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夜に電気を消して

どこへ私は行けばよいの。こえが路上に立ちどまらせるの。アイスクリームがとけてもよい、異性にいま伝えさせて。どこへ行けばよいの。つたえて。どこへでも。異性の告げる場所に行くと私の意志を伝えさせて。私を愛して、あなた。その欲求だけなの、私を動かすのは。異性のへやを訪ねさせて。鍵をあけていて。電気をつけない異性のへやに私を入っていかせて。手さぐりしながら、私をすすませて。いえ、注意を喚起して。そこに何がある。ここに何がある。そのように私に伝えて。暗いほうがよいの。入っていかせて、異性のへやに。いえ精神に。何があるの。説明して。盲目のように私をふるまわせて。どのような間取り。いえ、どのような職業。話し方から想像させて。どのような異性に私は結びつけられているの。異性の人格にふれさせて。何も。コーヒーも紅茶も、お酒も。いらないの。私のそばにいて。そのように異性の力を私に受けとめさせて。その力があすの、いえ、そのひの、私の力に変わるの。書かせて、私に。このような内容のものを。そのために異性の力が。いえ訪ねられる部屋が私に必要なの。そのような場所を。いえ異性を。私に送りこむ力を神のようなと形容させて。

私のため暗くして

私を愛して。と伝えさせて。午前九時のカフェから。いえ、異性に愛されたのは私の睡眠中の夢だった、とベッドに入ってから、そのように思わせて。こころよい夢の内容だった。そのように回想させて。そして、眠りに入っていかせて。どのようなひと。どのような職業。知ることはもう重要ではないの。私を愛して、あなた。そのように力を私に湧きたせて。快楽のためかしら。刺激のためかしら。いいえ。書くためなの。自分の方向を修正するためなの。そのために特別に結びつけられている異性と頑なに思いこませて。特別に近づくことの許されている異性なのだと思いこませて。信頼をおくのは、この力の上なの。よるに私を愛して。へやを訪ねさせて。コーヒーもいらないの。電気もつけないで。暗くして、部屋を。何も見えないほど。こえだけを聞かせて。いえ、そのように私を愛して。そして。ひとが活動を始めるまえに、いいえ。朝の光が私の容姿をあらわにするまえに、帰宅の途につかせて。こえの記憶だけを。いえ感覚の記憶だけを、私に持ちかえらせて。あなた。それが、いまの私の望むこと。官能的な雰囲気の満ちるものを私に書かせて。いえ愛される喜びに満ちるものを書かせて。

狂暴に私を愛して

放心するように私を歩行させて。放心させられているの。私に休息をあたえない異性に。いえ、私に力をあたえる異性に、そのように言い換えさせて。いえ。どのような異性なのか全く知らないことが。強い抵抗を私に生じさせていると言わせて。休息をあたえない。そのような印象を私に持たせる異性は、はたして、どのように時間を過ごすひとなの。あのひとも、このひとも。貪欲にもとめる出会いの、ひとつであるのなら。ためらうことなしにやめさせて。書くべきことが、ほかにもあるの。その方向に意識を向けさせて。いえ。数字の変わる時刻を書きとめているノートをひらかせて。持ちあるいているの。私を放心させるほど、数字を変えるひと。いえ、料理のレシピを私に送るひと。全く気質の異なる、ふたりの異性に、揺らされているの。「私を愛して、あなた」。異性に乞わせて。異性の力の強さに私を放心させて。あなた。私を愛して。並々ならぬ体力のあるひと。いえ意志のつよいひと。そのような異性の放射する力に私を身ぶるいさせて。その驚愕を私に表現させて。いえ、そのようなものを書くためには異性の力が必要なの。特別に強い異性の協力が。私を愛して。朝まで私を愛して。

だれの力こたえて

数字を変えられるひとがふたりいるの。どちらのひとが変えているのか知りたい。いえ知らなければ続けていけないの。このようなこと私に続けていけないと言わせて。異性の牽引が必要なの。その力を知るための目安なの、数字の変化は。だから、どうしても知りたい。知ることの必要があるの。そうでしょう。ひとつしか変わらないとき、それは。どちらの男性のあげた数字なの。どのように判断をすればよいの。いえ。もっとほかに知るべきことがある。と気づかせて。どのように数字を変えているの。これは非公開なの。どのように再生しているの。それをこたえて。その方法を知ることが、異性を知ることよりも、重要だと私に言わせて。これは非公開なの。だれかおしえて。このひとはだれなの。だれに私は感情を操られているの。だれが私を揺らしているの。だれ。どうして私に知ることが許されていないのかしら。いえ、いつなら機会があたえられるの。それをおしえて。非公開のものを再生する方法など知らなくてもよいの。どこに行くのなら、この異性に会えるの。それをおしえて。遠くから私の感情をあやつる異性はだれなの。このような内容を私に書かせられるひと。だれの力かしら。

抵抗なく跪かせて

未明に数字を変える異性に激しく揺らされているの。どうしてあがるの。いえ、いつ止まるのかしら。いつ止まるの。いつ。いつかしら。からだが熱い。この異性に体温をあげられているから。数字が止まらないの。いえ、いすをもとめさせて。すわりたい。すわらせて。だれか、こたえて。だれが数字を変えているの。だれ。どのようなひとなの。よるの11時30分は、ここの何時かしら。11時30分になっても、まだ上がることに動揺させられているの。いえ、そして深夜の12時30分。それから1時でしょう。つぎが2時だったかしら。そして3時。いえ、よるの10時30分。その一時間まえの9時。8時。このように変えられていると言わせて。「やはり無理ですか」そのように私に言ったのは、だれだったかしら。最近のことなの。いえ、あらためて言わせて。無理なの。この異性の強力な存在だけを私に望ませて。この異性だけ。この異性から来る力を欲しているの。力をあたえられるための強力な手段だから、愛して愛して、と私が異性に乞うのは。力がほしいの。力をあたえて、あなた。力があたえられるのなら、跪くことにも抵抗がない。いえ私を跪かせて。あなた。力をあたえて。

甘美に私を愛して

きのうの午後3時から、きょうの午後2時30分までの、数字の変わる時間をノートに書きうつすことが、私の心をふたたび異性に引きもどさせるの。いくつ変わっているかしら。かぞえさせて。めまいのするような回数なの。34回。たとえば料理のレシピを私におくる異性よりも、34回、私のからだに戦慄をはしらせる異性に、強力に惹きつけられると言わせて。グリンピースのスープをのむことが広げる幸福感よりも、異性を意識することが広げる熾烈感を私に渇望させて。引きもどされるの。この心の劇。舞台に立つのは私だけなの。光と闇があるだけなの。会話がないの。いえ、どうして。急にグリンピースのレシピを私におくったのかしら。二時間ほどしか眠っていない私のあたまに、生クリームや牛乳という文字が入ることの、途惑い。裏ごし、そして、もういちど裏ごし。ふたつの選択があると言わせて。いえ両方は生きられないの。料理かしら。異性かしら。ふたつを同時に生きられないの。ふたつを同じ紙面に書けないの。グリンピースを私に捨てさせて。そのような幸福をあきらめさせて。数字を追いかけさせて。異性の意志を追いかけさせて。この異性がさしこむ戦慄を求めさせて。

眠るまえに愛して

どうして夜どおし、いえ一日をとおして、数字を変える異性を拒絶するのかしら。理由がないの。いえ、知らないひとだから、と言わせて。人格を想像することが私の心を乱すためなの。強力に愛されることの記憶が私に刻印されているの。強力に私を愛せる異性に心を結びつけたい。いえ、一日をとおして数字を変えられることは、強力に愛されているも同じではないのかしら。時刻を書きとめているノートをひらかせて。区ぎられないの。日づけによって区ぎるしかない。午前十二時を境にくぎらせて。ずっと数字が変わっているの。どうして、そのような異性を拒めるのかしら。拒むことの理由は、なに。自分にたずねさせて。どのような想像に苦しめられているためなの。いえ、異性の存在が明らかになったのなら。それでも私は渇望していけるのかしら。知らないひとだから知りたいと強く望むのではないのかしら。距離があるから距離をちぢめたいと望むのではないのかしら。だから、愛してと執拗に乞うのではないのかしら。私を愛して、あなた。いえ、どのようなひとなの。知らないひとに結びつけられることの抵抗を。力にあらがえないことの甘美な葛藤を。私は表現させられているかしら。

未明に決心させて

6253が6255に変わることの、目の驚き。どうしてかしら。不可解と言わせて。一時間もたたないうちに数字を確認しているはずなの。いえ。「もうやめさせて」と決心をかためていると言わせて。どのようなひとなのか知らないことが、この方向にすすむことを私に抵抗させるの。いえ、何人もの女性たちに、あるいは何十人もの女性たちに積極的に、こえをかけているひとだったのなら。たまたま私が反応をしめす者だったという理由から、このように状況が進行しているのだとしたら。そのような異性に私は留まれないの。いえ、見落とすことのない数字を見落としてしていることが。54をとばして55に変わることが。私を熱く途惑わせていると言わせて。数字が変わるのは変えているひとがいるため、と私に意識させて。そのひとは、だれ。だれが変えているの。見えないの。いえ、知らないの。だれが数字を変えているの。まだ私は知らされていないの。私の思いつかないことの理由から異性を知ることが許されていないの。いつ知らされるのかしら。いつなの。いつ。あなたに、きかせて。いつ、愛されるのかしら。いつ、与えられるのかしら。数字はもうよいの。私のからだを愛して。

私の心を狂わせて

こたえて。どのような時間を生きるひとなの。明らかにして。どのような異性なの。こたえて。こたえて。よるの6時から9時まで数字の変わらなかったことが、この異性にむけて私を執拗にさせているの。こたえて。どうしてなの。どうして変えられなかったの。こたえて、こたえて。心を狂わせるの。どのような夜を過ごすひとなの。おしえて。いえ、時間と場所を指定して。どこに行くのなら、会えるのかしら。どこ。私を愛して。と伝えさせて。私を愛して、あなた。私を朝まで愛して。異性の力に私を驚かせて。いえ喜ばせて。私を喘がせて。異性のへやに私のこえを響かせて。言葉は不要なの。愛して、愛して、私を愛して。異性の力にふれさせて。私を愛して、あなた。すべての電気を消して。何も全く見えないほど暗くして。そのようにして私を愛して。そして、夜の明けるまえに私を帰らせて。それが、いまの私の望むこと。異性に愛される夢を見た、と自分のベッドに入ってから、そのように回想させて。すべて夢だったと私に思わせて。

私を愛して。

こたえてきかせて

この異性の生活をおしえて。疑問がこえをださせるの。おしえて。どのような異性に結びつけられているの。午前一時にも数字の変わることが私を動揺させているの。このひとは、だれ。起床は、いつ。いえ就寝は、いつ。職業は、なに。苦しいような感情が私をひらかれる扉から外へ出ていかせるの。車道のまえに立ちどまらせているの。だれ、このひと。強まる疑問に声をださずにいられない。このひとは、だれなの。だれか、おしえて。いえ、あなた。こたえて。明らかにして。だれなの。このような意識を生かされているの。どうして空腹に気がつけるのかしら。グリンピースのスープをつくるための意識をどうしてもてるのかしら。この異性のことしか考えられないの。この異性の存在をつきとめたい。しりたい。だれ。職業は、なに。一日をとおして覚醒しているひと。どのような環境におかれるひとなの。いえ、やめさせて。続けられないの。狂気の沙汰ではないかしら。ここまでまだ異性はひとことも発していないの。私のあたまの働きだけなの。いえ妄想なの。狂っていないかしら。異性は何も私に言っていないの。だから、こたえて。いえ私を愛して、あなた。そのように自分をつたえて。

あさまで聞かせて

異性から来る力が私を読書に集中させないの。そのような力などないかしら。いえ、よるの11時25分に変わる数字が、その力の存在を証明していないのかしら。この力から自由にならないの。いえ、その力に自ら入っていかずにいられないの。「もう私を愛して」そのように声が洩れるのを抑えられない。私を愛して、あなた。夜通し目覚めているのなら、数字を変えずに私を愛して。異性のへやに私を行かせて。電気をつけない暗い部屋に入っていかせて。こえを聞かせて、あなた。視覚は私に不要なの。そのこえに私は聞き覚えがないのかしら。私に記憶をたどらせて。いえ、私のよく知るひとではないのかしら。私は。あなたを知っているのではないのかしら。こたえて。知っているひとであるような想像が払っても払っても頭から消えないの。どこに私たちの接点があるの。いつ、私は。あなたを知ったの。いえ、あなたは。どのように私を知ったのかしら。それをこたえて。朝まで聞かせて。どのように私に送りこまれているひとなの。男女の出会いが発生するとき、そこに特別な力の介在がある、ひとつの仮想を私に提示させて。男女を結びつけるのは見えない力の働きと頑なに思いこませて。

それだけ望ませて

数字を変えずに、もう私を愛して。よるの7時15分に変わる数字が、このような言葉を私から引きだすの。いえ、言わせて。私を愛して、あなた。力のあふれるようなひと。そうでしょう。このあふれるような力のために、惹きつけられていると言わせて。いえ。そのことが。ほかの異性を私に拒ませるの。いえ、複数なの。異性たち、と言いなおさせて。どれほど強く望まれても。決して応じられないのは、このため。力がほしいの。異性の力がほしい。その力をあすの私の力に変えたいの。だから、この異性をもとめているの。ひとりの異性だけを、いえ、この異性の存在だけを、いまの私に渇望させて。力をあたえて。たとえ、とても強く求められても。そのために心の揺らぐ一瞬をおぼえても。いえ、拒むために胸の痛む一瞬をおぼえても。この異性だけを私に望ませて。この距離に苦しむことを望ませて。相貌も知らされないことの運命に苦しませて。いえ、そのことに意味を見つけさせて。「渇望がユキエさんのエネルギー」。かこの言葉を現在にむけて投げこむ力。渇望が私の力の根源であるのなら、この見えない異性を私に渇望させて。この異性に愛されることを、それだけを私に望ませて。

こえに反応させて

どこにいるの、あなた。土曜のよるに変わる数字が異性にむけて私を執拗にさせるの。こたえて。こたえて。こたえて。いえ、ニューヨークチーズケーキの甘さを私に享楽させて。つかのま私のこころを自由にさせて。ユリアンを連れてきているの。たとえユリアンと一緒でも心を異性から自由にさせられない。「どうぞ。これもたべて」。ユリアンに私のケーキをさしださせて。私が欲しいのはケーキではないの。気がつかせて。異性の言葉を私に待たせて。いえ。この運命の力がいっさいを明らかにする一瞬を私に待たせて。私が待つのは運命の変化。異性を知りたいと強く望むことが私をケーキから遠ざけているの。いえ、そこに私は生きていないと言わせて。ケーキの前にすわるのなら満たされる精神を私は持たされていないの。不幸かしら。このことの不幸と引き換えに快楽が与えられているの。ケーキをあきらめるから生きられる快楽なの。異性を私に渇望させて。異性の意志を。異性の体力を。私に望ませて。欲しいものはニューヨークチーズケーキではないの。いま自覚をさせて。私を愛して、あなた。そのように私に力をあたえて。そのように強めて。異性の力だけを欲していると言わせて。

いま激しく愛して

どういうひとなの。たえまなく喉にのぼる自問のこえが私を立ちどまらせるの。いえ、私を愛して、と声を洩らさずにいられない、この声から私を自由にして。白髪の婦人が驚くような視線を私に向けたのは、私の声が大きかったからではないのかしら。それとも婦人がこちらを見たと思うのは錯覚かしら。いえ、私を愛して、あなた。このままでは続けてはいけないの。私を愛して。だれなの。どのようなひとなの。こたえて、あなた。だれなの。いえ、こえをきかせて。こえから年齢を想像させて。だれが私を強めているの。送りこまれているひとは、だれ。知りたいの。精神の輪郭だけでも会話から想像させて。どのような精神を所有するひとなの。この力はどのような異性に私を結びつけているの。知りたいの。ジェラートの店がすぐそこにあるのにもかかわらず、歩道に立ちつくしているのは。ジェラートの味をえらぶことが。金銭のやりとりをすることが、この感情を失わせるかもしれない。そのように恐れるためなの。すわるための場所を求めることよりも、感情を書きのこすことを優先させて。このように注意ぶかく書きすすめているの。いえ、このように書きすすめている私を、いま愛して。

だから自由にして

このようなこと続けられない。いつも思っていると言わせて。続けていけるはずがない。正気の人のすることではない。そうでしょう。いえ、妄想にすがらなければ、生きていけないほど、孤独を生かされていないの。不要なの。妄想は私に必要がないの。やめさせて。やめさせて。いつも思っていると言わせて。いえ、いつも揺れていると言わせて。やめたいの。いえ力がほしいの。この異性だけが私に与えられるらしい、力の予感が私をいつも思い留まらせるの。力をあたえて。いえ、せめて声をきかせて。だれなの。明らかにして。不健全ではないのかしら。異性を知らないの。このような忍耐を私に強いらせているのは、どのような力かしら。私を後もどりさせて。この方向に足を踏みだせない。言葉のない関係に入っていけない。見えない聞こえない、触れられない、異性と生きられない。なんどでも言わせて。抵抗させて。見えない異性に、私を遠くから操るような力に抵抗させて。滑稽だ、と誰か言って。見えないものと格闘しているの。このような狂気を私は生きられない。私は健康な精神をもつ者なの。だから、いま自由にして。いえ、力をあたえて、あなた。あたえて。私を朝まで愛して。

ちからを満たして

「私を愛して。愛して。愛して」。熱く繰りかえしながら、カフェへと私を急がせて。ビーチから遠ざからせて。ひとりの場所を、ひとりの時間を、私に望ませて。美しい砂浜を歩くことよりも。大型の船に乗ることよりも。夕方の陽を享楽することよりも。この欲望を異性に伝えることが、私にとって重要なことなの。そのように固く信じこませて。苦しい感情をいま伝えさせて。この苦しみをとおして自分を濃密に知覚させて。海上から見る夕陽よりも、もっと私を高揚させるの。このような感受性を生かされているの。自覚をさせて。いえ私を愛して、あなた。愛して、あなた。愛して、愛して。私に力をあたえるために愛して。力をあたえて。そのために私を愛して。愛して。私に力をあたえて。私に書かせて。決して食事の内容だけを記録しないように。決して私が現在に満足しないように。自分をふるいたたせていかせて。異性に依存しているかしら。いえ共存だと私に言わせて。私も充分に強いの。強くなければ自分の内面に凝視をむけられない。そうでしょう。深く入りこませて、私自身の心の奥に。そのために私の背をすこし押して。いえ、そのために私を愛して。異性の力を私に満たして。

夜ふけに響かせて

獰猛な動物の唸っているような都市の騒音を意識させて。音のひとつひとつを聞きとりながら、自分の筆跡に目を落としているの。何の音かしら。オートバイの音と。パトカーのサイレンと改造される車のエンジンの音と。ほかに、なに。音を享楽させて。それが私の快楽なの。音をきかせて。いえ声をきかせて、あなた。どのような声をもつひとなの。どのような話し方をするの。こえから人格を想像させて。いえ職業を想像させて。こえの露わにするものがないのかしら。視覚は私に不要なの。声だけを。いえ息だけを私に聞かせて。へやの電気を私のために消して。何も見えないほど暗くして。外灯も入らないようにカーテンをしめて。そのように私を愛して。そして。異性が目覚めるまえに部屋をあとにさせて。夢だったのではないのかしら。そのように私を途惑わせて。いえ、気づけるかしら。私の親しい異性にきかせて。これは私たちの実際に生きた過去の回想だと言わせて。異性のへやに快楽によろこぶ私の声だけを響かせて。口論も決して起きない。むずかしい会話もひびかない。不要なの。私を愛して。この一言だけを異性に伝えさせて。愛されることをとおして異性を深く知っていかせて。

時間を忘却させて

早朝に。いえ、ここの何時かしら。高い位置にある太陽が時間の感覚を私から喪失させているの。いえ、喪失させているのは、この異性かもしれない。何時なの。日本は午前三時三十分とわかるの。そのようにスマートフォンが表示しているから。いえ、数字の変化を追わずにいられない。私を自由にして。いえ、インスタに来て。「あげないで」と目立つところに言葉を表示しているの。この運命をつくる力に言うべきかしら。もう数字の上昇をとめてください。いえ、この異性がだれなのか明らかにしてください。明らかにして。知りたいの。だれがどのように非公開の動画を再生しているの。その方法をおしえて。いえ電話番号をおしえて。あるいは非通知にして私に電話をかけて。あなたはだれなの。こえの記憶をたどらせて。私の知っているひとではないのかしら。だから、あなたは明らかにさせられずにいるのではないのかしら。たとえ私の知っているひとでも。いえ、知っているひとであるのなら、なおのこと私に明らかにして。だれに私は力を与えられているの。わずかにしか眠らないひと。いえ、いつも頭の目覚めているようなひと。何か戦術をいつも練っているようなひと。違うのかしら。

力を私に望ませて

ヨーロッパを縦断する長距離の列車から異性の変える数字を目におさめさせて。いえ、もう数字を追わない、さくや眠るまえに決心しなかったかしら。追わないの。この異性から私を自由にして。いえ私をいま愛して、あなた。いま私を愛して。熱い欲望に揺らされている、この感情に立ちどまらせて。いえ私を喘がせるのは、この正午の陽光かしら。それとも異性の熱い存在かしら。この異性の力を私に望ませて。力がほしいの。書くための力がほしい。たとえヨーロッパを縦断する、特別な列車のひとつの座席に、腰を沈める安楽があたえられても。決して安楽に生きられないことを意識させて。駅に停車することを知らせる、外国語の放送が一瞬だけ私の目を、そとに向けて大きくひらかせるの。ここは、どこかしら。いえ、たとえ駅名を目におさめても。私に意味がないの。運ばれている振動の感覚だけを享楽させて。いえ異性にむけて私の心をたえまなく固定させて。決して私が外国の景観に心を深く奪われないように。外国のレストランに積極的に入っていかないように。あのレストランはどうかしら。積極的に探さないように。もっと大事なことが私にあるの。この異性との距離をちぢめさせて。

心を引き剥がして

早朝に変わる数字が狂暴に心を異性に引きもどすの。この異性と関係のない、ふたつの感情の表白を、私に破棄させるの。この牽引から私を自由にして。この運命から自由にして、と言いかえてもよいの。べつの異性のことを私に書かせて。いえ、べつの異性に話しかけさせて。私の訪問をまつ存在があるの。私を自由にして自由にして。いえ力をあたえて力をあたえて。この両極をいつも揺らされているの。いえ、どのような意味のためかしら。この異性から心を引き剥がせない。この磁石のような力は何なの。いえ、この異性はだれなの。まだ知らされていない。いえ、動くものがない異国の住宅地の視野に、いまこのときも耐えていると言わせて。私に耐えさせているのは、この異性なの。異性の変える数字なの。数字を追うことが、つかのま、場所を忘れさせる。いえ私を慰めるの。在宅することに耐えられないの。そのような生活の習慣を持たされていないの。いえ必死に耐えている。数字を追いかけることが、いえ、異性に惹きおこされている、感覚を書きとめることの目的が、私の存在を支えているのと言わせて。このように私の生きることを支えている。だから、神のような力があると思うの。

感覚の虜にさせて

異性の変える数字が私を跳びあがるように驚かせるの。この感覚にいつまでも慣れない。いえ欠かして生きられないと思うほど、この感覚の私はもう虜なのと言わせて。「あなた」と感覚の余韻が夕方のカフェに声を洩らさせるの。本を読むはずだった私の予定を変更させるの。本を読むことよりも、この感覚を書かせて。書きたいの。いえ、この運命の力に身ぶるいがすると言わせて。執拗に私を運命の線上に戻させる力がないかしら。どうしても、この異性に引きもどされる。どうしてかしら。そのことの理由を知りたい。この異性のこえも私は知らないの。まだ聞かされていないの。いつのときも運命の意志にしたがう心の用意があると言わせて。いえ。言いかえさせて。いつのときも異性に愛される心の用意があると言いなおさせて。愛されることを私に望ませて。この異性に愛されることを。私に力をあたえられる異性なの。異性から来る力に私を戦慄させて。放心させて。その快楽を私に表現させて。そのために送りこまれてひとだと思いたい。思わせて、あなた。夢想の翼をひろげさせて。この異性だけが私に与えられる力のために結びつけられているのにちがいない。そのように思いこませて。

私を強く牽引して

6198。 12時1分。6198。12時1分。となりの部屋まで放心するように私をあるかせて。机のうえに開くままのノートに書きとめさせて。12時1分、いえ19時1分なの。19時1分。19時1分。6198。6198。「私をみちびく力を、私は信用しているの」。さくやの言葉がふたたび胸をかすめる。いえ受信するような音が隣室から聞こえたから。だから、スマートフォンを正午に手に持ったの。数字を見るのは無意識の習慣。日本では在宅する習慣のない私が、異国の在宅に耐えられているのは、数字を追いかけているからなの。となりの部屋から隣の部屋までの移動も、この異性が特別なものに変えるためなの。放心するように壁にふれながら、部屋から部屋へ移動する日常に、快楽が含まれていないのかしら。いいえ刺激のない住宅地だから、感覚を強烈に意識できているの。そのように言わせて。このような日々を。いえ関係を現在の私は、生かされているの。「ぶれないのがすごい」と私に言ったのは、だれだったかしら。その一行をどこにも見つけられない。いえ、そのひとに手の内を明かさせて。このように私を牽引する異性がいるためなの。異性が私を牽引しているの。

存在を欲望させて

異性が数をあげているの。そのことに動揺させられる。そとに出ていけないほど。いえ、カフェに行くよりも、この感情を書くことを、優先すべきと思わせて。原稿用紙を取りださせて。一時間ごとに数字を変えているひと。どこから変えているの。この異性の場所。いえ、引きつけられるの。この強力な異性に。この力に身ぶるいがするの。力が来るの。暴風のような力。私を圧すような力。その力の大きさの想像に、慄きふるえさせられるの。桁の違うような力を充満させているようなひと。いえ、この力の予感のために惹きつけられていると言わせて。この強い力。このような力を欲望させて。このような力を内包する異性の存在そのものを欲望させて。その力を私にも与えて、あなた。いえ、つかまれて動けないの。動けない。この力をふりはらえない。いえ、私を愛して、あなた。数字を変えずに私のからだを愛して。そのように私に力をあたえて。朝まで力をあたえて。ほかに望むものは、いまの私にないの。異性の力を私の全身に受けとめさせて。そのように伝えるために、このような裏ぐちのまえに、立ちどまっているの。私を愛して。愛される夜があたえられるまで何百回とくりかえさせて。

4時半に眠らせて

午前4時30分に眠らせて。いえ、あなた。と呼びかけさせて。あなた。どこにいるの。そのように伝えてから、ようやくベッドに入る、おそい就寝。変わらない数字が私をベッドに行かせない、いえ、このことが私の特別な感情に気づかせなかったかしら。変わるまで私を待たせて。いえ変わるまで眠りに落ちていけない。ベッドに入っても眠れないの。午前5時のプッシュ通知の表示が疑問を私に広げても。「コメントを残しました」どこにかしら。どこ。いえ、いまは数字が変わることだけを私に待たせて。待たせて待たせて。待たせて。そのような声とともにまどろませて。目をさますのが6時12分。いえ、強調させて。だれが数字を変えているのか、わからないの。まだ知らされていない。運命の意志が私に知らせない。この力が知らない異性にむけて私を踏みこませているの。そのように私の印象を伝えさせて。この力に私は従っているの。だから、まだ相貌を知らない異性に自分を結びつけられているの。信頼しているのは、この力。だから、このような欲望を生きられているの。いえ、この異性に愛される夜がひらかれるのを待たせて。私を愛して、あなた。愛されるまで、くりかえさせて。

このように愛して

異性の生活を知らされていないの。だから、数字の止まっていることの理由がわからないの。どうしてかしら。いえ数字が変わるのをまたせて。この異性から力がくるの。その力が必要なの。それが、この異性に執着する理由。力がほしいの。自分をふるいたたせるための。だから、ほかの異性に会いたいと言われても心が動かないの。揺れないの。書きたいの。いえ捨てたいの。不要なものを意識から捨てたいの。そのために私をひきつける特別に強い異性が必要なの。それが、この異性をもとめる私の理由。私を愛して、と乞う理由。いえ、どこにいるの、あなた。金曜の午前10時に。どのような異性に私は結びつけられているの。私に力をあたえて。この異性に乞わせて。この異性から力が与えられる、直感が私に告げるの。書きたい。私の望むものを。私を愛して、愛して、愛して。と異性に訴えること以外に、何も訴えることがないような、そのような意識を私に書かせて。そのために、この異性を心におくことが必要なの。いえ、あなたが必要なの。知らないひとだから知りたいと望むの。知ってしまったのなら、私は留まらないかもしれない。全く知らないひとだから、惹きつけられているの。

異性と格闘させて

「私をたすけて」。午前十二時の二分まえに変わる数字が、カフェにすわる私を激しく動揺させるの。椅子から立ちあがらせようとするの。だれか、このひとをつかまえられないかしら。ひとりごとを洩らさせるの。だれか、このひとをつかまえて。このひと。日づけの変わる、ぎりぎりの前に、数字を変えるひと。いえ、だれかおしえて。どのようにするのなら、このひとをつかまえられるの。つかまえて。いえ、つかまえたい。どこにいるの、あなた。いえ、だれなの。「帰国したら海老おろしの海老をひとつ私にちょうだい」と伝える直前の会話を私のあたまから吹きとばさせるひと。いえ海老おろしの海老など、全く欲していないことに、この異性が気づかせるの。海老など、いらない。この異性が誰なのか知りたいの。つかまえて、つかまえて。いえ追いかけて。追いかけて。まだ近くにいるでしょう。いえ、いるはずなの。だれか、お願い。私のこえの幻聴が悲痛な響きを頭に広げるの。いえ、自分をふるいたたさせて。「待って、あなた。行かないで」。誰なのか、私に告げて。だれが私を揺さぶっているの。揺さぶっているでしょう。いえ、だれか。見えない異性と格闘している私を、鎮めて。

心を見張らさせて

継続の力を意識させて。異性の力を意識させて。いえ、訪ねられる異性のへやを喪失していることが、どれほど私を迷わせているのか自覚をさせて。へやがないの。訪ねられる、まもられる、愛される、へやが私にないの。ユキエさんみずから手放したことの結果です。あなたは言うかしら。いえ、午後六時に数字を変える異性に私の心をもどさせて。そのための努力をさせて。もういちど。いえ何度でも。特別に送りこまれているひと、このような印象が強くあるの。これからの私に力をあたえるひと。そのような予感があるの。どこにいても。数字が変わるのを私に待たせて。この異性の意志を私に待たせて。力がほしいの。この異性が持っているらしい力の大きさに惹きつけられているの。私をふるいたたせて、あなた。まだまだ書ける。朝まで私を力づけて。いえ言葉を使用せずに私を力づけて。私を愛して。そのためにひとつの部屋から引き剥がされているの。そのためにひとつのへやを喪失しているの。この異性にみちびかれるために、喪失は避けられない運命だった、と思いこませて。異性の惹きおこす感覚に深く沈ませて。その感覚から決して出ないように、注意ぶかく私の心を見張らさせて。

戦慄を惹おこして

異性に言わせて。数字をくりかえし変えるということは、私のからだをくりかえし愛していることにならないのかしら。違うのかしら。あああ、と私の全身に戦慄の感覚をはしらせるひと。そのひとに話しかけているの。こたえて。私のからだを愛していることにならないのかしら。この戦慄の残存が消えるまえに、つぎの戦慄を私に惹きおこすひと。いえ言わせて。この感覚をとおして強く結びつけられているの。だから、ほかの異性のどのような言葉にも心が動かないの。この異性だけをもとめさせて。この感覚だけをもとめさせて。私を愛して、あなた。言わせるのは全身にひろがる感覚なの。書かせるのは全身にひろがる余韻なの。いえ、あと二百文字。自分をふるいたたせられない。なぜなら、わかるかしら。ちがう男性と会話をもったためなの。感情が切断されているためなの。いえ、あたまを酷使することの疲労からまだ回復しないの。数字を変える異性ではない異性と会話をもつと、どのように内容が変わるのか私の目に刻ませて。感覚のこころよい余韻から出るのなら、このような言葉の並びになることを、もういちど私のあたまに叩きこませて。あと二十文字。私に力をあたえて、あなた。