ユメミルクスリ


田中ロミオ(企画)×はいむらきよたか(原画)なんていうガチなタッグで作られたエロゲです。
2005年発売ですが、2009年3月に廉価版やダウンロード版が発売され、3000円程度で買えるようになったので話題になりました。

とはいえ、正直なところ、僕はあんまり高く評価していません。これからその理由を説明しますけど、むっちゃネタバレなので遊ぶ予定のある人は見ないほうが良いですよ。


一般的に、エロゲのシナリオは女の子の抱えるトラウマやそれから派生する問題を主人公が解決するというフォーマットになっています。
このゲームではそのトラウマに現代的な問題を持ってきていて、そこは新しいです。おもしろいと思いました。

そこは評価した上で、僕はシナリオに”まとめ”がなかったのが不満です。攻略可能キャラが3人で、その3人の話が終わったら終了なのですが、すっきりしない終わりです。僕は桐宮弥津紀→白木 あえか→ ケットシー・ねこ子の順にクリアーしまして、まぁねこ子の話はそれなりにまとまりの話がある話だし、タイトルであるユメミルクスリと深く関連したお話ですが、”ユメミルクスリ”全体のまとめとして適切かというと疑問が残るような。


大きな問題としては、主人公が抱える問題は上記3シナリオにおいて解決するんですが*1、そのオリジンがはっきりしない…もしくは弱いってことが問題なような。普通この展開だったらそのオリジンをはっきりさせて解決する編が登場しそうなものだと思うのです。ゲーム内での説明は、主人公の幻聴はレールに乗って暮らしていくことの象徴として扱われていて、女の子と出会い自分で道を切り開くようになってからは聞こえなくなります。まぁこの説明で筋は通っているんですが、仰々しく出てきたわりにはあっさり解決するので、どうも伏線回収が弱い気がしてしまうんですよね。


その他、非常に個人的な問題なのですが、僕ははいむらきよたか氏の絵をみても全然エロく感じないので、エロゲとしてどーかなぁってところもありました。なんか”裸体”っていうより”すっぽんぽん”という形容が似合うような絵柄で明るすぎるような気がします。まぁ可愛いとは感じるんですけど。

そんな2点不満があるのと、シナリオの狙いはおもしろいけど共感できないっていうのでちょっと辛めの評価となってしまいました。

*1:僕が読み飛ばしていたら恥ずかしいんですが