ツバメ到来
眼を守るためにサングラスを買いに出掛けた。家の鍵を掛けているといつも聴いている鳴声とは違う声が電線から聞えてきた。
見上げるとツバメだ。スズメと違ってけっこう複雑なメロディで歌っている。歌の仕上げにくちばしを震わせてピュルピュルピュルピュルと鳴き上げるところが可愛い。
サングラスはたくさんあって迷ったが一番掛け心地のよかったSerengetiとかいうブランドのものにした。どこの国のものか知らずに買ったが、家に帰ってから調べてみたらアメリカのちゃんとしたメーカーのものらしい。
利休君は肉眼で1200度の窯の内部を見られるが、私は歳のせいだろうかまぶしさにからきし弱くなった。サングラスで歩くと今日の陽射しでも心地好く歩ける。ちょっと贅沢な気分だ。
この暑さはどうだろう。Tシャツ一枚でちょうどよい。
桜の季節にしてもう夏になってしまった。
運動公園は土曜日とあって花見の家族がお気に入りの桜の下にシートを敷いてお昼を食べている。ほんのわずかな風に花びらが舞う。灼熱の花見という温室効果とオゾンホール時代の新しい季節感だろうか。
今日は大学のサークル紹介の日で、冬泉響も学生獲得のために一仕事する。その流れで、紹介が終ったら役者たちと花見をしようということになった。
後ほど報告する。
花見だより
今、花見から戻ってきた。役者たちはあずま公民館へ稽古に行った。
玉村運動公園はまさに絶好の花見日和だ。午前中は風がなく花吹雪にはならなかったが、ちょうど風が出てきたのでめったにない花吹雪の下ので花見となった。
花見に選んだのはこの土手だ。さしづめ『夏の夜の夢』風に言えば
We'll rest us, Hermia, if you think it good.
土手はすでに花びらの毛氈が敷き詰められていた。
遅めのお昼を食べていると上からどんどん降ってくる。
お茶用のコップにもふりそそぐ。
まさに「初夏栄村奇譚」のの場面のようだ。
かくしてめったにない花びらシャワーの中での花見となった。
惜しむらくは妓娃尼さんは味噌作りの真っ最中、薫はスコットランド留学中で不在であった。