突然降ってくるたより、あるいは、飛び込んでくる知らせが、
もともと頼りない糸をふっつりと途絶えさせ、
音もなく暗闇に落ち込むように、
日常は繰り返される。


自己嫌悪。
その言葉は、昔から嫌いでもなかった。
もう、こういう授業はやめようと強く思った日。


もしも私の前から文学も音楽も遠ざかってしまうなら。
そういう日も、くるかもしれないと、急にそんな気分になった。
あとは、どこまでも、歩くしかない。
薄紫のスカートをはいて、
ひたすらに、歩くしかない。
夏の夕方。あるいは初夏の夜。
それなら、ずっと歩けそうだ。


彼らの生まれた日を祝う。
小さなろうそくに火を灯し、
その子に向けた詩を読み、
みんなで小さな願いごとをして、
ろうそくを吹き消す。


きみのねがいごとはなんだろう。


大好きだった大学時代のゼミの先生。
いつだったか、小学生の頃、「火」に興味があった話をしてくれた。


揺らめく灯は、教室のこころを、ゆったりとつかまえる。


国語は重松清さん作「カレーライス」。
今朝は「きよしこ」の冒頭の文章を読み聞かせる。
何度読んでも、こころがしめつけられる。


決めることが苦手な私のまわりには、
宙吊りになったいろいろが風に吹かれて揺られていたり、
ぽとんと落ちて、見えなくなったり
糸がぐちゃぐちゃにからまったりしている。