歴史を創る

エンジニアが金持ちになって次の世代を作る未来 - 狐の王国ブクマでは出だしで躓いたと書いたが、その後で思い直し全文読んでみた(流し読みだが)。最初の印象に引っ張られている感じも有るが、少し思うところをまとめてみたい。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

リンク先エントリで挙げられていた状況はどれも「経験に学び」な形である。どれも自分でやらかして、その結果を報告されて対応するという形である。ぬるく使っている立場からするとはてなのサービスは上手に対応してくれていてダイアリ、ハイク、ブクマ、☆を使っている立場としてはとても重宝していて有り難いなあ、とは思っているが。
今回のなうから始まる一連の話は他所のサービスが何をやっているかとか眺めていても分からなかったのか、何が起きたかよく見ていない身としては何とも言えないが、リンク先を眺める限り閾値下には存在していた問題なのであるからサービス提供側が業界で起きている事にアンテナをたてていたら、気付く事の有った事例なのでは無いかなあ、と感じた。

現代の賢者は経験を創る

で、ボンヤリと創造力的な事を考えていると決まって思い出すのが次の話である。現代将棋が表現する思想 - My Life Between Silicon Valley and Japanこの中の以下の部分(二重引用になっています 元ネタは多分コレ)

歩を「と金」に変える人材活用術―盤上の組織論

歩を「と金」に変える人材活用術―盤上の組織論

羽生 前略〜)気持ちはわかるんですよ。創造って、手間も時間も労力もものすごくかかるから、簡単に真似されると報われません。私も対局で新しい試みをやるんですが、ほとんどはうまくいかない。
〜中略〜
でも、逆に考えると、創造性以外のものは簡単に手に入る時代だとも言えるでしょう。だから、何かを創り出すのは無駄な作業に見えるけど、一番大事なことなんじゃないかと。それ以外のことでは差をつけようがないので、最後は創造力の勝負になるんじゃないかと考えています。

頭を使った作業をするのって、それだけで十分大変な訳だけど、何かを新しく”創り出す”って事以外はとっても簡単になってきている。そして何かを創り出すって事は、「ほとんどはうまくいかない」モノだってことが重要なファクタとしてあるため、手出しする人がどんどん減ってきているように感じる(見渡せる限りの周囲での話ですが)。そう言ったところが、日本における行き詰まり、閉塞感の原因なんじゃ無いかなあと感じている今日この頃である。

失敗は許されない

って言葉をタマに聞くが、成功だけの人生ってあんまり面白く無いと思うよ。

筋で考えない
見た目で判断しない

これは羽生さんが1000勝達成した時の鈴木八段、勝又六段の対談で出てきていた言葉だが、”常識”にとらわれず失敗を恐れないで進む為の微かな明かりとして有用なモノだと最近思うようになっている。
明るい高速道路を疾走するのも楽しいかもしれないが、こういう提灯を持って真っ暗なジャングルを躓き躓き歩き回るっていうのこそが、求められている’技術者’ってモノじゃ無いのかなあ。それ以外はコピペ労働者って階級になって逝くんじゃ無いかなあ。