Walmart社

Walmart社は、アメリカ合衆国アーカンソー州に本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーンであり、全米に5,000店舗以上を有し、売上額で世界最大の企業である。
全米で最大の銃販売業者でもあり、なにかといろいろな所で叩かれる。以下は、Wikipediaより抜粋。

アメリカ合衆国においては、個人商店(小規模商店)や地元資本の小規模スーパーマーケットしか存在しないような小都市に進出し、安売り攻勢で地元の競合商店を次々倒産に追い込んだ挙句、不採算を理由に撤退するという形(いわゆる焼畑商業)で地元の経済を破壊する事例、いわゆる買い物難民の発生が相次いだため、進出計画を反対される案件が相次いでいる。
また、安価な輸入品(特に中華人民共和国製)を多く販売するため、アメリカ合衆国の製造者団体等から「自国の雇用をないがしろにして自社の利益の向上のことしか考えていない」という批判を受け、積極的に自国製品(外国においてはその国の製品)を取り入れるという姿勢を取り始めている。
従業員の労働条件の悪さも有名であり、低賃金の非正規雇用従業員を多用して、正社員としての本採用に消極的な上に、労働組合がないうえ、組合結成の動きがあれば社員を即刻解雇するなどの不当労働行為が後を絶たない。

マウンテンビューの我が家のそばのWalmartも、その周りはかなり異様な雰囲気だったりする。
その故かもしれないが再生可能エネルギー発電(特に太陽光発電)には力を入れている。
Walmart社は2015年の時点で142MW分(!?)の太陽光発電を導入しており、再生エネルギーで消費電力を100%カバーするという目標の達成に向けて動いている。 これは、9月のSPIでもWalmartの担当者が力説していた(下の写真)。

そして今度は、エネルギー貯蔵システムによる戦略についても実行に乗り出すらしい。
すでに17件のエネルギー貯蔵システム関連プロジェクトを展開しており、そのすべてがカリフォルニア州で実施されている。使用されているバッテリーは、太陽光発電システムにつながれた合計6システムの「200kW/400kWh」のバッテリーである。
Walmart社の副社長であるMark Vanderhelm氏によると、これらのシステムは現在、同社電力消費に関して使用時間の調整やピークデマンドの削減に役立てられているとのことである。
現在のところ明確なタイムラインはないが、将来的には周波数調整やデマンドレスポンス、容量市場への入札、緊急時用バックアップ電源、また、マイクログリッドシステムとの連結も目指しているとVanderhelm氏は述べている。さらに、バックアップ電源としての機能を持つことにより、自然災害などの緊急時には同社がコミュニティーのハブとして地域に貢献することを目指したいとの意向を同氏は示している。同社は過去に、悪天候に見舞われた地域の住民を実際にサポートしたという実績があり、そこでの経験がこのビジョンにつながっているとみられる。
Walmart社はすでに、建物の屋根や駐車場に大容量の太陽光発電システムを設置しており、いくつかの店舗ではマイクログリッドも導入している。
今回エネルギー貯蔵システムを導入することにより、完全自立型の電力供給システムを確保することができると言っている。(本当かな!?)
ディーゼル発電は安価なバックアップ電源を可能にするが、一旦燃料が切れると機能することができない。一方で、エネルギー貯蔵システムは、太陽光発電をグリッドが復旧するまでの間系統から切り離され、クリーンなバックアップ電源を継続的に供給することができる。
同氏は、具体的な金銭面でのメリットを試算することはまだ難しいが(そりゃそうだ!!)、顧客にサービスを提供する新たな機会が得られることが期待されると述べている。他のグリッドサービスによって得られる収益とともに、Walmart社のエネルギー貯蔵システムへの投資もまた将来の収益につながることが期待されるとか。
全米の商業施設向けのバッテリーは、2013年以降で50.7MW程度が設置されている。
Walmart社は全米に5,000店舗以上を有している。仮に250店舗程度で200kWのバッテリーが導入されたとすると(250 x 200 kW=50MW)、それだけで現在の商業バッテリー市場全体の設置容量に達すると見込まれる。