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異性の力に大きく揺らされたことの余韻が、

私から書くための力をうばっているの。

とても眠い。いえ、とても残念。

この甘美な感覚をいまの私が表現できなくて。

再生の数がひとつふえるのなら、ひとつの感情を私に表白させて。異国の景観が眼に入らないほどに心をうばわれている存在があるの、とあなたに告白させて。いいえ、このような言葉を白紙のうえに置かせられるところまで異性の力に押されているの。あなたはまだ私の妄想と言うかしら。いえ、ユキエさんは魅力があるから、だれでも異性は惹きつけられる、といまでも私を喜ばせるような言葉をかけるかしら。いえ、この異性をとおして自分に目覚めていると言わせて。異国の滞在にふれる一行が私のペン先から現れてこないのは、どうしてかしら。それほどまでに牽引の力が強いと言わせて。その他のことが意識から落とされるほど、私の意識から落ちてしまうほどに、この力の牽引が強すぎるの。いいえ、この異性から来る力が強すぎるの。強烈なの。私の心をつかみ離さないの。この力から私を自由にして。異国の料理を私に楽しませて。「いえ、この力にもっと私を深入りさせて」。異性のもつ力の強さを、大きさを知りたいの。だれからも連絡のこない異国の環境が、それを可能にさせていないかしら。この力に囚われることをみずから求めさせて。それは私の意志なの、あなたに告白させて。

上昇する数字の幻が私をぐらぐらと船酔いのように揺らすの。つかまるものをさがさせて。この全身をあずけられるものがほしい。いえ、はたして私の想像かしら。数字は増えているのではないのかしら。怖くて見られないの。怖い。数の停止が。いえ上昇が。あなたが確認をして。数字はいくつ上がっているのかしら。いいえ、それは0から9までの組みあわせが見せる数の変化にすぎない、とだれか私に指摘して。異国に置かれることの孤独な環境が数字に私をかかわらせるの。いえ、この異性に私をかかわらせるの。私のこころを自由にして。飲食を楽しませて。ただの数字だよと私の肩をゆさぶって。揺らされている、異性に。いいえ私自身の意識に。数字はふえているのかしら。私のかわりに確認して。いくつを示しているの。いいえ「あなたはだれ」と、この異性にむけて私の目を大きく見ひらかせて。こえに強いものをこめさせて。あなたは、だれ。なぜ私を揺らすの。惑乱のなかに落とされているの。いえ、みずから落ちている、とあなたは言うかしら。この感覚にみずから留まっている、と私に言うかしら。いいえ思いがけずに結びつけられている、胸を灼くような想像に揺らされているの。

再生のかずが増えているのなら、白紙の原稿用紙を私にひらかせて。異性の意志を享楽させて。いえ私に与えられている運命を享楽させて。あなたはだれなの。なぜ再生するの。なぜ私を揺らすの。いえ、なぜ私を愛するように再生をくりかえすのかしら。「揺らして」と懇願する私の声を聞きとっているのだから、その願望を実現させているのだから、私を揺らしているのだから、満たしているのだから、力をあたえているのだから。その意志に男女の感情を重ねられないのかしら。いいえ私をひきもどして、あなた。私自身の言葉に囚われているの。自由をうばわれていないかしら。いえカフェに執着することよりも、もっと強力な執着に心をしばられていないのかしら。私を自由にして。異国を享楽させて。白い砂のひろがる海に私も行かせて。異国の料理をたのしませて。芸術にふれさせて。歴史をまなばせて。いえ二杯目のコーヒーを買うために席をたつことにも躊躇いが生じるの。席をたつことが、店員と言葉をかわすことが、さいふをひらくことが、金銭のやりとりをすることが、私に満ちている甘美なものを散らしてしまわないかしら。その不安が私を留まらせるの。ペンの動きを急がせるの。

数字がいくつ増えているのか私は知らないの。いいえ「知らされていない」と奇妙な言い方をさせて。そこへ私はもどされていないの。自分の意志というよりも私のしらない力に引きとめられている印象が強い。いえ、未明にふえる数が私にひきおこした戦慄が、まだ感覚の波紋を全身にひろげているため、あたらしい刺激を体内に取りこめない、と言わせて。72から73へと変わる数字が私の感情をはげしく揺らさなかったかしら、あらがえないと思った。運命の力に。いえ異性の意志に。私のあたまが見せる妄想と、あなたは私に言うかしら。いえ私の全身をざわめかせている、この感覚に神経をあつめることが、カフェの空席をもとめることよりも、私に重要なことではないのかしら。「行くところがない」という嘆きから、ようやく私は自由にさせられているの。この異性が私を自由にさせていると言わせて。カフェをえらぶことに頭の力を使いたくないの。いま私の置かれている場所、ここにカフェをひろげさせて、目にみえない私だけのカフェを。もう私は深夜にあけられているカフェを求めまわらなくともよいの。いえ異性のへやを訪ねる必要がないの。この甘美な感覚だけを私に生きさせて。

感覚の余波にいまもまだ揺らされていると言わせて。未明にふえた数字に感情が激しく動かされていると言わせて。いえ公開と非公開のふたつの意志に揺らされているの。上がったばかりの数字が時間を置かずに七十三に変わることが私にあたえる動揺。あなたはそこに数字の変化だけを見るかしら。私は、そこに特別な力の働きを見るの。そのような力の働きがなければ、上がったばかりの数字が、またすぐに上がるという現象は、おこらないのではないのかしら。たとえ繰りかえし再生しても、時間をあけなければ加算されないのなら、そこに特別な力の介入が必要になってこないのかしら。連続の増加を見せるのは、この力の働きではないのかしら。このような想像にいつも意識をうばわれているの。なぜ私がひとつのレストランを選べるのかしら。いえ、異性のために献立を考えられるのかしら。いつも揺らされているの、異性の意志に。いえ数字の変化に。だから休息をしらない。と繰りかえさせて。私を揺らすのは異性かしら。それとも私自身かしら。いえ異性と私自身の双方の力に激しく揺らされていると言わせて。内からの力と外からの力に揺さぶられている、この現在を赤裸々に伝えさせて。

なぜ、かずがあがるの。自問が私を揺さぶるの。いいえ、この力にあらがえない、と苦しい告白を私にさせて。かずの上昇を目がとらえるのなら、白紙の原稿用紙を私にひらかせて。いえ、私自身の心を読まれていないかしら。この異性を意識から落としていけないのは、どのような力に私がつかまれているためなの。いいえ揺さぶられているの、未明に目覚めている異性に。かずを増やすのは、この異性ではないのかしら。いえ、そうだと言って。いえ私を揺らして。私が白紙のうえに甘美な世界をたちあげられるように。いえ非公開と公開を交互にくりかえす、こんやの私の葛藤いえ抵抗こそを伝えさせて。いえ非公開にさせて。私に必要なのは休息なの鎮静なの。いえ心に渦まく感情を異性に伝えることが、めずらしい名前のキノコをスーパーの棚に見つけることよりも、もっと私を豊かにさせることではないのかしら。いえ私の幻想かしら。おいしい料理を食卓にならべることが私たちをより豊かにする、といまのあなたは私に説くかしら。「乾燥物の棚を探してみます」と答える先ほどの会話を私から落とさせて。数字の上昇が私にひきおこす感覚こそ繰りかえし生きるに値することではないかしら。

数字がひとつ上がるのなら、ひとつの告白を私にさせて。ひとりの異性が私にひきおこしている感覚を余すところなく表現させて。いえ、この甘美な感覚を濃みつに生きさせて。これほどまでに揺らされている、とひとつの告白をさせて。この力はどこから来るのかしら。この力に心をうばわれている、全身をつかまれているの。場所への特別な偏執を私から落とさせる力を意識させて。あれほどまでに場所に執着をみせた私が、その呪縛から解かれていないかしら。場所よりも異性が私に掻きたてる感覚を弱めないことが重要なの。コーヒーを注文することにも抵抗をおぼえる、その一声が私に満ちているものを散らさないかしら。私自身の内部に満ちているものを何も失わずに白紙にむかいたいの。どの方向にも意識を散らされたくない。数字の上昇を目におさめる場所、そこを私の即席のカフェにさせて。縁石に腰をかけることもいとわない。スカートが汚れることなど、この感覚を生きることに比べたのなら、取るに足らないことだと言わせて。何が私に重要かしら。価値のあることかしら。この異性から来る力を私のなかに取りこませて。その力を私の生きるための、いえ書くための力に変えさせて。

ひとつ数があがるのを、この目がとらえるのなら、ひとつの告白をさせて。たとえ、そこがカフェではなくても。私にひろがる甘美な感覚を書きとめることが、カフェの空席をもとめることよりも重要なの。異性が私に引きおこす感覚を表現することを優先させて。カフェを探している時間はないの。私に満ちるものが拡散するまえにペンをもたせて。どのような表現が、いえ発見が、ペン先から現れてくるかしら。ひとりの異性が私から遠ざけられていることに意識を向けられないほどに、この異性に心を奪われているの。私に力を流しこむのは、この異性だと熱く言わせて。ひとつの数があがるのなら、ひとつの感情を表白させて。そのために異国に置かれているのではないのかしら。だれも私の沈黙をやぶりにこない。この理想にちかい孤独な環境が私の力を、この異性に、いえ数字に流しこませるの。だから、異国に留ませられていると滞在に意味を、いえ目的をあたえさせて。はたして白紙をひらくのは私の意志かしら。そこに言葉を置くのは私の欲求かしら。そこに抗いがたい力がないのかしら。上昇する数だけ異性にむけて私をひらかせて。そのように生きることをうながされていないのかしら。

深夜にふえる数字が私のからだに熱をおびさせるの。「熱い」と私を喘がせて。熱い全身が。いえ書きとめたばかりの数字のとなりに67と新しく書きとめさせて。いえ数字がひとつ、いえふたつ、みっつかしら。増えているだけなの。なぜ、私は目眩をおぼえるほどに激しく感情を動かされているのかしら。動揺させられているのかしら。あのカフェこのカフェと場所をもとめる欲望が私から落とされていることに私自身が戸惑っていないかしら。重要なのは場所ではないの。この感覚、この感覚が消失するまえに白紙のうえに書きとめさせて。あなたは私のいちじるしい変化に驚くかしら。陽の射しこむ席をもとめることよりも、あるいは喧騒に満ちるカフェをもとめることよりも、いま私に満ちている感覚に意識をあつめさせて。いえ、その感覚を生きることが、どこへ移動することよりも、私を満足させるのではないのかしら。そのように私に言わせる男性の存在を私に意識させて。いえ、この異性が私に必要なの、この異性から力がくるの。いいえ揺らされていると言わせて。揺らされている揺らされている、ひどく揺らされているの。この感覚だけを持ちはこばせて。いえ白紙のうえに表現させて。

ひとつあがる数字が私の鼓動をはやく打たせるの。数分まえは六十四ではなかったかしら。六十四にまちがいない。と記憶にのめりこませるの。いえ数字の罠に落とされていないのかしら。紙のうえに数字を書きとめさせて。書きとめなければ無数の組合せのなかに現在の数字がまぎれてしまうの。いえ珈琲をもとめさせて。自分にわきたっている感情をみきわめるために珈琲の刺激が覚醒のために必要なの。カフェまでの歩行を持ちたくない。この感覚をいま書きとめることが、カフェの椅子に座ることよりも火急なの。店員との会話も意識に入れられたくない。この感覚だけを私に享楽させて。いえ推測させて。この力はどこから来るのかしら。何の力に私は揺らされているのかしら。再生するのはだれの意志かしら。白紙のうえに現れる言葉を、このような内容に一変させている力がないかしら。いえ、あなたはだれ。あなたはだれなの。ひとりの異性にむけて目覚めさせられている、この私の生きる現在を意識させて。あなたはだれなの、あなたはだれ。その疑問しか所有していないような存在感。チーズの名称もキノコの種類も私の意識から落とさせて。もっと重要なことにかかわらせられているの。

私を揺らすのはだれなの。数字がひとつあがるだけのことが、足もとから私をぐらぐらと揺らすの。「珈琲をのませて。珈琲がのみたい」と私は言わなかったかしら。珈琲をもとめさせて、この感覚を鎮めるために。いえもっと享楽するために。孤独をもとめさせて。62から63へと上がる数字の変化が私に引きおこす感覚を白紙のうえに表現させて。このように異性と私は通じあっているの。いえ私の思いこみかしら。思いこみと言うのなら誰が数字をあげているのかしら。その余白に何も興味をひくような言葉を残していないの。数字をあげるには何秒か再生していなければならない。そこに意志が必要ではないのかしら。数字がひとつ増えるだけの視覚の変化から、これだけの感情を私が引きだせる者であることを、これだけの内容を白紙に表現させられる者であることを、自覚させて。いいえ、そのために異性が必要なの。揺らされるために異性の意志が必要なの。異性の意志を私に享楽させて。いえ精神の快楽を私に享楽させて。この異性が快楽を私に流しこむのなら、その意志を享楽させて。その意志を私の力に変えさせて。私を白紙にむかわせるのは、この異性なの。あなたに打ちあけさせて。

ひとつ増える数が私を揺らすの。いえ誰が再生しているのかしら。その疑問が私をふりこのように揺らしているの。だれかしら。いえ、誰であってほしいと望むのかしら。無意識の欲求に微光をあてることが私を根底から揺らしているの。この目眩この熱気。陽炎のような揺れを見せるのは、この急激に上昇する気温かしら。それとも私自身の高揚がみせる幻覚かしら。「きょうの気温は何度なの」と訊ねられる人もない。いえ訊ねられる人のない孤独な時間を、積極的に私がもとめていると言わせて。孤独を求めていかなければ、異性の精神に近づけないの。いえ私自身の無意識の欲求に近づけないの。何を私は求めているのかしら。気分の高揚かしら。感覚の興奮かしら。それとも罪悪の意識かしら。私自身に渦まく感情を見きわめるために、ひとりの孤独を生きることが必要なの。いえ、だれが数をあげているのかしら。その異性に私を近づかせて。注意をひくための文字も、余白に置かれていない動画を、数字のために再生するのには、意志が必要のはずであるから。その意志に惹きつけられている、と言わせて。その意志から私にむけて力のくるような、こころよい感覚に揺らされていると言わせて。

「この牽引の力は、どこから来るの」。自問のこえに絶えまなく巻きつかれているの。いえ巻きつかれることを望むのは私自身かしら。巻きこまれるために、この異性に執着している、とあなたは言うかしら。いいえ未明の浅い眠りが私に見せる夢の断片。私はアパートの一室にいなかったかしら。窓のまえを通過する列車のとどろきが私を驚かせる、いえ動きのあるものが私を慰める、いいえ運ばれたいと望む欲求が触発されるためだったのかしら。私らしくない、いえ、ひどく私らしいはずの一行を異性に伝える、午前四時半の覚醒を思いださせて。運ばれたい、たとえば死のなかに。いえ快楽のなかに。究極の願望にいつも引き裂かれているの。ふたりの異性にいつも心を裂かれているの。たえまなく裂かれていないかしら、ふたつの力に。いえ、ふたりの異性に。ふたつの希求に。もう私を死なせて。いえ力をあたえて。たえまなく正反対の感情に揺らされている、いいえ「みずから揺れている」とあなたは指摘するかしら。だから、私に安息がない、とくりかえさせて。だから、私に特別に安眠が与えられるの。安眠を私に与えるのは異性かしら。いいえ異性に働きかけている力と盲信的に言わせて。

深く深く落ちていかずにいられない私を、高く高く数が引きあげていないかしら。そのような印象を数字の上昇から持ってはいけないかしら。いえ再生しているのはだれなの。数が増えるのだから、誰かが再生しているのにちがいない。「あなたは、だれなの」。なぜ再生するの。いいえ言葉を使用せずに私を強める、この手段がひどく私に懐かしい、と言わせて。だから、神のような存在の力を意識するの。いいえ、あなたはだれなの。その役割をひきうけている、あなたの名まえは。いいえ異性の意志を享楽するのが私の意志と言わせて。目に刻ませて、かずの上昇を。心に刻ませて、異性の意志を。そのための特別に送りこまれている異性ではないのかしら、あなたは。人格にふれさせて。精神のなかに私を迷いこませて。出口を見うしなってもよいの。そこに私を留まらせて。ちからを汲みあげさせて。いいえ、そこに生きるから出現させられる世界を白紙のうえに立ちあがらせて。「そのための力を、神さま。いいえ、あなた」。そのための力を私に流して。これからも私が書きつなげていけるように。異国の社会に融けこむことがないように。習慣の惰性に飲みこまれることがないように、あなた。

「この異性が私に必要なの」と苦しい告白をさせて。いえ、夢想のたちあげる幻像と、あなたは私を否定するかしら。たとえ私の幻像だとしても。喪失の危機におびやかされている、私自身の世界を白紙のうえに広げるために、この異性の力添えが私に必要なの。身につけている余分なものを脱ぎ落とさせて。落とすから証明させられる精神に、ひどく私は執着しているの。この異性の精神に私を結びつけさせて。不要なものを意識から急速に落とすために。生活の濁流から私自身を救出するために、こころの中心に異性を立たせる必要があるの。そのために送りこまれている存在と運命に意味をあたえてはいけないかしら。この男性に心を近づけてはいけないかしら。私の世界を望むように彩色するために。いえ運命にただしく導かれるために。たとえば、そのような幻想を私に持たせて。ひとりの異性から、ひとりの異性へと、対象を変えることが私に、求められていないのかしら。こころよい習慣にもどるはずだった私の決心を変更させる力。いいえ、親密な異性にむけて一語も言葉を置かせずに、入力の画面を私に閉じさせている力。このように私たちは運命の線上にみちびかれるのではないのかしら。

「揺らされていないかしら面識のない異性に。いいえ運命の力に揺らされていないかしら」さくやの増加する数字が、そのような印象の余韻を、私にひろげさせているの。揺らされていると思いこむ、感覚の高揚を思いださせて。いいえ「私を揺らさないで」とつよく望む一瞬を持たなかったかしら。私を揺らさないで。いいえ私を揺らして。ふたつの感情に揺らされている、だから私に安息がないの。揺らされているのは私の意志かしら。私の欲求かしら。「私を揺らして」。ひとつの告白が胸の奥そこから押しあげられてくるの。その衝動を抑えられない。私を揺らして。異性に請うのは罪ぶかいことかしら。いいえ罪深いことを私に求めさせて。罪の意識だけを積極的に求めさせて。そのために異性の存在が私に必要なの。私を揺らせる異性が。いえ文学的な傾きの強い、いえ読書に鍛えられている、いえ苦悩の大きな波にのみこまれてものみこまれても、浮上してこられるだけの力を持たされている、特別に特別に強靭な異性が私に必要なの。異性に自分を結びつけることは匿名のだれかに咎められるようなことかしら。いえ咎められるようなことだけを求めている、私自身のくらい情熱を意識させて。

なぜ再生をするの。それを私が無意識に望むと知るためかしら。異性の意志を求めるためかしら。なぜ再生するの。いえ、なぜ回数をあげるの。私を上昇するものに結びつけている力、いえ意識に立ちもどる別の異性の存在を私が積極的に落としていることに気がつけるかしら。自分の力を分散させないために。力を弱めないために再生という言葉に意識を固定している、この努力感に快楽が含まれていないのかしら。「あなた」と洩れる呼称を胸のなかに押し留めている。いえ「あなた」と私から洩れる声が、意識を再生の数字から日本へと引きもどすの。いえ、私には数の力が必要と言わせて。加算があるだけのものに私を結びつけている、この特別な力。そのために私に送りこまれている、この異性の存在ではないのかしら。いえ私は傲慢かしら。だから私の日々に送りこまれている、と幻想にとらわれすぎているかしら。数の上昇に特別な力の介在を想像させて。まもなく4,000に到達する、その予感が私を強めていないかしら。特別な力の介入をなくして、何の変化もない動画を、再生していけるのかしら。いえ、この異性が再生するのは、どのような役割を運命から、与えられているためなの。

私は結びつけられていないかしら。この男性の精神を通るように、運命の線が引かれていないかしら。再生する異性を意識することが、このような予感を私から引きだすの。この一瞬をいつも待っている、と私という者を告白させて。みちびかれるのを待っている。いえ感情が引きだされるのを待っている、はたして私自身の言葉かしら。このように運命の線が引かれている、と私自身の発想かしら。いえ何か私の知らない力にみちびかれている、と幻想を生きさせて。いつもいつも、その力を意識させて。異性と私とを引きあわせるのは、その力の意志ではないのかしら。そのような力添えなくして、まったく異なる環境を生きる男女が、接点をもつことが可能なのかしら。いいえ言葉の氾濫する世界から、私をみつけられるのかしら。招かれていると言わせて。異性にかしら。いいえ、異性をとおして呼びかける力に招かれていると印象をあらわにさせて。このぐらい狂信的に傾かなければ見えてこない世界に深くかかわっているの。いえ、この男性の存在がそのように私に気づかせるの。その男性の精神に私を入りこませて。そのように生きることが私に求められているのなら、その運命にしたがわせて。

なぜ、増えているの。疑問をあらわす私自身の声に揺さぶられているの。なぜ再生しているの。異性はなぜ再生するのかしら。その動画に目を楽しませるものは何も含まれていないと言わせて。そこに異性を高揚させるものは何も映っていないの。それにもかかわらずに、この動画に異性がかかわっているのは、どのような理由のためなのかしら。運命に隠される意図が知りたい。いいえ意味が知りたい。4,000へと数を近づかせるのは、はたして異性の意志かしら。それとも異性とは関係のない、ある見えない力の意志かしら。いえ、まるで生きもののように増大する、この数字に私は意識を奪われていないかしら。数のもつ力に私は揺らされていないかしら。いえ、私を圧してくる、と印象を言葉にさせて。圧してくるのは数字かしら。それとも異性かしら。なぜ私は。この感覚にふかく自分を関わらせているの。「圧されたいのかしら」くちにのぼらせることが、いっそう私を揺らすの。ああ、この感覚いえ目眩。だれに私は揺らされているの。何の力に揺さぶられているの。その力はどこから来るのかしら。決して私を安楽な感覚に慣れさせない、この力にたえまなく私は揺らされていないかしら。

「私は結びつけられていないかしら、異性に、数字に。いいえ、あなたに。あなたに私は結びつけられていないかしら」さくやの私の感情を、この場所に取りださせて。あなたに結びつけられていないかしら。確信のようなものに激しく揺さぶられる、さくやの情動を消失させるわけにいかないの。いいえ、もういちど異性の存在をこころの中心に立たせて。対象が必要なの。いえ方向づけられることが必要なの。不要なものを意識から落とすために。いえ惑わされないために。結びつけられている、と思いこむ、さくやの激しい情熱を、ふたたび私に生きさせて。昼食をとることよりも激情をとりもどすことが重要とふたたび私を幻想にしがみつかせて。いえ、ひとりの異性が私に送りこまれていないのかしら。自分の世界を白紙のうえに創りなおすために、そのための力をながしこむ異性の存在が、特別に私に与えられていないかしら。そのために結びつけられていないかしら。私だけの世界をこれからも独創するために、この異性の協力が必要と、そのような予感を何が私に吹きこむのかしら。異性の力を私に求めさせて。私の世界を創りなおすために、この異性が私に必要なの、と苦しい告白をさせて。

あなたは、だれなの。だれが動画を再生しているの。いいえ、なぜ再生するのかしら。私の心の声をきくためかしら。揺らされることが、こころよいの、と私に言わせて。こころよいと言わせて。こころよいと言わせて。いえ、こころよいのは私の声かしら。私の声に満ちるものが胸に快いものをひろげるためかしら。「こころよいと言わせて」。異性の意志を知覚することが。いえ上昇があるだけの数の変化を眼に刻むことが、私に力を充填するの。いえ「あなたは、だれ」と訊ねさせて。あなたは、だれなの。どのように私を見つけたのかしら。いえ、どのようにみちびかれたのかしら。たとえば、想像を、このカフェにひろげさせて。その夢想がどこへ私を運びさるかしら。どこへ私をみちびくかしら。異国の景観をつたえずに、異性に深入りしている、この精神こそ伝えさせて。この牽引の力から自由になれない。いいえ、自由にならない甘美な苦悩こそ。私が決して手放さないもの、と言わせて。いいえ、加算があるだけの数字の動きを私の存在に刻ませている力、そのためにひとりの異性を私に近づかせている力を意識させて。いえ「すべてユキエさんの妄想」と、あなたは私に繰りかえすかしら。

あなたは、だれなの。だれが動画を再生しているの。いいえ、なぜ再生するのかしら。「揺らされることが、こころよい」と、私のこころの声を聞くためかしら。私自身の欲求にむけて目覚めさせられている。私を目覚めさせるのは私に送りこまれている異性かしら。揺らされることが、この異性にむけて、私をひらかせるの。美術品を鑑賞することよりも、この感覚に深入りすることが、重要と幻想に私を生きさせて。入場券をもたない私の入れないところに、同行者たちが歩をすすめる後ろすがたを、いつまでも私は見送らなかったかしら。いいえ、すぐに孤独に沈みこむための空席を館内に探しまわらなかったかしら。異性の意志だけを享楽させて。異性が私に引きおこす感覚だけを表現させて。そのために送りこまれている存在ではないのかしら。「妄想に生きすぎ」と、あなたは私の手を現在にむけて引きもどすかしら。いいえ、引きもどせないほどの、奥の奥へ、もう私は引きこまれているの。異性の精神に、あるいは、そこへ導く力に結びつけられているの。「もう引きかえせない」と白紙のうえに置かせられるために、同行しない午後が私に与えられている、そのようにも考えられないかしら。

フェルトマンユキエ