新小児科医のつぶやき

2011-11-24 日大光が丘病院問題・協会専務理事のお言葉

11/22付池尻成二のブログ「地域医療振興協会のこと」より、地域医療振興協会専務理事山田隆司氏の発言を引用します。なお発言内容は練馬区議である池尻氏が聞き取ったもので、

メモを中心に、お話の様子を紹介します(不正確な部分があるかもしれませんが、大要は違っていないはずです)。

3つの部分に分割して紹介し内容を分析してみます。


第1部

 協会は免税措置を受けた公益法人。病院運営事業をしながら上がった収益で医師確保のままならない公的病院や診療所に代診を派遣したり、お手伝いしている。全国で50を超える施設を運営しているが、半分くらいは実際にへき地にある。ここにいる医師は全部集めても50数名。これだけのネットワークで他の支援は不可能。このほか、県ごとに卒業生が50人近く育っており、その中で力を合わせようと言ってくれる人を中心に、100床、200床のへき地の中核病院、基幹病院を運営している。そのうち研修型管理病院が6つ(横須賀うわまち、北社会保険、大村市民病院など)。これらがあるおかげでグループ全体の医療が支えられている。光が丘は一方で地域のために医療をしっかりやるのは当然だが、へき地医療に貢献するドクターを育てる、部分的には支援することをめざしている。

 光が丘病院は、非常に準備期間が短い。信念を持ってやっている限りは必ずや北社保のレベルには十分に行くのではないかと思っているが、今いる職員、医師の方で少しでも一緒にやってみようという方がいらっしゃればぜひ一緒にやりたい。

ここで個人的に意味が取りにくかったは、

    ここにいる医師は全部集めても50数名

何回か読み直したのですが、「ここは」は山田専務理事が勤めてられる台東病院の医師数ではないと考えてよさそうです。地域医療協会の専属医師が50名ほどと考えて良さそうです。50名余りで50ヶ所の施設を運営できるはずもありませんが、地域医療運営協会所属でない医師が勤務することによって成立していると考えて良さそうです。

もちろん地域医療振興協会は基本として受託運営ですから、すべてを直轄の専属医師で構成する必要はありませんが、

    このほか、県ごとに卒業生が50人近く育っており

ここが個人的にはもっとわかりにくかったと言うか、あさっての方向に考えて理解するのにエラく時間がかかりました。わかってみれば何事も単純なのですが、「卒業生 = OB or OG」であり「OB or OG = 自治医大卒業生」で良いはずです。自治医大設立以来の卒業生が各都道府県に50人ぐらいはいるはずであり、自治医卒の医師にも協力を強力に要請できる関係があると仰られているで正解だと思います。

地域医療振興協会(協会)の持ち駒医師は、

  • 直轄50名余り
  • その他の自治医卒のOG or OB(都道府県ごとに50人弱)と密接な協力関係

自治医大の卒業生の結束は非常に固いと聞いた事がありますが、協会からの要請が大きな影響力がある事が確認できます。「そうだろうな」とは思ってはいましたが、協会専務理事の要職にある者が公言できるのですから、本当に強いと解釈して差し支えなさそうです。


第2部

Q.台東病院は総合診療科を柱とした病院。総合診療は協会の理念とする医療と見受けられる。一方、光が丘は中核的で専門的な医療機関として誘致され、運営してきた経過がある。整合性は?

A.大きな病院では総診でやれるわけがない。ただ、今は大学病院でさえ総合診療部を置いている。北社保もうわまちも、救急と総診が基幹。光が丘であっても、主体は救急と総診だ。光が丘でやるとしても救急と総診がいちばんのキーになると思っている。

「うわまち」とは前にも取り上げた横須賀うわまち病院の事ですが、横須賀うわまち病院の小児科はホームページによると15人の小児科を抱える大所帯です。ここには小児医療センターが設立され紹介には、

近年、小児医療は専門分野が細分化してきています。しかし、こども達の生命および心と身体の健康を守るためには小児科の様々な専門分野を統合し、内科系外科系を問わず総合的に診療を行うことが必要です。そこで当院は小児科医療の様々な部門を統合し総合的な診療を行う部門として「小児医療センター」の設立をいたしました。

「小児医療は専門分野が細分化」している事は否定しませんが、成人分野とはちょっと傾向が違うところがあります。細分化された専門分野の「専門医でござい」と頑張れる病院はそうはありません。正直なところ大学病院とか、こども病院クラスの小児三次救急病院ぐらいです。これは今でもそんなに変わっていないと思っています。小児科である程度確立しているサブスペは新生児科ぐらいじゃないでしょうか。

これは小児科のサブスペの需要がさしてないと言うのが一つの理由になっていると考えています。私も一応は血液腫瘍をサブスペをしばらくやってましたが、勤務時代に聞いた話では、兵庫県の小児白血病発症患者は年間20人ぐらいだった記憶があります。そんなものの数ですから、ちょっとした病院でも内科がサブスペがずらりと並ぶのに対して、小児科は通常一つになるわけです。

二次救急以下の大部分は、小児の事ならとりあえず「何でも屋」の側面があります。当然ですが基本とするサブスペがあるので得手不得手はあるにせよ、ほんの2〜3人の小児科医でカバーしてしまいます。1人医長であってもあんまり率は変わりません。つうか、それが普通の形態です。

横須賀うわまち病院も陣容からして三次的なレベルもかなりカバーしていると推察しますが、主体は二次救急と考えて良いかと思いますから、かなりのサブスペも研修できて、なおかつ一般小児科もカバーできるぐらいの意味合いに受け取ります。自慢じゃありませんが、小児科医は小児分野なら今だって基本は総合医です。


ここでポイントは「小児科分野の総合診療医(小児科医)≠ 総合診療医」である事です。小児科医だって成人分野を診察する事はありますし、私だって今でもホソボソとはやっていますし、勤務医時代は内科当直として時間外診察をやっていました。ただその程度の力量で「総合医でござい」と自負している小児科医は稀かと考えています。言ったら悪いですが、たかだか「なんちゃって内科医」に過ぎません。

ですから専務理事が言う「総診」とは、現在妙に持ち上げられている内科を中心に幅広く診療すると言われている総合医と解釈するのが妥当です。小児科医から言わせると「なんちゃて小児科医」程度のものですが、小児も診察する事がある内科医ぐらいと見て良いかと思います。

ここも日大時代の様に小児科医をそろえられるのであれば、わざわざ「総診」なんて言葉を出す必要はなく、素直に小児科医が診察すれば良いだけです。それを

    光が丘であっても、主体は救急と総診だ

ここの「総診」は内科主体でなんでも診察する総合診療医を指すと私は解釈します。つまりは小児科医をそろえる事は非常に難しいと言っているに過ぎないと考えます。まあ、現実にも協会であっても難しいのですけどね。そうそう今でも日大光が丘病院小児科は、

小児総合診療科

こうなっています。


第3部

Q.4月以降も同程度の水準の医療を行うと区は言っている。言うは易し。医師、看護師を質量ともに確保できるか。最終的な配置の想定、4月の時点での確保の見通しは?

A.正直言って、今いらっしゃるスタッフの皆さんに地域を継続する思いがあるんだったら一緒にやってほしい。出発点でその人たちが少しでもいれば全然状況が違う。あとは我々としては、過渡的なところであれば、北、うわまち、場合によっては奈良も含めて支援できるところがあれば数十人の医者が数カ月の間、医師確保ができるまでサポートすることは不可能ではない。

 小児救急についても、総合医が診る。病院に振るか自分で処置するか。8割9割は自分で処置できる。入院は10人に1人、送り先さえあれば怖いことはない。光が丘がプライマリーを中心にやってきたのであれば、総合医も含めて、いるスタッフで受けられる病気は受けます、重症なものは転送しますという態勢を機能させることが大切。正直、こういう状況では初めて。全力を挙げて協力したい。

こっちの方が総合医の役割がはっきりしています。

    小児救急についても、総合医が診る。

な〜んか、最悪小児科医は1〜2人程度、もしくはゼロみたいな感触さえ抱きます。これも面白いのですが「4月以降も同程度の水準の医療を行うと区は言っている」に対し山田専務理事が明言した内容は、

    8割9割は自分で処置できる。入院は10人に1人、送り先さえあれば怖いことはない。

山田専務理事もどれほど認識されておられるかわかりませんし、色んな思惑があっての発言と考えますが、年間の小児救急だけでも8000人を超えています。そのうち1〜2割が処置できないとなると年間で1000人以上がお手上げになる事になります。チト多すぎる様に感じないでもありません。

私のような開業医レベルで自分のところで処置できずに他院に送る患者の数は、完全に専門外のものを除くと1000人に1人ぐらいでしょうか。多く見積もっても1000人に2人までいかないと思います。病院であってもほぼ同様かそれ以上として良いと考えます。気張って言うほどのものではありませんが、99%レベルではなく、もう一桁少ない99.8%とか99.9%ぐらいは自院で処置可能です。それが協会による運営ではもう二桁程度は下がって8〜9割としています。

どうしてもあんまり好意的な解釈になっていないのですが、どうも現時点のプランとして、とにかく小児救急は4月以降も継続するが、動員できるのは総合診療医、つまりは「なんちゃって小児科医」主体であり、それでもってカバーできるのは8〜9割程度であると明言されているわけです。ただ譲渡直後の4月から一定の時期は頑張るつもりもあるようで、

    過渡的なところであれば、北、うわまち、場合によっては奈良も含めて支援できるところがあれば数十人の医者が数カ月の間、医師確保ができるまでサポートすることは不可能ではない

「北、うわまち、場合によっては奈良」だってあり余る小児科医がいるわけではないでしょうから、外形上は小児救急を保ちながら、なんちゃって小児科医によるものに移行し、徐々に縮小の方針であるとも読む事はできます。協会も経営は大変シビアと聞きますから、病院経営全体からすると、そうなっても不思議はないかと存じます。


発言者の立場

山田氏は協会専務理事の要職におられます。協会内の発言力は知る由もありませんが、協会中枢の意見は十分に知る立場におられると思います。それと話した相手が問題の渦中にある練馬区議会議員です。そうなると話した内容は山田氏個人の見解とか見通しではなく、協会の決定事項のうち、公言しても良い範囲を話されたと考えるのが妥当です。

そうなるとこれは既に決定事項と考えて良いかと思われます。「そうしたい」レベルの話ではなく「そうする」レベルの話だと言う事です。それと協会の今回の問題に対する基本的なスタンスも窺えそうな部分はあります。

    正直、こういう状況では初めて。全力を挙げて協力したい

山田氏の実感はそうなんでしょうが、あくまでも日大に突然見放された光が丘病院を「頼まれて」援助するです。ただ急場の事なので十分な対応は必ずしもできないと考えても良さそうです。現実もそうだと思いますが、ポイントは練馬区との関係です。協会は練馬区に頼まれて善意で応援しているもので、練馬区の要求に対しても実現する様に努力はするが、急場の事であり必ずしも実現できない部分があるのは「当然である」です。

死んだ子の歳を数えるようなものですが、結果論として練馬区はもったいない事をしたような気がします。もちろん4月以降は蓋を開けてみないとわかりませんし、長い目で見ると「これで良かった」になるかもしれませんが、少々先行きは不透明な気がします。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/24 10:38 >自治医大の卒業生の結束は非常に固いと聞いた事がありますが、協会からの要請が大きな影響力がある事が確認できます。「そうだろうな」とは思ってはいましたが、協会専務理事の要職にある者が公言できるのですから、本当に強いと解釈して差し支えなさそうです。
何度も繰り返してこの医師人間集団の危険性について発言していますがこういった組織が日本の官僚組織に組み込まれることは非常に危険です。
他の東大グループとか慶応グループとかはそれなりの結束力はあると推測しますが
対立・自己批判もありうると思います。
この対策として(これも何度も発言していますが)昔、徳川家康が本願寺を東と西に分けたように第2自治医大を作って結束力を分裂させるやりかたが最も理にかなった対応と
考えます。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/24 10:50 >小児救急についても、総合医が診る。
個人的な意見として、乳児・幼児を総合医が診るのは
非常にたいへんではと思います。

OBOB 2011/11/24 13:30 地域医療振興協会にシンパシーを感じている卒業生は少ないと思いますよ。義務明けの行き場を失った医師の受け皿にはなっているようですが、基本的には所属自治体のコマなので人事の優先権は各都道府県にあります。東京都の病院に医者欲しいと言われて、出してくれる県はまずないでしょう。東京都だって出さないと思います。田舎の山・島より光ケ丘で働きたいと思う卒業生は多いのでしょうけれど。

卒業生ですが、第二自治医大どころか、自治医大不要論(発展解消?)がもっと盛り上がってもいいと思っています。実効性はともかく、これだけ全国津々浦々で奨学金制度が行われているのですから、毎年1億からの供託金を自治医大に払うこともないでしょう

BugsyBugsy 2011/11/24 13:39 OBさまが言いたいことをおっしゃったので割愛します。

大学医局制度も事実上壊れたのです。従って医師集団の新たな編成とすれば医局とは異なってくるのも自然の勢いですね。
一声かければ数十人の医者が なんて今の大学教授にはもう吐ける台詞ではありません。地方自治体もそろそろ気づいています。だからこそ辺地にも関わらず医師を送り込んでくれる こういった団体は歓迎されるはずです。

結束力の強い団体ほどドスの利いたペナルティーの手法を熟知しています。
医局では所払い、僻地送りなんてありましたが ここはどうやって結束力を維持しているのでしょう。そこに個人的に興味を感じました。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/24 14:40 OB様

>卒業生ですが、第二自治医大どころか、自治医大不要論(発展解消?)がもっと盛り上がってもいいと思っています。実効性はともかく、これだけ全国津々浦々で奨学金制度が行われているのですから、毎年1億からの供託金を自治医大に払うこともないでしょう

私の考えとベクトルは逆ですが、ほぼ100%自治医大解散はないと思います。理由はまだ
へき地があるからです。
ただ、議論としてはおっしゃることは正論ですから自治医大不要論は出てくる可能性は
あると思います。おもしろい議論としてだけだと思います。
あと、大阪などへき地がない所とかすでに不要と判断した地域の都道府県が出さないとされる可能もあると思います。ただ、これは法的な契約と思いますので可能かどうかは不明です。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/24 15:14 Bugsy様

昔の大学医局制度は色々な問題点もあったとは思いますが、官から独立した組織であった
と理解しています。ところが自治医大グループの組織は官そのものです。
すでに圧力団体としての日本医師会も現実には存在しない状況で自治医大官僚制度(官制医局)による医師国家管理体制はどうかなと思いました。

luckdragon2009luckdragon2009 2011/11/24 15:16 ひとまず、今の心配は、東上線沿いの練馬、志木あたりの小児科医療かな...。

名前名前 2011/11/24 16:37 東京西北部は、相対的に若いカップル・子あり世帯が多いところです。
関西で言うと、枚方あたりの感覚かなあ。医療資源でいうと関西医大(順天堂に相当)があり、その次の枚方市民が光が丘といったところでしょうか。ただ、その次の総合病院が練馬区にはありません。

小児科開業医が少なくなるとともに、核家族と宵の口のコンビニ診療(塾がおわってからの受診)があって、かなり前から、光が丘小児科は崩壊していたんでしょう。
http://www.phcd.jp/blok-bukai/tokubetuku/kenshu/080821/nerima_kodomo.pdf

光が丘は当初は医師会設立、その後日大傘下になりましたが、医師会時代の「地域に開かれた医療」という名残があったのかもしれませんけど。

真の意味の救急や小児の難しい疾患は、順天堂で対応できますが、昨年の清瀬小児病院閉鎖といい、今回の光が丘といい、子育て世代の安心感が失われたという感覚です。

一般的内科医一般的内科医 2011/11/24 23:00 練馬区からは地域医療振興協会に対して、現在の光が丘病院に隣接する公園に5年後に新規の病院建物を建設するという説明がありました。

いちおう箱もの行政で釣ってはいるようですね。

ママサンママサン 2011/11/25 13:28 >名前さま

>かなり前から、光が丘小児科は崩壊していたんでしょう。

はずれ。現在でも、光が丘存続を一番強く訴えているのは小児科。
土日祝祭日夜間で、光が丘が受けているのは、都内の小児救急指定病院平均の三倍。
それが、
「送ります」
に変わったら、周辺の二次、三次病院がどうなることやら。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/25 14:59 >自治医大設立以来の卒業生が各都道府県に50人ぐらいはいるはずであり、自治医卒の医師にも協力を強力に要請できる関係があると

もうすぐ医制150年ですが私が知る限りこの医制150年の間に日本全国の各都道府県それぞれに50名のエージェントがいる医療組織は存在したことはありません。

一部にOB様の言われるように正論を出される方も存在すると理解していますが
エージェントとして組織に所属する沈黙される方が大多数と思います。

さらに、日本的な官僚行動原理から
2007年12月4日の天皇・皇后両陛下の自治医大の行幸
www.jichi.ac.jp/lib/info/08-1.pdf
を考えると自治医大不要論(発展解消?)は100%ないです。

元法学部生元法学部生 2011/11/25 16:54 >はずれ。現在でも、光が丘存続を一番強く訴えているのは小児科。
>土日祝祭日夜間で、光が丘が受けているのは、都内の小児救急指定病院平均の三倍。
>それが、
>「送ります」
>に変わったら、周辺の二次、三次病院がどうなることやら。

近隣で子供を相手に商売してる医者じゃ無い人間の感覚としていうと、日大光が丘ってまさに城北4区180万人を帝京大とともに支えている三次病院・日大板橋の別棟というか予備というか裏口というか、ともかくセットだったんですけどねぇ。

yamttyyamtty 2011/11/27 02:50 自治卒です
6年間全寮制で結束は固かったです。卒業すれば一人で誰も助けてくれない状況でプライマリーケアすべてをやらないとアカンという切羽詰まった動機が植え付けられます。
奨学金や貸預金を全額返せばどこへ行こうが自由ですが、返せない者はそれぞれの都道府県の事情で行政に9年間は縛られます。研修医制度のない時代で出身都道府県の大学医局にも属せず専門研修なんて夢でした。何とか専門性を出したくても僻地での需要に決定されてしまいます(マイナー科なんて成れない)。一人での僻地勤務ができなければ行政職の道も勧められます。行政職も医療の僻地です。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/27 07:43 yamtty様
>行政職も医療の僻地です。
同意します。実は日本の最後の秘境(へき地)は厚生労働省でしょう。
ただ、いわゆる医局(民)にいじめられた(無視された)から官制医局を作る行動原理には
疑問を持ちます。この行動原理が元々の出生時(自治医大成立時)に遺伝的に組み込まれた
ものなのか。環境因子によるものなのか。それともその両方によるものなのかは議論があってしかるべきと思います。
ただ、事実として繰り返しますが、医制百五十年の歴史において各都道府県毎に50名前後の
エージェントが存在し、なおかつ継続して人数が増え続け拡大してゆく医療組織は自治医大組織しかありません。これは日本の医療制度において非常に危険な状態と私は考えます。

OBOB 2011/11/28 16:00 京都の小児科医様
危惧なさっている事はよくわかります。一方で今や自治医大卒はそれほど一枚岩ではないのです。特に最近は学生も変化していますから、マイナー志向は勿論、義務を粛々と努めてハイサヨウナラな人、果ては田舎の間は子作り子育てで休みっぱなしで義務はむにゃむにゃ…なんてのも実際にいます。ただ、大学で教員しているOB達(黎明期の卒業生達)はオール自治医大などと言って全員をまとめたがっているようですし、その先に官製医局を見据えているのだとしたら恐ろしいですね。

ところで、自治医大卒業生と地元医大医局との関係性は大きく2パターンあります。
1.協調 
地元医局に入局、キャリアもそこそこに積める。職場も大抵混成チームに。多くは義務明けも県に残留します。
2.対立 
地元医局を下に見ている(逆に下に見られているのに気付かない)。彼らは自治医大大好き、義務明けは栃木に帰る!となります。

現在自治医大で教員しているOBは多くが対立軸の中で栃木に帰ってきた者たちですから、学生に重大な影響を与える環境因子にはなり得るでしょう。

個人的に思う自治医大連合の問題点は、実質「官」のくせに「民」の皮を被ってやりたい放題、いいとこ取りしていることだと思ってます。「学校法人」自治医大であり、「公益社団法人」地域医療振興協会なのです。

vinvin 2011/11/28 22:21 日大光が丘病院の存続を求める区民の会の公式ホームページで、説明会の質疑応答の議事録が載ってます。医療系ネットに流れている情報がほぼ網羅されておりかなり質が高いです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/29 11:12 vin様がご提示された。
日大光が丘病院の存続を求める区民の会の公式ホームページ
http://www.geocities.jp/kuminnokai/TOP.html
質疑応答の概要についてからですが・・・
平成23年11月25日開催
「新病院の開院に向けて」日大光が丘病院の引継ぎに関する住民説明会
@光が丘区民センター
質疑応答概要(敬称略)
回答(藤来) 日大が地域に貢献していないなどとは思っていない。山田常務理事の小児救急を総合医が見るという発言だが、本人に確認したところ、「光が丘ではそんなことはないと思うが」という前段があったということだ。光が丘では、基本的には小児科医がみる。
患者さんが大勢来られて、内科総合医が見る場面はあるかもしれないが、小児科医が不在の状態で総合医が見るということはありません。光が丘の医師は、光が丘で確保する。めどはついている。
だそうです。

京都の小児科医京都の小児科医 2011/11/29 13:36 OB様

自治医大の分析ありがとうございます。 
周知のように
来年学長も引退されますし
高久学長、来春勇退へ 後任候補は月内に選出 自治医大http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20111116/660944
そろそろアカデミックな自治医大論で出てくる必要があるとあらためて思いました。

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