025グローバルCOE

『科学』第77巻第5号(2007年5月号)の特集「《競争》にさらされる大学――法人化後の評価」を取り上げるつもりで書き始めたが,学内BBSで「グローバルCOE」採択のニュースが飛び込んできた(COEとはCenter of Excellenceの略)。本日,競争的資金のひとつ,文科省の「国際的に卓越した教育研究拠点」「グローバルCOE」の審査結果が公表された(審査結果については日本学術振興会から。http://www.jsps.go.jp/j-globalcoe/04_shinsa.html)。2002年度から始まった「21世紀COE」を継承する事業だ。明日になれば新聞等で大々的に報道されるだろうから,ここでは一覧表にまとめておこう(採択件数が同数の場合はおおむね北の方から)。
今回の領域は「生命科学」「化学,材料科学」「情報,電気,電子」(以上各13件)「人文科学」「学際,複合,新領域」(以上各12件)の5領域63件。申請件数が最多だったのは東京大学19で,以下京都大学12,東北大学大阪大学広島大学11と続く。採択率100%(要するに1件申請して1件採択)が愛媛大学鳥取大学静岡県立大学兵庫県立大学の4大学で,6件申請中5件採択の東京工業大学が目を引く。8件,11件すべて否という大学もある。すべて上記ウェブで公開されているので,詳しくはそちらで確認ください。まさに「《競争》にさらされる大学」の功罪については明日以降触れることにしたい。

大学別 採択件数(申請件数)
大阪大学 7 (11)
東京大学 6 (19)
京都大学 6 (12)
東北大学 5 (11)
東京工業大学 5 (6)
早稲田大学 4 (7)
北海道大学 3 (6)
慶應義塾大学 3 (5)
名古屋大学 3 (7)
立命館大学 2 (6)
九州大学 2 (9)
筑波大学 1 (7)
群馬大学 1 (2)
東京外国語大学 1 (2)
お茶の水女子大学 1 (3)
横浜国立大学 1 (2)
信州大学 1 (3)
静岡県立大学 1 (1)
豊橋技術大学 1 (2)
奈良先端科学技術大学院大学 1 (3)
関西大学 1 (2)
大阪市立大学 1 (2)
神戸大学 1 (5)
兵庫県立大学 1 (1)
鳥取大学 1 (1)
愛媛大学 1 (1)
長崎大学 1 (3)
熊本大学 1 (2)
全大学 63 (281)
設置形態別 採択件数(申請件数)
国立 50 (200)
公立 3 (22)
私立 10 (59)
全大学 63 (281)
区分別 生命科学 化学,材料科学 情報,電気,電子 人文科学 学際,複合,新領域 合計
国立 11 (35) 12 (36) 11 (28) 8 (27) 8 (74) 50 (200)
公立 1 (7) 0 (2) 0 (2) 0 (2) 2 (10) 3 (22)
私立 1 (13) 1 (7) 2 (7) 4 (11) 2 (21) 10 (59)
全大学 13 (55) 13 (45) 13 (37) 12 (39) 12 (105) 63 (281)