平山瑞穂『忘れないと誓ったぼくがいた』

みんな言ってるけど、これは平山瑞穂版『世界の中心で、愛をさけぶ』ですね。終盤の展開なんか映画版セカチューに酷似していて、わざと似せたんだろうけどその意図がわからない、というのはどうでもいいとしても面白くない。
主役二人が捻りのない平坦なキャラで魅力に欠け、あまり二人の仲の進展に興味が持てないのでもうどうしようもない感じ。特にヒロインが死ぬほどどうでもよくて、この設定ならもう少し儚げな魅力とかがないとダメなんじゃないだろうか。普通に長生きしそうだもの、この女。主人公の元彼女がちょこちょこ出て来て不穏な空気を醸し出すあたりは面白かったので、そのへんの人間模様がもっと面白いオチを引き起こしてくれるとよかったんだけどなあ。