川本真琴「gobbledygook」




彼女の2ndアルバム。発売は2002年。日本がワールドカップで盛り上がってた頃。とても色んな音が、そうジャカジャカしたり歪んだりしたギターは当たり前、変な電子音、楽しいリズム隊、ジャズっぽい音やらピアノやヴァイオリンなどがバリエーションたっぷりで詰まってる。もちろん彼女の早口ツンツン炸裂声も十分発揮。ポップなシングルも印象的。ジャンルが無限大。というかジャンルなんかホントに関係ないんだなと思ってしまうわ。


②「ギミーシェルター」で右から左からギターが攻めに圧巻したかと思えば、③「キャラメル」では少し民族風なリズム隊に電子音やら何やら楽しい音が盛り込まれる。④「OCTOPUS THEATER」はギターのリフに合わせた弾き語り、とっても心に響く。⑤「ハーツソーパ」リミックスされたインストメンタル、短いがこのアルバムへの入れ込みが感じられる。⑥「ピカピカ」この曲は最大に彼女の作り出す雰囲気が際立たせられていて素晴らしい曲。⑦「プレインシュガー」リミックスされたダンス調インストメンタル。⑧「月の缶」流れるような夜の音に踊りだしたくなるような曲。⑨「FRAGILE」10分53秒に及ぶ大作。こんな気持ち抱いた覚えは誰もがあると思う。⑩「ドライブしようよ」ポップなナンバー、最後への変調もあり。⑪「微熱」と⑫「桜」は一気に駆け抜ける超ポップナンバー。桜の早口声なんかやっぱり頭に残るなあ。⑬「TOKYO EXPLOSION JP」ジャズ要素が盛り込まれた楽しいかつ豊かなリミックスナンバー。⑮「雨に唄えば☆」フルート?の綺麗な音色が印象的なポップナンバー。


時間は60分なんだけど、自分にとっては中々通学時間と同じで都合がよかったりする。たくさん色んな音楽が詰まったマニアックなアルバムだけれどもどんな中でも彼女のポップさが生きていてそれを上手く生かせてるように思わせてしまうのだから、ホントに全く驚いたものである。

サニーデイ・サービス「MUGEN」




彼らの6thアルバム。みんなは「MUGEN」と聴いて何を浮かべるだろうか、このアルバムはまさに無限に広がる無限なのだと思う。いやー前作「24時」とはまたまた全然違う雰囲気。「24時」を聴くと何か心が少し暗くなってしまう部分がどこかあって、何か腑に落ちないものを感じていたのだけれども今作では夢の世界への小旅行へ連れて行ってくれる。


①「太陽と雨のメロディ」ノーイントロで突撃。④「スロウライダー」はレトロなリフが印象的な名曲。⑥「サインオン」なんかもすげーあったまってもうすんごいたまらない。そんでもって⑦「江ノ島」や⑧「時計を止めて夜待てば」なんかはもう完全に後にソロとなるときの雰囲気に近いけれどホントにいい曲。⑨「真夜中のころ・ふたりの恋」⑨「夢見るようなくちびるに」もすんごいあったかくて充実した名曲。


一曲一曲聴いててホントにいいと思える名曲ばかりでとっても良いアルバム。ソロの曽我部恵一曽我部恵一」とともにぜひ聴いてほしいアルバムだと思う

サニーデイ・サービス「サニーデイ・サービス」




彼らの4thアルバム。これは自分が最初に彼らではまったアルバムでもある。
このアルバムの最大の特徴は彼らの中でもエレキギターがたくさん使われ、さらには弾き語り調の曲のフォーク的な曲もありで楽曲は充実。バンドとしてロックロックしてる感じがとても伝わってくるところだろう。


①「baby blue」で優しい引き語りから始まったと思えば②「朝」で轟音ギターがうなりをあげる。③「NOW」は優しいポップナンバー。④「枯れ葉」や⑥「Wild Grass Picture」綺麗なスロウナンバー。⑤「虹の午後に」ギターメロディーが光る良曲。⑦「PINK MOON」や⑧「星を見たかい?」⑨「雨」なんかは、もう結構暗い感じが出てしまうんだけれども夜にぴったりの曲でなんとも美しい景色を想像させてくれる。⑩「そして風が吹く」や⑪「旅の手帖」ポップなロック曲。轟音ギターが良い。⑫「bye bye blackbird」は弾き語りから最後の高まりまでがとても素晴らしい名曲。


全体的に聴いた後に、なんか少し寂しさを覚えてしまう部分があってそうするとまた聴きたくなって・・・・と彼らの中では中毒性の高いアルバムなのではないかと思う。曽我部さんの声は頭に響くし、ギターの強め具合は他のアルバムなんかより全然強いものになってる。あーこのアルバムも傑作だわ。是非とも。

The Stone Roses「Second Coming」




彼らの2ndアルバム。1stがあまりにも別格過ぎて、2ndを最初聴いたときはもう全く違うバンドなんじゃないかと、ちょっと自分の期待がそぎれてしまった部分があった。というか1stがホントに出来すぎだったのである。もちろん、1stのような絶妙なバランス(それは世間では釤マンチェスターに咲いた奇跡の薔薇釤とか言ってる)はもちろんない。しかし、このアルバムにはアルバムで素晴らしいところがある。なにより、ジョン・スクワイアのギターがやばい。ホントにギターテクニックがやばい。力強くうなりをあげてメロディーを引っ張る。③「Ten storey love song」なんかは唯一前作と同じような雰囲気で名曲だ。これはたまらない。⑤「Your star will shine」もアコギと浮遊感がとっても出てて好き。⑦「Begging you」力強いベースとドラムによって作られるダンスミュージック、これもかっこいい。そして隠しトラック(90曲目)があってこれが結構壊れてて面白い。


全体的にベースなどで作られるリズム隊もたまに目立ち、ギターがすんごいかっこいいんだけど、如何せんイアンのボーカルがあまり活きている感じがしない。前作は浮遊感のあるような魅力的な決して上手ともいえない声が見事にマッチしてたんだけれども、今回は声的にもなんか前作と変わってしまった感じがして残念。それよりなによりも解散してしまって彼らの次が存在しなかったことが一番残念なとこである。聞く価値は十分にあるアルバム。ギター好きは要聴くべき。輸入版なら1000円あれば買えるしさ。