新小児科医のつぶやき

2012-08-17 なんとなく面白かった情報

大元のソースは、平成21年7月5日付で日本助産師会島根県支部が出している平成21年7月5日付で出されている助産師業務ガイドラインに関する説明資料です。とくに「ガイドラインの活用の前提となる留意事項」が個人的には興味深かったので、ここを中心にお楽しみ頂ければと思います。ただ面白いと言っても「そこはかとなく」程度ですから、じっくり噛みしめて頂ければジワジワと味が出てくるぐらいのレベルですので宜しくお願いします。


前提となる留意事項と助産師業務ガイドラインの関係

前提となる留意事項は全部で9項目あるのですが、外野から考えればこの9項目は助産師業務ガイドライン(ガイドライン)を守るための必須事項に見えます。「前提」とは絶対必要条件になるはです。なぜかと言うとガイドラインは守るのが当然であるからです。とくに日本助産師会的にはそうなるはずです。ガイドラインを守らずに助産業務を行なう助産所は認め難いとするのが妥当でしょう。

ここでなんですが前提となる留意事項」を守れなかったらどうなるかです。島根県支部が出している資料は平成21年7月5日付であり、これは2009年の改訂に合わせて出されたものと考えるのが妥当です。2004年時点の前提となる留意事項は調べられませんでしたが、新たな留意事項が加えられたのであれば、加えられた時点で満たしていないところは「速やかに整備」が常識かと存じます。

「速やか」がいつまでかは幅があるかも知れませんが、初訂版が2004年、改訂版が2009年、そいでもって留意事項にあるのですが、

(9) ガイドラインは、産科学の進歩、出産環境の変化等をふまえ、少なくとも5年ごとに見直すこととする。

5年毎に改訂予定であれば次が2014年になります。「速やか」はやはり改訂後1〜2年ぐらいが目一杯でないかと考えます。5年もすれば新たなガイドラインが制定されるだろうからです。それと留意事項と言っても、基本的に助産師会も検討会に加わって賛成したもののはずですから、実現不可能な項目を無闇に付け加えたものと思えません。あくまでも「速やか」に整備実現されるものとして決められたとするのが妥当です。つま2012年時点では満たされていて当然と言う事です。


でもってなんですが、あくまでも私が捻って読みすぎているのかもしれませんが、前提となる留意事項が満たされなくとも、ガイドライン遵守のためには「必ずしも必要でない」に見えてくるのが不思議です。そんなはずがある訳ないのですが、

    ガイドラインの活用の前提となる留意事項

この表現が引っかかって仕方がないのです。何が引っかかるかと言えば、留意事項はガイドラインに含まれている感じがしない点です。ガイドラインとは別に自主的な達成目標程度の感触です。上記した改訂時期なんかは目標になるかもしれませんが、残りの8項目を挙げておきます。

  1. 産科医療補償制度及び助産所責任保険へ加入していること。
  2. 無床助産所(自宅分娩を取り扱う助産所)の場合もこのガイドラインに準じて業務を実施すること。
    また、無床助産所の取り扱い対象者は原則として移動所要時間1時間以内とし必ず母子共の緊急時の連携病院の確保をしておくこと。
  3. 助産所における分娩の取り扱いは、原則として、有床無床にかかわらず複数助産師で対応すること。
  4. 助産所におけるケア等の提供に際しては、十分なインホームド・コンセントの上実施すること。
  5. 助産所におけるケア等の提供に際しては、個人情報保護に努めることとする。
  6. 新生児蘇生法(NCPR)B コース修了認定を出来るだけ、すみやかに受けておくこと。
  7. 分娩監視装置を使用しない場合の分娩時の児心音聴取は、有効陣痛がある場合は、原則として分娩第1 期の潜伏期は30分毎、活動期は15分毎、第2期は5分毎とする。聴診時間は、いずれも、子宮収縮直後に60 秒間測定し、子宮収縮に対する心拍数の変動について児の状態(well being)を評価し毎回記録に残すこと。(院内助産との整合性をつけるため)
  8. 骨盤位の外回転術は実施してはならない。

ただの努力目標とするには項目の内容にムラがありすぎます。たとえば、

  1. 助産所におけるケア等の提供に際しては、十分なインホームド・コンセントの上実施すること。
  2. 助産所におけるケア等の提供に際しては、個人情報保護に努めることとする。

これらが必ずしも達成できなくとも良い努力目標とするには違和感がバリバリあります。つうか、わざわざ前提となる留意事項として書かなければならないものかどうかもチト疑問です。とくに、

    助産所におけるケア等の提供に際しては、個人情報保護に努めることとする。

これって「努めることとする」ってレベルの話なんでしょうか。個人情報保護法は2005(平成17年)に施行されていますが、確かに少なからぬ助産所では個人情報取扱事業者に該当しない可能性はあります。しかしそれ以前に医療情報になるはずです。どうも助産所の情報は医療情報にも該当しないと見なしている気がします。そうでなければ、到底書けない様な項目に感じてなりません。

はたして「前提となる留意事項」がガイドラインのための必須条件なのか、それとも自主的な努力目標なのかが疑問です。一応の答えもあり、

ガイドラインの活用の前提となる以下の事項にも十分留意して助産所業務を展開していただきたい。

これを読む限り、個人情報も含めて自主的な努力目標と解釈するのが正しそうな気がします。面白いですよねぇ。


産科補償制度と助産師業務ガイドラインの関係

産科補償制度については留意事項の筆頭に書いてあり、

    産科医療補償制度及び助産所責任保険へ加入していること

これはかなり忠実に守られているようです。日本医療機能評価機構調べです。助産所数のソースは日本助産師会のものとなっています。


Date 助産所数 加入数 加入率
H.22.6.3 444 437 98.4%
H.23.3.3 439 435 99.1%
H.23.5.18 439 437 99.5%
H.24.2.1 438 438 100.0%
H.24.5.7 442 442 100.0%

ごく簡単には日本助産師会が関知する助産所は100%加入ぐらいの解釈で宜しいかと存じます。ここでなんですが、非常に気になる事があります。産科補償制度の補償適用はかなりハードルが高い事は前にも幾度か触れましたが、その厳しい適用基準の中に、

胎児心拍モニターにおいて特に異常のなかった症例で、通常、前兆となるような低酸素状況が前置胎盤、常位胎盤早期剥離、子宮破裂、子癇、臍帯脱出等によって起こり、引き続き、次のイからハまでのいずれかの胎児心拍数パターンが認められ、かつ、心拍数基線細変動の消失が認められる場合

    イ.突発性で持続する徐脈
    ロ.子宮収縮の50%以上に出現する遅発一過性徐脈
    ハ.子宮収縮の50%以上に出現する変動一過性徐脈

これを満たすだけの検査体制が求められているわけです。平たく言えば分娩時には胎児心拍モニターが必要と言う事です。ガイドラインにも「嘱託医療機関へ緊急に搬送すべき母体の症状」として、

■胎児心拍異常(分娩第1、2期)

  1. 頻脈
  2. 高度変動性一過性徐脈
  3. 遅発一過性徐脈
  4. 徐脈
  5. 遷延徐脈

助産師が胎児心拍モニターを使用できるかどうかについて産科医に確認したのですが、ある意味なし崩し的なグレー対応だそうです。助産師が扱える分娩はガイドラインにも、

  1. 妊娠経過中継続して管理され、正常に経過しているもの
  2. 単胎、頭位で経腟分娩が可能と判断されたもの
  3. 妊娠中、複数回、嘱託医師あるいは嘱託医療機関の診察を受けたもの
  4. 助産師が分娩可能と判断したもの

この4項目を満たすものとなっています。ここも平たく言えば「正常分娩を見込めるもの」です。分娩が正常のうちは助産師がモニターをつける事は業務内と考え、そこで正常であるかどうかを見るのも助産師の業務内と取るそうです。ここで異常が認められれば、その瞬間に助産師による分娩適用は外れて、産科医による分娩に切り替わると言う解釈だそうです。つまり正常を監視するのは助産師の業務範囲に含まれるです。

ここを煩くからんでも仕方がないので「そんなものだ」と受け取って、留意事項を見ると、

    分娩監視装置を使用しない場合の分娩時の児心音聴取は、有効陣痛がある場合は、原則として分娩第1期の潜伏期は30分毎、活動期は15分毎、第2期は5分毎とする。聴診時間は、いずれも、子宮収縮直後に60秒間測定し、子宮収縮に対する心拍数の変動について児の状態(well being)を評価し毎回記録に残すこと。(院内助産との整合性をつけるため)

まずは分娩監視装置(胎児心拍モニター)を使用しない場合の定義が存在します。つまり「無し」でも構わないです。もちろん「無し」でも正常分娩で終れば不要ですが、分娩時には正常から異常に急変するのが常識です。だからこそ急変に備えてモニターを付けているわけです。この胎児心拍モニターの代用が

    分娩時の児心音聴取は、有効陣痛がある場合は、原則として分娩第1期の潜伏期は30分毎、活動期は15分毎、第2期は5分毎とする

だそうです。これでガイドラインが遵守できるのか、さらには産科補償制度の補償を受けられる条件になるのか私にはサッパリわかりません。少なくとも産科医がこれで代用できると主張すれば・・・認められる可能性は低そうに思います。


ちょっと派生問題

産科補償制度では胎児心拍モニターの分娩時の装着を必要条件としていると読んで良いでしょう。そこで出てきた素朴な疑問は、

    水中出産の時はどうするんだ?

個人的には好きではありませんが、水中出産も分娩のジャンルとして存在します。この時に産科補償制度を成立させるためには、水中での胎児心拍モニターの装着が必要になります。そんな事が果たして可能なのかです。この件について信頼できる産婦人科医から情報を頂きました。そういう装置があるのを「見た事がある」です。東京の日赤医療センターには、水中で装着可能で情報を無線で飛ばすモニターがあるそうです。

そりゃ凄いと思いました。東京の日赤には存在するのはわかりましたが、ポピュラーに存在するかどうかです。これも平たく言えば市販しているかです。これについてググって見たのですが、ついに確認できませんでした。でもきっとあるんでしょうねぇ。無ければ水中出産時の胎児心拍のモニタリングは出来なくなり、産科医療補償制度の適用外になります。

世の中、凄いものが必要に応じて開発されるものだと妙に感心した次第です。

ふぃっしゅふぃっしゅ 2012/08/17 11:18 Yosyan先生、こんにちは。今日は何度もコメント欄に登場して申し訳ありません。

産科医療補償制度の原因分析報告書の中でも、「イ.日本助産師会は『助産所業務ガイドライン』に記載されている『胎児well-beingの評価』とは何を示すかを具体的に掲載するよう要望する」と指摘されています。
http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/pdf/220003.pdf

たとえば、ドップラーで胎児心拍数を5秒ごとに計測して「12・11・14」と記録したとして、現在の産科の水準で言えばwell-beingを評価したとはいえないでしょう。
ましてドップラーの場合には、未だに記録用紙に印字されるタイプはなく、本当にその時間に計測したかの証明もできないものです。

水中に耐えるトップラーの前に、計測値と計測時間を印字できる機械の開発が必要かもしれません。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/08/17 12:44 改定版は所有していないのですが
(他の方も含めて何度か提示しましたが)助産所業務ガイドライン初版は(一部)ネットで見れます。

第7回「医療安全の確保に向けた保健師助産師
看護師法等のあり方に関する検討会」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/s0714-7.html
資料2
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/dl/s0714-7b.pdf
ただ、改めて見てみますと
目次から41ページのうち12ページしかみれないようです。
この後半部分か改定版が見たいと思いました。

YosyanYosyan 2012/08/17 16:15 ふいっしゅ様

胎児心拍モニターの件は産科補償制度の思わぬ副産物のような気がしています。機構が補償条件を設定する時には、当然の事ですが産科分娩施設を念頭に置きます。産科で出来そうなこと、もしくはやらしたい事を条件に盛り込みます。ところが補償制度は助産所にも及びます。

助産所にもよるでしょうが、補償条件に対する設備は整えざるを得なくなります。まさか産科とは格段に緩い条件でOKとはなりにくいです。同じ保険料を払って別扱いは難しいと考えるからです。水中出産の話はたとえですが、他の自然派出産であろうとも補償条件に準拠した医療整備が嫌でも求められるです。ま、助産所条件に産科医療機関が引き下げられる可能性は薄いでしょうねぇ。

BugsyBugsy 2012/08/17 17:30 このガイドラインには 以前から本ブログで部外者から見ても気になることがさらっと書いてありますね。

>移動所要時間1時間以内とし必ず母子共の緊急時の連携病院の確保をしておくこと。

助産所における分娩の取り扱いは、原則として、有床無床にかかわらず複数助産師で対応すること。

さて助産所設立時に連携病院の確保がなされ無事設立できたとして、途中で何らかの事情で連携病院が無くなった時に助産所業務の遂行は可能なんでしょうか。

もう一つは助産所で複数の助産師が設立時に存在したとして 途中でこれまたいなくなり、単独の助産師が分娩業務を行うのは可能なのでしょうか。

よく専門学会で疾患別にガイドラインというのはあまた存在するのですが ガイドラインから外れたら如何なる事になるのでしょうかね。
先日来話題に上っている助産施設が気になりました。

YosyanYosyan 2012/08/17 17:40 Bugsy様

ガイドラインと言ってもピンキリなんですが、前に熱傷で指が落ちた事件での助産師会の報告書では、ガイドライン違反を除名の根拠にしていたかと思います。その程度には使われるのは確かそうです。ま、ガイドラインは治療の上では参考程度の事が多いですが、トラブルがあった途端に金科玉条に変わるのは良くあることです。

麻酔科医麻酔科医 2012/08/17 20:25 *意見に対してメールを流しても返事がこなかったり大変であった。
メールできない県が半数ある。(助産所部会長談)
え、、うちの医局は、前世紀に、「連絡は全てメールで行うので、メールアドレスを取得して、メールを受送信できるインフラを整備せよ。」という決まりになっているので、いまだに、メールできない県が半数あるというのがよくわかりません。まあ、私もいまだにファクシミリとか、ポケットベルを使っていますが、ガラ携で、写メール送ったり_| ̄|○、本をスキャナーで取り込んでiPADで読んだりしています。ガイドラインとか、ちょっと調べればダウンロードできるんですから、電気とかテレビなみにインターネットって必要な気がするんですが、、、、。ということで、楽しく読ませて頂きました。

元もと保健所長元もと保健所長 2012/08/17 20:51 意外と思われるかもしれませんが、医師や助産師には守秘義務はありません。

刑法第百三十四条に、「医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。 」とあり、秘密を漏らしたら罰せられるだけです。

同様に、人殺しを禁ずる法律はなく、刑法第百九十九条に「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。」とあり、殺したら罰せられるだけです。

その点、保健師と看護師・准看護師には、保助看法第四十二条の二に「保健師、看護師又は准看護師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保健師、看護師又は准看護師でなくなつた後においても、同様とする。 」と守秘義務が規定され、違反すると、同法第四十四条の三の「第四十二条の二の規定に違反して、業務上知り得た人の秘密を漏らした者は、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。」で罰せられます。

YosyanYosyan 2012/08/17 21:04 元もと保健所長様

なるほど! 私は罰則があるので素朴に守秘義務があると考えますが、助産師になると罰則があるだけで守秘義務自体は無いと解釈する訳ですか・・・業界によって受け取り方は違うのですねぇ。勉強になりました。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/08/18 02:25 疑問??
1.刑法第百三十四条に歯科医師がない理由は?
2.保健師助産師看護師法にもかかわらす、助産師を守秘義務・罰金
からはぶいた理由は?
私の知っている助産師さんはたいてい看護師の免許ももっておられますが当然のことながら看護業務ではなく助産業務です。

京都の小児科医京都の小児科医 2012/08/18 02:31 私の個人的な留意事項は
助産所業務ガイドライン2014改訂版のガイドライン作成メンバーに
「琴子の母」様が入ることだと理解しています。

元もと保健所長元もと保健所長 2012/08/18 08:28 京都の小児科医 2012/08/18 02:25 さん
>1.刑法第百三十四条に歯科医師がない理由は?

「現行刑法ができた明治40年当時は医師と歯科医師の境界が鮮明でなく、当然ながら医師には歯科医師が含まれる」と説明されていますが、本当のところは裁判になってみなければ分からないものと思います。

>2.保健師助産師看護師法にもかかわらす、助産師を守秘義務・罰金からはぶいた理由は?

もともと保看の守秘義務はどこにもなかったのですが、ないとまずいだろうと言うことで、あとで入れたのです。助産師については、刑法にあるので省いたようです。
このときに、保助看法と刑法で2重に書いたり、刑法の方を削ってもよかったのでしょうが、そうはしなかったようです。

>私の知っている助産師さんはたいてい看護師の免許ももっておられますが当然のことながら看護業務ではなく助産業務です。

数年前から、保助免許は看護師国試合格者のみに交付されるようになりましたが、戦前は保・助・看は別制度であったため、ほんの数年前まで,看護師国家試験を受けずに保健師/助産師の国試を受け、それのみの免許で看護業務をやっていた人もいました。

ちなみに、刑法や保助看法の秘密漏洩は親告罪です。したがって、医師や助産師はもともと守秘義務はなく、しかも「親告」がなければ秘密を垂れ流しても罰せられることはありません。

助産師会のガイドラインは、関係者が法務大臣をやったぐらいですから、必ずや法律を熟知の上で制定されたものと思います。

10年ドロッポ10年ドロッポ 2012/08/18 10:17 >助産師会のガイドラインは、関係者が法務大臣をやったぐらいですから、必ずや法律を熟知の上で制定されたものと思います。

…それはひょっとしなくてもギャグで言ってるんですよね?

BugsyBugsy 2012/08/18 10:46 刑法 第134条を何回読んでも 医師と助産師にも守秘義務があるようにしか解釈できませんが。

>秘密を漏らしたら罰せられるだけです。

法文に義務と謳ってないから、義務じゃないということですか。

元もと保健所長元もと保健所長 2012/08/18 10:50 10年ドロッポ 2012/08/18 10:17 さん
>…それはひょっとしなくてもギャグで言ってるんですよね?

とんでもありません。

これはYosyan先生が
>ただの努力目標とするには項目の内容にムラがありすぎます。たとえば、
・・
>助産所におけるケア等の提供に際しては、個人情報保護に努めることとする。

と疑問を呈されたことに対する回答です。

さすが、歴史に残るメイ法務大臣を出した職能ですから、法律に対する深い造詣のもとに「ただの努力目標」にしたものと感服した次第です。

元もと保健所長元もと保健所長 2012/08/18 10:55 Bugsy 2012/08/18 10:46 さん
>刑法 第134条を何回読んでも 医師と助産師にも守秘義務があるようにしか解釈できませんが。
>>秘密を漏らしたら罰せられるだけです。
>法文に義務と謳ってないから、義務じゃないということですか。

これについては、すでに「同様に、人殺しを禁ずる法律はなく、刑法第百九十九条に「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。」とあり、殺したら罰せられるだけです。」
と書いたとおりです。

刑法に殺人を罰する条項があるからといって、これをもって「人殺しをしない義務」が課せられているわけではないことをご理解ください。

BugsyBugsy 2012/08/18 11:21 元もと保健所長さま

あらためて法律の条文というのは難しいものですね。
医者になって以来 医師の守秘義務という言葉は散々聞かされてきたものですから。
義務があるからこそ 違反すると罰せられるとばかり思っていました。

元もと保健所長元もと保健所長 2012/08/18 11:31 Bugsy 2012/08/18 11:21 さん
>義務があるからこそ 違反すると罰せられるとばかり思っていました。

「刑法に罰条があるから遵守義務がある」というのは短絡思考です。
「人殺しがいけない」のは刑法以前に「人として当たり前」のことで、
「刑法に書いてあるからいけない」わけではないのです。

同様に、医師、助産師はもちろん、歯科医師や看護師についても、
「患者の秘密漏洩がいけない」のは法律以前に「医師(など)として当たり前」のことで、
「刑法や保助看法に書いてあるからいけない」わけではないのです。

そういう意味で、
「助産所におけるケア等の提供に際しては、個人情報保護に努めることとする。 」の
奥深い意味に対し、皮肉なしに敬意を持って感服しているのです。