魔法先生ネギま! 239時間目

 
位置付けとして分類すると読者反応論ってことになりそう。
 
●全体を概観してから詳細へ
テオドラと一緒にリカード達が出てきて、精神と時の部屋で修行開始、最後にネギと仮契約
 
●細かく切り刻んで
前回は幼児化していたことから、幻術を解いて出番となったまき絵&ゆーな。
ネギとはここでようやく再会したことになる。のどかと木乃香も幼児化状態で描かれており、立ち位置などは前回と同じ。のどかに関しては瞳が幼児化時の「切れ込みの入った瞳」になっていないが、修行中の食事シーンでは切れ込みの入った瞳に戻っている。
 
……どうやってこの場所まで来たのやら?(笑) まき絵とゆーながロリ化していたのは、運搬の便利さという言い訳が使えそうだ。
 
少し散らばって感じるネギの髪の毛。髪の毛を切ったりはしないのだろうか?……それはともかく、喋っている途中でまき絵の無い胸に抱きこまれるネギ。つくづくハーレム主人公に人権という概念は存在しない。この抱き方はウェールズでのいいんちょが思い出される。といっても他のキャラでもやっていることなので、誰を思い出すか?というのは人それぞれであろう。たとえば木乃香は顔をこすり付ける系統だよねーだとか。
 
どこからともなくハンカチを出したゆーながイイハナシダナー的に涙をぬぐいつつ(←きっとマンガハンカチとでもいうべき便利アイテム)まき絵とネギは(一部のしつこい読者向け?の)フォロー会話をこなしている。自分達がどれだけか苦労したかを語ってもいいのだが、そんなもんは勝手についてきた自業自得なので怒られなくてヨカッタヨカッタと読める(よめねーよ!嘘つくな)えー、無事に再会できてヨカッタヨカッタですね。
 
そして千の雷を自然現象と誤解しているかのごときゆーなの台詞が入る。
ここの喋りはネギま!では良く見られる「イベント進行用の台詞」になっていて、キャラ性よりはゲームシステムを優先したものになっている。こいつのせいで千雨がおバカに見えることが結構ある。(出番があるだけマシだろ、我慢しろ!と言われたらその通りで御座います。)
 
やっと1P終わった(笑)洒落になんねぇ。
 
千の雷で解けた岩を背景に、振り向くゆーなとそれを見ているテオドラの視点でコマを配置し、次のコマで「視線の主」であるテオドラ登場させている*1。当然、背景は千の雷の説明の効果を高めるためであるから、細部まで計算された配置と言えるだろう。
 
ここでちょっと触れておきたいのは、振り向いたゆーなの顔がナチュラルであることだ。これは個人的に先日終了したアニメ「かんなぎ」の最終話で「家出した土地神(ナギ)」の名前を呼んで振り向かせるところに連想が飛躍する(せざるを得ない)。アニメ版は呼ばれて振り向いており、その表情が今回のゆーなの様にナチュラルではない。この意味でやはりマンガ版を推す。というのも、振り向くという一時をとっても有名な日本の芸術である「見返り美人」に行き着くからだ。その見返り美人というのは「小股が切れ上がる」という表現抜きには語りえないのだが、この表現は既に死んでしまっており、現代ではどのような状態であるのか?は確認できない。つまり、小股が切れ上がっている人が、ふと呼び止められるか何かして振り返るからこそ「見返り美人」というものが成立するわけだ。
ここでのゆーなは見返り美人には到底及ばないのは明らかだが、そこは置いておく。「ふと、振り向く」の「ふと」という部分に、「意図する前」「演技する前」などという意味合いがあり、それ故に、振り返った顔がナチュラル(自然体)を表現し易いといった考察がどっかに存在するハズだ。ネタ元なんか覚えちゃいねぇ!どうだ!参ったか!(……もう、俺が参ったよ。なげーよ、疲れたよ。)と言った話なんかと接続する。いや、結構マジで。
 
それと地味にまき絵とネギの位置関係は舞台役者的「移動」を果たしている。女優・まき絵と言っておこう(笑)……マンガ演出技法として位置移動の法則、とか?
 
 
そして扉絵。頭の半分をコマからブチ抜きで描かれるテオドラ殿下の図。
胸元から下腹部*2まで開いた服装で登場。個人的にこの服装はバスタードのアーシェス・ネイのイメージが強い。服の間から手を突っ込んで、服の下で乳房を思いっきりもみしだく手の動きがウネウネと(以下略)
 
もう思いっきり痴女のイメージですな。
 
ここの笑顔はちょっと失敗して感じる。
前提にあるのは当然、236時間目にラカンと再会したところでのニカッと笑うテオドラの笑顔であろう。ここの笑顔は確認するまでもなく評判が良かったであろうと思われる。直前までの皇女としての演技による無表情との対比の効果なども通常の意味では考えられるのだが、むしろ表情筋の動きといった身体性に対する共通認識によるものが大きいと考えられ、今回のこの表情によって対比・差異が認識できるようになった。
このテオドラの笑顔は目が笑っていないことで口角の引き上げに努力感を感じてしまう。大きく口を開くということは犬歯(牙の歯)を見せることによる「威嚇」の表情にもなってしまう。笑いながら威嚇するのは政治の場に立つ彼女の出自を垣間見せる効果を生んでいる。
また、胸元が大きく開いた服装は、皇女の立場による精神的な抑圧と、そこからの開放をイメージさせてしまう。ここでやはり痴女ってことですか?な話の展開なのは、フロイト先生辺りの言説を真似るとなんでもかんでもエロと見做すことが可能!という便利さを悪用するためであります。だってエロいんだもん。
 
 
流石に飽きて来たので少しずつ飛ばしていくことにする。
やはりテオドラもイベント進行的台詞が混じって、しばらくまき絵とゆーなが興奮するネタを挟んでいる。単純に考えればサウザンドマスターの凄さの演出なのだろうけれども、「常識的に考えてー」(つまり常考)って言いたかっただけちゃうんか!と。
 
ところで、おとなしく出番を待つテオドラの姿を描くってのは中々珍しい気がしますな。これはくすくす笑うところとあわせて性格の良さを描写するのに役に立っていると言えそうだ。
 
そしてカモが「それよりこのマブイ姉ちゃん誰なんでい?」とテオドラに話を戻す。このことで3頁目の最初のコマで「エロイ姉ちゃん登場!?」とカモに言わせていることがつながっているのが分かる。
 
そして誰を放っておいたか分かったか!という感じでテオドラの名前が明かされる。次のコマできっちり驚く千雨。本人に向かってじゃじゃ馬姫と言ってしまう遠慮の無さで小太郎に台詞を言わせたりしている。コタは配慮が無さそうでいてポイントは押さえている奴なので、瞬時に大丈夫なラインを把握したのだろう(笑) その下の小さいコマの「こらまた見事に育ったモンで」も訛り具合からしてもコタの発言であれば面白いのだが、フォントがカモのフォントなのでカモの発言で確定。読み込んでいるネギまファンには言うまでもないことだが、カモ君の発言はフォントが違うので分かるようになっているからだ。
 
縦にぶち抜きのテオドラ。斜め前からの絵なのだが、流石にこの位置関係だと右乳房の乳首の位置が外側過ぎる気がしてしまう。ビーチクが付いていればの話だけど。
 
許しを請うテオドラ。「きょとん」よりも、もうちょっと意外という顔をしているネギ。今回は各キャラの表情にも注目したい。さまざまな感情を表現している。
 
問い詰めようとするネギたちの空気を思いっきり破壊しつつリカード登場。
どうみても ぶるぁぁぁぁ皇帝若本様です。ありがとうございました。
「なんか暑苦しいおっさんが!」の台詞が千雨でないのはカモフォントにより明らかだが、千雨であって欲しかった。演技臭い説明台詞をいう千雨…………萌えw
 
そしてセラス登場。地味です。目立ちません。
リカードが単車、セラスがホウキということで、ここでようやっとテオドラはどうやってきたんだ?という疑問が立ち上がるわけですね。まぁスルー以外の選択はないんですが。
 
「とてもお世話になった」 ←サインを貰った ということですね?わか(以下略)
 
 
暑苦しい顔を近づけて100パー無いとかどうでもいい脅しをかけてくるリカードリカードは下手すると(下手しなくても)プチ・ラカン系。正直に言って要らないんですが(笑)、月例ネギま報告*3によれば、若本パワーで出番が上方修正される見込み。しかし小太郎を重点的に鍛えるということで、ちょっと存在意義が出てきたかな、と(←小太郎を鍛えないのであれば要らない)
うーむ、考えてみれば「プチ・ラカン」で使い易いとかあるのかも。もしかしてお便利?
 
エヴァは彼らのことを雑魚呼ばわりしていますが、トップ選手がイコールで名教師というわけにはいかないのが実際のところですね。トップ選手からしか得られないものというのは「存在する次元の違い」ぐらいのものでしょう。まぁ、日本一程度ではそんな上等なものを持っているかはかなり怪しいのですが(日本一っていうのは場所によってはいっぱいいるものなので、まぁ、凄いことは凄いんですけど、ウザイぐらいいっぱいいるんで、もうどうでもいいっていうか。)
ここではダイオラマ魔法球を見せられて浮かれたネギを嗜めるエヴァの台詞がそれらしく響きますね。
 
ところでどっから出したんだ、そのデカい魔法球(笑)
 
魔法球ですか。1日10時間まで使用可能とか?それとも24時間を240時間にするとか?どういう仕組みなんでしょうね。ダイオラマでググると、ジオラマの英語風表記なんですね。危ない危ない、騙されるところだったぜ。
 
というわけで、修行です。
魔法世界主要各国代表からすると、いわゆるバカンスですね(笑) 英雄の息子をゴリゴリ鍛えて、別に自分が強くなる必要ないし、あとはラカンと戦うのをぼへーっと観戦すればいい。上手くすればインスタント弟子が無敵のラカンに痛い目をみせられるかもっていう。最高のバカンスですね!(笑)
むむ、バカンスかぁ。赤松先生の旅行先のイメージが使われているかも?
 
 
30日の半分の16日経過ということで、フィジカルの特訓を先にやって応用と作戦会議はこれから、ということなのでしょう。腕立てを見ると2日目に1480であと少しと声をかけていることから最初は1500回だったのが3000回できるようになっているらしき描写ですね。
 
1500回できるなら最初から持久力的な特訓で、出力アップという話ではなさそうです。岩が大きくなっているわけでもないし、魔力を使った肉体の運用とその一致率やら何やらということではないかと。本来の腕立てであれば……って細かい話もできるけど意味がないのでやめときましょう。
ネギが数えるのが遅いので、3000回やるのに1時間以上かかってそうですね。1秒1回で50分かかります。まずは1秒2回で30分を目指すのが良いでしょう。魔力の出力が大き過ぎると「飛び上がって」しまうハズなので、腕立てジャンプにならないように、精密に、高速で操作できるようになるとか。あー、でもそれってハンタのじいちゃんのネタになっちゃうか。
個人的には数を数えるというのがめちゃくちゃ疲れるのでとても苦手です。回数をこなす練習は嫌ですねぇ。(腕立てや腹筋、スクワットなんか最悪ですね。)
 
エヴァの修行では術式固定を2つやっているので、多重充填もあるかもしれませんね。まぁ、現段階では何をやってもラカンには勝てませんけど。でも今回の修行で基本値が1000ぐらい(普通の術式兵装で3000)にはなれるかもしれませんね。
 
千雨が木乃香に話しかけたり、地味じゃなくなったさよちゃんと会話してたり。うぉ、なんてこった、下のメンバーだってのにさよちゃんに出番がありやがるじゃないか!うおおっ、サービス、サーヴィス!(うるさい)
 
木乃香とコタにパワーアップのきっかけがあるといいんですけどねぇ。つーか、無きゃ暴れそうです。本当なら明日菜も一緒に訓練しているんでしょうけど、中身の関係でおとなしいもんですね。
 
 
「打倒ラカンさん」と書かれた大岩。そのまま大地斬の練習だ!(マンガが違う)
テオ様っていう呼びかけに対してテオでよいぞ、とおっしゃってますが、実際にゃ16日目です。16日目にしてついにテオさんに呼びかけが変化したネギくん、というわけです。(おいおい)
 
で、アリカ姫の話題ですが、語らないことによって何を語っているのか?ということですね。これは超鈴音も同じですね。
 
…………つまり、よくわからん、と(笑)
 
お母さんだったとして話さないのは何となく分かりますが、母親じゃないのに話さない理由っていうのは …………ナギの行方不明に絡んでいるとか? まぁ、まだどっちにももっていけそうですね。アリカ母親説が優勢っぽいので、逆の意見を出すと、例えばアリカが誘拐か何かされてしまって、ナギが救いに行った、とかはどうでしょう。
逆にアリカがネギの母親の場合、まず最初に産んだ後にお亡くなり〜などが考えられますが、前半の「何もしてやれなんだな・・」と矛盾します。出産で何もしてやれないのは当然のことで気にやむ必要はあまりないわけで。
やはり何がしかの事件に2人とも巻き込まれていることを疑った方が良さそうです。アリカが即位していることは公式っぽいので(楊さん関係でw)ネギがアリカの子供であるとしたらこれはもう王子なわけで、アリカが前もって退位していない限り、現実世界の村に寂しく置いておくのも微妙な話ですね。やはりネギはアリカの子供では無いのかもしれませんよ? アリカのピンチにその騎士であるナギが立ち上がるのは半ば当然の話でしょう。……でもそうなるとネギの母親は?(やっぱり産んだ時に? つーかその概念に相当する単語が分からなかった。縁起が悪いから書いてないのかなぁ)
 
赤き翼の間で話さないと決めてあったという話ですが、そんなの決められるタイミングがあったのかなぁ?特にクウネルとか。まぁ、詠春とか近衛の爺さんはアルビレオのことを知っていた可能性はある・・・のかな?(タカミチは知らなかったけど。仲間外れ?)ナギが動く遺言を頼んだのはネギが生まれる前だし。微妙ですな。
 
 
そして一人前として認めてくれるかどうか?のネギの台詞ですが、これは珍しいかも?ですね。ファザコンとしてのネギは、一人前になること、つまりエディプスコンプレックス的な意味で母親の独占を欲して父親を越えることを望んでいるわけじゃありません。しかし母親のことを知るためには、一人前になりたいと願う、かもしれないわけです。衝動的に父親を追いかけている少年が、父を追い越すことを射程に入れるの?っていう話です。
 
これに対してテオドラが「くす・・」と微笑むのですが、これは少年にありがちな急いで大人になろうとすることに対しての微笑ましさによるものかもしれませんね。いや、他にも解釈は可能でしょうけど、思いつきませんでした。
 
ここでの「ネギ」が「一人前」になろうとすることで「勝たなければならない理由が増えた」わけですが、そもそも「ラカンに何故、勝たなければならないのか?」という意義を増やす意味合いの方が(作者さま的には)強いのかもしれませんね。
 
現状、ラカンという問題が大き過ぎてどうにもならない状況にあります。ラカンに勝つことは本当に必要なのか?といった疑問は、問題の「本質」や「コア(核)」の所在を問うものだと考えられます。これを言い換えると対ラカン戦は「本当にボトルネックなのか?」ともいえるでしょう。
 
 
複数の枠組みで考えてみると、
拳闘大会の優勝を目的とすれば、「ラカン」と「ラカンを倒す実力」が問題ですね。とりあえずは小太郎を成長させて2対1に持ち込むことですね。呪文を準備する時間などのことを考えても、小太郎に活躍の機会がありそうなんですが、そっちの話に中々なりませんねぇ。ラカンは今頃、カゲタロウを鍛えてたりして(笑)
 
その拳闘大会の優勝は奴隷の解放が目的なので、金があればオーケイ。大きな金が作れないからこそ拳闘大会に出ているわけで、大きな金が作れるのであれば(どっちにしろ戦いはするけど)負けてもオーケイになります。
 
政治関係は、いまいる各国代表がナンバー1ではないのが気になります。リカードの上にはコンスル(執政官)がいるでしょうし、テオドラは第三皇女でしかありません。その上の権力者が暴れたら、従うしかないのかも。
 
フェイト戦では「明日菜を守ること」と「その実力」が問題になりますね。現実世界への帰還では、当面の問題は「ゲートの発見と解放」ですね。
どんだけ実力があってもゲートが見つからなきゃ帰りようがないし、逆に実力が無いとゲートを見つけても指をくわえてみているしかないわけです。ぶっちゃけラカンに守ってもらえそうな魔法世界に居たほうがマシなんじゃないスか?といっても読者視点ではアスナは誘拐済みだから、魔法世界に残っていても、世界が無に帰すのを待つばかりなんですけどね。
ネギたちはどうにかして明日菜がいないことに気が付き、フェイトたちを発見し、奴らから明日菜を取り戻す実力が必要な段階に来ています。
 
要するに、ラカンに代わりに戦ってもらえるかどうかって話でしかないんですよね。世界のピンチだろ?お前もヤバイだろ、働けよ!みたいな。個人の戦闘力が国家の戦力を上回ってしまっている以上、テオドラ達が雁首を並べてもフェイトを止めることはできません。明日菜が誘拐されていることを考えても、結局はネギも頑張るしかありません。ラスボスの造物主が居た場合、ラカンでは(何らかの理由によって)勝てません。そうなったら可能性があるのはナギの息子のネギぐらいしかいない。……だとか、そういう厳しい条件設定が待っている気がしてなりません。
(あれから20年、実はラカンにも勝てるけど……みたいな展開もありそうですしね)
 
 
文書から何から、かなり雑になってきたので、もう終わりにしたいのですが。
 
後は仮契約ですね。んなことより「ご利益あるぞ?」のくちびるに吸い付きたいのです(こまったものです)
しかも仮契約中のテオドラの乳が凶悪ですね。10歳の少年を手篭めにしてしまう辺り、ヤッパリ痴女に違いない。そしてまるで人権や選択権のない主人公に合掌。
 
最後はアーティファクト予想ですか?そんなんわかりませんって。
そもそも戦闘用アーティファクトは出ないと予想していたのでもうハズレてしまいました。
 
武器系最強はラカンの千の顔を持つ英雄だし、杖は最初からナギの杖を使っているし。呪文補助系ぐらいしか思いつきません。千の雷を5〜6個封じてもっていけばいいんじゃないっすか?みたいな。じゃなきゃ、障壁突破用の補助武装とか。
 
 
校正は後で…………つ、疲れた。 一応、直したりしました。ふぅー、やれやれ。

*1:たぶんこういうのがイズミノさんの視線誘導?とかの話だと思うのだけど自信なし

*2:ヘソ下の腹部のこと。この表現だと性器は含まれないと思う。殴られると筋肉が薄いので痛い

*3:存在しません。ネタです。