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Electronics Pick-Up by Akira Fukuda このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2017-01-20

[]コラム「デバイス通信」を更新。「エネルギー効率の高い相互接続技術(前編)」

EETimes Japan様から依頼されておりますコラム「デバイス通信」を更新しました。


「高性能コンピューティングの相互接続技術(4):NVIDIAがエネルギー効率の高い相互接続技術を解説(前編)」

http://eetimes.jp/ee/articles/1701/20/news023.html


シリコンダイの相互接続(インターコネクト)で消費するエネルギーを下げる技術を紹介しております。最も単純なのは、バイアス電圧を下げて信号振幅を小さくすることです。ただ、それだけだとバッファバイアス電圧も下がってバッファの駆動能力が低下するので、動作速度も下がってしまう。そこで小振幅(低消費)と高速性を両立させる工夫の出番です。前半はこんな感じです。


後半は、「チャージリサイクリングバス(電荷再利用バス)」という古くて新しい技術をちょっとだけ紹介しています。詳しいことは後編で説明します。

2017-01-17

[][]コラム「デバイス通信」を更新。「修正版のデナード・スケーリング(比例縮小則)」

EETimes Japan様から頂いておりますコラム「デバイス通信」を更新しました。

相互接続技術のシリーズ第3回となります。


「高性能コンピューティングの相互接続技術(3):NVIDIAMOSFETの比例縮小則(デナード則)を解説(後編)」

http://eetimes.jp/ee/articles/1701/17/news027.html

修正版のデナード・スケーリングを解説しております。

古典的なスケーリングと修正版のスケーリングの最大の違いは、修正版では縮小してもトランジスタが速くならないことです。0.7倍(70%に縮小)のスケーリングで得られるものは、トランジスタ密度が2倍になることだけ。消費電力は古典的なスケーリング則では増えなかったのが、修正版では増加します。


そして現実は修正版よりも厳しい。レイアウトの制約(FinFETのことだと思われます)があるので、0.7倍に縮小してもトランジスタ密度は2倍にならない。しかも消費電力はさらに増えてしまう。


そこで新技術を開発してはMOSトランジスタに追加していくことで、2倍の密度向上を維持してきたというのが2000年代半ば以降のMOSトランジスタ開発だと言えます(記事ではふれていませんが)。歪みシリコン技術やHKMG(高誘電ゲート絶縁膜と金属ゲート電極)技術、フィンFET技術などの要素技術を開発し、改良し続けてきました。もちろん2000年代半ば以前にも要素技術の開発は常になされていましたし、追加されてきました。ただ、2000年代半ば以降のMOSトランジスタは、これまでの常識とは違った領域へ踏み込んでしまいました。

 2010年代MOSトランジスタの時代が続きます。2020年代もMOSトランジスタの時代が続く可能性が高いです。一つだけ言えることは、2020年代には「微細化が完全に止まる」ことでしょう。といってもすでに微細化が止まっているデバイス分野がいくつもあります(ミクストシグナルやパワーなど)。NANDフラッシュメモリは3次元化でリソグラフィの加工幅を逆に広げました。最後に止まるのがMOSロジックだとも言えます。

2017-01-15

[][]安倍晋三首相の半生記であるとともに、過去10年の政治状況を整理して振り返る良書「総理の誕生」


単行本(紙版)

総理の誕生

総理の誕生


kindle版

総理の誕生 (文春e-book)

総理の誕生 (文春e-book)


衆議院議員安倍晋三」は窓際族に近かった

小泉首相北朝鮮訪問における真相

第一安倍内閣はなぜ失敗したか

森元首相安倍首相の関係

第一安倍内閣の後で自民党が起こした自壊のプロセス

民主党政権の誕生とその崩壊

2012年9月の自民党総裁選では安倍晋三泡沫候補だった

2012年12月の衆議院選挙と第二次安倍政権の誕生

・・・など今だから明かせる、当時に起こっていたこと。


産経新聞で20年にわたって安倍晋三氏を見つめてきた記者が明かす、

大新聞やテレビなどには載らなかった数々の事実を知ることができます。

ここ15年ほどの政治状況を再確認しつつ、隠されていた真相が読めます。

安倍首相があれほど、海外の国々を訪問し続けている意味も分かります。

国際政治における日本の立ち位置は、安倍外交のおかげで、

ものすごく変わったことがうかがえます。

安倍さんをべた褒めなのは個人的にはちょっとまあ。アレですが。

でも個人的には、今の安倍総理は本当に凄いと思っています。

2017-01-14

[]コラム「デバイス通信」を更新。「古典的なデナード・スケーリング(比例縮小則)」

EETimes Japan様から頂いておりますコラム「デバイス通信」を更新しました。

高性能コンピューティング向け相互接続技術のシリーズ第2回です。


「高性能コンピューティングの相互接続技術(2):NVIDIAMOSFETの比例縮小則(デナード則)を解説」

http://eetimes.jp/ee/articles/1701/13/news025.html


「古典的なデナード・スケーリング(比例縮小則)」の内容とその終わりを解説しております。

半導体の黄金時代(小さくするだけでほぼすべてが上手くいく時代)を牽引したのは、デナード則とムーア則の2つの法則だと言えます。ムーア則はあまりに有名ですが、経験則であり、工学的な裏付けはありません。デナード・スケーリングはMOS FETを縮小するときの工学的な指針となる法則で、経験則ではなく、アカデミックな議論です。


デナード・スケーリングの最も重要な点は、MOSトランジスタを小さくすると、密度が増えるだけではなく(小さくすると密度が増えるのは当たり前のこと)、トランジスタが高速化し、しかも、消費電力が増えないことを指摘したことにあります。極端に言えば、「小さくするだけで速くなる」のです。このことが微細化を牽引する最大の動機となり、開発努力の結果としてムーアの法則を長期にわたって実現してきた、というのが黄金時代「だった」とも言えます。