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現代詩フォーラム [ゼロスケ]
ゼロカロリー (zerocalor) on Twitter
July 30(Sat), 2011
■[詩]蜘蛛は去った
蜘蛛は去った
一日で電球から吊革へ
糸を架け終えた
ものくろまだら
アンノウンの淵に潜るたび
千も出る結節
人の穴へ牙をつっこんで
たぐりよせていたが……
みぞおちから数えて
四番目の受話器がなくなった
朝の浴室の湯気を
眠るように透かしたとき
鏡がくもるのは自我の
鉄環のせいであり
あやつり人形が逃げるのは
此岸の責任ではない
隠れてみえない星座の持物や
常緑樹の上で育ったすいかが
水曜日のビニール袋へあふれ
明るさをたたえる
それまで待って靴をそろえて
高層朱の運河を
わたろうとしたのか
陽のあたる階段を飛び降り
勢い
踏み出して
臭気に気づく
こそげて落とす
猫のうんち
開放されない芝生の
産胎の披露目
眼鏡は携行する最小の円窓であるがそれも
もういらない
青空の天井板から糸でぶらさがっている受話器
を追いかけた
水面の麦わらがまわる
のを見つめている
July 20(Wed), 2011
■[詩]皿迷うミリクリエイション
待ちかねた昼下がりと柱頭の恒河砂に切り分けた梨の実の
行方はなかった
皿が届かなかった
南蛮かぶれの風采から露天掘り#を突き止めるも
そのコンビニエンスで皿迷った
我利我利君を採集箱に収めるなら氷菓で
その味は澱だが無類ではある
ドーナツの輪の不在は
狭い皿に沿わす代わりでもある
月狂って
血迷った目玉焼きが僕を見る
00年代風に皿が笑う不気味
ぷっちんプリンじゃないか?
たぶん違う
もっとみずみずしい勝手をする
その荒廃に湧く……
追って兵士が入店しライフルを連射した
輝く破片
あわてて駆け寄った店員は鋭利なミシンを渡してくれなかったから
その乳首を吸って新しき文明が興る
だが胡麻はまだ蒔かずにいた
恐竜博より前から仕掛けられた
かつ、フリーザーに飛びこんで
痛覚を開きたかったかもしれない
凍挫傷
温かい血は得難い
人に与えるつもりはないが
完全な善意は人を折次元へ惑わす
僕は逃げ出した
と書けてしまえた
「高準位原乳、か!」
低血圧因果鉄道の朝
着信音はするのに姿は見えず
一寸八尺の穿孔
半身だけ擦りガラスみたい
廊下の突きあたりの窓で
ヤモリたちが
阪神戦について話しこんでいた
地下へ流る川を思わば
日本ノア死にた腐れ
第九ステップはアクサングラーヴへ!
皮膚病のような鳥肌は
じつに2ヶ月ぶりだ
皿割れたかのように
震える喉、その律
そこに居るのはわかってるぞ
扉の前に
June 24(Fri), 2011
■[詩]あまり時間が進まない
微風の寝言を聴いて
水洗式便所のコックをひねるように
夜明けの住宅地に
「声」埋没した轟音を流してみる
今は至る午前四時十七分
冷媒より冷たくなろうものを詰めた
冷蔵庫の中身つついて
グラスに注いだ230mlのオレンジジュース
さっきよだれが降ってきたから231mlのオレンジジュース
鎮静剤と並べて置いて
溶ける蝋と同じくらい気をつけて見つめた
ドアポストから彫刻刀へ
智の道は封じられているので
耳の後ろで陰気な祭り
季節が移り変わる力を利用し
夏の道を開く
二十通に足りない封筒も
それぞれの巣へ帰っていく
記録をたしかめた 無駄足ではない
「声」に急かされ君たちは転校する
後頭部の痛みとともに(発泡によって)真実になる
このランチボックスに心臓が入っていると思うなら?
ひどくバランスわるく屹立した部屋に
なおも隙間なく並べたら
石の口からだらだらと滴るのはさて?
手のひらを上にして伸ばした
鎮静剤にではなく
鋳型にではなく
夜明けの薄命にではなく
グラスとグラスの底を握る手のひらの
水分は
見分けがつかなかった
April 30(Sat), 2011
■[詩]ヤモリを使うレシピ
今夜は天使参上
画面外で明るくなって
まるで金環食
ゴー来世ハイソックスで首吊りぬ
郊外の川岸の柳
神砂嵐で身削られている
復活の復活のとき
内戦は頻発したが
金槌だったのか木槌だったのか
ニードルガンで打ち抜かれるってどんな気持ち?
血だまりにきなこをまぶした
孔雀の羽でなぜてやる
白い舌の根なお苦く
効いてないのねニュークリアクリーン
歯ブラシ買いに出ていく
卵子は貴重品だし
いつまでも風は吹いていると錯覚したし
1991年のレシピで
ハンドバッグにしてやろうと思った
1分加熱しても足りなければ2分にする
誰だってそうする論理的帰結
はじめから10分加熱したって
うまくいきっこないんだ
歴史上轢死
れーきーーー
死
復活のための復活さ
おまえのトラウマが僕を動かすことはないんだよ
あのアジア人はたぶんブッディストだと思うけど
三分の一の確率で「あ、わたし神様信じてないです」
と言うらしい
やっと選択が終わった
再び外出しよう
今度はいくらか自由に
オレンジ色の光の渦に飲み込まれる
下関工場で製造された調理済みライスは
血液よりも濃く身体を
形作っているのだが
犬歯の髄から糸のように
糸のような思考が漏れだしている気がする
駐車場にいた毒蛇の
大きな口腔を覗いたら
長い舌にQRコードが刺青してあって
読み取ろうとして見つめていると
左眼を舐められた(^ω^)ペロペロ
テーブル要素の奥
マージンが接するあたりに
もっと楽しいことがあったかもしれないが
ローマ帝国は負けるんやな
毒で過去が見えなくなった
そうして気がかりな汚れのような雲が
7ワ7フ7ワとしていた
いざ生きめやも
首のないカカシは僕に生き写し
空を旋回しているロボットも化身のひとつだと
主張してみる主神的にね
「少女」だと代名詞的だし
「ナイフを持った少年」なんてまるで広告コピーだ
リアルな感覚にそぐわないことは偽物を意味する……
レッドハーブが効きすぎたのか
見た目も意味ものたくった文字で履歴書を
埋め尽くしてしまわなければ
でも気持ちよければそれで良いのかもしれない
(空白)

