その日

昨夜はsole cafeで湯川潮音さんの弾き語りライブ「声の源 演奏会」。
天使のような佇まいと歌声でありながら、圧倒的な力強さ。
すっかり魅了される。

イルカの「なごり雪」のカバーも素敵で。
最後、アンコールで歌われた『その日わたしは』。
この数年の出来事を思い出しながら、聴きました。
本当に、音楽に、演劇に、詩に、景色に、映画に、絵画に、ダンスに・・・
生かされていた。
生き繋いで、たどり着けば、
結果的に、それらすべてが、わたしを充実させていた。
生きることの愛おしさに触れた日に聴きたくなる、そんな音楽。
わたしにとっての、「その日」。
どの日を思い出そうか。


「その日わたしは音楽の中にいたから
 あなたのいるところまで駆け出してゆけた」

「その日わたしは 
 その日わたしは
 
 なくても生きていけるものに
 生かされていた」

『その日わたしは』(湯川潮音



ニュースで、北海道の状況を見て、愕然とする。
フィリピンで洪水をテーマにしたミュージカルを見たが、
やはり、こうした状況を前に、何と言っていいかわからない。
祈ることしかできない。



夏休み明け、授業開始1週間が終わった。
以下、『忘れもの』(高田敏子)の授業(4年生)、覚書。

ウォームアップ
「前後左右」ゲーム。
シンプルに体を動かし、声を出す。

・「忘れもの」と聞いて、イメージすることは?(ペアトーク
 「ランドセル」「宿題」「給食袋」・・・色々出る。それに「〜忘れた・・・」と反応する。

・黒板に、詩を書いておく。「夏休み」のみ、空欄に。
・「忘れもの」したのは、誰だろう?
・何を忘れたのかな。
・「迷子のセミ」「麦わら帽子」「波の音」の共通点は?


「夏休みはいってしまった」と読むと、こどもの中から「ああ・・・」というため息をもらす子がいる。笑
そこで、「じゃあ、ここは、”ああ・・・”というような言葉にならない声を入れることにしよう」ということに。

・夏休みさん、今、どんへんにいるかなあ。
・見えないくらい。ああ、いっちゃったって感じ。じゃあ、向こうのほうを見て、読んでみよう。

「素晴らしい夕立をふりまいて」

・素晴らしい夕立ってどんなかな?
・夕立の光景をイメージしつつ、音でつくってみる。足を踏む、手でつくる、口で・・・。
 私が手を広げると大きく、手を重ねたら雨が止む、という約束で、サウンドスケープ

「けさ 空はまっさお」
・まっさおの空の下でしたいことは? ひるね、およぐ、せのび・・・
 自分のしたい動きをしてみよう。
・「木々の葉の・・・・あいさつをかわしている」
 どんなあいさつかな? ペアでしてみよう。

「だがキミ! 夏休みよ」
・どんなふうに読めば、夏休みが振り返ってくれるかなあ。
・私が夏休み役にななる。「振り向かせるように読んでみて」
 何回か遊ぶ。担任の先生にもしてもらう。男女に分かれてやってみたり。

「ぼくの耳にくっついて離れない波の音」

・波の音、海で聞こえた音を想像して、サウンドスケープ
 デクレッシェンドで終了。



詩の世界を即興的につくりつつ、体感しながら読む。
授業をしながら、空間研でこれまでやってきたこと、
PETAで体験したことが、
自分の中で融合されて、今日という日があるなあと思う。
夏休み明けにぴったりの詩。
そして、重たい体を目覚めさせるにも。


去年の8月9日。
長崎の空。


その日わたしは・・・祈りの街にいた。