Mission.55 【鋼鉄の糸】 感想

・前回ああだこうだと準備を終えて、

ようやく今週 成瀬荊と鉄グモ歌音とのバトルが始まったとこからスタート。

成瀬荊の心情は前に説明がなされたので、

今回は小津歌音が、胸のうちを告白だ!


「なんで‥ なんで うちらは傷つけ合わないかんのや!」

「おまえが人間の味方をすっからだよ委員長!

オレはぜってー 奴らを許さね―――!!

あいつらがオレらをここへ放り込んだ! この汚染された死の街・東京へ‥‥」



「こんな空っぽの廃墟が‥‥

これがオレらの生きる世界だってのか‥‥?」



お断りだァァ――!!


憤怒の小津歌音が鉄グモで襲い掛かる!

たとえ成瀬荊が人間の味方をしていても、彼女が自分の大事な存在であった黒澤遥人とは違い、

小津歌音にとって成瀬荊は、昔から自分の邪魔をする うっとうしい存在でしかなかったわけだ。

それがこんな、自分が生み出された理由であり、生きる世界である死都:東京でまで邪魔をする。

そりゃあ、小津歌音にとっては我慢ならない話だよな。


対して成瀬荊は小津歌音を止めるべく、鉄グモの台座めがけてバズーカで砲撃!

直撃させるのは容易いかと思われたが、

「避けろ鉄グモ――!!」 と、気合を入れた声を上げる小津歌音の操作で、鉄グモは砲撃を回避。

更に移動を兼ねた動作で、武蔵野電鉄へ攻撃だ!

たとえ架線が切れなくても、電車を脱線させれば後は小津歌音の思うがままだよ。


電車はぐらつき、絶好の追撃チャンスだが、小津歌音は攻撃の手を 休めてしまった‥‥?

そう、かねてから能力の使いすぎを指摘されていた小津歌音の身体には、既に無理が来ていたのだ。

ただでさえ覚醒した深作葵に吹き飛ばされ傷を負った肉体だろうに、ここへ来ての電力フルスロットル。

常時体内に電気が流れているほどの発電能力があるとはいえ、何が起こるか分かったものじゃない。


「もうやめて姉貴‥‥ 死んじゃうよ‥‥」

吐血する小津歌音に声をかけたのは、もちろん小津詩音だー!

前回姿が見えなかったけど、ちゃんと鉄グモに乗っていたんだねえ。

小津詩音は戦意を喪失したようで、これまでの肉弾戦に特化したコッペリオンとしてではなく、

姉を心配する妹として、涙を流して弱々しくも、小津歌音へ能力を使わないよう呼び掛けるのであった。

しかし小津歌音に、その言葉は届かない。



「お前はそこで休んでろ 詩音! もう少しでケリがつく‥‥

全部終わったら‥‥ おまえと一緒に死んでやる

そしたら‥‥もう見なくて済むぞ おまえを苦しめる悪い夢も‥‥

みんな‥‥消えちまうんだ」


小津歌音は死ぬつもりだー!!?

何故なら小津姉妹は戦いに勝っても、決して救われるわけではない。その呪わしい生まれは変わらない。

「だから死んで、この呪縛から解放されよう」 と、そう小津歌音が考えても不思議ではないよな。


「歌音は死ぬ覚悟や‥‥! 早く助けてあげんと手遅れになる!」

そんな小津歌音をさえ、成瀬荊は命を救いたいと考える!

鉄グモだけを破壊して、小津歌音と鉄グモを繋ぐ導線を叩き切るつもりなんだぜ!!

……それって普通に小津姉妹も危ない気がするんだが……ちゃんと鉄グモだけ破壊できるんだろか。


それよりも、小津歌音の命を助けたって 小津姉妹が救われるわけでないことが問題だよな。

まあ 「小津姉妹を死なせたくない!」 って事は、成瀬荊個人の欲望だから別にいいんだけど……

小津姉妹が助かったら助かったで、ちゃんとしたフォローはあるんだろうか?

小津詩音大好きブログ的にはそこが気になる。


そして成瀬荊は鉄グモ歌音に避けられないよう、鉄グモの真下に潜り込んでバズーカを撃った。

けれど、「跳べ鉄グモ――!!」 の叫びと共に、鉄グモは空高く跳び上がってバズーカを回避。

跳んでる鉄グモの上でバンザイポーズ決めてる小津歌音が可愛い。

「鉄グモ跳ばすのに自身は両手を上げる必要ないよね」 とか禁句。一体感である。


バズーカの砲弾が残り1発になったところで、次回へ続く。

跳躍したのはいいけれど、鉄グモ歌音は無事に着地できるんだろうか?

小津詩音はともかく、小津歌音は着地の衝撃で大ダメージを負いかねない気が。


他。

三島教頭と井伏中尉が、命令違反を犯したと盛大にバレつつも新宿へ向かいだしたよ。

生存者を救助して帰還したらとっ捕まりそう。それとも第一師団の救助で帳消しになるのかな。

もしくは第3部は、成瀬荊たちが三島教頭らと一緒に行動する事になるのかも。