Chrome OSをUSBブートで実機で使ってみる
先日GoogleのChrome OS(Chromium OS)が公開されたので、米国では既に幾つかのサイトでバイナリのダウンロードができるようになっている。“Get Chrome OS Now”といった記事から早速ダウンロードしてみた。私は“Pirate Bay”というサイトからtorrentでダウンロードした。
“chromeos-image-999.999.32309.211410-a1.vmdk.bz2”というbzip2で圧縮された仮想マシンの仮想ディスク形式になっている。早速VMware Server(2.0.2)とVMware Player(3.0.0)の両方で試してみる。仮想マシンを作成する時に仮想ディスクとして“chromeos-image-999.999.32309.211410-a1.vmdk”を指定すればいい。(vmplayer 3.0では新規に仮想マシンを作成する際にディスクの指定ができないので、一旦適当なディスクで仮想マシンを作成し、改めて“VMの編集”でディスクを交換すればOK。)
クラウドOSだけあって随分さっぱりしている。また、あくまでお試し版らしく、プリンタの設定やシャットダウンが出来ない。(シャットダウンのメニューがないので、無理やり電源断で落とすと、次にブートした時に文句を言われる。クラウド指向のOSであれば端末側はステートレスにすべきではないかなぁ。Ubuntu等のLive CDのように。)まぁ、雰囲気を味わう程度か。Web側のアプリケーションのまだ整備されていないので、実用までにはちょっと時間がかかりそう。
さて、仮想マシンで動かしてはみたが、VMware Toolとかインストールできないので画面サイズが800x600でちょっと寂しい。やはり実機で動かしてみたくなる。そこで、実機で動かすためにvmdkファイルをUSBメモリにコピーして、そこからブートしてみる。(上の記事にUSBイメージのダウンロードサイトも紹介してあったが、クリックしてみるとページが無かった。)
可変サイズのvmdkファイルを固定サイズに変換した上で、そのイメージを一気にUSBメモリに書きこむ。(詳しい説明は“UbuntuでカスタムライブUSBを作る”を参照)
root@ubuntu:/tmp# bunzip2 chromeos-image-999.999.32309.211410-a1.vmdk.bz2 root@ubuntu:/tmp# vmware-vdiskmanager -r chromeos-image-999.999.32309.211410-a1.vmdk -t 2 chromeos-image.vmdk root@ubuntu:/tmp# ls -l total 3651712 -rw-r--r-- 1 root root 747241472 2009-11-22 19:54 chromeos-image-999.999.32309.211410-a1.vmdk -rw------- 1 root root 2988442112 2009-11-22 19:56 chromeos-image-flat.vmdk -rw------- 1 root root 409 2009-11-22 19:56 chromeos-image.vmdk root@ubuntu:/tmp# dd if=chromeos-image-flat.vmdk of=/dev/sde bs=2988442112 root@ubuntu:/tmp#
書き込むUSBメモリは3GB以上のものを用意する。上の例では、USBメモリは“/dev/sde“として認識されているとする。
実は次の様に
root@ubuntu:/tmp# fdisk chromeos-image-flat.vmdk
で見ると、パーティションの定義で物理セクタと論理セクタが食い違っているが、最近のLinuxシステムは論理セクタを優先(てか、論理セクタしか見ていない)しているので、とりあえずは気にせずコピーした。(“LinuxにおけるMBRのまとめとバックアップ方法”参照)
さて、作成したUSBメモリを使ってブートすると....、ちゃんとブート出来ました。やはり実機で動かすと画面の広く反応もいいので“なかなか使えるかも”と思ってしまう。クラウド上のユーティリティが充実すれば面白いかも。
sshデーモンを有効にして他のマシンからsshでログインして、Linuxサイドから色々といじくっているいるが、なかなか味のある設定になっている。今夜はもう少し楽しめそう。
続きは“Chrome OSをシェルから使ってみる”で。