
2004-11-01-Mon 今までにレビューしたもの
■[review]ALMA 〜ずっとそばに…〜 Complete Edition(Bonbee!)
得点 80点(25〜28位/50作品)*2004/12/16時点
ルートごとの物語の拡がりは、量的にはともかく質的にはやや不満。平凡だが平和な日常があり、ずっとそばにいた人と想いを通わせるという中盤までの雰囲気は、終盤と比較したときに効果的である。それは日常の「当然のこと」が狂ってしまう衝撃の強さを感じられるところにある。また、展開に感じていた疑問を一時的に払拭する、各ルートのラスト数分の部分の表現力は評価できると思う。
重要な隠し設定が1つあって、同じ展開になりそうな中では努力が見られる点もある。
4人の終盤が、
・ヒロインも同じ状態なので実はバレない
・現状がわからない
・ヒロインの行動によって正体がバレた扱いになる
・既に真実を知っている
となるので、「展開が同じ」という批判を受ける中ではマシな方だと思う。
お気に入りキャラは断然、実妹の由衣。元気で活発なタイプの中では、
「よくできた妹」のタイプといえるのではないだろうか。
実妹Hの印象は、そのシーンがあることに価値があるといえばそれで十分なのだが、義妹や従妹と余り変わらない感じがしていた。それより前の「兄妹じゃなかったら…」のシーンの方が実妹としての威力が大きいと思ったほどである。
ただ、Hシーンの後の「色んな…」「…気がする」のあたりで評価が上昇。
この場面のセリフは「義妹とはHがあって普通」というエロゲーの感覚では、「実妹」に対してでないと響くものがないと思った。
■[review]こんねこ She continues loving him over and over again. (ま〜まれぇど)
得点 82点(19〜21位/48作品)*2004/11/7時点
端的には英文副題が話の筋。ただ、7割まではヒロイン達が個性を発揮して主人公に絡んでいくドタバタコメディ。ラスト3割は、前の伏線をややシリアスに回収して感動を誘う。痛すぎる話のない安定した感があるキャラ萌えゲーム。恋愛を深める過程ではなく、想いを受け入れる話、守ってあげる話が好きな人にお薦め。立ち絵は豊富で面白いが、背景やイベントCGはやや物足りない。Hシーンは回数・長さ等良く作っている方だと思う。
いきなり極論から入るが、体験版等で少しプレイしてみて
「訪花、七海(別に他のキャラでもいいが登場比率的に)、萌え〜」
となる人はこのゲームを楽しみやすいが、
「この幼稚な奴らは何だ!」
となる人は個別ルートまで耐えられないのではないだろうか。
もちろん、エンディングに近づくとシリアスになるし、そのための伏線は序盤から存在するが、エロゲーの中でも女の子がまとわりつく割合や好感度が高いこの作品では、キャラクターを好きになること、このタイプのキャラであれば即ち萌えることができなければ、その想いを受け入れる(瑞葉を除く)話に面白みを感じないし、終盤でヒロインが離れていく展開になっても「こいつしかいない」とか「こいつを守らなきゃ」とか思えないのではないだろうか。
女の子のつぶやきによって「昔の思い出」の存在を主人公にではなくプレイヤーに伝えている場面があるのは良い。主人公が思い出せずに悩み、終盤に思い出して「そうだったのか〜」となるのは構わないが、プレイヤーにとっては謎の世界に放り込まれた挙句に唐突な設定を突きつけられるだけになるので、この情報は大切である。
<CG>
立ち絵はよいのだが、「ここに1枚ほしい」ということが多かった。テキストと背景があっていないor画面黒の場面がいくつも見られる。
<Hシーン>
夢、風呂、スク水、メイド、裸エプロン、巫女、ハーレム等、奇抜ではないが色々と揃っていて、シーン数も3〜4、長さもまあまあである。ただ、差分はあっても絵の枚数自体が少なめなのが残念。
<以下、大きくネタバレ>
ヒロインが主人公をちやほやする展開を除けば、イベントになりそうな要素が少ない中で、その要素を上手く使った作品だと思う。ただ、悪い男が襲ってきて、主人公が助ける…の類は何回も使って欲しくなかった。
以下ルート別(クリア順)感想。
・訪花ルート (個人的ENDING名)”新しい私もきっと…”
寝ぼすけでとろいが、かわいくて素直で一途ないい子、という印象で1週目にクリア。結果的には良い選択だったと思う。
設定を見た時点で、「恋人になっても、その関係すらいつか忘れる」という”爆弾”を抱えた話なのかと思っていたら、倒れるのは主人公の方だったりして予想以上の展開だった。また、代償の話を奇跡ではなく、連鎖の断絶で終えているのが良い意味で意外(後述)。主人公が『何度でも訪花と恋ができるんですから』といった時点で”再スタート”か”奇跡”しかないと思ったので。
ラストの手紙は、文章能力云々の話ではなく、とてもよいものだと思う。手紙自体は意外だが、中身には意外なことはないが足りないこともないと感じた。個人的にこういうシチュエーションが好みなだけかもしれないが、「いい裏切り」にあった。
ラスト以外でも幼馴染兼従姉妹で主人公にべったりな娘のルートとしては、個性を発揮したほのぼのとする良い話といえるのではないだろうか。
成績がいいのに、面白い受け答え・行動をするキャラは好みなので期待していたのだが、
『巫女喫茶』『社会派…』レベルのネタが個別ルートになくてやや期待はずれ。
ありきたりな家庭環境方面の話でないのはよかったのだが、「主人公に依存→主人公達を助けようと頑張る」という話は他のルートに比べて印象が弱い。思い出の内容が少ないのも一因だろう。
両親の話は無難に処理したようにも見えるが、代償扱いは都合がよすぎると思う。また、「リセット」を主人公達が受け入れるという形をこのルートで見せられたのは残念(後述)。
「ずっと思い続けていた」
「大切な思い出と約束がある」
「主人公にはもっと近い立場の女性がいる」
という設定からのそこそこ良い展開だと思う。
「ガラス細工は…」等は10年前の主人公にいえるのか?という疑問はあるが、主人公も覚えていなかった昔の思い出から、きれいにまとめた話という印象。
ノリがよい、面白い人ということや、主人公一筋だったことはわかるが、もう少し人物像をつかみやすくしてくれると、もっと感動できたかもしれない。
・瑞葉ルート ”おねえちゃんとおにいちゃんの幸せ”
欲を言えば、瑞葉さんには自由奔放なところをもっともっと出して欲しかったが、保護者とか教師とかの立場上はあれで限界かもしれない。
訪花と主人公との家族の絆に終始する話ですが、瑞葉さんの妹思いなところ、優しいところ、いい人であることが印象に残る話。
「怖い人」関連とか「つきあいがバレて世間的に…」とかの話でなくてよかった。
・七海ルート ”もう離さない・離れない”
立ち絵・CGにおいて、表情が一番豊かできれいに描かれていること、声がいいこともあってお気に入りキャラです。展開上、最後にクリアしてよかったです。
「こんねこ」というタイトルはこのルートのためだけにある。他のルートでは正体不明の呪いで非科学的ながらも主人公が納得しているので。呪いに理由をつけるのは、物語のつじつまを合わせる上でプラスに働くが、このルートの後半のみで語られるのでは唐突で推理のしようもない。そういうことだったのね、という感じで受け入れるだけなのでしょう。七海に関する記憶の消失だけ説明がつくのも疑問。(真奈は期間が短いけど、菜子あたりはちょっと…)
このルートは解決編を除けば、好き好き光線出しまくりの七海に萌えていればいい話と
いうことで概ね満足なのだが、お嬢様の突飛な感覚を表現するからといって、またいくらゲームの中の話だからといって、
主人公:ゲーセンで七海に愚痴をこぼす
店長:突然出てきて「業務妨害」で訴えるという
七海:店長をクビにしてもらって「あんた、撃沈」という
という展開は、確かに笑えるかもしれないが、プレイヤーを現実世界の常識と乖離させたいのか、現実世界に近い仮想世界で恋愛を楽しませたいのか、ふと疑問に思う。
訪花のリセット(及び主人公の体調、七海の存在)に対するルート別の差について
大きな事件や(プレーヤーに)隠されていた事実がある場合、全シナリオの結末や展開が類似・一致することは多い。
このゲームにおいては「訪花のリセット」関連がそれに当てはまる。同一展開から抜け出す(予想の範囲を超える)展開を訪花エンドで見られたのに、他のルートでの解決を見ると感動がやや薄れてしまうのが残念。そもそも、不可抗力・非科学的要因による悲劇がHAPPYENDにおいて解決している場合の展開は大きく分けて下の3つであり、「似た展開」と言われるのは全員1にしている場合と思われる。
1.奇跡が起こって、悲劇的な物事は取り除かれる。
・真奈ルート(代償の解釈による、真奈に今後リセット等がない場合)
2.悲劇を受け入れた上で、幸せに生きる道を探す
・真奈ルート(代償の解釈による、真奈に今後リセット等がある場合)
・瑞葉ルート(家族の絆があるから、今後もリセットがあっても受け入れられる)
訪花ルートで主人公が「何度でも恋をする」というのはこのパターン
3.その物語世界のルールに従って乗り越える(失敗→BAD ENDもありうる)
・訪花ルート(手紙)
・七海ルート(おまけの前、乗り越えてないのでHAPPYENDに見えない)
これ以外にも「黙殺」という方法(菜子ルート?)もあるが、ヒロインの一部だけに関わる設定ではなく、主人公にも関わる場合はあまりとって欲しくない。1より2・3の方がつじつまの合う話が創れる。そして、2より3の方が意外性のある話を創れる。
上で残念と書いたのは、3→1or黙殺の順にプレイしたため。真奈はどちらかといえば1だし、瑞葉も2というより黙殺かもしれないので。それでも逆の順序にプレイするよりは感動を阻害しないと思う。POVで推奨クリア順を訪花からにした理由はここにある。
以上です。萌えや感動の傾向が私と異なる方には
お気に障るかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
■[review]友達以上恋人未満 (Studio Mebius)
初出 2004/10/3
得点 83点(17〜18位/47作品)*2004/10/3時点
SNOWの続編の位置にありながら、その雰囲気が大きく異なる物語。SNOWを知らなくても、芽依子に魅力を感じればエロ満載のドタバタし続けるシナリオを楽しむことはできるかもしれないが、クリアしておくことで主人公の立場と異なる状況で楽しめる。芽依子のタイプが合わない、あるいは、シナリオ・感動を重視する方にはお薦めできません。
SNOWの続編の位置にありながら、その雰囲気が大きく異なる物語。SNOWのシナリオに大きく関わっていながら、設定上、真のハッピーエンドになり得ない、その結果として「雪が解けない」「春が訪れない」橘芽依子のその後に焦点をあて、村を訪れた青年によって「冷たく凍りついた鎖から解き放つ」物語。
それを主題とし、そのためだけの物語であるため、他にシナリオのメインヒロインたる人物はいない。ポジション的には攻略ルートがある方が自然な、さくら、むつきですら個別ルートがなく、扱いが小さいのが惜しいところである。ただ、Hシーンはほぼ全キャラにあるが、この2人はシーン回避やエンディングへの影響がある点で他のサブキャラよりはマシである。(さくらは告白シーンもあるし)
キャラクターは新登場メンバーの魅力を引き出す場面が少ないのが残念だが、悪役以外はそこそこ面白くそろっているという印象。悪役は意味不明な狂人とか変態で格好悪いだけでなく、予想していた世界の雰囲気に合わない。SNOWをプレイすると(SNOWにおける現代の)龍神村には、変わった好みや話し方をする人や科学的に説明できない現象は存在しても、悪人はいないという印象を持つのではないだろうか。
物語の結末をくくりに求めるなら、悪人が一人くらいいないと進まないのかもしれないが、雰囲気を壊して欲しくなかった。悪人にも、その人なりの正義とか復讐したくなるような恨みとかがないと、そいつが活躍しようが失敗しようが不快な気分だけが残ると思う。
このゲームをしっかりと楽しむためにはSNOWをクリアしておく必要があると思う。芽依子の現状や性格を知ることでテキストを読む楽しみが大きく増すからである。
確かに、SNOWを知らなくても、芽依子に魅力を感じればエロ満載のドタバタし続けるシナリオを楽しむことはできるかもしれない。ただ、芽依子が悩んでいること、時々見せる寂しい表情の理由がわからないままに進むことになる。
もちろん、これが本来の主人公のおかれている状況なのであるが、この物語の主題は「芽依子の正体を知っていく話」ではないし、ましてや「くくりや悪人から村を守る話」「村人とHしまくる話」ではないので、SNOWを知らないプレイヤーは、ドタバタの果てに突飛な設定を突きつけられて、よくわからない内に解決して終了することになるだろう。 龍神伝説は、SNOWのLegend編のように語られないと、唐突な感じが消えない。ハッピーエンドルートでは最後に芽依子、彼方、澄乃が何者であるか明かされるが、そこまでに与えられるヒントが村長との言い合いと、彼方の前で見せる態度だけでは何がなんだかわからないだろう。
(そもそも芽依子の正体を村民がどの程度知っているのかが曖昧。読み逃しかもしれないが)
それに対して、SNOWで芽依子を知っているプレイヤーは主人公とは違う立場で芽依子を見ることができる。まず、セリフが(非常に個人的な感想であるが)こちらの予期した範囲を裏切らない。SNOWの芽依子から勝手に膨らませているイメージに合っているのである。通常時だけでなく、照れているときや寂しそうにしているとき、くくりの効果があるときでも。これが、多くのプレイヤーにあてはまるなら、それだけでもこのゲームは1つの長所を持つといえると思う。
さらに、芽依子の心が冷えている原因をプレイヤーが理解できていることが大きい。特に芽依子自身のことが語られるとき、主人公はその意味がわからなかったり、不思議に思うしかできないことが多い。主人公には芽依子の考えが読み取れないのである。しかし、プレイヤーには芽依子の反応やセリフの意味がわかる。「対等な友達がいること」「かわいいと言われること」「恋の真似事ができること」の大きさがわかる。本来、平易な文でしかないところで楽しみを得られるのは他のゲームにあまりない良い点。
また、今回の芽依子の表情は、あきれた顔はあったものの全体的には無表情が多かった前回と比べて豊かになっている。メインになったこともあるのかもしれないが、人付き合いを無難にこなしながらも打ち解けることのできなかった芽依子の心が開かれていく様子を丁寧に描いていると思う。
(無表情美少女キャラが好みなのもあって、芽依子の笑顔や微笑の価値が、さくらやむつきのと比べてずっと高く感じた)
ハッピーエンドルート・再スタートルートともに(というか2周+αしかないが)、ストーリーは、くくりによる騒ぎとHシーンの連続である。その中で芽依子と芽依子にとって「下僕・友人・恋人のフリ」である主人公との恋が描かれる。初めはくくりによる発情でしか赤くなったり淫らになったりしない芽依子が、自分に憑いているくくりに関係なく照れたり、嫉妬したり、求めたりしていく過程が面白い。
くくりの設定とHシーンの連続については、ユーザーの期待に応える、くくりによるイベント数を稼ぐという事情意外にも、くくりによって理性を崩さないと芽依子の心は変わらないというのがあったと思っている。実際、こうでも弁護しないと単なる抜きゲーになってしまうだろう。
「雪が解ける」ことにより、ハッピーエンドルートはエピローグに入る。それは、23日のくくり突撃前に、芽依子が自分の過去や正体に関係なく主人公を愛し、主人公の恋を受け止められるようになったときである。それ以降の話はあってもよいことがないので、解決法は突撃一発でも何でもよいというところか。
また、「雪が解ける」前段階を挙げるとすれば4/19夜など、芽依子が自分と主人公の恋心を認識した点がある。芽依子の過去や正体に関する話をスルーすればこの時点での終了も可能だと思うし、妊娠ルートから、一、二箇所のHシーンとエピローグの最後を除けばそういう話ができる。芽依子の正体を知らぬプレイヤーにとっては全く問題がない。
しかし、ここまで主人公とは違う立場を楽しんできたプレイヤーにとっては、芽依子の過去には何としても決着をつけて欲しいところだろう。そこで、21日以降の展開のような事件をくっつけることになったと思われる。くっつけるといっても、ここから先の部分はクライマックスなのだから、できるだけ作りこんで欲しかった。
4/21朝以降のハッピーエンドルートは、物語中にも出ている「落としどころ」という語が当てはまるのではないだろうか。芽依子の設定も含めて、この物語の世界設定はSNOWの時代とLegendの時代によるものに多くを頼っているため、SNOWをクリアしたプレイヤーにとって残された要素は少ない。4/20夕方のさくらの話の時点で残っていそうな点は下の4つくらいである。
1.芽依子の正体が主人公に知られる過程と主人公の反応
(「それでも好きだ」と言ってハッピーエンドになると予想されるが)
2.芽依子のくくりはどうなるのか?
3.持ち出されたくくりはどうなるのか?
4.村長が何をしてくるか?
エンディングで予想外の感動や衝撃を与える、あるいは裏をかくための要素・伏線を残していない(作る気が無い?)時点で最高のシナリオにはならないと思うのだが、一部突飛なことを入れるだけで、残りは予想の範囲にとどめるという手法でなんとか着地したといえるのではないだろうか。一応、巻物にくくりが村を滅ぼす云々という話はあるし、その後の生贄という展開も巫女から連想される無難なところである。助かってハッピーエンド、犠牲になってバットエンドという普通の展開が望めるので。
と、甘いかもしれない評価になるのは、「くー」突撃時の曲が良かったのが一因である。
ただ、3・4については妊娠ルートのような速やかな解決が好印象だった。芽依子の正体が明かされるためのイベントは、芽依子のくくりや他の設定から導いて欲しかった。主題を考えれば、1さえ綺麗に仕上げれば物語はずっと良いものになるからである。
再スタートエンドはバッドのつもりでやっていて、4/20のしぐれの時点でもう終わりだと思っていたら、意外に続いてよかった。主要な謎は他ルートに残すとしても色々と残っていることがあると思うが、消滅即ゲームオーバーという予想を裏切ってくれただけでよかった。(と思っていたら、これが2番目のルートだと後で知りがっかりした)
「友達以上、恋人未満」という言葉、途中でも使われているが、ここでも使われていて、後から考えればここで使うのが当然なのですが、プレイ中はそもそもgoodになること自体予想外だったので、「ちゃんときれいに締めくくるではないか」と思っていた。
余談ですが、SNOWでもあった参拝シーン、クリック回数が減った気がします。あれは何回くらいがプレイヤーの気分と物語の臨場感のバランスに適しているのだろう、などと馬鹿なことを思い浮かべてました。
”笑顔が一番あなたに似合うから、願いはいつかかなうと信じてる”
月並みですが、こんな言葉を当てたいストーリーでした。(良い部分だけ抽出すれば)
以上。友恋と芽依子に関する私の拙い妄想に
長々とお付き合い頂きありがとうございました。
■[review]ゆきうた(Survive)
2004/1/22初出
得点 84点(11位/27作品)*2004/1/22時点
妹との会話だけでも「楽しい」部類の作品に入ると思います。シナリオは直球勝負のものから唐突な展開のものまで個人差があると思います。キャラ設定や主題を考えれば、それほど鬱だったり不自然だったりするわけでもないのかもしれません。
キャラクターの設定とプロローグで話が読めてしまうのは
長所にも短所にもなると思います。
このゲームではプロローグの奇跡の木に関して
・雪の降るときに限る
・本気で祈る必要がある
・祈った人の大切な何かを代償とする
という条件があり、この木がメインアイテムだと知らせるとともに、
・奇跡に頼るしかないほどの不幸な出来事がある
・それを解決するために木に祈る
・代償を払うことになるので完全なハッピーエンドにはならない
という展開が読めるわけです。
由紀や摩尋のように設定から「奇跡に頼る不幸な出来事」が
読みやすいシナリオは伏線のほとんどない直球勝負になっています。
(摩尋の「千尋」は伏線としてよいのかもしれません。
由紀の「雪を見たい」「手術は簡単」あたりは真意がみえるので。)
逆に雪那や菜乃のように設定から、主人公達に与えられる試練は読めても、
それが「奇跡に頼る」レベルではない場合には、
あのような不可抗力に頼るしか不幸にする方法がないのでしょう。
ひろみの話は種明かしに使っているのでしょうか。
1週目に雪那をクリアしたとき、
「中盤までほのぼのとしているのに、なぜ最後に不自然に不幸にするんだろう」
と思ったのですが、上記の理由に落ち着きました。
なにはともあれ、妹との会話の印象が強すぎて
他ルートでも共通パートのテンションに引っ張られそうなパワーでした。
お気に入り場面は「出せなかったラブレター(菜乃)」と「みんなの顔を見ておく(由紀)」の2つ。
■[review]Clover Heart’s(ALcot)
2003/12/12初出
得点 95点(2位/21作品)*2003/12時点
CGや音楽、演出、Hシーン、システム等の諸要素が高水準。シナリオは萌えに関しては満点で、心にまずまず響き、双子以外は短く感じても総量としては十分なボリューム。ただ、主人公達の変化をテーマにする都合上、描かれる恋愛が青臭いものとなっている点と、主人公視点で見ているのに、主人公に感情移入しにくく、様子を眺めている感じになってしまう点から、肌に合わずに萌えられない人もいると思います。
1,2章が出会いから恋愛関係になるまでの話と、他ヒロインの絡み。
3章が日常のラブラブな部分。
4章で当初からの問題の解決。
といった構成で、各章の中でもストーリーの起伏があり、
学園の純愛ゲームに求められている各要素を高レベルで満たしていると思います。
1,2章だけでも平均的なもの1本分以上楽しめました。
宣伝されている対視点システムについて。
2人の1,2章は同時間軸と考えても矛盾なく読める点が多く、
1つの場面を2方向から見れたり、相手のカップルの様子が見れたりしたので、
比較、対応で楽しめることは楽しめるが、特筆する長所ではないと思う。
効果を発揮している場面数は少ないのは、双子の関係があの状況では仕方なく、
むしろ、共通場面が多すぎる方がストーリーの分量が減ってしまうので
あのくらいで構わないと思います。
3章は、同時間軸にしようと思えばできる話なのに、別の話になっていた。
この章は4人というより2人ずつの場なので、そんなに悪印象ではないかも。
4章は
・白兎と夷月の過去の断絶に対して、仲直りだけでなく真相を明かすこと
・玲亜と莉織の境遇に関して、プレイヤーに説明をするだけでなく4人から恐怖を取り除くこと
という2つのことを、各シナリオで1つずつ達成させるために、
対視点システムという観点を捨てて、別の話を創りあげていると
(好意的に)解釈している。
以上の点から、対視点システムによって
「同一の世界における2つの物語」よりは楽しめるが、
この作品のウリではないと思う。個別に見て十分萌えられる話だし。
減点法ではなく、加点法で95点。
