大好きな音楽を着うたフルで買い込んだ人が、機種変で「全部捨てざるを得ない」と知った時のキモチはどんなものだろうか。誰がそのキモチを解ってくれるのだろうか?


以下メモ。

ブレーキの原因について同協会は「違法サイトからの無料ダウンロード」をあげ、「18年の調査で、違法ダウンロードの総数は有料配信より1億4500万件も多い年約4億7千万曲だった」と明かす。一番安い「着うたフル」(1曲約200円)に換算すると約940億円が闇に消えた計算で、「その後もさらに増えているだろう」。

業界では警察などと連携して違法サイト撲滅に努めている。同協会は、18年から大手サイトやプロバイダーに違法サイトの削除依頼を続けており、「サイトの制作者ら約100人が著作権法違反容疑などで逮捕されている」という。

音楽業界誌オリコンの小池恒社長(45)は「“音楽はタダ”という間違った認識が蔓延(まんえん)している」と指摘。「今、違法ダウンロードは正規の件数の何倍にもなっている。まさにバケツの底に穴が空いた状態。犯罪行為なのだから、携帯電話業界と音楽業界が連携して撲滅に取り組むべきだ」と危機感を募らせている。

昨日の配信の伸びが横ばいって話は単純にフル対応端末普及率の問題って話もあるんだよね。伸びが顕著だった06年〜07年頃はフル対応端末の市場普及率が全体の2割〜4割くらいしかなかった。その後買い換えが進んでフル対応端末が市場に普及しきったのと同じくらいにフルの伸びも飽和してるという。

「聞いた話なんですが、今の若い子は携帯電話で音楽を聴くけれど、機種を変更するときに、それまでダウンロードした音楽を一緒に捨ててしまうそうですね。 機種間でデータを移行できないということもあるのでしょうが、捨ててしまってそれを顧みないのが習慣になってしまっているのかも知れません。作る側もそういう風潮に合わせるから、どんどん安っぽい音楽が増えていく傾向もありますしね」。

買い溜めた音楽を、機種変時に「全部捨てざるを得ない」と知った場合。

被害者が次に取る行動は、以下のどれかだと思う。

  1. そういうものかと順応する。
  2. もう着うたフルで買うのやめる。
  3. 不当ダウソに手を出す。
  4. 音楽はiPodに任せる。

倫理道徳を言うなら提供側の問題だと思うよコレ。キャリアの都合かレーベルの都合かは知らんけど。「そうは問屋が卸さない!」ってなもんで、もともと買う側には主導権とゆうモンがない。米騒動は犯罪だが、元はといえば問屋さんのなさりようにも不届きな部分があったワケで。
あと『バケツの底の穴』って、法や倫理や道徳ぢゃ塞がらんと思うよ。

追記

これ指摘としては尤もなんだけどこの辺取材したことがあって、某事業者が機種変しても曲が引き継げる機能を提供したら利用率が5%とかだったという話があってね……。つまり着うたフルを需要するような層はそもそもがテンポラリにしか音楽を消費してないのよ。(本記事へのリンク)

そこで「クソったれのこんな世の中ぢゃ」と泣き濡れて法と戯れるか、「ならば引き継ぐという生活習慣病をはこびらしちゃる!」と燃えるか。あたしゃできれば後者を見たい。

※100515追記:なぜ自分がそゆ嗜好を持つのか考えてみた。95%が「流行モン消費者」なら、残る5%は「音楽の学年トップ」とか「トレンドセッター」とか、そうゆう層が含まれるのぢゃまいか。

「けれど、もともと音楽って何万年もの間、かたちのない『ライブ』だったんです。メディアを再生して音楽を聴くというスタイルは、レコード誕生以後の約 100年くらいの歴史しかないんですね。メディアがなく録音もできない時代、音楽は100%ライブだった。音楽が目に見えない、触れられないデータ化されたものになっている今、もう一度音楽のおおもとのかたち − ライブへの欲求が強くなっている。これはすごく面白いことだなと思っています。なにか必然的な理由があるような気がしてね」。

まぁその、もともとヲンガクって消えものでしょって考えはあるにしても、「やらせはせんぞぉ!」とかそーゆー、暑苦しい方がスキなんで。