AIXのディレクトリ構造
1./ (ルート)
/etc ・・・システム固有の構成ファイル
/etc/objrepos ・・・デバイスの構成・定義情報、サブoシステムの定義情報、ソフトウェアの導入情報などのODMクラスファイル
/etc/security ・・・セキュリティ関連の構成ファイル
/sbin ・・・システムのブート、/usrファイルシステムのマウントに必要なファイル(ブート時に使用されるコマンドの大部分はブートイメージ内のRAMファイルシステムに含まれる)
/dev ・・・テープ装置、プリンター、ディスク、論理ボリューム、端末などの入出力デバイスのスペシャルファイルが置かれる
/export ・・・NIMおよびディスクレスやデータレスのクライアントを使用する場合にクライアントにエクスポートするデータを置く
/tfpboot ・・・NIMやディスクレスクライアントに使用するブートイメージとブート情報が置かれる
/opt ・・・主にAIX Toolbox for Linux ApplicationのCD-ROMに含まれるツールをインストールするとここに格納される
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2./tmp
システムやミドルウェアが作成する一時ファイル
例
・パイプ用の仮想ファイル
・ネットワーク構成時やソフトウェア導入時のロックファイル
・LUMのロックファイルおよびログファイル
注
・システム稼働中に上記のファイルを消さない
・ここにファイルを作成しない(一般ユーザが使う場所では無い)
・システムバックアップのため最低8.8MBの空き容量が必要
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3./usr
・実行可能ファイル、共有ライブラリー、オンラインマニュアル、アプリケーション等システム稼働中に変更されることが無いファイル
・原則としてシステム稼働中にサイズが増加するファイルは置かない
/usr/bin ・・・コマンドやシェル
/usr/css ・・・開発パッケージ
/usr/include ・・・ヘッダファイル
/usr/include/sys ・・・OSのヘッダーファイル
/usr/lbin ・・・コマンドのバックエンドで実行されるファイル(サブディレクトリには共有ライブラリ以外のシステムファイルも含まれる
/usr/lib ・・・共有ライブラリ
/usr/lib/boot ・・・カーネルファイル、ブートイメージ作成時に必要なファイル
/usr/lib/X11 ・・・X-Windowで使用されるフォントや構成ファイルが置かれる
/usr/lib/nls ・・・各国語サポート関連のライブラリやメッセージカタログ、言語変換ツールなどが置かれる
/usr/lpp ・・・導入されたLicenceProgramProductが置かれる
/usr/sbin ・・・smitなどシステム管理で使用されるユーティリティ
/usr/share ・・・オンラインマニュアルなどハードウェア・アーキテクチャが違うシステム間でも共有することができるファイルやディレクトリ
/usr/share/man ・・・オンラインマニュアル
/usr/share/dict ・・・スペル・ディクショナリとその索引
/usr/share/lib ・・・terminfo、learn、tmac、me、macrosなどのデータファイル
/usr/share/lpp ・・・システムにオプションでインストールできるプロダクトに関するデータ
/usr/sys/inst.images ・・・ソフトウェアをCD-ROM等からハードディスクにコピーする場合に標準で導入イメージが置かれる
/usr/vac ・・・C for AIXが導入されるディレクトリ(未導入の場合はディレクトリ無し)
/usr/vacpp ・・・VisualAge C++ Professional for AIXが導入されるディレクトリ(未導入の場合はディレクトリ無し)
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4. /var
サブシステムが使用するスプールファイルやログファイル(増加していくため空き容量に注意が必要)
/var/adm ・・・システムのログファイル、アカウンティングデータ
・/var/adm/wtmp・・・ログインの記録 "who /var/adm/wtmp"で表示
・/var/adm/ras
・/var/adm/ras/errlog
・/var/adm/ras/errtmplt
・/var/adm/ras/trcfile
/var/preserve ・・・エディタやシステムがクラッシュした場合、編集セッションからデータを保管するディレクトリ
/var/spool ・・・メール、印刷スプーラ、cronデーモンなどのサブシステムのスプールファイルが置かれる
/var/tmp ・・・一時ファイル。viのテンポラリに使われる。
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5./proc ※AIX5.1から追加された
実行中のプロセスやスレッドの情報が置かれる。プロセス毎のPIDでディレクトリが作成され、その中に対応したプロセスの情報がファイルに格納されている
/proc/pid/as ・・・アドレススペース情報が記述される
/proc/pid/cred ・・・アドレス信任状(process credentials)情報が記述される
/proc/pid/ctl ・・・プロセス制御(write access)情報が記述される
/proc/pid/map ・・・仮想アドレスマップの情報が記述される
/proc/pid/psinfo ・・・psコマンドのための情報が記述される
/proc/pid/sigact ・・・シグナル状況の情報が記述される
/proc/pid/status ・・・プロセス状態(ヒープやスタックのサイズなど)が記述される
/proc/pid/sysent ・・・システムコールに関する情報が記述される
/proc/pid/object/ ・・・開いているファイルもしくはシェアードメモリオブジェクトを納めるディレクトリ
/proc/pid/lwp/ ・・・カーネルスレッドの情報が置かれるディレクトリ
参考:AIX 5L ディファレンスガイド
http://www-06.ibm.com/jp/support/redbooks/AIX_pSeries/sg88670300.pdf
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6./admin
・AIX6.1導入時に /usr/lpp/bosinst/bi_mainスクリプトによって作成される
・特権プロセスが一時ファイルを作成するために使う