ちくちく日記

DTP系備忘録。真面目にやってます。

JGASのツアーに参加してみた

JGAS2013に行ってきました。
ついでに見所ツアーに参加してみました。

JGASは機材関連がメインの展示会。私は機材にはあんまり詳しくないので、ぼんやりと見に行ってもポイントがわかんないからなーと思ってたんですが、公式サイトみたら、見所ツアーっていうのをやってるのね。

+Tour 4000人規模で実施する見どころ見学ツアー 主催 印刷出版研究所

ツアーは3種類。スタンダードとプレミアム、テーマフォーカスってのがある。
どれも1時間前後で会場内の見所を案内してくれるんだけど、プレミアムとテーマフォーカスには事前にスライド講習みたいなのがつく。
ありがたいことに全部無料。

「スタンダードコース」会場内各出展の見所をブース前で説明。ブース内には入りません。(50分)
「プレミアムコース」事前講習20分を受けた後、会場内の見所見学。ブース内立寄あり(事前セミナー20分+見学40分)
「テーマフォーカスコース(技術と製品)(ビジネス)(後加工システム)」テーマ別事前講習を15分うけたあと、それぞれのテーマにそったブースを紹介(事前セミナー15分+見学30分)

自分ひとりでぐるぐる回るより、こっちに参加するほうが手っ取り早いと思ったので、プレミアムコースに参加してみることにしました!無料だし!

事前登録で参加を申し込んでおいて予定の時間に受付に集合。事前登録なしの当日受付も可能ですが、時間帯によっては満席になったりしてたみたいです。
受付終了後、別室で軽く講習を受けて、ツアースタート。
ちなみに講習は、個室でスライドをみながら現在の印刷トレンドとかメーカー各社の動向なんかを説明してくれたのだけど、ちょっと早送りすぎて(メモをとれないぐらいに早い)あまりよくわからなかった。まあ仕方ないかな、無料だし!

ツアーは、旗などの目印をもったツアー案内人の後ろをついていく形です。

▲目印を持った人についていく

イヤホンを渡されて、案内人の説明はそれを通して聞く事ができます。(会場内うるさいので、これがないと聞こえません)
みんなでお揃いのイヤホンつけて、ぞろぞろついて歩いていくところは、お上りさんみたいで、ちょっと気恥ずかしい感じ…(笑)

ツアー内容ですが、大手ブースに立ち寄りながら各所でポイント的に製品の説明がはいります。
ただ、大手でも回らないところはあるし、中小ブースなどは一切まわりません。
あと、本当にピンポイントの商品のみを説明しますので、大手の物であってもすべて紹介されるわけではありません。
もちろん紹介されるものは、新製品であるとか、新技術をつかっているとかそのメーカーいち押しのものではあるのですが。
(ただし、中には「なぜこれを紹介?」と首を傾げてしまうものも含まれていました…)

見学は早足で次から次にまわるので、写真を撮るのがやっとです。案内人の説明をメモしていると写真とれません。説明もポイントだけですので、細かい事は聞けません。
でも各社の最新機種などはわかるし、ツアーに参加してみている間は、どのブースの説明員も近づいてこないのでさくさく会場を回れます。(ブースでちょっとみたいだけなのに、メーカーの方が説明によってきちゃって、ゆっくりみれないことありますね?)

なので、ツアーで大雑把に情報をつかんでおいて、その後、もう一度見たいものとか、ツアーで回らなかったものをじっくり回るといいと思います。

ツアーでの見学は、広く、浅くという感じなので、あらかじめ自分の見たいものが決まっていてその情報を深く得たい人(「今度導入する大型インクジェット機の候補をみるんだ!」とか)にはむかないと思いますが、例えば「印刷機材、業界全体の動向を見てこい」みたいな感じで参加している人(あと新入社員さんの研修とかねー)にはありがたいんじゃないかと。無料だし!

私はプレミアムコースだけを回ったけど、テーマフォーカスコースとかも面白かったかもなー。時間が有り余ってたら両方参加してもよかったかも。無料だし!

でも、なんていうか、ある程度案内人の主観が入っているというか、ツアー開催者の考えるベストコース巡りなので、見落とす物も多そう。これだけに参加すれば大丈夫ってものでは全然ない。これはあくまでガイドとして、これにプラス自分の足で見て回る必要あり。まぁ無料だしね!


ツアーで見せてもらったものとそのとき聞いた説明 ついでにJGAS感想

とにかくPODばかりのJGASという感想。どこのブースにいってもPOD。
オンデマンド系の機材、ちょっと前は大型インクジェット機(輪転・枚葉)が「これからはこれでっせ!」と押しまくりだったような気がするけど、たしかに今回も大型インクジェット機は多いけど、同時にトナー系なども同じぐらい推されてる感じ。
結局、インクジェットもトナー系もどちらも一長一短というか、それぞれ使い分けていく感じなんだろうね。

JGAS自体の盛り上がりについては、私は金曜日にいったので、それなりに人が多かったけど、他の曜日はかなりガラガラだったとか…。まぁ斜陽ですなー。

ツアーの各ブースで受けた説明、メモをとってたものだけ載せますが、案内人さんの説明はなんとなくミヤコシ押しだったなーという印象。というか、あちこちでミヤコシの提供を受けた機械が入ってる。あまり名前知らなかったけど、手広く機械を扱っているのね…。

ホリゾン

デジタル印刷向け書籍製本システム
三方断裁機、一冊ごとに違う寸法で切れるのが特徴

折りと集積、無線綴じ、からの一連の流れを全自動で行う。

RD-4055
ロータリーダイカットの加工機

CRF-362
折り加工機、山谷両方折れるのが特徴

コモリ

コニカOEM機でトナーの上にラメ加工
表にラミネート、裏に剥離紙でシール加工ができる

CANON

Océ ColorWave 900
Océ 大判プリンター

90cm幅、インクジェットで1600dpi、1時間に1000mぐらいの出力可能。
エプソンなどの大型機は一時間50mぐらいなので、かなり高速
案内人の説明によるとデモでの出力は、出てくる紙がかなり勢いよくしゅるしゅるでてくるので、係員が小走りで紙をさばくぐらい高速とのこと。

Océ Jet Stream 3000
Océでは一番早い輪転インクジェット 600dpi 200m機


Océ Color Stream 3000 Z

日本向けに開発された可変機
機械本体の厚みが薄め


Océ VarioPrint 6320
バリアブルプリント、モノクロ 両面
表裏見当がよいのが特徴
販売価格が2000万〜4000万と分かれているが、これは出力速度の違い。
マシンとしては同じ物でソフトウエア制御で速度を切り替えている。1月ごとに契約切り替えができるので、業務がピークの時期には最速スピードの契約に切り替えるといった調整ができる。

大日本スクリーン

Truepress Jet L350UV
ラベル向けUVインクジェット印刷機
エプソンのヘッドとインキを使用

Truepress Jet520ZZ
インクジェットバリアブル機

モリサワ

RISAPRESS
RIPにモリサワのフォントが載っているのが特徴

(今回のツアーでこれが一番不思議だった。なぜかモリサワブースでRISAPRESS紹介…。あとでモリサワの方に聞いたら、モリサワ側はツアーでブースを回る事は聞いていたものの、何を紹介されるのかは知らなかったらしい。PODというテーマの製品だから拾ったのかなぁ…?でもモリサワとしてもこれは別に一押しじゃないよね…。)

RICOH

大判インクジェットプリンタ(参考出品)

ヘッドはRICOHのものだが、本体はミヤコシの提供をうけたもの(と、言ってたとおもう…)

アグファ

ANAPURNA

大判UVインクジェットプリンタ

ヘッドのスピード早い

AZURA
速乾印刷が特徴

RYOBI

RYOBI DP760

ウエットトナー方式のオンデマンド枚葉機。ミヤコシが共同開発。
ウエットトナーは現在実用機として販売されているものはHPのインディゴぐらいしかないが、他メーカーも開発をすすめてきている。
ドライトナーよりも粒子が細かくできるため、細部の再現性にすぐれ、よりオフセット印刷に近いものができる。

ミヤコシ

あちこちに機械を提供している
MJP20EX-6000

インクジェット両面機
1200dpi(以前のは600dpiだった)
1分80mの出力スピード。送りと幅の解像度をかえるなどして調整すればもっと速度up
同じ機械をフジにも2800インクジェットとして供給しているがそちらは600dpiである

後加工ソリューション

元は大手印刷会社向けに特注で作っていた物を一般向けに販売
圧着をロールでできるもの、無線綴じ、製本のソリューション

MKD13A
小ロットラベル生産機
デジタルカラープリンター+レーザーダイカッター
コニカミノルタのトナー機と組み合わせたシール加工機。レーザーによる加工で抜き型を作る必要がない為、ロットが少ないものにも対応できる。

フジフィルム


▲ステージデモは人がたくさんあつまってた

Jet Press 720F
厚紙対応 UVインキ
UVインキとヘッド部分もフジで開発したもの

ゼロックス 1400 Inkjet
インクジェット輪転機

フレキソ印刷機も販売している。すでに1社導入実績ありとの事

hp

HP Scitex FB7600

フラットヘッドのインクジェット8色機
B全4面同時印刷できる大型機。白インキの重ね塗りによる盛り上げ印刷も可能

HP Latex 3000

水性ゴム系インキ
ゴム系インキなので、熱をかけたり、引っ張ったりしても割れたりしない
サインディスプレイ用として屋外での使用も可(耐久性あり)

ゴム系のインキは2008年頃に開発されたのだけど、インキの粘度が高いため、インクジェットではヘッドが詰まってしまうのではないかということでどのメーカーも手をだしていなかった。hpではヘッドがつまらないように、ヘッドの温度をあげてインクが固まらないようにするようにして対応。

HP Indigo 10000

水性トナータイプ

大判薄紙対応、一億八千万ぐらいするが、よく売れていた
20000、30000などは厚紙対応などのパッケージ向け機能対応

HP T300 Color Inkjet Web Press Family

インクジェット輪転機
日本では1台だけ導入あり、講談社のオンデマンド製本印刷用に豊国印刷に入れられている