Hatena::ブログ(Diary)

アクチュアリー試験数学の研究



 アクチュアリー試験
 (社団法人日本アクチュアリー会資格試験、アク試験)
 に関して、一定の基礎力を有する方を対象に、
 より合格を確実にするための
 効率的な解法
 の追究を主目的としたブログです。
 なお、メールアドレスは
 actuary_math@yahoo.co.jp(半角)
 です。
 また、質問のメール等を出される場合は、
 http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20090510
 を御一読ください。
 詳細は
 プロフィール
 をご覧ください。

2010-10-11 続:「『災害保険金の話』の話」の話

前回

http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20101004

掲載した

「『災害保険金の話』の話」の話

ですが、

アクチュアリーの練習帳」

http://acalax.info/app-def/S-102/wp/?p=323

を書かれているアカラックスの坂本嘉輝さんから次のように

地震免責かどうかはもともとの生保と損保系生保の違いではない

とのご指摘を受けました。

最近の『「『災害保険金の話』の話」の話』面白かったのですが、チョット勇み足かな、と思いますので、ご連絡します。

もともとの生保と損保系生保の違い、という話ですが、正しくは、生保地震免責の規定に2通りの書き方がある、ということだと思います。

たぶんもともとはactuary_mathさんの、いわゆる損保系生保地震免責、ただし削減払いするかもしれない、という規定が標準だったのが、その後、一部の会社で地震を免責からはずして削減支払を規定するようになったものと思います。

役所のほうはできれば削減支払の規定が望ましいけれど、必ずしもすぐに地震免責の規定を削減支払の規定に変更しなければならない、というほどでもない、ということかと思います。

損保系生保地震免責の規定だとすると、損保系生保が免許取得したときにコピーの元としたもともとの生保の約款が地震免責の規定だった、というだけのことだと思います。

actuary_mathさんが例示しているように、日本生命住友生命は削減支払の規定になっていますが、第一生命明治安田生命地震免責の規定だと思います。

この地震免責については損保のほうは知りませんが、生保のほうには伝説があります。かの関東大震災のとき、損保は免責で払わなかったのに生保は払った、というものです。

この地震免責は保険法ができる前の商法の規定で免責となっていたものです。

調べてみると確かに第一生命明治安田生命は、地震免責となっていました。

いわきさんのブログ

http://iwk.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-6c2d.html

の追記にも取り上げてもらったのですが、坂本さんの御指摘どおり勇み足となったことをお詫びいたします。

お詫びとして、生命保険協会加盟各社のWEBサイト上公開されている約款等を見たところ以下のとおりでした。

上記のとおり損保系ではない生保地震免責となっている会社がある一方で、三井住友海上きらめき生命のような損保系生保でも地震免責でない会社があるようです。*1

「?」や「−」の会社について更に情報が分かればお知らせください。


表の見方

A:地震免責でない(場合により削減払又は不払い)

B:地震免責(場合により全額支払又は削減払)

?:約款が確認できない(災害特約・傷害特約等の存在は確認)

−:災害特約・傷害特約等が存在しない又は存在が確認できない

会社名内容
アイエヌジー生命保険株式会社
あいおい生命保険株式会社
アイリオ生命保険株式会社
アクサ生命保険株式会社
朝日生命保険相互会社
アメリカンファミリー生命保険会社
アリアンツ生命保険株式会社
アリコジャパン
AIGエジソン生命保険株式会社
AIGスター生命保険株式会社
オリックス生命保険株式会社
カーディフ生命保険会社
株式会社かんぽ生命保険
クレディ・アグリコル生命保険株式会社
ジブラルタ生命保険株式会社
住友生命保険相互会社
ソニー生命保険株式会社
ソニーライフ・エイゴン生命保険株式会社
損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険株式会社
損保ジャパンひまわり生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
第一フロンティア生命保険株式会社
大同生命保険株式会社
太陽生命保険株式会社
チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
東京海上日動フィナンシャル生命保険株式会社
日本興亜生命保険株式会社
日本生命保険相互会社
ネクスティア生命保険株式会社
ハートフォード生命保険株式会社
ピーシーエー生命保険株式会社
富国生命保険相互会社
フコクしんらい生命保険株式会社
富士生命保険株式会社
プルデンシャル生命保険株式会社
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社
マスミューチュアル生命保険株式会社
マニュライフ生命保険株式会社
三井生命保険株式会社*2
三井住友海上きらめき生命保険株式会社
三井住友海上メットライフ生命保険株式会社
みどり生命保険株式会社
明治安田生命保険相互会社
メディケア生命保険株式会社
ライフネット生命保険株式会社

2010-10-04 「『災害保険金の話』の話」の話

(2010/10/11 追記:生保災害保険金地震免責かどうかは、会社によって違いがあるのは確かですが、損保系生保かどうかではないというご指摘を受けました。

http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20101011

をご覧ください。)

かなり長い間空いてしまいましたが、今日は、災害」を巡る生保と損保の考え方の違いについてなかなか興味深いことが分かったので、それを書いてみたいと思います。

いわき( @ )さんが、

あるFP(フィナンシャルプランナー)氏が著した

地震時には受け取れない?! 「災害保険金の話

http://trendy.nikkeibp.co.jp/lc/gofun/070110_saigai/

を受けて、

災害保険金の話」の話

http://iwk.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-6c2d.html

というのを書かれています。

災害特約」とか「傷害特約」といった商品は約款上、保険金が受け取れないことがあるがそれは「この特約の計算の基礎に影響を及ぼすとき」であり、阪神・淡路大震災でも「計算の基礎に影響を及ぼす」とはいえないので、支払条件を曲解して不安をあおるのはFPとしてどうか

という話です。


ここで、件のFP氏がなぜ「曲解」したのか考えてみました。


FP氏は、「損保・生保の本店業務部門を経て独立系FP」とあり、損保が主なバックグラウンドであることがわかります。(あとでの考察から「生保」とは「損保」の子会社の「生保」だと思われます。)


損保の傷害保険では確かにFP氏のおっしゃるとおり、(割増保険料を払って特約を付帯しない限り)地震に対しては保険金が支払われません

(例えば、東京海上日動火災の傷害保険普通保険約款

http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/pdf/kokunai_yakkan.pdf

のp1

では、

第3条(保険金を支払わない場合−その1)

*1 当会社は、次の各号に掲げる事由のいずれかによって生じた傷害に対しては、保険金を支払いません。

(8)地震もしくは噴火またはこれらによる津波

となっています。

確かにいわきさんの御指摘のとおり、地震による死者が生命保険会社の経営に与える影響は少ないと考えられますが、地震台風等の自然災害の発生は損害保険会社の経営には大きな影響を与えるので、これらのリスクにはセンシティブになり、免責としたのだと考えられます。(傷害保険だけではなく自動車保険等でも免責となっています。)


問題の規定はいわきさんが引用されている「日本生命の新傷害特約(H11)の例」では、

http://www.nissay.co.jp/kojin/shohin/shiori/shushin/pdf/02-193-196.pdf

のp3)

では、

第2条(災害死亡保険金、障害給付金の削減支払)

前条の規定にかかわらず、被保険者がつぎのいずれかにより死亡しまたは身体障害の状態(別表12)に該当した場合で、その原因により死亡しまたは身体障害の状態に該当した被保険者の数の増加がこの特約の計算の基礎に影響を及ぼすときは、会社は、災害死亡保険金もしくは障害給付金を削減して支払うかまたはこれらの保険金もしくは給付金を支払わないことがあります

(1)地震、噴火または津波によるとき

(2)戦争その他の変乱によるとき

(太字引用者)

となっているのですが、損保系生保では、書き方が微妙に異なっているようです。


例えば東京海上日動あんしん生命保険の「5年ごと利差配当付終身保険」の

http://ykn.tmn-anshin.co.jp/affix/yakkan2/nagawari/D79-11660/MCNG9C0_%92%B7%8A%84%82%E8%8FI%90g.pdf

「傷害特約条項(本人型)」(約款105ページ)

では、

第1条(災害死亡保険金・障害給付金の支払)

で、

地震、噴火または津波

支払事由に該当した場合であっても保険金・給付金を支払わない場合(以下「免責事由」といいます。)

とした上で、

第2条(災害死亡保険金・障害給付金の支払に関する補則

(6)被保険者が地震、噴火、津波または戦争その他の変乱により死亡し、または身体障害の状態(別表3)に該当した被保険者の数の増加について、当会社が、この特約の計算の基礎に及ぼす影響が少ないと認めたときは、当会社は、その程度に応じ、災害死亡保険金または障害給付金の全額を支払い、またはその金額を削減して支払います

(太字引用者)

この内容が親会社の損保の傷害保険の影響を色濃く受けていることはいうまでもないでしょう。もちろん、このような内容だからといってその後の中越地震などにおいて、損保系ではない生保と支払内容が違っていたということもないはずです。(もし違っていたら社会問題になります。)

まさかのとき、保険金の請求漏れを防ぐためにも、こうしたコマゴマとした特約について一度チェックしてみましょう。契約時に渡された「契約のしおり」という冊子の「約款」をひも解いてみると、どんなときに保険金が支払われるのかよく理解できていない特約や、自分のイメージしている保障内容と異なっているものが、思った以上にたくさんあることがわかります。

と書くFP氏がまさか約款を読んでいないことはないのではないかと考え調べてみたのですが、生保と損保の違いをまた一つ知ることとなった次第です。

このような違いについてはまた、機会があれば記したいと思います。

*1:原文はいわゆる丸数字の1ですが、機種依存文字のため、ここでは普通の1で表現しています。

siba9791siba9791 2013/04/18 13:53 何事も穏便にすめばいいですね

2010-02-11 アクチュアリー採用問題の解答案(9)

http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20100114

から始まった

アクチュアリー採用問題の解答案」

シリーズの9回目です。


今日は、日本生命

http://d.hatena.ne.jp/actuary2/20090412/1239550975

を取り上げます。

(なお、面接その他については

http://d.hatena.ne.jp/actuary2/20100130/1264850993

をご覧ください。)


問題の分量・難度とも標準的だと考えます。

問題2は(1)がなければ(2)単独で出すのは難しいと考えます。( http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20100203 でも少し述べましたが、このような「誘導問題」の意図を読み取ることが求められると思います。「(1)は(2)のヒント」と書いてある数学の参考書がありました。(今もあると思いますが) )

また、必要条件と十分条件(kの値を出すだけではなく、それを実現できるのか)の論述も求められると思います。


その他の注意点は

http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20100114

のそれと同じです。


問題1

(1)

a=100とおくと

与式

=¥sqrt{a(a+1)(a+2)(a+3)+1}

=¥sqrt{¥{a(a+3)¥}¥{(a+1)(a+2)¥}+1}

=¥sqrt{b(b+2)+1}(ただし、b=a(a+3)

=¥sqrt{b^2+2b+1}

=b+1

=a(a+3)+1

=10301…(ア)の答

(2)

2つのSをS1,S2と区別したときの並べ方は6!=720通り。S1とS2の並べ方は2通りなので、

720÷2=360通り…(イ)の答

(a)頭がAで残り5文字の並べ方は5!÷2=60通り

(b)頭がIで残り5文字の並べ方も60通り

(c)頭がN、2番目がAで残り4文字の並べ方は4!÷2=12通り

(d)頭がN、2番目がI、3番目がAで残り3文字の並べ方は3!÷2=3通り

NISSAYはこれら(a)〜(d)の

60+60+12+3=135個の「単語」に続く「単語」なので、

136番目…(ウ)の答

(3)

3軒のどこかに傘を忘れる確率は

1-¥left(¥frac{4}{5}¥right)^3=¥frac{61}{125}

AまたはBに忘れる確率は

1-¥left(¥frac{4}{5}¥right)^2=¥frac{9}{25}

Aに忘れる確率は

¥frac{1}{5}

なので、

Bに忘れる確率は

¥frac{9}{25}-¥frac{1}{5}=¥frac{4}{25}

∴忘れてきたのがBである確率は

¥frac{4}{25}¥div¥frac{61}{125}=¥frac{20}{61}…(エ)の答

(ちなみに傘を忘れたときに忘れてきたのがAとCである確率は

¥frac{25}{61}¥frac{16}{61}

3つ合計するともちろん1になる)

(4)

学生数をxとするとパーティの費用は2300x+1700

さて、

2300x+1700 < 2400x-350…(a)

2300x+1700-5000 < (2400-250)x…(b)

(a)より

x>20.5

(b)より

x<22

x=21…(オ)の答

これよりパーティの費用は2300*21+1700=50,000円…(カ)の答


(5)

面積が最大になるのは1辺aの正三角形のときでその面積は、

¥frac{1}{2}a^2¥sin60^{¥circ}=¥frac{¥sqrt{3}a^2}{4}…(キ)の答

(理由)

OP=p,OQ=qとおくと、

余弦定理により

a^2=p^2+q^2-2pq¥cos 60^{¥circ}=p^2+q^2-pq…(a)

一方面積T=pqとおくとS=¥frac{¥sqrt{3}T}{4}なので、

Sが最大⇔Tが最大

である。

さて(a)より

a^2=p^2+¥frac{T^2}{p^2}-T ¥ge 2¥sqrt{p^2 ¥cdot ¥frac{T^2}{p^2}}-T=T(∵相加相乗平均の関係)

(等号は、p^2=¥frac{T^2}{p^2}つまりp=qのとき成り立つ)

つまり、

T ¥le a^2

(等号は、p=q=aのとき成り立つ)

となる。(証終)

(6)

(キ)

I_1=¥int_0^{¥pi} ¥exp(-x) ¥cdot ¥sin x ¥, dx

=-¥[¥exp(-x) ¥cdot ¥sin x ¥]_0^{¥pi}+¥int_0^{¥pi} ¥exp(-x) ¥cdot ¥cos x ¥, dx

=-¥[¥exp(-x) ¥cdot (¥sin x+¥cos x) ¥]_0^{¥pi}-¥int_0^{¥pi} ¥exp(-x) ¥cdot ¥sin x ¥, dx

=¥exp(-¥pi)+1-I_1

I_1=¥frac{¥exp(-¥pi)+1}{2}=¥frac{1+¥exp(¥pi)}{2¥exp(¥pi)}…(キ)の答

(別解)

I_1=¥int_0^{¥pi} ¥exp(-x) ¥cdot ¥sin x ¥, dx

=Im ¥left( ¥int_0^{¥pi} ¥exp(-x+ix) dx ¥right)

=Im ¥left(¥frac{1}{-1+i} ¥[¥exp(-x+ix)¥]_0^{¥pi}  ¥right)

=Im ¥left(¥frac{¥exp(-¥pi+i¥pi)-1}{-1+i} ¥right)

=Im ¥left¥{¥frac{¥exp(-¥pi)+1}{2}(1+i) ¥right¥}

=¥frac{¥exp(-¥pi)+1}{2}=¥frac{1+¥exp(¥pi)}{2¥exp(¥pi)}

(ク)

I_{n+1}=¥int_{n¥pi}^{(n+1)¥pi} ¥exp(-x) |¥sin x|dx

=¥int_{(n-1)¥pi}^{n¥pi} ¥exp(-y-¥pi) |¥sin (y+¥pi)|dyy=x-¥piと置換)

=¥exp(-¥pi)¥int_{(n-1)¥pi}^{n¥pi} ¥exp(-y) |¥sin y|dy

=¥exp(-¥pi)I_n

つまり(ク)の値はe^{-¥pi}…(答)


(ケ)

¥int_{0}^{¥infty} ¥exp(-x) |¥sin x|dx

=¥sum_{n=1}^{¥infty}I_n

=¥sum_{n=1}^{¥infty}¥[I_1 ¥cdot ¥exp¥{-(n-1)¥pi¥}¥]

=¥frac{I_1}{1-¥exp(-¥pi)}

=¥frac{1+¥exp(¥pi)}{2¥exp(¥pi)}¥frac{¥exp(¥pi)}{¥exp(¥pi)-1}

=¥frac{1+¥exp(¥pi)}{2¥{¥exp(¥pi)-1¥}}…(答)


(7)

(コ)

X_nが3で割れないのはn回のサイコロの目が全部1,2,4,5のとき。

求める確率p_nは、

p_n=1-¥left(¥frac{2}{3}¥right)^n…(答)

(サ)

1-¥left(¥frac{2}{3}¥right)^n ¥ge 0.99…(A)

となるnを求める。

(A)より、

¥left(¥frac{2}{3}¥right)^n ¥le 0.01

常用対数(底を10とする対数)をとって、

n ¥log_{10}¥left(¥frac{2}{3}¥right) ¥le -2

n (¥log_{10}2-¥log_{10}3) ¥le -2

(0.1761)n ¥ge 2

n ¥ge 11.3 ¥cdots

なので、(サ)に入る数値は11…(答)


(8)

(シ)

APでジョルダン標準形

J=P^{-1}AP=¥left(¥begin{array} ¥lambda_1 && a ¥¥ 0 && ¥lambda_2 ¥end{array}¥right)

に変形(ただしa=0 ¥, or ¥, 1)したとする。

¥lambda_1+¥lambda_2=¥rm{tr}(J)=¥rm{tr}(A)=3+2=5…(答)*1

(ス)

上式で

¥lambda_1 ¥cdot ¥lambda_2=¥det{J}=¥det{A}=3*2-1*4=2…(答)

¥lambda_1^3+¥lambda_2^3

=(¥lambda_1+¥lambda_2)^3-3¥lambda_1¥cdot¥lambda_2(¥lambda_1+¥lambda_2)

=5^3-3*2*5

=95…(答)


問題2

(1)

2つの解とあるのでa ¥ne 0としてよい。

解と係数の関係により

¥alpha+¥beta=-¥frac{b}{a},¥alpha¥beta=¥frac{c}{a}

これより

a^2(¥alpha-¥beta)

=a^2¥{(¥alpha+¥beta)^2-4¥alpha¥beta¥}

=a^2¥left¥{¥left(-¥frac{b}{a}¥right)-4¥frac{c}{a}¥right¥}

=b^2-4ac…(証終)


(2)

f(x)=ax^2+bx+cを定数項が0でない2次式とし、D(f)=b^2-4acで判別式を表わす。

さて、

xの2次方程式f(x)=0の解を¥alpha,¥betaとする。

f(x)に(操作1)を施した結果の2次式をg(x)とすると、

g(x)=0の解は¥alpha-1,¥beta-1なので、

判別式D(g)は、

D(g)=a^2¥{(¥alpha-1)-(¥beta-1)¥}^2=a^2(¥alpha-¥beta)^2=D(f)

一方

f(x)=ax^2+bx+cに(操作2)を施した結果の2次式をh(x)=cx^2+bx+aとすると、

D(h)=b^2-4ca=D(f)

つまり(操作1)、(操作2)いずれを施しても判別式は変わらない。

さて、もとの式の判別式は1-4*1*1=-3

これより

61^2-4*7*k=-3

となり、

k=133

である。

次に

x^2+x+1から(操作1)、(操作2)を何回か施して実際に133x^2-61x+7になることをみる。

(i)x^2+x+1に(操作1)を3回施すと(x-3)^2+(x-3)+1=x^2-5x+7

(ii)x^2-5x+7に(操作2)を1回施すと7x^2-5x+1

(iii)7x^2-5x+1に(操作1)を4回施すと7(x-4)^2+5(x-4)+1=7x^2-61x+133

(iv)7x^2-61x+133に(操作2)を1回施すと133x^2-61x+7

k=133が確かに題意を満たすことが確認された…(答)


問題3

(1)

n人の手の出し方は3^n通り。

k (1 ¥le k ¥le n-1)人が勝つ手の出し方は*2

(a)k人の選び方が{}_nC_k通り

(b)勝つ手の選び方が3通り(k人がグーかつ(n-k)人がチョキ等)

の積で

3{}_nC_k通り((1 ¥le k ¥le n-1)

∴求める確率は

¥frac{3{}_nC_k}{3^n}=¥frac{{}_nC_k}{3^{n-1}}

…(答)

(2)

求める確率pは(1)の答えをk=1, ¥cdots, n-1まで合計したもの

p=¥frac{¥sum_{k=1}^{n-1}{}_nC_k}{3^{n-1}}=¥frac{-2+¥sum_{k=0}^{n}{}_nC_k}{3^{n-1}}

さて、二項定理

(a+b)^n=¥sum_{k=0}^{n}{}_nC_k ¥cdot a^k ¥cdot b^{n-k}

a=b=1を代入して

¥sum_{k=0}^{n}{}_nC_k =2^n

なので、

p=¥frac{2^n-2}{3^{n-1}}…(答)

(3)アイコ以外がでるまでじゃんけんを行う回数をXとする。

よって求める期待値E(X)

E(X)=p¥sum_{n=1}^{¥infty}nq^{n-1}(ただしq=1-p

とおける。

さて

¥sum_{n=1}^{¥infty}q^n=¥frac{q}{1-q}=-1+¥frac{1}{1-q}

の両辺をqで微分(0<q<1より左辺は項別微分可能)すると、

¥sum_{n=1}^{¥infty}nq^{n-1}=¥frac{1}{(1-q)^2}

E(X)=¥frac{p}{(1-q)^2}=¥frac{1}{p}=¥frac{3^{n-1}}{2^n-2}…(答)

(別解)

Y=X-1が幾何分布G(p)に従う。

E(Y)=¥frac{1-p}{p}=¥frac{1}{p}-1

(参考

http://actuary.upthx.net/pukiwiki/index.php?1.1.1.2.4.%CE%A5%BB%B6%B7%BF%B3%CE%CE%A8%CA%D1%BF%F4%A4%CE%CE%E3#g92b35bf

よって求める期待値E(X)

E(X)=E(Y)+1=¥frac{1}{p}=¥frac{3^{n-1}}{2^n-2}…(答)

*1:trは行列のトレース

*2:「n人が勝つ」ということはありません。

katkat 2011/01/13 00:06 NISSAYの問題間違ってますよ.NISのあとに,ASY,AYS,SAYと続くはずなので,138番目です.

2010-02-02 アクチュアリー採用関連

今日は解答案は一休みして、アクチュアリー採用にまつわるお話2題を御紹介いたします。


1.

id:actuary2 さんが、面接の様子をかなり詳細に述べられて(はじめて)おります。

(2010/2/2現在で

日本生命保険

http://d.hatena.ne.jp/actuary2/20100130/1264850993

東京海上日動火災保険

http://d.hatena.ne.jp/actuary2/20100202/1265092385

)該当する会社を受験される方は、もちろん、それ以外の方も雰囲気をつかむ上で極めて有益な情報だと考えます。


以下蛇足ながら

(1)日本生命に限らず生保では「相互会社」という保険業法だけで認められた形態をとっている会社がいくつかあり、その場合は「社員」は従業員ではなく、正確には契約者を指すので、従業員は(通常)「職員」になると考えます。なお、信託銀行を含め銀行は「行員」が多いと思います。*1

もちろんこれらの呼称が間違ってもそれで即失格とはならないとは思いますが、これらの呼称をちゃんと使うとその分一歩前進だと考えます。

(2)損保を回られる場合は、損保と生保の違いをご自分なりに整理しておいたほうがよいと考えます。( id:actuary2 さんも質問を受けていますが、)「生保ではなく損保か」ということが大きなポイントになると考えます。

(3)東京海上のところで書かれていますが、一般職とアクチュアリー職の併願ができるところは併願も視野にいれたほうがよいかも知れません。早い段階で何科目か合格科目が出れば、関連部署に配属等の処遇をしてくれると思います。


2.

twitter

http://twitter.com/yusakarasuku/status/8522866499

HPに堂々と

「<応募資格>大学・大学院にて理数系等を専攻し、保険数理業務の基礎となる能力を有している方

出している会社があるそうです。

文系とアクチュアリーについては

http://d.hatena.ne.jp/actuary_math/20090220

で述べたとおりですが

(ありがたいことに「2ちゃんねる」

ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1260770066/411 *2

でも取り上げて下さっているようです)

理数系等を専攻したことはアクチュアリー業務の基礎の必要条件でも十分条件でもない

http://twitter.com/actuary_math/status/8538108282

とポストしたら

昔の話ですが、文系入社でアクチュアリーになって保険計理人、常務、日本アクチュアリー会理事長になった人もいました

という情報をいただきました。

http://twitter.com/actuary_math/status/8538839068

*1株式会社でも従業員を職員と呼ぶ生保・損保の会社はあります。

*2:いつものとおり「2ちゃんねる」の流儀に従い先頭のhを抜かしています。