ダマスカス

シリアの首都ダマスカス。
カッパドキアからここまで、南下すればどんどん暖かくなっていくんだろうと思ってたけどそんなことはなく。実際にはパルミラホムスレバノンのバールベックを経由したがどんどん寒くなっていく一方だった。ナイロンジャケットとマフラー巻くという外出時と変わらない格好で、毛布を二枚か三枚かけてやっと眠れる。


お湯のシャワーなんて出る宿には泊まってないから、三日ほどはシャワーを浴びていなかった。
夕べ、ベッドにあがったら何か臭う。
靴を脱いだ自分の足が臭う。
4日間ほど靴下を変えておらず、その間足を洗ったこともなかった。
道理で臭い筈。
表現は省略。
冷たい水で足と靴下を洗って、冷え性の女の子みたいなかじかんだ指先を暖めて床に就いた。
ここまで同じ靴下を履き続けたことは人生で初めてで、もうできれば経験したくないと思った。


それとも俺がひ弱なだけでバックパッカーには当たり前のことなんだろうか?
現在行動を共にしているつわものの旅人は、一週間靴下を履き替えないことがあるという。
それもつま先と踵に穴の開いたやつだ。
当然ものすごく臭いし、みんながそれは止めとけという。
「捨てろ捨てろというが俺はいやなのさ」
と言ったのは尾崎豊だったか。
とにかくもう一週間同じ靴下を履くのが真の旅人ならそんなのにはなりたくないと俺は思った。


今日はホットシャワーの出る宿に泊まって、昼間っからたっぷりお湯を浴びたので心身ともに綺麗です。