インドがらみのおすすめの本

河童が覗いたインド (新潮文庫)

インドの、観光客が出入りする土産物屋にはしばしば
観光客が置いてった書籍やらガイドブックが
置いてあります。
この本は、ヴァラナシのとあるシルクショップに
置いてあってたまたま手にしたのだけども、
著者の妹尾河童さんの観察力にはただただ恐れ入る
ばかり。インド旅行者の実感を、まとまった文章と
精緻なスケッチで丁寧に語っているところが、
読みやすいし、共感しやすい。
めんどくさがりな私には、インドという国は
紹介するには雑多過ぎて、一口に言うのが難しいけど、
よくこんなふうにポイントを絞って書けたものだなぁ、
とそのコツをご本人にお尋ねしたいほど。きっと
書きたいことが他にもたくさんあったと思う。
でも書いてると、ほんとに切りがないのです。

インド経験者には「そうそう！」と肯け、
インド未経験者にはインドの匂いを感じられるような、
そしてこれからインド行きという人には
良質なサブ・ガイドブックにもなり得る、
そんな本です。