新小児科医のつぶやき

2012-01-27 金曜入院・月曜退院・午前中退院

1/26付朝日新聞デジタルより、

金曜入院と月曜退院が多い病院、診療報酬減 厚労省方針

 厚生労働省は、入院期間が長くなりがちな「金曜入院」や「月曜退院」などの割合が高い病院について、病院側が受け取る入院基本料を減額する方針を固めた。不必要な医療費を抑制するねらい。診療報酬改定を議論している中央社会保険医療協議会で了承されれば、4月から実施する。

 厚労省によると、金曜日に入院した患者の平均入院日数は18.14日で、曜日別で最長。最も短い水曜日の入院患者より3日余り長い。一方、退院の曜日別では、月曜日が17.79日と最も長く、最も短い土曜日退院とは3日近い差があった。

 金曜日の入院は全体の14%、月曜日の退院は11%で、曜日別で見ると少なめ。ただ、厚労省は、治療を行わないことが多い土日を挟んで入退院させることが、入院日数を長くして医療費を押し上げる一因になっていると判断。高齢化で医療費が年々増えるなか、効率化のために見直すことにした。

この記事なんですが朝日サイトが有料化になっているため、この後は

購読されている方は、続きをご覧いただけます

私は購読していないので読めないのですが、紙面でこれをこれを読まれたトクダス様によりますと、

朝日新聞、2012年1月26日、1面の記事によれば、
上に加え、「午前中退院」が多い医療機関についても、
退院日の入院基本料を減額する方針。

ほぉ、午前中退院も減額だそうです。それでもって朝日は1面記事でこれを報じたようです。これのソースのソースになりますが、1/13付中医協資料「平成24 年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理(案)」に掲載されています。

(2)一般病棟入院基本料算定病床、特定機能病院入院基本料算定病床について、

患者の心身の状況や医学的必要性以外の理由で入院していると推定される場合や、退院日のような入院時間が短い日の入院料といった効率化の余地のある入院について検討を行う。

  1. 金曜入院、月曜退院の者の平均在院日数は他の曜日の者と比べ長いことを勘案し、一般病棟入院基本料及び特定機能病院入院基本料算定医療機関のうち、金曜入院、月曜退院の割合が明らかに高い医療機関について、手術や高度の処置等を伴わない土曜、日曜に算定された入院基本料の適正化を行う。

  2. 退院日について、昼食前の退院が3/4を占めているが、入院基本料は他の入院日と同様の評価となっている。一般病棟入院基本料及び特定機能病院入院基本料算定医療機関において、午前中の退院がそのほとんどを占める医療機関について、一定期間以上の入院であって、高度な処置等の伴わない場合に、退院日の入院基本料の適正化を行う。

この金曜入院・月曜退院の診療報酬削減ですが、どういう程度・目安で行われるかが注目されるところです。朝日記事を信用するとしたら、

    金曜日の入院は全体の14%、月曜日の退院は11%で、曜日別で見ると少なめ。

この部分はかえって信用できると判断してますが、こういう指摘の時に大好きな「平均」では金曜入院、月曜退院の比率は他の曜日に較べて「低い」となっています。低いが金曜入院、月曜退院の患者の平均在院日数は他の曜日の入退院に較べて長いので診療報酬削減のペナルティを課してまで「さらに削減」するとの決定が下ったようです。中医協資料では、

    割合が明らかに高い医療機関

この「明らか」の基準がどのぐらいに定められるかです。平均が基準なのか、平均の1.5とか2倍程度が基準なのかの情報は持っていません。そもそも現在でも比率の低い金曜入院・月曜退院の適正な比率なんてものをどうやって算出・定義づけるのかは興味深いところです。



えらい重箱だの話が医療関係者から出ていましたが、それについては今日はあえて省略します。狙いはなんだろうです。もちろんストレートには入院日数の短縮による医療費削減ですが、それだけとは思えないところがあります。平均在院日数を短縮したければ、こんな重箱を突付く必然性が認め難いからです。本当にそうしたいのであれば、政策誘導により「平均在院日数○○日であれば△△加算」とか現在のトレンドである「減算」としそうなものです。

こういう政策誘導は時に第二弾、第三弾を構想していたり一石二鳥、一石三鳥を実は狙っていたりがよくあります。もちろん全部が実現するわけでなく、かつての5分ルールのように消え去るものも多いのもまた事実です。今回の直接以外の他の狙いをあえて推測して見ると、

  1. 金曜入院を絞る事による土日の入院患者数減少
  2. 月曜退院を絞る事による土日退院の促進

こうじゃないかと思っています。金曜入院抑制による土日入院患者数削減は、病床利用率低下に結びつきます。これに午前中退院の抑制を絡めると、さらに病床利用率が低下します。午前中退院の経営上の意味合いは、午前中に退院した病床に午後に新たな患者が入院すると計算上で病床利用者2床になるところです。良い方に言えば「1日でも早く入院治療を始めたい」の患者ニーズにも副っているとも言えます。

午前中退院の意味合いをあえて付け加えておくと、退院後の家庭(ないし他施設の受け入れ)も理由に挙げて良いかと思います。ピンピンして退院したのならともかく、退院後も一定の療養が必要であるなら、それに対しての受け入れ準備も必要です。退院後の対応にしても昼間の方が動き安いのは当たり前です。そんなに病院での昼食が食べたいのだろうかと思わないでもありません。

それでも経営としては入院患者数は減った分を埋め合わせしないといけません。そのためにありえそうなのは、

  1. 土日に救急患者を入院させる
  2. 午後退院後に入院患者を入院させる。この延長線上で平日夜間の救急患者を入院させる

ご存知のように病院経営はほぼ満床状態で回転させないと黒字が出にくい構造になっています。考えれば救急医療が拡大すればそれも医療費増大の原因にはなるのですが、それはそれ、救急医療で増大する分には厚労省の政策的には現時点では問題なしです。24時間365日デパート救急体制の確立は医療費削減と別次元でOKとなっています。

もう一つの月曜退院回避の為の休日退院の促進ですが、月曜がダメなら火曜と言う意見は当然出てくると思います。これについてはそれこそ平均在院日数の縛りでフォローされるかと思います。これも今までは平均在院日数の短縮は加算条件でしたが、これからはトレンドである減算条件で持ち出されてくると見ます。そうなると月曜退院の減算を避けるために、土日に退院を行うと言うのが出てくることになります。平均在院日数の短縮にも効果があります。


厚労省の目標は24時間365日デパート救急体制の確立が現在の葵の印籠ですから、それに副う施策については「やって当たり前」になります。もちろんもう一つの大義である医療費抑制。削減を行いながらです。24時間体制は病院だけの問題ではありません。在宅も当然ですが連動する事になります。病院での入院期間を短縮した後は、状態にもよりますが在宅医療への移行が必要になります。

病院の入院日数の短縮のためには詰まるところ365日24時間いつでもの入院だけではなく、退院体制もある方が望ましくなります。24時間の退院は病院ではなく患者にさすがに影響が大きいですからないとしても、365日退院体制は出てくることになります。当然のように退院後に在宅医療として引き継ぐ側も365日体制がないと「切れ目のない医療提供体制」になりません。


誤解無い様にお断りしておきますが、医療体制としてそうなる事自体は医療人として広い意味で反対していません。患者側だってもちろん異論は無いと思います。在宅医療についての異論は長くなるので今日は置いておきます。最大のネックは理想を実現するための医療従事者が足りないだけでなく、医療費も足りないと言う事です。全く足りない状況で政策誘導だけで推進していけばどこかで大きな皺寄せが生じます。

限られたパイの中でどこかを大きく取れば、他のところの機能は弱体化します。もっともそういう意図の布石を打ったつもりでも、それが必ずしも活きないのが厚労省の誘導政策です。いろいろ懸念を書きましたが、次回改訂ではアッサリ消える事も十分にありえます。今回のも少々無理筋の気配がプンプンしています。

耳鼻科医耳鼻科医 2012/01/27 08:19 おはようございます.はじめまして.

これって,仕事や学業を大事にする青壮年に対して,週末を利用した手術を行っている外科系施設も「存在してはならない」ということかしら.
耳鼻科では最近みられるようになってきた方策なのですが……
形成外科,眼科などの先生方も影響をうけないかしら.

当直明け当直明け 2012/01/27 08:26 やぬを得ない状況の金曜日緊急紹介入院も病院側としてはNGという訳ですね。
患者には金曜日には急変しないように告知すべきですな。

当直明け当直明け 2012/01/27 08:27 ×やぬを得ない
○やむを得ない

YosyanYosyan 2012/01/27 08:41 なんつうか、入院する事情は様々なのに、一律で網をかけようとするから無理が出るわけです。もちろん一律政策に対し、一律対応して問題が生じたら、一律対応をやった方が悪いになるのは「いつもの事」ですが・・・。

浪速の勤務医浪速の勤務医 2012/01/27 08:59 入院して数日は、状態が急変したりしないか、特に気をつかいますから
週末に入院なんかして欲しくないですね。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 09:40 お笑い厚生労働省の発表がなぜ、週の後半・金曜日などに多いのかの突っ込みは別にして

大安・退院問題の方が重要では
入院中の母が退院することになりました。退院するのに一番いい暦(大安、先勝)等を教えて下さい。よろしくお願い致します。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1313073098

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 09:44 あとこの(下記)データが知りたいのですが

逆に病院の休みの日を水曜日にすればいいじゃんとかはなしですか?もしくは水曜日も
休みにとか

>厚労省によると、金曜日に入院した患者の平均入院日数は18.14日で、曜日別で最長。最も短い水曜日の入院患者より3日余り長い。一方、退院の曜日別では、月曜日が17.79日と最も長く、最も短い土曜日退院とは3日近い差があった

テキサンテキサン 2012/01/27 09:51 正直、週末の「空きベッド対策」をしている側面は否定できないと思います。法的にも医師や病院の裁量範囲内と言えるでしょう。
厚労省(中医協)が逆インセンティブの網をかけるくらいなら、むしろ週末の病棟の人員配置や検査体制をウィークデイと同等にする、という施設基準を設ける方が理にかなうと思います。
ウィークデイの人員を若干薄くして週末に回し、7日間を均等にする・・計算上は簡単ですが、現実的には無理でしょうかね。

当直明け当直明け 2012/01/27 09:52 月曜日退院対策として当然事務の日曜出勤もしくは会計後制度が一般的かと思うんですが
日曜午後の退院と翌月曜日退院による減算ではどちらが病院としてはプラスになるんですかね。

また本当は午前中退院で良いのに病院の都合で午後退院とかにされたらイヤですね。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 09:52 >逆に病院の休みの日を水曜日にすればいいじゃんとかはなしですか?もしくは水曜日も
休みにとか
→もしくは(日曜日に加えて)水曜日も休みにとか

厚生労働省は
データを踏まえて
仏滅・友引などの退院患者は大安などの退院患者に比べて予後に影響があることは
ないとぜひ発表してほしいです。

参考 2月六曜・月齢・旧暦カレンダー
http://www.ajnet.ne.jp/dairy/?yy=2012&mm=02&history=-3

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 09:56 >また本当は午前中退院で良いのに病院の都合で午後退院とかにされたらイヤですね。

先勝・・先んずれば勝の意味で、早ければ吉。万事朝から昼までにすれば障りなしとされています。
先負・・先勝の逆で、先んずれば負けるの意味。万事朝から昼までが悪く、昼過ぎからは吉とされています。
知っておくと便利な 石屋さんの豆知識 その18 より
http://www.harasangyo.co.jp/reader/file18.html

当直明け当直明け 2012/01/27 10:01 結婚式場みたいに仏滅の日は割引とか。

一精神科医一精神科医 2012/01/27 10:09 拝読しました。対象は一般病棟、特定機能病院とあるのでうちは関係なさそうですかね。

精神科ですと、確かに急性期系の病棟だと早く退院させて平均在院日数を減らしたいという病院側インセンティブもあると思います。もっともプシコを1か月で出すのって、一部の”新型うつ”のようなものの休息入院以外、かなり大雑把な治療ですが。

それ以外ですと、長期入院がまだまだ一般的ですので、一日二日早く退院したところで経営に影響はありません。むしろ、手薄になる週末前に退院させて、何かトラぶった(病状急変というよりも社会的に何かやらかしてしまった)時の回転ドアとなるのを嫌がって、月曜ないし週の前半くらいまでで退院、というのは結構あります。

それはそうと、土日に退院させたいというのは、迎えにくる家族が勤め人の場合、それなりにニーズあると思うのですが。まあ家族が病気で入院してるんだから仕事くらい休んで来いよ、とも言えますが(これはムンテラも同じ)。

sasimininjasasimininja 2012/01/27 10:39 >また本当は午前中退院で良いのに病院の都合で午後退院とかにされたらイヤですね。

午前退院だろうと午後退院だろうとDPC上はコストは同じ、一日扱いです。
午前中に退院させて、同じ部屋に午後から入院させれば、一ベッドで二人分の入院コストがとれます。
だから、むしろ午前中退院が推奨されているはずです。

JSJJSJ 2012/01/27 10:45 金曜入院、月曜退院を減らしたい という意図は、その善し悪しは別にしても 分かるのですが、午前中退院を抑制して 午後退院を推奨したいのですかね?従来の厚労省の政策誘導の論理からすると、そうなるはずなんですが。
そうやって、夜間の救急入院を増やさせよう、というのは一解だとは思いますが、ちょっとムリ筋のような気がします。

ところで 患者側から見ると、午後退院するよりも午前中退院したほうが わずかながらも入院費が安くなる、という話ですよね。
先日の 紹介状なしの病院の初診料の話といい、もしかして2012年は厚労省の医療政策手法の転換が始まった年なのではありますまいか。
つまり従来は、医療機関の損得で誘導しようとしてきていたのを、患者の損得によって直接患者を誘導することにしたのではないかしらん、と。つまりこの場合で言うと、厚労省の意図するところは午前中退院の推奨ではないかと。


ところで、私はテキサンさんに賛成です。
本来 病院(医療機関は ではないですよ。個人商店はそれぞれ定休日を設定したらいいと思います)は、そうあるべきだと思います。そうなれば当然 夜も宿直ではなく夜勤です。

JSJJSJ 2012/01/27 10:53 ああ、違った。読み違えてました。
個々の患者に、「明日 午前中に退院すると、午後退院するよりお安くなりますよ」というような話ではないですね。

上のコメントは無視してください。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 11:01 >これのソースのソースになりますが、1/13付中医協資料「平成24 年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理(案)」に掲載されています。

すいません。これのソースのソースのソースになりますが1次データは何でしょうか

通行人A通行人A 2012/01/27 11:01 >だから、むしろ午前中退院が推奨されているはずです。

だからこれを厚労省は是正したいわけ。

YosyanYosyan 2012/01/27 11:04 京都の小児科医様

 >すいません。これのソースのソースのソースになりますが1次データは何でしょうか

お手間ですがセルフでお願いします。中医協資料は膨大なので探すのが大変なもんで・・・。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 11:30 Yosyan様
すいません。
ちょっと今忙しいですが、見つかったらUPします。

BugsyBugsy 2012/01/27 12:22 あの
月曜日も手術予定枠がある うちらにどうせよと。
金曜日がまずいのなら水曜日入院ですか。ムンテラ以外やることがありませんが。
入院費も増えますがね。

sasimininjasasimininja 2012/01/27 12:50 おおっと、本文読んでなかった。
午前中退院の話もくっついてたとは!
アスペみたいな書き込み申し訳ありませぬ_(._.)_

地方公立外科医地方公立外科医 2012/01/27 13:22 うちのような経営についてあまり考えない病院では、午前中退院も、金曜日入院も、ベッドを埋めて収益を増やすため、という意識はありません。むしろ患者側のニーズがあってそうしていることが多いと思う。
こんなことをいちいち取り上げて、少しでも医療費の削減をはかろうという考えのなんと狭いことか、せこいことか。
いっそ、入院日と退院日は、入院基本料は一日単位でなく、一時間単位で計算します、と決めてもらった方がすっきりします。

薬価の計算の仕方を連想しました。
薬価の1円未満については、四捨五入じゃなくて、五捨六入で計算するのですよね。初めて見たときには、なんとせこいことか、とあきれてしまいました。

卵の名無し卵の名無し 2012/01/27 13:57 >だからこれを厚労省は是正したいわけ。

厚労省に巣食う四流低能厚顔無恥無知無能放屁汚職チンカス税金泥棒に「是正」なんちゅう高度の知的作業ができるわけがない。
財務省の医療費減額福祉切り捨て政策(まーこの財務省立案もタコが空腹で自分の手足を見境なく食っちまうのと同じバカ政策だけどねw)をドアホの手下放屁肛漏症がアホにアホバカを上塗りして作文したのが今回の詐欺改訂なだけ。

やっぱ、肛漏症も罪務症もイラン、なw

JSJJSJ 2012/01/27 13:58 ミソつけましたが、気を取り直して

月曜退院の抑制は、休日に会計窓口が開いていればいいだけなので(彼等には代休があるだろう)無問題。でも もともと少ない月曜退院を医療費削減につながる程に抑制するって、どのくらいの数字にしたいんだろ?
金曜入院の抑制は、休日にも緊急ではない予約入院ができる体制を作る必要があって、医師も休日出勤しなければいけませんね。電話番だけってわけにはいかないことは明らかだから、当直医には任せられないですよ。いっそ、これを機に、医師も交代勤務制になれば それはそれで良いですが。厚労省ご推奨のクリニカルパスなら代医でも予約入院の受け入れくらいできるでしょう。それができない小病院は廃業してもらいましょう。

ここまでは、厚労省のお役人が考えていそうなことを思いつけるのですが、午後退院の推奨が分りません。午後退院が増えると何がいいんだろ?う〜ん、やっぱ救急ですか?大病院も小病院も等しく収益が悪化して、厚労省お望みの「集約化」に繋がる道が見えないのですが。

当直明け当直明け 2012/01/27 14:25 退院当日大した検査も治療もないのなら前日に退院汁!ということだろうと思います。

ToshikunToshikun 2012/01/27 15:09 今日の中医協に資料があります。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000215yd-att/2r98520000021634.pdf
あんまり意味のわかっていない朝日の記者経由で見るよりは自分で一次情報にあたることをお勧めします。

BugsyBugsy 2012/01/27 16:15 Toshikunさま

早速拝見しました。色々ありますが、自分の所属学会に関連する事項を読み直しました。
これは広く知られた事実なのかどうか存じ上げませんが、日本医師会とは別に日本学術会議の診療科別分科会ごとに ごく限られた少人数のお偉いさんが保険点数改正のたびに厚生労働省に呼ばれて諮問にあずかります。

その際点数を上げたり、保険適応未認可の検査や手術法などを適応してもらうように前もって決めて諮問にあづかっています。一番熱心なのが整形外科だと仄聞しています。沢山の項目の保険適応を認めてもらう勢い その代り国の言い分の主たる薬価の減点には目をつぶらざるを得ないようです。言い方をかえると、実際に行った検査や手術といった医療技術に保険点数の重点がシフトして ただ寝かせておくだけの入院や投薬への国庫からの支払いは徐々に減らして 後は在宅へと移行させるといった雰囲気のようです。これが糖尿病の検査云々の点数を上げれば どかんと大きな予算が必要ですが マイナー診療科だと認可しても全体で影響が少ないので マイナー外科こそ言いやすいという事実もお偉いさん連中を勢いづかせていますね。

漏れ聞いていた内容と提示いただいたファイルに中身はよく似ています。学会の上申内容に沿った内容な項目がそのまま並んでいたのに驚きました。
認めてもらうから 入院日数の減少もバーターにせざるを得ないのでしょう。細かい点数までは官僚が計算するので 学会のお偉いさんたちにも太刀打ちは出来ないそうです。ただ最新鋭の手術法に関しては学会側の意見はよく通り、じいちゃんたちも鼻高々です。実は年間の適応症例が少ないので 採択してもどうということがないからです

考えてみれば病院では緊急入院も予定入院のベッドの配置は病棟の係長や婦長が取り仕切っています。勤務医が異論を挟んでも管轄が動かしようがありません。これはナース側が納得すれば勤務医を素通りして話は進むでしょう。むしろナースや事務方の勤務シフトにからめて 彼らこそ異論を出しそうに思います。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/27 17:23 Toshikun様
ありがとうございます。 ただ、これは私の理解では2次資料です。
下記のように具体的な数字が出ていますので1次資料とは何という調査で
その調査結果が提示されている必要があると思います。
といいいますのは、調査が日本の病院を代表しているかどうかの検証も必要と
思います。

(見落としがあるかも知れませんが)たとえば医療経済実態調査では
曜日別はわからない気がします。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/10/tp1019-1.html

>厚労省によると、金曜日に入院した患者の平均入院日数は18.14日で、曜日別で最長。最も短い水曜日の入院患者より3日余り長い。一方、退院の曜日別では、月曜日が17.79日と最も長く、最も短い土曜日退院とは3日近い差があった。
>金曜日の入院は全体の14%、月曜日の退院は11%で、曜日別で見ると少なめ。


>あんまり意味のわかっていない朝日の記者経由
マスコミ・メディアは官僚の代弁者と理解しています。
厚労省の〇〇調査によるではないのが味噌です。

マイナー科医マイナー科医 2012/01/27 18:28 当院(公立)では土日入院が出来ないため(緊急入院は除く)、月曜オペの患者は必然的に金曜入院となります(手術日が火〜金であれば前日入院)。まあ公立病院では土日入院は難しいと思いますし、オペ日も枠が決まっていて簡単には動かせません。金曜入院がだめであれば木曜入院にするしかなく、かえって在院日数が増えて医療費は増えます。

退院日にしても、疾患・手術により自ずと必要な入院日数が決まってくるわけで(それをもとにクリニカルパスを作っています)、それによって決まった退院日が月曜であってはいけないのでしょうか?

他にも緊急入院とか(常識的に認められる範囲での)患者の都合とか、入退院日に関して医療側でコントロール出来ない要素はあるわけで・・・。

「午前退院がだめ」に至っては、何を言っているのか訳がわかりません。馬鹿馬鹿しくて話にならない。

麻酔科医麻酔科医 2012/01/27 19:32 うちの病院は、予定手術の元気な患者さんはすでに、日曜日入院とか休日入院がめずらしくありません。午後入院も多くて、10時に退院させたベッドに14時に入院させて翌日手術でベッドを回しています。
>>「午前退院がだめ」
だったら、13時に退院させて、15時に入院させればいいだけ。
昼ご飯たべたてから退院。15時入院の患者さんは、ベッドメイクが終わるまで、談話室などで待っていて貰う。
最近6月の神戸の学会のホテルをネットで予約したんですが、安い理由がチェックイン18時という条件でした。別に、学会場で荷物を預けて、学会が終わってからホテルにいくので、その程度チェックインが遅くてもまったく問題ないですが、ホテルにとっては、チェックアウトからチェックインまでの時間が2倍になれば、部屋を準備する人員を削減できるし、予約を多めに取れるから安く売っても問題ないのかもしれません。麻酔科的には、患者さんが談話室にいようが病室にいようが、術前回診的には問題ありません。説明と診察は、病棟の説明用の個室でやればいいだけです。

JSJJSJ 2012/01/27 20:10 >15時に入院させればいいだけ
先生!指示は15時までに出していただかないと困ります!!

BugsyBugsy 2012/01/27 20:40 もう一回失礼します。
患者が午前中に退院してベッドメイキングすれば 次の患者が一日早く入院できていいじゃないですか。外来で休んでいる頭痛患者も夕方までは入院できますよ。いや 頭痛のなかでも酸素マスクをするだけで
なおる頭痛も存在します。一方器質的疾患がないのに 休憩のため数時間でも入院したい それが癒しの本質だろって梃子でも動こうとしない患者家族にも手を焼いています。
数時間の部屋売り こりゃ一休ドットコムと提携ですな。週末はディスカウントはないけどねって。

ToshikunToshikun 2012/01/27 22:43 京都の小児科医さま、
金曜入院、月曜退院の元データというか、中医協の資料のどこかで見たと思って探しました。
11月25日の中医協資料、医療提供体制(その1:入院医療/高度急性期・一般急性期、亜急性期等、長期療養、有床診療所、地域特性)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vpkq-att/2r9852000001vpok.pdf
の39ページから51ページでした。彼らの出している数字の根拠はDPCデータ。ということはDPC算定一般病床の全数調査データということでしょうか。N=844,938と書いてありますし、かなりの数を母数としています。(最初から電子データでやってくるので解析はこれまでとは異なりかなり容易なのでしょう)

ToshikunToshikun 2012/01/27 22:52 この資料を根拠としてくるとすると、金曜入院または月曜退院の患者が30%以上といったあたりが、この削減候補となる病院群で、この中でも土日にほとんど医療行為を行なっていない(ただベッドに寝かせているだけ)みたいな患者の入院料に対してペナルティとするというイメージでしょう。うちの近所の某病院では金曜入院させて土日外泊なんていうわけのわからんことをやっている病院もあるので、その2日のDPC入院料(入院直後なので医療費が高い)はあげないよ、という意味とみています。
DPC入院料になって全ての医療データを電子的に提出しているので、どんな医療行為をどのタイミングでどれだけ行ったかを厚労省が把握できる手段を彼らは手にしたので、今後の診療報酬改定では同じ手法でいろんなところから医療費を削りにかかってくると予想します。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/28 05:44 Toshikun様
多忙の中、本当にありがとうございます。これで状況がわかりました。すっきりしました。

一点だけ
Bugsy様が>細かい点数までは官僚が計算するので
と言われてますが、どこまでされるか疑問があります。
と言いますのは
たとえば、本調査は株式会社健康保険医療情報総合研究所
がされていますので・・・外注が主ではとも思いました。

luckdragon2009luckdragon2009 2012/01/28 07:13 うわー。このグラフ。誇張がすごいいですね。

> http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vpkq-att/2r9852000001vpok.pdf
P.44 のグラフの差は、結局 0.88 日なんですね。
グラフの横軸がすごいことになってますが。

luckdragon2009luckdragon2009 2012/01/28 07:26 twitter でも、同じ話題が出てました。
まあ、ここは目立ちますよね。

> https://twitter.com/#!/zakoji/status/162923354339291136/photo/1

YosyanYosyan 2012/01/28 07:33 Toshikun様

厚労省事務局提供の元ソース資料発掘ありがとうございます。週末に確認してみます。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/28 10:48 さらに元はここでしょうか
平成21年度「DPC導入の影響評価に関する調査結果及び評価」最終報告概要(案)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0630-7.html
元の質問紙には曜日についての記載はなくあとから報告に基づいて出されてように
思いました。

株式会社健康保険医療情報総合研究所
http://www.prrism.com/

京都の小児科医京都の小児科医 2012/01/28 11:23 だいたい、毎年数億円規模の調査であることが理解できました。

第9回厚生労働省公共調達中央監視委員会(第二分科会)審議概要
http://www.mhlw.go.jp/sinsei/chotatu/koukyoukansi/091221-2.html
【審議案件4】
審議案件名 :DPC導入の影響評価に係る調査及びDPC制度の在り方に係る検証等の補助業務
資格種別  :役務の提供等−調査・研究(A・B・Cランク)
選定理由  :総合評価落札方式、高落札率
発注部局名 :保険局
契約相手方 :株式会社健康保険医療情報総合研究所
契約金額  :495,505,500円
契約締結日 :平成21年6月1日
質問・回答あり
診療報酬体系見直し後の評価等に係る調査に必要な経費(「急性期の包括評価に係る調査に要する経費」及び「DPC制度の見直しに係る調査経費」)
http://www.mhlw.go.jp/jigyo_shiwake/h22_gyousei_review_sheet/pdf/0253.pdf

茨城の一勤務医茨城の一勤務医 2012/01/28 15:42  Toshikun様と少し違う見方かもしれません。証拠を出しにくいので投稿を躊躇しましたが、きちんとした原価計算(これが難しいのですが)をすれば、週末の稼働率をあげるための金曜日入院はDPC病院では(よほど稼動率が低くない限り)メリットがないことがほぼ明らかと思います(特に期間II以降)。DPC病院が金曜日入院をするとすれば基本は救急入院だろうと思います。しかも重症が結構いる(よく金曜日紹介がありますよね)ので在院日数が長くなるのは仕方ないのでは。
 かように、金曜日の救急入院は医師にとって負担が大きいので、そこに罰則を作るほど、まだ中医協はぶっとんではいないと信じて、あとは出来高でやっている病院の予定入院を減らしたいんですかね(でも、14%ってちょうど7分の1ですが...)。
 水曜入院の在院日数が短いのは水曜入院患者の病名をせめてDPCの6桁レベルで補正しないと真相は分からないだろうと思います。
 最後に月曜退院ですが、これも金曜入院と同じでDPC病院ではあまりメリットがないので、亜急性期あるいは施設転出が主因でしょうか。
 ただ、全体としては非DPC病院を急性期医療から追い出したい意図は見える気がしますが...。行きつく先はどこになるのやら。日曜夜と月曜朝のCPAOAが増えるのかしら。

医療事務員医療事務員 2012/01/28 23:56 若干詳細な内容です。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000215yd-att/2r98520000021634.pdf
P94

%は合算したもの。
11月にこの話が出たときは30%が目安とされていたようです。

http://www.ghc-j.com/ghcblog/index.php?e=632

当面は病床稼働率優先で意図的にやってる病院が対象ということでしょうか。

えむえむ 2012/04/20 15:36 はじめまして。

回復期、亜急性期病床のある病院の場合、分母がけっこう変わってきます。

たとえば一般病床入院者 100、うち金曜入院者 20、一般病床退院者 50、うち月曜退院者
10であった場合、「割合の合計」のもとめかたはどうなるのでしょう。

小学校では通分してから行うように教えておりますが、みなさまのご見解をご教示いただ
けませんでしょうか。

JSJJSJ 2012/04/20 16:10 >たとえば一般病床入院者 100、一般病床退院者 50、
50人は回復期リハや亜急性期に「転棟」ということだと思いますが、
違っていたらゴメンナサイですが、本件は 転棟も含めて対象病棟から出た時点で退院にカウントするのではないかと想像します。