西武の買収によって甦っています。ソフトバンクもそうで、前々身の南海は名門ではありましたが、末期は手もつけられないぐらいガタガタになっており、これをダイエー、さらにはソフトバンクが肩入れして強豪として復活しています。

もっとも西武もソフトバンクも成功例とは言え、本拠地を遠くに移転してしまっていますから、そういう意味では古くからのファンは複雑かもしれません。そういう意味では北海道に移転してしまった日本ハムも微妙なところです。


では本拠地も変えず(都市を変えるの意味でお受け取り下さい)に買収されて強くなった球団があるかです。北海道移転前の日本ハムはそれなりに該当するかもしれません。日本ハムの前身は日拓ホーム、さらに前身は東映なんですが、東映時代の1962年に優勝しています。この時の本拠地が神宮ですから、日本ハム時代の1981年に後楽園で優勝していますから条件はなんとかクリアします。

他となるとさらに古い話になるのですが、あえて言えば二リーグ分裂の1950年に優勝した毎日オリオンズが、1960年に大毎オリオンズで優勝したケースぐらいでしょうか。毎日オリオンズは毎日新聞がオーナーでしたが、1958年に大映と合併して大毎になり、実質のオーナーは大映になったと考えて良いかと思います。ただなんですが、1960年の根拠地は後楽園で良いとは思うのですが、1950年となるとどうかですが、wikipediaより、

かくして1950年のパ・リーグ公式戦開始より参戦。本拠地は後楽園球場。

まあ、当時は球場が少なかったので、後楽園もこれはwikipediaから、

1952年にプロ野球では正式にフランチャイズ制度が導入されたが、後楽園は巨人、国鉄、東急、毎日、大映の5球団が本拠地として構える

今の本拠地感覚とかなり違う様には思います。さらに1970年の優勝時(この時は複雑で球団名は冠スポンサーがロッテでオーナーが大映の永田雅一)は東京スタジアムでしたが、なんかギリギリ違う様な気がします。ただロッテも東京スタジアムを追い出され、ジプシーから川崎、千葉マリンと変わっていってますから、日本ハムに近い感じのようにも思います。


ほいじゃ、かつてそれなりの黄金時代を築いた球団(単発の優勝でもヨシとします)が今も本拠地も変わらずに買収により復活した例があるかと言えば、これがありそうで思いつきません。ウンウン考えていたのですが、私が調べる限りないように思います。

あえて言えばヤクルトが近いとは言えます。ここは最初は国鉄で、次がサンケイ、その次がヤクルトになるのですが、しかし再生復活ではありません。

国鉄もサンケイも弱小球団であり、ヤクルトになってからも長い弱小期間がありました。今はスワローズとなっていますが、かつてのヤクルト・アトムズ(変えといて良かったと思います)時代は、某テレニアニメに登場した時に「マケルト・アトナイズ」と皮肉られたものです。これはこれで感動のストーリーだったのですが、それぐらい弱い球団の代名詞時代があったと言う事です。

横浜も低迷期になってから横浜(大洋)銀行と皮肉られましたが、ヤクルトも低迷時代は「ヤクルト飲んで元気になろう」でしたからね。


もっとも前例は覆されるためにありますから、横浜がこれから新たな前例になる可能性は十分あります。TBSはテレビ局と言う性質から短期の成果を追い求めすぎて経営に失敗したと私は思っていますから、腰を据えて球団強化に本気で取り組むオーナーがいれば、横浜再生は不可能ではないはずです。あの阪神だって復活しています。

古風ですが名は体を表すと言って、球団名もやはり重要です。名前だけでは強くなれないとは言え、まず名前だけでも響きの良いものにするのが再生の第一歩とは言えます。阪急を買収したオリックスは好きではありませんし、伝統あるブレーブスを名を捨て去ったのも気に入りませんが、港町神戸にちなんでブルー・ウェーブとしたセンスはなかなかのものだと思っています。

でもって、新生横浜の球団名は、

趣味と好みと慣れの問題ですが、名前段階では前途多難と思ってしまいました。少しでも負けが込むと、なんか凄い略称が出来上がりそうな悪寒さえしています。さらなる苦境低迷時代から、早々に次の身売り先を探すような顛末にならない様にだけ、プロ野球ファンとして祈っておきます。

当直明け当直明け 2011/10/26 09:11 年表を見て今更なんですが名将・森がテコ入れに失敗してますね。大魔神の米国流出とかこの時期だったでしょうか?森氏自身は巨人への感情等も含めて忸怩たる物があったでしょうね。
神奈川県は高校野球の強豪ですし、市民レベルで盛り上がれば強化できるんじゃないでしょうか。でもDeNAにそんな長期計画がたてられますかね。

SeisanSeisan 2011/10/26 10:15 ま、TBSは真面目に球団運営をする気がなかったように見えます。
少なくとも、金をつぎ込む気はなかったようですね。
横浜のオーナー企業がTBSである、ということをむしろ隠したがっていたようにも見えます。

TBSのプロ野球ニュースでも取り立てて扱われることもなかったですしねぇ。

まあ、横浜の場合、フランチャイズの球場に利益を持って行かれるという構造的赤字体質がありますから、本気で金をつぎ込まないと再生は相当に難しいと思います。

ホークスもファイターズも、それがもとで地方にフランチャイズを移していますから。

ところで、阪神タイガース自体は身売りされてませんが、親会社が身売り(乗っ取り)寸前までいきましたからねぇ。まあ、あれで阪神阪急が合併することになり、財務体質が改善したのは逆にメリットになりましたが。

YosyanYosyan 2011/10/26 11:21 プロ野球経営も大変で、かつての阪神みたいな例外を除けば強くならないと球団経営を直撃します。弱小球団では球場に閑古鳥が鳴くと言う事です。強くなろうとすれば投資が必要です。手っ取り早いにはFAで有力選手の獲得ですが、これも取ってみないとどれだけ働いてくれるか常に未知数なのがプロ野球です。また有力選手もいつまで働いてくれるかも未知数です。快調と思っていてもワン・プレイで選手生命を棒に振る事はあるのもプロ野球です。

それと集団競技ですから、チーム体質も重要です。弱小化してしまうとぬるま湯体質がチーム全体に蔓延します。弱小チームを強化したかつての名監督は、体質を変えるのに非常な努力を重ねています。

そいでもって強くなればすべては好転するかと言えばそうではなく、いくら強くても人気が出ないケースもあります。ある意味ですが落合中日もその点を指摘されて退任につながったと見ることも出来ます。森西武もそういう面はありましたし、V9の川上巨人でさえ内情はそうであったとも言われています。つまり理想的には、強いのは当たり前で、その上で人気も集める事が球団経営には求められます。

そうなると、とにかく投資が必要になります。その投資もバクチみたいなところが多々あり、投資のリターンもかなり先になります。投資しても効率が悪いと、穴の開いたバケツの様に資金が流れていきます。そんなリスクの塊のような商売がプロ野球であり、とくにどん底状態の再建は余程覚悟を決めないと大変です。

横浜の新オーナーがそこまで頑張れるかどうかが、これからの注目点でしょう。

SeisanSeisan 2011/10/26 12:27 というか、今の選手の年棒をかんがえると、たぶん観客動員とTV中継権だけではかなり球団経営は厳しいと思います。
おそらくその点では(不思議なことに)阪神が今一番観客を動員できるチームになってますね(^_^;)

巨人は親会社である読売グループすらTV中継をしないときがある(通常の番組を優先する)くらいなので、観客のTV中継離れは深刻なのかな、と感じています。

プロ野球(あるいはそのチーム)の大ファンなら球場に直接観戦に向かいますが、それほどでもない、今までTV中継を楽しみにしていた程度のプロ野球ファン層のTV中継離れが強くなっているということなんでしょうね。
その点から見ても、阪神ファンってちょっと違いますねぇ(www

え?いや、べ、べつに私は熱狂的な阪神ファンじゃないですよ?いやちょっと好きだし応援してるけど、TV中継は絶対見るとか、スカパー契約してるとか、年間シートもってるとか、2005年の優勝試合をみにいってたとか、最後に金本がレフトフライを取ったところや岡田の胴上げを写真に撮ってたとかじゃないですからねっ!!!

BugsyBugsy 2011/10/26 12:32 >西武の前身はクラウンライターであり、その前は太平洋クラブであり、さらにその前は西鉄です。

本拠地が平和台から 所沢に移る際、売却した当時のオーナーが「宣伝が効いて うちもやっと全国に知名度が上がりました。」なんてインタビューで答えて 子供心に腹が立ったもんです。同時に寂しかったです。
しかしその後ダイエーホークスが来てソフトバンクへと移りましたが 昔は海水浴しか縁のなかった百地浜に新球場やホテルが出来て海浜地区の再開発となり、博多の人間も歓迎しています。休日の人の流れも随分変わりました。これとは別に友人の札幌の人間もプロ野球が来たって目を細めて喜んでいました。

横浜球場からフランチャイズは移してほしくないですね。みなとみらいや中華街で早めの夕食を取って、横浜球場で野球観戦をして帰るのって歓迎する家族も多いはずです。場外馬券売り場のある後楽園と違って良い感じのおしゃれな地域なんですよ。プロ野球がいなくなると やっぱり寂しいです。

>横浜モバゲー・ベイスターズ ですか?
親会社がディーエヌエーですからね。ディーエヌエー・ベイスターズにしたって放射線には弱そうだなあ(WWW).

YosyanYosyan 2011/10/26 13:08 Seisan様

>え?いや、べ、べつに私は熱狂的な阪神ファンじゃないですよ?いやちょっと好きだし応援してるけど、TV中継は絶対見るとか、スカパー契約してるとか、年間シートもってるとか、2005年の優勝試合をみにいってたとか、最後に金本がレフトフライを取ったところや岡田の胴上げを写真に撮ってたとかじゃないですからねっ!!!

ええ、その程度は普通の阪神ファンです。道頓堀に飛び込んだらチョットだけ熱狂的なファンに近づきます。85年も飛び込んで、2003年も再び飛び込むとか、道頓堀の警備が厳しいので、他の「誰も見ていない場所」で飛び込んだら結構熱狂的かもしれません。熱狂的ではありませんが、ディープなファンになると

「人気がなくなって、球場に閑古鳥が鳴き、ついに自分だけしかいなくなったら、自分だけのタイガースになる」(たぶん上岡竜太郎談)

そういえば子供の名前を「若菜」にして後悔していた普通の阪神ファンが結構いたそうです。

SeisanSeisan 2011/10/26 14:32 末期の南海ホークスの10月ごろの大阪球場はさみしかったですねぇ
ほんと、野球やってるんか?っていうくらいの状態でしたから。

ライトがついてるから野球をやってるんやね、ってなんば駅から思う程度でした。
おかげで、内野席で寝転んで観戦できてしまうという(www

そういや、道頓堀に沈んだカーネルサンダース氏も無事発見されて職場復帰しましたね。

オルトオルト 2011/10/26 18:31 学生時代(30数年前)初めて川崎球場にナイターを見に行った時、電車から空が明るくなっている場所が見えたので「あそこが川崎球場か?」と思ったら堀之内でした。川崎球場は暗かった。

>なんか凄い略称が出来上がりそう

横浜(モバ)ゲ(ー・ベ)イスターズ?

おばQぅおばQぅ 2011/10/26 19:19 ご存じの方も多いと思いますが、アンサイクロペディアのベイスターズの記事・・
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/横浜ベイスターズ
すごい、、面白い。

YosyanYosyan 2011/10/26 19:37 オルト様

略称ではありませんが、某所で応援グッズとして、カキーン(課金)バット型メガホンなんて話も出ていました。それにしても、これだけ話題性に富んだチーム名にしたというのに、世間的には話題として盛り上がらないのは計算外だったかもしれません。これも某所の話ですが、開き直って「横浜モバゲータウンズ」にしてしまったら潔かったなんてのもありました。

SeisanSeisan 2011/10/26 23:10 なんだか、新庄が(YMBの)監督になるというあり得ない噂が・・・

蛾蜻蛉蛾蜻蛉 2011/10/26 23:27 プロ野球の身売り話を見るにつけ思うのですが、日本では一体何球団が適正でしょうか?1リーグ10球団か、現状の2リーグ12球団か、強気のエクスパンションで2リーグ16球団か、2リーグ14球団にして1カードは常に交流戦か。沖縄や北陸にも球団を置くべきか、等々。親会社は時代背景で変わっても良いかとは思います。てか、2リーグ分裂後に変わってないのは巨人、中日、広島、阪神(微妙に変わった?)で少数派になってますね。

しがないサラリーマンしがないサラリーマン 2011/10/27 06:42 大阪球場なつかしいです。
南海最後の試合・・・相手は近鉄だったでしょうか。
土曜日だったと思うんですが、当時は土曜日も授業。
でも人が多くて観戦できなくなるかもと友人たちは授業を休んでまで駆けつけてましたね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111026

2011-10-25 神奈川県知事ポリオワクチン構想の実務上の問題点

知事の構想の前提

神奈川県知事がある程度ポリオワクチン問題に関心が強い事は知事の定例記者会見(2011年10月18日)結果概要に、

私は神奈川県の知事になる前、2年間でありますけども、厚生労働省の厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会、このメンバーでありました。おととしの確か10月から始まったと思うんですが、この会議の中で私は、日本は遅れていると、ワクチン後進国だと、だから、早くこの、生ポリオワクチンではなくて、不活化ポリオワクチンに切り替えろということを、2年前から主張してきました。

日本のポリオワクチン切り替えが種々の事情により遅れている事は何度か書いたので簡単にしますが、現在の状況なら、順調に行ってもまだ1年半は必要です。厚労省の方針もそうなっています。1年半よりもっと伸びる可能性もありますし、単独IPVになると確実にもっと遅れそうな情勢です。こういう状況で知事は、

保護者の皆さんの感覚というものは非常に敏感でありまして、そういう危ないワクチンを使うということはいかんということで、ワクチンを接種しない人が今、急増しています。昨年に比べて、17.5パーセントがワクチンを打たない、減少してるんですね。神奈川の場合には、21.5パーセント減少しています。今年の4月から6月の生ワクチン接種者は、約6万3,000人、神奈川ですけれどもね。昨年同期は8万人だったわけです。約1万7,000人が受けてないという、無接種者という状態になっています。

ポリオワクチン接種者の減少だけではなく、

実は中国で、本年9月に中国西部の新疆(しんきょう)ウイグル自治区で、野生株のポリオウイルスの感染者10名の報告がありました。中国で発生したということは、いつ日本に入ってきてもおかしくないという状況であります。

中国からの持ち込みを懸念してる事を主張されています。接種者が著減した状態で神奈川県にポリオが持ち込まれたら大変であるです。ここももう1ヵ所引用しておくと、

無接種者が増えてるという状況の中で、中国でポリオウイルス感染者が出た。緊急事態であります。

杓子定規に知事の発言を拾うのは好ましくないかもしれませんが、記者会見の公式発言ですし、神奈川県の公式HPに掲載されているので、話の綾だけで済ますにはチト重いような気がします。知事発言はIPV積極導入に当たり、2点の前提を掲げているのが確認されます。

  1. OPV接種は危険性が高い
  2. 中国からのポリオ脅威があり無接種者の解消は急務である

それほど曲解で無いと私は感じます。この2条件を成立させるために

県が主導してやるんだと。県の医療機関もある、県の医師もいる。それを使って、とにかく、個人輸入ということの延長線上であるけれども、とにかくやってくれということを強力に言ってまいりました。何度も激しいやり取りがありましたが、県庁職員も必死で頑張ってくれました。そして、神奈川県の中では、地方独立行政法人神奈川県立病院機構と県が協同して、県の保健福祉事務所で、有料ではありますけども、集団接種を実施するということにいたしました。

神奈川県で県主導によるIPV集団接種を行うと明言していると読めます。


実務の想定 その1

IPV早期導入についてはある程度のコンセンサスは出来ていると見ます。IPVとて欠点があったり、移行期にどういう手法をとるかについての専門的な技術論もありますが、今日はあえてあんまり触れない事にします。知事がIPV集団接種施行を宣言した事への評価は高いですが、知事は評論家ではなく実務者でもあります。言うからには実行が要求される事になります。これが評論家との違いです。

ちょっと暴論ですが、OPV危険論だけならIPVを国が導入するまで接種を中止する選択もあるとは考えていました。これはこれで暴論の面もあるのですが、OPVの危険性を重視するとありえる選択枝の一つです。しかし知事は中国脅威論を前提に出していますから、OPVを中止してIPVを待つ選択枝は無くなっていると見て良いかと考えられます。

もう一つポイントは知事はOPV危険論を前面に押し出されています。押し出さないとIPV導入の話につなげられないと言えばそれまでですが、ではOPVはどうするのかの疑問が残ります。話の筋から言えば、OPVは中止の方向性にならざるを得ない面があります。OPVが危険だからIPVを導入するのですから、一方でOPVを推奨しては話の辻褄が合いにくくなります。

そうなると神奈川県の方針としては危険なOPV接種の中止を勧奨しつつ、極力安全なIPVを勧める事になります。「そのつもりだ!」と言われるかもしれませんが、実務上はどうかの話が当然の様に出てきます。あくまでも実務上の話ですが、出てくると予想されるのは、簡単なところで、

  1. IPVが有料である事への批判
  2. 接種体制

有料問題で出てきそうな声は、「知事は貧乏人には危険なOPVを強要し、金持ちには安全なIPVを提供するのか」です。IPVの接種費用が高いか安いかの問題は価値観により異なりますが、いかにも出てきそうな声です。接種しないと言う選択は中国脅威論からの無接種者の解消も前提ですから知事としても回答を求められるところです。

ただ有料問題はしょせんはカネの問題ですから、その気になれば解決可能です。IPVを無料化する予算は安くはありませんが、神奈川県が破綻するほどの規模ではありませんから、議会が協力すれば解消は可能です。


問題は接種体制です。知事の言葉にあるように神奈川のポリオ接種対象者は半期で8万人ほどになっています。すべてIPVに切り替えると、1年で16万人になり、これがとりあえず4回ずつ接種する事が求められます。延べ接種回数は64万回です。これを12ヶ月で平均させても1ヶ月で5万3000人ぐらいになります。全員接種を目指しても抜け落ちる分があるとしても5万人程度の接種が必要になります。

5万人を接種しようと思えばどれほどの接種医師が必要になるかです。1人当たりの接種所要時間を仮に3分として15万分です。前提は集団接種ですから、15万分を100人の医師で接種すれば62時間30分必要になります。これではニッチもサッチもいかないので、1000人にすれば2時間半になります。つまり毎月のべ1000人程度の接種医師を動員しないと実務上は成立しません。

16万人相手の集団接種を当初から計画するのはやり過ぎとして、現在の無接種者の半期で1万7000人、つまり3万4000人を対象と考えればどうなるかです。算数は省略しますが、それでも月にのべ200人程度の医師の動員が必要となります。


実務の想定 その2

ただなんですが16万人とか3万4000人は実務の想定としても過剰の指摘はあると思います。知事がIPVを推進してもいきなり来るわけではないだろうです。余りに過剰な想定で準備して、蓋を開ければパラパラでは、それはそれで無駄になります。では現在の構想がどれほどかなんですが、10/18付あなたの健康百科・医療ニュースに、

また、金井課長によると接種料金は自費で、金額は地元ですでに個人輸入、接種を行っている個人クリニックに合わせた金額(1回5,000〜6,000円)になる見込み。制度上の任意接種として扱われるため、「地元医師会に話はするが、(定期接種のように)協力を仰ぐという形にはならないのではないか」としている。

ある意味現実的な構想で、地方独立行政法人神奈川県立病院機構(県立病院)の医師だけで行う範囲に留めるようです。もう少し言えば、OPVが危険と考えて接種を忌避している者の受け皿程度の規模と考えて良さそうです。仮に1ヶ月あたりで延べで動員される接種医師が10人と考えれば、月当たりの接種想定数は500人程度になります。5人なら250人程度になります。

この程度の規模なら診療所に毛が生えたというか、数ヶ所分程度のものですから、集団接種体制なら効率良く接種可能と考えられます。もう一つ記事から引用しておきますが、

医師が保護者の希望に応じる形で個人的に不活化ワクチンを輸入し、接種する機会も増えているようだが、個別接種のワクチンが多い昨今では、すべての需要に対応し切れないとの医師の声も聞かれる。

 さらに、国内で不活化ワクチンが正式に承認される時期も明らかではない。そこで、接種率の低下を回避するために「県として不活化ワクチンの接種機会を準備しようという大方針を決定した」という。

ここでもIPV希望者の受け皿を構想としている事が確認できそうです。


実務の想定 その3

現在の知事と言うか、神奈川県の構想ですが、IPVを希望しながらも現実として接種できる医療機関が身近になく、それ故に未接種となっている者への対策であるらしいは窺えます。知事構想ではIPV希望者に県が受け皿を作る事により無接種者を減らそうと解釈しても間違いではないとも考えます。ただ知事はこんな事も仰っています。

無接種者が増えてるという状況の中で、中国でポリオウイルス感染者が出た。緊急事態であります。その時に国はどういう対応をしたか。生ワクチンを早く打ってくださいと言いました。私はどうかしているんじゃないかと思いました。神奈川でそんなことを認めるわけにいかない。

この言葉を額面通りに受け取れば、OPVは政策として抑制し、速やかにIPVに切り替えるになります。理想論はともかく、そうなると16万人対象の接種計画に膨れ上がっていきます。16万人は過剰な見積もりとしても万単位の接種規模ぐらいは想定のうちになります。万単位になれば実務はどうなるかのシミュレーションは上述した通りになります。


知事の本音はどこだろう

なんとなくなんですが、知事と部下の温度差が垣間見える様な気がします。知事は神奈川発のIPV全面切り替えを最終目標にしているとして良さそうです。知事の意向に完全には逆らえない部下は、知事の全面切り替えの方針のうちから、IPV切望者の受け皿部分だけ実行しようと計画していると言うわけです。全面となると、実務上の問題は人もそうですが、予算問題にまで広がりますから、小規模ながらIPV集団接種を県が主体で実行したでお茶を濁したいです。

この知事と部下の温度差が見た目だけなのか、実質もそうなのかは今後の注目点だと見ます。知事も口では全面切り替え路線を唱えながら、実は小規模の集団接種が実施される事で満足する予定なのか、本気で全面切り替え路線を推進するつもりなのかです。これについてはまだ藪の内です。

半分は政治も絡みますから、知事は両面をにらんでいるんじゃないかとおもったりはしています。とりあえず一石は投じたわけです。この後に神奈川県に続く自治体が呼応すれば、段階的にIPV全面切り替え路線を推進する含みを持ちながら、形勢的に孤立するようならお茶を濁しての形作りで面子を残す路線とすれば良いでしょうか。

もちろん小規模でも実績を作れば、それだけでもIPV導入への促進剤の効果はありますから、お茶を濁す程度でない実績にはなるとは思います。さてどうなるかは今後の注目になりそうです。


厚労省 その1

複雑な対応を迫られていると見ています。鈴木けんぽう(渋谷区議)のツイートですが、

神奈川県の不活化ポリオの助成に関連して。九月下旬の自分の議会質問直前にも厚労省に照会をかけ、「自治体による助成を妨げるものではない」との回答を口頭でだが得ている。トップによって判断が左右されるような種類の話ではないだろう。いったい何を迷走しているのだか…

これなんですが、今から考えると、厚労省が受け取ったニュアンスは、現在接種している医療機関に対する助成としてOKを出したような気がしています。もしくは一般論として未承認ワクチンの公費助成についての了解でも良いかもしれません。神奈川県主体の大規模集団接種にOKを出したわけでないと考えたいところです。もう少し言えば、現在のOPV接種を認めることが前提のIPV希望者への助成の可否として良いかも知れません。

そういうつもりでの回答がOPV否定、IPV全面促進となれば話が違うの感覚です。そんな事を今の時点で認めるわけにはいかないの姿勢と私は考えています。厚労省の基本姿勢は、前にも推測しましたが、

    今でも安全なOPVをより安全なIPVに切り替える

厚労省として頭が痛いのが「今でも安全」としたいOPVの評価が急速に下がっている世論と思っています。国産IPVを前提にする限り、どんなに急がしても1年半はまだ時間があります。この時間をなんとか逃げ切ってしまいたい厚労省としては、神奈川県の動きは癪に障るというか、目の上のタンコブ状態と受け取れます。

とは言え真正面から神奈川県の動きを叩き潰せば、世論の反発が強そうだぐらいは感じていると思います。さすがに今に至ってはOPV絶対安全論はシンドイですし、流れとしてIPV導入もタイムテーブルに載せられています。とはいえ、このまま全面容認も後に続く自治体が続出すれば、ワクチン行政にヒビが入る悪しき前例になりかねないぐらいでしょうか。


厚労省 その2

これはSeisan様のコメントですが、

よく勘違いされているようですが、結局のところ、「医師の個人輸入」ではなく、「医療機関が個人輸入している」という形なんです。
ただ、診療所だと医療機関の院長=接種担当医師で、原則一人ですから、個人輸入という言い方をしているだけ、と考えたほうが、誤解が少ないと思います。

実際にIPVを輸入されているSeisan様の情報なんで、これを疑うわけではないですが、これも実際に未承認薬を輸入されているmoto様が「ちょっと違うんじゃないか」のコメントをされています。可能な範囲で確認してみると、平成22年12月27日付薬食発1227第7号「医薬品等輸入監視要領の改正について」として、

原則としてわが国においてまだ承認等を受けていない医薬品等を医師又は歯科医師が主体となり、開発又は研究するために当該医薬品等の人体への効果、副作用等を臨床的に調査する試験に使用する目的の場合(薬事法第80 条の2第2項の規定に基づき治験計画届書が提出されている場合を除く。)

上記したケースの場合でも幾つもケース分けがあるのですが、

医療従事者個人用(治療上緊急性がある場合であり、国内に物の代替品が流通していない場合であって輸入した医師又は歯科医師が自己の責任のもと、自己の患者の診断又は治療に供することを目的とするものをいう。獣医師が自己の責任のもと、自己のみる動物の診断又は治療に供することを目的としてヒト用の医薬品等を輸入する場合もこれに準じて取り扱う。)の場合

このケースに必要な書類がゾロゾロと書いてあり、その中に、

必要理由書 1部

 (治療上必要な理由の説明及び使用に当たって一切の責任を輸入した医師等が負うこと、販売、賃貸、授与しない旨の誓約を記したもの)

さらになんですが、これも厚労省資料の薬監証明の取得について(医師または歯科医師個人用)に、

輸入後においても他の医師等に使用させたり、譲渡しますと薬事法違反で処罰される場合がありますので、注意してください。

話が錯綜しそうですし、私も理解が全然不十分ですが、まず原則は未承認医薬品は輸入した医師個人が必要と認める患者に、医師個人が全責任を負って投与するのは確認出来ます。これが原則なんですが、運用上の解釈・慣行として「他の医師」でも輸入した医師の監督下であれば認めるはあるんじゃないかと考えます。

もう一つ、輸入した医師個人が所属する医療機関でのみ投与は、原則に従えば自然にそうなるのが通常です。では、輸入した個人が他の医療機関でその医師の責任で投与したらのケースについては、おそらく「好ましくない」の運用上の解釈・慣行があるように考えます。どこかに明記してあるのかもしれませんが、私の力ではこれ以上の情報を探せませんでした。

ここについては詳しい方がおられましたら情報頂きたいところですが、とりあえず確認できるのは、

    未承認医薬品は、個人輸入を行なった医師が、所属する医療機関で自らの手で投与するのが原則

この原則の上で運用解釈の幅があるんだろうぐらいに今日のところは考えさせて頂きます。


考察したような原則があるので、厚労省はその気になれば神奈川県の計画を妨害する事は可能と見ます。神奈川の構想では県立病院の医師が個人輸入を行なうとしているようです。これでその県立病院だけで接種するならさしたる問題は生じないと考えますが、そのワクチンを保健福祉事務所なり、保健センターで使うとなれば問題が出てくるかもしれないと言う事になります。同じ県の施設であるから広義の解釈を要請するという手もありますが、その場に輸入した医師個人が存在しないとやはり拙そうです。

また百単位ならともかく、知事の発言した構想がある程度進むと万単位の個人輸入が必要になります。建前はあくまでも個人輸入ですから、実質として県の公金で購入する事になれば、十分に角を立てる余地が出てきます。そこまでの個人輸入は制度の趣旨に反するみたいな論は立てられます。

個人輸入そのものもそうで、

 医薬品の輸入については、日本国内に不正に流入することを未然に防止し、また、国民の健康被害防止の観点から、薬事法や関税法の規制を受けます。

 医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入は、以下の1.〜3.に当てはまる場合に認められます。

  1. 治療上緊急性がある
  2. 国内に代替品が流通していない
  3. 自己の責任の下、自己の患者の診断または治療のために使用する

これの運用次第でIPV輸入は差し止めはいつでも可能と言えるからです。この条件の下でも現在は輸入可能ですが、角を立てればいつでも握りつぶせると言う事です。角を立てるといえば薬事法68条もそうで、

第六十八条

 何人も、第十四条第一項又は第二十三条の二第一項に規定する医薬品又は医療機器であつて、まだ第十四条第一項若しくは第十九条の二第一項の規定による承認又は第二十三条の二第一項の規定による認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

広報は広告でないと言い張っても、さじ加減一つで妨害は可能です。もちろんIPV問題だけではなく、江戸の仇を長崎で討つ式の別方面作戦も官僚の常套戦術です。どこまでやるか、それともやらないのかは、今後の情勢次第になります。


感想みたいなもの

神奈川県でやろうとしている事の実務上の問題点は、私が調べた範囲ではあくまでも角を立てたら「チト拙そう」の範疇です。逆に言えば、厚労省が裁量として認めればOKにも出来そうと言えば出来そうです。問題は裁量を認めてもらいたい神奈川県と、これを許認可する立場の厚労省が対立状態にあることです。そうなると、どこで神奈川県と厚労省が妥協点を見出すのかが一つのポイントでしょう。

知事はともかく厚労省と折衝に当たる神奈川県職員は、いつまでも全面戦争状態ではタマランと思います。妥協点は厚労官僚と言うより、厚労大臣の意向が大きくなってくると思います。思わぬ人物がカギを握る事になりますが、さてこの大臣の器はどの程度なんでしょうか。残念ながら私はまったく存じません。

それと実務上の問題点のオマケみたいなものですが、当初報道ではIPV接種による被害補償は県は負わないとしていました。これもIPV接種の展開が大規模化する方向に転べば、指揮命令下にある県立病院医師や行政医師ではとても足りなくなります。そうなれば医師会にも協力を仰がざるを得なくなりますが、そうなると責任問題は必然的に浮上します。

ま、大規模化しても医師会なりの協力と言うか動員された医師の立場は、ワクチンを輸入した医師の監督下の非常勤医師と解釈する事もできるでしょうから、最終責任は負わないと言えるかも知れません。そうなると個人輸入した医師の責任が途轍もなく重くなります。やはり接種規模の拡大があれば、県が責任を負う方向を打ち出さざるを得ない様に考えます。

輸入した医師個人への補償は、現在でも輸入業者に対してあると聞いていますから、神奈川県が補償する事は可能だと考えますが、これもまた厚労省との折衝が必要でしょうかねぇ。薬事法の関連法規は本当に手強いと思います。とくに書かれている事と、実運用の乖離が少なからずある様に感じますから五里霧中と感じました。他の法律も似たようなものと言えば、それまでですが・・・。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/25 08:20 情報が特にないので、続報待ち、ですね。
特に、官公庁にも情報ルートはないですので。

そういう意味では、神奈川県議あたりか、知事自身が続報出してくれると良いのですけどね。
(別に厚生労働省でも、他議員でも良いんですが。)

法務業の末席法務業の末席 2011/10/25 08:45 医療や未承認薬の輸入に関する法制度は詳しくないので、的外れかもしれませんが。

神奈川県知事は、県立病院が個人輸入したワクチンを県の保健福祉事務所で集団接種を実施する、と言っていると感じます。

Seisan様のコメントなどからすると、このやり方が個人輸入のルール違反(ワクチンの横流し)ではないかとのことです。ただ法律を生業にする立場から見ると、輸入した県立病院が保健福祉事務所の部屋を借りて県立病院の医師が出張して接種する、県立病院の臨時出張所的な接種でもワクチンの横流しとして違法になるか?とも思います。

病院という医療機関が個人輸入した医薬品は、その病院の建物の外、例えば在宅医療など患者の自宅にその病院の医師が出向いて(往診して)接種することは許されると思います。そうした患者の居る場所に出向くのと同じで、接種希望者に福祉事務所に集合して貰い、そこへ輸入した県立病院の医師が出向いて接種するのも違法なんでしょうか?

hkoyaanhkoyaan 2011/10/25 08:47 「知事は貧乏人には危険なOPVを強要し、金持ちには安全なIPVを提供するのか」と「金持ちにも危険なOPVを強要するのか」は等価だと思います。

YosyanYosyan 2011/10/25 08:51 法務業の末席様

 >そうした患者の居る場所に出向くのと同じで、接種希望者に福祉事務所に集合して貰い、そこへ輸入した県立病院の医師が出向いて接種するのも違法なんでしょうか?

昨日はそこを確認しようと頑張ってみたのですが、結局のところ「私ではわからない」です。出来そうな気もする一方で、未承認薬の取扱いは慎重にするもありますから、それこそ運用者の腹一つみたいなところと感じています。いわゆる疑義の質問とその回答みたいと言えばよいでしょうか。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 10:16 医療側も一枚岩でなないように
厚生労働者側も一枚岩ではないように思います。(これは昔のポリオワクチン緊急輸入の超法規的対応のときも一緒です。)

ということを前提に
この時期、なぜ渋谷区議の方が出てくるのでしょうか
神奈川県議ならわかりますが
「神奈川県の不活化ポリオの助成に関連して。九月下旬の自分の議会質問直前にも厚労省に照会をかけ、「自治体による助成を妨げるものではない」との回答を口頭でだが得ている。トップによって判断が左右されるような種類の話ではないだろう。いったい何を迷走しているのだか…」
これと昨日のママサン様のコメント(下記)と連動しているのかが気になります。


ママサン 2011/10/23 13:05

2)自治体による公費助成を妨げるものではない
 8月末、黒岩知事宛の起案書を書いたとき、しかるべき霞ヶ関の方にお問い合わせ。未承認ワクチンに対する公費助成を行っても法理的に妨げるものはない。つまり、合法

ただ、本件は私の疑問に関して下記の答えをいただきましたが。。。

>京都の小児科医さま

>誰かを公表できない理由があるのでしょうかとか疑問に思いました。

はい。
理由があります。
きわめて個人的な政策提言をするにあたり、きわめて個人的に照会したものである、というのが私の場合の実態。
公ルートを使ったのではないということです。
「県庁の官僚に問題を理解させられるか?」「既存法制を揚げ足取りにつかわれないか?」。
の二点が眼目。
この場で氏の実名公表することは、厚労省という組織の中で、彼に不利益をもたらします。

同時に、私の職種からいうと「取材源秘匿」のルールの中にあります。
公表してゆく予定のことですから。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 10:21 上記、わかりづらい疑問と思いますが

Yosyan様の
>いわゆる疑義の質問とその回答みたいと言えばよいでしょうか。
を再度、一般国民(医療関係者を含む)が疑義の質問をしようと思った場合
厚生労働省のどこに問い合わせればいいかの情報共有ができてないように
思います。
私自身はよくわかりません。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 10:32 より、具体的に書けば
ブロク主のYosyan様も、Seisan様も。法務業の末席様も、当直明け様も
moto-tclinic様もluckdragon2009様も誰も厚生労働省のどこに問い合わせたらいいか
知れない事実が最大の問題であると理解しました。

本お題は「神奈川県知事ポリオワクチン構想の実務上の問題点」ですが
私の仮説(上記の先生方も担当者がよくわからない)となると実際神奈川で実務を
される方はわからないと思います。
また、例によって例のごとく、お上からの伝言ゲームかとうんざりされるのでは

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/25 10:47 >そうした患者の居る場所に出向くのと同じで、接種希望者に福祉事務所に集合して貰い、そこへ輸入した県立病院の医師が出向いて接種するのも違法なんでしょうか?

昔、女性自身に、某美容外科院長が、「ボトックスパーティー」なるものを開いて、お得意さんを某所(クリニックではない)に集めて宴会かねて打ちまくってる写真が載ってました。だから、接種する医師自身が個人輸入したものであれば、どこで打ってもいいと思います。
保険診療だと、確か、他府県で診療したものを、自分のクリニックの県に請求するとお咎めなんですよね?そういう縛りないから。
院長名で個人輸入したものだと、自院で他の医者が打つというのも、わたしはグレー(たぶん美容外科ならアウトで、ワクチンなら裁量的にOKか(^^;)だと思うんで、まして、福祉事務所で打った場合には、さすがにアウトだと思います。

>厚生労働省のどこに問い合わせたらいいか知れない

こういうのは、問い合わせたらマズい(^^;。ろくなことになりません。絶対問い合わせないように>all。恐る恐る試行錯誤して、他人がやってることの様子みながら、地雷踏まないように進むんですよ。そこがまたワクワクww。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/25 10:58 厚生省が「怒鳴りつけて」すませて、文書での通達行わなかったのは、ある意味good jobかも(^^;。
じつは皆わかってる上での腹芸だったりして。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/25 11:00 ≫京都の小児科医さま

地方自治体のポリオの輸入不活化ワクチン接種への助成や支援は、決して神奈川県だけで検討されてきた訳じゃありません。東京都のいくつかの区や全国の他の自治体でも、独自の助成や支援策を模索する地方議員さんや首長は居ます。またそうした公的助成を目指す市民運動を行っている人や団体も多数存在します。

こうした方々によって、こういうやり方はどうだ?この手は違法か?という問い合わせは、公式非公式問わず厚生労働省に多数行われていたはずです。そうした照会の一つが渋谷区議の行動であり、またママサンさまが行った個人的な問い合わせだと想像します。

神奈川県の黒岩知事にしても、今年4月の知事選挙に当選する前は、長年TVキャスターとして医療問題を積極的に取り上げてきており、国際医療福祉大学大学院客員教授であった人です。その昨年までのご経歴の中で、ポリオ不活化ワクチン接種への公的支援を運動してきた方々と、相互に情報交換するルートは持っておられたでしょう。

ポリオ不活化ワクチン接種への公費助成については、どの自治体が先鞭を付けて真っ先に始めるか、そういう中で神奈川県知事に就任したばかりの黒岩祐治氏が、一番手として名乗りを挙げたのでなないでしょうか?

なお何故に私自身が厚労省に照会をしないかとのご質問ですが、私自身が自分の時間を割いて疑義照会しても、私の得るもの(仕事に繋がるとか)は何もありません。知的興味として医療問題には関心がありますが、自分自身がポリオワクチンについて動くつもりはありません。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 11:02 >そこがまたワクワクww。

ワクワク感はわかりますが・・・
官僚も色々、医師も色々方がおられると思います。
まじめに問い合わせる方もおられと思いますので仮に自爆したとしても、せめて骨をひろってあげるやさしい医師の体制でなければと思います。

必要なのは
「地雷を踏まない厚生労働省問い合わせマニュアル」でしょうか。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 11:09 法務業の末席様

誤解を呼ぶ表現で申し訳ありません。

>なお何故に私自身が厚労省に照会をしないかとのご質問ですが、私自身が自分の時間を割いて疑義照会しても、私の得るもの(仕事に繋がるとか)は何もありません。知的興味として医療問題には関心がありますが、自分自身がポリオワクチンについて動くつもりはありません。

私はどなたも照会を強要するという気はまったくありません。
ただ、厚生労働省のどこに照会するべきかを知らないのはないかもしくは情報共有できていないのかと疑問に思っただけです。

多数の団体・個人が厚生労働省の多数の担当者に照会する状況はよくないと考えます。
(逆説的にはおもしろい)

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 11:23 より具体的に書けば

照会先を
厚生労働省 〇〇局〇〇課か
あるいは
神奈川県の場合は
厚生労働省関東信越地区厚生局
の場合もあると思います。

元ライダー元ライダー 2011/10/25 11:31 >厚労省が裁量として認めればOK

IPVだけの個別の問題にとどまればよいのですか、IPVを許可したら、類似の許可を求める事例が次から次へと出てきます。神奈川県は良くて何故医療法人がこの薬ではダメなの?とか言いそうな大病院が思い浮かびます。だから私は神奈川計画に反対。神奈川県と厚労省は他に累が及ばない解決策を考えるべきです。

>自治体による助成を妨げるものではない

これはそんなに大袈裟に考えるものではないと思います
「助成してもいいよ」と言っているのではなく、事実として「助成を妨げる規則は無い」と言っているだけだと私は理解しました。だから不活化ポリオワクチンへの助成を許可するしない以前の話と言いますか、「我関せず」というニュアンスを感じました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/25 11:33 官公庁に問い合わせする場合、争点というか、嫌疑がある点をピンポイントで聞かないと、的確に教えてくれません。後、問い合わせ部署間違えると、向こうが困惑されます。
会社法の解釈とかであれば、確認先は知ってますが、今回は良く分かりません。

...特に、今回みたいな事態な時に問い合わせすると、相手先、てんてこ舞い状態だったりするので。

いや、真面目な話、今は確実なルートを持つ人に、任せた方が得策です。

当直明け当直明け 2011/10/25 11:37 国内未承認ワクチンの自治体での接種実務上の困難さはやはりご指摘の通りですね。

法務業の末席様
>ポリオ不活化ワクチン接種への公費助成については、どの自治体が先鞭を付けて真っ先に始めるか、そういう中で神奈川県知事に就任したばかりの黒岩祐治氏が、一番手として名乗りを挙げたのでなないでしょうか?

公費助成以前に不活化ワクチンの承認を承認を迫っているのだと私は理解しています。
100万人に1人の割合でポリオが発症するワクチンをなぜ奨めるのか?あのバカ大臣はと。
替わりに安全なワクチンがあるじゃないかと。

神奈川県主導の不活化ワクチンの接種実績がほんの数例、数十例でも黒岩知事にしてみたら充分なのではないでしょうか?その実績を元に自治体でさえやっていることをなぜ国は認めないのかと迫ると。新型インフルエンザワクチンの時のようにさっさと承認して輸入汁と。
公費助成するかどうかはは承認後の問題のように私は考えてます、子宮頚癌ワクチン助成より優先頻度は上だろうとは思いますが。

しかしこの大臣、完全に健康局長の上に完全に乗っかってバトルしてますがどれくらい事態を理解しているんでしょうか。

YosyanYosyan 2011/10/25 12:01 元ライダー様

薬事法とそれを公式に解釈運用しているはずの厚労省の広告を読みながら感じたのは、未承認薬の輸入使用は限定的にしたいと考えていると思います。そりゃそうで、未承認薬の使用奨励にはならないはずです。だから未承認薬の規制の面から見ると、大々的な使用の企画は「好ましくない」になると思います。一方でOPV危険、IPV早期導入の声も無視するには大きすぎる声であるとも感じています。

今回の神奈川の計画は、厚労省主導ではなく神奈川県が主導であるのが一つのポイントで、これをホイホイと認めると御指摘の通り「先例」になってしまう懸念があります。厚労省の真意は不明ですが、仮に認めるにしてもスッタモンダの末の特例、例外にしないと行政上は宜しくないはあると見ます。つまり認めるにしても先例にしない扱いが必要があると考えます。

憶測に過ぎませんが、まずバトルして神奈川県が引っ込めばそれでヨシ、現在の厚労省の計画に従ってIPVを導入するです。情勢の変化があり認めざるを得なくなっても、理由をテンコモリ付けてタップリ制限条件を課した上で、例外扱いに持ち込むぐらいがありそうな展開だと思っています。その時の例外承認の主役は官僚でなく大臣主導みたいな決着でしょうか。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/25 12:12 都道府県は、不活化ワクチンを個人輸入して接種してる医師(病院名だけだとおかしい)をリストアップして、住民に周知させるといいでしょうね。医師がHPなどで書くと、広告・宣伝にはあたる可能性でてくるから。福祉事務所で打つのはやりすぎです。

個人輸入してる医師らは、互いの個人輸入のノウハウを共有するみたいなメーリングリストとかあってもいいと思うんですが。美容外科業は競争・足の引っ張り合いだから、出来ないけど、不活化ワクチン輸入する医師達なら、できるでしょう。
個人輸入に慣れるいいチャンスです。
ほんとは、医師会レベルで、シンガポールあたりで倉庫借りて、専従員雇って日本向け輸出会社作っちゃえばいいと思うんだけどな。
RHCとか民間代行会社にしてみれば、薬監証明代行だけであぶく銭のおいしいチャンスだから(=その分、医師も患者も搾取される)、何としても対抗すべきです。日本国内への独占契約だけは結ばせてはなりません。むしろ、ここの法制化が急務な気がする。

ママサンママサン 2011/10/25 12:28 今回の問題で、神奈川県庁内で議論が始まったのは8月下旬。
知事会見でもあるとおり、知事主導の提案に最初はスッタモンダ。
それでも「前向き」に議論が進み、庁内の意思統一ができたので記者会見にいたる。

知事主導ではあるが、知事独断とか知事暴走とか・・・とは、状態が違う。

それなりに県庁の官僚の方々も、当然その道のプロですから検討をつめた上で同意しているという前提で考えるべきだと思ってます。

>moto-tclinicさま

>都道府県は、不活化ワクチンを個人輸入して接種してる医師
>(病院名だけだとおかしい)をリストアップして、住民に周知させるといいでしょうね。

港区の予防接種担当部署によれば、IPVを打ちたいという相談には、近隣の接種院所を紹介しています。世田谷区長にも同様の措置をとったらいかが、とご意見申し上げたがどうなったか・・。

元ライダー元ライダー 2011/10/25 12:53 Yosyan 様
>タップリ制限条件を課した上で、例外扱いに持ち込む

私もそれで良いと思いますが、黒岩知事の狙いは県民にIPVを提供すること以上に、ドラッグラグを念頭に未承認薬の扱いにアリの一穴を開けることのようにも思えます。であれば、知事側は例外扱いに抵抗するでしょう。その点は注目しています。

あと、ここで小児科医の皆様のお話を聞いて思ったのは、IPVは「OPVによるポリオ発症に対する予防薬」としての使い方もでき、その方が医学的により有効ではないかということです。IPVの早期導入を急ぐあまり、OPVの危険性を強調するのは、OPVを廃止しないならば、後々難題につながるように思います。

海の上の小児科医海の上の小児科医 2011/10/25 12:53 moto-tclinic 先生
>互いの個人輸入のノウハウを共有するみたいなメーリングリスト
すでに有り、情報を共有化しています。
公開されています。
https://sites.google.com/site/ipv4japanesechildren/ipvml4dr
接種可能な医療起案リストもあります
https://sites.google.com/site/ipv4japanesechildren/home/ipvclinic

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 12:54 >「知事は貧乏人には危険なOPVを強要し、金持ちには安全なIPVを提供するのか」
これは
「国は貧乏人には危険なOPVを強要し、金持ちには安全なIPVを提供するのか」
のようにも思いました。
どこかの企業、NPOなどが安全なIPVに費用負担する制度があればと思います。

あと、繰り返しますが、日本でポリオの再流行に対する対策やポリオ患者が出た場合の
病院におけるマニュアル等の検討をどこもされていないように感じるのですが・・・
私の理解では有事(ポリオの再流行・ポリオ患者の入院時における医療関係者)はOPV
だと思います。

SeisanSeisan 2011/10/25 12:58 法的な話になると、自験例しかないので、あまり無根拠な話はできないんですが…

ワクチンの積極推進を進めている小児科医を中心に、そういうメーリングリストはあります。会員制ですが。
もちろん、未承認ワクチンではなく、ワクチン接種全般が対象の会です。
そこで色々なアドバイスなどももらえますし、賛否論も戦わされています。

また、外来小児科学会や小児科系地方会でも、そういうテーマでの講演が多数行われており、ある程度のノウハウの蓄積はあるようです。

でも、個人的には書類仕事が大嫌いなので(www
代行業者にお任せでいいかと思っちゃいます

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 13:03 ライダー様
>IPVの早期導入を急ぐあまり、OPVの危険性を強調するのは、OPVを廃止しないならば、後々難題につながるように思います。

上記理由からOPVをいきなり廃止の方向はどうかなと思います。

YosyanYosyan 2011/10/25 13:09 元ライダー様

 >ドラッグラグを念頭に未承認薬の扱いにアリの一穴を開けることのようにも思えます。

そちらに戦線を拡大する意図があるのでしたら、知事はもちろんですが厚労省も譲れなくなりそうです。ある種の天王山ですから、ガチンコ勝負になります。うがって考えれば厚労省の対応も、その意図を念頭に置いていたとすれば逆に理解しやすくなります。いずれにしても続報待ちになります。

当直明け当直明け 2011/10/25 13:27 元ライダー様

>IPVは「OPVによるポリオ発症に対する予防薬」としての使い方もでき、その方が医学的により有効ではないかということです。IPVの早期導入を急ぐあまり、OPVの危険性を強調するのは、OPVを廃止しないならば、後々難題につながるように思います。

私もそう思います。
しかし現実は先日の厚労省の検討会議でも話題にはなりましたが取り上げられなかったみたいですし、m3でも特に2次感染の可能性が残るとして絶対にありえないと言う医師もいました。
WHOは両方のワクチン活用を推奨していますし、あえて不活化オンリーに踏み切った米国などに追従すべきか引き続きの検討課題だと思います。日本ポリオ研究所での製造も止めたくないです。輸出産業にするなどして継続できないでしょうか?

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 14:51 ライダー様→元ライダー様
でした。たいへん失礼しました。

枕言葉として、パキスタンに50億円ポリオワクチンの援助をしている日本において
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/7b2248c0e70f641445ad32222caf6b5b?fm=rss
がつけばより状況がわかりやすいのではと思います。
(パキスタンに援助するのは賛成です。)

パキスタンに50億円ポリオワクチンの援助をしている日本において
神奈川県知事ポリオワクチン構想の実務上の問題点

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/25 15:13 >パキスタンに50億円ポリオワクチンの援助をしている日本において
神奈川県知事ポリオワクチン構想の実務上の問題点

上記、読み返してみてYosyan様に失礼な発言と思いました。 申し訳ありません。

しがないサラリーマンしがないサラリーマン 2011/10/26 05:38 脇道にそれるようなコメントになりますが・・・。
IPVが安全性が高いことは理解できますし、子供への影響を考えると輸入してでも早くすべしとの考え方も理解できます。
ただ、国策・戦略としてワクチン製造の技術保持に対しては厚労省や医師の皆さん方はどのように考えておられるのでしょうか?
技術が途絶えたとき、それを復活させることが非常に難しいので。
今の子供が大事でしょうが、その次世代に影響があっても困ると思ってしまいます。

当直明け当直明け 2011/10/26 08:31 しがないサラリーマン様

ご指摘の点、全くそのとおりと考えます。
将来日本で自然株でのポリオの発症が起きた場合、その方が収容される病院では2次感染予防として接触者へのOPV予防投与等が必要になってくる可能性が高いと思われますし、万が一パンデミックが起きればIPVの追加接種では対応できない、やはりOPVが必要になってくると思います。

現在国産OPVは財団法人日本ポリオ研究所という半官半民の施設で独占製造しておりますが、私は途上国流行地域へのOPVの輸出供与という形を続けながらでもOPVの生産ラインを残すべき、それが国家政策としての危機管理ではないかと思います。
もし製造を中止してもすぐに稼働できる体制は維持してもらいたいというのが希望です。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/26 09:34 しがないサラリーマン様

>ただ、国策・戦略としてワクチン製造の技術保持
ワクチン産業がいわゆる国防産業であることの意味は専門家の間ではコンセンサスが
得ていると理解しています。
昔のポリオワクチンの緊急輸入のときは日本には治験レベルではありましたが
ポリオワクチンに関して国策・戦略としてワクチン製造の技術保持というレベルのものは
ありませんでした。
ポリオ研究所ができたのはポリオワクチン緊急輸入後です。
http://www.jpri.or.jp/ayumi.html

ただ、諸外国にはワクチン会社どころか薬品会社そのものがない
(逆にいえば輸入に関してフリーハンド)の国もあります。(例:オーストラリア)

当直明け様
>もし製造を中止してもすぐに稼働できる体制は維持してもらいたい
一旦中止したものを復活させるのは非常に難しいと思います。
ここらへんも共通認識でいいのでは・・・

SeisanSeisan 2011/10/26 10:54 WHOでも野生株ポリオ流行時は生ワクチンによる予防接種を推奨しています。
不活化ワクチンはあくまでも「ポリオ制圧地帯」に対しての予防手段ですから、生ワクチンの需要は一定あると考えられ、その場合、少量ずつ生産・保管は続けられる可能性があります。

また、ワクチン用のウイルス株としては、不活化ワクチン用としてSabin株の生産は続けられますから、その点からも国産Sabin株不活化ポリオワクチンが実用化されていれば、弱毒生ポリオワクチン用のSabin株ポリオウイルスもすぐに確保できると思います。

ただ、世界的に見れば、ワクチンの供給というものは巨大ワクチンメーカーによるワクチン供給に収斂しつつあり、逆に国内生産でワクチンを作っている、という国はほとんどなくなってきているのも事実です。
そういう点では、諸外国に比べて若干不利かもしれないけれど、国産ワクチンがんばれ、っていうのはありますねぇ。

ただ、そろそろ厚労省もマスコミも、ある程度、「ワクチンを接種して熱が出るのは異常(副作用)ではなく、正常な反応(副反応)である」というコンセンサスを社会に作ってほしいものです。でないとどこまでいっても国産ワクチンは効果が弱いまんま、ってことになりかねません。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/26 15:24 Seisan様
>ただ、そろそろ厚労省もマスコミも、ある程度、「ワクチンを接種して熱が出るのは異常(副作用)ではなく、正常な反応(副反応)である」というコンセンサスを社会に作ってほしいものです。でないとどこまでいっても国産ワクチンは効果が弱いまんま、ってことになりかねません。

普通に考えて、厚労省もマスコミも素人です。素人にお願いする前にまず、専門家が
きちんと発言するべきと考えます。 歴史的に専門家がきちんと説明していたが
厚労省(旧厚生省)やマスコミがよってたかって専門家の意見をつぶしてきたのなら
理解できますが、私の知るかぎり日本で、「ワクチンを接種して熱が出るのは異常(副作用)ではなく、正常な反応(副反応)である」と専門家が公式に発言したことがない
ように思いますがどうでしょうか

予防接種後、アセトアミノフェン(解熱剤)を発熱予防のために日本で使用しない歴史的
背景がよくわかりません。

大腿部の筋注は大腿四頭筋拘縮症の影響と理解していますが、上記ワクチン接種後の発熱の問題は理由は何か具体的にあるのか疑問に思いました。

SeisanSeisan 2011/10/26 17:56 接種後の発熱に関しては、以前は単独接種が原則だったため、あまりクローズアップされてこなかった経緯があるんだと思います。
DPTなんて結構発熱・局所腫脹があるんですけどね。

ただ、ここ数年に関しては、ワクチン接種後の発熱は起こりうることであわてる必要なし、ということは小児科学会でも言われてたと思いますが、マスコミにほとんど無視されていますね。
むしろ、どこだったか忘れましたが、「同時接種したら発熱しやすくなるから問題だ」みたいな記事を見たこともあります。ソースがないので申し訳ありませんが。

また、世界的にも、国内でも、ワクチンの筋注による筋拘縮が起こったという報告が全くないのは既知のことだと思いますが、ワクチン後の発熱に関しては、日本では熱性けいれんとの関連性が大きく取り上げられてきたという経緯もあります。
10年ちょい前くらいまでは痙攣後1年間(その後3か月になった。現在は規定なし)ワクチン接種をしてはいけない、という規定がありました。ワクチンによる発熱が痙攣を誘発する、という理由ですが、それを受けてワクチンメーカーもより発熱率の低いワクチンにする(要するに抗原量を最低限に絞る)という方向に向かっていたという背景もあり、その辺が「ワクチン後に発熱が見られたらおかしい」という状態になった最大の理由だと思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/26 18:57 Seisan様

本当に感謝します。 熱性けいれんとワクチンの話を忘れていました。
私的(素人)に理解できました。

話は飛びますが、ママサン様ご推薦のDVD
「母が燃えるとき」ーポリオ生ワクチン輸入運動の軌跡―
金額3,150円+送料160円
(株)日本電波ニュース社 
は私的におもしろかったです。

久保全雄氏とか,高部益男氏とか,甲野礼作氏とかしゃべっている動画を初めて
みました。

けろ子けろ子 2011/10/28 11:11 大風呂敷の続報はどうなったんですか?

しかし、ずっと読んで思いましたけど、多分、厚労省的には美容外科の件は問題と思います。ただ、薬事法違反だと動くのは薬剤師になるんですよね、そしたら医師への敷居は相当高いので、よほど悪質(継続した)とか問題が起きなければ、要経過観察なんじゃないでしょうか。しかも「自由診療」には、なかなか手が出せない気がします。
なので、この例があるから、ワクチンがOKとは思えませんね。厳密に今の法を守れば、ダメと思います。
患者の自由意志を尊重して慎重に見守っているだけと思います。
四角四面にやって、裁判になって、それこそ厚労省の決めたこと(薬事法の内容関係通知そのもの)が司法でNO!と言われたらたまんないでしょうし。

薬である以上100%安全はないんで、それをもっと国が啓蒙していくべきですよね。
3回目と4回目の間にポリオにかかる人が万が一いたら、またそれこそ袋叩きですよね。

第一、知事の言葉を信じて、不活化ワクチンにしようって決めて接種しない人が、もし感染したら、どうすんでしょうね?
あたかも自分は正義の味方のように発言してますけど。リスクは必ず存在しますよ。

ただ外国で安全で主流だからって理由だけでなく、輸入方法の説明や、生涯免疫について、もし10年毎に打つ場合の費用について、今考えられる問題点と比較を、きちんと説明必要だし。
ちゃんと、何件電話があって、そういう人たちに、どう対応するか、してるのかをきちんと公開必要だし。メモしておくように、だけじゃダメって思いますけど。

打つのも個人輸入も医師。私はその人たちが責任とわれないように、ちゃんと同意書を書かせます。
何か医師を馬鹿にしてますよね。客観的な感想です。
紙切れがあっても、万が一何かあれば、心に傷を負うんだし。
紙切れがあっても、そこに書いてない内容で争われたら、全責任を負うのは医師だし。

ワクチンの品質試験なんてしてないのを輸入してんだから、製品の質が悪かったらどうすんでしょう?売り逃げして会社潰されたら、結局医師の責任ですよね。
医師って、アンプルの中身が大丈夫か?なんて発想はあんまりしませんが。

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2011-10-24 消えたロハス記事の追加情報

経緯

消えたロハス記事とは、「妊婦さんの笑顔を見たい」―大野事件・加藤医師が公開シンポで講演の記事は現在5ページ構成ですが、これに6ページ目が存在していた事件です。私が保存したキャッシュは一部で文字化けする様ですから、必要部分についてはこちらで確認して頂いても良いと思います。この消えた6ページ目については、ふぃっしゅ様から、

昨日朝9時頃には、まだ6ページ目は存在していました。内容を書き写してから、琴子ちゃんのお母さんのエントリーにコメントを書き終えたのが10時50分頃だったと記憶しています。そしてそのあと、もう一度見にいったら丸ごと消えていました。9時から11時頃になくなっていたのでしょう。

こういう情報もありますから、


date time 経緯
10/13 14:51 ロハス記事アップ
10/14 9:00〜11:00 ロハス記事6ページ目削除


おおよそですが20時間程度は存在したあとに削除編集されたとして良さそうです。この記事が注目されたのは、福島大野事件の加藤医師が出席し公開の場で発言すると言う点であったのは事実です。だからこそロハスが取材し記事にしたとして良さそうです。ロハスの記事は加藤医師の発言だけではなく、シンポジウム全体の様子を伝えようとしていたと推測されます。

そのため10/8のシンポジウムも記事にしていますが、内容の詳細を記事にしたのは10/13です。残っている部分の記事を読めばわかるとおり、記事の構成はシンポジストの主要な発言を可能な限り網羅しようとしており、取材から記事にするまで5日もかかったのは、ロハスの規模からして記者が文字起こしに要した時間が大きかったとも考えられます。

削除された6ページ目は加藤医師が退席後に行なわれた発言です。もちろん加藤医師が退席してもシンポジウムは終わったわけではなく、正式に公開で継続しています。つまりは公開発言であると言う事です。内容については、全体の構成から「不要」の意見も少なくありませんでしたが、現場で起こっていたことを、可能な限り情報の素材として提供するの観点から私は評価します。


削除編集理由については、取材記者(熊田梨恵氏)のコメントが10/16の8:49に出ています。

今回、私の方で13日に記事の一部を14日に削除いたしました。
この経緯について、ご説明申し上げます。

14日に主催者側から記事の削除を求める連絡がありました。
しかしこのシンポジウムは公開であり、筆者は取材許可も得ていました。
削除を求められても応じる理由は見当たらないものです。

しかし、主催者側はパネリストの勝谷氏から削除・修正の要望があったということで筆者に相談をしてこられました。

筆者自身がこのシンポジウムのブレーンとして参加しており主催者側との信頼関係があったこと、主催者を支援しようと毎年参加している勝谷氏に対して主催者側が最大限配慮したいという思いがあったこと、など様々なことを考え、一度記事の一部を削除いたしました。

削除の理由については早々に公開すべきでしたが、私の方でしばらくどう書くか悩んでいたために遅くなってしまいました。
皆様にご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

この時点のコメントでウソを交える必要性が乏しいと判断できますから、記者コメントの要点をピックアップしておきます。

  1. 記者は公開シンポジウムの取材許可を得ていた
  2. 記事に対し勝谷氏から主催者を経由しての削除・訂正要望があった
  3. 削除理由を記者が書くのに悩み、2日間を要した

どこかで「関西医療を支えるオカンの会」とロハスが協力関係にあるとの情報も見た様な気がしますが、具体的な事実は見つけられませんでした。オカンの会の設立趣旨からしてロハスと何らかの関係があったとしても不思議はないぐらいにしておきます。裏を勘ぐるとキリがないのですが、消えたロハス記事の確認できる事実は、

    シンポジストとして出席した勝谷氏が記事の削除・修正の要望を行い、ロハス側がこれを受け入れた

これは間違いないでしょう。これが間違いならロハス記事の記者コメント自体が大嘘になります。


削除・修正の要望

シンポジウムはフリートークの側面がありますから、結果としての不適切発言が出る事もあります。また話し言葉ですから、真意を誤解されたりの部分も出てくるとは思います。その点について釈明したり、補充説明を後日に行なっても構わないと考えています。切り取った一部の失言を鬼の首を取ったかの如く振り回す手法は宜しくないとは考えています。

そういう意味で記者コメントで気になる部分があります。

    勝谷氏から削除・修正の要望

これからわかる事は、勝谷氏が消えたロハス記事の部分に何らかの不適切部分があった事を認めているしか解釈しようがありません。上述した通り、不適切部分に対し釈明や訂正する事自体は問題ないと考えますが、消えたロハス記事の勝谷氏の掲載部分を引用します。

 さらに勝谷氏。「僕は記者クラブに入れない人間だから、当初から大野病院事件は東電案件だという事を、記者クラブ以外の報道に携わる人々はみな知っていました。小さい声で囁くんです。東電は当時ブイブイ言ってましたから。東電だったら警察は動かざるを得ないだろう、東電だったらマスコミは書かざるを得ないだろう、ただし県の佐藤栄佐久さんはどちらかというと原発反対派だったので、そこが微妙なところだね、という話でした。福島原発から大野病院は3キロです。大野病院自身、東電の原発関係者の人たちが非常に深くかかわっている病院ではあります。この事件から検察がどんなにひどいかが分かりました。だから検察を言えるようになりました。東京電力は下手を打ちました。だから東電のことも言えるようになりました。この二つのタブーが消えたから、我々は壇上からこの話を言えるようになったし、この二つの地獄の釜の蓋が開いたから、色々なものが見えるようになってきて、いまだからああなるほどと。この国は本当に怖いところです。これがこの出来事の本質で、加藤先生がいる前では言えませんでしたけれども、おられなくなったので私の責任においてお伝えする次第です」

読んでお判りのようにロハス記者が書いた部分は青字の「さらに勝谷氏。」と最後の「。」だけです。残りは「」付の引用部分であり、「」付の部分は記事の原則として被取材者の発言をそのまま引用したものです。何が言いたいかですが、勝谷氏の記事への削除・修正の要望として考えられるのは、

  1. 「」付の勝谷氏の発言部分にさらにカット部分があり、これが抜けているがために真意を誤解される
  2. 発言自体が不適切

少なくとも、勝谷氏の発言を記者が編集したがための曲解ではないとして良さそうです。だから発言自体が後から考えて不適切だったから削除してくれはあるとは思います。ただ「修正」とはどういう意味だろうと思わないでもありません。「」付の部分は勝谷氏の生の発言ですから、これを修正してまえば高度の創作になってしまいます。

ここは捻って考えずに、勝谷氏の要望は、

  1. 消えたページの勝谷氏の発言部分はとにかく削除してくれ
  2. 削除した後は、

    1. ページごと削除しての修正編集
    2. 消えたページから勝谷氏の発言がなかった事にしての修正編集

ロハス記者はページごと削除する方針を選んだと言う事になります。


有料配信記事

シンポジウムは10/8に開催されています。勝谷氏が自らの発言を不適切と判断したのはいつかになります。シンポジウムの直後だったのか、10/13にロハス記事にして初めて気が付いたのかです。行動を起されたのは10/13に記事が出てからなのは事実ですが、シンポジウム後に発言をどう考えていたかです。そんなものは調べようがないと言えばそれまでなんですが、傍証があります。

東田万偶斎氏による「勝谷誠彦様の華麗なる脳みそ]と言うブログがあります。ブログ名を読めばすぐにわかりますが、どうも勝谷氏に対して好意的でない内容のものです。その点は割り引いて読む必要はあるのですが、勝谷氏は有料配信記事を発行されているようです。これが年間購読料1万円だそうで、聞いた瞬間に「うらやましい」と感じたのは白状しておきます。

ま、私はあくまでも趣味で書いているものですし、勝谷氏は文筆で食っているわけですから、羨んでも仕方がないぐらいにしておきます。そんな事はともかく、東田万偶斎氏のこれが削除させた発言の中身に勝谷氏の有料記事が紹介されています。配信されたのは10月9日号となっていますから、シンポジウムの翌日になります。

 妊婦が亡くなった理由については専門的な話になるので特に書かない。医学的には「起きうること」であったことは裁判記録にある。昨日のその場でも言ったが医者の息子として生死をずっと見てきて「医学は万能ではない」どころか「医学で治せるのはむしろ幸運だ」なのだが、多くの人々はパソコンのアイコンをクリックすれば結果が出るようなことを医師に求めている。

 それでも加藤先生は遺族に謝った。立たされたまま1時間罵倒されたという。そうしたディテールが実は大切なのだが紙幅もあってざっくりと出来事を記していく。

 次に県が事故報告書を作った。全面的に非を認めるもので先生は「これでは逮捕されてしまいますよ」と言った。しかし県は「こう書かないと遺族に賠償金が出ませんので」と答えたという。賠償金は県民の税金から払われるのである。いったい県はどちらを向いて動いていたのか。

 ここで重要なことがわかる。 亡くなられた妊婦もその夫も東京電力の社員だったのだ。そして大野病院は福島第一原発からわずか3キロ。いまはだから稼働していない。加藤先生が逮捕されたあと、医局に医師を送りこんでいた大学の教授にすっかり有名になったあの東電の勝俣恒久社長(当時)から電話がかかってきた。「加藤の後任をよろしく」と。大野病院そのものが東電のコントロール下にあったのだ。そこで東電の社員の奥さんが亡くなったとすれば「独裁国家」としてはそれなりの生贄を欲したというのが、実はこの事件の構図だ と私は昨日悟ったのであった。

4段落に分かれているのですが、最初の3段落はたいした内容は書かれていません。福島大野事件に関心があるものなら、この程度の内容は一般常識です。問題は最終段落になります。引用は最終段落だけでも良かったのですが、最終段落だけだと話の続き具合がわかりにくくて、あえてその前の3段落も引用しています。

今日は記事の内容を云々するのが趣旨でないので軽くしたいのですが、勝谷氏は

  1. 亡くなられた妊婦もその夫も東京電力の社員である
  2. 病院に医師を派遣していた大学の教授(故佐藤前教授)に東電の勝俣恒久社長(当時)から電話をかている

この2つの事実から大野病院は「東電のコントロール下」にあったと断定しています。断定は言い過ぎかもしれませんが、ここを断定にしないと

    そこで東電の社員の奥さんが亡くなったとすれば「独裁国家」としてはそれなりの生贄を欲したというのが、実はこの事件の構図だ と私は昨日悟ったのであった。

論評するも徒労なので、一つだけ指摘しておきます。「私は昨日悟ったのであった」が何かです。これは消えたロハス記事からですが、

    この事件から検察がどんなにひどいかが分かりました。だから検察を言えるようになりました。東京電力は下手を打ちました。だから東電のことも言えるようになりました。この二つのタブーが消えたから、我々は壇上からこの話を言えるようになったし、この二つの地獄の釜の蓋が開いたから、色々なものが見えるようになってきて、いまだからああなるほどと。

つまり勝谷氏は東電が検察と結託して福島大野事件を起こしたと推測しているわけです。そういう裏事情が今になって明らかに出来たのは、検察不信が高まり、原発事故により東電の影響力が衰退したためだとしています。内容はともかくとして、勝谷氏の有料配信記事から導ける事は、

    10/8にシンポジウムで話した事を10/9時点では、真実だとさらに確信し情報発信を行なっていた

これは事実として確認できます。


では何故に削除・修正要求

勝谷氏は10/8シンポジウム時点はもとより、翌日の有料配信記事でも同様の見解の情報を発信しています。もちろん勝谷氏が東電陰謀論をいくら唱えようとも、広い意味の言論の自由に当たるとは思います。ポイントはシンポジウムと有料配信記事で二度主張を重ねている事です。ここで有料配信記事で「言い過ぎた」と訂正した上で、ロハス記事にも削除・修正要求を行っているのならまだ筋が通ります。

ところが勝谷氏自身は私が知る限りでは、ロハス記事及び有料配信記事について訂正なり、補足説明を行なった形跡を認めません。事実して確認できるのは削除・修正の要望をロハスに行ったことだけです。そうなると考えられる事は、

  1. 勝谷氏になんらかの圧力がかかった
  2. 10/10以降に「拙かった」と思い直し、臭いものに蓋の削除・修正要望を行った

私は勝谷氏の事は名前ぐらいしか存じません。ここで勝谷氏が真摯なジャーナリストであり、その発言が大きな影響力を持っているのなら、勝谷氏が唱える東電陰謀説が今の時点でも「宜しくない」の影の陰謀勢力が暗躍しているの考え方も成立はします。実際のところ、勝谷氏があげた状況証拠だけでは、これを信じろと言われても難しいとは思うのですが、発言者の信用が絶大であるなら無いとは言えません。

ただ勝谷氏の評価は私が調べる範囲ではその一言が重いタイプの人間と言うより、逆のタイプの人間に思わざるを得ない点が多々あります。それもキャラですし、そういうキャラを珍重する業界もありますから構わないのですが、そういう人物なら角を立てて口封じをやるより、むしろ放置されるかと思います。軽いだけに何を言っても聞き流されるみたいな感じでしょうか。

マイナーなロハス記事ですから軽く対応したのでしょうが、勝谷氏が想像するより医療界にとって福島大野事件は遥かに大きく、また加藤医師の存在も重いことを余りに軽く考えた行動の様に私は感じてなりません。ま、その程度の事を気にする人物かどうかについては、私は勝谷氏を存じあげません。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/24 07:52 加藤医師も、既に勤務に復帰されているので、事実なら事実を語り、違うなら違うで、勝谷氏ご本人から説明ないと、すごくモヤモヤしたものが残っちゃいますね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/24 10:43 >シンポジストとして出席した勝谷氏が記事の削除・修正の要望を行い、ロハス側がこれを受け入れた
これは間違いないでしょう。これが間違いならロハス記事の記者コメント自体が大嘘になります。

なぜ、Yosyan様の論理がそうなるのかさっぱりわかりません。
繰り返しますが、ロハス側が勝谷氏に事実関係を確かめた記載はありません。

正しくは
主催者側が記事の削除・修正の要望をおこないロハス側にこれを受け入れた。です。
あくまで、主催者側がその理由としてシンポジストとして出席した勝谷氏が記事の削除・修正の要望があったといわれただけです。
仮に勝谷氏の要望が事実だったとしても主催者側が要望を断ってもいいわけです。

風はば風はば 2011/10/24 15:09 >「関西医療を支えるオカンの会」とロハスが協力関係にある

今回のシンポジウムに熊田さんがブレインとして参加してます。
オカンの会とロハスとの関係かどうかは、判りませんが・・・。

元外科医元外科医 2011/10/24 19:58  勝谷さんの発言の東電云々は私どもも噂レベルとしては知っております。立地と県と東電の
関係からはさもありなんと思うレベルでしたが、、、、すべてが腑に落ちました。
 しかし、東電社長が医局に人事を要求するほど深く関わっていたことは寡聞にして
存じませんでした。

 これら伏魔殿の世界、東電も検察もぼろが出て権威も権力もなくなったのは国民的に
良いことですなあ。
 なにせ隠蔽やらせ体質の東電とフレームアップの得意な検察が合同作業をすると
これほど恐ろしいことができるという実例を証拠で示しただけで歴史に残ります。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111024

2011-10-22 エア訴訟

7/20付BLOGOSに、

こんな記事が出ていました。これについてはペンより剣を選んだらオシマイとして論評させて頂きましたが、今度はChritpher Busby Foundation for Children of Fukushimaが

こういう記事を出しています。前のBLGOS記事のときにも書きましたが、放射能問題は科学問題であり科学論争で考えていくものと思っていますが、そうでないと考える人は少ないのがわかります。Christpher Busby Foundation for Children of FukushimaはCBFCFと略されるそうですから、そう略しますが、科学論争を訴訟で決着をつけるの意味がわかってらっしゃるか疑問に感じます。

BLOGS記事の件は作家の広瀬隆氏とルポライターの明石昇二郎氏が刑事告発を行い、業務上過失致死傷罪に該当するとしています。狙いを額面通りに受け取ると、

  1. 検察官が告発状にある人が被曝安全説を主張した事を認める
  2. 被曝安全説が違法であり業務上過失致死傷罪に該当する事を認める
  3. これを裁判官がさらに認める

これらが成立するために必要な条件は、告発者の放射能に対する意見が単に正しいだけではなく、被告発者がこれを悪意を持って無視曲解し、故意に損害を与えた事の事実認定が必要になります。何が本当に正しいのか、未だに明確にならないのが震災以来続く放射能論争であるのに、決着を放射能の専門家でもなんでもない検察官や裁判官に委ねる考え方になります。

これは民事であっても大きく変わらず、被告・原告双方の放射能問題に対する見解の是非を放射能の素人である裁判官に判断してもらおうとしている事になります。科学論争の真実の判断を訴訟でつけようの発想はどう考えても珍妙です。卑しくも科学者の端くれであるなら思いも付かない発想ですし、自らの意見に反対の主張を訴訟で封じ込めようとする発想は、言論人としても自分の首を絞める行為に私は見えます。



今度のCBFCFの訴訟戦術はどうかと言うと、

これは、殺人・傷害の未必の故意に総統すると当会は考えております。

こんな肝心なところで誤字をして欲しくないないところですが「総統 → 相当」の誤変換と見ます。そうなると刑事告発になるとも思われるのですが、

  • これらの発言の撤回及び公式謝罪要求の訴訟を行う事を決定いたしました。
  • そのため、これらのかれらの発言が間違いであったという事を、法廷の場において認めさせ、発言撤回をさせると同時に、謝罪をさえる為の訴訟を行います。
  • 同時に、これらの虚偽の発言を行った教授達を在席させている大学にも責任があると当会は考え、これらの大学も同時に訴訟をすることに致しました。

ここは刑事と考えると不思議な表現で、刑事であれば訴訟になるかどうかは検察官の判断であり、いくら訴訟にすると息巻いたところで出来るのは告発だけです。しかし文章からは自らが原告になって被告と争うとしか読みようがありません。ここはもう少し広く解釈して、「殺人・傷害の未必の故意」ぐらいの違法行為であるから、これに相当するような民事訴訟を起すつもりだぐらいに解釈すれば良いのでしょうか。

今回、神奈川県より、ストロンチウムが検出された問題で、当会は、以下の方々に対し、『発言撤回及び公式謝罪要求訴訟』を行う事に致しました。

どうもなんですが、CBFCFは幹部会なり、世話人会なり、総会なり、定期会合なりで話が盛り上がったのだけは推察されます。盛り上がった結論が「訴訟だ!」も推測できます。結論と言うか議論として集約できたのは、訴訟のターゲットだけで、それ以外は「とにかく訴訟だ!」しか検討されなかった様に思われます。そう考えるとCBFCFの文章が理解しやすくなります。

どうもなんですが、CBFCFは民事と刑事の訴訟の区別もよくわかってらっしゃらないと考えられます。ま、ここも頑張って好意的に受け取ると刑事告発も行い、民事訴訟も行なうの意味かもしれませんが、それならそれでもう少し明確に書くのが普通でしょうから、私的には気分だけ「訴訟でケリをつける」以上の議論と決定が行なわれたとするのは難しそうに感じます。


BLOGOS記事の件と較べて大きな問題点は、BLOGOSではとにもかくにも刑事告発は行っています。つまり刑事告発人と言う立場で、自らの主張を公表しています。ところがCBFCFは「訴訟をするつもりだ」の立場に過ぎません。こんな表現が良いのかどうかはわかりませんが、訴訟予告者ぐらいがせいぜいの立場です。

訴訟予告者では形式であれ実質であれ、タダの人(団体)です。ちょっとわかりにくい表現かもしれませんが、訴訟の場ではかなり強い表現が許容されます。細かいルールは法の素人ですから詳しくはありませんが、刑事告発人、民事訴訟の被告・原告、また法廷の内外で許される表現の範囲は変わってくるはずです。これに対し訴訟予告者はあくまでもタダの人(団体)に過ぎないと言う事です。

タダの人(団体)が公然と

    殺人・傷害の未必の故意に総統

ここまで表現するのは如何なものだろうと思わないでもありません。ここもですが、強い表現を避けるために「相当」の表現を避けて、あえて「総統」にしている高等戦略も考えられなくもありませんが、そこまで戦略的な文章とは思えないところです。

もう一つ、訴訟を起す権利は国民のすべてに保障されていますが、一方で「訴訟をするぞ」の表現で相手に何らかの物事を強要する行為も宜しくないとされています。実際に訴訟を起こした上でなら問題は無いのですが、言葉だけで訴訟を強要の道具に使うと犯罪行為に該当する事があるとされています。CBFCFがこの発表と同時に刑事告発なり、民事訴訟を起しているのなら構いませんが、これも普通なら「起こしました」と書くはずですから、「まだ」と私は見なします。



それでもなんですが、CBFCFが「訴訟する」としてターゲットにされた方々は歯牙にもかけられないような気がします。とくに震災以来の放射能問題で主張された方々は、CBFCFだけではなく激しい批判に襲われています。放射能問題に限らずなんですが、ある立場で主張し、これに反対する見解のものがあればかなり強烈な批判を受けるのは世の常です。

そんな批判にイチイチ目くじらを立てていたらキリがないと言う事です。あえて反論・反撃するのは、相手の存在が無視するには巨大で、その発言を放置すると自分の立場が危うくなる時に自己防衛のためにやむなくぐらいの時に通常は限られます。訴訟一つ起せば猛烈に精力が消耗させられますから、喧嘩を買うなら厳選してみたいなところと言えば宜しいでしょうか。

言ったら悪いですがCBFCFと言われても、素性もよくわからない団体ですし、果たして実態なんてものがあるのかどうかすら不明の団体です。この程度の団体に「人殺し」と言われようが、エア訴訟の宣言をされたところで、イチイチ気を回すほどおヒマな方々とは私には思いにくいところがあります。


それと少しでも法律に詳しい方なら容易に指摘できるところですが、「訴訟する」と息巻いたところで、訴訟への道程は容易ではありません。刑事告発でも、告発に必要な条件はあります。告発は誰でも可能ですが、告発の条件が整っていないものは受理さえされません。CBFCFの気分を具体的に告発と言う形式で警察に受理させるのはかなりの手腕が必要です。

民事でも同様で、訴訟を起す権利は誰にでも認められていますが、訴訟が受理されるための条件が求められます。気分だけ書いて訴状を提出しても、裁判所は受理してくれないと言う事です。

私もそんなに詳しいわけではありませんが、CBFCFの気分を刑事告発なり民事訴訟に持ち込むだけで相当の力量が求められそうな気がします。世の中には辣腕弁護士がいますから、そういう方が知恵を絞れば不可能でないかもしれませんが、辣腕であると言うのは一方で計算も高いので、こんな筋の悪そうな訴訟をそうそう引き受けるとは思いにくいところがあります。

逆に弁護する側は論駁できるポイントはゴマンとあり、こちらは逆に辣腕弁護士も容易に引き受けやすいと私は見えます。ま、弁護士も仕事にあぶれている方が出てきているのが実情とされていますから、生活費のためにCBFCFの仕事を請ける人も出てくるかもしれませんが、その程度の弁護士では刑事告発や民事訴訟の受理までたどり着けるかも少々疑問のように思います。


BLOGOS記事の件の時にも指摘は多かったですが、刑事告発をするとか、訴訟を起す事で注目を集める戦術は存在するそうです。旬の話題でそういう行動を起せば、マスコミ露出が可能になり名も売れるみたいな方法です。刑事告発後にそれがどうなったかはまず注目されませんし、訴訟だって年単位で時間が必要ですから、判決が出る頃には誰も見向きもしなくなっている計算です。

そういう戦術もあんまり好ましいと思いませんが、それ以前のエア訴訟戦術では効果も薄そうに私は思います。

mimonmimon 2011/10/22 18:18 この件で売られてもいない喧嘩を買って出て、被告に立候補なさった方がいらっしゃいます。
http://www.cml-office.org/archive/?logid=565
> いずれ法廷でお会いしましょう。

カッコいいというか、好き者というか、また連勝記録を伸ばす魂胆なのでしょう。

元ライダー元ライダー 2011/10/22 20:57 >被告・原告双方の放射能問題に対する見解の是非を放射能の素人である裁判官に判断してもらおうとしている事になります。

こういうのは今に始まったことではなく、放射能問題そのものではありませんが、原発の安全性から発展させて原発運転差し止めを求めた訴訟はすでに数多く存在します。とある技術の是非をその技術の素人である裁判官に判断してもらう構図は同じです。今回の動きも、原告にとっては勝訴(刑事では有罪)を勝ち取らなくても被曝安全説が誤りだったと裁判所に”認定”させれば、敗訴の事実以上に、それが新聞の見出しに踊りますから原告にとって大勝利ですし、裁判所がそのぐらいは言う可能性は高いと思います。

「こういうものは裁判で判断するものではない」と裁判所が言えないうちは、こういう方々に裁判所は利用され続けるでしょう。そして裁判所は信頼を失い続けるのです。

「こういうものは裁判で判断するものではない」
「じゃあ、誰が判断するのか?」
「そんなことは裁判所が関知することではない」
こう言える裁判官が出で欲しいですね。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/22 22:40 とある法務家が、このたびの apjさんの対応に感嘆していました。
なお、該当記事に、今回の件の利害関係人らしき情報がありますね。

> http://www.cml-office.org/archive/?logid=565
> バズビー基金へ、二度目のメッセージ

///
 ところで、バズビー基金の中の人についての情報です。日経バイオテクに記事があることを教えていただきました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/0560/  2008年2月15日
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/1658/ 2011年9月16日
 さらに「業界こぼれ話」というコーナーでも言及されていました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/6783/ 2011年2月3日

 有料記事ですが、来月末まで、登録後2週間だけお試しで無料です。
///

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/22 22:52 関係する情報を確認すると、これを民事として損害賠償請求事件と見なすと、訴訟自体の提訴、つまり訴状送達くらいは行われそうな雰囲気です。
当事者に、訴訟事件の経験はありそうなので。

ただ、用語に刑事事件の用語が混じっているので、刑事事件として、告訴、告発を考えたのかは不明です。

なお、今件に関しては、これに言及する前に、下記の注意事項もご覧ください。
(本件の当事者に関しての話ですが、言及する場合にも、知っておいた方が良いです。)


> パフォーマンス:「御用学者発言撤回訴訟」
> http://www.cml-office.org/archive/?logid=564

///
 注意しなければならないのは、相手の挑発に乗って、うっかり名誉毀損や侮辱にあたることを発言しないようにするということです。争う内容が「プルトニウムやストロンチウムは重いので遠くへ飛ばない。」だけならば、このことによって生じた被害を立証する責任は原告側にあります。しかし、名誉毀損の場合は、免責要件を満たすことの立証は被告がしなければならず、立証に失敗すると敗訴します。原告が「これだけ名誉を毀損されました」という立証をわざわざする必要が無い、というのが、名誉毀損訴訟の特徴です。つまり、被告になった場合にはそれだけ面倒で、勝つためのハードルも高くなるということです。
///

元もと保健所長元もと保健所長 2011/10/23 08:03 濫訴と反訴と名誉毀損反々訴、告訴告発と誣告罪告訴、すべてが過剰法曹の内需拡大・雇用創出になります。
これで医療が壊れれば、逃散済みの私にとってはハッピーです。

元外科医元外科医 2011/10/23 18:11 学術論争にならない領域だろうと言うことは理解できますけど

専門家同士の争いをシロートの法廷でやるんですかw
明らかな被害が出ていなければ賠償金だって取れないし
日本の法体系では民事は基本的に金銭による賠償しか強制できませんしねぇ
原発運転差し止めは実害も実利もあるので裁判には値するかも。

お互い無駄な事してるようだ

たしか宗教関係の裁判は憲法20条に抵触するので裁判所は門前払いするようですね。神学論争の中でなんか公正な判断できませんから。それに近いような、、、、

Med - Law Med - Law 2011/10/23 21:11 微量放射線で騒いでいる連中の方が、罪深いと私は断じます

1mSv/年で大騒ぎした教授などは、過激環境保護団体以上にヒステリックでした

カリウム40に比較しても無視できるセシウムに大騒ぎする馬鹿と、科学的な議論を許さない雰囲気は異常そのものです

素人の漠然とした不安を拡大再生産して、中身を理解できないマスコミはさらに罪深い

Med_LawMed_Law 2011/10/24 01:20 やり方はシーシェパードのイルカ・鯨漁に対するデマゴーグと変りません
最終的に募金という形で金集めが主目的であり、注目を集めるため手段を選ばないことも同様です

元もと保健所長元もと保健所長 2011/10/24 07:37 日本国そのものが、日本国憲法という祭政一致の教理で運営されている国家なのですから何でもありですね。

Med - Law 2011/10/23 21:11 さん
>1mSv/年で大騒ぎした教授などは、過激環境保護団体以上にヒステリックでした
>カリウム40に比較しても無視できるセシウムに大騒ぎする馬鹿と、科学的な議論を許さない雰囲気は異常そのものです

カリウム40が無害とでも??

サルガッソーサルガッソー 2011/10/24 11:31 本当にこんな裁判が成り立つのであれば、
ストレスが心身に与える影響を考えて
過剰な危機を吹聴されて鬱になったと、傷害罪を訴えられるリスクも発生するはずなのですが。
そのあたりには気が回らないのでしょうか。

med - law med - law 2011/10/25 16:26 カリウム40程度を有害基準にしていたら、地球上のどこにも安全地帯はなくですが?

カリウムを含まない食事を続けることもできないので、カリウム40を気にしてるなら、餓死しかありません

カリウム40の誤算範囲で大騒ぎしている観念論的な愚かものには辟易してます

で、カリウム40が有害なら、どうすると言うのでしょう?

アホをアホと言ってたしなめられないようでは、放射線ヒステリーは収束しません

2011-10-21 ポリオワクチン問題の周辺を考える

IPVを海外から輸入されて接種している医療機関は増えているようです。IPV問題は神奈川県が動いた事により新たな展開が予期されますが、私も来年ぐらいには真剣に対応を考えなければならないかもしれません。とりあえず今はインフルエンザ接種に追われて何の余裕もありませんが、具体的に輸入するとなれば、どういう手続きが待っているか、どんな問題点があるのかぐらいは知識として持っていても良いと思います。そういう事で入門編としてのお勉強です。

この問題についてはレギュラーコメンテーターであるSeisan様が実際にIPVを輸入し、これを接種されているようなので、リアルの知り合いならば実体験のお話を聞きたいところなんですが、そういう訳にもいかないのでWORLD FOCUS 感染症等情報 No.80 順天堂大学医学部病理学講座 松本高明「渡航者用未承認ワクチンの輸入」から引用させて頂きます。

かなり具体的に書かれてはおられるのですが、残念な事に日付が確認できません。バックナンバーの前後を見る限りでは一つ前のNo.79に話の枕でSARSにふれている部分があったり、一つ後のNo.81では2005年の文献を引用があったりして微妙なんでが、5〜6年前程度のレポートじゃないかと推測します。時期に拘るのは確かちょうどこの時期に薬事法の改正があり、改正後にどうなったか不明である点です。

ほんなら薬事法を読めと言われそうですが、これがまた複雑で途中で挫折してしまったので、前置きを置いた上で参考資料とさせて頂きます。


実際の手続き


 未承認ワクチンの輸入には厚生労働省経済産業省が関係する。まず輸入割当を受ける必要がある。輸入割当(Import Quota)とは、特定品目の輸入を制限する必要がある場合に、輸入可能な数量や金額を輸入者または需要者等に事前に割り当てる制度のことをいう。これは割り当てられた量や金額以上の輸入はできないため実質的な輸入制限となる。

 対象となるワクチンを輸入しようとする場合、1)厚生労働省医政局経済課に事前(およそ3ヶ月前)に輸入計画書を提出し、輸入品目、数量の承認を得る。2)経済産業省貿易経済協力局に輸入製品毎に規定の輸入割当申請書に必要資料 承認済輸入計画書(写)、医師免許証(写)、インボイスなどを添付し提出する(申請書提出後の処理期間は原則として2週間内)。3)承認後、厚生労働省地方厚生局で薬事監視(薬監)を受け、4)承認を受けた輸入報告書と輸入割当申請書に必要書類を添付し、税関で輸入通関手続きを受ける(図1参照)。

 尚、これまでは輸入割当に関する輸入計画書の提出は上期、下期に別けられていたが、両省とも平成18年度上期から手続きの簡素化から年1回で設定することになった。また、薬監証明申請を担当する厚生労働省地方厚生局は東海北陸厚生局を近畿厚生局に移管したため、現在関東信越厚生局、近畿厚生局、九州厚生局沖縄麻薬取締支所の3箇所となっている(図2参照)。

 このようにワクチンは非常に複雑な手順を踏んで輸入する制度になっている上に、日本では薬監担当地方厚生局が3箇所と少ないため、個人輸入は煩雑で難しい状況にある。

レポートを読む限りでは、

  1. 厚生労働省医政局経済課に事前(およそ3ヶ月前)に輸入計画書を提出し、輸入品目、数量の承認を得る。
  2. 経済産業省貿易経済協力局に輸入製品毎に規定の輸入割当申請書に必要資料 承認済輸入計画書(写)、医師免許証(写)、インボイスなどを添付し提出する(申請書提出後の処理期間は原則として2週間内)。
  3. 承認後、厚生労働省地方厚生局で薬事監視(薬監)を受ける
  4. 承認を受けた輸入報告書と輸入割当申請書に必要書類を添付し、税関で輸入通関手続きを受ける

なにか眩暈がしそうな煩瑣な手続きですが、手続きも煩瑣なようですが期間がもっと凄い感じがします。輸入の3ヶ月前に計画書を厚生労働省医政局経済課に提出とまずなっています。3ヶ月して承認が下りたら、経済産業省貿易経済協力局で割当申請書の承認が2週間以内だそうで、それから厚生労働省地方厚生局で薬事監視を受けるとなっています。

ここまでで3ヶ月と2週間程度は必要そうです。当然ですがここから発注して取り寄せるわけですから、4ヶ月近くかかる事になりそうです。さらに気になるのは、

    尚、これまでは輸入割当に関する輸入計画書の提出は上期、下期に別けられていたが、両省とも平成18年度上期から手続きの簡素化から年1回で設定することになった。

これの解釈がよく分からないのですが、輸入計画書の承認が年2回から年1回に変わったと言う事でしょうか。もしそうであるなら、一度個人輸入すれば次は来年になってしまいます。ただSeisan様のコメントには、

今回不活化ポリオを個人輸入して初めて理解できたんですが、これ〇〇病院に所属するXX医師、に対して輸入許可および薬監が発行されます

ひょっとすると松本氏が経験した

    厚生労働省医政局経済課 → 経済産業省貿易経済協力局 → 厚生労働省地方厚生局 → 税関

このたらい回し状態や手続きに要する時間が改正解消されたのでしょうか。そうでなければ輸入ワクチンの接種なんて、半端な覚悟では出来ません。Seisan様に限らずですが、実際に輸入接種されている医療機関の方の実体験談をお聞きしたいところです。もう一つ現在でも薬事監視は厚生局から必要なのはSeisan様も書かれている通りなんですが、

    薬監証明申請を担当する厚生労働省地方厚生局は東海北陸厚生局を近畿厚生局に移管したため、現在関東信越厚生局、近畿厚生局、九州厚生局沖縄麻薬取締支所の3箇所となっている

3ヶ所しか全国に無いこともわかります。これも確認しましたが、現在も変わらず3ヶ所です。代行業者がいるのは私も存じていますが、代行業者がいないと個人診療所ではとても対応できない事だけはわかります。そうなるとIPVをやろうと思えば、まず信頼できる代行業者を探すところから始まると見て良さそうです。


接種実務上の問題点


これまで述べてきた事も含めて以下に問題点を列記した。

1.未承認ワクチンの輸入は厚生労働省への輸入計画書の提出、経済産業省への輸入割当申請などがあり、煩雑で時間がかかる。また、薬監証明の事務取り扱い場所が全国で3箇所と少ないため、書類ミスがあれば書類の往復のため時間浪費の可能性が高い。

2.輸入したワクチンの使用制限が厳しい。ワクチンの輸入方法は、1)「医師の個人輸入」と、2)医師主導治験のもと治療試験(治験)計画書を作成し、「治験」として輸入する方法があるが、1)に関しては製品を輸入した医師のみしか使用できないため、複数の医師による一括輸入は出来ない。2)に関しては、メーカーのバックアップが必要であることと、先ずはオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けるという方法が考えられるが、治験計画書が認められるまでに最低6ヶ月は必要である。

3.ワクチンの確保が難しい。ワクチンはメーカーの予定数量しか生産しないため、感染症の流行やマスコミの宣伝により市場のワクチンが品不足となり、価格高騰する。その対策として、全世界からワクチンを購入できる業者を欧州、北米、オーストラリア等の地域に最低3社は確保しておく必要がある。

4.未承認ワクチンの品質管理は製造国に委ねてられており、事前に品質試験を国内で実施する体制がないため、国としての品質保障が出来ない。

ちょっと読みにくいので編集させて頂きます。

  1. 未承認ワクチンの輸入は厚生労働省への輸入計画書の提出、経済産業省への輸入割当申請などがあり、煩雑で時間がかかる。

  2. 輸入したワクチンの使用制限が厳しい。

    1. 「医師の個人輸入」

        製品を輸入した医師のみしか使用できないため、複数の医師による一括輸入は出来ない。

    2. 医師主導治験のもと治療試験(治験)計画書を作成し、「治験」として輸入する方法

        メーカーのバックアップが必要であることと、先ずはオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けるという方法が考えられるが、治験計画書が認められるまでに最低6ヶ月は必要である。

  3. ワクチンの確保が難しい。

  4. 未承認ワクチンの品質管理は製造国に委ねてられており、事前に品質試験を国内で実施する体制がないため、国としての品質保障が出来ない。

このうち1.については現在はかなり改善されていると仮定します。3.と4.についてはIPVについては今日は置いておく事にします。問題は2.です。これも解説がありますが、医師の個人輸入については現在も同じであるとSeisan様から情報を頂いています。治験については神奈川県の計画に対して、元ライダー様から、

落しどころは、県立病院医師による医師主導治験(もしくは研究)に用いるための輸入。
これだと体裁は整うような・・・

治験と言っても色んな種類がありますが、ワクチン輸入許可を取るにはそれなりに公式の治験計画が必要かと考えます。公式となると厚労省が絡んできますから、今回のようなミエミエの偽装治験の許可を取る壁は厚いとも言えます。また治験となると詳しくは知りませんが、有料とするのは難しくなりそうな気はします。有料治験なんてあるのかな?

それと治験となれば接種しておしまいとはなりにくいですから、接種後のなんらかの追跡調査をデータとして収集しなければならないはずです。これを接種者である子供に行わなければならないのと、検査費用も発生します。検査費用はさすがに徴収できないでしょうから、かなりの出費が必要になってしまいます。


未承認薬の扱い

これは現在の薬事法から拾ったものですが、

第六十八条

 何人も、第十四条第一項又は第二十三条の二第一項に規定する医薬品又は医療機器であつて、まだ第十四条第一項若しくは第十九条の二第一項の規定による承認又は第二十三条の二第一項の規定による認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

ここも補足説明が必要なんですが、14条1項も23条の2の第1項も読んでみましたが頭痛がしそうな内容で、どうもと言うか当然のようにIPVも未承認医薬品に該当するだろうぐらいしか私には言えません。医薬品であるかどうかの基準はもう一つあるようで、平成14年8月28日付医薬発第0828014号厚生労働省医薬局長「個人輸入代行業の指導・取締り等について」に、

2 医薬品の範囲

 薬事法第2条第1項第2号又は第3号に規定する医薬品に該当するか否かについては、昭和46年6月1日薬発第476号厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の監視指導について」の中の「医薬品の範囲に関する基準」として、具体的な判断のための基準が示されているところであること。

昭和46年の通達とはえらく古いのですが、どうもそれらしいものはありました、平成19年4月17日付薬食監麻発第0417001号厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課長「無承認無許可医薬品監視指導マニュアルの一部改正について」の中に、

医薬品とみなす範囲は次のとおりとする。

(一) 効能効果、形状及び用法用量の如何にかかわらず、判断基準の1.に該当する成分本質(原材料)が配合又は含有されている場合は、原則として医薬品の範囲とする。

(二) 判断基準の1.に該当しない成分本質(原材料)が配合又は含有されている場合であって、以下の1.から3.に示すいずれかに該当するものにあっては、原則として医薬品とみなすものとする。

  1. 医薬品的な効能効果を標ぼうするもの
  2. アンプル形状など専ら医薬品的形状であるもの
  3. 用法用量が医薬品的であるもの

やはりIPVは該当しそうな気がします。そうなると広告は厳禁になるのですが、これもググると「やってます」のHPは散見されます。広告と解説は違うのかもしれませんが、線引きがどうなっているのか気にはなるところです。


この点をもう少し調べておきたいのですが、厚労省の医薬品等の個人輸入についてから、

一般の個人が自分で使用するために輸入(いわゆる個人輸入)する場合(海外から持ち帰る場合を含む。)には、原則として、地方厚生局(厚生労働省の地方支分部局)に必要書類を提出して、営業のための輸入でないことの証明を受ける必要があります

これが医師が個人で輸入してIPV接種された場合にどう適応されるかよくわかりません。まさか実費で接種されているのでしょうか。そういうところもあるかもしれませんが、これだけ手間をかけて輸入して接種しているのですから、それなりの手数料は欲しいところです。ここについては、それ以前に医師が個人輸入した時は「どうやら」医師以外の個人が輸入した時と扱いが違っていそうだはあります。

ここも検索していくと厚労省HPにあるチラシに医師・歯科医師の方へ医薬品等の個人輸入についての注意と言うのが見つかりました。そこには、

日本の薬事法に基く承認や認証を受けていない医薬品や医療機器の宣伝広告などを行うことは、違法行為です。

医師が輸入した医薬品でも薬事法68条は適用される事が確認できます。未承認薬投与の責任については、

医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入については、輸入者である医師・歯科医師の責任の下で使用されることを前提に輸入が認められています。

未承認薬の責任まで厚労省(国)が負わないのは当然といえば当然なんですが、神奈川県で知事の指示の下で行なわれるされる県立病院でのIPV投与の責任問題は微妙になります。知事は県が賠償責任を負わないとはしているので、賠償責任を負わない業務命令はチト珍妙になります。

そうなると整合性をつけるには、県立病院の医師(小児科医になるだろうなぁ)の中で、IPVを個人輸入し、接種したいと希望する県立病院医師に対し、その医師の責任で接種する許可を与えるになら筋はなんとか通ります。ただなんですが、そういう設定の時に接種代金の扱いはどうなるのでしょうか。

みみっちい話ですが、接種した医師が責任を負うわけですから、その代わりと言っては変かもしれませんが、ワクチン接種に伴う利潤は接種した医師に与えられるわけです。これを代金は病院収入となり、トラブル発生時の賠償責任等は医師個人では余りにも割りの合わない話になります。たぶんこれから検討するんだろうと思いますが、なかなか難しそうなお話です。


もう一つ

 医薬品の輸入については、日本国内に不正に流入することを未然に防止し、また、国民の健康被害防止の観点から、薬事法や関税法の規制を受けます。

 医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入は、以下の1.〜3.に当てはまる場合に認められます。

  1. 治療上緊急性がある
  2. 国内に代替品が流通していない
  3. 自己の責任の下、自己の患者の診断または治療のために使用する

ここの1.〜3.の条件は文意として”or”ではなく”and”と取るのが妥当です。ワクチン輸入は前例が無いわけでなく、IPV以外にも輸入され接種されているものがあるのは周知の通りです。既成事実としてはワクチン輸入は可なんですが、こういうものの運用は運用者の意思次第で解釈が変わります。おそらくこれまでは広義の解釈で承認されていましたが、神奈川県の様に厚労省に喧嘩を売るような状況なら解釈運用が変わる可能性はありうると懸念されます。

懸念の延長線上ですが、妙に話がこじれると現在のところ輸入が許可され接種されているIPVや他のワクチンに対する扱いも変わってこないかです。未承認の輸入ワクチンは規定を狭義に解釈すれば不可となります。予防医療ですから緊急性があるとは言えず、代替品として国が承認しているOPVがあり、診断にも治療にも用いられないと運用者が判断する事も可能だと言う事です。

ただ厚労省がそこまで角を立てれば、IPV待望世論に油を注ぐ事にもなりますから、今後の展開が注目されます。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/21 08:37 ひとまず、ここを読んでました。

> ポリオの会のホームページ
> http://www5b.biglobe.ne.jp/polio/

生ワクチンからのポリオ発症と、ポストポリオの件があるので、厚生労働省が態度を硬化するとも考えにくいのですが、難しい側面ですよね。

関連情報
> 第2回ポリオ不活化ワクチン検討会 進展なし
> http://lohasmedical.jp/blog/2011/10/2_4.php

> おとなりの中国でポリオのアウトブレイク
> http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/fdb371bdc5c4b922013e919604c9bea5

> 再掲 保護者へのお願い 不活化ポリオワクチン接種の準備
> http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/2b634e8fcd639ec0366b72b2c12ae6f6

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 09:03 >県立病院の医師(小児科医になるだろうなぁ)の中で、IPVを個人輸入し、接種したいと希望する県立病院医師に対し、その医師の責任で接種する許可を与えるになら筋はなんとか通ります。ただなんですが、そういう設定の時に接種代金の扱いはどうなるのでしょうか。

これなのですが
地方独立行政法人 神奈川県立病院機構
神奈川県立こども医療センター
http://kanagawa-pho.jp/osirase/byouin/kodomo/
が現在IPVの予防接種をされていないようにHP上思えたのですが
どうでしょうか

当直明け当直明け 2011/10/21 09:18 今回の神奈川知事に対する小宮山大臣の発言は厚生官僚の意見の代弁と言ってさしつかえないかと思いますが、とにかく新型インフルエンザ騒動の時のような輸入ワクチンの治験・緊急承認は絶対にやらないということですね。
ただ厚労省もあまり意固地になって現在の個人輸入ワクチンを規制・取り締まったりすることは道理的にどうなんでしょうかね、これって意味あります?

また完全にOPV=悪、IPV=善みたいな勧善懲悪問題にしてしまうと、上記にリンクされている第2回ポリオ不活化ワクチン検討会で話題になったような抗体保持の為のIPV2回接種後の遠隔期にOPVみたいな検討すべき問題もできなくなってしまうんじゃないでしょうか。

ところでサノフィ社が開発している単独IPVの開発・承認のタイムスケジュールはどうなっているのでしょうか。
再接種をいつどうやるとか全然話題に出てこないのですが、ちゃんと考えているんですかね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 09:19 あと思ったのは

神奈川県はこの事件の影響が強いのでは
1歳女児がポリオ発症、県内初のワクチン副反応か/神奈川県藤沢市
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1009180006/
藤沢市は17日、市内の医療機関からポリオ(急性灰白髄炎)の発生届け出があったと発表した。発症したのは市内在住の1歳の女児で、ポリオワクチンの予防接種の副反応とみられる。副反応によるポリオ発症は、県内では初めて。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 09:33 連投すいません。

>また完全にOPV=悪、IPV=善みたいな勧善懲悪問題にしてしまうと、上記にリンクされている第2回ポリオ不活化ワクチン検討会で話題になったような抗体保持の為のIPV2回接種後の遠隔期にOPVみたいな検討すべき問題もできなくなってしまうんじゃないでしょうか。

輸入例による単発例あるいは限局的なポリオ集団発生は起きた場合、OPVで対応するしかないと理解しています。間違っていたらご指摘ください。
(ポリオ患者さんが入院する病院の医療関係者はどう対応されるのでしょうか)

ただ、出典がよくわからなかったのですが・・・

うろうろドクター 様のブロクでは
小宮山厚労相、言っちゃいましたね… http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/33206002.html
では
(輸入)不活化ワクチンが100%安全という訳ではありませんが、生ワクチンより安全性は高いという評価は、ほぼ定まっています。
となっています。

当直明け当直明け 2011/10/21 09:40 京都の小児科医様
レスありがとうございます。

>不活化ワクチンが100%安全という訳ではありませんが、生ワクチンより安全性は高いという評価は、ほぼ定まっています。

同意しますが抗体保持という意味で大人になるまでIPV再接種をつづけるのか、その費用はどうするのかそのあたりの問題も含んでいると思うんですよ。
IPV2回投与後にOPVを投与すると決定的にVAPPの発症頻度が下がる、しかもその後の抗体保持が長期に見込めるという先生方の主張が前述の検討会でされた由です。

元ライダー元ライダー 2011/10/21 09:56 皆さま、昨日は古い記憶から騒ぎ立てして申し訳ありませんm(_ _)m
でもそれが、今日のお題につながったとポジティブに思いこんでおきます(笑)

>厚労省がそこまで角を立てれば、IPV待望世論に油を注ぐ事にもなります

厚労省もそう考えて、細々と行われている限りは小児科医の個人輸入に目をつぶっていたのだと思います。
しかし、神奈川県知事が騒ぎ出した今となっては、国産IPVができたら治験中止にする前提で、神奈川県を治験に誘導するのが厚労省にとって上策だと思います。
中止にする前提ですからデータ収集もそれなり(問診のみとか)でよろしいかと。

>有償治験薬
40年間治験が継続している丸山ワクチンという前例があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%B8%E5%B1%B1%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3
http://vaccine.nms.ac.jp/general/index01.html(ページの最下部)

嫌われクン嫌われクン 2011/10/21 10:16 個人向けの輸入代行とは別に、医療機関向けの代行輸入業者が存在してます。
煩雑な手続きは業者に任してみてはどうでしょうか。

http://www.pharman.jp/

SeisanSeisan 2011/10/21 10:28 個人輸入にあたっては、代行業者がその手続きを、行政書士に依頼することを含めてやってくれます。
書類としては、医師免許、輸入申請書類(委任状)を出せば、海外に発注したワクチンの通関に必要な薬監証明と輸入許可をとってくれます。ので、今はそうめんどくさい手続きはありません。

ただ、医師=院長である個人開業医はいいんですが、病院などだと、さらに「院長(病院責任者)」から輸入する医師への権限委任状というのが要りまして、これが「輸入した名義の医師がその責任において使用する」ということだと思います。

つまり、輸入したワクチンをその病院から持ち出して使用したり、名義の医師以外が勝手に使用する、ということを認めていないという風に解釈できると思います。

ちなみに、IPVは野生株ポリオの流行阻止には十分な効果がないことがWHOも言ってますので、IPVに切り替わったからと言ってOPVの生産が完全に止まるわけではないようです。
もちろん世界の流行地では、IPVでは制御できないからOPVが継続して使われています。

ちなみに、検討会ででていた資料の中でも、アメリカでのOPV/IPV移行期(1994-99)のIPV2回後OPV2回接種法ではVAPPの発症なし(同期間中のOPVのみ例では発症あり)という報告が取り上げられています。

アメリカでは逆にIPV完全移行後の交代保有レベルの検討で、10代半ばでの追加接種が検討されているようですね。
ヨーロッパではIPV5回、というところもありますから(確か英国だったかな?すいません、ど忘れしてます)、IPVに関しては今後日本でも長期免疫にかかわる接種回数の検討はされると思います。

そのため、うちでも今のところOPVが使えるという前提でIPV2/OPV2のコンビネーションをお勧めしています。

当直明け当直明け 2011/10/21 10:38 Seisan様のおっしゃるような柔軟な論議を政策に結びつけてもらいたいのですが、なんでこんなに意固地なんでしょう。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 16:52 わたしは美容外科自由診療なんで、ボトックスやヒアルロン酸などの個人輸入は日常業務です。
安く上げるには、
1)自分でネットを駆使して世界中のサイトを当たり、取引して購入後、薬監証明などの書類を自分で書いて提出する。
2)代行業者に、大量に買うから、と交渉して、まけさせる。
3)自前で輸入代行会社をつくってしまう。
があります。
私は、勤務医のころに、手探りで1)を始めた(患者には使ってない。練習のために家族や友人に使った)のですが、そんなに難しくないです。クレジットカードで購入すると、FEDEXやDHLで送ってくるのですが、通関で留められて、同時にFEDEXやDHLから電話で連絡が来ます。確かに自分が注文した荷物だと伝えると、FAXで薬監証明の書類を数枚送ってきますので、それを書いて、医師免コピーとともに送れば、荷物が届きます。
2)は今やってる方法ですが、まあ、普通にかけひきです。3)は、高須クリニックなんかが、やってました。自分も安く仕入れられるし、ついでに他の美容外科相手にも商売してしまおうと言う魂胆です。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 16:59 >神奈川県知事が騒ぎ出した今となっては、国産IPVができたら治験中止にする前提で、神奈川県を治験に誘導するのが厚労省にとって上策

仮に上記が上策で下記が下策で、黒岩知事の狙いがそこにあるとわかっていても
神奈川県がこのまま突っ走ってゆけば、厚生労働省(関東信越厚生局?)として
薬事法違反で処分せざる得ないのでは・・・


>本当に個人輸入で自己の患者に使用している小児科医も騒ぎに巻き込まれ、IPVを個人輸入できなくなる恐れがあります。でないとダブスタですからね。
>薬事法違反で処分したら、それこそ黒岩知事の思うつぼだろう
 
今回のお笑い厚生労働行政の主役は健康局長と理解しました。
http://twitter.com/#!/KamiMasahiro
ポリオ続報。神奈川県担当者が厚労省健康局長に呼びつけられ、怒鳴りつけられた。小宮山大臣と黒岩さんが直接議論すればいいものを。医系技官の本領発揮かな?

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 17:06 事実関係は不明ですが、下記の記事で私は健康局長をチェックしていました。
(ちょっと思い出したので・・・)あまりにそのまま
http://medical-confidential.com/confidential/2010/09/post-137.html

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 17:10 代行業者も大小さまざまですが、Seisan先生のお書きになってるような薬監証明を行政書士にさせるようなところは、たぶんRHCとか、代行業者の中でも大手ですから、手数料はいろいろ割高になるんじゃないかと。ただし、ネットで調べてみたら、ショックなんかが起きたときのための補償制度ももうけてるみたいですから、ワクチンなんかの場合は、無難なんだろうなあ。
代行業者には、1)製薬会社(メーカー)と直接契約している正規日本代理店、2)それ以外、という分類もあって、2)は、たいてい、シンガポール経由で来ます。なんでシンガポールかというと、あそこは荷物を陸揚げして倉庫で保管しても、その時点では関税が発生しないんだそうで、そのため、世界中のモノの一時保管庫となってます。
たぶん、世界中の病院からの「横流し」品が集まってるんだと思いますが、ときどきびっくるするような安価なブランド薬の案内が来たりします。まあ、わたしは、お客様の信用第一を考えて、正規のところに大量発注で、そこそこ無難に買い叩いてるわけですが(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 17:18 ポリオのIPVの自由診療接種が薬事法違反なら、わたしら美容外科医の立場がないです(^^;。
厚労省にしたって、自分たちが関わりたくないから、医師の個人輸入、個人責任でやってくれ、って言ってるわけで、それをわざわざ問題視して自分の首絞めるわけがない。

この手の(不活化ワクチン=安全)ビジネスは、自由診療に限りますよ。そこに価値を感じてお金払おうって以外のひとを相手にしないほうが、お互いのためです。
世の中、いろんな価値感、考え方のひといますからね。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/21 17:22 リンク。

> http://mobile.twitter.com/kenpo_shibuya/status/127255301190725632

前後のツイートも重要かも。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 17:28 >Seisan様のおっしゃるような柔軟な論議を政策に結びつけてもらいたいのですが、なんでこんなに意固地なんでしょう

ワクチンの政策いっしょうけんめいやっても、厚労省の天下り先増えないもんね。へたに関わって、責任だけかぶりたくないわけです。
美容外科系の薬剤もそう。これの管理きっちりやったときの、自分に降りかかる責任と、美容外科業界への天下り先の可能性考えたとき、責任>>>天下り先(^^;。
逆に考えると、当分この領域は野放しなので、いろんな自由競争の場となるわけで。

SeisanSeisan 2011/10/21 17:33 うちが使っている代行業者の通関手続きの代行費用は確か4-5万円だったと思います。
健康被害補償制度は、賛否両論な保険制度ではあります(裁判でワクチンとの関連性が認められて初めて補償される)が、その分はワクチン代に乗っているようです。

まあ、今回の神奈川県の騒ぎのキモは、神奈川県でもすでに複数の小児科がIPV接種をしているにもかかわらず、医師会どころか、そういったところに意見を聞くこともなく突然知事が(システムもわかってないのに)ぶち上げた、というところですね。

いきなり言われても、医師会も小児科医会も協力できるわけがない。

もちろん、私が所属する医師会でも、主にリスクばかりを気にしている人ばかりで、賛同者は少数派ですから。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 17:52 クリニックの収益考えて、代行費用節約しようと思ったら、いちばんいいのは、海外の知人のドクター(がいればですが)にお金支払って、日本に送ってもらう方法だと思います。
これだと、一番中間マージンが少ない。
日本でのIPVに関する行政対応の遅れを憤って、よりよい小児科診療を実践するために協力して欲しい旨、訴えれば、人の良い先生なら、実費で送ってくれると思います。
人の良くない先生でも、そのワクチン、自分とこで消費したことにすれば、お小遣い稼ぎになる(^^;。
日本到着後の薬監証明の書き方は、上に記した通りで意外と簡単です。ていうか、たぶん税関の役人、読んでもよく解らない、多分。
人数分の同意書が必要となるでしょうが、前回接種したひとの同意書を数そろえて提出しておけば通ります。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 19:00 >いきなり言われても、医師会も小児科医会も協力できるわけがない。
>もちろん、私が所属する医師会でも、主にリスクばかりを気にしている人ばかりで、賛同者は少数派ですから。

ということで上策でも下策でもなく中策?神奈川県医師会が反対キャンペーンをされて
いることを知りました。(このキャンペーンの中身:文章が知りたいです。どこかに
あればと思います。)

>手の(不活化ワクチン=安全)ビジネスは、自由診療に限りますよ。そこに価値を感じてお金払おうって以外のひとを相手にしないほうが、お互いのためです。
世の中、いろんな価値感、考え方のひといますからね。

この自由診療はいわゆる医療におけるTTP:環太平洋戦略的経済連携協定(かんたいへいようせんりゃくてきけいざいれんけいきょうてい、TPP、Trans-Pacific Partnership、またはTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)と関連があるかどうかが
ちょっと気になります。

ママサンママサン 2011/10/21 19:38 IPVの個人輸入量は、現在では月間二万本と聞いていますし、さらに増加中。
発注から受領まで代理店を通せば二ヶ月未満。

厚労省が頭を痛める理由は、まず、ここにあり、だと思っています。
母親、保護者が、それだけ求めてしまっている。

>当直明けさま

>ところでサノフィ社が開発している単独IPVの開発・承認のタイムスケジュールは
>どうなっているのでしょうか。
>再接種をいつどうやるとか全然話題に出てこないのですが、ちゃんと考えているんですかね。

えと。
知る限りでは、すでに三回接種まで治験は進んでます。
ところが、厚労省は、本来、学齢期に入ってからでもいい四回目の接種の治験まで求めている。
しかも、三回接種+ブースとの間隔一回が一年。(わけわからん)
三回接種の治験データだけなら、そう先ではない時期で承認申請可能と聞いています。

>同意しますが抗体保持という意味で大人になるまでIPV再接種をつづけるのか、
>その費用はどうするのかそのあたりの問題も含んでいると思うんですよ。

IPV四回で終生抗体維持、がアメリカ小児科学会の見解。
それをいい始めるならOPV二回という世界の掟はずれの日本のやり方の結果としての三型ポリオ抗体の低さ、を指摘すべきではないでしょうか。
さらにいうなら。野生種が根絶されているニ型を、生ワクからはずすべきですね。

で、付け加えるなら、単独ワクチンでポリオは先進国ではありえない。
混合ワクチンに切り替えたとき(四種ではなく、さらに五種、六種となったとき)まで考えた費用の問題を考察すべきでしょう。

卵の名無し卵の名無し 2011/10/21 21:24 厚労省が製薬会社に書かせたインフルエンザ「治療」薬利連座の改定添付文書に赤文字印刷で「ワクチン療法」の語句があり呵呵大笑しました。
天下痢肛漏省と鼻糞錬金丹製薬会社の「医は算術」談合癒着利権ツーカー頭にとっては、ワクチンとは金になる特定の疾患傷病の「治療薬」らしいです。ワクチンはぜんぜん治療薬ではないのにね。何たる無知蒙昧かつ厚顔無恥。低能無恥な箱物汚職行政と全く同じですな。

まあこの恥さらしな天下痢肛漏省ある限り日本の医療福祉行政は須らく役人の死ぬ死ぬ詐欺裏金作り専用囲い込み草刈場でしょうね。
やっぱコウロウショウ要らん、なw

元ライダー元ライダー 2011/10/21 22:28 >この自由診療はいわゆる医療におけるTTPと関連があるかどうかがちょっと気になります

私の懸念はまさにその関連なんですよ。実態として神奈川県による輸入が許されるのなら、神奈川県の代わりを営利企業が勤めても許されない道理は無い。ワクチンが許されるなら他の薬が許されない道理は無い。このようにどんどん拡大されるが懸念があり、さらにTTPがその背中を押すわけです。まともな薬ばかりならそれでもい良いのですが、そうでない薬は少なくない。神奈川計画と同形態で、例えばレメディ類似薬を営利企業が導入しようと試みても阻止できる理由がなくなってしまいます。だから、今回の神奈川計画に柔軟な対応は無理。これ許したら、いろんなビジネスモデル(私としてはそれを考えるのは楽しいですが)が生まれます。

いや、だから、目の前の善だけしか見ないと、巨悪が生まれてしまうことも考えないと。
これについてはいろんな教訓があったと思いますよ。
目も前の患者に過労死レベルまで働いて最善を尽くそうとすることが、医療システム破壊に結びつくとか。
皆さん、分かっているはずだと思いますが。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 22:59 >神奈川県による輸入が許されるのなら

いや、輸入代行っていうのは、あくまで医者が輸入するのであって、代行は輸出相手を紹介したり、書類の提出を手伝ったりってだけですから。
当然、IPVを接種した全責任は、接種した医師にあるのであって、神奈川県も、代行業者も、何も責任負いません。
これは、私の知る限り、日本独特のシステムです>医師にのみ許される個人輸入。
そういう意味じゃ、日本はTTPの最先端です。既に。

たとえば、お隣韓国だと、日本の薬を、韓国の医者が個人輸入しようとしても不可です。ロシアでもそう。国が規制してます。
韓国の場合は、韓国内の製薬企業保護(ブランドでも何でもパクるとこだし)、ロシアの場合は特定の企業のみに輸入の権利与える利権がらみですが。
おかげで韓国やロシアでは、ある種のメイドインジャパン薬剤が高価なので、ムニャムニャ。
日本のお医者さんは、この、医師免一枚で個人輸入できるという、世界でも類のない利権を与えられて、まさに猫に小判、外国の医者がよだれたらして羨む立場、まさに利権に全然気がついてない。
これを認めてくださってるのは、ほかならぬ厚労省、厚労省バンザイ(^^;

いや、ほんと、ボトックスやヒアルロン酸の個人輸入が禁じられて、厚労省認可の正規代理店通してしか入手できなくなったら、足元見られて価格倍になるよ、きっと。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/21 23:03 さっきはスマート・フォン関係だったので、文字開きできなかったのですが、一応、開いておきますね。

> http://twitter.com/#!/kenpo_shibuya/status/127255301190725632
///
RT @kenpo_shibuya: 神奈川県の不活化ポリオの助成に関連して。九月下旬の自分の議会質問直前にも厚労省に照会をかけ、「自治体による助成を妨げるものではない」との回答を口頭でだが得ている。トップによって判断が左右されるような種類の話ではないだろう。いったい何を迷走しているのだか…

posted at 15:01:29
///


http://twitter.com/#!/kenpo_shibuya/status/127261944787902464
///
@kenpo_shibuya: 23日午後、某神奈川県議会議員に対して不活化ポリオワクチン助成政策についてお話しすることに。同席したい方いらっしゃいますか?(私と面識のある方に限ります(^_^;)

posted at 15:00:39
///


http://twitter.com/#!/kenpo_shibuya/status/127265221831163904
///
RT @kenpo_shibuya: もし神奈川県議さん(他の方でもいい)で不活化ポリオについて話聞いておきたいと言う方いらっしゃったらいくらでも話しますし、関係者ご紹介しますよー。他党でも問題なし。

posted at 17:18:08
///

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 23:25 追記ですが、
薬剤に関しては、TPPとは逆に、たぶん世界的に自由な個人輸入が禁じられていくと思いますよ。
なぜなら、製薬会社が巨大で、薬剤価格を維持するために、各国政府に働きかけるだろうから。
そうすれば、たとえばアフリカではエイズの薬の価格を下げて、先進国では高くすることが可能でしょ?するとアフリカで買える人が増えて売り上げ増えるだろうし。

IPVワクチン、公費で助成が広がれば、次にワクチンメーカーは、輸入代行窓口をRHCとかに一本化して、RHCが中心となって、それ以外の個人輸入は正規代理店通してないから、中国製のニセものかもしれません、危険です!キャンペーンだろうなあ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 23:32 IPVワクチンの公費助成、いいことなんでしょうけど、外資ワクチンメーカーに日本が貢ぐ結果となってしまう点だけが、どうにも悔しい。
医者は、個人輸入の制度を活用して、正規代理店候補の代行業者以外のルートから、偽者でないワクチンを入手する努力をするべきでしょう。海外の知人友人ドクターのつて辿るとか。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/21 23:44 美容外科のボトックスやヒアルロン酸だと、正規代理店契約した代行業者なんて全然ありがたがらずに安さだけ考えて、香港やシンガポールに発注する医者多いから(ていうかそれも良いほうで、中国製韓国製のコピー商品使ってるとこも多い)、結果的に正規価格下げる結果になってるんだけど、IPVワクチン、個人輸入ってだけで恐る恐るの真面目なお医者さんしか居ないとなめられると・・なんかマズい気がしますね(^^;。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/22 01:45 まあ、細かいところは分からない部分も多いのですが、基本的な流れは下記で出てますけど。この流れは多分、変わらないでしょう。

> http://lohasmedical.jp/blog/2011/10/2_4.php
///
●ポリオの生ワクチン(OPV)を今年4−6月に接種した人は、前年同期に比べて17.5%減。

●不活化ワクチン(IPV)を個人輸入している医療機関でワクチン接種を受ける人が、今年に入って急増、医療機関への患者への不活化ワクチンに関する問い合わせ・希望も増えているが、希望者に比べ実施施設が少ないのが現状。
///

で、理想的なのは下記の内容。ですので、別に OPV がなくなるわけでもなく、別に IPV をうつ事を禁止しなければ、もしくは、今回の大臣発言みたいに、妨害しなければ良いだけ。
///
●ワクチン関連麻痺(VAPP)は、OPVの初回接種後に生じるケースが最も多い。IPVを2回接種した後にOPVを接種すると、VAPPの発症は相当低下する
///

ちなみに、推測ですが、なんでこんなに生ワクチン接種忌避が起きているのか、というと、既に知っている方もおられると思いますが、VAPP の頻度が、依然考えられてた頻度より多いのではないか、これに尽きるでしょう。
ま、認知バイアスがあるかどうかは分かりませんけど、ここら辺見ると、ポストポリオにしても何にしても、どっちかというと、患者側に懸念が生じていて、どっちかというと医療側の認識が遅れているんじゃない、とまで思われているところでしょうね。

> http://lohasmedical.jp/archives/2011/03/post_129.php?page=3
///
そして残念ながら、ポリオ生ワクチン接種の危険性やPPSについては、医療者の間でもさほど認知度は高くないのが実情です。まして、麻痺以外の症状、例えば呼吸器症状や全身の歪みからくる腰痛など、ポリオとのつながりが分かりづらい場合は、関連が見落とされることも多いとのこと。
///

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/22 02:13 まあ、今までにも散々言われてきたことですが、こんな状態なのは、日本と北朝鮮だけ(ちなみに、北朝鮮も IPV 始めるという噂が。)という話ですよね。
まあ、アフリカとか中東とかもありますけど。詳しくは下記の地図でも見てください。

> ご存じですか ポリオ生ワクチンの危険
> http://lohasmedical.jp/archives/2011/03/post_129.php?page=2

どうするんだろうな。生ワクチンの麻痺の内容は接種後数十年ですからね。

> 忘れた頃にやってくるポストポリオ症候群
> http://lohasmedical.jp/archives/2011/03/post_129.php?page=3



私としては、別に自ら、そういった正しい接種への道(IPV接種)を模索している人を先導しろとまでは言わない(厚生労働省も天下りの話までは言わないが、色々しがらみあるだろうし。ちなみに、皮肉ですよ。)。
けど、IPV接種しよう、としている流れを妨害することないじゃん、と思いましたよ。
少なくとも、私の思考の下での感情論はそうです。

親御さんたちも、事情を知っている人は、あの発言とか、官僚の行動とか見たら、特に小山さんとか陳情を長年続けている人からしたら、物凄く嫌な気持ちになったと思います。

今後、どうなっていくかは分かりません。
また、国産?IPV も多分あと数年(!)したら出てくるんでしょう。ゆっくりとね。

でも、こういう課題もあるのに、何か非常に悠長だねえ、というのが私の偽らざる感想です。
> http://lohasmedical.jp/blog/2011/10/2_4.php
///
●ワクチン製剤の種類が増えることによるワクチンの互換性(有効性・安全性)や、単抗原ワクチンの開発の遅れによる問題(DPT接種開始後でOPV未接種の人が20万人以上になる見込み⇒DPT-IPVを接種すると、結果的にDPTが過剰になり、局所反応が強く会われる可能性)なども課題。
///

まあ、今回のコメントは、微妙に皮肉感情が入っているところもあるのですが、まあ、今の私の偽らざる気持ちです。

...ひとまず、そんなところです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/22 05:04 >なぜなら、製薬会社が巨大で、薬剤価格を維持するために、各国政府に働きかけるだろうから

オーストラリアのようには製薬会社がない国もありますがTTPの問題は日本の農業と同じように日本のワクチン産業(きわめて弱小企業?)をどうするかの問題と思います。さらに日本の製薬会社をどうするかでは

元ライダー元ライダー 2011/10/22 08:39 >>神奈川県による輸入が許されるのなら

ちょっと言葉足らずでしたかね。「外形はともかく、本質的には神奈川県主導による輸入なんだから、それを許すなら、外形を整えるだけで営利企業が参入できる」ってことですよ。

つまり、抜け道を作っちゃうことになる。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/22 09:50 >なんかマズい気がしますね(^^;。

自由診療のおいしいところ(利益)を製薬メーカーや輸入代行会社に取られて、厳しいところ(責任)だけお医者さんが背負うことになりそう。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/22 10:45 >「外形はともかく、本質的には神奈川県主導による輸入なんだから、それを許すなら、外形を整えるだけで営利企業が参入できる」ってことですよ。
つまり、抜け道を作っちゃうことになる。

という問題点を公開の場にさらすことが黒岩知事の目的のひとつかもと知れないと思いました。

SeisanSeisan 2011/10/22 10:55 神奈川県の件の問題は、県が主導して輸入する(させる)ことではなく、むしろ、輸入ワクチンを、申請した施設・医師以外のところで用いられる、ということではないでしょうか。

費用補助なんてどうでもいい話で。

また、VAPPに関しては、疑似例まで全部「そうだ」としてしまうのはさすがにマスゴミ的すぎると思います。
確かにOPV由来であることの証明が難しいのはありますが、ポリオ症状であることをちゃんと評価すべきで、紛れ込み事例もいっしょくたにVAPPとしてしまうのは正常な判断を奪うことになりかねません。

OPVによるVAPPリスクは、従来厚労省が言ってきた4-500万接種に1例というのは事実上誤りであり、いま言い出している100万人対1.4というのがおおむね正しい数字と評価するべきでしょう(WHOでも100万対1くらいと言ってます)

また、IPVも現在国内に個人輸入されているものはMSD/Sanofiのものと、GSKのものがあり、いずれもソーク株ワクチンなんですが、GSKのものは国内導入予定なしです。もう一つの問題は、今後DPT/IPVが導入された場合、国産のDPT/IPV(ビケンが申請準備中、タケダが治験準備中)と輸入のDPT/IPV(InfanrixPolio:第一三共が治験準備中)との間で、相互使用性の問題がでますし、もしSabinIPV単独が出てきた場合、SabinIPVとSorkIPVとの間での相互使用性もちゃんと検証しなければいけないので、話は相当ややこしくなるでしょう。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/22 11:02 香港旅行で、海外オフショア銀行口座開設+日本で認められてない安全なお子様のワクチン接種ツアー、って銘打ったら、売れるかな?

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/22 12:02 VAPP については、こんな話がありますね。

> http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-2091.html

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/22 12:31 多分、診断を広げ過ぎると、紛れ込み事例が出てくる懸念ありますが、多分、見過ごされている事例も、それなりに、あるのでしょうね...。
期間空くと、陰性反応になっちゃう、と言うのが、悩ましい...。

SeisanSeisan 2011/10/22 12:43 同一の効能、という点で比較するなら、日本のワクチンのクオリティは相当高いですよ。

なにせ、中国では
「貧乏人は国産ワクチンしか使えず、普通の人は欧米製ワクチンをうち、金持ちは日本製ワクチンを指定する」なんて話があるくらいですから(笑)

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/22 13:50 >神奈川県の件の問題は、県が主導して輸入する(させる)ことではなく、むしろ、輸入ワクチンを、申請した施設・医師以外のところで用いられる、ということではないでしょうか。

神奈川県の件の問題は、県の担当者と健康局長の話し合い(下記)で明確にされると理解しています。

疑問点は2点
1.厚労省健康局長が神奈川県担当者を呼びつけることは何法によるものでしょうか
2.>怒鳴りつけられた。とのことですがくだんのモンスターキャリア問題はたぶん厚生労働省内でも問題になっているのではと推定します。このままでいいのでしょうか
次回もあると推定しますので、他のモンスター対策と同様にまず録音して議論を公開するか
医師の診断の元に心的外傷による県担当者の緊急入院ともあるかなと思いました。

http://twitter.com/#!/KamiMasahiro
ポリオ続報。神奈川県担当者が厚労省健康局長に呼びつけられ、怒鳴りつけられた。小宮山大臣と黒岩さんが直接議論すればいいものを。医系技官の本領発揮かな?
事実関係は不明ですが、下記の記事で私は健康局長をチェックしていました。
(ちょっと思い出したので・・・)あまりにそのまま
http://medical-confidential.com/confidential/2010/09/post-137.html

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/22 13:58 >同一の効能、という点で比較するなら、日本のワクチンのクオリティは相当高いですよ。

厚労省は、さっさと日本製ワクチンを認可して、中国はじめ各国に輸出を推奨すべきです。
さらに、メイドインジャパンの薬剤を宣伝して、メディカルツーリズムを推進するとよい。
それを怠って足をひっぱる厚労省は、確かにイランね(^^;。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/22 14:25 医系技官=キャリアかという問題や県担当者が省からの出向の場合もあるかも知れません。
さらに、県担当者に本件の状況を伺うことはありうると推測します。
が呼びだして怒鳴りつけた時点で局長資格はないと考えます。

ただ、事実関係が明確ではありませんので、録音しておくことと
ひとりでは合わないことが重要で、怒鳴りつけたことの事実が証明できれば
県知事を通じて、厚生労働大臣に抗議する必要があるのではと思いました。

当直明け当直明け 2011/10/22 15:40 Seisan様、まだおられますか?

>もしSabinIPV単独が出てきた場合、SabinIPVとSorkIPVとの間での相互使用性もちゃんと検証しなければいけないので、話は相当ややこしくなるでしょう。

以前私も心配した話題なんですが、国産のセービン株DPT-IPVの接種開始が始まった時点で、それ以前に輸入ワクチンであるソークIPV単独ワクチンを受けている子供はやはり何らかの相互作用の検討が必要ですか?
IPV接種後にOPVを接種しても問題ないみたいだし、今後の5年後の追加接種が問題になるはずですが。

YosyanYosyan 2011/10/22 16:37 当直明け様

Seisan様でないので役不足ですが、

 >子供はやはり何らかの相互作用の検討が必要ですか?

前例はあります。MRが出た時に、以前に麻疹なら風疹の単独接種を受けていた者は当初は接種不可で大混乱しています。日本脳炎の時もそうで改良型が出た時に、従来型を既に接種していたものは当初接種不可とされています。MRや日本脳炎なんてなぜ接種不可になったかわからないほどの製品の差でしたが、セービン株とソーク株の違いとなるとなおさらと私は思います。

SeisanSeisan 2011/10/22 23:00 おそレスですいません

当初出る予定の国産DPT-SabinIPVに関しては、その前にSorkIPVを接種しているということはほとんどありません。スケジュールの問題で、DPTを受けておらず、SolkIPVだけを単独接種しているということはほぼありませんから。もちろん、初期をDPT+SorkIPV単独を受け、追加接種がDPT-SabinIPVということはありえるんですが、今のところ、おそらくDPT/SabinIPVとほぼ同時に単独SorkIPVも認可される見込みですから、まず大丈夫だと思います。(初期にSorkIPVを受けた子はそのままSorkIPVを受けることができる)

また、HPVやロタのように、全く抗原性が違う(HPVはウイルスを不活化する方法ではなく、それぞれ別の手法で蛋白合成で作られてますし、ロタはヒトロタウイルスと遺伝子組み換えウシロタウイルスという別のウイルスを用いています)というものではなく、あくまでポリオウイルスの1〜3型をそのまま不活化したか、弱毒株を不活化したかという差であり、抗原部分自体にほとんど差がない点を考えると、相互使用性はそれなりにあると考えてもいいように思います。

たとえば、今でも麻疹や風疹、おたふくはそれぞれのメーカーで(オリジンはほぼ同じなんですけど)、違う弱毒株を用いてます(おたふくは海外のものは全く別系統の弱毒株ですが)し、DPTでも元株は少し違います。それでも相互使用性は確保されているので、検証というものは必要ですが、決して使えないわけではなさそうです。
(特に海外赴任中などに米国などでDPTやMMRなどの接種を受けて、追加を日本で受ける場合がありますが、それでも効果は確保できるとされています)。HBは多少微妙なようですが。

混乱するのは、純国産DPT/SabinIPVと別に治験が予定されている海外導入のDPT/SorkIPV(InfanrixIPV)が出てきたときに、DPT部分も結構抗原量が違ったりするので、どうなるのか、でしょう。

HPV/ロタワクチンに関しては、相互使用性の検討は一切しておらず、おそらく効果は十分に出ないでしょうと両メーカーからの見解を頂きましたので、これの方がよほど大変そうです…

おまけですが、ワクチンに関しては、日本のワクチンは総じて副反応を減らすために抗原量が少なめに設定してあり、ワクチンを打ったら熱が出るのは当たり前、というコンセンサスができている海外製ワクチンのほうが抗原量が多い、あるいはアジュバンドが強いという傾向であり、そのため、抗体獲得に関しては総じて海外製のほうが良好なようです。
水痘なんか、全く同じ株(これは日本製ですね)なのに、海外メーカー品は抗原量が3割くらい多いそうです。

当直明け当直明け 2011/10/23 08:13 Seisan様、Yosyan先生ありがとうございます。

ソーク株のワクチンで接種を始めた方はやはり同種ワクチンで計4回ということになりそうですね。

話は飛びますがSeisan様がレスされた話題
>OPVによるVAPPリスクは、従来厚労省が言ってきた4-500万接種に1例というのは事実上誤りであり、いま言い出している100万人対1.4というのがおおむね正しい数字と評価するべきでしょう(WHOでも100万対1くらいと言ってます)
>神奈川県担当者が厚労省健康局長に呼びつけられ、怒鳴りつけられた。

最近上先生から情報がボロボロ出てきてますので私も注目しています。神奈川の上先生の知り合いの先生に日医のお偉方からの指令で知事の翻意をさせるよう努力しろと言われたとか。

厚労省に関してはこういう小さいウソの積み重ねとか地方の職員を呼びつけるお上の体質とかがムカつくんですよね。

厚労省の対応に関して渋谷区議員の書き込みでは
>九月下旬の自分の議会質問直前にも厚労省に照会をかけ、「自治体による助成を妨げるものではない」との回答を口頭でだが得ている。トップによって判断が左右されるような種類の話ではないだろう。いったい何を迷走しているのだか…

と書き込まれています。

ママサンママサン 2011/10/23 13:05 知りうる範囲だけ。

1)サノフィのIPV治験
 通常ではない、迅速承認手続きでやる、ということで進んでいるようですが、プロトコールの設定について厚労省内でバトルあり。導入積極派、敗北。それで半年以上、申請が延びることになった。

 恐らく(推測です)、四種混合後のブースト一回を、厚労省はOPV(日本ポリオ研究所様独占提供)でやろうと考えていたのかもしれないが、「どう考えたってありえない」ので急遽、今年五月にサノフィに泣きついた。しかし、承認手続きの詳細が決まっていないのでサノフィ困惑、という構図。

2)自治体による公費助成を妨げるものではない
 8月末、黒岩知事宛の起案書を書いたとき、しかるべき霞ヶ関の方にお問い合わせ。未承認ワクチンに対する公費助成を行っても法理的に妨げるものはない。つまり、合法。

3)ポリオ患者の実数
 日本では不明・・・ですね。
 取材した子ども。両下肢に重度の麻痺あり。最初に診断した医師がポリオを疑ったのでワクチン由来ポリオウイルスがしっかり検出され、国の補償対象に。(珍しいケースです)
 その子、右手の母子に軽い麻痺があります。よく見ていないと気がつかないくらい。
 両下肢の重い麻痺があるから受けられるリハビリ作業の担当者が、成長してゆくにつれそれに気がついた。
 一過性の麻痺、軽度の麻痺は、見逃されているでしょう。間違いなく。

当直明け当直明け 2011/10/23 14:09 情報ありがとうございます。
5年後以降のブーストをIPVでやるんでしたらセービン株IPVでやるべきですね。ここまで国産にこだわってきたのですから。
m3でも弱毒セービン株での4回接種で本当に大丈夫なのかという不安が聞かれます。将来大人で野生株の流行が起こるのではと言う懸念。
セービン株DPT-IPVを4回行ってブーストをサノフィのソーク株IPVでというのは下策でしょう。国産単独IPVの開発承認遅れの保険をかけているのであればそれは今やることではないと思います。この点は間違いがあるかもしれないのでこれ以上は申しません。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/23 14:33 すいません。
>しかるべき霞ヶ関の方にお問い合わせ
って誰でしょうか

誰かを公表できない理由があるのでしょうかとか疑問に思いました。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/23 15:09 追加ですが・・・
>未承認ワクチンに対する公費助成を行っても法理的に妨げるものはない。つまり、合法。

合法か合法でないかを霞ヶ関が判断する。さらにその事実(問い合わせた日付。問い合わせ者名。回答者名)を公表できない。
こういった発展途上国体制が日本の予防接種体制の問題であると理解しました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/23 16:04 > http://kenko100.jp/news/2011/10/18/03

背景事情等の説明。県立病院機構所属の医師の個人輸入の形。

SeisanSeisan 2011/10/23 17:36 国産DPT/SabinIPVは従来のDPTからの移行として実施されますから、接種プログラムは3か月から3-8週の間隔で3回+1年後追加1回の4回接種でデザインされています。一方でSorkIPV単独は2か月から2か月おきに3回+4-6歳で追加1回の4回接種(北米型)が基本なので、DPT/SabinIPVと同じスケジュールで単抗原IPVを入れるとなると、特に追加接種においてやはりちゃんとした治験が要求される可能性が高いです。

第一三共がするといわれているInfanrixPolioに関しても、同様のことが言えると思います。
特に米国ではDPT自体は初期3回(DPTP)、1年後追加1回(ポリオなし)、4-6歳でもう一回(DPTP)の5回接種ですから日本導入時にどう使うか、のデザインはかなり難しいと思います(ポリオは4回接種)。

あと一応、抗体獲得効果に関しては、SabinIPVもSorkIPVも同等であるといわれています。というか、そうでなければさすがにSabinIPVは使えませんからね。

前にもあげましたが、DPT/SabinIPVワクチンの申請如何によっては、SabinIPV単抗原ワクチンも同等品として治験を省略して承認申請が認められるかもしれない、という話も聞こえています。

当直明け当直明け 2011/10/23 23:23 m3で心配されているのは遠隔期での抗体保持なんです。不活化ワクチンだと成人になったときに自然株での流行が起こるのではという危惧がありますが、これは未知の世界なんで私はなんともコメントできません。
ソーク株IPVの不活化ポリオワクチン Imovax Polio には確かに再接種(booster)の記載があります。ポリオ蔓延地域に行く、住む場合にのは再接種が必要です。やはりセービン株IPVで我が国が今後いくのであればセービン株の単独ワクチンが必要になってきますし、これはこのワクチンを輸出産業とする意味でも必須ではと考えます。

ママサンママサン 2011/10/24 11:13 >京都の小児科医さま

>誰かを公表できない理由があるのでしょうかとか疑問に思いました。

はい。
理由があります。
きわめて個人的な政策提言をするにあたり、きわめて個人的に照会したものである、というのが私の場合の実態。
公ルートを使ったのではないということです。
「県庁の官僚に問題を理解させられるか?」「既存法制を揚げ足取りにつかわれないか?」。
の二点が眼目。
この場で氏の実名公表することは、厚労省という組織の中で、彼に不利益をもたらします。

同時に、私の職種からいうと「取材源秘匿」のルールの中にあります。
公表してゆく予定のことですから。

それと、
まったく別の視点なんですが、
都立駒込病院では、ずっと前からIPVどころか、五種混合、六種混合を接種している。
すべて国内未承認。
病院としてやっているんで「医師の個人輸入」といういいわけが立つとは思いがたい。

SeisanSeisan 2011/10/24 11:33 SabinIPVは弱毒ワクチン株を用いるため、製造設備にかかるコストが軽減でき、その分ワクチンコストを下げることができるということで、意外と世界中の注目を集めています。
ワクチンそのものの輸出ができなくても、水痘ワクチンみたいにライセンス輸出は結構期待できると思いますが、この辺は、厚労省の胸先三寸、自由化議論も絡んできますからねぇ。

ところで、病院でそこの方針として輸入ワクチンをしているのは、もちろん海外渡航者(帰国子女)対応ということもありますが、病院で個人輸入をする際、実際に業務(ワクチン接種)を取り仕切る医師名で薬監申請をするんですが、必ず病院長からの委任状が要ります。
つまり、院長の指揮監督下で担当医が輸入し、使用するという形になります。
だから都立駒込や成育医療センターみたいなやりかたは可能です。
もちろん、その場合、何かあった時の最終責任は院長にあり、輸入者名義の医師の責任は間接的なものになります。
でも、だからこそその病院の院長の指揮監督から外れる他の病院や医療施設で使えないんです。

神奈川でも、県立病院にこういうやり方でさせれば(院長に業務命令という形でもいいから)、問題にはならなかったと思うんですが、なにせ、「県が仕切ってやってやる!」ですからねぇ(www

もちろん、ワクチン自体は海外で認可されているものは、原則すべて輸入可能です。

代行業者のリストには4混、5混、6混、MMR、PCV13やHPV9、破傷風から小児用HAワクチン、腸チフス、コレラ、髄膜炎C、マラリアなど全部載ってますよ。

ああ、そういえば鼻腔噴霧式弱毒生インフルエンザワクチンも輸入可能です。

SeisanSeisan 2011/10/24 11:35 追記:
よく勘違いされているようですが、結局のところ、「医師の個人輸入」ではなく、「医療機関が個人輸入している」という形なんです。
ただ、診療所だと医療機関の院長=接種担当医師で、原則一人ですから、個人輸入という言い方をしているだけ、と考えたほうが、誤解が少ないと思います。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/24 13:00 業務の指揮命令の範囲内では許可される、という感じですかね。
監督下であるから、という範囲という事ですね。その医療機関の。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 14:07 >結局のところ、「医師の個人輸入」ではなく、「医療機関が個人輸入している」という形なんです
いや、そんなことは無いという気がするけど・・。名前が医師個人なら、その医師による輸入以外の何物でもないのでは?

>必ず病院長からの委任状が要ります。
院内で接種する許可証みたいな意味合いではないですか?

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 14:15 >>結局のところ、「医師の個人輸入」ではなく、「医療機関が個人輸入している」という形なんです
もし、そういうことなら、医師と病院との間で、契約なり覚書なり取り交わしておかないと、医師個人の責任は免れようがないと思いますが。

元ライダー元ライダー 2011/10/24 15:13 IPVを否定する訳ではなく、野放図な未承認薬輸入の実態が気になって拘るのですが、moto先生に賛成。

>「医師の個人輸入」ではなく、「医療機関が個人輸入している」という形なんです。

本当にそうなら、もはや個人輸入ではありませんね。厚労省のチラシによれば『医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入については、輸入者である医師・歯科医師の 責 任 の 下 で 使用されることを前提に輸入が認められています。』

つまり、輸入者であるA院長(医師)の責任の下で、B医師が使用する場合はOK、だから、実際にはB医師が輸入し、使うのだけれども、A院長(医師)がB医師に輸入を委任(院長の委任状)し、B医師が業者に委任するという形ではないのですか?

「薬剤を実際に使用する医師による個人輸入」ではなく、「医師である病院長が個人輸入している」という形をとっているのだと思いますが。

元ライダー元ライダー 2011/10/24 15:50 個人輸入によって、ここまで未承認薬が野放しになっちゃうと、薬の承認制度というのは、単に健康保険適応の有無と、有害事象発生時の政府責任範囲を決めるものでしかなくなってしまいます。保健衛生の向上を図るという薬事法の目的は形骸化してしまいます。

今回の神奈川県の行動で、個人輸入や承認制度が正常化へ向かうなら、それもいいかな。

当直明け当直明け 2011/10/24 16:21 なんか自分がヤバいというかグレーな話題をしている気になってきたんですが
上の方のレスに美容外科の先生がおられましたが、美容外科グループでボトックスを輸入してグループの医師に分配しているのは違法ってことになってきませんか?
今回の神奈川県のIPVの個人輸入の話と違いが解らないんですが。

SeisanSeisan 2011/10/24 18:07 解釈は元ライダー様の考え方で、いいと思います。
だから、薬監証明の取得には輸入する医師と別に院長の委任状が必要です。
これが同一の診療所は委任状が不要になる。

もちろん、院長が自分の名前で輸入するのなら、何の問題もなし。

美容外科グループなら、グループの総院長(こういう言い方をするのかどうかは知りませんが)が医療法人の代表として輸入したものを傘下の診療所(経営は同一という前提でしょうが)に分配して、総院長の業務命令と監督のもとで被雇用医師が実施するのはOKになるんじゃないでしょうか。その代わり、何かあったら、総院長も有責ですが。

ただ、経営を統合せず、独立した診療所がグループを組んでいる場合はどうなんでしょうね。そこまではわかりません。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 18:34 おっとっと、美容外科の院長ですが、ボトックスを独立した診療所が、グループになって買うなんて違法行為、聞いたことないですよ。マジで。
たくさん買って買い叩くのはできるけど。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 22:12 >美容外科グループでボトックスを輸入してグループの医師に分配している

輸入代行会社を自前で作っちゃう話を言ってるのかな?
この場合も、あくまで代行であって、個人輸入の薬監証明の名前のところは、購入するそれぞれの先生がたですよ。
ちょっと上で説明はしょったんで、混乱したかもしれないですが、輸入代行会社を作った某先生は、製造元と、日本での独占販売(というか輸入代行)契約を結びました。
なので、他の美容外科の先生は、その製品を仕入れるには、某先生の会社に代行お願いするしかなかった。
わたしは、たまたま、製造元の国の現地の先生と交流があったんで、お願いして送ってもらって、自分で薬監証明書いて個人輸入してたけど(^^;。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/24 22:12 ん? 何か微妙に定義が錯綜していますが、単純に法人内なら監督権が及んでいて合法なんじゃないんですか?
ただ、接種許可が法人内医師に及ぶのか、院長が在任する診療所に限定されるのかは、薬事法の定義が分からないので、不明ですが。
通常の個人診療所は、個人事業者扱いですが、共同経営の場合は良く分かりません(多分、合法。)。

法律用語の定義された言葉、当事者とか該当法人とか、該当診療所(もしくは法人内診療所、責任者在任診療所)とかで語ってもらえば、定義を正確に語ってもらう事で、正確な理解が可能ですが。

独立した診療所のグループは、同一法人でないから合法ではない、で法律の理解あってます?

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 22:25 ここに実際の書式pdfあります。
http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/hokkaido/gyomu/gyomu/yakkanshomei/documents/b.pdf
「輸入業者(受取人)氏名(法人にあっては名称および代表者の氏名)」とあるから、勤務医の場合は、ここは院長名になるみたいですね(^^;。上のわたしのコメント間違ってたみたい。・・・しかし、私、たしか勤務医時代に、自分の名前で個人輸入した記憶があるんだけど、あれは自分は院長であると詐称したことになってたのかも。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 22:35 いや、まてよ・・。「代表者」って、法律用語だと、医療法人の代表権持ってるひとだけど、個人輸入って、法律行為じゃなくて、事実行為だから、「代表者」って書いてあっても、その病院に勤務する医師なら、誰でも「代表者」なのかも。
印鑑も「輸入者の個人印を押すこと」とわざわざ下線引いてあるし。
代表権が大事なら、病院の印押すわね、普通。
「医療法人社団の理事長名では受理できない」って注意書きは、医師免許もってる個人でないと輸入できない、ってことだし。

じゃあ、やはり、わたしのコメントは間違ってなくて、私が過去に行ったのも順法で、Seisan先生の、院長の委任状が必要という解釈のほうが、勘違いなのかもしれませんよ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 22:48 某美容外科の、輸入代行会社の話の続きですが(聞きたくないか?(^^;)、そのあと、製造元が特許とってないことが判ったんで、別の美容外科の先生が、香港に、コピー商品作って日本に輸出する会社作りました。製造元作っちゃうのが、いちばん安上がりなわけです。

で、ワクチンですが、日本のワクチンメーカー、香港かシンガポールに工場作って、そこでワクチン作って、日本に輸出すればいいんですよ。表向きは、「中国など東南アジア向け製品の工場」ってことにして、しかし日本のブランドのまま、日本に逆輸入すればいい。
ここまでは、グレーじゃないけど、ここから先は、グレーな話。ワクチンとか、医用材料でも何でもそうだけど、半製品として、日本で作ってまず輸出、それを現地でボトルに詰めて、逆輸入したって、問題ないわけです。東南アジア向けのものを日本の医者が個人の判断で輸入して使ったって、何も問題ない。企業倫理にも反しない。
日本のワクチンメーカー、生真面目すぎるよね。まあ、そこがいいのかもだけど。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 23:17 >Seisan先生

この「代表者」ってやっぱり院長じゃなくて、実際に接種する担当医師の名前だと思いますよ。
だって「他の医師に使用させると薬事法違反で処罰される恐れがあります」って書いてあるもん。
院長と、接種担当医、両方が処罰される可能性あると思うよ。

>グループの総院長(こういう言い方をするのかどうかは知りませんが)が医療法人の代表として輸入したものを傘下の診療所(経営は同一という前提でしょうが)に分配して、総院長の業務命令と監督のもとで被雇用医師が実施するのはOKになるんじゃないでしょうか

私は、グループ系の美容外科の内情知らないけど、これは無いと思う。なぜかというと、
1)傘下の診療所にはそれぞれ医師である院長がいて、そのひとに使わせることは、仮に「譲渡」じゃなくても、明らかに「他の医師に使用させる」だから。
2)(こちらのほうが大きい)「総院長」っていうのは、全体のオーナーであっても、徹底的に責任から逃げます。たとえば、傘下の診療所で医療事故があっても、決して総院長としては責任を取らない。そもそも「総院長」なんて、内部的呼称なだけで、何の法的意味も無いし。
そういう体質の「総院長」が、たとえボトックスの輸入といえど、他の診療所の分まで自分の名前使うはずが無い。何のメリットも無い。
買い叩くためにまとめ買いはすると思うよ。だけど、個人輸入の名義人と、支払人は違ってても何にも問題ないから(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/24 23:56 あ、わかった、この[別紙第1号様式]って、医薬品に限ってなくて、化粧品や医療器械の輸入にも使うから、それで「法人にあっては名称および代表者の氏名」って書いてあるんだ。
医薬品の医師による個人輸入の場合は、「輸入業者(受取人)氏名(法人にあっては名称および代表者の氏名)」のうちの、「受取人氏名」だけが生きるんだ、きっと。
だから、やっぱり院長の名前書かなくていいと思います。
すっきりした。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/25 07:49 まあ、医療用というか、医療機関の代表者の場合は、法人の代表者というよりは、医師の管理責任者(つまりは院長)の定義なんじゃないでしょうか。適切な用語が見つかりませんが。
法務職の法人社員ってのは、資格者しかなれませんけど、医療機関の場合は違うと思いますので。(そういう意味では、医師免許をもった法人内の資格者集団ってなんと呼称したら良いのか迷いますが。)

ま、病院院長と、病院医師、で良いのかな。

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2011-10-20 ポリオワクチン問題の側面を考える

日本のIPV開発の経緯

現在の日本のIPVの開発経緯ですが、調布市の資料を参照(神戸でも医師会経由のFaxで来てました)させていただいて、単独IPVは、


単独IPVワクチン開発の経緯
経緯
1998年 第1相臨床試験実施
2001年 製造承認申請
2005年 GCP上の問題等により承認申請取り下げ
2011年 サノフィパスツール社による開発を決定


本命とされるDPT-IPVは、


DPT-IPVワクチン開発の経緯
経緯
2002年 国内4社によるDPT-IPV開発検討開始
2010年 厚労政務官より開発促進の努力の指示
2011年 順次薬事承認予定
2012年 年度内導入予定

以前のエントリーでSeisan様からの情報ですが、日本のIPV開発はセービン株(ワクチン株)で元もとは行われ、ポリオ研で製造承認申請段階までは開発は終了していたそうです。承認はGCPがらみで結局されてはいませんが、セービン株IPV技術は微研と武田に引き継がれ、現在開発中の国産DPT-IPVはセービン株によるものになりそうだとの事です。

単独IPVのサノフィの分はソーク株(野生株)で、ソーク株のDPT-IPVも同時進行で承認作業に入っているとの事で、これは第一三共が行っているとの話もあります。ここはさらに含みがあって、セービン株DPT-IPVが承認されれば、ついでにセービン株単独IPVも承認されるんじゃないかの観測も一部にあるようです。あくまでも観測ですが国産ワクチン保護方針も厚労省には間違い無くありますから、信憑性はそれなりにあると言う事です。

こういう状況での本格実施予定は、

できる限り迅速に薬事審査を実施

早ければ平成24年度中にも4種混合ワクチン(DPT-IPV)の導入
4種混合ワクチン(DPT-IPV)の導入から近い時期を目指した単抗原IPVの導入

ここも微妙な表現で、先行して導入されるのはDPT-IPVであり、その後に単独IPVの段取りであるとなっています。おそらくこの辺が、国産セービン株単独IPVが承認される観測のモトダネになっているのかもしれません。普通に考えればサノフィのソーク株単独IPVの承認がそんなに遅れるとは思いにくいからです。もっともサノフィ製品も承認作業に入ったのは平成23年5月27日となっていますから、DPT-IPVよりスケジュール的に遅れるだけの話かもしれません。

色々ありますが、現状は、

  1. セービン株国産DPT-IPVとソーク株DPT-IPVの承認作業が「どうも」同時進行で進められているようだ
  2. 単独IPVはソーク株のサノフィ製品が本命のようですが、隠し玉としてセービン株国産IPVが出てくる可能性もある

問題は

    早ければ平成24年度中にも4種混合ワクチン(DPT-IPV)の導入

ここの解釈です。平成24年度とは平成24年4月から平成25年3月までを指します。ポリオは公費ですが、国の負担は確か9割で、1割は自治体負担であったはずです。OPVからIPVに変更があれば、予算案の新たな議会承認が必要になります。予算は年度単位ですから、平成24年度中にDPT-IPVが承認されても、自治体での予算が承認されないと施行されません。

言い換えると平成24年度に承認されても、早くて平成25年4月以降にならないとDPT-IPVは実施されない可能性が高いと言う事になります。今は平成23年の10月ですから、順調に行っても1年半ほど待たなければならない事になります。さらにを言えば、OPVを忌避してIPVを待っている人のうち、DPTは終っている人になれば、さらに単独IPVが承認されるまでさらなる待ち時間が発生するのが予想されます。

さらにさらに懸念を言えば、日本脳炎が典型になりますが、実際に大量生産になった時に技術的なトラブルが発生しないとは言えません。待ち時間が1年半程度で済むのか、それとも結果的に3年もしくはそれ以上に伸びるのかは、その時が来ないと「わからない」としても良いと思います。


厚労省の思惑

大雑把な理解で申し訳ないのですが、1993年にMMRが転んだのが日本のワクチン行政の一つの転機だったとよく言われます。細かいところまで掘り出していないのですが、その後は消極的な姿勢の長い停滞期に入り込んだとされています。この流れが変わってきたのは2008年のHib承認であったように個人的には感じています。

Hib承認後に矢継ぎ早に新ワクチンが次々と承認されていった感じを抱いています。もちろんHib以前にもニューモバックスやシナジスが承認されているので、2008年から突然という訳でなく、それ以前から変わりつつあったのかもしれません。ただ目に見えてとして象徴的だったのは、2008年のHibに思えます。

そういう流れの中でポリオワクチンについては後手に回っているように見えます。ポリオ研の単独IPVの製造承認が申請されたのが2001年、最終的に挫折したのが2005年です。2005年といえば日本脳炎の積極勧奨が中止された時期でもあります。ポリオ研の単独IPVが承認されなかったのはGCPをクリア出来なかったのが公式理由で、GCPの壁の厚さからしてポリオ研程度の規模では無理だったのもウソでは無いと思います。

では理由として本当にそれだけだったのかと言えば、やはり側面はあると思います。チャチな推論ですが、2001年から2005年当時は厚労省的に「是が非でもIPV導入」の熱意は乏しかったんだろうです。積極的に阻害したまでは言いませんが、頓挫しても「あ、そう」ぐらいであった様に見えないこともありません。

ここも完全に捨て去ったわけではなく、保険としてDPT-IPV開発として継続はされていますが印象としてホソボソです。このDPT-IPV開発の話は私レベルでも噂として聞いていましたが、MR経由で聞いたレベルですが「いつかそのうち」程度のお話でした。

2005年当時の厚労省の思惑の真相なんて情報が転がっているわけではありませんが、どうもその当時としては「別に無理してIPVにしなくても良いじゃないか」ぐらいであったような気がします。ワクチン・メーカーも日本脳炎の復活に悪戦苦闘する事になりますから、IPVは最優先事項でなかったんじゃないかぐらいに思われるフシもあります。

この推論の延長線上のさらに推理ですが、「いつかそのうち」IPVに変更するにしても、厚労省的には、

    今までも安全であったOPVをさらに安全なIPVに変更する

こういうシナリオであったとも考えられます。間違っても危険なOPVを安全なIPVに変更するなんて事態は想定もしていなかったんじゃないでしょうか。ここもお断りをしておきますが、OPVを危険としたのは世論的に危険と見なされての意味です。

そりゃそうで、危険であるとなれば筋としては中止になります。記憶に頼った大雑把な比較ですが、OPVのリスクは接種が中断された旧日本脳炎と、どっこいどっこいぐらいのはずです。旧日本脳炎は中断となり、OPVは中断されないのはある意味整合性が難しい説明になるようにも感じます。

日本脳炎があっさり中断された理由は、新製品の開発が終了し、いつでも代替出来る予定であったからだの説があります。結果的には様々な技術的なトラブルにより長い中断になりましたが、本来は1年で復活できる目算があったからだと言う事です。

これに対しOPVの代替であるIPV開発は、これも様々な理由で遅れに遅れています。これも遅れても支障がない思惑で厚労省が動いていたのもありそうですが、とにかく「すぐ」と言われても厚労省も動き難い状況であるのは間違いありません。これもどうやらですが、厚労省的には可能な限り国産ワクチンで賄いたいの意図も強く、「ほんの数年」でそれが可能になる予定ですからゴリ押しでも既定路線を守りたいです。


思わぬ動き

日本だけではないようですが、ワクチン問題は非常にデリケートなところがあります。コチコチの反対論者も少なからぬ割合でおられますし、既製マスコミもワクチン問題となると異常に張り切るところがあります。これはどこかで拾った話で出所も忘れてしまいしたが、マスコミの反ワクチン・キャンペインに業を煮やしたある医療関係者が、報道関係者を詰問した事があったそうです。

    医師:「ワクチン普及のために、ワクチンで救われた命をもっと強調すべきではないか」
    記者:「我々が関心を持つのはワクチンで救われた命ではなく、ワクチンで何人死んだかだけである」

ワクチン史の中にはワクチン禍問題があります。これに既製マスコミが大きく関与していたのは間違いありません。正当なワクチン禍報道もありましたが、行き過ぎたワクチン禍報道もあったと思っています。どの報道がどうであったかは今日は触れる気もありませんが、注目しておきたいのは主役は報道であった事です。

ところが今回のポリオ問題は報道が主役と言い切れない様に感じています。OPV問題は最近出てきた話ではなく、私が知っているだけで軽く10年以上前から知られている事です。もっともっと前から注目している人は注目していたはずです。ただ最近までは知る人ぞ知る情報であったと思っています。それがネットを中心に急速に広がった結果が今日と思っています。

ネットでOPV問題が散見され始めた頃でも、どれだけ広がるんだろうと個人的には懐疑的でしたが、案に相違して地道に広く伝わっていったのがOPV問題だと感じています。ようやく既製マスコミが取り上げた頃には、これほど専門的な話が広く知れ渡っているなんて状況になっていたとしても良いかと考えます。

ネットで広まるというのは、既製マスコミが取り上げる前にさらなる有力者にも先に情報が届きます。端的には議員や首長です。ワクチン問題はデリケートとしましたが、「子供のワクチン」のフレーズは政治的立場を超えて連携しやすい問題になります。頑張って反対するほどの理由がありませんし、反対して得られるメリットも少ないと言う事です。

そこまで話が広がった時点でようやく既製マスコミが気がついたのが今回のポリオ問題の一つの側面である様に思います。そのせいかどうかは判断不能ですが、従来のワクチン禍報道に較べてトーンがやたらと地味のように感じます。これも是非は別問題です。


さらに思わぬ動き

こういう状況なんですが、後手に回った厚労省はあくまでも「安全なワクチンをより安全なワクチンに変更する」路線を継続しているのはわかります。これも後手に回った既製マスコミも煮えきれない姿勢で地味に報道していると見ています。おそらく厚労省的には、この状態のままでIPVに変更したいと願っているのでしょうが、神奈川県が動いてしまいます。

神奈川県の決断も賛否両論あるところなんですが、神奈川県の主張を認めてしまうと厚労省としては危険なワクチンを積極勧奨している事になってしまいます。そのため厚労大臣に官僚作文を読ませて対抗します。厚労省が一番恐れてるのは、神奈川県に引きずられて他の自治体に飛び火しないかの懸念だと見ています。

たとえば神奈川のお隣の首都東京に飛び火しようものなら、厚労省の面目は潰れるとしても良いかと思います。首都東京の知事がどう考えているかは判りませんが、その気になりさえすれば十分な行動力を持っています。神奈川から東京に飛び火すれば後はドミノの危険性は十分あると言う事です。大阪だって呼応する事はありえるからです。


厚労大臣

厚労大臣の声明は意外性ゼロのものではありましたが、事態がここまで進むと意外性が無いことが新たな波紋を生み出す危険性を感じています。現在の厚労省の立場は極めて微妙です。IPV導入まで粘りたい「OPVは安全」の防波堤は決壊寸前です。決壊してしまえば国産IPVが待てなくなり、OPV接種の中止さえ余儀なくされかねません。輸入論議も当然盛り上がります。

もう一つ、作文を読んだ厚労大臣や書いた厚労官僚がどれほど意識しているかわかりませんが、声明により誰を明確に敵に回したのかです。日本で一番怖い人々を敵に回した可能性が非常に高いと言う事です。どう言えばよいのでしょうか、喩えとしてチト拙い気がしますが、2chの鬼女板を敵に回したと思います。そこまで考えれば、もう少し工夫の余地はあったと思います。

それでも考えれば現在の厚労大臣はポリオ問題に関して言えば、大変な時期を担当している事になります。IPVを輸入してでも導入の方針を取ろうとすれば、厚労官僚が抵抗するでしょうし、厚労官僚に迎合すれば鬼女板が反発します。鬼女板が本気になればネット世論だけではなく、世論そのものを敵に回すことになります。

とりあえずは官僚作文を選択したようですが、今後の展開に注目しておきます。

SeisanSeisan 2011/10/20 09:35 本来日本でのポリオワクチンの位置づけは、国内発生がなく、海外でも流行地は比較的日本人が入っていきにくい地域であったため、「ほかのワクチンを押しのけてでも接種しなければいけない程のものではない」というレベルのものであったと思います。

現実的には、生後3か月から接種可能だとしても、DPTやBCG(これは期間制限がきついですから)、Hib/PCV7を押しのけてまで受けなければいけないワクチンではなく、それらが終わってから接種する、月齢によっては、(春秋の2シーズンのため)1歳を過ぎてもOKである、程度にしか理解されていなかったワクチンのはずです。

実際、3-4歳になってもまだポリオ接種をしていなかったり、ポリオの集団接種に出務しても、幼稚園児や小学校低学年児も結構受けに来ている、ということが普通にありました。

それがここまで言われるようになったのは、一つはOPVのリスク(ワクチン後ポリオ様麻痺:VAPP)が従来言われていたよりも高い(4-500万接種に1例と言われていたのが、いきなり100万対1.4になった(^_^;))のがはっきりしてきたこと、そして何より、乳幼児間での2次感染VAPPが昨年神戸で発生し、それが大きなリスクであるかのようにマスコミ報道がなされたこと、だと思います。
おまけに、インドや中国で野生株ポリオの流行が(小規模ながら)起こっており、WHOが注意喚起を始めた、というのもかかわってくるとは思います。

ただし、VAPP症例の9割が1次性(接種本人が発症)であり、2次性でもほとんどが両親などの養育者で、近親者以外の2次性VAPPの報告症例はほとんどありません。
それがさも大きい話であるかのように取り上げられ、いまや「生ワクチンを受けた子供が保育所に預けられる時期なので、うちはまだ接種していないので保育所を休んだほうがいいのか?」という質問が多数舞い込むような事態に陥ってます。
まあ、おかげで不活化ポリオワクチン接種のご希望は非常に多数に上っており、だいぶお待ちいただくようになってしまいました。

厚労省の今回のアピールはそういった現場の混乱を受けて、という面もあると思いますが、もうちょっと文章を推敲しろよ、ととっても思いました。

私的には、今まで低い位置づけしかされていなかったポリオワクチンがなぜか一気に優先順位の高いワクチンにランクアップされてしまったことが今回の混乱の原因だと思います。

SeisanSeisan 2011/10/20 10:03 不活化ワクチンですが、現在承認申請の準備が終了しているのはビケンのDPT-Pだけです。

MSD(サノフィ・パスツールのImovaxPolio)は最低限の安全性確認とあとは海外データで承認申請を受けるようです(一からの完全治験は時間的に見ても絶対に無理です。なにより4回接種するだけで最低2年かかりますから)
これは、H1N1pndインフルエンザワクチンが最低限の確認だけで緊急承認されたのと同じやりかただと思います(もうちょっと時間はかけるようですが)

タケダのDPT-P(セービン株)と第一三共(サノフィ・パスツールのInfanrix IPV)はこれから治験開始になりますし、これは通常の治験が行われる予定です。
ただ、Infanrix PolioはDPT株も今まで日本で使われていないタイプなので、さてどうなんでしょうね。
私的には少し避けたいような気がします。

あとは、セービンの単独ワクチンは、厚労省(というより、PMDA)の判断次第になるそうで、DPTPで承認されたワクチンの一部、と認められるなら短期での承認も可能であり、相談中である、とのお話でした。

ただ、Yosyan先生もご存じだと思いますが、今回の神奈川県の話で一番びっくりしているのが当地の小児科医会だそうで、その辺の摺合せも何もなしにいきなり話がでて大変そうです。

SeisanSeisan 2011/10/20 10:16 今日は本業がひま(涙)なので、もう一言

年内にビケンDPT-Pが承認申請をあげたとしても、PMDAでどんなに急いでも1年近くの時間はかかります。
そこで承認されたとして、承認>製造認可をプロセスを経るんですが、最後に控えるのが日本のワクチンに必ず伴う「検定」という作業です。
要するにメーカーの出荷品質管理を信用していないとしか思えない制度ですが(と言いながら、今年の北里のインフルエンザワクチンはちゃんとひっかけたんで、全く無意味ではなさそうですね)、初期出荷分の数の検定をするのにやはり相当期間を要します。

というわけで、最優先処理をしても、ものが市場に出てくるのは、平成24年度末(平成25年初頭)と私は推測しています。

そして、それから予防接種法の改正が準備されます。
今まで生ワクチンだったものが不活化になり、接種時期も接種プログラムも全く変わりますから(いまのところ、従来のDPTと同じスケジュールになる予定)、インフルエンザのように特措法では対応できず、予防接種法そのものの改正が必要になります。
市場に存在しないワクチンを法律案に組み込むことはできませんので、予防接種法改正案が議会に上程されるのはあくまでワクチンの発売後です。

また、これに合わせて、Hib/PCV7やHPVの定期接種化も絡んできますし、おたふくかぜ、水痘も検討されていますから、大幅に変更になる可能性があります。

そうなると、正式に発売されたDPTPを接種することはできても、予防接種法に基づいて公費でできるようになるのは、さていつになることやら。どんなに早くても平成25年度半ばくらい、つまり今から2年後以降、と踏んでいます。

なにせ前回の予防接種法改正案、通るのに上程から1年半近くかかりましたからね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 10:25 >本来日本でのポリオワクチンの位置づけは、国内発生がなく、海外でも流行地は比較的日本人が入っていきにくい地域であったため

現在ではそうだと思いますが、今後国内で流行する可能性はあると思いますがどうでしょうか

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 10:29 >なにせ前回の予防接種法改正案、通るのに上程から1年半近くかかりましたからね。

あと、誰でも知っていることと思いますが、日本でのポリオ大流行のときのOPVの緊急輸入は厚生大臣決断による超法規的対応であったという事実
このあたりが日本でポリオ問題をあつかうときの原点と考えます。

YosyanYosyan 2011/10/20 10:40 Seisan様

平成25年度がまた微妙な年で、言うまでもなく衆議院の任期満了が近づきます。衆参同日になるかどうかはさておくとして、様々な政治的な駆け引きが活発化するでしょうから、予防接種法の改正が上程されても、そこまで手が回るかは何ともいえないと思わないでもありません。厚労省も抱えている爆弾はポリオ問題だけじゃありませんからね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 10:43 >厚労大臣の声明は意外性ゼロのものではありましたが
事実関係の共有が重要と思いますが
私の認識では厚労大臣は声明など出してないように思います。

記者会見の話だけでは・・
http://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/2r9852000001s62t.html
小宮山大臣閣議後記者会見概要
(H23.10.18(火)8:57 〜 9:07  省内会見室)
(記者)
 ポリオの不活化ワクチンの件ですが、神奈川県では独自に不活化ワクチンを提供する方針だという話があって、自治体ごとに色々な方策を立てていますが、その点に関してのお考えは。


(大臣)
 神奈川県がそういう取り組みをされているということは承知しています。また、個人輸入でいろいろ個人的にされている方もあると聞いています。ただ、都道府県が未承認のワクチンの接種を勧めることについては、健康被害が生じた際の健康被害救済制度がないということ、それから国民の皆さんの不安を煽って、結果として全国的にも生ポリオワクチンの接種を差し控える方が増えて、免疫を持たない人が増加する恐れがあることなど、予防接種行政上は望ましいことだとは思っていません。先日広報のチラシを皆さんにお配りしたように、一部アジアの国で流行っていることもありまして、私たちは引き続き、可能な限り早く不活化ポリオワクチンを導入できるように取り組みます。しかし、それでもその間は、やはりどうしても導入は来年度末くらいの予定になりますので、その間は引き続き生ポリオワクチンの接種をしていただきたいということを自治体を通して更に周知していきたいと思っています。

実物を見ていませんが先日広報のチラシが厚生労働省の考えと思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 10:51 問題点は2点
1.道府県が未承認のワクチンの接種を勧めることについては、健康被害が生じた際の健康被害救済制度がないということ
→これは健康被害が生じた際の健康被害救済制度の法的整備を確立すればいいだけの話です。

2.それから国民の皆さんの不安を煽って、結果として全国的にも生ポリオワクチンの接種を差し控える方が増えて、免疫を持たない人が増加する恐れがあること
→この原点は、基本的に少なくとも厚生労働省を誰も信用も信頼もしていないことにあると思います。

SeisanSeisan 2011/10/20 11:01 >今後国内で流行する可能性

流行はしないでしょう。輸入例による単発例あるいは限局的な集団発生は起きるかもしれませんが。
もちろん、一例でも野生ポリオ国内発生はしてほしくないのは当たり前です。そのために、うちでも積極的な不活化ポリオワクチン接種をしています。
ただし、接種プログラムとしては、今のところ生ワクチンが使えますから、IPV2回+OPV2回のコンビネーションをお勧めしてます。IPV4回でも希望があればしております。
IPV2回+OPV2回はアメリカでの移行期に行われましたが、この接種プログラムでのVAPPの発生報告はありませんから(同時期のOPVのみの例ではVAPP発生あり。これが誤解されてIPV+OPVでもVAPPがあったとされる意見が見られますが、誤りです)。

ところで、OPV緊急輸入のことを映画にした「未来への伝言」、一度見ておきたいんですけどDVD化などもちろんされておらず、有料での上映会でのみ見れる、ということで、いまだに見れていません。残念。

ただ、当時OPVを緊急輸入したのは野生株ポリオ患者の大量発生があり、国産(不活化)ワクチンは全く無力で、生ワクチンも全く不足していた中での超法規的措置であり、今の不活化ワクチンの騒ぎとはある意味状況が全然違います。むしろ、新型インフルエンザの緊急輸入が状況としては近いものだと思います。

もちろん、だからと言って、緊急輸入とそれに伴う一定の公的補償を考慮してほしい気持ちがないわけではありません。
つか、安全性なら、厳密ではないものの今まですでに1万を優に超える輸入不活化ポリオワクチン接種者が国内におり、重篤な副反応の報告もないことが十分な要件であると思ってくれないんですかね。十分大規模なフィールドワークになると思いますが。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 11:10 Seisan様
>今後国内で流行する可能性
流行はしないでしょう。輸入例による単発例あるいは限局的な集団発生は起きるかもしれませんが。
ありがとうございます。ただ、限局的な集団発生でも大騒ぎになると思います。

>OPV緊急輸入のことを映画にした「未来への伝言」
これは、見ました。前にギャオで無料配信でした。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 11:11 >実物を見ていませんが先日広報のチラシが厚生労働省の考えと思います。

たぶん、これ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/oshirase.html

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 11:54 連投すいません。長文ですが・・・
ここで、神奈川県知事の定例記者会見の話を出しておくと全体像がわかりやすいと思いますので。。。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/chiji/p385781.html
(不活化ポリオワクチンについて)

 ということがまあ、発表ではあるのですが、本来はこの場でお話ししようと思っていました、不活化ポリオワクチンについて、改めてご説明したいと思います。ポリオのワクチンには2種類あります。生ワクチンと不活化ワクチンであります。この生ポリオワクチンを日本は今、採用しているわけでありますけども、不活化ポリオワクチンは個人輸入という形でしかできません。実は最近、このポリオというものが自然に発生するということは日本ではないんですけども、しかし、ポリオが発生しています。それはどうして発生するかというと、生ポリオワクチンを打つことによって、その副反応として起きているということであります。この生ポリオワクチンの危険性というのは、前から指摘されておりまして、不活化ワクチン、これはウイルスを殺してありますから、感染することはない。だから安全な不活化ポリオワクチンに早く替えろということを主張してまいりました。これは私自身も主張してまいりました。私は神奈川県の知事になる前、2年間でありますけども、厚生労働省の厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会、このメンバーでありました。おととしの確か10月から始まったと思うんですが、この会議の中で私は、日本は遅れていると、ワクチン後進国だと、だから、早くこの、生ポリオワクチンではなくて、不活化ポリオワクチンに切り替えろということを、2年前から主張してきました。ところが、その検討会、報告がなかなかまとまりません。ああでもない、こうでもないと、議論ばかりしています。そして見てください、今どういう状況にあるか。世界のワクチンの状況です、これが。この青いところ、これが不活化ワクチンを使っているところであります。いわゆるほとんどの先進国、みんな不活化ワクチンを使っている。生ワクチン使っているところが赤です。どこだか見てください。アフリカのほとんど、中央アジアの辺り、モンゴル、北朝鮮そして日本、こんなもんです。中国ですらと言ったら失礼かもしれませんが、中国でも不活化ワクチンへ切り替え中であります。この表を見て皆さんどう感じますか。ワクチン後進国ですよ、日本は。なんでこんな危険な生ワクチン使い続けているんですかということであります。

 そんな中で、実は、厚生労働省も重い腰を上げて、やっとこの不活化ワクチンを採用するということになってきたようでありますが、来年度の春から入れるということです。この状態の中で、実は中国で、本年9月に中国西部の新疆(しんきょう)ウイグル自治区で、野生株のポリオウイルスの感染者10名の報告がありました。中国で発生したということは、いつ日本に入ってきてもおかしくないという状況であります。ところが生ポリオワクチン、これを接種すると、まあ、いろんなデータがあってはっきりこの数字は分からないですけど、100万人に、私は検討会では100万人に2人か3人という副反応事故が起きるというふうなデータ出ていました。まあ、1.4人という、そういうデータもありますけども、これを今、使い続けているわけですね。ところがやっぱり、保護者の皆さんの感覚というものは非常に敏感でありまして、そういう危ないワクチンを使うということはいかんということで、ワクチンを接種しない人が今、急増しています。昨年に比べて、17.5パーセントがワクチンを打たない、減少してるんですね。神奈川の場合には、21.5パーセント減少しています。今年の4月から6月の生ワクチン接種者は、約6万3,000人、神奈川ですけれどもね。昨年同期は8万人だったわけです。約1万7,000人が受けてないという、無接種者という状態になっています。無接種者が増えてるという状況の中で、中国でポリオウイルス感染者が出た。緊急事態であります。その時に国はどういう対応をしたか。生ワクチンを早く打ってくださいと言いました。私はどうかしているんじゃないかと思いました。神奈川でそんなことを認めるわけにいかない。神奈川は不活化ワクチンを打つ。そのためにどうすればいいのか。実はこの話をしたところ、いろんな学会からも反対の声が。しばらく待っていれば、1年半経てば不活化ワクチン認められるんだから、それまで待っていればいいじゃないか。しかももし神奈川でやるとなったらば、ワクチンを接種するためにいろんな医療機関に人が殺到して対応できないかもしれない。さまざまな反対意見が出ました。県庁の中でもほとんどが慎重意見でした。しかし、神奈川の子どもたちのいのちを危険にさらすわけにいかないということで、県が主導してやるんだと。県の医療機関もある、県の医師もいる。それを使って、とにかく、個人輸入ということの延長線上であるけれども、とにかくやってくれということを強力に言ってまいりました。何度も激しいやり取りがありましたが、県庁職員も必死で頑張ってくれました。そして、神奈川県の中では、地方独立行政法人神奈川県立病院機構と県が協同して、県の保健福祉事務所で、有料ではありますけども、集団接種を実施するということにいたしました。国が認めてないものを県がやるということ、しかしこれは、個人輸入という形でしかできませんから、個人輸入を県がサポートと、旗振り役をするというふうな形にならざるを得ない。残念ながら緊急の事態でありますから、無料というわけにはいきません。それとともに、さまざまな心配をする声もありました。万々が一、このことによって事故が起きたら、県が責任取るのか。それは、国としてきちっとした方向性が出ていない中では、県が責任を取るわけにはまいらないということでありますので、県が責任を残念ながら取れませんけれど、それでも不活化ワクチンをご希望の方はどうぞ、県の施設でお打ちいたしますということの同意を得た上で実施しようということにして、その情報が本来きょう発表する予定でしたが、一応皆様の知るところであり記事になっているところであります。

 それに対して、つい先程ではありますが、小宮山厚生労働大臣が、都道府県が未承認のワクチンの接種を進めることについては、健康被害が生じた際の健康被害救済制度がないこと、国民の皆さんの不安をあおって、結果として全国的にも生ポリオワクチンの接種を差し控える人が増えて、免疫を持たない人が増加する恐れがあるなど、予防接種の行政上は、神奈川がやることは、望ましいことだとは思っていないという記者会見をされたようであります。皆さん、どうお考えでしょうか。危険だと分かっている生ワクチンを打て。言えますか、そんなことが。国がやるべきことは、直ちに不活化ワクチンを認める。それだけでいいんですよ、それだけで。それを国が認めれば、神奈川がわざわざこういうことをやる必要はない。それが国がやるべきことじゃないでしょうか。それを、神奈川が、今ある個人輸入というのを延長した形で、県独自でやる、神奈川の子どもたちの命を不安に陥れることはできないという決断をしてやったことについて、望ましいことだとは思っていない。それは、皆さん判断してください、どっちが正しいのか。私は、全然おかしいと思っています。特に私が知事になった時にずっと言っていました圧倒的なスピード感、言い続けてきたのはそういうことです。この予防接種部会、2年間議論して、何にも前に進んでいないんですよ。日本はワクチン後進国なんですよ。少しも前に進まない議論ばかりしているという状況の中で、国がそうだったならば、神奈川からやるんだと、私は最初から言っている。圧倒的なスピード感で。神奈川モデルをつくろうと言ったのは、まさにこういうことであります。国が何と言おうと、神奈川は不活化ワクチン、断固実行いたします。この件についてご質問があれば、またお受けいたします

質疑

(不活化ポリオワクチンについて)

Q 不活化ポリオワクチンについてなんですけれども、県としてどの程度の需要を見込んでいるかというのと、その需要すべてを賄い切れるという見通しであるのかどうかをお願いします。

A 先程申し上げましたが、今8万人、去年の数字と比べた場合ですね、去年8万人受けていたのが、6万3,000人しか受けていないということですね。だからこの1万7,000人の人たちっていうのは、受けなきゃいけない状況に今あるということですね。

だからこの、まずは1万7千人に早く到達するようにということで、全力を挙げようと思っているところであります。そのために、今、早急に準備を進めています。それで準備が整い次第、大至急やっていきたいと考えているところであります。

Q準備が整い次第というのは、大体めどとしては、いつ頃というのは今のところありますでしょうか。

Aこれも私も聞いているんですけどね、もうとにかく一刻も早くということです。それで実は、やっぱりこれ関心が高いですね。皆さん、一部の方報道していただいた後、あれは週末だったですけれどね、月曜日、昨日一日で99人の県民の方から、この予約開始はいつなんだと電話がかかってまいりました。ですから恐らくこういう発表を受けて、もし皆さんが報道していただくならば、さらにいつからなんだということが殺到すると思いますので、それはもう、どういう方から電話がかかってきたのかということを全部メモして、それで決まり次第、こちらからご連絡をするというような体制をとるように指示してあります。

Q先程、緊急事態であるから無料というわけにはいかないとおっしゃられていたんですけれども、費用の負担について今後の何かこう補助をしたりとかですね、何か検討されるお考えはありますか。

Aこれもね、本来は無料にしたいところでありますけれども、なんといっても急な話でありましてね、そのための予算措置もなかなかできる状況ではないということでありました。この費用のご負担、今でも個人輸入で不活化ワクチンを受けることはできるわけですよ。でもそれは皆さん費用を負担されているわけですね。しかし、そのような保護者の皆さんからすれば、一体どこ行ってどうやってそれを受ければいいのかってお分かりにならない方も沢山いらっしゃるだろうということで県がやります、ということですから、今の不活化ワクチンの接種の延長線上ということでありますから、本当に申し訳ないですけれども、今回は費用のご負担はいただきたいということであります。

Q先程知事も言及されましたが、大臣の発言についてなんですけども、もう一本、国民が結果として全国的に生ポリオワクチンの接種する人が控えるのではないかという懸念なんですけれども、実際その、例えば神奈川が先行した場合にですね、他自治体で同様の動きが出るのを待つとかですね、何かそういった懸念もあり得るかと思うんですけれども、知事はそれに対していかがお考えですか。

Aだから、神奈川から日本を変えると言っているんですよ。生ポリオワクチンの接種を控える人が出てくるでしょう。神奈川県以外だったらば、当然のごとく。そうしたら、神奈川でやっててどうしてうちの県でこれやらないんだという声が圧倒的に上がってくるでしょう。その時にあっちこっちあっちこっちで個人輸入、個人輸入という形でいいんですか。答えははっきりしているんですよ。国がすぐに認めればいいんですよ。これは。不活化ワクチンを認めた方がいいですっていう話はさっき言ったでしょ。今、急に出てきた話じゃないんですよ。私が予防接種部会のメンバーだった2年前から、もうね、議事録見てください。私はその予防接種部会の中で言っている話ですから。どれだけ時間がたっているんですか。その国の対応の遅さっていうのは反省して、すぐにやるべきですよ。そうすればすべて解決するんですよ。

SeisanSeisan 2011/10/20 12:17 緊急承認、どうなんでしょうね。
今の厚労省の体質なら、非常にやりたがらないでしょうね。

実際、医療機関が個人輸入して自己責任で実施することを禁止しているわけではありませんから。

今回の神奈川の件で、すこし疑問なのが、今回不活化ポリオを個人輸入して初めて理解できたんですが、これ〇〇病院に所属するXX医師、に対して輸入許可および薬監が発行されます(手続きは代行可能)。それを持ち出して他施設で別の医師が使用することは法的に認められてないんです(申請した病院で別の医師が申請医師の監督下で用いることは可能)。

神奈川の場合、「県立病院」の「医師」の名前で個人輸入した場合、その県立病院以外でのワクチンの使用は法律違反になりますから、現時点で「地方独立行政法人神奈川県立病院機構と県が協同して、県の保健福祉事務所で、有料ではありますけども、集団接種を実施する」と宣言している以上、輸入申請そのものが認められない可能性が高いんですが、その辺の法的整合性はどうなるんでしょうか。

もちろん、これ、未承認薬全般で言えることであり、この制度があるから、個人輸入バイアグラとかの無資格者の販売が禁止できるんです。これを認めると、どこかの医者の名前を借りて個人輸入して、別の人・組織が販売する、ということがOKになってしまいます。

元ライダー元ライダー 2011/10/20 12:44 Seisan先生も触れていますが、ここまで手口を公にしたら個人輸入は通らないでしょう。これが許されるなら、卸が個人輸入のサポートを言って未承認の抗癌剤を病院に納入しても良いことになりますし、本物の抗癌剤ならまだしも、怪しげな業者が怪しげな物質を「個人輸入のサポートをした抗癌剤」として売っても許されてしまいます。

神奈川県がIPV接種を強行したら告発ものですな、接種した県立病院の医師をも含めて。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/20 12:45 うーむ。
まあ、県立病院の医師名で、県立病院で申請するのは OK なんですよね。
> 不活ワクチンの輸入申請

知事権限で、方針の軌道修正可能範囲ではあると思うけど。

YosyanYosyan 2011/10/20 12:49  >神奈川県の中では、地方独立行政法人神奈川県立病院機構と県が協同して、県の保健福祉事務所で、有料ではありますけども、集団接種を実施するということにいたしました。

輸入手続の問題もありますが、どういう形で医師を働かせるかも興味があります。だって県は責任取らないんでしょ。業務命令でさせるのはチトきつい気もします。やはり強制ボランティアでしょうか?

元ライダー元ライダー 2011/10/20 12:55 >「県立病院」の「医師」の名前で個人輸入した場合、その県立病院以外でのワクチンの使用は法律違反になりますから

いや、その県立病院で使用しても「無承認・無許可医薬品の輸入及び販売」で薬事法違反に該当すると思いますが。

元ライダー元ライダー 2011/10/20 12:57 未承認薬の個人輸入は、薬を体内に取り込む本人(または保護者)が個人輸入したという体裁をとらないとダメだと思いますが。

YosyanYosyan 2011/10/20 13:09 調べてみたら厚労省のHPに「医薬品等の個人輸入について」がありました。
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/tp0401-1.html

そこには、

『当然この場合、輸入者自身が自己の個人的な使用に供することが前提ですので、輸入した医薬品等を、ほかの人へ売ったり、譲ったりすることは認められません。ほかの人の分をまとめて輸入することも認められていません。』

必ずしも杓子定規でなく融通部分もあるでしょうが、神奈川県の様に正面切って臨まれたら厚労省が角を立てる事は十分に予想されます。もっともここで角を立てれば話がさらに複雑に展開するかもしれません。

元ライダー元ライダー 2011/10/20 13:26 医師による個人輸入は、少量なら「自分自身に投与しました」という弁解が可能です。患者に裏切られない限りは、発覚しないでしょう。神奈川県は手口を公表しているのでアウト。厚労省が黙ってても警察・検察が動きますよ。「違法行為を行いますよ」と宣言されて、実際実行されて、黙認したら捜査機関の面子はどうなるの?

落しどころは、県立病院医師による医師主導治験(もしくは研究)に用いるための輸入。
これだと体裁は整うような・・・

YosyanYosyan 2011/10/20 13:53  >落しどころは、県立病院医師による医師主導治験(もしくは研究)に用いるための輸入。
 >これだと体裁は整うような・・・

つうか県知事の御発言ですし、発言すればある程度の波紋が広がるのは予想できたはずですから、もうちょっと含みを持たしておくべきかと。ひょっとして県の薬務課にも相談していないとか。ま、厚労省の出向がいるのかもしれませんが・・・。

元ライダー元ライダー 2011/10/20 14:11 >発言すればある程度の波紋が広がるのは予想できたはず

計画の実現可能性が無いことは織り込み済みで、波紋を広げるのが目的だった可能性もありますね。鬼女板が動いて世論が騒げば、厚労省もIPV承認を急ぐだろうと。
もう少し妄想を膨らませると、実現可能性が無いから、知事発言を無視するのが最善であるはずの厚労大臣がすぐに反応したのも少し妙です。厚労大臣は共演者かも。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/20 14:29 うーむ。
ひとまず薬事法がいまいち分かってないので、私は様子見。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/20 15:32 元ライダーさん
>計画の実現可能性が無いことは織り込み済みで、波紋を広げるのが目的だった可能性もありますね。

この知事は、太陽パネルを神奈川県中に普及させると大法螺を吹いて結局実現できず、この間公約撤回したばかりなんですけどね。また同じ轍を踏みますよキット。実現不能となるほうに千円。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 15:53 本件は
「不活化ポリオワクチンの円滑な導入に関する検討会」
を踏まえての議論と理解しました。
議事録はまだみたいですが・・・
資料は第1次資料と思います。
第1回平成23年8月31日(水) 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001nkzz.html
第2回平成23年10月14日(金) 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001rlbw.html

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 16:04 ロハスメディカル様の投稿記事に傍聴記がありました。
第1回
http://lohasmedical.jp/blog/2011/09/1_9.php
以後その8まで
http://lohasmedical.jp/blog/2011/09/1_13.php
第2回ポリオ不活化ワクチン検討会 進展なし
http://lohasmedical.jp/blog/2011/10/2_4.php
色々と勉強になりました。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 16:20 Seisan様
>緊急承認、どうなんでしょうね。
>今の厚労省の体質なら、非常にやりたがらないでしょうね。

私の理解では、ポリオワクチン緊急輸入のときも旧厚生省はぜんぜん
やりたがっていなかったと理解しています。

繰り返しますが、前回のときは厚生大臣による超法規的対応です。 

ただ、あまり指摘する人はいないのですがこのときの古井喜実厚生大臣は
親中派として有名ですが、実は昭和20年東久邇宮内閣のときに旧内務次官をされて
います。旧厚生省が昭和13年に近衛内閣のとき、内務省と陸軍省によって
できたわけですから、昭和35年の時点(ポリオワクチン緊急輸入時)に
旧厚生省官僚(前内務省官僚もしくはその子分)にとって、古井喜実厚生大臣
(旧内務省次官(旧内務省官僚トップ))の意向(超法規的対応)にさからうことは
難しかったのではと推測しています。

ママサンママサン 2011/10/20 18:52 >seisanさま

>そして、それから予防接種法の改正が準備されます。

予防接種法では、予防接種の対象とする感染症を定めてはいますが、どのようなワクチンを使うかを法的には定めておらず、政令あるいは省令に任せていたはずです。厚労相、あるいは厚労省の判断で変更は自在なはず。接種時期の問題も同じです。
問題は、ワクチン変更によって生ずる予算措置となりますが、厚労省あるいは政府の予備費で対応できる範囲でしょう。

>ところで、OPV緊急輸入のことを映画にした「未来への伝言」、一度見ておきたいんですけど
>DVD化などもちろんされておらず、有料での上映会でのみ見れる、ということで、
>いまだに見れていません。残念。

OPV緊急輸入の際の関係者の証言を集めたドキュメンタリー映画なら「母が燃えるとき」があります。日本電波ニュース社にお問い合わせください。なお、「誰が医療をまもるのか」(新日本出版社:2010年)の第二部が、同ドキュメンタリー映画ベースのノンフィクションとなっております。


>京都の小児科医さま

>2.それから国民の皆さんの不安を煽って、結果として全国的にも
>生ポリオワクチンの接種を差し控える方が増えて、免疫を持たない人が
>増加する恐れがあること
>→この原点は、基本的に少なくとも厚生労働省を誰も信用も信頼もしていない
>ことにあると思います。

すでに、生ワクチンに対する信頼が揺らいでいるから春の定期接種で全国平均
(昨年秋に一回目を受けた方&春が初回の方)17%余の減少になっている。
いくつかの首都圏の自治体に問い合わせましたが、この春初回の方でみれば、3割あまりの減少となっている。平均しているから17%ってことです。
去年の夏以降、明らかにマス・メディアがポリオ・ワクチン問題を数多く取り上げ、その影響がもろに春に出始めた、と考えるのが筋でしょう。
そして、この秋。いくつかの自治体の現場からは、前年比3割以上減と耳にしております。

>seisanさま
>元ライダーさま

IPV個人輸入問題。平成12年に国会にて厚労大臣答弁あり。
すでに、国の審議会ではIPV導入が規定方針となっているころの答弁です。

***************************************************
平成12年03月14日 衆議院 - 厚生委員会 - 3号
家西委員 「不活化ポリオワクチンについてお尋ねしたいと思います。私、HIVの当事者として、免疫機構が下がっている以上、この不活化ポリオワクチンという問題は、ちょっと目が離せない問題があります。実は、ことしの七月二十四日の予定で私に子供が生まれます。(略)今現在、世界では不活化ポリオワクチンが発売されていますけれども、日本として、ぜひともそれを敏速に手に入れるようにしていただきたい。私たち感染者の問題として考えたとき、免疫が下がっている者は、こういったポリオに罹患する確率は約五百倍あると言われています。何としてでも不活化のポリオワクチンを入手するようお願い申し上げたいと思いますが、その点について大臣の方からぜひとも前向きの発言をお願いしたいと思います。」

丹羽国務大臣「海外では、アメリカなどにおきまして不活化ワクチンが承認されております。医師が患者のために個人輸入し、接種することは可能でございます。(略)最初の段階ではいわゆる個人輸入という形になると思いますけれども、そういう形で接種することは可能だ、このように考えているような次第であります。」
********************************************************

元ライダー元ライダー 2011/10/20 19:27 ママサン 2011/10/20 18:52様

そうですか、大臣答弁がありましたか。わたしも先程「医師の場合、“患者さんへの治療”が“個人使用目的”となる」との見解を某所で見つけたのですが、しかしねえ、ワクチンに限らず、これを他の薬にも一般化すると(でないとダブスタ)大変なことになりますよ。

JSJJSJ 2011/10/20 20:38 >元ライダーさん
サリドマイドの個人輸入も輸入する主体は医療側であって、患者側ではなかったのではないでしょうか。
なんというか厚労省の「お墨付き」をもらって やっていたと記憶していますが。

元ライダー元ライダー 2011/10/20 20:43 Yosyan先生が示された厚労省サイトのリンクに、こんなものがありました。
「医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入について」
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/dl/tp0401-1c.pdf

先走って、決め付け、言い過ぎの発言もありましたm(_ _)m

医師による患者への使用を目的とする個人輸入は厚労省も認めているようですが、先のPDFには気になる記載が少々。

----------------------------------------------------------------------------
・医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入は、以下の1〜3に当てはまる場合に認められます。
1.治療上緊急性がある
2.国内に代替品が流通していない
3.自己の責任の下、自己の患者の診断または治療のため未使用する
-----------------------------------------------------------------------------
大臣答弁より新しい2011年3月版です。「1〜3に当てはまる場合」とは「1〜3のすべてに当てはまる場合」なのか、「1〜3のどれかに当てはまる場合」なのか、お役所文法に不案内な私には分かりませんが、文脈から「すべてに当てはまる場合」だと思われます。IPVは上記条件に1,2に当てはまらないので、神奈川県立病院医師による個人輸入は厳密に言えば認められないでしょう。そればかりでなく、本当に個人輸入で自己の患者に使用している小児科医も騒ぎに巻き込まれ、IPVを個人輸入できなくなる恐れがあります。でないとダブスタですからね。

サリドマイドは上記1〜3を満たしていますね>JSJさん

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 21:46 こういう(下記)事務連絡は、官僚的で問題があると思います。
大臣の発言>私たちは引き続き、可能な限り早く不活化ポリオワクチンを導入できるように取り組みます
と矛盾します。

可能な限りだけ早くVS平成24年度当初からの実施は予定しておりません。


不活化ポリオワクチンの導入に関する新聞報道について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/dl/houdou.pdf

さて、9月7日付けの一部の新聞において、不活化ポリオワクチンが来春から導入されるとの誤認を招く報道がなされました。
不活化ポリオワクチンの導入に向けてのスケジュールは、8月31日に開催された「不活化ポリオワクチンの円滑な導入に関する検討会」の資料(別添1)においてお示ししているとおり、現在、複数の企業により不活化ポリオワクチンの開発が進められており、本年末頃より順次薬事承認申請がなされる予定です。このため、早ければ平成24年度中にもDPT(ジフテリア・百日せき・破傷風)と不活化ポリオワクチンとの4種混合ワクチン(DPT-IPV)が導入されることも想定されますが、平成24年度当初からの実施は予定しておりません。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110907/bdy11090707420002-n1.htm

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/20 21:59 上記勘違いをしていました。失礼しました。

大臣は
>しかし、それでもその間は、やはりどうしても導入は来年度末くらいの予定になりますので
とされていました。
平成25年1月〜3月ごろと理解しました。つまり、早くても2013年1月〜3月ごろとわかりました。あと1年以上待てというのが厚生労働省だとわかりました。今の状況で皆さん待てるのでしょうか。

hkoyaanhkoyaan 2011/10/21 00:09 >・医師・歯科医師による医薬品等の個人輸入は、以下の1〜3に当てはまる場合に認められます。
1.治療上緊急性がある
2.国内に代替品が流通していない
3.自己の責任の下、自己の患者の診断または治療のため未使用する


IPVでは上記1のみ合致しないと思いますが、そうなりますと、全てのワクチンは輸入禁止になりますね。それはそれで、海外勤務に支障がでますね。

SeisanSeisan 2011/10/21 02:24 ママサンさま、
予防接種法の改正というのは、確かに正確ではありませんでしたね。
でも、予防接種法上も感染症予防に用いられるワクチンは、日本国内で承認されたものと定められていますから、どちらにしても発売即定期接種化、というわけにはいかないと思います。

また、未承認医薬品の個人輸入に関しても、治療上緊急性がある、という点においては「生ワクチンによる健康被害が発生する可能性があることが明らかであり」「生ワクチンを使わないことにより、2次感染によるポリオ被害が生じる蓋然性がある」ことから輸入が可能と判断されたようです。

まあ、小児科領域では、その昔、AML治療プロトコル(だったと思うんですが)に当時未承認のメルファラン(アルケラン)を使うようになってまして、その際に個人輸入をしていたのを思い出しました。

これは3つの条件をすべて満たしてますよね。

でも、今回の神奈川の件は1は拡大解釈すればOK、2もOKですが、肝心の3が満たされていませんから、ダメでしょうねぇ。
それと、個人で自己使用目的で輸入する場合は、薬監を取る必要もありませんし、医師である必要もないようです。この辺がバイアグラなどの個人輸入の温床になっているようですが。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 03:55 私は上先生と黒岩神奈川県知事とは同じグループと思っていますが
本件が薬事法で問題になることを逆に期待されていることを理解しました。
いわゆる
ストライサンド効果
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20100724
ですね。

http://twitter.com/#!/KamiMasahiro
KamiMasahiro上 昌広
不活化ポリオワクチン。医系技官は記者クラブの連中に「グレーゾーンですね」と言っている。薬事法違反で処分したら、それこそ黒岩知事の思うつぼだろう

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 05:31 >本当に個人輸入で自己の患者に使用している小児科医も騒ぎに巻き込まれ、IPVを個人輸入できなくなる恐れがあります。でないとダブスタですからね。
>薬事法違反で処分したら、それこそ黒岩知事の思うつぼだろう

政治的には実はこちら(上記)狙いかも知れませんが

神奈川県が不活化ポリオワクチン輸入決断、その背景とは
県健康危機管理課長に聞く
http://kenko100.jp/news/2011/10/18/03
では
しかし、現行の制度では不活化ワクチンは「未承認ワクチン」であるため、県立病院機構に所属する医師の個人輸入で対応することになると金井課長。現時点の報道では、接種は保健センターで行うとの情報もあるが、いつからどこで、どのように予約を受け付けるかなど、詳細は全く未定のようだ
だそうです。(10月18日の記事ですが・・・)

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 05:55 連投すいません。

配布資料もありました。
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226516614244

ママサンママサン 2011/10/21 19:14 >Seisanさま

私の言いたかったのは、政治判断でできる特例承認を行った際に、国会で法改正をするという時間的なロスは生じない、ということです。
だから、たとえば小宮山厚労相が政治決断すれば、すぐにIPVは導入できる、ですね。
法的には。

で、私は非医療者。
国が未承認の不活化ワクチンへの公費助成をやれんか、と世田谷区に提案した人間。
下手したら、黒岩さんの火付け役。

昨年秋以降、これだけ、IPVを求める母親、保護者が増えてしまった。
OPVを拒否する方が増えてしまった。
それに対して、医療サイドが、どう応えるのか。
黒岩さんのやり方はやり方で、批判があるのは当然。
でも、
その根本にある、母親や、実際にOPV接種を受けざるを得ない子どもたちのために、
医療者は何ができるのでしょうか?

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/21 19:49 ママサン様

横からですが
>OPV緊急輸入の際の関係者の証言を集めたドキュメンタリー映画なら「母が燃えるとき」があります。日本電波ニュース社にお問い合わせください。なお、「誰が医療をまもるのか」(新日本出版社:2010年)の第二部が、同ドキュメンタリー映画ベースのノンフィクションとなっております。

実は本は依然からもっていましたがDVDはもっていなかったので早速本日注文しました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/12/28 07:20 報道されましたね。
四種混合。

報道。
> 不活化ポリオワクチン、初の承認申請 阪大微生物病研
> http://www.asahi.com/health/news/TKY201112270589.html?=

ちなみに、厚生労働省のところに一行、記述があります。
> http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/
> ●平成23年12月27日
不活化ポリオワクチンとジフテリア・百日せき・破傷風の4種混合ワクチン(DPT-IPV)の薬事申請をメーカーの1社が行いました。

多分、四種混合の治験なんで、報道のワクチンの件ですね。多分、ですが。
> 不活化ポリオワクチンの治験にご協力ください。
> http://www.inami-shounika.jp/news/inactivated%E2%80%90polio-trial.html

luckdragon2009luckdragon2009 2011/12/28 07:24 > 早ければ平成24年度中にも4種混合ワクチン(DPT-IPV)の導入

来年秋って言ってますので、ちょうど予想期間の真ん中、かな。
24年10月くらいかな。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111020

2011-10-19 ツイッターでの引用は難しいだろうなぁ

だいぶ前に新聞協会の引用条件をお勉強した事がありましたが、今日は復習も兼ねてのものです。お手軽に行きたいのでwikipediaを基本的なソースにします。まず「引用以外の合法な無断利用」があります。えらい表現ですが、引用どころか転載しても構わない条件とすれば良いでしょうか。

  • 一般に周知させることを目的とした転載を禁止する旨の表示がない「行政機関等の名義の下に公表された広報資料等」は、出所を明示すれば、行政機関に無断で説明の材料として新聞や雑誌などの刊行物に転載して構わない。
  • 学術的な性質を有するものでない、政治上、経済上、社会上の時事問題に関する、転載・放送・有線放送を禁止する旨の表示がない、新聞又は雑誌に掲載して発行された論説等も、出所を明示すれば、新聞社等に無断で他の新聞等への転載、放送・有線放送・放送対象地域を限定した「入力」による送信可能化による放送の同時再送信をして構わない。
  • 公開して行われた政治上の演説・陳述又は裁判手続きにおける公開の陳述も、同一の著作者のもののみを編集せずに、出所を明示すれば、著作者に無断で転載等して構わない

ここで無断転載できるものとして、

  • 行政機関等の名義の下に公表された広報資料等
  • 学術的な性質を有するものでない、政治上、経済上、社会上の時事問題に関する、転載・放送・有線放送を禁止する旨の表示がない、新聞又は雑誌に掲載して発行された論説等
  • 公開して行われた政治上の演説・陳述又は裁判手続きにおける公開の陳述

この3つは「無断転載禁」でなく「出所を明示すれば」ば無断転載OKとなっています。ただし新聞・雑誌・テレビ等はまず「無断転載禁」となっていますし、前にお勉強した通り、記事の著作権は可能な限り拡大しようとされているので事実上、無断転載は無理だと思ったほうが良いでしょう。なお無断転載が可能なケースについては文化庁著作物が自由に使える場合にwikipedia以外のものについても解説されています。

ただ文化庁のルールにも判り難いところがあって、

時事の事件の報道のための利用(第41条)

 著作物に関する時事の事件を報道するために,その著作物を利用する場合,又は事件の過程において著作物が見られ,若しくは聞かれる場合にはその著作物を利用できる。同様の目的であれば,翻訳もできる。

こう書いてれば報道記事も無断で利用できそうなものですが、

時事問題に関する論説の転載等(第39条)

 新聞,雑誌に掲載された時事問題に関する論説は,利用を禁ずる旨の表示がない限り,他の新聞,雑誌に掲載したり,放送したりすることができる。同様の目的であれば,翻訳もできる。

ここは捻らずに原則41条、ただし39条の条件をクリアしたときと解釈するのが無難なように思います。それと著作権ですが、原則は無断転載禁と書いてなければ転載OKかと言えばそうでなく、逆に「無断転載可」となっていない限り転載不可と解釈します。新聞記事などは、原則として無断転載可であるために、断りとして「無断転載禁」と表示されていると考えたら宜しいかと思います。



さて引用ですが、これは無断転載禁であっても使えます。もう少し言えば無断転載禁については著作者は権利を行使できますが、「無断引用禁」は出来なかったはずです。公開された著作物はすべからく引用は可能と解釈して良いと思います。例外があるか無いかについては存じませんが、引用については、

引用(第32条)

  1. 公正な慣行に合致すること,引用の目的上,正当な範囲内で行われることを条件とし,自分の著作物に他人の著作物を引用して利用することができる。同様の目的であれば,翻訳もできる。
  2. 国等が行政のPRのために発行した資料等は,説明の材料として新聞,雑誌等に転載することができる。ただし,転載を禁ずる旨の表示がされている場合はこの例外規定は適用されない。

ここももう少し具体的には、

引用における注意事項
 他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。

  1. 他人の著作物を引用する必然性があること。
  2. かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
  3. 自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
  4. 出所の明示がなされていること。(第48条)(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)

引用部分の区別とか、出所の明示は引用を少しでも念頭に置かれる方ならされているかと思います。ちょっと注意と思ったのは48条2項で、

前項の出所の明示に当たつては、これに伴い著作者名が明らかになる場合及び当該著作物が無名のものである場合を除き、当該著作物につき表示されている著作者名を示さなければならない。

著作者名は明示しておく必要があります。私もしばしば忘れたり飛ばしたりする事がありますから注意する事にします。ネットで引用するときには、ググって引っかかったページが大きなページの一部で著作者名がわかりにくいケースが少なくないんですが、出来るだけ調べる様にします。

引用するに当たってもっとも難関なのは、引用部分と著作物の主従関係です。wikipediaには、

ただし知財高裁平成22年10月13日(鑑定証書カラーコピー事件)判決においては主従関係は要件とされていない。

こういうのもあるそうですが、この判決ひとつで主従関係がフリーになったとするのは危険でしょうから、やはり主従関係の条件も満たしておいた方が無難です。主従関係には質と量の2つの条件がありますが、とりあえず量を満たすのが目的になります。質の評価はそれこそ訴訟物じゃないかと思ったりしています。

そこについてですが、一番良く引用されやすい新聞記事を例にするのが参考になると思います。新聞協会のネットワーク上の著作権についてより、

引用には、報道、批評、研究その他の目的に照らして、対象となった著作物を引用する必然性があり、引用の範囲にも合理性や必然性があることが必要で、必要最低限の範囲を超えて引用することは認められません。また、通常は質的にも量的にも、引用先が「主」、引用部分が「従」という主従の関係にあるという条件を満たしていなければいけないとされています。つまり、まず自らの創作性をもった著作物があることが前提条件であり、そこに補強材料として原典を引用してきている、という質的な問題の主従関係と、分量としても引用部分の方が地の文より少ないという関係にないといけません。

これを読めばわかるように、量の必要条件は、

    分量としても引用部分の方が地の文より少ないという関係にないといけません

引用部分より多いことが量の主従関係を満たす条件として良さそうです。



ここまでのお話は常識的な部分が多いのですが、ブログであれば引用条件を守るのはやろうと思えば可能です。私も出来る限りの範囲で引用条件を守ろうと努力しています。問題はこれがツイッターでも可能かです。正直なところ非常に難しいと思います。理由は言うまでもなく字数制限があるからです。140文字で出所を明らかにし、量の主従関係を成立させるのは容易ではありません。

もちろん不可能ではなく、引用部分を短くすればOKなんですが、まとめ形式となると、誰かが角を立てればすぐに問題になります。ツイッターのまとめは引用と言うより転載に近くなりますし、まとめの冒頭に紹介文章を書いてもとても引用条件を満たす量にはまずなりません。もちろん転載・引用された著作者が文句を言わなければ問題ないのですが、まとめは好意的なものばかりとは言えませんから、問題化すればまず沈没で良いかと思います。


著作権は著作者に与えられた権利であり、それなりに日本でも保護されています。こんな場末のブログであっても、メジャー・マスコミでさえ無断で転載できないのが著作権です。引用のルールも、これを守る限りいかなる公表文書であっても引用できるのもまた著作権です。著作権法に違反する引用・転載であれば、どんなに趣旨が正しかろうが、著作者がその権利を主張すれば従わなければならないのも著作権としても良いかと思います。

もう一つポイントは、著作権は著作者が権利を主張しなければ転載も引用も自由にできます。つまり著作者の腹一つで、転載を許す時もあれば、許さない時があっても構わないわけです。そんなに著作権に詳しいわけではありませんが、私はそう理解しています。


リンクの知識のアップデート

ついでですから、リンクはどうなるかだけ知識として追加しておきます。これは社団法人日本著作権情報センターの無断でリンクを張ることは著作権侵害となるでしょうか。からですが、

リンクを張ることは、単に別のホームページに行けること、そしてそのホームページの中にある情報にたどり着けることを指示するに止まり、その情報をみずから複製したり送信したりするわけではないので、著作権侵害とはならないというべきでしょう。

「リンクを張る際には当方に申し出てください」とか、「リンクを張るには当方の許諾が必要です」などの文言が付されている場合がありますが、このような文言は道義的にはともかく、法律的には意味のないものと考えて差し支えありません。

こうはなっているのですが、経済産業省電子商取引及び情報財取引等に関する準則ではやや微妙な色彩になり、「他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点」として原則論は、

インターネット上において、会員等に限定することなく、無償で公開した情報を第三者が利用することは、著作権等の権利の侵害にならない限り、原則、自由である

こうする一方で、

  1. 不法行為に基づく責任
  2. 不正競争防止法に基づく責任
  3. 商標法に基づく責任
  4. 著作権法に基づく責任が発生する

この4つの責任が生じる可能性を指摘しています。このため4つの設問をモデルとしてあげ、その解釈を示しています。少し長いですが表にしてまとめておきます。


設問 解釈
わいせつな画像等をアップしているアダルトサイト運営者が、当該サイトのメンバーであるなどとして、女性の主催する店舗や個人等のホームページのフロントページに、無断でリンクを張る場合 リンクという手段を用いてリンク先の名誉や信用を毀損する行為と解され、リンクを張られたサイトの運営者側は、民事上は不法行為責任として損害賠償を請求できる可能性がある。また、刑事上は名誉毀損罪、信用毀損罪等が成立する可能性があるとともに、態様によっては著作者の名誉声望を害するものとして著作者人格権の侵害(著作権法第113条第6項)となる可能性があるものと考えられる。
反社会的団体が、自己の団体の関連企業であるなどとして、善良な企業のホームページに無断でリンクを張る場合
自己のホームページを有名な大手企業の関連会社のページであるとの誤解を与えて利益を得ようと考えて、大手企業のホームページへ(「関連企業情報はこちら」等といった誤解を誘うような方法で)無断でリンクを張る場合、無関係の企業に対して、傘下の企業であるとか代理店であるとしてリンクを張る場合、無関係の個人が傘下の人物であるとしてリンクを張る場合等 リンク元のウェブページに、「関連企業情報はこちら」、「リンク先の企業は弊社傘下の代理店です。」、「この人は当社の関係者です。」等といった誤解を誘う表示とリンク先の企業を特定する名称等が表示されるものと考えられるが、これらの表示は、リンク先と関連会社であるとの誤解を与えて不正の利益を得、又はリンク先に損害を被らせる蓋然性の高い場合には、名誉権又は氏名権等の侵害、信用毀損を根拠として不法行為責任が問題となる可能性があると考えられる。また、リンクを張る際に、競争関係にあるリンク先の企業の営業上の信用を害する虚偽の事実を表示した場合には、不正競争行為に該当する可能性があると考えられる。
企業のホームページのロゴマークに、インラインリンクの態様でイメージリンクを張って、自らのホームページが当該企業と関連する企業であるかのように、その商品又は役務について使用する場合 リンク先のロゴマークなどにのみインラインリンクを張る場合であり、リンク先の「商品等表示」のみがリンク元において表示されることになる。このため、周知なロゴマークを、リンク先の企業の関連会社であるかのような営業主体の誤認混同を招くようなかたちで使用する場合や、自分の企業のロゴマークとして他人の著名なロゴマークなどを使用する場合には、不正競争行為に該当する可能性があると考えられる。

また、当該ロゴマークが他人の登録商標である場合、自らのホームページ上で、当該登録商標をその指定商品又は指定役務について使用すると、その使用態様によっては、商標権侵害となる場合がある。

正直なところ色んなリンクをする人がいるもんだと感心しますが、こういうケースは訴訟に持ち込まれたら「危ないぞ」ぐらいに考えます。それでも私の解釈的にはリンクは原則自由であるが、無制限の自由では必ずしもなく、あまりに捻った使い方をすれば、時に刑事及び民事の責任を問われる可能性があるぐらいに取りたいところです。

ところが経済産業省は原則自由の面よりも、責任問題を重く取っている様で小括として、

リンクの法的な意義については、必ずしも明確な理論が確立しているわけではなく、無断リンクを巡って、様々な紛争が生じている現状を考慮すると、「無断リンク厳禁」と明示されているウェブページにリンクを張る場合には、十分な注意が必要である。

なんとなく「なるべくやめときなはれ」みたいな姿勢に見えないこともありません。ざっと調べただけですが、リンクについては企業も官庁も制限したい方向性が強いようで「原則として許可を求める」みたいな断り書きをするとことが少なくないようです。しかし日本著作権情報センターも、電子商取引及び情報財取引等に関する準則でもリンク自体にはなんらの違法性はないとしています。

どうもなんですが「リンクの自由」については正面から取り締まるのは現実的には難しいようですが、官庁や企業サイドは非関税障壁みたいなものを空気として作り上げようとしている様には見えます。そういう動きに対して「リンクは自由」の原則を強く主張する論者の勢力も大きく、なかなかの論争になっているようにも感じます。

「リンクは自由」の原則は変わらないにしろ、これにテンコモリの但し書きをつけて実質として許可制にしたい規制派勢力と、そういう制限を極力小さいものにしたい反規制派勢力の争いと見ても良いかもしれません。

私の主観が強くなってしまうのですが、報道記事も原則は無断転載可ですが、自由に「無断転載禁」を無制限に行える権限がセットになり、事実上は無断転載禁みたいな方向にしたいのが規制派、それはネットと言うメディアを絞め殺す所業になると主張するのが反規制派ぐらいに思えるところです。

どうなっていくかは時々アップデートしておいた方が良いかもしれません。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/19 08:26 ちなみに、togetter では、使用アカウントにお知らせ流す機能があり、編集可能にしておけば、各自が直せますんで、一般的に、そういう慣行を守ってます。現在のところ、問題発生はしていません。(まあ、起きたら非公開にするだけですけどね。)
twitter の引用は基本、非公式RT になるので、多用はしてませんが、ご本人にはツイートは見えているので、クレームこない限りは通常の運用(さすがに自己コメントが主になるとは難しいので、お目こぼし的な感じです。)ですね。

というより、中傷誹謗でもない限り、みなさん、概ね好意的です。
(まあ、RTって、基本好意的に取り上げる要素で行うので、特に問題はおきずに、逆に感謝されたりする...。)

ま、twitter って、人との会話というか、交流が肝な部分が多いので、そこらへんに気をつけていますね。

YosyanYosyan 2011/10/19 08:46 luckdragon2009様

ツイッターに限らずなんですが、建設的な意見と破壊的な意見はあります。著作権行使が著作者の裁量に委ねられていますから、商業利用でなければ建設的と言うか、クソミソ系でなければ大半は角を立てずに流すと思います。盗作問題もしばしば発生しますが、著作権を振りかざして削除要求と言うより、盗作をやらかしている奴をさらす事による制裁を選ぶ事が多いと思っています。

引用ルールも熟知されている方は必ずしも多くないと思っていますが、それでも問題にならないのは「なあなあ運用」でお互い様の部分が多いと見なしているからだと思っています。個人的にはそれで良いと思っています。それでもルールは出来るだけ守っておこうは、保険でもありマナーでもあるぐらいに思っています。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/19 20:37 >行政機関等の名義の下に公表された広報資料等
ツイッターをしないので、的はずれの意見とも思いますが
新聞HPで中央省庁などや記者会見などを掲載する場合
かならず出典を明記してほしいです。
出典とは具体的には記者クラブで配布された資料など
でこういった資料はURLで公開していただくといいと思います。。
さらに記者独自の質問などはユーチューブで公開していただくと
いいかなと思います。
記者独自の取材は取材源の秘匿などもあると思いますので
出典は非公開でもいいと思います。

sktskt 2011/10/19 22:08 youtubeの画像埋め込みなんてのはどういう扱いになるのでしょうか?

salfasalfa 2011/10/19 22:20 「出典を明記して引用掲載します。問題があれば削除します」と記して「転載」には許可を必要となる新聞記事のコピー画像を「引用」している例がありましたが、これは引用ですから許可は申請してませんが、問題があるようなら著作者の判断ご意向に従いますよ、という一種の抜け穴として通用するんでしょうか?

nucnuc 2011/10/19 22:32 お久しぶりです。

そもそも著作物といえるためには、「思想または感情を」「創作的に」「表現したもの」であることが必要ですので、ツイッターでは、文字数があまりにも少ないので創作性がなくて著作物といえない場合がかなり多いと思います。
http://copyright.watson.jp/work.shtml

江差追分事件をみると、意外と創作性は認められないというのが、私の個人的な実感です。裁判では表現をひとつひとつ細かくみていきますが、かなりの部分は複製権や翻案権の侵害とは認められません。
もっとも著作権が広く認められるように誤認させるインセンティブのある人は多いようですから、それはあまり説明されないですし、侵害の有無が裁判になるまで分からないとなると、安全側に倒すことになります。

逆に、さらすことによる制裁は不法行為による損害賠償で訴えられたら場合によっては負けるでしょうね。
そこに並んでいる4つの責任は、リンクをするときだけではなく、一般に文字を書くときに常に問題となりうるものですので、リンクをするときにだけ特別配慮しなくてはいけないというのも、またおかしな話のように思います。

2011-10-18 AEDを持つ事の責任

10/14付産経記事より、

市教委などによると、事故があったのは9月29日。午後4時5分ごろ、駅伝大会に向けた長距離走の練習中に女児が倒れ、養護教諭が同8分に119番通報。同13分に救急隊が到着したが、既に呼吸がなく心肺停止状態だった。救急隊は持参したAEDを使用し、同28分に病院に向け出発した。女児は病院に搬送された後も意識不明の状態が続き、翌30日夜に死亡した。死因は不明。

遺憾ながら10/15付タブ(Yahoo !版)より、

 市教委によると、女児は9月29日午後4時5分ごろ、グラウンドで1000メートルを走り終えた後に倒れた。教諭が駆けつけたところ、意識はもうろうとしていたが目を動かすなどの反応があったという。

 学校によると、同8分に119番し、同10分ごろに女児を保健室に運び込んだ。学校によると、女児は大きく息を吸っているように見えたが、呼びかけても反応は無く、指先は冷たかったという。

 市消防局によると、到着した救急隊員が同15分に確認した際、女児は心肺停止状態で瞳孔が開いていたという。女児は病院に搬送されたが翌日死亡。死因は判明していない。

もう一つ10/14付Asahi.comより、

市教育委員会や同校の説明によると、女児は9月29日、駅伝大会の選手選考を兼ねた練習に参加。持病はなく、事前に体調不良も訴えずに走り終え、15メートルほど歩いてから倒れ込んだ。午後4時5分ごろで、意識はもうろうとしていた。

 学校側は、女児を担架で保健室に運んだ後の同8分に119番通報し、救急車を要請。女児は大きく息を吸う動作はしたが、声を掛けても反応がなく、指先は冷たかったという。

 市消防局によると、到着した救急隊員が同15分に確認したところ、心肺停止状態だった。人工呼吸や胸の圧迫などの心肺蘇生処置はされておらず、瞳孔も開いていた。重篤だったため認定救急救命士が追加派遣された。薬剤を投与しつつ、女児を市内の病院に搬送したが、翌30日に死亡した。死因は分かっていない。

亡くなられた女児の御冥福を謹んでお祈りします。まず時刻関係を整理します。


時刻 経緯 経過時間
16:05 女児が倒れる 0分
16:08 女児を保健室に担架で運び119番通報 3分
16:13 救急隊到着 8分
16:15 救急隊員が心肺停止状態を確認 10分
* 認定救急救命士が追加派遣
16:28 病院へ向け出発 23分
* 翌日夜に死亡


タブは先に16時8分に119番通報した後に16時10分に女児を保健室に運んだとしていますが、順序は不明です。倒れた時の女児の状況は、

  • 意識はもうろうとしていた(Asahi.com)
  • 女児が倒れた直後は脈があり呼吸も確認(産経)

そうそう女児は「持病はなく、事前に体調不良も訴えず」(Asahi.com)であったそうです。保健室での容体についても、タブですが、

同小は「保健室でも息を吸っていて、脈もあったため」と説明

どの情報がどれだけ信用できるか(ソースは同じはずですが・・・)が大変難しいのですが、意識は早くから無くなっていたのは確かですが、呼吸と脈がいつまであったかは微妙です。タブ説を信じれば、16時10分に保健室に運んだ時点でも脈はあったとなります。倒れた直後にまだ脈も呼吸もあったのは確かなようですが、どこまであったかは何とも言えない様です。

救急隊到着時は心肺停止状態であったとしてよさそうですが、蘇生は容易ではなかったのは認定救急救命士が追加派遣された事でも明らかですが、最初から乗って来なかったのは119番通報の内容による判断かどうかは不明です。認定救命救急士の存在が生死を分けたかどうかについての情報はありません。なんとなく認定救命救急士を呼び寄せるより、心マしながら病院に向う選択もあったと思うのですが、搬送先がすぐには見つからなかったのでしょうか。

女児は、Asahi.comより、

遺族の意向で、遺体は解剖されず、火葬された。

解剖しても死因が特定できたかどうかも何とも言えないところですが、医療関係者ならとりあえず念頭に浮かぶのは突然の致死性不整脈でしょうし、他には、う〜ん、脳出血の類(こんなに早く呼吸が止まるかな?)はどうであろうぐらいは連想される方もおられるかもしれません。ただ情報では原因不明となっており、憶測推測の域を超えない事になります。


おおよそですが事件の全貌はこんな感じです。学校側の対応として時間はベストタイムに近いように思います。かなり状況が違いますが、前に介護者施設でのアメ玉窒息の判決結果があります。


時間 認定された事実 時間 裁判所の救命ストーリー
0分 窒息発生 0分 窒息発生
除去処置 除去処置
10〜15分 119番通報 0〜5分 119番通報
20〜25分 救急隊異物除去 10〜15分 救急隊異物除去


即座に119番通報を行わなかった事が安全配慮義務違反に問われましたが、今回の3分は119番通報タイムとしては安全配慮義務範囲ではないでしょうか。倒れたのは運動場ですから、そこから119番通報に至るまで3分は長いか短いかです。もっとも携帯がこれだけ普及している時代ですから、「もっと即座」の判断が出ないかと言われれば、私はなんとも言えません。


ただ現在のところは訴訟になっているわけではなく、マスコミ各社が焦点にしているのはAEDの使用問題です。そのためか有識者のコメントもそれにそって集められているようです。

  • 日本救急医学会の評議員、指導医を務める鹿野恒・札幌市立札幌病院救命救急センター医長(救急医学)は「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓が止まっていることもある。原則的にはAEDを試みた方が良かったのでは」と指摘している。(タブ)

  • 日本救急医学会員の鈴木崇儀歯科医師=愛知県岡崎市=によると、「自発呼吸」は「あえぎ呼吸」だった可能性がある。呼吸の中枢機能が失われ、口を開けて努力するように呼吸する状態を指し、すぐに心肺蘇生処置が必要となる。(Asahi.com)

結果論的な指摘としては必ずしも誤っていないでしょうし、同様の事を医療機関が行なったら宜しくないとは思います。ただ学校であってもここまで求めるの論旨が含ませていると感じてしまいます。


AEDの位置付けですが、元もとは致死性不整脈が起こったときに「たまたま近くにあり」「たまたまそれを使える人間がいる」時に「ラッキーにも使われる」事があれば命を救える可能性が高まると言うものだったように思います。言ったら悪いですが僥倖の期待です。どこにでもあるわけではなく、操作は簡単と言っても、機械の性格的に誰もが習熟している事を必ずしも期待できないからです。

医療関係者でさえ、AEDを誰でもラクラクと操作できるかと言えば必ずしもそうとは言い切れないところがあり、私も実戦で一度も使ったことがありません。AEDは愚か、DCでさえ横で見ていた経験があるぐらいです。使われるのは急場ですから、居合わせた人間が冷静にAED使用の判断を下す事は、期待であって義務ではなかったと思っています。

ところがAEDの普及に伴い、AEDの位置付けが変わってきています。2008年に高校野球の練習試合にAEDを持参していなかった事を訴える記事がありました。AEDが使われる可能性がある場に持参していなかったことを注意義務違反とするものです。この訴訟がどうなったかは存じませんが、AEDはいつでもあって当然に意識は明らかに変わっています。

あって当然ですから、あって使わなければ責任問題と言うわけです。今回の記事の各紙の論調は毎度の金太郎飴で見事にそろっています。AED普及に当たり、AEDをわざわざ購入して設置する事は、どちらかと言えばボランティアに近かったと考えています。そんなに安い機械ではありませんから、設置する事で利用者なり、利用客へのサービス向上と設置する事への社会貢献と言うかイメージアップの部分は少なからずあったはずです。

これがある程度普及した現在では、AEDを設置した機関なり施設は、これを急場の時に常に的確に使う事の義務が求め始められているとすれば良いでしょうか。使えたらラッキーではなく、使えなければアホンダラです。ごく近い将来に賠償付のアホンダラにならないとは誰も言えないと思います。

これは10/15付読売新聞ですが、

メーカーなどが交換時期を記載しているが、目視による装置の確認も必要という。大阪市では昨年4月、救急隊が使用したAEDが故障で作動せず、心肺停止状態の男性が死亡する事例があった。同課は「少なくとも1か月に1度点検してほしい」と施設や各市町村に呼びかけるとともに、「日常点検」を担当する管理責任者の配置を求めている。

この記事の「同課」とは埼玉県薬務課です。管理責任者が任じられますと、もしAEDが動かなかったら日常点検をどれだけやっていたかの問題は当然起こり、とにもかくにも動かなかったら責任問題は当然の様に問われる事になります。

ではではそんなに厄介ならばAEDは設置しないみたいな考え方も必然的に出てきますが、今度は「これだけ人が集まる施設に設置していないのは怠慢である」の責任問題が問われだすような気がしてなりません。現実にも散見される様な気がします。大変な時代になったものだとつくづく思います。あえてまとめておくと、AEDを持つ事への現在の責任は、

  1. 必ず動作する様にしておく管理責任義務
  2. 急場で常に的確に使える使用責任義務

これが問われる事になり、ほぼ同時進行で、

  1. ある程度の施設では設置責任義務

こうなるのは必然的な流れのようです。

某救急医某救急医 2011/10/18 08:42 AEDがあるが故に、訴訟被害に遭っていますね。

公共施設には「AEDを備えています」という掲示をよく見ますが、逆に「この施設にはAEDはありません。」という掲示はどうでしょう?「監視員はいませんので、利用は自己責任で」という掲示を、プールや海岸で見る事がありますので、あながち荒唐無稽とは思えませんが。

これならば、AEDを買うコストやメインテナンスの費用も浮くし、訴訟被害も避けられます。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2011/10/18 08:50 頻繁に日常点検していたら、内蔵バッテリーの消耗が早くなって、AEDの寿命が
短くなるのでAED交換のランニングコストが増えるのではないですかね。
AEDって基本は使い捨ての消耗品で、ユーザーが勝手にバッテリー交換とか
再充電って出来なかったと思います。

とおりすがるとおりすがる 2011/10/18 09:47 AEDがトラブルになる原因のひとつに、世の中の多くの人が、「止まった心臓を動かす機械」とか、「今、死んだばかり人を蘇らせる機械」と思っていることにあると思います。心室細動という致死的不整脈の一種にしか効果が無く、脳出血などによる呼吸停止や、交通外傷のような鈍的外傷による失血死などには全く効果がないことなど、パラメディカルやマイナー科の医師ですら認識があやしいひとがいるくらいです。AED販売会社や救急医や循環器の先生方が、AEDさえあれば命が助かりますとあおり続けるので、誤解がひろがっていきます。「助かる命も中にはある」だけで、それはほんの一部ということももっと啓蒙しないといけないと思います。

有効である心室細動に関してさえも、心筋梗塞の左主幹部病変なんか、院内の目の前で心室細動になって、すぐにAEDを使っても助けられないことだったあるんだということを、もっと多くの人に知ってもらいたいです。

老衰の方のDNRの相談をして、自然の経過でお看取りしたいです、というはなしになって、最期に、でもAED位はさすがにするんですよね、なんて家族に言われることが最近多いです。それくらい世の中の認識が、「いま死んだばかりの人を蘇らせる機械」で、当然やってみるべきものになっているのが恐ろしいです。あ、もちろん、その段階で丁寧に説明すれば、多くの方は理解されますが、急変の現場や、遠くから駆けつけてきた、これまで話をしたことがない遠い親戚の場合は、皆さんご想像の通り、なかなか困難な状況になりがちですよね。

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2011/10/18 09:49  呼吸もあり、脈もあったと証言があるのに、否定してかかる救急医学の専門家。こんなコメントをする人間がいる限りは、訴訟が減ることはないだろう。言葉通りに病因を推察していってつじつまが合わないというのならともかく、脳幹付近のAVMの破裂とかなら説明できないわけでもない。

YosyanYosyan 2011/10/18 09:59 とおりすがる様

 >最期に、でもAED位はさすがにするんですよね、なんて家族に言われることが最近多いです

信仰の拡がりは凄いですねぇ。となると時間の問題で、natural courseの在宅の御看取りでも儀式の様にAEDが要求される様になっても、不思議と思ったらいけないのかもしれません。いや、実はもう一般的になっているのかもしれません。小児科だもんで、在宅医療の現状には疎いもので申し訳ありません。

恥の戸市民恥の戸市民 2011/10/18 10:24 毒ヘリとAEDは魔法の道具、これさえあれば死んだ人も生き返る
と言う誤った翻訳と言うか、聴き違えと言うか、期待と現実を取り違えていると言うか
とおりすがる様のご意見に深く感銘、賛同した次第です。

これらはYosyan様の仰る通り、既に信仰の域に入ってしまい、啓蒙ではどうにも
手がつけられない感もあるのが非常に悲しく感じる部分です。

こう言った誤った情報を垂れ流す媒体に深く反省を促したいのですが、
返り討にあってしまうのでしょうね…。

miya93miya93 2011/10/18 10:56 > 世の中の多くの人が、「止まった心臓を動かす機械」とか、「今、死んだばかり人を蘇らせる機械」と思っていることにあると思います。

誰がそんな妄想を垂れ流しているのか?
至近距離にいました。

毎日新聞の最後に、補足説明として
>■ことば
> ◇AED
> 心拍を自動的に解析し、危険状態を検知した場合には心臓に電気ショックを与えて心拍を再開させる装置。

こりゃ魔法の道具だ。なんせ、「心拍を再開させる装置」なんだから。葬式の最中でも使えますよ。

みっちゃんみっちゃん 2011/10/18 11:06 土地勘があるだけにいたたまれません。女児の冥福をお祈りします。
で、さいたま市では以前深夜に車椅子の方の事故で収容まで時間がかかった
事例がありましたが、今回は平日昼間であり、それほど切迫はしていなかった
ものと推察します。
近隣では 二次救急 大宮中央総合病院 おそらく車で数分
三次救急 さいたま赤十字病院 渋滞具合にもよるが10分くらい?
があります。
16:15に救急隊が心肺停止を確認、28分に出発するまでの間に
認定救命救急師が到着していたとのことですが、
最初の通報から5分で救急隊がついてますから、16:16に応援呼んでいれば
16:21には着くので、その間収容先を選定しつつ、
着後応急の薬剤投与してGoでしょうか。
当日は晴れでさいたま市郊外の気温で26度くらい。
9月上旬は運動会の練習で熱中症という報道が関東ではたくさんありましたから、
下旬でも熱中症でしょうか。保健室で手先が冷たかったとのコメントがありますから、
一定のバイタルチェックはされたのでしょうけど、その後の時点で心停止が
発生してしまっていたとのことなのでしょうか。
AEDの講習も受講しており、呼吸脈停止時には使用するが、今回は(バイタル測定時点では)そこまででは無かったため使用しなかったということのようですね。
今回はまだ訴訟云々ではなく、現時点では有識者による検証委員会を設置する
方向とのことですから、検証報告書を待ちたいと思います。
今後の対策ですけど、非外傷性でぶっ倒れたら、呼吸脈確認しつつ、全例AED貼り付け、というくらいしか無いと思うんですが。。。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 11:30 ちょっとおかしな流れになっているような気がするのですが、まず
<AEDというのは、DCと違って、機械がVFかどうかを判別してショックをかけるので、スイッチを押してもショックがかかるとはかからない>
というのを思い出して欲しいです。
なので、AEDを装着して、解析するのをためらう必要はないし、ためらうべきではないです。
次に、救急の先生がたのコメントですが、これは明らかに2010年のAHAの改訂を意識して発しています。この改訂の最大のポイントは、「死戦期呼吸に惑わされるな」です。心停止しても、しばらくは、脳の呼吸中枢が生きていて、呼吸運動がみられることがあり、これに惑わされて心臓が動いていると勘違いして、胸骨圧迫やAEDを遅らせてはならない、とするものです。ですから、2010以降のBLSでは、呼吸の確認は中ば略されて、反応の確認→脈拍の確認に行きます。
>女児は大きく息を吸っているように見えたが、呼びかけても反応は無く、指先は冷たかった
これは、十分に胸骨圧迫、AEDの適応だと私は思います。
>同小は「保健室でも息を吸っていて、脈もあったため」と説明
指先が冷たかったのだから、本当に脈があったのか、疑問です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 11:38 死戦期呼吸というのは、なかなか見る機会がない(私もみたことない)ですが、
http://www.youtube.com/watch?v=54Aqi_gZORE
の、2分5秒あたりからの映像が、たぶんそうじゃないかと私は思います。
スポーツ選手、とくにサッカーの試合中の突然死というのは、いくつもyoutubeで見ることができて、
http://www.youtube.com/watch?v=Q6XRLe2yEQk&feature=related
これなんかは、倒れてしばらくしてから脚をばたばたしていますが、駆け寄った救護員は、迷わず胸骨圧迫開始して、搬送中のカートの上でも継続しています。この対応は正しいと思う。
先のVivien Foe選手の場合は、死戦期呼吸に惑わされたのか、誰も胸骨圧迫してないです。
病室で死ぬひとと違って、それまで健康でましてスポーツしてた人の突然死にあたっては、心臓止まっても、呼吸筋・骨格筋、いろいろ動くみたいです。

http://www.youtube.com/watch?v=Q6XRLe2yEQk&feature=related

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 11:48 あと、念のためですが、非医師の皆さんに強調しておきたいのは、重要なのは、

胸骨圧迫>>AED

ですからね。胸骨圧迫せずに患者を放っておいて、AED探し回るなんて愚だけはおかさないよう気をつけましょう。いざそのときになると動転すると思われますが、だからこそ肝に銘じましょう。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/18 11:53 突然のVfだと、強直性の痙攣をみることが多いとおもうんですが、記載はないですね。
先に意識障害がきているようですので、脳内にAVMがあって、それが破裂したんではなかろうか。小生もAVMによる子供の突然死一例経験があります。

miya93miya93 2011/10/18 11:55 >moto-tclinic 先生
>AEDを装着して、解析するのをためらう必要はないし、ためらうべきではないです。

もちろんそうです。ただし、それは専門家だからこその判断であって
非専門家である教職員すべてがそれを知っていたかどうか、知るべきであったかどうか、です
もちろん理想論としては知るべきですが。
責任問題としては??? てなところだと思います。

Yosyan 先生のおっしゃるとおり、AEDは、あったらラッキー、使えたらラッキー、有効ならラッキー。であって、
あって当然、使えて当然、となるとしたらは素人に責任を負わせすぎではないかと。

優駿優駿 2011/10/18 12:20 >Yosyan 先生のおっしゃるとおり、AEDは、あったらラッキー、使えたらラッキー、有効ならラッキー。であって、あって当然、使えて当然、となるとしたらは素人に責任を負わせすぎではないかと。

現時点ではそのとおりであると思います。ただ、もっと世間の正しい認知が進みもっと多くの方が助かるように地道に啓蒙しているのが救急学会や循環器学会でありなんとかbystanderCPRを普及させようとしていますのでそのあたりはちゃかさずに応援していただけると幸いです。
ただ、ラッキーな人は増えて欲しいのですが蘇生をしなかった一般市民に法的責任とか賠償だとかに話が行くことはやっぱりおかしいことです。今だってbystanderの蘇生をきちんとされている人のほうが少ないのですから。
医療人だって「良きサマリア人法」が確立していない日本ですので早く善意の救命はできてもできなくても法的には罰せられないようにして欲しいです。救急医学会が出した2010ガイドラインでも今の日本では善意の蘇生は法的責任を問われる可能性があると言っちゃってますし。このガイドラインではDNRなどの問題にも言及しています。
http://jrc.umin.ac.jp/pdf/EIT0616_c.pdf (34-35p)

長文すみません、循環器内科医でBLSインストラクターやっているものですから。

とおりすがるとおりすがる 2011/10/18 12:43 たしかに、本ケースは、結果的に効果があったかどうかは別として、G2010ではAEDの適応で、AEDの使用をためらう必要はありませんが、「AEDは、あったらラッキー、使えたらラッキー、有効ならラッキー」であり、これを忘れられると、すべてがうまくいかなくなるし、みんな不幸になってしまいます。熱心な救急医や循環器の先生方の普及活動を妨げるつもりはありませんが、この点は忘れないで付け加えて欲しいです。

それと、moto先生も強調されていますし先日もコメント欄で話題になっていましたが、BLSでも、

まず119番通報>>胸骨圧迫>>>AEDです。

AEDはその程度の位置づけのものであって、119番通報がされて、胸骨圧迫がされていれば、あとは手に入れば、使用してみましょうという程度のものです。

そういう意味では、いまどきの救急隊は高規格救急車に乗って、きちんとメンテナンスされたAEDを持ってくるので、119番通報して、胸骨圧迫していれば平均7分程度で救急隊が到着するし、それで、なんの問題もないと、個人的には思ってます。こんなこと言うとAED販売会社の圧力を受けそうですが、現場で、公共のメンテナンスされていないAEDを持ってきて、バッテリーが切れていたとかうまく作動しなかったとかで、これどうなってるのなんてやっているうちに5分、10分くらいすぐにたってしまいます。そこまでひどくなくても、パットの有効期限が切れているなんていうのは、公共のものではものすごくあると思います。

BugsyBugsy 2011/10/18 13:52 >「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓が止まっていることもある。原則的にはAEDを試みた方が良かったのでは」と指摘している。

うーん 困ったもんだ、実に。軽々とこんな事を言っちゃいかんでしょう。実際に現場で症例をみたわけでもないのに。いや そういう方向にコメントを誘導されたんですかね。
セカンドオピニオンで医師からの詳細な報告を受けても 患者には「俺なら簡単に治せる。」とか「この医者は誤診してる。」とか簡単に患者側に言い放ち、患者はそちらを信用するってこと たまに見かけます。

結局後になって自分の首を絞めることになるんですがネエ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 16:35 ありゃりゃ、リンク間違えてました。
正しくはこちら。
======
病室で死ぬひとと違って、それまで健康でましてスポーツしてた人の突然死にあたっては、心臓止まっても、呼吸筋・骨格筋、いろいろ動くみたいです。

http://www.youtube.com/watch?v=8x7L79G6FOU&feature=related

元ライダー元ライダー 2011/10/18 17:17 AEDはVFに有効なんでしょうが、一見して対象者がVFかどうかなんて分からない訳です。
では、どういう状態でAED装着の適応となるのかと考えて見ましたが、あっさり答えられない自分がいました。
で、調べたところ

「倒れた人が呼びかけに反応しない状態でAEDが用意できるなら使う」

ということで理解しました。

AED使用方法のトレーニングの前に、一般の方々に対しても、この周知が必要ではないでしょうか。

ならば、呼吸の確認なんて必要ないわけですから、某救急指導医先生による「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓が止まっていることもある。原則的にはAEDを試みた方が良かったのでは」というAED使用に関する指摘は一般人にとってどうでも良いですね。混乱を招くだけの余計な一言のように思います。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/18 17:33 >「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓が止まっていることもある。原則的にはAEDを試みた方が良かったのでは」

この発言で一番問題なのは、どう読んでも止まった心臓を動かすためにAEDを使用するとしかよめないことです。ホントにこんなこといったんでしょうかね。記者お得意の誤った編集かな。

在宅でご臨終を迎える患者さんの場合、家族は覚悟を決めてるので、いざ心臓が止まったからあわてるということはまずないです。というか、それ以前に家族の覚悟が怪しいと思われる場合には、最終局面を迎える前に病院へおくらせていただいてます。
ただ、死亡判定する際に心電図モニターも何もないところでやるわけですから、ご臨終宣言をしたとたんに患者さんが最後の大きな呼吸をしたりして、冷や汗かいた事があります^^;)

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 17:46 >「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓が止まっていることもある。原則的にはAEDを試みた方が良かったのでは」

一字一句、医学的に間違ってはいないんですけどね・・医者(救急医)の感覚では「心臓が止まっている」に、VF(心室細動)は含まれるわけですが、一般的感覚では、そうではないわけで。
>「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓がけいれんしていて、ポンプとして機能していないこともある。原則的にはAEDを試みた方が良かったのでは」
このほうが良いかな?

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 18:07 続)
あるいは、「心臓が止まっている」のほうを生かすなら、

「一般人が呼吸の有無を判断するのは難しいが、呼吸しているようでも心臓が止まっていることもある。原則的には胸骨圧迫を試みた方が良かったのでは」
でしょうね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 18:16 ・・なんか、ウンテンの書いた日本語論文の校正してるような、おこがましい気分だな。
ところで私、2年前からACLSのインストラクターだったんですが、この8月で更新やめました。理由は、やっぱり救急やってたわけではないし、循環器内科でもないし、若手にといえど、人に教えるのはやはりちょっとおこがましいような気が強くなってきたもので。自分の修練には、人に教えるってのは、いちばん良いのは確かなんですけどね。
ACLSのプロバイダーは更新しようと思ってます。これは、医師免許持ってる限り、更新し続けようと思う。
・・そういえば、PALSのプロバイダー更新がもうすぐだ。2年間って結構短い(^^;。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/18 18:23 moto-tclinic先生

Vfを心停止とするのはあまりにも乱暴ではないでしょうか。往々にして心停止の直前にVfを見ますけど。ブルガダ症候群のような特発性心室細動の患者さんは、ペースメーカーで自動的に直流通電して洞調率に戻すわけですけど、この場合決して心停止を繰り返すとは言いません。救急の専門医ならなおさらVfを心臓が止まっているなどと一般向けに言うべきではないと思います。
ポンプ機能の一時的な喪失と永久喪失とは区別すべきと思いますが、この当たり循環器の専門家のご意見を拝聴したいですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 18:37 ところがそうでもないです。>「心停止」の最近の医学的定義
wikiご覧ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E5%81%9C%E6%AD%A2
うらぶれ先生の言わんとする状態は、「心静止」だそうです。最近は。
私、昭和59卒だけど、そのころこんな言葉なかったぞ、確か。
PEAは「電気収縮乖離」って言ってたし、心室細動はvf(小文字)でVF(大文字)は心室粗動だった。
うらぶれ先生、私と近い世代?

のりぞうのりぞう 2011/10/18 19:20  亡くなられた女児に哀悼の意を表します。
 こういう不幸な事例があった時に、死因解明のための解剖に協力しないで「事故を検証し、事実を明らかにしてほしい」っていうのはどうなんでしょう。後で民事訴訟になった時に不利になるようにできないのかな?。
 あと、あんまり本質的でないですけど、屋外や公共の場で倒れている女性にAEDのパッドをつけるのって、医療職でなければものすごく抵抗感があるような気がします。(今回は養護教諭がいったん保健室に運んだみたいですけど)

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/18 19:28 moto-tclinic先生
あ、そうでしたか。^^;)心停止という言葉を使うべきでなかったですね。

ここで皆様に質問なんですが、ご臨終宣言するときに、モニター上で心室細動の段階でしますか。それとも完全に平坦になってからしますか。まぁたぶん後者が圧倒的に多いと思いますが。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/18 19:34 よく聞くジョークとしては、感度を下げて、間違っても波形が出ないようにしろ、っていうなあ。あるいはリードを外しとくとか(^^;。やったことはもちろん無いけど。

ToshikunToshikun 2011/10/18 19:54 亡くなられたお子さん、そのご家族に哀悼の意を表します。
AEDが魔法の機械と思っている人は本当に多くて、こういう人をどうやって教育していくのかは本当に大きな課題です。
死戦期呼吸はまさにあえぐような感じです。口はパクパクしているけれど換気は行われていない状態。十分な換気が行われていない状態であれば、胸骨圧迫を直ちに開始します。moto-tclinic先生の記載の中でひとつだけ・・・2010のガイドラインでは一般の方の脈拍確認はしなくてよいことになったはずです。

BugsyBugsy 2011/10/18 20:02 オイラは儀式っぽく、家族が駆け付けるまで蘇生した後で感度を下げます。
じゃないと家族が体をゆすると 基線がばっこんばっこん動いて「まだ生きてるじゃない。」と思い込んで
こちらを睨むからです。

みっちゃんみっちゃん 2011/10/31 09:15 朝日新聞さいたま版に続報が続いています。検証委員会は25日に初会合、。委員は救命救急に携わる医師や、保護者の代表ら7名。委員長は小児科医の峯真人氏(岩槻医師会に同姓同名の小児科開業医の方がいらっしゃいますので、おそらくその方かと)
記事によると、倒れた女児がけいれんしているのを目撃した教諭2名が、直後に救護にあたった教諭らにけいれんの経緯を伝えなかったとのこと。AEDが自動で心臓の状態を解析し、電気ショックをするかどうか判断する機能があることは、「今回のことで知った」とのこと。また、6月17日(今回の事象の3ヶ月前)には、市消防局による救命救護講習を約40名の教職員が受けており、AEDの使い方、心肺蘇生の実技もあったとのこと(今回の教諭を含め、全員が受けていたかどうかは記載無し)。記事のとおりであるとすれば、最低でも4名以上の教諭が直後に女児に接していながら、誰も3ヶ月前の講習が生かせなかった背景を探ることが必要になるのでしょうか。 
現状、 自動の活動に付き添う教諭は常に携帯所持(即119するため?)、毎月AED研修をしていくとのこと。 
正直、毎月のように訓練していても急場に体が動くかどうかはあやしいのだろうと思うのですが(自分の消火訓練とぼや発生時の経験から)、ただでさえ多忙な教員に何処まで求められるのか、、、

関係者関係者 2011/11/14 19:21 ずっと皆さんの意見を拝読させていただきました。今回の件は「学校でCPAであった」と言う事実を隠蔽した報道(市教委発表)から始まっています(病院搬送後意識を失った、と報道されています)。学校側報告の「脈や呼吸」は科学的根拠が背景にはなく、「感触とか感じたもの」と言ったもので、血圧等のバイタルチェックは一切行われてはいませんでした(養護教諭は2名)。校庭で少なくとも5分放置、保健室へ搬送後救護にあたっていない教員が119番しています。詳しい情報は救急には伝わりませんでした。ほとんどの教員が「苦しそうで一般的な呼吸ではなかった」と気づいているにも拘わらず、それを「自発呼吸」と判断しています。救急隊が到着した時点で、意識レベル300、顔面蒼白、瞳孔散大(左右6mm)、呼吸感ぜず、脈触れず、AEDの波形はPEA。病院搬送時の血ガスのデータはph6.642、BE-30.1、AnGap34.8。この状態を医師の皆様はどう解釈されるのでしょうか?学校ではこの状態を見守っていました。これではまた犠牲者が出てしまうのでは?と危惧しています。

お産はやめました。お産はやめました。 2011/11/24 08:16 教師たちは結局何もしたがらないんです。

うちの娘はミルクアレルギーがあるので、入学前にそう言ったら最初は「毎日お弁当持ってきてください」牛乳成分の入ってないものなら食べられるから、それだけは出してくれって言うと、「どこで間違いが起きるかもしれないからダメだ」と

いざというときのためにエピペンを持たせる。本人がうつけど、それが間に合わなかったらうってくれと言っても「それは認められていない」との一点張り
緊急避難だし、承諾書も持たすからと言ってもダメ、

学校にAEDなんかおいても、誰も使わないでしょう。

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2011-10-17 消えたロハス記事の顛末を考える

私の反省

私にとって福島大野事件は巨大な存在であり、加藤医師も重い位置付けがあります。余りに巨大で重いがために、ロハス記事の見方に大きな、大きなバイアスがかかっていた事にようやく気がつきました。加藤医師の存在に気を使う余り、ロハス記事が何を伝えたかったに思いが巡らなかったとすれば良いかと思います。

今回のシンポジウムは加藤医師を招待しての公開シンポジウムです。ロハスも加藤医師が出席し、講演を行うから取材し、私も加藤医師の発言に注目していました。多くの方もそうであったんじゃないかと思っています。ロハス記事も加藤医師が中心になるのは必然なんですが、ロハス記事は加藤医師の発言だけを記事にしているわけで無いと言う点です。

ロハス記事は加藤医師だけではなく、公開シンポジウムも取材し記事にしている側面を忘れていたと言う事です。判り難い言い方ですが、ロハス記事は加藤医師だけを記事にしたのではなく、加藤医師が出席した公開シンポジウム全体を記事にしている点を見なくてはならないと考えます。取材価値の重点は加藤医師の発言にはなりますが、それを受けたシンポジウムでどういう発言がシンポジストから出てきたかも重要な点だと言う事です。

ここも私は加藤医師が出席したからには、加藤医師を傷つける内容が「出てはならない」の先入観が余りに強く、さらには「失敗は許されない」の心情に余りに偏りすぎていたと反省しています。加藤医師が出席してもシンポジウム自体は失敗する事も当然あり、失敗したか、成功したかの材料も情報として提供したのがロハス記事であると言う事です。

記事の一つの重点がそこにあった事に気が付かなかったのは大きな失敗であったと考えています。


記者のコメント

私の反省を念頭に置いてもらって取材記者のコメントを読んでもらえば話はわかりやすくなります。

読者の皆様、某救急医様


今回、私の方で13日に記事の一部を14日に削除いたしました。
この経緯について、ご説明申し上げます。

14日に主催者側から記事の削除を求める連絡がありました。
しかしこのシンポジウムは公開であり、筆者は取材許可も得ていました。
削除を求められても応じる理由は見当たらないものです。

しかし、主催者側はパネリストの勝谷氏から削除・修正の要望があったということで筆者に相談をしてこられました。

筆者自身がこのシンポジウムのブレーンとして参加しており主催者側との信頼関係があったこと、主催者を支援しようと毎年参加している勝谷氏に対して主催者側が最大限配慮したいという思いがあったこと、など様々なことを考え、一度記事の一部を削除いたしました。

削除の理由については早々に公開すべきでしたが、私の方でしばらくどう書くか悩んでいたために遅くなってしまいました。
皆様にご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

記者は公開シンポジウム全体を記事にしようとしていた事がわかります。注目は加藤医師であった事は誰も否定できないでしょうが、加藤医師だけではなく、加藤医師を招待した公開シンポジウムがどう展開したかも重要な情報です。加藤医師の発言にそれこそ罵倒の嵐があったのか、共鳴の声があったかも知りたい情報です。

ロハス記事は加藤医師の発言だけ切り取って記事にしたのではなく、加藤医師の発言の反応、また加藤医師を迎えたシンポジウム全体の雰囲気をなるべく飾る事無く読者に伝えようとしたのだと思います。そのためか記者自体の感想は極力抑えられ、シンポジウムでの主要発言の文字起こし記事中心の編集になっていたと解釈します。

消えたページに対する批評は加藤医師が出席したシンポジウムと考えれば相応しくないの感触を私は持ちました。同じ感想を持つものは少なくなかった様に感じます。この相応しくない部分が公開シンポジウムに存在した事は、会場にいたもの以外ではロハス記事しか情報がなかったわけです。記事に伝えてくれたからこそ、これを知り、評価が可能になったとできます。

これを記事にしたセンスを疑うと早合点したのは非常に恥しいものであったと深く反省しています。常々、メディアには事実を冷静に伝えるように望み、評価は読者が行うべきだと主張していたにも関らず、福島大野事件の重さに我を忘れていたとしても良いと思います。知りたくない情報を編集で蓋をするように望んでいた自分を恥じ入ります。


失言に対する寛容

勝谷氏からの削除要請に苦汁の思いで応えた事は記者のコメントに滲みでています。勝谷氏もシンポジウムの場の雰囲気で失言があったと反省された結果からだと考えています。シンポジウムは用意された原稿を読み上げる声明や発表とは異なり、その場の流れからの発言を当意即妙に行うところに妙味があります。言ったら悪いですが、思わぬ発言が聞ける楽しさもあるとすれば良いでしょうか。

当意即妙であるが故に、失言も出る危険性があります。失言は言いすぎだとしても勇み足発言ぐらいは出る事はありえます。勇み足である事に気が付けばこれを訂正する事は許されるべきだと思います。人間ですから「つい」はありうるわけですし、「つい」一つで徹底糾弾してしまうのは必ずしも好ましいものではないと思うからです。

もちろん発言時のシチュエーション、発言時の肩書き等の存在感の重さ、失言なり勇み足発言の内容の重大性、影響力から一概に言えないにしろ、少なくとも釈明にも十分に耳を傾ける寛容は持つべきだと思います。

今回の件で言えば、勝谷氏が失言なり勇み足であると自覚され、これを訂正したいと考えられたのは基本的に許すべきかと存じます。ただ釈明は記者を通じての削除ではなく、訂正・削除を要求した勝谷氏自身が行うべきものではないかと思います。記者は公開シンポジウムで許された範囲の公開発言を記事にしただけであり、これを裏からもみ消す様に見える工作は好ましくないと思うからです。

もちろんこれから釈明を行うつもりであるなら構いません。週末に記者は勝谷氏の削除要求を呑んだわけです。呑ませた勝谷氏がこれを受けて、これから釈明されても十分間に合うかと存じます。勝谷氏の事は正直なところよく存じませんが、誠実な対応を期待します。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/17 09:39 私の本日のエントリーと、何か微妙に内容がかぶったかな。(^^;;
此処も、熊田記者は読んでいると思いますが、ちとお疲れ気味かも...。(文字記載ミス辺りは、察してあげてください。)

感情的な医者感情的な医者 2011/10/17 10:14 >ただ釈明は記者を通じての削除ではなく、訂正・削除を要求した勝谷氏自身が行うべきものではないかと思います。記者は公開シンポジウムで許された範囲の公開発言を記事にしただけであり、これを裏からもみ消す様に見える工作は好ましくないと思うからです。
 全く同感です。
 勇み足?な発言が公になることによって勝谷氏やこのシンポの主催団体にどこから圧力がかかるかは かなり 推察可能です。今度もその点を心に留めて見守らせていただきます。見てるだけかよ!と突っ込まれそうですが。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2011/10/17 10:15 >勝谷氏の事は正直なところよく存じませんが

社会的に成功して例えフェラーリに乗っても○○にとっては授業中うんこ漏らした××ちゃん。

…上記フレーズがこれほど嵌る方も珍しいかとw
*初見が西原りえぞう先生の「ホモかっちゃん」だからなあ…。

YosyanYosyan 2011/10/17 12:14 今回のロハス記事問題は、本筋からすると問題となった部分の発言者の釈明が先にあり、これを受けてロハスが対応する方が良かったと思います。その上でも公開発言を削除してしまうかどうかには、議論も出るでしょうが、先に削除してしまったのはやや手順前後の感だけは残る様に思います。

Med_LawMed_Law 2011/10/17 14:12 ロハスの”手作り”感を知っている身としては、情報公開度の高さから来た問題に過ぎないと思えてなりません

話し言葉を書き言葉にする限界ということも絡んできます

ロハスにはこれからも頑張ってもらいたいという気持ちだけです

元ライダー元ライダー 2011/10/17 15:03 後出しジャンケン的コメントですが、

>釈明は記者を通じての削除ではなく、訂正・削除を要求した勝谷氏自身が行うべきものではないかと思います。

TV見てれば分かると思いますが、勝谷氏は方言大魔王ですよ。TVでは、方言に対して「バキューン」が入ったり、編集されたりで、彼も安心して放言しているように思います。今回のシンポジウムも盛り上がって、ついその調子で放言したのだと思います。で、事後にロハスさんに削除を依頼したというところでしょう。

釈明の件ですが、彼は言論人としての顔と、TVタレント方言大魔王としての顔を持っています。釈明などしたら後者のキャラが傷つくんじゃないでしょうか。釈明など期待せずに、「TVタレントの芸が間違って専門誌に載ってしまった」くらいでよいのではないかと思います。

梅村氏の発言については、まあ、別ですが。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/17 16:38 >今回の件で言えば、勝谷氏が失言なり勇み足であると自覚され、これを訂正したいと考えられたのは基本的に許すべきかと存じます。ただ釈明は記者を通じての削除ではなく、訂正・削除を要求した勝谷氏自身が行うべきものではないかと思います。記者は公開シンポジウムで許された範囲の公開発言を記事にしただけであり、これを裏からもみ消す様に見える工作は好ましくないと思うからです。

署名記事ですから、記事内容・削除・コメントの文責は記者にあると思います。
許すべきかどうかではなく、まず、記者自身が本当に主催者側が言うように
パネリストの勝谷氏から削除・修正の要望があったかどうか確認するべきと
思います。いわゆる裏を取る必要があります。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/17 16:50 取材記者のコメントからの推測ですが、記者は勝谷氏自身に事実関係を確認していないように感じました。 これはプロとしてまずい対応では。
可能性として、主催者側が勝手に勝谷氏の名前を出して訂正・削除を要求したとも考えられます。元ライダー様がいわれるように>釈明の件ですが、彼は言論人としての顔と、TVタレント方言大魔王としての顔とのことですから、勝谷さんならさもありなんとなる部分があると思います。
通常、こういった対応は直接、記者が勝谷氏自身と話あって対応をきめるべきと考えます。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/17 17:35 主催者側が>ある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方(下記)と近い方で同様の判断をされて
『取材記者さん、それは言わない方がいいですよ。それを公の場であまり言われると取材記者さんのためにならないと思います・・・
との判断でTVタレント方言大魔王の名前を出されて記事の削除を求める連絡をされた可能性もあると思います。可能性ですが・・・


>
梅村氏。「あえて真実の話をしますと、実はある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方が私の元にやってきました。3時間ぐらいお話をしました。例えば『梅村さんの民主党という立場はどうもお医者さん寄りのことを言い過ぎているんじゃないか、国民の方を向いたらどうなんだ』というふうな最初の問いかけをされてこられました。僕は何のことを言われているのかよく分かりませんでした。よくよく話を聞いてみますと、以前に政府が出された医療事故調査委員会大綱案を我々は葬り去った。これは刑事が入る仕組みになってましたから、我々はこれはやめとこうと話したのですが、そのことをどうも抗議をしたかった。その時にこの大野病院事件のことを、『これは関係者の方も含めて色々原発関連の方も入っていますからね』ということを言った瞬間に、『梅村さん、それは言わない方がいいですよ。それを公の場であまり言われると梅村さんのためにならないと思います。我々の調査ではそういう事実はないんです』。こうはっきり言われました。私も真実を知らないから、別にそういうことを言うつもりはない

元ライダー元ライダー 2011/10/17 18:06 皆さん脳内変換されていると思いますが、
×方言
○放言

YosyanYosyan 2011/10/17 19:10 元ライダー様

 >勝谷氏は放言大魔王

なるほど、そのノリを売りにされている方ですか。

 >放言に対して「バキューン」が入ったり、編集されたりで、彼も安心して放言

その程度感覚で話されている方なら、了解なしで放言を報道されたらまずいと言うか、当然訂正・削除は要求するのは当たり前と言う事と理解しても良さそうです。それであればテコでも要求に応じないのはアリでしたねぇ。言葉を大切にしない言論人は好みではありません。

元外科医元外科医 2011/10/17 19:43  確かにこういう席で話した「東電云々」が事実であると言う確証はなく、噂レベルの伝聞かもしれないという事情のもとで、それがちゃんとした文章にされてしまえば、放言といっても少々問題になるでしょう。ご本人の経歴に傷が付くのかどうかは小生には判りかねます、、、まあご本人が公式の場で釈明した方が問題を少なく納めるでしょうけど。
 リアルな会議の場所では2chでの議論のように放言に放言で立ち向かうというわけにはいきませんね(^^;;;

YosyanYosyan 2011/10/17 19:51 元外科医様

医療関係者にとっては、選りに選って加藤医師出席(退席後であっても)の公開シンポジウムで行なったと言う点は嫌でも強烈に印象付けられたと思っています。他なら良いと言うわけでもありませんが、もっともやって欲しくないところでやったと言う事です。これだけは簡単に忘れられそうにありません。

元ライダー元ライダー 2011/10/17 20:55 Yosyan 様

私は勝谷氏の主張自体は嫌いではありません。かなり同意するところが多い言論人の一人です。ただ放言が多い。慣れれば「これはカッチャンの芸だな」と判別がついて聞き流すことができるのですが・・・・。

>テコでも要求に応じないのはアリでしたねぇ。

主催者、記者、勝谷氏の関係に配慮し、勝谷氏の芸風にも配慮したロハスさんは大人の対応だと思います。勝谷氏を純粋な言論人と考えれば、言葉を大切にしないと言えますが、半論半芸人と考えれば、こんなもんでしょう。ロハスさんも、「芸人としての発言を編集した」と考えて、後に引きずらないほうがよろしいかと思います。

YosyanYosyan 2011/10/17 22:01 元ライダー様

私には福島大野はまだまだ重すぎて軽く流せる気分になりません。とは言うものの、これ以上こだわるのもアホらしいので、そんな「芸人」がいるぐらいに思っておきます。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/18 03:56 Yosyan様の私のコンピュターでは
キァシュが文字化けして読めなかったのですが
探すと
http://henachoko.tumblr.com/post/11389342885
に記録されているものがありました。
>主催者、記者、勝谷氏の関係に配慮し、勝谷氏の芸風にも配慮したロハスさんは大人の対応
とのことですが
なぜ、澤氏や梅村氏の発言まで削除されているのか取材記者のコメントにも
ありません。私としては疑問に思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/18 04:36 お題の
消えたロハス記事の顛末を考える
ですが、すでに全世界に公開されています。したがって発言内容を検討することが
次につながる重要な案件と考えます。

私は勝谷氏の芸風が澤氏や梅村氏の発言まで削除を要請されるようなものでは
ないように思います。
ただ、「大野事件は誰も関わりたくない『東電案件』」はちょっと色々とまずいので
すべて削除をお願いするように主催者に軽いのりで発言された可能性は否定できませんが

通りすがり通りすがり 2011/10/18 13:41 勝谷氏のことですから、1回掲載された後お願いして記事が消されるまでが計算だったんじゃないかと、穿った見方をしてしまいます。

ショックですショックです 2011/10/20 11:31 気がついた時には削除されてなくなっていたので、全世界に公開されているものを見ました。
私も「京都の小児科医」様と同じように思いました。この事実は重いです。
これを見ると、私も疑問ですし、大人の対応なのだろうかと考えてしまうのです。
私にとっても大きな事件なので、ショックは大きいです。
この部分は、はじめからネットにアップしなくてよかったのではないでしょうか?

「もっともやって欲しくないところでやった」というYosyan先生の気持ち、、、よくわかります。私はしばらくそっとしておいて欲しいです。ロハスさんにも、、、。

リュートリュート 2011/10/23 10:15 ホモかっちゃん(byさいばらりえこ)批判ブログ「勝谷誠彦様の華麗なる脳みそ」
に、ここが紹介されてましたので、ご参照まで。

2011年10月22日
これが削除させた発言の中身
http://blog.livedoor.jp/manguhsai/archives/1682437.html

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2011-10-16 日曜閑話42

今日のテーマは「布団屋台」です。この名称も地域によって様々であり、屋台と言わずにヤッサ、太鼓、もしくは太鼓台としたり、ダンジリ(壇尻)の表現も使われたりします。今日は私の故郷が屋台を使いますから屋台にさせて頂きます。もっとも故郷も私の子供の頃までは屋台と言う表現はあまり使わず、「太鼓」がポピュラーでした。

屋台を「太鼓」と呼ぶがために、実際に叩く太鼓の事をわざわざ「鳴り太鼓」と分けて呼んでいたぐらいですが、最近ではどうやら屋台の方が優勢なので、そうしているぐらいです。


神幸祭

お祭の中心行事は屋台の運行ではなく神への感謝であり、祈願です。日本全部がそうかは調査不足ですが、神幸祭としてお旅所に神が祭の時に渡御するスタイルはよくあります。これの考え方の基本は、普段は神は神社に頑張っておられて、祭りの時にお旅所まで旅行するみたいな概念と理解しても良いかと考えます。

ただ調べてみると、神社なりに常に神が頑張っておられると言う考え方は後世の変形ともされています。どういう事かと言えば、神の居場所は高天原であり、もっと抽象的には天であるからです。その神が時に地上に降臨するというか、降臨しやすい場所が聖地であり、今の神社に常駐しているわけではなかったとするのが原型であったとされます。

神が降臨しやすい場所は、それなりに決まるのですが、そういう場所は山中であったり、交通不便な場所が多くなります。簡単に言うと、そういう場所で祭事を行うのは少々不便と言うわけです。そのために降臨した場所から、お祭がやりやすい場所に御移動してもらう形式が成立したとされます。御移動を願うわけですから、移動場所には豪華な社殿が必要となり、そこに神社が成立するわけです。

こういう降臨する聖地から神社に移動する形式は一部の神社に今でも残っていますが、考え方はさらに変化したようです。神は地域の鎮守ですし、神のために立派な社殿まで建設しているのですから、祭りの時だけ訪れるのではなく、常駐してもらった方が便利だになったとされます。常駐してもらえれば、神社に行けば神に直接祈願できるわけですから、住民にとっては有り難いになります。

常駐してもらう代わりに、今度は祭の日だけかつての降臨の聖地に御旅行してもらおうがお旅所への渡御になったのが現在の形式とされています。見ようによっては天から降臨した神を神社に拉致幽閉(つうか都合の良い分身の術)しているように思えない事もありませんが、神社信仰は人間の都合で変わった部分は多々あるようです。


布団屋台のルーツ

お祭りは地域の盛事であるにも関らず、一方で記録に乏しいと言う不思議な側面があります。郷土史研究家のテーマになりやすいのですが、地域柄にもよるのでしょうが由来は曖昧模糊なものになっている事が多々あります。つまりは良くわからないです。なぜかなんですが、文書による記録が残される事が少なく、殆んどは口伝による伝承の世界になります。

伝承といえば格好が良いのですが、つまりは見聞した当事者のお話の記憶の伝言ゲームになり、これがどこかで途絶えると由緒不明に容易になりうると言う事です。故郷で宮入の先頭を飾る屋台があります。地元住民は最古の屋台と一般的に信じていますが、これがいつ作られたかもはっきりしないと言うのがあります。優に100年以上は存在記録は確認できるのですが、いつであったかは誰も記録していないです。

そんな布団屋台のルーツですが、通説ではどうやら泉州であるとされています。ほいじゃ泉州が布団屋台の聖地であるかと言えばこれまた微妙で、泉州と言うか大阪一帯では地車の方が多い印象です。一番有名なのは岸和田のだんじり祭です。ちなみに地車のルーツはどこになるかですが、これは素直に京都の祇園祭に代表される山車形式の変形と考えます。

泉州でもどうやら先行していたのは地車であったような気配があり、貝塚宮・感田神社 太鼓台祭りには、

感田神社の夏祭りにふとん太鼓が担ぎ出されたのは、寛保元年(1741年)で、泉州地方のふとん太鼓では最も古いまつりです。

 同神社の記録によれば、「寛保元年のおまつりに北之町だんじりが出されたが、引たん志りは堺から借ってこなかった」と記されており、両者を区別しているところから、このだんじりはふとん太鼓のことと考えられます。

注目しておいて良いのは、この感田神社の夏祭りは布団屋台では泉州最古とする一方で、布団屋台が出現するまでは「引たん志り」つまり地車が使われていたとなっているところです。地車スタイルの祭があった中に、後から布団屋台形式が出現したと解釈できそうなところです。感田神社が本当に最古であるかどうかは確認のしようもないのですが、これ以上は誰も知らない世界になりそうです。

泉州でも地車と布団屋台は混在しているのですが、どちらをその地域が選択したかの理由もほぼ不明です。ただ一つだけ判りやすい理由はあります。地車は当然ですが道路と言うか平地を走るものです。つまり階段を乗り越える事は基本的に無理です。神社も平地にある事は少なくないですが、一方で小高い丘の上にある事も珍しいとは言えません。

祭のクライマックスは宮入ですから、神社に石段があれば地車では宮入が不可能になり、担ぐ形式の屋台が選択されたとの考察がどこかにありました。どうもそれだけではないような気もしますが、ある程度の拡がりで泉州を中心に広まったのであろう事だけは間違いありません。とくに堺の伝承は面白くて、地車がトラブルを起こして停止された時に代用として導入され定着したともなっています。

この泉州の布団屋台は対岸の淡路にも広まったとされます。ソースが見つけられないのですが、泉州から伝わったの記録が残っているそうです。淡路では地形の関係もあってか広く定着し、さらにこれが瀬戸内海沿岸の西日本に広く伝播したともされています。ここも微妙なところが多々あり、淡路経由で広がった分もあるでしょうが、泉州からの直輸入の分もあったはずです。

ただ淡路での屋台製作がある程度盛んであったため、西日本一帯に広まった布団屋台形式の祭の由来は混乱している部分はありそうです。


なぜに布団屋根なのか

これも各所で違いがあるので一概には言えませんが、屋台であれ、地車であれ、ダンジリであれ、これには神は乗りません。神が乗るのは神輿です。神幸祭でお旅所旅行される時も神は神輿で動く事が多くなっています。ほいじゃ、屋台は何をしているかですが、神輿の供奉と言うか付き添いです。故郷の祭の形式で言いますと、

  1. 宵宮に屋台が神社に集まり、神に旅行を促す
  2. 夜間にお旅所に移動
  3. 昼宮にお帰りになられる神を出迎える

神輿は神の乗り物ですから神社所有になりますが、屋台は供奉のために氏子が付き従うものですから、それぞれの町の所有物になります。祭に関する記録が乏しいのは、屋台が神社の所有ではなく、町の所有であり、神社サイドが積極的に記録しなかったと言うのは大きかったようにも思います。

それはともかく、問題は布団です。太鼓や地車にあるお囃子はわかりやすいところです。神への奉納です。神に賑々しく感謝を捧げるものとも言えますし、供奉行列を華々しく盛り上げるためとわかります。ほいじゃ布団はになるのですが、これはなんと神がお旅所旅行の時に寝てもらうためと言うのがルーツだそうです。

今では綿入りの分厚い布団など当たり前のものですが、祭の形式が成立した江戸期でも貴重品とされました。神に寝てもらうために特注の綿入り布団を製作し、これを高く捧げるのが始まりだとされています。高く捧げるというか、原初的には重ねて縛り、載せていたと考えても間違いではないでしょう。

布団屋根の形式も様々で、3段から7段ぐらいまであったはずです。布団の厚さも様々ですが、原初的には厚いほど、枚数が多いほど良かったんじゃないかと考えます。そりゃ寝具ですから、そうなります。


オリジナルに近い形はどんなものだろう

現在の布団屋台は豪華で華麗な物になっています。祭りも時代と共に変わりますし、さらに言えば屋根の布団が、元もとは神の寝具であったなんて事も忘れ去られます。一方で町同士の見栄の張り合いも祭の華であり、ひたすら豪華に大きく肥大化していきます。屋根に使っている布団も、本物の布団から布団風の構造物に変わりますし、屋台の飾りも派手になっていきます。

そうなってしまうとオリジナルを想像するのが困難になるのですが、長崎のコッコデショはかなりオリジナルに近いと考えます。コッコデショの由来なんですが、wikipediaより、

1799年(寛政11年)- 初めてコッコデショ(境壇尻)が登場する。

  • 江戸時代、唐船・オランダ船の舶載する商品等の運送は、主に境船によって行われていた。境船の船頭や水夫は長崎滞在中に樺島町の船宿に宿泊していた。そのような縁から境壇尻が樺島町の奉納踊りで行われるようになった。

ちょっと自信がないところもあるのですが、「境船」の「境」とは「堺」を意味するようで、長崎くんちに参加するときに故郷の布団屋台を持ちこんだと見ます。持ち込まれたのは感田神社の記録が1741年ですから、オリジナルに近い時代であったはずです。とは言え200年以上も経っていますから、他地域同様に変化や過大化が行われても不思議は無いのですが、そういう変化が乏しい可能性があります。

一つはコッコデショは毎年奉納されるものではなく、7年に1回だそうです。wikipediaからですが、

長崎市の秋の祭り「おくんち」で奉納される演し物のひとつ。担当の町は樺島町。樺島町(旧字:椛島町)は、学校の歴史の教科書などでも有名な出島と長崎奉行があった江戸町の隣の町である。

多数の町が所有し、毎年いずれかの町が披露する龍踊りなどとは違い、樺島町のみが行う演し物である為、 7年に1回しか行われない。

コッコデショ自体は他にもあるという情報もありますが、長崎くんちで登場するのはこれ一台であり、それも7年に1回しか出ません。つまり比較競争する相手がいないわけですから、町同士の見栄の張り合いからの変化の影響は少ないと考えられます。

もう一つは動きの激しさです。

D

相当練習しないとできない見事な動きですが、それはともかく、これだけ激しい動きをするには大型化、重量化は難しくなります。現在でも1トンぐらいはあるそうですが、布団屋台の大きなものになると2トンを越えるものも存在します。飾りを派手にしたり、屋台を大型化して重量が増せば、この動きを行うのは少々無理になります。

1799年当時とは変更部分はあるとは思いますが、他の地域に較べて少ないと考えて良さそうです。そう考えて各部をもう少し詳細に較べてみたいと思います。比較に出すのはもめないように故郷の屋台にして見ます。


長崎コッコデショ 播州屋台


似ているが相違は明らかです。とりあえず屋根の布団がかなり違います。コッコデショの布団は、布団(つうか巨大な座布団)である事がかなり明瞭に確認できます。一方で播州屋台になると、言われれば元は布団であった事がわかるぐらいに変化しています。子供の頃に屋台の屋根を見て、あれが布団であるといわれてもピンと来なかった記憶があるぐらいです。

それとこれは屋台の基本的な構造になるので細かいのですが、とくに中心部を注目してもらいたいところです。まず地面に付く台の部分があります。これを私の地元では泥台と呼ぶのですが、ここに太鼓が収納されています。泥台の上に高欄といわれる柵状構造が張り出しており、さらに四本柱が屋根に向かって立っています。

ここの基本構造は長崎も播州も同じですし、他の地域の布団屋台も同じです。問題は四本柱のさらに上の構造なんですが、柱同士は虹梁と呼ばれる横木で結ばれています。長崎では虹梁の上に布団屋根が乗っかる形になっています。ところが播州屋台では虹梁の上にさらに構造物が追加されています。

  1. 桝組みと呼ばれる3段構造があり、桝組みの間に狭間と呼ばれる場所を設け、そこに木彫りをはめ込んでいる。
  2. 桝組の上にさらに雲板と呼ばれる2段構造が組まれる
  3. さらにその上に布団台座とも呼んでも良さそうな三段構造が置かれる

ここの構造も地域差があるのですが、他地域では多かれ少なかれ虹梁の上に構造物が追加されていますが、長崎を見る限り「元はなかった」と考えて良さそうです。元はシンプルに虹梁の上に布団が乗っかっていたとしてよさそうです。

それとこれは変わりすぎて判り難いと思いますが、長崎では布団を縛っている帯状の部分がよくわかります。見るからに布団が崩れないように縛っている感じがよく判ります。一方で播州屋台になると、金色の飾りになっています。あれは一応シャチとなっているのですが、地元ではああいう屋根飾りを「布団締め」と呼びます。

つまり元もとは長崎のように本当に布団を縛っていたのが、屋根が布団風屋根に変化していく過程で、単なる飾りに変化したと考えて良さそうです。ただ言葉としては残ったとするのが妥当そうです。

ついでですから提灯も大きく変わっています。播州屋台の提灯は昼提灯と言って、夜になれば本物の提灯に変えられます。これも元もとは長崎のように小型の提灯であったのが、大型化しただけではなく、昼間は華麗な飾り物に変化していったと見ても良さそうです。

後は叩き手を見せるかどうかでの違いだけかも知れませんが、四本柱の周りの幕の有無があります。長崎でも虹梁のところに形ばかりはありますが、播州屋台になると完全に覆う形式になっています。故郷では水引きと呼んでいますが、ここを飾り立てる事により極彩色の様相になっているとしても良いと見ます。


文化の伝播と保存の関係は周辺部の方が残りやすいとされています。中心部は常に新しい文化が創造され変化していくのに対し、周辺部の方が受け止めた文化を原型のまま保存しようとする動きが強いからだとされています。長崎も江戸期は文化の中心の一つでしたから周辺部と言うのは失礼にあたるのですが、偶然が積み重なって奇跡的にオリジナルに近いものが残っているように思います。

それと誤解を招かないように付け足しておきますが、どちらが良いとか悪いとかの話ではありません。祭は地域特性の発露であり、時代による変化もまたその地域の文化です。それぞれがオンリーワンであるわけです。優劣なんて議論をやらかせば、こんなブログは燃え尽きて跡形も残らなくなります。と言う事で今日は休題にさせて頂きます。

鬼塚正成鬼塚正成 2011/10/16 22:59 長崎の太鼓山は樺島町のみで7年に1回、だからこそ伝統が残ったのかもしれない布団屋台の考察は興味深く拝読しました。FBでも紹介します。

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2011-10-15 消えたロハス記事

発端

準定期巡回ルートの琴子の母様の「妊婦さんの笑顔を見たい」―大野事件・加藤医師が公開シンポで講演に、

■「大野事件は誰も関わりたくない『東電案件』」

脅すんですね、こうやって...。大野事件の当時、ある産科医の方から東電の話は聞きまして、非常に納得したんです、何故このようなことになったのかっていうことを。

私はですね、大野病院の、これらのお話をおもうと必ず思い出すのが、産科医の方から教えられた

『これで逮捕なら、(私の話をした上で)助産師こそ逮捕じゃないか!』

と警察に電話された産科医の方がいらっしゃる、ということです。

本当に、その通りだとおもいます。そして、こういう悪用は今後、二度としないで欲しいですね。っていうか、一度もあってはならないことなんですけどね、本当は。

原発のことについてもありますし、是非。

こういう記事があったので、興味を引かれてリンク先を流し読みしました。福島大野事件と東電を直接結びつける話はあんまり聞いた事がなかったので、内容的には正直なところ「どうかな?」ぐらいのレベルのお話でした。後出しジャンケンと言われそうですが、ネタに困れば読み直そうぐらいの関心です。ネタ探しはブログを続ける上ではいつも重圧ですから。

それ以上何もなければ忘れてしまいそうなお話でしたが、感情的な医者様から、

ロハスメディカルの記事
 「妊婦さんの笑顔を見たい」―大野事件・加藤医師が公開シンポで講演
http://lohasmedical.jp/news/2011/10/13145147.php?page=6
 について 琴子の母さんが
http://d.hatena.ne.jp/jyosanin/20111013/1318501072#c 
■「大野事件は誰も関わりたくない『東電案件』
というところに注目したんですが、すでにその部分は(自然に)抹消されています。

魚拓をとっておくべきでした。残念。 ロハスメディカルにどんな圧力が加わったのやら。

日付・時刻関係だけ簡単に整理しておくと、


date 経緯
10/13 14:51 ロハス記事アップ
10/13 19:17 琴子の母様リンク
10/14 朝 私が読む
10/14 12:41 ロハス記事消滅のコメント

10/13の午後に記事がアップされ、夜に琴子の母様がエントリーに取り上げ、おそらく10/14の午前中に消滅したと考えて良さそうです。ここで本当に存在していたかどうかですが、ググってみるとスクリーンショットが入手できたので、証拠として提示しておきます。

現在のロハス記事は5ページまでですが、6ページ目に存在していた事が確認できます。


憶測

なぜに消えたのかについては、唐突であったので圧力説もこの時期ですから自然に出ますし、内容に問題があり削除編集した可能性も当然あります。疑惑を呼ぶのは削除を行った説明をロハスが行なっていないことです。小なりと言えども商業メディアであり、とくに医療関係者に信頼を得つつあるメディアなだけに疑惑のタネが自然に育つといえば言いすぎでしょうか。

とくに医療関係者には特別関心の深い福島大野事件と、一般的には関心が強い東電との関係が書かれた記事ですから、圧力説であっても医療関係者なら遺族関係が頭をよぎりますし、そうでなければ東電を念頭に置く人も当然出てきます。もう一歩進めて連携なんて陰謀論さえ出る余地さえあります。

私も流し読みしていただけですから、消滅したとなると読みたくなるのが人情です。探してみるとキャッシュに残っていました。下品の指摘もあるでしょうが、あれば原因を考えてみたくなります。


では読んでみよう

まず冒頭部なんですが、

加藤氏が退出してからは、これまで公の場で語られることの少なかった東電と大野病院事件との関係について踏み込んだディスカッションが展開された。

ここはホッとしました。とりあえず加藤医師とは無関係な記事である事が確認できます。これはシンポジウムのレポート記事なんですが、参加したシンポジストは、

コラムニストの勝谷誠彦氏、参院議員で医師の梅村聡氏、奈良県立医科大准教授で救急医、小児科医の西尾健治氏。今回のゲストとして、加藤氏、日本産科婦人科学会副幹事長の澤倫太郎氏を迎えた。

そうなると加藤氏退出後にディスカッションを行なったのは勝谷誠彦氏、西尾健治氏、澤倫太郎氏と言う事になります。消えたページは前半部と後半部があり、後半部は産科無過失補償制度の話で内容からしてさほど問題があるとは感じませんでした。つうか大部分が梅村氏の話で、もう一人西尾氏の話はどこにも問題点はまず無いとして良いかと考えます。

梅村氏の話は産科無過失補償の話と言うよりは、事故調関連から医師の時間外勤務に関連した主張ですが、ここに削除しなければならないほどの問題点を指摘するのは困難です。


そうなると問題は前半部にあった事になります。ここで発言が記載されているのは澤氏、梅村氏、勝谷氏です。ここも梅村氏の話が半分ぐらいを占めるのですが、あえて問題になりそうな個所は、

「あえて真実の話をしますと、実はある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方が私の元にやってきました。3時間ぐらいお話をしました。例えば『梅村さんの民主党という立場はどうもお医者さん寄りのことを言い過ぎているんじゃないか、国民の方を向いたらどうなんだ』というふうな最初の問いかけをされてこられました。

ここも大手新聞社の論説委員とはしていますが、特定を避けていますし、当時も今も梅村氏が経験した話は内緒の話と言うより社説レベルで堂々と掲げられている内容ですから、これが問題になるとはとても思えません。さすが政治家ですから言質を取られない様に巧みに話していると判断します。


残りの澤氏、勝谷氏ですが、流し読みした時も違和感が強かったところです。それでも澤氏の発言だけならギリギリでセーフのような気がします。澤氏の発言から東電と福島大野事件の関りは垣間見える程度です。つまり東電と福島大野事件が直接の関係があるとは明言していません。どうも関係があるんじゃないかの感触があったぐらいの感想です。

それでも澤氏の発言が問題になるのは、とくに2回目の発言になります。ロハス記事の構成として澤氏の2回目の発言は勝谷氏の発言を受けたような形式になっており、勝谷氏を補足するような配置になっています。実際のシンポジウムの様子は出席していませんから判りませんが、記事では勝谷氏の発言を肯定的に受け取って発言したと解釈出来てしまう位置付けになっています。

あえて言えば、勝谷氏の発言とセットで判定でアウトはありえそうな感じです。ちょっと寄り道ですが、

また慶應大学医学部の医局は他の東電関連の病院にも医師を派遣していたが、加藤医師逮捕直後の大野病院への派遣要請は断っていたと明かし、「当時彼を助けようと考える人は誰もいなかった」とした。

これは意味が取り難い発言です。

    加藤医師逮捕直後の大野病院への派遣要請は断っていた

こう書いてあれば、逮捕以前は派遣していたみたいですが、産科以外には派遣していたのでしょうか。また「直後」としていますから、その後は産科以外の医師派遣を復活させているのでしょうか。よく分からないところです。これも外野なので真相は不明ですが、慶応医局はとくに東電関連の病院に力を入れて医師派遣を行っていた実績があるのでしょうか。もう一つ、

    当時彼を助けようと考える人は誰もいなかった

これも主語と時期がはっきりしませんが、産婦死亡事故から逮捕に至るまでの時期の事を指しているのでしょうか。確かに事故報告書の作成過程の酷さは後に周知の事となりましたが、私が知っている限りでは故佐藤前教授はかなり尽力したと思っていましたが、実際は故佐藤前教授さえも冷淡な姿勢で終始していたのでしょうか。記事を書いたロハス記者には一定の信用を置いていますが、意味が非常に取り難いところです。


消去法になりますが問題発言を行ったのは残りの1人と考えられそうです。消えたページのサブタイトルになった発言も残りの1人ですし、この方の発言が残りの方の発言にかなり濃厚に色をつけていると読めます。私が分析する限り、残りの1人の発言は非常に希薄な根拠で強引に福島大野事件と東電を関連付けているように感じます。

当時の原発の位置付けは、福島県まで含むこの地方の基幹産業であり、基幹産業ですから関係者も少なくないのは当然です。ただ当たり前に考えて、いかに東電と言えども社員の家族のために影響力を行使して1人の医師を刑事罰に持ち込もうとするかどうかは大いに疑問です。それも警察や検察庁まで動かしてです。東電の政治力は大きいものでしょうが、そこまで末端社員を守る会社とは思いにくいところがあります。

もちろん東電相手に逆らいたくないの心理は当時の住民にあったと言われれば、これを否定する材料を持ち合わせていません。喩えは悪いかもしれませんが、東海地方の大企業に地元で逆らうと有象無象の圧力がかかると言われるのと類似しているぐらいには思います。いわゆる企業城下町で城主である企業に逆らい難い空気の醸成です。

それでも城主である企業が直接に影響力を行使したの主張はそれなりの根拠が必要でしょう。外形的な部分をつないで陰謀論を考えるのは楽しいですが、あくまでも仮説であり噂に過ぎません。それを肉付けするのが立証作業ですが、残りの1人の主張は仮説段階の根拠を真実だとして立脚している様にしか見えません。あえて付け加えれば、現在の世論からして何でも東電に結びつければ受けるだろうに見なされそうな主張です。


私の推測的見解

取材した記者は福島大野事件についても造詣の深い記者です。推測するとその思い入れと、シンポジウムの場の雰囲気から最後の部分を報道するのに価値ある部分と判断したと考えます。原発問題での東電への感情部分もあるかもしれません。そういう心情から記事にはしたものの、記者自身あるいはこれを読んだものから「勇み足」の指摘を受けたと考えます。

最後のページの部分のために、福島大野事件の位置付けが警察・検察の暴走から東電の陰謀論に矮小化してしてしまうと気が付いたとすれば良いでしょうか。これに気が付いたが故に削除編集になったと考えます。あくまでも私の推論ですけどね。

そうであってもなくてもですが、ロハスはメディアの中でも医療関係者がそれなりの信用を置いているものであり、医療関係者にとって福島大野事件は巨大な存在です。記事の訂正は行っても問題はありませんが、「てにをは」レベルではなく、ここまで大きな削除編集を行ったのなら、一言ぐらい説明があった方が良いと思います。

そうする事がかえって信用を上積みすると思いますし、説明までの時間が長いほど余計な疑念が広まりやすくなります。これからのロハスのために適切な対応を期待したいところです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/15 09:15 シンポジウムは
医療を支える関西オカンの会…時々、オトン
http://www.kansai-okan.com/shinpojiumukanjaryoku3inhyogo2011.html
がされていることは理解しました。

>取材した記者は福島大野事件についても造詣の深い記者
とはどなたでしょうか

YosyanYosyan 2011/10/15 09:25 京都の小児科医様

 >>取材した記者は福島大野事件についても造詣の深い記者
 >とはどなたでしょうか

え〜と、ロハス記事の冒頭部に明記されています。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/15 09:31 あー、ドタバタしていて、コメント忘れてました。
読んだんですが、古い奴くっつけて読むと、何か陰謀説っぽくなっちゃうんですね。

これじゃ、珍妙になっちゃう、と思って変更したんだと思います。
まあ、東電系の話がまったく無いとは言いませんが、追求はそっちじゃあないと思います。

YosyanYosyan 2011/10/15 09:41 luckdragon2009様

時期が時期ですから、東電関連の疑惑となれば尾鰭が付きやすいですし、急速に成長する可能性もあります。一種のストライザンド効果を呼ぶ怖れさえあります。私としては福島大野の主因は東電案件みたいな関連付けにされるのは非常に不本意だと思っています。

ふぃっしゅふぃっしゅ 2011/10/15 09:49 Yosyan先生、こんにちは。
昨日朝9時頃には、まだ6ページ目は存在していました。内容を書き写してから、琴子ちゃんのお母さんのエントリーにコメントを書き終えたのが10時50分頃だったと記憶しています。そしてそのあと、もう一度見にいったら丸ごと消えていました。9時から11時頃になくなっていたのでしょう。

最初のページに「東日本大震災が起きて、福島第一原発の事故が起きて、その時の地図を見て大野病院があったのを見たときに、今年立ち上がらなければいけないと直感的に思った」と発起人の気持ちが書かれています。
また加藤先生が登場されたところの記事で、「ちなみに『患者置き去り報道』で問題になった双葉病院と大野病院は約2kmの距離。なぜこの地域にこうした問題が集中するのか。」という一文があります。
ここがとても違和感を感じた部分でした。
「こうした問題」って、ひとくくりにするようなことではないはずなのに。
なんとしても大野病院の件と原発を関連付けたい意図が見えてしまいます。それを主張するのは自由だけれど、加藤先生を基調講演に招くというのは加藤先生もその主旨に賛同しているかのように思わせてしまっていますね。
果たして、人前であの事件を語るのは止めようと思われている加藤先生が話される場にふさわしいことであったのでしょうか。
あのような議論の流れになったことで、何か心がうずきます。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/15 09:50 > 続けて梅村氏。「あえて真実の話をしますと、実はある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方が私の元にやってきました。3時間ぐらいお話をしました。例えば『梅村さんの民主党という立場はどうもお医者さん寄りのことを言い過ぎているんじゃないか、国民の方を向いたらどうなんだ』というふうな最初の問いかけをされてこられました。僕は何のことを言われているのかよく分かりませんでした。よくよく話を聞いてみますと、以前に政府が出された医療事故調査委員会大綱案を我々は葬り去った。これは刑事が入る仕組みになってましたから、我々はこれはやめとこうと話したのですが、そのことをどうも抗議をしたかった。その時にこの大野病院事件のことを、『これは関係者の方も含めて色々原発関連の方も入っていますからね』ということを言った瞬間に、『梅村さん、それは言わない方がいいですよ。それを公の場であまり言われると梅村さんのためにならないと思います。我々の調査ではそういう事実はないんです』。

>ある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方
がどなたか不明ですが、
>我々の調査ではそういう事実はないんです
少なくとも当初は大手新聞社も原発と大野病院事件の関連性を疑い、調査された
との理解でいいと思いました。
再調査は必要と思いますが・・・

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/15 10:06 >福島大野事件の位置付けが警察・検察の暴走から東電の陰謀論に矮小化してしてしまうと

東電の陰謀論は巨視的に見て、同時代の佐藤栄佐久前福島県知事逮捕事件とも含めて関連があるかどうかの調査は必要と思います。

現時点では東電の陰謀論は未調査あるいは調査はおこなわれていたが未発表との理解でいいのでは

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2011/10/15 10:29  大野病院事件は、県の役人の作った書類がきっかけだったはずです。陰謀論については、事件直後に週刊誌では扱われています。耳新しい事実が出てきたわけではありません。

感情的な医者感情的な医者 2011/10/15 11:38 Yosyan 先生 
 先生の昨日のスレッドにきっかけの書き込みをいたしました者です。ふぃっしゅ先生や琴子さんのお母様が この件は 筋が悪い、とお考えなのはわかって居るつもりです。

>記事の訂正は行っても問題はありませんが、「てにをは」レベルではなく、ここまで大きな削除編集を行ったのなら、一言ぐらい説明があった方が良いと思います。
>そうする事がかえって信用を上積みすると思いますし、説明までの時間が長いほど余計な疑念が広まりやすくなります。これからのロハスのために適切な対応を期待したいところです。
 わたしもこういう思いで書き込んだつもりでしたが、
 このような「期待表明」もロハスのためにならないほど筋が悪い可能性もあると、個人的には心に留めておきます。正攻法では、たしかに
>事件直後に週刊誌では扱われています。耳新しい事実が出てきたわけではありません。
ということでしかないのでしょう。 下品なことを申しましてお目汚し失礼いたしました。

YosyanYosyan 2011/10/15 12:45 感情的な医者様

 >このような「期待表明」もロハスのためにならないほど筋が悪い可能性もある

そこまで奥深い話があるかどうかは今後の情報を待たなければ判断は難しいと思います。それ以前に表に出るかどうかになります。もしそういう事があれば、記録の意味で今日のエントリーは価値があるかもしれません。ま、確実まで行かなくともそれなりの状況証拠が出るまでは、

 >個人的には心に留めておきます

私もそうしたいと思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/15 13:28 少なくとも現時点(2011年10月15日)において
ウディぺキアなど散見する情報はあっても
「福島県立大野病院産科医逮捕事件調査報告書」はないと
理解しました。
仮に調査報告書があれば
東電関連の疑惑の調査があったかどうかの記載があるかどうか
仮にあればその内容はどこが問題かなど
誰でも議論することが可能であると思います。


http://www.kyuden.co.jp/index.html
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111013k0000m040094000c.html

ふぃっしゅふぃっしゅ 2011/10/15 13:32 感情的な医者さま、初めまして。
全然本文に関係のない訂正ですみません。私は医師ではないので、「先生」ではないです・・・。
あと、筋が悪いとコメントしたのは私個人の考えで、琴子ちゃんのお母さんのご意見ではないですね。

大野病院の件は自分でもずっと関心を持ってきてロハスメディカルの記事も参考にしてきたので、今回の内容は唐突感がありました。

甘党甘党 2011/10/15 15:08 お初にコメントさせていただきます。

ロハスメディアには 大野病院事件で署名運動が展開された時期 m3で知りまして 以来 先月まで メールマガジンの配信で 色々と学ぶ機会をいただきました。時々 私が個人的に尊敬している専門領域の先生からの記事もございましたので。
 ただ 今回の勇み足記事は「さもありなん」と感じられる記事でした、どうも 編集の方針なのか、他のメディアと変わらず やや 『煽る』ことに傾いた記事が 多いように感じるからです。
 私の中では あの事件は 誠心誠意尽くしても 人なればこそ 叶わないこともあり、しかし その 悲しみや悔しさを 御遺族の方と 分かち合えるものではないのだと 思い知らされた事件でした。
 また 辛いときに 立ち上がってくださる佐藤教授のお人柄 そのことに私のような専門外の駆け出しに危機感を抱かせるほど 異様な案件だったこと、加藤先生が誰から見ても明らかに人事を尽くしてらしたこと、常日ごろから 誠意を尽くして医業に取り組まれていたこと・・・本当にたくさんのことを考えるきっかけになった 大事な『出来事』でもあります。

加藤先生の声を言葉を 記事に起こす以上のことをするのは 利用に繋がりますし 要らぬ誤解を避けたいからマスコミの取材をお受けにならないはずなのに、、、
当時の、ロハスメディアへの恩義のようなものもあってお引き受けになられたのではないかと感じていましたので この記事の構成は残念だったなと思いました。
そして 断りなき修正にも、、、

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/16 03:11 本シンポジウムは第3回目です。
主催者側の本シンポジウムの記録はまだ公開されていません。
だた、
第1回目
http://www.kansai-okan.com/eventreport.htm#h211114
第2回目
http://www.kansai-okan.com/eventreport.htm#h220724
と公開されています。

印象深い記載では
第1回目
・「どこの後援もついてないんなら、タブーはないよね」と少年のようにニコリと笑われた勝谷さん。
「ええ、お好きにどうぞ」と答えた私。
そうです。タブーのない話を、患者、医療者が共に共有しあい、一人一人が自分の頭で考えること、それこそがシンポジウムの一番の目的でした。
その後、ネットにも書けないようなタブー話を連発された勝谷さん。本当にありがとうございました。久しぶりに、冷や汗、いや、いい汗かきました!
・メディアにも登場し始めた医系技官もいて、その存在が徐々に明るみになっていきましたが、
いろんな面からもっと現場を知っている人が医療行政に携わるべきであり、
今の医系技官がもっと積極的に現場に出て学ぶような官民交流の仕組みを作らなければならないという提案もありました。
 ここにはとても記せないような罵詈雑言は、割愛させていただきます。
第2回目
・一方だけを取材して、思い込みで記事を書くと言うことに対する批判は、前回のシンポジウムで奈良の大淀病院のたらい回し事件を例に挙げて取り上げていました。
今回の件は、夕張の救世主と全国的に報じられることが多い村上医師がバッシングを受けた側の当事者であるだけに、
地元のメディアが取材も不十分な状態で記事を書いていることに強い違和感を感じました。
・ここからは、延々と勝谷さんの「大マスコミ」バッシングの独壇場になりましたが、
前回同様、とてもじゃありませんが差し障りがありすぎて再生不可能ということで割愛させていただきます。

ということで、第3回目の該当部分も
「とてもじゃありませんが差し障りがありすぎて再生不可能ということで割愛」の部分だった
可能性もあると理解しましたが今後公開されると推測される第3回主催者側の公開シンポジウム記録と照合・検証する必要はあると思いました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/16 03:53 ちょっと考えていたのですが。

この記事、周囲の演者に引きずられてしまっている、という事はないでしょうかね。
つまり、加藤医師の話ではなく、いわゆるマスコミ批判や、周囲の団体の政治的?動向の話になってしまったが故に、そういう論旨になってしまっている、と。

エントリーにもありますが、この記事は澤氏、勝谷氏の内容が、かなり影響しています。
また、読むと分かりますが、澤氏の内容にはちょっと違和感を覚えるところがあります。(子供の甲状腺の話は、事故直後ならともかく、今の話ではちょっとおかしい。学会からの最近の報道?への助言とも言える様な補足コメントが出た今の状態では、かなり違和感がある。) あと、勝谷氏はマスコミに対する論ではかなり厳しい論調があると思います。

で、東電の話が出て、主催者にも、冒頭で出てくるようなバイアスがありますので、そうなった、と。

私、最初に少し書いていますが、東電が絡まないとも思っていません。
そういう諸事情は、地方自治体やら、地方の人間関係では、多分あるでしょう。

が、それを、検察とか、刑事事件と絡めてしまうと、特に陰謀論的に語ってしまうと、何か、かなり変な感じになってしまうのですね。

今回は、加藤氏自体も多分、意見は抑えていると思いますし、主になっていない感じもあるので、そういう感じの記事になったのでは、と思います。
私は、削除の事情を説明しない、というのは少しあれですが(ブログがあるので、何か補足コメントは入れたほうが良いと思う。)、修正後の記事の方が良いとは思っています。

東電の件があるのであれば、別の違う系統の記事で、書くのが良いのではないのかなあ、と思います。(例えば、某患者置き去り事件の分析記事を出して、その関連記事という形にするとか。)

しがないサラリーマンしがないサラリーマン 2011/10/16 04:05 友人には電力屋もいますし、昔には電力屋さんを相手に仕事をしたこともあります。
そこからだけでの印象では自分に火の粉がかぶるわけでもない案件、特に個人の案件に圧力を大きくかけたとはあまり考えられません。
本当にそんな力が合ったのならもうちょっとスマートに事を運んだんじゃないでしょうか?
心情的にやりずらいとかはあったりしたと思われますので、私もYosyan様がまとめられた内容が妥当なところでは無いかと思います。

タブーなどと表記されていますが、組織内部側では当たり前のこともあります。
大きな組織になればなるほど歴史があり、紆余曲折を経て現在に至っているのであんまり騒がれたくないことがあるのは事実でしょうが、外部に知られたからってどうこうすることはあんまり無い様な気がします。

YosyanYosyan 2011/10/16 08:19  >この記事、周囲の演者に引きずられてしまっている、という事はないでしょうかね。

今回のシンポジウムは加藤医師を招待した1回限りのものではありません。主催者は

 >主催は元朝日放送アナウンサーの関根友実氏
 >パネリストは、毎回参加しているコラムニストの勝谷誠彦氏

ごく普通に考えて、関根氏と勝谷氏がシンポジウムの中核であり、その人脈でシンポジストを招待していると考えるのが妥当でしょう。別に変わった形態ではありません。ただそうなると関根氏と勝谷氏に近い意見のシンポジストが集まる事になります。これも良い悪いではなくて、どこでもそうなっていきます。とくにレギュラーシンポジストである勝谷氏の発言がシンポジウムをリードするのは不思議な展開だと思いません。

別に勝谷氏の意見がすべてトンデモとか言う気はサラサラありませんが、かなり仲間内的な感覚の発言が多くなっていると考えても良いと思っています。そうなるのも悪いと言いませんが、今回は医療問題では重大な意義を持つ加藤医師が参加している配慮が欠けていた様に思います。医療問題での加藤氏の位置は余りに重いと言う事です。

あくまでも推測ですが、加藤医師臨席中はまだ抑えている部分はあったのだと推測しますが、退席後は一挙に「いつも」のシンポジウムに戻ってしまったと考える事はできます。取材記者が毎回出席していたかどうかは不明ですが、もし今回が初めてなら加藤医師退席後のシンポジウムの一部として一体として報道する必要があると判断したのかもしれません。

また録音の文字起こしも記者が行ったのなら、文字起こしだけで疲労困憊し、内容の吟味はややお座なりになった可能性も否定できません。文字起こしの作業は猛烈に消耗しますから、せっかく起こした文字を記事にしないのはもったいないの感覚です。

あれこれは考えられるのですが、一つ不可解なのは、記事全体の構成から消えたページはあんまり内容的によろしくないの感想はあっても、削除しなければならないほどトンデモ内容であったかはチト疑問です。記事にも出来不出来はあるわけですし、よほど公序良俗に反する内容でなければ、わざわざ削除する必要性があったんだろうかです。

私は基本的に記者が落ち着いて読み直した時に「こりゃ、ちょっと拙い」と感じたための自主削除説を取っていますが、それだけで説明するには余白が残り、なんらかの圧力説もわずかながら残ると見ています。傍証としては、記者のツイッターでも記事紹介を力説している割りには、記事への反応に対するレスが出ていないあたりです。

ま、真相は何処にですけどね。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/16 14:43 今朝、ロハスメディカルのブログに、シンポジウムを取材して記事を書いた熊田理恵記者ご自身が、削除に至った事情をコメントされました。
http://lohasmedical.jp/blog/2011/10/post_2497.php#comment...

熊田記者のコメントを読めば判るとおり、削除の要請は発言者の勝谷氏自身から出されたようです。勝谷氏は仲間内のオフレコ的感覚で、確たる根拠も提示し得ない自身の憶測を、聴衆サービスのように喋ったのでしょう。

削除された彼の発言は、検察や警察が東電という私企業のご機嫌を取るために、強引に加藤医師を逮捕して刑事裁判に持ち込んだ、とも読める内容です。当然ながら公正であることを自負する検察や警察にとっては、聞き捨てならない発言でしょう。

公開の場であることを忘れていた勝谷氏は、まさか自らの発言を取材記者が文字起こしして、そのまま記事にアップするとは思っていなかったのでしょう。日頃は発言者の言葉尻を捉えて切り込むの生業とする彼も、いざ自分の失言が文字起こしされて広く世間に公開され、これはマズイといささか慌てたのではないかと想像します。

東電からの陰湿な圧力に屈して削除したのではないかと、ネットの一部ではウワサも立っていましたが、蓋を開けてみれば何とやらの感じです。

しがないサラリーマンしがないサラリーマン 2011/10/16 17:18 全電力会社が集まっていたような会議に、ここ最近は東電さんは出席していないと聞きました。余裕がないことと混乱を招くことが予想されるので。
とてもWeb記事をいちいちチェックして圧力をかける暇があるようには私には思えませんでしたたが。
勝谷氏も自信があっての発言なら取り消しなんてせずにいればいいのに。
そこまで言って委員会なら音声消去されるのに文字興しでばっちり証拠が残るのはまずいとおもったんですかね?

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/16 17:54 熊田さんのコメントを見て、記事の違和感と、もう一つ、一連の議論の違和感の正体がやっとで解けました。
良く考えたら、ロハス・メディカルって、出来事に記者の感想を入れずに、演者の発言そのままに書くこと、多いではないですか。

つまり、ロハスの記事ではありますが、この記事、要するに、シンポジウムで演者が話した事そのままですよね。
つまり熊田さんが書いた訳じゃあなくて、演者が話した事を、熊田さんが文字起こししているだけです。

他雑誌の座談会の記事のような恣意的な編集は兎も角、ロハスですから、これ、話されたそのままを記事にしたんだと思うんです。で、演者はそれこそ、オフレコ話みたいに話した(つもりでいた)、と。

何か、twitter のツイート拡散話のエピソードを思い出します。部屋で話しているつもりが、全世界に公開していた、と。
つまり書かれていた事は、澤氏や勝谷氏の、ある意味本音だった訳です。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/16 22:59 >熊田記者のコメントを読めば判るとおり、削除の要請は発言者の勝谷氏自身から出されたようです

勝谷氏が自分自身の発言の削除を要請されて削除されたのはわかりましたが
澤氏や梅村氏の発言まで削除されているように思います。
澤氏や梅村氏が自分自身の発言を削除されるように要請されたとの
コメントはないようなのでなぜ澤氏や梅村氏の発言まで削除されたのかが
疑問に思いました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/17 05:05 最終的な加藤医師退出後の部分、削除をお願いされた、と私は理解しています。
もしくは記事的に、その部分だけ削除すると不自然だった、と。

後、加藤医師自体は、東電については何も語らず、遺族に罵倒され続けた件しか、語っていませんよね。
あとは事故調査報告書への感想。これでは起訴されてしまう。でも病院としては遺族に補償を受けられるように、と。

> http://lohasmedical.jp/news/2011/10/13145147.php?page=3
///
翌年3月に県の医療事故報告書を発表する前に見させていただいたんですけども、当時の事務長に「これでは逮捕されてしまいますよ」という話をしたんですけども、「ご遺族が補償を受けられるように、このような書き方になった」
///

私は、これが、まさに起訴に至った真相だと思いますよ。本人が、一番真相に近いところに居る、と私は思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/17 05:14 状況論理的に推測してコメント自体を削除される可能性も0ではないと
思いましたので、勝手にコピーを貼っておきます。
上記に発言しましたように
澤氏や梅村氏が自分自身の発言を削除されるように要請されたとの
コメントはないと思います。
あと、可能性は非常に低いと思いますが2点
1.コメント自体が熊田記者ではない可能性もある。
2.また、東電からの削除要請はないとの記載がないため東電からの削除要請は
ないとは言えないと思います。


>読者の皆様、某救急医様


今回、私の方で13日に記事の一部を14日に削除いたしました。
この経緯について、ご説明申し上げます。

14日に主催者側から記事の削除を求める連絡がありました。
しかしこのシンポジウムは公開であり、筆者は取材許可も得ていました。
削除を求められても応じる理由は見当たらないものです。

しかし、主催者側はパネリストの勝谷氏から削除・修正の要望があったということで筆者に相談をしてこられました。

筆者自身がこのシンポジウムのブレーンとして参加しており主催者側との信頼関係があったこと、主催者を支援しようと毎年参加している勝谷氏に対して主催者側が最大限配慮したいという思いがあったこと、など様々なことを考え、一度記事の一部を削除いたしました。

削除の理由については早々に公開すべきでしたが、私の方でしばらくどう書くか悩んでいたために遅くなってしまいました。
皆様にご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

投稿者:熊田梨恵 | 2011年10月16日 08:49 | 219.124.35.187

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/17 06:24 日本語の表現としての疑問

1.今回、私の方で13日に記事の一部を14日に削除いたしました。
→今回、私の方で記事の一部を14日に削除いたしました。
13日はいらないのでは?

2.一度記事の一部を削除いたしました。
→記事の一部を削除いたしました。
一度はいらないのでは 削除した記事を復活させたようには思えないので

今回、削除した記事が実は全世界(日本語ですが)に公開されている事実も
踏まえると熊田記者もたいへんだなとは思いました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/17 07:18 何か過去の記事あさって、これが最適な回答かな?
原点に立ち戻るために。
こんな記事でも、リンクしておきましょう。

> 大野事件の判決日、福島に集まりましょう!!!(2008.8)
> http://obgy.typepad.jp/blog/2008/08/post-1341-23.html

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111015

2011-10-14 鉢呂前大臣放射能発言の検証

「放射能つけちゃうぞ」発言については、大きな議論を呼んだのは記憶に新しいところです。既製マスコミ論調は地元のローカル紙まで綺麗に金太郎飴で、「許しがたき発言」で問答無用に切って捨てられていましたが、ネットではもう一つ問題になった「死の町」発言とともに「どこが問題だ」の論調が強かったのは記憶しています。

「死の町」問題は文脈からの切り取り発言であるとの主張が多かったようですが、「放射能つけちゃうぞ」になると、そもそもそういう発言があったのかどうかとか、オフレコ記者クラブ懇談会の是非とかに飛び火していました。方向違いの飛び火は時事通信記者の傲岸不遜質問が穿り返されたりもありました。

さて「死の町」はさておき、「放射能つけちゃうぞ」に関しては、記事にしたとされるフジテレビ記者はそもそもその場にいなかったの情報も流れていました。さらに大臣辞任に至る重大失言の割りには、金太郎飴のはずの既製マスコミ各社が微妙に発言内容が違うとの指摘も出ていました。 税金と保険の情報サイトみんな楽しくHappyがいい朝日新聞デジタルニュースここはおさえとけ日テレNEWS24しんさい-つなぐから当時の報道をリストにしてみると、


報道機関 発言内容
読売 ほら放射能
朝日 放射能をつけちゃうぞ
タブ 放射能をつけたぞ
日経 放射能をつけてやろうか
産経 放射能をうつしてやる
東京 放射能をうつしてやる
フジテレビ 放射能を分けてやるよ
共同 放射能をうつしてやる
時事 放射能を付けたぞ
NHK 放射性物質うつった
TBS 放射能をうつしてやる
日本テレビ 放射能をつけた
テレビ朝日 放射能をつけたぞ


各社が高度の創作性に基く編集権を競い合っただけと言えなくもありませんが、かなりバラツキがあります。バラツキがあるのは、実際に聞いた記者と、そこからこれを失言問題として協力して取り上げる時の伝言情報の差であるぐらいに解釈していました。ごく単純には類似の発言自体はあったのだろうです。どういうシチュエーションで、どういう文脈で前大臣が発言したかは不明ですが、切り取りでも発言自体は存在したとの考え方です。

ところがですがDiamond online 10/13付週刊・上杉隆より、

結構派手なタイトルです。上杉氏の主張は、問題発言自体がそもそも存在しない、つまり虚報であるです。タイトルに「虚報だった!」にしていますから、かなり確信的な記事になると感じられます。上杉氏の記事の冒頭部には、

今回、明らかになった事例は、虚報の度合いといい、被害の大きさという点では過去にもそう例のないものだ。

かなり気合が入っています。この発言が取材されたのは前大臣が福島から赤坂の宿舎に戻ったときに為されたとなっています。その時に居合わせた記者は

当日、東京電力福島第一原発所の視察から戻った鉢呂大臣(当時)が、赤坂宿舎に集まった4、5人の記者たちと懇談したのは事実だ。

この部分はある程度以上信用できる部分かと考えます。あくまでも想像ですが、記者が議員宿舎に福島視察の感想でも聞きに行ったぐらいのところです。これが前大臣の部屋であったのか、それとも宿舎の別室であったか、それとも玄関先であったのかの情報が見つかりませんが、人数とシチュエーションから前大臣の部屋であったかもしれません。これだけ少ないのであれば取材に当たった報道機関ぐらいわかりそうなものですが、前大臣はどうやら明言しなかったようです。

上杉氏は朝日新聞デジタル記事を引用して取材現場にいたかどうかを紹介しています。これも表にして見ます。


報道機関 返答内容 直接取材の可能性
読売 上杉氏の記事になし
朝日 「8日夜の議員宿舎での発言の後、鉢呂氏は9日午前の記者会見で『死のまち』とも発言。閣僚の資質に関わる重大な問題と判断して10日付朝刊(最終版)で掲載した」
タブ 「経緯についてはお話ししかねる」(社長室広報担当)
日経 上杉氏の記事になし
産経 囲み取材には参加していなかった ×
東京 囲み取材には参加していなかった。ソースは共同 ×
フジテレビ 記者が現場にいたかは明らかにしていない
共同 自社の記者が現場にいたことを明らかにしている
時事 囲み取材には参加していなかった ×
テレビ東京 囲み取材には参加していなかった ×
日本テレビ 取材の過程については答えられない
TBS 取材の過程については答えられない
テレビ朝日 取材の過程については答えられない


ここで記事が伝えられた時刻についても上杉氏は朝日新聞デジタルを引用しています。これも表にしておくと、


報道機関 月日 時刻 発信場所 記者の存在
FNN 9/9 18:50 テレビニュース
20:30 ウェブサイト
共同 21:00 加盟社向け速報
21:30 記事配信
TBS 23:30 テレビニュース
NHK 23:59 ネット配信
他社 9/10 翌朝 朝刊等で一斉に


これもあくまでも一つの推理ですが、発言時点では「4、5人の記者」しかこの情報を知らないわけです。既製マスコミの報道方法は特ダネと共同戦線がありますが、この人数ならまずは特ダネ路線になるはずです。確実に記者が存在したのは共同だけですが、フジテレビもやはりいたと考えるのが妥当でしょう。いないのに記事にすれば完全に捏造です。

赤坂宿舎での取材はおそらく夕刻以降であろうとは考えられますが、前大臣の発言を記事にするかどうかには若干の判断の悩みがあった様子も窺えます。フジテレビと共同は時刻的にも特ダネ路線で反応したと考えられます。これに対してTBSとNHKはフジと共同に引きずられてと考えるのが流れからすると妥当の様に見えます。

ただそうなると現場にいた記者は9/9に報道を行なったフジ、共同、TBS、NHKになります。ただTBSとNHKは共同配信記事に呼応した可能性があり、確実に存在したのはフジと共同になるかと考えられます。残りの2〜3人については放射能発言をこれらの経緯から分類すれば出てきそうです。放射能発言は細かく細かく分類すれば、

  • つける・くっつける系
  • すりつける・うつしてやる系
  • その他

読売の「ほら放射線」も前後の文章を示せば、

防災服の袖を記者にくっつけるしぐさをし、「ほら放射線」と語りかけた。

これもくっつける系になります。ここから分類してみると、


報道機関 発言内容 分類
読売 ほら放射能 つける・くっつける系
朝日 放射能をつけちゃうぞ
タブ 放射能をつけたぞ
日経 放射能をつけてやろうか
時事 放射能を付けたぞ
日本テレビ 放射能をつけた
テレビ朝日 放射能をつけたぞ
産経 放射能をうつしてやる すりつける・うつしてやる系
東京 放射能をうつしてやる
共同 放射能をうつしてやる
NHK 放射性物質うつった
TBS 放射能をうつしてやる
フジテレビ 放射能を分けてやるよ その他


すりつける・うつしてやる系は現場にいたことが確実な共同ソースの可能性が高く、つける・くっつける系は拡がりからして時事通信オリジナルの可能性が高いと見ます。フジは共同通信系とも時事通信系とも別になります。ここに報道時刻をさらに重ね合わせると、


報道機関 月日 時刻 発信場所 ソース由来
FNN 9/9 18:50 テレビニュース フジ
20:30 ウェブサイト
共同 21:00 加盟社向け速報 共同
21:30 記事配信
TBS 23:30 テレビニュース 共同
NHK 23:59 ネット配信 共同
他社 9/10 翌朝 朝刊等で一斉に 共同・時事

こうやって分析してみると、フジの一報の後に、共同ソースでTBSとNHKが報じ、翌朝は共同通信系ソースと時事通信系ソースが混在して報道されたと見ても良さそうな気がします。これに取材現場にあいたかどうかの情報をさらに重ね合わせてみます。


報道機関 返答内容 ソース 直接取材の可能性
読売 上杉氏の記事になし 時事通信系
朝日 「8日夜の議員宿舎での発言の後、鉢呂氏は9日午前の記者会見で『死のまち』とも発言。閣僚の資質に関わる重大な問題と判断して10日付朝刊(最終版)で掲載した」
タブ 「経緯についてはお話ししかねる」(社長室広報担当)
日経 上杉氏の記事になし
時事 囲み取材には参加していなかった ×
日本テレビ 取材の過程については答えられない
テレビ朝日 取材の過程については答えられない
産経 囲み取材には参加していなかった 共同通信系 ×
東京 囲み取材には参加していなかった。ソースは共同 ×
共同 自社の記者が現場にいたことを明らかにしている
TBS 取材の過程については答えられない
テレビ東京 囲み取材には参加していなかった ×
フジテレビ 記者が現場にいたかは明らかにしていない オリジナル


ここまでの情報を整理すると、前大臣の放射能発言は、

  1. 発言内容は3系統に分かれて報道されている
  2. 3系統から考えると、直接取材に当たった「4、5人の記者」のうち2人は共同、フジの可能性が高い(時事は参加していないと明言)
  3. 報道時刻からするとフジと共同が先行ないし、フジに引っ張られて共同と時事が付和雷同した可能性が高い

ただフジも妙な点はあり、これも朝日新聞デジタルからですが、

「放射能」発言を最初に報じたのはフジテレビとみられる。9日午後6時50分過ぎ、鉢呂氏の失言関連ニュースの最後に「防災服の袖を取材記者の服になすりつけて、『放射能を分けてやるよ』などと話している姿が目撃されている」と伝聞調で伝えた。

「目撃されている」と言っても前大臣が赤坂宿舎で行なった取材は「4、5人の記者」です。赤坂宿舎のどこで取材が行われたかは不明ですが、玄関先であっても余程近くないと発言は聞き取れると思えません。少人数の取材ですから、辞任会見の時のようにドラ声を張り上げての質問が行われたとは考えにくく、これだけの特ダネですから「そう聞いた」と記事にする方がお手柄度が上ります。

にも関らず「目撃された」になっています。そうなると第1報のフジも囲み取材に参加していない可能性が出てきます。つまりは実際に取材に当たった記者から、「そういう話を聞いた」の世界です。あれこれ検証しましたが、出席したと明言している共同以外はどこが出席していたかは確認不能となりそうです。

息が切れそうなんですが、推理の前提からすると、放射能発言の拡散ルートは、


赤坂宿舎 共同 その他3〜4人
伝聞1 TBS
NHK
フジ 時事
伝聞2 翌朝各報道機関


えらい手間ヒマがかかってしまったのですが、やっとこさ上杉氏の記事に戻ります。上杉氏は上述した通り前大臣の放射能発言を虚報と断じているわけなんですが、もし上杉氏の主張が正しいとしたら、今回の失言騒動の構図はこうなります。

  1. フジが伝聞情報から「放射能を分けてやるよ」発言を創作報道
  2. 共同はフジの報道を見て、そんな発言があったのかと慌てて「放射能をうつしてやる」記事を創作配信
  3. 時事もこれに驚き「放射能を付けたぞ」記事を創作配信
  4. 翌朝各社は共同なり時事の配信記事を選択し報道

ここで面白いのは第1報とされるフジの「放射能を分けてやるよ」を共同も時事も採用しなかった事です。あえて推測すれば共同は出席した事を明言していますから、聞き漏らしたとは記者は言えず、「放射能をうつしてやる」と「オレは聞いた」で作った可能性はありえます。時事になると出席していませんから、フジと共同記事を読んで「放射能を付けたぞ」と高度の創作を行った可能性が高いと考えられます。



だたなんですが上杉氏の主張も根拠に乏しいところがあります。そこそこ長い記事の中でソースはどうもこれだけのようです。

火曜日、筆者が司会を務める『ニュースの深層』(朝日ニュースター)に鉢呂吉雄経済産業大臣が生出演した。冒頭、筆者は鉢呂氏が発したという「放射能つけちゃうぞ」発言の真意について聞いた。

「放射能と言った記憶がないのです。確かに相槌を打ったような気もしますが、それもはっきりせず、自分で言ったような記憶はない。私も長年政治家をやってきていますから、自分で言った言葉については大抵覚えております。でも、放射能という言葉自体、あまり使ったことがありませんし、放射性物質などということはありましたが、なにしろ記憶にないのです。でも、優秀な記者さんたちがみんなそう報じるので、どうしてなのかなと思っておりました」

 結論からいえば、鉢呂氏は「放射能」も「つけちゃうぞ」も発言していない。発言のあったとされる当日、東京電力福島第一原発所の視察から戻った鉢呂大臣(当時)が、赤坂宿舎に集まった4、5人の記者たちと懇談したのは事実だ。だが、防護服を着用したままの鉢呂氏に「放射能」という言葉を使って、水を向けたのは記者たちのほうであり、それに対して、鉢呂氏は何気なく相槌を打っただけというのが真相なのだ。

読めばわかるように前大臣が「そう言った」だけです。前大臣から直接聞いた価値は認めますが、限られた当事者の一方の発言です。前大臣を必ずしも疑うわけではありませんが、虚報発言は重いですから、もう少し証拠の補強が欲しいと私は感じます。上杉氏の情報であえて新たな新事実は直接取材にあたった記者が4〜5人(これも人数が少ない割りに曖昧)だけであり、所属報道機関も不明です。

「結論からいえば」とはなっていますが、この後の事実関係の補強は朝日新聞デジタル記事に過ぎず、残りは前提が正しいとしての論評に終始されています。少なくとも共同記者は問題の赤坂宿舎前の取材に参加している事を明言しているわけですから、「オレは確かに聞いたし、見た」と反論されればこれを打ち破る力はあるとは思えません。水掛け論しかならないと言うことです。

報道機関にとって誤報も大きな失態ですが、虚報であるとなれば半端な責任問題では済まなくなります。かつての朝日珊瑚事件(wikipedia)でも、

5月19日付で珊瑚に傷をつけた東京本社写真部員・本田嘉郎は退社(懲戒解雇)処分、東京本社編集局長・同写真部長は更迭、同行していた西部本社[2]写真部員は停職三カ月、そして当時の一柳東一郎社長が引責辞任という結果となった。その後、朝日新聞社の最高幹部が沖縄県庁などに謝罪した。

珊瑚と大臣を同列に比較は出来ませんが、それでも珊瑚より軽いはないと思います。上杉氏の虚報であるとの報道に対し、是非面子にかけての反論を期待したいところです。

ま、珊瑚の時と違うのは、珊瑚は朝日の単独犯だったので他社は叩きに回りやすかったですが、仮に虚報であったとしても今回の報道は既製マスコミ挙げての共同戦線状態ですから、頭から「人の噂も75日作戦」で無視するか、名誉毀損(今回なら信用毀損かな)なりで上杉氏を狙い撃ちして、これも「人の噂も75日作戦」の泥沼戦術に持ち込むと予想しておきます。

江原朗江原朗 2011/10/14 08:30 全勤務先が小樽市保健所で、鉢呂さんは北海道4区(小樽市を含む後志支庁、札幌市手稲区)が地盤の方でしたので、お会いしたことがあります。とても、気さくな言い方だと思いました。

YosyanYosyan 2011/10/14 12:28 江原朗様

今回の失言辞職騒動は、第4の権力が閣僚の生殺与奪権を握っている事を誇示しましたが、一方で失言製造メカニズムについて周知してしまったもあると思っています。だんだんそうなっていましたが、失言報道にも眉にツバを付けて今後は慎重にリテラシーを行う人間が急増したと思っています。

またここまで失言狩りをされると、政治家サイドもガードが固くなります。記者会見も建前論のコチコチの公式発言に終始するのはもちろんですが、これまで政治部記者がメリットとしていた、政治家個人のつながりによる本音や素顔の取材にも敷居が高くなる効果が出ていると思います。差し引きすると既製マスコミにデメリットの多かった騒動と思っています。

 >とても、気さくないい方だと思いました。

仇となってしまったように感じます。

感情的な医者感情的な医者 2011/10/14 12:41  いつもながら 大量の情報の積み上げ検討に ありがとうございます。
>これも「人の噂も75日作戦」の泥沼戦術に持ち込むと予想しておきます。
 それでも 動いていた者どもの意図を察することだできなければ ロシア国民にも遅れをとる、ということです。 誰かの気に入らない前大臣を追い落とす謀略の可能性は否定できません。

ロハスメディカルの記事
 「妊婦さんの笑顔を見たい」―大野事件・加藤医師が公開シンポで講演
http://lohasmedical.jp/news/2011/10/13145147.php?page=6
 について 琴子の母さんが
http://d.hatena.ne.jp/jyosanin/20111013/1318501072#c 
■「大野事件は誰も関わりたくない『東電案件』
というところに注目したんですが、すでにその部分は(自然に)抹消されています。

魚拓をとっておくべきでした。残念。 ロハスメディカルにどんな圧力が加わったのやら。

YosyanYosyan 2011/10/14 13:04 感情的な医者様

ホントだ消えている・・・

私も今朝読んでネタとしてどう料理しようかと思っていたのですが、まさかロハスがそんなに早く消去するとは予想外でした。たしかに内容的には踏み込んでいましたし、刺激的な内容でしたから場合によっては抗議もあるかと思いましたが「う〜ん」と言うところです。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/14 13:16 あ、ロハスまだ読んでない。
何が書いてあったのか、興味ある。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/14 13:21 あ、でも、コメント読んだら、甲状腺の件とか不用意な発言あったようで、それを分離したようにも見えますが。

何か、オフレコ内容を掲載してしまったようですね。
> ロハスメディカル

魚拓ないので、比較できませんが...。
こっち読んでの推測。
> http://d.hatena.ne.jp/jyosanin/20111013/1318501072#c

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/14 13:29 あれ。今ロハスの記事、読み返したら甲状腺のは載ったままでした。
某緊急避妊薬の件もそうですが、ここはかなり印象が変に出るように思う部分ですが。
(初期投与には特に失敗していないのでは? ヨウ素不足な日本人っているのか?)

で、該当の部分読んでいないので、どういう内容が載っていたのか不明。
なので、判断も保留。魚拓がないと、よく分かりません。

YosyanYosyan 2011/10/14 13:42 luckdragon2009様

コピー見つけました。
http://henachoko.tumblr.com/post/11389342885

魚拓も取っておきました。
http://megalodon.jp/2011-1014-1339-56/henachoko.tumblr.com/post/11389342885

ついでにDLしておきました。

YosyanYosyan 2011/10/14 13:47 えらい短いと思ったら、さらに続きがあるようです。コピペしておきます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

大野病院事件を契機に始まった産科医療無過失補償制度にも話が及んだ。

■この問題だらけの制度についての解説はこちら。
ロハス・メディカル掲載記事 医療が分かるキーワード7・産科無過失補償制度(上)
ロハス・メディカル掲載記事 医療が分かるキーワード7・産科無過失補償制度(下)

 澤氏は、制度が補償に加えて原因分析まで行っているため、不必要な訴訟につながる可能性を示唆した。
 梅村氏は、再発防止を目的とするなら「我々がやらないといけないのは原因究明でなくて原因分析」と主張。「自然死か故意、隠ぺいなのか、までの調査はやるべき。そこが厚生労働省の中ではごっちゃになっている」とした。


 最後、まとめに一言ずつ。
 西尾氏。「僕たちの世代の医者というのは、患者さんに育てられてきたところもあるので、やっぱり患者さんに感謝していただくのがものすごいエネルギーになるので。でも今の若い先生たちにはそれが少ないので、できたら皆さんに、本当にうわべだけでもいいんですよね。うまいこと言うてもらったら、みんな喜んでやると思いますので、そういう形で医者を育てて頂けたら、そういう気持ちで見てもらえたらなと思います。今日は呼んでいただいて本当にありがとうございました」

 梅村氏。「私は政治なので何をやるかという事をみなさんに3つばかり説明したいと思います。患者力という事で、たとえば出産という事に関していえば35歳を超えればハイリスク妊娠が増えるんです。そういうことがあるんだと。ハイリスク妊娠と通常妊娠は同じではないんだという事を国民の皆さんに知って頂くという事を努力していかないといけない。厚労省もやらないといけないし、まず患者力が上がらないと問題解決につながらない。2点目は、医療が不幸なことになった時の話し合いの場、あるいは調査委員会。こういったものをきちっとつくっていきたい。

(次の予定の迫る勝谷氏はここで退場)

医師法21法という問題があります。これは医療関連死が起きたら警察に届けないといけないという法律です。でもこれは元々明治時代からある法律で、本来は流行病とか行き倒れとか、社会に問題が起きた時に届ける相手が内務省という役所だったんです。内務省の出先機関が警察だったんです。だからお医者さんは何かあった時に協力しましょうという、明治時代のそういう法律だったんですね。それが昭和24年に内務省と厚生省が分かれましてね、警察と厚生省が分かれたんです。にもかかわらず『届けましょう』という法律になっているので、だから医療関連の死亡事故も警察に届け出るという形になっているんです。この形は間違いなんです、公衆衛生の考え方からしたら。警察に届け出るのは例えば犯罪や流行病だったり、虐待の恐れがあるとか。ここの法律をもう一度きちっと整理をしたい。それから事故調というものも刑事を入れるのではなくてまず院内とかで話し合いをする場を作って、そこには予算付けますよ。その院内事故調がうまくいってるかを外からきちっとチェックできる、こういう仕組みにしないと。警察行ったら解決しますよという形は解決しません。3つ目はお金の話です。大事なことは当直したら夜中1時間以上診たら、夜間超過勤務料金なんです、本来は。大学だったら教員のお金でやってもらってるわけですよね。本来はコストがどれだけかかるか、国民の前に試算を出さないといけないと僕は思っているんです。これだけかかるから、税金や保険料はこれだけ頂きますよ、そういう明細を出さないと、医療費上げないといけないから消費税を上げるというのではみなさん納得しないでしょう。要するに値段のない時価のすし屋に入ってるのと一緒です。皆さんが満足できる、安心が担保できる医療体制を作るにはこれだけのコストがいるんです、というのを皆さんにお見せした上で、医療費を決めないといけない。この3つを政治家としてやりたいと思っている。それを最終的に国民に還元したい」。

 澤氏は被災地で子供の遺体を前に、医師としての自分の仕事を振り返らざるを得なくなったとした。その上で、「不幸な結果になったとしても、そこからお互いに命の大切さを尊重しながら歩み寄れるように、今年そうなれるんじゃないかと。それが私の願いでもあります」と述べた。

*終了予定時刻の17時を過ぎて、会は終了。
会場を離れる際、加藤氏にいただいたメッセージはこちら。

MedLawMedLaw 2011/10/14 14:40 メディアは主体的に利用する以外は、使われない用心が必要だと言うことでしょう

首相に対する「ぶら下がり」を取材だという大手メディアは、雑談にしか反応できない知性しか持ち合わせてないことを白状しているようなものです

報道する中身を検証して、啓蒙活動をおこなっている気概がメディアに全く感じられません

YosyanYosyan 2011/10/14 15:25 Med_Law様

政治分野は既製マスコミにとって最後の牙城のはずなんですが、これを最大限に利用して存在感を示そうとして無理が出ているような気がしています。まだマスコミが騒げば呼応する人間も少なくありませんが、失言辞職騒動もやり過ぎで食傷感が漂っています。既製マスコミがチャチな失言報道で騒いでも、サラサラとスルーされる日が遠からず来るような気がしています。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/14 18:01 すいません。
>それが昭和24年に内務省と厚生省が分かれましてね
私の理解では
旧厚生省は昭和13年に近衛内閣のときに内務省+陸軍省で成立したと
理解してます。
設立日の1938年(昭和13年)1月11日。
この時代の厚生省を論じるにはいわゆる国家総動員法との関係が重要と思います。

tadano--rytadano--ry 2011/10/15 04:55 「妊婦さんの笑顔を見たい」―大野事件・加藤医師が公開シンポで講演
(2011年10月13日 14:51) | トラックバック(0)

■「大野事件は誰も関わりたくない『東電案件』」

 加藤氏が退出してからは、これまで公の場で語られることの少なかった東電と大野病院事件との関係について踏み込んだディスカッションが展開された。

 澤氏は自身が特別弁護人を引き受けるようになった経緯について、地元の弁護士に相談したところ「案件が悪過ぎる」と言われた述べた。「要は、今にして考えると向こうは原子力村なんです。弁護士さんが手を出したがらないのが当たり前、という感じなんですよね。こういったことを憶測も入ってですね、多分我々が言っていることが一番真実に近いんですけども。真実に近ければ近いほど多分報道はされない。言っちゃっていいのかなと思うんですけど、まさしくその通りでした」。

 続けて梅村氏。「あえて真実の話をしますと、実はある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方が私の元にやってきました。3時間ぐらいお話をしました。例えば『梅村さんの民主党という立場はどうもお医者さん寄りのことを言い過ぎているんじゃないか、国民の方を向いたらどうなんだ』というふうな最初の問いかけをされてこられました。僕は何のことを言われているのかよく分かりませんでした。よくよく話を聞いてみますと、以前に政府が出された医療事故調査委員会大綱案を我々は葬り去った。これは刑事が入る仕組みになってましたから、我々はこれはやめとこうと話したのですが、そのことをどうも抗議をしたかった。その時にこの大野病院事件のことを、『これは関係者の方も含めて色々原発関連の方も入っていますからね』ということを言った瞬間に、『梅村さん、それは言わない方がいいですよ。それを公の場であまり言われると梅村さんのためにならないと思います。我々の調査ではそういう事実はないんです』。こうはっきり言われました。私も真実を知らないから、別にそういうことを言うつもりはない。県警が出てきてやれば必ずそういう目で見られるから、そこは注意しないとだめですよね、というつもりで言ったんだけど、『梅村さんのこれからの政治活動に色々支障が出ますよ』と。なんでそんなことをね、わざわざ忠告を受けないといけないのか。結局それはそういうことも含めて、県の官僚と、そういう立場と、医療と、患者さんの関係を常に見ておかないといけないですよという問題提起をしたつもりなんだけど、そういう言い方をされたんです。この国のマスコミは一体どこを向いているのかと。私にあなたは『患者側を向いていない』と言われましたけどね、その前にあなたは国民の側を向いているんですかと。150円払って読む読者の方を向いてないのか、どっちなのかと。僕はそういうことを言いたかったんです。だけどその方ははっきり言いましたね。『そういうことを言うべきじゃない』と。私はいろんな話をいろんなところから聞いているから決め打ちはできないけど、これは単なるサイエンス、医療の事案の話だけでなくいろんな力関係が働く。だからそこは検証しないといけない。だけど今は原発の真っ最中だから、『あいつは反原発のポピュリズムに乗ってそういうことを言っているのか』と言われかねないので黙っていますけど、そういう圧力というか、はありました。だからこの国は真実を話す場はどこにあるのかなと。そんな思いが私にはあります」。

 さらに勝谷氏。「僕は記者クラブに入れない人間だから、当初から大野病院事件は東電案件だという事を、記者クラブ以外の報道に携わる人々はみな知っていました。小さい声で囁くんです。東電は当時ブイブイ言ってましたから。東電だったら警察は動かざるを得ないだろう、東電だったらマスコミは書かざるを得ないだろう、ただし県の佐藤栄佐久さんはどちらかというと原発反対派だったので、そこが微妙なところだね、という話でした。福島原発から大野病院は3キロです。大野病院自身、東電の原発関係者の人たちが非常に深くかかわっている病院ではあります。この事件から検察がどんなにひどいかが分かりました。だから検察を言えるようになりました。東京電力は下手を打ちました。だから東電のことも言えるようになりました。この二つのタブーが消えたから、我々は壇上からこの話を言えるようになったし、この二つの地獄の釜の蓋が開いたから、色々なものが見えるようになってきて、いまだからああなるほどと。この国は本当に怖いところです。これがこの出来事の本質で、加藤先生がいる前では言えませんでしたけれども、おられなくなったので私の責任においてお伝えする次第です」。

 そこに澤氏。「被害者の旦那さんも東電の社員です。当時の病院局は県立病院だから、トップは知事です。この知事は後々反原発でわけの分からない収賄で逮捕されるんです。それで加藤君や病院の事務がいくら言っても家族の人は会わないんですね。会わせなかったのかもしれないし。それで行ったら『土下座をしろ』と言ったんです。加藤君はお墓の前で土下座したんです。あの辺の人たちは、東電の社長も行ったら『土下座をしろ』と言われたから、そういう文化なのかもしれない。すごいところに来ているなと僕は思ったんですけど」。また慶應大学医学部の医局は他の東電関連の病院にも医師を派遣していたが、加藤医師逮捕直後の大野病院への派遣要請は断っていたと明かし、「当時彼を助けようと考える人は誰もいなかった」とした。
 
 大野病院事件を契機に始まった産科医療無過失補償制度にも話が及んだ。

tadano--rytadano--ry 2011/10/15 05:01 あ、コピーあったのに貼っちゃいましたorz

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/15 05:19 >ある医療事故を担当されている大手新聞社の論説委員と言われる方
この大手新聞社名と論説委員名が知りたいと思いました。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111014

2011-10-13 病院機能評価機構の無敵の経営後編・輝ける明日

誰でも予想が付くように、後編は産科無過失補償事業です。これが物凄い結果を残しています。ある意味、これだけ物凄い結果が残っているのなら病院評価機能事業なんてアホらしくてやってられないのかもしれません。ソースは平成22年度事業報告なんですが、「平成22年12月末時点の保険料等の状況」と言う表がまずあります。


保険年度
平成21年1-12月 平成22年1-12月
収入保険料 315億2476万6千円 323億8304万6千円
保険金(補償金) 29億7000万円 2億7000万円


桁を間違えた(しばしばやるもので)かと思いましたが、確かにそうなっています。この表には注釈も付いていまして、

※平成22年12月(第16回審査委員会認定分)までに認定された補償対象件数(平成21年99件、平成22年9件)に係る補償金

えっ、と言う感じで、この事業は平成21年度からだったと思うのですが、初年度の99件も少ないと思いましたが翌年度の9件となると目を疑う感じです。もっとも補償金は一括ではなく年次払いであり、一時金を600万円受け取り、その後は毎年120万円を20回まで(20歳まで)となっています。そう思ったのですが、補償金の支払い金額はキッチリ一括ベースで行われています。

ただ審査で認定されないと補償されないわけですから、審査が長引いている可能性は考えないといけません。これについては、

補償約款上、運営組織(当機構)は補償請求者および分娩機関に対して、申請書類を受理した旨の通知を発出した日の翌日から、原則として90日以内に認定に係る審査結果を通知することが規定されている。現在のところ、申請書類の受理から概ね20日から40日程度で審査結果を通知しており、迅速な審査および補償対象の認定を行っている。

だいたい1ヶ月前後で結果は出るようですから、そんなに審査が山積状態ではなさそうです。ただそうは書いてあるのですが、次のデータも不思議な感じで、審査結果の累計(平成23年4月末現在)なるものがあります。これは年の基準が「児の生年」となっているので注意が必要ですが、


児の生年 審査件数 補償対象 補償金額合計
平成21年 138 128 38億4000万円
平成22年 22 22 6億6000万円
合計 160 150 45億円

ここの解釈としては支払いが認定されたのが150人で、実際に支払いが開始されているのが108人と考えれば良いのでしょうか。どうみてもなんですが、平成21年度の審査件数も少なすぎて問題ですが、平成22年になると、一体なんのために存在しているんだろうかと首を傾げたくなる状態です。たぶんですが申請しない方が悪いとの理屈でしょうし、対象が、

    運営組織が定めた重度脳性麻痺の障害程度基準によって、身体障害者障害程度等級の1級または2級に相当すると認定された場合をいいます。

運営組織って機構ですから、実に素晴らしい制度である事がわかります。この調子なら平成23年度の審査件数は夢の1桁に突入しそうです。そう言えば、産科以外にも無過失補償を広げる話がありましたが、そりゃ完璧な制度設計をされる事は疑いありません。それに誰もそれを問題にする気配すらありませんし。


あえて参考のために付け加えておくと、産科無過失補償制度の財源は設計時点で300億円ぐらいでした。これは想定通り確保されています。では支払い予想がどんなものかです。CP児が対象ですが、発生率はおおよそ1000人に2人ぐらいであり、年間にすると2000人ぐらいになります。ところが厚労省の試算は2000人に1人で年間500人程度となっています。

1000人に2人から2000人に1人になる理由が障害程度基準(1級と2級に限定)による足切りであるのはよくわかります。そいでもって脳性麻痺の身障1級及び2級とは、


等級 肢体不自由
(乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害)
上肢機能 移動機能
1級 不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作がほとんど不可能なもの 不随意運動・失調等により歩行が不可能なもの
2級 不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作が極度に制限されるもの 不随意運動・失調等により歩行が極度に制限されるもの
3級 不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作が著しく制限されるもの 不随意運動・失調等により歩行が家庭内での日常生活活動に制限されるもの
4級 不随意運動・失調等による上肢の機能障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの 不随意運動・失調等により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの
5級 不随意運動・失調等による上肢の機能障害により社会での日常生活活動に支障のあるもの 不随意運動・失調等により社会での日常生活活動に支障のあるもの
6級 不随意運動・失調等により上肢の機能の劣るもの 不随意運動・失調等により移動機能の劣るもの
7級 上肢に不随意運動・失調等を有するもの 下肢に不随意運動・失調等を有するもの


3級以下は無補償の制度であるのは前にも解説させて頂いています。ここで調査しきれなかったのは、障害程度基準1級と2級で

  1. 出生体重が2,000g以上であり、かつ、在胎週数が33週以上であること
  2. 在胎週数が28週以上であり、かつ、次の(1)または(2)に該当すること

    1. 低酸素状態が持続して臍帯動脈血中の代謝性アシドーシス(酸性血症)の所見が認められる場合(pH値が7.1未満)
    2. 胎児心拍モニターにおいて特に異常のなかった症例で、通常、前兆となるような低酸素状況が前置胎盤、常位胎盤早期剥離、子宮破裂、子癇、臍帯脱出等によって起こり、引き続き、次のイからハまでのいずれかの胎児心拍数パターンが認められ、かつ、心拍数基線細変動の消失が認められる場合

      イ.突発性で持続する徐脈
      ロ.子宮収縮の50%以上に出現する遅発一過性徐脈
      ハ.子宮収縮の50%以上に出現する変動一過性徐脈

この基準を満たすCP児が本当に500人存在するかどうかです。遺憾とさせて頂きます。


それではあくまでも仮に500人にまるまる3000万円を払ったら(本来そうするべき制度のはずですが・・・)どうなるかですが、それでも150億円です。集めた保険金の半分以下です。全員に漏れなく支払っても保険料の半分は機構に残る制度である上に、たしか余剰金が出ても還元しないと頑張っていたと記憶しています。

保険制度は良く知りませんが、保険料の半分しか支払いがなければ常識的には黒字でしょう。ところが現実は支払いが確定している人数で計算しても、1年目が128人、2年目に至ってはたったの22人です。あえてその辺の関係を表にしておくと、


平成21年生 平成22年生
保険料収入 315億2476万6千円 323億8304万6千円
本来支払うべき補償金 150億円 500人分 150億円 500人分
支払う予定の補償金 38億4000万円 128人分 6億6000万円 22人分
払わずに済んでいる補償金 111億6000万円 372人分 143億4000万円 478人分
本来残るべき保険金 165億2476万6千円 173億8304万6千円
現実に残っている保険金 276億8476万6000円 317億2304万6千円

私が見る限り、まさに金のなる木を抱きかかえている様にしか見えません。それと実際に手許に残っている保険金はもっともっと多額です。支払いは上記したように「一時金を600万円受け取り、その後は毎年120万円を20回まで(20歳まで)」です。事業報告では一括で払っているような体裁を取っていますが、実際に払われた分は半分もありません。本当に羨ましい限りです。この際ですから、もう一つグラフを示しておきます。

なんのために作られた制度であったかを思い出すのも苦労しそうなぐらい、非常に優れたビジネスモデルと感歎します。


オマケ:東日本震災への特別措置

今回の震災に対してどう対応しているかも気にはなります。被災地にも認定病院はあるでしょうし、たまたま更新時期にあたっているところもあるはずです。探してみるとありました。東北地方太平洋沖地震の被害に係る病院機能評価事業の特例措置についてです。これ涙が出そうなぐらい恩情溢れる特別措置で、

1.被災地域の病院の訪問審査の延期

(1)対象

 災害救助法適用市町村(東京都については同法適用地域となっておりますが、他の地域と異なり大量の帰宅困難者の発生に伴い適用されたことから、特例措置の対象からは除きます)に所在する認定病院のうち、建物の損傷または被災した病院等への支援活動などにより受審準備が遅れ、認定証の有効期限の前月末日までに訪問審査を受けられない病院とします。

(2)特例措置の内容

病院の申出により、病院機能評価実施要領4.(1)の「自然災害」を適用し、訪問審査を認定証有効期間の末日から1年を超えない時期まで延期します。


2.計画停電対象地域の病院の訪問審査の延期

(1)対象

 東京電力、および東北電力の計画停電対象地域に所在する認定病院のうち、計画停電の影響で、認定証の有効期限の前月末日までに訪問審査を受けられない病院とします。

(2)特例措置の内容

 病院の申出により、病院機能評価実施要領4.(1)の「やむを得ない事情」を適用し、訪問審査を認定証有効期間の末日から6ヶ月を超えない時期まで延期します。


3.その他

 災害救助法適用市町村の地域以外の認定病院においても、東北地方太平洋沖地震による建物の損傷または被災した病院等への支援活動などにより受審準備が遅れ、認定証の有効期限の前月末日までに訪問審査を受けられない場合は、1.と同様の特例措置の対象とすることを検討します。個別にお問い合わせください。

この1年の延期ですが、病院機能評価実施要領にある規定の適用です。まあそれを今回の震災に対して「特別」に適用したと言う事でしょうが、期間は最大1年との事です。もちろん審査費用の減免なんてものは実施要領にありませんから、当然のように影も形もありません。被災した認定病院の方々におかれましては、余りの温情に随喜の涙を流されたことだと思います。

ついでですから産科無過失補償に対する特別措置も掲載しておきます。

特例措置の内容は、本年3月から5月に取り扱った分娩に係る掛金の払込が困難となった分娩機関について払込時期を一定期間延期することと、事務手続き等に関して困ったことがあれば専用コールセンターで相談を受け付けるとしたものである。

延期はするがキッチリ払ってくれとのことです。機構の経営が当分は安定どころか無敵である事だけは保証出来そうです。これぐらいの経営感覚が無いと、今の時代に営利事業として生き残れません。惜しむらくは公益財団法人であって株式上場されていない点になりそうです。上場されていたらせめて株に投資できておこぼれをもらえるんですがねぇ。

SeisanSeisan 2011/10/13 09:37 ここは小児科医・産科医が頑張って、保険料の低減を要求するべきでしょうね。
あまりにも支払い率が低すぎる、ということで。

はっきり言って、この様子なら1万円でも十分でしょう。
少なくとも当初の予定通りだとしても、半額でいいわけですから。

この手の保険料の見直しって、行われないんでしょうか。

事実上の「分娩税」になっている(しかもそのお金の使い道は不明)のは社会的に問題だと思います。
こういったことをなぜ大マスコミは突っ込まないんでしょうねぇ。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/13 09:52 >こういったことをなぜ大マスコミは突っ込まないんでしょうねぇ
ものごとには順番があると思います。
別に不正をしているわけではないように思いますので

>ここは小児科医・産科医が頑張って、保険料の低減を要求するべきでしょうね
まず、ここからと思います。

マスコミが突っ込むまで、まったく保険料の低減を要求しない小児科・産科の団体って
(学会?)、(マスコミを含む)各方面から馬鹿にされるだけです。

YosyanYosyan 2011/10/13 10:09 京都の小児科医様

 >別に不正をしているわけではないように思いますので

私も不正は無いと存じます。ただ運用を保険制度にしたがために、運用者が払わない努力を行なえば行うほど利潤が残るシステムになります。もちろん現在の払わない努力になんら不正な手続きがあったと言っているわけではありません。だから元もとは何のための制度であったのだろうとしています。

 >マスコミが突っ込むまで、まったく保険料の低減を要求しない小児科・産科の団体

マスコミ報道は確かあったはずです。それでも運用1年目は「始まったばかりで・・・」は釈明として成立すると思っています。ただしその釈明は2年目になって支払い率が改善しないと釈明にならなくなります。2年間の運用結果が出たので、これから問題視するかどうかが試金石かもしれません。

もう一つ言えば、「産科無過失補償制度が成功した」の前提で他の診療科にも拡大しようの動きは確実にあります。その時に運用実態に無頓着であれば、大きな問題だと思います。現在は金のなる木はまだ1本ですが、全診療科に広がれば金のなる木の林と言うか、森状態になるからです。

法務業の末席法務業の末席 2011/10/13 10:44 この産科医療保障制度で、機構が医療機関から集めた1件3万円の掛金は、東京海上日動などの民間保険会社への保険料に充てられますので、機構は素通りするだけじゃないですか?
 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/sanka-iryou/dl/shikumi.pdf

幹事保険会社となる東京海上日動は、機構からの引受保険商品について、2008年7月3日に金融庁から認可を得ているはずです。
 http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/pdf/obstrics_meeting.pdf
 (PDFの4/59ページ目の最上部の記述)

機構が契約する民間保険会社は一説によると、東京海上日動、三井住友海上、あいおい損保、ニッセイ同和損保、損保ジャパン、日本興亜損保の国内資本の6社でしたが、昨年あいおい損保とニッセイ同和損保が統合されて相生ニッセイ同和損保になりましたので、現在は5社ではないでしょうか?

まぁ一応、機構には保険会社から保険事務取扱手数料(平成22年度で348,807,427円)が支払われます。また保険支払いが想定よりも少なくて、保険会社の収支が大幅に黒字になったときは、保険会社から機構に益金のペイバックする契約となっているはずです。
 機構の産科医療保障制度の解説ページ(http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/outline/management.html)より
 第4回産科医療補償制度運営委員会 会議資料(PDF形式)
 http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/pdf/obstetrics_meeting4.pdf
 (PDFの17/115ページ目、「 5)剰余金が発生した場合の取扱について」を参照されたい)

YosyanYosyan 2011/10/13 12:23 法務業の末席様

御指摘の通りで、別に余った掛け金をすべて機構がポケットに入れているなんて指摘は避けているつもりです。会議資料も楽しいですね。私は見落としていたのですが、500〜800人、つまり150億円から240億円の支払いを見込んだ制度設計であった事がわかります。剰余金は500人を一つの基準にしているようで、

 >補償対象者が見込みの下限の500人の半分である250人を下回った場合においては、戻入額を補償原資と最低基準250人分に相当する保険金額との差額として計算する。

これが現実化しているわけですから、250人分ですから75億円は、

 >保険会社から運営組織に戻し入れる事とする

すべてルールに基づいた適正な処置だと存じます。現実としては下回り方がさらに大きいようですから、戻入額を大きくする交渉の余地はありそうに感じます。

当直明け当直明け 2011/10/13 12:31 この話題に関しては以前も取り上げておられますね。
機構としては5年に一度制度を見直すとのことですが、そんなこと言わず毎年見直して戴きたい物です。

余剰金をお返ししない件に関して、当時のお役人の答弁を引用します。
2008年9月16日医療CBニュースより
「余剰金は返さない」

>厚労省の担当者は、同制度が重度脳性まひ児への補償だけではなく、
事故の原因究明や再発防止策の検討なども目的としていることを理由に挙げ、
「原因究明も一つの大きな柱になっている。これについては、国から補助金を入れて動かしていくが、この補償制度について国から補助金を入れているわけではない」と理解を求 めた。 その上で、
「余剰については、お返しすることにはたぶんならない」と回答。

財団法人日本医療評価機構の存在意義と体質は十分御理解いただけると思います。

YosyanYosyan 2011/10/13 12:46 当直明け様

前に書いたような記憶があったので、一生懸命探したのですが、タハハハ、自分のブログなのに見つけられませんでした。つう事でイチから書いたのですが、無駄な努力をやってしまった様な気がします。

 >原因究明も一つの大きな柱

いい言葉です。これがある限り余剰金の返還は不要であるになります。結論の出にくい研究ほど科研費は貰い続けやすいの指摘がありましたが、同じような免罪符であり続けるような気がします。

一産科医一産科医 2011/10/13 13:09 制度の見直しについては現在産婦人科学会・医会の方で議論を進めています。
補償範囲の拡大に進みそうな気配ですが・・・。

一新生児科医一新生児科医 2011/10/13 13:28 常位胎盤早期剥離などで脳性麻痺が残った未熟児をみていると、28週以上は補償の適応になり、27週以下では適応外であるのは腑に落ちないところです。適応拡大されるようならありがたいです。

YosyanYosyan 2011/10/13 13:44 一産科医様、一新生児科医様

制度の本当の趣旨からすると、出来るだけ広い範囲で救済する方が正しいかと存じます。機構が「真摯」に運営して補償対象がこれほど少ないのであれば、当初の試算額である800人に近づける様に適用範囲を拡大するのが「適切な運用」になります。制度の目的は、機構に余剰金を生じさせるためとか、委託している保険会社に可能な限り利益を配分するために存在するとは機構とて強弁できないかと存じます。

それと適用範囲は「運営組織が定めた」になっていますから、運用実績に柔軟に対応する様に関係者が運動していくのは当然の事になります。とは言え、5年間は今のままの運用姿勢で石にかじりついても頑張られると予測しておきます。

通りすがり通りすがり 2011/10/13 15:47 日本医療評価機構から時々医療機関で発生した事故とその対策が書かれた資料が送られてきますが、対策の部分の質が低いと感じます。
あんなのに億単位の金が使われているのかと思うと・・・

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/13 17:50 どうせなら、機構自体を、脳性マヒのひとの就職先にすれば良いのにねえ。
天下りの受け皿じゃなくて。

2011-10-12 病院機能評価機構の無敵の経営前編・一点のシミ

もともと一つのエントリーだったのですが、妙に長くなったので前後編の予定でお届けします。今日は公益法人名にもなっている病院機能評価事業のお話です。データがあちこちに散らばっているので集めるのが大変でしたが、可能な限りの範囲で機能評価を受けている病院数の推移のデータを集めてみました。


年度 受審病院数 新規病院数 更新病院数 認定病院数
H.9 125 125 * 58
H.10 125 125 * *
H.11 133 123 * *
H.12 177 177 * 456
H.13 245 245 * *
H.14 398 360 38 883
H.15 591 451 140 1184
H.16 603 465 138 *
H.17 484 341 143 1876
H.18 338 174 184 2333
H.19 422 130 292 *
H.20 503 99 394 *
H.21 500 93 407 2574
H.22 498 69 429 2518

これをグラフにしてみます。

データは見ようなんですが、とりあえず認定病院数は頭打ちである事はわかります。2010年度時点で病院数で28.9%、病床数で44.7%となっていますが、このあたりがとりあえずの限界ぐらいみたいな感じです。ここは機構側の目論見問題があります。制度の位置付けで、認定を取得する事にメリットがある制度か、認定を取得しない事にデメリットが生じる制度かです。

メリットが出る制度なら、3割弱で十分でしょうし、考えようによってはこれでは多すぎるも成立します。一方でデメリットが生じる制度なら、それこそ8割とか9割以上を網羅する必要があります。どちらを基本的に目指していたかはわからないでもありませんが、現状に対してどう分析しているかです。つまり機構側自身がどう判断しているかです。これがなかなか味のある表現でして、平成21年度事業実績報告書では、

1.全国受審状況

平成21年度末における病院機能評価の受審状況は、全国8,708病院中、受審病院は2,926病院(対全国数33.4%)、認定病院は2574病院(対全国数29.4%)であった。また、病床数では、受審病院803,668床(対全国数50.0%)、うち認定病院725,471床(対全国数45.2%)となっている。

淡々とデータを紹介するのみに留まっています。これが翌年の平成22年度事業実績報告書になると、同じようにデータを紹介した後に、新たな項目が付け加えられています。

2.平成22年度受審病院の確保状況について

平成22年度の受審病院数は、498病院(新規69病院、更新429病院)であった。事業計画数に対しては91.7%の達成率であった。受審病院数合計は、ここ数年においては平成21年度に次ぐ実績であったが、相対的に更新受審数の達成率が低く、今後の課題である。

どうもなんですが、平成21年度の事業報告を受けた平成22年度の事業計画として受審病院数とか、とくに更新受審数の目標設定を行ったようです。平成21年度の事業報告書にはありませんから、なんらかの危機感を抱いた結果と見えなくもありません。平成22年度の事業計画書が見当らないのが残念なんですが、平成23年度の事業計画書には、

1.受診病院の確保対策について(重要事項)

 未受審病院に対する受審意向調査の結果や、更新対象病院の更新率などを踏まえ、新規70病院、更新391病院、合計461病院とした。

ほう「重要事項」と来ましたか。この辺りから判断すると認定病院数に少しは危機感を抱いているのかもしれません。認定されていた病院の更新率が下がり、新規が減っていけば認定病院数はジリ貧になります。ただ新規の目標数は高いとはいえないので、当面は現状維持にせざるを得ないとの判断の様に見えなくもありません。

微妙な時期と言うか判断で、最盛期には年間600病院の審査を行っており、一度落ち込んだものの500病院台を今のところは維持しています。これだけの審査数に必要な職員を抱えているわけですから、年間の審査病院が急激に減ると余剰な人員を抱え込む事になります。なんとなく網羅路線から、希少価値路線への転換を模索している様に見えなくはありません。

ただし機構の人員対策についてはある意味万全の手を打っています。

評価調査者は、機構の依頼に基づいて受審病院の訪問審査等を行う。委嘱期間は2年間である。診療管理、看護管理、事務管理の3領域があり、病院長経験5年以上、看護部長経験5年以上、事務長経験5年以上の者等から委嘱している。

平成22年度当初の評価調査者数は827名(診療管理297、看護管理239、事務管理288、付加機能3名)であり、年度内に新たに88名(うち付加機能45名)を委嘱し、58名が退任した。

平成23年度当初の評価調査者数は857名(診療管理288名、看護管理235名、事務管理286名、付加機能48名)である。

評価調査者とはいわゆる「さーべいやー」の事なんですが、すべて2年間の短期契約にしているようです。機動的にリストラをいつでも行える状況ですから、路線変更があってもさほど困る問題ではないとも見えます。



危機感を示すのは受審病院数の推移もそうなんでしょうが、もう一つありました。賛助会員数の年次推移があります。ちなみに賛助会員はA・B・Cの区分があり、


会員種別 会費 該当者
A会員 50万円 各種団体・会社関係
B会員 30万円 医療機関・各種健康保険組合
C会員 2万円 教育機関の研究者等


リンク先を見てもらえれば出入りの激しさが良くわかるのですが、年度ごとの会員数の推移だけグラフにしてみます。

グラフを見ればそれまでなんですが、2005年時に賛助会員総数が129人に達したのがピークだったようです。その頃にはA会員もB会員もピークになっています。しかし「なぜか」その後は減少に向い、平成22年度時点で80人になっています。ピークの翌年の2006年度から2010年度までの入退会の実数の合計は、


A会員 B会員 C会員 合計
入会 退会 入会 退会 入会 退会 入会 退会
1 14 1 29 0 8 2 51


5年間のうちに入会が2人であるの対して退会は51人に達しています。はてさて何があったのでしょうか。何があったかと言えばこれもよくわからないのですが、終始決算総括表と言うのがあります。そこの事業活動収入に会費収入と言う項目があります。平成21年版平成22年版がデータとしてあるのですが、これをピックアップしてみます。


会費収入 平成21年 平成22年
賛助会員会費収入 2496万円 2496万円
認定病院協議会会員会費収入 記録なし 8835万円


一生懸命探して見たのですが、平成21年版には「認定病院協議会会員会費収入」と言う項目は見当りませんでした。無かったと言う事から考えられるのは、

  1. 新設された
  2. 機能評価等事業収入から平成22年から分離された

どっちなのかはサッパリわかりません。わからないと言えば賛助会費も会員数が平成21年の85人から平成22年には5人減(A会員1人、B会員3人、C会員1人)の80人になっているはずですが、会費収入が全く同じと言うのも謎といえば謎です。ここはそうなっているぐらいにさせて頂きます。



色々書きましたが、データ的には審査病院数が頭打ちからジリ貧傾向になっている事だけは確認できますが、これが機構の経営を揺るがすようなものかと言えば、全くそうでないとするのが妥当かと考えています。平成22年の事業収入の合計は8つの項目から10億187万3072円、つまり10億円であり、そのうち機能評価等事業収入が9億5140万円と事業収入の95%を占めていても問題のうちに入らないとするべきでしょう。

これについては長くなるので明日予定の後編にしますが、10億円の事業収入が丸ごと吹っ飛んでも、せいぜい「一点のシミ」に過ぎないと言う事です。何故かは賢明な読者の方ならすぐ判ると思いますが、明日に項を譲ります。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/12 09:19 あくまで個人の感想ですが、
病院機能評価機構の前にお笑いを入れてもらってお笑い病院機能評価機構とすればいわゆるオールジャパンの医療文化としていい味が出るように思います。

あと国益(国民益)を考えて、なぜ官僚評価機構がないのでしょうか。
ヤフー(民)で
みんなの政治
http://seiji.yahoo.co.jp/
はありますが
みんなの官僚のホームページがないのかが疑問です。
(私は官僚による情報統制管理と推測しています。)

BugsyBugsy 2011/10/12 09:37 たしかに身の回りで病院機能評価を新規申請するっていうのはめっきり減りました。

こういった公的機関というのは様々な問題をはらんでいます。収益を上げれば金儲けした、赤字になれば無駄な公共団体、果ては税金から補填してるんだろうと やいやい外野は煩いです。まるで公立病院と地元住民、企業立病院と従業員の関係に似ていなくもないです。

組織ですからね。困ったことに、いったん出来たら組織の存続をはかるというのが所属員の本能のようなもので、色々飯の食いぶちを探すんでしょう。産科無過失補償制度の話題は明日出るんでしょうが、再発防止に関する報告書はたしか今年の8月に出たはずです。どのみち公的機関から、第3者的な立場での集計は是非必要なところで悪くはないです。黒字の公共団体から出ようと 官庁の予算から直接捻りだそうと きちんとした結果が出るのであれば勝手ではありますが、それにしても病院機能評価も産科無過失補償制度にしても手間賃は医療機関からなのが腹の立つところです。しかも値段は正直なところ法外です。

厚生労働省の班研究で 大学の医者を安い予算で働かせて報告書を作ってもいいはずなんですが、どうやら第三者的な立場の人間にやらせるというのが眼目のようにオイラには映ります。臨床医が片手間に機能評価や報告書のまとめをやるよりは専従の人間がやるべきだというのは、正論ではありますが、コストパフォーマンスがねえ、納得しがたいのであります。

ひんべえひんべえ 2011/10/12 11:29 機能評価が必要な理由は、緩和病棟の診療報酬絡みだけですね。

公立病院が機能評価をやめられないのは、機能評価受審対策として予算を
ぶんどってきているという現実もあります。機能評価は表向の理由で、
施設の改善などなどにお金をかけられるという意義もあるようです。

とある理由で、受審しなくてもこの問題は回避できることが分かったので、
「くだらんことをやめよう」と院長に進言したら、小声で諭されました、、、

YosyanYosyan 2011/10/12 13:45 ひんべえ様

 >公立病院が機能評価をやめられないのは、機能評価受審対策として予算を
 >ぶんどってきているという現実もあります。

なーるへそ。なんのかんのと言われながら、公立病院は律儀に更新するはずです。

 >機能評価は表向の理由で、
 >施設の改善などなどにお金をかけられるという意義もあるようです。

これもなるほどです。機能評価認定のための必要物品の請求は名目が立ちやすそうです。どこか間違っているような気がしないでもありませんが、立ってる者は親でも使えの精神みたいな感じでしょうか。考えようによっては、それでも更新を断念したところは、そういうメリットがあんまり効果的でなかったか、はたまたそういうメリットする許されないほど自治体自身の経営状況が厳しいかになりそうです。

お弟子お弟子 2011/10/13 02:37  "いいかげん経営陣には「受審しようと思い立つこと自体が恥」と思って欲しい"と実際に経営者の前で公言していたんです。が、結局受審し、おかげで受審ストレスで自身の持病を悪化させてもうた。。。「病院機能評価はあなたの健康を害する危険性があります」との注意書きは見なかったな。
 実際、本質がずれていっているという理由だけでは経営陣にはダメで、実際に受審のための準備作業で職員が精神的に疲れて辞めていってしまうという実績が顕れると、じゃあ止めようとなるのかな、と。本番受審の前に事前審査(任意)を受けることでもお金取られたようですし。

YosyanYosyan 2011/10/13 08:12 お弟子様

 >が、結局受審し、おかげで受審ストレスで自身の持病を悪化させてもうた。。。

受難でしたねぇ。この制度が出来てから15年になると思いますが、結局のところ審査のためにかかる費用と膨大なストレスと引き換えに出来るほどのメリットを、医療者は当然として患者サイドにも確立できなかったのは大きなマイナス点だと感じます。

メリットが乏しい制度をアピールするには、認定を網羅的にして「取得していないと困りそうだ」にするのは一策です。かつての医師の博士号みたいな位置付けです。ただ現実はかつてではなく、現在の博士号の位置付けに近くなっている気がしています。そういう意味では分岐点にさしかかっているのかもしれません。

2011-10-11 ガーゼトラブル

10/8付西日本新聞より、

佐賀大病院が医療ミス 体内にガーゼ置き忘れ

 佐賀大医学部付属病院(宮崎耕治院長、佐賀市)は7日、6年前の心臓手術で当時50代(現在60代)の男性患者の体内にガーゼを置き忘れるミスがあったと発表した。患者が今年9月に体調不良を訴えて発覚。再手術による摘出は当面見送り、投薬治療を行っている。男性は入院中だが快方に向かっており、近く退院予定という。

 同病院によると、男性は2005年4月、心臓の大動脈付け根に人工血管を移植する手術を受けた。その際、医師が心臓裏側に置いた止血用の綿製ガーゼ1枚(20センチ四方)を除去しないまま縫合したという。

 今年9月、男性が発熱や全身の倦怠(けんたい)感を訴え、胸部のコンピューター断層撮影(CT)で検査した結果、ガーゼと直径約7センチの腫瘤(しゅりゅう)が確認された。男性と話し合って抗生剤投与で対処。医療費は全額、病院が負担する。

 同病院では手術の後、看護師がガーゼの枚数をチェックし、胸部エックス線検査を行ったがミスを発見できなかったという。宮崎院長は記者会見で「患者に多大な苦痛を与えたことをおわび申し上げます」と陳謝し、「退院後も男性の経過を観察し、適切な対処をしていく」と説明。再発防止策として、ガーゼの枚数測定器の導入などを検討するとしている。

ガーゼトラブルは2回ほど経験があります。断っておきますが、私は小児科医なので私がやらかしたのではなく、私が間接的な被害者としての経験です。一つ目は、受け持ち患者です。外科で手術をしてもらったのですが、術後に急に呼ばれました(古い話なので翌日だったかもしれません)。まだ手術直後で管理は外科のはずですから「なんだろう」と思いながら駆けつけると、外科の面々がずらっと並んで思いっきり渋い顔をされていました。

患者の容態自体は落ち着いているように見えましたから、術後のトラブルとも思えませんし、呼び出され方もそんな感じではありません。手術に関しては横から見ただけでまったく手も出していないので、「???」の感じです。

記憶している限り、手術自体は「イチカバチか」クラスのものではなく(試験切除だったと思います)、手術自体はスムーズに終わったはずで、治療としては術後回復すれば化学療法に入る予定です。手術担当の外科医がレントゲンを指し示すのですが、そこには一本の鮮やかな線が見えます。まだまだ駈け出しだった私は「これは何ですか?」と無邪気に聞いたら、満面の渋面をさらに渋くして「ガーゼが残っている」です。

駈け出しで無邪気だったものですから、「凄いですねぇ、ガーゼが残っているかどうかレントゲンでわかるんですか!」と言ったら、これ以上は渋く出来ないような表情になり「そうなんだが、十分に確認して・・・云々」とひとくさり説明があり、トドのつまりはこれから家族に説明するので主治医として同行してもらいたいでした。

もう一つは間接とは言え限りなく直接に近いもので、詳細はちょっと話し難いものです。ライン入りのガーゼでなかったため、取り出されるまでものは「何か」に猛烈に心配したとだけ話しておきます。


ガーゼトラブルの予防は現在では三段で行われているはずです。

    一段目・・・目視チェック
    二段目・・・枚数チェック
    三段目・・・レントゲン・チェック

簡単にだけ解説しておくと、中心は二段目になります。手法としては単純で、使ったガーゼの枚数と、取り出したガーゼの枚数を確認することです。使った枚数分だけ取り出していれば残っていないはずと言う事です。これに一段目の目視チェックが加わるのは、数え間違いの予防策です。人間のやることですから、ガーゼの枚数を数え間違っている可能性を排除できないからです。

あくまでも聞いた話ですが、大昔は目視だけでやっていた時代もあったようですし、最近まで目視だけでやっているところも確実に知っています。ステップとしては、「目視チェック → 枚数チェック」として進んだと理解した方が良いかもしれません。

三段目のレントゲンチェックは、私の経験談にあるような方法です。ガーゼだけならレントゲンには写りません。そこでガーゼにレントゲンに写るようなマーカーを入れておきます(そういうガーゼとして販売されています)。もし目視と枚数チェックを潜り抜けても、レントゲンでチェックすればガーゼが残っているかどうかは一目瞭然になります。

私も手術場から離れて長いですから、さらに四段目技術が開発されているかどうかはわかりませんが、たぶんそんなに変わっていないと思います。


今回のガーゼトラブルを起こしたのは佐賀大附属病院です。いつに起こったかというと、

    6年前の心臓手術

う〜んと思わざるを得ません。大学病院ですから三段チェックは絶対行っているでしょうし、心臓の手術ですから、術後もそれなりの回数で胸部X-pを始めとする画像検査は行われているはずです。それでも見つからなかった事になります。まさかと思いますが、レントゲンに写らないタイプのガーゼを使っていたのでしょうか。言うてもたった6年前ですし、大学病院でもあるからです。

もう一つの可能性は、写るガーゼであったが、偶然に偶然が重なって、他の部位に紛れて見えなかったはあるのかもしれません。ただ私の記憶では結構鮮やかに写るはずですから、どんな状態であれば見えないのかが想像し難いところです。記事情報だけ読むと写らないガーゼを使っていたようなフシもあり、

    胸部のコンピューター断層撮影(CT)で検査した結果、ガーゼと直径約7センチの腫瘤(しゅりゅう)が確認された

だいたいどんな画像かは想像できるのですが、多房性のcystみたいなものが見えたのだと思います。つう事は、最後の最後までガーゼのラインは確認できなかった事になりますから、ライン自体がなかった可能性は十分あります。あれは金属製ですが、極度の金属アレルギーでもあって、あえて使わなかった可能性ぐらいは考えられます。それとも製品不良??。

私は小児科医ですし、経験と言っても上記したように数少ないものですから、状態によってはライン入りのガーゼでも検出し難いときがあるのかもしれません。その辺りの経験とか情報をお持ちの方は情報下さい。原因の究明は今後の予防と対策に直結しますから重要なポイントですが、対策は記事になっています。

    再発防止策として、ガーゼの枚数測定器の導入などを検討するとしている

そんなものがあるんだと感心して探してみるとありました。

泉工医科工業株式会社が作っていまして、名前は「メラ ガーゼ付着量測定装置OBM−21(かうん太くん21)」となっています。機能は、

ガーゼを1枚ずつ投入するだけで枚数と出血量がセンサー機能で素早く、正確に表示されます。ガーゼの処理は投入と同時にポリエチレン袋に回収されるので、ほとんど血液に触れることがなくなり、感染防止に役立ちます。

ググって見ると、カウントされたガーゼは50枚ごとに袋詰めされるようで、ガーゼの使用枚数が多い手術では有用だそうです。とくに長時間の手術では、ガーゼカウントを担当する外回りナースが交替したりするので、引継ぎの時にカウントの混乱が起こることもあるそうで、一貫して数えてくれるので助かるの感想はありました。

この機械かどうかは確認できませんが、佐賀大が導入を検討するとしたのは類似の装置と考えられます。ただやはり万能とは言えない様です。大した懸念ではありませんが、人間は間違いを起こす可能性がありますが、機械物はいつ故障するかがわからないです。紹介した装置の精度、信頼性は全然わかりませんが、故障はゼロとは言えませんし、

    ガーゼを1枚ずつ投入するだけ

これがどこかで2枚になる危険性は残ると言う事です。ガーゼの使用量は手術によってはまさに膨大で、100枚単位なる事さえあると聞きます。1枚どこかで間違うと残ってしまう危険性は残ると言う事です。でもまあ、人の手によるよりも間違いは少なくなる可能性はありますから、対策として検討するのは「あり」とは思います。

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2011/10/11 09:26  ライン入りのガーゼを使うのは、カウントミスを前提として確認しやすくするためです。もともと手術のためのガーゼは、ナースが術野に出すごとに確認しますが、枚数が100枚を超えると簡単にはチェックできなくなります。
 一部の病院では経費節減のために、ラインの入っていないガーゼを使っているようですが、この件で、大学病院で、心臓血管外科の手術では有り得ない話だと信じたいです。ついでに言えば、カウントが合わないと術者の多くはカウント間違いと言い張ります。

一産科医一産科医 2011/10/11 09:27 手術を知らない人から見れば
「なんでガーゼぐらいまともに数えられないのか!」
って怒られそうですが、これが結構大変なんですよね。
血液で濡れたガーゼが一塊になって、2枚を1枚と数えて
「ガーゼが足りません!」
となるのはよくあります。
1枚ずつバラバラにして、釘を打った原始的なガーゼカウンターに日干し宜しくかけていって完璧に数えたはずなのに、何故か合わない、ということもありますし。たいていは前述のように、1枚だと思っていたガーゼが血液でぴったり張り付いて2枚だったというパターンですが。
今のところは本文中にもありますがレントゲンで確認までが普通かなと思いますが、もう少し画期的な方法があればいいですけどねえ(できれば被曝しないですむような)。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/11 09:33 吸収性のガーゼができればいいんでしょうけど高いのかな?

とおりすがるとおりすがる 2011/10/11 09:54 逆説的ですが、ガーゼカウントがあってるときに、ガーゼが残るんですよねえ。まあカウントミスなんですが・・・。確かに、いまは、抜管時にルーチンでX−P撮るので、どこかにライン無しのガーゼが紛れ込んじゃったのかも知れませんね。心臓の手術では、機械が大量に並んでいるし、ガーゼもたくさん使うのし、手術終了時に創部を覆うガーゼ(ライン無し)も近くにおいてあったりするので、それが紛れ込んじゃう可能性はゼロじゃないのかなとは思います。

心臓の裏側って、人工心肺回して、Total bypassになって、心臓がしぼんでるときは、それなりに隙間から見えて意識に残っていても、ウィーニングをはじめて、心臓が張ってきて激しく拍動しはじめると、見えなくなって忘れがちですね。手術のペースとしても、大動脈遮断を解除したところで、吻合の最大緊張モードから、ちょっとホッとしたりしますし、意識も術後の心機能の方に向きがちで、モニターやら心臓の動きや張りの方に集中しはじめちゃいます。

件の機械は、ガーゼカウントよりも出血量測定の方がメインですよね。ご指摘の通り、二枚入れてしまえば、同じことですから。心臓の裏とか、肝臓の裏とか、忘れやすいところに詰めるガーゼは紐付きガーゼにして、忘れにくいように術野外にコッヘルで止めたりしますけど、なかなか難しいですね。人間のすることですから注意するだけでは間違いはゼロにはなりませんし、結果論では何でも言えるけど、対策ってなんでもあちらを立てればこちらが立たずで、ホントに難しいです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/11 09:59 私も横ですが1例経験があります。
術直後のレントゲンで発見され、再度開けて取り出しました。

>もう少し画期的な方法があればいいですけどねえ

これは外科系の学会全体で賞金をつけて一般公募すればとも思います。
その上で費用の問題でしょうか

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2011/10/11 10:57  一番いいのは、閉創直前に、術者が一服してくることです。助手に閉創丸投げにするにしても、外から口を出す。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/11 11:38 「溶ける糸」ですか? > 吸収性のガーゼ

ガーゼに、刺繍で通し番号を打ったら、逆に大変になりますよねえ...。

麻酔科医麻酔科医 2011/10/11 11:44 昭和の時代から麻酔科医をやっていますので、いままでガーゼトラブルはいろいろなパターンを経験しています。100枚1袋でパックされているライン入りガーゼを使う前にカウントしたら、101枚はいっていたとか。今は、人間はミスをするというスタンスなので、カウントすると同時に、術後ルーチンでXp撮影する時代になりましたね。
最初は、患者さんへ無駄な被曝っていわれていたんですが、時代が変わったな、と思います。

あと、似たようなことで、(耳の中に血液や消毒薬がはいらないように)耳の穴につめた綿球を取り忘れて、いくら患者さんに呼びかけても聞こえなくて起きてくれなかったというのは、経験したことがあります。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/11 12:46 今後もガーゼの置く忘れを含むガーゼトラブルは発生すると思いますが

せめて大学付属病院クラスの病院長の記者会見は誤解を受けないように、記事会見に使用した記者配布資料を公開し、
可能ならユーチューブで記者会見を流すべきではと思いました。

>再発防止策として、ガーゼの枚数測定器の導入などを検討する
などは?ですが、外科系の先生で、ガーゼの枚数測定器の導入で再発防止が100%可能で
あると考えておられる先生はおられるのでしょうか
ガーゼは700枚以上だったらしいですが・・・
http://mainichi.jp/seibu/news/20111008sog00m040004000c.html

YosyanYosyan 2011/10/11 12:56 とおりすがる様

 >心臓の手術では、機械が大量に並んでいるし、ガーゼもたくさん使うのし、手術終了時に創部を覆うガーゼ(ライン無し)も近くにおいてあったりするので、それが紛れ込んじゃう可能性はゼロじゃないのかなとは思います。

あくまでもライン入りのガーゼを使用しての前提ですが、術直後はそういう理由であったにせよ、術後の定期検査なりで発見できなかったのは個人的には疑問です。エコーだけでX線系の検査を、全くしなかったは考え難いところです。そうなるとライン入りのガーゼの不使用説が出てしまうのですが、もし使っていないのであれば、今後の対策はカウント機械よりもライン入りのガーゼの使用になるはずです。

写らない、もしくは写りにくい状態があったになってしまうのですが、そこのところが判り難いところです。

risyurisyu 2011/10/11 13:10 6年前の佐賀がどうかは存じませんが、実際に体内なら術場の中でレ線撮影しそのまま麻酔下で再開創が対処としては一番じゃないでしょうか。
カウントが合わないがために閉創を待たされ、シーツの間に挟まってたりすると、カウント自体が目的になってるんじゃないかと思う事もありますから。閉創まえのレ線チエックは更に有効だと思いますが、個人的にはやってません。されてる方がいらっしゃれば是非感想をお聞きしたいものです。
しかし今回は何故すり抜けたんですかねぇ。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/11 13:13 http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2060985.article.html

佐賀新聞によれば
「宮崎耕治病院長は「当時も看護師2人によるガーゼ枚数確認やレントゲン撮影など、術後の必要な確認作業はとったが結果的に見落とした。今後は主治医と放射線科医でレントゲン確認し、枚数の測定装置導入も検討し、再発防止に努める」と話した。」
だそうです。

>術後の定期検査なりで発見できなかったのは個人的には疑問です
まず、当時はレントゲン撮影の確認は主治医のみだったの理解でいいでしょうか
院長は再発防止のためにライン入りのガーゼを使用するとは述べておられませんし、
私はライン入りのガーゼを使用されたような印象を持ちました。
放射線科の専門の先生方が入られた場合でも今回は難しいケースのように思いました。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/11 13:23 http://www.asahi.com/national/update/1007/SEB201110070020.html

佐賀大病院によると、ガーゼにはワイヤを入れてエックス線撮影でわかるようにしていたが、取り忘れたガーゼは心臓の裏にあったため映らなかった

だそうです。

YosyanYosyan 2011/10/11 13:48  >取り忘れたガーゼは心臓の裏にあったため映らなかった

心臓の裏にあれば映らないんですか。。。

これは今後の大きな教訓になりますし、対策としても心臓の裏でも映るガーゼの開発とか、映りにくい場所のガーゼの置忘れの確認とかは立てられそうです。

元外科医元外科医 2011/10/11 14:25 小生が現役のころから、まれではあってもこの種のトラブルは絶えませんでした。今でも時たま聞きますね。もちろん、鉛入りのゴムライン入りのガーゼでカウントの他レントゲン撮影しているのに残った例です。結局ガーゼ入れと取り出しに人間の手が介在する以上どんなことをやっても100%は保証できないということなんですね。どしたらいいんでしょう(^^;;

浪速の勤務医浪速の勤務医 2011/10/11 14:25 >取り忘れたガーゼは心臓の裏にあったため映らなかった

正面では、心臓に重なるので、側面とか斜めからのレントゲンで確認しましょう、
という教訓ですかね。術後に側面のレントゲンって面倒ですが・・・

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/11 16:20 そりゃもう、置き忘れても大丈夫な生体適合性に優れたガーゼを開発するしかないでしょう。

BugsyBugsy 2011/10/11 17:25 ガーゼの端に 術野の外に垂らせる紐を付ければよいのですよ。
脳の手術の場合、小さなコットンには糸がついていてセットごとに糸の色が違います。

糸ならば 数は間違いません。

ときどきガーゼに当たりくじを混ぜておけば 皮膚縫合の前に熱心に取りだして数えます。
あ これは実際にはやっていませんがね(笑)。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/11 17:56 >ガーゼの端に 術野の外に垂らせる紐を付ければよいのですよ。
タンポンみたいだなあ。
そういえば、生理の終わりに、タンポン取り出すの忘れて、ついついいたしてしまうってのも、意外とあるある(^^;

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/11 18:09 1)昔、知人の女医さんですが、海外にいくたびに、各国の生理用品コレクションしてるひといました。
インドだったかアフリカだったか・・ナプキンにヒモがついてるような形で、どうしても、どうやって使うのかわからないのがある、と言ってた。
世界は広いから、どっかの国では、オペガーゼ問題も解決済みかも。
2)中国(香港)の先生が見学に来たことがあって、「おみやげ何がいい?」と聞いたら、「日本のガーゼがたくさん欲しい」。
中国のは、細かい糸くずが混ざってて、日本のはほんと使いやすいんだと。日本のガーゼ優秀。
3)細長いガーゼぐるぐるトイレットペーパーみたいに巻いたの作って、連続して使ってったらだめかな?血拭いたり、圧迫したりだよね?用途は。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/11 18:30 この症例は
ガーゼオーマ(和製英語: gauzeoma)とは、手術の際、術野に置き忘れたガーゼが放置されたために発生する腫瘤状変化に対して付けられた名称である
と呼ぶのでしょうか

ウキぺディアによれば
いくつかの施設から頻度の報告がなされているが、それらによると、後から気づかれたものだけに限っても手術1000件に1件から3000件に1件程度の頻度で発生しており、決して稀とはいえない

ともありました。 たぶん、今は頻度がまださがっているのではと思いますが・・・

micoricomicorico 2011/10/11 19:18 ガーゼのラインは結構くっきり写るので、心臓の裏側というだけでは見えなくなることはありません。
ただ、心臓手術後ということであれば、ペーシングワイヤーやドレーンなどのマーカーに重なってしまい発見が困難な場合もあります。
術直後のX線写真をすり抜けるとしたら
1)ガーゼのラインを何か別のものと勘違いする(この場合ならペーシングワイヤーとか)
2)写真の撮影範囲がずれていて見切れてしまっている
あたりが考えやすいですね。

YosyanYosyan 2011/10/11 20:00 micorico様

 >ガーゼのラインは結構くっきり写るので、心臓の裏側というだけでは見えなくなることはありません。

そうですよね。考えてみれば、カテだってあれだけ鮮明に映るのですから、ラインが見えなくなるのは少々不自然です。術直後のX-pで見えない理由は御指摘の条件で可能性があるにしても、術後のX-pがそのとき1枚で終わりと言う事はないでしょう。退院まででも複数枚以上は撮影されるでしょうし、退院後のfollowでもゼロはないはずです。

結果としてわかるのは全部潜り抜けたと言う事です。余程、見えにくくなる様な特殊な条件が発生したぐらいとしか考えようがありません。出来れば佐賀大もその辺を、今後の注意喚起として報告して頂きたいところです。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/11 20:00 ガーゼにマイクロチップをくっつけておいたらどうだろう。
でも、絶対外れないようにするのが至難か。

元外科医元外科医 2011/10/11 22:03 >ガーゼの端に 術野の外に垂らせる紐を付ければよいのですよ。
現実に圧迫止血などのために使う紐付きガーゼとか紐付きスポンジなどが存在します。
しかし、ガーゼそのものを使用する限りにおいて紛れ込んでしまうんですよねぇ、これが。
>ガーゼにマイクロチップをくっつけて
この方が現実的かもしれません。なお鉛ゴム線入りでも、ガーゼが操作でぼろぼろになり線が外れることはありえます。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/12 01:49 > ガーゼにマイクロチップをくっつけておいたらどうだろう。

マイクロチップが外れる、という新たな問題が...。
まあ多分、マイクロチップ自体は感知可能でしょうけど。外れた先がどこか、という事ですね。

生体部品にしちゃうのが、多分、最終的な解決方法なんでしょうけどね...。

yamaino_izumiyamaino_izumi 2011/10/12 09:45 こんにちは4半世紀放射線科医をやっております
Twitter用のハンドルを使わせて頂きます
ガゼオーマ等医原性異物はたくさん見させていただきました
どこの症例とは申せませんが
リング紐をつけたガーゼごと肝臓の裏とか
ガイドワイヤ先端右房に放置とか
いわゆるガゼオーマものう胞の中に膜状物の診えるようなのとか
周囲石灰化内部線維化した一件腫瘍のmassとかいろいろあり難しいです
線入りガーゼならCTなら簡単単純の心臓の裏もちゃんと
見直せばレトロでは見えると思います

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111011

2011-10-09 小児のアトピー性皮膚炎の知識のアップデート

小児科診療でもアトピー性皮膚炎(アトピー)をどう考え、どう治療するかは大きなテーマです。そんなアトピーと食物アレルギーに関する最前線の知識を聞く機会があり、その内容に大きな衝撃を受けています。感じとしては天動説を信じていたものが地動説をいきなり聞かされたような感覚で、どう知識として整理するべきか困惑しているとしても良いかもしれません。

私自身の勉強不足もありますから、知らないうちにアトピーに関する医学常識が変わってしまっている可能性も否定できませんが、聞いた感じではまだまだ最先端の研究のようで、私だけが取り残されているわけではないと思いたいところです。内容はこれから覚えている限りでまとめますが、話的には十分納得できる部分は多々あります。納得できるとは実地の経験に矛盾しないと言う意味でです。

また天動説知識で治療している私でも、今回聞いた地動説的知識に基いた治療に近いことをやっている部分は確かにあります。ですから理解としては、天動説的知識では何故にそうなるかよくわからない部分が、理論的に説明出来てしまう驚きと言えば良いのでしょうか。

ここもお断りしておきますが、怪しいアトピービジネスの話ではありません。地動説的仮説から、治療理論を生み出し、さらにこれを実践し、かなりの症例を成績として立派に積み上げられております。もちろん小児分野では一流の施設(神奈川こども医療センター)での治療成績ですから、話の根拠としては信じるに足るものだと判断しています。

今回の話をエントリーに仕立てるのは、一つは聞いた話の知識的整理であり、もう一つはこの話がどれだけ普及しているかを聞きたいからです。とくに名指しさして頂いて申し訳ありませんが、当ブログのレギュラーコメンテーターでもあるmoto様の意見は是非お伺いしたいと思っています。宜しくお願いします。


従来の天動説

アトピーと言っても病態は多様で、そうは簡単に話をまとめるのが難しいのですが、ある程度単純化します。小児のアトピーはある時期に食べものに対するアレルギー感作が成立した上でのアレルギー反応と理解されています。環境因子の場合もあるのですが、話を単純化するためにあえて「食べもの」とします。

アレルギー感作が成立すると皮膚のバリヤー機構が破綻する状態が生まれ、いわゆるアトピー性皮膚炎が起こります。食べものに対するアレルギーであるとの天動説的理解の治療は、原因の食べものの特定を行うのが検査の大きな目的になります。一般的にはIgE RASTを調べますが、出てくる頻度が高いのはこれも有名な卵、牛乳になります。

アレルギー治療の基本的な考えは原因が判明すればこれを避けるです。食べものであれば除去療法になります。卵除去とか、乳製品除去がアトピーの程度によって行われます。皮膚炎そのものに対しては、保湿剤やとステロイド塗布(ここについての細かい論争は置いておきます)でケアしていく事になります。治療手法については様々なものがありますが、大筋としては上記したようなアプローチが大方の基本であると考えています。

でもってどうなるかですが、小児のアトピーは年齢と共に解消するものが多いのが治療戦略としてあります。年齢を重ねても改善しない難治性のものもありますが、かなりの子供はある意味自然に治癒していきます。除去していた食品は解除されていき、皮膚症状も改善し、「昔は酷かった」状態になると言う事です。治療のポイントは、年齢と共に良くなるまでの間をどうやってつなぐかになるとすればよいのでしょうか。


前々から不思議だったのは、なぜに年齢と共に解消するのであろうです。私が昔々に聞いた知識では、腸管の成熟によりアレルギーの原因蛋白を透過させなくなるみたいな説明です。わかったような、わからないような説明ですが、成長と共に症状が解消するから、成長と共に腸管の成熟は進むは結果からは最低限理解出来ます。

ただなんですが、基本的な疑問として一度成立したアレルギー感作が消滅すると言う点には大きな違和感を持っています。あれだけのアレルギー反応による皮膚炎症状を起こしているものを、腸管の成熟によるある種の除去療法の成立で説明可能なのであろうかと言う事です。まあ、今のところの理解としては結果としてそうなるので、腸管成熟説は置いといても、治療としてはそういう方向性で考えるぐらいになっています。


地動説 その1:アトピーの原因

講演はメモを取らずに聴いていたので、細かい点はうろ覚えであるのは御容赦下さい。地動説の考え方の基本は、食べものの摂取からアレルギー感作が起こる事を否定するところから始まります。この点が目から鱗というか、ホンマかいなそうかいなでただただビックリしていたのですが、アトピーが起こっているから食べものに対するアレルギー感作が起こっていると考えるべきであるとされています。

理論的な根拠ですが、まずマウスレベルの実験結果が明瞭に示されます。マウスにある種のアレルギー物質を注射で与えて感作させ、その後に経口摂取させると間違い無くアレルギー反応が起こります。当たり前といえば当たり前の話ですが、ここで先にマウスに経口摂取させておけばどうなるかです。シチュエーションをまとめておくと、

    パターンA:注射によりアレルゲンを投与 → 経口摂取
    パターンB:まず経口摂取 → 注射によりアレルゲン投与 → 経口摂取

パターンAの時はアレルギー反応が起こりますが、パターンBでは起こらないです。たしかこの研究は相当前に確認されている現象とされていました。つまり経口摂取であれば、アレルギー反応は成立せず、免疫寛容に進むと言う事です。う〜んと唸っていたのですが、ミルク栄養の乳児でもアトピーは発症しますし、ミルク栄養しか取っていない乳児でも卵に対するアレルギー反応は検査に出る事は事実です。

母乳ならともかく、ミルク栄養だけで何故に卵へのアレルギーが出現するかと言われれば大きな謎です。天動説では胎内感作で無理やり説明されていましたが、少々無理があると言えば無理があります。

地動説では発想をまったく逆にしています。アレルギー感作は食べものによる腸管経由の感作ではなく、皮膚由来の感作であるとしています。皮膚からのアレルギー感作は強力であり、とくにアトピーが起こっている状態の皮膚からの感作は非常に強力であると言う事です。つまりアトピーの食べものによるアレルギー感作は、

    アトピー性皮膚炎の皮膚を介しての二次的な食べものアレルギーである

先にアトピーが発生して、その後に皮膚からの食べものアレルギーがさらに加わったと考えるべきであるです。ほいじゃ、どうして先にアトピーが起こるかです。これがそもそも原因不明ではありますが、一つの原因として皮膚のバリヤー機構を作るフィブロなんとか(忘れた!)の先天的な形成不全によるものが確実に存在するとしています。

食べものアレルギーが成立してアトピーが発症すると考えるのが天動説ですが、地動説はアトピーが先に発症して、症状増悪に食べものアレルギーがさらに拍車をかけている考えるべきだとすれば宜しいでしょうか。

この説であれば、ミルク栄養の牛乳アレルギーは説明可能ですし、母乳栄養であれば卵も牛乳も説明は可能です。しかしミルク栄養の卵アレルギーはどうなるんだが出てきます。ここもちょっと煩雑なんですが単純化しておくと(メモが無いのでうまく説明できないとも言います)、ハウスダストと同じように、卵ダスト、牛乳ダストは確実に存在するとしていました。

つまりアトピー性皮膚炎に卵ダスト、牛乳ダストが感作する事により、腸管から摂取していないはずの食べものへのアレルギー感作が成立すると言う事です。


地動説 その2:腸管摂取はアレルギー反応を常に抑制する

上で先にアレルゲン物質を摂取したマウスは、免疫寛容が先に成立するとしましたが、アレルギー感作が成立していても腸管からの食べもの摂取は、アレルギー反応を抑制し、免疫寛容を誘導できるとしています。つまり、食べものによるアレルギー感作があっても、これをあえて食べる事によりアレルギー反応を治療できるというものです。

これも天動説からすると驚くような仮説ですが、この考えによる治療は古くから行われています。減感作療法です。アレルゲン物質を少しづつ体内に与える事により、免疫寛容を誘導させる療法は間違い無く存在します。日本での減感作療法の普及は、その手間と成果からイマイチの評価ですが、これをもっと注目すべきであるとしています。

講演をされた施設では積極的に取り入れ、成果も挙げているようですが、アトピーと言うか食べものアレルギーでは、もっと積極的に取り組めるとしています。これも研究論文あり、食べものアレルギーの場合では、腸管摂取は常に免疫寛容に作用する効果が存在するとしています。

すこし私の理解に怪しいところもあるかもしれませんが、

    腸管からの食べもの摂取は、常に免疫寛容を誘導する効果が存在する

理論的には解明しきれていない部分も多いそうですが、根拠とする結果のペーパーはしっかり示されていました。


地動説 その3:治療法

食べものによるアレルギー感作が成立しても、あえて食べる事で免疫寛容を誘導できると言うのが仮説と言うか、理論として成立しているのなら、これを実際に行ってみればどうなるかです。100%に近いような治療成績を示されています。たしか n は100は越えていたと記憶しています。きっちりしたデータで、アレルギーが本当に存在するかどうかも、実際の負荷試験で二重に確認されている症例でした。

治療法としてSOTI(だったと思います)と名付けられていましたが、施設で行なう場合はrapid SOTIとして短期間で負荷をかける療法が行われていました。平均でおおよそ2週間ほどで、コチコチの卵アレルギーの患者が生卵の全卵摂取が可能になり、牛乳も200ml(だったかな?)が可能になるというものです。ピーナッツ・アレルギーも同じような結果を出していました。

結果を見ながら眩暈がしそうになっていたのですが、これだけの結果を示されれば仮説の有効性を信じないわけにはいきません。


地動説 その4:それでもの部分

仮説からの実践、さらに結果と示されていましたが、それでもの部分は残っているようです。とりあえずのポイントは、メカニズムがもう一つはっきりしない点です。はっきりしないので、食べる事により治療する手法が、果たして全員に通用するものかどうかについては慎重な言い回しをされていました。感触としては、全員に通用する方向に研究を進めていそうでしたが、そうなるかどうかは現時点では明言できないみたいな感じです。

また感作を既に起こしたものに対する、食べものの腸管摂取に対する免疫寛容の獲得も、常に効果が起こるとは限らない可能性を示すデータも示されていました。ある食べものは、ある時期では腸管摂取によりアレルギー反応を増悪させるデータです。そこから、食べものの種類によって治療時期の考慮も必要になる可能性も示唆されていましたし、極論すれば患者によってのオーダーメイドも必要になってくるかもしれないとしていました。

そこまでの結果を得るには、ひたすら症例を積み重ねてデータを集める以外には近道はなさそうです。100単位のオーダーでは難しく、万単位のオーダーでデータが集まってくれば、ある程度標準化されるかもしれません。

それとこれは私の感想ですが、最終的にはすべてに適用できないかもしれないの感触があります。かなりの部分に適用されても、それでもの部分は確実に残るんじゃないかです。ただこの治療法が普及して成果を挙げれば、メカニズム研究も同時に進み、メカニズムが解明されていけば、そこに新たな展開が起こる期待は持てます。


私の感想

この講演を聞いた後に、今まで行ってきたアトピー療法を考えています。ここの前提は原因が食べものであり、卵であり、牛乳になるのですが、アトピーを認めアレルギー検査で食品が特定できた時にどうしているかです。

これは症状と医師によって方針が変わる部分は大ですが、とりあえず考えるのは完全除去にするかしないかです。私は余程症状が強いもの以外は完全除去の方針は取りません。実際に完全除去を行うのは母親も非常に大変で、指示したところで長続きしないと言うのがあります。とは言うものの、症状は厳然としてあり、検査結果もあるわけですから、漫然と食べろと言うのもおかしな話になります。

手法としては不完全除去と内輪で言っていますが、卵料理、とくに生に近いものは除去するとしても、一部に卵が含有されている加熱食品は摂取OKとしています。つまりチョロチョロと原因食品は腸管経由で摂取されているわけです。もちろん皮膚に対する外用剤塗布を行います。ここら辺りまでは、よくある治療方針なんですが、実感として軽症の子供ほど症状の軽快は早くなります。

軽症であるほど軽快が早いのは当然といえば当然ですが、地動説的に考えると、完全除去を行わなかったのでより治療促進に寄与しているからと考えられます。それと皮膚を介しての感作も、含有食品であるなら、卵料理を食べるよりも程度が軽くなると言えなくもありません。もう少し考えを進めると乳児期のアトピー症状の増悪・軽快のバランスは、

  • アトピー性皮膚炎を介しての、さらなる食べもののアレルギー感作による増悪
  • 腸管摂取による免疫寛容作用による軽快

この2つがせめぎあっているんじゃないかと言う事です。つまり可能な限り、皮膚に接触させずにアレルゲンである食品を少量づつでも摂取させていくのがもっとも効果的であると言う事です。不完全除去みたいな治療方針は、エエ加減そうですが、結果として地動説的には適切な治療方針であったかもしれません。

今後はとくに口周りに食べものが付き難い指導を加えておくと効果的かもしれません。もちろん子供が行儀よく食べてくれるのを期待するのは無理ですから、ワセリン塗布の併用は積極的に考慮しても良さそうです。


さらに考えを進めると、根本のアトピーの見方になります。皮膚のフィブロなんとか(忘れました)の先天的な脆弱性が一因らしいの話しはありましたが、とにかく乳児のアトピーは年齢と共に解消してくる例が多いのだけは事実です。軽快すると言う事は、乳児期になんらかの原因であったものが、成長と共に解消していると考えるのは可能と見ます。乳児期を越えても軽快しないものは、元の原因が解消しないものであると考えても悪くはないと思います。

さらにさらに言えば、アトピー性皮膚炎とはアレルギー疾患では無いとしても良いかと思います。アレルギー反応を増悪因子として容易に呼び込む疾患ではありますが、本体だけ取り出してみれば、ある種の先天的な要因で皮膚のバリア機構が脆弱なだけである病気と言えそうな気がします。天動説は二次的に起こっているアレルギー反応に注目した考え方であると言うわけです。

乳児のアトピーが年齢と共に解消するのは、乳児期に脆弱であった皮膚のバリア機構が改善しただけと言う事です。難治性のアトピーは脆弱の程度が強く、さらに成長しても脆弱性が十分に改善しないものと考えても良いとの仮説は出来そうな気がします。


治療の考え方としては、二次的であっても増悪因子を抑える事は従来と変わらず重要なポイントになります。食べて免疫寛容を促す療法も、無闇に食べれば良いわけではありません。そんな事をやれば最悪アナフラキシーを誘発します。SOTI(だったと思う)をやっている施設でも、この点に十分な注意を払い、入院での監視下で厳重に行われます。

ここで念頭に置いておくのは、腸管からの摂取は免疫寛容を誘導するのに地動説的には善ですから、単なる根こそぎ完全除去は、アレルギーによる増悪因子を除去できても、腸管摂取による免疫寛容誘導作用を活用できなくなる点は留意が必要かもしれません。むしろ可能な限りあえて摂取すると言うのが正しくなります。

それと幾ら二次的なアレルギー反応を治療しても、アトピーの根本である皮膚のバリア機構が改善しないと治癒はしません。ここをどうするかの視点はやはり重要です。たとえばステロイドは皮膚局所でのアレルギー反応を抑制しますが、皮膚のバリア機構自体は必ずしも改善していないと見る事はできます。ステロイド使用は必要なときには必要ですが、ステロイドで表面上は改善した後に皮膚のバリア機構を代用する外用剤の塗布が必須と言う事になります。

そうなるとすぐに思いつくのはワセリンになりますが、理屈通りに実践は進むわけではありませんから、後はケース・バイ・ケースで対応していくしかありません。いずれにしても興味深いというか、これまでの考え方をかなり一変させるお話でしたので紹介させて頂きました。

katzkatz 2011/10/09 12:06 昨日の栗原先生の講演会ですね。
私も参加してました。岡藤先生の1例だけの負荷試験陽性はどんなだったか質問してました。
今回の話題はここ2,3年の小児アレルギー学会でのトピックスの一つでいつも興味深く変わりようを見ています。
経口減感作療法に始まる、感作に関する考え方の変わりようはパラダイムシフトというにふさわしいですよね。
最先端なのは間違いないと思います。
偉い先生方の中でも経口減感作にはちょっとまったをかけたい人はおられるようです。
AD、食物アレルギーにおける皮膚感作に関してはだいぶコンセンサスは得られてきているような感じを受けますが、それは湿疹に対する治療方針が大きく変わらないせいかもしれません。
まだまだ楽しみな分野ですね。

YosyanYosyan 2011/10/09 12:42 katz様

ありゃ、ネタバレしてしまいました。別に隠すつもりはなかったのですが、勉強会の資料を同行していた看護師に持って帰ってもらって、その後に三宮に飲みに行ったので、栗原先生の名前を思い出せなかったぐらいで御了承下さい。

アトピーも軽症のものなら、それこそステロイド漬けでも治るものは治るのですが、そうは問屋は卸してくれないものは確実にあります。実地でやれる事は、除去療法、外用療法、内服療法ぐらいなんですが、どれをやっても煮詰まるものは煮詰まります。しけた町医者なので、効果が無ければそのうち他の医療機関に鞍替えされて来なくなるのですが、それでも知識が欲しいところです。

欲しい知識は根本はどうなっているかです。従来の知識では難治性のアレルギー疾患として片付けられていて、治らないものは治らないみたいな感じですが、これだけでは物足りないと思いノコノコ出かけて行ったわけです。手にした成果は期待以上のもので、さらには中央市民がこの治療方針に賛同しているらしいです。診療所では出来る範囲が限られていますから、病院と連携できると言うのは心強いところです。

実地での応用の問題は、これまで強固に植えつけられている親のアトピー理解との整合性です。ただこれもうまく誘導できる余地は十分にありますから、今後の治療に是非活用したいところです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/09 12:45 ちょっと真面目な質問なんですが、急速経口減感作、「アトピー性皮膚炎が治ります」というお話だったんでしょうか?
わたしは、急速経口減感作っていうのは、アナフィラキシー型の食物アレルギーを治す新しい方法、って思ってて、アトピー治療とはまったく別物と理解してたんですが・・。
SOTIで改善させた群と、そうでない群とで、その後のアトピー性皮膚炎の寛解率に有意差が得られた、とか。
もしそういうお話が出たのなら、たいへん興味がありますが。

YosyanYosyan 2011/10/09 13:14 moto様

エントリーの書き方が悪かったのですが、講演の主目的は食べものアレルギーに対する治療法の話です。これにからめてアトピー性皮膚炎の話が連動しています。私は自分の興味からアトピー性皮膚炎の話を主軸に据えています。これが目的で聞きに行ったのでそうなってしまっている事をお詫びします。

 >SOTIで改善させた群と、そうでない群とで、その後のアトピー性皮膚炎の寛解率に有意差が得られた、とか。
 >もしそういうお話が出たのなら、たいへん興味がありますが。

ここの話は応用部分のお話になります。実際にSOTIを広く展開しているのは年長児です。乳児にはたしかそれほどの応用例の蓄積は紹介されていなかったと思います。全然無かったわけではありませんが、アトピーの皮膚炎治療に関しては非常にアッサリした説明でした。話としては理論的に応用できるであって、有意差までは言及されていなかったと思います。

強調されていたのは、アトピー性皮膚炎からのアレルギー感作のメカニズム論であるとした方が適切かと思います。むしろこれから年長児の成果を乳児に広げていくみたいな話と解釈したほうが良いかもしれません。私の理解の怪しさがありますが、SOTIにより食物アレルギーの改善は期待できますが、ストレートにアトピー性皮膚炎が改善するとは必ずしも主張されていなかったと記憶しています。話の力点はそこではなく、アトピーの本体をアレルギーとするのは正しいとは言えず、食物アレルギーとは分けて考える必要があるぐらいに解釈しています。

ここは見方になるのでしょうが、アトピー性皮膚炎の本体がアレルギーだけであるとすれば、SOTIなりで食べもののアレルギーを改善すれば皮膚炎も連動して改善するはずです。これが別物であるとなれば、治療としては別個の対策を考える必要が出てくるとすれば如何でしょうか。実際のところは複雑に病態として絡み合っていますから、別個と言っても実質は一体の治療になりますが、根本的な考え方として同じか別個の概念の違いは小さくないと思っています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/09 13:37 やっぱ、そうですよね。それなら、話は、解ります(^^。
ご参考までに、大阪府呼吸器・アレルギー医療センターの片岡先生のデータがありまして、
(元はこちら→http://medical.radionikkei.jp/maruho_hifuka_pdf/maruho_hifuka-100819.pdf、
わたしの解釈はこちら→http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110705/1)
それによりますと、アトピー素因のある児とない児を、保湿剤を外用する、しない、で、食物抗原への1型感作を比較したところ、保湿剤外用していたほうが、後日のプリックテスト陽性率が低かったようです(保湿ケアは食物アレルギー発症を予防する)。
もっとも、アトピー素因の無い児の場合は、保湿ケアは、皮膚の成熟(TEWLの低下)を遅らせますから、しないほうが無難、ということになるのですが。
ということで、私も、アトピー児のアナフィラキシー型食物アレルギーというのは、皮膚感作がはじまりで、アトピーの結果であって原因では無いのだろう、と考えています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/09 13:54 あとまあ・・あんまり、ここでステロイドの話書くと、嫌われるだろうから、自制しますが(^^;、ステロイド外用剤てのは、短期的には、炎症を抑えたり、炎症によって破壊された皮膚バリアを修復しますが、長期的には、角層のプロテアーゼバランスなどを歪めて、皮膚バリア破壊に働きます。
http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20091021/_Dr.Cork_
この論文書いたのは、イギリスの小児科の先生です。
まあ、ご参考までに。気が向いたら読んでください(^^;。

YosyanYosyan 2011/10/09 14:02 moto様

ありがとうございます。恥ずかしながらmoto様の保湿ケアの話を初めて読んだのですが(ゴメンナサイ)、保湿剤の見解は微妙なようですね。アトピーから皮膚感作によるアレルギーが引き起こされるとすれば、これは防ぎたいところです。アトピーに食物などのアレルギー症状が加われば悪循環に至るのだけは間違いないからです。

だからと言って無闇に使用するとなれば、今度は乳児の皮膚の成熟化を阻害する因子にもなりえると理解すればよいでしょうか。皮膚の成熟化はアトピー本体の治療に必要なものですから、これを阻害しない方が長い目で見ればよい事にはなります。しかし皮膚の保護を行っておかないとアレルギー感作は強くなり、皮膚炎症状は悪化する事にもつながります。

そうであれば、皮膚の成熟化を阻害せず、なおかつ皮膚感作を減らすタイプの保湿剤があればアトピー治療に対して理想的になります。と、言うはやすしですよね。乳児のアトピーの場合、こちら立てればあちらは立たず見たいな面があり、結局のところ、その患者のその時期の状態でどこかを優先しての治療を選択せざるを得ない面がありそうな気がします。現実もそうなんですが・・・。

まくのうちまくのうち 2011/10/09 14:06 栗原先生がSOTIのデータを3年ぐらい前の小児アレルギー学会(だったかしら)で発表されたときの反響は大きく、これで食物アレルギーは治るのではないか、とお母さんたちもかなり期待された印象があります。
実際には、本当に治る人(=普通の人と同じ状態になる)と、いわば「麻痺」させている人(治療のための食品摂取をやめるとまた症状が出る)とがいること、そこが現在ある様々な指標では(治療前・治療後も含めて)見分けられないこと、が問題のようです。
また牛乳は鶏卵・小麦に比べ成績が悪いことなどがわかってきて、自宅で治療のための摂取中にアナフィラキシーを起こす方もいるので、むしろ最近は、専門の先生方は一般の先生にすぐに飛びつかないようにブレーキをかけることを強調されるようになってきていると感じています。

食物アレルギー治療ガイドライン(もうすぐ2012版が出るそうですが)では、乳児のアトピー性皮膚炎では、まず保湿・スキンケアを含めた外用療法をしっかりやって、それから食物アレルギーを考えるように書かれていたと思います。
個人的には、乳児アトピー性皮膚炎=食物アレルギーではなく、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは別個の物と考えて、同じ個体の中で影響を与えながら同居していると考えた方が、むしろ病態を見誤らないように考えています。

ちなみに、フィラグリンの話は北大(現・名大)皮膚科の秋山先生がやっておられたと思います。
長文失礼いたしました。

まくのうちまくのうち 2011/10/09 14:22 すみません、言葉足らずだった気がしたので、追加いたします。
「いわば「麻痺」させている人」でも、治療維持量の摂取を継続していれば、普段の生活で思いがけない「誤食」があっても、症状は抑制されるので、QOLを上げるという意味でSOTIは非常に有用だと考えています。

エピペンもやっと保険収載になったし・・・。

YosyanYosyan 2011/10/09 14:33 まくのうち様

>実際には、本当に治る人(=普通の人と同じ状態になる)と、いわば「麻痺」させている人(治療のための食品摂取をやめるとまた症状が出る)とがいること、そこが現在ある様々な指標では(治療前・治療後も含めて)見分けられないこと、が問題のようです。

それとなく出ていました。質問して確かめれば良かったのですが、SOTIで食べれるようになった人のその後は気になるところでした。もちろん正直に失敗例とか、トラブル例も話されていましたが、その後も食べ続ける事で免疫寛容状態を維持しているみたいなニュアンスが出ていました。あくまでも私の印象ですが、講演で話されるニュアンスは常に食べ続ける事によって免疫寛容状態を保持するみたいな感じです。

たぶんですが本当に治る人とは維持療法も不要な方で、麻痺されているとは、維持療法で免疫寛容状態を保っている人ぐらいの意味だと理解します。たぶん3年前は「治った」と発表されたのでセンセーショナルだったのでしょうが、その後の経過観察により、御指摘のように状態として2つあり、なおかつ見分けがつかない事を痛感されていたのかもしれません。だから講演では、若干言葉を濁して「食べ続ける」としたような気がします。

見分けが付かないのも問題なのでしょうが、もう一つはどれぐらい食べ続けたら麻痺の方でも免疫寛容状態を保持できるのかがまだ手探り状態もあるんじゃないかと思っています。この辺は腸管経由の免疫寛容作用のメカニズムに未解明な部分が多く、どこかを定量化して観測するところまで至っていないところは大きいと思っています。ここがブレイクスルーできれば、より安全なコントロールの道は開けそうな気はしています。簡単では無いですけどね。

余談ですが、講演の帰りに、この療法は卵や牛乳ならともかく、そばやエビには無理だろうなぁと話していました。卵や牛乳なら連日摂取であっても現実的に可能ですが、そばやエビを定期的に摂取し続けるのは厳しそうの理由です。そういう意味ではピーナッツもチト厳しそうに感じました。

まくのうちまくのうち 2011/10/09 16:07 ご指摘の通り、導入方法も一定ではありませんし、維持療法も何年続けるのか、毎日なのか、週に2−3回なのか、施設ごとにばらつきがあります。
自然寛解が見込める(ご存知のように、卵・乳・小麦のアレルギーは6歳までに9割ぐらいは卒業します)時期=幼児期に導入している施設もあるくらいなので、成績の評価は慎重にすべきだと考えています。

ただ、スギ花粉症の免疫療法では少なくとも数年は維持療法が必要(3年ぐらいでよい、と以前聞いたこともありますが)なので、食物アレルギーの「治った人」はこれから増えてくるのではないかと期待しています。

思いがけない微量の誤食によるアナフィラキシーを防ぐ意味で、牛乳10mLとかピーナッツ1粒程度を目標にした減感作を行っている施設もあったように記憶しています。

まとまらない、よた話ですみません。

YosyanYosyan 2011/10/10 09:19 まくのうち様

仰りたい事はなんとなくわかります。これは半分私が悪いのですが、講演を聴いて私が興味を引かれたのは、経口減感作療法の成果のオマケに近いアトピー性皮膚炎のお話です。重度の食物アレルギー、とくに年長児以上のものについては基本的に日常診療の守備範囲外(これは病院担当になるべきと思っています)のために、位置付けとしてSOTIの成果は乳児のアトピー性皮膚炎のメカニズムの話の枕ぐらいに置いています。

しかし一般的にはSOTIによる食物アレルギーの治療そのものの方が重視されるんだろうと思います。普通はそうでしょう。治療と言う側面から言えば、可能になったと言う面では画期的ですが、なにぶん始まったばっかりでメソドとして不安定な部分が多いのは間違いないと思います。理論は後から付いてくるにしても、起こる症状の重篤度に対して効果判定、効果維持の経験の蓄積度がまだ十分ではなく、無邪気に飛びつくと火傷じゃ済まない側面はあるとの御指摘と理解しています。

メソドの確立は経験の蓄積と、それに附随する研究の発展を待たなければ致し方ないと考えています。とにかく数を積まないとメソドが確立しないのはどんな治療法でも同じで、あえて言えば、維持療法にしても「ここまでやっていれば、過剰でもとりあえず安全」のラインも不確実な点かと思っています。

それでも効果による恩恵は大きいので、方向性としては危険性が残るからひたすら制限ではなく、慎重性は残しながらも拡大の方向が基本的には望ましいの感触を持っています。これは講演での感想に過ぎませんが、免疫寛容誘導に手こずった症例ほど、トラブルは起こりやすい印象がありますから、とりあえずはその線で安全性の配慮を考えていくのは一法ぐらいに思っています。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/10 09:50 たぶん、ずれているとも思いますが・・・
新生児乳児アレルギー疾患研究会HP
http://www.nch.go.jp/imal/FPIES/index.html
があります。

海の上の小児科医海の上の小児科医 2011/10/10 10:02 私も別の先生から同じように皮膚感作の話が出た講演を聞き質問を二つしました。
 小麦加水分解物入り石けんが小麦アレルギーを引き起こすと言うことで回収(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001cv6i.html)になったが、他に牛乳成分が入っているものも多数市販されている、これらは皮膚感作の原因になるかとの質問に結構驚いておられ、なる可能性が高いというふうに答えられたと記憶しています。
二つ目は保湿剤と称するものには尿素製剤、ヘパリン類似物質、ワセリン等があるが、尿素製剤は角質を融解し、皮膚に対して保湿をするわけではないと考えてる。先生は何を保湿に使っておられるのかとの質問に「プロペト、白色ワセリンのみ」と答えられました。
 ちなみに私は熱傷の湿潤療法をしています。湿潤療法で得た経験から、乳児のスキンケアはボディソープやシャンプー、沐浴剤やガーゼ、スポンジを一切使用せず、原則お湯で流すだけ、もし油汚れが取れない、臭いなどの場合のみ石けん(全成分が水、石けん(あるいはカリ石けん)と表示されたものを軽く使うように指導しています。良くなる例が多いように感じています。少なくとも、湿疹が悪化したり、臭くなったりはしていないので、「乳幼児にボディソープは不要である」と確信しています。
ちなみに保湿剤はプロペトのみですが、湿疹が酷い場合はステロイド軟膏も使用しております。

YosyanYosyan 2011/10/10 10:13 京都の小児科医様

あくまでも講演で聞いたお話なんですが、非常に慎重な言い回しで新生児期のアレルギー反応を区別されていました。私は幸い遭遇した事がないのですが、新生児期のアナフィラキシー症状は激烈だそうです。この新生児期のアレルギーは、講演のテーマである食物アレルギーや、乳児のアトピー性皮膚炎、さらには経口ではなく皮膚感作によるアレルギーとは少々別物の考えると言うか、正直守備範囲が違う感じでしょうか。

免疫系は御存知の通りネットワークが複雑怪奇で、現代医学でもまだまだ不明の部分が多いところです。ある部分は深く解明できていても、他の系統との関係がすこぶる微妙かつ難解で、一筋縄ではいかないところが多々あります。これからの研究成果に期待したいところです。

YosyanYosyan 2011/10/10 10:15 海の上の小児科医様

類似のお話で、最近話題になった茶のしづく石鹸の事件を取り上げておられました。フムフムと感心だけしていましたが・・・。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/10 11:43 >保湿剤と称するものには尿素製剤、ヘパリン類似物質、ワセリン等があるが、尿素製剤は角質を融解し、皮膚に対して保湿をするわけではないと考えてる。先生は何を保湿に使っておられるのかとの質問に「プロペト、白色ワセリンのみ」と答えられました。

保湿剤の妙について補足ですが、セラミド・遊離脂肪酸・コレステロールを生理的組成割合で混合したものが、いちばん自然に近いだろうと考えられて、実験レベルでは使用されていたわけですが、最近、これらをラメラ構造に加工することで、さらにバリア構造が保たれることがわかってきました。
(拙ブログ引用にて恐縮です→http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110630/1)
さらに、先月、私的には、画期的じゃないかと思われる研究が、Journal of Investigative Dermatologyに掲載されまして(→http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110905/_PPAR_ )(→http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110831/Wy14643_ )、それによると、抗脂血症治療薬のクロフィブラートってありますでしょう?あれを、白色ワセリンでもなんでもいいから、1kgあたり1錠(250mg、納入価10円未満)混ぜてやると、ステロイド外用剤の副作用である中止後のリバウンドが抑えられるようです。これは、まだ、あまり知られていないと思いますので、とくにステロイド外用剤で長期管理されている小児科・皮膚科の先生がた、ぜひ論文ご一読の上、提携の調剤薬局さんにお願いして作成していただき、ご活用をご検討いただきたいものです。

YosyanYosyan 2011/10/10 13:18 moto様

保湿剤の新しい知見は参考になりますが、どうやって処方するかがネックになりそうです。単価は安いので裏で密談して作ると言うのもありますが、薬剤情報の提供と言うのがあり、黙って適用外の薬剤を使って何か問題が起こればクビが締まりそうな気もしないでもありません。ここは考えどころですねぇ。それと院外処方ですから、何かの都合で他の薬局で薬をもらったら意味がなくなるし、モロに誘導するのも問題化したら嫌なところです。ヘタレですみません。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/10 14:26 そこ、私、自分が保険診療やってなくて、感覚わからないんで、もしよかったら、どなたかお知恵拝借したいところなんですが、
1)白色ワセリンの処方として保険請求し、クロフィブラート実費および混合の手間賃は無料とする。ただし、患者には「クロフィブラートが混ぜてあって、リバウンドが起きにくい」旨説明する。
は、可能でしょうか?
最近はどうか知りませんが、昔は、病院それぞれで院内製剤があって、FOY軟膏とか、γBHC軟膏とか、そんな感じで処方してたと思うのですが。
次に、
2)白色ワセリンに混ぜたものを、保険外で販売したとしたら、自由診療になって、混合診療禁止に触れるでしょうか?具体的には「白色ワセリンだけなら保険で出せますが、使いすぎによるステロイドのリバウンドが心配であれば、これを予防する効果のある成分を入れたものもあります。こちらは保険外で〇円になります」て、感じです。
3)薬局が、たとえば、漢方の軟膏なんかを、自分で調剤して自費で販売していることがあります。ああいった感じで、薬局の独自の軟膏として販売はできないだろうか?医師側に、混合診療の咎は来ないような気がします。医師に金銭的メリットはなくても、薬局に相応の対価が得られ、理解してくれるようなら、やってくれるかもしれません。
4)カルテをまったく別に作って、クロフィブラート入り軟膏の処方歴のみを記載し、自由診療で好きな値段で販売する。美容と保険診療両方やってるところで採用されてるシステムと聞きます(ニキビのケミカルピーリングとか)。
5)そのほか、良い工夫ないでしょうか?

論文読んだあと、実際にクロフィブラート一箱購入して混和してみたんですが、球形で割ると油性の内容がトロッと出てくる薬なんで、白色ワセリンだろうが何だろうが、混ぜるのは物理的には容易です。問題は、どうやって患者が入手しやすくできるか?ですが・・。

YosyanYosyan 2011/10/10 14:58 moto様

知っているようでよく知らない領域になりますが、とりあえず自費分として料金を徴収したら混合診療に引っかかるような気がします。ではでは料金を取らなかったらどうかになります。いわゆる医療機関が被る形式ですが、これは基本的にOKのはずです。たとえば今はRS感染症が多いですが、この検査は外来では保険適用がありません。ただし医療機関負担で検査しても混合診療に問われないはずです。

かつての院内製剤をどう処理していたかは存じませんが、FOY軟膏とか、γBHC軟膏であっても、FOY部分とかを病院負担なら混合診療に該当しなかったんじゃないかと思います。

 >カルテをまったく別に作って、クロフィブラート入り軟膏の処方歴のみを記載し、自由診療で好きな値段で販売する。

これも厳密に言うとややこしいのですが、実質的には御存知の通り普通はクリアします。厳密の部分は「保険診療を終了した後に、改めて自費診療として受診し云々」みたいな外形的な部分になり、これをチェックするには医療機関に張り付いて監視しなければ完全なチェックは不可能だからです。小児科でも検診のついでに軟膏とか、予防接種のついでにみたいな形はあります。厳密をやりたければ、患者に一旦玄関を出てもらえば外形も繕えます。

 >薬局の独自の軟膏として販売はできないだろうか?

ここになると薬事法になってきます。ワセリンはともかく、クロフィブラートは保険適用薬剤になりますから、薬局の判断で売り出すのはチト問題かと思います。保険適用で無くとも医師の処方箋がないと嫌がられるような気がしないでもありません。本当のところはどうかは自信がありません。

 >白色ワセリンの処方として保険請求し、クロフィブラート実費および混合の手間賃は無料とする。

これも上記した問題にひっかかりますが、そうですねぇ・・・クロフィブラートを自由診療で無料で処方するはあります。ただ混ぜるのを薬局でやった時に、保険分と自費分が並んでしまいますから、保険で手に入れたワセリンを自費で混ぜてもらうなら理屈だけは通るかもしれません。ただその場合は、薬局はワセリンの保険調剤料と別に自費分の調剤料を請求する事になります。

そこはうまく話をつけてみたいな事になりますが、なんとなく嫌な感じがする手法に見えないこともありません。いっそのこと一部院内処方にしてしまうというのもありますが、そうなれば院内での処方認可の問題がどうだっかに自信がありません。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/10 15:16 Yosyan先生、例によって、脱線気味のわたしの話にお付き合いくださり、まことにありがとうございます。

>カルテをまったく別に作って、クロフィブラート入り軟膏の処方歴のみを記載し、自由診療で好きな値段で販売する。

これが、一番、無難でしょうかねえ・・。多少なりとも、医院に収入になるし。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/10 17:48 ブログ表題が「小児のアトピー性皮膚炎の知識のアップデート」ですから、せっかくなので、「プロアクティブ治療」についても、記させといてください(^^;。
これ、成育医療センターの小児科医の大矢先生が、力を入れて日本に紹介してるものですが、原著論文読んで批判的吟味しないと、とても誤解されやすい話です。
一言でいうと、「週二回外用療法」であって、「皮疹がおさまったあともステロイド外用したほうがいい」ではない、ってことですが。
詳細については、重ね重ねまことに恐縮ですが、アトピー診療に携わっていらっしゃる先生方、是非是非拙ブログ斜め読みでいいですから、ご一読をm(_ _;)m。

http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110822/1
http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110828/1
http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20110906/1

まくのうちまくのうち 2011/10/10 18:19 Yosyan先生
わかりにくくてすみません。おまけに釈迦に説法で、・・・
経皮感作の話はほんとに興味深いです。
moto先生にはおこられそうですが、特にこれからの乾燥の強くなる季節に、皮脂が減ってくる3ヶ月頃をすぎてガサガサしてきた赤ちゃんたちにワセリンなどの保湿(保護)をやると、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎は減らないかしら、と思っています。(どこかで臨床試験が進行中との話を聞いたこともありますが、どなたかご存知ありませんか?)
また、相模原病院のデータだったと思いますが、同じようなアトピー性皮膚炎合併の食物アレルギーのお子さんで、生後6ヶ月前に皮膚炎の治療介入ができた児と6ヶ月以降になってしまった児では、前者の方が食物アレルギーが改善しやすいというのを聞いたことがあります(曖昧ですみません)

SOTIについては、荒っぽくいえば、要するに何もまだわかっていないので、栗原先生が強調される光の部分だけではないだろう、私のような一般病院勤務医が実臨床に取り入れられるのはまだまだ先の話だろう、と考えています。(期待してますけれど)
ただ、先生の言われるように、「厳格食」は一部の本当に必要なごく一握りの症例以外では「時代遅れ」だと思います。食べれる物は食べられるレベルで食べる(当然、微量でも食べられない人から、鶏卵なら加熱すれば大丈夫という人もいる)、というのが、栗原先生も含めて今の食物アレルギー専門医の中心的な考えだと思います。実際の生活でも楽ですし。
この秋ぐらいに?、様々な食品(お菓子も含め)にどのくらい卵や牛乳が入っているかを示す「食品交換表」が出てくる、という話です(厚労省科研らしい)。負荷試験の結果を見て、「○×ビスケットは3枚食べていいよ」なんて話ができるんではないかと期待しています。
でも、ときどき、「○○歳になったから家で食べてみましょう」というやり方をされる先生もいますが、これは、リスクが高いように思います。(特に、ちゃんと誘発症状のあった方では)

京都の小児科医 先生
FPIESの患者さんが、後にI型アレルギーを発症することは必ずしも多くないと思います。
FPIESは軽症の患者さんしかみたことはないですが(みんなALSTは陽性でしたが)、みんな皮膚もつるつるでした。I型の食物アレルギーにもなりませんでした。
どこが違うのでしょうか? 不思議に思っています。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/11 00:25 >moto先生にはおこられそうですが、特にこれからの乾燥の強くなる季節に、皮脂が減ってくる3ヶ月頃をすぎてガサガサしてきた赤ちゃんたちにワセリンなどの保湿(保護)をやると、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎は減らないかしら、と思っています。


上の「2011/10/09 13:37 」で記しましたが、おっしゃる通りだと思いますよ。なんで私がおこるのでしょうか?・・

IzumiMihashiIzumiMihashi 2011/10/11 01:36 はじめて書き込みさせていただきます。

New Yorkerという雑誌を Podcast で購読していたときに
似たような話を聞いたなと思い、ネットを検索していたら次の記事を見つけました。
http://www.newyorker.com/reporting/2011/02/07/110207fa_fact_groopman
この記事にも小さいころに食物を経口で摂取することでアレルギーがなくなるとありますね。
podcast で聞いた内容では、確か次のようなことも言っていました。

・アジア(アフリカ?)の母親は、自分の口で噛み砕いた食べ物を、子どもに口移しで与えている。
このことで、子どもは適度に消化された食物を口にすることになるので、アレルギーにならずに
免疫寛容を誘導できる。
・ピーナッツアレルギーは経口摂取でなくピーナッツの成分を含むクリームにより成立しているらしい
・ある程度の規模で実験をやってみた結果、調理済みの食品を少量ずつ食べていくことで、
アレルギー反応を大幅に減らすことができるらしいということがわかってきた。
マフィンかスコーンかなんかで慣らすことで卵アレルギーが軽減し、厳しい食事制限が必要なくなった少女の紹介

数ヶ月前に耳から聞いた話なので、細部(食品名など)は違うかもしれませんが、
おおよそこんな感じでした。記事を買って読めばわかるかもしれません。
http://archives.newyorker.com/?i=2011-02-07#folio=026
割と長い記事だったのでいまは聞く気がしませんが、明日また聞いてみます。
参考になればうれしいです。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2011/10/11 09:41 クロフィブラート入り軟膏に限った話ではないんですが、mix軟膏って何かにトラブルがあった場合、処方した医師や調剤した薬局が「作った」と見做されてPL法適用されたりしませんかねえ?

実は以前マルホの中の人に聞いてみた事があるんですが明確な回答は得られませんでした。誰か人柱よろw

まくのうちまくのうち 2011/10/11 11:36 moto先生、
>もっとも、アトピー素因の無い児の場合は、保湿ケアは、皮膚の成熟(TEWLの低下)を遅らせますから、しないほうが無難、ということになるのですが。

ここを受けての「怒られるかも」でした。アトピー素因の有無は(明確な家族歴がなければ)3ヶ月程度ではわからないだろう、と思っているものですから・・・。

すみませんでした。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/11 12:16 ああそういうことですか、なるほど。
もっとも、アトピー素因が無く症状も無い子は、小児科や皮膚科に来ないよう気がするけど(^^;。
個人的な思いですが、冬の保湿ケアよりも「赤ちゃんに石けんを使わない」キャンペーン運動のほうが、発症予防になりそうな気がしてます・・(^^;。

海の上の小児科海の上の小児科 2011/10/13 22:46 moto-tclinic先生
>「赤ちゃんに石けんを使わない」キャンペーン運動のほうが、発症予防になりそうな気が
仰る通りだと思います。
数年前の調べたのですが、乳児湿疹の赤ちゃんに何を使って洗っているかを聞いたところ8割が赤ちゃん用ボディソープ2割が石けんでした。ボディソープや石けんを止めおゆだけで洗うように指導したところ半数が1ヶ月くらいで湿疹は軽快しました。悪化した人はいませんでした。
ところでコメントが遅れたのは先生のブログを読み終えるのに時間がかかったからです。
先生のコメントはいつも興味深く読んでおり感心しておりましたしかし正直「脱ステ」というのはトンデモと思っておりました。今回先生のブログを読んで概ね納得いたしました。新生児の湿疹に産科でステロイド軟膏を出されて塗布していた子の治りが悪いように感じていましたが、やはりと思いました。
「脱ステ」ではなくて「ステロイドの適正使用を目指して」と言うことなんですね。
ただガイドラインに一切、ステロイド軟膏の負の部分が書かれていないことで「脱ステ」とあえて仰っていると愚考いたしました。
私もも熱傷のガイドラインは間違っていると言う立場です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/13 23:16 どうもありがとうございます。
>「脱ステ」ではなくて「ステロイドの適正使用を目指して」と言うことなんですね
その通りです。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/11/16 02:08 2011/11/15のコメント欄にも記しましたが、11/20にNHKで、この治療法についての特集があります。
それで、勉強しなおしておこうと思って、論文読んでみたんですが・・これ、「覆面型食物アレルギー」を人工的に作って、アレルギーをむしろ治りにくくする可能性があるような気がしてきました・・。
詳細は拙ブログにUPしましたが、どなたか、ご意見ご指摘いただきますと、ありがたいです。よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
      ↓
「特異的経口耐性誘導(SOTI)の効果に関する大きな疑問」
http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20111116/_SOTI_

2011-10-08 御坊医療圏の災害対策

御坊保険医療圏とは

御坊医療圏はどんなところにあるかです。成20年3月14日告示和歌山県保健医療計画によると面積は579.11平方キロです。地理的には、

ここに4ヶ所の病院が示されていますが、解説しておくと


番号 病院名 病院機能 病床数
1. 北出病院 救急告示病院 182床
2. 整形外科北裏病院 救急告示病院 100床
3. 国保日高総合病院 救急告示病院、災害拠点病院 301床
4. 独法国立病院機構 和歌山病院 救急告示病院、災害支援病院、地域医療支援病院 375床


病院はこの4ヶ所がすべてで、後は一般診療所が67ヶ所、歯科診療所が29ヶ所、薬局が22ヶ所となっています。どうでも良い事ですが、歯科診療所が少ないのにちょっと驚いています。人口分布は、


市町 人口
由良町 7540
日高町 7655
美浜町 8550
御坊市 27152
日高川町 11663
印南町 9800

中心になると考えられる御坊市で2万7000人程度で、残りは8000人弱から1万人余り程度である事がわかります。医療圏の人口は足し算してみると7万2000人程度です。


津波予想

災害対策には災害予想が必要です。3月の震災から問題になっているのは地震とそれに引き続く津波となります。この地域も南海地震、東南海地震の発生が予期されるところですから、これへの予想はどうなっているかです。この予想の問題は震災以来微妙な色彩を帯びてしまいしたが、予想なくして具体的な対策は立てられません。

この予想範囲もあまり過大だと対策自体が立てようがなくなります。津波の世界最高(遡上高)は520mてのがありますし、日本最高は八重山で85.4mてなものがあります。八重山で85.4mだからさらに安全率を見込んで100mなんて想定で対策を行えば、費用が天文学的になるだけでなく、日本国内でそもそも居住できるかみたいな話に広がってしまいます。

和歌山県でもある程度現実的な予測は立てられています。和歌山県総務部危機管理局総合防災課「和歌山県の津波浸水予測図について」からです。

浸水の凡例は、

医療圏地図と重ねて見ても、病院が浸水するかどうかは微妙なところです。それぞれの病院の地形まで調べていませんが、近くまで津波が押し寄せてくる可能性は十分にありそうです。


私の観測

震災被害は地震と津波、さらには火事があります。どれも嫌なもので、私は地震とその後の火事は経験しましたが、それだけでも相当なものです。話は医療施設にある程度絞りますが、地震そのものによる被害は起こってみないとわからない部分は多々あります。あからさまにい言うと、地震で建物が壊れるか壊れないかは、その時にならないとわからないです。

激震地帯でも壊れた建物と、なぜか生き残った建物が混在しています。かなり立派そうなビルでも壊れている一方で、年代物の住宅が健在だったりはごく普通に見られました。公立病院も神戸で言うと、西市民病院はどこかの階が押し潰されるように壊れています。中央市民は上層階にあった水タンクが壊れて水浸し状態になったと聞いています。

火事も怖くて、水道設備が破壊されると消しようがなくなります。道路も瓦礫の山に塞がれたり、道路に大きな陥没が出来たりする上に、下敷きになった住民の救助に次から次へと呼び出されます。やっと火事現場に到着しても水が確保できずに、消防隊員が悔し涙に暮れた話が阪神では残されています。手のつけられない大火が延焼してくると、地震には耐えぬいても病院も炎上します。

そのうえに津波となれば、そこに水浸しの損害が加わる事になります。


とりあえず医療機関のうち診療所はあんまりアテには出来ないと思います。和歌山県も険しい山が海岸にまで迫る地形です。人は山と海の間の狭い平地に住んでいますが、そこは基本的に津波に弱いところです。逆に言うと津波に弱い部分に多くの人が住み、診療所は周囲の人口が多いところを選んで立地します。津波には安全だが交通不便の人が回りにいないようなところには通常作りません。

津波被害だけでかなりの診療所は機能不全に陥る可能性が高くなります。被害を免れても、診療所職員もまた被災者ですから、自然に当面は休診になります。やろうにも職員を動員し難い上に、ライフラインとしての電気・水道・ガスが途絶してしまえば診療は難しくなります。診療所に自家発電設備まで備えたところは少ないと思いますし、水となると絶望的になるからです。

それでも震災被害は斑になりますから、頑張って診療するところもあるでしょうが、これは計算できる戦力と言うより、計算外の戦力とみなした方が現実的と思います。診療してくれたらラッキーぐらいの期待です。

もう一つ診療所には院外処方の問題もあります。うちは小児科ですが、院内には小児用の薬剤はほぼ無いに等しい状態です。建物が残り、職員が集まってもクスリ無しでは事実上何も出来ません。調剤薬局もどれぐらい稼動してくれるかと言えば、これも診療所同様に計算外の戦力と考えた方が良いと思います。


そうなると急場は病院に頼らざるを得なくなります。病院職員だって被災者ですから、これに頼るのは心苦しいのですが、職員数も多く、入院患者がいるだけに診療所よりは薬剤の備蓄もあります。自家発電装置も備えている事が多いでしょうし、外部からの援助の手も、とりあえず病院に集まります。診療所で健在の医師や職員も救護所なり、病院の応援に行くほうがまだしものような気がします。

私は津波を経験していませんから、想像力としてはせいぜいこの辺りが目一杯です。


対策記事

10/7付日高新報より、

御坊保健医療圏 医薬分業率が県内最低

 大規模災害時、投薬が必要な患者を守ろうと、御坊保健医療圏健康危機管理協議会の医薬品・医療資機材連携専門会の第1回会議が、4日に御坊保健所で開かれた。県内の医薬分業率は約4割で全国ワースト2、中でも御坊管内はわずか20%台で、かかりつけ医が被災すると投薬歴が分からなくなる患者が多くなる問題が浮き彫りとなった。今後、関係機関が連携し、「お薬手帳」の普及を進めていくことを確認した。

 東日本大震災では、津波によるカルテ流出、道路が寸断されたことで医薬品の供給不足が原因でいままで服用していた薬の特定が困難になり、処方までかなりの時間を要する問題があった。近い将来、南海地震の発生が懸念されていることを受け、今後どのような対応策ができるか検討しようと、同協議会内に専門部会を設置し、初めての会議を開いた。

 メンバーの日高医師会、日高薬剤師会、管内4病院、各市町、医薬品企業など14機関の代表者が出席。保健所職員からは東日本大震災の被災地ではガソリン不足で医薬品配送に支障が出た、電話がかかりづらく医薬品発注ができなかったとの問題があったほか、岩手、宮城、福島は医薬分業率がいずれも7割を超えていたため、かかりつけ診療所が被災しても患者宅に残っていたお薬手帳(投薬歴を記入した手帳)をもとに処方できたり、調剤薬局での対応がスムーズだったことも報告された。

 県内が巨大災害の被害を受けた場合、同様の問題が起こることに加え、医薬分業率が40・8%と全国ワースト2、とくに御坊保健所管内は24・7%と県内最低で、カルテが流失すれば薬剤の特定が困難になることが判明。さらに多くの病院や診療所、薬局、役場等が津波浸水想定区域にあり、事態をより深刻化させる可能性が高いことも分かった。これらを踏まえ、会議では、今後必要な対策として、病院での薬の備蓄、電子カルテ化とデーターのサーバー管理などハード面の整備を求める声があがったほか、東日本でも効果のあったお薬手帳の一層の普及に取り組んでいくことを確認。病院や診療所、薬局でのお薬手帳は全体で3割程度しか普及していないのが現状。専門会では関係機関が連携して100%の普及率を目指して力を合わせていくことを決めた。このほか通信手段の確保として衛星電話の導入や、空輸のためのヘリポートの整備が必要との意見もあった。

 同協議会長で御坊保健所の野尻孝子所長は「患者にとっては命にかかわる問題。もしものときでも薬がスムーズに患者に届く態勢を整える必要があり、その第1弾として、関係機関と連携してお薬手帳の普及に全力で取り組んでいきたい」と力を込めていた。

この記事の内容を思いっきり短縮すると、

    震災の時にお薬手帳が有用だから、医薬分業を勧めるべし

私が被災者診療に駆り出されたときには、そもそもお薬手帳自体が殆んど存在していませんでした。そういう状態で被災者診療に臨んだ時に、薬歴が不明であった事に困ったかと言われると、困ったを超越していた記憶しかありません。薬歴以前に投与できる薬剤自体が非常に乏しくて、薬歴もクソもなかったと言う事です。考えるも悩むもなくて、それしか薬剤が存在しないのですから、それこそ目を瞑って「エイヤッ」の世界です。

今から考えてもよくトラブらなかったと冷や汗ものです。何が言いたいかなんですが、この対策会議で想定している状態はどんな状況なんだろうです。震災は被害程度、復旧程度で現地の状況は目まぐるしく変わります。たとえば水も、水道が復旧するまでは本当に大変で、超がつく節水生活になります。それこそ一滴の水も無駄にしないように創意工夫しますし、水を運んできてくれたら無邪気に喜びます。

ただ水道が復旧すれば状況が一変します。水道が復旧した分だけ、速やかに日常生活に回帰し、遅れてペットボトルの水を大量に送られても困惑してしまうと言う事です。水道が復旧した時点で、必要な物が一変すると言う事です。医療も似たようなところがあって、震災で底を尽きそうになっているものへの需要は強いですが、これが満たされるたびに医療状況は変わり、必要な物が変わっていくことになります。簡単に表現すると、

    何も無い → これしかない → これが足りない

個人的に疑問なのは危機管理協議会が想定している震災被害はどんな状況なのだろうです。東日本のように街が津波で根こそぎ持っていかれた状況なのか、津波被害は大きくなくとも街が瓦礫の山に埋まっている状況なのでしょうか。それとも被害自体はそこそこで、街としての機能がそれなりに健在な状況なのでしょうか。

どうも読む限り被害がさほどではない、もしくはある程度復旧が進んだ状態の対策のように思えてなりません。ま、震災直後の大混乱状態は何もしようがないの意見もある程度妥当で、いくら計画を立てても、超急場は生き残っているものが救援が来るまで耐え忍ぶ以外に選択はないと言えばそうです。そもそも震災被害の全体像を把握するのさえ超急場では困難だからです。

被害がさほどでない、もしくはある程度復旧が進んだ状態であれば、超急場では計算外の医療戦力であった診療所の復旧はかなり期待できる事になります。記事にある、

    かかりつけ診療所が被災しても患者宅に残っていたお薬手帳

診療所が被災して、患者宅が健在であるケースはありえますが、かかりつけ患者宅と診療所は生活圏と言うか、御坊医療圏では地理的にも重なる可能性が高いので、患者宅が健在なら診療所もまた健在な事が多い様な気がします。この辺の想定はどうなっているんだろうと素直に思います。


もう一つですが、震災の超急場や急場段階では、医薬分業とそうでないのとではどちらが有用であろうです。医薬分業の診療所では、上述したように薬剤の在庫は非常に乏しい所があります。震災で施設や職員が健在で、やる気があってもお手上げ状態になると言う事です。調剤薬局がセットで健在でないと診療しようが無いという事です。

院内処方であれば、少ないとは言え在庫があります。長期の対応は無理でも数日程度は状況によっては対応可能です。超急場で数日でも診療所が対応できれば、小さいですが猛烈な負担がかかる病院の援護射撃にはなります。数日すれば援助状況がまた変わりますから、バカにならない医療戦力になってくれる期待は持てます。

    今後必要な対策として、病院での薬の備蓄、電子カルテ化とデーターのサーバー管理などハード面の整備を求める声

これもいつの時期を見ているんだろうと思ってしまいます。「病院での薬の備蓄」とは言い換えれば過剰在庫を求めている事になります。今どきの病院経営でこれを求められたら、かなり厳しくなります。求めるのなら病院会計と別枠の予算措置が必要です。

電子カルテも問題山積で、

    カルテが流失すれば

診療所の紙なり、電子カルテが流出するような状況であれば、周辺の通信手段も大きな損害を受けていると考えるのが妥当です。平たく言えば、たとえサーバーにデータがあろうとも、これにアクセスする手段を確保、つまり電子カルテを扱えるPCがないとどうしようもありません。普通のPCで容易にアクセスできるようでは、サーバー管理での情報管理なんて怖くて任せられません。

サーバー管理にしても、電子カルテには多数の規格があり、これを一元管理するのは技術的にどうなんでしょうか。また管理サーバの設置場所も問題で、1ヶ所ではそこが被災すれば根こそぎ吹っ飛びます。複数のバックアップが必要であり、普段の情報管理を含めての維持料は誰が支払うかの問題が出てきます。


記事なんで、書いた記者自身がどれほど会議の内容を把握しているのかは問題ですが、震災対応と言ってもステージで状況は変わります。病気に喩えると、

    超急性期 → 急性期 → 亜急性期 → 慢性期

各ステージごとに対応が違いますし、被災地と言うだけで一様ではありません。記事の震災対策を読んでいると、各ステージの対策がバラバラに詰め込まれているように感じてしまいます。実際もそうであったのか、それとも記者が記事を書くときに適当に詰め込んでしまったのかは・・・わからないですねぇ。

BugsyBugsy 2011/10/08 09:13 はい?

津波が来たら、 診療所が壊れても薬局と薬剤師さんは無事だと言いたいのでしょうか。
全部高台にあるのでしょうか。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/08 09:36 「皆さんに集まっていただいて『危機管理協議会』と銘打って、話し合ってみましたけれども、これはというようなアイデアは出ませんでした。以上」
って正直な結論をなんで言えんのか。
協議会の体面保つために無駄な労力とお金が遣われていく、もう日本、そんな時代じゃないだろうに。

SeisanSeisan 2011/10/08 09:43 ハードウェアの点に関しては、ちょっとした運用の変更でも結構対応できる可能性が高いです。

たとえば東日本大震災でも、病院の建物自体はほとんど崩れなかったようなので、サーバーを最上階に設置する(たいてい低層階の事務部などにおかれてますから)その上で、ハードウェア(特にデータストレージ)を防水/防災ラックに収める、もちろん、バックアップは物理クラッシュのリスクが少ないSSD化を考える、などをするだけでも、患者情報はかなり守られると思います。なにより、相当に安上がりですし。
データストレージが守られれば、電子カルテ端末なんて、代替品/非常用品をメーカーはすぐに持ってきてくれますから、少なくとも内容がわからなくなることはなくなります。

もちろんクラウド化がベストではありますが、今の独自フォーマットで別メーカー電子カルテ間での共有ができないものなら、逆に病院サーバーが死んでしまうと、クラウド化したデータを探せなくなる可能性もあり、逆にリスクが高くなりそうです。
うちの電カルメーカーに聞いた話では、被災診療所では、ハード自体が水/泥に浸かってしまい、データレスキュー自体が無理になったと聞いていますから、診療所レベルならクラウド化はまだメリットがあるかも。
でも、診療所レベルのデータなら、1000人5年間のデータでも、せいぜい3-4GBに収まっちゃうんですよね。実は(画像データが多いなら別ですが)
それこそ、ポータブルHDDなどでこまめにバックアップを取っておいて、それを防水・防災保管庫に入れておけば、かなりの安全性は担保できそうです。

元ライダー元ライダー 2011/10/08 09:50 医薬分業でなくてもお薬手帳を普及させるのは制度的にも可能なんですが、『県内の医薬分業率は約4割で全国ワースト2』と医薬分業と結び付けるあたりが、いやらしいですね。

また、わざわざ新たなIT化などしなくても、支払基金や国保連、保険者などは投薬情報を(医療適正化wのために)データベースとして持っているはず(あんたの飲んでいるこの薬をジェネリックに変えろ、とか通知が来ますよね--すでにあるクラウド)なんですが、そういうところを活用する話にならず、医療機関のみに負担をかけるように話が進展するのは何故なのでしょうね。そういうのも保険者が受け持っていい仕事だと思いますが。

YosyanYosyan 2011/10/08 10:05 仮に調剤薬局は震災時にも健在で頑張りますが前提条件なら、病院同様に薬剤の備蓄も求められる事になります。薬歴は調剤薬局にもデータとしてあるので、当然これもIT化、サーバー化が医療機関と同様に求められる事になります。複線でデータ保存があった方がより安全だからです。その点は議論になったのかどうかは関心はあります。

BugsyBugsy 2011/10/08 15:58 いつぞやの話の続きで恐縮です。

そんなに心配なら、該当する地域住民に医療情報や定期健診の結果の入ったphoto-IDを配布し、携帯を義務付ければ如何でしょうか?いわばICカード化した健康保険証兼身分証明書です。運転免許証も持たない人間の身分証明にもなりますよ。警察も賛成すると思います。
フォーマットもカードリーダーも同一にすれば残った診療所のカードリーダーで簡易ながらも読み取れます。たとえ電子カルテの規格が診療所ごとに異なろうともです。

あくまでオイラの仄聞した範囲ですが、今回の震災で紙の保険証が濡れて破損したり、咄嗟の災害ゆえ持ち出せずに、診療の際本院確認が手間取ったり処方歴も不明で立ち往生したなんてよく耳にしました。

BugsyBugsy 2011/10/08 16:08 いつぞやの話の続きで恐縮です。

そんなに心配なら、該当する地域住民に医療情報や定期健診の結果の入ったphoto-IDを配布し、携帯を義務付ければ如何でしょうか?いわばICカード化した健康保険証兼身分証明書です。運転免許証も持たない人間の身分証明にもなりますよ。警察も賛成すると思います。
フォーマットもカードリーダーも同一にすれば残った診療所のカードリーダーで簡易ながらも読み取れます。たとえ電子カルテの規格が診療所ごとに異なろうともです。

あくまでオイラの仄聞した範囲ですが、今回の震災で紙の保険証が濡れて破損したり、咄嗟の災害ゆえ持ち出せずに、診療の際本院確認が手間取ったり処方歴も不明で立ち往生したなんてよく耳にしました。

こういった災害対策では 医療を含めて如何に地方自治体が予算を折半しますといいながら、どうにか国から予算を分捕り、かつ地元に金を落とさせるかということばかりです。だから目ぼしい地場産業としての土建業が潤う方向にしかベクトルが向かないのでしょう。

頭を切り替えて、まず今から可能な事から始めれば良いのにと思いますよ。
健診結果や普段の処方歴も その都度入力する事に補助予算をつけるのは、4万人程度の医療圏なら良い医療政策のモデルになるとおもいますがねえ。
公安関係まで含めれば、反対する中央官庁というのは思い当たりません。

のののの 2011/10/08 17:56  「おくすり手帳」はそこに書かれている薬がたとえ手元に無くとも、常用されていた薬から被災患者がどのような疾患、症状を持っているのかを推測するのに有用な手がかりとなり、たとえ次善の策であろうとも投与すべき薬品、必要な処置を決定するのに非常に役立ったという風に聞いていますが。
 特にお年寄りは医師に言われるままに投薬を受けていて、注意が必要な自分の細かい病名、症状までは理解していない例が多いと。

元外科医元外科医 2011/10/08 21:03  そうですね。お薬手帳、あるいは薬の現物、どちらかあれば病名や管理状況が判ります。ICカード保険証は究極の個人情報でしょうけど、大災害ならこれだって失われる可能性があります。
 ということは、病院や患者側でなく保険者の側で情報を照会できるようにした方がよいのでしょう。被災者を診た医療機関側から名前と生年月日で問い合わせれば保険者から、前回レセプトコピーが伝送されればかなり助かるのでは?今回のような大災害時には臨時にでもこういう問い合わせシステムを稼働させることにより患者も医療機関も保険者も助かるでしょう。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/09 10:29 医療圏の見直しの記事がありました。
http://medical-lead.co.jp/documents/111006iryoukeikaku_002.pdf

>公安関係まで含めれば、反対する中央官庁というのは思い当たりません。
ここで公安が出てくるのは偽装日本国民(スパイ・潜入工作員を含む)
を考えてのことでしょうか

最も重要な点は、医療関係者が主となる厚生労働省を信用してないことだと
思います。そろそろ、厚生労働省の反省も含めてなぜ、医療関係者が厚生労働省を
信用していないかの議論が出てくる時期とも思いますが・・・


>4万人程度の医療圏なら良い医療政策のモデル
これは、地域電子カルテモデルには適切のように思います。

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2011-10-07 なんとかに編集権

他のネタを準備中だったのですが、土壇場でボツにせざるを得なくなった関係で、昨日の話の延長戦です。とは言うものの、訴訟の内容自体の推理や分析は基本的にやりません。やってみたいのは同じ判決を伝えた2つの記事の比較です。これも「今さら」みたいで面白くも無いのですが、埋め草として我慢してください。

ソースは昨日も取り上げた、

2つの記事は構成も良く似ていますので比較対照しながら読み直してみます。


読売 タブ

岡山県井原市内の高齢者の通所介護施設で、通所者の男性(当時79歳)がアメ玉を誤飲して死亡したのは施設側の過失が原因として、遺族3人が施設を運営する同市の社会福祉法人「新生寿会」に対して、計2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、地裁福山支部であった。吉波佳希裁判官は、「救急車の要請が遅れた」と施設側の過失を認定し、計1000万円の支払いを命じた。

井原市の介護施設「西部いこいの里」に通所していた高齢男性があめをのどに詰まらせて死亡した事故で、遺族が運営元の社会福祉法人新生寿会(同市)に総額2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、広島地裁福山支部であり、吉波佳希裁判官は、被告に1000万円の支払いを命じた。


ここはもっと長めの記事ならリードとされるところに該当すると考えられます。記事の概略を短切に伝えているところです。どちらも同じような構成ですが、あえて言えば読売の方が詳細に伝えています。もっとも、後に続く部分との兼ね合いもあり、また記事には字数制限が厳しくあるので、読売の方が詳しいからと言って、それだけで優れているとは必ずしも言えません。


読売 タブ
判決によると、男性は2010年1月、同会が運営する通所介護施設内で、ほかの通所者からもらったアメをのどに詰まらせた。男性がせき込むのに気付いた施設の職員らが背中をたたくなどしたが、アメ玉を取り除けなかった。施設からの119番で駆け付けた救急隊員がアメ玉を取り除いて病院に搬送したが、男性の意識は戻らず、急性呼吸不全で死亡した。

訴状によると、男性(当時79歳)は10年1月26日午後1時15分〜20分ごろ、同施設内であめ玉を誤飲して苦しんでいるのを職員が発見。人工呼吸や心臓マッサージを施し、同30分に救急車を要請。男性はその10分後に到着した救急車で搬送されたが、翌日夕、急性呼吸不全で死亡した。


ここは冒頭部で概略を説明した後に、さらに詳しく内容を述べている部分にあたるかと思います。ここで両記事の編集権の違いが明瞭に現れています。赤字にして見ましたが、事件の事実の引用するソースとして、


読売 判決によると
タブ 訴状によると

訴状とは説明するまでも無いと思いますが、原告側が訴訟を起すときに裁判所にまず提出するものぐらいの理解で良いでしょう。被告側にこれこれの過失とか責任が生じるはずだから賠償せよみたいな内容です。訴訟記事で訴状が引用される事が多いのは訴えた時の記事です。

医療訴訟でもテンプレ的になっており、訴状にある被告の悪事を書き並べて訴訟になっている式の記事です。ま、訴えた時にはマスコミとしても引用できる情報がこれぐらいしか無いので、これを引用せざるを得ないのはあるかもしれません。そういう時点で記事にする事自体がどうかの問題も時にありますが、それは今日は置いておきます。

民事訴訟ではおおよそですが、訴状に対する是非が争われます。実態はもっと複雑だったりしますが、訴状に書かれている事が裁判所が認めるか認めないかが訴訟の一つの側面です。それでもって、どれぐらい認められたかが判決になると言う事です。刑事であっても基本的には同じかと思います。

両記事は判決を伝えているわけですから、記事としての一次ソースは判決文になります。判決こそが今回で伝えたいニュースであり、訴状はソースとして古い情報になります。


もちろん重要判決で長めの記事になれば、訴状つまり原告の訴えがどれ程であり、判決でどの部分が認められ、どの部分が認められなかったかの比較対照が行なわれる事もあります。しかし今回の記事内容はテンプレ系ベタ記事に近く、タブが引用した訴状ソースも、比較対象に用いたのではなく事件の事実説明の代用と見なされます。

訴訟で争点になったのは、死亡した男性が窒息を起こしてから、119番通報が行われるまでの時間関係であるのは判ります。他にも争点はあったようですが、判決ではそこに重点が置かれているというか、そこでの事実認定による安全配慮義務違反からの賠償命令が出ています。

訴状の時刻関係は原告側が想定したものです。これ自体は訴訟で当然行なわれる作業ですが、判決記事としては判決でどこいう風に認められているかがニュースとしては一番重要なポイントのはずです。訴状の時刻関係、事実関係がどれほど認められたのか、そうでないのかはタブ記事ではまったく不明です。


読売 タブ
吉波裁判官は、救急車を呼ぶのが少なくとも10分間遅れたとし、「遅れは男性の生命に重大な影響を及ぼしたものと推認できる」と指摘。「安全に配慮する義務に違反した」と同会の責任を認めた。

原告側の弁護人は「判決を踏まえ、今後の対応を相談して考えたい」とし、新生寿会側は「判決を見てから今後の対応を検討したい」としている。

判決は、施設側が救急車を呼ぶまでに10分以上を要した点について「少なくとも10分の遅れが(男性の)生命に重大な影響を及ぼしたと推認できる」と指摘。搬送要請が遅れた点で、通所者への安全配慮義務に違反があると認めた。原告が主張する事故発見の遅れや処置方法の誤りは認めず、賠償を減額した。

同法人は「判決文を精査して今後の対応を検討する」とコメントした。


読売の内容はテンプレで粛々とまとめていますが、タブの方には、

    原告が主張する事故発見の遅れや処置方法の誤りは認めず

裁判所が安全配慮義務違反として認めなかった部分がある事を記事にしても良いのですが、「事故発見の遅れや処置方法の誤りは認めず」となっているのは、その上の訴状タイムや事実関係に疑念が生じる結果をもたらします。

あくまでも好意的に取って、訴状の時刻関係が裁判所で事実認定されていたと考えたくとも、重大な争点であったであろう「事故発見の遅れ」「処置方法の誤り」が認められえいないわけですから、なにがしらかの裁判所判断での相違があったんじゃないかの疑念が残るわけです。


なぜに判決記事であるのに、事実関係にわざわざ訴状を持ち出したのかどうしても理解に苦しみます。判決で事実認定された時刻・事実を伝えれば良いではないかの素直な疑問です。そういう意味では読売も「10分の遅れ」を記事で強く伝えながら、どういう時間関係での「10分」であるかをまったく伝えていないのもゲンナリしています。

ま、判決と言う明快なソースがある情報でも、編集権の行使で、なんの事やらミカンやらになるのは今や常識ですが、もっと違うタイプの報道機関が求められていくのは、この世の流れのように強く感じています。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/07 12:47 まあ、なんにせよ、判決文原本を見ないと、いう事がありますので、裁判所と判決日付、できれば事件番号も掲載してもらえれば、一次情報に当たれてよいんですけどね。

○×高裁平成xx年mm月dd日って奴ですね。事件番号は、(ワ)第xxxxx号って奴です。(頭につく記号は変わりますが...。)

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/07 12:58 事件番号には、年もついてますが。

あと、その情報の良いところは、何気に検索すると判決解説が見つかったりする点です。
まあ、なくても、判例時報、判例タイムスあたりに載っているかどうかが確認しやすいので。

ちなみに、今手元にあるのは、東京高裁平成21年10月15日判決です。
これは、まあ、男女間で痛みを分け合った判決(交際に至らずの男女間の人工中絶に関する事件)。

ちなみに、解説はここにあります。
> http://d.hatena.ne.jp/fuka_fuka/20110917/p1

YosyanYosyan 2011/10/07 13:19 luckdragon2009様

訴訟記事は重要な訴訟と判断されるから記事になるわけです。もちろん読む人によっては極めて重要と感じる人間から、無関係まで様々ですが、重要と感じる人間は判決の詳細を知りたいわけです。

両記事とも「そういう判決があった」ぐらいの情報量はありますが、それ以上に詳細を知りたいと思っても、五里霧中になります。従来はこの程度の情報の需要しかなかったかもしれませんが、ネット時代になり「この次」が欲しい需要は確実にあると感じています。それに応える報道機関の登場が待たれるところです。

それと判決文のIT化もこれからは必要とされるんじゃないでしょうか。判決文をIT化して悪い道理はありません。なんと言っても公判ですから、判決とほぼ同時にネット公開するようなシステムがあって悪いはずがありません。こういうシステムができれば、報道に事件番号さえ付与すれば、必要と思う人間はいつでも判決原文を確認できるからです。

嫌われクン嫌われクン 2011/10/07 13:28 ふと思ったんですが、施設側の守るべき規則ばかりが問われて、利用者側の規則が問われることってないんでしょうか。
利用者の守るべき規則を作っておいて、「食品の持ち込み、ならびに他人への供与はこれを禁ずる」としておけば、この場合、施設側が持ち込んだ人への損害賠償請求をすることはできないのでしょうか。
少なくとも今回の原告への牽制ができると思います。

YosyanYosyan 2011/10/07 13:57 嫌われクン様

保険の約款みたいなシステムでしょうか。あれもなかなかうるさいところがあって、周知と説明と納得の問題がよく問われます。そうなると、施設中に「あれこれはいけません」的な貼り紙が満艦飾のように為されていくかもしれません。もっとも貼れば貼ればで読みにくいとか、かえって判りづらいが出て・・・シンドイ時代です。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/07 14:30 先日の甲状腺のNPO検査の話ではないですが、報道の情報訂正も、時に専門家が行う場合が、多分、今後は増えると思うんですね。

今は、法曹界の解説なんてのは、なかなか読めませんが、報道が IT化、ネット化するにあたって、そういう情報連携の機会は増えてくるはずで、そういう処をうまく持っていければ、旧メディアも自己報道を補完できるように思います。

ただ、ニュースサイトなども、いまいちうまくいっていない気もしますけどね。
ネットの場合は、検索時の情報の真贋確認が大変なので、そこらへんを自社サイトの良リンク集みたいな感じで持っていければ、何か明るい道はありそうですが、今のところは特にそういう兆しはないようです。

BugsyBugsy 2011/10/07 16:58 法曹の専門家の方にとってみれば何を今更と云う疑問かも知れません。

判決内容の公表、またはIT化というのが医師にとってはカルテや入院サマリーの公表化に見えて仕方ありません。個人情報というか守秘義務っつうのに相反しませんかね。
裁判になる事自体が公けに明らかになるのは当たり前という事なんですかね。
どうも素人のオイラにはスカッとこないザンす。

元もと保健所長元もと保健所長 2011/10/07 18:50 Bugsy 2011/10/07 16:58 さん
>判決内容の公表、またはIT化というのが医師にとってはカルテや入院サマリーの公表化に見えて仕方ありません。
>個人情報というか守秘義務っつうのに相反しませんかね。

裁判そのものが公開で行われ、判決も公開で下されるのですから、守秘義務もへったくれもありません。
もちろん公開なのですから、医療裁判の原告名をネットですべて晒すのに何の問題もありません。

日本国憲法第82条 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
2 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第3章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

BugsyBugsy 2011/10/07 20:47 当然そうなるだろうなという漠然とした理解は無論ありますよ。

守秘義務もへったくれもありません。とはおっしゃいますが、

裁判をおこした原告側はともかく、相手側にしては困ることもありはします。田舎病院もいて死亡診断書も書いた経験からいうと、先天性或いは奇形なんて診断名をことの他嫌います。オイラ達だと先天性水頭症とか悪性奇形種なんてね。阿保な話でしょうが、死亡診断書を届けて埋葬許可書をもらう際に、脳動静脈奇形による脳出血なんてザラにあるんです。ところが役所の係が地元で奇形だったと吹聴するそうですな。我々にはまったく関係ないはずが、娘の縁談
や息子の就職に響くということで大層ご立腹でした。地方にもよるけど随分嫌な経験はしましたよ。死亡診断書の記載が医学的に正しいとはいえ、理屈の通じる相手じゃないんだから。

医学的な見地から正確に死亡診断書はきめ細かく書けなんていうのが最近の方針なんですが、生死そのものの瑕疵を問うといっても、病名はポロッと判決文には出て来ませんかね。それが可能ならば嫌がらせなんていくらでも可能です。

はい HIVに息子がかかった、相手はお前の娘である。社会生活が送れなくなった。逸失利益を払うべしと。これがIT化によって いとも簡単に社会に知れたら、そのお嬢さんは結婚も就職も不可能となり友人も失いまっせ。たとえそれが誹謗にあたろうと、誣告罪として逆告訴にあいなろうと。あーあ、です。

病名ということに関しては、患者個人の最高のプライバシーであり、第三者に知られてはなるまじというのが医療側の矜恃であると個人的には思いますが、いったん相手側から裁判を起こされたらそんな最低限の倫理も吹っ飛ぶんですかね。

いつもと同じく長くなってしまいましたが、なるほど弁護士と名乗る奴等から当たり前のように電話で患者情報を求められます。交通事故の加害者側担当らしいんだが、この患者は精神疾患か、何やら脳に病気があって事故当日の車を避けようとした判断力が低下していたとはいえないかって。
電話の口頭で裁判になったからといって、病名まで明らかにしなければいけませんかね。そしてそれを裁判記録ならともかく、ITでいとも簡単にアクセス可能にするんですか。

けいけい 2011/10/07 21:00 > 裁判そのものが公開で行われ、判決も公開で下されるのですから、守秘義務もへったくれもありません。
> もちろん公開なのですから、医療裁判の原告名をネットですべて晒すのに何の問題もありません。

憲法制定時には現在のような技術を考慮していないはずですが、裁判の内容って本当に世界中に向けて公開しても問題ないんでしょうか。憲法、法律は疎くて。

その場に行かなければみれない物を「世界中からいつでも見れるようにしているわけではない」とか「ここで言う公開はインターネット等を考慮していない」といって争われ、訴訟までいかなくても論争になることがあります。訴訟になったものもあったような気がしますが、すぐには思い出せません。
「公開情報だから」といって公開するように決められた時点での公開範囲を考慮せずに広く世界に向けて公開していると問題が起こってしまうようです。

裁判関係の公開は、そのような問題起こらないのかなと。

元外科医元外科医 2011/10/07 21:52 >電話で患者情報を
これって小生も経験がありますけどいいんですかねぇ
 電話をかけてきたあなたが弁護士だという証拠がないのでお答えできませんと言って
怒られたが突っぱねたこともありました(笑)
 まあ、一度でも直接来られた方であればコールバックすればいいのであまり問題はないかもしれませんが。法曹の方々はあまり個人情報気にしないのでしょうか。

YosyanYosyan 2011/10/07 22:05 若干の誤解があるようですが、現在でも判決文はネットで公開されています。これが公開にあたり被告・原告の双方の了解を得ているのでしょうか。そうであれば話は違ってきますが、裁判所の判断で行っているのなら、これを拡大するのは可能なはずだです。

姓名などの固有名詞のネット公開は問題があると言うのなら、現在のように伏せれば良く、伏せる手間が大変ならば、その部分のソフト対応は可能だろうと言うことです。それぐらいは出来ても良さそうなものですが。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/08 00:21 補足です。

一応、判決文自体は公開文書扱いのはずではありますが、下記の内容があり、閲覧制限はあります。
私自身は判決文ってのは、判例になるので、仮名でも何でも良い(個人情報自体は知りたくもない。判決要旨が重要。)ので、公開されているのが望ましいと思いますけどね。

> 閲覧等制限の申立てについて
> http://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/tetuzuki/chizai/sinri_etsuran.html

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/08 00:27 ちなみに、判例時報とか読めばわかりますが、公知になっていない事件は、ごく普通に仮名化されてます。
某安楽死事件などは、医師名が完全に公開化されており、ご本人も書籍出してたりするので、完全に公開状態ですが。
(というより、ネットワーク上の各所で、各自が実名で話されてますね...。)

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/08 00:34 まあ、公開原則なので、閲覧制限がかからない分は公開されるはずなんですが、日本国に限ってはかなり非公開状態みたいですよ。
判決文。(公開されないと、当然議論も進みませんが、まあ、それを裁判所がどう考えているかは不明。)

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/08 00:34 まあ、公開原則なので、閲覧制限がかからない分は公開されるはずなんですが、日本国に限ってはかなり非公開状態みたいですよ。
判決文。(公開されないと、当然議論も進みませんが、まあ、それを裁判所がどう考えているかは不明。)

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/08 00:40 うーむ。はてなの具合悪いのかな。
ダブったコメント削除できないので、二つ表示されてますが、まあ、気にせずに。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2011/10/08 10:09 >生死そのものの瑕疵を問うといっても、病名はポロッと判決文には出て来ませんかね。それが可能ならば嫌がらせなんていくらでも可能です。

今Bugsy先生が、非常に効果的な戦い方をご教示されたっっw!

>いったん相手側から裁判を起こされたらそんな最低限の倫理も吹っ飛ぶんですかね。

…何を甘っちょろい事を。

>法曹の方々はあまり個人情報気にしないのでしょうか。

ウチなんか警察から電話ですまそうとされましたよ?もちろんちゃんと捜査関係事項照会書送れって突っ撥ねましたが。

で、今グクッたんですが、
http://d.hatena.ne.jp/synek/20101116/p1
>>捜査関係事項照会については、無視ないし回答拒否した場合の罰則・制裁規定は存在しない。

へえへえへえ。

>>法令に基づく照会であっても、その照会に回答したことが違法とされ、不法行為責任が生じる場合がある

…えっ?

>>ともあれ、捜査関係事項照会書に回答した結果、顧客や住民等から訴えを提起された場合に、警察や兵庫県が代わりに責任を取ってくれるわけではない*10。訴えられて責任を負わねばならないのは、回答した者である。

…照会する側は何のリスクもないわけか。そら電話でお手軽に済まそうとするやね。
*そういや患者情報漏らした医師はタイフォされたけど漏らさせて本出して大儲け?したルポライターと出版社はお咎めなしってのもあったな。

>>照会に対する回答は全て自己責任である。
>>回答することが不法行為(違法行為)となり、自らに法的責任が生じる可能性を認識しながら、それでも任意に回答するのか。
>>それとも、回答しなくとも罰則や制裁は存在しないのであるから、個人情報保護法*13、行政機関個人情報保護法*14、国家公務員法*15、地方公務員法*16に基づいて、回答を拒否するのか。

>>いずれを選択するかは、各人の「選択」であり、各人の「責任」である。

…肝に銘じときましょう。
個人的には警察には色々お世話になってるんで、なるべくなら波風立てたくないんですがねえ。

元外科医元外科医 2011/10/08 20:54 >回答拒否した場合の罰則・制裁規定は存在しない。
なるほどそうですか。
じゃあ面倒だなあと思ったら
「令状もって直接来てね」と言えば良いんだなw

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/09 06:58 あのう。わざわざ、ブログ引用しなくても、警察の文書に書いてありますけど。

> http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/koukai/tuutatu/keiji/keiji-119.html
> http://www.npa.go.jp/pdc/notification/keiji/keiki/keiki19991207.htm

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/09 07:18 ///
(1) 回答義務
   刑事訴訟法197条2項は、「捜査については、公務所又は公私の団体(以下「公務所等」という。)に照会して必要な事項の報告を求めることができる。」と規定している。
   本照会は、公務所等に報告義務を負わせるものであることから、当該公務所等は報告することが国の重大な利益を害する場合を除いては、当該照会に対する回答を拒否できないものと解される。また、同項に基づく報告については、国家公務員法等の守秘義務規定には抵触しないと解されている。しかし、回答を拒否した場合でも罰則の適用はなく、照会先である公務所等に対し、強制力をもって回答を求めることができないことから、回答に伴う業務負担等、相手方に配慮した照会に努めなければならない。

///

いまだ診断書が発行されていない段階において、公私の団体である病院又は診療所に対し、通院加療の必要日数などについて報告を求めることはできない。

///

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/09 07:21 なお、当然ながら捜査上必要となれば、裁判命令ないし、令状発行がなされるのは、まあ、通常の手続きでしょうね。

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2011-10-06 食べものによる窒息に対する119番通報の責任時間

10/5付読売新聞より、

 岡山県井原市内の高齢者の通所介護施設で、通所者の男性(当時79歳)がアメ玉を誤飲して死亡したのは施設側の過失が原因として、遺族3人が施設を運営する同市の社会福祉法人「新生寿会」に対して、計2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、地裁福山支部であった。吉波佳希裁判官は、「救急車の要請が遅れた」と施設側の過失を認定し、計1000万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2010年1月、同会が運営する通所介護施設内で、ほかの通所者からもらったアメをのどに詰まらせた。男性がせき込むのに気付いた施設の職員らが背中をたたくなどしたが、アメ玉を取り除けなかった。施設からの119番で駆け付けた救急隊員がアメ玉を取り除いて病院に搬送したが、男性の意識は戻らず、急性呼吸不全で死亡した。

 吉波裁判官は、救急車を呼ぶのが少なくとも10分間遅れたとし、「遅れは男性の生命に重大な影響を及ぼしたものと推認できる」と指摘。「安全に配慮する義務に違反した」と同会の責任を認めた。

 原告側の弁護人は「判決を踏まえ、今後の対応を相談して考えたい」とし、新生寿会側は「判決を見てから今後の対応を検討したい」としている。

記事情報がこれだけなので、とりあえず、ここから考えてみます。事件が起こったのは通所介護施設となっていますから、いわゆるデイケアデイサービス施設と考えて良さそうです。窒息の原因は他の通所者からもらったアメ玉を誤飲誤嚥して窒息がおこり、不幸にも亡くなられたと言う事のようです。謹んで亡くなられた79歳の男性の御冥福をお祈りします。

男性が誤飲による窒息を起した時の施設側の対応は、

    男性がせき込むのに気付いた施設の職員らが背中をたたくなどした

普通はまずそうするでしょう。ただそれでは窒息状態が解除できなかったので、

    施設からの119番で駆け付けた救急隊員がアメ玉を取り除いて病院に搬送

救急隊員が試みた時にはアメ玉は取れたようです。これは救急隊員ならハイムリック法なりを確実に出来たと言うのもあるでしょうし、ものがアメ玉ですから、施設職員が試みた時より溶けて小さくなっていた可能性も考えられます。

さてこういう経過で亡くなられた訳ですが、民事訴訟になっています。2000万円の賠償請求に対し1000万円を認めていますから、ぶぶ漬け訴訟とは言い難いと思います。安全配慮義務違反を認定しているのですが理由は、

  • 救急車を呼ぶのが少なくとも10分間遅れた
  • 遅れは男性の生命に重大な影響を及ぼしたものと推認できる

問題は時間関係です。裁判所の事実認定は10分の短縮の余地を認めているわけです。もう少し言えば、10分が短縮され救急隊が駆けつければ救命できる高度の蓋然性を認めたことになります。では実際に窒息起こしてから何分で119番通報を行い、何分で救急隊が駆けつけたは知りたい情報です。

訴訟は結果からの事実と安全配慮義務違反を認定しますが、とくに高齢者を預かる介護施設ではいつ食べものによる窒息が起こるかなんて予期はできませんし、起こる頻度も少ないとは決して言えません。もちろん窒息の結果が死亡なり重大な後遺症に至るのか、無事取れて「苦しかった」程度に終るのかも、窒息発生時点では予測不可能です。

現実問題としては、施設職員がまず除去に努める事になりますが、「取れそうにないから119番通報を」と判断するまで何分ぐらいなのか、それこそJBM的に関心があるかと思います。もちろんケース・バイ・ケースはその時の状態であるにしろ、こういう報道がなされれば気にならない訳はないと思います。



残念ながら読売情報にはこれがなく、甚だ遺憾ながらタブにあります。10/5付記事魚拓)からです。

訴状によると、男性(当時79歳)は10年1月26日午後1時15分〜20分ごろ、同施設内であめ玉を誤飲して苦しんでいるのを職員が発見。人工呼吸や心臓マッサージを施し、同30分に救急車を要請。男性はその10分後に到着した救急車で搬送されたが、翌日夕、急性呼吸不全で死亡した。

この部分ですが、非常に残念な事に「判決文」の内容ではありません。なぜか原告側の「訴状」の主張になっています。それでもそのまま判決でも事実認定されたと仮定してタイムテーブルを組んで見ます。


時刻 訴状の主張 おそらく裁判所の認定
午後1時15〜20分頃 施設職員が窒息状態の男性を発見 男性がアメ玉を詰まらせて窒息状態になる
人工呼吸や心臓マッサージを施す 背中を叩くなどアメ玉除去を行う
午後1時30分 施設職員が119番通報 施設職員が119番通報
午後1時40分 救急隊員がアメ玉除去 救急隊員がアメ玉除去


原告の訴状と裁判所の事実認定が違うと推測したのは、タブ記事の

原告が主張する事故発見の遅れや処置方法の誤りは認めず、賠償を減額した。

原告の主張はこれも「おそらく」ですが、

  1. 午後1時15〜20分時点は施設職員が発見した時刻であり、実際の窒息時刻はもっと前であった。
  2. 発生時刻に気付かなかったために、施設職員は窒息である事に気付かず、心マッサージ・人工呼吸などで119番通報がさらに遅れた。

これらの主張は判決では事実認定されておらず、賠償額が半減される理由となっています。さてですが、問題の10分の解釈になります。ここもタイムテーブルを作ってみます。


時間 認定された事実 時間 裁判所の救命ストーリー
0分 窒息発生 0分 窒息発生
除去処置 除去処置
10〜15分 119番通報 0〜5分 119番通報
20〜25分 救急隊異物除去 10〜15分 救急隊異物除去


これで見ると「0〜5分」の間に119番通報を行えば施設職員の処置は安全配慮義務に反しなかった事になります。もっとも窒息時刻は原告側訴状の施設職員による発見時刻であり、裁判所が認定した時刻は記事からは実は不明です。裁判所が窒息発生と事実認定した時刻と言うのは、この判決を教訓とするなら重要なポイントです。

119番通報時刻は消防署の記録に残っていると考えられるので間違いないはずです。そうなると施設職員が119番通報までかかった時間は、訴状タイムでは10〜15分しかありません。10〜15分のうちの「10分」ですから、5分も幅があると誤差が大きすぎるんじゃないかと思います。とはいえ窒息発生時刻は混乱の中の記憶ですから、事実認定として特定しきれない事もありえます。

これ以上の情報が無いので判断は難しいのですが、裁判所の認定した「10分」は10分からなのか、15分からなのかで考え方は変わってきます。もちろん訴状タイムと別の時刻を事実認定した可能性は排除しきれないのですが、判決文がないので現在ある情報で考えざるを得ません。

推測に推測を重ねると、訴状タイムの「午後1時15〜20分」は施設側の主張する発生時刻であるとは考えられます。原告側は現場にいたとは思えませんから、時刻は現場にいた施設側の主張に傾かざるを得なくなります。だから原告側は「午後1時15〜20分」はあくまでも発見時刻であり、発生時刻はさらに遡るの主張を行ったと考える事はできます。

記事情報では「発見が遅れた」は事実認定されていませんから、裁判所は訴状タイムの発見時刻を発生時刻に認定したと考えるのが妥当ぐらいには思われます。そうなると5分の誤差が確実に残ります。残った上での「10分」をどう解釈するかになります。読売記事の、

    吉波裁判官は、救急車を呼ぶのが少なくとも10分間遅れたとし

これが正しいとすれば、10〜15分と考えられる119番通報までの時刻の短い方の「10分」を「少なくとも」に取ったと考えられます。つまり「10分」が意味するものは、

    窒息発生とほぼ同時に119番通報するのが安全配慮義務である

こう裁判所判断を下した可能性がかなり高いと考えられる事になります。

現実としては、複数の職員がいれば背中を叩くなり、心得があればハイムリック法などで異物除去に当たる一方で、他の職員が大至急で119番通報を行っていれば1000万円の賠償は生じなかった事になります。もしその場に居合わせた職員が一人であれば、背中を叩くとか、ハイムリック法などでとりあえずの異物除去を試みるより先に、まず119番通報を行うのが安全配慮義務になります。


それともう一つ重要な点ですが、亡くなられた男性は同じ通所者の知人と考えられる男性からアメ玉をもらっています。これは「たぶん」ですが、もらった事もそれを食べる事も職員の許可を得ていないと考えます。子供じゃないんですから、普通はそうです。これは言い換えると通所者は施設にいる間の任意の時刻、つまりいつでも食べる可能性があると言う事です。それこそトイレで食べかける可能性すらあるわけです。

職員の窒息発見時刻も争点になった様子が窺われますが、これが遅れたと認定されれば「安全を配慮する義務」違反を認定され、さらに賠償額が増えた可能性もあるわけです。そうなると通所者が施設にいる間は、片時も職員は目を離してはならない義務がある事になります。窒息を起こすのは一瞬ですし、窒息から119番通報への責任時間は「即座」に限りなく近いからです。デイケアデイサービス施設は行ったことがないので良くわかりませんが、それぐらいは常識なんでしょうか。

常識かもしれませんが、そこまでの管理は病院ですら難しいものですから、介護施設は本当に大変だと思います。


それにしてもタブはなぜに判決文の事実認定時刻を掲載せず、わざわざ訴状の原告側主張時刻を掲載したのでしょう。常識的に考えて不思議な体裁ですが、理由を考えようにも「タブだから」で止まってしまいます。あえて言えば判決文の事実認定時刻では、編集権行使の上で都合が悪かったぐらいだとさせて頂きます。

ToshikunToshikun 2011/10/06 08:13 通所介護施設ですから、デイケアではなくてデイサービスですね。(タブさんがちゃんとした用語を使っているとすればですが・・・)
いわゆる救命救急のスタンダードとなっているBLS,ICLSコースでもまずは通報が最優先となっていますね。しかし、目の前に窒息している人がいて最初に119番!!と思えるほど人間は冷静でいられるのか・・・ICLSコースのインストをしていても受講生が完全にシナリオにそって行うコースの中でさえこの「助けを呼ぶ」というということを忘れて心肺蘇生に入ることはよくありますし。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/06 08:28 1)これも、例によって、介護施設が加入する損害賠償保険からみの判決なんじゃないですか?
2)年寄りののどに詰まりにくい形、スティック状あるいは「く」の字型のあめとか、売り出したらどうかな?
3)今52才だから、30年後には80才過ぎ・・日本にいてもいいことなさそうだなあ。アメもなめさせてもらえなくなりそうだし。ということで、フィリピンのダバオでスローライフを考えてます。永住権取ろうかどうしようか思案中。

YosyanYosyan 2011/10/06 08:30 Toshikun様

私の時刻検証が正しければの前提にはなりますが、119番通報までの時間は「ほぼ即座」の認定のように思われます。まず通報が最優先は御指摘のBLSとかICLSではマニュアル化されているようですが、これが誰でも知っていて、当然そうするのが常識かと言われると「???」てなところです。

たとえ医師であっても経験が少なければ急場では少なからず慌てます。救急現場が日常の医師はそういう事はないでしょうが、すべてがそうだとは必ずしも言えません。動転が入ると、思考範囲は狭まり、知識より直感と言うか、とりあえず頭に思いついた事をやるのが人間だと思っています。

今回も目の前で窒息状態の人間を発見すれば、まずこれを自分の手でなんとかしようが自然の行動だと思います。自分で何とかしようとして無理だとわかった時点で助けを呼ぼうとするのは自然の行動と思わざるを得ません。

咄嗟の反応としてまず自分の手でなんとかしようから、応援を考えるまで時間が司法判断としてどれほど認められるているかと思いましたが、かなり短いのに少々驚きました。もっとも窒息騒ぎが起こってからの施設内の他の職員の動きについて、まったく情報が無いので、何人も寄り集まって手を拱いていたのか、ある程度の時間は孤軍奮闘であったのかは判断しようがありません。

YosyanYosyan 2011/10/06 08:36 moto様

 >年寄りののどに詰まりにくい形、スティック状あるいは「く」の字型のあめとか、売り出したらどうかな?

消費者庁のお仕事がまた出来たようですね。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/06 08:38 うーー、絶対、自分だったら、最初に意識の確認に行っちゃいそうだ。

複数は良いとして、一人はこれはかなり怖い。
だって、生存確率って、最初の時間が一番大きいので。

何か、通報よりチョーキング解除を優先しそうで怖い。

某タイムスリップ医療マンガでは、確か、のどをメスで切って気道確保なんてのが書かれていて、かなりびっくりした記憶がある。

通報!通報!、頭に叩き込んでおかなければ。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/06 08:41 あ。チョーキングの場合には、意識は最初はあるか。
まあ、目撃のシチュエーションが色々ありえるけど、なんにせよ、通報第一、と。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/06 09:17 4)前にも紹介したけど「IMG吸引ノズル (喉につまった異物の応急処置)」
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0039N71U2?ie=UTF8&tag=kilodhatenane-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=B0039N71U2
これいいと思うよ。・・つかったことないけど。
とりあえずクリニックには置いてあります。
5)職員はなぜ、「発見してすぐに通報しました!」と脊髄反射的に言わんかったのだろうか?脳経由せずに耳から口にショートカットで言えよ。誰もタイムキーパーしてるわけじゃないんだから。

うらぶれ内科うらぶれ内科 2011/10/06 09:41 職員が1人しかいなかった場合、救急処置と救急隊要請とどっちを優先すべきかなんて問題に、答えが出るはずはないですよ。
先に救急隊を呼んだら呼んだで、先に救急処置をやらなかったことをとがめる判決が出るだけでしょうな。

元ライダー元ライダー 2011/10/06 10:11 両紙とも、誤飲ではなくて誤嚥だと思うのですが、御愛嬌ですかね。

>男性がせき込むのに気付いた施設の職員(読売)
>あめ玉を誤飲して苦しんでいるのを職員が発見(タブ)

読売の表現でイメージしてみます。老人施設なら、利用者がむせるのは良くある光景で、意識清明ならば、声がけしながら背中をたたくのは珍しくない事だと思いますし、それで解決するのが大半でしょう。今回も、そうしているうちに10分後意識レベルが低下し、救急車を呼んだと考えるのが自然です。せき込んだ時点で救急車を呼ぶJBM、介護だからJBCですかね、が確立したら、救急車の出動回数はうなぎのぼりでしょうね。

一方、タブの表現どおりなら即座に救急車でしょう。介護職員が通報せずに人工呼吸や心マッサージをするなど時間の無駄です。しかし、「訴状によると」ですからね。通常では介護職員(医学知識はほぼ一般人)が、あめ玉を誤飲して苦しんでいる人間を目の前にして、通報より前に人工呼吸や心マッサージをするのは考えられないですよ。見事に編集権を発揮していますね。

YosyanYosyan 2011/10/06 10:53 元ライダー様

人工呼吸や心マッサージはしたのかもしれません。訴訟で争われたのは119番通報前であったのか、通報後であったのかぐらいと思っています。原告側は通報前から延々とやっていたとの主張で、施設側は状態が悪化してから(通報後)ぐらいを想像します。事実認定は記事にもあるように、人工呼吸や心マッサージした挙句での119番通報は不自然として認められなかったと見るのが自然そうです。

なにせ情報が少ないので推測ばかりになりますが、むせたと言うか、窒息状態に陥りかけた状態がどうであったかも本来はポイントのはずです。ただ訴訟の通例で、結果としての死亡からの判断の部分は大きそうに感じます。

元法学部生元法学部生 2011/10/06 10:58 通所介護施設(デイサービス)には最低限一名看護師が居ることになっていますので、発見した介護職員の一般的対応は「看護師を呼ぶ」になりがちです。
ここで看護師が即座に通報を指示してから対応に入るように手順書を作っておかなきゃならないようですね。

とはいえ、moto-tclinic 先生ご指摘の通り、賠償責任保険が関係している可能性は高そうです。
(だって責任の有無を問わない傷害保険特約を追加すると高いんですよ。アレ。我が社は特約に加入してますが。)

元法学部生元法学部生 2011/10/06 11:17 井原市の通所リハビリ(デイケア)の指定事業所と通所介護(デイサービス)の指定事業所を確認しましたが、
デイケアをやってるのは、○病院・○○整形外科・井原市立○○国保診療所の三箇所だけで社福はありませんから、
デイサービスで間違いないようです。

デイサービスの人員配置基準は看護師1名・生活相談員1名を含んで5:1ですし、面積基準は定員一名あたり食堂・機能訓練室合計3平米なんで、下手すると一日中食堂で座っていることぐらいしか出来ない詰め込みが行われています。(あ、我が社は無駄に広くゆったり出来ますよw)
それこそあめ玉をのどに詰まらせても異常に気づかないような広くて人の目が届かないような水準では無いので、何らかの事情が無い限り、詰まらせてから発見までのタイムラグは想定しにくいですね。だからさすがに気づくのが遅かったとは主張できなかったんでしょう。

YosyanYosyan 2011/10/06 11:53 元法学部生様

揚げ足を取るわけではありませんが、

 >だからさすがに気づくのが遅かったとは主張できなかったんでしょう。

事実認定はされませんでしたが、原告側の主張には

 >原告が主張する事故発見の遅れ

この部分はかえって信用できると思います。

とおりすがるとおりすがる 2011/10/06 11:58 このケースについてどうかは分かりませんが、一般的に高齢者の窒息とされる事例に、「食事中の意識消失」ってのが結構混じってると思うんですよね。脳梗塞だったり心筋梗塞だったり。でも、かけつけた救急隊や搬送された病院で観察される事象は、どちらの場合でも「高齢者のCPAで気道内に食物が存在する」な訳で、あとから窒息と区別することは難しいことが多いです。剖検を勧めて、したしないにかかわらず、勧めた旨をカルテに記載している救急センターもあると思います。

あと、こういうケースの紛争になりがちな要素のひとつに、対応するのが普段から診ているかかりつけ医ではなく、救急隊や救急センターになってしまって、家族との関係が肝心なところでとぎれてしまう点もあると思います。もちろん、ただちに119番なのでしょうがないんですが、家族ぐるみで元気な頃からずっと見てもらってた先生に、「急なことで残念だったけど、お歳だったし、元気に見えても飲み込みの力も弱ってきてるもので、こういうこともあるんだよねえ。」と言われるのと、救急センターで、初対面の医師に「5分を過ぎると脳蘇生の可能性は急速に低下して、10分を過ぎるとほとんど可能性はなくなり・・・」なんていうムンテラ受けるのでは、受ける印象が随分違いますもんねえ。

とおりすがるとおりすがる 2011/10/06 12:32 まあ、だからといって、CPAを近所のかかりつけの無床診療所に搬送するなんて訳にはいかないですよねえ。

moto先生のご指摘通り、賠償責任保険がらみの可能性に1票ですが、こういう判例が重ねられるのはいつものことながら、なんだかなあです。

ひんべえひんべえ 2011/10/06 12:58 あえて、批判されるでしょうが言うと

通所、高齢者施設に通う状態で、あずかって貰えるだけでもありがたいと思いますよ。
賠償? しかも2000万って、、、年金の遺失利益?と慰謝料かな。認められた1000万でも
高いと思います。せいぜいお見舞い金でしょう。こういうのを寿命と言うんです。

それにしても、特段施設に落ち度があるわけでもなく、勝手に飴玉なめて、
これが自宅ならなんにも無しなんでしょう。。。。

粗製濫造の司法界の失業対策をさせられているなんてやってられないですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/06 15:18 6)ハイムリッヒ法っていうのは、腹を抑えて横隔膜を急に上げて、胸腔内圧で吐き出させるわけだけど、心臓マッサージしてても、胸腔内圧はちょっとは上がるはず。
そこで、バイスタンダーが、心マに合わせて、胃のあたり抑えるとか、胸郭抑えて左右に広がらないようにするとか、異物による窒息時の心停止時の蘇生法の工夫はできないだろうか?
7)前に救急の先生に話し聞いたんですが、いちばん印象に残った気管内異物はエビの頭で、内視鏡入れて覗いたら、いきなりエビがこちら睨んでてびっくりしたと。ちょうど、巣穴に隠れてこちらの様子伺ってるみたいだったと。
8)外国でも、年寄りは、やっぱりアメなめるんでしょうか?
9)年寄りには、柄の付いたロリポップキャンディーがよいのかも。

元法学部生元法学部生 2011/10/06 15:43 たしかに間違ってますね。訂正します。

誤:さすがに気づくのが遅かったとは主張できなかったんでしょう。
正:さすがに気づくのが遅かったとは認定できなかったんでしょう。

オルトオルト 2011/10/06 17:23 >通所者は施設にいる間の任意の時刻、つまりいつでも食べる可能性があると言う事です

これからはサービス利用者とその家族に、

「他人からもらった食物を職員の許可なく食べることはいたしません」

という誓約書へ署名してもらいますかね。

元外科医元外科医 2011/10/06 17:54  不可抗力とはなかなか言えませんけどねぇ。施設で死ぬとお金が取れるというのはモラルハザードにつながりませんかねぇ。いずれ亡くなる超高齢者でも、遺族が過失だとして訴えればなにがしかの賠償金が取れるようになると、いわゆる換金事件などと言われるようになってしまうのです。
 もっと低額で良いから補償する制度があれば裁判にもならないのでしょうが。

元もと保健所長元もと保健所長 2011/10/06 17:58 元外科医 2011/10/06 17:54 さん

>施設で死ぬとお金が取れるというのはモラルハザードにつながりませんかねぇ。
>いずれ亡くなる超高齢者でも、遺族が過失だとして訴えればなにがしかの賠償金が取れるようになると、いわゆる換金事件などと言われるようになってしまうのです。
>もっと低額で良いから補償する制度があれば裁判にもならないのでしょうが。

そもそも高齢者の死亡に補償金が出ること自体が異常だと考えるべきで、額の問題ではないと思いますよ。

none_2217none_2217 2011/10/06 18:38 介護職も下手すれば訴えられる時代が来たんですね
しかも、医者より給料が低く、つぶしも効かない
労働時間は救急の医者並み
下手したら医療崩壊よりも先に介護崩壊が来るのかもしれませんw

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/06 19:10 フィリピンいいですよ、これから伸びる国です。
あそこは、天然資源はないけど、人がどんどん生まれる。うじゃうじゃ若い人や子供がいる。
で、サウジアラビアやカナダやら、世界中にメイドやナースに出稼ぎに行って、本国に送金する。政治が汚職ワイロだらけで難でしたけど、「人」が資源な国です。
これまでの日本のイメージは、フィリピンパブとか、農村のお嫁さんだったけど。古い古い。
日本も中国も30年後は老人ばかり。インフラ箱モノだけ残って、肝心の介護するひと居ない。きっとアメも舐めさせてもらえないに違いない。
頚椎損傷のひととか、真っ先にフィリピン移住して、介護してもらってるみたいだし。
フィリピン人のメイド・介護士ビザが解禁にならなければ、将来きっと、中流以上の老人はフィリピン目指すと思うな。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/06 19:29 で、わたしのプランとしては、フィリピン大家族だけど、貧しい子、身寄りのない孤児もまた多いです。
看護学校が、年に6万円、生活費月1万円で4年間、28万円あれば、卒業できるから、そういう子たちをサポートする。とりあえず2人は来月から開始。10人くらい、サポートしとけば、誰か2人や3人は、恩義に感じて、将来サポートし返してくれるだろ(^^;。
エッチな目的じゃないよ。そーゆーのはもうとっくの昔に峠越えたから。

デイサービス施設長デイサービス施設長 2011/10/07 09:32 横レスすみません。

>これからはサービス利用者とその家族に、
>「他人からもらった食物を職員の許可なく食べることはいたしません」
>という誓約書へ署名してもらいますかね。

デイサービスのレベルですら分厚い誓約書を取る世界になっていますよ。
冷たい事を言うようですが、未だにA41枚程度のぬるい書類を使っている職員も守れない施設なんて、淘汰されてもしかたがないでしょう。
介護保険の世界は病院等での医療とは違って、利用開始までに事前に掛けられる時間がいくらでもあるんですから、準備していない方が間違っているんです。

2011-10-05 難しい問題です

10/2付付NHKニュースより、

原発事故相“医師確保を支援”

細野原発事故担当大臣は、福島県庁で佐藤知事と会談し、解除された『緊急時避難準備区域』の地域で医療スタッフが不足していることから『医療従事者確保支援センター』を新たに設けて、医師や看護師の確保を国として支援する考えを伝えました。

この中で、福島県の佐藤知事は、先月30日、『緊急時避難準備区域』が解除されたことに関連して「この地域は、医療体制が崩壊しており、医師や看護師などの医療スタッフが極めて不足し、深刻な状況にある。また、住民のなりわいの確保も重要だ」と述べ、政府に対し、医療体制の建て直しや雇用の確保について支援を要請しました。

これに対し、細野原発事故担当大臣は「インフラの問題はもちろん医療問題については、小宮山厚生労働大臣とも相談し、これらの地域に『医療従事者確保支援センター』を設置することにした。どこの病院で何が必要かを調べて支援することで、具体的な成果を出していきたい」と述べ、医師や看護師の確保を国として支援する考えを伝えました。

また、細野大臣は、雇用問題に関連して「地域で生活していただくために工業団地でできるだけ早く事業開始できるよう国として取り組みたい」と述べ、一部が警戒区域にまたがる楢葉町の工業団地についても、例外的に工場の操業が再開できるよう調整を進めていることを伝えました。

素直に難問だと思います。少しだけ考察してみます。


もともと少ない

記事には、

    「この地域は、医療体制が崩壊しており、医師や看護師などの医療スタッフが極めて不足し、深刻な状況にある。また、住民のなりわいの確保も重要だ」

ここに書いてある医療体制の崩壊は、おそらく震災後の状況であると判断されますが、震災前はどうであったかです。平成22年3月付県立大野病院と双葉厚生病院の統合に係る基本計画の資料にこの地域の医師数があります。

原発事故の被害地域は記事では「この地域」となっていますが、具体的には相馬と双葉を含む相双地区として良いかと考えられます。現地の実感として若干ずれる部分もあるかもしれませんが、これ以上細かい資料が見つからないので、資料の数字を使いますが、人口10万人あたりで医師数は116.9人です。全国平均が220人ぐらいですから、元から半分程度しかいなかった事になります。

なぜにこの地区に医師の数が少ないかは様々な理由はあるのでしょうが、平たく言えば震災の有無に関らず不人気地区であるのは数値が物語っています。もちろん福島県全体も医師数は183.2人ですから、これも少ない方ですが、少ない福島県の中でも南会津地区に次いで人気の無い地区であるのは客観的な評価にならざるを得ません。そのために震災前から医師を集める方策は種々行なわれていますが、残念ながら成果がなかなか上っていないのも事実です。

人口当たりの医師数が全国平均の半分程度であるところに震災と原発の影響が重なってさらに医師数が減れば、もともと崩壊状態であったところが崩壊に至っていると言うところでしょうか。震災や原発問題がなくとも医師が集まり難い地域に、足りないからと言って急に集める事が出来るのかはかなり難問と思います。


放射能論議の影響

放射能問題について規制値等の是非の話題は避けさせて頂きます。今日ポイントにしたいのは、震災以来激しく行われている論議その物の影響です。論議は大別して

  • 安心派・・・安全派の主張は信じられず安心できない
  • 安全派・・・安心派の主張は過剰であり、余計な不安を撒き散らしている

だいたいこの二派の論者が激しく火花を散らしています。これは国が暫定基準値を示そうが、公式の調査報告を行おうが変わらず火花を散らしています。こういう状態が半年以上も続いていますから、聞いている方は放射能問題は感情の二重基準が出来上がっているように感じています。

ここが微妙なところで、議論自体は安心派の方が激しいのですが、安心派のままでは福島の復興支援が成り立ち難いと言うのがあります。福島を復興させたいという素朴な感情は誰しもあるとは思います。そのためには安全派の主張をある程度受け入れての放射能問題への許容の必要が出てきます。絶対のゼロリスクを望めば福島の全産業は壊滅します。

一方であれだけ放射能問題で「危険、危険」を主張されれば、漠然であっても放射能から極力避けたいの安心派的な本音感情も自然に形成されます。象徴的なのは京都の五山送り火事件とか、日進市の花火騒動があります。ここにも二つの感情が渦巻いたと思っています。

  • 安心派的感情・・・少しでもリスクのあるものを自分のところに持ち込んで欲しくない
  • 安全派的感情・・・あの程度の放射能で忌避すれば福島は立ち行かなくなるじゃないか

建前論として安全派感情があり、本音として安心派感情が複雑に渦巻く状態とすれば良いでしょうか。明確な答えが出ない激烈な論争を聞き、そこに福島復興問題が絡めば、両者を並立させるためにそういう感情になるのは避け難いとも見えます。

断っておきますが、これは感情問題です。理性で感情をコントロールする事は時に可能ですが、放射能論議では放射能に対する知識が全般的に乏しい上に、安全派でさえ低線量の長期被曝の影響について明瞭な論拠を示しきれないところがあります。むしろ安心派の「これだけ不安だ」データの方に感情が傾き安いのは、安全派でさえ感じてられると思われます。

比較的放射能に対して知識があるとされる医師でさえ例外とは言えません。医師の放射能に対する知識もかなり濃度差があります。医療用放射線の管理に熟知している放射線科の医師はさすがの知識を持っていますが、そうでない医師となると本当にバラバラです。私もさして知識が深いとは口が裂けても言えません。せいぜい年間の許容被曝量なるものがあり、それを越えるのは良く無い程度の知識の医師も少ないとは言えません。そういう医師もまた安心派的感情と安全派的感情が内部に渦巻く事になります。


2つの感情が渦巻けばどうなるかですが、これを角を立てずに収めようとします。福島問題に手を出せば、二重基準が衝突しますから、そもそも手を出すのはやめようです。手さえ出さなければ、感情の両立に悩まずに済むわけです。言い方は悪いですが、臭いものには蓋的対応とすれば言いすぎでしょうか。触れなければ、悩まずに済むみたいな感じです。

もちろんですが、全員が臭いものには蓋状態のわけではありません。冒頭記事の医師集めで言えば、福島が原発問題抜きの震災被害だけであるなら支援しようと思う者のうち、原発問題で臭いものには蓋的感情になっているものが確実に抜け落ちると言うわけです。臭いものに蓋状態の人間だけではなく、安心派感情が強い者も、それ以前に抜け落ちます。

そうなると医師を呼んでも来る可能性があるものは、

  1. 現在の仕事を犠牲にしても福島支援を是非したい
  2. 放射能問題に対して安全派で感情的にも納得している
  3. もし家族がいても、家族も同様である

この3条件を満たす者だけになります。どれかが欠けると参加は二の足、三の足になります。もう少し言えば、震災の被害地域は福島だけではありません。積極的に被災地支援を行いたいと考えた時に、臭いものには蓋的感情が出てくれば、福島以外で医療に従事する選択もあると言う事です。宮城でもそうですし、岩手ならなおさらで医師は充足に程遠い状態です。

感情の衝突を避けるために福島以外の他の被災地で医療を行なっても、なんら問題はありません。問題が無いどころか、現地では大手を広げて歓迎してくれるかと思います。被災地で医師不足に困っているのは福島だけではないからです。


対策は?

すこぶる付の難問ですが、原因はある程度出ていますから分析だけは出来ます。一つは震災前でもなぜに不人気地域であるかの客観的な分析です。主観ではなく客観的な分析はまず求められると思います。ただこれは中期から長期の対策であり、短期には役に立ち難いところがあります。それでも医療には長期展望が必要ですから、やっておく必要はあります。

放射能問題に関しては・・・これはどうにも打つ手が思い当たりません。本音部分の安心派感情が安全派感情に置き換わっていかない限り、どうしようも無いと言うのが実感です。しかし今でさえ、たとえ国が出した情報であっても、火花が飛び散る放射能論議が起こる状態が続いていますし、そういう論議は臭いものには蓋的感情を助長しますからお手上げと思っています。これは時間が必要そうに思います。

そうなると臭いものには蓋的感情がある事を前提として、これを超越させるモチベーションが必要になります。生々しいお話ですが、欲望によって感情を捻じ曲げさせる誘導策です。ただそこまで考えているのか、そこまで本気で医師を集めようとしているのかは不明です。いくら医療従事者確保支援センターを作ったからと言って、どうするかは運用者の判断次第です。

作った事自体で言い訳を目的にしている時も多々ありますし、逆に作ったからには面子にかけて結果を出すと言うときもあります。どちらになるかは現時点では不明です。医師への精神論だけ唱えて責任回避みたいな可能性もありえそうぐらいに予想しておきます。


それでもの対策は?

かなり古証文ではあるのですが、5/8付共同通信(47NEWS版)より、

被災3県の全仮設住宅群に診療所 厚労省

 厚生労働省は8日、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県に建設する仮設住宅群すべてに原則、仮設の診療所を整備する方針を固めた。診療に当たる医師や看護師らも被災地だけでは足りないことから、日本医師会などに中・長期の派遣を要請。常時、千人程度の応援を送り込む。

さ〜て、この話がどうなったのかはトンと耳にしませんが、

    常時、千人程度の応援を送り込む

これが可能と考えたから報道発表したと考えるのが妥当です。今回の相双地区の人口がどれ程かですが、戸籍上はともかく実数がよく把握で来ていないのが実情と思われます。これは茨城県作業療法士会のページの南相馬現状レポートからですが、

 南相馬市の人口は、震災前は約7万1000人。
一時は1万人台まで減りましたが、今は約4万人まで戻っています。
院長の金澤幸夫氏は、「緊急時避難準備区域が解除されれば、正面玄関も開ける予定。徐々に小中学生も戻ってきています」と状況が好転しつつあると語りますが、今の課題は地域の医療。

 福島第一原発がある双葉郡から、北の相馬市までの「相双地区」全体の人口は約18万5000人。
今は、8万、9万人くらいまで減っているそうです

ここの数字がどれほど信用が置けるかわかりませんが、相双地区の人口はもともと18万5000人であったのは事実して良いでしょう。その時の人口10万人当たりの医師数が116.9人ですから、医師の実数は216人程度だった事になります。今も残っている医師はかなりいるはずですから、100人程度を送り込めば震災前の水準に余裕で並ぶと思います。

この厚労省の計画では仮設診療所の運用費用も国が丸抱えのはずですから、これを当面転用すれば、当座はしのげそうな気がします。しのいでいるうちに時間を稼ぎ、医療再建を目指すのは机上では可能です。

もっとも元もとの計画も実際問題として常時千人の医師をどうやって調達するのだの疑問はありましたし、こういう予算の用途は御存知の通りビックリするほど杓子定規ですから、思いつきの範疇は越えませんねぇ。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2011/10/05 09:14 某産科重大事件にまったく触れてないのはワザとですかw?

浪速の勤務医浪速の勤務医 2011/10/05 09:17 医師不足は、全国的で大都市ですら不足している状態です。
なにも好きこのんで大野事件でも有名な聖地の「あの福島」にわざわざ行かなくても
就職先には困らないという現実があります。また、仮に万難を排して行っても
福島の人口自体が減っているので診療科によっては採算が難しく、就職先の
医療機関が廃院になったり、リストラくらったりというリスクもありますから難しい
と思いますね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/05 10:36 まず、厚生労働大臣のお約束ですから医系技官(看護・薬剤を含む)の全員福島3ヶ月義務化を
するべきと思います。いわゆる隗より始めよです。

SeisanSeisan 2011/10/05 10:40 素直に国策として、医師を集めたいのであれば、取れる方法は二つだけです。

一つは公務員医師に業務命令として派遣する。
まあ、業務命令を受けた時点でトンヅラされる可能性が高いですし、今勤めている病院でも2次的に医師不足になりますから、ちょっと難しいかも。
まあ、厚労省にいる医系技官ってのも使える可能性はありますが、彼らには臨床経験が(ほとんど)ありませんしね。

あとはやはりお金ですね。
病院側が給与を支払う方式では、まず採算が取れなくなる可能性が高いので、国と雇用契約を行い、十分な給与(リスク込)と待遇を約束したうえで、あくまで派遣・出張という形で医師を従事させる、というやり方なら、受け入れる病院側にもリスクが少なくなり、再建のめども立ちやすくなるのでは、と思います。

まあ、あくまで「福島で被爆・風評被害(+訴訟)を恐れずに診療従事を是非にと希望する医師を病院に紹介する」程度のものでしかなく、そこまで考えているとは思えませんけど。
実現可能性は推して知るべしですね。

元ライダー元ライダー 2011/10/05 10:47 浪速の勤務医様のおっしゃることがすべてです。
職場が半年も封鎖されれば、転職先のある人間なら転職するのが普通でしょう。
医師に限ったことではなく、社会人として普通の行動でしょう。

「職場再開に備えて失業給付をもらっていた医師」というのも聞きませんし、ハローワークに行って「自分は地域医療に貢献したいから、失業給付をくれ!」と言ってみたところで、「他の職場を紹介しますよw」と言われて終了でしょう。

最初から、「病院再開まで失業給付を出すから待機してね(はあと)」と言っていれば残った医師がいたかもね。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/05 10:48 あといやだなあ〜〜と思ったのは
福島県ではないのですが…
南の茨城県の北茨城市市長のご発言
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011091702000191.html
「放射線が怖くて逃げるとしたら、医師としての資質以前の問題」

元ライダー元ライダー 2011/10/05 11:01 考えてみれば、僻地医療問題と構図は同じですから、こういうときこそ地域医療振興協会に金払って活躍してもらいましょう。

YosyanYosyan 2011/10/05 12:11 10年ドロッポ様

 >某産科重大事件にまったく触れてないのはワザとですかw?

えぇ。震災時患者見殺し発表事件も触れていないのもワザとです。

endovascular_DRendovascular_DR 2011/10/05 13:29 Yosyan様,10年ドロッポ様
>>某産科重大事件にまったく触れてないのはワザとですかw?

>えぇ。震災時患者見殺し発表事件も触れていないのもワザとです。

どちらの事件も,福島県当局がどういう態度をとったか・・・ある一定以上の年代の医師は決して忘れないでしょうね.確かにまあ,どうでもいいことですが.

浪速の勤務医浪速の勤務医 2011/10/05 13:55 >>どちらの事件も,福島県当局がどういう態度をとったか・・・ある一定以上の年代の医師は決して忘れないでしょうね.

知り合いが福島に勤務すると言ったら、「福島学」ではないですが、「こういう事が
ありましたよ。」と教えてあげます。 それでも行くなら何があっても「自己責任」でしょうね。

BugsyBugsy 2011/10/05 15:09 これって、iPad使ったりしてやろうとしている遠隔治療の出番ですかね。まあ現地にそれなりのスタッフの必要性はありますが、遠く離れた場所で問診を受けて総合診療医が 処方箋を出すとか、画像を診断するのも可能でしょう。
救急患者はドクターヘリで医師が降下できるし、今から医師を集めるよりも、応急処置としては始められると思います。遠隔治療って一定の学会では定番の演題なんです。まあオイラは遠巻きにして見ているだけです。

しかし人間って、いざという時は日頃のお付き合いがものをいいますね。医師をちゃんと処遇していたら こんな問題にはならなかったし、遠隔治療っていっても大した金もかからないはずです。多分これはこれで、厚生労働省あたりの美味しい予算がつきそうですね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/05 16:01 東電に、「医師がいなくなったのも、被害のうちだ」と言って、医者集めさせたらどうかな?
で、開業失敗して借金背負った、勤務医としては優秀であった医師たちを、「先生、福島に三年、いや、一年行きませんか?はやく借金返して、もう一回人生立て直しましょうよ。」と言って行かせるのどうでしょう。
開業コンサルタントが、また間に入って、うまいことやりそうだけど。

BugsyBugsy 2011/10/05 16:36 実は今地球の裏側に学会出張で来ています。

面白そうだから、Skypeを初めて仕込んで家族とビデオ電話をしていますが、安上がりです。
同時にお土産物をメールの添付ファイルでカタログを送ってもらって、買い物も楽そうです。Yelpで買い物の場所の検索もホテルからの移動もGPSで自分の位置と距離が一目で分かりました。

こうやってみると、被災地の診療所に置いておけば、都内の病院でもある程度はカバー出来そうです。患者と問診も直接できるし、画像も送ってもらえます。無理にIT コンサルタントに馬鹿高い金を払うまでもありません。外来時間だけだったら今でもオイラはやってあげられますよ。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/05 16:42 てか、そんなら、わざわざ学会のために、地球の裏側まで行かなくてもいいじゃん(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/05 18:23 福島の公立病院を、東京電力が買い取って、医者を公立病院並み給与じゃなく、私立病院並みの給与+手当てで、募集するですね。
なーに、東京電力の賠償の期間が100年から120年くらいに延びるだけのことでしょう。構造的に黒字企業なのだからいつかは完済できる。福島県の名前、東電県に改めましょう。ついでに愛知県も、トヨタ県にしたほうがわかりやすい。

BugsyBugsy 2011/10/05 18:46 莫大な復興予算が計上されるんだろうけど、結局病院を作って医療機器を揃えて ハイお終いってなりそうです。
医師やスタッフを強制的に集めるったって今までの僻地医療を見ても この地域は最初から無理でしょう。公務員に仕立て送りこむっていっても、一身上の都合で辞職すればいいんだから。

だったら遠隔医療ですよ。まずはできる事から始めなきゃ。箱物作るにしても人員を送り込みにしても随分時間がかかりそうです。

いつも病院と自宅とのの往復ですが、たまには外の空気を吸わないと意識はかわりませんよ。
思い切り外国で日常診療から離れた皆様の御意見を聞くと、面白いもんですね。

YosyanYosyan 2011/10/05 19:28 発想の転換ですね。福島県知事も崩壊状態でなく崩壊していると仰られているようです。崩壊状態なら援軍を送って建て直すのもアリでしょうが、崩壊しているなら思い切って新たな医療体制を構築すると言うのは一法かも知れません。

これだけの人口規模で遠隔医療を中心に据えて実際に医療を構築した例はまだないと思います。もし成功すれば、医師不足に悩む地域の福音になりますから、厚労省的にも新たなプロジェクトとして乗り気になる可能性は十分あります。つまりカネを取ってこれると言う事です。もっともリスクは小さくないですから、失敗した時の責任問題は難しいでしょうね。

YosyanYosyan 2011/10/05 19:34 そうそう大規模遠隔医療と言う事になると、厚労省だけでなく経済産業省も乗り気になる可能性はあります。成功すれば潤う裾野は小さくないですからね。総務省も公立病院を整理する理由にしやすくなりますから、協力してくれるかもしれません。財務省もそれで医療費が減る可能性があれば反対しないかもしれません。

元外科医元外科医 2011/10/05 20:33  被災地住民としては複雑な心境ですが(隣県だし親戚も居る)チェルノブイリ並み高度汚染地域は除染は無駄ですから、早く集団移転を決定した方が良いと思います。南相馬市は先日行って参りましたが微妙なところ、いわば、千葉県などのようなまだらに汚染があるようなのです。
 自分もGMカウンター持って行って何カ所か空中のガンマ線測定しましたが9月上旬で仙台と大して変わりません。土壌は判りませんが、南相馬市ならある程度除染で住めるようになるかもしれません。医師が仕事で行くならそれほど高線量でないので問題はなさそうです。むしろ皆様ご存じ「聖地福島ならではの諸問題」が忌避される理由なのではありますまいか。放射能を理由に辞めた医者が何人とか報道されてますし(笑)放射能という辞めるのに都合の良い理由ができたからという解釈はそれほど無理ではないかと。

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2011-10-04 総合診療医ドクターG

例の如く例の様に見た事がありません。木曜午後10時からの放映のようですが、たいていはもう寝ています。ビデオに録ってまで見る趣味は皆無なので、Dr.Pooh様の

からちょっと感想を書いてみます。モトネタはDr.Pooh様のエントリーだけではなく、どこにあるのか見つけられないのですが、実況ツイッターみたいなものも読んだのでそれも併せてのものです。

どういうスタイルの診察かですが、

番組の眼目としては,一見して診断をつけがたい症例に対して病歴だけでどこまで診断に迫ることができるか,というあたりかと思います。

ここで素朴に疑問に思うのは、一見して診断を付け難いとしても、基礎的な検査は必ず行います。もう少し言えば、あえてのターゲットを考えて検査は行うと言う事です。もちろんハズレである事も多いのですが、ハズレであるのも重要なデータで、それにより一つ除外診断が行われると言う事です。また検査は想定した疾患のために行われますが、検査は多面的な要素があり、ハズレでも検査を進めることにより、次のステップへのヒントが得られる事が多々あります。

でもってドクターGはどんな感じで診察を進めているかと言えば、

検査どころか診察もしないまま最終診断を絞り込む状況というのは一般的ではありません

う〜ん、問診により得られた材料から、当面の診断と言うか、検査目標を考える段階を極端に膨らましたドラマぐらいに考えればよいのでしょうか。ここでなんですがDr.Pooh様は「検査どころか診察もしないまま」としていますが、ちょっと謙遜と言うか最終診断の言葉の定義を重く取られたのだと思います。実際の外来では問診段階でかなり診断は絞り込んでいます。

感じとしては本命◎◎、対抗○○、穴は△△、大穴で××みたいな状況です。ただしこれは最終診断ではなく、鑑別診断と言います。この同じような症状から幾つの病気を想定できるかは大事な要素で、研修医クラスで一つか二つしか挙げられなかったら、指導医からの叱咤が飛んできます。

ただ鑑別診断に挙げた病気を同列の比重でみるわけではありません。症状の濃淡、発生頻度、その時の流行、さらには病気の重症度を考慮に入れて、順位付けを行います。だから本命とか、対抗みたいな表現になると御理解下さい。通常は問診中にこの作業は終了し、自分が考えた鑑別診断を診察とか、検査で確認していくわけです。

当然ですが問診段階で考えた鑑別診断がハズレの事は普通にあります。診察や検査により得られた知見から、絶えず診断を修正しながら最終診断に至る訳です。そういう過程を経る事により、アッと驚くと言うか、問診段階では鑑別診断にも入れてなかった最終診断に至る事もありえるわけです。鑑別診断に入れていないは言いすぎですが、それはまさか出ないだろうと言う最終診断になる事はしばしばありえます。

ドラマですから、問診段階で最終診断に至る演出をしているのでしょうが、実際の臨床では最終診断ではなく、あくまでも最有力の鑑別診断候補に留まるわけです。それと上述したように、問診段階であまり狭い鑑別診断に絞り込んでしまうのは、一般的には好ましくないとされています。つうか、そこまで型に嵌った典型的な症状が並ぶ事は稀として良いでしょう。


本編を見ていないので、あんまり大きな事は言えませんが、問診だけで最終診断を考える作業は、臨床のペーパー試験のようなものです。国家試験なんかにはありふれた形式で、問題文に散りばめてあるキーワードを上手く集めれば回答が得られると言うものです。こういうスタイルは何に似ているかと言うと、推理小説と言うより、古典的な探偵小説みたいなものだと感じます。

古典的な探偵小説の金字塔はシャーロック・ホームズです。ホームズは小説の中で、些細な手がかりから真相に迫る大胆な推理を行い、さらにこれを的中させます。友人のワトソン博士がチンプンカンプンなのに、ホームズは拾い集めた手がかりの断片から事件全体の構図を読み取る離れ業を見せます。

ただ醒めて言えば、当たり前ですがホームズの推理はすべてコナン・ドイルが作ったプロットで動いています。万人には意味が無いと思われる手がかりが、後ですべて結びつくようにストーリーは構成されており、ホームズは当然の事ながら、凡人役のワトソン博士が見落としそうな手がかりが、最初から重要な証拠とわかって動いている事になります。

ホームズは名作ではありますが、ホームズが推理のタネに使う手がかりは、実に都合よく出来ているのは否定できません。ホームズの時代であるから許されたプロットで、現在であのレベルのプロットでは駄作どころか、出版社段階で鼻で哂われます。

それと探偵小説では、目に見える直の証拠で早とちりする警部(要は警察の人間)とかが描かれ、ホームズの嘲笑の対象になったりしますが、言ったら悪いですが警部の推理で通常は99.99%正解です。ホームズが活躍するのは残りの0.1%に満たない難事件なんです。通常の捜査では判明しないからこそ、ホームズの活躍の余地が生まれ、小説にもなるというわけです。


実際の臨床現場ではホームズスタイルはある意味危険です。小説やドラマでは絶対に外れませんが、実戦ではそうはうまく話は運びません。またホームズ程の推理力、洞察力を持つのは一種の才能です。誰でも訓練すれば達するレベルではなく、限られた人間に許された特殊な才能であると言う事です。そんな才能をもつ医師が年間に何千人も誕生するわけがないと言う事です。

検査と言うと「無駄」とか「過剰」の表現が枕詞のようについて回る事がありますが、問診・診察に加えて検査を行う事により、ホームズが問診だけで達する最終診断に凡人医師でも達する事に出来るようになっているのが現代医療であり、現代の医療システムと考えています。誰でもトレーニングで一定水準に達すれば、ほぼ同等の医療を提供できる事が何より重要と考えています。




ここまでは批判と言うより単なる感想です。ドラマと現実を重ね合わせて乖離がある事を大上段から訴えるのも珍妙だからです。もう少し軽くするつもりだったのですが、少々重くなった事をお詫びしておきます。ここでDr.Pooh様の言葉を

あまり批判めいたことばかりでは何なので,最終的に何らかの診断に至るまで仮説を立てては検証することを繰り返す,という過程を分かりやすく見せている点はいいと思います。医師の説明を聞いて「さっきと説明が違うのはおかしい」とか「なんでハッキリしたことを言ってくれないんだ」なんて不平を訴えるひとが少しでも減る…といいなあ。

そういう面が強調されているのなら、エンターテイメントとしては良いのかもしれません。


さて個人的に心配するのは番組紹介にある

これってどういう病気なの? 謎の症状に悩む患者の病名を探り当てる、新感覚の医療エンターテインメント。総合診療医とは、問診によって病名を探る医療界注目のエキスパート。その“ドクターG”が実際に解決へ導いた症例を再現ドラマで出題。全国から選ばれた若手の医師たちが病名当てに挑戦する。今回は「肩が痛い」と訴える20歳の女子大生。青春まっただ中の健康な女性を、思いがけない病魔が襲う。その病名とは?

2ポイントほどです。一つは上でも触れましたが、

    問診によって病名を探る医療界注目のエキスパート

まるで問診だけで診断を当てるのが総合診療医だと誤解されないかです。問診の精度をいかに上げるかは医師として働く上で終生の課題ですが、あくまでもステップの一つであって、これに偏重し過ぎるのは如何なものかと言うところです。

もう一つの懸念は、総合診療医とはそれほどの技量を持つ医師であると思い込まれる事です。総合医と総合診療医がどう違うかの定義論まで出てきそうですが、患者サイドからすれば同じように見られます。厚労省も総合診療医養成に旗を振っていますから、これからは純粋培養の総合診療医が誕生してくると思います。テレビの影響は今でも大きいですから、「あれぐらい出来て当然」と思われるのは結構重荷に思います。

もっとも現在の総合医養成路線が、そういう方向性で行われており、その趣旨を汲み取った番組構成であるなら、もう何も言いません。総合診療医を目指される方に「頑張って」のエールだけ贈らせて頂きます。確か卒業して5年ほどで専門医の資格が取れるんでしたっけ。期待に応えられる技量が、たった5年で身につくとの事ですから、余程優秀なカリキュラムであるとさせて頂きます。

私はもう歳がトシですから、町医者として小児科をメインやりながらの「なんちゃって総合診療医」で満足しています。難病奇病の診断が出来なくとも、診ている患者が難病奇病らしいがわかれば、後はお任せします。私のポジションはそこに過ぎません。

通りすがり通りすがり 2011/10/04 10:00 ドラマと言うかクイズ形式に近いと思います。
4人くらいのお医者さんが解答者になってました。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/04 10:10 小児科もされるのでしょうか

いわゆる not doing well の1ヶ月のベービーで
敗血症ではなく、虐待疑い(未確定)だったケースがありました。

JSJJSJ 2011/10/04 10:23 私自身が楽しむ分には けっこう面白いので、録画して時々観ています(私も22時には寝ていますので)。
症例によって、病歴だけだったり、+所見だったり、+単純レントゲン程度の検査をしたりしていますが、「都合のいい症例」なのは確かだと思います。神経・筋疾患が多いような印象を持っています。難病・奇病ばかりを取り上げている、という印象はありません。
ただ、この番組のせいばかりではないと思いますが、某新聞の巨大掲示板を見ていると、世間には総合診療科に対して過剰な期待をしている人が一定数いるなぁ、と感じます。

YosyanYosyan 2011/10/04 12:46 JSJ様

 >この番組のせいばかりではないと思いますが、某新聞の巨大掲示板を見ていると、世間には総合診療科に対して過剰な期待をしている人が一定数いるなぁ、と感じます。

さすがに強制は無理があるので、政策的に誘導しようとしている一環ぐらいに思っていますし、そういう成果が出ているぐらいに解釈しても良いんじゃないですか。で実際はどうなるかですが、これはそれこそ先にならないとわかりません。もっともわかる頃には私が生きているかどうかも怪しいですが・・・。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/04 13:14 >さすがに強制は無理があるので、政策的に誘導しようとしている一環

某新聞ってたしか公開された医療政策はあったように思います。
NHKが政策的に誘導しようとしている場合
はどこをチェックしてゆけばいいのかがわかりにくいです。

ウキぺデアでは
スタッフ [編集]
構成:スズキノリコ、高橋真裕美
撮影:田村 雄一、武田 敏和  
音声:吉川 淳
照明:石川 陽一
音響効果:吉田 紗和子
SW:諏訪多 順
美術:梅澤 朋香  
ディレクター:野坂真也、馬場晃、 三宅大介
FD:
赤堀哲也、大原正吾
制作:小川純、城間祥子
AP:高橋かやの
プロデューサー:永井祐子(ホームルーム)
制作総括:中村雅人(NHK)、広瀬凉二(ホームルーム)
となっています。 このうち
スタッフ  
ディレクター:野坂真也、馬場晃、 三宅大介
制作:小川純、城間祥子
プロデューサー:永井祐子(ホームルーム)
制作総括:中村雅人(NHK)、広瀬凉二(ホームルーム)
あたりの人物と厚生労働省の関係を追ってゆけばいいのでしょうか

京都の小児科医京都の小児科医 2011/10/04 13:31 いわゆる朝日新聞の昔の原発賛成記事も新聞社として確信犯で記事記録は残り、あとから検証可能と思いますが、NHKが仮に総合診療医制度に賛成で政策誘導を行っている場合、あとから記録の検証ができずらいと思います。これは問題であると思いました。

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2011/10/04 15:39  内科であれ、外科であれ、それなりに他の領域の疾患を鑑別に入れています。ただ、自分でみたことがない病気を確診できないのは当然のことです。
 で、たった5年で多くの疾患を確診できるほど、患者さんに当たることができるのでしょうか?特殊な疾患を集める施設で、修練を積み、その上でcommon diseaseに当たるようなカリキュラム抜きには5年では無理なはずです。

YosyanYosyan 2011/10/04 15:54 タカ派の麻酔科医様

 >特殊な疾患を集める施設で、修練を積み、その上でcommon diseaseに当たるようなカリキュラム抜きには5年では無理なはずです。

それでも難しそうな気がします。なにせ単科領域ではなく、全診療科ですから5年はチト短いかと。小児科だけでも5年では厳しいと思います。普通は単科でも10年ですからねぇ。

BugsyBugsy 2011/10/04 16:12 えーと、うちらの診療科は除いて下さいね。
まずはペンライトとハンマーだけ、問診も出来ないのでどの部位の脳動脈瘤なのかわかるわけないでしょう。それでも手術するんでしょうか。脳腫瘍だって ざっとどの部位か当たりをつけて 拡大根治術ですか。悪夢です。

単一の疾患が神経症状を起こすとは限らず、高血圧や糖尿病だって神経症状はおこします。低血糖だけでも見当識障害や眩暈はおこします。まあ安いし医療費削減と思えばでの話でしょうが、総合診療だけで診療をした場合の誤診率を検証してからの話でしょう。国民が結果を納得してからの話であって、ゲートキーパーになって他の診療科に放り出すのがせいぜいです。

全身の疾患ねえ。国試に出てくるような典型例はむしろ稀です。病院の総合受付のナースの度量を鍛えたほうが良いんじゃないですか?

元外科医元外科医 2011/10/04 17:38  訳のわからない病態、ってしばしばあるのですが、実際の現場で意外とあるのは外傷、中毒など推理小説のような事象があります。法医学的な観察も必要そうで興味深いです。
 小生もテレビ見ないので番組自体にはコメント不能です(笑)

DrPoohDrPooh 2011/10/04 18:20 私のエントリがソースとして適切か分かりませんが,ご紹介ありがとうございました。国策として総合診療を推進しようとする方向性は確かにありますし,私なんかもそれに沿った番組なんだろうとつい考えてしまいます。確かにそういう診療が必要とされる地域や状況もありますし,従来から総合診療と銘打たなくてもメジャー科の先生方がそれに応えてきたんでしょう。使い所を誤らなければいいのではないかと思います。

元もと保健所長元もと保健所長 2011/10/04 18:48 最近、悪名高い某医師専用サイトで、医療クイズが出題されています。
毎日2題ずつ、単純な知識問題のほか病歴で診断名を当てる問題などが出ています。

それほど難しくないのですが、よくわからない問題は「一か八か」で解答して、当たればうれしいし、外れれば少しがっかりします。
もしホントの患者さんだったら、取調室で片岡さんから叱責されるんだろうな、あの名台詞で。

JSJJSJ 2011/10/04 19:04 ドクターGに登場した池田正行氏の持ちネタに『突然発症の頭痛を訴える意識清明の患者さんが来院したら, CTもとらず,腰椎穿刺も行わず,そのまま脳神経外科に紹介するのが上策』というのがあります。
ドクターGでもやってほしかったですが、考えてみれば、これだけでは番組になりませんね。

GreenTourismGreenTourism 2011/10/04 20:03 突然発症の頭痛......もう前例を阿弥陀様にご紹介、と言う時代が間もなく来るでしょうねぇ。

オルトオルト 2011/10/04 20:22 >CTもとらず,腰椎穿刺も行わず,そのまま脳神経外科に紹介するのが上策

突然発症の手足のしびれや口のもつれも同じじゃないかな。
特にtPAが使われるようになってからは。

none_2217none_2217 2011/10/04 20:30 >京都の小児科医様へ
NHKスペシャル「生活保護 3兆円の衝撃」では内閣府参与の湯浅誠が出演していました
内容としてもワークフェア形式の生活保護に誘導しようとしていることは明らかで、この手のことには疎い私ですらピンときました
ドクターGの制作側や出演者にどういう人間がいるかわかりませんが、総合医療を主導しようとする人間がいるのであればあきらかに誘導目的だと思います

GenesisGenesis 2011/10/04 21:14 ドクターG楽しく見ている医者です。
取り上げられる症例はもちろんcommonなものではありません。でも、そこへのアプローチはcommonなものだと思うのです。
画像診断の発達した現在、MRIを撮れば脳梗塞の部位はすぐわかります。では、全身を丁寧に診察して麻痺や感覚障害の所見から障害部位を推定することはムダでしょうか? そうではないとわたしは思います。ドクターGは、後者のプロセスをみせる番組だと思います。もちろん病歴や身体所見だけで診断できない病気は沢山あります。ただ、病歴からもっとも疑わしい病名を絞り込むことは重要な作業で、時にはそれだけで「ほぼ間違いないだろう」という心証を得ることすらできる、ということだと思うのです。
そして、一般の人たちにとって見ると、再現VTRでてんぷらを食べているシーンを見て「油物をとって胆石発作が出たのでは?」とか、医者からの視点に新鮮な驚きがあるのではないかと思っています。

もともとBSで放映されていたのですが、好評につき第二期は地上波になったとのことです。最終鑑別診断を決めたあとは実際に検査で診断を確定させたことを説明していますし、検査を否定したりしている番組ではないということは言っておきたいと思います。

通りすがりの者ですが通りすがりの者ですが 2011/10/04 21:14 自分の病院の研修医K女子がこの番組に出ていました。

彼女の医師として患者に接するの技量はかなり↓↓・・・・・

番組に出る医師の選択はどうなっているんでしょうかね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/04 23:02 「料理の鉄人」の医者版に、一歩近づきましたね。
できれば、全国の大学教授に、それぞれの医局の看板背負って、対決してほしいものですが(^^;。
現教授が敗れたら、準教授や、先代教授がリベンジに出てきて、同門の名誉にかけて競ってほしいものだ。
美容外科だと、「ビューティーコロシアム」とかあるんだけど、あれは、競技になってないからなあ。
医学部はいって卒業して医者になるのは難しいけど、医療そのものは、そーんなに難しい解りにくいことやってるわけじゃないんで、そのうちプロアマ対決も可能です。
皮膚科なんかは、皮疹見て診断していくだけだけど、これは私、昔から思ってるんだけど、そろばんの競技会みたいに、写真を見て診断名つけていく、10分間で何例これをこなせるか?とか、やるといいです。
まあ、冗談で言ってるけど、そのうちほんとにそうなるだろ、きっと(^^;。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/04 23:13 「漢字検定」がずいぶん儲かるらしいけど、「医学検定」はなんでないのかなあ?
素人・年寄り、よほど需要はあると思うけど・・民間サプリ売るひととか、資格なくても「医学検定○○点!」なら、箔がつくし。TOEICみたいだ。
カードの点数集めてけちな上納金納めるだけの専門医より「医学検定満点!」のほうが、開業医なら、患者に受けるに違いない(^^;。

元法学部生元法学部生 2011/10/05 11:59 番組自体を観たことは無いのですが、みなさんのお話からすると、「違う医者が診たら、見立てが違うことがある」という当たり前のことが前提となっている分だけ進歩しているかもしれません。
大概の病気関係のバラエティは、1人の医者が出てきて「これこれである可能性がある」と紹介するだけの形式ですよね。

実は、司会者が司会者に逆らえない「お友達」を呼んできてぐだぐだとおしゃべりするだけの番組に変質していた、「行列の出来る法律相談所」なる番組が最初期にいちおう法律バラエティだった時代には、同じ理由でそれなりに評価していました。
あれ、画期的だったのは4人の法律家が居たら4人ともバラバラの見解を述べる点だったと思うんですよね。
それまでの法律バラエティは、1人の法律家の先生が「法律ではこうなります」と断言する形式が普通だったんで。

予防医予防医 2011/10/05 21:06 (1)小児科のお医者さんは、みな総合診療医に似ていると思っていたのですが。お母さんの話をよくきいて、泣き叫ぶ子でも手早く診察して、検査は最小限で、・・・まさに、専門細分化した内科医を、小児科医のように、子供全体、家族背景ぐるみ診る医者に、という理念と思っておりましたので、Yosyan様の、かなり辛口のコメントには驚かされました、それも、実際の番組をご覧にならずに、というのも珍しいスタンスです。
(2)政策誘導番組という意見が強いのにも驚きました。誰の目にも、専門細分化した医療は高くつく、ということは明らかだと思われます。専門家と総合診療医が仲良く協同すれば、最も効率良く医療資源の利用ができるのではないでしょうか?
(3)総合診療医という存在がなく、専門家ばかりを養成してきた日本の医療制度の歪みは明らかです。反目しないで、患者のために力を合わせよう、という建設的視点が総合心療議論にみられないのは、なぜですか?

くまげらくまげら 2011/10/06 00:55 神経・筋疾患が多いのは、神経学的診察だけでも診断に到達できることがあるからでしょう。胃癌・肺癌などむしろありふれた疾患である癌となると、スーパー総合診療医といえど診察だけでは診断できないでしょう。
今年初めころの日経メディカルに、名医とされるティアニー先生が参加したカンファレンスが載っていましたが、下肢麻痺の症例で、最初に脊髄MRIを求めていました。脊髄圧迫病変などの一刻も早い除圧手術を要する疾患では、悠長に問診・診察の手順をふむのではなく、検査を優先させることもあるということで、さすが名医と思いました。
それに対し、最近の同誌のカンファレンスでは、感染性心内膜炎を疑ってエコーを行うと言った研修医に、日本の総合診療医は抜歯の既往など確認するのが先だとたしなめていました。弁に疣贅があれば緊急手術もありえるので、鑑別を絞り込む前でも、疑った時点でエコーを行うことは利があると思ったのですが、日本の総合診療医は問診と診察だけで診断できなければ負けだと思っているのでしょうか。
ティアニー先生を崇拝しているくせに、彼の柔軟性は見習わないで、検査を敵視しているのが日本の総合診療医という印象が抜けません。

予防医予防医 2011/10/06 08:53 日経メディカルを読みましたが、あの流れを「くまげら」さんのように解釈するのか、と、むしろ驚きました。総合診療医に関する議論では、驚いてばかりであります。
指導医は、心内膜炎という答がわかっていますので、ほんの2分ですむ問診事項の整理を済ませて、それから心エコーへと誘導しています。そういう流れは、超レア疾患のカンファレンスなどでも、「まあまあ、いきなり確定診断と直結するその検査に行く前に、ちょっとその病気での問診や身体所見の確認を・・・」ということで、アリと思いますよ。違いますか?
もう一度、質問させてください。専門家ばかりの日本型医療の中で、総合診療医を排斥する理由は、何なのですか?患者さんや視聴者や国民は、総合診療医と専門家に仲良くチーム医療をしてほしい、と願うと思いますが。

JSJJSJ 2011/10/06 10:21 「ドクターG」という番組に関しては、NHKらしい抑制の効いた演出で、私は好きです。
ただ、『病気は必ず正しい診断がつくものである。診断がつかなかったり、間違ったりするのは、医者が未熟だからである』というメッセージを発しているのではないか、ということは危惧しています。
どうせなら研修医ではなく、ドクターG達5人を集めて、カンファレンスをやらせれば面白かろうと思っています。

現実の総合診療医・総合診療科に関して言えば、日本において既に30年の歴史があるにも関わらず、存在感を確立しているとは言い難い、その実績のなさが まず問題だと思います。
さらに、現在「総合診療」をもてはやしているマスコミや政治家の意図のうさん臭さも「総合診療」の足を引っぱっているのではないかと思います。
番組に出てくるドクターG達も ほとんどが実際には、「それぞれ専門を持ちつつ幅広いプライマリケア能力を持った人」だと思うのですが、そういう従来型の「総合診療医」では なぜいけないのか?というのが古参医師の疑問だろうと思います。

予防医予防医 2011/10/06 21:36 実績がない、なんて・・・新臨床研修制度を発足させたのはプライマリ・ケアや総合診療や家庭医療を熱心に広めた一派であり、戦後の医学界最大の改革だったのではないでしょうか?その結果、医師は全員ACLS程度の救急能力や、科を超えた鑑別診断能力を持つようになりました。2年間の欠員を埋めるための大学医局からの医師引揚げは地域医療に真空地帯を生んだので、医療崩壊の戦犯扱いされていますが、医師の医局からの奴隷解放(これまた戦後最大の医学界改革でした)、労働基準法への目覚めを促しました。功罪は半ばすると思いますが、歴史的大事業でした。
この「実績」が敵を生んだ、と言うなら、その通り、と、大多数の医師が同意するでしょう。
でも、実績がない、というのは、違うと思いますが・・・。
まあ、専門家が多数派の日本医療界では、これからも総合診療医の苦難の道は当分続くでしょうね。その価値は歴史が決めることになるでしょう。

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2011-10-03 小田原備忘録番外編・院長のコラム

小田原市立病院問題とは

このシリーズも回を重ねていまして、

色んな事があったのですが本線だけを無理やり簡略に追えば、CCU当直がオンコールに切り替わった時に、様々な事情で当直料(金額的には当直料 > オンコール料)のままで支払われ、その過払い分の返還が求められた問題です。金額にして1500万円ぐらいだったようで、当初は医師から返還してもらうとの意気込みであったのが、これも様々な経緯の末に事務方と現在循環器に所属している医師が折半と言う決着に至っています。

細かい事情はテンコモリあるのですが、興味のある方はこれまでの備忘録シリーズをお読み下さい。


院長の功績

モトネタは

ここに院長のコラムがあります。院長はいつから小田原市立病院長であったかですが、

7年前院長就任に当たり

こうなっていますし、また「平成22年度病院収支の途中経過が来た」ともなっていますから、平成15年(2003年)頃に就任したとして良さそうです。就任当時の小田原市立病院の経営も芳しくなかったようで、

前市長から「先生の院長就任の条件は市立病院の黒字化です」と言われ「がんばりますが病院経営は私のやりたいようにやらせてください」と答え「わかりました。約束します」と言っていただいた。

この院長は前市長から頼りにされたように、年功序列だけで就任したわけでなく、かなり経営手腕も見込まれてのものだったようです。7年間の成果として、

平成22年度病院収支の途中経過が来た。すごい経常収支の黒字で累積赤字をほとんど帳消できる額であった。私が注目したのは市からの繰入金から経常収支黒字額を引いた額が総務省から当院への地方交付税に近いことだった。これは当院が市から財政的に自立したことだった。「黒字体質への構造改革」を進めてきたが骨格は完成しているので今後も医業収支レベルで利益を出し続けるだろう。

どうやって黒字化したかは興味のある方はネタモトのリンク先をお読み下さい。個人的に注目したいのは、

  • 色々な名目の診療手当てを作り可能な範囲の営利企業従事許可も出し一生懸命働く医師は年収3000万も可能なシステムを作った。医師からの要求は認め病院側は全く干渉しない状況にした。
  • 医師の給料が開業医の半分ではだめです。私は当院医師の給料が汗を流し血を見れば年給3000万稼げる体系を作った

結果を評価すれば実に感動的なもので、経営再建のためとして医師も含めた人件費を削減するのがよくある手法ですが、むしろ厚遇して医師を呼び集め、病院のアクティビティを高める施策を行なったようです。それだけの事をしても黒字体質に病院を転換させたのは凄い手腕だと素直に思います。


風向き

これだけの実績を積み上げれば誰からの文句は出ないと思いたいところですが、市長が交代して風向きが変わっていたようです。前市長は4期16年の長期政権だったのですが、2008年には現市長に交替しています。4期もやれば交替の必要性はあるのですが、前市長の時のような友好信頼関係は続かなかったようです。

しかし市長が現市長に変わってからいろいろな不都合が生じてきた。まず市立病院の政策は市民、職員のポトムアップにより決定、実行されるものであり院長が今までやってきたトップダウン方式を改めるべきであると言われ、突然私の政策が全て止められてしまった。もう少しで年間数億の純益を作り出せるプロジェクトが始まる直前だったのに。

経営が傾き沈滞ムードが支配してる病院を改革するには、やはり強大な権限が必要です。前市長時代は市長の信頼と言うバックアップを得て、トップダウンで改革を進めていたようですが、これを

    市立病院の政策は市民、職員のポトムアップにより決定、実行されるもの

これ以上は書いていませんが、私が想像するに院長のトップダウン式の改革には反対勢力が根強かったと見ます。赤字体質であった公立病院を黒字化すると言うのは並大抵の事ではありません。医師はもちろんの事、他の職員にもキリキリ働いてもらわない事には何も始まりません。平たく言えば、働いているものからすれば労働強化が目に見えて行われとするのが妥当です。

労働強化といえば言葉が悪いのですが、赤字が何もせずに黒字に変わるはずもなく、赤字時代より働く事が黒字への必須の条件になります。そうなった時に問題なのは職員の意識です。病院職員は大きく分けて2グループに分かれると考えます。

  1. 流れ者中心の医師集団
  2. 地元出身者で固める、医師以外の職員

院長は上述したように医師給与には厚遇策を打ち出し、働けばそれだけ報われる給与体系を作っています。医師はそういう条件であれば、さほど文句もなく働きます。ただ院長コラムには書かれていませんが、医師以外への給与は抑制策が取られたんじゃないかと推測します。少なくとも医師と同様の厚遇策は取っていないと見ます。最初から医師以外の職員まで厚遇しながらの経営改革は無理と言うか曲芸になります。

そういう状況はとくに公務員職員はかなりの苦痛であると考えます。簡単に言えば、院長のトップダウン改革に対する反院長感情が渦巻いた可能性は強いと考えます。小田原市立病院問題の直接の端緒となったCCU問題でも、CCUが施設基準を満たしていないと神奈川社会保険事務局に告発したのも病院職員と考えられますし、過払い問題が存在すると指摘したのも病院職員で無いとやりようがありません。

行った事は間違い無く正義ですが、これらの行為は単純な正義感に基いた言うより、院長の足を引っ張りたいの感情が混じっていたとするのは考えすぎでしょうか。院長の改革は、医師にとっては必ずしも悪くないものであったようですが、医師以外の職員にとっては「疫病神よ去れ」状態であったとも憶測されます。ま、こういう事は急激な改革には付き物と言えばそれまでです。

市長と院長の関係に注目して簡単な年表を作っておくと。


経緯
1992 前市長就任
1999 CCU施設基準取得(CCU当直始まる)
2003 院長就任
2004 前市長と現市長が争い前市長が勝つ
2006 CCU施設基準返上(当直 → オンコール)
2008 前市長の後継指名者を破り、現市長就任
2010 過払い問題報道
2011 過払い問題決着


医師以外の職員の不満も前市長時代にはゲリラ的な抵抗に留まったとしても良さそうです。前市長の院長への信頼は、その成果もあり絶大であり、手の出し様がなかったと見ます。ここで問題の市長選が起こりますが、前市長の4期目の時(2004年)に現市長と争い、前市長が勝っています。

2008年の時は前市長は勇退し、現市長はその後継指名者と争いこれを破って市長に就任しています。そういう状況の市長選が展開すれば、現市長は前市長に勝つために、反前市長派の勢力をかき集めたのは想像に難くありません。そうなれば、前市長カラーの払拭となるのは政治の必然です。そのターゲットに小田原市立病院になったとして良さそうです。なんと言っても現市長から見れば、折り紙付の前市長派だろうからです。

前市長の政治的功績は存じませんが、市立病院の経営改善については数字として目に見える功績を残したと思います。しかし政治はそういう事をしばしば乗り越えます。新市長就任後に院長と市長の関係がはっきり変質したと受け取るべきでしょう。


院長から見た不払い事件

前市長時代に較べて権限が弱らされた院長は、この事件では非常に影の薄いものになっています。私も余りの影の薄さから、年功序列院長が右往左往しているだけの構図を想像していましたが、そうではなく実力派院長が力を封じ込められていた状態であると言うのが正しいようです。院長コラムです。

オンコール料が当直料として過払いされたことについての管理責任を理由に市長から処分を受けた。この対象とされた科は救命救急センターの60%の患者を治療しており実労働賃金は返却を要求されている過払い額よりはるかに大きい。市長は過払い額の返済を求めるので無く実労働に対し未払い額を支払う法的義務がある。少なくても過払いが市立病院の不正であり市長はそれを正しているという市民向けのポーズは決して取れないはずであり、市立病院医師の労働に対し未払いがあったことを市民に説明し当該医師に謝罪すべきである。

ここまで言える公立病院長が存在する事に密かな驚きを覚えています。問題の本質を的確に捉えています。このブログの読者なら常識ですが、当直料やオンコール料の名前の下に隠されている労働実態を極めて正確に把握しています。小田原市立病院問題の本当の問題は、1500万円の過払い問題ではなく、実労働(時間外労働)をオンコール料や当直料で済ませてしまっている事です。

事務上の過払いがあるのなら返還するのは当然にしろ、それならば労働実態が時間外勤務であるのだから、今度は時間外手当との差額を医師に支払うのが本筋だと言う事です。つうか、そういう問題が噴出する危険性があるのに、時間外手当の代わりに当直料で文句を言わなかった医師を起こしてしまう行為を大々的にやらかした小田原市のセンスです。


上で院長は医師以外の職員の待遇は置き去りにしたとしましたが、必ずしもそうではなかっととも書かれています。

看護師も私の感覚では悲惨です、人件費削減のしわ寄せを看護部に向けてはだめです。人事院勧告によるカットから医師は外されるが看護師も外すべきです。人件費問題は額でなく率です。額を減らすのは無能な幹部の発想で、医業収入を増やす研究をし、率を減らすのが幹部の義務です。看護師の労働は過酷です。腰痛がこんなに多いのは労働環境に問題があるからで少なくても腰痛催患率を普通の職場並みにする義務がある。

これは後出しジャンケンに思われる面もあるとは思います。人事院勧告の問題もありますが、就任当時はそこまで経営的に余裕が無かった面もあるとも思っています。とりあえず医師を集めないと病院再建は不可能であり、それに目途が付いて、次の待遇改善として看護師も視野の中にあったとは考えています。ただ目途が付きかけた頃に市長交代があり、経営改善が思うように進まなかった無念さの現われの一つかとも思います。


病院ホームページを見る限り、今でも院長職におられるようです。院長は1971年の医師登録のようですから、もう今年か来年ぐらいには定年かと考えられます。実力派院長が去った後の小田原市立病院がどうなるかは・・・・そのうち嫌でもわかると思います。貴重な人材を追い出した後に廃墟と化した先例は幾らでもありますから、その轍を踏まないようにだけ祈っておきます。

hogehogehogehoge 2011/10/03 09:07 「有名」病院に仲間入りでしょうかね(
金木病院もまたぞろ崩壊の兆しもありますし、やはり民度が反映されると言うべきか

YosyanYosyan 2011/10/03 09:40 hogehoge様

内情についてはこの院長コラムしか情報がないので、ある程度信用すれば、小田原市立病院の医師集めは、院長への信頼という面は大きそうです。もちろん院長個人だけではなく、院長の言葉を裏付ける待遇策と一体になった信頼です。院長が定年なりで退任した後は、まず院長個人への信頼は変わります。これは誰が引き継いでも同じですが、前院長の路線を急激に変えれば、信頼自体が急激に薄れる事はこれまでもしばしば起こっています。

院長が変わっても同じ路線を引き継ぐ後継者がいれば、そこから新たな信頼関係を築けますが、後任がどういう人選になるかで小田原市立病院を見る目は変ります。問題は市立病院である事で、

 >市立病院の政策は市民、職員のポトムアップにより決定、実行されるもの

こういう路線が悪しき方向に流れれば・・・これ以上はもう良いかと思います。

BugsyBugsy 2011/10/03 18:14 今回の話を聞いてなるほどと思います。
定年で辞める教授をスカウトし、本人の伝手で出身大学から医局を通じて医師を派遣してもらっていました。市当局には医師を自分達で集めなくてもすんだのです。

無論今回の事例に当てはまるかどうかは存じ上げません。ただ内部昇格して院長職に着く例は一般的に多くは無かったように思います。ただ昨今の事情から医師を強制的に派遣できなくなった病院では院長にそれでも医師集めを期待する雰囲気は変わらないようです。

かといって元教授が医師の労務環境を思いやってきたかは 少々疑問です。
今では 院長への現役時代の義理というより、赴任先の病院の魅力、条件が勤務条件にモロに反映されるようです。そういう意味で医局のジッツを維持する為に派遣に応じるなんて無くなりつつあります。労務管理、医師集め、医療事故でも責任をとらされ、下手すりゃ記者会見で晒し者になるわけで、割に合わないので地方病院の院長職も人気は薄れてきたと耳にします。

彼らだって家族と離れて単身赴任じゃ身体にこたえますから。

元もと保健所長元もと保健所長 2011/10/03 18:30 tango半島のまいづら市立病院のことを思い出しました。
診療に直接関係なくても研修医を育てるために必要な投資を「ムダ」とみなされて
カットされたために、医師が寄りつかなくなって聖地化したあの病院です。

YosyanYosyan 2011/10/03 19:17  >Bugsy様

医局側の売り手市場になっていますから、院長の役割は重要性が増していると思います。昔のように「市民病院でゴザイ」で、院長や病院の力量に関係なく勝手に医師が集まってくる時代ではなくなっているからです。医局も供給能力が低下して戦線縮小、淘汰整理が厳しくなっていますから、長年の付き合い程度ではドライに打ち切りはこれからも起こるでしょう。医局側も優良なジッツを持つことが医局員確保の必要条件になっているからです。

ただ公立病院の院長の地位はしょせん中間管理職的なところがありますから、手腕を発揮するにも権限の問題があります。小田原のように大きな権限が与えられれば良いですが、そうなるとは限りません。そこに地方政治が絡んだりしますから、難しい立場です。

そもそもなんですが、臨床的に優れている人材が経営的に優れているとは言いにくく、むしろ別の才能のように思います。一方で院長になるほどの人材は、臨床と言うか研究面でも功績が求められますから、両方を兼ね備えた人材が必要になる構造があります。そう考えると厳しい時代の様な気がします。


>元もと保健所長様

あの病院よりは地理的にも規模でも恵まれていますが、もし院長がカリスマ的求心力を医師に対して持っていたら、退任後はチト怖い気がしています。今は院長を信頼して医師を派遣していますが、後任が時計の針を逆に回す事をやったら、クモの子を散らすように医師が四散する危険性も充分にはらんでいます。

なんとなく現市長はそういう事には目が及んでいないような気がします。杞憂なら良いのですが・・・。

SeisanSeisan 2011/10/04 09:59 >市立病院の政策は市民、職員のポトムアップにより決定、実行されるもの

これを世間一般では「衆愚政治」っていうんですけどね。

独裁政治は否定されるべきですが、ちゃんと「市民・職員の代表によって」任命されたトップがその組織をトップダウンで改革する、ってのは全く持って民主主義と反するものではないはずなんですけど。

大体、自治体業務だってそうでしょ。課のやりかたは、課員からのボトムアップで決まるんでしょうか。
そんな民主政体がうまくいっただなんて話は聞いたことがないです。

nyamajunyamaju 2012/02/29 15:07 一応の幕引きだそうです。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1104280035/

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20111003

2011-10-01 WiFi奮戦記

ちょっと本業と言うか、本業に附随する雑事追われていまして、ユックリとネタを繰る時間が乏しかったのでお茶を濁しての日常の雑談です。

無線LANは何年か前に自宅の方に導入して、設定に悪戦苦闘させられた事があります。あの時も何故に接続できたか未だに不明なのですが、もう手を出したく無いと心に強く誓ったものです。

一方で院内ですが、建築時に要所に有線LANを既に張り巡らしています。それで事足りているのは足りているのですが、結果的に、とあるプリンターへの配線が邪魔になっています。引き戸ですがドア越しの配線になっており、これが開業以来の邪魔な存在になっているのです。もっとも邪魔と言ってもすっかり馴染んではいるのですが、これがなんとかならないかの出来心を「つい」起こしてしまったのです。


まず前段階として、これまでローカルプリンタとしてUSB接続であったものをネットワークプリンタにして有線LAN接続に置き換えるところから始めました。これは思いの他にスルスルと進み、無事ネットワークプリンタに進化したのですが、ケーブルとしては手持ちだったLANケーブルの方が太くて、根本的な問題の解消どころか状況悪化、つまり余計にドアが閉まりにくくなっています。

ローカルプリンタをネットワークプリンタにした理由は、次のステップとして、プリンタへの接続を有線を無線に置き換えるためのものです。これが出来ないと無線化もクソもありません。ただなんですが、ここに大きな難関が待ち受けます。

通常の無線LANの使い方はこれをルーターとして使用します。TAから無線ルーターに接続し、無線LANからIPを割り振って無線で接続させる使い方です。たぶん殆んどの方はそう使い、成功すれば部屋の中のLANケーブルがすっきりする成果を手にすることが出来るわけです。うちの場合は基本は有線LANが既設であり有線ルーターが頑張っています。有線部分は手を出したくないので、無線ルーターではなく無線ハブとして使いたいです。

つまりそんな使い方が可能かどうかです。とりあえず売り場で要望を伝えると

    できますよ♪

軽いノリの返事で、並んでいるうちで一番安い無線ルーターを勧められました。距離が距離ですから、それで機能として必要にして十分のはずですが、問題は有線ルーターの下に無線ルーターが接続された時にどういう挙動をするかです。電気屋からの帰り道に、かつて自宅で七転八倒した悪夢が確実に甦って来ました。


さて開封して接続マニュアルを読んだのですが、当然ですが無線ルーターとして使うための方法しか書いてありません。そうなれば後は接続しながら考えていくしかありません。タハハハ、当然のように大苦戦状態に陥ります。それでも無線ルータがプリンタを認識するところまではまだ早かったのですが、そこからネットワークプリンタ化する事に「ウン」と言ってくれないのです。

延々と何をしても存在は認識してもプリンタとして接続不能状態が続いたのですが、あきらめかけた頃にヒョイと思いついた事があります。うちのネットワークプリンタはもう1台ありまして、これの固定IPを変更した時にポートを手作業で作った経験があります。今回は有線でネットワークプリンタ化した時には、ドライバが自動でやってくれていたのでしてませんでしたが、これをやってみようです。

ハイ、つながりました。それにしても何故にドライバがこれをやれないのか非常に疑問でしたが、とりあえず接続できたので、この日は無線化に成功したことを無邪気に喜んで終了しました。たっぷり半日仕事でした。


さてなんですが、日を改めて無線ルーターの設定を考え直してみると、マニュアルにあったのは無線ルーターを「ルーター」としても使う方法です。しかし私が使いたいのは、あくまでも「ハブ」として使うです。であるならば、無線ルーターの設定はルーター機能を完全にオフにするのが正しい使い方になるはずです。先日に接続した時は「AUTO」でしたが、AUTOでも勝手にルーター機能が動いてもらっては困ります。

それとLANケーブルの接続も、よくわかりませんが、TAから接続するのを前提とした個所ではなく、単にハブ接続する場所の方が望ましいのではないかと言う事です。理屈ではそうなんですが、それでネットワークが動くかどうかが問題です。トライ・アンド・エラーの精神で設定を変えてみたらすんなり接続できました。私の趣味でDHCPは可能な限り使いたくないので、固定IPを振り直して、ここまでは順調に稼動です。


次は、せっかく無線LANが導入されたので、もう少し無線で接続してみたいです。これが難物で、うちの基本は有線LANのデスクトップなので、どうしようかです。そこで比較的配線が邪魔になっているPCに狙いをつけて、無線子機で接続してみました。これがまたアッサリ接続できます。調子に乗って、とあるノートPCで無線を呼んでみるとサラサラ接続可能で、喜んで院内のあちこちで接続をテストしてみると、どこでも接続OKです。

今の無線の到達範囲は恐るべしなのですが、さらにノートPCへのネットワークプリンタ接続はゴタゴタせずに実に一発接続です。このスムーズであったのがOS依存(これだけWindoes 7)であるのか、それとも接続設定の変更の成果であるかは・・・残念ながら不明です。


さてさてなんですが、配線の縛りがなくなったので、院内のどこにでもWiFi接続のネットワーク機器を置く事は状況的に可能になったわけです。そうなると夢は広がるわけですが、適当に楽しめるWiFiの小物ってないんですねぇ。さすがにゲーム機はこの歳では食指が動きませんし、タブレットPCも現実的には今のところ用はありません。遊びで買うにはまだタブレットPCは高すぎます。

とはいえ現在有線化している部分(有線はギガ・ライン)をわざわざ無線化するのも気が進みませんから、WiFi遊びもこれでとりあえず終わりです。もうちょっとお金をかけずに楽しむ方法はないのかググってみましたが、案外無いものでガッカリしています。それでも無線親機と子機で5000円ぐらいで、かなりの日数楽しめましたし、無線へのコンプレックスが少し軽くなったのでヨシとしておきます。

そうそう一応書いておきますが、院内のLANはレセコン系とその他のネット接続系は完全に物理的に分離していますから、無線LAN導入によってセキュリティが低下した事はありませんから、その点は大丈夫です。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/01 08:33 えーーっと。配線がないので、良く分からんけど。

多分、こんな感じで、ルータ一個に、色々ハブが下がっているのですよね。(図だと、ハブですが、一個無線ハブになったイメージ。)
> http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/network/tcpip008/tcpip01.html

プリンタは、メーカーによっては管理ツールを仕込まなければならないのもあるのですが、まあ、実機情報がないと、なかなか、回答は難しいとは思います。(プリンタの追加ウィザードで、TCP/IP のポート設定追加したんですよね。多分。固定IP をプリンタに打って、それを打ち込んだと推測。)

luckdragon2009luckdragon2009 2011/10/01 08:42 ちなみに、各コンピュータ設定は、エクセルか何かに記載して、サーバーとかに置いて、設定直したら、履歴つきで書き直すと、管理に便利です。

いちお、昔はネットワーク管理者だったんで。老婆心ながら。

ipconfig /all
netstat

あたりのダンプも取っておくと良いと思う。

あとは、ちと古いけど、ここらへんはどうでしょう。(特に、下の方のリンク集が良い。)
> http://www.atmarkit.co.jp/fnetwork/netcom/netcom04/netcom01.html

YosyanYosyan 2011/10/01 08:49 luckdragon2009様

私も知識が怪しいので詳細に説明出来ないのですが、有線でネットワークプリンタにしたときには、

 1.プリンタを有線LAN設定にしIP設定
 2.各PCにネットワーク用のドライバをインストール
 3.PCからネットワーク上のプリンタをドライバ付属のユーティリティツールが探し登録

この状態が基本にあって、プリンタを無線LAN設定に変更。IDとかセキュリティレベルを設定(WAP2-AESだっけ)し、ここからユーティリティ・ツールでプリンタを探すと、ネットワーク上にプリンタは見つかっても「接続不能」の表示です。

 >プリンタの追加ウィザードで、TCP/IP のポート設定追加したんですよね

ウィザードではなくて、プリンタのプロパティのポート管理のところから新たなポート接続を設定です。

physicianphysician 2011/10/01 08:58 有線ルーターを無線・有線ルーターにリプレイスすればあまり苦労しなかった気がしますが…

iPadが高いなら、iPod touchでどうですか?

法務業の末席法務業の末席 2011/10/01 09:27 今月号の「日経PC21」で特集してますよ。
http://pc.nikkeibp.co.jp/pc21/mag/201111/index.shtml

一昨日買ってきましたが、WiFiルーターを使って無線LANを構築する実践法が特集されてます。
未だ全部読んでいませんので、これ以上は・・・

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/01 09:38 わたしのクリニックも、セキュリティを考えて、診療系とお遊び系のPCは完全分離ですが、お遊び系のPCから、WiFiでiPadに飛ばして、診察室でネット・メール閲覧は専らiPadです。
これは、お金がかかると言われれば、それまでですが、結構いいですよ。立ち上がりも携帯並みに早いから、合間の暇なときに、ちょっとの時間でちょこちょこっと、気になった事柄調べたり、最近じゃ、youtubeに手術動画UPされてたりもするから、見て勉強したり。
iPadいじってると、PCで遊んでるオタクっぽく見られないんでいい、ってのもあります。なんといってもオシャレ・デザインに気を遣います>美容外科。

BugsyBugsy 2011/10/01 09:42 苦労してるのは自分だけじゃないんですね。
ということで「日経PC21 11月号」をどうぞ。WiFiへの接続が特集されています。

オイラの場合は 仕事はまだしも子供や妻が自分のPCを欲しがってきたので無線LANを考えざるを
えないからです。有線だと各部屋への配線工事は金がかかるし、壁に穴をあけられるのが嫌なもんで。

自分はiPadと一緒に持ち歩き用とは別に 常時自宅にポケットWiFiを一個置いて各自がかってに接続しています。結局初期設定という点でこれが一番楽でした。プリンターはまあこれからです。どうやらBlueToothの方が設定が楽なので これから思案中です。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/01 09:48 WiFiで、これは無駄だったかなあ、と思うのは、香港で買ってきたスマートフォン。
Sony Ericsonのですが、香港仕様のは、SIMフリーかつWiFiの親機になります。これを親機にして、iPadは3G契約せずWiFi買えばいい、と思ったんですが、出先じゃわざわざiPadで見なくても、スマートフォンで事足りる(^^;。
先日フィリピンで台風で便がキャンセルになったんですが、フィリピン航空のオフィスで「翌朝のデルタ航空に空席があるから、それに変更しろ」と主張するときに、iPadとても役に立った。フィリピン航空、「この日はデルタにそんな便はありません」と、ろくに調べもせずに嘘をつく。めんどくさいのと、自分とこの客取られたくないからでしょうが。
iPadでささっと予約画面検索して突きつけると、さすがにしぶしぶ変更に応じてくれました。旅行には本当に重宝。

YosyanYosyan 2011/10/01 10:10 physician様

 >有線ルーターを無線・有線ルーターにリプレイスすればあまり苦労しなかった気がしますが…

かなり後付の理由なんですが、本業の「とある」関係で、導入した無線ルーターからさらに無線でリレーする構想があります。そうなると、場所的には現在設置しているところがもっとも最適と言うのがあります。もっとも、これは今のが導入に成功した後付プランで、手間から言うと、御指摘の方法がもっとも簡便だったとちょっと後悔しています。

BugsyBugsy 2011/10/01 10:23 iPadは診察室に持参してます。
脳、脊髄や血管のアナトミーのアプリを仕込み 患者に見せてます。3D-imageでくるくる回せるので なまじMRIを見せるよりも分かりやすいようです。無論前頭葉や小脳も色分け可能で、あなたの病気はここですよって指しています。
希望があれば BlueToothで飛ばしてプリントアウトです。やっぱり断面図だけだとぴんとこないんでしょう。
学生も同様で 講義に使っています。動画もiTunesを使わなくても親PCから呼び出せるアプリを見つけて以来、随分楽になりました。KindleもiPadで呼び出せるので、もう使っていません。
日本でも早くKindle Fireが出ませんかねえ。

HekichinHekichin 2011/10/01 12:23 せっかくワイヤレスLANにしたので、こんなのいかがでしょうか?

Eye-Fi(アイファイ)カード - あなたのカメラをワイヤレスに
http://www.eyefi.co.jp/
無線LAN接続機能搭載のSDカードです。
容量に対しての価格が高いのが残念ですが、機能としては「撮影→PC&ネット上の画像サイトに転送」を自動でやってくれます。Eye-FiカードからiPad等に直接画像を転送するダイレクトモードも便利。あと容量が少ないのはエンドレスモードで転送後、自動削除してくれるので何とかなるかと。

他にはこんなのが・・・
インテルワイヤレス・ディスプレイ用テレビアダプタ ーPTV2000
http://www.netgear.jp/products/details/PTV2000.html
ノートPCの画面をワイヤレスで液晶TVに飛ばしてくれます。
サブディスプレイにもなりますし、動画も再生可能。
最新のWiDi対応ノートPCでWindows7(Mac不可)じゃないとダメなのが欠点ですけど、1万円で離れたところから動画再生できるのでこちらも用途次第で面白い商品です。

他、無線LAN対応ネットワークカメラとか、Ustream中継カメラ等面白商品は多数ありますね。

moto-tclinicmoto-tclinic 2011/10/01 17:30 >Eye-Fi(アイファイ)カード - あなたのカメラをワイヤレスに
これは、面白いなあ。使えそうです。
有難うございます。さっそくアマゾンで注文しました。
美容外科や皮膚科では、診察室でのニーズあるんじゃないかなあ。カード入れ替えずに写真がPC上移るってのは良い。

BUNTENBUNTEN 2011/10/01 18:40 仮にも業務用設備に家庭用の最安品というのはおもいっきり地雷になりそうなのでおすすめしたくありません。

無線アクセスポイント、またはルータでもアクセスポイントモードのあるものを入手して、ルーティング(やDHCPサーバ等の代わりなど)は現用ルータにやらせるのが確実だと思います。

BugsyBugsy 2011/10/02 09:13 無線LANって超遅いって思っていて導入が遅れてました。
動画のダウンロードなんか有線じゃないととても無理って。

ところが最近は早いですね〜。途端に導入する気満々になりやした。
こういうのって 何時の間にかパパの仕事って家族が何とかしろってうるさいです。
買い物はパパが車を運転して当然。家の外構もパパが掃除して当然。パソコンの立ち上げもパパ。
料理をすれば後片付けまでしなさいよって。ああ、自宅にいてもこき使われています。
ああ、僻地でいいから、 独りになりたい。

MtakaMtaka 2011/10/02 20:19 うーん、無線ブリッジって普通にあるし、「ルータ、ブリッジ切り替えが簡単」を売りにしてるのもあると思うのですが...

# http://www.planex.co.jp/product/router/mzk-wg300nx/point.shtml#mode3
# とか

手順が想定できないなら、専門家(ようは設置員)をちょちょっと頼んだほうがよかったかもですね...

10年ドロッポ10年ドロッポ 2011/10/03 09:17 >こういうのって 何時の間にかパパの仕事って家族が何とかしろってうるさいです。
買い物はパパが車を運転して当然。家の外構もパパが掃除して当然。パソコンの立ち上げもパパ。
料理をすれば後片付けまでしなさいよって。ああ、自宅にいてもこき使われています。

それでも九州の男ですか!軟弱者w

>ああ、僻地でいいから、 独りになりたい。

教授「ほう、僻地に行きたいのか。どれ、おれが送ってやろう」

BugsyBugsy 2011/10/03 10:58 親父も九州育ちで そんな事は何もせんかったです。

ま 教授を退官後僻地の偉いさんに送り込む手はあります。
いくらでもね。寝技、足技は 結構達者です。艶ばつけよっても、いざとなったら、ピストルの弾もあるとよ。

ssd666ssd666 2011/10/05 12:55 店員がウンコ。

無線AP(ブリッジ)の製品を勧めればなんの苦労もなかったのです。
ペアリング済みの製品もあります。