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アクチュアリー試験数学の研究



 アクチュアリー試験
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2008-08-19 年金数理に関する往復書簡

ブログの読者の方から年金数理に関するご質問をいただき、何度か(電子メールで)往復書簡をしたので、ご質問者の了解を得て掲載いたします。

ご質問者の方は生保数理に合格されていて一定程度の知識のある方ですが、同じような疑問をもたれている方もあるかも知れませんのでお役に立てれば幸いです。

<留意事項>

(1)私は年金数理の専門家ではなく年金数理を受験したのも今から10年以上も前であることはご了解ください。

(その後アクチュアリー試験の指導をしていたことがあるので年金数理のテキスト等を見直したことはありますが)

(2)また、一連のやりとりの最後に書いてありますが、私は、企業年金会計/退職給付会計については専門外なので、企業年金会計/退職給付会計そのものを掘り下げられることはご勘弁ください。

(3)挨拶など質問と関係ない部分は省略しています。また丸数字などいわゆる機種依存文字などについて文意を変えない範囲で変更しているところがあります。

(4)原文はすべてテキスト打ちですが、算式等で適宜「はてなダイヤリー」の機能を活用しています。

質問1

たびたび申し訳ありません。もしお分かりでしたら教えていただきたいのですが。

年金数理の開放型総合保険料式についてです。

開放型総合保険料式には制度導入時に4つのパターンがあります(導入時F_n=0

(1)退職者にも給付し、過去勤務期間を通算する。

P_n^{(1)}=¥frac{S^p+S^a+S^f-F_n}{G^a+G^f}

(2)退職者にも給付せず、過去勤務期間は通算しない。

P_n^{(2)}=¥frac{S^a+S^f-F_n}{G^a+G^f}

(3)在職中の被保険者の過去勤務期間を通算しない。

P_n^{(3)}=¥frac{S^a_{FS}+S^f-F_n}{G^a+G^f}

(4)給付の対象者を将来の被保険者のみに限る。

P_n^{(4)}=¥frac{S^f-F_n}{G^a+G^f}

とあります。

Q1.定常になるまでは、このパターンということなのでしょうか?

定常になったらP_n^{(1)}と同じく、

P_n=¥frac{S^p+S^a+S^f-F_n}{G^a+G^f}

になるのでしょうか?

それとも定常になっても(1)〜(4)のパターンが適用されるのでしょうか?

ちなみに生保年金数理〈2〉理論・実務編

という本のP107の13行目には、”掛金についても制度導入時に定めた掛金を年度の経過にかかわらず適用することになる”とあり、

P_n^{(1)}と同じにならない様なことが書いてあるのにもかかわらず、P108の(5.87)ではP_n^{(1)}が書いてあり解らなくなりました。

Q2.教科書には(1)〜(4)のVが記載されておらず、Vの式がわからず困っています。

それぞれ、

V=S^p+S^a+S^f-P(G^a+G^f)P:は(1)〜(4)につきそれぞれP_n^{(1)}P_n^{(4)})なのでしょうか?

それとも、

(1)V_n=S^p+S^a+S^f-P_n^{(1)}(G^a+G^f)

(2)V_n=S^a+S^f-P_n^{(2)}(G^a+G^f)

(3)V_n=S^a_{FS}+S^f-P_n^{(3)}(G^a+G^f)

(4)V_n=S^f-P_n^{(4)}(G^a+G^f)

となるのでしょうか?

ちなみにFもどうすればよいか教えていただけると大変ありがたいです。

回答1

「(閉鎖型)総合保険料方式」(テキスト(アクチュアリー会指定の教科書を指します:以下同じ)p76〜p79)

「開放型総合保険料方式」(テキストp87〜p91)

とを混同されているのではないかと懸念されます。

単に「総合保険料方式」といった場合は「閉鎖型総合保険料方式」を指します。

「開放型」総合保険料方式については私の持っている限りの書物

(テキスト、

生保年金数理〈2〉理論・実務編

年金数理概論

)では、F_nのような「数列」で保険料を定義しておらず、保険料は一定になっています。

もしそれ以外の本でそのような記述があればできれば当該ページをスキャンして送ってくださるとありがたいです。

生保年金数理〈2〉理論・実務編

>という本のP107の13行目には、”掛金についても制度導入時に定めた掛金を年度の経過にかかわらず適用することになる”

というのは4つのパターンごとで年間保険料は違うが、一旦決めた保険料を毎年適用する(特別保険料はなし)という意味だと考えられます。

その一定の保険料がそれぞれのパターンによって異なることになります。

生保年金数理〈2〉理論・実務編

の式(5.87)について{}^{o}Fがありますが、この値がそれぞれのパターンで違うため保険料が異なってきます。

具体的な(定常状態での)積立金=責任準備金(利差損益等は考えないとすると)

については極限方程式

C+d ¥cdot F=B

を適用することによって求めることができます。

質問2

Q1.

生保年金数理〈2〉理論・実務編

のp108によれば、開放型総合保険料式の定常状態の保険料は(5.87)式

{}^{o}P=¥frac{S^p+S^a+S^f- ^oF}{G^a+G^f}

の様に表現できるとあります。

ともすれば、

>4つのパターンごとで年間保険料は違うが、一旦決めた保険料を毎年適用する(特別保険料はなし)という意味だと考えられます。

という説明がつかない様な気がしてしまいます。

4つのパターンが定常状態ではひとつのパターンに落ち着くということなのでしょうか?(定常になった瞬間に(5.87)式になってしまうのでしょうか?)

Q2.

>具体的な(定常状態での)積立金=責任準備金(利差損益等は考えないとすると)

>については極限方程式C+d ¥cdot F=Bを適用することによって求めることができます。

という点についてなのですが、

>利差損益等は考えないとすると

とありますが、F=Vが成立する場合は、利差損益等を考えないとは、どういう意味なのでしょうか?

あくまでもF,V計算時の予定利率、予定死亡率通りに事が進まないとF=Vは定常で成立しないという意味なのでしょうか?

回答2

>開放型総合保険料式の定常状態の保険料は(5.87)式

{}^{o}P=¥frac{S^p+S^a+S^f- ^oF}{G^a+G^f}

>の様に表現できるとあります。

>ともすれば、

>>4つのパターンごとで年間保険料は違うが、一旦決めた保険料を毎年適用する(特別保険料はなし)という意味だと考えられます。

>という説明がつかない様な気がしてしまいます。

>4つのパターンが定常状態ではひとつのパターンに落ち着くということなのでしょうか?

>(定常になった瞬間に(5.87)式になってしまうのでしょうか?)

4つのパターンは1つに落ち着くということではありません。

(5.87)は一つの式で書いていますが、{}^{o}Fが4つのパターンで異なり、したがって、{}^{o}Pも違う)ということです。

具体的には、

>(1)退職者にも給付し、過去勤務期間を通算する。

{}^{o}F=0

>(2)退職者にも給付せず、過去勤務期間は通算しない。

{}^{o}F=S^p

>(3)在職中の被保険者の過去勤務期間を通算しない。

{}^{o}F=S^p+S^a_{PS}

>(4)給付の対象者を将来の被保険者のみに限る。

{}^{o}F=S^p+S^a

ということです。

>利差損益等を考えないとは、どういう意味なのでしょうか?

>あくまでもF,V計算時の予定利率、予定死亡率通りに事が進まないとF=Vは定常で成立しないという意味なのでしょうか?

そのとおりです。

予定利率、予定死亡率通りに事が進まずかつ特別保険料も領収しないと、

未積立債務U=V-F(テキストp72)

が生じるということです。

質問3

Q.ただ一点のみ

>特別保険料も領収しないと、未積立債務U=V-F(テキストp72)が生じるということです。

という点なのですが、特別保険料の徴収というのは過去勤務債務を無くすことという理解です。しかし実際には現金の入りが無いように思います。

私の理解ではFは会社に留保された現金であり(初年度F=0(F_n+C)(1+i)-B=F_{n+1}であることから)、Vと同額を積み立てておくべきであるもの。

またVに不足する額は過去勤務債務(以下PSL)を年金制度導入時に積み、Vと一致しているときはPSLを積まない。PSLは将来に渡って0にする。とう理解です。

つまり年金制度導入時において、仮にPSL=100とし、10年で償却するとすると(以下、仕訳で書くと)

制度導入時:

F 100PSL 100

一年後:

PSL 100/10=10特別保険料 10

となり特別保険料は現金の裏づけがない保険料になります。

するとFが会社に留保された現金ではないように思います。

私のFに対する理解がまちがっているのでしょうか?

Q2.また、関連する話なのですが、PSLがある場合のファクラーの再帰式がFV

(F_n+C^n+C^s)(1+i)-B=F_{n+1}, ¥ (V_n+C^n)(1+i)-B=V_{n+1}

の様に異なるのは何故なのでしょうか?

C^nは標準保険料C^sは特別保険料引用者注ここは原文ではC標、C特と日本語で書いてあったのですが、はてなダイヤリーtex記法では日本語が使えないのでnormalとspecialの頭文字をとってn及びsと表記しました。)

(H13(14)過去問で書いてありました)

回答3

>ただ一点のみ

>>特別保険料も領収しないと、未積立債務U=V-F(テキストp72)が生じるということです。

>という点なのですが、特別保険料の徴収というのは過去勤務債務を無くすことという理解です。しかし実際には現金の入りが無いように思います。

>私の理解ではFは会社に留保された現金であり(初年度F=0(F_n+C)(1+i)-B=F_{n+1}であることから)、Vと同額を積み立てておくべきであるもの。

>またVに不足する額は過去勤務債務(以下PSL)を年金制度導入時に積み、Vと一致しているときはPSLを積まない。PSLは将来に渡って0にする。とう理解です。

>つまり年金制度導入時において、仮にPSL=100とし、10年で償却するとすると(以下、仕訳で書くと)

>制度導入時:

F 100PSL 100

>一年後:

PSL 100/10=10特別保険料 10

>となり特別保険料は現金の裏づけがない保険料になります。

>するとFが会社に留保された現金ではないように思います。

>私のFに対する理解がまちがっているのでしょうか?

PSLというのは「積む」ものではありません。

資産(積立金)と負債(責任準備金)の差額として認識するということです。

ご提示の例だと(仮に責任準備金がかわらないとして)

制度導入の貸借対照表

資産の部負債の部
現金(F) 0責任準備金(V) 100
資産の部
損金 △100
負債及び純資産の部
100+△100=0

1年後の仕訳

借方貸方
現金 10特別保険料(収益勘定)10

(→この10で欠損金を減らしている。)

1年後の貸借対照表

資産の部負債の部
現金(F)10責任準備金(V) 100
資産の部
損金 △ 90
負債及び純資産の部
100+△90=10

となります。

>Q2.また、関連する話なのですが、PSLがある場合のファクラーの再帰式がFV

(F_n+C^n+C^s)(1+i)-B=F_{n+1}, (V_n+C^n)(1+i)-B=V_{n+1}

>の様に異なるのは何故なのでしょうか?

>(C^nは標準保険料C^sは特別保険料

>(H13(14)過去問で書いてありました)

テキストp73下の図をご覧ください。

給付現価と標準保険料収入現価の差額が責任準備金なのでVの再帰式には特別保険料が入ってきません。

一方Fは会社の全体の積立金なので、特別保険料も含めて算入されます。

(なお、この問題では予定利率=実際利率なのだと考えられますが、予定利率と実際利率が違う場合は、Fのほうだけ実際利率が適用されます。)

質問4

Q1.なるほど、特別保険料は現金の入りがあるのですね。大変勉強になりました。

つまり、PSLの分Fを期首に積みましたりはしない、かつPSLは繰越欠損金or剰余金と読み替えて良いということなのでしょうか?

Q2.”一方Fは会社の全体の積立金なので、特別保険料も含めて算入されます。”

これは入ってきた現金を全て年金基金に拠出して、現金をFに振り返ることをしているからということなのでしょうか?

ちなみに、同様の式がH17(2)の過去問にありました。

ある年金制度において年度末時点のFVを下まわるとき、その下回る額の一定割合rに相当する額を翌年度末に特別保険料として拠出します。この制度が定常状態である場合の

年度末F/年度末Vをあらわす算式を選べ。ただし、予定利率i、運用利回りjで期初払い、特別保険料の拠出は年度末という問題がありました。この問題では、定常状態であるはず期首にPSLが存在しているのでしょうか?定常状態の定義はV=Fのはずなのに…。しかし何故か定常状態と同じようにFVの極限方程式は成立していました。

(F+C^n-B)(1+j)+C^s=F, (F+C^n-B)(1+i)=V, C^s=r(V-F)

と解答には書いてありました。

引用者注ここのC^nC^pも上と同じです。)

度々申し訳ございません。

回答4

>これは入ってきた現金を全て年金基金に拠出して、

そのとおりです。年金基金以外に行く場所はありません。

>現金をFに振り返ることをしているからということなのでしょうか?

FはFundの略で年金資産を指します。現金も資産の一つです。

実際には、現金のままで持っておく部分は最小限にしてその他の資産債券株式等)に振り替えることになると思いますが、Fの中身が変わるだけで合計額が変わるわけではありません。

>ちなみに、同様の式がH17(2)の過去問にありました。

>ある年金制度において年度末時点のFVを下まわるとき、その下回る額の一定割合rに相当する額を翌年度末に特別保険料として拠出します。

>この制度が定常状態である場合の年度末F/年度末Vをあらわす算式を選べ。

>ただし、予定利率i、運用利回りjで期初払い、特別保険料の拠出は年度末

>という問題がありました。

>この問題では、定常状態であるはず期首にPSLが存在しているのでしょうか?定常状態の定義はV=Fのはずなのに…。

>しかし何故か定常状態と同じようにFVの極限方程式は成立していました。

(F+C^n-B)(1+j)+C^s=F,(F+C^n-B)(1+i)=V,C^s=r(V-F)

>と解答には書いてありました。

「定常」というのはここでは資産F)、負債V)の額が年始と年末かわらないということを指していると解釈されます。

つまり、F<Vで未償却債務を抱えたまま、FVの金額が年始と年末で変わらない状態が「定常」化しているという状況を指しているわけです。

もちろん、債務超過F<V)状態を放置し続けることになり、現実の年金基金の運営では許されないことで、そういう意味ではこの問題の状況設定自体が「問題」だといえますが、問題として出された場合は、割り切って純粋に数学的に考える他はないと思います。

まずFのほうですが、

(a)年始の資産に標準保険料と給付の出入りがあって

F+C^n-B

(b)

これが、(1+j)で運用されるので、

(F+C^n-B)(1+j)

(c)

ここに、特別保険料が入るので、年度末の資産は、

(F+C^n-B)(1+j)+C^s

(d)これが「定常」状態なので、年始の資産と一致し、

(F+C^n-B)(1+j)+C^s=F

ということになります。

Vのほうも同様に捉えることができると思います。

(ただし、保険料は標準保険料で考え利率は予定利率)

以上を踏まえると、

(F+C^n-B)(1+j)+C^s=F

(V+C^n-B)(1+i)=V

C^s=r(V-F)

ということになると思います。

質問5

>>これは入ってきた現金を全て年金基金に拠出して、

>そのとおりです。年金基金以外に行く場所はありません。

>>現金をFに振り返ることをしているからということなのでしょうか?

FはFundの略で年金資産を指します。現金も資産の一つです。

>実際には、現金のままで持っておく部分は最小限にしてその他の資産債券株式等)に振り替えることになると思いますが、Fの中身が変わるだけで合計額が変わるわけではありません。

2つの文章の整合性から判断して、会社内ではなく、年金基金が他の金融資産に変えて保有しているという理解でよろしいのでしょうか?

また、前のメールの内容から教科書ではP177以降”過去勤務債務”という言葉が使われずで剰余金という言葉がつかわれているのですが、これは過去勤務債務とイコールなのでしょうか?

生保年金数理〈2〉理論・実務編

ではPSLという言葉が使われております)

また先日の仕訳の件なのですが、いまいちピンとこないのが退職給付会計との整合性です。退給では年金資産の時価との差額を(退職給付債務と同じでなくてもよい)未認識数理計算上(以下数理差異)の差異として認識し年金資産を積み増します。(仕訳:年金資産|数理差異)そして当期or翌年から退職給付費用費用のマイナスとして認識し、実際の現金の拠出はありません。(仕訳:年金資産|数理差異)またB/S上は年金資産と数理差異と退職給付債務をネットして退職給付引当金として計上します。

例は添付いたしました。(ちなみに退給では数理差異は利息で脹らみません)

http://f.hatena.ne.jp/actuary_math/20080819072806

要は退職給付会計と企業年金会計は会計処理が異なるということなのでしょうか?

もしご存知でしたらご教授願います。

回答5

>2つの文章の整合性から判断して、会社内ではなく、年金基金が他の金融資産に変えて保有しているという理解でよろしいのでしょうか?

そういう理解でよいと思います。

>また、前のメールの内容から教科書ではP177以降”過去勤務債務”という言葉が使われずで剰余金という言葉がつかわれているのですが、これは過去勤務債務とイコールなのでしょうか?

>( 生保年金数理〈2〉理論・実務編

>ではPSLという言葉が使われております)

>また先日の仕訳の件なのですが、いまいちピンとこないのが退職給付会計との整合性です。退給では年金資産の時価との差額を(退職給付債務と同じでなくてもよい)未認識数理計算上(以下数理差異)の差異として認識し年金資産を積み増します。(仕訳:年金資産|数理差異)そして当期or翌年から退職給付費用費用のマイナスとして認識し、実際の現金の拠出はありません。(仕訳:年金資産|数理差異)またB/S上は年金資産と数理差異と退職給付債務をネットして退職給付引当金として計上します。

過去勤務債務というのは、もともとは、文字通り年金制度開始時以前に勤務していた分については保険料なしに給付するので、責任準備金と年金資産との間に差異が生じ、それが「債務」になるという意味です。

ただし、制度開始後に予定利率と実際利率の違い等によってプラスマイナスする分についても、「数理上」は責任準備金と年金資産との差異という意味で同じなので、同じように「過去勤務債務」と呼んでい「ました」。(過去形にしている理由は後述)

この部分を区別していうときは「後発過去勤務債務」と呼ぶときもありましたがあまり区別はされていませんでした。

ところが会計制度の改正で退職給付会計では、過去勤務債務と数理計算上の差異を明確に区別するようになっています。

(例えば、

http://www.ne.jp/asahi/koueki/account-tax/kizyun7.htm

をご覧ください。)

年金数理の本は(私の理解では)平成7年に改訂されたきりでそれ以降変わっていない(上記の会計制度の改正はそれ以降)ので、そこに追いついていないことになります。

また上記のURLでも書かれているように数理的にはどちらも責任準備金と資産の差額として捉えられるので年金数理の問題としてはそれで成り立っているという考え方をとっているのだと思います。

したがって現在の(アクチュアリー試験の)年金数理の問題は問題と割り切り、

現実の退職給付会計・企業年金会計とあまりリンクさせないほうがよいのではないかと考えます。

なお、企業年金会計と退職給付会計は区別されるものではないと考えています。

例えば

http://www.azsa.or.jp/b_info/keyword/nenkin.html

では

企業年金会計/退職給付会計」

という項目になっています。

私は、企業年金会計/退職給付会計については専門外なので、これ以上の掘り下げると多分間違いになると思うのでその点はご容赦いただけますでしょうか?

以上

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