『女帝 エンペラー』*2

チャン・ツィイー主演なら観なきゃアカン。けど、最近のチャン・ツィイー作品はちょい低調だし、原案『ハムレット』とか訳の分からん事がかいてあるポスターに不安で一杯になりながらも、初回で観た。
舞台は唐滅亡後の五代十国時代という事だけど、あんまり関係無い。そんな事よりオープニング早々仮面を被った前衛舞踏に無国籍音楽が綺麗。そこから仮面を付けた集団の剣檄。ワイヤーアクションは『グリーン・ディスティニー』の様な無茶苦茶では無く、2mぐらいを飛ぶ程度で動きがメイン。この時点で、動きと衣裳を観るんだな、と思った。
お話自体は復讐モノなのかと思いきや、意外に愛憎劇で、女優二人の頬をはらはらと流れ落ちる涙が綺麗。しかしだ、何処が『ハムレット』なんだろ。人物の初期配置は確かに同じだけど、主人公はガードルード=チャン・ツィイーになっている。オフィーリアも違うよな。クローディアスはあんな感じだったかな?ともかく途中からは全然違う様な気がするな。違っても構わないんだけど。
お話自体も面白いし、絵も綺麗。動きもナカナカ。途中から中華系の音楽だけになってしまったのと、所々音が割れているのが無ければ、結構良い感じ。なんと言っても、仮面の近衛兵が良いな。