毎日デイリーニューズ「WaiWai」問題 おわびと調査結果英文サイト問題の経緯に「WaiWai問題の経緯」としてまとめられた経過表があります。


日付 事柄
89年 10月 毎日デイリーニューズ(MDN)で、「WaiWai」の連載開始
96年 10月 担当記者の試用期間開始(97年10月から特別嘱託記者)
01年 3月 MDNが休刊
4月 MDNがウェブサイト上で再スタート、WaiWaiも再開
05年 4月 担当記者がMDN編集長に
07年 10月 米国在住の読者からWaiWaiを批判するメール(英語)
08年 3月 国内の読者からWaiWaiを批判するメール(日本語)
5月 30日 月刊誌から記事の使用について抗議
31日 WaiWaiの一部記事を削除
6月 20日 ニュースサイトがWaiWaiの問題を取り上げる
21日 WaiWaiを閉鎖
23日 サイト上に経過説明とおわびを掲載
25日 本紙に経過説明とおわびを掲載
27日 担当記者を休職3カ月の懲戒処分。上司ら関係者も処分
28日 本紙に問題の経緯を掲載

経過表を見ればお分かりのようにWaiWaiは1989年の紙媒体時代から始まっています。2001年に紙媒体は休刊しWeb移行していますから、紙媒体時代が12年、Web時代が7年の計19年間続いていた事になります。

紙媒体時代にWaiWaiが始まった時の編集方針は英文サイト問題検証(1) チェックなく素通り 外国人記者任せにありますが、

硬いニュースだけでなく、「軟らかい読み物」も扱おうと、国内の週刊誌や月刊誌の記事を引用しながら、日本の社会や風俗の一端を面白く紹介する狙いだった。

この紙媒体時代のスタッフは、

英字紙時代の最後は外国人15人、日本人3人の計18人のスタッフ

休刊になったぐらいですから、18981989年のWaiWaiスタート時には同等のスタッフもしくはもっと多いスタッフがいても不思議ないかと考えます。紙媒体時代の執筆の様子は、

英文毎日編集部の外国人記者や社外の外国人ライター3〜5人が執筆。

さらに

今回、懲戒休職3カ月の処分を受けた担当の外国人記者は、96年10月から同編集部で働くようになり、「WaiWai」の執筆に加わるようになった。

この記者がライアン・コネル氏である事は明らかです。ただし紙媒体時代はWaiWaiは英文サイト問題検証(2) 読者受けを意識 過激によると、

MDNが紙だった時代の「WaiWai」にも性に関する話題は掲載され、担当する外国人編集者が表現を和らげるよう指摘することもあった。担当記者も「編集者はバランスが取れている人で、あまりバカなことは書けなかった。ボツになった原稿もたくさんある」と話す。

紙媒体時代はしっかり管理されていたとしています。これが問題化したのは、

「WaiWai」ではこうした綿密なチェックは行われていなかった。原典の雑誌記事との照合も行われず、ほとんどが外国人スタッフの間で完結していた。

 ウェブへの移行後、事情はさらに変化する。「WaiWaiは人気コンテンツだし、週6本から8本にして毎日掲載しようという話になった」(担当記者)が、体制が追いつかず、チェック役を務めていた編集者も一般ニュースに集中せざるを得なくなった。

紙媒体時代も編集者を始めすべて外国人で管理されており、Web時代に移行してからは外国人編集者のチェックさえなくなったとしています。再び英文サイト問題検証(1) チェックなく素通り 外国人記者任せによると、

ウェブになってからは外国人5人、日本人3人の体制に縮小、のちに日本人は2人になった。「WaiWai」の執筆は、実質的に担当記者1人になった。

Web時代になってから担当者がライアン・コネル氏だけに実質なった事が記されています。ここで紙媒体時代についての他の記述として、英文サイト問題検証(1) チェックなく素通り 外国人記者任せには、

MDNが紙だった時代の「WaiWai」にも性に関する話題は掲載され、担当する外国人編集者が表現を和らげるよう指摘することもあった。

こう記述する一方で

執筆した外国人ライターの一人は「現在の日本はこうなっている、ということを描いていて、外国人記者の間で話題になっていた」と振り返る。

こういうフォローが入り、英文サイト出直します 経緯を報告しおわびしますには、

毎日新聞社は英文サイト「毎日デイリーニューズ」上のコラム「WaiWai」に、極めて不適切な記事を掲載し続けていました。内部調査の結果を22、23面で報告します。日本についての誤った情報、品性を欠く性的な話題など国内外に発信すべきではない記事が長期にわたり、ほとんどチェックなしで掲載されていました。多くの方々にご迷惑をおかけしたこと、毎日新聞への信頼を裏切ったことを深くおわびいたします。

読めば分かるように

Web版の不祥事についての「おわび」はしていますが、紙媒体記事についてはなんのコメントも触れていません。さらに再発防止へ体制強化 深刻な失態 教訓にしますにも、

毎日新聞社が英文サイト「毎日デイリーニューズ」(MDN)上のコラム「WaiWai」に不適切な記事を掲載し続けたことは報道機関として許されないことでした。

ここにも問題があったのは英文「サイト」のみとしています。検証チームの分析――要因 複合的ににも、

■英文サイトへの認識不足

 ウェブに移行した時、海外も含めた社外に英文で情報を発信することの重要さについての認識が社全体に足りなかったことも指摘せざるを得ない。英文毎日編集部における「WaiWai」の編集方針の議論が決定的に欠ける中、歴代の上司は、自らの媒体の内容を把握するという基本を怠った。

ここでも問題を英文「サイト」にのみに限定しています。執拗ですが英文サイト問題の経緯は題名からして「サイト」に問題を限定する意図を明確にしており、さらに

「WaiWai」コラム記事は、MDNサイト上では01年4月から08年6月まで、原則として毎日、計2561本掲載された。

毎週金曜日に掲載された関連コラム「The Face」346本と合わせると、計2907本になる。

調査を「サイト」のみに限定した事が明らかに分かります。

結局のところ毎日新聞公式謝罪記事の見解は紙媒体時代に問題があったという記述はありませんし、紙媒体時代の事について「おわび」ないし「謝罪する」言葉は見つかりません。問題はすべてWebに移行してから発生し、その事についての謝罪である事が分かります。

ここまでの毎日新聞の主張をまとめると、

  1. 紙媒体時代も含めてWaiWaiの管理はすべて外国人で日本人はノータッチであった
  2. 紙媒体時代は、性風俗も掲載したが、外国人編集者が良識的に管理していた
  3. Web時代となり担当がライアン・コネル氏のみになり、ライアン・コネル氏が暴走したが、その時にはこれをチェックする人間さえ存在していなかった
  4. Web時代に発生した「管理不十分」の不祥事についてのみ謝罪する

つまり紙媒体時代は問題はなく、Web時代になってライアン・コネル氏が暴走したのがWaiWai問題の全てであるとの見解です。これは通常の国語力であればそう読み取れます。あくまでも主犯はライアン・コネル氏であり、毎日新聞としては管理体制にのみ「やや問題があった」とのストーリーが作られています。おそらく処分もこのストーリーに副って為されたと考えます。「やや問題があった」程度ですから懲罰的昇進で必要にして十分な「内規による」処分であるとも受け取れます。


ここまでが毎日新聞の公式見解ですが、ネットを舐めてはいけません。図書館に通い詰めて、毎日新聞が「問題がない」とした紙媒体時代のWaiWai記事を発掘してきた者がいます。1997年10月5日付のWaiWai記事です。


WaiWai記事である証拠 問題の記事のタイトル部分

ちょっと縮小していますが、もう少しの拡大版を見たい方は8/12付の天漢日乗様をご覧下さい。

この記事の写真から分かることは紙媒体のMDNにも日本語のタイトルが付けられていた事です。読めばそのままなんですが、

ここに書くだけでも恥しいタイトルですが、これを日本語でデカデカと書いて記事にしていた事がわかります。それとこの記事は毎日変態記事ウォッチャーには有名な記事で、毎日新聞問題の情報集積wikiによると、

    1997年10月5日のMainichi Daily News(紙媒体の英字新聞)紙面で
    「More moms going down to ensure grades go up!」という表題の記事が紙面で出ています。
    文章自体は同じではありませんが、
    登場人物の名前などが重複しており、出典も同じく「アサヒ芸能」です。(1997年10月9日号)

おそらくですがWeb版再掲載時にはライアン・コネル氏が再翻訳したと考えられ、紙媒体時代の翻訳は記事文末に

こういう署名が入っており現段階の調査では「Takeshi Ito」なる人物であると確認されています。これが毎日変態記事報道の初期に話題にでた「カミヤマ・マスオ」と同様に外国人のペンネームであるのか、日本人であるかの存在確認はまだのようです。ただ紙媒体時代はWeb時代と異なり、本当に複数のライターで書かれており、「Takeshi Ito」なる日本人が書いた可能性はある程度以上はあると考えられます。

さらに紙媒体時代の他のWaiWai記事の発掘証拠がでてきています。



見出しの日本語タイトルを拾っておくと

  1. 最新AVギャルベスト50完璧データファイル
  2. ボクたちのセックス・シンボルグラフィティ
  3. 大好評の”完全数値化テスト”「あなたの隣のOL採点シート」不倫&SEX編
  4. さあ、不倫&SEX編だぁ
  5. ブーム極まれり「オッパイ占い」大人気

まだまだ発掘作業は続いていますが、現在見つかっただけでこれだけです。これらは決して三流ゴシップ誌やスタンド売りのスポーツ紙の類のものではなく、紛れも無くMDN(毎日デイリーニュース)の紙媒体記事です。しかしこの程度の記事は毎日側の公式見解では、

「ボツ」にならなかった記事でこのレベルですから、「ボツ」になった原稿の凄まじさは想像するに余りあります。事実関係を整理すると

  1. WaiWAiは紙媒体時代にも変態記事を掲載していた。
  2. 外国人だけではなく日本人も翻訳に当っていた可能性がある。
  3. MDNの日本人スタッフ3人(もしくはそれ以上)は日本語のタイトルさえチェックしていなかった、もしくは黙認していた。
  4. さらに毎日新聞上層部もこれを見逃していた、もしくは黙認していた。
  5. Web時代のライアン・コネル氏による「暴走」は紙媒体時代の「継続」に過ぎなかった。

おそらく紙媒体時代は休刊になるぐらいですから、発行部数も少なく影響力も小さかったのでしょうが、Webに移行してから話題が話題を呼んで問題化したと考えられます。このことを19年間も誰ひとり止められなかったのが毎日新聞です。公式謝罪記事に「止めようとした」とか「注意した」の言葉が言い訳のように散りばめてありますが、ここまで来ればそれさえも本当かどうかの真相は藪の中です。

しつこいようですが毎日新聞公式謝罪の見解と新たに判明した事実を指摘すると、


問題点 毎日新聞公式見解 新たな事実
問題が起こった時点 Web移行後に発生 紙媒体時代にも変態記事は掲載
主犯 ライアン・コネル氏の暴走 ライアン・コネル氏は紙媒体時代からの継続に過ぎない
謝罪ポイント Web時代のみの管理責任 紙媒体時代についての問題を隠蔽

あえてここで「隠蔽」と言う強い言葉を使いましたが、この問題は毎日新聞の自社記事の問題であり「調査できなかった」の弁明が通用しないからです。それなのに紙媒体記事を問題視しなかった理由として考えられるのは、

  1. 紙媒体記事を最初から調査しなかった
  2. 紙媒体記事を調査したが「問題である」とは社内の誰も思わなかった
  3. 紙媒体記事にも問題を発見したが、現在騒ぎになっているのはWeb版の事のみであり、下手に触れると騒ぎが拡大するので意図的に隠蔽した

1.であるには、紙媒体時代について公式見解にかなりのスペースが割かれています。またWeb版になってからライアン・コネル氏のみが暴走したと言うストーリーのためには、紙媒体時代は無問題であったと言う前提が必要です。「調査しなかった」はまずありえないと考えます。もっとも調査を故意に行なわずに最初から「問題なし」と決め打ちにして公式見解を作った可能性はあります。

2.であるなら論外です。ここまで堕ちれば毎日新聞は狂気の新聞社である事を自ら立証した事になります。

3.は2.であるよりマシですが、ライアン・コネル氏主犯説のストーリーに仕立てるために故意に姑息な隠蔽工作を行なった事になります。騒いでいるネットの連中がマイクロフィルムまで探す事なんて「やるはずがない」の計算であったかもしれませんが、余りにも現実認識が甘いといわざるを得ません。毎日新聞の基本認識は「あれはネットの中だけの騒ぎ」と未だに思っている方々が多いようですが、ネットの中だけのはずの人間が毎日.jpから広告を消し去り、毎日新聞本紙の広告さえ影響を及ぼしている事がまだ理解できていないようです。

毎日新聞が見下しているネットですが、匿名情報であるが故に信用を得るのに多大な努力が必要と言う点を完全に見えていません。ネットの情報の分析は最終的にソースを重視します。ソースが曖昧なほどネット情報でも軽くなりますし、しっかりしたソースであれば重視されます。ネットに情報を提供したり情報を得ようとする人間はその点に非常に厳しい目を向けます。「たかが2ch」と軽視しているかもしれませんが、2chで信用を得る情報を提供することがどれだけ大変かについての認識が完全に欠落しています。ネットに棲むもののソースへのこだわりが永遠に理解できないようです。


今回の新たな事実の発掘により、毎日新聞は姑息な隠蔽工作を施した公式謝罪を行った事が判明しました。毎日が変態記事問題について行った対応は、

    第一段階:不祥事発覚
    第二段階:関係者の処分と謝罪広告
    第三段階:姑息な隠蔽工作が発覚

どこかで読んだ事があるパターンと思いませんか。こういう行為を取った企業、記憶に残るところでは雪印、不二家、船場吉兆は、毎日新聞も含むマスコミのバッシングの嵐の中で消滅しました。とくに第三段階の「姑息な隠蔽工作」が発覚した時のバッシングは壮絶でした。まさしく息の根を止めるまでの波状攻撃が執拗に行なわれています。

波状攻撃の一翼を担った毎日新聞は綺麗にこの泥沼パターンを踏んでいます。他の企業と違うのは、マスコミ同士の麗しい身内愛により同業他社の波状攻撃が無い事です。このマスコミの身内愛に守られて「人の噂も75日作戦」でダンマリのようですが、事態は噂として風化する段階から、事件として人の心に刻み込まれる段階に達しています。ここまでくれば毎日新聞にとって究極の切り札と言える「社長退任」さえインパクトが薄れ、「今さらどうした」の批判は確実に渦巻きます。

おそらく自社記事に書いてある「企業防衛のイロハ」でも読まれることをせめて勧めながら、末路を見つめていたいと思います。

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Yosyan
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